JP2011070861A - 電池ケース及びそれを用いたリチウムイオン電池 - Google Patents

電池ケース及びそれを用いたリチウムイオン電池 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐食性を示し、充放電時にも電解液を変質させることの少ない電池ケースを提供する。
【解決手段】正極缶11内にチタン製又はニッケル製のスペーサー13、正極活物質ペレット14及びセパレータ15を充填する。一方、負極キャップ12内にチタン製又はニッケル製の波座金16、チタン製又はニッケル製のスペーサー17及びリチウム負極活物質18を充填する。そして、正極缶11内に電解液を入れた後、絶縁ガスケット19を介して負極キャップ12を載置してかしめて密封してリチウムイオン電池とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、耐食性に優れた電池ケース、及びそれを用いたリチウムイオン電池に関する。
リチウムイオン電池は、コイン型や円筒型等の形状の電池ケース内に正極材料、負極材料及びリチウム塩が溶解した電解液が封じられており、電池ケースは過酷な腐食環境にさらされている。さらに電池ケースは、充放電において通電材料としての役割も果たすため、電気化学的な腐食の可能性もある。このためリチウムイオン電池に用いられる電池ケースの材料としては、耐食性に優れたSUS304等のステンレスが用いられている(例えば特許文献1)。
特開2008−84752号公報
Journal of Power Sources 146 (2005) 565-569
リチウムイオン電池の高容量化、高出力化の要請にともない、正極活物質として、例えばLiNiPOF、LiNiPO、LiCoPO、LiCoPOF等エネルギー密度の高い正極活物質として提案されている。これらの大きなエネルギー密度を有する正極活物質をリチウムイオン電池に利用すれば、理論的には、大きな充電容量のリチウムイオン電池となるはずである。
ところが、このような正極活物質の充電反応は極めて高い電位において起こるため、環状炭酸エステルや鎖状炭酸エステル等の有機溶媒を用いた従来のリチウムイオン電池用電解液では、溶媒が酸化分解されて使用できなくなるという問題があった。このため、実際に取り出せる容量は、理論的な容量の半分以下となってしまうという問題があった(非特許文献1)。
本発明者らは、上記従来の課題を解決すべく鋭意試験研究を行ない、ニトリル基を含有する有機溶媒が高い正電位においても分解し難く、広い電位窓を有することを見出し、これを用いたリチウム電池用電解液について、すでに特許出願を行なっている(特願2007−333829、及び特願2009−046955)。このリチウムイオン電池用電解液によれば、特に高い正電位において広い電位窓を有するため、LiCoPOF、LiNiPOF、LiCoPO、LiNiPO等の酸化還元電位の高い正極材料を利用することができる。このため、起電力及び出力の大きな電池とすることができる。
しかし、このリチウムイオン電池用電解液を用いた場合、充放電時には正極に極めて高い電圧がかかるため、正極に接触している電池ケースも過酷な酸化的環境にさらされ、従来から用いられているステンレス製の電池ケースでは腐食のため使用できない場合もあり、この電解液に適した容器がないという問題があった。
例えば、リチウムイオン電池の正極活物質としてLiNiPOF、LiNiPO、LiCoPO、LiCoPOF等の正極活物質を上記電解液に用いた場合、充電時に各電極に大きな分極電圧が印加されることとなる。このため、電解質がLiTFSIやLiBETIなど、フッ化物からなる耐食性の皮膜を形成し難い塩の場合は、アルミニウムからなる正極容器を用いた場合、アルミニウムが腐食してしまうという問題が生じていた。
また、電解質がLiBFやLiPFなど、フッ化物からなる耐食性の皮膜を容易に形成するような塩の場合は、高電位にさらされたアルミニウムは、耐食性皮膜の厚さが増加し、電気抵抗が大きくなる。このため、電子パスを形成している集電体と導電助剤との接触域より不動態化が進み、オーミック過電圧が増加し、高出力化の妨げになるという問題があった。
また、負極においても、リチウムイオン電池の負極活物質の充放電反応は低い電位で起こるため、負極に接触している電池ケースも過酷な還元的環境にさらされ、電池ケース表面が変質したり、電解液が電池ケースの表面で変質したりするおそれがあり、どのような負極用の集電材料が適切かということも分からなかった。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、優れた耐食性を示し、充放電時にも電解液を変質させることの少ない電池ケースを提供することを解決すべき課題としている。
発明者らは、上記新たなリチウムイオン電池用電解液を用いた場合であっても腐食に耐え得る電池材料について、鋭意研究を行なった。その結果、オーステナイト系ステンレス、チタン(好ましくはモリブデンを含むオーステナイト系ステンレス)、ニッケル及びアルミニウムが、リチウムイオン電池用電解液中において高い正電位を付与されることにより、優れた耐食性皮膜が形成されることを見出した。さらには、これらの材料が、負極活物質が充電されるときの低い電位にさらされたとしても、優れた耐食性を示し、電解液を変質させることが少ないことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の電池ケースは、リチウム塩が溶解している電解液を備えたリチウムイオン電池に用いられる電池ケースであって、少なくとも該電池ケースの電解液と接触する部分はオーステナイト系ステンレス、チタン、ニッケル及びアルミニウムの少なくとも1種を主要構成成分とする基材からなることを特徴とする。
本発明の電池ケースでは、容器の電解液と接触する部分は、オーステナイト系ステンレス、チタン、ニッケル及びアルミニウムの少なくとも1種を主要構成成分とする基材からなるため、充電時において正極に接触して正電位が付与されると、優れた耐食性皮膜が形成され、腐食の進行が食い止められる。さらには、これらの材料が、負極に接触して充電されるときの低い電位にさらされたとしても、優れた耐食性を示し、電解液を変質させることが少ない。
