JPWO2011043083A1 - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

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Abstract

第1電極20、青色発光層34Bを含む1以上の有機層30B、第2電極40、キャッピング層50とをこの順に備え、前記キャッピング層50が、n(λ=430nm)−n(λ=460nm)>0.08(式中、n(λ=xnm)は波長xnmにおける屈折率を示す)を満たし、かつ、消衰係数が波長430nmから500nmで0.1以下である材料からなる上面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子1。

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子に関し、特に、低消費電力化が望まれる大型テレビ向け表示パネルや照明パネルに用いることができる有機EL素子に関する。
有機EL素子の発光効率を向上させるために、光学干渉距離の調整を行う手法が広く公知技術として用いられている。また、上面発光型有機EL素子においては、発光効率の向上、発光スペクトルの先鋭化とピーク波長の調整を行う手段として、発光層を含む有機層を金属電極と半透明金属電極で挟持し、光学的な共振器を構築することで発光スペクトルを調整する手法が公知技術として用いられている。金属・半透明金属電極間の距離を変化させることにより共振器長の調整を行うが、有機層の膜厚を変化させ光学干渉を調整する手法は、キャリアバランスの変化が伴い発光効率の変化が生じる。そのために、有機層の膜厚はキャリアバランスが保たれる条件に制約されるため、共振器長の調整には限界があった。
上面発光型有機EL素子において、キャリアバランスの変化を伴わないように光学干渉距離の調整を行う手法として、上部半透明金属電極上に光学干渉距離を調整可能な薄膜構造を設ける手法が提案されている。特許文献1においては、上部電極上に共振器を設け、ファブリ・ペロー共振器のように素子の光路長を半波長の整数倍に合わせるように共振器長を調整することでピーク波長の調整を行う。また、特許文献2においては上部電極上に数nmから数100nmの光学調整層を製膜し、光学干渉距離の調整を行う手法が提案されている。
以上の先行技術から明らかな様に、上面発光型有機EL素子の上部電極上に膜厚数nmから数100nm,数μmに及ぶ薄膜構造を設け、ファブリ・ペロー共振器のように光路長を半波長の整数倍とするような、光学干渉距離の調整を行う手法は公知となっている。
上面発光型有機EL素子において、上部半透明電極上に共振器、保護膜、キャッピング層又は光学調整層と呼ばれる薄膜構造を付加し、発光効率の向上を行う手法が提案されているが、波長400nmから500nmにかけての青色発光領域において、高効率な発光を示しつつ発光スペクトルの先鋭化とピーク波長の短波長化を達成する手法は提案されていなかった。特に、青色を示す光の波長は緑色や赤色を示す光の波長と比べて短波長であり高エネルギーであるため、キャリアバランスを保ちつつ光学干渉距離の最適化を行うことが困難であった。
上部半透明電極上に薄膜構造を備え発光特性の改良を行った先行発明として、以下のものが挙げられる。特許文献2ではトップエミッション型有機EL素子の上部電極上に屈折率1.7以上、膜厚600Åの有機キャッピング層を製膜し、赤色発光と緑色発光素子において1.5倍程度の発光増強を得ている。
特許文献3ではトップエミッション型有機EL素子の上部電極上にナイルレッド色素をドープした有機キャッピング層による、外光反射の抑制と高効率発光による高コントラスト化についての発明が開示されている。
特許文献4では、エネルギーギャップが3.2eV以上であって、且つ屈折率n>1.75及び消衰係数k<0.12であることを特徴とするキャッピング層が開示されている。エネルギーギャップを3.2eV以上(波長387nmに相当)とすることでキャッピング層は可視光領域380nm〜780nmのほぼ全域において良好な透明性を示すことから、可視光領域の全域において、キャッピング層による発光効率の増加が得られる。
また、特許文献4では、好ましくない材料として青色の波長に影響を与えることを理由にエネルギーギャップが3.2eV未満である材料を挙げている。
WO2001/039554パンフレット 特開2006−156390号公報 特開2007−103303号公報 特開2006−302878号公報
本発明の課題は、RGB画像表示装置においてより良い色再現性を達成しようとするものである。ここで、RGB画像表示装置における色再現性の改善には青色発光画素のCIEy値を下げることが不可欠であり、最大の課題である。以下に、図11に示すCIE1931規格における色度座標(x,y)と光の波長の関係を用いて、RGB画像表示装置における色再現性についての説明を行う。
RGB画像表示装置における色再現性は、色度座標の赤色(0.73,0.26)、緑色(0.27,0.72)、青色(0.17,0.01)で形成される三角形(S0)と、R画素、G画素、B画素の色度で形成される三角形(S1)との重なり合いが多いほど良い。ここで赤色と緑色についは、人間の視感度を基準として色ずれが起こりにくいため、RGB画像表示装置における赤画素と緑画素のCIEx値とCIEy値のずれは大きな問題とならない。しかし、青色については、人間の視感度を基準とした場合に色ずれが起こりやすいため、特に良好な青色(0.17,0.01)を再現すること、すなわち青色のCIEy値を低下させることが本発明のRGB画像表示装置において求められるものである。
特許文献2ではトップエミッション型有機EL素子の上部電極上に屈折率1.7以上、膜厚600Åの有機キャッピング層を製膜し、赤色発光と緑色発光素子において1.5倍程度の発光増強を得ている。しかし、良好な青色を得るほどにCIEy値を低下させることができておらず、結果としてRGB画像表示装置としての色再現性が得られないという課題を有する。
特許文献3ではトップエミッション型有機EL素子の上部電極上にナイルレッド色素をドープした有機キャッピング層による、外光反射の抑制と高効率発光による高コントラスト化についての発明が開示されている。赤発光領域についてのみキャッピング層による色度変化については開示されているが、色度の調整が困難な青色発光領域においてCIEy値を低下させることができておらず、結果としてRGB画像表示装置としての色再現性が得られないという課題を有する。
本発明のキャッピング層材料は、後述するように波長430nm〜460nmにおける屈折率の変化量がΔn>0.08であることを特徴とし、青色発光領域に変化を生じさせることを目的としている。青色発光領域におけるキャッピング層の屈折率分散により発光スペクトルのCIEy値の低下が効果として得られる。本発明では、キャッピング層材料として、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、フルオレン誘導体又はジベンゾフラン誘導体を含む材料が有望であることを見出した。以上の先行発明においては、このような特徴を示す材料の開示はない。
特に特許文献4では、上述のように、青色の波長に影響を与えることを理由にエネルギーギャップが3.2eV未満である材料を好ましくないと開示するが、本発明のキャッピング層材料は、エネルギーギャップが3.2eV未満であっても、波長430nm〜460nmにおける消衰係数の値が0.1以下であり且つ、屈折率の変化量がΔn>0.08であれば発光効率向上しつつ、CIEy値の低下が得られる。なお、特許文献4で用いられているキャッピング層材料はCBPであり、屈折率の変化量はおよそ、n(λ=430nm)−n(λ=460nm)=0.03〜0.04である。
また、以上の先行発明から示されるように、電極上に膜厚数nmから200nm程度の有機層を導入することによる1.5倍程度の発光増強は可能であるが、同時に良好な色度を示す発光を得る手法は発明されていない。特に、青色発光は赤色と緑色と比べて短波長であり高エネルギーであるため、光学的な調整が困難であり、青色発光領域においてEL発光のピーク強度を向上させつつ、同時に0.06程度のCIEy値を達成する手法の開発が課題となっていた。
本発明によれば、以下の有機EL素子が提供される。
1.基板、第1電極、青色発光層を含む1以上の有機層、第2電極、キャッピング層とをこの順に備え、
前記キャッピング層が、下記式(1)を満たし、かつ、消衰係数が波長430nmから500nmで0.1以下である材料からなる
上面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
n(λ=430nm)−n(λ=460nm)>0.08・・・(1)
(式中、n(λ=xnm)は波長xnmにおける屈折率を示す)
2.前記第2電極が金属を含んでなる1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
3.前記キャッピング層の膜厚が200nm以下である1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
4.前記青色発光層に含まれる発光材料のPLスペクトルのピーク波長が430nm以上500nm以下である1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
5.前記第2電極の光の透過率が波長430nmから500nmにおいて20%以上である1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
6.前記有機層が、さらに赤色発光層と緑色発光層を含む1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
7.共通基板上に、青色、赤色及び緑色の各画素が並列に配置され、かつ、前記キャッピング層が各画素に共通して備わっている6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
8.前記キャッピング層が、
屈折率が前記式(1)を満たし、分子式が炭素原子と水素原子を構成元素として必須に含み、酸素原子、窒素原子、フッ素原子、珪素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を含んでもよい置換基を有してもよい芳香族炭化水素化合物、
屈折率が前記式(1)を満たし、分子式が炭素原子と水素原子を構成元素として必須に含み、酸素原子、窒素原子、フッ素原子、珪素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を含んでもよい置換基を有してもよい芳香族複素環化合物、及び
屈折率が前記式(1)を満たし、分子式が炭素原子と水素原子を構成元素として必須に含み、酸素原子、窒素原子、フッ素原子、珪素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を含んでもよい置換基を有してもよいアミン化合物
から選ばれた化合物を含む1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
9.前記キャッピング層が、下記式(11)を含む1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(式(11)において、A21及びA22は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数6〜60の芳香族環基である。R21〜R28は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の原子数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又はヒドロキシ基である。)
本発明では、電極上に屈折率波長分散を最適化したキャッピング層を付加することにより、表面プラズモンエネルギー移動による消光を抑制しEL発光のピーク強度を向上し、かつピーク波長を短波長側にシフトし、これによりCIEy値の低い青色発光素子を実現する。
また、上面発光型有機EL素子を画像とするRGB画像表示装置において、RGB各画素に、青色画素に対して屈折率波長分散を最適化したキャッピング層をRGB画素に共通に備えることで、青色発光画素の低CIEy化、緑色、赤色画素の発光効率の向上を同時に行う。
本発明に係る有機EL素子の実施形態1を示す図である。 双極子放射エネルギーの波数展開を示す図である。 キャッピング層がある場合とない場合におけるELスペクトルのシミュレーションを示す図である。 本発明に係る有機EL素子の実施形態2を示す図である。 実施例と比較例で用いた材料の屈折率の波長分散を示す図である。 実施例と比較例で用いた材料の消衰係数の波長分散を示す図である。 実施例1と比較例1のELスペクトルの測定結果を示す図である。 実施例1と比較例1の色度座標を示す図である。 実施例2,3,4と比較例2のELスペクトルの測定結果を示す図である。 実施例と比較例で用いた材料の屈折率の波長分散を示す図である。 実施例と比較例で用いた材料の消衰係数の波長分散を示す図である。 実施例5,6,7及び8のELスペクトルの測定結果を示す図である。 実施例9,10,11と比較例3のELスペクトルの測定結果を示す図である。 CIE1931規格における色度座標(x,y)と光の波長の関係を示す図である。
<第1の実施形態>
実施形態1における有機EL素子の概略図を図1に示す。この図に示す上面発光型有機EL素子1は、基板10上に、第1電極20と、有機層30Bと、第2電極40と、キャッピング層50とをこの順に備えキャッピング層50側から光を取り出す構成となっている。この実施形態では有機層30Bは第1有機層32B、青色発光層34B、第2有機層36Bからなる3層の有機層であるが、この構成に限定されず適宜変更できる。キャッピング層は表面プラズモンによる消光を抑制するために導入される。表面プラズモンについては後述する。キャッピング層の膜厚は、好ましくは200nm以下である。さらに好ましくは、20nm以上、200nm以下である。特に好ましくは、40nm以上、140nm以下である。青色発光層から発光されるピーク波長は通常430nm以上500nm以下である。
なお、本発明におけるピーク波長とは、発光スペクトラムにおいて発光強度が最大のピークを持つ波長をいう。
以下、有機EL素子を構成する各層について説明する
(1)キャッピング層について
キャッピング層材料は、青色発光スペクトルの色度を調整するために、波長430nmから460nmまでの青色発光領域において、屈折率が大きく変化することが求められる。波長の変化に対し屈折率の変化量が大きいほど、表面プラズモンによる消光効率の波長依存性の変化量も大きいため、波長分散の少ない材料と比べて発光スペクトルに変化が生じる。
