JPWO2013125334A1 - 車両前部構造 - Google Patents
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Abstract
車両前部構造(100)は、車幅方向両側に設けられ、車両外部から流入した水と空気とを分離する一対の気液分離室(8,8)と、フロントガラス(W)を下方から支持し、フロントガラス(W)の前端(Wa)よりも前方へ延出する延出部(64)を有するウインドシールドロア(6)と、延出部(64)により支持され、延出部(64)とエンジンフード(EH)との間に形成された開口部(95)を覆うカウルトップ(7)と、を備える。カウルトップ(7)には、エンジンフード(EH)の後端(EHa)側に位置して車幅方向に延在し、エンジンフード(EH)からカウルトップ(7)へ流れてきた水を車両側方へ排水する第1排水部(H1)が設けられる。
Description
本発明は、車両前部構造に関するものである。
従来、車両前部構造として、外気と水とを分離する気液分離性及び水の滞留を抑制する排水性を兼ね備えたものが知られている(例えば、特許文献1−2参照)。
また、このような車両前部構造としては、従来、図9に示すような構造がある。図9は、従来の車両前部構造200を示す側断面図である。なお、図9の実線矢印は、水の流れを示し、点線矢印は、空気の流れを示す。
図9に示すように、従来の車両前部構造200は、エンジンルーム210と車室220とを仕切るダッシュボードロア230の上端から前方へ延出するダッシュボードアッパ240と、フロントガラス250を下方から支持するウインドシールドロア260と、フロントガラス250とエンジンフード270との間に配置されダッシュボードアッパ240とウインドシールドロア260との間に形成された外気吸気口280を覆うカウルトップ290と、を備えて構成されている。カウルトップ290には、外気吸気孔290A、前開口部290B、及び後開口部290Cが形成され、ウインドシールドロア260には、図示しないブロアに接続されるブロア吸気口260Aが形成されている。
そして、外気吸気孔290Aからカウルトップ290内へ導入された外気は、外気吸気口280及びブロア吸気口260Aを介してブロアに取り込まれる一方、外気吸気孔290Aからカウルトップ290内へ流入した水は、ダッシュボードアッパ240及びウインドシールドロア260によって形成される空間300内で外気と分離され、車両側方から車外へ排出されている。
また、エンジンフード270及びフロントガラス250からカウルトップ290へ流れてきた水は、前開口部290B及び後開口部290Cを介して空間300内へ導かれた後、車両側方から車外へ排水されている。
ところで、車両前方の視界性を向上させるためには、カウルトップ290の上点(カウルポイント)をできる限り下げることが望ましい。ところが、従来の車両前部構造200では、外気吸気孔290A、前開口部290B、及び後開口部290Cから流入した水と外気とを前記空間300を利用して気液分離を行うので、断面寸法の大きいダッシュボードアッパ240を使用し、空間300を大断面化して水の流速を下げる必要があった。その結果、ダッシュボードアッパ240とエンジン310との間のクリアランスCが小さくなってしまい、カウルトップ290を大幅に下げることができなかった。
本発明は、このような観点から創案されたものであり、気液分離を実現しつつ、視界性を向上させることができる車両前部構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、車幅方向両側に設けられ、車両外部から流入した水と空気とを分離する一対の気液分離室と、フロントガラスを下方から支持し、前記フロントガラスの前端よりも前方へ延出する延出部を有するウインドシールドロアと、前記延出部により支持され、前記延出部とエンジンフードとの間に形成された開口部を覆うカウルトップと、を備えた車両前部構造であって、前記カウルトップには、前記エンジンフードの後端側に位置して車幅方向に延在し、前記エンジンフードから前記カウルトップへ流れてきた水を車両側方へ排水する第1排水部が設けられることを特徴とする。
本発明によれば、車幅方向両側に設けられた一対の気液分離室により、車両外部から流入した水と空気とを分離できると共に、カウルトップに設けられかつエンジンフードの後端側に位置して車幅方向に延在する第1排水部により、エンジンフードからカウルトップへ流れてきた水を車両側方へ排水し、カウルトップにおける水の滞留を抑制できる。そのため、車幅方向中央側において気液分離性と排水性とを兼ねた大断面の空間を設ける必要がなくなり、断面寸法の大きいダッシュボードアッパを省略できる。これにより、エンジンの上方において、ウインドシールドロア、カウルトップ、フロントガラス、及びエンジンフードを下げることが可能なスペースを創出でき、ひいては、車両前方の視界性を向上させることができる。
また、前記ウインドシールドロアは、前記延出部の前後方向の途中に設けられ、上方へ突出する突出部を更に有し、前記ウインドシールドロアの前記突出部と前記カウルトップとの間には、前記フロントガラスの前端側に位置して車幅方向に延在し、前記フロントガラスから前記カウルトップへ流れてきた水を車両側方へ排水する第2排水部が設けられるように構成するのが好ましい。
一般に、フロントガラスからカウルトップへ流れてきた水が滞留すると、ワイパーにより水が掻き出され、掻き出された水がフロントガラスに再度付着してしまい、車両前方の視界性が悪化するという弊害が生じる。
