JPWO2009123144A1 - 耐摩耗性、挿入性及び耐熱性に優れた銅合金すずめっき条 - Google Patents

耐摩耗性、挿入性及び耐熱性に優れた銅合金すずめっき条 Download PDF

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Abstract

導電性ばね材として好適な、耐摩耗性、挿入性、耐熱性に優れたすずめっき条。銅合金条の表面に、下地めっき、Snめっきの順で電気めっきを施し、その後、リフロー処理を施しためっき条であり;Snめっき最表面とCu−Sn合金相の最表点との高度差が0.1〜0.5μm;Cu−Sn合金相の粗さ曲線の最大高さが0.6〜1.2μm、Cu−Sn合金相の粗さ曲線の平均長さが2.0〜5.0μmである銅合金すずめっき条であり、好ましくは、2.0≦Rsm/(y+Rz)≦4.0であり、表面から母材にかけて、厚みが0.5〜1.5μmのSn層、厚みが0.6〜2.0μmのCu−Sn合金層、厚みが0〜0.8μmのCu層の各層でめっき皮膜が構成されているか又は、厚みが0.5〜1.5μmのSn層、厚みが0.4〜2.0μmのCu−Sn層、厚みが0.1〜0.8μmのNi層の各層でめっき皮膜が構成されているすずめっき条。

Description

本発明は、コネクタ、端子、リレ−、スイッチ等の導電性ばね材として好適な、耐摩耗性、挿入性、耐熱性に優れたすずめっき条に関する。
自動車用及び民生用のコネクタ、端子、リレ−、スイッチ等の電子部品用導電性ばね材には、Snの優れた耐食性、はんだ濡れ性、電気接続性という特性を生かし、Snめっきが施された銅又は銅合金条が使用されている。銅合金のSnめっき条は、一般的に、連続めっきラインにおいて、脱脂および酸洗の後、電気めっき法によりCu下地めっき相を形成し、次に電気めっき法によりSnめっき相を形成し、最後にリフロー処理を施しSnめっき相を溶融させる工程で製造される。
Snめっき材では、経時的に、母材や下地めっきの成分がSn層に拡散して合金相を形成することによりSn層が消失し、母材や下地めっきの成分が酸化物として表面全体に厚く形成されるため、接触抵抗、半田付け性といった諸特性が劣化する。銅合金のCu下地Snめっきの場合、この合金相は主としてCu3Sn、Cu6Sn5等の金属間化合物である。特性の経時劣化は、高温ほど促進され、自動車のエンジン回り等では特に顕著になる。
一方、近年、電子・電気部品の回路数増大により、回路に電気信号を供給するコネクタの多極化が進んでいる。Snめっき材は、その軟らかさからコネクタの接点においてオスとメスを凝着させるガスタイト構造が採られるため、金めっき等で構成されるコネクタに比べ、コネクタの挿入力が高い。このためコネクタの多極化によるコネクタ挿入力の増大が問題となっている。
例えば、自動車の組み立てラインでは、コネクタを嵌合させる作業は、現在ほとんど人力で行われている。コネクタの挿入力が大きくなると、組み立てラインで作業者に負担がかかり、作業効率の低下に直結する。さらに、作業者の健康を損なう可能性も指摘されている。このことから、Snめっき材の挿入力の低減が強く望まれている。
また、ばね材の接点は、エンジンの振動、車載走行による振動、端子材料の熱膨張・収縮等により摺動する。摺動によりSnめっきが摩耗すると、Snの特徴である優れた半田濡れ性、耐食性、電気接続性という特性が劣化する。例えば、オス・メス端子が嵌合され、接触部に往復移動が繰り返された際に、摩耗によって発生したSnめっき材料の酸化物が堆積し、この酸化物が絶縁に近い特性であるため接触不良(接触抵抗の増大)が生じる。
以上のように、Snめっき材においては、挿入力の低減、耐熱性および耐摩耗性の改善が近年の課題となっている。コネクタの挿入力を低減するための有効な方法は、特開平10−265992、特開平10−302864、特開2000−164279、特開2007−258156号公報等公知の文献に開示されている通り、Snめっき相を薄くすることである。
