JP2010034951A - インピーダンスマッチング回路及びインピーダンスマッチング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低インピーダンス線路のパターン幅を広げることなく、500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子に対して概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチングを効果的に行う。
【解決手段】500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子に対して回路基板上で概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチングを行う場合に、前記回路基板のパターン配線層にパターン形成される伝送線路のパターン幅が狭まるように、該当パターン直下の誘電体層内にグランド層を追加形成するようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子に対して回路基板上で概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチングを行う場合に、前記回路基板のパターン配線層にパターン形成される伝送線路のパターン幅が狭まるように、該当パターン直下の誘電体層内にグランド層を追加形成するようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば概ね500MHz以上(例えば960〜1250MHz)の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子に対するインピーダンスマッチング回路とそのインピーダンスマッチング方法に関する。
電力増幅素子の典型的なインピーダンスマッチング法は、低インピーダンス直列伝送線路とオープンスタブによる微小容量コンデンサの並列接続との組み合わせによって行っている(例えば特許文献1参照)。ここで、基板伝送線路のインピーダンスZoは、信号線の幅Wとグランドまでの距離H及びその間に存在する基板材料の比誘電率εr の平方根の関数Fとなる。
Zo =F(H/W/√εr )
ところで、500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子にあっては、従来ではその入出力インピーダンスが概ね1Ω以上の動作インピーダンスであったため、インピーダンスマッチングは比較的容易に行うことが可能であった。しかしながら、近年では、省電力化、小型化の要求に伴い、概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチング(50Ω→0.5Ω:100倍以上のインピーダンス変換)が要望されつつある。このような低インピーダンスに対するマッチングにおいては、低インピーダンス直列伝送線路のパターン幅が広くなり過ぎてしまう。この結果、オープンスタブと電磁界的に差異が無くなって、インピーダンスマッチングを行うことができなくなってしまう。
特開平04−068703号公報
Zo =F(H/W/√εr )
ところで、500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子にあっては、従来ではその入出力インピーダンスが概ね1Ω以上の動作インピーダンスであったため、インピーダンスマッチングは比較的容易に行うことが可能であった。しかしながら、近年では、省電力化、小型化の要求に伴い、概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチング(50Ω→0.5Ω:100倍以上のインピーダンス変換)が要望されつつある。このような低インピーダンスに対するマッチングにおいては、低インピーダンス直列伝送線路のパターン幅が広くなり過ぎてしまう。この結果、オープンスタブと電磁界的に差異が無くなって、インピーダンスマッチングを行うことができなくなってしまう。
以上述べたように、500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子に対する従来の低インピーダンスマッチングにおいては、低インピーダンス直列伝送線路のパターン幅が広くなり過ぎてしまい、オープンスタブと電磁界的に差異が無くなって、インピーダンスマッチングを行うことができなくなってしまう。
本発明は上記の問題を解決するためになされたもので、低インピーダンス線路のパターン幅を広げることなく、500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子に対して概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチングを効果的に行うことのできるインピーダンスマッチング回路とそのインピーダンスマッチング方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るインピーダンスマッチング回路は、500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子に対して回路基板上で概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチングを行う場合に、前記回路基板のパターン配線層にパターン形成される伝送線路のパターン幅が狭まるように、該当パターン直下の誘電体層内に追加形成されるグランド層を備えるようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係るインピーダンスマッチング方法は、500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子に対して回路基板上で概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチングを行う場合に、前記回路基板のパターン配線層にパターン形成される伝送線路のパターン幅が狭まるように、該当パターン直下の誘電体層内にグランド層を追加形成するようにしたことを特徴とする。