腐食が問題となるのは電解液と接触する部分であるため、電池ケース全てをこれらの基材で作製する必要はなく、電解液と接触する部分のみでもよい。例えば、これらの基材と他の金属とをクラッドさせた材料等を用い、電池ケースの内側においてのみ、オーステナイト系ステンレス、チタン、ニッケル及びアルミニウムの少なくとも1種を主要構成成分とする基材が剥き出しとなるようにしたり、鉄板やステンレス板をプレス成形した電池ケース材料にニッケルめっきを施したりすることが挙げられる。
また、本発明において「チタン、ニッケル又はアルミニウムを主要構成成分とする基材」とは、リチウムイオン電池用電解液中において、高い正電位が付与されることにより、耐食性皮膜が形成される程度にチタンやニッケルやアルミニウムの含有量が高いものをいう。好ましくはチタン、ニッケル又はアルミニウムが90質量%以上含まれている金属である。
本発明の電池ケースは、LiPF6(六フッ化リン酸リチウム)及び/又はLiBF(四フッ化ホウ酸リチウム)を溶解した電解液を備えたリチウムイオン電池に適用することが効果的である。
また、LiPF及び/又はLiBFに加えて、LiTFSI(リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)及び/又はLiBETI(リチウムビス(ペンタフルオロメタンスルホニル)イミド)が含まれていることも好ましい。LiTFSIやLiBETIは、単独では耐食性の皮膜形成がされ難いが、LiPF及び/又はLiBFと共存させることにより、優れた耐食性皮膜が形成されるからである。また、LiTFSI(リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)は特に分解温度が高く、耐熱特性が向上する上、溶解度が高く、比伝導度を大きくすることができるという長所を有する。
なお、LiPF及び/又はLiBFとLiTFSI及び/又はLiBETIとを共存させる場合、LiPF及び/又はLiBFの添加量は、LiPF及び/又はLiBFに対してモル比で0.5〜4倍の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは1〜2倍である。また、LiPF及び/又はLiBFの濃度は0.5mol/L以上が好ましく、さらに好ましいのは1mol/L以上である。
また、本発明の電池ケースは、電解液にはニトリル化合物が含まれるリチウムイオン電池に適用するのが効果的である。ニトリル化合物を含む電解液は電位窓が広がるため、電池ケースにも優れた耐食性が要求されるからである。
これらの中でも、鎖式飽和炭化水素化合物の両末端にニトリル基が結合した鎖式飽和炭化水素ジニトリル化合物、鎖式エーテル化合物の末端の少なくとも一つにニトリル基が結合した鎖式エーテルニトリル化合物及びシアノ酢酸エステルのうち少なくとも一つのニトリル化合物と、環状炭酸エステル、環状カルボン酸エステル及び鎖状炭酸エステルのうち少なくとも一つとが含まれている電解液が含まれるリチウムイオン電池に適用するのが効果的である。このような電解液は特に優れた電位窓を拡大する効果を有するため、電池ケースにも特に優れた耐食性が要求されるからである。
試験例1(純チタン電極)及び試験例3(SUS304電極)についての電位−電流曲線を示すグラフである。 試験例2(純ニッケル電極)及び試験例3(SUS304電極)についての電位−電流曲線を示すグラフである。 試験例5における各種金属の電位電流曲線である 試験例6における各種金属の電位電流曲線である 試験例7についての電位−電流曲線を示すグラフである。 試験例8についての電位−電流曲線を示すグラフである。 試験例9についての電位−電流曲線を示すグラフである。 各種電極活物質の電位電流曲線及び酸化還元電位(図中矢印の位置)を示すグラフである。 正極缶及び負極キャップの断面図である。 リチウムイオン電池の断面図である。
本発明の電池ケースは、正極と負極とを絶縁するためのシール材を除き、その他の全てをオーステナイト系ステンレスからなる基材、チタン、ニッケル又はアルミニウムを主要構成成分とする基材、の少なくとも1種で構成することもできるが、鉄板やステンレス板からプレス成形した成形基材に無電解ニッケルめっきや電解ニッケルめっきを施してもよいし、他の金属とを組み合わせたクラッド材を用いることもできる。ただし、電解液と接する面においてオーステナイト系ステンレスからなる基材、チタン、ニッケル又はアルミニウムを主要構成成分とする基材、の少なくとも1種が剥き出しとなる必要がある。オーステナイト系ステンレスを用いる場合、モリブデンを含むものは、特に耐食性に優れているため、好ましい。
本発明の電池ケースは、ニトリル化合物が含まれる電解液を収容する電池ケースに適用することが効果的である。ニトリル化合物を含む電解液は電位窓が広がるため(本発明者らが先に出願した特願2007−333829及び特願2009−046955参照)、電池ケースにも優れた耐食性が要求されるからである。
これらの中でも、鎖式飽和炭化水素化合物の両末端にニトリル基が結合した鎖式飽和炭化水素ジニトリル化合物、鎖式エーテル化合物の末端の少なくとも一つにニトリル基が結合した鎖式エーテルニトリル化合物及びシアノ酢酸エステルのうち少なくとも一つのニトリル化合物と、環状炭酸エステル、環状カルボン酸エステル及び鎖状炭酸エステルのうち少なくとも一つとが含まれている電解液が含まれるリチウムイオン電池に適用するのが効果的である。このような電解液は特に優れた電位窓を拡大する効果を有するため、電池ケースにも特に優れた耐食性が要求されるからである。
このような電解液を用いた本発明のリチウムイオン電池用電解液が、優れた電位窓を拡大する効果を有する理由については、必ずしも明確ではないが、次のように考えられる。すなわち、この電解液に含まれている有機溶媒のうち、ニトリル化合物は、電位窓を広げる役割を果たす。また、鎖状炭酸エステルは粘度を下げるため、比伝導度を大きくする役割を果たすと推測される。そして、環状炭酸エステルや環状カルボン酸エステルは、多くのリチウム塩を溶解する上、カーボン負極上にSEIといわれる保護皮膜を形成することで、耐還元性を向上させつつ、Liイオンを通過させることができる特性を付与することができる。そのため、負側および正側の電位窓拡大に効果を発揮することが可能となると考えられる。