そこで、本発明によれば、ウインドシールドロアは、延出部の前後方向の途中に設けられ上方へ突出する突出部を有し、かつウインドシールドロアの突出部とカウルトップとの間には、フロントガラスの前端側に位置して車幅方向に延在する第2排水部が設けられることにより、フロントガラスからカウルトップへ流れてきた水を車両側方へ排水し、カウルトップにおける水の滞留を抑制できる。これにより、フロントガラスに水が再度付着するのを防止できるので、車両前方の視界性を好適に確保できる。
そこで、本発明によれば、ウインドシールドロアは、延出部の前後方向の途中に設けられ上方へ突出する突出部を有し、かつウインドシールドロアの突出部とカウルトップとの間には、フロントガラスの前端側に位置して車幅方向に延在する第2排水部が設けられることにより、フロントガラスからカウルトップへ流れてきた水を車両側方へ排水し、カウルトップにおける水の滞留を抑制できる。これにより、フロントガラスに水が再度付着するのを防止できるので、車両前方の視界性を好適に確保できる。
また、前記第1排水部及び前記第2排水部の車幅方向両端部は、一対の前記気液分離室に連通しており、車幅方向両側に設けられると共に、ダンパを支持し、前記気液分離室の底面を構成する上面部を有する一対のダンパベースと、車幅方向に延在し、前記ダンパベースの後方に離間して設けられたクロスメンバと、を更に備え、前記ダンパベースと前記クロスメンバとの間には、車両側方へ排水する第3排水部が設けられており、前記上面部は、前記第3排水部へ向かうほど下方に位置するように傾斜している構成とするのが好ましい。
かかる構成によれば、第1排水部及び第2排水部の車幅方向両端部は、一対の気液分離室に連通していることにより、第1排水部及び第2排水部を流れてきた水は、気液分離室へ流入することとなる。
そして、ダンパベースの上面部が気液分離室の底面を構成し、かつダンパベースとクロスメンバとの間には、車両側方へ排水する第3排水部が設けられることにより、気液分離室へ流入した水は、ダンパベースの上面部を伝って第3排水部へ導かれた後、車両側方へ排水されることとなる。このとき、ダンパベースの上面部は、第3排水部へ向かうほど下方に位置するように傾斜していることにより、ダンパベースの上面部を流れる水は、自重作用によって第3排水路へ導かれやすくなるので、速やかな排水を実現できる。
そして、ダンパベースの上面部が気液分離室の底面を構成し、かつダンパベースとクロスメンバとの間には、車両側方へ排水する第3排水部が設けられることにより、気液分離室へ流入した水は、ダンパベースの上面部を伝って第3排水部へ導かれた後、車両側方へ排水されることとなる。このとき、ダンパベースの上面部は、第3排水部へ向かうほど下方に位置するように傾斜していることにより、ダンパベースの上面部を流れる水は、自重作用によって第3排水路へ導かれやすくなるので、速やかな排水を実現できる。
また、前記カウルトップは、車幅方向に延在し、前記ダンパベースに対し上方に離間して設けられ、前記気液分離室の上面を構成するカウルトップ本体と、前記カウルトップ本体の車幅方向端部から下方へ延出し、前記ダンパベースの前端に支持される脚部と、前記脚部に形成され、前記気液分離室内外を連通するメンテナンス用開口部と、を有し、前記カウルトップには、前記メンテナンス用開口部を閉塞するメンテナンス用リッドが着脱自在に設けられており、前記メンテナンス用リッドは、前記上面部を覆うカバー部を有する構成とするのが好ましい。
かかる構成によれば、メンテナンス用開口部を閉塞するメンテナンス用リッドがカバー部を有し、かかるカバー部がダンパベースの上面部を覆うことにより、ダンパベースの上面部及びダンパにおける水の滞留を抑制できると共に、水に付随して流れてくる埃やゴミ等の滞留を抑制できる。
また、メンテナンス用リッドにカバー部が一体に形成されるので、メンテナンス用開口部からメンテナンス用リッドを外すと同時に、カバー部が気液分離室外へ露出することから、カバー部に滞留した埃やゴミ等の清掃を容易に行うことができる。
更に、メンテナンス用リッドにカバー部が一体に形成されるので、ダンパベースの上面部を覆う部材を別途用意する場合に比較して、部品点数、コスト、及び組付工数の削減を図ることができる。
また、メンテナンス用リッドにカバー部が一体に形成されるので、メンテナンス用開口部からメンテナンス用リッドを外すと同時に、カバー部が気液分離室外へ露出することから、カバー部に滞留した埃やゴミ等の清掃を容易に行うことができる。
更に、メンテナンス用リッドにカバー部が一体に形成されるので、ダンパベースの上面部を覆う部材を別途用意する場合に比較して、部品点数、コスト、及び組付工数の削減を図ることができる。
また、前記ダンパベースと前記クロスメンバとを連結するダンパベースサポートを更に備え、前記ダンパベースサポートは、前記ウインドシールドロアの下方に配置され、上下方向に延在して前記気液分離室の車幅方向内側面を構成する縦壁部を有し、前記縦壁部と前記ウインドシールドロアとの間には、柔軟性を有するシール材が設けられる構成とするのが好ましい。
かかる構成によれば、柔軟性を有するシール材が、気液分離室の車幅方向内側面を構成する縦壁部とウインドシールドロアとの間に設けられることにより、エンジンルームから気液分離室への熱伝達を遮断する断熱機能と、上方からの衝撃吸収機能とを両立させることができる。
本発明によれば、気液分離を実現しつつ、視界性を向上させることができる車両前部構造を提供することができる。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
また、説明において方向を示すときは、車両Vの前後左右上下を基準にして説明する。なお、「車幅方向」と「左右方向」は同義である。
