JP2020121455A - 包装材料およびリサイクル方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装材料の使用後などにシーラント層を接着剤が残らない態様で基材層から容易に剥離してリサイクルできる包装材料を提供する。【解決手段】少なくとも1層の基材層11と、少なくとも2層の樹脂層からなるシーラント層3と、基材層とシーラント層の間に設けられて基材層とシーラント層を貼り合せる接着層13と、を含む包装材料であって、シーラント層の、接着層に隣接する樹脂層14が環状オレフィン系樹脂を含む樹脂層であり、前記包装材料を120℃のサラダ油に30分浸漬することにより前記基材層と、前記シーラント層との間の剥離強度が1N/15mm以下となる。【選択図】図1

Description

本発明はリサイクルが容易な包装材料に関し、特に包装材料を構成するラミネートフィルムの一部を剥離して分離可能として、分別してリサイクルするのが容易な包装材料に関する。
食品の包装用に用いられる包装材料は、ラミネートフィルムで構成される場合が多い。食品包装用ラミネートフィルムは、例えば表面を形成するPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、ONY(延伸ナイロン)フィルムなどからなる基材層と、ヒートシール材として内面に使用されるシーラント層と、基材層とシーラント層を互いに貼り合せる接着層を含む。基材層としては、用途に応じて、例えば、酸素、水蒸気、光などから内容物を保護するバリアフィルムが用いられる場合がある。
近年、包装材料のリサイクル性が求められているが、複数種類のプラスチック材料を貼り合せた包装材料は、そのままではリサイクルをすることができないという問題がある。基材層とシーラント層を分離することによりそれぞれリサイクル可能となるが、包装材料を使用する際は高い接着性が必要であるため、分離が困難であり、ほとんどは埋め立てまたは焼却などで処分されておりリサイクルされていない。
単一材料からなるいわゆるモノマテリアル材料も提案されているが、耐熱性やシール性などの特性の両立が難しく、用途が限定的である。
特許文献1では、2層以上に積層してなる積層体において、接着層に発泡性物質を介在させることにより、熱ローラーやオーブンなどにより加熱することで発泡性物質を発泡させ、各積層要素の接着力を低下させて各積層要素を分離することを特徴とする。
しかし、剥離面に接着剤層が付着してしまいそのまま再利用するのは困難であるという課題がある。
特開平5−269906号公報
本発明は包装材料におけるこれらの課題を解決するため、シーラント層を多層とし、その接着層側の層を環状オレフィン系樹脂を含むものとして、包装材料の使用後などにシーラント層を接着剤が残らない態様で基材層から容易に剥離してリサイクルできる包装材料を提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る発明は、
少なくとも1層の基材層と、少なくとも2層の樹脂層からなるシーラント層と、前記基材層と前記シーラント層の間に設けられて前記基材層と前記シーラント層を貼り合せる接着層と、を含む包装材料であって、
前記シーラント層の、前記接着層に隣接する樹脂層が、環状オレフィン系樹脂を含む樹脂層であり、前記包装材料を120℃のサラダ油に30分浸漬することにより、前記基材層と前記シーラント層との間の剥離強度が1N/15mm以下となることを特徴とする包装材料である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、
前記基材層と、前記シーラント層との間の剥離強度が、120℃のサラダ油に浸漬する前は2N/15mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の包装材料である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、
前記シーラント層の、前記環状オレフィン系樹脂を含む樹脂層の厚さが、前記シーラント層全体の厚さの20〜70%であることを特徴とする請求項1または2に記載の包装材料である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、
前記シーラント層が、ポリオレフィン共重合体を主成分とすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の包装材料である。
また、本発明の請求項5に係る発明は、
少なくとも1層の前記基材層の表面に、無機酸化物からなる蒸着層が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の包装材料である。
また、本発明の請求項6に係る発明は、
前記基材層が、ポリエステルフィルムとポリエステルフィルムの貼り合せ、ポリアミドフィルムとポリアミドフィルム貼り合せ、ポリエステルフィルムとポリアミドフィルムの貼り合せ、のいずれかから選択される貼り合せ品からなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の包装材料である。
また、本発明の請求項7に係る発明は、
少なくとも1層の基材層と、少なくとも2層の樹脂層からなるシーラント層と、
前記基材層と前記シーラント層の間に設けられて前記基材層と前記シーラント層を貼り合せる接着層と、を含み、
前記接着層に隣接する樹脂層が、環状オレフィン系樹脂を含む樹脂層である包装材料を、剥離用液体に浸漬し、加熱することで前記包装材料から前記シーラント層を分離するリサイクル方法である。