以上より、鎖状炭酸エステルと環状炭酸エステル及び/又は環状カルボン酸エステルとを併用することが好ましい。更に好ましくは、鎖状炭酸エステルと環状炭酸エステルとの併用である。具体的には、ジメチルカーボネートとエチレンカーボネートとを併用する。両者の配合割合は特に限定されない。
<チタン、ニッケル及びアルミニウムのリチウムイオン電池用電解液中における電気化学的挙動>
チタン、ニッケル及びアルミニウムがリチウムイオン電池用電解液中において高い正電位を付与されることにより、優れた耐食性皮膜が形成される。このことは、以下の試験例1〜4より明らかにされた。
(試験例1)
試験例1では、純チタン電極をリチウムイオン電池用電解液中で電位走査し、電位−電流曲線を測定した。電解液は次のように調製した。すなわち、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとセバコニトリルとを容量比で25:25:50となるように混合液を調製し、さらにLiBFを1mol/Lとなるように溶解した溶液を電解液とし、三極式電解セル容器に入れた。
電気化学的測定は、作用極として純チタン電極を用い、対極として白金網、参照電極としてLi金属を用いて電位−電流曲線を複数回測定した。掃印速度は5mV/secとした。また、X線光電子分析法(XPS)により、電位走査後のチタン電極の表面分析を行なった。
(試験例2)
試験例2では、純ニッケル電極について、実験例1と同様の条件で電位−電流曲線を複数回測定した。また、X線光電子分析法(XPS)により、電位走査後のニッケル電極の表面分析を行なった。
(試験例3)
試験例3では、ステンレス(SUS304)からなる電極について、実験例1と同様の条件で電位−電流曲線を複数回測定した。SUS304はオーステナイト系ステンレスに属し、主成分であるFeの他、Ni8〜10.5重量%、Cr18〜20重量%を含む合金である。
(試験例4)
試験例4では、純アルミニウムからなる電極について、実験例1と同様の条件で電位掃印を行った。
<結 果>
(1)電位電流曲線
・純チタン電極
試験例1(純チタン電極)及び試験例3(SUS304電極)についての結果を図1に示す。この図から分かるように、試験例1(純チタン電極)では、第1回目の掃引では4.5V位から酸化電流が流れ始め、電位が高くなるにつれて大きな酸化電流が流れたが、さらに大きな電位とするにつれ、徐々に電流値が低下した。また、第2回目の掃引では、酸化電流はほとんど流れなくなくなり、7V以上まで電池ケースとして充分耐えうることが分かった。以上の結果から、純チタン電極では、耐食性に優れた不動態皮膜が形成されることが分かった。
これに対して試験例3(SUS304電極)では、第1回目の掃引では4.6V位から酸化電流が流れ始め、電位が高くなるにつれて大きな酸化電流が流れ、第2回目以降においても、5.8V以降で大きな酸化電流が流れ、耐食性は不十分であることが分かった。
・純ニッケル電極
試験例2(純チタン電極)及び試験例3(SUS304電極)についての結果を図2に示す。この図からわかるように、試験例2(純ニッケル電極)では、第1回目の掃引では4V位から酸化電流が流れ始め、電位が高くなるにつれて大きな酸化電流が流れたが、第2回目の掃引では、4.5V位から僅かに酸化電流が流れるものの、6.3Vくらいまでほとんど電流は増加せず、6Vまでは充分電池ケースとして耐えうることが分かった。以上の結果から、純ニッケル電極でも、耐食性に優れた不動態皮膜が形成されることが分かった。
(2)XPS測定
試験例1(純チタン電極)、試験例2(純ニッケル電極)及び試験例4(純アルミニウム電極)における、電位走査後の電極表面のXPS測定の結果を表1(元素組成)及び表2(ピーク分割)に示す。表1の元素組成から、いずれの電極も、表面に窒素及びフッ素が検出されており、チタンやニッケルやアルミニウムの量は少ないことが分かった。このことから、フッ素化合物からなる皮膜に加えて、窒素化合物からなる皮膜の形成が示唆された。また、表2のピーク分割の結果から、ニトリル由来と考えられるCN三重結合、−C−N結合が検出され、ニトリルの添加が耐食性の皮膜形成に貢献していることが示唆された。またフッ素化合物はピーク分離の結果よりP−F結合、C−F結合を有する化合物である。
Figure 2011070861
Figure 2011070861
(試験例5)
試験例5では、SUS304、SUS316、SUS316L、純ニッケル、純チタン及び純アルミニウムについて正電位側への電位掃印を行い、電位電流曲線を測定した。ここで、SUS316はオーステナイト系ステンレスに属し、主成分であるFeの他、Ni10〜14重量%、Cr16〜18重量%、Mo2〜3重量%を含む合金である。また、SUS316LはSUS316とFe、Ni、Cr及びMoについてはSUS316と同様のオーステナイト系ステンレスであるが、さらに炭素含有量が0.03重量%以下とされているものである。
SUS304、SUS316、SUS316L、純ニッケル、純チタン、純アルミニウム及び純銅について負電位側への電位掃印を行い、電位電流曲線を測定した。
電解液の溶媒は、エチレンカーボネート:ジメチルカーボネート:セバコニトリル=25:25:50(容量比)とし、さらにLiBFを1mol/Lとなるように溶解した溶液を電解液とし、三極式電解セル容器に入れた。
電位電流曲線の測定は、作用極として上記各種電極を用い、対極として白金網、参照電極としてLi金属を用いた。掃引速度は5mV/secとした。
その結果、図3に示すように、高電位側への電位掃印においては、酸化電流が50μAを超える電位はSUS304<SUS316<ニッケル<SUS316L<チタンの順となり、チタンにおいては測定範囲上限の8.6V vs Li/Li+でも、酸化電流が5μA程度であった。
