JP6035737B2 - 蓋材および該蓋材を用いた密封容器 - Google Patents

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本発明は、容器と蓋材からなる密封容器に関するもので、更に詳しくは、容器の被着材がポリプロピレン樹脂の場合に好適に使用できるシール性と、開封時のイージーピール性と、を兼ね備えた蓋材および該蓋材を用いた密封容器に関するものである。
従来、カレールウ、シチュールウなどの固形食品、ゼリー、プリンなどのデザート食品、おでんなどの惣菜食品などの内容物を収容する密封容器は、ポリプロピレン樹脂からなる容器と蓋材とで密封されている。容器の形状もトレ―状、カップ状が主である。
容器を密封する方法は、容器のフランジ部に蓋材をシールする方法が一般的である。蓋材は、シールして密封することによる内容物の保護と、また内容物を変質させることなく長く保存するためのガスバリア性が要求される。また相反して開封時に蓋材を容器から容易にかつ安定して剥離できることも要求される。
蓋材には、少なくとも、容器を密封するためのシール性、内容物の品質劣化を防止するとともに長期保存するためのガスバリア性、剥離するためのイージーピール性が必要になる。
従来から、蓋材にはガスバリア性を向上させるためにアルミニウム箔などの金属箔が使用されている。しかし、金属箔を用いたものは、金属探知機による異物混入確認や蓋材を透して内容物を視認できないために、食品容器としては不向きであった。また廃棄性など環境面での問題もあった。
一方、酸素バリア性を有するエチレン・ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと略称する)フィルムと、水蒸気バリア性を有するポリプロピレンフィルムを前記EVOHフィルムの両面に積層した積層フィルムを用いてガスバリア性を向上させ、更にフィルム強度を向上させるために積層フィルムの表面にポリエチレンテレフタレートなどのフィルムを積層し、また裏面にはシーラント層とを接着剤を介して貼り合わせた蓋材が一般的に使用されている。
しかし、前述のような蓋材の場合、ガスバリア性は良好であるが、蓋材を容器から剥がす際に、蓋材のフィルム層間で剥がれたり、剥離時に糸引きなどイージーピール性に問題があった。
これらの問題を改善するために、ポリプロピレンフィルムの代わりに、エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチルの三元重合体フィルムを接着層として、EVOHフィルムとシーラント層の接着力を向上させた提案がある(特許文献1)。
この提案では、EVOHフィルムとシーラント層の接着性を改善し、強度を向上させるために表側にポリエチレンテレフタレートフィルムやポリプロピレンフィルムを貼り合わせている。しかし、イージーピール性が改善されていないために、剥がす際の初期強度が強く、剥がし難い問題がある。
また内容物の長期保存をするために、上記の蓋材に光遮断層として遮光性フィルムを中間層に積層した提案がある(特許文献2)。
しかし、いずれの場合においても、ガスバリア性、光遮断性は向上し、内容物の保存性は改善するが、イージーピール性については改善されていないために、剥がす際の初期強度が強く、剥がし難い問題がある。
容器と強く接着できるものであり乍ら、容易にかつ安定してイージーピールができ、さらに剥離の際には、蓋材のフィルム間で剥がれたり、糸引きなどが生じない蓋材が要求されている。
特公平4−68228号公報 特許第4090271号公報
本発明は、容器と蓋材からなる密封容器で、特に容器の被着材がポリプロピレン樹脂の場合に好適に使用できるシール性、開封時のイージーピール性に優れた蓋材および該蓋材を用いた密封容器を提供するものである。
本発明の請求項1に係る発明は、ポリプロピレン樹脂からなる容器をシールする蓋材であって、
前記蓋材が、プラスチックフィルムを基材層とし、少なくとも、基材層/接着層/ガスバリア層/接着樹脂層/シーラント層が順次積層された積層フィルムからなり、
前記ガスバリア層が、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂で構成されており、
前記シーラント層が、密度0.910g/cm 以下の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂中にポリブテン−1樹脂を30〜50重量%混合した樹脂で構成されており、
接着樹脂層がエチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチルの三元共重合体樹脂で構成されており、
