JP4604779B2 - 土留鋼材 - Google Patents

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Description

本発明は、大きな土圧や水圧に備えて地中に構築される地中連続壁に用いられる土留め鋼材に関し、例えば土木建築工事における仮設土留め、港湾や河川の護岸、シールド工法におる立坑の土留め壁、さらには廃棄物処理場などで要求される遮断壁などの用途に好適なものとして開発されたものである。
地下構造物を建設する際の土留め壁、港湾・水域施設を建設する際の仮締切り、さらにはシールド掘進用の立坑を構築する際の立坑壁として鋼矢板が多く用いられている。その理由として、鋼材と言う高品質材料により高剛性壁体を比較的短い施工期間内で構築することができること等が上げられる。
しかし、鋼矢板を用いて大きな土圧や水圧に備えた土留め壁や仮締切りを構築する場合、鋼矢板間の継手部は、嵌合状態により隙間の発生が避けられないため、遮水性に大きく影響し、大きな問題になっている。
その為、一般に鋼矢板は、各鋼矢板に設けられた継手を互いに嵌合させて連結しながら一列に打設され、特に有害な物質を含むことのある産業廃棄物などを囲う連続壁の場合は、継手内部に水膨潤性の止水材を塗布し、その止水材が膨張することにより継手内部で目詰まりをおこし止水性を発揮させていた。また、鋼矢板を二重に打設することも行われていた。
さらに、シールド工法において、シールドの発進・到達基地として利用される立坑を鋼矢板で構築するには、鋼矢板を打設して立坑の土留め壁を施工した後、土留め壁外側地盤に薬液注入や凍結工法などによるシールド施工部分(シールド掘進部分)の地盤改良をし、土留め壁内の掘削、坑口コンクリートの打設を順に行い、そしてその後、シールド施工部分の鋼矢板を切断して除去するか引き抜いて、シールド施工部分をシールドマシンが発進または到達できるようにしていたり、他の方法として、鋼矢板を打設して立坑を構築した後、そのシールド施工側(シールド掘進側)にさらに鋼矢板立坑を構築し、この立坑内にシールドマシンを設置し、埋め戻しを行いそして、シールドマシンを埋め込んだ立坑のシールド施工部分の鋼矢板を引き抜いて、シールドマシンが発進できるようにしていた。
特開2003−214086号公報 特許2640920号 特許2699152号
しかしながら、膨潤性止水材は、施工前に予め、鋼矢板の継手部に塗布しておく必要があるため非常に煩わしく、また施工時の摩擦などにより部分的に剥げ落ちたりして本来の止水性能を十分に発揮できないおそれがあった。
一方、鋼矢板を二重に打設する方法では、鋼矢板の形状上、先に打設した鋼矢板の側部にこれに沿わせて後から鋼矢板を打ち込んでも、鋼矢板間に大きな隙間ができてしまうのが避けられず、この部分について地盤改良を行う必要があった。また、鋼矢板間の継手部の距離も稼げず、そのため鋼矢板を大量に使用する割には、充分な止水性は得られないものであった。
また特に、鋼矢板立坑のシールド掘進用土留め施工に際しては、シールド施工部分の鋼矢板を引き抜いたり、切断したりした際、地盤が崩れたり出水したりするおそれがあることから、この部分に地盤改良をしたり、鋼矢板を二重に施工する必要があるため、施工工程が煩雑になってしまう等の課題があった。
また、地盤改良を行ったとしても、シールド施工部分から鋼矢板を引き抜いた際に、地盤改良部分と鋼矢板との間の密封状態が縁切りされて出水してしまう恐れがあった。
特許文献1には、この問題を解決するために2本の鋼矢板が1本の鋼矢板の如く接合する方法が記載されているが、鋼矢板の接合および切断の作業が煩雑であり、また施工方法が限定されたり、接合部、あるいは、接合部品の脱着時に出水したりする恐れがあった。
また、特許文献2と3には狭小空間を設けて地盤改良範囲を少なくする方法も記載されているが、地盤改良を無くすことが出来ず、工期の短縮、工費の縮減にはまだまだ改良の余地があった。
本発明は、このような状況に鑑み成されたもので、止水性能が非常に高く、地盤改良の必要がなく、かつ地盤改良がなくても地盤の崩れや出水の恐れを確実に阻止可能な地中連続壁を構築できる土留め鋼材を提供することを目的とするものである。