高電位側での酸化電流は、電極や電解液の酸化を示すものである。したがって、以上の結果から、エチレンカーボネート:ジメチルカーボネート:セバコニトリル=25:25:50(容量比)とし、さらにLiBFを1mol/Lとなるように溶解した溶液を電解液とした場合には、正極に接触する電池ケースの材料としてチタン、アルミニウム、SUS304、SUS316L、ニッケル及びSUS316が適用可能であり、好ましいのはチタン、アルミニウム、SUS316L及びニッケルであり、さらに好ましいのはチタン、アルミニウム及びSUS316Lであることが分かった。
一方、低電位側への電位掃印においては、還元電流が50μAを超える電位は、Li/Li+に対してCuが1.7V、Alが0.8V、SUS316が0.2V、SUS304が0.15V、SUS316Lが0.15Vとなり、ニッケル及びチタンについては超えることがなかった。
低電位側での還元電流は、電解液の還元を示すと考えられ、還元電流が小さい方が、電解液の変質が少ないと考えられる。したがって、以上の結果から、エチレンカーボネート:ジメチルカーボネート:セバコニトリル=25:25:50(容量比)とし、さらにLiBFを1mol/Lとなるように溶解した溶液を電解液とした場合には、負極に接触する電池ケースの材料として好ましいのはニッケル、チタン、SUS316L、SUS304、SUS316、及びアルミニウム、であり、特に好ましいのはニッケル、チタン及びSUS316Lであることが分かった。なお、従来から負極用集電体としてよく用いられているCuは好ましくないことが分かった。
(試験例6)
試験例6では、電解質としてLiPFを用い、これを1mol/Lとなるように溶解し、その他は試験例5と同様にして電位電流曲線を測定した。
その結果、図4に示すように、高電位側への電位掃印においては、7.5V vs Li/Li+まではいずれの金属も酸化電流が50μAを超えることはなく、SUS304、SUS316、SUS316L、純ニッケル、純チタン及び純アルミニウムのいずれの金属も正極に接触する電池ケースとして充分使用可能であることが分かった。
一方、低電位側への電位掃印においては、酸化電流が50μAを超える電位は、Li/Li+に対してCuが1.2V、SUS316が1.1V、SUS316Lが0.1V、Alが0.2V、SUS304が0.1Vとなり、ニッケル及びチタンについては超えることがなかった。
低電位側での還元電流は、電解液の還元を示すと考えられ、還元電流が小さい方が、電解液の変質が少ないと考えられる。したがって、以上の結果から、エチレンカーボネート:ジメチルカーボネート:セバコニトリル=25:25:50(容量比)とし、さらにLiPFを1mol/Lとなるように溶解した溶液を電解液とした場合には、負極に接触する電池ケースの材料として好ましいのはニッケル、チタン、アルミニウム及びSUS304であり、特に好ましいのはニッケル、チタンであることが分かった。
ただし、負極活物質の動作する電位は種類によって異なっており、チタン酸リチウム系やFe系の負極活物質を用いた場合には、酸化還元電位がLi/Li+に対して1.5V程度であり、リチウムの析出電位よりも高くなる。このため、そのような高い酸化還元電位を有する負極活物質を用いたリチウムイオン電池においては、銅やSUS316やSUS316Lを負極に接触する電池ケースの材料として用いることもできる。
(試験例7)
試験例7では、作用極としてニッケル板を用い、リチウム塩としてLiPF及びLITFSIを両方含む電解液を用いた。すなわち、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとセバコニトリルとを容量比で25:25:50となるように混合し、ここへLITFSI(1mol/L)とLiPF(0〜1mol/L)とを溶解した液を電解液とし、三極式電解セル容器に入れた。電気化学的測定は、試験例5と同様とした。
(試験例8)
試験例8では、試験例7と同様の電解液を用い、アルミニウムについて正電位側への電位掃印を行い、電位電流曲線を測定した。測定条件は試験例5と同様とした。
(試験例9)
試験例9では、LiTFSIとLiPFとを1:0〜1:0.5の割合で含む電解液を用いた。すなわち、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとセバコニトリルとを質量比で25:25:50となるように混合し、ここへLiTFSI(1mol/L)とLiPF(0〜0.5mol/L)とを溶解した液を電解液を用い、チタンについて正電位側への電位掃印を行い、電位電流曲線を測定した。測定条件は実験例1〜5と同様とした。
<結 果>
ニッケル板を用いた試験例7では、図5に示すように、リチウム塩がLITFSI単独の場合、及びLITFSIの濃度が1mol/Lに対してLiPFがその1/10の0.1mol/Lと少ない場合には電位窓がそれほどは広くならないのに対し、LiPFを0.5mol/L以上添加した場合には、電位窓が大きく貴の方向に広がり、耐食性に優れた不動態皮膜が形成されることが分かった。
また、アルミニウム板を用いた試験例8でも、図6に示すように、LiPFをLiTFSIと共存させることにより、電位窓が飛躍的に広がることが分かった。同様に、チタン板を用いた実験例9でも、図7に示すように、LiPFをLiTFSIと共存させることにより、電位窓が飛躍的に広がることが分かった。
以上の試験例7及び試験例8の電位電流曲線の測定結果から、ニッケル及びアルミニウム、チタンにおいて、LiPFをLiTFSIと共存させることにより、電位窓が飛躍的に広がることが分かった。すなわち、リチウム塩がLITFSI単独の場合、及びLITFSIの濃度が1mol/Lに対してLiPFがその1/10の0.1mol/Lと少ない場合には電位窓がそれほどは広くならないのに対し、LiPFを0.5mol/L以上添加した場合には、電位窓が大きく貴の方向に広がり、耐食性に優れた不動態皮膜が形成されることが分かった。なお、LiBETIはLITFSIと同様の化学構造を有すること、及びLiBFはLiPFと同様の化学構造を有することから、LiBETIの替わりにLiBETIを用いたり、LiPFの替わりにLiBFを用いたりしても、同様の耐食性皮膜を形成できることは当然である。