本発明の包装材料によれば、包装袋などに適用して使用する態様においては、基材層とシーラント層が接着層により接着されており、使用後には120℃のサラダ油に30分浸漬することで、シーラント層の接着層に隣接する層が環状オレフィン系樹脂を含むことで膨潤または溶解して剥離強度が低下し、シーラント層を接着層の接着剤が付着していない状態で容易に剥離でき、そのままリサイクル可能となる。
また環状オレフィン系樹脂を含む樹脂層を、サラダ油に浸漬する前は2N/15mm以上の剥離強度を有するものとすると、包装袋などに適用して使用する態様においては、シーラント層が十分な剥離強度を有するため、デラミなどが起こるおそれが減少し包装袋などに適用しやすい。
また環状オレフィン系樹脂を含む樹脂層の厚さがシーラント層全体の厚さの20%未満だと、剥離強度を低下させるためにサラダ油に浸漬する時間が長くなるおそれがあり、70%を超えるとリサイクルできる樹脂の量が減少してくるため、シーラント層全体の厚さの20〜70%とするとより好ましい。
またシーラント層の主成分をポリオレフィン共重合体とすると、シーラント層全体がオレフィン系樹脂となって共押出しによる積層に適用できるため製造が容易となる。
また少なくとも1層の基材層の表面に、無機酸化物からなる蒸着層を設けると、バリア性が向上し、包装袋などに適用した際に内容物の保存性が高まる。
本発明のリサイクル方法によれば、包装材料を剥離用液体に浸漬して加熱することでシーラント層を接着剤が付着しない態様で分離でき、そのままリサイクルすることができる効率的なリサイクル方法を提供できる。
本発明の包装材料の一例の層構成の模式図である。 本発明の包装材料の一例のシーラント層を剥離した状態の模式図である。 外層が薄すぎる場合の層構成の模式図である。 外層が厚すぎる場合の層構成の模式図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また以下において同等の部材などには同じ符号を付して説明を省略することがある。
図1は、本発明の包装材料の一例の層構成の模式図である。包装材料1は、基材層11の表面に無機酸化物からなる蒸着層12がバリア層として設けられた第1積層体2に、外層14、中間層15および内層16の3層が積層されたシーラント層である第2積層体3が接着層13を介して積層され、接着されて構成されている。
基材層11は、樹脂フィルムが好適に用いられ、包装材料に必要な強度や耐性を有するものであれば特に限定されないが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、6−ナイロンや66−ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルムやポリアクリロニトリルフィルムやポリイミドフィルムなどのエンプラフィルムなどが例示できる。
樹脂フィルムは延伸、未延伸のどちらでも良く、また機械強度や寸法安定性を有するものが良い。特に、これらの中で二軸方向に任意に延伸されたフィルムが好ましく用いられる。更に、包装材料に使用する場合、価格面、防湿性、充填適性、風合い、及び廃棄性を考慮すると、ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルムが好ましい。また樹脂フィルム中には、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、滑剤などを混練しておいてもよい。
樹脂フィルムの厚さは特に制限を受けるものでないが、包装材料としての適性、および加工性を考慮すると、実用的には3〜200μmが好ましく、より好ましくは6〜30μmである。
また基材層11は、図示したような単層の構成に限らず、2枚以上の樹脂フィルムを公知の接着法で接着して積層しても良く、例えばポリエステルフィルムとポリエステルフィルム、ポリアミドフィルムとポリアミドフィルム、ポリエステルフィルムとポリアミドフィルムなどの組合せでも良く、3層以上を積層しても良い。また必要に応じ紙、金属箔などを接着して積層して構成しても良い。
蒸着層12は、包装材料1のガスバリア性などのバリア性を高めるために設けられ、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、錫、及びマグネシウムなどの無機酸化物の蒸着層であり、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ気相成長法などの真空プロセスにより形成できる。またそれに先だって基材層11の表面に薬品処理、溶剤処理、およびプラズマ処理などの前処理を行っても良い。プラズマ処理の方法としては、リアクティブイオンエッチング(RIE)法などが好適に適用できる。
蒸着層12の厚さは、例えば酸化アルミニウムの場合、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましいが、要求仕様により適宜設定できる。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、バリア層としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また膜厚が300nmを越える場合は蒸着膜の柔軟性が損なわれるおそれがあり、成膜後に折り曲げられたり引っ張られたりすることにより、蒸着膜に亀裂を生じるおそれが出てくる。そのため10〜150nmの範囲内にあるとより好ましい。
接着層13は、第1積層体2とシーラント層である第2積層体3とを好適に接着することができれば特に制限されず、例えばポリウレタン系接着剤、エーテル系接着剤などから形成することができ、接着力の観点から、ポリウレタン系接着剤であることが好ましい。また貼り合わせ方法は特に限定するものではないが、これらの接着剤を用いたドライラミネート法が好適に適用できる。
