JPWO2007086289A1 - 非水電解質二次電池とその製造方法、実装方法 - Google Patents

非水電解質二次電池とその製造方法、実装方法 Download PDF

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Abstract

非水電解液二次電池は正極と、負極と、正極と負極とに介在する非水電解質とを含む。正極はリチウムを可逆的に吸蔵・放出可能な活物質を含む。負極は正極の活物質と同一組成の活物質を含む。この非水電解液二次電池は充電することで初めて電圧を発生する。またリフロー実装時には実装してから充電すれば基板の部品に悪影響を及ぼさない。

Description

本発明は、外部短絡や逆充電に強く、また基板への実装が容易な非水電解質二次電池に関する。
携帯機器の主電源やバックアップ電源等にリチウム二次電池が多く使用されている。バックアップ用途のリチウム二次電池ではたとえば、リチウムアルミニウム合金が負極に、五酸化バナジウム、リチウム含有マンガン酸化物や五酸化二オブが正極に、それぞれ活物質として用いられている。また主電源用途のリチウムイオン二次電池ではたとえば、黒鉛やスピネル型のチタン酸リチウムが負極に、コバルト酸リチウムが正極に用いられている。バックアップ用のリチウム二次電池は電池構成時に3V程度の電圧を示す。一方、主電源用のリチウムイオン二次電池は電池構成時0.2〜0.3V程度の電圧であり、充電することで4Vや2.5Vなどの所定の電圧を発現する。
電池構成時に3V程度の電圧を示すリチウム二次電池は外部短絡により電流が流れることで、著しい性能劣化を引き起こす。また、構成時に電圧がほとんどないリチウムイオン二次電池でも、外部短絡すると集電体や外装缶の腐食反応や活物質の構造劣化などが起こり、電池性能が低下する。加えて、リチウムイオン二次電池の充電後は電圧が4Vと高く、電池を製造する際には、正極と負極とが外部短絡しないよう配慮する必要がある。
また、一般的な二次電池では正極と負極の極性を間違って逆充電すると、電極材料の劣化、外装缶や集電体の腐食、電解液の分解等により著しく電池性能が低下する。場合によっては液漏れして周辺部品等を腐食することで機器自体を破損してしまう。そのため、逆充電されないよう、機器等で構造などが工夫されている。
バックアップ用のリチウム二次電池は主にコイン型形状である。このような電池は、部品がほとんどリフロー実装された後の基板に手作業でハンダ付けされるか、電池ホルダーへ挿入されることにより取り付けられる。これに対し、特許文献1は各材料の耐熱性を向上させることで数秒ではあるが230〜250℃の温度に曝されるリフローによる自動実装でも実装可能な電池を提案している。しかしながらリフローで基板にハンダ付けし回路に接続する際には、150℃以上の高温下で3V程度の電池電圧により電流が流れる。そのため、他部品の性能に悪影響を及ぼす可能性がある。そして、高温下では抵抗が小さくなることで実仕様(常温)時よりも大電流が流れることが考えられる。また、場合によっては電池の性能以上の大電流が流れることで電池が著しく性能劣化してしまう可能性もある。
そのため、リフロー時に電池がハンダ付けされた際でも基板に電流が流れないように部品を配置したり、特殊な構造を適用したりする必要がある。このように、リフロー実装の際に電池により電流が流れることに対して、機器側で対処する試みがなされている。
一方、電池側で対処する方法としては、リチウム二次電池を完全放電させて0Vにすることが考えられるが、電圧をほぼ0Vにすることは非常に難しく、また処理時間が非常に掛かるため、製造工程に組み込むのは困難である。また、外部短絡しても特性劣化しない電池はなく、電池製造工程をより効率化したり簡素化したりするのは困難である。加えて、逆充電等に対しても安定な電池はなく、充電に関して機器側で配慮された設計が行われている。
特開2000−48859号公報
本発明の非水電解液二次電池は正極と、負極と、正極と負極とに介在する非水電解質とを含む。正極はリチウムを可逆的に吸蔵・放出可能な活物質を含む。負極は正極の活物質と同一組成の活物質を含む。このような構成の非水電解液二次電池は、外部短絡しても特性が低下しにくいため、より製造しやすい。また逆充電に対しても安定である。さらにリフロー実装においても電流がほとんど流れないため、基板に特殊な設計構造を施す必要がない。この非水電解液二次電池は充電することで初めて電圧を発生する。またリフロー実装時には実装してから充電すれば基板の部品に悪影響を及ぼさない。
図1は本発明の実施の形態における非水電解質二次電池であるコイン型電池の断面図である。 図2は本発明の実施の形態における非水電解質二次電池である対称形状電池の断面図である。
符号の説明
1 正極缶
2 負極缶
3 ガスケット
4 正極
5 負極
6 セパレータ
7A,7C 集電体
9 外装缶
10 絶縁封止部材
11 電極
12 セパレータ
図1は本発明の実施の形態における非水電解質二次電池であるコイン型電池の断面図である。この電池は正極4、負極5と、正極4と負極5とに介在する図示しない非水電解質とを有する。正極4は集電体7Cである導電性カーボンを介して正極缶1に接合されている。負極5もまた集電体7Aである導電性カーボンを介して負極缶2に接合されている。そして非水電解質である有機電解液を含んだセパレータ6を介して正極4と負極5とが重ね合わせられている。正極缶1はガスケット3を介して負極缶2と組み合わせられた後、かしめられて負極缶2とともに、正極4、負極5、非水電解質等を密閉する外装缶を構成する。
セパレータ6には、ポリプロピレン、ポリエチレンの単体の微多孔膜、単体の不織布、混合物の微多孔膜、混合物の不織布、ポリフェニレンスルフィドの不織布、ガラス繊維セパレータ、セルロースセパレータ等が使用できる。
有機電解液としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、スルホラン、3−メチルスルホラン、メチルテトラグライム、1、2−ジメトキシエタン、メチルジグライム、メチルトリグライム、ブチルジグライム、ジメルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの単一溶媒または混合溶媒に、溶質としてLiPF、LiBF、LiClO、LiN(CFSO、LiN(CSOを溶解させて用いることができる。230〜250℃の高温のリフローにさらされる電池には、沸点が270℃以上のスルホラン、3−メチルスルホラン、メチルテトラグライムのうち少なくとも一種を含む溶媒を用いることが好ましい。
また非水電解質として固体電解質を用いてもよい。固体電解質として、高分子固体電解質を用いても無機固体電解質を用いてもよい。高分子固体電解質として、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリフッカビニリデン(PVDF)にLiN(CFSOを溶質としたものや、一部前述の有機溶媒等を含むゲル型の電解質を用いることができる。また、無機固体電解質としてはLiPON(Lithium Phosphorus Nitride)やLi14Zn(GeO等のリチウム含有金属酸化物ガラスやLiS−SiS、チオリシコン等のリチウム含有硫化物等が挙げられる。固体電解質を用いる場合、必ずしもセパレータ6は必要ではない。
この電池の組立直後には、正極4と負極5とは同一組成の活物質を含んでいる。すなわち正極4はリチウムを可逆的に吸蔵・放出可能な活物質を含み、負極5は正極5の活物質と同一組成の活物質を含む。
正極4と負極5の電極組成が同じであれば、電池構成時に電圧としてほぼ0Vに近い値を示す。そして正極4と負極5との間で充電することにより正極4に活物質中のリチウムが正極4から脱離する。一方、負極5に含まれる活物質は非水電解質からリチウムを吸蔵する。このように充電によって活物質中のリチウムの含有組成比が正極4と負極5とで変化し、この電池は電圧を発生する。