また、説明において方向を示すときは、車両Vの前後左右上下を基準にして説明する。なお、「車幅方向」と「左右方向」は同義である。
図1乃至図4に示すように、本発明の実施形態に係る車両前部構造100は、アッパメンバ1,1と、サイドメンバ2,2と、ダンパベース3,3と、ダンパベースサポート4,4(図4参照)と、クロスメンバ5(図2参照)と、ウインドシールドロア6と、カウルトップ7と、を主に備える。また、車両前部構造100は、車両Vの外部から流入した外気と水とを分離する気液分離室8,8(図4、図6参照)と、エンジンフードEHやフロントガラスWから流れてくる水を気液分離室8へ導く第1排水部H1及び第2排水部H2(図3参照)と、を備える。なお、説明の便宜上、図1では、エンジンフードEHを省略して描いている。
<アッパメンバ>
アッパメンバ1は、図1に示すように、車両Vの左右両側に配置され、前後方向に沿って延在する鋼製部材である。アッパメンバ1は、図4に示すように、サイドエクステンション15が内部に配置された本体部11と、本体部11の後方寄りの車幅方向内側からダンパベース3へ向かって延出し、ダンパベース3の上端に固定される固定部12と、を有する。サイドエクステンション15の後端下部には、切欠部15aが切り欠いて形成されている。
アッパメンバ1は、図1に示すように、車両Vの左右両側に配置され、前後方向に沿って延在する鋼製部材である。アッパメンバ1は、図4に示すように、サイドエクステンション15が内部に配置された本体部11と、本体部11の後方寄りの車幅方向内側からダンパベース3へ向かって延出し、ダンパベース3の上端に固定される固定部12と、を有する。サイドエクステンション15の後端下部には、切欠部15aが切り欠いて形成されている。
本体部11の前端側は、図1に示すように、当該本体部11の斜め下方に配置されて前後方向に沿って延在するフロントサイドフレーム90に対し連結部13を介して固定されると共に、略矩形状の枠体から成るフロントバルクヘッド91に対し連結部14を介して固定されている。本体部11の後端側は、サイドエクステンション15を介してフロントピラー92の前端に固定されている(図1及び図4参照)。
固定部12の一部(先端側)は、図4に示すように、後記するダンパベースサポート4に形成された略三角形状の孔部41aから露出している。かかる露出部分には、ダンパD(図6参照)の上部を嵌め入れる孔部12aと、ダンパDを固定するためのボルトD2が挿通されるボルト孔12bと、が貫通して形成されている。
<サイドメンバ>
サイドメンバ2は、図1に示すように、車両Vの左右両側に配置される鋼製部材である。サイドメンバ2の前端側は、図4に示すように、アッパメンバ1の本体部11及び固定部12に固定され、後端側は、サイドエクステンション15の上端に固定されている。サイドメンバ2の後端側には、図示しないワイパーが取り付けられるワイパーピボット孔2aが上下に貫通して形成されている。
サイドメンバ2は、図1に示すように、車両Vの左右両側に配置される鋼製部材である。サイドメンバ2の前端側は、図4に示すように、アッパメンバ1の本体部11及び固定部12に固定され、後端側は、サイドエクステンション15の上端に固定されている。サイドメンバ2の後端側には、図示しないワイパーが取り付けられるワイパーピボット孔2aが上下に貫通して形成されている。
<ダンパベース>
ダンパベース3は、図1に示すように、車両Vの左右両側に配置され、ダンパDを収納支持する鋼製部材である。ダンパベース3は、アッパメンバ1の後端側かつ車幅方向内側に配置されている。ダンパベース3の上端外側は、アッパメンバ1の本体部11の車幅方向内側に固定され、下端は、フロントサイドフレーム90に固定されている。ダンパベース3には、図4に示すように、孔部31aが上下に貫通して形成されており、アッパメンバ1の固定部12は、かかる孔部31aを上方から覆うように設けられている。本実施形態において、アッパメンバ1の固定部12がダンパベース3の上面部31を構成している。
ダンパベース3は、図1に示すように、車両Vの左右両側に配置され、ダンパDを収納支持する鋼製部材である。ダンパベース3は、アッパメンバ1の後端側かつ車幅方向内側に配置されている。ダンパベース3の上端外側は、アッパメンバ1の本体部11の車幅方向内側に固定され、下端は、フロントサイドフレーム90に固定されている。ダンパベース3には、図4に示すように、孔部31aが上下に貫通して形成されており、アッパメンバ1の固定部12は、かかる孔部31aを上方から覆うように設けられている。本実施形態において、アッパメンバ1の固定部12がダンパベース3の上面部31を構成している。
図6に示すように、ダンパDの上部には、ダンパ取付用ブラケットD3が設けられており、かかるダンパ取付用ブラケットD3には、ボルトD2が挿通されるボルト孔D4が上下に貫通して形成されている。ダンパDは、アッパメンバ1の固定部12を介してダンパベース3に固定されている。
なお、ダンパベース3にダンパDを固定する際には、アッパメンバ1のボルト孔12bとダンパDのボルト孔D4とに挿通したボルトD2にナットNを締結することで固定する。
なお、ダンパベース3にダンパDを固定する際には、アッパメンバ1のボルト孔12bとダンパDのボルト孔D4とに挿通したボルトD2にナットNを締結することで固定する。
<ダンパベースサポート>
図4に示すように、ダンパベースサポート4は、車両Vの左右両側に配置され、ダンパベース3とクロスメンバ5とを連結する鋼製部材である。ダンパベースサポート4は、固定部41と、横壁部42と、縦壁部43と、を有する。