かつ、前記ガスバリア層/前記接着樹脂層/前記シーラント層が、少なくともこの順序で三種三層共押出しされた多層フィルムであることを特徴とする蓋材である。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の蓋材を用いたことを特徴とする密封容器である。
本発明の蓋材は、透明性を有し、容器とのシール性、ガスバリア性、開封時のイージーピール性に優れた蓋材である。特に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂中にポリブテンー1樹脂を混合した樹脂からなるシーラント層を形成することにより、容器と密封性を有し、かつ剥離する際には、相反して安定したイージーピール性を有するものである。更には、剥離時に蓋材のフィルム層間の剥離、糸引きなどが生じない蓋材である。
本発明の請求項1によれば、容器をシールする蓋材であって、
前記蓋材が、プラスチックフィルムを基材層とし、少なくとも、基材層/接着層/ガスバリア層/接着樹脂層/シーラント層が順次積層された積層フィルムからなり、
前記ガスバリア層が、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂から形成され、
前記シーラント層が、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂中にポリブテン−1樹脂を30〜50重量%混合した樹脂から形成されたことを特徴とする。本発明の蓋材は、ガスバリア性を向上させるために、ガスバリア層としてEVOH樹脂を使用する。特にEVOH樹脂からなるEVOHフィルムは酸素ガスバリアに優れている、また水蒸気バリアは、積層フィルム全体で向上させることができる。例えば基材層に、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用したり、接着樹脂層のフィルム、シーラント層のフィルムでの積層フィルム全体の構成で可能である。
また蓋材にシール性と相反してイージーピールを持たせるために、シーラント層は、直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDPEと略称する)樹脂を用い、かつ該樹脂中にポリブテンー1樹脂を30〜50重量%混合した樹脂から形成する。蓋材を剥離する際には、積層フィルムのフィルム層間の剥離や糸引きなどが生じない、安定したイージーピール性が得られる。30重量%未満であるとシール強度が強すぎて開封が難しくなり本発明の目的を達成できない。また50重量%超えるとシーラント層の凝集破壊力が弱すぎて、蓋材として必要なシール強度が不足し問題が生じる。
本発明の請求項2によれば、前記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂が、密度0.910g/cm以下であることを特徴とする。特に該LLDPE樹脂が、シングルサイト触媒を使用した樹脂であることが好ましい。該樹脂の密度が0.910g/cm以下であることにより、容器本体とのシール強度が強く得られる。ポリブテンー1樹脂を混合しても、シール強度を維持しながら、シーラント層の凝集破壊力と保ち、シール性と相反するイージーピール性を同時に満足することができる。樹脂の密度が0.910g/cm以上になると、シール強度が弱くなり、密封性の問題、物流時での外力から、また内力から剥がれが生じる心配がある。物流時での密封性の問題が生じる。
シングルサイト触媒を使用したLLDPE樹脂は、エチレンモノマーを主成分として、これにブテンー1、ヘキセンー1、オクテンー1などを共重合しているために、被着体のポリプロピレン樹脂と接着性が向上する。特に密度が0.910g/cm以下の樹脂では、強い接着性を有している。しかし密度が0.910g/cm以上になると接着性が低下する。しかし密度0.910g/cm以下の樹脂では、接着性は良好であるが、イージーピール性がない。
イージーピール性を発現させるために、LLDPE樹脂にポリブテンー1の樹脂を混合してシーラント層を形成する。ポリブテンー1の樹脂は、プロピレン樹脂に対し接着性を有している。このポリブテンー1樹脂を混合することでシーラント層の凝集力と、接着性を適度に保ちながら、剥離時にシーラント層を凝集破壊してイージーピール性を発現させるのである。特にポリブテンー1樹脂の混合比率が30重量%未満では、接着強度は良好であるが、良好なイージーピール性が得られない。またポリブテンー1樹脂の混合比率が50重量%を超えると凝集力が弱くなりすぎて接着強度が低下する傾向にあり、密封性に劣るため好ましくない。シーラント層では、LLDPE樹脂とポリブテンー1樹脂とが海島構造を有している。共に被着体でのあるポリプロピレン樹脂には接着性があるが、ポリブテンー1樹脂の混合比率により、凝集力が変化することでイージーピール性も変化し、特に混合比率が30〜50重量%の範囲であれば、シール性およびイージーピール性を有し、実用的に使用できる。
