JPWO2006046464A1 - 紫外線硬化型インク梱包体 - Google Patents
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Abstract
低コストで振動や曲げ等の外的要因に対して、長期に渡って遮光性とインク耐性を有する紫外線硬化型インクジェット記録方法に用いるインク袋体およびインク梱包体を提供することにある。又、紫外線硬化型インク梱包体であって、多層膜で形成された袋体と、 前記袋体内に収納された紫外線硬化型インクとを有し、前記多層膜は 遮光層と、収納すべき前記紫外線硬化型インクによる浸漬テストで質量変化率が1%以下の耐インク層とを有するものである。
Description
本発明は、紫外線硬化型インクジェット記録方法で用いられるインク梱包体及びインク袋体に関する。
インクジェット記録方式には、水性インク、油性インク、溶剤インク、紫外線硬化型インク等、さまざまなインクを用いる方法がある。
近年、紫外線やEB等の活性エネルギー線硬化型インクジェット記録方式は、インク吸収性の乏しい基材に対しても画像形成する方法として注目を集めている。これらには、水、水性溶剤、各種有機溶剤にて反応性のモノマーを希釈した溶剤タイプと、硬化後溶剤が残らない無溶剤タイプとがある。近年は、VOCフリーが望まれる背景もあって、無溶剤型のインクが注目されている。
活性エネルギー線によりインクを硬化する、活性エネルギー線硬化型のインクとしては、アクリレートモノマーを主体としたラジカル重合性のインクと、エポキシモノマーやオキセタンモノマーを主体としたカチオン重合性のインクが知られている。
水性インク、油性インク、溶剤インクに関しては、多くのインク袋体が実用化されており、これらのインクを用いた場合でも、十分な耐久性、保存性を持った構成が知られている。
しかしながら、活性エネルギー線硬化型のインクに用いるアクリレートモノマー、エポキシモノマー、オキセタンモノマー等は、従来の水性インク、油性インク、溶剤インクに用いられてきた希釈溶剤とは大きく異なる性質を示し、インクの貯蔵等に関して、特に長期の耐久性、保存性には多くの問題を抱えていた。モノマーはプラスチックの添加剤として用いる可塑剤に近い性質を持っており、多くのプラスチックと相溶しやすい。そのため、これらのインクと接触する部材として、従来から用いられているような部材を用いると耐インク性がないため、活性エネルギー線硬化型のインクによって変質し、その機能を発揮できない。
これらのモノマー成分は従来の希釈溶剤に比べて、インク袋体に用いる構成部材を著しく溶解、膨潤させやすいために、インク袋体の変形等の問題が生じていた。また、溶出成分によっては、インクジェットノズルの詰まりを生じさせる、活性エネルギー線による硬化感度が低下するといった問題も生じることが分かった。特に、エポキシモノマー、オキセタンモノマー、ビニルエーテルモノマー等を用いたカチオン重合性のインクは、ラジカル重合性のインクに比べて臭気、感度、基材への密着性等の点で利点があるものの、さまざまなプラスチック部材に対する侵食性、膨潤性が大きく、部材の寸法・硬度等が変化する等の問題があった。
また、活性エネルギー線硬化型のインクは紫外線等の活性エネルギー線により硬化するため、インク袋体には遮光性が求められる。
これらの耐インク性と遮光性とを備えた部材としてSUS(Stainless Used Steel)等の金属を用いたインク袋体が考えられるが、コストが高く実用的ではない。また、重合タイプによってはインクが消費されるに従い、インク袋体内の空気量の影響で保存性が劣化する場合がある。例えば、ラジカル重合性インクの場合、混入空気から持ち込まれる水分により、主成分であるアクリル酸エステル等の加水分解が進行する。また、酸を活性種とするカチオン重合性インクの場合、インク中に微量含まれる水分が暗反応を抑制する働きがあり、乾燥空気の混入により脱水現象が起こり、わずかに発生した酸成分による暗反応が促進される。
混入空気による影響をなくすには、インクの消費に伴いインク袋体の容積が減少可能な軟包材が好適である。具体的には、フレキシブルなフィルム状の遮光部材、耐インク部材を組み合わせたシートを用い、インク装填時に減圧しながらパッキング・ヒートシールしたインク袋体である。軟包材とすることにより、さまざまな機能を付与することができ、かつインク袋体のコストを低減することができ、廃棄部材の軽減をすることができる。
そこで、遮光性の大きい金属膜の遮光部材と耐インク部材からなる、多層の複合フィルムを用いた軟包材のインク袋体を検討したが、このような単純な組み合わせでは、十分な保存性、耐久性を持たせることができなかった。
また、製造されたインク袋体は載置台に載置された状態で外箱に収納されており、インク袋体はインク導出部が載置台と外箱の側壁により固定され、幅は載置台の側壁で動きが規制されている。このため、インク袋体が輸送、取り扱い等で動かされたり、振動が与えられたとき、インク袋体のインク収納部は前後に移動するようになる。特にインク収納部がインク導出部側に移動した場合、インク収納部は縮んだ状態になるため、インク収納部にシワが発生しやすくなる。