本実施の形態による非水電解質二次電池は、組立直後に外部短絡しても特性が低下しにくい。そのため、機器に装着されるまで、電圧が必要ない場合には外部短絡などによる性能劣化を気にせず製造を簡素化・効率化することができ生産性が著しく向上する。また、電池に端子などを接続する際にも外部短絡を気にせず工法を大きく変更することが可能であり、製品精度等が格段に向上する。加えて、従来発生していた外部短絡等による不良が減少し、不良率も低減できる。また、逆充電時にも正極4と負極5の構成が同じであるため、激しい劣化や液漏れ等の問題はなくなる。さらにリフロー実装においても電流がほとんど流れないため、基板に特殊な設計構造を施す必要がなくなる。なお充放電を行った後でも、電圧を0.1V以下になるまで放電すれば同様の効果が得られる。
活物質には、リチウムの挿入・脱離が可能でリチウムを含有する遷移金属酸化物を用いることができる。さらに、リチウムを挿入・脱離可能なサイトをもつリチウム含有遷移金属酸化物であるか、もしくはリチウムを挿入・脱離可能なサイトを持つ遷移金属酸化物が混合されていてもよい。
特に、活物質にはリチウム含有マンガン酸化物を含めることが好ましい。リチウム含有マンガン酸化物は、含有リチウムを可逆的に挿入・脱離することができることに加え、大気中で安定な状態で含有するリチウム量以上にリチウムを吸蔵することができる。
リチウム含有マンガン酸化物としては、リチウム化したラムスデライト型の二酸化マンガン、斜方晶のLi0.44MnO、スピネル型のLi1+XMn2−X(0≦X≦0.33)またはスピネル型のマンガンの一部を異種元素で置換したLi1+XMn2−X−yAO(AはCr、Ni、Co、Fe、Al、B、0≦X≦0.33、0<y≦0.25)などが挙げられる。
組成比や、焼成温度などの焼成条件によっては、リチウム含有マンガン酸化物の混晶体を作ることも可能である。このような混晶体を用いたり、単に2種類以上のリチウム含有マンガン酸化物で混合物を形成したりすることにより、充電・放電の電圧特性を種々変えることができる。
また、活物質がLiCoO、LiNiO、LiNiCo1−X(0<X<1)及びLiCo1/3Ni1/3Mn1/3のうちの少なくとも一種を含むことが好ましい。これらのリチウム含有遷移金属酸化物は、含有リチウムを脱離することができ、反応に使うリチウム供給源として使用できる。リチウム含有マンガン酸化物に混合して用いれば、反応に必要なリチウム量を増やすことが可能であり、充電・放電条件の適用範囲を広げることもできる。
また、上記の含有リチウムを挿入・脱離できるリチウム含有遷移金属酸化物に、MnO、V、V13、Nb、WO、TiOやMoOや、チタン酸リチウムLi4/3Ti5/3またはTi元素の一部を遷移金属酸化物に置換したものを混合することもできる。MnO、V、V13、Nb、WO、TiOやMoOはリチウムを含有しないものの、リチウムを挿入・脱離可能である。Li4/3Ti5/3やその置換体はリチウム含有遷移金属酸化物であるが含有リチウムを反応に使えない。ただし外部からのリチウムを挿入・脱離可能である。このような遷移金属酸化物を混合すると、充電時にリチウムを貯蔵する役割を果たし、加えて充電・放電条件の適用範囲を広げることができる。
正極4、負極5は上記種々の活物質以外に、導電剤やバインダーを含んでもよい。導電剤としては、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、気相成長炭素繊維(VGCF)等を用いることができる。バインダーとしては、ポリテロフルオロエチレン(PTFE)、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体(FEP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのフッ素系樹脂が好ましく、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレン−ジエンゴム(EPDM)等のゴム系の物を用いることも可能である。
なお、図1に示すコイン型電池では外装缶である正極缶1、負極缶2の材質が同一組成であることが好ましい。組立直後には正極4、負極5が同一組成であるため、電圧はほとんど0Vに近い。そのため外部短絡しても電流はほとんど流れない。しかしながら、実際には正極缶1と負極缶2の材質が異なると0.1V未満と微妙ではあるが電位差が生じる。これは外装缶自身の安定な電位が異なるためである。活物質はこの電位差の影響を受けて多少は劣化する可能性がある。そのため、正極缶1と負極缶2とを同組成にすることがより好ましい。このように構成することでより安定性が増し、また電池電圧もより0Vに近くなる。
外装缶の材質には、アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることが好ましく、強度、耐食性から純アルミニウムよりもアルミニウム合金の方がより好ましい。特にマンガン、マグネシウム等を含むアルミニウム合金が好ましい。また、加工性のよいSUS304Nなどのステンレスや鉄と、アルミニウムまたはアルミニウム合金とのクラッド材を用いることでさらに強度、耐食性を上げることができる。但し、SUS304N等の加工性のよいステンレスや鉄は耐食性が低いため、電解液とは触れないように配置する。また、このクラッド材の表面にニッケルメッキを施すか、最初からニッケル/ステンレス/アルミニウム(アルミニウム合金)の3層クラッドを用いることで接触抵抗の低い電池が得られる。
また外装缶として鉄、ニッケル、クロムの少なくとも一種を含み、かつ孔食指数が22以上の合金を用いることが好ましい。クロムとモリブデン及び窒素を含有することが耐食性に対し非常に効果がある。孔食指数PRE(Pitting Resistance Equivalent)はこれらの含有量から導かれる。PREは%Cr+3.3×%Mo+20×%Nで定義されており、塩化物環境中での耐食性の指標とされている。このようなステンレス合金としてSUS444、SUS329J3L、SUS316等が挙げられる。またニッケル、クロムを主体とする合金を用いてもよい。これらは非常に高い強度を有しており、外装缶に用いることが好ましい。コイン型電池では外装缶は集電体としても機能する。一方、円筒形電池や角形電池では外装缶に適用し、正極、負極の集電体にはアルミニウムを用いる構成が好ましい。なおアルミニウム、アルミニウム合金、クラッド材、あるいは鉄、ニッケル、クロムの少なくとも一種を含み孔食指数が22以上70以下の合金、ニッケル、クロムを主体とする合金を単独で用いる以外に、組合せて使用することも可能である。
なお本実施の形態によるコイン型二次電池は、0.1V以下の放電状態(未充電のまま、もしくは充放電後)でリフローにより実装した後に充電することが好ましい。電池自身に電圧がほとんどないため、リフロー実装中に回路にほとんど電流が流れず、基板の部品に悪影響を及ぼさない。実装後に主電源が接続され充電されることで電圧を有する状態になる。なおリフロー実装を適用する場合にも特殊な設計を施す必要がなくなり、基板の設計の簡素化や、部品数の低減などが可能となる。
なお、図1に示すコイン型電池以外に、図2に断面図を示す正極缶と負極缶とが対称形状の非水電解液二次電池に適用してもよい。この電池では、正極缶と負極缶とを構成する外装缶9に、同一組成、重量、形状の電極11が有機電解液を含むセパレータ12により対向した状態にある。外装缶9同士は、例えばポリエチレンから構成された絶縁封止部材10で熱溶着することにより封止されて対称形状の非水電解液二次電池が構成されている。
この電池では、正極缶の形状と負極缶の形状とが対称形状であるため極性をどちらに規定しても同様の放電容量が得られる。このように対称形の非水電解液二次電池では、正極、負極を最初から区別する必要がなく、任意に決定することができるため、機器への接続方法の選択肢が広がる。そのため、機器の設計や形状にもより余裕度が得られる。また電池自身をより簡単な構成とすることができ、生産性が向上する。