図4に示すように、ダンパベースサポート4は、車両Vの左右両側に配置され、ダンパベース3とクロスメンバ5とを連結する鋼製部材である。ダンパベースサポート4は、固定部41と、横壁部42と、縦壁部43と、を有する。
固定部41は、図4に示すように、ダンパベース3の上面部31に固定される部分である。固定部41には、アッパメンバ1の固定部12の一部が露出する孔部41aが上下に貫通して形成されている。
横壁部42は、図6に示すように、固定部41の後端から下方かつ後方へ延出され、後記するクロスメンバ5の縦壁部52に固定される部分である。横壁部42は、ダンパベース3の後方に配置されている。横壁部42は、固定部41の後端から後方へ向かうにつれて下方に位置するように傾斜して延出する傾斜部42aと、傾斜部42aの後端から後方へ延出してクロスメンバ5に固定される底壁部42bと、から構成される。底壁部42bは、図7に示すように、車幅方向外側へ向かうにつれて下方に位置するように傾斜している。
本実施形態において、図6に示すように、傾斜部42aと、底壁部42bと、クロスメンバ5の縦壁部52とによって、縦断面視において凹溝状の第3排水部H3が左右方向に沿って形成されている。第3排水部H3は、車両Vの外部から流入した水を車両側方へ排水する役割を果たす。
縦壁部43は、図4及び図5(a)に示すように、固定部41の車幅方向内側から上方かつ後方へ延出され、クロスメンバ5の縦壁部52に固定される部分である。縦壁部43は、横壁部42の車幅方向内側に連続して形成され、第3排水部H3の車幅方向内側を閉塞している。つまり、縦壁部43は、第3排水部H3に流入した水の車幅方向内側への浸入を防止する止水部として機能する。底壁部42b及び縦壁部43の後端には、図5(a)及び図7に示すように、クロスメンバ5に固定されるフランジ部44が延出形成されている。フランジ部44は、縦壁部43の上端から底壁部42bの右端付近に亘って、底壁部42b及び縦壁部43に直交する方向(上下方向及び左右方向)に延設されている。
また、図5(b)に示すように、縦壁部43には、係止クリップ45が挿通される孔部43aが左右に貫通して形成されている。縦壁部43の上端には、当該縦壁部43とウインドシールドロア6との間をシールするシール材46が設けられている。シール材46は、例えば、ゴム等の柔軟性を有する材料で構成されている。シール材46は、縦壁部43の上端に嵌合され、係止クリップ45が挿通される孔部46a1が左右に貫通して形成された基部46aと、基部46aの上端から上方へ延出してウインドシールドロア6に圧接するシール部46bと、から構成される。シール材46は、係止クリップ45を孔部46a1及び縦壁部43の孔部43aに係止することによって、縦壁部43に固定されている。
<クロスメンバ>
クロスメンバ5は、車幅方向に沿って延在する鋼製部材である。クロスメンバ5は、図2に示すように、ウインドシールドロア6の基端側(後端側)に固定され、ウインドシールドロア6との間で閉断面Kを形成している。
クロスメンバ5は、車幅方向に沿って延在する鋼製部材である。クロスメンバ5は、図2に示すように、ウインドシールドロア6の基端側(後端側)に固定され、ウインドシールドロア6との間で閉断面Kを形成している。
クロスメンバ5は、前後方向に沿って延在してダッシュボードロア93の上端に固定される下フランジ部51と、下フランジ部51の前端から上方へ延出する縦壁部52と、縦壁部52の上端から前方へ延出され後記するウインドシールドロア6の横壁部63に固定される上フランジ部53と、を有する。
縦壁部52は、図2及び図6に示すように、左右両端側の上下寸法が車幅方向中央側の上下寸法よりも大きく形成された部分である。縦壁部52の左右両端は、図5(a)及び図6に示すように、ダンパベース3の後方に離間して設けられ、ダンパベースサポート4の横壁部42及び縦壁部43に固定されている。縦壁部52の左右両端側には、図6に示すように、外気を通過させるための外気吸気口52aが開口している。外気吸気口52aの下端52a1は、後記するメンテナンス用リッド75のカバー部75aよりも上方に位置している。外気吸気口52aは、図7に示すように、ダンパベースサポート4の縦壁部43よりも車幅方向外側に位置している。
<ウインドシールドロア>
図2に示すように、ウインドシールドロア6は、エンジンルームEと車室Rとを仕切るダッシュボードロア93の上端に固定され、当該上端から前方へ延出してフロントガラスWを片持ち構造にて支持する左右に長尺な鋼製部材である。ウインドシールドロア6は、前後方向に沿って延在してダッシュボードロア93の上端及びクロスメンバ5の下フランジ部51に固定されるフランジ部61と、フランジ部61の前端から上方へ延出する縦壁部62と、縦壁部62の上端から前方へ延出してフロントガラスWを下方から支持する横壁部63と、横壁部63の前端から前方へ延出してカウルトップ7を片持ち構造にて支持する延出部64と、を有する。
図2に示すように、ウインドシールドロア6は、エンジンルームEと車室Rとを仕切るダッシュボードロア93の上端に固定され、当該上端から前方へ延出してフロントガラスWを片持ち構造にて支持する左右に長尺な鋼製部材である。ウインドシールドロア6は、前後方向に沿って延在してダッシュボードロア93の上端及びクロスメンバ5の下フランジ部51に固定されるフランジ部61と、フランジ部61の前端から上方へ延出する縦壁部62と、縦壁部62の上端から前方へ延出してフロントガラスWを下方から支持する横壁部63と、横壁部63の前端から前方へ延出してカウルトップ7を片持ち構造にて支持する延出部64と、を有する。
