JPWO2011142367A1 - 鋼製壁および鋼製壁の施工方法 - Google Patents

鋼製壁および鋼製壁の施工方法 Download PDF

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Abstract

高い剛性と高い止水性を兼ね備える鋼製壁を提供する。また、従来の組合せ鋼矢板では難しかった振動や騒音を抑えた工法を容易に適用できる鋼製壁の施工方法を提供する。この鋼製壁3は、鋼矢板としてのハット形鋼矢板1と鋼管2とを組み合わせて構成されている。この鋼製壁3においては、複数のハット形鋼矢板1が継手1dにより連結されて鋼矢板壁が設けられるとともに、この鋼矢板壁の全てまたは一部のハット形鋼矢板1に鋼管2がその長手方向をこのハット形鋼矢板1の長手方向に沿わせて接している。

Description

本発明は、土留め工、締切工、護岸、埋立、堤防等で用いられる鋼製壁および鋼製壁の施工方法に関する。
従来、鋼矢板や鋼管矢板は、土留め工、締切工、護岸、埋立、堤防等の様々な工事で用いられている。鋼矢板と鋼管矢板は求められる剛性によって使い分けられる。一般に鋼矢板は剛性が低くてもよい場面、鋼管矢板は剛性の高いものが要求される場面で使用される。
ここで、鋼管矢板は鋼矢板に比べて継手の余裕量が大きい。したがって、締切工や護岸などを構築する際に止水性が要求される場合には、一般に継手空間に袋詰めセメントモルタルを充填する方法が採用されている。この方法では、河川・港湾等の水辺環境で用いる場合にモルタルを詰める袋が破損するとモルタルが流出してしまう可能性がある。また、袋どうしの隙間が水みちになりうるので、厳しい止水性を求められる用途には必ずしも適さない。
そこで、海面廃棄物処分場などの遮水性護岸等のように、処分場内部の水の漏洩防止が厳しく要求される場合の方策として、鋼管矢板の継手空間に漏れ防止対策を施され、この継手空間にモルタル等の充填剤が直接充填された構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようにモルタルを充填する場合は、鋼管矢板を地中に打ち込んだ後、継手内部の土砂をウォータージェット等で排土して、モルタルを継手内に充填するという作業を行う必要があり、現場作業に手間と時間とを要するという欠点を有している。
これに対し、鋼矢板は、鋼管矢板に比べて剛性は低くなるものの、止水性に優れ、継手分の遊間が小さく、何も対策を行わない状態であっても鋼管矢板と比べて止水性が高い。また、予め継手に膨潤性止水材を塗装しておくことにより、鋼矢板の止水性をさらに高めることもできる。この方法により、上記対策を行った鋼管矢板と同等以上の止水性能を発揮することが可能である上、現場作業の手間の省略が可能になる。
そこで、鋼矢板の剛性を高める技術として、壁体を構成するU形(ハット形)鋼矢板にH形鋼を一体化して補剛された組合せ鋼矢板を用いる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このような構造の組合せ鋼矢板は、通常バイブロハンマ工法で施工され、一部が油圧圧入工法で打設される。しかし、都市部などの振動・騒音の規制が厳しい条件ではバイブロハンマ工法を使用できるケースは限定される。特に、このような形状の組合せ鋼矢板は断面積が大きくなり、打設時の抵抗が大きくなるため、油圧圧入工法で打設しようとしても硬質地盤では施工が難しくなると考えられる。
そこで、硬質地盤での打設のために、地盤を掘削するアースオーガ(掘削装置)を用いた工法を適用することが考えられる。しかし、組合せ鋼矢板の断面形状が広い範囲に渡るため、工夫が必要になる。その工夫の一例として、特許文献2の組合せ鋼矢板に類似する構造の組合せ鋼矢板を建て込む場合に、以下のような工法を用いることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。すなわち、前記組合せ鋼矢板の打設時にアースオーガで掘削する範囲と、この組合せ鋼矢板の前に打設された組合せ鋼矢板の建て込み時にアースオーガで掘削された範囲とに跨るように、前記組合せ鋼矢板を打設する工法が提案されている。
特許第3756755号公報 特開2002−212943号公報 特許第4074241号公報
上述のように、鋼製壁としての剛性は、鋼矢板壁より鋼管矢板壁の方が高い。一方、継手における止水性能は、鋼管矢板壁より鋼矢板壁の方が容易に高められる。
そこで、前記特許文献2に示されるように、止水性能を高くし易い鋼矢板壁に形鋼を組み合わせることにより、剛性と高い止水性能とを兼ね備えた鋼製壁を構築できる。
しかし、鋼矢板と形鋼とを組み合わせることにより、断面積が大きくなる。したがって、上述のように、組合せ鋼矢板を油圧圧入工法で打設するには限界があり、バイブロハンマ工法を採用する必要が生じる。しかし、バイブロハンマ工法では、打設時の振動や騒音が問題になる。
特許文献3に示されるような工法を採用する場合は、オーガスクリュー(スクリュー翼を有する掘削軸)の外側にケーシングを配置することが必要になる。このケーシングは鋼材打ちこみ長さに合わせた長さのものを適用する必要があり、打ちこみ長さが変わればケーシング長さも変更する必要がある。また、最初に打設される鋼材については、それ以前に打設される鋼材がないため、鋼材を打設せずに先行掘削範囲をアースオーガで空掘りする必要がある。以上のことから施工に手間がかかる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、高い剛性と高い止水性を兼ね備える鋼製壁を提供することを目的とする。
また、本発明は、従来の組合せ鋼矢板では難しかった振動や騒音を抑えた工法を容易に適用できる鋼製壁の施工方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の鋼製壁は、複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接していることを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、鋼製壁が複数の鋼矢板を継手により連結した壁体(鋼矢板壁)と、この壁体の鋼矢板の長手方向に、長手方向を沿わせて接する鋼管からなる。よって、鋼矢板の継手を連結した鋼矢板壁により鋼管矢板壁より高い止水性能を持つ鋼製壁を得ることが可能になる。
なお、鋼製壁の施工に際して、例えば、鋼矢板と鋼管とを接合して一体とした組合せ鋼矢板として地盤に打設するものとしてもよい。また、鋼矢板と鋼管とをそれぞれ別に地盤に打設するものとしてもよい。
鋼管または組合せ鋼矢板を地盤に打設する際には、鋼管内に掘削装置の掘削軸を挿入して、鋼管の下側を掘削しながら鋼管を圧入することが可能である。したがって、硬質地盤でも騒音の少ない施工ができる。
掘削装置により地盤を掘削する際には、鋼管の外径より広い範囲を掘削することによって、地盤の鋼矢板が打設される部分の少なくとも一部が掘削された状態になる。これにより、鋼矢板も打設時に地盤の抵抗を減少させることが可能になる。
掘削装置を用いて鋼管もしくは組合せ鋼矢板を打設する際には、鋼管もしくは組合せ鋼矢板の打設毎に掘削装置による掘削が行われる。したがって、施工開始時に空掘りを必要としない。また、掘削軸は鋼管内に挿入された状態であり、掘削軸が挿入される円筒状のケーシングを必要としない。したがって、鋼製壁の構築に際し、鋼管の根入れ長さに対応するケーシングを準備する必要がない。
請求項2に記載の鋼製壁は、請求項1に記載の発明において、前記鋼矢板と前記鋼管とが接している部分で前記鋼矢板と前記鋼管との長手方向の位置ずれが規制されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明においては、鋼矢板と鋼管とが接している部分で、例えば、鋼矢板と鋼管とが全長で溶接等で固定されることなどにより、鋼矢板と鋼管との長手方向の位置ずれが規制されている。これによって、鋼矢板と鋼管とが一体になった一体梁構造として機能し、鋼管の剛性と鋼矢板の剛性とを足し合わせた剛性より高い剛性を得ることができる。
