JPWO2010001456A1 - 波形整形回路および光スイッチ装置 - Google Patents

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Abstract

入力部(110)には、負荷(101)へ印加するための電圧が入力される。第1抵抗(120)は、入力部(110)と供給部(150)の間に直列に接続されている。第2抵抗(130)は、入力部(110)と供給部(150)の間の部分に分岐接続されている。オープンスタブ(140)は、第1抵抗(120)に並列に接続されている。オープンスタブ(140)は、電圧波を伝搬反射により往復させる所定長の第1伝送路(142)を有する。

Description

この発明は、負荷へ印加する電圧の波形を整形する波形整形回路および光スイッチ装置に関する。
従来、SOA(半導体光増幅器:Semiconductor Optical Amplifier)を光スイッチとして用いる技術が用いられている。SOAを光スイッチとして用いる場合は、SOAへ供給する駆動電流のON/OFFを切り替えることで、SOAからの光の出射のON/OFFを切り替える(たとえば、下記特許文献1参照。)。
また、従来、リアクタンスを有する負荷の前段に設けられ、負荷に対する印加電圧の波形を整形してエッジ(立ち上がり部分)を強調することで、負荷を流れる電流の立ち上がりを高速化するスピードアップ回路が用いられている。リアクタンスを有する負荷とは、印加電圧の立ち上がりに対して、流れる電流の立ち上がりが遅延する負荷である。
スピードアップ回路の一例としては、たとえば、負荷に対して直列に接続された抵抗に対して並列に接続されたスピードアップコンデンサがある(たとえば、下記特許文献2参照。)。また、スピードアップ回路の他の例としては、たとえば、負荷に対して分岐接続された抵抗に対して直列に接続されたスピードアップインダクタがある。
特開2001−154160号公報 特開2005−229402号公報
しかしながら、上述した従来のスピードアップ回路では、コンデンサやインダクタの自己共振周波数のばらつきに起因して、供給する電流の波形の立ち上がりを精度よく整形することができないという問題がある。具体的には、コンデンサには、製造ばらつきによる寄生インダクタンスが存在し、寄生インダクタンスのばらつきによって印加電圧の強調期間がばらつく。また、インダクタには、製造ばらつきによる寄生容量が存在し、寄生容量のばらつきによって印加電圧の強調期間がばらつく。
たとえば、負荷がSOAである場合は、印加電圧の強調期間がばらつくと、光スイッチとしての立ち上がり時間がばらつく。このため、高精度なスイッチングができなくなるという問題がある。特に、SOAにおいては、ナノ秒オーダーで供給電流をON/OFFするため、コンデンサやインダクタの自己共振周波数のばらつきの影響が大きい。
開示の波形整形回路および光スイッチ装置は、上述した問題点を解消するものであり、印加する電圧の波形の立ち上がりを精度よく整形することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この波形整形回路は、負荷へ印加する電圧の波形の立ち上がりを強調する波形整形回路において、電圧が入力される入力部と、前記入力部から入力された電圧を前記負荷へ印加する供給部と、前記入力部と前記供給部の間に直列に接続された第1抵抗と、前記入力部と前記供給部の間の部分に分岐接続された第2抵抗と、前記第1抵抗または前記第2抵抗に接続され、前記電圧を電圧波として伝搬反射により往復させる所定長の伝送路を有するスタブと、を備えることを要件とする。
上記構成によれば、電圧波形の立ち上がり部分を強調するスピードアップ回路をスタブによって実現することで、スピードアップ回路の自己共振周波数のばらつきに起因する印加電圧の波形の立ち上がり時間のばらつきを抑えることができる。
開示の波形整形回路および光スイッチ装置によれば、印加する電圧の波形の立ち上がりを精度よく整形することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかる波形整形回路を示す図である。 図2は、図1に示した入力部に入力される電圧の波形を示す図である。 図3は、図1に示した供給部から負荷へ印加される電圧の波形を示す図である。 図4は、負荷に流れる電流の波形を示す図である。 図5は、図1に示した波形整形回路の変形例1を示す図である。 図6は、図1に示した波形整形回路の変形例2を示す図である。 図7は、図1に示したオープンスタブの変形例1を示す図である。 図8は、図1に示したオープンスタブの変形例2を示す図である。 図9は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その1)である。 図10は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その2)である。 図11は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その3)である。 図12は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その4)である。 図13は、実施の形態2にかかる波形整形回路を示す図である。 図14は、図13に示した波形整形回路の変形例を示す図である。 図15は、図13に示したショートスタブの変形例を示す図である。 図16は、図15に示したショートスタブの調節を示す図である。
符号の説明
100 波形整形回路
101 負荷
110 入力部
120 第1抵抗
130 第2抵抗
140 オープンスタブ
141,1311 基板
142,1312 第1伝送路
142a,143a,1312a,1313a 一端
142b,143b,1312b,1313b 他端
143,1313 第2伝送路
150 供給部
510,1410 増幅器
1210,1220,1611〜1613 半田ブリッジ
1310 ショートスタブ
1314,1531〜1533 ビア
1521〜1523 電極
以下に添付図面を参照して、この波形整形回路および光スイッチ装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる波形整形回路を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる波形整形回路100は、後段の負荷101へ印加する電圧の波形の立ち上がりを強調する波形整形回路100である。負荷101は、たとえば供給される電流に応じて光を増幅するSOAである。波形整形回路100は、入力部110と、第1抵抗120と、第2抵抗130と、オープンスタブ140と、供給部150と、を備えている。
入力部110には、負荷101へ印加するための電圧が入力される。たとえば、入力部110には、入力部110の前段に設けられた図示しないスイッチング回路によってON/OFFされる電圧が入力される。負荷101がSOAである場合は、負荷101は、外部から入力された光をON/OFFする光スイッチとして用いられる。
第1抵抗120は、入力部110と供給部150の間に直列に接続されている。すなわち、第1抵抗120の一端が入力部110に接続され、他端が供給部150に接続されている。第2抵抗130の一端は、入力部110と供給部150の間の部分に分岐接続されている。ここでは、第2抵抗130の一端は、第1抵抗120と供給部150の間の部分に分岐接続されている。第2抵抗130の他端は接地されている。
オープンスタブ140は、第1抵抗120に対して並列に接続されている。具体的には、オープンスタブ140は、基板141と、第1伝送路142と、第2伝送路143と、を備えている。基板141は、SiO2などの誘電体基板である。第1伝送路142および第2伝送路143は、基板141の表面にパターン形成されている。第1伝送路142および第2伝送路143は、基板141を間にして互いに対向して設けられている。
第1伝送路142の一端142aと第2伝送路143の一端143aは互いに対向する位置に設けられている。また、第1伝送路142の他端142bと第2伝送路143の他端143bは互いに対向する位置に設けられている。また、第1伝送路142の一端142aは、第1抵抗120の入力部110側に接続されている。第2伝送路143の一端143aは、第1抵抗120の供給部150側に接続されている。