キャッピング層の屈折率の変化量は、波長460nmから430nmの領域において0.08超であり、好ましくは0.08超1.0以下である。より好ましくは0.1以上1.0以下、さらに好ましくは0.12以上1.0以下である。このような変化量を示す正常分散性を備える材料が好ましい。
屈折率の変化量の上限を1.0以下としたのは、屈折率の変化量が1.0超となると、消衰係数の値が増加すると考えられるためである。
従って、例えば屈折率の変化が少ない透明電極材料等は、短波長側を選択的に取り出す効果が小さく、好ましい材料とはいえない。
上述した屈折率の正常分散とは、光の周波数の増加に従って屈折率が増加する関係を表す。波長の変化で表すと周波数の逆数となるため、波長が減少するに従って屈折率は増加する。図5Bは、幾つかの材料の消衰係数(κ)の波長分散を示すが、CA1, 2,3,4が正常分散性を備えている。
また、キャッピング層材料は波長430nm以上500nm以下の青色領域において吸収が無いことが求められる。即ち、キャッピング層の消衰係数は波長430nmから500nmの領域で常に0.1以下であることが好ましい。
このように、キャッピング層材料は波長430nm以上500nm以下の可視光領域において吸収が無く、波長430nmから460nmまでの青色発光領域において正常分散を示しつつ屈折率が大きく変化することが好ましい。
また、RGB共通キャッピング層を用いるときの材料は波長430nm以上780nm以下の可視光領域において吸収が無いことが求められる。即ち、キャッピング層の消衰係数は波長430nmから780nmの領域で常に0.1以下であることが好ましい。
本発明のキャッピング層とし使用できる化合物は、分子式が炭素原子と水素原子を構成元素として必須に含み、酸素原子、窒素原子、フッ素原子、珪素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を含んでもよい、置換基を有してもよい化合物が使用できる。
好ましい材料としては、以下が挙げられる。
(i)分子式が炭素原子と水素原子を構成元素として必須に含み、酸素原子、窒素原子、フッ素原子、珪素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を含んでもよい置換基を有してもよい芳香族炭化水素化合物、
(ii)分子式が炭素原子と水素原子を構成元素として必須に含み、酸素原子、窒素原子、フッ素原子、珪素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を含んでもよい置換基を有してもよい芳香族複素環化合物。
(iii)分子式が炭素原子と水素原子を構成元素として必須に含み、酸素原子、窒素原子、フッ素原子、珪素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を含んでもよい置換基を有してもよいアミン化合物。
さらに好ましくは、以下である。
(a)(i)の芳香族炭化水素化合物において、炭素数が6〜100である芳香族炭化水素化合物。
(b)(i)の芳香族炭化水素化合物において、炭素数1〜30の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数3〜30のシクロ構造を有するアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数1〜30のアルコキシ基、炭素数6〜30のアリールオキシ基、炭素数7〜30のアラルキル基、炭素数1〜20のフッ化アルキル基、炭素数3〜30のトリアルキルシリル基、炭素数8〜30のジアルキルアリールシリル基、炭素数13〜40のアルキルビスアリールシリル基、炭素数18〜50のトリアリールシリル基、炭素数1〜30のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基を置換基として有してもよい芳香族炭化水素化合物。
(c)(i)の芳香族炭化水素に化合物おいて、ベンゼン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ナフタレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、クリセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フルオランテン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピセン誘導体一価残基又は二価以上の多価残基、ペリレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基を組み合わせた芳香族炭化水素化合物。
(d)(ii)の芳香族複素環化合物において、炭素数が4〜100の芳香族複素環化合物。
(e)(ii)の芳香族複素環化合物において、炭素数が4〜100であり、ヘテロ原子が少なくとも酸素原子又は硫黄原子を含む複素環を有する芳香族複素環化合物。
(f)(ii)の芳香族複素環化合物において、炭素数が4〜100であり、少なくともヘテロ原子が窒素原子のみである6員環複素環構造を有する芳香族複素環化合物。
(g)(i)の芳香族複素環化合物において、炭素数1〜30の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数3〜30のシクロ構造を有するアルキル基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数1〜30のアルコキシ基、炭素数6〜60のアリールオキシ基、炭素数7〜60のアラルキル基、炭素数1〜20のフッ化アルキル基、炭素数3〜30のトリアルキルシリル基、炭素数8〜30のジアルキルアリールシリル基、炭素数13〜60のアルキルビスアリールシリル基、炭素数18〜70のトリアリールシリル基、炭素数1〜30のアルコキシカルボニル基、炭素数6〜60のビスアリールアミノ基、炭素数1〜30のジアリールアミノ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基を置換基として有してもよい芳香族複素環化合物。
(h)(i)の芳香族複素環化合物おいて、ベンゼン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ナフタレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、クリセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フルオランテン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピセン誘導体一価残基又は二価以上の多価残基、ペリレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、チオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、キノリン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、イソキノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キナゾリンの一価残基又は二価以上の多価残基、シンノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キノキサリンの一価残基又は二価以上の多価残基、フタラジンの一価残基又は二価以上の多価残基、アクリジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントリアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、キサンテンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノチアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサチインの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサジンの一価残基又は二価以上の多価残基、チアントレンの一価残基又は二価以上の多価残基、クロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、イソクロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、カルバゾールの一価残基又は二価以上の多価残基(複素環構造がカルバゾール−9−イルしかない場合を除く)、ベンズイミダゾールの一価残基等又は二価以上の多価残基(複素環構造がベンズイミダゾール−2−イルしかない場合を除く)を組み合わせた芳香族複素環化合物。
(i)(i)の芳香族複素環化合物おいて、カルバゾールイル誘導体残基(結合位置は1位又は2位又は3位又は4位)を必須に含み、ベンゼン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ナフタレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、クリセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フルオランテン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピセン誘導体一価残基又は二価以上の多価残基、ペリレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、チオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、キノリン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、イソキノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キナゾリンの一価残基又は二価以上の多価残基、シンノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キノキサリンの一価残基又は二価以上の多価残基、フタラジンの一価残基又は二価以上の多価残基、アクリジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントリアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、キサンテンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノチアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサチインの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサジンの一価残基又は二価以上の多価残基、チアントレンの一価残基又は二価以上の多価残基、クロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、イソクロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、カルバゾールの一価残基又は二価以上の多価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等又は二価以上の多価残基を組み合わせた芳香族複素環化合物。
(j)(iii)のアミン化合物において、炭素数が44〜150(好ましくは60〜150)のアリールジアミン化合物。
(k)(iii)のアミン化合物において、少なくとも一つの芳香族複素環を置換基として有するアリール基を有する炭素数が18〜100トリアリールアミン化合物。
(l)(iii)のアミン化合物において、ベンゼン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ナフタレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、クリセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フルオランテン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピセン誘導体一価残基又は二価以上の多価残基、ペリレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、チオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、キノリン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、イソキノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キナゾリンの一価残基又は二価以上の多価残基、シンノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キノキサリンの一価残基又は二価以上の多価残基、フタラジンの一価残基又は二価以上の多価残基、アクリジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントリアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、キサンテンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノチアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサチインの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサジンの一価残基又は二価以上の多価残基、チアントレンの一価残基又は二価以上の多価残基、クロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、イソクロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、カルバゾールの一価残基又は二価以上の多価残基(複素環構造がカルバゾール−9−イルしかない場合を除く)、ベンズイミダゾールの一価残基等又は二価以上の多価残基(複素環構造がベンズイミダゾール−2−イルしかない場合を除く)を組み合わせたトリアリールアミン化合物。