一旦、シワが発生すると同じ場所にシワが発生しやすくなり、何回も繰り返されることで外箱の内側と擦れ、シワの発生箇所にピンホールが発生しやすくなる。特にインク収納部をアルミニウム箔層を有する多層フィルムで作製してある場合は、折れ曲がりやすいため、折れ曲がった部分が外箱の内側と擦れピンホールが入り、遮光性を低下させるという問題があった。
遮光性に関しては、特許文献1に、紫外線を透過するインクタンクに紫外光を減光する膜を密着させ、遮光性とインク残量の視認性を考えた提案があるが、わずかではあるもの紫外線透過性があるため、長期保存には不十分であった。
特許文献2は、インクタンク部材の機械的強度を得ること、インクタンク部材からの溶出物によるインクへの影響を抑えることを目的としたものであるが、低コストで遮光性とインク耐性を満足させるには不十分であった。特に、長期保存または高温保存ではインクがわずかに遮光部材まで到達し、遮光部材の劣化、遮光部材と耐インク部材との接着強度の低下等の問題が生じる。
特開2003−182111号公報
特開2004−188903号公報
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、低コストで振動や曲げ等の外的要因に対して、長期に渡って遮光性とインク耐性を有する紫外線硬化型インクジェット記録方法に用いるインク袋体及びインク梱包体を提供することにある。
本発明の上記課題は、以下の構成により達成される。
[構成1]
紫外線硬化型インク梱包体で、(1) 多層膜で形成された袋体と、(2) 前記袋体内に収納された紫外線硬化型インクとを有し、前記多層膜は(a) 遮光層と、(b) 収納すべき前記紫外線硬化型インクによる浸漬テストで質量変化率が1%以下の耐インク層とを有す。
[構成2]
前記耐インク層の内側にヒートシール層を有する構成1に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成3]
前記遮光層が2層以上で構成される構成1又は2に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成4]
前記遮光層がアルミ層である構成1〜3の何れか1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成5]
前記遮光層がアルミ層と遮光性素材を含有する樹脂層の2種類である構成3に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成6]
前記遮光層の外側にナイロンまたはポリエステルからなる保護層を有する構成1〜5の何れか1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成7]
前記耐インク層がナイロンまたはポリエステルである構成1〜5の何れか1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成8]
前記ヒートシール層がポリエチレンである構成2〜7の何れか1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成9]
前記ポリエチレンがメタロセン触媒を使用して製造されたポリエチレンである構成8に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成1]
紫外線硬化型インク梱包体で、(1) 多層膜で形成された袋体と、(2) 前記袋体内に収納された紫外線硬化型インクとを有し、前記多層膜は(a) 遮光層と、(b) 収納すべき前記紫外線硬化型インクによる浸漬テストで質量変化率が1%以下の耐インク層とを有す。
[構成2]
前記耐インク層の内側にヒートシール層を有する構成1に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成3]
前記遮光層が2層以上で構成される構成1又は2に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成4]
前記遮光層がアルミ層である構成1〜3の何れか1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成5]
前記遮光層がアルミ層と遮光性素材を含有する樹脂層の2種類である構成3に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成6]
前記遮光層の外側にナイロンまたはポリエステルからなる保護層を有する構成1〜5の何れか1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成7]
前記耐インク層がナイロンまたはポリエステルである構成1〜5の何れか1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成8]
前記ヒートシール層がポリエチレンである構成2〜7の何れか1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
[構成9]
前記ポリエチレンがメタロセン触媒を使用して製造されたポリエチレンである構成8に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