しかし、Snめっき相を薄くすると、Sn相消失による特性劣化が早期に進行する。すなわち、単にSnめっきを薄くするだけでは、挿入力が低減する反面、耐熱性が劣化する。したがって、Sn相を薄くする場合には、Snめっきの耐熱性を改善する技術を適用することが必要となる。
Snめっきの耐熱性を改善する技術として、下地めっきによりSn中へのCu等の拡散を防止する技術が検討されている。例えば、特開平6−196349、特開平11−135226、特開2002−226982、特開2003−293187、特開2004−68026、特開2007−258156号公報では、Cu/Niのニ相下地めっきを施す技術が開示されている。このSnめっきをリフローすると、Sn/Cu−Sn合金/Ni/銅合金母材の構造となる。この下地Ni相により母材CuのSn相中への拡散が抑制され、またCu−Sn相の存在によりNiのSn相中に拡散が抑制されるため、Sn相の消失が遅れる。特開2007−258156号公報(特許文献1)では、高温、長時間、腐食性雰囲気下又は振動環境下においても電気的信頼性(低接触抵抗)を維持し、かつ良好なはんだ付け性を維持するために、Sn被覆層表面の粗さ及び厚みを制御している。特開2007−63624号公報(特許文献2)では、Snめっき銅合金条のリフロー処理後のCu−Sn合金相の平均粗さを制御して挿抜性及び耐熱性のバランスをとっている。
特開2007−258156号公報 特開2007−63624号公報
上記特許文献1では、Sn被覆層表面の粗さを制御するために特定の表面粗さを有する母材を使用しており、母材表面をイオンエッチング、電解研磨、圧延、研磨、ショットブラスト等により粗化処理する必要があるため設備費用がかかり、製造費用が高価となる問題があった(特許文献2「0032」〜「0033」)。
又、上記特許文献2では、Cu−Sn合金相の平均粗さが大きいほど、挿抜性は良好である一方、平均粗さが小さいほど耐熱性は良好であるため、これら相反する効果を調整するためにはCu−Sn合金相の平均粗さの微妙な調整が必要であり、Cuめっき時に析出するCu電着粒の大きさを制御して行っているが、そのためには特別な注意及び操作が必要であった(特許文献1「0018」)。
上記の通り、低挿入力で、高温及び/又は長時間後でも優れた耐食性及び低い接触抵抗を維持し、かつ耐摩耗性についても良好なSnめっき条を工業的に容易な作業により製造することは、当分野の課題であった。
本発明者は、鋭意研究した結果、銅合金すずめっき条のCu−Sn合金相の純Sn相との界面の凹凸が密でかつ大きい場合に優れた耐摩耗性、挿入性及び耐熱性が得られることを見出した。本発明は、この発見に基づき成されたものであり、下記構成を有する。
(1)銅合金条の表面に、下地めっき、Snめっきの順で電気めっきを施し、その後、リフロー処理を施しためっき条であり;めっき表面に対する垂直断面において、Snめっき最表面とCu−Sn合金相の最表点との高度差yが0.1〜0.5μmであり;
Sn相を溶解除去し、Cu−Sn合金相を表面に現出させたときに、このCu−Sn合金相の粗さ曲線の最大高さRzが0.6〜1.2μmであり、かつCu−Sn合金相の粗さ曲線の平均長さRsmが2.0〜5.0μmであることを特徴とする銅合金すずめっき条。
(2)Rsm、y、Rzが下記の関係であることを特徴とする上記(1)の銅合金すずめっき条。
2.0≦Rsm/(y+Rz)≦4.0
(3)表面から母材にかけて、Sn層、Cu−Sn合金層、Cu層の各層でめっき皮膜が構成され、Sn層の厚みが0.5〜1.5μm、Cu−Sn合金層の厚みが0.6〜2.0μm、Cu層の厚みが0〜0.8μmであることを特徴とする上記(1)又は(2)の銅合金すずめっき条。