(m)(iii)のアミン化合物において、カルバゾールイル誘導体残基(結合位置は、1位又は2位又は3位又は4位)を必須に含み、ベンゼン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ナフタレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、クリセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フルオランテン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピセン誘導体一価残基又は二価以上の多価残基、ペリレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、チオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、キノリン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、イソキノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キナゾリンの一価残基又は二価以上の多価残基、シンノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キノキサリンの一価残基又は二価以上の多価残基、フタラジンの一価残基又は二価以上の多価残基、アクリジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントリアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、キサンテンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノチアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサチインの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサジンの一価残基又は二価以上の多価残基、チアントレンの一価残基又は二価以上の多価残基、クロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、イソクロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、カルバゾールの一価残基又は二価以上の多価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等又は二価以上の多価残基を組み合わせたトリアリールアミン化合物。
(n)(iii)のアミン化合物において、少なくとも一つの芳香族複素環を置換基として有するアリール基を有する炭素数が30〜100アリールジアミン化合物。
(o)(iii)のアミン化合物において、ベンゼン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ナフタレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、クリセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フルオランテン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピセン誘導体一価残基又は二価以上の多価残基、ペリレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、チオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、キノリン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、イソキノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キナゾリンの一価残基又は二価以上の多価残基、シンノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キノキサリンの一価残基又は二価以上の多価残基、フタラジンの一価残基又は二価以上の多価残基、アクリジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントリアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、キサンテンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノチアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサチインの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサジンの一価残基又は二価以上の多価残基、チアントレンの一価残基又は二価以上の多価残基、クロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、イソクロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、カルバゾールの一価残基又は二価以上の多価残基)、ベンズイミダゾールの一価残基等又は二価以上の多価残基)を組み合わせたアリールジアミン化合物。
さらに、下記式(11)の化合物が好ましい。
式(11)において、Ar21及びAr22は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数6〜60の芳香族環基(例えば、ベンゼン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ナフタレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、クリセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フルオランテン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピセン誘導体一価残基又は二価以上の多価残基、ペリレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基)である。
21〜R28は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基(例えば、ベンゼン誘導体の一価残基、ナフタレン誘導体の一価残基、アントラセン誘導体の一価残基、ピレン誘導体の一価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基、フェナントレン誘導体の一価残基、クリセン誘導体の一価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基、フルオランテン誘導体の一価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基、ピセン誘導体一価残基、ペリレン誘導体の一価残基)、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基、チオフェン誘導体の一価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基、キノリン誘導体の一価残基、イソキノリンの一価残基、キナゾリンの一価残基、シンノリンの一価残基、キノキサリンの一価残基、フタラジンの一価残基、アクリジンの一価残基、フェナントリアジンの一価残基、キサンテンの一価残基、フェナジンの一価残基、フェノチアジンの一価残基、フェノキサチインの一価残基、フェノキサジンの一価残基、チアントレンの一価残基、クロマンの一価残基、イソクロマンの一価残基、カルバゾールの一価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)、置換もしくは無置換のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基(ベンジル基等)、置換もしくは無置換の原子数5〜50のアリールオキシ基(フェノキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基(メチルカルボニル基等)、置換もしくは無置換のシリル基、(トリアルキルシリル基(トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等)、アリールアルキルシリル基(フェニルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等))、カルボキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子等)、シアノ基、ニトロ基又はヒドロキシ基である。
22〜R28において、隣接するもの同士で環を巻いて縮合環(ベンゾ縮合環、ナフト縮合環等)を形成してもよい。
置換基としては、炭素数6〜60の芳香族環基(フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチルフェニル基、フェニルナフチル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、フェナントレンの一価残基等)、原子数5〜50の芳香族複素環基、炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)
さらに、下記式(12)の化合物が好ましい。
式(12)において、R30〜R39は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基(例えば、ベンゼン誘導体の一価残基、ナフタレン誘導体の一価残基、アントラセン誘導体の一価残基、ピレン誘導体の一価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基、フェナントレン誘導体の一価残基、クリセン誘導体の一価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基、フルオランテン誘導体の一価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基、ピセン誘導体一価残基、ペリレン誘導体の一価残基)、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基、チオフェン誘導体の一価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基、キノリン誘導体の一価残基、イソキノリンの一価残基、キナゾリンの一価残基、シンノリンの一価残基、キノキサリンの一価残基、フタラジンの一価残基、アクリジンの一価残基、フェナントリアジンの一価残基、キサンテンの一価残基、フェナジンの一価残基、フェノチアジンの一価残基、フェノキサチインの一価残基、フェノキサジンの一価残基、チアントレンの一価残基、クロマンの一価残基、イソクロマンの一価残基、カルバゾールの一価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)、置換もしくは無置換のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基(ベンジル基等)、置換もしくは無置換の原子数5〜50のアリールオキシ基(フェノキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基(メチルカルボニル基等)、置換もしくは無置換のシリル基、(トリアルキルシリル基(トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等)、アリールアルキルシリル基(フェニルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等))、カルボキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子等)、シアノ基、ニトロ基又はヒドロキシ基である。
30〜R39において、隣接するもの同士で環を巻いて縮合環(ベンゾ縮合環、ナフト縮合環等)を形成しても良い。
置換基としては、炭素数6〜60の芳香族環基(フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチルフェニル基、フェニルナフチル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、フェナントレンの一価残基等)、原子数5〜50の芳香族複素環基、炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)
さらに、下記式(13)の化合物が好ましい。
式(13)において、nは2〜4の整数(2が好ましい)である。
Ar40〜Ar43は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基(例えば、ベンゼン誘導体の一価残基、ナフタレン誘導体の一価残基、アントラセン誘導体の一価残基、ピレン誘導体の一価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基、フェナントレン誘導体の一価残基、クリセン誘導体の一価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基、フルオランテン誘導体の一価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基、ピセン誘導体一価残基、ペリレン誘導体の一価残基)、又は置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基、チオフェン誘導体の一価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基、キノリン誘導体の一価残基、イソキノリンの一価残基、キナゾリンの一価残基、シンノリンの一価残基、キノキサリンの一価残基、フタラジンの一価残基、アクリジンの一価残基、フェナントリアジンの一価残基、キサンテンの一価残基、フェナジンの一価残基、フェノチアジンの一価残基、フェノキサチインの一価残基、フェノキサジンの一価残基、チアントレンの一価残基、クロマンの一価残基、イソクロマンの一価残基、カルバゾールの一価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等)である。