本発明者は鋭意研究の結果、紫外線硬化型インクジェット記録方法に用いるインク袋体であって、内側から、少なくとも遮光層、紫外線硬化型インクジェットインクによる浸責試験で質量変化率が1%以下の耐インク層を有するインク袋体により、低コストで振動や曲げ等の外的要因に対して、長期に渡って遮光性とインク耐性を有する紫外線硬化型インクジェット記録方法に用いるインク袋体とインク梱包体が得られることを見出した。
以下本発明を詳細に説明する。
構成1は、紫外線硬化型インク梱包体であって、多層膜で形成された袋体と、 前記袋体内に収納された紫外線硬化型インクとを有し、前記多層膜は 遮光層と、収納すべき前記紫外線硬化型インクによる浸漬テストで質量変化率が1%以下の耐インク層とを有するものである。遮光層と、浸責試験で質量変化率が1%以下の耐インク層とを貼り合わせた層構成とすることによって、長期保存時に耐インク層の膨潤を抑えることで振動や曲げといった機械的変形が生じても、遮光層のピンホール発生を防ぐことができる。また、耐インク層がインクにより膨潤することがほとんどないため、機械的変形が起こっても遮光層との密着性が損なわれない。本発明で行う浸責試験は、使用するインクに部材を入れ、60℃にて1週間浸漬して行う。浸漬前後の質量変化率を測定する。尚、上記記載の紫外線硬化型インク梱包体は多層膜で形成された袋体とその袋体内に収納された紫外線硬化型インクを有する梱包体と定義される。
構成2は、この構成にヒートシール層を設けることでインクを充填後、封印することができる。
構成3は、遮光層が2層以上で構成されることを特徴とするインク袋体である。遮光層のピンホールをゼロにすることは非常に難しく、またコストが高くなってしまう。遮光層を2層以上とすることによって、一つの遮光層にピンホールがあっても他の遮光層を設けることで遮光することができる。
構成4は、遮光層がアルミ層であることを特徴とするインク袋体である。遮光層のうち、少なくとも1層はアルミからなる遮光層を設けることが好ましい。アルミは良好な遮光性を示すだけではなく、水蒸気バリア性やガスバリア性が大きく、特に好ましい。アルミは蒸着によって設けることができるが、蒸着はピンホールが発生しやいため、アルミ箔を用いることが好ましい。アルミ箔の厚さは1〜30μm、好ましくは5〜25μmである。アルミの種類は屈折時の靱性の高い鉄系のアルミ合金が好ましい。
本発明に用いられるインク袋体は、遮光性であり、かつ空気透過性または水分透過性が低い素材から構成されることが好ましい。
遮光性としては、光の透過率が250〜440nmの波長範囲で0〜8%、好ましくは5%以下の袋体とすることがよりインクの増粘を抑制できる点で好ましい。本発明のインク袋体にインクを入れた後、インクを入れた袋体をさらに別の袋体に入れておくこともできる。例えば、ダンボール、ポリ袋、プラスチック袋体等が挙げられ、これら袋体を250〜440nmにおける光透過率が8%以下にしておくことがより好ましい。440nmを超える波長範囲での光の透過率は8%以下であることが好ましく、さらに好ましくは5%以下である。かかる袋体は、250〜440nmの波長範囲の光を完全に遮断する袋体(透過率は0%)であってもよい。
一般に、インク袋体として用いられるポリエチレン等のプラスチック袋体は、空気透過性または水分透過性が必ずしも小さくないため、長期保存されている間、温度の高い環境下に晒されると、保存袋体を通してインクが含有している空気または水分が変動し、インク保存性に影響を与える。特に酸を触媒とするカチオン重合性インクでは含水率が低下すると、系内に発生した微量の酸により重合が促進され、その結果、粘度上昇、ゲル化、あるいは逆に粘度低下といった粘度変動を招く結果となる。
このように重合性インクの長期保存性、特にオキセタンを用いたカチオン重合性インクの場合、水分透過性が低い素材から構成される袋体とすることが好ましく、保存時に環境温度が上昇しても、保存袋体内の水分が外部に放出されることが抑制されるため、酸発生剤を用いた系であって、微量の酸が発生したとしても、存在する水分の抑制効果により、保存性が改善される。
水分透過性が低い素材としては、例えば、ビニリデンクロライドポリマー、ナイロン11、ナイロン12、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイドや、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン等を挙げることができる。
本発明に用いられる保存袋体の水分透過性としては、JIS K7129 B法に従って測定した水蒸気透過度が、1g/m2/day以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.1g/m2/day未満である。この水蒸気透過度は、例えば、モダンコントロール社製水蒸気透過率測定装置PERMATRAN−W1Aを用いて、37℃、90%RHの条件で測定することができる。
または、水分透過性は、JIS Z 0208、あるいはASTM E96に規定される方法により測定して求めることができる。これらの方法は、乾燥剤の入ったカップ中に厚さ25μmの試験片を固定し、規定の恒温恒湿装置の中に所定時間放置し、乾燥剤に吸収される前後の質量変化を測定するものである。この方法では、40℃、90%RH、常圧下で、25μmの厚さにおける水分透過性(透湿度)が20g/m2・24hr以下であるプラスチック素材から選ばれる材料から構成されていることが好ましい。プラスチック素材としては、透湿度として好ましくは0.01〜20g/m2・24hrであり、より好ましくは0.01〜10g/m2・24hrである。