本発明の請求項3によれば、前記積層フィルムが、前記ガスバリア層/前記接着樹脂層と/前記シーラント層とが、少なくともこの順序で三層より共押出しされた多層フィルムであることを特徴とする。ガスバリア層と、接着樹脂層と、シーラント層と、を三種三層で共押出し、多層フィルムを製膜しながら直接基材層に接着剤を介して貼り合わせることができるために工程の簡略化、および生産性の向上に繋げることができる。共押出しすることにより、各層の厚みを薄くすることができ、材料コストも低減できる。
本発明の請求項4によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓋材を用いたことを特徴とする密封容器である。密封容器としては、カレールウ、シチュールウなどの固形食品を収納するトレー状の容器、ゼリー、プリンなどのデザート食品を収納するカップ状の。容器などに使用できる。特に該容器は、ポリプロピレン樹脂から形成されたものが好適である。シール性、ガスバリア性、開封時のイージーピール性に優れた密封容器である。
容器に蓋材をシールした密封容器の一例を示す説明図である。 蓋材の構成の一例を示す断面図である。 三種三層の共押出し多層フィルムの構成の一例を示す説明図である。 密封容器の蓋材をイージーピールした状態の一例を示す説明図である。
以下に、本発明を実施するための形態について具体的に説明する。
図1は、容器に蓋材をシールした密封容器の一例を示す説明図である。容器2および蓋材3からなる密封容器1において、容器2がポリプロピレン樹脂からなるトレ―状容器である。容器2のフランジ部4に蓋材3のシーラント層がシールされ密封されている。蓋材3をフランジ部4にシールする方法は、ヒートシールまたは高周波シールすることにより可能である。
図2は、蓋材の構成の一例を示す断面図である。本発明の蓋材3の構成の一例を示している。基材層6の裏面に接着層7を介してガスバリア層8、接着樹脂層9、シーラント層10が順次積層されている。基材層6とガスバリア層8が接着剤7を介して、ガスバリア層8とシーラント層10が接着樹脂層9を介して、強く接着された構成になっている。
図3は、三種三層の共押出し多層フィルムの構成の一例を示す説明図である。多層フィルムは、ガスバリア層8/接着樹脂層9/シーラント層10の構成である。ガスバリア層8としてEVOHフィルム12と、また接着樹脂層9としてエチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチル共重合体フィルム13と、シーラント層10として、LLDPE樹脂(密度0.910g/cm以下)14中にポリブテン−1樹脂15を30〜50重量%混合した樹脂から製膜されたフィルムと、が積層されている。これらフィルムが共押出しされることで、フィルム間に接着剤を使用しない多層フィルム11を作成することができる。溶融状態で共押出しされるために、製膜されるフィルム間での接着が強固になるからである。即ち、多層フィルム11は、EVOHフィルム12/エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチル共重合体フィルム13/LLDPE14(ポリブテン−1樹脂15を30〜50重量%混合)フィルムが三種三層で共押出しされたものである。
図4は、密封容器から蓋材をイージーピールした状態の一例を示す説明図である。蓋材3を剥がす際には、蓋材の未シール部16を掴み、蓋材3を容器2のフランジ部分4から剥がしていく。シーラント層10の層間で凝集破壊されイージーピール性が発現される。LLDPE樹脂14中のポリブテンー1樹脂15の混合比率により安定したイージーピール性が発現される。初期剥離に、大きな力が掛からず安定して剥がすことができる。
本発明の実施する形態を更に詳しく説明する。
プラスチックフィルムからなる基材層6の役割としては、蓋材3の強度を高めることであり、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムの他、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂などの樹脂からなるフィルムないしシートなどが使
用できる。未延伸、あるいは一軸延伸、二軸延伸したフィルムを使用できる。基材層に用いるフィルムの厚みとして、4μ〜100μmの範囲で使用できる。また基材層には印刷による美粧性付加も可能である。