請求項3に記載の鋼製壁は、請求項1に記載の発明において、前記鋼矢板と前記鋼管とが接している部分で前記鋼矢板と前記鋼管との長手方向の位置ずれが許容されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明においては、前記鋼矢板と前記鋼管とが接している部分で鋼矢板と鋼管との位置ずれが許容されている。この場合、鋼矢板と鋼管とのたわみ挙動が同じである重ね梁構造として、鋼矢板の剛性と鋼管の剛性とを足し合わせた剛性となる。
この構造では、鋼管と鋼矢板との接合を必要とせず、接合作業にかかる加工手間をなくし、コストの低減を図ることができる。また、鋼矢板と鋼管とを別々にした状態で搬送することができるので、鋼矢板と鋼管とを接合した状態に比較して搬送効率を高めることができる。さらに、鋼管と鋼矢板を別々に施工することにより、鋼管を回転圧入することが可能になる。
請求項4に記載の鋼製壁は、請求項3に記載の発明において、前記鋼矢板と前記鋼管とは壁体の上端部で接合されていることを特徴とする。
請求項5に記載の鋼製壁は、請求項4に記載の発明において、前記接合が、コーピング、溶接、ボルトまたはドリルねじによるものであることを特徴とする。
請求項4および請求項5に記載の発明においては、鋼矢板と鋼管とが接合されることで、剛性を高めることができる。また、壁体上端部の接合は、打設後に容易に行うことができる。
請求項6に記載の鋼製壁は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記鋼管は、前記壁体の一方の面または両方の面に配置されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明においては、通常の使用環境における鋼製壁が、一方の面から大きな圧力(土圧)を受けることになる。したがって、壁体の大きな圧力を受ける側の反対側になる一方の面側に鋼管を配置するのが合理的である。特に、重ね梁構造の場合には、鋼矢板からなる壁体に土圧が作用するとともに、壁体を介して鋼管に土圧が作用することになる。これによって、合理的に土圧を受けることが可能になる。
一方、例えば、一体梁構造の場合で強度が必要なときは、壁体の両面に鋼管を配置することにより鋼製壁の剛性を高めることができる。また、壁体の両面にそれぞれ鋼管を配置する場合に、大きな圧力を受ける面に配置する鋼管に対しては、鋼矢板との長手方向の位置ずれを規制して一体梁構造とする。また、大きな圧力を受ける面の反対側の面に配置する鋼管に対しては、鋼矢板との長手方向の位置ずれを許容して重ね梁構造とする。このように、壁体のそれぞれの面に鋼管を配置することも可能である。また、鋼管を壁体の両方の面に配置する場合に、配置される面によって異なるサイズの鋼管を用いることも可能である。
請求項7に記載の鋼製壁は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記壁体は、山と谷とを繰り返す略波状に形成され、前記鋼管は、前記壁体の谷部分に入り込んで前記鋼矢板に接していることを特徴とする。
請求項7に記載の発明においては、壁体の谷部分に鋼管が入り込んでいるので、壁体の長さ方向に直交する方向に沿った鋼製壁の幅を狭くすることができる。よって、省スペースであり、スペース効率に優れる。また、例えば、一体梁構造として、鋼矢板と鋼管とを打設する際に、掘削を併用する場合に、掘削範囲を狭くすることができる。
請求項8に記載の鋼製壁は、請求項7に記載の発明において、前記鋼管は、前記壁体の一方の面に連続的に並んで形成されている複数の谷部分に連続的または離散的に設けられていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明においては、壁体の複数の谷部分に連続的に鋼管が設けられている場合、すなわち、基本的に壁体の全ての谷部分に鋼管が設けられている場合に、鋼管どうしの距離が一定でかつ鋼管どうしが互いに近接する。したがって、鋼製壁を、安定した構造とすることができ、強度を高めることができる。
一方、鋼製壁にかかる圧力が比較的小さい場合や、使用される鋼矢板や鋼管の剛性が高い(例えば、鋼管径が大きい)場合には、鋼管を一つおきや二つおきの谷部分に配置する。このように、壁体の谷部分の全てではなく、一部の谷部分に鋼管を配置することもできる。すなわち、谷部分に対して離散的に鋼管を配置する構成としてもよい。この場合に、鋼管の使用量を減らすことにより、コストの低減を図ることができる。
請求項9に記載の鋼製壁は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記壁体は、山と谷とを繰り返す略波状に形成され、前記鋼管は、前記壁体の山部分側で前記鋼矢板に接していることを特徴とする。
請求項9に記載の発明においては、請求項8に記載の発明の場合よりも、設置スペースが必要になる。しかし、鋼管径が谷部分のサイズに規制されることがなく、より大きな鋼管径の鋼管を用いることが可能になるので、高い剛性が要求される場合に有利になる。
請求項10に記載の鋼製壁は、請求項9に記載の発明において、前記鋼管は、前記壁体の一方の面に連続的に並んで形成されている複数の山部分に連続的または離散的に設けられていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明においては、請求項8に記載の発明と略同様に、壁体の複数の山部分に連続的に鋼管が設けられている場合に、鋼製壁を安定した構造とすることができる。これによって、鋼製壁の強度を高めることができる。
一方、鋼製壁にかかる圧力が比較的小さい場合や、使用される鋼矢板や鋼管の剛性が高い場合には、山部分に対して離散的に鋼管を配置する。これにより、鋼製壁の鋼管の使用量を減らすことができ、コストの低減を図ることができる。
請求項11に記載の鋼製壁は、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の発明において、前記鋼矢板と前記鋼管とは、それぞれの長手方向の長さが互いに異なることを特徴とする。
請求項11に記載の発明においては、例えば、鋼管の長手方向の長さ(上下長さ)に対して、鋼矢板の長手方向の長さ(上下長さ)を短くすることで、これらを同じ長さにしたときよりも、根入れ部の長さを短くできる等の合理的な設計が可能になる。
一方、鋼管の長手方向の長さよりも、壁体の長手方向の長さを長くするようにしてもよい。鋼管の上下長さは、鋼製壁の剛性の観点から決められる。このとき、壁体の上下長さが鋼管の長さと同程度ではボイリング、ヒービングや円弧すべりが懸念される場合は、壁体の上下長さを鋼管に対して長くすればよい。
請求項12に記載の鋼製壁は、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の発明において、互いに延在方向が異なる少なくとも2つの鋼製壁分割部を備え、前記鋼製壁分割部はそれぞれ前記壁体とこの壁体に接する前記鋼管とを備えるとともに、2つの前記鋼製壁分割部の端部同士が突き合わされることによりコーナー部が設けられ、2つの前記鋼製壁分割部のうちの一方の前記鋼製壁分割部の前記コーナー部側の端部に配置される前記鋼管には継手が設けられ、この鋼管の継手と他方の前記鋼製壁分割部の前記コーナー部側の端部の鋼矢板の継手とが連結されていることを特徴とする。
請求項13に記載の鋼製壁は、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の発明において、前記壁体とこの壁体に接する前記鋼管とを備えるとともに、互いに延在方向が異なる少なくとも2つの鋼製壁分割部を備え、前記鋼製壁分割部はそれぞれ前記壁体とこの壁体に接する前記鋼管とを備えるとともに、2つの前記鋼製壁分割部の端部同士が突き合わされることによりコーナー部が設けられ、2つの前記鋼製壁分割部それぞれの前記コーナー部側の端部に配置される前記鋼管には継手が設けられ、これら継手が互いに連結されていることを特徴とする。
請求項12および請求項13に記載の発明においては、いずれも鋼製壁のコーナー部で2つの鋼製壁分割部が継手で連結される。これにより、各鋼製壁分割部が向くべき方向にずれが生じない。また、コーナー部に鋼管を配置できる。さらに、このコーナー部の鋼管とこの鋼管に隣り合う鋼管とが、互いに交わる二つの方向でそれぞれ近接して配置される構成とすることが可能になる。これらのことからコーナー部でも剛性を確保することができる。