第1伝送路142は、入力部110から入力された電圧波を伝搬反射により往復させる。具体的には、第1伝送路142の一端142aから入力された電圧波は、第1伝送路142を伝搬して、他端142bにおいて反射して一端142aまで戻る。実効長Lは、第1伝送路142を電圧波が往復する部分の長さ(所定長)である。第1伝送路142の特性インピーダンスは、第1抵抗120の抵抗値R1よりも低くなるように設計する。
第1伝送路142および第2伝送路143を基板141の表面にパターン形成する構成について説明したが、オープンスタブ140は、同軸ケーブルなど、特性インピーダンスが調節可能なスタブであればよい。供給部150は、入力部110から入力された電圧を負荷101へ印加する。波形整形回路100の構成について説明したが、波形整形回路100と、SOAである負荷101と、を一体の光スイッチ装置として構成してもよい。
図2は、図1に示した入力部に入力される電圧の波形を示す図である。図2において、横軸は時間を示している。縦軸は、図1に示した入力部110に入力される電圧(入力電圧)を示している。図2は、入力部110へ入力される電圧のエッジ(立ち上がり部分)を示している。時刻t1より前は、入力部110へ入力される電圧がOFFとなっている。そして、時刻t1において、入力部110へ入力される電圧がONとなる。
具体的には、時刻t1から、時刻t1より後の時刻t2にかけて、入力部110へ入力される電圧が急激に増加する。時刻t2以降は、入力部110へ入力される電圧がONとなっている状態が継続する。具体的には、時刻t2以降は、入力部110へ入力される電圧が一定となった状態で安定する。
図3は、図1に示した供給部から負荷へ印加される電圧の波形を示す図である。図3において、横軸は時間を示しており、図2の横軸のt1およびt2に対応している。縦軸は、図1に示した供給部150から負荷101へ印加される電圧(負荷への印加電圧)を示している。点線310は、スピードアップコンデンサを用いた従来の波形整形回路を用いると仮定した場合の、負荷101へ印加される電圧の波形を示している。
点線310に示すように、従来の波形整形回路では、電圧のエッジが最大電圧まで強調された後、すぐに電圧の低下が始まる。実線320は、波形整形回路100から負荷101へ印加される電圧の波形を示している。実線320に示すように、波形整形回路100においては、電圧のエッジが最大電圧まで強調された状態が期間T継続する。
期間Tの経過後は、波形整形回路100の供給部150から負荷101へ印加される電圧は、一定の電圧まで急激に低下し、一定の電圧で安定する。期間Tは、第1伝送路142の一端142aから入力された電圧が、第1伝送路142の他端142bにおいて反射して一端142aへ戻るまでの期間に相当する。したがって、期間Tは、第1伝送路142の実効長L(図1参照)を変えることによって調節することができる。
実効長Lは、たとえば、基板141に第1伝送路142を形成するときの設定により細かく調節することができる。なお、期間Tは第1伝送路142の実効長Lによって決まるため、第1伝送路142に対向する位置に第2伝送路143が設けられていれば、第2伝送路143の長さは調節しなくてもよい。
実効長Lは、負荷101の特性に応じて調節する。たとえば、負荷101がSOAの場合は、印加電圧の立ち上がりに対してSOAの増幅特性の立ち上がりまでにかかる時間が、期間Tと一致するように実効長Lを調節する。増幅特性の立ち上がりとは、SOAの出力光が完全にONになる状態である。
図4は、負荷に流れる電流の波形を示す図である。図4において、横軸は時間を示しており、図2および図3の横軸のt1およびt2に対応している。縦軸は、図1に示した負荷101を流れる電流を示している。点線410は、スピードアップコンデンサを用いると仮定した場合の、負荷101を流れる電流の波形を示している。
実線420は、波形整形回路100の供給部150から供給されて負荷101を流れる電流の波形を示している。従来の波形整形回路(点線410)よりも、波形整形回路100(実線420)の方が、入力部110へ入力される電流がONとなる時刻t1から、負荷101に流れる電流が最大電圧になるまでの期間が短くなっていることが分かる。
図5は、図1に示した波形整形回路の変形例1を示す図である。図5において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。波形整形回路100は、図1に示した構成に加えて増幅器510を備えていてもよい。増幅器510は、第1抵抗120および第2抵抗130の後段で、供給部150の前段に設けられている。
供給部150は、増幅器510によって増幅された電流を負荷101へ供給する。負荷101がSOAである場合は、供給部150から負荷101へ大きな電流を流す必要がある。大きな電流とは、たとえば0.3Aである。これに対して、供給部150へ出力される電流を、たとえば0.3Aまで増幅器510によって増幅することで、供給部150の前段の電流が小さくてもSOAを動作させることができる。
このため、入力部110と、第1抵抗120と、第2抵抗130と、オープンスタブ140と、供給部150と、において、大きな電流に対する耐性を有する特別な部品を用いなくてもSOAを動作させることができる。このため、大きな電流に対する波形整形回路100の耐性を向上させるとともに、低コスト化を図ることができる。
図6は、図1に示した波形整形回路の変形例2を示す図である。図6において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。波形整形回路100は、図1に示した構成において、第2伝送路143が、基板141の下面の全体に設けられていてもよい。この場合も、図1に示した構成と同様に、供給部150から負荷101へ印加される電圧の波形は、図3に示した波形と同様になる。したがって、負荷101を流れる電流の波形は、図4に示した波形と同様になる。
この構成における、各回路の設計値の具体例について説明する。第1抵抗120の抵抗値R1を400Ωとする。第2抵抗130の抵抗値R2を400Ωとする。基板141の比誘電率εrを9とする。基板141の厚さを1.5mmとする。第1伝送路142の特性インピーダンスは、第1抵抗120の抵抗値R1よりも低くなるように設計する。
これにより、第1伝送路142を電圧波が往復している期間においては、オープンスタブ140が、第1抵抗120よりも抵抗値が小さい抵抗として動作する。これにより、第1抵抗120の両端電圧が低下し、第2抵抗130の両端電圧が上昇する。第1伝送路142を電圧波が往復した後は、オープンスタブ140が絶縁体として動作する。これにより、第1抵抗120の両端電圧が上昇し、第2抵抗130の両端電圧が低下した状態で一定となる。したがって、第1伝送路142を電圧波が往復している期間(期間T)においては、負荷101へ印加される電圧が強調される。
ここでは、第1伝送路142の特性インピーダンスは100Ωである。第1伝送路142の電極幅は0.2mmである。第1伝送路142の実効長Lは6.6cmである。この場合は、第1伝送路142において電圧波が往復する時間がおよそ1nsとなる。したがって、電圧波形を強調する期間Tはおよそ1nsとなる。
図7は、図1に示したオープンスタブの変形例1を示す図である。図7において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図7においては、オープンスタブ140の、平面図、正面図および側面図を図示している(図8〜図12においても同様)。図7に示すオープンスタブ140においては、第1伝送路142が、基板141の表面で蛇行するように形成されている。
これにより、基板141を長大化させることなく、第1伝送路142の実効長Lを大きくすることができる。このため、オープンスタブ140を長大化することなく、第1伝送路142において電圧波が往復する時間を長くすることができる。第1伝送路142において電圧波が往復する時間を長くすることで、負荷101へ印加する電圧のエッジの立ち上がりを強調する期間(図3の期間T参照)を長く設定することができる。