41〜R43は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基(例えば、ベンゼン誘導体の一価残基、ナフタレン誘導体の一価残基、アントラセン誘導体の一価残基、ピレン誘導体の一価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基、フェナントレン誘導体の一価残基、クリセン誘導体の一価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基、フルオランテン誘導体の一価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基、ピセン誘導体一価残基、ペリレン誘導体の一価残基)、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基、チオフェン誘導体の一価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基、キノリン誘導体の一価残基、イソキノリンの一価残基、キナゾリンの一価残基、シンノリンの一価残基、キノキサリンの一価残基、フタラジンの一価残基、アクリジンの一価残基、フェナントリアジンの一価残基、キサンテンの一価残基、フェナジンの一価残基、フェノチアジンの一価残基、フェノキサチインの一価残基、フェノキサジンの一価残基、チアントレンの一価残基、クロマンの一価残基、イソクロマンの一価残基、カルバゾールの一価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)、置換もしくは無置換のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基(ベンジル基等)、置換もしくは無置換の原子数5〜50のアリールオキシ基(フェノキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基(メチルカルボニル基等)、置換もしくは無置換のシリル基、(トリアルキルシリル基(トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等)、アリールアルキルシリル基(フェニルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等))、カルボキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子等)、シアノ基、ニトロ基又はヒドロキシ基である。
40〜R43において、隣接するもの同士で環を巻いて縮合環(ベンゾ縮合環、ナフト縮合環等)を形成しても良い。複数のR40〜R43は同じでも異なっても良い。複数のR40〜R43は、一方のR41と他方のR40及び/又は、一方のR43と他方のR42で置換(ジメチル基、シクロへキシリジン基等)もしくは無置換の環構造(フルオレン構造等)を形成してもよい。
置換基としては、炭素数6〜60の芳香族環基(フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチルフェニル基、フェニルナフチル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、フェナントレンの一価残基等)、原子数5〜50の芳香族複素環基、炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)
さらに、下記式(14)の化合物が好ましい。
式(14)において、Ar50〜Ar53は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基(例えば、ベンゼン誘導体の一価残基、ナフタレン誘導体の一価残基、アントラセン誘導体の一価残基、ピレン誘導体の一価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基、フェナントレン誘導体の一価残基、クリセン誘導体の一価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基、フルオランテン誘導体の一価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基、ピセン誘導体一価残基、ペリレン誘導体の一価残基)、又は置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基、チオフェン誘導体の一価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基、キノリン誘導体の一価残基、イソキノリンの一価残基、キナゾリンの一価残基、シンノリンの一価残基、キノキサリンの一価残基、フタラジンの一価残基、アクリジンの一価残基、フェナントリアジンの一価残基、キサンテンの一価残基、フェナジンの一価残基、フェノチアジンの一価残基、フェノキサチインの一価残基、フェノキサジンの一価残基、チアントレンの一価残基、クロマンの一価残基、イソクロマンの一価残基、カルバゾールの一価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等)である。
Ar54は、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の二価の残基、ベンゾフラン誘導体の二価の残基、ジベンゾフラン誘導体の二価の残基、チオフェン誘導体の二価の残基、ベンゾチオフェン誘導体の二価の残基、ジベンゾチオフェン誘導体の二価の残基、キノリン誘導体の二価の残基、イソキノリンの二価の残基、キナゾリンの二価の残基、シンノリンの二価の残基、キノキサリンの二価の残基、フタラジンの二価の残基、アクリジンの二価の残基、フェナントリアジンの二価の残基、キサンテンの二価の残基、フェナジンの二価の残基、フェノチアジンの二価の残基、フェノキサチインの二価の残基、フェノキサジンの二価の残基、チアントレンの二価の残基、クロマンの二価の残基、イソクロマンの二価の残基、カルバゾールの二価の残基、ベンズイミダゾールの二価の残基)である。
50〜R57は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基(例えば、ベンゼン誘導体の一価残基、ナフタレン誘導体の一価残基、アントラセン誘導体の一価残基、ピレン誘導体の一価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基、フェナントレン誘導体の一価残基、クリセン誘導体の一価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基、フルオランテン誘導体の一価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基、ピセン誘導体一価残基、ペリレン誘導体の一価残基)、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基、チオフェン誘導体の一価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基、キノリン誘導体の一価残基、イソキノリンの一価残基、キナゾリンの一価残基、シンノリンの一価残基、キノキサリンの一価残基、フタラジンの一価残基、アクリジンの一価残基、フェナントリアジンの一価残基、キサンテンの一価残基、フェナジンの一価残基、フェノチアジンの一価残基、フェノキサチインの一価残基、フェノキサジンの一価残基、チアントレンの一価残基、クロマンの一価残基、イソクロマンの一価残基、カルバゾールの一価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)、置換もしくは無置換のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基(ベンジル基等)、置換もしくは無置換の原子数5〜50のアリールオキシ基(フェノキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基(メチルカルボニル基等)、置換もしくは無置換のシリル基、(トリアルキルシリル基(トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等)、アリールアルキルシリル基(フェニルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等))、カルボキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子等)、シアノ基、ニトロ基又はヒドロキシ基である。
50〜R57において、隣接するもの同士で環を巻いて縮合環(ベンゾ縮合環、ナフト縮合環等)を形成してもよい。
置換基としては、炭素数6〜60の芳香族環基(フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチルフェニル基、フェニルナフチル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、フェナントレンの一価残基等)、原子数5〜50の芳香族複素環基、炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)
さらに、下記式(15)の化合物が好ましい。
式(15)において、R60〜R65は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基(例えば、ベンゼン誘導体の一価残基、ナフタレン誘導体の一価残基、アントラセン誘導体の一価残基、ピレン誘導体の一価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基、フェナントレン誘導体の一価残基、クリセン誘導体の一価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基、フルオランテン誘導体の一価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基、ピセン誘導体一価残基、ペリレン誘導体の一価残基)、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基、チオフェン誘導体の一価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基、キノリン誘導体の一価残基、イソキノリンの一価残基、キナゾリンの一価残基、シンノリンの一価残基、キノキサリンの一価残基、フタラジンの一価残基、アクリジンの一価残基、フェナントリアジンの一価残基、キサンテンの一価残基、フェナジンの一価残基、フェノチアジンの一価残基、フェノキサチインの一価残基、フェノキサジンの一価残基、チアントレンの一価残基、クロマンの一価残基、イソクロマンの一価残基、カルバゾールの一価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基 等)、置換もしくは無置換のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基(ベンジル基等)、置換もしくは無置換の原子数5〜50のアリールオキシ基(フェノキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基(メチルカルボニル基等)、置換もしくは無置換のシリル基、(トリアルキルシリル基(トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等)、アリールアルキルシリル基(フェニルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等))、カルボキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子等)、シアノ基、ニトロ基又はヒドロキシ基である。
aは1〜4の整数である。bは1〜4の整数である。cは1〜4の整数である。dは0〜4の整数である。eは0〜4の整数である。fは0〜4の整数である。xは0〜3の整数である。yは0〜3の整数である。zは0〜3の整数である。
a、b、c、d、e、fが2以上の場合、R60〜R65は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
x、y、zが2以上の場合、フェニレン誘導体は同一でも異なってもよい。複数のR60〜R65は隣接するもの同士で環を巻いて縮合環(ベンゾ縮合環、ナフト縮合環等)を形成しても良い。
HAr60、HAr61、HAr62は、それぞれ独立に、水素原子置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基、チオフェン誘導体の一価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基、キノリン誘導体の一価残基、イソキノリンの一価残基、キナゾリンの一価残基、シンノリンの一価残基、キノキサリンの一価残基、フタラジンの一価残基、アクリジンの一価残基、フェナントリアジンの一価残基、キサンテンの一価残基、フェナジンの一価残基、フェノチアジンの一価残基、フェノキサチインの一価残基、フェノキサジンの一価残基、チアントレンの一価残基、クロマンの一価残基、イソクロマンの一価残基、カルバゾールの一価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等等。ただし、カルバゾール−9−イル基である場合はない。)、又は式(17)で表わされる置換基である。
ただし、HAr60、HAr61、HAr62の少なくとも一つが置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(ただし、カルバゾール−9−イル基である場合はない。)、又は式(17)で表わされる置換基である。
置換基としては、炭素数6〜60の芳香族環基(フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチルフェニル基、フェニルナフチル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、フェナントレンの一価残基等)、原子数5〜50の芳香族複素環基、炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)