(4)表面から母材にかけて、Sn層、Cu−Sn層、Ni層の各層でめっき皮膜が構成され、Sn層の厚みが0.5〜1.5μm、Cu−Sn合金層の厚みが0.6〜2.0μm、Ni層の厚みが0.1〜0.8μmであることを特徴とする上記(1)又は(2)の銅合金すずめっき条。
本発明のすずめっき条は、コネクタ、端子、リレ−、スイッチ等の導電性ばね材として好適であり、耐摩耗性、挿入性、耐熱性に優れる。
本発明のリフロー処理後のCu下地Snめっき条の断面模式図である。 Cu−Sn合金相を表面に現出させた凹凸SEM像である。 図2の測定線に沿って測定したCu−Sn合金相の粗さ曲線である。 従来例(a)と本発明例(b)のSnめっき材断面の比較模式図である。 動摩擦係数測定方法を示す概略図である。 接触子先端の加工方法を示す概略図である。
本発明の構成要件及びその説明を下記に説明する。
Sn相及びCu−Sn合金相間の構造
本発明の銅合金すずめっき条は、銅合金条の表面に、下地めっき、Snめっきの順で電気めっきを施し、その後、リフロー処理を施して得られる。Rz、RsmはJIS B0601:2001で定義されている粗さ曲線のパラメータである。
図1は本発明のリフロー処理後のCu下地Snめっき条の断面模式図であり、Snめっき最表面とCu−Sn合金相の最表点との高度差「y」、Cu−Sn合金相の粗さ曲線の最大高さ「Rz」、上記粗さ曲線の平均長さ「Rsm」を模式的に示す。
上記Cu−Sn合金相の粗さ曲線、粗さ曲線の最大高さ「Rz」及び平均長さ「Rsm」の決定方法を下記に示す。
図2に、すずめっき条表面のSn相を溶解除去してCu−Sn合金相を表面に現出させた後、市販の凹凸SEM(走査型電子顕微鏡)(ERA−8000)装置で得られたSEM画像(倍率3000倍)及び任意の測定線を示す。圧延平行方向及び直角方向に各100ライン(1ライン40μm)測定する。
図3に図2の測定線に沿って測定したCu−Sn合金相の粗さ曲線を示す。粗さ曲線上に現れたピークそれぞれの最高高さを平均し、Cu−Sn合金相の粗さ曲線の最大高さ「Rz」とする。同様に、粗さ曲線上に現れたピークの間隔を平均し、Cu−Sn合金相の粗さ曲線の平均長さ「Rsm」とする。
図4中、(a)は従来のCu下地Snめっき条の断面模式図であり、ピーク最大高さ「Rz」が小さく、ピーク平均長さ「Rsm」が大きい。(b)は従来例と同じ平均のSn相厚み(i)及び平均のCu−Sn合金相厚み(ii)を有する、本発明のCu下地Snめっき条の断面模式図であり、Rzが大きくRsmが小さい。なお、最大のCu−Sn合金相厚み(iii)は、ピーク最大高さ「Rz」よりも大きい。
従来例のSnめっき最表面とCu−Sn合金相の最表点との高度差yは、本発明のものより大きい。しかし、純Sn相は1回のコネクタ挿入等で容易に変形除去されてしまうので、Cu−Sn合金相が表面に現出した状態が、耐摩耗性の検討では重要である。そして、従来例に比べ本発明では、硬質なCu−Sn合金相のピークの間隔が短く、谷部が深いため、谷部の純Sn相の摩耗消失しにくく耐摩耗性に優れる。
本発明のすずめっき条のCu−Sn合金相の、粗さ曲線の最大高さRzは0.6〜1.2μmである。この範囲内であると、Cu−Sn合金相界面の谷部に存在する純Sn相が潤滑作用を示し、耐摩耗性が向上する。Rzが0.6μm未満の場合、Cu−Sn合金相界面の谷部に存在する純Sn相が摩滅消失するに伴いCu−Sn合金相も脆性破壊され、耐摩耗性が悪い。Rzが1.2μmを超えると、下記Rsmの範囲を達成することが困難である。
本発明のすずめっき条のCu−Sn合金相の、粗さ曲線の平均長さRsmは2.0〜5.0μmである。この範囲内であると、Cu−Sn合金相界面に適切な深さの谷部が多く存在し、潤滑作用を示す純Sn相が確保される。Rsmが5.0μmを超える場合、挿抜の際に加重を支える硬質なCu−Sn合金相の山の間隔が大きくなり、谷部の純Sn相が摩耗消失しやすく耐摩耗性に劣る。Rsmが2.0未満となると上記Rzの範囲を達成することが困難である。