縦壁部62は、クロスメンバ5の縦壁部52の後方に離間して配置された部分である。縦壁部62の右端側には、図6に示すように、ブロア吸気口62aが開口している。ブロア吸気口62aの後方には、車室R(図2参照)へ外気を供給するブロアBが接続されている。
横壁部63の左右両端は、図6に示すように、ダンパベースサポート4の上方に位置している。横壁部63の前端側とフロントガラスWとの間には、接着剤94が設けられている。
延出部64は、図3に示すように、フロントガラスWの前端Waよりも前方へ延出する部分である。延出部64は、後壁部64aと、突出部64bと、前壁部64cとから構成される。
後壁部64aは、横壁部63の前端に連続し、前方へ向かうにつれて下方に位置するように傾斜する前傾状かつ直線状の部分である。
突出部64bは、延出部64の前後方向の途中に設けられ、上方へ突出する略逆V字状の部分である。突出部64bは、後壁部64aの前端から前斜め上方へ延出する直線状の後側縦壁部64b1と、後側縦壁部64b1の上端から前斜め下方へ延出する前傾状かつ直線状の上壁部64b2と、上壁部64b2の前端から下方へ延出する略鉛直状の前側縦壁部64b3と、から構成される。
前壁部64cは、前側縦壁部64b3の前端から前方へ延出する水平状の部分である。前壁部64cには、係止クリップ71dが挿通される孔部64c1が上下に貫通して形成されている。前壁部64cとエンジンフードEHとの間には、開口部95が形成されている。
<カウルトップ>
カウルトップ7は、図3に示すように、エンジンフードEHとウインドシールドロア6との間に形成される開口部95を覆う部材であって、ウインドシールドロア6と共に所謂カウルボックスを構成する樹脂製部材である。カウルトップ7は、上下で2分割されて構成され、カウルトップロア71と、カウルトップアッパ72と、を有する。
カウルトップ7は、図3に示すように、エンジンフードEHとウインドシールドロア6との間に形成される開口部95を覆う部材であって、ウインドシールドロア6と共に所謂カウルボックスを構成する樹脂製部材である。カウルトップ7は、上下で2分割されて構成され、カウルトップロア71と、カウルトップアッパ72と、を有する。
カウルトップロア71は、図3に示すように、開口部95を覆う縦断面視において略クランク状(Z字状)の樹脂製部材であって、上壁部71aと、側壁部71bと、下壁部71cと、から構成される。
上壁部71aは、前方へ向かうにつれて下方に位置するように傾斜する前傾状の部分である。上壁部71aは、ウインドシールドロア6の上壁部64b2の上方に離間して配置されている。
側壁部71bは、上壁部71aの前端から下方へ延出する略鉛直状の部分である。側壁部71bは、ウインドシールドロア6の前側縦壁部64b3の前方に離間して配置されている。
下壁部71cは、側壁部71bの下端から前方へ延出した後、前斜め上方へ延出する部分である。下壁部71cの後端側は、ウインドシールドロア6の前壁部64cに沿って延在しており、後端側下部には、係止クリップ71dが設けられている。カウルトップロア71は、係止クリップ71dをウインドシールドロア6に形成された孔部64c1に係止することによって、ウインドシールドロア6に固定されている。また、下壁部71cの前端には、エンジンフードEHに圧接するシールラバー71eが設けられている。これにより、エンジンフードEHとカウルトップロア71との間を気密乃至液密に保持できるので、エンジンフードEHとカウルトップロア71との間からエンジンルームE内への水の浸入を防止できる。
カウルトップアッパ72は、図3に示すように、カウルトップロア71の上方に配置される樹脂製部材である、カウルトップアッパ72は、図1に示すように、本体部73と、脚部74,74と、を有する。なお、カウルトップアッパ72の左右両端側には、車両Vの外部から外気を導入するための外気導入口76,76と、サイドメンバ2のワイパーピボット孔2aに連通するワイパー軸孔77が貫通して形成されている。
カウルトップ本体としての本体部73は、図1及び図3に示すように、カウルトップロア71の左右両端よりも車幅方向外側に延出しており、縦断面視して略ハット状を呈する部分である。
本体部73は、図3に示すように、後壁部73aと、突出部73bと、前壁部73cとから構成される。
本体部73は、図3に示すように、後壁部73aと、突出部73bと、前壁部73cとから構成される。
後壁部73aは、フロントガラスW側から前斜め上方へ延出した後、前方へ向かうにつれて下方に位置するように傾斜して延出する部分である。後壁部73aの後端は、フロントガラスWの上面に当接して配置されている。本実施形態では、ウインドシールドロア6とカウルトップアッパ72との間にフロントガラスWの前端Wa側を挟み込むように挟持している。なお、カウルトップアッパ72の固定方法として、ウインドシールドロア6とフロントガラスWとの間にカウルトップアッパ72の後壁部73aを挟み込むように挟持して固定してもよい。また、図示しない係止クリップによって、ウインドシールドロア6の後壁部64aにカウルトップアッパ72の後壁部73aを固定してもよい。
突出部73bは、上方へ突出して、ウインドシールドロア6の突出部64bを前後及び上方から覆う略下向きコ字状の部分である。突出部73bは、後壁部73aの前端から上方へ延出する略鉛直状の後側縦壁部73b1と、後側縦壁部73b1の上端から前方へ延出する前傾形状かつ縦断面視凹形状の上壁部73b2と、上壁部73b2の前端から下方へ延出する略鉛直状の前側縦壁部73b3と、から構成される。