式(17)において、R66、R67は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基(例えば、ベンゼン誘導体の一価残基、ナフタレン誘導体の一価残基、アントラセン誘導体の一価残基、ピレン誘導体の一価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基、フェナントレン誘導体の一価残基、クリセン誘導体の一価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基、フルオランテン誘導体の一価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基、ピセン誘導体一価残基、ペリレン誘導体の一価残基)、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基、チオフェン誘導体の一価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基、キノリン誘導体の一価残基、イソキノリンの一価残基、キナゾリンの一価残基、シンノリンの一価残基、キノキサリンの一価残基、フタラジンの一価残基、アクリジンの一価残基、フェナントリアジンの一価残基、キサンテンの一価残基、フェナジンの一価残基、フェノチアジンの一価残基、フェノキサチインの一価残基、フェノキサジンの一価残基、チアントレンの一価残基、クロマンの一価残基、イソクロマンの一価残基、カルバゾールの一価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)、置換もしくは無置換のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基(ベンジル基等)、置換もしくは無置換の原子数5〜50のアリールオキシ基(フェノキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基(メチルカルボニル基等)、置換もしくは無置換のシリル基、(トリアルキルシリル基(トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等)、アリールアルキルシリル基(フェニルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等))、カルボキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子等)、シアノ基、ニトロ基又はヒドロキシ基である。
gは0〜4の整数である。hは0〜3の整数である。
g、hが2以上の場合、R66、R67はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。複数のR66、R67は隣接するもの同士で環を巻いて縮合環(ベンゾ縮合環、ナフト縮合環等)を形成してもよい。
68は、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基(例えば、ベンゼン誘導体の一価残基、ナフタレン誘導体の一価残基、アントラセン誘導体の一価残基、ピレン誘導体の一価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基、フェナントレン誘導体の一価残基、クリセン誘導体の一価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基、フルオランテン誘導体の一価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基、ピセン誘導体一価残基、ペリレン誘導体の一価残基)、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基、チオフェン誘導体の一価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基、キノリン誘導体の一価残基、イソキノリンの一価残基、キナゾリンの一価残基、シンノリンの一価残基、キノキサリンの一価残基、フタラジンの一価残基、アクリジンの一価残基、フェナントリアジンの一価残基、キサンテンの一価残基、フェナジンの一価残基、フェノチアジンの一価残基、フェノキサチインの一価残基、フェノキサジンの一価残基、チアントレンの一価残基、クロマンの一価残基、イソクロマンの一価残基、カルバゾールの一価残基(複素環構造がカルバゾール−9−イルしかない場合を除く)、ベンズイミダゾールの一価残基等(複素環構造がベンズイミダゾール−2−イルしかない場合を除く)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)、又は置換もしくは無置換のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等)である。
置換基としては、炭素数6〜60の芳香族環基(フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチルフェニル基、フェニルナフチル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、フェナントレンの一価残基等)、原子数5〜50の芳香族複素環基、炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)
さらに、下記式(16)の化合物が好ましい。
式(16)において、nは2から4の整数(2が好ましい)である。
Ar80〜Ar83は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基(例えば、ベンゼン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ナフタレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、クリセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フルオランテン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピセン誘導体一価残基又は二価以上の多価残基、ペリレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基)、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、チオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、キノリン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、イソキノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キナゾリンの一価残基又は二価以上の多価残基、シンノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キノキサリンの一価残基又は二価以上の多価残基、フタラジンの一価残基又は二価以上の多価残基、アクリジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントリアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、キサンテンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノチアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサチインの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサジンの一価残基又は二価以上の多価残基、チアントレンの一価残基又は二価以上の多価残基、クロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、イソクロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、カルバゾールの一価残基又は二価以上の多価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等又は二価以上の多価残基)。
80〜R83は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基(例えば、ベンゼン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ナフタレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、9,9−ジメチルフルオレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、クリセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾ[a]アントラセン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、フルオランテン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、トリフェニレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、アセナフチレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ピセン誘導体一価残基又は二価以上の多価残基、ペリレン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基)、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、チオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、キノリン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、イソキノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キナゾリンの一価残基又は二価以上の多価残基、シンノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キノキサリンの一価残基又は二価以上の多価残基、フタラジンの一価残基又は二価以上の多価残基、アクリジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントリアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、キサンテンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノチアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサチインの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサジンの一価残基又は二価以上の多価残基、チアントレンの一価残基又は二価以上の多価残基、クロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、イソクロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、カルバゾールの一価残基又は二価以上の多価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等又は二価以上の多価残基)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)、置換もしくは無置換のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基(ベンジル基等)、置換もしくは無置換の原子数5〜50のアリールオキシ基(フェノキシ基等)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基(メチルカルボニル基等)、置換もしくは無置換のシリル基、(トリアルキルシリル基(トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等)、アリールアルキルシリル基(フェニルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等))、カルボキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子等)、シアノ基、ニトロ基又はヒドロキシ基である。
80〜R83において、隣接するもの同士で環を巻いて縮合環(ベンゾ縮合環、ナフト縮合環等)を形成してもよい。
複数のR40〜R43は、同じでも異なってもよい。複数のR40〜R43は、一方のR41と他方のR40及び/又は一方のR43と他方のR42で置換(ジメチル基、シクロへキシリジン基等)もしくは無置換の環構造(フルオレン構造等)を形成してもよい。
HAr80〜HAr83は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基(フラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾフラン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、チオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、ジベンゾチオフェン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、キノリン誘導体の一価残基又は二価以上の多価残基、イソキノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キナゾリンの一価残基又は二価以上の多価残基、シンノリンの一価残基又は二価以上の多価残基、キノキサリンの一価残基又は二価以上の多価残基、フタラジンの一価残基又は二価以上の多価残基、アクリジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナントリアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、キサンテンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェナジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノチアジンの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサチインの一価残基又は二価以上の多価残基、フェノキサジンの一価残基又は二価以上の多価残基、チアントレンの一価残基又は二価以上の多価残基、クロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、イソクロマンの一価残基又は二価以上の多価残基、カルバゾールの一価残基又は二価以上の多価残基、ベンズイミダゾールの一価残基等又は二価以上の多価残基等)、但し、HAr80〜HAr83の全てが水素原子である場合は無い。