<電池ケースの材質の選択>
電池ケースの材質は、電極活物質の作動電位及び電解液の種類を考慮して選択されることが好ましい。図7に各種電極活物質の電位電流曲線及び酸化還元電位(図中矢印の位置)を示す。
負極活物質の動作する電位は、カーボン系やシリコン系ではリチウムの析出電位に近い位置にあるが、チタン酸リチウム系やFe系の負極活物質を用いた場合には、酸化還元電位がLi/Li+に対して1.5V程度であり、リチウムの析出電位よりもかなり高くなる。このため、たとえば、チタン酸リチウム系やFe系の負極活物質を用いたリチウムイオン電池において、エチレンカーボネート:ジメチルカーボネート:セバコニトリル=25:25:50(容量比)とし、さらにLiBFを1mol/Lとなるように溶解した溶液を電解液としとなるように溶解した溶液を電解液とした場合には、図3に示すように、チタン、ニッケル、アルミニウム、SUS304、SUS316及びSUS316Lを負極に接触する電池ケースの材料として用いることもできる。なぜならば、これらの材料は、チタン酸リチウム系やFe系の作動電位において、還元電流が小さいことから、電池ケースの負極や電解液の変質のおそれが小さいからである。
これに対して、カーボン系やシリコン系の負極活物質を用いたリチウムイオン電池においては、チタン、ニッケル、アルミニウム、SUS304、SUS316及びSUS316Lを用いることが好ましい。なぜならば、これらの材料は、カーボン系やシリコン系の作動電位において、還元電流が小さくなっており、電池ケースの負極や電解液の変質のおそれが小さいからである。
また、エチレンカーボネート:ジメチルカーボネート:セバコニトリル=25:25:50(容量比)とし、さらにLiBFを1mol/Lとなるように溶解した溶液を電解液とした場合には、図3に示すように、SUS304は、5.5V vs Li/Li+で急激に酸化電流が流れることから、動作電位が高い電位であるLiCoMn0系、LiNiP0F系、LiCoP0F系及びLiNi0.5Mn1.5系の正極活物質を用いたリチウムイオン電池の電池ケースとしてSUS304は用いることができず、これに対して、SUS316、Ni、Al、SUS316L及びTiは用いることができる。この中でも好ましいのはNi、Al、SUS316L及びTiであり、さらに好ましいのはAl、SUS316L及びTiであり、最も好ましいのはTiである。
一方、エチレンカーボネート:ジメチルカーボネート:セバコニトリル=25:25:50(容量比)とし、さらにLiPFを1mol/Lとなるように溶解した溶液を電解液とした場合には、図4に示すように、動作電位が高い電位であるLiCoMn0系、LiNiP0F系、LiCoP0F系及びLiNi0.5Mn1.5系の正極活物質を用いたリチウムイオン電池の電池ケースとして、SUS304、SUS316、Ni、Al、SUS316L及びTiの何れも用いることができる。この中でも好ましいのはSUS304、SUS316、Al、SUS316L及びTiであり、さらに好ましいのはSUS304、SUS316、Al及びSUS316Lであ。
負極活物質の動作する電位は、カーボン系やシリコン系ではリチウムの析出電位に近い位置にあるが、チタン酸リチウム系やFe系の負極活物質を用いた場合には、酸化還元電位が1.5V程度であり、リチウムの析出電位よりもかなり高くなる。このため、たとえば、チタン酸リチウム系やFe系の負極活物質を用いたリチウムイオン電池において、エチレンカーボネート:ジメチルカーボネート:セバコニトリル=25:25:50(容量比)とし、さらにLiPFを1mol/Lとなるように溶解した溶液を電解液としとなるように溶解した溶液を電解液とした場合には、図4に示すように、銅、チタン、ニッケル、アルミニウム、SUS304、SUS316及びSUS316Lを負極に接触する電池ケースの材料として用いることもできる。なぜならば、これらの材料は、チタン酸リチウム系やFe系の作動電位において、還元電流が小さいことから、電池ケースの負極や電解液の変質のおそれが小さいからである。
これに対して、カーボン系やシリコン系の負極活物質を用いたリチウムイオン電池においては、チタン、ニッケル、アルミニウム、SUS304を用いることが好ましい。なぜならば、これらの材料は、カーボン系やシリコン系の作動電位において、還元電流が小さくなっており、電池ケースの負極や電解液の変質のおそれが小さいからである。
<リチウムイオン電池の作製>
本発明の電池ケースを用いたリチウムイオン電池の作製例を以下に示す。すなわち、まず、図8に示すように、有底円筒状のチタン製又はニッケル製の正極缶11と、有底円筒状で扁平状のチタン製又はニッケル製の負極キャップ12とを用意する。正極缶11と負極キャップ12とで電池ケースが構成される。
ついで、図9に示すように、正極缶11内に、チタン製又はニッケル製のスペーサー13、正極活物質ペレット14及びセパレータ15を充填する。一方、負極キャップ12内に、チタン製又はニッケル製の波座金16、チタン製又はニッケル製のスペーサー17及びリチウム負極活物質18を充填する。そして、正極缶11内に電解液を入れた後、絶縁ガスケット19を介して負極キャップ12を載置してかしめて密封してリチウムイオン電池とする。
以上のように構成されたリチウムイオン電池は、充電時に正極缶11内部表面に耐食性の不動態皮膜が形成され、充分な耐食性を有することとなる。
この発明はリチウムイオン電池に適用される。
ここに、リチウムイオン電池は電解液、正極、負極、セパレータ及びケースを備えてなる。
(電解液)
電解液はLi塩(電解質)と有機溶媒とを含んでいる。
Li塩には、Liイオン電池用の一般的なLi塩を用いることができる。例えば、LiPF6(六フッ化リン酸リチウム)、LiBF(四フッ化ホウ酸リチウム)、LiTFSI(リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)、LiTFS(トリフルオロメタンスルホン酸リチウム)、LiBETI(リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド)又はこれらの2種以上を用いることができる。