図8は、図1に示したオープンスタブの変形例2を示す図である。図8において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図8に示すオープンスタブ140においては、第1伝送路142が、基板141の表面で渦巻き状に形成されている。これにより、図7に示した構成と同様に、基板141を長大化させることなく、第1伝送路142の実効長Lを大きくすることが可能になる。
図9は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その1)である。図9において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図9に示すように、まず、第1伝送路142の実効長Lが十分な長さになるように、第1伝送路142を形成する。第1伝送路142における十分な長さとは、上述の期間Tが、所望の期間よりも長くなるような第1伝送路142の実効長Lである。
図10は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その2)である。図9に示した状態から、図10に示すように、第1伝送路142をレーザー光線などによって切断する。ここでは、第1伝送路142の他端142b付近の部分1010を切断している。この場合は、第1伝送路142の一端142aから入力された電圧波は、第1伝送路142を伝搬して、部分1010において反射して一端142aまで戻る。
これにより、第1伝送路142の実効長Lが短くなり、第1伝送路142において電圧波が往復する時間が短くなる。したがって、上述の期間Tが短くなる。この状態において、期間Tが所望の期間よりもまだ長い場合は、第1伝送路142をさらに切断して第1伝送路142の実効長Lを短くする。これについて、図11によって説明する。
図11は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その3)である。図10に示した状態において期間Tが所望の期間よりもまだ長い場合は、図11に示すように、第1伝送路142を順次切断することで、第1伝送路142の実効長Lを短くしていく。ここでは、第1伝送路142の部分1111を切断し、さらに部分1112を切断している。
この場合は、第1伝送路142の一端142aから入力された電圧波は、第1伝送路142を伝搬して、部分1112において反射して一端142aまで戻る。これにより、第1伝送路142の実効長Lがさらに短くなり、第1伝送路142において電圧波が往復する時間がさらに短くなる。したがって、上述の期間Tがさらに短くなる。
図9〜図11に示したように、第1伝送路142を順次切断していくことで、負荷101へ印加する電圧のエッジの立ち上がりを強調する期間Tを短くしていくことができる。なお、図9〜図11に示したオープンスタブ140の調節は、たとえば、供給部150の後段に電流モニタを設け、供給部150から出力される電流の波形(図4参照)を監視しながら行う。また、負荷101がSOAである場合は、SOAの出力光を監視する光モニタを設け、SOAの出射光を監視しながら行ってもよい。
図12は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その4)である。図11に示した状態から、第1伝送路142の実効長Lを長くすることもできる。たとえば、図12に示すように、切断した部分1112を、半田ブリッジ1210によって電気的に接続する。この場合(不図示)は、第1伝送路142の一端142aから入力された電圧波は、第1伝送路142を伝搬して、部分1111において反射して一端142aまで戻る。
これにより、第1伝送路142の実効長Lを長くすることができる。さらに、第1伝送路142において切断した部分1111を、半田ブリッジ1220によって接続してもよい。この場合は、第1伝送路142の一端142aから入力された電圧波は、第1伝送路142を伝搬して、部分1010において反射して一端142aまで戻る。これにより、第1伝送路142の実効長Lをさらに長くすることができる。
期間Tが所望の期間となるまで第1伝送路142の実効長Lを短くしていく場合について説明したが、期間Tが所望の期間となるまで第1伝送路142の実効長Lを長くしていくこともできる。たとえば、基板141に第1伝送路142を形成するときに、図11に示した形状で第1伝送路142を形成する。この場合は、期間Tが所望の期間となるまで、各切断部を順次、半田ブリッジ(接続部材)によって接続していく。
このように、実施の形態1にかかる波形整形回路100によれば、電圧波形の立ち上がり部分を強調するスピードアップ回路を、自己共振周波数のばらつきがないオープンスタブ140によって実現することで、スピードアップ回路の自己共振周波数のばらつきに起因する電流波形の立ち上がり時間のばらつきを抑えることができる。
また、第1伝送路142を電圧波が往復している期間に電圧波形を強調することができる。これにより、電圧波形を強調する期間Tを長くすることが可能になるとともに、電圧波形の強調時間Tを、第1伝送路142の長さ調節によって精度よく調節することができる。このため、供給する電流の波形の立ち上がりを精度よく整形することができる。
たとえば、負荷101が、光スイッチとして用いられるSOAである場合は、電流波形の立ち上がり時間のばらつきを抑えることで、光スイッチとしてのSOAの立ち上がりのばらつきを抑えることができる。このため、光スイッチング時間のばらつきを抑えた光スイッチ装置を実現することができる。
また、電圧波形を強調する期間Tが、従来のように一瞬でなく、第1伝送路142の実効長Lに応じた期間だけ継続する。このため、負荷101に流れる電流の立ち上がりを高速化させることができる(図4参照)。たとえば、印加電圧のオーバーシュートを200%とした場合に、従来の波形整形回路と比較すると、波形整形回路100は、負荷101に流れる電流の立ち上がりが20%〜30%程度高速化される。
また、電圧波形を強調する期間Tを長くすることができるため、印加電圧に対して電流の立ち上がり特性が遅いSOAを用いる場合でも、SOAに流れる電流が立ち上がるまでの期間の電圧波形を強調することができる。このため、印加電圧に対して電流の立ち上がり特性が遅いSOAを用いる場合でも、SOAに流れる電流の立ち上がりを高速化することができる。
(実施の形態2)
図13は、実施の形態2にかかる波形整形回路を示す図である。図13において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図13に示すように、実施の形態2にかかる波形整形回路100は、図1に示したオープンスタブ140に代えて、ショートスタブ1310を備えている。ショートスタブ1310は、第2抵抗130に対して直列に接続されている。
具体的には、ショートスタブ1310は、基板1311と、第1伝送路1312と、第2伝送路1313と、ビア1314と、を備えている。基板1311は、SiO2などの誘電体基板である。第1伝送路1312および第2伝送路1313は、基板1311の表面にパターン形成されている。第1伝送路1312および第2伝送路1313は、基板1311を間にして互いに対向して設けられている。
第1伝送路1312の一端1312aと第2伝送路1313の一端1313aは互いに対向する位置に設けられている。第1伝送路1312の他端1312bと第2伝送路1313の他端1313bは互いに対向する位置に設けられている。第1伝送路1312の一端1312aは、第2抵抗130に接続されている。
第2伝送路1313の一端1313aは接地されている。第1伝送路1312の他端1312bと、第2伝送路1313の他端1313bと、は基板1311を貫通するビア1314によって接続されている。第1伝送路1312は、入力部110から入力された電圧波を伝搬反射により往復させる。
具体的には、第1伝送路1312の一端1312aから入力された電圧波は、第1伝送路1312を伝搬して第1伝送路1312の他端1312bにおいて反射し、一端1312aまで戻る。なお、図1に示したオープンスタブ140のように、第2伝送路1313は第1伝送路1312と同形状の伝送路であってもよい。
この構成における、各回路の設計値の具体例について説明する。第1抵抗120の抵抗値R1を25Ωとする。第2抵抗130の抵抗値R2を25Ωとする。基板1311の比誘電率εrを9とする。基板1311の厚さを1.5mmとする。第1伝送路1312の特性インピーダンスは、第2抵抗130の抵抗値R2よりも高くなるように設計する。