置換基としては、炭素数6〜60の芳香族環基(フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチルフェニル基、フェニルナフチル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、フェナントレンの一価残基等)、原子数5〜50の芳香族複素環基、炭素数1〜50のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)
以下にキャッピング層の機能を、表面プラズモンエネルギー移動現象との関係で説明する。
[表面プラズモンエネルギー移動]
金属と誘電体の界面に光が入射したとき、光のエネルギーが表面プラズモンとして吸収される現象が起きる。表面プラズモンとは金属表面に局在する自由電子気体の集団的粗密波と、それに付随して金属・誘電体界面方向に沿って伝わる電磁波の結合したものである。特殊な例として、金属表面近傍に存在する双極子モーメントの放射が表面プラズモンを励起する現象がある。双極子放射の表面プラズモンへの結合は、金属による消光現象(クエンチ)として表れる。
双極子放射−金属間の表面プラズモンによるエネルギー移動現象は、双極子モーメントをローレンツ振動子とした場合、その電磁気的な摂動問題として扱うことができる。反射場による摂動の影響は、双極子モーメントの配向と電場と磁場の境界条件に強く依存し、放射異方性や励起寿命の変化等の発光特性の変化として表れる。これらの電磁気学的な理論と実験により、金属表面近傍に存在する双極子から放射されたエバネッセント光が表面プラズモンを直接励起することが示されている。この現象は、金属誘電体多層膜構造から成る有機EL素子の発光特性に大きな影響を与える。発光分子と金属電極の距離が近づくほど、また、共振器等の金属電極に発光分子がはさまれた場合において、表面プラズモンの影響が特に大きく表れ、発光特性の変化として顕著に表れる。
Barnesらの表面プラズモンエネルギー移動に関する研究(特表2005−535121号公報)によると、金属による消光現象は有機EL発光特性に大きく影響を及ぼしていることが示唆されている。金属電極を用いる発光素子においては、表面プラズモンエネルギー移動による発光効率の低下は本質的に常に生じている。高効率な発光を得るためには、表面プラズモンによるエネルギー移動を抑制する、もしくは表面プラズモンに吸収されたエネルギーを再放射させるような手法が必要となる。ただし、Barnesらの行った研究は光励起による基礎的な検証を行ったのみであり、有機EL素子の設計や色度等のEL発光特性のコントロールは行われていない。
また、有機EL素子の性能において、素子正面方向への発光特性がもっとも重要であることから、キャッピング層の導入による双極子放射異方性の変化を考慮しなければならない。表面プラズモンによる消光の影響と、双極子放射異方性の両方に起因して、素子正面方向の発光強度・色度が変化する。
[表面プラズモンエネルギー移動による消光を抑制する手法]
本発明では、実際の上面発光型素子の構造において、表面プラズモンエネルギー移動と双極子放射異方性の変化が、発光効率の変化にどの様に影響しているかについて詳細な解析を行った。その結果、上部半透明金属電極上にキャッピング層を追加することで、双極子放射エネルギーの表面プラズモンモードへの結合を抑制し、上面発光型EL素子の発光効率の向上と色度の調整が可能であることを見出した。
図2に双極子放射エネルギーを波数展開したグラフを示す(Photonic mode density:PMD:双極子放射エネルギーモードの波数展開形式)。実線はキャッピング層なしで、破線はキャッピング層ありの波数展開したグラフを示す。双極子モーメントの配向は基板面に対し平行に配向していると仮定した。キャッピング層の膜厚が0nmから50nmに増加すると規格化波数u=3から10の範囲に表れる表面プラズモン接合モードのピークが大きく変化していく様子が表れる。表面プラズモン接合モードとは、上部・下部電極の両側に金属層が存在するために表れる特殊な表面プラズモンモードであり、上部・下部金属層に励起される表面プラズモンが結合した特殊な振動モードである。発光層中においてドーパントから放出される光子がエバネッセント光ではなく伝播光としての波数を持つ確率は、PMDの規格化波数u=0から1.0までの面積を、全面積(規格化波数0から無限大まで積分した値)で規格化した値としなければならない。ゆえに、エバネッセント領域に表れる表面プラズモン接合モードの面積が減少すると、ドーパントから光子が伝播光として放射される確率が大きくなる。つまり、上部電極上にキャッピング層を配置することで、表面プラズモン接合モードへのエネルギー移動の効率が低下するため、発光効率の向上が得られる。
図3にキャッピング層の屈折率分散が無いと仮定し、屈折率を2.1,2.3とした場合において、上面発光型有機EL素子の発光特性をシミュレートした結果を示す。キャッピング層の膜厚は、40nmとしてシミュレーションを行った。シミュレートした発光スペクトル形状を評価すると、屈折率2.3の材料をキャッピング層に用いたものが、発光ピークが大きくなる様子がわかる。この結果から、青色発光領域において屈折率の正常分散性が顕著に表れ、かつ吸収が無い材料を用いると、発光スペクトルのピーク波長よりも短波長側の光の取り出しを選択的に向上させることが可能であるということを見出した。即ち、青色発光領域において屈折率の正常分散性を有するキャッピング層を用いることで、電極間内部において共振器構造をとることなく、発光波長の先鋭化を達成することが可能であり、CIEy値を低下させ、色度が良好な青色発光を得ることができる。共振器構造を取ることなく発光波長を先鋭化することのメリットは、キャリアバランスの調整が不要であることにある。共振器構造による膜厚制御を行うことは、電極間内部の素子のキャリアバランスの変化を生じさせる。この結果、電子と正孔の再結合領域が変化するため、最適化された素子に比べて内部量子効率の低下をもたらすのみならず、素子寿命の低下、電圧の上昇を招く。従って、素子性能に大きく影響する、キャリアバランスの最適化を行い、かつ光学的なバランスの最適化を行うことは非常に困難である。
屈折率が正常分散を示すキャッピング層を用いた場合、波長が短くなるほどキャッピング層における光路長が長波長側よりも顕著に長くなる。ここでは、キャッピング層の光路長は(屈折率×膜厚÷波長)で定義する。キャッピング層の光路長が増加すると、表面プラズモンのエネルギー・波数分散関係が変化するため、短波長側において放出される光子の表面プラズモンへの結合効率が、長波長側よりも低くなる。その結果として、双極子放射異方性の変化と相まって、正面方向の発光スペクトルは短波長側における発光が増強されるような変調を受けることになる。ゆえに、CIEy値を低下させることが可能となり、高効率もしくは効率を保ちつつ、低CIEy化を示す上面発光型有機EL素子が可能となる。
励起分子の双極子放射と金属間の表面プラズモンによるエネルギー移動現象と双極子放射異方性の変化を最適化する手法は、従来の共振器等の光学干渉距離の最適化に基づく設計思想とは全く異なる(特許文献1−4)。有機EL発光効率の向上と色度の調整を同時に達成することは、光学干渉距離の最適化のみならず、双極子放射異方性の最適化、そして表面プラズモンエネルギー移動による消光の効率を抑制することが重要である。
本発明では、従来の光学干渉理論のみならず、双極子放射異方性と表面プラズモンによるエネルギー移動効率の波長依存性を取り入れた光学シミュレーションを行い、実際に素子を作成し解析を行った結果、青発光領域において0.06以下の低CIEy値を示しつつ、高効率な発光特性を示す素子の実現を可能とした。
特に、波長430nmから460nmでの屈折率の変化量が0.08以上の場合に青色光の波長460nmから430nmの部分の光取り出しが、前記した「双極子放射エネルギーの表面プラズモンモードへの結合への抑制効果」により、その他の波長域に比べ強まり、このことにより放出スペクトルの青色純度が著しく改善されることが発見された。
また、上述した条件を満たしつつ、波長430nmから460nmの領域中で屈折率の波長分散がピークを持つような材料であっても,消衰係数が0.1以下であれば、青色光の波長460nmから430nmの部分の光取り出しが強まり、青色純度の改善が可能である。
適切な吸収ピーク波長を選ぶことで、PMMA等のアクリル系のマトリックス中に色素やナノ粒子を分散させ実効的な屈折率を変化させたものをキャッピング層として用いてもよい。
発光スペクトルの短波長側の発光効率を増加させるためには、ホスト材料やドーパント分子等の、発光スペクトルと吸収スペクトルがストークスシフトに対応するような位置関係を示す材料も好ましい。
(2)第1電極について
第1電極の材料としては、Ag,Al又はAuといった金属やAPC(Ag-Pd-Cu)といった金属合金が好ましい。これらの金属材料や金属合金を積層してもよい。また金属、金属合金又はこれらの積層の上面及び/又は下面にインジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物といった透明電極層を製膜してもよい。
(3)第2電極について
第2電極としては、金属性の材料を用いることができる。本発明で金属性の材料とは誘電率の実部が負の値であるものをいう。このような材料には、金属だけでなく、金属以外の金属光沢を示す有機・無機透明電極材料が含まれる。このような材料を第2電極に用いた場合においても、表面プラズモンが励起されることが容易に予想できる。
金属としては、Ag,Mg,Al,Ca等の材料及びこれらの合金により形成されるものが好ましい。また、共振器を組みつつ、素子正面方向に光を取り出すためには、正面方向の透過率が20%以上で半透明あることが好ましい。Ag,Mg,Al,Ca又はこれらの合金を第2電極として用いた場合、十分な光の透過性を示すために、膜厚は30nm以下であることが好ましい。
(4)有機層について
本発明の有機層は、陽極/第1有機層/発光層/第2有機層/陰極、からなる多層膜構造であり、具体的には、陽極/正孔輸送帯域/発光層/電子輸送帯域/陰極、からなる多層膜構造があげられる。
正孔輸送帯域は、正孔注入層、正孔輸送層を単層又は複数層積層することにより構成される。電子輸送帯域は、電子注入層、電子輸送層を単層又は複数層積層することにより構成される。
通常、発光層はホスト材料とドーパント材料から構成される。
ホスト材料は、縮合芳香族環誘導体が好ましい。縮合芳香族環誘導体としては、アントラセン誘導体、ピレン誘導体等が、発光効率や発光寿命の点でさらに好ましい。
ドーパント材料としては、その機能を有するものであれば、特に限定されないが、発光効率等の点で、芳香族アミン誘導体が好ましい。芳香族アミン誘導体としては、置換されてもよいアリールアミノ基を有する縮合芳香族環誘導体が好ましい。このような化合物として、例えば、アリールアミノ基を有する、ピレン、アントラセン、クリセンが挙げられる。
また、ドーパント材料として、スチリルアミン化合物も好ましい。スチリルアミン化合物としては、例えば、スチリルアミン、スチリルジアミン、スチリルトリアミン、スチリルテトラアミンが挙げられる。ここでスチリルアミンとは、置換されてもよいアリールアミンに少なくとも1つのアリールビニル基が置換されている化合物のことであり、前記アリールビニル基は置換されていてもよく、置換基としてはアリール基、シリル基、アルキル基、シクロアルキル基、アリールアミノ基があり、これらの置換基にはさらに置換基を保有してもよい。
また、ドーパント材料として、ホウ素錯体やフルオランテン化合物も好ましい。また、ドーパント材料として、金属錯体も好ましい。金属錯体としては、例えば、イリジウム錯体、白金錯体が挙げられる。
発光材料であるドーパント材料のPL(Photoluminescence)スペクトルのピーク波長は430〜500nmであることが好ましい。PLスペクトルは、トルエン溶媒にドーパント材料を数マイクロモル/リットルの濃度で分散させ、その溶液にUV光を照射し、ドーパント材料からの発光スペクトル分布を測定することができる。又は、ガラス基板上に数10〜100nm程度ドーパント材料を真空蒸着した試料を用い、UV光で励起し、ドーパント材料からの発光スペクトル分布を測定した。
正孔注入層又は正孔輸送層を設ける場合、これらの材料としては、有機EL素子の正孔注入層又は正孔輸送層の材料として用いられている公知のものを使用でき、特に制限はない。尚、正孔注入層又は正孔輸送層用の材料としては、正孔を輸送する能力を持ち、陽極層からの正孔注入効果、発光層又は発光材料に対して優れた正孔注入効果を有し、発光層で生成した励起子の電子注入層又は電子注入材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。正孔注入層又は正孔輸送層の材料としては、例えばフタロシアニン誘導体;ナフタロシアニン誘導体;ポルフィリン誘導体;オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、及びこれらの誘導体;ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型トリフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等のアミン誘導体;ポリビニルカルバゾール、ポリシラン、導電性高分子等の高分子材料等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
電子輸送層及び電子注入層の具体例としては、8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体、オキサジアゾール誘導体、含窒素複素環誘導体が好適である。上記8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体の具体例としては、オキシン(一般に8−キノリノール又は8−ヒドロキシキノリン)のキレートを含む金属キレートオキシノイド化合物、例えばトリス(8−キノリノール)アルミニウムを用いることができる。
また、電子注入層には、アルカリ金属化合物や、電子輸送層を形成する材料に、アルカリ金属等に代表されるドナーを添加したものを用いることができる。
ドナーとしては、ドナー性金属、ドナー性金属化合物及びドナー性金属錯体から選ばれる群のうち少なくとも一種を選ぶことができる。
アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属のハロゲン化物、酸化物が好ましいものとして挙げられる。さらに好ましくはアルカリ金属のフッ化物が好ましい。例えばLiFが好ましいものとして用いられる。
ドナー性金属とは、仕事関数3.8eV以下の金属をいい、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属であり、より好ましくはCs,Li,Na,Sr,K,Mg,Ca,Ba,Yb,Eu及びCeである。