後側縦壁部73b1は、ウインドシールドロア6の後側縦壁部64b1に対し後方に離間して配置されている。本実施形態において、後壁部73aと、後側縦壁部73b1と、ウインドシールドロア6の後壁部64a及び後側縦壁部64b1とによって、縦断面視において略V字状の第2排水部H2が左右方向に沿って形成されている。第2排水部H2は、フロントガラスWの前端Wa側に位置している。第2排水部H2は、図6に示すように、左右両端に形成された連通孔H2a,H2aを介して、左右の気液分離室8,8に連通しており、フロントガラスWから流れてきた水を気液分離室8、8へ排水する役割を果たす。
図3に戻り、後壁部73aと後側縦壁部73b1との境界部分には、後側開口部73dが上下に貫通して形成されており、かかる後側開口部73dは、フロントガラスWから第2排水部H2へ水を導く役割を果たす。
上壁部73b2の中央側は、カウルトップロア71の上壁部71aに溶着又は接着剤によって固定されている。上壁部73b2の前端側は、下壁部71cに対し上方に離間して配置され、前側縦壁部73b3は、側壁部71bに対し前方に離間して配置されている。本実施形態において、上壁部73b2と、前側縦壁部73b3と、カウルトップロア71の側壁部71b及び下壁部71cとによって、縦断面視において略矩形状の第1排水部H1が左右方向に沿って形成されている。第1排水部H1は、エンジンフードEHの後端EHa側に位置している。第1排水部H1は、図6に示すように、左右両端に形成された連通孔H1a,H1aを介して、左右の気液分離室8,8に連通しており、エンジンフードEHから流れてきた水を気液分離室8,8へ排水する役割を果たす。
図3に戻り、前側縦壁部73b3の下端側には、前側開口部73eが前後に貫通して形成されており、かかる前側開口部73eは、エンジンフードEHから第1排水部H1へ水を導く役割を果たす。
前壁部73cは、前側縦壁部73b3の下端から前斜め上方へ延出する後傾形状かつ直線状の部分である。前壁部73cは、カウルトップロア71の下壁部71cに溶着又は接着剤によって固定されている。前壁部73cは、エンジンフードEHの後端EHaの直下に配置されている。これにより、エンジンフードEHの後端EHaから流下する水を捕捉し、第1排水部H1へ好適に導くことができる。
図1に示すように、脚部74は、本体部73の左右両端側の前端から下方へ延出した後、カウルトップロア71の下側に回りこむように車幅方向内側へ延出して形成された部分である。脚部74は、ダンパベース3の上端前側に支持されている。脚部74には、図6に示すように、気液分離室8の内外を連通するメンテナンス用開口部74aが前後に貫通して形成されている。メンテナンス用開口部74aは、気液分離室8の前方に位置しており、樹脂製のメンテナンス用リッド75によって閉塞されている。ダンパDに対するメンテナンスが必要な場合には、作業者は、メンテナンス用リッド75を取り外してメンテナンスを行うことができる。
メンテナンス用リッド75の後面(裏面)には、前後方向に沿って延在するカバー部75aが一体に形成されている。カバー部75aは、ダンパベース3の上面部31の上方に位置しており、後方へ向かうにつれて下方に位置するように傾斜している。本実施形態において、カバー部75aの上面は、第1排水部H1,H2から導入された水や外気導入口76から導入された外気(空気)及び水が流れる整流面を構成している。
<気液分離室>
気液分離室8は、図4及び図6に示すように、車両Vの左右両側に設けられ、外気導入口76(図1参照)から導入される外気と水とを分離すると共に、第1排水部H1,H2から流入する水を車両側方へ排水する空間である。気液分離室8は、図6及び図7に示すように、サイドメンバ2と、ダンパベース3の上面部31と、ダンパベースサポート4の横壁部42及び縦壁部43と、クロスメンバ5の縦壁部52と、ウインドシールドロア6と、カウルトップアッパ72の本体部73及び脚部74とによって囲まれて形成されている。
気液分離室8は、図4及び図6に示すように、車両Vの左右両側に設けられ、外気導入口76(図1参照)から導入される外気と水とを分離すると共に、第1排水部H1,H2から流入する水を車両側方へ排水する空間である。気液分離室8は、図6及び図7に示すように、サイドメンバ2と、ダンパベース3の上面部31と、ダンパベースサポート4の横壁部42及び縦壁部43と、クロスメンバ5の縦壁部52と、ウインドシールドロア6と、カウルトップアッパ72の本体部73及び脚部74とによって囲まれて形成されている。
本発明の実施形態に係る車両前部構造100は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、図1乃至図8を適宜参照して、その作用効果について説明する。
なお、図6及び図8の実線矢印は、水の流れを示し、図6の点線矢印は、空気の流れを示す。
なお、図6及び図8の実線矢印は、水の流れを示し、図6の点線矢印は、空気の流れを示す。
図3に示すように、エンジンフードEHの後端EHaとカウルトップアッパ72の前側縦壁部73b3との間から流入した水(例えば、洗車時の水や雨水等)は、前壁部73c及び前側開口部73eを介して第1排水部H1へ導かれる。
一方、フロントガラスWを伝って流れてきた水は、後壁部73a及び後側開口部73dを介して第2排水部H2へ導かれる。
続いて、図6に示すように、第1排水部H1,H2へ導かれた水は、車両側方へ向かって流れた後、連通孔H1a,H2aを介して気液分離室8内へ導かれる。
続いて、気液分離室8内へ導かれた水は、メンテナンス用リッド75のカバー部75aの上面に落下した後、かかるカバー部75aを伝って第3排水部H3へ向かって流れる。
続いて、図8に示すように、第3排水部H3へ導かれた水は、底壁部42bを伝って車両側方へ向かって流れた後、サイドエクステンション15の切欠部15a(図4参照)を介して車両側方(図示しないフェンダー内部)へ排水されることとなる。