これにより、第1伝送路1312を電圧波が往復している期間においては、ショートスタブ1310が、第2抵抗130よりも抵抗値が大きい抵抗として動作する。これにより、第1伝送路1312の一端1312aと第2伝送路1313の一端1313aの間の電圧が大きくなり、負荷101へ印加される電圧が大きくなる。第1伝送路1312を電圧波が往復した後は、ショートスタブ1310が導線として動作する。このため、第1伝送路1312の一端1312aと第2伝送路1313の一端1313aの間の電圧はほぼ0Vとなった状態で一定となり、負荷101へ印加される電圧が小さくなる。したがって、負荷101へ印加される電圧が強調される。
ここでは、第1伝送路1312の特性インピーダンスは100Ωである。第1伝送路1312の電極幅は0.2mmである。第1伝送路1312の実効長Lは6.6cmである。この場合は、第1伝送路1312において電圧波が往復する時間がおよそ1nsとなる。したがって、電圧波形を強調する期間Tはおよそ1nsとなる。
入力部110に入力される電圧の波形(図2参照)と、供給部150から負荷101へ印加される電圧の波形(図3参照)と、負荷101に流れる電流(図4参照)と、については、図1に示した波形整形回路100と同様であるため、ここでは説明を省略する。波形整形回路100の構成について説明したが、波形整形回路100と、SOAである負荷101と、を一体の光スイッチ装置として構成してもよい。
図14は、図13に示した波形整形回路の変形例を示す図である。図14において、図13に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図14に示す波形整形回路100は、図13に示した構成に加えて増幅器1410を備えている。増幅器1410は、第1抵抗120および第2抵抗130の後段で、供給部150の前段に設けられている。増幅器1410の動作および効果については、図5に示した増幅器510と同様であるため、ここでは説明を省略する(図5の説明参照)。
図15は、図13に示したショートスタブの変形例を示す図である。図15において、図13に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図15においては、ショートスタブ1310の、平面図、正面図および側面図を図示している(図16においても同様)。図15に示すショートスタブ1310においては、第1伝送路1312が、部分1511,1512,1513の各部分において切断されている。
部分1511,1512,1513の近くには、それぞれ電極1521,1522,1523が設けられている。電極1521,1522,1523は、それぞれビア1531,1532,1533によって第2伝送路1313に接続されている。
図16は、図15に示したショートスタブの調節を示す図である。図15に示した状態から、図16に示すように、部分1511を半田ブリッジ1611によって接続する。さらに、部分1512を半田ブリッジ1612によって接続する。さらに、半田ブリッジ1613によって、部分1513の一端1312a側の伝送路を電極1523に接続する。
この場合は、第1伝送路1312の一端1312aとは反対側の端部(部分1513)は、ビア1533を介して第2伝送路1313に接続される。また、第1伝送路1312の一端1312aから入力された電圧波は、第1伝送路1312を伝搬して、部分1513において反射して第1伝送路1312の一端1312aまで戻る。これにより、第1伝送路1312の実効長Lを長くすることができる。
このように、実施の形態2にかかる波形整形回路100によれば、電圧波形の立ち上がり部分を強調するスピードアップ回路を、自己共振周波数のばらつきがないショートスタブ1310によって実現することで、スピードアップ回路の自己共振周波数のばらつきに起因する電流波形の立ち上がり時間のばらつきを抑えることができる。
また、第1伝送路1312を電圧波が往復している期間に電圧波形を強調することができる。これにより、電圧波形を強調する期間Tを長くすることが可能になるとともに、電圧波形の強調時間Tを、第1伝送路1312の長さ調節によって精度よく調節することができる。このため、供給電流の波形の立ち上がりを精度よく整形することができる。
また、実施の形態1にかかる波形整形回路100と同様に、負荷101が光スイッチとして用いられるSOAである場合は、光スイッチング時間のばらつきを抑えた光スイッチ装置を実現することができる。また、従来の波形整形回路と比較して、負荷101に流れる電流の立ち上がりを高速化させることができる。また、印加電圧に対して電流の立ち上がり特性が遅いSOAを用いる場合でも、SOAに流れる電流の立ち上がりを高速化することができる。
以上説明したように、開示の波形整形回路および光スイッチ装置によれば、供給する電流の波形の立ち上がりを精度よく整形することができる。なお、上述した各実施の形態においては、負荷101の例としてSOAについて説明したが、負荷101は、リアクタンスを有する負荷素子の全般に適用することができる。
この発明は、負荷へ印加する電圧の波形を整形する波形整形回路および光スイッチ装置に関する。
従来、SOA(半導体光増幅器:Semiconductor Optical Amplifier)を光スイッチとして用いる技術が用いられている。SOAを光スイッチとして用いる場合は、SOAへ供給する駆動電流のON/OFFを切り替えることで、SOAからの光の出射のON/OFFを切り替える(たとえば、下記特許文献1参照。)。
また、従来、リアクタンスを有する負荷の前段に設けられ、負荷に対する印加電圧の波形を整形してエッジ(立ち上がり部分)を強調することで、負荷を流れる電流の立ち上がりを高速化するスピードアップ回路が用いられている。リアクタンスを有する負荷とは、印加電圧の立ち上がりに対して、流れる電流の立ち上がりが遅延する負荷である。
スピードアップ回路の一例としては、たとえば、負荷に対して直列に接続された抵抗に対して並列に接続されたスピードアップコンデンサがある(たとえば、下記特許文献2参照。)。また、スピードアップ回路の他の例としては、たとえば、負荷に対して分岐接続された抵抗に対して直列に接続されたスピードアップインダクタがある。
特開2001−154160号公報 特開2005−229402号公報
しかしながら、上述した従来のスピードアップ回路では、コンデンサやインダクタの自己共振周波数のばらつきに起因して、供給する電流の波形の立ち上がりを精度よく整形することができないという問題がある。具体的には、コンデンサには、製造ばらつきによる寄生インダクタンスが存在し、寄生インダクタンスのばらつきによって印加電圧の強調期間がばらつく。また、インダクタには、製造ばらつきによる寄生容量が存在し、寄生容量のばらつきによって印加電圧の強調期間がばらつく。
たとえば、負荷がSOAである場合は、印加電圧の強調期間がばらつくと、光スイッチとしての立ち上がり時間がばらつく。このため、高精度なスイッチングができなくなるという問題がある。特に、SOAにおいては、ナノ秒オーダーで供給電流をON/OFFするため、コンデンサやインダクタの自己共振周波数のばらつきの影響が大きい。
開示の波形整形回路および光スイッチ装置は、上述した問題点を解消するものであり、印加する電圧の波形の立ち上がりを精度よく整形することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この波形整形回路は、負荷へ印加する電圧の波形の立ち上がりを強調する波形整形回路において、電圧が入力される入力部と、前記入力部から入力された電圧を前記負荷へ印加する供給部と、前記入力部と前記供給部の間に直列に接続された第1抵抗と、前記入力部と前記供給部の間の部分に分岐接続された第2抵抗と、前記第1抵抗または前記第2抵抗に接続され、前記電圧を電圧波として伝搬反射により往復させる所定長の伝送路を有するスタブと、を備えることを要件とする。
上記構成によれば、電圧波形の立ち上がり部分を強調するスピードアップ回路をスタブによって実現することで、スピードアップ回路の自己共振周波数のばらつきに起因する印加電圧の波形の立ち上がり時間のばらつきを抑えることができる。