また透明性とガスバリア性を有する材料としては、EVOHフィルムを使用することができる。EVOHフィルムは、エチレンとビニルアルコールとの共重合体であり公知のものである。その共重合比は、モル比でビニルアルコールの多いものが好ましい。その比率は、エチレンが20〜50モル%で、ビニルアルコールが80〜50モル%の範囲内のものを用いるのが好ましい。EVOHフィルム12の厚みとして8〜30μmが好ましい。特に10〜20μmが好ましい。このようなEVOHの樹脂は、日本合成化学工業(株)からソアノールの商品名で、また(株)クラレ社からエバールの商品名で販売されている。このような商品名で販売されているものを用いることができる。
接着樹脂層9の役割としては、EVOHフィルム12とシーラント層10を強固に接着させることである。エチレンを主体とし、これに無水マレイン酸、アクリル酸エチルのいずれか、または無水マレイン酸およびアクリル酸エチルの共重合体を用い、三次元共重合体フィルムとしたものを使用することができる。またアクリル酸エチルの代わりに酢酸ビニルを用いた三次元共重合体フィルムを使用することもできる。接着樹脂層の厚みは8〜30μmが好ましい。特に5〜10μmが好ましい。接着樹脂層9の接着樹脂は、例えば、住化シーディエフ(株)からボンダインの商品名で販売されている。また三菱化学(株)からのモディックの商品名で販売されている。また三井化学(株)からのアドマーの商品名で販売されている。これら樹脂が使用できる。
シーラント層10としては、シングルサイト触媒を使用したLLDPE樹脂14が好ましい。特に密度が0.910g/cm以下のものが好ましい。また該LLDPE樹脂14中にポリブテン−1樹脂15を30〜50重量%混合し製膜しフィルムを形成する。被着材がポリプロピレン樹脂からなる場合には、シール性、イージーピール性に優れたシール層になる。シーラント層の厚みとして10〜60μmが好ましい。特に10〜30μmが好ましい。またポリプテンー1樹脂15は、ブテンー1の重合体およびブテンー1を主成分にして、これにエチレンまたはプロピレンを共重合したものを使用する。
更に詳しく説明する。
基材層6とEVOHフィルム12との貼り合わせは、基材層6の貼合わせ面に接着層7としてアンカー剤を使用する。特に基材層6とEVOHフィルム12との接着強度を高めるためである。アンカー剤としては、二液反応型のポリエーテルポリウレタン系、ポリエステル系、ポリエステルポリウレタン系が使用できる。このような接着剤は、東洋モートン(株)、武田薬品工業(株)、DIC(株)、大日精化工業(株)を初めとする各接着剤メーカーより市販されている。塗布量は、固形分として0.1〜4g/m、好ましくは0.05〜1g/mである。
多層フィルム11は、ガスバリア層8のEVOH樹脂、接着樹脂層9のエチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチルの三元共重合体樹脂、シーラント層10のLLDPE樹脂14中にポリブテンー1樹脂15を所定の混合比率に混合した樹脂を、それぞれ共押出し成形機のホッパーに入れ、三種三層に共押出して多層フィルム11を形成する。これを基材層6にアンカー剤を介して多層フィルムの製膜と同時に貼り合わせることができる。また多層フィルム11を一旦巻取り、その後接着剤を介してドライラミネートして積層フィルム5を作成することができる。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
積層フィルムを作成するために、ガスバリア層としてエチレン含有量27モル%、ビニルエステル成分のけん化度99.5モル%のEVOH樹脂と、接着樹脂層としてエチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチルの三元共重合体樹脂と、シーラント層として、LLDPE樹脂(密度0.904g/m)中にポリブテンー1樹脂を30重量%混合した樹脂と、を共押出し成形機のそれぞれのホッパーに入れ、それぞれの樹脂を適正温度に溶融して、三種三層共押出し多層フィルムを作成する準備を行った。EVOH樹脂層は10μm、接着樹脂層は5μm、シーラント層は15μmの多層フィルムを作成する準備を行った。
基材層として、ポリエチレンテレフタレートフィルム12μmを使用し、該フィルムの片面にアンカー剤として二液反応型ポリエステル系接着剤を用いて塗布しながら、該塗布面にEVOHフィルム面が接するように多層フィルムを共押出して積層し積層フィルムを作成した。この積層フィルムを40℃、3日間エージングして二液反応型接着剤を硬化させた。アンカー剤の塗布量(固形分)は1g/mであった。
LLDPE樹脂中にポリブテンー1樹脂を40重量%混合した樹脂を用いた以外は、実施例1の如く作成した。
LLDPE樹脂中にポリブテンー1樹脂を50重量%混合した樹脂を用いた以外は、実施例1と如く作成した。