ちなみに、カウルトップ7の左右両側の外気導入口76,76(図1参照)から気液分離室8内へ導入された外気は、外気吸気口52a、閉断面K、及びブロア吸気口62aを介して、ブロアBに取り込まれる。そして、外気は、ブロアBを介して車室Rへ取り込まれることとなる。
一方、外気導入口76,76及びワイパー軸孔77(図1参照)から気液分離室8内へ流入した水は、メンテナンス用リッド75のカバー部75aを伝って第3排水部H3へ向かって流れる。
そして、第3排水部H3へ導かれた水は、底壁部42bを伝って車両側方へ向かって流れた後、サイドエクステンション15の切欠部15a(図4参照)を介して車両側方へ排水されることとなる。
そして、第3排水部H3へ導かれた水は、底壁部42bを伝って車両側方へ向かって流れた後、サイドエクステンション15の切欠部15a(図4参照)を介して車両側方へ排水されることとなる。
このとき、本実施形態では、クロスメンバ5の外気吸気口52aの下端52a1は、外気が流れる整流面を構成するメンテナンス用リッド75のカバー部75aの上面よりも上方に位置するので、外気よりも質量の大きい水が、クロスメンバ5の縦壁部52に一層当たりやすくなり、効率の良い気液分離を実現できる。
更に、ブロア吸気口62aは、車両前後方向に見て外気吸気口52aと重ならない位置に設けられているので、水が外気吸気口52aを通過した場合であっても、ウインドシールドロア6の縦壁部62のうちブロア吸気口62aの上側部分に当たることとなる。そして、閉断面K内に流入した水は、クロスメンバ5の下フランジ部51を伝って車両側方へ排水されることとなる。
以上説明した本実施形態によれば、車幅方向両側に設けられた一対の気液分離室8,8により、車両Vの外部から流入した水と空気とを分離できると共に、エンジンフードEHの後端EHa側に位置して車幅方向に延在する第1排水部H1により、エンジンフードEHからカウルトップ7へ流れてきた水を車両側方へ排水し、カウルトップ7における水の滞留を抑制できる。そのため、車幅方向中央側において気液分離性と排水性とを兼ねた大断面の空間を設ける必要がなくなり、断面寸法の大きいダッシュボードアッパを省略できる。これにより、エンジンの上方において、ウインドシールドロア6、カウルトップ7、フロントガラスW、及びエンジンフードEHを下げることが可能なスペースを創出でき、ひいては、車両前方の視界性を向上させることができる。更に、ウインドシールドロア6、カウルトップ7、フロントガラスW、及びエンジンフードEHを下げることにより、車両Vの車高を低くできるので、車両Vの前面投影面積を減少させ燃費を向上させることができる。
一般に、フロントガラスWからカウルトップ7へ流れてきた水が滞留すると、ワイパーにより水が掻き出され、掻き出された水がフロントガラスWに再度付着してしまい、車両前方の視界性が悪化するという弊害が生じる。
そこで、本実施形態によれば、ウインドシールドロア6の突出部73bとカウルトップ7との間には、フロントガラスWの前端Wa側に位置して車幅方向に延在する第2排水部H2が設けられることにより、フロントガラスWからカウルトップ7へ流れてきた水を車両側方へ排水し、カウルトップ7における水の滞留を抑制できる。これにより、フロントガラスWに水が再度付着するのを防止できるので、車両前方の視界性を好適に確保できる。
そこで、本実施形態によれば、ウインドシールドロア6の突出部73bとカウルトップ7との間には、フロントガラスWの前端Wa側に位置して車幅方向に延在する第2排水部H2が設けられることにより、フロントガラスWからカウルトップ7へ流れてきた水を車両側方へ排水し、カウルトップ7における水の滞留を抑制できる。これにより、フロントガラスWに水が再度付着するのを防止できるので、車両前方の視界性を好適に確保できる。
また、本実施形態によれば、メンテナンス用開口部74aを閉塞するメンテナンス用リッド75がカバー部75aを有し、かかるカバー部75aがダンパベース3の上面部31を覆うことにより、ダンパベース3の上面部31及びダンパDにおける水の滞留を抑制できると共に、水に付随して流れてくる埃やゴミ等の滞留を抑制できる。
特に、本実施形態では、カバー部75aは、第3排水部H3へ向かうほど下方に位置するように傾斜していることにより、カバー部75aを伝って流れる水は、自重作用によって第3排水部H3へ導かれやすくなるので、速やかな排水を実現できる。
特に、本実施形態では、カバー部75aは、第3排水部H3へ向かうほど下方に位置するように傾斜していることにより、カバー部75aを伝って流れる水は、自重作用によって第3排水部H3へ導かれやすくなるので、速やかな排水を実現できる。
また、本実施形態によれば、メンテナンス用リッド75にカバー部75aが一体に形成されるので、メンテナンス用開口部74aからメンテナンス用リッド75を外すと同時に、カバー部75aが気液分離室8の外部へ露出することから、カバー部75aに滞留した埃やゴミ等の清掃を容易に行うことができる。
更に、メンテナンス用リッド75にカバー部75aが一体に形成されるので、ダンパベース3の上面部31を覆う部材を別途用意する場合に比較して、部品点数、コスト、及び組付工数の削減を図ることができる。
更に、メンテナンス用リッド75にカバー部75aが一体に形成されるので、ダンパベース3の上面部31を覆う部材を別途用意する場合に比較して、部品点数、コスト、及び組付工数の削減を図ることができる。