本発明のすずめっき条では、めっき表面に対する垂直断面において、Snめっき最表面とCu−Sn合金相の最表点との高度差yは0.1〜0.5μmである。yが0.1μm未満であると、耐熱性に劣る。具体的には、175℃1000時間で耐熱試験を行うと、表面にCu−Sn合金相が露出して接触抵抗が増大する。yが0.5μmを超えると、端子挿入の際にSnめっきの掘り起こしによる変形抵抗や凝着をせん断するせん断抵抗を増加させ、結果として大きな挿入力が必要となる。
yは、リフロー後の試料を圧延平行方向に切断し、倍率10000倍での断面観察により測定平均して求めることができる。
本発明のすずめっき条は、Sn相/Cu−Sn合金相界面の凹凸を激しく、即ちRsmを小さくRzを大きくしているので、平均の純Sn厚みは従来と同等である場合、yの値が小さいため、摩擦抵抗が低くなり、かつ摩耗の際にCu−Sn合金相界面の山の頂点が支えとして働き、必要な挿抜力が低くなる。
本発明のRsm、y、Rzは、下記の関係を有することが好ましい。
2.0≦Rsm/(y+Rz)≦4.0
(y+Rz)は「Snめっき最表面とCu−Sn合金相の最表点との高度差y」及び「Cu−Sn合金相の粗さ曲線の最大高さ」の合計であり、Cu−Sn合金相とCu母材又は下地めっき相との界面とSnめっき最表面との間隔を表す。従って、Cu−Sn合金相の粗さ曲線の平均長さRsmは、好ましくはCu−Sn合金相最下部からSnめっき最表面までの間隔の2〜5倍である。4.0を超えると挿抜の際に加重を支える硬質なCu−Sn合金相の山の間隔が大きくなり、かつ谷部の純Sn相が少ないため、谷部の純Sn相が摩耗消失しやすく耐摩耗性に劣る。また、耐熱性も劣る。2.0未満とすることは、通常技術的に困難であり、又耐摩耗性の上昇はあまり望めない。
めっきの種類
本発明を適用できる下地めっき、Snめっきの仕様として、次のものが挙げられる。
(1)Cu下地リフローSnめっき
表面から母材にかけて、Sn相、Cu−Sn合金相、Cu相の各相でめっき皮膜が構成されている。Cu下地めっき、Snめっきの順に電気めっきを行い、リフロー処理を施すことにより、このめっき皮膜構造が得られる。
リフロー後のSn相の平均厚みは0.5〜1.5μmが好ましい。Sn相が0.5μm未満になるとはんだ濡れ性が低下し、1.5μmを超えると、必要な挿入力が増大する。
リフロー後のCu−Sn合金相の厚みは0.6〜2.0μmが好ましい。Cu−Sn合金相は硬質であるため、Sn相との界面が本発明の構成である場合、0.6μm以上の厚さで存在すると、挿入力の低減に寄与すると共に耐摩耗性及び耐熱性に優れる。一方、Cu−Sn合金相の厚さが2.0μmを超えると、曲げ性などの機械的特性が劣化する。
本発明のCu−Sn合金相(拡散層)の平均厚みは、Sn相及びCu−Sn合金相の界面に凹凸があるため、従来よりも厚くすることが可能である。従って、純Sn層や母材よりも硬質なCu−Sn合金相が厚くできる本発明のめっき条は、優れた耐摩耗性を有する。更に本発明のめっき条は、Cu−Sn合金相が厚いために耐熱性も向上している。理論によって本発明を限定するものではないが、その理由はCu拡散の阻害にあると考えられる。即ち、母材から供給されたCuがCu−Sn合金相とSn相との界面に到達して、Sn相中のSnと結合してCu−Sn合金相が成長していくが、Cu−Sn合金相の平均厚みが厚ければ、Cu母材界面とCu−Sn合金相/Sn相界面との間の距離はより長くなり、CuがCu−Sn合金相/Sn相界面まで拡散するために必要な時間は長くなる。特に、Cu母材からCu−Sn合金相の最表点までの間のCu−Sn合金相の厚みは最も大きいので、Cuが母材から合金相の最表点まで到達して、その結果Cu−Sn合金相が成長してSn相が消滅することは、高温長時間の激しい条件下でも困難である。従って、本発明のめっき条は非常に優れた耐熱性を有する。