請求項1記載の土留め鋼材は、土留め鋼材の連結方向に伸びるフランジと当該フランジの両端に設けられたウェブとからなるU形部と前記ウェブの先端にそれぞれ設けられ、前記土留め鋼材の連結方向に伸びるフラット部と当該両フラット部の先端に非対称形にそれぞれ設けられた継手部とを有し、前記土留め鋼材どうしを連結方向に半ピッチずらし、横断面形状が逆向きとなるように反転させることで、前記フランジとフラット部とを重ね合わせられるように形成されてなることを特徴とするものである。
請求項2記載の土留め鋼材は、請求項1記載の土留め鋼材において、前記フラット部の幅長の和と前記フランジの幅長は等しいか、または前記フランジの幅長が前記フラット部の幅長の和より大きく、前記フランジと前記ウェブとのなす内側半径は前記ウェブと前記フラット部とのなす外側半径とほぼ等しいかまたは大きく形成されてなることを特徴とするものである。
本発明は特に、土留め鋼材の各部の寸法と各部のなす内側半径および外側半径を上記した関係に形成することで、複数の土留め鋼材を二重に重ねて打設する際に、土留め鋼材どうしを可能な限り密接した状態に打設できるようにしたものである。
この場合、二重に重ねて打設された土留め鋼材間の密接状態の隙間としては、溶断防護シートを挟んだ状態で打設する場合は、限りなく密接(0.0mm)で対応(一般的に継手の嵌合余裕等から5mm程度を標準とする)できるが、溶断防護シートを使用せず、土砂(地山)を防護層として使用する場合は、背面側土留め鋼材への溶断時の火口の突き抜け防止可能な厚さと背面側土留め鋼材の引き抜き時の土砂(地山)の抜け落ち等(掘削側土留め鋼材の溶断は作業性から30cm角程度づつ切り取りを実施)の安全性を考慮し5cm以内の隙間が望ましい。
請求項3記載の土留め鋼材は、請求項1または2記載の土留め鋼材において、土留め鋼材のフランジの上面に、当該土留め鋼材に重ねて設置される土留め鋼材の継手部をガイドするガイド部が設けられてなることを特徴とするものである。
請求項4記載の土留め鋼材は、請求項1または2記載の土留め鋼材において、ガイド部は、フランジ軸方向の端部またはフランジ軸方向に連続して設けられてなることを特徴とするものである。
請求項3および4記載の発明は、土留め鋼材のフランジにガイド部が設けられていることで、土留め鋼材を二重に密接させて打設する際、後から打設される土留め鋼材の継手部を先に打設した土留め鋼材のガイド部にガイドさせ、打設することで、後から打設される土留め鋼材を先に打設した土留め鋼材に可能な限り密接させた状態で打設できるようにしたものである。
この場合特に、最初と最後に打設される土留め鋼材として、ガイド部が土留め鋼材の軸方向に連続して設けられているものを用いることにより、該土留め鋼材の壁体端部をシールすることができる為、止水性能を各段に向上させることが可能となる。
なお、この場合のガイド部は、別途形成されたガイド部材を土留め鋼材のフランジにボルト止めまたは溶接などによって取り付けるだけできわめて簡単に形成することができる。
請求項5記載の土留め鋼材は、請求項1または2記載の土留め鋼材において、土留め鋼材のフランジ面上あるいはフラット部の面上、あるいは両方に、当該土留め鋼材どうしが密接に施工される土留め鋼材を案内するガイド部が、請求項3または4に記載したガイド部に代わるもので、鉄筋や帯鋼などからなる長尺部材をフランジとフラット部の側部にその全長にわたって点溶接などにより取り付けることにより簡単に形成することができる。
土留め鋼材を地中に打ち込むには、最初に、フランジおよびフラット部の側部にガイド部を有する土留め鋼材を、横断面形状を同じ向きに揃え、かつ互いに連結しながら打設して一列目を施工する。
次に、ガイド部のない土留め鋼材を、一列目の土留め鋼材と横断面形状が逆向きとなるように反転させると共に、半ピッチ分ずらして、一列目の土留め鋼材の側部に重ねるとともに互いに連結し、かつフラット部を一列目の土留め鋼材のフランジとガイド部との間に、フランジをフラット部とガイド部との間にそれぞれ挿入し、この状態で、打設時の衝撃でガイド部材の点溶接をフランジとフラット部からそれぞれ切り離しながら打設して二列目を施工する。こうすることで、鉄筋や帯鋼などを介して土圧で背面側土留め鋼材を押える形となり、二列目の土留め鋼材を一列目の土留め鋼材の側部に可能な限り密接した状態で打ち込むことができる。