なお図1に示すコイン型電池では、外装缶である正極缶1、負極缶2がそれぞれ集電体としての役割を果たすが、円筒型電池や角型電池では端子を設けられた封口板が外装缶に接合されている。また正極、負極は、集電体とその上に設けられた活物質層とを有する。そのため外装缶や端子、集電体も前述のような材料を用いることが好ましく、同一組成のものを用いることがより好ましい。
以下、本発明の好ましい実施例について説明する。まず図1に示すコイン型電池において正極缶1にNi/SUS304/Alのアルミクラッド材を、負極缶2にSUS316を用いて種々の活物質を検討した結果を示す。まず電池Aの作製手順を説明する。
LiNOとMnOとを1:3のモル比で混合し、260℃で5時間予備焼成後に、340℃で5時間焼成することでリチウム化ラムステライド型マンガン酸化物を調製した。この酸化物に導電剤としてカーボンブラックを、結着剤としてPTFEを混合し電極合剤を調製した。なお混合比は重量で88:5:7の割合とした。この電極合剤を2ton/cmで直径10mmのペレットに加圧成形した後、空気中250℃で乾燥してそれぞれ正極4、負極5を作製した。なお正極4:負極5の重量比は1.1:1とした。すなわち正極4の重量は負極5の重量の1.1倍とした。
以上のように作製した正極4、負極5をそれぞれ集電体7C、7Aである導電性カーボンを介して正極缶1、負極缶2に接合した。なお正極缶1の内周と負極缶2の外周には予めピッチをトルエンで希釈した溶液を塗布し、トルエンを蒸発させることによりピッチからなるシーラントを設けた。
そして正極4の上にポリプロピレン製の不織布からなるセパレータ6を配置し、有機電解液を滴下した。なお有機電解液は、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の体積比1:1の混合溶媒にLiPFを1mol/L(M)溶解して調製した。
この状態で負極缶2の外周にポリプロピレン製ガスケット3を装着し、正極缶1に負極缶2をはめ合わせ、非水電解質である有機電解液を正極4と負極5とに介在させた。そして正極缶1をかしめることでコイン型電池を完成させた。電池寸法は直径が16mm、厚みが1.6mmであった。
以下、活物質を変えた以外は電池Aと同様にして電池B〜電池Mを作製した。電池Bでは活物質として、Na0.44MnOをLiNOとLiOHとの混合物と混ぜ、空気中で5時間加熱することでNa/Li交換反応を行って得られたLi0.44MnOを用いた。電池Cでは活物質として、LiOHとMnOを1:2のモル比で混合し、650℃5時間焼成することで得られたLiMnを用いた。電池Dでは活物質として、LiOH、MnO、Bを0.55:0.925:0.025のモル比で混合し、650℃5時間焼成することで得られたLi1.1Mn1.850.05を用いた。電池Eでは活物質として、LiOH、MnOを0.8:1のモルで混合し、450℃5時間焼成することで得られたLi4/3Mn5/3を用いた。
電池Fでは活物質として、LiOH、MnOを1:1のモルで混合し、450℃5時間焼成することで得られたLiMnとリチウム化ラムステライドマンガン酸化物の混晶体からなるリチウム含有マンガン酸化物を用いた。電池Gでは活物質として、電池AのLi1/3MnOと電池CのLiMnとを1:1のモル比で混合して用いた。
電池Hでは活物質として、電池EのLiMnとLiCoOとを9:1のモル比で混合して用いた。電池Iでは活物質として、LiMnとLiNiOとを9:1のモル比で混合して用いた。電池Jでは活物質として、LiMnとLiCo0.5Ni0.5とを9:1のモル比で混合して用いた。電池Kでは活物質として、LiMnとLiCo1/3Ni1/3Mn1/3とを9:1のモル比で混合して用いた。
電池Lでは活物質として、電池EのLiMnとWOとを9:1のモル比で混合して用いた。電池Mでは活物質として、LiCoOとWOとを5:5のモル比で混合して用いた。
またこれらの電池と比較するために従来構成の電池として、正極活物質にLiMnを、負極活物質に天然黒鉛を用いたこと以外は電池Aと同様にして比較電池を作製した。
以上の電池A〜電池Mについて、0.5mAの定電流にて1.5Vまで充電した後に、0.5mAの定電流で0.5Vまで放電して初期放電容量を測定した。比較電池については、0.5mAの定電流にて4.2Vまで充電した後に、0.5mAの定電流で2.5Vまで放電して初期放電容量を測定した。
その後、電池A〜電池Mと比較電池とを60℃の雰囲気にて外部短絡した後、その状態で20日間放置した。その後、電池A〜電池Mについては0.5mAの定電流にて1.5Vまで充電した後に、0.5mAの定電流で0.5Vまで放電して試験後の放電容量を測定した。比較電池については、0.5mAの定電流にて4.2Vまで充電した後に、0.5mAの定電流で2.5Vまで放電して放電容量を測定した。そしてそれぞれの電池について初期放電容量を100として、試験後の放電容量を算出した。その結果を(表1)に示す。
Figure 2007086289
組立時に正極4、負極5が同一組成の活物質を含む電池A〜電池Mは、短絡試験後でも90%以上の放電容量を示した。一方、比較電池は電池A〜電池Mに比べて大きい劣化率を示した。
次に正極缶1と負極缶2の材質を同一とした以外は電池Aと同様にして作製した電池N〜電池Sを用いて正極缶1と負極缶2の材質を検討した結果を説明する。
電池Nでは正極缶1、負極缶2にNi/SUS304/Alのアルミクラッドを用いた。電池Oでは正極缶1、負極缶2にSUS316(Cr:16.1重量%、Mo:2.0重量%、Ni:11.2重量%、Fe:69重量%、孔食指数:22.7)を用いた。電池Pでは正極缶1、負極缶2にSUS329J3L(Cr:22.0重量%、Mo:3.1重量%、Ni:4.84重量%、N:0.10重量%、Fe:68.5重量% 孔食指数:34.2)を用いた。
電池Qでは正極缶1、負極缶2にSUS444(Cr:18.5重量%、Mo:2.1重量%、Fe:77.8重量%、孔食指数:25.4)を用いた。電池Rでは正極缶1、負極缶2にCr:23.2重量%、Mo:7.4重量%、Ni:35.4重量%、N:0.22重量%、Fe:33.4重量%を含み孔食指数が52.4のニッケル合金を用いた。電池Sでは正極缶1、負極缶2にSUS304N(Cr:18.2重量%、Ni:10.1重量%、N:0.12重量%、Fe:77.8重量%、孔食指数:20.6)を用いた。
電池N〜電池Sについて電池A〜電池Mと同様の試験を行った結果を(表2)に示す。
Figure 2007086289
(表2)の結果より、電池N〜電池Rは外部短絡試験後も非常に高い放電容量を示した。一方、電池Sは若干容量が低下した。電池Sで正極缶1、負極缶2に用いたSUS304Nの孔食指数は20.6とやや低いため、外部短絡試験により正極缶1、負極缶2の内面がやや腐食したと考えられる。そのため正極4と正極缶1、負極5と負極缶2との集電性が低下したり正極缶1や負極缶2から溶出した成分が活物質に影響したりしたと考えられる。
次に有機電解液の組成と溶質濃度とを検討した結果を電池T、U、a1、a2を用いて説明する。まず電池Tの構成を説明する。図1に示すコイン型電池において、正極缶1、負極缶2にはステンレスSUS444(孔食指数:25.4)を、ガスケット3にはポリエーテルエーテルケトンを用いた。正極缶1とガスケット3、負極缶2とガスケット3との間にそれぞれブチルゴムをトルエンで希釈した溶液を塗布し、トルエンを蒸発させることによりブチルゴムからなるシーラントを設けた。
有機電解液にはスルホラン(SLF)にLiN(CFSOを1.5M溶解させた溶液を使用した。
電極合剤には電池Cと同様のLiMnを用いた。この電極合剤を0.1ton/cmで直径2.3mmのペレットに加圧成形した後、空気中250℃で乾燥してそれぞれ正極4、負極5を作製した。正極4:負極5の重量比は1.1:1とした。すなわち正極4の重量は負極5の重量の1.1倍とした。