同様に、空気透過性の指標として酸素透過率は1.0ml/m2/d以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.5ml/m2/dである。酸素透過率は例えば、モダンコントロール社製酸素透過率測定装置OX−TRAN100を用いて、23℃、0%RHの条件で測定することができる。
構成5は、遮光層がアルミ層と遮光性素材を含有する樹脂層の2種類であることを特徴とするインク袋体である。遮光層を2層とする場合、一方はアルミ、他方は遮光性素材を練り込んだ樹脂とすることが遮光性、生産性、コストの点で好ましい。遮光性素材を練り込んだ樹脂としては、カーボンブラックを含有するポリエチレン等が挙げられる。
遮光用のカーボンブラックの市販品としては、#45、#950(以上、三菱化成社)、バルカン−P(キャボット社)、デンカブラック(デンカ社)、PEX9860 20(東京インキ社)等が挙げられる。
添加量としてはフィルムの物性、遮光性の観点で0.3〜0.6質量%が好ましく、より好ましくは0.35〜0.40質量%である。
構成6は、遮光層の外側にナイロンまたはポリエステルからなる保護層を有することを特徴とするインク袋体である。遮光層を保護するため、外側に保護層を設けることが好ましく、その材質は、ナイロンまたはポリエステルが好ましく、ポリエステルとしてはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましい。膜厚は5〜100μmが好ましく、さらに好ましくは5〜50μmである。
構成7は、耐インク層がナイロンまたはポリエステルであることを特徴とするインク袋体である。特に、ポリエステルは耐衝撃性があり、機械的強度があり好ましい。遮光層の機械的強度を補うことができるため、ポリエステルからなる耐インク層は遮光層と隣接して用いることが好ましい。また、ナイロンは耐油性が高く好ましい。
構成8は、ヒートシール層がポリエチレンであることを特徴とするインク袋体である。紫外線硬化型インクに対して適度な耐性を持ち、かつ、ヒートシール性が優れる素材としてポリエチレンが好ましい。膜厚は10〜100μm、好ましくは12〜75μmである。また、ヒートシール層に用いるポリエチレンは、Gel Permeation Chromatograrphy(G.P.C)法により測定した分子量が3万以下の低分子量成分が3質量%以下であることが好ましい。
ヒートシール層はインクと接触することから、浸責試験で質量変化率が5%以下であることが好ましい。
ヒートシール層にカーボンブラック等の遮光性素材を含有させて遮光層を兼ねることもできる。
衝撃に対するクッション性を持たせるため、ヒートシール層と遮光層との間に10〜50μmの厚さのポリエチレン層を設けることが好ましい。
ヒートシール層には、一般の包装材料として使用されている高分子フィルム(例えば機能性包装材料の新展開株式会社東レリサーチセンター記載の高分子フィルム)である低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン、未延伸ポリプロピレン(CPP)、OPP、ONy、PET、セロハン、ポリビニルアルコール(PVA)、延伸ビニロン(OV)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩化ビニリデン(PVDC)等が使用できる。
また、これら熱可塑性フィルムは、必要に応じて異種フィルムと共押し出しで作った多層フィルム、延伸角度を変えて張り合わせて作った多層フィルム等も使用できる。ヒートシール層のインクと接触する側の熱可塑性フィルムとしては、LDPE、LLDPE及びメタロセン触媒を使用して製造したLDPE、LLDPE、また、これらフィルムとHDPEフィルムを混合使用したフィルムが好ましい。さらに必要とする包装材料の物性を得るために使用するフィルムの密度、分子量分布を組み合わせて作ることも当然可能である。
構成9は、ヒートシール層に用いられるポリエチレンがメタロセン触媒を使用して製造されたポリエチレンであることを特徴とするインク袋体である。メタロセン触媒を使用して製造されたポリエチレンはヒートシール強度が高く好ましい。
特にこれらの中でも溶融温度、強度の点からメタロセン触媒を使用して製造したLLDPEが好ましく、一般に市販されているものであれば充分に使用できる。メタロセンとは、遷移金属を不飽和環状化合物で挟んだ構造の化合物をいい、Zr錯体とメチルアルミノキサン(MAO)の組み合わせが知られている。この触媒はKaminsky触媒もしくはKaminsky−sinn触媒とも言われる。市販品としては、例えば宇部興産(株)製のユメリット、ダウ・ケミカル日本製のAFFINITY、エリート、日本ポリオレフィン(株)製のハーモレックスLL、日本ポリケム(株)製のカーネル57L、三井化学(株)製エボリュー、積水フィルム西日本(株)製ラミロンスーパー、タマポリ(株)製SEシリーズ、東セロ(株)製トーセロT.U.X−FCS、T.U.X−TCS、二村化学工業(株)製太閤FL、三菱化学興人パックス(株)製メタロエース、和田化学工業(株)製WMX、住友化学(株)製FV202等が挙げられる。