本発明は、特に土留め鋼材が当該土留め鋼材の連結方向に伸びるフランジと当該フランジの両端に設けられたウェブとからなるU形部と前記ウェブの先端にそれぞれ設けられ、前記土留め鋼材の連結方向に伸びるフラット部と当該フラット部の先端に非対称形にそれぞれ設けられた継手部とを有し、かつ前記フラット部の幅長の和と前記フランジの幅長は等しいか前記フランジの幅長が前記フラット部の幅長の和より大きく、前記フランジと前記ウェブとのなす内側半径が前記ウェブと前記フラット部とのなす外側半径とほぼ等しいかまたは大きく形成されていることで、複数の土留め鋼材を地中に重ねて打設する際、非常に密接させた状態で打設することが可能になり、これにより、土留め鋼材間に地山を噛み込むことやこれに伴う地山の抜け落ち等の問題はなくなり、施工の安全性を図ることができる。
また、土留め鋼材間の隙間に対して薬液注入などによる地盤改良を行う必要もないため、工期の短縮、工事費の縮減、さらには環境保全等を図ることができる。さらに、互いに重なる土留め鋼材の一方が、他方の土留め鋼材の継手部をフランジによって覆うように打設されていることで、土留め鋼材間の各連結部の止水性を確実に向上させることができる。
また、土留め鋼材にガイド部が設けられていることで、土留め鋼材を二重に重ねて打設する際、後から打設される土留め鋼材の継手部を先に打設した土留め鋼材のガイド部に係合させ、これを案内にして打設することにより、後から打設される土留め鋼材を先に打設した土留め鋼材に可能な限り密接させた状態で打設することができる。
図1(a),(b)は、本発明の地中連続壁と当該地中連続壁を構築するために用いられた土留め鋼材の一例を示し、図において、複数の土留め鋼材1が地中に当該土留め鋼材1の横断面形状を同じ向きに揃え、かつ互いに連結しつつ凹凸の向きが逆向きとなるように二重に設置されている。
各土留め鋼材1は、当該土留め鋼材1の連結方向に伸びるフランジ1aと当該フランジ1aの両端にそれぞれ設けられたウェブ1bおよびウェブ1cとからなるU形部1dとフランジ1bとフランジ1cの先端にそれぞれ設けられ、土留め鋼材1の連結方向に伸びるフラット部1eおよびフラット部1fと当該フラット部1eおよびフラット部1fの先端に非対称形にそれぞれ設けられた継手部1gおよび継手部1hとから形成されている。
フラット部1eとフラット部1fとの幅長の和(L+L)とフランジ1aの幅長Lはほぼ等しいか、もしくはフランジ1aの幅長Lがフラット部1eとフラット部1fとの幅長の和(L+L)より長く形成されている。
また、フランジ1aとその両側のウェブ1bおよびウェブ1cとがそれぞれなす内側半径RとRは互いにほぼ等しく形成され、またウェブ1bとフラット部1eとがなす外側半径Rとウェブ1cとフラット部1fとがなす外側半径Rは互いにほぼ等しく形成され、さらに内側半径Rおよび内側半径Rは外側半径Rおよび外側半径Rより大きく形成されている。
なお、ここでいうフラット部1eの幅長Lは、継手部1gの中心から外側半径Rの直前までの長さをいい、外側半径は含まない。また、フラット部1fの幅長Lは、継手部1hの中心から外側半径Rの直前までの長さをいい、外側半径Rは含まない。
このように形成された土留め鋼材1は、図1(a)に図示するように横断面形状を同じ向きに揃え、かつ継手部1gと1hを互いに嵌合させて互いに連結しつつ、凹凸が互いに逆向きとなるように地中に打設することにより二重に設置されている。
また、互いに重なる土留め鋼材1,1の一方のフランジ1aが、他方の土留め鋼材1,1の継手部1gと1hとの各連結部を覆うように打設されている。すなわち、土留め鋼材1どうしはその連結方向に半ピッチずらし、横断面形状が逆向きとなるように反転させ、かつ各フランジ1aとフラット部1eおよびフラット部1fとを互いに重ね合わせて打設されている。
このように、各土留め鋼材1の各部の幅長、内側半径および外側半径が上記した関係に形成されていることで、土留め鋼材1を地中に二重に設置する際、土留め鋼材1,1どうしを非常に密接させた状態で地中に打ち込むことが可能になり、これにより、土留め鋼材1の打設に際して、地山の噛み込みとこれに伴う地山の抜け落ち等の問題がなくなり、しかも土留め鋼材間にできた隙間部分に対して地盤改良を行う必要もなくなる。