以上の構成で、直径が4.8mm、厚みが1.4mmである電池Tを作製した。なお正極缶1と負極缶2にはそれぞれ端子をレーザ溶接した。
電池Uでは有機電解液の溶媒として、スルホランの代わりにテトラグライム(TG)とジグライム(DG)を3:7の体積比で混合した溶媒を用いた。それ以外は電池Tと同様にして電池Uを作製した。電池a1ではLiN(CFSOの濃度を1.25Mにした。それ以外は電池Tと同様にして電池a1を作製した。電池a2ではLiN(CFSOの濃度を1.0Mにした。それ以外は電池Tと同様にして電池a2を作製した。電池a3では正極:負極の重量比を1:1とした。それ以外は電池a1と同様にして電池a3を作製した。電池a4では正極:負極の重量比を1:1.1とした。それ以外は電池a1と同様にして電池a4を作製した。
このようにして作製した電池T、U、a1、a2、a3、a4を、リフロー炉に通過させた。リフロー条件は以下のとおりである。予熱ゾーンの温度は150℃、通過時間は2分間とした。リフローゾーンでは180℃→250℃→180℃の順に約80秒間で温度変化させた。
電池構成後に充放電していないため、実装前の電池Tと電池Uの電圧はそれぞれ0.004V、0.003Vであった。電池a1、a2、a3、a4の電圧も0.1V以下であった。
実装後に、各電池を充電電圧1.5V、充電保護抵抗3kΩで充電した。さらに、0.005mAの定電流で0.5Vまで放電してリフロー後の放電容量を測定した。一方、別途電池T、U、a1、a2、a3、a4を用意し、リフロー炉を通さずに上述の条件で充放電を行い、初期放電容量を測定した。そして初期放電容量を100として、リフロー後の放電容量の比率を算出した。
また、各電池を正極側と負極側とが逆になるようにリフロー実装して、上述の条件で充放電を行った。この逆充電試験後に上述の条件で充放電を行って放電容量を測定し、上述の初期放電容量を100として、逆充電試験後の放電容量の比率を算出した。その結果を(表3)に示す。
Figure 2007086289
リフロー実装後でも電池T、U、a1、a2、a3、a4は高い容量維持率を示した。また、逆充電後でも漏液等の発生もなく、80%以上の容量を示した。このようにSLFやTG、DGを溶媒に用いた電池はリフローで高温に曝されても放電容量を維持することができる。また正極4と負極5とに同一組成の活物質を用いて電池を構成することにより逆充電にも耐える電池を提供することができる。
次に有機電解液の溶媒としてスルホランを用い、LiN(CFSOの濃度を1.25Mとし、活物質にLiMnとLiCoOとの混合物を用いてLiMnOとLiCoOとの混合比を変えた場合の検討結果について説明する。
電池b1〜電池b4ではLiN(CFSOの濃度を1.25Mとした。またLiMnとLiCoOとの比率をそれぞれ9:1、8:2、7:3、5:5とした。これら以外は電池a3と同様にして電池b1〜電池b4を作製した。
このようにして作製した電池b1〜電池b4について電池a3と同様の評価を行った結果を(表4)に示す。
Figure 2007086289
次に活物質にLiMnとLiCo1/3Ni1/3Mn1/3との混合物を用いてLiMnLiCo1/3Ni1/3Mn1/3との混合比を変えた場合の検討結果について説明する。
電池c1〜電池c4ではLiMnとLiCo1/3Ni1/3Mn1/3と混合比率をそれぞれ9:1、8:2、7:3、5:5とした。これら以外は電池b1と同様にして電池c1〜電池c4を作製した。
このようにして作製した電池c1〜電池c4について電池a3と同様の評価を行った結果を(表5)に示す。
Figure 2007086289
(表4)、(表5)の結果よりリフロー実装後でも電池b1〜b4、電池c1〜c4は高い容量維持率を示した。また、逆充電後でも漏液等の発生もなく、80%以上の容量を示した。このようにスルホランを有機電解液の溶媒に用いた電池は、活物質の混合比率に関わらずリフローで高温に曝されても放電容量を維持することができる。なお、混合活物質を用いた電池b1〜c4については、電解液の塩濃度が1.25Mの場合のみの結果を示したが、1.0Mと1.5Mについても同様の結果が得られた。
次に電池a3とはLiとMnの組成比が異なるLi1.1Mn1.9を活物質に用いた場合の検討結果を説明する。電池d1は、活物質にLi1.1Mn1.9を用いた以外は電池a1と同様にして電池d1を作製した。このようにし作製した電池d1について電池Tと同様の評価を行った結果を電池a1の結果と合せて(表6)に示す。
Figure 2007086289
(表6)の結果よりリフロー通過後でも電池d1は高い容量維持率を示した。また、逆充電後でも漏液等の発生もなく、80%以上の容量を示した。このようにLiとMnの組成比に関わらず、本実施の形態による電池は高いリフロー耐性と逆充電耐性とを有する。
なおこれらの試験には充放電を行う前の電池を用いてリフローを行ったが、充放電を行い、電圧を0.1V以下にした電池でも同様の結果が得られる。
次に図2に示した、正極缶と負極缶とが対称形の非水電解液二次電池の検討結果を説明する。アルミニウム製の外装缶9に、それぞれ電池Cと同じLiMnを含む同一構成(重量、形状)の電極11を接合した。そして有機電解液を含むセパレータ12を介して電極11を対向させ、ポリエチレンの絶縁封止部材10を熱溶着することで封止して対称形状の電池を作製した。有機電解液には電池Aと同組成、同濃度の溶液を用いた。上記構成にて電池Vを作製した。
そして電池Vを、充電電圧1.5V、充電保護抵抗3kΩで充電した後に、0.005mAの定電流で0.5Vまで放電して放電容量を測定した。また、極性を逆に変更して上述の条件にて同様に充放電を行い、放電容量を測定した。この2通りの充放電時の放電容量の比率を算出すると1であった。すなわち電池Vは、極性をどちらに規定しても同様の放電容量を示した。このように対称形の非水電解液二次電池では正・負の接続が逆になっても特性に影響が生じない。このため機器への電池の接続方法の幅が広がり、機器の設計や形状にもより余裕度が得られる。
なお本実施の形態では、形状として主にコイン型を用いて説明したが、これに限定されるものではない。円筒型、角型、アルミラミネート等の形状でも同様な結果が得られる。
本発明による非水電解質二次電池は生産性が高く、機器での逆充電に対して安定であり、機器の基板設計の簡素化が可能である。その工業的価値は極めて高い。
本発明は、外部短絡や逆充電に強く、また基板への実装が容易な非水電解質二次電池に関する。
携帯機器の主電源やバックアップ電源等にリチウム二次電池が多く使用されている。バックアップ用途のリチウム二次電池ではたとえば、リチウムアルミニウム合金が負極に、五酸化バナジウム、リチウム含有マンガン酸化物や五酸化二オブが正極に、それぞれ活物質として用いられている。また主電源用途のリチウムイオン二次電池ではたとえば、黒鉛やスピネル型のチタン酸リチウムが負極に、コバルト酸リチウムが正極に用いられている。バックアップ用のリチウム二次電池は電池構成時に3V程度の電圧を示す。一方、主電源用のリチウムイオン二次電池は電池構成時0.2〜0.3V程度の電圧であり、充電することで4Vや2.5Vなどの所定の電圧を発現する。
電池構成時に3V程度の電圧を示すリチウム二次電池は外部短絡により電流が流れることで、著しい性能劣化を引き起こす。また、構成時に電圧がほとんどないリチウムイオン二次電池でも、外部短絡すると集電体や外装缶の腐食反応や活物質の構造劣化などが起こり、電池性能が低下する。加えて、リチウムイオン二次電池の充電後は電圧が4Vと高く、電池を製造する際には、正極と負極とが外部短絡しないよう配慮する必要がある。
また、一般的な二次電池では正極と負極の極性を間違って逆充電すると、電極材料の劣化、外装缶や集電体の腐食、電解液の分解等により著しく電池性能が低下する。場合によっては液漏れして周辺部品等を腐食することで機器自体を破損してしまう。そのため、逆充電されないよう、機器等で構造などが工夫されている。