請求項14に記載の鋼製壁の施工方法は、複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、
前記鋼管と当該鋼管が接する前記鋼矢板とを、打設前に、互いの接触部分全長に渡って接合するか、または、当該接触部分の一部で接合して組合せ鋼矢板とし、
当該組合せ鋼矢板の前記鋼管内に掘削装置の掘削軸を挿入し、前記鋼管の下で前記掘削装置により前記鋼管の径よりも広い範囲の地盤を掘削しながら前記組合せ鋼矢板を打設することを特徴とする。
請求項14に記載の発明においては、鋼管と鋼矢板とを組合せ鋼矢板とすることにより、高い止水性能と高い剛性を兼ね備える鋼製壁を得ることができる。
それに加えて、地盤を掘削しながら組合せ鋼矢板を地盤に打設するので、組合せ鋼矢板の断面積が広く、かつ、硬質地盤であっても、組合せ鋼矢板を騒音および振動が小さな中掘り工法により地盤に打設することが可能になる。また、掘削装置の掘削軸は鋼管内に挿入された状態であり、掘削装置の掘削軸が挿入される円筒状のケーシングを必要としない。
請求項15に記載の鋼製壁の施工方法は、複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、
前記鋼管内に掘削装置の掘削軸を挿入し、前記鋼管の下で前記掘削装置により前記鋼管の径よりも広い範囲の地盤を掘削しながら前記鋼管を打設し、次いで当該鋼管と接する鋼矢板を打設することを特徴とする。
請求項15に記載の発明においては、鋼管を打設してから鋼矢板を打設する。
このとき、鋼管より広い径に渡って、地盤を掘削しながら鋼管を地盤に打設し、かつ、鋼管を打設した後にこの鋼管に接する鋼矢板を打設する。これによって、鋼管だけではなく、鋼管の周囲の掘削された部分の少なくとも一部に重なって打設される鋼矢板の打設も容易になる。また、請求項14に記載の発明と同様にケーシングを用いる必要がない。
請求項16に記載の鋼製壁の施工方法は、複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、
掘削装置により鋼管径よりも広い範囲の地盤を掘削し、掘削した範囲に鋼矢板および鋼管を打設することを特徴とする。
請求項16に記載の発明においては、掘削装置により掘削された範囲に鋼矢板と当該鋼矢板に接する鋼管とを打設している。さらに、鋼矢板を継手で連結することにより鋼製壁を構築している。したがって、高い剛性および止水性能を有する鋼製壁を、硬質地盤であっても騒音や振動を抑制して打設することが可能になる。
請求項17に記載の鋼製壁の施工方法は、複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられ、かつ、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、既設の前記壁体に、前記鋼管を添わせながら打設することを特徴とする。
請求項17に記載の発明においては、例えば既設の鋼矢板壁が設置されている場合において、これを撤去するのではなくそのまま利用して剛性の高い鋼製壁を構築するので、極めて合理的である。
請求項18に記載の鋼製壁の施工方法は、複数の鋼矢板が継手により連結されて、山と谷とを繰り返す略波状の壁体が設けられるとともに、前記壁体の一方の面に形成されている複数の谷部分または山部分に前記鋼管が設けられ、かつ、前記鋼管は、その長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて前記鋼矢板に接している鋼製壁の施工方法であって、前記鋼管を、油圧圧入工法または回転圧入工法を用いて打設することを特徴とする。
請求項18に記載の発明においては、先に圧入された鋼管等から反力を取って鋼管を油圧圧入工法または回転圧入工法により打設することによって、施工時の振動や騒音を比較的小さく抑えることができる。したがって、騒音や振動を抑制した状態で、上述のような効果を有する鋼製壁を構築することができる。
さらに、回転圧入工法により鋼管を打設すれば、施工時に長手方向の曲がりが発生し難いため、鉛直方向に真っ直ぐに施工し易いうえに、比較的小さな反力で施工することができる。
本発明は、従来の鋼矢板壁と同様の高い止水性能を得られるとともに、高い剛性を得ることができる。また、本発明は、騒音および振動を抑えた工法で施工することが可能になる。
本発明の実施形態に係る鋼製壁を示す要部概略平面図である。 前記鋼製壁を示す要部の概略斜視図である。 前記鋼製壁の施工方法で用いられるアースオーガを用いる施工装置の一例を示す側面図である。 前記鋼製壁の施工方法におけるアースオーガによる掘削範囲を説明するための図である。 前記実施の形態の鋼製壁の施工方法の変形例として既設の鋼矢板壁に沿って鋼管を打設する施工方法を説明するための図である。 前記実施形態の鋼製壁の変形例を示すとともにアースオーガの掘削範囲を示す鋼製壁要部の概略平面図である。 前記実施形態の鋼製壁の別の変形例を示すとともにアースオーガの掘削範囲を示す鋼製壁要部の概略平面図である。 前記実施形態の鋼製壁の別の変形例を示すとともにアースオーガの掘削範囲を示す鋼製壁要部の概略平面図である。 前記実施形態の鋼製壁の別の変形例を示す要部概略平面図である。 図9に示す鋼製壁の施工方法におけるアースオーガによる掘削範囲を説明するための図である。 前記実施形態の鋼製壁の別の変形例を示す要部概略平面図である。 図11に示す鋼製壁の施工方法におけるアースオーガによる掘削範囲を説明するための図である。 前記実施の形態の鋼製壁において、鋼矢板(壁体)より鋼管を長くした例を説明するための図である。 前記実施の形態の鋼製壁において、鋼管より鋼矢板(壁体)を長くした例を説明するための図である。 前記実施の形態の鋼製壁にコーナー部がある場合を説明するための図である。 前記実施の形態の鋼製壁にコーナー部がある場合を説明するための図である。 前記実施の形態の鋼製壁にコーナー部がある場合に鋼管に継手を設けた例を説明するための図である。 前記実施の形態の鋼製壁にコーナー部がある場合に鋼管に継手を設けた別の例を説明するための図である。 前記実施の形態の鋼製壁にコーナー部がある場合に鋼管に継手を設けたさらに別の例を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1および図2に示すように、この実施形態の鋼製壁3は、鋼矢板としてのハット形鋼矢板1と鋼管2とを組み合わせて構成されている。ハット形鋼矢板1の長手方向に、長手方向を沿わせて鋼管2が接している。ここでは、ハット形鋼矢板1および鋼管2がそれらの長手方向が互い平行にされているとともに、それらの長手方向が鉛直方向になっている。
ハット形鋼矢板1は、ウェブ1aと、ウェブ1aの両側縁からそれぞれ互いに広がるように斜めに延出する一対のフランジ1bと、左右のフランジ1bの先端からウェブ1aと平行に左右に延出する一対のアーム1cと、アーム1cの先端に設けられた継手1dとを備えている。鋼管2は、その径がハット形鋼矢板1の幅よりも狭くなっており、その外周面がハット形鋼矢板1の谷側の面に入り込んだ状態でウェブ1aに接している。なお、鋼管2が左右のフランジ1bに接するものとしてもよい。また、鋼管2が左右のフランジ1bの一方または両方と、ウェブ1aとに接するものとしてもよいが、左右のフランジ1bの両方に接するのが望ましい。また、後述のようにハット形鋼矢板1の山側の面に鋼管2が接するものとしてもよい。
複数のハット形鋼矢板1は、その継手1dどうしを連結して一列に並べられて鋼矢板壁を構築した状態になっている。また、ハット形鋼矢板1および鋼管2は地盤に打設されている。
この鋼製壁3では、ハット形鋼矢板1と鋼管2とが溶接やボルトなどで接合されて一体とされ、一体梁構造として断面保持させる場合がある。また、ハット形鋼矢板1と鋼管2とを接合せずに接触しただけの状態とする場合がある。すなわち、ハット形鋼矢板1と鋼管2とが、互いの長手方向を平行として重なるように配置することにより両者のたわみ挙動が同じになるようにした重ね梁構造とする場合がある。高い剛性が必要なときは、鋼管2とハット形鋼矢板1を長手方向の全長または一部を接合したり、断続的に複数個所を接合して一体梁構造とすることが好ましい。