各層に用いられる材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、2軸延伸ナイロン6、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド、ポリエーテルスチレン(PES)、薄膜ハンドブックp879〜901(日本学術振興会)、真空技術ハンドブックp502〜509、p612、p810(日刊工業新聞社)、真空ハンドブック増訂版p132〜134(ULVAC 日本真空技術K.K)に記載されているような無機膜が挙げられる。
さらに、複数のプラスチックシートを貼り合わせてなる多層構成のプラスチックシートを用いることもできる。多層構成のプラスチックシートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/ポリエチレンの3層構成、延伸ポリプロピレン/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/ポリエチレンの3層構成、未延伸ポリプロピレン/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/ポリエチレンの3層構成、ナイロン/アルミニウム箔/ポリエチレンの3層構成、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリエチレンの3層構成、セロファン/ポリエチレン/アルミニウム箔/ポリエチレンの4層構成、アルミニウム箔/紙/ポリエチレンの3層構成、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/アルミニウム箔/ポリエチレンの4層構成、ナイロン/ポリエチレン/アルミニウム箔/ポリエチレンの4層構成、紙/ポリエチレン/アルミニウム箔/ポリエチレンの4層構成、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレンの4層構成、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリエチレンテレフタレート/高密度ポリエチレンの4層構成、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリエチレン/低密度ポリエチレンの4層構成、ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/ポリプロピレンの2層構成、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリプロピレンの3槽構成、紙/アルミニウム箔/ポリエチレンの3層構成、特に好ましくは、ポリエチレン/ポリ塩化ビニリデン被覆ナイロン/ポリエチレン/エチルビニルアセテート・ポリエチレン縮合物の4層構成、ポリエチレン/ポリ塩化ビニリデン被覆ナイロン/ポリエチレンの3層構成、エチルビニルアセテート・ポリエチレン縮合物/ポリエチレン/アルミニウム蒸着ナイロン/ポリエチレン/エチルビニルアセテート・ポリエチレン縮合物の5層構成、アルミニウム蒸着ナイロン/ナイロン/ポリエチレン/エチルビニルアセテート・ポリエチレン縮合物の4層構成、延伸ポリプロピレン/ポリ塩化ビニリデン被覆ナイロン/ポリエチレンの3層構成、ポリエチレン/ポリ塩化ビニリデン被覆ナイロン/ポリエチレン/ポリ塩化ビニリデン被覆ナイロン/ポリエチレンの5層構成、延伸ポリプロピレン/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/低密度ポリエチレンの3層構成、延伸ポリプロピレン/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/未延伸ポリプロピレンの3層構成、ポリエチレンテレフタレート/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/低密度ポリエチレンの3層構成、延伸ナイロン/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/低密度ポリエチレンの3層構成、未延伸ナイロン/ポリビニルアルコール・エチレン共重合体/低密度ポリエチレンの3層構成等を挙げることができる。
それぞれの層間の接着性を向上するため、接着剤によるアンダーコート処理、プラズマ処理、コロナ処理等を行うことが好ましい。接着剤としては、大日精化工業(株)製のセイカボンド A−158W/C−90等が挙げられる。
(紫外線硬化型インク)
本発明のインク袋体に充填される紫外線硬化型インクは、重合性化合物、重合開始剤を含み、必要に応じて色材、重合禁止剤、界面活性剤、樹脂、溶剤等が適宜配合される。
本発明のインク袋体に充填される紫外線硬化型インクは、重合性化合物、重合開始剤を含み、必要に応じて色材、重合禁止剤、界面活性剤、樹脂、溶剤等が適宜配合される。