以上のように構成したことによって、本発明によれば、低インピーダンス線路のパターン幅を広げることなく、500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子に対して概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチングを効果的に行うことのできるインピーダンスマッチング回路とそのインピーダンスマッチング方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明が適用される電力増幅素子のインピーダンスマッチング回路の構成を示すもので、図1(a)は基板上に形成されるインピーダンスマッチング回路の伝送線路パターンを示す図、図1(b)は基板断面構造を示している。この回路は、50Ω系において、1:50(概ね1Ω未満)、電気長λ/4が無視できない高周波帯(概ね500MHz以上)に適用した場合である。図1において、11は電力増幅素子、12は回路基板である。回路基板12は、ベースプレート121、グランド層(Gnd)122、誘電体層123、パターン配線層124を順に積層した多層基板であり、誘電体層123にはパターン配線層124に形成される伝送線路パターンに対し、必要に応じてグランド層(Gnd)125,126が挿入形成される。この回路基板12の中央部には、上面側からベースプレート121まで切削された穴部125が形成され、この穴部125内において、ベースプレート121上に電力増幅素子11が載置固定される。電力増幅素子11の一対の接続タブ(電極)111,112はそれぞれ回路基板12のパターン配線層124の表面と接触する位置に形成され、その層124に形成される伝送線路パターンA1,A2と電気的に接続される。
上記伝送線路パターンA1,A2は電力増幅素子11と基板端部(信号入出力端子部分)との間の伝送信号のインピーダンスマッチング回路を構成するもので、伝送信号の周波数に応じてインピーダンスマッチングを行うためのキャパシタンスC、インダクタンスLに相当する長さ及び幅を有するように形成される。
上記構成において、以下に具体的な例をあげて説明する。
今、端子インピーダンス[0.5+J0.5]の素子マッチング例を考える。この場合、1GHzにおけるスミスチャート上のマッチング軌跡(1〜9)は図2に示すようになり、この例に対応するインピーダンスマッチング回路A1のパターン等価回路は図3に示すようになる。
ここで、電力増幅素子の典型的なインピーダンスマッチング法は、図2に示すスミスチャートの軌跡の通り、『低インピーダンス直列伝送線路+オープンスタブによる微小容量コンデンサの並列接続』であり、これらの組み合わせにより、インピーダンスマッチングを行う。しかしながら、小型化のためにオープンスタブを使用不可とした場合、概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチングにおいては、図4に示すようなパターンとなってしまい、低インピーダンス直列伝送線路(特に初段のインダクタンスL)のパターン幅が広くなり過ぎてオープンスタブと電磁界的に差異が無くなり、その結果インピーダンスマッチングを行うことができなくなる。
この状態をモーメンタム法による電磁界解析(注:0.98〜1.02GHzスイープ解析)を行った結果を図5のスミスチャートに示す。図5から明らかなように、マッチング後の信号入出力端子部分(図3の[9]の部分)でも、スミスチャート中心(50Ω)にならない。原因は、図4において、初段のLのパターン幅が広すぎて、Cに見えてしまうからである。
そこで、本発明では、初段のLを電磁気的にLに見せるため、初段直下の誘電体層123内にグランド層125を追加して、波長に対して小型化を図る。具体的には、図6(a)に示す初段Lのパターンに対し、図6(b)に示すような位置、大きさの内層グランド層125を形成する。この場合の回路特性をモーメント法による電磁界解析(注:0.98〜1.02GHzスイープ解析)を行った結果を図7のスミスチャートに示す。図7から明らかなように、マッチング後の信号入出力端子部分(図3の[9]の部分)で、スミスチャート中心(50Ω)になる。但し、実際にはこの解析結果に基づいてパターンを微調することになる。
以上のように、本発明によるインピーダンスマッチング回路では、低インピーダンス直列伝送線路(特に初段のインダクタンスL)のパターン幅が広くなり過ぎる部分の直下にグランド層を追加してパターン幅を狭めて小型化しているため、500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子に対して概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチングを効果的に行うことができる。
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
11…電力増幅素子、111,112…接続タブ(電極)、12…回路基板、121…ベースプレート、122…グランド層(Gnd)、123…誘電体層、124…パターン配線層、125,126…グランド層(Gnd)、125…穴部、A1,A2…伝送線路パターン。
Claims (2)
- 500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子に対して回路基板上で概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチングを行うインピーダンスマッチング回路において、
前記回路基板のパターン配線層にパターン形成される伝送線路のパターン幅が狭まるように、該当パターン直下の誘電体層内に追加形成されるグランド層を備えることを特徴とするインピーダンスマッチング回路。 - 500MHz以上の高周波信号を電力増幅する電力増幅素子に対して回路基板上で概ね1Ω未満の入出力インピーダンスマッチングを行うインピーダンスマッチング方法において、
前記回路基板のパターン配線層にパターン形成される伝送線路のパターン幅が狭まるように、該当パターン直下の誘電体層内にグランド層を追加形成することを特徴とするインピーダンスマッチング方法。
Priority Applications (1)
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JP2008196162A JP2010034951A (ja) | 2008-07-30 | 2008-07-30 | インピーダンスマッチング回路及びインピーダンスマッチング方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9747932B1 (en) | 2016-02-29 | 2017-08-29 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Magnetic recording head and disk device comprising the same |
JP2019110458A (ja) * | 2017-12-19 | 2019-07-04 | 住友電気工業株式会社 | 増幅回路及び基板 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60253303A (ja) * | 1984-05-30 | 1985-12-14 | Hitachi Ltd | マイクロストリツプ線路 |
JP2008035336A (ja) * | 2006-07-31 | 2008-02-14 | Toshiba Corp | 高周波回路装置 |
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2008
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