一方、鋼製壁3の剛性としてそれほど高い剛性が必要ない場合には、溶接やボルト等により一体化する分の加工手間・コストを考慮して重ね梁構造としても構わない。重ね梁構造では、鋼管2とハット形鋼矢板1とが接している部分で鋼管2とハット形鋼矢板1との長手方向の位置ずれが許容されている。また、重ね梁構造の場合は、ハット形鋼矢板1側(鋼管2と接する面とは反対側)で土圧を受ける構造とする。このようにすることにより、土圧がハット形鋼矢板1と鋼管2とを引き離す方向に作用しないようにすることができる。また、鋼管2とハット形鋼矢板1とを同時に地盤に打設するような場合に、鋼管2とハット形鋼矢板1とを一部で仮接合してもよい。さらに、鋼製壁3の上端部において、コーピング、溶接、ボルトまたはドリルねじ等により、ハット形鋼矢板1と鋼管2とが接合されていると、剛性を高めることができる。
図1では、全てのハット形鋼矢板1に対し鋼管2がそれぞれ接する構造になっている。しかし、剛性が許容される範囲であれば、ハット形鋼矢板1に対して、1つおきに鋼管2を組み合わせるなどして、鋼管2を間引くこともできる(つまり、鋼管を離散的に配置することもできる)。
この鋼製壁3にあっては、上述のように、鋼矢板(ハット形鋼矢板1)から矢板壁が形成される。これに加えて、鋼矢板に接する鋼管2により矢板壁が補剛された状態になる。したがって、鋼製壁3は、鋼矢板からなる鋼矢板壁の継手部で鋼管矢板より高い止水性能を得ることができる。さらに、鋼製壁3は、鋼管2により高い剛性を得ることができる。
また、前述のように、より高い剛性が要求される場合には、鋼矢板と鋼管2とを接合して一体化し、一体梁構造とすることにより、高い剛性を得ることができる。要求される剛性が上述の場合より低い場合は、鋼矢板と鋼管2と接合せずに接した状態の重ね梁構造とする。これにより、鋼矢板と鋼管2とを接合するための加工手間やコストの削減を図ることができる。
ここで、重ね梁構造の鋼製壁の場合、例えば、鋼矢板(ハット形鋼矢板1)と鋼管2との間に数cm程度の隙間が生じていても、この隙間に入り込んだ土砂を介して、鋼矢板と鋼管2とが重ね梁構造として機能する。すなわち、鋼矢板と鋼管2が接している状態とは、実際には鋼矢板と鋼管2との間に少しだけ隙間があいている場合も含むものであり、鋼矢板からなる壁体と鋼管2とが重ね梁構造としての機能を発揮できる状態であればよい。
次に、鋼製壁3の施工方法について説明する。
鋼製壁3の施工においては、硬質地盤であっても、騒音や振動が小さな工法によりハット形鋼矢板1および鋼管2を地盤に打設できることが好ましい。たとえば、掘削装置としてのアースオーガを用いる施工装置を用いて鋼管2もしくは鋼管2とハット形鋼矢板1との組合せ鋼矢板を地盤に打設するのが好ましい。
図3に、アースオーガを用いる施工装置11の一例を示す。施工装置11は、クローラ等の重機20に起伏可能で、かつ、垂直支持されるリーダーマスト12と、リーダーマスト12に上下に移動自在に設けられたオーガ駆動部13とを備えている。また、施工装置11は、オーガ駆動部13に接続されて回転駆動される掘削軸としてのオーガスクリュー(スパイラルオーガ)14と、オーガ駆動部13の下側に鋼管2をセットするための鋼管セット部15とを備えている。さらに、施工装置11は、鋼管2とハット形鋼矢板1を一緒に地盤に打設する場合にハット形鋼矢板1をセットするための鋼材把持部17と、鋼管2およびハット形鋼矢板1を地盤に圧入するための油圧シリンダ18と、オーガビットを有するとともにオーガスクリュー14の先端に接合されるアタッチメント21とを備えている。
一体梁構造の鋼製壁を施工する場合は、鋼管2とハット形鋼矢板1とが一体化された組合せ鋼矢板を、組合せ鋼矢板の継手1dを先に打設された組合せ鋼矢板の継手1dと嵌合させながら打設することになる。
まず、鋼管セット部15に鋼管2の上端部を支持させるとともに、オーガスクリュー14を鋼管2内に挿入した状態とする。これに加えて、ハット形鋼矢板1を鋼材把持部17で把持してもよい。
その後、鋼管2およびオーガスクリュー14を油圧シリンダ18で下方に押圧する。この際に、オーガ駆動部13により、オーガスクリュー14およびその先端に取り付けられてオーガビットを有するアタッチメント21を回転させて地盤を掘削する。また、図4に示すように、掘削範囲5が、鋼管2の外径よりもやや広く、ハット形鋼矢板1の継手1d近傍に及ぶようにする。このようにすることによって、組合せ鋼矢板の大部分が掘削された地盤に打設されることになるので、地盤が硬質なものであっても、鋼管と鋼矢板とを容易に打設することができる。
重ね梁構造の場合も、鋼管2とハット形鋼矢板1が打設時に離れない程度に部分的にボルト止め或いは溶接等で接合しておけば、上述の一体梁構造の場合と同様の方法が使用できる。
また、ハット形鋼矢板1と鋼管2を別々に打設してもよい。この場合、まず、施工装置11に鋼管2だけをセットし、施工装置11により上述の掘削範囲5を掘削しながら鋼管2を先に打設する。その後、ハット形鋼矢板1を打設する。この際も、掘削範囲5は、ハット形鋼矢板1の打設位置と重なる範囲になる。また、鋼管2をハット形鋼矢板1に対して2本以上先行して打設する場合には、掘削範囲5を少し広げてハット形鋼矢板1の打設位置全体が掘削範囲5に含まれるようにしてもよい。
また、別の方法として、先に鋼管2がセットされていない施工装置11で掘削範囲5を掘削してから、鋼管2およびハット形鋼矢板1を別々に打設してもよい。打設前に地盤が掘削されているので、打設時の抵抗力が小さくなり、この場合も振動の小さい油圧圧入工法等で打設することができる。この場合は掘削範囲5を少し広げて、ハット形鋼矢板1の打設位置全体が掘削範囲5に含まれるようにしてもよい。この場合も、鋼管2の外面にハット形鋼矢板1の谷側の面が接しているので、掘削範囲5は比較的小さなものになる。
この鋼製壁3の施工方法では、鋼管2の外径よりもやや広い範囲を掘削範囲5として掘削すれば足りるので、掘削に必要な動力が大きくなってしまうのを抑制することができる。したがって、例えば特許文献3の方法のように、鋼矢板壁とは離れたかなり広い範囲を掘削する必要がない。
また、鋼矢板1と鋼管2を別々に打設する場合においては、鋼管のピッチを既存の油圧圧入機で施工可能なピッチにすれば、それぞれを既存の油圧圧入機を用いて打設することができる。その場合、鋼矢板1、鋼管2を打設する際には先に打設した鋼管等を掴んで壁方向に連続的に打設することが可能になる。
鋼矢板1と鋼管2とを別々に打設する場合、鋼管2を回転圧入法で打設してもよい。回転圧入法によれば打設の反力が比較的小さくて済み、かつ、精度良く鋼管2を打設することができる。
これに対し、鋼矢板とH形鋼とを一体化せずにそれぞれ打設して重ね梁構造の壁体を構成する従来の構造の施工方法では、H形鋼を打設するにあたって施工精度に課題があり、また採用し得る施工方法が限られる。例えば、H形鋼の打設において、反力架台が必要になったり、地盤が固いときにはH形鋼自身の変形が生じ易く、また事前にオーガなどで地盤を掘削する必要が出てくる。
さらに、打設後に、コーピング、溶接、ボルトまたはドリルねじ等により、鋼矢板と鋼管2とを上端部で接合するのが好ましい。
また、より高い剛性が要求される場合には、鋼矢板と鋼管2とを接合して一体化し、一体梁構造とすることにより、高い剛性を得ることができる。要求される剛性が上述の場合より低い場合は、鋼矢板と鋼管2と接合せずに接した状態の重ね梁構造とすることにより、鋼矢板と鋼管2とを接合するための加工手間やコストの削減を図ることができる。
また、掘削装置としてのアースオーガを用いた施工装置11の掘削軸であるオーガスクリュー14を鋼管2内部に挿入した状態で、鋼管2もしくは鋼管2と鋼矢板の下側の地盤を鋼管2の外径より広い範囲に渡って掘削している。このように掘削しながら鋼管2もしくは鋼管2と鋼矢板を地盤に圧入している。したがって、硬質地盤であっても、小さな騒音および振動で鋼製壁3を施工することができる。