バックアップ用のリチウム二次電池は主にコイン型形状である。このような電池は、部品がほとんどリフロー実装された後の基板に手作業でハンダ付けされるか、電池ホルダーへ挿入されることにより取り付けられる。これに対し、特許文献1は各材料の耐熱性を向上させることで数秒ではあるが230〜250℃の温度に曝されるリフローによる自動実装でも実装可能な電池を提案している。しかしながらリフローで基板にハンダ付けし回路に接続する際には、150℃以上の高温下で3V程度の電池電圧により電流が流れる。そのため、他部品の性能に悪影響を及ぼす可能性がある。そして、高温下では抵抗が小さくなることで実仕様(常温)時よりも大電流が流れることが考えられる。また、場合によっては電池の性能以上の大電流が流れることで電池が著しく性能劣化してしまう可能性もある。
そのため、リフロー時に電池がハンダ付けされた際でも基板に電流が流れないように部品を配置したり、特殊な構造を適用したりする必要がある。このように、リフロー実装の際に電池により電流が流れることに対して、機器側で対処する試みがなされている。
一方、電池側で対処する方法としては、リチウム二次電池を完全放電させて0Vにすることが考えられるが、電圧をほぼ0Vにすることは非常に難しく、また処理時間が非常に掛かるため、製造工程に組み込むのは困難である。また、外部短絡しても特性劣化しない電池はなく、電池製造工程をより効率化したり簡素化したりするのは困難である。加えて、逆充電等に対しても安定な電池はなく、充電に関して機器側で配慮された設計が行われている。
特開2000−48859号公報
本発明の非水電解液二次電池は正極と、負極と、正極と負極とに介在する非水電解質とを含む。正極はリチウムを可逆的に吸蔵・放出可能な活物質を含む。負極は正極の活物質と同一組成の活物質を含む。このような構成の非水電解液二次電池は、外部短絡しても特性が低下しにくいため、より製造しやすい。また逆充電に対しても安定である。さらにリフロー実装においても電流がほとんど流れないため、基板に特殊な設計構造を施す必要がない。この非水電解液二次電池は充電することで初めて電圧を発生する。またリフロー実装時には実装してから充電すれば基板の部品に悪影響を及ぼさない。
図1は本発明の実施の形態における非水電解質二次電池であるコイン型電池の断面図である。この電池は正極4、負極5と、正極4と負極5とに介在する図示しない非水電解質とを有する。正極4は集電体7Cである導電性カーボンを介して正極缶1に接合されている。負極5もまた集電体7Aである導電性カーボンを介して負極缶2に接合されている。そして非水電解質である有機電解液を含んだセパレータ6を介して正極4と負極5とが重ね合わせられている。正極缶1はガスケット3を介して負極缶2と組み合わせられた後、かしめられて負極缶2とともに、正極4、負極5、非水電解質等を密閉する外装缶を構成する。
セパレータ6には、ポリプロピレン、ポリエチレンの単体の微多孔膜、単体の不織布、混合物の微多孔膜、混合物の不織布、ポリフェニレンスルフィドの不織布、ガラス繊維セパレータ、セルロースセパレータ等が使用できる。
有機電解液としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、スルホラン、3−メチルスルホラン、メチルテトラグライム、1、2−ジメトキシエタン、メチルジグライム、メチルトリグライム、ブチルジグライム、ジメルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの単一溶媒または混合溶媒に、溶質としてLiPF、LiBF、LiClO、LiN(CFSO、LiN(CSOを溶解させて用いることができる。230〜250℃の高温のリフローにさらされる電池には、沸点が270℃以上のスルホラン、3−メチルスルホラン、メチルテトラグライムのうち少なくとも一種を含む溶媒を用いることが好ましい。
また非水電解質として固体電解質を用いてもよい。固体電解質として、高分子固体電解質を用いても無機固体電解質を用いてもよい。高分子固体電解質として、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリフッカビニリデン(PVDF)にLiN(CFSOを溶質としたものや、一部前述の有機溶媒等を含むゲル型の電解質を用いることができる。また、無機固体電解質としてはLiPON(Lithium Phosphorus Nitride)やLi14Zn(GeO等のリチウム含有金属酸化物ガラスやLiS−SiS、チオリシコン等のリチウム含有硫化物等が挙げられる。固体電解質を用いる場合、必ずしもセパレータ6は必要ではない。
この電池の組立直後には、正極4と負極5とは同一組成の活物質を含んでいる。すなわち正極4はリチウムを可逆的に吸蔵・放出可能な活物質を含み、負極5は正極5の活物質と同一組成の活物質を含む。
正極4と負極5の電極組成が同じであれば、電池構成時に電圧としてほぼ0Vに近い値を示す。そして正極4と負極5との間で充電することにより正極4に活物質中のリチウムが正極4から脱離する。一方、負極5に含まれる活物質は非水電解質からリチウムを吸蔵する。このように充電によって活物質中のリチウムの含有組成比が正極4と負極5とで変化し、この電池は電圧を発生する。
本実施の形態による非水電解質二次電池は、組立直後に外部短絡しても特性が低下しにくい。そのため、機器に装着されるまで、電圧が必要ない場合には外部短絡などによる性能劣化を気にせず製造を簡素化・効率化することができ生産性が著しく向上する。また、電池に端子などを接続する際にも外部短絡を気にせず工法を大きく変更することが可能であり、製品精度等が格段に向上する。加えて、従来発生していた外部短絡等による不良が減少し、不良率も低減できる。また、逆充電時にも正極4と負極5の構成が同じであるため、激しい劣化や液漏れ等の問題はなくなる。さらにリフロー実装においても電流がほとんど流れないため、基板に特殊な設計構造を施す必要がなくなる。なお充放電を行った後でも、電圧を0.1V以下になるまで放電すれば同様の効果が得られる。
活物質には、リチウムの挿入・脱離が可能でリチウムを含有する遷移金属酸化物を用いることができる。さらに、リチウムを挿入・脱離可能なサイトをもつリチウム含有遷移金属酸化物であるか、もしくはリチウムを挿入・脱離可能なサイトを持つ遷移金属酸化物が混合されていてもよい。
特に、活物質にはリチウム含有マンガン酸化物を含めることが好ましい。リチウム含有マンガン酸化物は、含有リチウムを可逆的に挿入・脱離することができることに加え、大気中で安定な状態で含有するリチウム量以上にリチウムを吸蔵することができる。
リチウム含有マンガン酸化物としては、リチウム化したラムスデライト型の二酸化マンガン、斜方晶のLi0.44MnO、スピネル型のLi1+XMn2−X(0≦X≦0.33)またはスピネル型のマンガンの一部を異種元素で置換したLi1+XMn2−X−yAO(AはCr、Ni、Co、Fe、Al、B、0≦X≦0.33、0<y≦0.25)などが挙げられる。
組成比や、焼成温度などの焼成条件によっては、リチウム含有マンガン酸化物の混晶体を作ることも可能である。このような混晶体を用いたり、単に2種類以上のリチウム含有マンガン酸化物で混合物を形成したりすることにより、充電・放電の電圧特性を種々変えることができる。
また、活物質がLiCoO、LiNiO、LiNiCo1−X(0<X<1)及びLiCo1/3Ni1/3Mn1/3のうちの少なくとも一種を含むことが好ましい。これらのリチウム含有遷移金属酸化物は、含有リチウムを脱離することができ、反応に使うリチウム供給源として使用できる。リチウム含有マンガン酸化物に混合して用いれば、反応に必要なリチウム量を増やすことが可能であり、充電・放電条件の適用範囲を広げることもできる。