なかでも、正極の酸化還元電位が4.5V以上のものについては、LiPF、及び/又はLiBFを使用することが好ましい。また、LiTFSIやLiTFSやLiBETIを用いる場合、LiPF又はLiBFを添加することが好ましい。
有機溶媒もLiイオン電池に用いられる一般的なものを採用できる。かかる有機溶媒としては環状炭酸エステル、環状カルボン酸エステル及び鎖状炭酸エステルの中から選ばれる1種、又は2種以上が好ましい。更に好ましくは、環状炭酸エステルと鎖状炭酸エステルとを併用する。具体的には、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとを併用することが特に好ましい。両者の配合割合は特に限定されない。環状カルボン酸エステルとしてはγ−ブチロラクトンを用いることができる。
更にはニトリル化合物を有機溶媒として用いることができる。ここで、ニトリル化合物としては、鎖式飽和炭化水素化合物の両末端にニトリル基が結合した鎖式飽和炭化水素ジニトリル化合物、鎖式エーテル化合物の末端の少なくとも一つにニトリル基が結合した鎖式エーテルニトリル化合物及びシアノ酢酸エステルのうち少なくとも一つのニトリル化合物を挙げることができる。
鎖式飽和炭化水素化合物の両末端にニトリル基が結合した鎖式飽和炭化水素ジニトリル化合物としては、例えば、スクシノニトリルNC(CHCN、グルタロニトリルNC(CHCN、アジポニトリルNC(CHCN、セバコニトリルNC(CHCN、ドデカンジニトリルNC(CH10CNなどのような直鎖状のジニトリル化合物の他、2−メチルグルタロニトリルNCCH(CH)CHCHCN等のように分枝を有していても良い。これらの鎖式飽和炭化水素ジニトリル化合物は、炭素数は特に限定されないが20以下であることが好ましい。更に好ましくは7〜12である。
鎖式エーテル化合物の末端の少なくとも一つにニトリル基が結合した鎖式エーテルニトリル化合物としては、オキシジプロピオニトリルNCCHCH−O−CHCHCNや、3−メトキシプロピオニトリルCH−O−CHCHCN等が挙げられる。これらの鎖式エーテルニトリル化合物は、炭素数は特に限定されないが、20以下であることが好ましい。
シアノ酢酸エステルとしてはシアノ酢酸メチル、シアノ酢酸エチル、シアノ酢酸プロピル、シアノ酢酸ブチル等が挙げられる。これらのシアノ酢酸エステルは、炭素数は特に限定されないが、20以下であることが好ましい。
これらニトリル化合物は電解液において電位窓を特に正方向に広げる作用を奏する。
電位窓を広げる作用の観点からジニトリル化合物が好ましい。中でも、セバコニトリルの採用が更に好ましい。
ただし、ニトリル化合物は粘度が高いので、上述の鎖状炭酸エステル、環状炭酸エステル及び/又は環状カルボン酸エステルと併用することが好ましい。更に好ましくはニトリル化合物と鎖状炭酸エステル及び環状炭酸エステルとを併用する。鎖状炭酸エステルとしてはジメチルカーボネートを採用することができ、環状炭酸エステルとしてはエチレンカーボネートを採用することができる。
この場合、有機溶媒全体に占めるニトリル化合物の配合割合は1〜90容量%とすることが好ましい。更に好ましくは5〜70容量%であり、更に更に好ましくは、10〜50容量%である。
Li塩の濃度は0.01mol/L以上であって、飽和状態よりも低い濃度とする。Li塩の濃度が0.01mol/L未満であると、Liイオンによるイオン伝導が小さくなり、電解液の電気抵抗が高くなるので好ましくない。他方、飽和状態を超えると、温度等の環境変化によって溶解しているLi塩が析出するので好ましくない。
(正極)
正極は正極活物質と集電体とを備える。
(正極活物質)
正極活物質とは「負極よりも高い電位で結晶構造内にリチウムが挿入/離脱され、それに伴って酸化/還元が行われる物質」をいう。
正極活物質としては(1)酸化物系、(2)オリビン型結晶構造を有するリン酸塩系、及び(3)オリビンフッ化物系を挙げることができる。
(1)酸化物系
1−1具体的物質
酸化物系としては、Li1−xCoO(x=0〜1:層状構造)、Li1−xNiO(x=0〜1:層状構造)、Li1−xMn(x=0〜1:スピネル構造)、Li2−yMnO系(y=0〜2)及びこれらの固溶体(ここで固溶体とは、上記酸化物系の正極活物質において金属原子が自由な割合で混合された物質を指す。)を挙げることができる。また、これらのうちの金属原子を他の金属原子でドープしたものも含まれる。ドーパントとしては酸化還元反応において電気化学的な特性を変化させられるものであれば特に限定されるものではない。例えば、Li、Mg、Al、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb及びMoの1種又はそれ以上を用いることができる。
1−2 特性
この正極活物質の一般的な放電電位は5V (vs Li/Li)未満である。但し、LiMn系でNiに一部置換した、LiNi0.5Mn1.5は、放電電位が4.7Vであり、急速充電をおこなう際には過電圧分を加味し、5Vを超える充電電圧を必要とする場合がある。また、LiCoMnOは放電電圧が5.2V程度から始まるため、これも充電電圧は5Vを超える。また、酸化物系は一般に300℃未満で分解し、酸素発生とともに比較的大きな発熱反応がある。このため、過充電が起こらないような制御回路が必要とされる。
(2)オリビン型結晶構造を有するリン酸塩系
2−1具体的物質
オリビン型結晶構造を有するリン酸塩系としては、Li1−xNiPO (x=0〜1)、Li1−xCoPO (x=0〜1)、Li1−xMnPO (x=0〜1)、Li1−xFePO (x=0〜1)及びこれらの固溶体(ここで固溶体とは、上記リン酸塩系の正極活物質において金属原子が自由な割合で混合された物質を指す。)を挙げることができる。また、これらのうちの金属原子を他の金属原子でドープしたものも含まれる。ドーパントとしては酸化還元反応において電気化学的な特性を変化させられるものであれば特に限定されるものではない。例えば、Mg、Al、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb及びMoの1種又は2種以上を用いることができる(特開2008−130525号参照)。