さらに、また別の方法として、図5に示すように、既設の鋼矢板壁6に鋼管2を添わせながら打設して、鋼製壁83を構築してもよい。この場合は、鋼矢板壁6の主に土圧を受ける側と反対側の面に鋼管2を添わせながら打設することにより、鋼矢板(ハット形鋼矢板1)側が土圧を受ける重ね梁構造とすることができる。既設の鋼矢板壁6を撤去するのではなくそのまま利用するので極めて合理的である。
鋼管2を鋼矢板壁6に添わせながら打設するにあたって、鋼矢板壁6の鋼管2を打設する側の上部が露出していれば、鋼管2を鋼矢板壁6に添わせるのが比較的容易である。一方、鋼矢板壁6の鋼管2を打設する側にコーピングコンクリート等が設置されていた場合には、コーピングコンクリートを撤去して、鋼矢板壁6の上部をある程度露出させてから鋼管2を打設する方が、鋼矢板壁6に鋼管2を添わせやすい。
鋼管2を打設する方法としては、可能ならば油圧圧入工法により打設するのが好ましい。しかし、土壌が固く油圧圧入工法では打設困難な場合は、周知の回転圧入工法で打設することができる。前述したようにコンクリートで化粧されている場合等では、先端に切削ビットを備えた鋼管2を回転圧入して、前面のコンクリートを打ち抜きながら鋼矢板1に沿わせて打設してもよい。回転圧入工法であれば、油圧圧入工法ほどではないにしても、少なくともバイブロハンマ工法よりははるかに振動が小さい。
鋼管2を打設して鋼製壁83の構築した後、鋼管2が露出して外観的に好ましくない場合は、鋼製壁83をコンクリートで化粧してもよい。
次に、図6を参照しながら。鋼製壁3の変形例である鋼製壁33を説明する。鋼製壁33は、矢板壁を鋼製する鋼矢板としてZ形鋼矢板31を用いたものである。
Z形鋼矢板31は、ウェブ31aと、ウェブ31aの両側縁から互いに逆方向に斜めに延出する一対のフランジ31bと、これらフランジ31bの先端部に設けられた継手31dとを備える。よって、ハット形鋼矢板1を半分にした概略形状を有する。このZ形鋼矢板31を連結した鋼矢板壁は、継手31dの位置が異なる以外は、ハット形鋼矢板1を連結した鋼矢板壁と略同形状になる。すなわち、この鋼矢板壁は、山と谷とが交互に繰り返された形状になっている。
鋼管2は、このZ形鋼矢板31からなる鋼矢板壁の一方の面側の谷部分に配置されるとともに、鋼管2の一部が谷部分に入り込んだ状態になっている。この鋼管2の外周面が2つのZ形鋼矢板31のウェブ31aに接している。
このような鋼製壁33は、Z形鋼矢板31と鋼管2とを接合しない重ね梁構造の方が適しており、その施工においては、上述の鋼製壁3の施工方法のうちの重ね梁構造の際の施工方法を好適に用いることができる。例えば、先に施工装置11で地盤を掘削してから鋼管2およびZ形鋼矢板31を別々に地盤に圧入する方法を用いることができる。この際の施工装置11による掘削範囲35は、掘削範囲35と干渉する1つおきの継手31の近傍を除いて、Z形鋼矢板31のほぼ全体を含む範囲である。ただし、上述のように掘削を先に行うことにより、先に打設されたZ形鋼矢板31の継手31d部分が掘削に干渉しない場合には、掘削範囲をZ形鋼矢板31の全体が含まれるように少し大きくしてもよい。
また、Z形鋼矢板31は1枚ずつ打設してもよいし、継手31dを嵌合させてかしめた2枚のZ形鋼矢板31を1組にして打設してもよい。2つのZ形鋼矢板31を1組とした場合には、基本的に上述のハット形鋼矢板1と同様の施工方法を実施することが可能である。また、一枚ずつ打設する場合も、鋼管2を施工装置11を使って中掘り工法で打設した後に、Z形鋼矢板31を圧入するようにしてもよい。
鋼矢板にハット形鋼矢板やZ形鋼矢板を適用した場合には、後述のU形鋼矢板を適用した場合と比較して、鋼矢板どうしの位置ずれを考慮する必要がないので、鋼矢板の持つそのままの剛性と鋼管の持つ剛性の足し合せとした重な梁構造として見ることができる。
次に、図7を参照しながら、鋼製壁3の変形例である鋼製壁43を説明する。鋼製壁43は、矢板壁を構成する鋼矢板としてU形鋼矢板41を用いたものである。
U形鋼矢板41は、ウェブ41aと、ウェブ41aの両側縁から互いに広がるように斜め延出する一対のフランジ41bと、これらフランジ41bの先端部に設けられた継手41dとを備えるものである。このU形鋼矢板41を連結した鋼矢板壁は、継手41dの位置が異なる以外は、ハット形鋼矢板1を連結した鋼矢板壁と略同形状になり、山と谷とが交互に繰り返された形状になっている。
鋼管2は、このU形鋼矢板41からなる鋼矢板壁の一方の面側の谷部分に配置されるとともに、鋼管2の一部が谷部分に入り込んだ状態になっている。U形鋼矢板41の場合に、一方の面から見た場合に、谷と山とが異なるU形鋼矢板41により形成された状態になるので、1つおきのU形鋼矢板41に鋼管2が配置されていることになる。この鋼管2の外周面が1つのU形鋼矢板41の谷部分に入り込んだ状態で左右の継手41dに接している。また、谷側に鋼管2の一部が入り込んだU形鋼矢板41の左右に隣接するU形鋼矢板41のそれぞれ一方のフランジ41bが鋼管2の外周に接している。鋼管2の径は、U形鋼矢板41の幅より広くなっている。なお、鋼管2の径をU形鋼矢板41の幅より狭くして、鋼管2がU形鋼矢板41のウェブ41aに接するものとしてもよい。
このような鋼製壁43も重ね梁構造の方が適しており、その施工においては、上述の鋼製壁3の施工方法のうちの重ね梁構造で用いられる工法を好適に用いることができる。例えば、先に施工装置11で地盤を掘削してから鋼管2およびU形鋼矢板41を地盤に圧入する方法を用いることができる。この際の施工装置11による掘削範囲45は、谷側に鋼管2が配置されていないU形鋼矢板41が2つの掘削範囲45にまたがって配置されるようにすることが可能である。したがって、掘削範囲45を比較的狭くしても全てのU形鋼矢板41の全体が掘削範囲45内に入るので、U形鋼矢板41の圧入が容易になる。あるいは、鋼管2を施工装置11を使って中掘り工法で打設した後に、U形鋼矢板41を圧入するようにしてもよい。
次に、図8を参照しながら、鋼製壁3の変形例である鋼製壁53を説明する。鋼製壁53は、図7に示す鋼製壁43と同様に、矢板壁を構成する鋼矢板としてU形鋼矢板41を用いたものである。しかし、U形鋼矢板41の幅より鋼管2の径が狭くなっており、鋼管2の一部がU形鋼矢板41の谷側に入り込んで、U形鋼矢板41のウェブ41aに接した状態になっている。
また、1つおきのU形鋼矢板41ではなく、各U形鋼矢板41に鋼管2が配置されている。この場合に、U形鋼矢板41の山側と谷側との配置が1つおきに逆になっているので、鋼管2はU形鋼矢板41からなる鋼矢板壁の2つの面に交互に配置されている。
このような鋼製壁43は一体梁構造と重ね梁構造のいずれの場合も考えられ、その施工においては、上述の鋼製壁3の施工方法のうちの適切な施工方法を採用すればよい。また、掘削範囲55は、鋼管2の径より大きな径を有し、U形鋼矢板41の継手41dを除く部分を含む範囲になっている。
次に、図9および図10を参照しながら、鋼製壁3の変形例である鋼製壁63について説明する。鋼製壁63は、鋼製壁3において、鋼管2がハット形鋼矢板1の谷側のウェブ1aに接していたのに対して、鋼管2がハット形鋼矢板1の山側のウェブ1aに接するようにしたものである。すなわち、鋼管2は、鋼矢板壁の一方の面の山部分に接している。
鋼製壁63においては、鋼管2とハット形鋼矢板1とを接合して一体化して上述の一体梁構造とすることができる。この場合に、鋼製壁3よりも高い剛性を得ることができる。したがって、鋼製壁3よりも高い剛性が必要な場合に有効な構造になる。また、鋼製壁63において、鋼管2とハット形鋼矢板1とを接合せずに上述の重ね梁構造とすることができる。この場合に、鋼製壁3を重ね梁構造とした場合と同様の剛性になる。なお、鋼製壁63の設置範囲(ハット形鋼矢板1の並び方向に直交する幅)が鋼製壁3より広くなる。これにより、スペース効率が悪化するので、重ね梁構造の場合は、鋼製壁3を用いる方が有利である。
一体梁構造の鋼製壁63の施工においては、鋼製壁3の施工方法のうちの一体梁構造の施工方法を好適に用いることができる。したがって、鋼製壁63の施工においては、ハット形鋼矢板1に鋼管2を上述のように接合した状態で、施工装置11を用いて掘削しながら圧入することになる。しかし、鋼製壁3の場合よりも、継手1dの近傍を除くハット形鋼矢板1の打設される部分を掘削するのに、掘削範囲65を広くする必要がある。