また、上記の含有リチウムを挿入・脱離できるリチウム含有遷移金属酸化物に、MnO、V、V13、Nb、WO、TiOやMoOや、チタン酸リチウムLi4/3Ti5/3またはTi元素の一部を遷移金属酸化物に置換したものを混合することもできる。MnO、V、V13、Nb、WO、TiOやMoOはリチウムを含有しないものの、リチウムを挿入・脱離可能である。Li4/3Ti5/3やその置換体はリチウム含有遷移金属酸化物であるが含有リチウムを反応に使えない。ただし外部からのリチウムを挿入・脱離可能である。このような遷移金属酸化物を混合すると、充電時にリチウムを貯蔵する役割を果たし、加えて充電・放電条件の適用範囲を広げることができる。
正極4、負極5は上記種々の活物質以外に、導電剤やバインダーを含んでもよい。導電剤としては、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、気相成長炭素繊維(VGCF)等を用いることができる。バインダーとしては、ポリテロフルオロエチレン(PTFE)、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体(FEP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのフッ素系樹脂が好ましく、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレン−ジエンゴム(EPDM)等のゴム系の物を用いることも可能である。
なお、図1に示すコイン型電池では外装缶である正極缶1、負極缶2の材質が同一組成であることが好ましい。組立直後には正極4、負極5が同一組成であるため、電圧はほとんど0Vに近い。そのため外部短絡しても電流はほとんど流れない。しかしながら、実際には正極缶1と負極缶2の材質が異なると0.1V未満と微妙ではあるが電位差が生じる。これは外装缶自身の安定な電位が異なるためである。活物質はこの電位差の影響を受けて多少は劣化する可能性がある。そのため、正極缶1と負極缶2とを同組成にすることがより好ましい。このように構成することでより安定性が増し、また電池電圧もより0Vに近くなる。
外装缶の材質には、アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることが好ましく、強度、耐食性から純アルミニウムよりもアルミニウム合金の方がより好ましい。特にマンガン、マグネシウム等を含むアルミニウム合金が好ましい。また、加工性のよいSUS304Nなどのステンレスや鉄と、アルミニウムまたはアルミニウム合金とのクラッド材を用いることでさらに強度、耐食性を上げることができる。但し、SUS304N等の加工性のよいステンレスや鉄は耐食性が低いため、電解液とは触れないように配置する。また、このクラッド材の表面にニッケルメッキを施すか、最初からニッケル/ステンレス/アルミニウム(アルミニウム合金)の3層クラッドを用いることで接触抵抗の低い電池が得られる。
また外装缶として鉄、ニッケル、クロムの少なくとも一種を含み、かつ孔食指数が22以上の合金を用いることが好ましい。クロムとモリブデン及び窒素を含有することが耐食性に対し非常に効果がある。孔食指数PRE(Pitting Resistance Equivalent)はこれらの含有量から導かれる。PREは%Cr+3.3×%Mo+20×%Nで定義されており、塩化物環境中での耐食性の指標とされている。このようなステンレス合金としてSUS444、SUS329J3L、SUS316等が挙げられる。またニッケル、クロムを主体とする合金を用いてもよい。これらは非常に高い強度を有しており、外装缶に用いることが好ましい。コイン型電池では外装缶は集電体としても機能する。一方、円筒形電池や角形電池では外装缶に適用し、正極、負極の集電体にはアルミニウムを用いる構成が好ましい。なおアルミニウム、アルミニウム合金、クラッド材、あるいは鉄、ニッケル、クロムの少なくとも一種を含み孔食指数が22以上70以下の合金、ニッケル、クロムを主体とする合金を単独で用いる以外に、組合せて使用することも可能である。
なお本実施の形態によるコイン型二次電池は、0.1V以下の放電状態(未充電のまま、もしくは充放電後)でリフローにより実装した後に充電することが好ましい。電池自身に電圧がほとんどないため、リフロー実装中に回路にほとんど電流が流れず、基板の部品に悪影響を及ぼさない。実装後に主電源が接続され充電されることで電圧を有する状態になる。なおリフロー実装を適用する場合にも特殊な設計を施す必要がなくなり、基板の設計の簡素化や、部品数の低減などが可能となる。
なお、図1に示すコイン型電池以外に、図2に断面図を示す正極缶と負極缶とが対称形状の非水電解液二次電池に適用してもよい。この電池では、正極缶と負極缶とを構成する外装缶9に、同一組成、重量、形状の電極11が有機電解液を含むセパレータ12により対向した状態にある。外装缶9同士は、例えばポリエチレンから構成された絶縁封止部材10で熱溶着することにより封止されて対称形状の非水電解液二次電池が構成されている。
この電池では、正極缶の形状と負極缶の形状とが対称形状であるため極性をどちらに規定しても同様の放電容量が得られる。このように対称形の非水電解液二次電池では、正極、負極を最初から区別する必要がなく、任意に決定することができるため、機器への接続方法の選択肢が広がる。そのため、機器の設計や形状にもより余裕度が得られる。また電池自身をより簡単な構成とすることができ、生産性が向上する。
なお図1に示すコイン型電池では、外装缶である正極缶1、負極缶2がそれぞれ集電体としての役割を果たすが、円筒型電池や角型電池では端子を設けられた封口板が外装缶に接合されている。また正極、負極は、集電体とその上に設けられた活物質層とを有する。そのため外装缶や端子、集電体も前述のような材料を用いることが好ましく、同一組成のものを用いることがより好ましい。
以下、本発明の好ましい実施例について説明する。まず図1に示すコイン型電池において正極缶1にNi/SUS304/Alのアルミクラッド材を、負極缶2にSUS316を用いて種々の活物質を検討した結果を示す。まず電池Aの作製手順を説明する。
LiNOとMnOとを1:3のモル比で混合し、260℃で5時間予備焼成後に、340℃で5時間焼成することでリチウム化ラムステライド型マンガン酸化物を調製した。この酸化物に導電剤としてカーボンブラックを、結着剤としてPTFEを混合し電極合剤を調製した。なお混合比は重量で88:5:7の割合とした。この電極合剤を2ton/cmで直径10mmのペレットに加圧成形した後、空気中250℃で乾燥してそれぞれ正極4、負極5を作製した。なお正極4:負極5の重量比は1.1:1とした。すなわち正極4の重量は負極5の重量の1.1倍とした。
以上のように作製した正極4、負極5をそれぞれ集電体7C、7Aである導電性カーボンを介して正極缶1、負極缶2に接合した。なお正極缶1の内周と負極缶2の外周には予めピッチをトルエンで希釈した溶液を塗布し、トルエンを蒸発させることによりピッチからなるシーラントを設けた。
そして正極4の上にポリプロピレン製の不織布からなるセパレータ6を配置し、有機電解液を滴下した。なお有機電解液は、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の体積比1:1の混合溶媒にLiPFを1mol/L(M)溶解して調製した。
この状態で負極缶2の外周にポリプロピレン製ガスケット3を装着し、正極缶1に負極缶2をはめ合わせ、非水電解質である有機電解液を正極4と負極5とに介在させた。そして正極缶1をかしめることでコイン型電池を完成させた。電池寸法は直径が16mm、厚みが1.6mmであった。