開示の波形整形回路および光スイッチ装置によれば、印加する電圧の波形の立ち上がりを精度よく整形することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかる波形整形回路を示す図である。 図2は、図1に示した入力部に入力される電圧の波形を示す図である。 図3は、図1に示した供給部から負荷へ印加される電圧の波形を示す図である。 図4は、負荷に流れる電流の波形を示す図である。 図5は、図1に示した波形整形回路の変形例1を示す図である。 図6は、図1に示した波形整形回路の変形例2を示す図である。 図7は、図1に示したオープンスタブの変形例1を示す図である。 図8は、図1に示したオープンスタブの変形例2を示す図である。 図9は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その1)である。 図10は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その2)である。 図11は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その3)である。 図12は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その4)である。 図13は、実施の形態2にかかる波形整形回路を示す図である。 図14は、図13に示した波形整形回路の変形例を示す図である。 図15は、図13に示したショートスタブの変形例を示す図である。 図16は、図15に示したショートスタブの調節を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この波形整形回路および光スイッチ装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる波形整形回路を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる波形整形回路100は、後段の負荷101へ印加する電圧の波形の立ち上がりを強調する波形整形回路100である。負荷101は、たとえば供給される電流に応じて光を増幅するSOAである。波形整形回路100は、入力部110と、第1抵抗120と、第2抵抗130と、オープンスタブ140と、供給部150と、を備えている。
入力部110には、負荷101へ印加するための電圧が入力される。たとえば、入力部110には、入力部110の前段に設けられた図示しないスイッチング回路によってON/OFFされる電圧が入力される。負荷101がSOAである場合は、負荷101は、外部から入力された光をON/OFFする光スイッチとして用いられる。
第1抵抗120は、入力部110と供給部150の間に直列に接続されている。すなわち、第1抵抗120の一端が入力部110に接続され、他端が供給部150に接続されている。第2抵抗130の一端は、入力部110と供給部150の間の部分に分岐接続されている。ここでは、第2抵抗130の一端は、第1抵抗120と供給部150の間の部分に分岐接続されている。第2抵抗130の他端は接地されている。
オープンスタブ140は、第1抵抗120に対して並列に接続されている。具体的には、オープンスタブ140は、基板141と、第1伝送路142と、第2伝送路143と、を備えている。基板141は、SiO2などの誘電体基板である。第1伝送路142および第2伝送路143は、基板141の表面にパターン形成されている。第1伝送路142および第2伝送路143は、基板141を間にして互いに対向して設けられている。
第1伝送路142の一端142aと第2伝送路143の一端143aは互いに対向する位置に設けられている。また、第1伝送路142の他端142bと第2伝送路143の他端143bは互いに対向する位置に設けられている。また、第1伝送路142の一端142aは、第1抵抗120の入力部110側に接続されている。第2伝送路143の一端143aは、第1抵抗120の供給部150側に接続されている。
第1伝送路142は、入力部110から入力された電圧波を伝搬反射により往復させる。具体的には、第1伝送路142の一端142aから入力された電圧波は、第1伝送路142を伝搬して、他端142bにおいて反射して一端142aまで戻る。実効長Lは、第1伝送路142を電圧波が往復する部分の長さ(所定長)である。第1伝送路142の特性インピーダンスは、第1抵抗120の抵抗値R1よりも低くなるように設計する。
第1伝送路142および第2伝送路143を基板141の表面にパターン形成する構成について説明したが、オープンスタブ140は、同軸ケーブルなど、特性インピーダンスが調節可能なスタブであればよい。供給部150は、入力部110から入力された電圧を負荷101へ印加する。波形整形回路100の構成について説明したが、波形整形回路100と、SOAである負荷101と、を一体の光スイッチ装置として構成してもよい。
図2は、図1に示した入力部に入力される電圧の波形を示す図である。図2において、横軸は時間を示している。縦軸は、図1に示した入力部110に入力される電圧(入力電圧)を示している。図2は、入力部110へ入力される電圧のエッジ(立ち上がり部分)を示している。時刻t1より前は、入力部110へ入力される電圧がOFFとなっている。そして、時刻t1において、入力部110へ入力される電圧がONとなる。
具体的には、時刻t1から、時刻t1より後の時刻t2にかけて、入力部110へ入力される電圧が急激に増加する。時刻t2以降は、入力部110へ入力される電圧がONとなっている状態が継続する。具体的には、時刻t2以降は、入力部110へ入力される電圧が一定となった状態で安定する。
図3は、図1に示した供給部から負荷へ印加される電圧の波形を示す図である。図3において、横軸は時間を示しており、図2の横軸のt1およびt2に対応している。縦軸は、図1に示した供給部150から負荷101へ印加される電圧(負荷への印加電圧)を示している。点線310は、スピードアップコンデンサを用いた従来の波形整形回路を用いると仮定した場合の、負荷101へ印加される電圧の波形を示している。
点線310に示すように、従来の波形整形回路では、電圧のエッジが最大電圧まで強調された後、すぐに電圧の低下が始まる。実線320は、波形整形回路100から負荷101へ印加される電圧の波形を示している。実線320に示すように、波形整形回路100においては、電圧のエッジが最大電圧まで強調された状態が期間T継続する。
期間Tの経過後は、波形整形回路100の供給部150から負荷101へ印加される電圧は、一定の電圧まで急激に低下し、一定の電圧で安定する。期間Tは、第1伝送路142の一端142aから入力された電圧が、第1伝送路142の他端142bにおいて反射して一端142aへ戻るまでの期間に相当する。したがって、期間Tは、第1伝送路142の実効長L(図1参照)を変えることによって調節することができる。
実効長Lは、たとえば、基板141に第1伝送路142を形成するときの設定により細かく調節することができる。なお、期間Tは第1伝送路142の実効長Lによって決まるため、第1伝送路142に対向する位置に第2伝送路143が設けられていれば、第2伝送路143の長さは調節しなくてもよい。
実効長Lは、負荷101の特性に応じて調節する。たとえば、負荷101がSOAの場合は、印加電圧の立ち上がりに対してSOAの増幅特性の立ち上がりまでにかかる時間が、期間Tと一致するように実効長Lを調節する。増幅特性の立ち上がりとは、SOAの出力光が完全にONになる状態である。
図4は、負荷に流れる電流の波形を示す図である。図4において、横軸は時間を示しており、図2および図3の横軸のt1およびt2に対応している。縦軸は、図1に示した負荷101を流れる電流を示している。点線410は、スピードアップコンデンサを用いると仮定した場合の、負荷101を流れる電流の波形を示している。
実線420は、波形整形回路100の供給部150から供給されて負荷101を流れる電流の波形を示している。従来の波形整形回路(点線410)よりも、波形整形回路100(実線420)の方が、入力部110へ入力される電流がONとなる時刻t1から、負荷101に流れる電流が最大電圧になるまでの期間が短くなっていることが分かる。
図5は、図1に示した波形整形回路の変形例1を示す図である。図5において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。波形整形回路100は、図1に示した構成に加えて増幅器510を備えていてもよい。増幅器510は、第1抵抗120および第2抵抗130の後段で、供給部150の前段に設けられている。