また、互いに重なる土留め鋼材1,1の一方のフランジ1aが、他方の土留め鋼材1,1の継手部1gと1hとの各連結部を覆うように打設されていることで、土留め鋼材1,1間の各連結部の止水性を確実に確保することができる。
図2(a)〜(g)は、同じく地中連続壁と土留め鋼材の一例を示し、図2(b)〜(g)に図示した土留め鋼材はいずれも、図1(a),(b)で説明した形状の土留め鋼材と当該土留め鋼材のフランジ1aにそれぞれ設けられたガイド部2,3または4とから形成されている。
ガイド部2,3および4はいずれも、フランジ1aの軸方向、すなわち土留め鋼材1の軸方向に所定の長さ(10cm程度)に形成され、かつフランジ1aの軸方向の端部に溶接またはボルト止めする等して取り付けられている。
また特に、図2(b)に図示した土留め鋼材の場合、ガイド部2は当該土留め鋼材1の側部に後から重ねて打設される土留め鋼材1の継手1hと係合可能な形状に形成されている。なお、ガイド部2と3には同じものが用いられている。
また、図2(c)に図示した土留め鋼材の場合、ガイド部3は当該留め鋼材1の側部に後から重ねて打設される土留め鋼材1の継手部1hと係合可能な形状に形成されている。そして、図2(d)に図示した土留め鋼材の場合、ガイド部4は当該留め鋼材1の側部に後から重ねて打設される土留め鋼材1の継手部1gと係合可能な形状に形成されている。
各土留め鋼材1が上記したようなガイド部2,3または4を有することで、土留め鋼材1を互いに連結しながら直線状に打設する際、後から打設される土留め鋼材の継手部を先に打設した土留め鋼材のガイド部に係合させ、これをガイドにして打設することで、後から打設される土留め鋼材を先に打設した土留め鋼材に可能な限り密接させた状態で打設することができる。
なお、この場合のガイド部2,3および4は、いずれも別途形成されたガイド部材を溶接またはボルト止めする等して取り付けることにより形成されている。
次に、図2(b),(c),(d)に図示した土留め鋼材を用いて図2(a)に図示した地中連続壁を構築する方法を図3に基いて説明する。
最初に、図2(a)に図示した土留め鋼材1Aを打ち込む。なお、この場合の土留め鋼材1Aには、ガイド部2がフランジ1aの軸方向、すなわち土留め鋼材1の軸方向に連続して設けられているのものを用いるものとする。
次に、図2(c)に図示した土留め鋼材1Bを、ガイド部3を下側にし、かつガイド部3と継手部1hを先に打設した土留め鋼材1の継手部1hとガイド部2にそれぞれ係合し、このガイド部2と継手部1hをガイドにして先に打設した土留め鋼材1Aの側部に重ねて打ち込む。
次に、図2(d)に図示した土留め鋼材1Cを、ガイド部4を下側にし、かつガイド部4と継手部1gを先に打設した土留め鋼材1Bの継手部1gと土留め鋼材1Aの継手部1hにそれぞれ係合し、この継手部1hと継手部1gをガイドにして先に打設した土留め鋼材1Bの側部に重ねて打ち込む。
以下、同様にして図2(c),(d)に図示した土留め鋼材1を先に打設した土留め鋼材1の側部に重ねて打ち込み、そして最後の土留め鋼材として、ガイド部3または4が土留め鋼材の軸方向に連続して設けられた土留め鋼材を打ち込む。
ここで特に、最初と最後の土留め鋼材として、ガイド部が土留め鋼材の軸方向に連続して設けられた土留め鋼材を用いることとしているのは、端部に重ねて打設された土留め鋼材の縁端部をその全長にわたって密着させるためである。
なお、先に打設した土留め鋼材の側部に後から土留め鋼材を重ねて打ち込む際に、先に打設した土留め鋼材に設けられたガイド部に後から打設した土留め鋼材の継手部が当たって、それ以上の打ち込みができなくなることから、例えば、図2(e)に図示するように後から打設する土留め鋼材の継手部分をガイド部の長さ分Sだけ切欠いておくか、あるいは図2(f),(g)に図示するように後から打設した土留め鋼材の継手部が当たった衝撃で、ガイド部が簡単に離脱するようにするものとする。
なお、図2(f),(g)の例では、図示するようにフランジ1aの端部に土留め鋼材1の軸方向に所定長さを有する切欠き部1iを設け、この切欠き部1iを貫通するボルト・ナット6とプレート7によってガイド部2が切欠き部1iの開口方向に離脱するように取り付けられている。
図4(a),(b)は、同じく地中連続壁と土留め鋼材の一例を示し、この場合の土留め鋼材は、図1(a),(b)で説明した形状の土留め鋼材と当該土留め鋼材のフランジ1aとフラット部1eおよび1fに設けられた複数のガイド部5とから形成されている。