電気めっきで形成したCu下地めっきは、リフロー時にCu−Sn合金(相)形成に消費され、その厚みがゼロになっても良い。一方、リフロー後のCu相の厚みが0.8μmを超えるめっき材では、リフロー後のCu−Sn合金相のRz及びRsmが本発明の範囲を外れる。これは、Cu下地めっきが厚くなるに従い、Cuの電着粒が局部的に粗大化してCu−Sn合金相の成長に悪影響を与えるためと考えられる。
電気めっき時の各めっきの厚みを、Snめっきは0.6〜2.0μmの範囲、Cuめっきは0.1〜1.5μmの範囲で適宜調整し、続いてリフロー処理を行うことにより、本発明のめっき構造が得られる。
本発明のリフロー処理は、230〜600℃、3〜30秒間の範囲で行われるが、昇温速度20〜100℃/sec、好ましくは30〜70℃/secで急加熱し、冷却速度100〜300℃/sec、加熱は、例えば、循環ファン、輻射板等適切な伝導・対流・輻射等伝熱手段を使用し、冷却は例えば水冷で、めっき条の両端及び中央部を問わず均一に加熱冷却する。
理論によって本発明を限定するものではないが、上記リフロー処理により、Snめっき相とCu相との間で初期に比較的少量発生したSn−Cu相の核が、新たな別の核が発生するよりも早く急速にSn相内で成長し、所定の時点で急速に冷却することにより、本発明のSn−Cu相/Sn相界面構造を形成すると考えられる。
従来のリフロー処理では、本発明の目的とするような急速加熱の必要がなく、かつ、単にラインスピードを上げて急速加熱をしたとしても、均一な加熱ができないため、リフロー後に材料幅方向、長手方向で均一なめっき厚を得ることが困難であった。
(2)Cu/Ni下地リフローSnめっき
表面から母材にかけて、Sn相、Cu−Sn合金相、Ni相の各相でめっき皮膜が構成される。Ni下地めっき、Cu下地めっき、Snめっきの順に電気めっきを行い、リフロー処理を施すことにより、このめっき皮膜構造が得られる。
リフロー後のSn相の平均厚みは0.5〜1.5μmが好ましい。Sn相が0.5μm未満になるとはんだ濡れ性が低下し、1.5μmを超えると、挿入力が増大する。
リフロー後のCu−Sn合金相の厚みは0.4〜2.0μmが好ましい。Cu−Sn合金相は硬質なため、0.4μm以上の厚さで存在すると、挿入力の低減に寄与する。一方、Cu−Sn合金相の厚さが2.0μmを超えると、曲げ性などの機械的特性が劣化する。
リフロー後のNi相の厚みは0.1〜0.8μmが好ましい。Niの厚みが0.1μm未満ではめっきの耐食性や耐熱性が低下する。一方、リフロー後のNiの厚みが0.8μmを超えるめっき材では、加熱した際にめっき層内部に発生する熱応力が高くなり、めっき剥離が促進される。
電気めっき時の各めっきの厚みを、Snめっきは0.6〜2.0μmの範囲、Cuめっきは0.1〜1.5μm、Niめっきは0.1〜0.8μmの範囲で適宜調整し、その次に上記と同様にリフロー処理を行うことにより、本発明のめっき構造が得られる。Cuめっき相はリフロー後にCu−Sn合金相へ完全に転換されてもよく、0.4μm以下の厚みで残存しても良い。
上記リフロー後のSn相、Cu−Sn合金相、Cu相、Ni相の各相の厚みの測定には、主として電解式膜厚計を用い,蛍光X線膜厚計,断面からのSEM観察,表面からのGDS(グロー放電発光分光分析装置)分析等も必要に応じて用いた。詳細は実施例に記載する。
銅合金母材の種類
本発明を適用できる銅合金母材として下記が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(1)Cu−Ni−Si系合金(コルソン合金)
時効処理を行うことによりCu中にNiとSiの化合物粒子が析出し、高い強度と導電率が得られる。実用合金として、C70250、C64725、C64760(CDA番号、以下同様)等がある。強度、耐熱性等の特性を改善するために、更に必要に応じてZn、Sn、Mg、Co、Ag、Cr及びMnの群から選ばれた1種以上を添加することができる。