また、本実施形態によれば、柔軟性を有するシール材46が、気液分離室8の車幅方向内側面を構成する縦壁部43とウインドシールドロア6との間に設けられることにより、エンジンルームEから気液分離室8への熱伝達を遮断する断熱機能と、上方からの衝撃吸収機能とを両立させることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態の車両前部構造100を構成するウインドシールドロア6等は、鋼製部材で形成されているが、本発明はこれに限定されることなく、アルミ板等の他の金属製の板材をプレス成形して形成されてもよい。
本実施形態では、メンテナンス用リッド75の後面にカバー部75aを一体に形成したが、本発明はこれに限定されることなく、カバー部75aをメンテナンス用リッド75と別体で形成し、メンテナンス用リッド75の後面に固定するようにしてもよい。
本実施形態では、外気及び水が、メンテナンス用リッド75のカバー部75aの上面を流れる構成としたが、本発明はこれに限定されることなく、カバー部75aを省略し、ダンパベース3の上面部31及びダンパベースサポート4の固定部41の上面を流れる構成としてもよい。この場合、ダンパベース3、ダンパベースサポート4、及びダンパDに塗装や鍍金等の表面処理を施すことが好ましい。
100 車両前部構造
1 アッパメンバ
12 固定部
3 ダンパベース
31 上面部
4 ダンパベースサポート
43 縦壁部
46 シール材
5 クロスメンバ
6 ウインドシールドロア
64 延出部
64b 突出部
7 カウルトップ
71 カウルトップロア
72 カウルトップアッパ
73 本体部(カウルトップ本体)
74 脚部
74a メンテナンス用開口部
75 メンテナンス用リッド
75a カバー部
8 気液分離室
95 開口部
H1 第1排水部
H1a 連通孔
H2 第2排水部
H2a 連通孔
H3 第3排水部
V 車両
R 車室
E エンジンルーム
EH エンジンフード
EHa 後端
W フロントガラス
Wa 前端
D ダンパ
1 アッパメンバ
12 固定部
3 ダンパベース
31 上面部
4 ダンパベースサポート
43 縦壁部
46 シール材
5 クロスメンバ
6 ウインドシールドロア
64 延出部
64b 突出部
7 カウルトップ
71 カウルトップロア
72 カウルトップアッパ
73 本体部(カウルトップ本体)
74 脚部
74a メンテナンス用開口部
75 メンテナンス用リッド
75a カバー部
8 気液分離室
95 開口部
H1 第1排水部
H1a 連通孔
H2 第2排水部
H2a 連通孔
H3 第3排水部
V 車両
R 車室
E エンジンルーム
EH エンジンフード
EHa 後端
W フロントガラス
Wa 前端
D ダンパ
Claims (5)
- 車幅方向両側に設けられ、車両外部から流入した水と空気とを分離する一対の気液分離室と、
フロントガラスを下方から支持し、前記フロントガラスの前端よりも前方へ延出する延出部を有するウインドシールドロアと、
前記延出部により支持され、前記延出部とエンジンフードとの間に形成された開口部を覆うカウルトップと、
を備えた車両前部構造であって、
前記カウルトップには、前記エンジンフードの後端側に位置して車幅方向に延在し、前記エンジンフードから前記カウルトップへ流れてきた水を車両側方へ排水する第1排水部が設けられることを特徴とする車両前部構造。 - 前記ウインドシールドロアは、前記延出部の前後方向の途中に設けられ、上方へ突出する突出部を更に有し、
前記ウインドシールドロアの前記突出部と前記カウルトップとの間には、前記フロントガラスの前端側に位置して車幅方向に延在し、前記フロントガラスから前記カウルトップへ流れてきた水を車両側方へ排水する第2排水部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の車両前部構造。 - 前記第1排水部及び前記第2排水部の車幅方向両端部は、一対の前記気液分離室に連通しており、
車幅方向両側に設けられると共に、ダンパを支持し、前記気液分離室の底面を構成する上面部を有する一対のダンパベースと、
車幅方向に延在し、前記ダンパベースの後方に離間して設けられたクロスメンバと、を更に備え、
前記ダンパベースと前記クロスメンバとの間には、車両側方へ排水する第3排水部が設けられており、
前記上面部は、前記第3排水部へ向かうほど下方に位置するように傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の車両前部構造。 - 前記カウルトップは、
車幅方向に延在し、前記ダンパベースに対し上方に離間して設けられ、前記気液分離室の上面を構成するカウルトップ本体と、
前記カウルトップ本体の車幅方向端部から下方へ延出し、前記ダンパベースの前端に支持される脚部と、
前記脚部に形成され、前記気液分離室内外を連通するメンテナンス用開口部と、を有し、
前記カウルトップには、前記メンテナンス用開口部を閉塞するメンテナンス用リッドが着脱自在に設けられており、
前記メンテナンス用リッドは、前記上面部を覆うカバー部を有することを特徴とする請求項3に記載の車両前部構造。 - 前記ダンパベースと前記クロスメンバとを連結するダンパベースサポートを更に備え、
前記ダンパベースサポートは、前記ウインドシールドロアの下方に配置され、上下方向に延在して前記気液分離室の車幅方向内側面を構成する縦壁部を有し、
前記縦壁部と前記ウインドシールドロアとの間には、柔軟性を有するシール材が設けられることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車両前部構造。
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