供給部150は、増幅器510によって増幅された電流を負荷101へ供給する。負荷101がSOAである場合は、供給部150から負荷101へ大きな電流を流す必要がある。大きな電流とは、たとえば0.3Aである。これに対して、供給部150へ出力される電流を、たとえば0.3Aまで増幅器510によって増幅することで、供給部150の前段の電流が小さくてもSOAを動作させることができる。
このため、入力部110と、第1抵抗120と、第2抵抗130と、オープンスタブ140と、供給部150と、において、大きな電流に対する耐性を有する特別な部品を用いなくてもSOAを動作させることができる。このため、大きな電流に対する波形整形回路100の耐性を向上させるとともに、低コスト化を図ることができる。
図6は、図1に示した波形整形回路の変形例2を示す図である。図6において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。波形整形回路100は、図1に示した構成において、第2伝送路143が、基板141の下面の全体に設けられていてもよい。この場合も、図1に示した構成と同様に、供給部150から負荷101へ印加される電圧の波形は、図3に示した波形と同様になる。したがって、負荷101を流れる電流の波形は、図4に示した波形と同様になる。
この構成における、各回路の設計値の具体例について説明する。第1抵抗120の抵抗値R1を400Ωとする。第2抵抗130の抵抗値R2を400Ωとする。基板141の比誘電率εrを9とする。基板141の厚さを1.5mmとする。第1伝送路142の特性インピーダンスは、第1抵抗120の抵抗値R1よりも低くなるように設計する。
これにより、第1伝送路142を電圧波が往復している期間においては、オープンスタブ140が、第1抵抗120よりも抵抗値が小さい抵抗として動作する。これにより、第1抵抗120の両端電圧が低下し、第2抵抗130の両端電圧が上昇する。第1伝送路142を電圧波が往復した後は、オープンスタブ140が絶縁体として動作する。これにより、第1抵抗120の両端電圧が上昇し、第2抵抗130の両端電圧が低下した状態で一定となる。したがって、第1伝送路142を電圧波が往復している期間(期間T)においては、負荷101へ印加される電圧が強調される。
ここでは、第1伝送路142の特性インピーダンスは100Ωである。第1伝送路142の電極幅は0.2mmである。第1伝送路142の実効長Lは6.6cmである。この場合は、第1伝送路142において電圧波が往復する時間がおよそ1nsとなる。したがって、電圧波形を強調する期間Tはおよそ1nsとなる。
図7は、図1に示したオープンスタブの変形例1を示す図である。図7において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図7においては、オープンスタブ140の、平面図、正面図および側面図を図示している(図8〜図12においても同様)。図7に示すオープンスタブ140においては、第1伝送路142が、基板141の表面で蛇行するように形成されている。
これにより、基板141を長大化させることなく、第1伝送路142の実効長Lを大きくすることができる。このため、オープンスタブ140を長大化することなく、第1伝送路142において電圧波が往復する時間を長くすることができる。第1伝送路142において電圧波が往復する時間を長くすることで、負荷101へ印加する電圧のエッジの立ち上がりを強調する期間(図3の期間T参照)を長く設定することができる。
図8は、図1に示したオープンスタブの変形例2を示す図である。図8において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図8に示すオープンスタブ140においては、第1伝送路142が、基板141の表面で渦巻き状に形成されている。これにより、図7に示した構成と同様に、基板141を長大化させることなく、第1伝送路142の実効長Lを大きくすることが可能になる。
図9は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その1)である。図9において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図9に示すように、まず、第1伝送路142の実効長Lが十分な長さになるように、第1伝送路142を形成する。第1伝送路142における十分な長さとは、上述の期間Tが、所望の期間よりも長くなるような第1伝送路142の実効長Lである。
図10は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その2)である。図9に示した状態から、図10に示すように、第1伝送路142をレーザー光線などによって切断する。ここでは、第1伝送路142の他端142b付近の部分1010を切断している。この場合は、第1伝送路142の一端142aから入力された電圧波は、第1伝送路142を伝搬して、部分1010において反射して一端142aまで戻る。
これにより、第1伝送路142の実効長Lが短くなり、第1伝送路142において電圧波が往復する時間が短くなる。したがって、上述の期間Tが短くなる。この状態において、期間Tが所望の期間よりもまだ長い場合は、第1伝送路142をさらに切断して第1伝送路142の実効長Lを短くする。これについて、図11によって説明する。
図11は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その3)である。図10に示した状態において期間Tが所望の期間よりもまだ長い場合は、図11に示すように、第1伝送路142を順次切断することで、第1伝送路142の実効長Lを短くしていく。ここでは、第1伝送路142の部分1111を切断し、さらに部分1112を切断している。
この場合は、第1伝送路142の一端142aから入力された電圧波は、第1伝送路142を伝搬して、部分1112において反射して一端142aまで戻る。これにより、第1伝送路142の実効長Lがさらに短くなり、第1伝送路142において電圧波が往復する時間がさらに短くなる。したがって、上述の期間Tがさらに短くなる。
図9〜図11に示したように、第1伝送路142を順次切断していくことで、負荷101へ印加する電圧のエッジの立ち上がりを強調する期間Tを短くしていくことができる。なお、図9〜図11に示したオープンスタブ140の調節は、たとえば、供給部150の後段に電流モニタを設け、供給部150から出力される電流の波形(図4参照)を監視しながら行う。また、負荷101がSOAである場合は、SOAの出力光を監視する光モニタを設け、SOAの出射光を監視しながら行ってもよい。
図12は、図1に示したオープンスタブの調節を示す図(その4)である。図11に示した状態から、第1伝送路142の実効長Lを長くすることもできる。たとえば、図12に示すように、切断した部分1112を、半田ブリッジ1210によって電気的に接続する。この場合(不図示)は、第1伝送路142の一端142aから入力された電圧波は、第1伝送路142を伝搬して、部分1111において反射して一端142aまで戻る。
これにより、第1伝送路142の実効長Lを長くすることができる。さらに、第1伝送路142において切断した部分1111を、半田ブリッジ1220によって接続してもよい。この場合は、第1伝送路142の一端142aから入力された電圧波は、第1伝送路142を伝搬して、部分1010において反射して一端142aまで戻る。これにより、第1伝送路142の実効長Lをさらに長くすることができる。
期間Tが所望の期間となるまで第1伝送路142の実効長Lを短くしていく場合について説明したが、期間Tが所望の期間となるまで第1伝送路142の実効長Lを長くしていくこともできる。たとえば、基板141に第1伝送路142を形成するときに、図11に示した形状で第1伝送路142を形成する。この場合は、期間Tが所望の期間となるまで、各切断部を順次、半田ブリッジ(接続部材)によって接続していく。