ラジカル重合性インクとしては、例えば、特開平7−159983号公報、特公平7−31399号公報、特開平8−224982号公報、同10−863号公報に記載のインク組成を挙げることができ、カチオン重合性インクとしては、各種公知のインク組成が使用できる。例えば、特開平6−9714号公報、特開2001−31892号公報、同2001−40068号公報、同2001−55507号公報、同2001−310938号公報、同2001−310937号公報、同2001−220526号公報、同2004−131588号公報が挙げられる。
(インク袋体の構造)
図1はインク袋体の斜視図である。インク袋体3はインク収納部301とインク導出部302の2つの部材とを有している。301aはインク収納部301の上面を示し、301bはインク収納部301の下面を示す。301c、301dはインク収納部301を作るためのシール部を示す。シール部301cはインク収納部301をセンターシール方式で作製した場合のシール部を示す。
図1はインク袋体の斜視図である。インク袋体3はインク収納部301とインク導出部302の2つの部材とを有している。301aはインク収納部301の上面を示し、301bはインク収納部301の下面を示す。301c、301dはインク収納部301を作るためのシール部を示す。シール部301cはインク収納部301をセンターシール方式で作製した場合のシール部を示す。
なお、インク収納部301の形状は作製方法により変わるため限定されるものではなく、例えば、2枚の材料を重ね合わせ3方をシールし袋状としてもよいし、1枚の材料を折り重ね合わせ2方をシールして袋状としてもよい。
302aはインク導出部302の基材を示す。302bは基材302aに設けられたインク収納部301との接合部を示す。インク収納部301を接合部302bに接合する方法は、接合部302bをインク収納部301に挿入した後、熱溶着、接着剤等で接着することで接合することができる。301eは接合部302bにインク収納部301を接合したシール部を示す。
302cはインクジェット記録装置のインク供給部(不図示)への装着部を示す。302dは302cに設けられた筒状のインク取り出し部を示す。なお、インク収納部301はインク導出部302を取り付けてある側を前部とし、反対側を後部とする。インク導出部302は接合部302bを取り付けてある側を裏面とし、反対側を表面とする。
図2は図1にインク袋体の概略断面図である。図中、204はインク袋体をインクジェット記録装置のインク供給部(不図示)へ装着したとき、インク袋体のインク取り出し部302dとインクジェット記録装置のインク供給部材(不図示)とを接合するために設けられた切り欠け部を示す。他の符号は図1と同義である。
図3は図2のPで示される部分の、保護層501、接着層502、第一遮光層503、接着層504、耐インク層505、アンカーコート層506、クッション層507、第二遮光層を兼ねたヒートシール層508からなる多層フィルムの拡大概略断面図である。
(インク袋体の製造)
図1に示すインク袋体を作る方法としては、先ず図3に示す多層フィルムを使用し筒状のインク収納部を作り、開放口の一方に導出部を取り付けた後、他の開放口側より減圧条件下でインクを充填し、熱溶着または接着剤で開放口を接着することでインクを充填したインク袋体を製造することができる。
図1に示すインク袋体を作る方法としては、先ず図3に示す多層フィルムを使用し筒状のインク収納部を作り、開放口の一方に導出部を取り付けた後、他の開放口側より減圧条件下でインクを充填し、熱溶着または接着剤で開放口を接着することでインクを充填したインク袋体を製造することができる。
筒状のインク収納部を作る方法としては例えば、(1)長方形の2枚の前記多層熱可塑性フィルムの長辺側を熱溶着または接着剤で接着する方法、(2)長方形の1枚の前記多層熱可塑性フィルムの長手中央から半折し両長辺側を熱溶着または接着剤で接着する方法、(3)長方形の1枚の前記多層熱可塑性フィルムの幅手中央から半折し長辺側を熱溶着または接着剤で接着する方法が考えられるが一番作りやすい方法を適宜選択して作ることが可能である。
インク導出部を取り付ける方法としては、インク導出部の基材に取り付けられている接合部をインク収納部に挿入した後、熱溶着または接着剤で接着することで可能である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
〔インク袋体の作製〕
(インク袋体1)
以下に示す材料を使用して本発明のインク袋体1を作製した。
〔インク袋体の作製〕
(インク袋体1)
以下に示す材料を使用して本発明のインク袋体1を作製した。
PET#12/DL/AL12(T−120)/DL/ONY#15/AC/PE30/黒PE50からなる軟包材インク袋体用の複合フィルムを作製した。用いた各材料の詳細を下記に示す。
〈PET#12〉
膜厚12μm、インク浸漬テストで質量変化率が1%以下のPETフィルムで、保護層となる。
膜厚12μm、インク浸漬テストで質量変化率が1%以下のPETフィルムで、保護層となる。
質量変化率の測定は下記のように行った。
部材を23℃50%RHの常温常湿下に24時間保存後、質量を測定する。次に袋体に入れたインクに部材を浸漬し密閉して、60℃で1週間保存後、部材を取り出しアセトンで洗浄した後、23℃50%RHの常温常湿下に24時間保存後、質量を測定し、浸漬前後の質量から質量変化率を算出した。
〈DL〉