以下、活物質を変えた以外は電池Aと同様にして電池B〜電池Mを作製した。電池Bでは活物質として、Na0.44MnOをLiNOとLiOHとの混合物と混ぜ、空気中で5時間加熱することでNa/Li交換反応を行って得られたLi0.44MnOを用いた。電池Cでは活物質として、LiOHとMnOを1:2のモル比で混合し、650℃5時間焼成することで得られたLiMnを用いた。電池Dでは活物質として、LiOH、MnO、Bを0.55:0.925:0.025のモル比で混合し、650℃5時間焼成することで得られたLi1.1Mn1.850.05を用いた。電池Eでは活物質として、LiOH、MnOを0.8:1のモルで混合し、450℃5時間焼成することで得られたLi4/3Mn5/3を用いた。
電池Fでは活物質として、LiOH、MnOを1:1のモルで混合し、450℃5時間焼成することで得られたLiMnとリチウム化ラムステライドマンガン酸化物の混晶体からなるリチウム含有マンガン酸化物を用いた。電池Gでは活物質として、電池AのLi1/3MnOと電池CのLiMnとを1:1のモル比で混合して用いた。
電池Hでは活物質として、電池EのLiMnとLiCoOとを9:1のモル比で混合して用いた。電池Iでは活物質として、LiMnとLiNiOとを9:1のモル比で混合して用いた。電池Jでは活物質として、LiMnとLiCo0.5Ni0.5とを9:1のモル比で混合して用いた。電池Kでは活物質として、LiMnとLiCo1/3Ni1/3Mn1/3とを9:1のモル比で混合して用いた。
電池Lでは活物質として、電池EのLiMnとWOとを9:1のモル比で混合して用いた。電池Mでは活物質として、LiCoOとWOとを5:5のモル比で混合して用いた。
またこれらの電池と比較するために従来構成の電池として、正極活物質にLiMnを、負極活物質に天然黒鉛を用いたこと以外は電池Aと同様にして比較電池を作製した。
以上の電池A〜電池Mについて、0.5mAの定電流にて1.5Vまで充電した後に、0.5mAの定電流で0.5Vまで放電して初期放電容量を測定した。比較電池については、0.5mAの定電流にて4.2Vまで充電した後に、0.5mAの定電流で2.5Vまで放電して初期放電容量を測定した。
その後、電池A〜電池Mと比較電池とを60℃の雰囲気にて外部短絡した後、その状態で20日間放置した。その後、電池A〜電池Mについては0.5mAの定電流にて1.5Vまで充電した後に、0.5mAの定電流で0.5Vまで放電して試験後の放電容量を測定した。比較電池については、0.5mAの定電流にて4.2Vまで充電した後に、0.5mAの定電流で2.5Vまで放電して放電容量を測定した。そしてそれぞれの電池について初期放電容量を100として、試験後の放電容量を算出した。その結果を(表1)に示す。
Figure 2007086289
組立時に正極4、負極5が同一組成の活物質を含む電池A〜電池Mは、短絡試験後でも90%以上の放電容量を示した。一方、比較電池は電池A〜電池Mに比べて大きい劣化率を示した。
次に正極缶1と負極缶2の材質を同一とした以外は電池Aと同様にして作製した電池N〜電池Sを用いて正極缶1と負極缶2の材質を検討した結果を説明する。
電池Nでは正極缶1、負極缶2にNi/SUS304/Alのアルミクラッドを用いた。電池Oでは正極缶1、負極缶2にSUS316(Cr:16.1重量%、Mo:2.0重量%、Ni:11.2重量%、Fe:69重量%、孔食指数:22.7)を用いた。電池Pでは正極缶1、負極缶2にSUS329J3L(Cr:22.0重量%、Mo:3.1重量%、Ni:4.84重量%、N:0.10重量%、Fe:68.5重量% 孔食指数:34.2)を用いた。
電池Qでは正極缶1、負極缶2にSUS444(Cr:18.5重量%、Mo:2.1重量%、Fe:77.8重量%、孔食指数:25.4)を用いた。電池Rでは正極缶1、負極缶2にCr:23.2重量%、Mo:7.4重量%、Ni:35.4重量%、N:0.22重量%、Fe:33.4重量%を含み孔食指数が52.4のニッケル合金を用いた。電池Sでは正極缶1、負極缶2にSUS304N(Cr:18.2重量%、Ni:10.1重量%、N:0.12重量%、Fe:77.8重量%、孔食指数:20.6)を用いた。
電池N〜電池Sについて電池A〜電池Mと同様の試験を行った結果を(表2)に示す。
Figure 2007086289
(表2)の結果より、電池N〜電池Rは外部短絡試験後も非常に高い放電容量を示した。一方、電池Sは若干容量が低下した。電池Sで正極缶1、負極缶2に用いたSUS304Nの孔食指数は20.6とやや低いため、外部短絡試験により正極缶1、負極缶2の内面がやや腐食したと考えられる。そのため正極4と正極缶1、負極5と負極缶2との集電性が低下したり正極缶1や負極缶2から溶出した成分が活物質に影響したりしたと考えられる。
次に有機電解液の組成と溶質濃度とを検討した結果を電池T、U、a1、a2を用いて説明する。まず電池Tの構成を説明する。図1に示すコイン型電池において、正極缶1、負極缶2にはステンレスSUS444(孔食指数:25.4)を、ガスケット3にはポリエーテルエーテルケトンを用いた。正極缶1とガスケット3、負極缶2とガスケット3との間にそれぞれブチルゴムをトルエンで希釈した溶液を塗布し、トルエンを蒸発させることによりブチルゴムからなるシーラントを設けた。
有機電解液にはスルホラン(SLF)にLiN(CFSOを1.5M溶解させた溶液を使用した。
電極合剤には電池Cと同様のLiMnを用いた。この電極合剤を0.1ton/cmで直径2.3mmのペレットに加圧成形した後、空気中250℃で乾燥してそれぞれ正極4、負極5を作製した。正極4:負極5の重量比は1.1:1とした。すなわち正極4の重量は負極5の重量の1.1倍とした。
以上の構成で、直径が4.8mm、厚みが1.4mmである電池Tを作製した。なお正極缶1と負極缶2にはそれぞれ端子をレーザ溶接した。
電池Uでは有機電解液の溶媒として、スルホランの代わりにテトラグライム(TG)とジグライム(DG)を3:7の体積比で混合した溶媒を用いた。それ以外は電池Tと同様にして電池Uを作製した。電池a1ではLiN(CFSOの濃度を1.25Mにした。それ以外は電池Tと同様にして電池a1を作製した。電池a2ではLiN(CFSOの濃度を1.0Mにした。それ以外は電池Tと同様にして電池a2を作製した。電池a3では正極:負極の重量比を1:1とした。それ以外は電池a1と同様にして電池a3を作製した。電池a4では正極:負極の重量比を1:1.1とした。それ以外は電池a1と同様にして電池a4を作製した。
このようにして作製した電池T、U、a1、a2、a3、a4を、リフロー炉に通過させた。リフロー条件は以下のとおりである。予熱ゾーンの温度は150℃、通過時間は2分間とした。リフローゾーンでは180℃→250℃→180℃の順に約80秒間で温度変化させた。
電池構成後に充放電していないため、実装前の電池Tと電池Uの電圧はそれぞれ0.004V、0.003Vであった。電池a1、a2、a3、a4の電圧も0.1V以下であった。
実装後に、各電池を充電電圧1.5V、充電保護抵抗3kΩで充電した。さらに、0.005mAの定電流で0.5Vまで放電してリフロー後の放電容量を測定した。一方、別途電池T、U、a1、a2、a3、a4を用意し、リフロー炉を通さずに上述の条件で充放電を行い、初期放電容量を測定した。そして初期放電容量を100として、リフロー後の放電容量の比率を算出した。
また、各電池を正極側と負極側とが逆になるようにリフロー実装して、上述の条件で充放電を行った。この逆充電試験後に上述の条件で充放電を行って放電容量を測定し、上述の初期放電容量を100として、逆充電試験後の放電容量の比率を算出した。その結果を(表3)に示す。
Figure 2007086289
リフロー実装後でも電池T、U、a1、a2、a3、a4は高い容量維持率を示した。また、逆充電後でも漏液等の発生もなく、80%以上の容量を示した。このようにSLFやTG、DGを溶媒に用いた電池はリフローで高温に曝されても放電容量を維持することができる。また正極4と負極5とに同一組成の活物質を用いて電池を構成することにより逆充電にも耐える電池を提供することができる。