このように、実施の形態1にかかる波形整形回路100によれば、電圧波形の立ち上がり部分を強調するスピードアップ回路を、自己共振周波数のばらつきがないオープンスタブ140によって実現することで、スピードアップ回路の自己共振周波数のばらつきに起因する電流波形の立ち上がり時間のばらつきを抑えることができる。
また、第1伝送路142を電圧波が往復している期間に電圧波形を強調することができる。これにより、電圧波形を強調する期間Tを長くすることが可能になるとともに、電圧波形の強調時間Tを、第1伝送路142の長さ調節によって精度よく調節することができる。このため、供給する電流の波形の立ち上がりを精度よく整形することができる。
たとえば、負荷101が、光スイッチとして用いられるSOAである場合は、電流波形の立ち上がり時間のばらつきを抑えることで、光スイッチとしてのSOAの立ち上がりのばらつきを抑えることができる。このため、光スイッチング時間のばらつきを抑えた光スイッチ装置を実現することができる。
また、電圧波形を強調する期間Tが、従来のように一瞬でなく、第1伝送路142の実効長Lに応じた期間だけ継続する。このため、負荷101に流れる電流の立ち上がりを高速化させることができる(図4参照)。たとえば、印加電圧のオーバーシュートを200%とした場合に、従来の波形整形回路と比較すると、波形整形回路100は、負荷101に流れる電流の立ち上がりが20%〜30%程度高速化される。
また、電圧波形を強調する期間Tを長くすることができるため、印加電圧に対して電流の立ち上がり特性が遅いSOAを用いる場合でも、SOAに流れる電流が立ち上がるまでの期間の電圧波形を強調することができる。このため、印加電圧に対して電流の立ち上がり特性が遅いSOAを用いる場合でも、SOAに流れる電流の立ち上がりを高速化することができる。
(実施の形態2)
図13は、実施の形態2にかかる波形整形回路を示す図である。図13において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図13に示すように、実施の形態2にかかる波形整形回路100は、図1に示したオープンスタブ140に代えて、ショートスタブ1310を備えている。ショートスタブ1310は、第2抵抗130に対して直列に接続されている。
具体的には、ショートスタブ1310は、基板1311と、第1伝送路1312と、第2伝送路1313と、ビア1314と、を備えている。基板1311は、SiO2などの誘電体基板である。第1伝送路1312および第2伝送路1313は、基板1311の表面にパターン形成されている。第1伝送路1312および第2伝送路1313は、基板1311を間にして互いに対向して設けられている。
第1伝送路1312の一端1312aと第2伝送路1313の一端1313aは互いに対向する位置に設けられている。第1伝送路1312の他端1312bと第2伝送路1313の他端1313bは互いに対向する位置に設けられている。第1伝送路1312の一端1312aは、第2抵抗130に接続されている。
第2伝送路1313の一端1313aは接地されている。第1伝送路1312の他端1312bと、第2伝送路1313の他端1313bと、は基板1311を貫通するビア1314によって接続されている。第1伝送路1312は、入力部110から入力された電圧波を伝搬反射により往復させる。
具体的には、第1伝送路1312の一端1312aから入力された電圧波は、第1伝送路1312を伝搬して第1伝送路1312の他端1312bにおいて反射し、一端1312aまで戻る。なお、図1に示したオープンスタブ140のように、第2伝送路1313は第1伝送路1312と同形状の伝送路であってもよい。
この構成における、各回路の設計値の具体例について説明する。第1抵抗120の抵抗値R1を25Ωとする。第2抵抗130の抵抗値R2を25Ωとする。基板1311の比誘電率εrを9とする。基板1311の厚さを1.5mmとする。第1伝送路1312の特性インピーダンスは、第2抵抗130の抵抗値R2よりも高くなるように設計する。
これにより、第1伝送路1312を電圧波が往復している期間においては、ショートスタブ1310が、第2抵抗130よりも抵抗値が大きい抵抗として動作する。これにより、第1伝送路1312の一端1312aと第2伝送路1313の一端1313aの間の電圧が大きくなり、負荷101へ印加される電圧が大きくなる。第1伝送路1312を電圧波が往復した後は、ショートスタブ1310が導線として動作する。このため、第1伝送路1312の一端1312aと第2伝送路1313の一端1313aの間の電圧はほぼ0Vとなった状態で一定となり、負荷101へ印加される電圧が小さくなる。したがって、負荷101へ印加される電圧が強調される。
ここでは、第1伝送路1312の特性インピーダンスは100Ωである。第1伝送路1312の電極幅は0.2mmである。第1伝送路1312の実効長Lは6.6cmである。この場合は、第1伝送路1312において電圧波が往復する時間がおよそ1nsとなる。したがって、電圧波形を強調する期間Tはおよそ1nsとなる。
入力部110に入力される電圧の波形(図2参照)と、供給部150から負荷101へ印加される電圧の波形(図3参照)と、負荷101に流れる電流(図4参照)と、については、図1に示した波形整形回路100と同様であるため、ここでは説明を省略する。波形整形回路100の構成について説明したが、波形整形回路100と、SOAである負荷101と、を一体の光スイッチ装置として構成してもよい。
図14は、図13に示した波形整形回路の変形例を示す図である。図14において、図13に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図14に示す波形整形回路100は、図13に示した構成に加えて増幅器1410を備えている。増幅器1410は、第1抵抗120および第2抵抗130の後段で、供給部150の前段に設けられている。増幅器1410の動作および効果については、図5に示した増幅器510と同様であるため、ここでは説明を省略する(図5の説明参照)。
図15は、図13に示したショートスタブの変形例を示す図である。図15において、図13に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図15においては、ショートスタブ1310の、平面図、正面図および側面図を図示している(図16においても同様)。図15に示すショートスタブ1310においては、第1伝送路1312が、部分1511,1512,1513の各部分において切断されている。
部分1511,1512,1513の近くには、それぞれ電極1521,1522,1523が設けられている。電極1521,1522,1523は、それぞれビア1531,1532,1533によって第2伝送路1313に接続されている。
図16は、図15に示したショートスタブの調節を示す図である。図15に示した状態から、図16に示すように、部分1511を半田ブリッジ1611によって接続する。さらに、部分1512を半田ブリッジ1612によって接続する。さらに、半田ブリッジ1613によって、部分1513の一端1312a側の伝送路を電極1523に接続する。
この場合は、第1伝送路1312の一端1312aとは反対側の端部(部分1513)は、ビア1533を介して第2伝送路1313に接続される。また、第1伝送路1312の一端1312aから入力された電圧波は、第1伝送路1312を伝搬して、部分1513において反射して第1伝送路1312の一端1312aまで戻る。これにより、第1伝送路1312の実効長Lを長くすることができる。
このように、実施の形態2にかかる波形整形回路100によれば、電圧波形の立ち上がり部分を強調するスピードアップ回路を、自己共振周波数のばらつきがないショートスタブ1310によって実現することで、スピードアップ回路の自己共振周波数のばらつきに起因する電流波形の立ち上がり時間のばらつきを抑えることができる。
また、第1伝送路1312を電圧波が往復している期間に電圧波形を強調することができる。これにより、電圧波形を強調する期間Tを長くすることが可能になるとともに、電圧波形の強調時間Tを、第1伝送路1312の長さ調節によって精度よく調節することができる。このため、供給電流の波形の立ち上がりを精度よく整形することができる。
また、実施の形態1にかかる波形整形回路100と同様に、負荷101が光スイッチとして用いられるSOAである場合は、光スイッチング時間のばらつきを抑えた光スイッチ装置を実現することができる。また、従来の波形整形回路と比較して、負荷101に流れる電流の立ち上がりを高速化させることができる。また、印加電圧に対して電流の立ち上がり特性が遅いSOAを用いる場合でも、SOAに流れる電流の立ち上がりを高速化することができる。