次に、図11および図12を参照しながら、鋼製壁3の変形例である鋼製壁73について説明する。鋼製壁73は、ハット形鋼矢板1の有効幅に対して鋼管2の径を大きくしたものであり、鋼管2を大断面としたことにより、鋼管2が高い剛性を有するものになる。したがって、鋼製壁73に高い剛性が要求される場合には、好適な構造になる。
鋼管2は、その一部がハット形鋼矢板1の谷部分に入り込み、ハット形鋼矢板1のフランジ1bもしくはフランジ1bとアーム1cとの角部に接触した状態になっている。
また、鋼管2は、各ハット形鋼矢板1毎に配置されるのではなく、1つおきのハット形鋼矢板1に配置されるようになっている。なお、ハット形鋼矢板1に対して2つおき等のように1つおきより広い間隔があくように鋼管2を配置してもよい。
この鋼製壁73においては、ハット形鋼矢板1と鋼管2とを上述のように接合して一体梁構造としなくても、鋼管2だけで高い剛性が得られる。ハット形鋼矢板1に対して1つおき以上の間隔で鋼管を配置することになるので、重ね梁構造とするのが好ましい。
重ね梁構造の場合には、上述のように鋼管2とハット形鋼矢板1とを別々に地盤に打設することが可能になる。この際に、例えば、鋼管2の内部にオーガスクリュー14を挿入して施工装置11を用いて掘削しながら圧入するものとする。この場合に、図12に示すように、隣接する掘削範囲75に1つおきの鋼管2が接していないハット形鋼矢板1の打設位置が含まれるようにする。このようにすることによって、ハット形鋼矢板1の打設位置がハット形鋼矢板1の継手1d部分も含めて掘削された状態になる。これにより、ハット形鋼矢板1をより容易に地盤に圧入することが可能になる。なお、重ね梁構造の場合に、鋼管2およびハット形鋼矢板1を打設する前に鋼管2がセットされていない施工装置11で地盤を掘削するものとしてもよい。この場合に、掘削されて軟化した地盤に鋼管2およびハット形鋼矢板1を打設するものとしてもよい。
図6〜図12のいずれの鋼製壁33,43,53,63,73においても、既設の鋼矢板壁を利用して、図1の鋼製壁3について図5を参照して説明した場合と同様に、鋼管2を鋼矢板壁に添わせながら打設することにより、重ね梁構造の鋼製壁とすることができる。
鋼製壁3,33,43,53,63,73,83において、鋼矢板(壁体)の上下長さと鋼管2の長さとは、必要であれば、これらが異なっていてもよい。
例えば、図13に示すように、鋼管2の長手方向の長さ(上下長さ)に対して、鋼矢板からなる鋼矢板壁(壁体9)の長手方向の長さ(上下長さ)を短くしてもよい。鋼矢板の長さを短くすることで、これらを同じ長さとしたときよりも、根入れ部の長さを短くできる等の合理的な設計が可能になる。
一方、図14に示すように、鋼管2の長さよりも、鋼矢板壁(壁体9)の上下長さを長くすることもありうる。鋼管2の上下長さは、鋼製壁3,33,43,53,63,73の剛性の観点から決められる。このとき、壁体9の上下長さが鋼管2の長さと同程度ではボイリング、ヒービングや円弧すべりが懸念される場合は、壁体9の上下長さを、鋼管2に対して長くすればよい。
鋼製壁3,33,43,53,63,73においては、例えば、締切り等で用いる際に、鋼製壁3,33,43,53,63,73にコーナー部が形成されることになる。
ここで、鋼管2が配置された側の面が内側となるコーナー部を形成する場合には 、以下のような問題が生じる。
鋼製壁3を例にとって説明する。図15に示すように、コーナー部で隣合う谷部分にそれぞれ鋼管2を配置しようとすると、これら鋼管2の一部の位置が互い重なってしまい、鋼管2を配置することができない。したがって、図16に示すように、角を挟んで隣り合う谷部分の一方だけに鋼管2を配置する構成になってしまうが、この場合に、鋼管2や鋼矢板1の剛性によっては、剛性不足が懸念される。なお、図15等において、コーナー部を挟むように互いに略直交して配置される鋼製壁3のぞれぞれの部分を互いに異なる方向で配置された鋼製壁分割部とする。これら鋼製壁分割部がコーナー部で連結された状態となる。
そこで、例えば、図17に示すように、コーナー部の鋼管2に鋼管矢板用継手7を設け、この鋼管矢板用継手7に鋼矢板としてのハット形鋼矢板1の継手1dを連結させる構成としてもよい。
鋼矢板継手7が設けられる鋼管2は、コーナーの角部を挟む互い直角な二つの鋼製壁分割部のうちの一方の構成壁分割部のコーナー側の端の谷部分に配置される。この鋼管2の鋼矢板継手7に継手1cが係合されるハット形鋼矢板1は、他方の鋼製壁分割部の最もコーナー側のハット形鋼矢板1である。
このハット形鋼矢板1の継手1dのアーム1c側部分を前記鋼管2の鋼管矢板用継手7のスリットに上下に通すことにより、鋼管2の鋼管矢板用継手7と、ハット形鋼矢板1とが連結された状態になる。
また、コーナー部の別の構成としては、例えば、図18に示すように、一方の壁体部分のコーナー側の端の谷部分に配置される鋼管2にハット形鋼矢板1のアーム1cおよびその先端の継手1dからなる継手部分8を溶接した構造を用いてもよい。
この鋼管2の継手部分8には、上述の一方の壁体部分に対して直角になる他方の壁体部分のコーナー側の端のハット形鋼矢板1の継手1dが連結される構成になっている。
前記継手部分8は、例えば、ハット形鋼矢板1の一部(アーム1cおよび継手1d)を切断し、この一部を鋼管2に溶接したものであってもよい。また、鋼管2の継手部分8と、この継手部分8に連結されるハット形鋼矢板1のアーム1cおよび継手1dとが、略直線状に配置される構成になっていることが好ましい。
また、コーナー部のさらに別の構成としては、例えば、図19に示すように、コーナー部を構成する二つの壁体部分のそれぞれの最もコーナー側の谷部分に配置される鋼管2の両方に継手管7(管状の継手)を設ける。これらの継手管7どうしを連結するようにしてもよい。
上述の三つのコーナー部の構成においては、いずれも構成壁3のコーナー部が継手で連結されるとともに、法線方向にずれが生じない。また、コーナー部に鋼管2が配置される。それに加えて、この鋼管2に隣り合う鋼管2が互いに直交する二つの方向でそれぞれ近接して配置されるので、コーナー部でも剛性を確保することができる。
継手管7を用いた場合には、連結後に継手管7の内部側にモルタルを充填することで、止水性能を確保することができる。この場合に、モルタルの充填は、コーナー部だけで行われるので、モルタルの充填を行っても、手間やコストが増加するのを抑制できる。
なお、鋼管2に設けられる継手は、環状の鋼管用継手7に限られるものではなく、上述のように鋼矢板の継手を用いてもよいし、あるいはその他の継手構造の継手を用いてもよく、要は、継手で、鋼管2どうしもしくは鋼管2と鋼矢板とを連結できる構造となっていればよい。
1 ハット形鋼矢板(鋼矢板)
2 鋼管
3 鋼製壁
5 掘削範囲
6 既設の鋼矢板壁
11 アースオーガを用いる施工装置
14 オーガスクリュー(掘削軸)
31 Z形鋼矢板(鋼矢板)
33 鋼製壁
35 掘削範囲
41 U形鋼矢板(鋼矢板)
43 鋼製壁
45 掘削範囲
53 鋼製壁
55 掘削範囲
63 鋼製壁
65 掘削範囲
73 鋼製壁
75 掘削範囲
83 鋼製壁
前記課題を解決するために、請求項1に記載の鋼製壁は、複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接しており、
前記壁体は、山と谷とを繰り返す略波状に形成され、
前記鋼管は、前記壁体の谷部分に入り込んで前記鋼矢板に接していることを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、鋼製壁が複数の鋼矢板を継手により連結した壁体(鋼矢板壁)と、この壁体の鋼矢板の長手方向に、長手方向を沿わせて接する鋼管からなる。よって、鋼矢板の継手を連結した鋼矢板壁により鋼管矢板壁より高い止水性能を持つ鋼製壁を得ることが可能になる。
また、壁体の谷部分に鋼管が入り込んでいるので、壁体の長さ方向に直交する方向に沿った鋼製壁の幅を狭くすることができる。よって、省スペースであり、スペース効率に優れる。また、例えば、一体梁構造として、鋼矢板と鋼管とを打設する際に、掘削を併用する場合に、掘削範囲を狭くすることができる。