ガイド部5は、フランジ1a、フラット部1eおよび1fの軸方向、すなわち土留め鋼材1の軸方向に連続して形成され、例えばフランジ1a、フラット部1eおよび1fの側部に帯鋼または鉄筋などを取り付けることにより形成されている。この場合の帯鋼または鉄筋は点溶接などによって打設時の衝撃で離脱できるように取り付けられている。
このような構成において、土留め鋼材を地中に打ち込むには、図5(a),(b)に図示したように、先に打設した土留め鋼材1Aの側部に後から打設する土留め鋼材1Bを重ねると共に、後から打設する土留め鋼材1Bのフラット部1fを先に打設した土留め鋼材1Aのフランジ1aとガイド部5との間に、フランジ1aを先に打設した土留め鋼材1Aのフラット部1fとガイド部5との間にそれぞれ挿入し、この状態で後から打設する土留め鋼材1Bを、打設時の衝撃でガイド部5をフランジ1aとフラット部1eからそれぞれ切り離しながら打ち込む。
このようにして後から打設する土留め鋼材1Bを打ち込むことで、土留め鋼材1Bを土留め鋼材1Aの側部に可能な限り密接した状態で打ち込むことができる。
また、地盤条件に応じた、別の実施例として図4(a),(b)に示されたフラット部1e,1fのガイド部5を省略して、一列目に打設された隣り合う該土留め鋼材のガイド部5を案内にして施工することもできる。
本発明は、例えば土木建築工事における仮設土留め、港湾や河川の護岸、シールド工法におる立坑の土留め壁、さらには廃棄物処理場などで要求される遮断壁などの用途に利用することができる。
土留め壁として構築された地中連続壁を示し、(a)はその一部平面図、(b)は当該地中連続壁に用いられた土留め鋼材の平面図である。 土留め壁として構築された地中連続壁を示し、(a)はその一部平面図、(b),(c),(d) ,(e),(f)は当該地中連続壁に用いられた土留め鋼材の端部斜視図、(g)は端面図で、特に(f),(g)はガイド部が容易に外れるようにしたものである。 (a),(b),(c) ,(d)は、地中連続壁の施工手順を示す平面図である。 土留め壁として構築された地中連続壁を示し、(a)はその一部平面図、(b)は当該地中連続壁に用いられた土留め鋼材の端部斜視図である。 土留め壁として構築された地中連続壁を示し、(a)はその一部平面図、(b) は(a)におけるイ−イ線断面図である。
符号の説明
1 土留め鋼材
1a フランジ
1b ウェブ
1c ウェブ
1d U形部
1e フラット部
1f フラット部
1g 継手部
1h 継手部
1i 切欠き部
2 ガイド部
3 ガイド部
4 ガイド部
5 ガイド部
6 ボルト・ナット
7 プレート

Claims (5)

  1. 土留め鋼材の連結方向に伸びるフランジと当該フランジの両端に設けられたウェブとからなるU形部と前記ウェブの先端にそれぞれ設けられ、前記土留め鋼材の連結方向に伸びるフラット部と当該両フラット部の先端に非対称形にそれぞれ設けられた継手部とを有し、前記土留め鋼材どうしを連結方向に半ピッチずらし、横断面形状が逆向きとなるように反転させることで、前記フランジとフラット部とを重ね合わせられるように形成されてなることを特徴とする土留め鋼材。
  2. 前記フラット部の幅長の和と前記フランジの幅長は等しいか、または前記フランジの幅長が前記フラット部の幅長の和より大きく、前記フランジと前記ウェブとのなす内側半径は前記ウェブと前記フラット部とのなす外側半径とほぼ等しいかまたは大きく形成されてなることを特徴とする請求項1記載の土留め鋼材。
  3. 土留め鋼材のフランジ面上に、当該土留め鋼材に重ねて設置される土留め鋼材の継手部を案内するガイド部が設けられてなることを特徴とする請求項1または2記載の土留め鋼材。
  4. ガイド部は、フランジ軸方向の端部またはフランジ軸方向に連続して設けられてなることを特徴とする請求項3記載の土留め鋼材。
  5. 土留め鋼材のフランジ面上およびフラット部の面上に、当該土留め鋼材に重ねて設置される土留め鋼材を案内するガイド部が離脱可能に設けられてなることを特徴とする請求項1または2記載の土留め鋼材。
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