(2)りん青銅
実用合金としてC52400、C52100、C51910、C51020等がある。強度、耐熱性等の特性を改善するために、更に必要に応じてZn、Ni、Co、Fe、Ag、及びMnの群から選ばれた1種以上を添加することができる。
(3)黄銅
実用合金としてC26000、C26800等がある。強度、耐熱性等の特性を改善するために、更に必要に応じてNi、Cr、Co、Sn、Fe、Ag、及びMnの群から選ばれた1種以上を添加することができる。
(4)丹銅
実用合金としてC23000、C22000、C21000等がある。強度、耐熱性等の特性を改善するために、更に必要に応じてNi、Cr、Co、Sn、Fe、Ag、及びMnの群から選ばれた1種以上を添加することができる。
(5)チタン銅
実用合金としてC19900等がある。時効処理を行うことによりTiとCuの化合物がCu中に析出し、非常に高い強度が得られる。強度、耐熱性等の特性を改善するために、更に必要に応じてZn、Ni、Co、P、Cr、Fe、Ag、及びMnの群から選ばれた1種以上を添加することができる。
本発明のすずめっき条は、耐摩耗性、挿入性及び耐熱性に優れ、コネクタ、端子、リレ−、スイッチ等の導電性ばね材として好適なものである。ここで耐摩耗性に優れるとは、下記耐摩耗性試験で得られる摺動痕の最大深さが3μm以下の場合をいう。挿入性に優れるとはコネクターとして使用した場合に必要な挿入力が低いことをいい、動摩擦係数μが0.50以下のものをいう。耐熱性に優れるとは、Cu下地めっきは145℃、Cu/Ni下地めっきは175℃で1000h加熱した後の接触抵抗が8mΩ以下であることをいう。
下記に本発明に係る銅合金すずめっき条の製造例及びその特性試験の結果を示すが、これらは本発明及びその利点をより良く理解するために提供するのであり、本発明が限定されることを意図するものではない。
(a)母材
組成Cu−35%Znの銅合金(厚み:0.32mm、引張強度540MPa、0.2%耐力510MPa、ヤング率103GPa、導電率26%IACS、ビッカース硬さ171Hv)に、下記の手順でNiめっき、銅下地めっき、Snめっきを施し、リフロー処理を施した。尚、上記ビッカース硬さは母材の圧延方向直角断面に対してJIS Z 2244に準拠して測定された値である。
(b)めっき処理
(電解脱脂手順)
アルカリ水溶液中で試料をカソードとして電解脱脂を行う。
10質量%硫酸水溶液を用いて酸洗する。
(Ni下地めっき条件)
・めっき浴組成:硫酸ニッケル250g/L、塩化ニッケル45g/L、ホウ酸30g/L
・めっき浴温度:50℃
・電流密度:5A/dm2
・Niめっき厚みは、電着時間により調整
(Cu下地めっき条件)
・めっき浴組成:硫酸銅200g/L、硫酸60g/L
・めっき浴温度:25℃
・電流密度:5A/dm2
・攪拌速度:5m/分
・Cuめっき厚みは、電着時間により調整
(Snめっき条件)
・めっき浴組成:酸化第1錫41g/L、フェノールスルホン酸268g/L、界面活性剤5g/L。
・めっき浴温度:50℃。
・電流密度:9A/dm2
・Snめっき厚みは、電着時間により調整。
(c)リフロー処理
表に記載温度で、雰囲気ガスを窒素(酸素1vol%以下)に調整した加熱炉中に、試料を表記載時間挿入し、表に記載の昇温速度で加熱し、60℃の水中に投入して冷却速度200℃/secで冷却した。
上記で作製した試料について、次の評価を行った。
(d)電解式膜厚計によるめっき厚測定
CT−1型電解式膜厚計(株式会社電測製)を用い、リフロー後の試料に対し、JIS H8501に従い、Snめっき層、Cu−Sn合金層、Cu/Ni下地めっき層の場合はNiめっき層の厚みを測定した。測定条件は下記の通りである。
電解液
(1)Snめっき層及びCu−Sn合金層:コクール社製電解液 R−50