以上説明したように、開示の波形整形回路および光スイッチ装置によれば、供給する電流の波形の立ち上がりを精度よく整形することができる。なお、上述した各実施の形態においては、負荷101の例としてSOAについて説明したが、負荷101は、リアクタンスを有する負荷素子の全般に適用することができる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)負荷へ印加する電圧の波形の立ち上がりを強調する波形整形回路において、
電圧が入力される入力部と、
前記入力部から入力された電圧を前記負荷へ印加する供給部と、
前記入力部と前記供給部の間に直列に接続された第1抵抗と、
前記入力部と前記供給部の間の部分に分岐接続された第2抵抗と、
前記第1抵抗または前記第2抵抗に接続され、前記電圧を電圧波として伝搬反射により往復させる所定長の伝送路を有するスタブと、
を備えることを特徴とする波形整形回路。
(付記2)前記スタブは、前記第1抵抗に対して並列に接続されたオープンスタブであることを特徴とする付記1に記載の波形整形回路。
(付記3)前記スタブの特性インピーダンスは、前記第1抵抗の抵抗値よりも低いことを特徴とする付記2に記載の波形整形回路。
(付記4)前記スタブは、
誘電体基板と、
前記誘電体基板に設けられ、前記第1抵抗の前記入力部側に接続された前記所定長の伝送路としての第1伝送路と、
前記誘電体基板に設けられ、前記第2抵抗の前記供給部側に接続され、前記誘電体基板を間にして前記第1伝送路と対向する第2伝送路と、
を備えることを特徴とする付記2に記載の波形整形回路。
(付記5)前記第1伝送路は、一端が前記第1抵抗の前記入力部側に接続され、
前記第2伝送路は、前記第1伝送路の前記一端と対向する一端が前記第2抵抗の前記供給部側に接続されていることを特徴とする付記4に記載の波形整形回路。
(付記6)前記第1伝送路は、切断された部分を備えることを特徴とする付記4に記載の波形整形回路。
(付記7)前記切断された部分を電気的に接続する接続部材を備えることを特徴とする付記6に記載の波形整形回路。
(付記8)前記スタブは、前記第2抵抗に対して直列に接続されたショートスタブであることを特徴とする付記1に記載の波形整形回路。
(付記9)前記スタブの特性インピーダンスは、前記第2抵抗の抵抗値よりも高いことを特徴とする付記8に記載の波形整形回路。
(付記10)前記スタブは、
誘電体基板と、
前記誘電体基板に設けられ、前記第2抵抗に接続された前記所定長の伝送路としての第1伝送路と、
前記誘電体基板に設けられ、接地されるとともに、前記誘電体基板を間にして前記第1伝送路と対向する第2伝送路と、
前記誘電体基板に設けられ、前記第1伝送路と前記第2伝送路を接続するビアと、
を備えることを特徴とする付記9に記載の波形整形回路。
(付記11)前記第1伝送路は、一端が前記第2抵抗に接続され、
前記第2伝送路は、前記第1伝送路の前記一端と対向する一端が接地され、
前記ビアは、前記第1伝送路の前記一端とは反対の他端と、前記第2伝送路の前記一端とは反対の他端と、を接続することを特徴とする付記10に記載の波形整形回路。
(付記12)前記第1伝送路は、切断された部分を備えることを特徴とする付記10に記載の波形整形回路。
(付記13)前記切断された部分を電気的に接続する接続部材を備えることを特徴とする付記12に記載の波形整形回路。
(付記14)前記負荷は、光スイッチとして用いられる半導体光増幅器であることを特徴とする付記1〜13のいずれか一つに記載の波形整形回路。
(付記15)付記1〜13のいずれか一つに記載の波形整形回路と、
前記負荷としての半導体光増幅器と、を備え、
前記半導体光増幅器は光スイッチとして用いられることを特徴とする光スイッチ装置。
100 波形整形回路
101 負荷
110 入力部
120 第1抵抗
130 第2抵抗
140 オープンスタブ
141,1311 基板
142,1312 第1伝送路
142a,143a,1312a,1313a 一端
142b,143b,1312b,1313b 他端
143,1313 第2伝送路
150 供給部
510,1410 増幅器
1210,1220,1611〜1613 半田ブリッジ
1310 ショートスタブ
1314,1531〜1533 ビア
1521〜1523 電極

Claims (15)

  1. 負荷へ印加する電圧の波形の立ち上がりを強調する波形整形回路において、
    電圧が入力される入力部と、
    前記入力部から入力された電圧を前記負荷へ印加する供給部と、
    前記入力部と前記供給部の間に直列に接続された第1抵抗と、
    前記入力部と前記供給部の間の部分に分岐接続された第2抵抗と、
    前記第1抵抗または前記第2抵抗に接続され、前記電圧を電圧波として伝搬反射により往復させる所定長の伝送路を有するスタブと、
    を備えることを特徴とする波形整形回路。
  2. 前記スタブは、前記第1抵抗に対して並列に接続されたオープンスタブであることを特徴とする請求項1に記載の波形整形回路。
  3. 前記スタブの特性インピーダンスは、前記第1抵抗の抵抗値よりも低いことを特徴とする請求項2に記載の波形整形回路。
  4. 前記スタブは、
    誘電体基板と、
    前記誘電体基板に設けられ、前記第1抵抗の前記入力部側に接続された前記所定長の伝送路としての第1伝送路と、
    前記誘電体基板に設けられ、前記第2抵抗の前記供給部側に接続され、前記誘電体基板を間にして前記第1伝送路と対向する第2伝送路と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の波形整形回路。
  5. 前記第1伝送路は、一端が前記第1抵抗の前記入力部側に接続され、
    前記第2伝送路は、前記第1伝送路の前記一端と対向する一端が前記第2抵抗の前記供給部側に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の波形整形回路。
  6. 前記第1伝送路は、切断された部分を備えることを特徴とする請求項4に記載の波形整形回路。
  7. 前記切断された部分を電気的に接続する接続部材を備えることを特徴とする請求項6に記載の波形整形回路。
  8. 前記スタブは、前記第2抵抗に対して直列に接続されたショートスタブであることを特徴とする請求項1に記載の波形整形回路。
  9. 前記スタブの特性インピーダンスは、前記第2抵抗の抵抗値よりも高いことを特徴とする請求項8に記載の波形整形回路。
  10. 前記スタブは、
    誘電体基板と、
    前記誘電体基板に設けられ、前記第2抵抗に接続された前記所定長の伝送路としての第1伝送路と、
    前記誘電体基板に設けられ、接地されるとともに、前記誘電体基板を間にして前記第1伝送路と対向する第2伝送路と、
    前記誘電体基板に設けられ、前記第1伝送路と前記第2伝送路を接続するビアと、
    を備えることを特徴とする請求項9に記載の波形整形回路。
  11. 前記第1伝送路は、一端が前記第2抵抗に接続され、
    前記第2伝送路は、前記第1伝送路の前記一端と対向する一端が接地され、
    前記ビアは、前記第1伝送路の前記一端とは反対の他端と、前記第2伝送路の前記一端とは反対の他端と、を接続することを特徴とする請求項10に記載の波形整形回路。
  12. 前記第1伝送路は、切断された部分を備えることを特徴とする請求項10に記載の波形整形回路。
  13. 前記切断された部分を電気的に接続する接続部材を備えることを特徴とする請求項12に記載の波形整形回路。
  14. 前記負荷は、光スイッチとして用いられる半導体光増幅器であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載の波形整形回路。
  15. 請求項1〜13のいずれか一つに記載の波形整形回路と、
    前記負荷としての半導体光増幅器と、を備え、
    前記半導体光増幅器は光スイッチとして用いられることを特徴とする光スイッチ装置。
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