2−2 特性
この正極活物質の酸化還元電位は、上記酸化物系とは異なり300℃未満では発熱反応が小さい上、酸素は発生せず、安全性が高いことから注目されている。また、リン酸塩系のうち、LiCoPO系は放電電位が4.8V程度であり、急速充電に際しては5V以上で耐電圧を有する電解液が必要とされる。LiNiPOの放電電位は5.2V (vs Li/Li)が示唆されている。
(3)オリビンフッ化物系
3−1 具体的物質
Li2−xNiPOF (x=0〜2)、Li2−xCoPOF (x=0〜2)が知られており、その他Li2−xMnPOF (x=0〜2)、Li2−xFePOF (x=0〜2)が考えられる。
また、これらの固溶体(ここで固溶体とは、上記オリビンフッ化物系の正極活物質において金属原子が自由な割合で混合された物質を指す。)も挙げることができる。さらに、これらのうちの金属原子を他の金属原子でドープしたものも含まれる。ドーパントとしては酸化還元反応において電気化学的な特性を変化させられるものであれば特に限定されるものではない。例えば、Mg、Al、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb及びMoの1種又はそれ以上を用いることができる。
3−2 特性
この正極活物質の酸化還元電位はオリビン系と同様に、上記酸化物系とは異なり、300℃未満の分解では、発熱反応が小さい上、酸素発生がないため、正極活物質由来の電池発火の影響は小さいと考えられ安全性の面で注目されている。また、電池の電気容量密度(mAh/g)を上記リン酸塩系よりも高くできる(特開2003−229126号公報参照)。しかし、例えばLiCoPOF系は、平均放電電位が4.8V程度であり、急速充電に際しては5V以上で耐電圧を有する電解液が必要とされる。また、LiNiPOF系の放電電位は5.2V(vs Li/Li)程度であり、5V以上で耐電圧を有する電解液が必要とされる。
(4)その他
その他、リチウム非含有のFeF、有機導電性物質を用いた共役系ポリマー、シェブレル相化合物等を用いることもできる。また、遷移金属カルコゲン化物、バナジウム酸化物およびそのリチウム塩、ニオブ酸化物およびそのリチウム塩、さらには、複数の異なった正極活物質を混合して用いることも可能である。
正極活物質粒子の平均粒径は、特に限定はされないが、10nm〜30μmであることが好ましい。
(正極用集電体)
正極用集電体とは正極活物質を担持する導電性の基板である。
正極の集電体の成形材料は、充電時において安定であることが要求される。特に、酸化還元電位の高いオリビン型結晶構造を有するリン酸塩系及びオリビンフッ化物系の正極活物質を用いるときには、耐食性に優れた素材を使用することが好ましい。
例えば、電解質としてLiPF、LiBFを使用する場合、オーステナイト系ステンレス、Ni、Al、Ti等を用いることができるが、使用する正極活物質の動作電位を考慮し、適宜選択することが好ましい。例えば、電解質としてLiPFを用いる場合は、Li/Li+電極に対して6Vでも使用することができるが、電解質としてLiBFを用いる場合、SUS304はLi/Li+電極に対し5.8V以下で充放電可能な場合のみ用いることができる。また、電解質としてLiTFSIを使用する場合、正極集電体表面に耐食性皮膜を形成させるべく、LiPFを共存させることが好ましい。LiBETI及びLiTFSもLiTFSIの場合と同様である。
また、Al等の導電金属材料へ導電性DLC(ダイヤモンドライクカーボン)を周知の方法で被覆したものを集電体として用いることもできる。電解質がLiBFやLiPFなど、容易にフッ化物皮膜を形成するようなリチウム塩の場合は、アルミニウム上へ厚いフッ化皮膜が形成し、耐食性は向上するものの、電子伝導性が低下し、ひいてはオーミック過電圧増加に伴う、高出力化が阻害されることとなる。Al等の導電金属材料へ導電性DLCを被覆すれば、フッ化物皮膜は導電性DLCの欠陥部分の極わずかな面積でのみ発生するだけである。このため、高電圧化しても電子伝導性の低下は無視できる程度となり、懸念されている高電圧化による出力低下は防ぐことが可能となる。
ここで、導電性ダイヤモンドライクカーボンとは、ダイヤモンド結合(炭素同士のSP混成軌道結合)とグラファイト結合(炭素同士のSP混成軌道結合)の両方の結合が混在しているアモルファス構造をとるカーボンのうち、導電性が1000Ωcm以下のものをいう。ただし、アモルファス構造以外に、部分的にグラファイト構造からなる結晶構造(すなわちSP混成軌道結合からなる六方晶系結晶構造)からなる相を有し、これにより導電性が発揮されるものも含まれる。グラファイトとダイヤモンドの中間の性質を有するダイヤモンドライクカーボンは、成膜時にダイヤモンドライクカーボンを構成する炭素原子のSP混成軌道結合とSP混成軌道結合の比率を調整することで、導電性を調節することができる。
勿論、上記耐食性導電性金属材料を導電性DLCで被覆してもよい。
集電体の形状及び構造は、正極活物質や電池の構造に応じて、任意に設計可能である。
(正極の前処理)
リチウムイオン電池用正極は、リチウムイオン電池に組み込む前に、ニトリル化合物を1容量%以上含む有機溶媒中にリチウム塩が溶解した前処理用電解液中に正電極を浸漬する浸漬処理工程を行い、さらに電極に正電圧を付与する正電圧処理工程を行なう。こうして前処理された電極は、ニトリル化合物を全く含まない電解液や、ニトリル化合物の添加量の少ない電解液を用いたリチウムイオン電池に用いても、電位窓が広く、高い電位においても電解液を分解し難くなる(特願2009−180007号参照)。このような広い電位窓の電極となる理由は、電極上に窒素を成分として含む耐食性の皮膜が形成されるためであると推測される。
(負極)
負極は負極活物質と集電体とを備える。
(負極活物質)
負極活物質とは「正極よりも低い電位で結晶構造内にリチウムが挿入/離脱され、それに伴って酸化/還元が行われる物質」をいう。