(2)Niめっき層:コクール社製電解液 R−54
Cu下地Snめっきの場合、電解液R−50で電解を行うと、始めSnめっき層を電解してCu−Sn合金層の手前で電解がとまり、ここでの装置の表示値がSnめっき層厚となる。ついで再度電解をスタートさせて次に装置が止まるまでの間にCu−Sn合金層が電解され、終了時点での表示値がCu−Sn合金層の厚みに相当する。
Cu/Ni下地めっき層の場合のNiめっき層の厚みは、はじめに電解液R−50を使用して上記のようにSnめっき層及びCu−Sn合金層の厚みを測定した後、スポイトで電解液R−50を吸い取りだし、純水で入念に水洗いしてから電解液R−54に交換し、Niめっき層の厚みを測定する。
(e)めっき層断面観察によるCuめっき層厚の測定
上記電解式膜厚計では銅合金上のCuめっき厚を測定できないことから、めっき層の断面をSEMで観察することによりCuめっき層の厚さを求めた。
圧延方向に対して平行方向の断面が観察できるように試料を樹脂埋めし、観察面を機械研磨にて鏡面に仕上げた後、SEMにて倍率2000倍で反射電子像、母材成分とめっき成分の特性X線像を撮影する。反射電子像では各めっき層、例えばCu下地Snめっきの場合はめっき表層からSnめっき層、Cu−Sn合金層、Cuめっき層、母材の順に色調のコントラストがつく。また、特性X線像では、Snめっき層はSnのみ、Cu−Sn合金層はSnとCu、母材はその含有成分が検出されることから、Cuのみが検出されている層がCuめっき層であることがわかる。よって、特性X線像ではCuのみが検出されている層であり、かつ、他とは色調のコントラストが異なる層の厚みを反射電子像で測ることによりCuめっき層の厚みを求めることが出来る。厚みは反射電子像上で任意に5箇所の厚みを測定しその平均値をCuめっき層厚とする。
ただし、この方法では電解式膜厚法に比べ極狭い範囲の厚みしか求めることが出来ない。そこで、この観察を10断面行い、その平均値をCuめっき厚とした。
(f)Cu−Sn合金相のRsm、Rz及びy
リフロー後の試料を、Meltex社製エンストリップTL−105液中に25℃で1分浸漬し、Sn相を溶解除去し、Cu−Sn合金相を表面に現出させた。Cu−Sn合金相の平均粗さ曲線をELIONIX社製凹凸SEM(ERA−8000)により求めた。倍率3000倍で、圧延平行方向及び直角方向に各10ライン(1ライン40μm)測定し、その平均値からRsm及びRzを求めた。3000倍の倍率のSEM画像を図2に、図2画像中の直線に沿って測定したCu−Sn合金相の表面粗さプロファイルを図3に示す。このプロファイルよりRsm及びRzを計算した。
yは、リフロー後の試料を圧延平行方向に切断し、断面をELIONIX社製凹凸SEM(ERA−8000)を使用し、倍率10000倍で5視野各4点測定して平均して求めた。
(g)耐熱性(加熱後の接触抵抗)
耐熱性の評価として、1000h加熱した後の接触抵抗を測定した。なお、Cu下地めっきは145℃で加熱し、Cu/Ni下地めっきは175℃で加熱した。接触抵抗は、山崎精機研究所製電気接点シュミレータCRS−113−Au型を用い、四端子法により、電圧200mV、電流10mA、摺動荷重0.49N、摺動速度1mm/min、摺動距離1mmで測定した。加熱後の接触抵抗が8mΩ以下であると、通常のコネクタ端子として好適に使用できる。
(h)挿入力(動摩擦係数)
図5に示すように、Snめっき材の板試料を試料台上に固定し、そのSnめっき面に接触子を荷重Wで押し付けた。次に、移動台を水平方向に移動させ、このとき接触子に作用する抵抗加重Fをロードセルにより測定した。そして、動摩擦係数μをμ=F/Wより算出した。
Wは4.9Nとし、接触子の摺動速度(試料台の移動速度)は50mm/minとした。摺動は板試料の圧延方向に対し平行な方向に行った。摺動距離は100mmとし、この間のFの平均値を求めた。