ドナー性金属化合物とは、上記のドナー性金属を含む化合物であり、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類金属を含む化合物であり、より好ましくはこれらの金属のハロゲン化物、酸化物、炭酸塩、ホウ酸塩である。例えば、MOx(Mはドナー性金属、xは0.5〜1.5)、MFx(xは1〜3)、M(CO3)x(xは0.5〜1.5)で表される化合物である。
ドナー性金属錯体とは、上記のドナー性金属の錯体であり、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類金属の有機金属錯体である。
また通常、発光効率を向上させるために、発光層を含む有機層の膜厚により共振器長が調整されている。
共振器長は、実施形態1に示した上面発光型有機EL素子では、第2電極、発光層を含む有機層及び第1電極により定義される。共振器長は、青色発光層の場合、キャッピング層を備えない素子構成の状態で、例えば発光強度が最大であるピーク波長が430nm以上480nm以下に表れるように調整される。
以下素子の作成方法について説明する。
先ず、素子作製用基板となるガラス基板の上に、下部電極をスパッタリング法等により成膜する。その後、真空蒸着法を用いて、発光層を含む有機層を真空蒸着等の方法により成膜する。ついで、電子注入層としてLiFを蒸着させ、上部電極を真空蒸着等の方法により成膜し、半透過性の上部電極を形成する。次に、上部電極の上にキャッピング層を真空蒸着等の方法により成膜し、有機EL素子を完成する。
<第2の実施形態>
実施形態2における有機EL素子の概略図を図4に示す。図4において図1と同じ部材には同じ符号を付して説明を省略する。この図に示す上面発光型有機EL素子2は、共通基板10上に、青色画素B、緑色画素G及び赤色画素Rが並列に形成されている。
青色画素Bは、実施形態1の有機EL素子1と同じ構成である。
緑色画素Gは、第1電極20、第1有機層32G、緑色発光層34G、第2有機層36Gからなる有機層30G、第2電極40、キャッピング層50を基板10からこの順に備えている。
赤色画素Rは、第1電極20、第1有機層32R、赤色発光層34R、第2有機層36Rからなる有機層30R、第2電極40、キャッピング層50を基板10からこの順に備えている。
青色画素B、緑色画素G及び赤色画素Rのキャッピング層50は共通であって、このキャッピング層50から光を取り出す。キャッピング層50は、実施形態1で述べたように青色発光について屈折率と消衰係数が最適化されている。
本実施形態の有機EL素子に用いるキャッピング層材料は、青色画素B、緑色画素G及び赤色画素Rのすべての画素から効率よく発光を取り出すために、波長430nm以上780nm以下の可視光領域において吸収が無いことが好ましい。即ち、キャッピング層の消衰係数は波長430nmから780nmの領域で常に0.1以下であることが好ましい。
このように、キャッピング層材料は波長430nm以上780nm以下の可視光領域において吸収が無く、波長430nmから460nmまでの青色発光領域において正常分散を示しつつ屈折率が大きく変化することが好ましい。これらの条件を満たすために、波長430nm以下に吸収端波長が表れるような材料が好ましい。
有機層30B,G,Rは、図に示す構成に限定されず適宜変更できる。青色画素B、緑色画素G及び赤色画素Rの、第1電極、第1有機層、第2有機層、第2電極は、共通でも異なってもよい。通常、第1有機層、第2有機層はそれぞれ発光色に適した構成にする。
緑色発光層は、以下のホスト材料及びドーパント材料から構成されるのが好ましい。ホスト材料は、縮合芳香族環誘導体が好ましい。縮合芳香族環誘導体としては、アントラセン誘導体、ピレン誘導体等が、発光効率や発光寿命の点でさらに好ましい。
また、ホスト材料は、含ヘテロ環化合物が挙げられる。含ヘテロ環化合物としては、カルバゾール誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ラダー型フラン化合物、ピリミジン誘導体が挙げられる。
ドーパント材料としては、その機能を有するものであれば、特に限定されないが、発光効率等の点で、芳香族アミン誘導体が好ましい。芳香族アミン誘導体としては、置換されてもよいアリールアミノ基を有する縮合芳香族環誘導体が好ましい。このような化合物として、例えば、アリールアミノ基を有する、ピレン、アントラセン、クリセンが挙げられる。
また、ドーパント材料として、スチリルアミン化合物も好ましい。スチリルアミン化合物としては、例えば、スチリルアミン、スチリルジアミン、スチリルトリアミン、スチリルテトラアミンが挙げられる。ここでスチリルアミンとは、置換されてもよいアリールアミンに少なくとも1つのアリールビニル基が置換されている化合物のことであり、前記アリールビニル基は置換されていてもよく、置換基としてはアリール基、シリル基、アルキル基、シクロアルキル基、アリールアミノ基があり、これらの置換基にはさらに置換基を保有してもよい。
また、ドーパント材料として、ホウ素錯体やフルオランテン化合物も好ましい。また、ドーパント材料として、金属錯体も好ましい。金属錯体としては、例えば、イリジウム錯体、白金錯体が挙げられる。
尚、本発明における緑色発光層は、ピーク波長が500nm以上570nm以下である発光ドーパントを含むものをいう。
赤色発光層は、以下のホスト材料及びドーパント材料から構成されるのが好ましい。ホスト材料は、縮合芳香族環誘導体が好ましい。縮合芳香族環誘導体としては、ナフタセン誘導体、ペンタセン誘導体等が、発光効率や発光寿命の点でさらに好ましい。
また、ホスト材料は、縮合多環芳香族化合物が挙げられる。縮合多環芳香族化合物としては、ナフタレン化合物、フェナントレン化合物、フルオランテン化合物が挙げられる。
ドーパント材料としては、芳香族アミン誘導体が好ましい。芳香族アミン誘導体としては、置換されてもよいアリールアミノ基を有する縮合芳香族環誘導体が好ましい。このような化合物として、例えば、アリールアミノ基を有するペリフランテンが挙げられる。
また、ドーパント材料として、金属錯体も好ましい。金属錯体としては、例えば、イリジウム錯体、白金錯体が挙げられる。
尚、本発明における赤色発光層は、ピーク波長が500nm以上570nm以下である発光ドーパントを含むものをいう。
第1有機層中の正孔注入層・正孔輸送層には第1実施形態で挙げた材料から選択されるのが好ましい。
第2有機層中の電子注入層・電子輸送層には第1実施形態で挙げた材料から選択されるのが好ましい。
以下、実施形態2の素子の作成方法について詳説する。
基板上に、銀合金層であるAPC(Ag−Pd−Cu)層(反射層)、酸化亜鉛膜(IZO)や酸化錫膜等の透明導電層の順に成膜する。続いて通常のリソグラフィ技術を用いて、レジストパターンをマスクに用いたエッチングにより、この導電材料層をパターニングし、下部電極(陽極)を形成する。次に、下部電極の上にスピンコート法により、ポリイミド等の感光性樹脂からなる絶縁膜を塗布形成する。その後、露光、現像、硬化することで、下部電極を露出させることにより青発光領域、緑発光領域、赤発光領域をパターンニングする。
電極は、赤色画素用、緑色画素用及び青色画素用の3種類であり、それぞれ青発光領域、緑発光領域、赤発光領域に対応し、それぞれ下部電極に相当する。イソプロピルアルコール中で洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なう。その後、正孔注入層を基板全面にかけて積層し、さらにその上に正孔輸送層を積層する。各発光層を、赤色画素用、緑色画素用及び青色画素用の陽極の各位置に対応して配置するように形成する。真空蒸着法を用いる場合、青色発光層、緑色発光層及び赤色発光層を、シャドウマスクを用いて微細パターン化する。
次に、電子輸送層を全面にかけて積層する。続いて、電子注入層を全面にかけて積層する。その後、MgとAgを蒸着成膜し、半透過性のMgAg合金からなる上部電極(陰極)を形成する。次に、上部電極の上にキャッピング層を全面にかけて成膜し、有機EL素子を作製する。
共通キャッピング層により青色画素の低CIEy化と効率向上が可能となる。さらに、緑色、赤色画素の光学膜厚をそれぞれの色の発光に応じて調製すれば、緑色、赤色画素の発光効率を同時に向上させることができる。
また、青色、緑色、赤色画素における共通キャッピング層は単一プロセスで製膜できる。
以下に実施例1−4及び比較例1−2でキャッピング層に用いた材料の構造式を示す。
実施例1−4及び比較例1−2でキャッピング層に用いた材料(CA1−5,Alq3)の屈折率(n)の波長分散を図5A及び表1に、消衰係数(κ)の波長分散を図5Bに示す。
(1)屈折率、消衰係数及び膜厚の測定方法
ガラス基板又はシリコン基板上に、測定対象材料を100nm程度の膜厚で真空蒸着し、紫外・可視域分光器(Scientific Computing International社製 FilmTek)により基板法線方向の反射、透過もしくは吸収スペクトルを測定した。光源はハロゲンランプ、重水素ランプ等で構成される白色光源を用いた。得られたスペクトルをローレンツモデルやドルーデモデル又は適切な誘電関数の重ね合わせ等を用いて、最小二乗法等でフィッティングを行い、基板上に製膜された有機薄膜の屈折率、消衰係数及び膜厚を算出した。波長380nmから780nmの可視光領域全域について、反射・透過・吸収スペクトルのフィッティングを行い屈折率と消衰係数の値を求めた。フィッティングで用いた最小二乗法の計算において、実験で測定した透過・反射・吸収スペクトルの形状と、フィッティングで用いた屈折率と消衰係数と膜厚から求まる、反射・透過・吸収スペクトルの理論曲線との誤差の2乗平均が少なくとも2%以内であるようにして、屈折率と消衰係数を決定した。
特に波長430nmから500nmの青色発光領域において、二乗平均誤差が最小となるような重み付けをして計算を行った。
半透明金属電極の透過率は、ガラス基板上に、測定対象材料を10nm程度の膜厚で真空蒸着し、紫外・可視域分光器(Scientific Computing International社製 FilmTek)により基板法線方向の透過率を測定した。
本発明における第二電極の透過率は、RGB各色についての代表的な波長に関し、波長青色の465nm、緑色の530nmそして赤色の630nmにおいて10%以上、80%以下が好ましい。より好ましくは、10%以上、60%以下が好ましい。
(2)電流−電圧−輝度特性の測定方法
素子に10mA/cmとなるように電流を印加し、素子面に対し法線方向へ出射されるEL発光の電流−電圧−輝度特性を分光放射輝度計(コニカミノルタ社製CS−1000)により測定し、発光スペクトルとCIE色度を求めた。
[実施例1]
先ず、素子作製用基板となるガラス基板の上に、酸化亜鉛膜(IZO)(膜厚10nm)、銀合金層であるAPC(Ag−Pd−Cu)層(反射層)(膜厚100nm)、酸化亜鉛膜(IZO)(膜厚10nm)の順にスパッタリング法により成膜した。続いて通常のリソグラフィ技術を用いて、レジストパターンをマスクに用いたエッチングにより、この導電材料層をパターニングし、下部電極(陽極)を形成した。下部電極が形成した基板をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。その後、真空蒸着法を用いて、正孔注入層として、HIを110nmの膜厚で下部電極の上に蒸着した。次に、正孔輸送層として、HT1を20nmの膜厚で蒸着した。さらに、HT1膜の成膜に続けて、膜厚20nmにてBHとBDを93:7の重量比で蒸着して成膜し、青色発光層とした。ついで、この膜の上に、電子輸送層として膜厚30nmのETを成膜した。この後、電子注入層としてLiFを蒸着させ、LiF膜を1nmの膜厚で形成した。このLiF膜の上に膜厚10nmにて、MgとAgを9:1の膜厚で蒸着成膜し、半透過性のMgAg合金からなる上部電極(陰極)を形成した。次に、上部電極の上にCA1からキャッピング層を全面にかけて成膜し、有機EL素子を作製した。
実施例で用いた材料を以下に示す。
HI:N,N−ビス(4−ビフェニル)−N’−フェニル−N’−[4−(5−フェニルチオフェン−2−イル)フェニル]−4,4’−ベンジジン
HT1:3−[4’−[ N,N−ビス(4−ビフェニル)アミノ] −(1,1’−ビフェニル−4−イル)]−9−フェニルカルバゾール
HT2:N,N−ビス[4−(ジベンゾフラン−4−イル)フェニル]−N−(1,1’:4’,1’’−テルフェニル−4−イル)アミン
BH:9−(2−ナフチル)−10−[4−(1−ナフチル)フェニル]アントラセン
BD:N,N’−ビス(4−イソプロピルフェニル)−N,N’−ジ−p−トリルクリセン−6,12−ジアミン
ET:1−[4−[10−(ナフタレン−2−イル)アントラセン−9−イル]−フェニル]−2−フェニル−1H−ベンズイミダゾール
表2及び図6に、キャッピング層を形成しなかった素子(上段)と、キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子(下段)の結果を示す。図中、点線がキャッピング層を形成しなかった素子のELスペクトルを、実線がキャッピング層を形成しCIEy値が最も低下した素子のELスペクトルを示す。
[比較例1]
キャッピング層にAlq3を用いた他は実施例1と同様にして有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しなかった素子と、キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表2及び図6に示す。
なお、Δy=CIEy値(キャッピング層あり)−CIEy値(キャッピング層なし)であり、Δn=n(λ=430nm)−n(λ=460nm)を表す。
実施例1と比較例1の結果から、請求項1を満たすような屈折率の変化量Δn>0.08を満たす材料をキャッピング層に用いたときに、顕著なCIEy値の低下(0.06以下の値)を達成可能であることが示された。
図6に示したスペクトルの形状から、実施例1において、キャッピング層を用いない場合に比べピーク強度を向上しつつピーク波長を短波長側にシフトすることがわかる。また表2からCIEy値を顕著に低下させたことがわかる。
比較例1との比較では、ピーク強度を同等以上に保持しつつ、ピーク波長を短波長側にシフトすることができた。
(CIEy値の変化量について)
実施例1(CA1)ではCIEy値は0.052となった一方で、比較例1(Alq)ではCIEy値は0.07となった。CIEy値の変化量Δyはについて、実施例1と比較例1とでは2倍以上の開きがある。
CIE1931規格の色度座標図(図11)に示されるように、青色の波長領域においては光の波長の変化量とCIEy値の変化量は線形的な関係とはならない。
すなわち、光の波長が500nmから480nmに変化するのに比べて、光の波長が480nmから460nmに変化する場合では、CIEy値の変化は大きく違うものである。ゆえに、青色発光領域の0.08以下のCIEy値において、少数点以下2桁の変化であっても、光のエネルギーの変化量は非常に大きくなる。このことは、青色発光領域においてCIEy値を低下させることの困難さを表している。