ドライラミネート(大日精化工業(株)製接着剤、セイカボンド、A−158W/C−90)を用い接着した。
ドライラミネート(大日精化工業(株)製接着剤、セイカボンド、A−158W/C−90)を用い接着した。
〈AL12(T−120)〉
水分透過性をなくすために膜厚12μmのAL12(アルミ箔)を使用した。また、アルミ箔は破断しやすく3〜4Lのインク袋体では振動等による外箱内面とのこすれ、折れ等によるピンホールができやすい懸念があり、強度が高く折り曲げ性に優れる鉄系合金のT−120との複合フィルムを使用した。これは第一遮光層となる。
水分透過性をなくすために膜厚12μmのAL12(アルミ箔)を使用した。また、アルミ箔は破断しやすく3〜4Lのインク袋体では振動等による外箱内面とのこすれ、折れ等によるピンホールができやすい懸念があり、強度が高く折り曲げ性に優れる鉄系合金のT−120との複合フィルムを使用した。これは第一遮光層となる。
〈ONY#15〉
膜厚15μm、インク浸漬テストで質量変化率が1%以下の2軸延伸ナイロンフィルムで、耐油性で油性物質を遮断し、腐食耐性効果がある。これは耐インク層となる。
膜厚15μm、インク浸漬テストで質量変化率が1%以下の2軸延伸ナイロンフィルムで、耐油性で油性物質を遮断し、腐食耐性効果がある。これは耐インク層となる。
〈AC〉
接着力を得るための表面処理(アンカーコート)を行った。
接着力を得るための表面処理(アンカーコート)を行った。
〈PE30〉
膜厚30μmのポリエチレンフィルムで、衝撃に対するクッション効果により落下時のインク袋体の破裂を防止する。
膜厚30μmのポリエチレンフィルムで、衝撃に対するクッション効果により落下時のインク袋体の破裂を防止する。
〈黒PE50〉
膜厚50μm、インク浸漬テストで質量変化率が1%以上、5%未満で、カーボンブラックを練り込んだポリエチレンフィルムである。このポリエチレンはメタロセン触媒を用いて重合した線状低密度ポリエチレン(住友化学(株)製、線状低密度ポリエチレンFV202)で、分子量分布が一定で強度が高い。これは第二遮光層を兼ねたヒートシール層となる。
膜厚50μm、インク浸漬テストで質量変化率が1%以上、5%未満で、カーボンブラックを練り込んだポリエチレンフィルムである。このポリエチレンはメタロセン触媒を用いて重合した線状低密度ポリエチレン(住友化学(株)製、線状低密度ポリエチレンFV202)で、分子量分布が一定で強度が高い。これは第二遮光層を兼ねたヒートシール層となる。
上記複合フィルムを使用し、黒PE50を内側とし、図1に示すインク収納部(4L用)を熱溶着方式でスパウト状に加工した後、射出成形で作製した図1の形状の低密度ポリエチレン製インク供給口を設けてインク袋体1を作製した。
(インク袋体2)
AL12(T−120)/DL/黒PE50からなる軟包材インク袋体用の複合フィルムを作製し、これを用いて、インク袋体1と同様にして比較例のインク袋体2を作製した。
尚、この場合、インク袋体2において、質量変化率1%以下の耐インク層は使用していない。
AL12(T−120)/DL/黒PE50からなる軟包材インク袋体用の複合フィルムを作製し、これを用いて、インク袋体1と同様にして比較例のインク袋体2を作製した。
尚、この場合、インク袋体2において、質量変化率1%以下の耐インク層は使用していない。
〔インク袋体の評価〕
作製した内容積4Lのインク袋体に下記組成のカチオン重合型の紫外線硬化型インク3Lを充填し、減圧しながら110℃でヒートシールして密封し、インクを充填したインク袋体1及び2を作製した。減圧パッキングしたので乾燥空気は5mL以下に抑えることができた。
作製した内容積4Lのインク袋体に下記組成のカチオン重合型の紫外線硬化型インク3Lを充填し、減圧しながら110℃でヒートシールして密封し、インクを充填したインク袋体1及び2を作製した。減圧パッキングしたので乾燥空気は5mL以下に抑えることができた。
(紫外線硬化型インクの調製)
〈シアン顔料分散物〉
PB15:3 15質量部
分散剤 2質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成) 83質量部
次いで、以下の配合を行い、0.8μmのメンブレンフィルターにてろ過、50℃に加熱しながら減圧によって脱水し、紫外線硬化型インク(シアン)を得た。
〈シアン顔料分散物〉
PB15:3 15質量部
分散剤 2質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成) 83質量部
次いで、以下の配合を行い、0.8μmのメンブレンフィルターにてろ過、50℃に加熱しながら減圧によって脱水し、紫外線硬化型インク(シアン)を得た。
〈インク配合〉
シアン顔料分散物 17質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成) 70質量部
セロキサイド2021P(ダイセルUCB) 30質量部
UVI−6990(ダウケミカル製、光酸発生剤) 5質量部
このインク入りインク袋体を用い下記評価を行った。
シアン顔料分散物 17質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成) 70質量部
セロキサイド2021P(ダイセルUCB) 30質量部
UVI−6990(ダウケミカル製、光酸発生剤) 5質量部