請求項に記載の鋼製壁は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の発明において、前記鋼管は、前記壁体の一方の面または両方の面に配置されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明においては、通常の使用環境における鋼製壁が、一方の面から大きな圧力(土圧)を受けることになる。したがって、壁体の大きな圧力を受ける側の反対側になる一方の面側に鋼管を配置するのが合理的である。特に、重ね梁構造の場合には、鋼矢板からなる壁体に土圧が作用するとともに、壁体を介して鋼管に土圧が作用することになる。これによって、合理的に土圧を受けることが可能になる。
請求項に記載の鋼製壁は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記鋼管は、前記壁体の一方の面に連続的に並んで形成されている複数の谷部分に連続的または離散的に設けられていることを特徴とする。
請求項に記載の発明においては、壁体の複数の谷部分に連続的に鋼管が設けられている場合、すなわち、基本的に壁体の全ての谷部分に鋼管が設けられている場合に、鋼管どうしの距離が一定でかつ鋼管どうしが互いに近接する。したがって、鋼製壁を、安定した構造とすることができ、強度を高めることができる。
請求項に記載の鋼製壁は、複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接しており、
前記壁体は、山と谷とを繰り返す略波状に形成され、前記鋼管は、前記壁体の山部分側で前記鋼矢板に接していることを特徴とする。
請求項に記載の発明においては、請求項に記載の発明の場合よりも、設置スペースが必要になる。しかし、鋼管径が谷部分のサイズに規制されることがなく、より大きな鋼管径の鋼管を用いることが可能になるので、高い剛性が要求される場合に有利になる。
請求項に記載の鋼製壁は、請求項に記載の発明において、前記鋼管は、前記壁体の一方の面に連続的に並んで形成されている複数の山部分に連続的または離散的に設けられていることを特徴とする。
請求項に記載の発明においては、請求項に記載の発明と略同様に、壁体の複数の山部分に連続的に鋼管が設けられている場合に、鋼製壁を安定した構造とすることができる。これによって、鋼製壁の強度を高めることができる。
一方、鋼製壁にかかる圧力が比較的小さい場合や、使用される鋼矢板や鋼管の剛性が高い場合には、山部分に対して離散的に鋼管を配置する。これにより、鋼製壁の鋼管の使用量を減らすことができ、コストの低減を図ることができる。
請求項に記載の鋼製壁は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の発明において、前記鋼矢板と前記鋼管とは、それぞれの長手方向の長さが互いに異なることを特徴とする。
請求項に記載の発明においては、例えば、鋼管の長手方向の長さ(上下長さ)に対して、鋼矢板の長手方向の長さ(上下長さ)を短くすることで、これらを同じ長さにしたときよりも、根入れ部の長さを短くできる等の合理的な設計が可能になる。
一方、鋼管の長手方向の長さよりも、壁体の長手方向の長さを長くするようにしてもよい。鋼管の上下長さは、鋼製壁の剛性の観点から決められる。このとき、壁体の上下長さが鋼管の長さと同程度ではボイリング、ヒービングや円弧すべりが懸念される場合は、壁体の上下長さを鋼管に対して長くすればよい。
請求項に記載の鋼製壁は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の発明において、互いに延在方向が異なる少なくとも2つの鋼製壁分割部を備え、前記鋼製壁分割部はそれぞれ前記壁体とこの壁体に接する前記鋼管とを備えるとともに、2つの前記鋼製壁分割部の端部同士が突き合わされることによりコーナー部が設けられ、2つの前記鋼製壁分割部のうちの一方の前記鋼製壁分割部の前記コーナー部側の端部に配置される前記鋼管には継手が設けられ、この鋼管の継手と他方の前記鋼製壁分割部の前記コーナー部側の端部の鋼矢板の継手とが連結されていることを特徴とする。
請求項10に記載の鋼製壁は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の発明において、前記壁体とこの壁体に接する前記鋼管とを備えるとともに、互いに延在方向が異なる少なくとも2つの鋼製壁分割部を備え、前記鋼製壁分割部はそれぞれ前記壁体とこの壁体に接する前記鋼管とを備えるとともに、2つの前記鋼製壁分割部の端部同士が突き合わされることによりコーナー部が設けられ、2つの前記鋼製壁分割部それぞれの前記コーナー部側の端部に配置される前記鋼管には継手が設けられ、これら継手が互いに連結されていることを特徴とする。
請求項および請求項10に記載の発明においては、いずれも鋼製壁のコーナー部で2つの鋼製壁分割部が継手で連結される。これにより、各鋼製壁分割部が向くべき方向にずれが生じない。また、コーナー部に鋼管を配置できる。さらに、このコーナー部の鋼管とこの鋼管に隣り合う鋼管とが、互いに交わる二つの方向でそれぞれ近接して配置される構成とすることが可能になる。これらのことからコーナー部でも剛性を確保することができる。
請求項11に記載の鋼製壁の施工方法は、複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、
前記鋼管と当該鋼管が接する前記鋼矢板とを、打設前に、互いの接触部分全長に渡って接合するか、または、当該接触部分の一部で接合して組合せ鋼矢板とし、
当該組合せ鋼矢板の前記鋼管内に掘削装置の掘削軸を挿入し、前記鋼管の下で前記掘削装置により前記鋼管の径よりも広い範囲の地盤を掘削しながら前記組合せ鋼矢板を打設することを特徴とする。
請求項11に記載の発明においては、鋼管と鋼矢板とを組合せ鋼矢板とすることにより、高い止水性能と高い剛性を兼ね備える鋼製壁を得ることができる。
それに加えて、地盤を掘削しながら組合せ鋼矢板を地盤に打設するので、組合せ鋼矢板の断面積が広く、かつ、硬質地盤であっても、組合せ鋼矢板を騒音および振動が小さな中掘り工法により地盤に打設することが可能になる。また、掘削装置の掘削軸は鋼管内に挿入された状態であり、掘削装置の掘削軸が挿入される円筒状のケーシングを必要としない。
請求項12に記載の鋼製壁の施工方法は、複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、
前記鋼管内に掘削装置の掘削軸を挿入し、前記鋼管の下で前記掘削装置により前記鋼管の径よりも広い範囲の地盤を掘削しながら前記鋼管を打設し、次いで当該鋼管と接する鋼矢板を打設することを特徴とする。
請求項12に記載の発明においては、鋼管を打設してから鋼矢板を打設する。
このとき、鋼管より広い径に渡って、地盤を掘削しながら鋼管を地盤に打設し、かつ、鋼管を打設した後にこの鋼管に接する鋼矢板を打設する。これによって、鋼管だけではなく、鋼管の周囲の掘削された部分の少なくとも一部に重なって打設される鋼矢板の打設も容易になる。また、請求項14に記載の発明と同様にケーシングを用いる必要がない。
請求項13に記載の鋼製壁の施工方法は、複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、
掘削装置により鋼管径よりも広い範囲の地盤を掘削し、掘削した範囲に鋼矢板および鋼管を打設することを特徴とする。
請求項13に記載の発明においては、掘削装置により掘削された範囲に鋼矢板と当該鋼矢板に接する鋼管とを打設している。さらに、鋼矢板を継手で連結することにより鋼製壁を構築している。したがって、高い剛性および止水性能を有する鋼製壁を、硬質地盤であっても騒音や振動を抑制して打設することが可能になる。
請求項14に記載の鋼製壁の施工方法は、複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられ、かつ、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、既設の前記壁体に、前記鋼管を添わせながら打設することを特徴とする。
請求項14に記載の発明においては、例えば既設の鋼矢板壁が設置されている場合において、これを撤去するのではなくそのまま利用して剛性の高い鋼製壁を構築するので、極めて合理的である。