本発明の青色発光素子をフルカラー素子の青色画素に用いた場合に、色再現性を向上することができる(図7)。
また、実施例1で測定した青色素子をRGB画像表示装置のB画素として用いた場合、NTSC規格において要求される青色画素の色度を完全に満たす。
[実施例2]
正孔注入層の膜厚を110nmとしたこと、正孔輸送層としてHT1の代わりにHT2を使用したこと、青色発光層のBHとBDの重量比を18:2としたこと、及びキャッピング層にCA2を用いた他は実施例1と同様にして有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しなかった素子と、キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表3及び図8に示す。
[実施例3]
キャッピング層にCA3を用いた他は実施例2と同様にして有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しなかった素子と、キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表3及び図8に示す。
[実施例4]
キャッピング層にCA4を用いた他は実施例2と同様にして有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しなかった素子と、キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表3及び図8に示す。
[比較例2]
キャッピング層にCA5を用いた他は実施例2と同様にして有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しなかった素子と、キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表3及び図8に示す。
実施例2(CA2)、実施例3(CA3)、実施例4(CA4)のキャッピング層材料は請求項1を満たす。一方で、比較例2(CA5)のキャッピング層材料は波長430から480nmにおける消衰係数が0から0.9の値を示す。
CA2,3,4をキャッピング層に用いた場合、波長430から460nmの領域においての青色発光を良く取り出せている。
一方で、CA5をキャッピング層に用いた場合では、波長465nm以上の領域においてはキャッピング層の付加による光の取り出し効率の向上が見られるが、波長465nm以下の領域においてはCA5の消衰係数が0.1以上となり、光の取り出し効率が著しく減少する様子が表れている。
このことから、キャッピング層材料の消衰係数は0.1以下であることが必要である。
ここで、CA1の結果とCA2,3,4の結果を比較した場合、CA1ではCIEy値が0.06以下となった一方で、CA2,3,4ではCIEy値0.06<y<0.07となっている。この原因は、素子構成を変えたことにより、キャッピング層を付加する以前の初期状態におけるCIEy値が変化したことに起因する。すなわち、本発明の効果は、素子構成に依存しないものであることがわかった。
以上の結果から、キャッピング層が、n(λ=430nm)−n(λ=460nm)>0.08(n(λ=xnm)は波長xnmにおける屈折率を示す)を満たし、かつ、消衰係数が波長430nmから780nmで0.1以下である材料を用いたときに、発光効率の向上と、ピーク波長の短波長化を行いCIEy値の低減(0.06以下)を達成することが可能であることが分かる。
但し、発光スペクトルのピーク波長のシフト量が直接CIEy値の変化量に反映されるとは限らない。青色発光スペクトルのピークの形状が先鋭化されていない場合、特に長波長側の領域に発光ピークが広がっているような場合ではCIEy値の低下は限定的なものとなる。本発明では、キャッピング層材料の屈折率の変化量n(λ=430nm)−n(λ=460nm)が大きいものを用いるため、発光スペクトルの短波長側を選択的に増強することが可能となり、CIEy値の低下が可能となる。
以下に実施例5−11及び比較例3でキャッピング層に用いた材料の構造式を示す。
実施例5−11及び比較例3でキャッピング層に用いた材料(CA6−11)の屈折率(n)の波長分散を図9A及び表4に、消衰係数(κ)の波長分散を図9Bに示す。
[実施例5]
正孔輸送材料にHT3、青色発光層のホスト材料にBH2、青蛍光ドーパントにBD2、電子輸送材料にET2、電子注入材料にET3、キャッピング層にCA1を用いて有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しなかった素子と、キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表4及び図9Cに示す。
尚、有機EL素子の製造は、以下の方法で行った。
先ず、素子作製用基板となるガラス基板の上に、酸化亜鉛膜(IZO)(膜厚10nm)、銀合金層であるAPC(Ag−Pd−Cu)層(反射層)(膜厚100nm)、酸化亜鉛膜(IZO)(膜厚10nm)の順にスパッタリング法により成膜した。続いて通常のリソグラフィ技術を用いて、レジストパターンをマスクに用いたエッチングにより、この導電材料層をパターニングし、下部電極(陽極)を形成した。下部電極が形成した基板をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。その後、真空蒸着法を用いて、正孔注入層として、HIを110nmの膜厚で下部電極の上に蒸着した。次に、正孔輸送層として、HT2を20nmの膜厚で蒸着した。さらに、HT2膜の成膜に続けて、膜厚20nmにてBH2とBD2を95:5の重量比で蒸着して成膜し、青色発光層とした。ついで、この膜の上に、電子輸送層1として膜厚5nmのET2を成膜した。この後、電子輸送層2としてET3を25nm成膜した。その後、電子注入層としてLiFを蒸着させ、LiF膜を0.5nmの膜厚で形成した。このLiF膜の上に膜厚10nmにて、MgとAgを9:1の膜厚で蒸着成膜し、半透過性のMgAg合金からなる上部電極(陰極)を形成した。次に、上部電極の上にCA1からキャッピング層を全面にかけて成膜し、有機EL素子を作製した。
実施例5で用いた材料を以下に示す。
実施例5で用いた青蛍光ドーパントは、実施例1で用いたドーパントよりも短波長側にピークを持つ材料である。このため、素子化に際し、それに合わせてキャリア輸送材料等の周辺材料を変更した。実施例5の素子は、色度調整の観点から、CIEy値を0.06、誤差を±0.005以内に調整したキャッピング層を備えた素子とした。
[実施例6]
キャッピング層材料をCA6とした他は実施例5と同様にして有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表4及び図9Cに示す。
[実施例7]
キャッピング層材料をCA7とした他は実施例5と同様にして有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表4及び図9Cに示す。
[実施例8]
キャッピング層材料をCA8とした他は実施例5と同様にして有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表4及び図9Cに示す。
[実施例9]
キャッピング層材料をCA9とした他は実施例5と同様にして有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表4及び図10に示す。
[実施例10]
キャッピング層材料をCA10とした他は実施例5と同様にして有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表4及び図10に示す。
[実施例11]
キャッピング層材料をCA11とした他は実施例5と同様にして有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表4及び図10に示す。
[比較例3]
キャッピング層材料をAlq3とした他は実施例5と同様にして有機EL素子を製造し、評価した。キャッピング層を形成しCIEy値が膜厚を最適化することにより最も低下した素子の結果を表4及び図10に示す。
CIEy値を0.06、誤差を±0.005以内に調整したキャッピング層を備えた素子を作製した結果、比較例3(Alq3)では発光スペクトルのピーク強度が0.34であるのに対し、波長430nmから460nmにかけての、キャッピング層の屈折率の変化量が0.08以上の材料を用いた場合(実施例5−11)ではピーク強度0.39以上を示した。特に実施例11では、屈折率変化量n(430nm)−n(460nm)=0.22を示す材料を用いたためピーク強度0.49を達成することができた。
実施例9と比較例3との結果を比較すると、いずれもCIEy値は0.063となっている。実施例9(CA9)のピーク強度は0.45である一方で、比較例3(Alq3)ではピーク強度0.34となっている。
キャッピング層にはピーク波長のシフトと強度の増強といった2つの効果があるが、CA9とAlq3を比較した場合、青色発光素子の設計においてCIEy値と発光強度の両方を兼ね備えた素子に適しているのはCA9であることは明らかである。
以上、実施例5−11の結果から示されるように、CIEy値0.06を示すように調整したキャッピング層を備えた上面発光型素子において、キャッピング層の屈折率が正常分散を示し、かつ、波長430nmから460nmにおける屈折率の変化量が大きい材料を用いた場合に、特に、発光スペクトルのピーク強度が大きくなるという正の相関を得ることができた。
実施例1−4ではキャッピング層材料の屈折率変化量とCIEy値の低下についての正の相関関係を得ることができた。一方でCIEy値を0.06に定めて検討した実施例5−11の結果においては、キャッピング層材料の屈折率変化量とピーク強度の増加についての正の相関関係を得ることができた。
これら2つの結果はいずれも、キャッピング層の屈折率が正常分散を示し、かつ、その変化量n(430nm)―n(460nm)が0.08以上であるということに起因し、同じ現象に基づいて生じている。
本発明の有機EL素子は、壁掛けテレビのフラットパネルディスプレイ等の平面発光体、複写機、プリンター、液晶ディスプレイのバックライト又は計器類等の光源、表示板、標識灯等に利用できる。
上記に本発明の実施形態及び/又は実施例を幾つか詳細に説明したが、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施形態及び/又は実施例に多くの変更を加えることが容易である。従って、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
この明細書に記載の文献の内容を全てここに援用する。

Claims (9)

  1. 基板、第1電極、青色発光層を含む1以上の有機層、第2電極、キャッピング層とをこの順に備え、
    前記キャッピング層が、下記式(1)を満たし、かつ、消衰係数が波長430nmから500nmで0.1以下である材料からなる
    上面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
    n(λ=430nm)−n(λ=460nm)>0.08・・・(1)
    (式中、n(λ=xnm)は波長xnmにおける屈折率を示す)
  2. 前記第2電極が金属を含んでなる請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記キャッピング層の膜厚が200nm以下である請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記青色発光層に含まれる発光材料のPLスペクトルのピーク波長が430nm以上500nm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記第2電極の光の透過率が波長430nmから500nmにおいて20%以上である請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記有機層が、さらに赤色発光層と緑色発光層を含む請求項1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 共通基板上に、青色、赤色及び緑色の各画素が並列に配置され、かつ、前記キャッピング層が各画素に共通して備わっている請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 前記キャッピング層が、
    屈折率が前記式(1)を満たし、分子式が炭素原子と水素原子を構成元素として必須に含み、酸素原子、窒素原子、フッ素原子、珪素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を含んでもよい置換基を有してもよい芳香族炭化水素化合物、
    屈折率が前記式(1)を満たし、分子式が炭素原子と水素原子を構成元素として必須に含み、酸素原子、窒素原子、フッ素原子、珪素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を含んでもよい置換基を有してもよい芳香族複素環化合物、及び
    屈折率が前記式(1)を満たし、分子式が炭素原子と水素原子を構成元素として必須に含み、酸素原子、窒素原子、フッ素原子、珪素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を含んでもよい置換基を有してもよいアミン化合物
    から選ばれた化合物を含む請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 前記キャッピング層が、下記式(11)を含む請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    (式(11)において、A21及びA22は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数6〜60の芳香族環基である。R21〜R28は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数6〜50の芳香族環基、置換もしくは無置換の原子数5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の原子数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又はヒドロキシ基である。)
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