接触子は、上記板試料と同じSnめっき材を用い、図6のように作製した。すなわち、直径7mmのステンレス球を試料に押し付けて、板試料と接触する部分を半球状に成形した。
(i)耐摩耗性
板厚0.2mmの黄銅−Snめっき材を準備した。Snめっきは電着時の厚みがそれぞれSn=1.2μm、Cu=0.6μmのリフローSnめっき材である。この黄銅−Snめっき材に対し、高さ0.2mm、半径0.6mmの張り出し(エンボス)加工を行い、半球状の突起を施した端子を作成する。この端子と本発明のSnめっき材を図5に示すように配置し、端子に荷重300gを負荷しながら、速度5mm/secの速さで本発明のSnめっき材を150回往復させる。摺動後の本発明Snめっき材の外観を観察するとともに、摺動部の最大深さ(μm)を表面粗さ計(株式会社小坂研究所製、サーフコーダーSE1600)を用いて測定した。摺動痕の最大深さが3μm以下の場合に良好な耐摩耗性が得られたと判断した。
実施例:
表1に示すCu下地めっき、表2に示すNi/Cu下地めっきの実施例を行った。
表1の発明例1〜6及び比較例9〜13では、純Sn層が0.8μm前後になるように、電着めっき厚を調整した。リフロー加熱速度が遅いため拡散層(Cu−Sn相)の界面が平滑な比較例9〜13は、発明例1〜6に対して耐摩耗性、耐熱性及び挿入性に劣った。発明例7と比較例14はSn層厚みは同じであるが、比較例14は拡散層(Cu−Sn相)厚みが薄いため接触抵抗に関する耐熱性に劣った。発明例8と比較例15は高度差y以外は同様の条件であるが、比較例15はyが小さいため接触抵抗に関する耐熱性に劣った。
表2の発明例16〜21及び比較例24〜27では、純Sn層が0.8μm前後になるように、電着めっき厚を調整した。リフロー加熱速度が遅いため拡散層(Cu−Sn相)の界面が平滑な比較例24〜27は、発明例16〜21に対して耐摩耗性、耐熱性及び挿入性に劣った。発明例22と比較例28はSn層厚みは同じであるが、比較例28は拡散層(Cu−Sn相)厚みが薄いため接触抵抗に関する耐熱性にやや劣るものであった。発明例23と比較例29は高度差y以外は同様の条件であるが、比較例29はyが小さいため接触抵抗に関する耐熱性に劣った。
Figure 2009123144
Figure 2009123144

Claims (4)

  1. 銅合金条の表面に、下地めっき、Snめっきの順で電気めっきを施し、その後、リフロー処理を施しためっき条であり;めっき表面に対する垂直断面において、Snめっき最表面とCu−Sn合金相の最表点との高度差yが0.1〜0.5μmであり;
    Sn相を溶解除去し、Cu−Sn合金相を表面に現出させたときに、このCu−Sn合金相の粗さ曲線の最大高さRzが0.6〜1.2μmであり、かつCu−Sn合金相の粗さ曲線の平均長さRsmが2.0〜5.0μmであることを特徴とする銅合金すずめっき条。
  2. Rsm、y、Rzが下記の関係であることを特徴とする請求項1の銅合金すずめっき条。
    2.0≦Rsm/(y+Rz)≦4.0
  3. 表面から母材にかけて、Sn層、Cu−Sn合金層、Cu層の各層でめっき皮膜が構成され、Sn層の厚みが0.5〜1.5μm、Cu−Sn合金層の厚みが0.6〜2.0μm、Cu層の厚みが0〜0.8μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の銅合金すずめっき条。
  4. 表面から母材にかけて、Sn層、Cu−Sn層、Ni層の各層でめっき皮膜が構成され、Sn層の厚みが0.5〜1.5μm、Cu−Sn合金層の厚みが0.6〜2.0μm、Ni層の厚みが0.1〜0.8μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の銅合金すずめっき条。
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