請求項15に記載の鋼製壁の施工方法は、複数の鋼矢板が継手により連結されて、山と谷とを繰り返す略波状の壁体が設けられるとともに、前記壁体の一方の面に形成されている複数の谷部分または山部分に前記鋼管が設けられ、かつ、前記鋼管は、その長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて前記鋼矢板に接している鋼製壁の施工方法であって、前記鋼管を、油圧圧入工法または回転圧入工法を用いて打設することを特徴とする。
請求項15に記載の発明においては、先に圧入された鋼管等から反力を取って鋼管を油圧圧入工法または回転圧入工法により打設することによって、施工時の振動や騒音を比較的小さく抑えることができる。したがって、騒音や振動を抑制した状態で、上述のような効果を有する鋼製壁を構築することができる。さらに、回転圧入工法により鋼管を打設すれば、施工時に長手方向の曲がりが発生し難いため、鉛直方向に真っ直ぐに施工し易いうえに、比較的小さな反力で施工することができる。
請求項11に記載の鋼製壁の施工方法は、複数の鋼矢板が継手により連結されて山と谷とを繰り返す略波状の壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、
前記鋼管と当該鋼管が接する前記鋼矢板とを、打設前に、互いの接触部分全長に渡って接合するか、または、当該接触部分の一部で接合して組合せ鋼矢板とし、
当該組合せ鋼矢板は、前記鋼管が前記谷部分に入り込んで前記鋼矢板に接するか、または前記山部分側で前記鋼矢板に接しており、
当該組合せ鋼矢板の前記鋼管内に掘削装置の掘削軸を挿入し、前記鋼管の下で前記掘削装置により前記鋼管の径よりも広い範囲の地盤を掘削しながら前記組合せ鋼矢板を打設することを特徴とする。
請求項13に記載の鋼製壁の施工方法は、複数の鋼矢板が継手により連結されて山と谷とを繰り返す略波状の壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせ、かつ前記鋼管が前記谷部分に入り込んで前記鋼矢板に接するか、または前記山部分側で前記鋼矢板に接している鋼製壁の施工方法であって、
掘削装置により鋼管径よりも広い範囲の地盤を掘削し、掘削した範囲に鋼矢板および鋼管を打設することを特徴とする。

Claims (18)

  1. 複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接していることを特徴とする鋼製壁。
  2. 前記鋼矢板と前記鋼管とが接している部分で前記鋼矢板と前記鋼管との長手方向の位置ずれが規制されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼製壁。
  3. 前記鋼矢板と前記鋼管とが接している部分で前記鋼矢板と前記鋼管との長手方向の位置ずれが許容されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼製壁。
  4. 前記鋼矢板と前記鋼管とは前記壁体の上端部で接合されていることを特徴とする請求項3に記載の鋼製壁。
  5. 前記接合が、コーピング、溶接、ボルトまたはドリルねじによるものであることを特徴とする請求項4に記載の鋼製壁。
  6. 前記鋼管は、前記壁体の一方の面または両方の面に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の鋼製壁。
  7. 前記壁体は、山と谷とを繰り返す略波状に形成され、
    前記鋼管は、前記壁体の谷部分に入り込んで前記鋼矢板に接していることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の鋼製壁。
  8. 前記鋼管は、前記壁体の一方の面に連続的に並んで形成されている複数の谷部分に連続的または離散的に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の鋼製壁。
  9. 前記壁体は、山と谷とを繰り返す略波状に形成され、
    前記鋼管は、前記壁体の山部分側で前記鋼矢板に接していることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の鋼製壁。
  10. 前記鋼管は、前記壁体の一方の面に連続的に並んで形成されている複数の山部分に連続的または離散的に設けられていることを特徴とする請求項9に記載の鋼製壁。
  11. 前記鋼矢板と前記鋼管とは、それぞれの長手方向の長さが互いに異なることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の鋼製壁。
  12. 前記壁体とこの壁体に接する前記鋼管とを備えるとともに、互いに延在方向が異なる少なとも2つの鋼製壁分割部を備え、
    2つの前記鋼製壁分割部の端部同士が突き合わされることによりコーナー部が設けられ、
    2つの前記鋼製壁分割部のうちの一方の前記鋼製壁分割部の前記コーナー部側の端部に配置される前記鋼管には継手が設けられ、
    この鋼管の継手と他方の前記鋼製壁分割部の前記コーナー部側の端部の鋼矢板の継手とが連結されていることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の鋼製壁。
  13. 前記壁体とこの壁体に接する前記鋼管とを備えるとともに、互いに延在方向が異なる少なとも2つの鋼製壁分割部を備え、
    2つの前記鋼製壁分割部の端部同士が突き合わされることによりコーナー部が設けられ、
    2つの前記鋼製壁分割部それぞれの前記コーナー部側の端部に配置される前記鋼管には継手が設けられ、
    これら継手が互いに連結されていることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の鋼製壁。
  14. 複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、
    前記鋼管と当該鋼管が接する前記鋼矢板とを、打設前に、互いの接触部分全長に渡って接合するか、または、当該接触部分の一部で接合して組合せ鋼矢板とし、
    当該組合せ鋼矢板の前記鋼管内に掘削装置の掘削軸を挿入し、前記鋼管の下で前記掘削装置により前記鋼管の径よりも広い範囲の地盤を掘削しながら前記組合せ鋼矢板を打設することを特徴とする鋼製壁の施工方法。
  15. 複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、
    前記鋼管内に掘削装置の掘削軸を挿入し、前記鋼管の下で前記掘削装置により前記鋼管の径よりも広い範囲の地盤を掘削しながら前記鋼管を打設し、次いで当該鋼管と接する鋼矢板を打設することを特徴とする鋼製壁の施工方法。
  16. 複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられるとともに、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、
    掘削装置により鋼管径よりも広い範囲の地盤を掘削し、掘削した範囲に鋼矢板および鋼管を打設することを特徴とする鋼製壁の施工方法。
  17. 複数の鋼矢板が継手により連結されて壁体が設けられ、かつ、前記壁体の全てまたは一部の前記鋼矢板に鋼管がその長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて接している鋼製壁の施工方法であって、
    既設の前記壁体に、前記鋼管を添わせながら打設することを特徴とする鋼製壁の施工方法。
  18. 複数の鋼矢板が継手により連結されて、山と谷とを繰り返す略波状の壁体が設けられるとともに、前記壁体の一方の面に形成されている複数の谷部分または山部分に前記鋼管が設けられ、かつ、前記鋼管は、その長手方向を前記鋼矢板の長手方向に沿わせて前記鋼矢板に接している鋼製壁の施工方法であって、
    前記鋼管を、油圧圧入工法または回転圧入工法を用いて打設することを特徴とする鋼製壁の施工方法。
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