このインク入りインク袋体を用い下記評価を行った。
(インク保存性)
インクを充填したインク袋体を70℃、2週間保存し、保存前のインクに対する粘度及び顔料粒子の平均粒径の変化(変動率)を定法により測定し、下記基準で評価した。
インクを充填したインク袋体を70℃、2週間保存し、保存前のインクに対する粘度及び顔料粒子の平均粒径の変化(変動率)を定法により測定し、下記基準で評価した。
○:粘度及び平均粒径の変動率が3%未満である
×:粘度及び平均粒径の変動率が3%以上である
(強度試験)
インクを充填したインク袋体を70℃、2週間保存後、高さ70cmより落下させ、ヒートシール層の破れの有無を目視で確認した。
×:粘度及び平均粒径の変動率が3%以上である
(強度試験)
インクを充填したインク袋体を70℃、2週間保存後、高さ70cmより落下させ、ヒートシール層の破れの有無を目視で確認した。
○:破れは認められない
×:破れが認められる
(振動試験)
インクを充填したインク袋体をIDEX社製、振動試験器BF−UAを使い、5〜64Hzの変化を5分間で1回行うのを1サイクルとし6サイクル行った後、目視にて外観を観察し、アルミニウム箔層にピンホールが生じたと推定されるインクが染みだした跡を下記基準で評価した。
×:破れが認められる
(振動試験)
インクを充填したインク袋体をIDEX社製、振動試験器BF−UAを使い、5〜64Hzの変化を5分間で1回行うのを1サイクルとし6サイクル行った後、目視にて外観を観察し、アルミニウム箔層にピンホールが生じたと推定されるインクが染みだした跡を下記基準で評価した。
○:インクが染みだした跡は認められない
×:インクが染みだした跡が認められる
(振動試験後のインク保存性)
インクを充填したインク袋体をIDEX社製、振動試験器BF−UAを使い、5〜64Hzの変化を5分間で1回行うのを1サイクルとし6サイクル行った後、7日間放置し、コニカ(株)製インクジェット記録装置LF−1044SDに装着し、A0サイズの大きさで10分間連続記録をし、インク抜けの有無を目視にて観察し、下記基準で評価した。
×:インクが染みだした跡が認められる
(振動試験後のインク保存性)
インクを充填したインク袋体をIDEX社製、振動試験器BF−UAを使い、5〜64Hzの変化を5分間で1回行うのを1サイクルとし6サイクル行った後、7日間放置し、コニカ(株)製インクジェット記録装置LF−1044SDに装着し、A0サイズの大きさで10分間連続記録をし、インク抜けの有無を目視にて観察し、下記基準で評価した。
○:インク抜けは認められない
×:1箇所以上のインク抜けが認められる
以上の評価の結果を表1に示す。
×:1箇所以上のインク抜けが認められる
以上の評価の結果を表1に示す。
表1から、本発明のインク袋体は、比較例に比べ、シール強度が高く、振動等の外的要因に対して遮光部材にピンホールの発生がなく、長期に渡って遮光性とインク耐性を有するインク袋体となることが分かった。
本発明により、低コストで振動や曲げ等の外的要因に対して、長期に渡って遮光性とインク耐性を有する紫外線硬化型インクジェット記録方法に用いるインク梱包体およびインク袋体を提供することができる。
Claims (9)
- 紫外線硬化型インク梱包体で、
(1) 多層膜で形成された袋体と、
(2) 前記袋体内に収納された紫外線硬化型インクとを有し、
前記多層膜は
(a) 遮光層と、
(b) 収納すべき前記紫外線硬化型インクによる浸漬テストで質量変化率
が1%以下の耐インク層とを有す。 - 前記耐インク層の内側にヒートシール層を有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
- 前記遮光層が2層以上で構成されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
- 前記遮光層がアルミ層であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
- 前記遮光層がアルミ層と遮光性素材を含有する樹脂層の2種類であることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
- 前記遮光層の外側にナイロンまたはポリエステルからなる保護層を有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
- 前記耐インク層がナイロンまたはポリエステルであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
- 前記ヒートシール層がポリエチレンであることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
- 前記ポリエチレンがメタロセン触媒を使用して製造されたポリエチレンであることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の紫外線硬化型インク梱包体。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100518 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100928 |