負極活物質としては、例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、ハードカーボン等の種々の炭素材料やチタン酸リチウム(LiTi12)、HTi1225、HTi13、Feなどが挙げられる。また、これらを適宜混合した複合体も挙げることができる。さらには、Si微粒子やSi薄膜、これらのSiがSi−Ni、Si−Cu、Si−Nb、Si−Zn、Si−Sn等のSi系合金となった微粒子や薄膜が挙げられる。さらには、SiO酸化物、Si−SiO複合体、Si−SiO−カーボンなどの複合体等を挙げることができる。
(負極用集電体)
負極用の集電体は汎用的な導電性金属材料、Cu、Al、Ni、Ti、オーステナイト系ステンレス等で形成することができる。
但し、電解液にニトリル化合物を用いたとき(他の有機溶剤との併用を含む)には、電解液中のLi塩に応じて適宜選択する必要がある。すなわち、電解質としてLiPF、LiBFを使用する場合、オーステナイト系ステンレス、Ni、Al、Ti等の使用が可能となる。ただし、使用する負極活物質の動作電位に応じて、適宜選択する必要がある。負極活物質としてカーボン系やSi系を使用する場合において、電解質としてLiBFを使用した場合は、Cu以外のAl、Ni、Ti、オーステナイト系ステンレス等からなる集電体を使用することができる。負極活物質としてチタン酸リチウムやFe系の化合物を用いた場合は、Cuを含む上記材料の全てが適用可能である。一方、電解質としてLiPF使用時はAl、Ni及びTiが好ましく、オーステナイト系ステンレス及びCuは好ましくない。また、電解質としてLiTFSIや、LiBETI、やLiTFSを使用する場合、Ni、Ti、Al、Cu、オーステナイト系ステンレスの何れも使用することができる。
(正極用電子伝導部材)
正極活物質には導電性の小さいものがある。従って、正極活物質と集電体との間に導電性の電子伝導部材を介在させて、両者の間に十分な電子伝導パスを確保することが好ましい。
ここで電子伝導部材は正極活物質と集電体との間に電子伝導パスを形成できればその形態は特に限定されるものではなく、例えばアセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト粉、ダイヤモンドライクカーボン、グラッシーカーボン等の導電性粉体(導電助剤)を用いることができる。ダイヤモンドライクカーボン及びグラッシーカーボンは、カーボンブラックやグラファイトよりもはるかに広い電位窓を有しており、高電位を付与した場合の耐食性に優れているため、好適に用いることができる。また、これらの導電助剤に金属微粒子が担持されていることも好ましい。金属微粒子としては、例えばPt、Au、Ni等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、これらの合金であっても良い。
電子伝導材料として、正極活物質を被覆する導電性皮膜(DLC膜等)、正極活物質を埋入させた導電性薄膜(金の薄膜等)を用いることができる。
特に、LiNiPOF系の正極活物質はそれ自身の及び/又はその表面皮膜の導電性が小さいので、これを集電体へ単に担持させてなるものではリチウムイオン電池の正極として機能しない場合がある。LiNiPOF系の正極活物質の性能評価のために、これを金等の導電薄膜へハンマー等で物理的に打ち込み、電池の正極を形成することができる。
ここにLiNiPOF系正極活物質とはLiNiPOF及びこれへ適宜ドーパントをドープしたものを指す。
(負極用電子伝導部材)
正極用電子伝導部材と同様な物を用いることができる。
(セパレータ)
セパレータは電解液中へ浸漬され、正極と負極とを分離し両者の短絡を防ぐとともに、Liイオンの通過を許容する。
かかるセパレータには、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂から成る多孔質フィルムが挙げられる。
この発明は、上記発明の実施形態の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
11、12…チタン又はニッケルからなる電池ケース(11…正極缶、12…負極キャップ)
13…スペーサー
14…正極活物質ペレット
15…セパレータ
16…波座金
17…スペーサー
18…リチウム負極活物質
19…絶縁ガスケット

Claims (8)

  1. リチウム塩が溶解している電解液を備えたリチウムイオン電池に用いられる電池ケースであって、少なくとも該電池ケースの電解液と接触する部分は、オーステナイト系ステンレスからなる基材、チタン、ニッケル又はアルミニウムを主要構成成分とする基材、の少なくとも1種からなることを特徴とする電池ケース。
  2. 前記リチウム塩にはLiPF及び/又はLiBFが含まれていることを特徴とする請求項1記載の電池ケース。
  3. 前記リチウム塩には、さらにLiTFSI及び/又はLiBETIが含まれていることを特徴とする請求項2記載の電池ケース。
  4. 前記電解液にはニトリル化合物が含まれていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の電池ケース。
  5. 電池ケース内にリチウム塩が溶解している電解液を備えたリチウムイオン電池であって、
    該電池ケースの少なくとも電解液と接触する部分は、オーステナイト系ステンレス基材、チタン、ニッケル又はアルミニウムを主要構成成分とする基材、の少なくとも1種からなることを特徴とするリチウムイオン電池。
  6. 前記リチウム塩にはLiPF及び/又はLiBFが含まれていることを特徴とする請求項5記載のリチウムイオン電池。
  7. 前記リチウム塩には、さらにLiTFSI及び/又はLiBETIが含まれていることを特徴とする請求項6記載のリチウムイオン電池。
  8. 前記電解液にはニトリル化合物が含まれていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項記載のリチウムイオン電池。
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