次に有機電解液の溶媒としてスルホランを用い、LiN(CFSOの濃度を1.25Mとし、活物質にLiMnとLiCoOとの混合物を用いてLiMnとLiCoOとの混合比を変えた場合の検討結果について説明する。
電池b1〜電池b4ではLiN(CFSOの濃度を1.25Mとした。またLiMnとLiCoOとの比率をそれぞれ9:1、8:2、7:3、5:5とした。これら以外は電池a3と同様にして電池b1〜電池b4を作製した。
このようにして作製した電池b1〜電池b4について電池a3と同様の評価を行った結果を(表4)に示す。
Figure 2007086289
次に活物質にLiMnとLiCo1/3Ni1/3Mn1/3との混合物を用いてLiMnとLiCo1/3Ni1/3Mn1/3との混合比を変えた場合の検討結果について説明する。
電池c1〜電池c4ではLiMnとLiCo1/3Ni1/3Mn1/3と混合比率をそれぞれ9:1、8:2、7:3、5:5とした。これら以外は電池b1と同様にして電池c1〜電池c4を作製した。
このようにして作製した電池c1〜電池c4について電池a3と同様の評価を行った結果を(表5)に示す。
Figure 2007086289
(表4)、(表5)の結果よりリフロー実装後でも電池b1〜b4、電池c1〜c4は高い容量維持率を示した。また、逆充電後でも漏液等の発生もなく、80%以上の容量を示した。このようにスルホランを有機電解液の溶媒に用いた電池は、活物質の混合比率に関わらずリフローで高温に曝されても放電容量を維持することができる。なお、混合活物質を用いた電池b1〜c4については、電解液の塩濃度が1.25Mの場合のみの結果を示したが、1.0Mと1.5Mについても同様の結果が得られた。
次に電池a3とはLiとMnの組成比が異なるLi1.1Mn1.9を活物質に用いた場合の検討結果を説明する。電池d1は、活物質にLi1.1Mn1.9を用いた以外は電池a1と同様にして電池d1を作製した。このようにして作製した電池d1について電池Tと同様の評価を行った結果を電池a1の結果と合せて(表6)に示す。
Figure 2007086289
(表6)の結果よりリフロー通過後でも電池d1は高い容量維持率を示した。また、逆充電後でも漏液等の発生もなく、80%以上の容量を示した。このようにLiとMnの組成比に関わらず、本実施の形態による電池は高いリフロー耐性と逆充電耐性とを有する。
なおこれらの試験には充放電を行う前の電池を用いてリフローを行ったが、充放電を行い、電圧を0.1V以下にした電池でも同様の結果が得られる。
次に図2に示した、正極缶と負極缶とが対称形の非水電解液二次電池の検討結果を説明する。アルミニウム製の外装缶9に、それぞれ電池Cと同じLiMnを含む同一構成(重量、形状)の電極11を接合した。そして有機電解液を含むセパレータ12を介して電極11を対向させ、ポリエチレンの絶縁封止部材10を熱溶着することで封止して対称形状の電池を作製した。有機電解液には電池Aと同組成、同濃度の溶液を用いた。上記構成にて電池Vを作製した。
そして電池Vを、充電電圧1.5V、充電保護抵抗3kΩで充電した後に、0.005mAの定電流で0.5Vまで放電して放電容量を測定した。また、極性を逆に変更して上述の条件にて同様に充放電を行い、放電容量を測定した。この2通りの充放電時の放電容量の比率を算出すると1であった。すなわち電池Vは、極性をどちらに規定しても同様の放電容量を示した。このように対称形の非水電解液二次電池では正・負の接続が逆になっても特性に影響が生じない。このため機器への電池の接続方法の幅が広がり、機器の設計や形状にもより余裕度が得られる。
なお本実施の形態では、形状として主にコイン型を用いて説明したが、これに限定されるものではない。円筒型、角型、アルミラミネート等の形状でも同様な結果が得られる。
本発明による非水電解質二次電池は生産性が高く、機器での逆充電に対して安定であり、機器の基板設計の簡素化が可能である。その工業的価値は極めて高い。
本発明の実施の形態における非水電解質二次電池であるコイン型電池の断面図 本発明の実施の形態における非水電解質二次電池である対称形状電池の断面図
符号の説明
1 正極缶
2 負極缶
3 ガスケット
4 正極
5 負極
6 セパレータ
7A,7C 集電体
9 外装缶
10 絶縁封止部材
11 電極
12 セパレータ

Claims (11)

  1. リチウムを可逆的に吸蔵・放出可能な活物質を含む正極と、
    前記正極の前記活物質と同一組成の活物質を含む負極と、
    前記正極と前記負極とに介在する非水電解質と、を備えた、
    非水電解液二次電池。
  2. 前記非水電解質がスルホラン、3−メチルスルホラン、テトラグライム、ジグライムのうち少なくとも一種を含む、
    請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記活物質がリチウム含有マンガン酸化物を含む、
    請求項1記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記活物質が2種類以上のリチウム含有マンガン酸化物の混晶体と2種類以上のリチウム含有マンガン酸化物の混合物とのいずれかを含む、
    請求項1記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記活物質がLiCoO、LiNiO、LiNiCo1−X(0<X<1)、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3のうち少なくとも一種を含む、
    請求項1記載の非水電解質二次電池。
  6. 前記正極に接続された正極缶と、前記負極に接続された負極缶と、さらに備え、前記正極缶と前記負極缶とは前記正極と前記負極と前記非水電解質とを密閉する外装缶を構成し、前記正極缶の材質と前記負極缶の材質とが同一組成である、
    請求項1記載の非水電解質二次電池。
  7. 前記正極に接続された正極缶と、前記負極に接続された負極缶と、をさらに備え、前記正極缶と前記負極缶とは前記正極と前記負極と前記非水電解質とを密閉する外装缶を構成し、前記外装缶がアルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウムとステンレスとのクラッド材、アルミニウム合金とステンレスとのクラッド材のいずれかで構成された、
    請求項1記載の非水電解質二次電池。
  8. 前記正極に接続された正極缶と、前記負極に接続された負極缶と、をさらに備え、前記正極缶と前記負極缶とは前記正極と前記負極と前記非水電解質とを密閉する外装缶を構成し、前記外装缶が鉄、ニッケル、クロムのうち少なくとも一種を含み、かつ孔食指数が22以上の合金で構成された、
    請求項1記載の非水電解質二次電池。
  9. 前記正極に接続された正極缶と、前記負極に接続された負極缶と、をさらに備え、前記正極缶と前記負極缶とは前記正極と前記負極と前記非水電解質とを密閉する外装缶を構成し、前記正極缶と前記負極缶とが対称形状である、
    請求項1記載の非水電解質二次電池。
  10. リチウムを可逆的に吸蔵・放出可能な活物質を含む正極を作製するステップと、
    前記正極の前記活物質と同一組成の活物質を含む負極を作製するステップと、
    前記正極と前記負極とに非水電解質を介在させるステップと、
    前記正極と前記負極との間で充電させることにより電圧を発生させるステップと、を備えた、
    非水電解質二次電池の製造方法。
  11. リチウムを可逆的に吸蔵・放出可能な活物質を含む正極と、前記正極の前記活物質と同一組成の活物質を含む負極と、前記正極と前記負極とに介在する非水電解質と、を有する非水電解液二次電池を0.1V以下の状態でリフローにより基板に実装するステップと、
    実装後に前記非水電解質二次電池を充電するステップと、を備えた、
    非水電解質二次電池の実装方法。
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