以下に、本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
LLDPE樹脂(密度0.911g/m){宇部丸善ポリエチレン(株)}を使用し、ポリブテンー1樹脂を混合しないこと以外は、実施例1の如く作成した。
<比較例2>
LLDPE樹脂(密度0.904g/m)を使用し、ポリブテンー1樹脂を混合しないこと以外は、実施例1の如く作成した。
<比較例3>
LLDPE樹脂(密度0.902g/m){宇部丸善ポリエチレン(株)}を使用し、ポリブテンー1樹脂を混合しないこと以外は、実施例1の如く作成した。
<比較例4>
LLDPE樹脂(密度0.904g/m)を使用し、ポリブテンー1樹脂を10重量%混合した樹脂を用いた以外は、実施例1の如く作成した。
<比較例5>
LLDPE樹脂(密度0.904g/m)を使用し、ポリブテンー1樹脂を20重量%混合した樹脂を用いた以外は、実施例1の如く作成した。
実施例1〜3、比較例1〜5で作成した積層フィルムを、所定のサイズにカットして蓋材を作成した。また被着体として、ホモポリプロピレン樹脂で成型したトレー状の容器を作成し、該容器のフランジ部に以下の条件でシールし、シール強度を調べた。シール条件
は、シール温度は140〜200℃の範囲で20℃刻みに変更し、圧力は0.2Mpa、時間は1secの一定とした条件でシールした後、それぞれの蓋材を剥離し、そのシール強度の測定と剥離状態を観察した。その結果を表1に示す。シール強度は、サンプル15mm幅、引張速度300mm/min、180°剥離、テンシロン測定機を使用。シール強度は、N/15mm幅で示す。
比較例1〜3では、LLDPE樹脂の密度の差の評価結果である。密度0.911g/mでは、シール強度(接着強度)が弱く、密度0.904g/m、密度0.902g/mではシール強度が強い結果であった。よって密度0.910g/m以下であればシール強度は強くなることが判った。
実施例1〜3では、密度0.904g/mのLLDPE樹脂中にポリブテンー1樹脂を30〜50重量%混合したシーラント層の評価である。ポリブテンー1樹脂の混合比率が30〜50重量%では、適度のシール強度とイージーピール性を有していた。剥離時の初期剥離も容易にできた。また比較例4〜5では、ポリブテンー1樹脂の混合比率を10〜20重量%にて剥離性を評価したが、シール強度は強いが、イージーピール性については不十分であった。
実施例1〜3で作成された密封容器は、密封性に優れ、蓋材を剥離する際には、容易にイージーピールすることができた。
本発明の蓋材は、ポリプロピレン樹脂からなる被着体に好適に使用できる。例えばポリプロピレン樹脂から成形されたトレ―状容器、カップ状容器、また紙基材にポリプロピレンフィルムを積層したトレ―状、カップ状にした容器、紙容器のフランジ部のみにポリプロピレン樹脂を成形して複合した容器などに使用できる。
1・・・密封容器
2・・・容器
3・・・蓋材
4・・・フランジ部
5・・・積層フィルム
6・・・基材層
7・・・接着層
8・・・ガスバリア層
9・・・接着樹脂層
10・・シーラント層
11・・多層フィルム
12・・EVOHフィルム
13・・エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチルの三元共重合体フィルム
14・・LLDPE樹脂
15・・ポリブテンー1樹脂
16・・未シール部

Claims (2)

  1. ポリプロピレン樹脂からなる容器をシールする蓋材であって、
    前記蓋材が、プラスチックフィルムを基材層とし、少なくとも、基材層/接着層/ガスバリア層/接着樹脂層/シーラント層が順次積層された積層フィルムからなり、
    前記ガスバリア層が、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂で構成されており、
    前記シーラント層が、密度0.910g/cm 以下の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂中にポリブテン−1樹脂を30〜50重量%混合した樹脂で構成されており、
    接着樹脂層がエチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチルの三元共重合体樹脂で構成されており、
    かつ、前記ガスバリア層/前記接着樹脂層/前記シーラント層が、少なくともこの順序で三種三層共押出しされた多層フィルムであることを特徴とする蓋材。
  2. 請求項1に記載の蓋材を用いたことを特徴とする密封容器。
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