シーラント層である第2積層体3は、図1に示す例では外層14、中間層15および内層16の3層が積層されて構成されている。シーラント層の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂などを使用することができる。また、これらのオレフィン系樹脂をグラフト重合などにより酸変成した変成ポリオレフィン樹脂も使用可能である。また上述したポリオレフィン系樹脂の単体又は2種以上からなるブレンド物でも良い。
第2積層体3のうち、接着層13に隣接する外層14は環状オレフィン系樹脂を含む層である。環状オレフィン系樹脂を含む外層14は2N/15mm以上の剥離強度を有するものとすることでデラミなどを生じない十分な剥離強度を有するものとすることができる。十分な剥離強度を有すれば良いので、実質的に剥離不可能であっても良い。
一方、外層14の環状オレフィン系樹脂は、サラダ油などの油(特に高温の場合)に浸漬されると、膨潤または溶解を生じるため、外層14の凝集力が低下し、凝集破壊を起こし易くなる。具体的には、包装材料1を120℃のサラダ油に30分浸漬することにより、環状オレフィン系樹脂を含む外層14が1N/15mm以下の剥離強度で剥離できるようになる。
この結果、包装材料1は、図2に示す様に外層14が凝集破壊され、接着層13に残る部分14aとリサイクルできる部分14bに分離する形となって第2積層体3を剥離することができ、第1積層体2から分離できる。剥離された第2積層体3は、接着層13の接着剤が付着していないので樹脂としてそのままリサイクルすることができる。
ここで外層14の環状オレフィン系樹脂の含有比率は20%〜70%であると好ましい。20%よりも少ないと剥離強度を低下させる効果が小さくなり、70%よりも多いと剥離強度が低下し、包装袋などに適用して使用する態様において、デラミが起こる可能性があり、好ましくない。
環状オレフィン系樹脂は、環状オレフィン成分を共重合成分として含むものであって、環状オレフィン成分を主鎖に含むポリオレフィン系樹脂であれば、特に限定されるものでなく、環状オレフィンの付加重合体又はその水素添加物、環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物などが例示できる。
また、環状オレフィン系樹脂としては、市販の樹脂を用いることができ、例えばゼオネックス(登録商標)(日本ゼオン社製)、ゼオノア(登録商標)(日本ゼオン社製)、アペル(登録商標)(三井化学社製)、アートン(登録商標)(JSR社製)、TOPAS(登録商標)(Topas Advanced Polymers社製)などを挙げることができるが、これらに限定されない。
第2積層体3の各層に使用する樹脂はまた、ポリオレフィン共重合体を主成分とするとより好ましい。またその総厚は40〜200μmが適当であり、より好ましくは60〜100μmである。総厚のうち外層14が占める比率は、20%以上70%以下とすると好ましい。
比率が20%を下回ると、図3に模式的に示す様に外層14は相対的に薄くなりすぎ、外層14の端部から浸透するサラダ油が外層に浸透し難くなり、剥離強度が低下するのに時間がかかるようなる。また、70%を超えると、外層14が相対的に厚くなりすぎ、凝集破壊して剥離されたときに図4の様に接着層13に残る部分14aも当然増加することになり、リサイクルできる部分14b、中間層15および内層16の樹脂の量が相対的に減ってしまうため好ましくない。リサイクルできる部分14bの比率は、大きければ大きいほど好ましいが、少なくとも総厚の50%以上であると好ましい。
外層14、中間層15および内層16の積層方法としては、いずれも公知の方法により積層することができるが、各層の主成分をいずれもポリオレフィン共重合体として構成することで、共押出し法を好適に適用でき、効率的に多層構成のシーラント層とすることができる。
以上説明した様に、本発明によれば包装材料として袋などに適用した場合は十分な接着力を有してデラミなどを生じることが無く、使用後などにはシーラント層を接着剤が付着していない状態で容易に剥離することができ、リサイクルすることができる包装材料を提供できる。
以上の例では、剥離用液体としてサラダ油を用いた実施形態を説明したがこれに限られない。例えば、サラダ油以外の食用油や、リモネンなどの有機溶剤を用いることができる。浸漬後に接着層13と、接着層に隣接するシーラント層の外層14との剥離強度が1N/15mm以下となれば、好適に用いることができる。浸漬時の浸漬時間、加熱温度は適宜調整できるが、例えば浸漬時間は10分〜1時間、加熱温度は60〜150℃である。包装材料を剥離用液体に浸漬して加熱することでシーラント層と基材とを分離することができ、リサイクルが容易となる。
以下に実施例により本発明を具体的に説明する。
<共通事項>
(1)剥離強度測定
・包装材料について、JISK6854に基づき第1積層体(基材層側)と第2積層体(シーラント層側)の間の剥離強度を測定する。
試験片幅:15mm
引張速度:300mm/分
浸漬 :120℃のサラダ油(日清オイリオ製 日清サラダ油(原材料:食用大豆
油、食用なたね油))に30分浸漬
測定 :上記の浸漬前、および浸漬後の剥離強度を測定
断面観察:光学顕微鏡で浸漬後の試験片の断面を観察し、シーラント層側フィルムの
接着剤の有無を目視で確認、および厚さを測定
(2)判定
・浸漬前の剥離強度
○・・・2N/15mm以上 ×・・・1N/15mm以下
・浸漬後の剥離強度
○・・・1N/15mm以下 ×・・・1N/15mmよりも強い
・剥離後のシーラント層側の厚み
○・・・40μm以上 △・・・40μm未満
・剥離後のシーラント層への接着剤の付着
○・・・無し ×・・・あり
<実施例1>
(1)シーラント層
・内層および中間層:プロピレン−エチレンブロック共重合体(メルトフローレート(MFR)(230℃)=3.5g/10分、密度=0.90g/cm、非晶部粘度η=2.8dl/g、プロピレン:エチレン(モル比)=81.1:18.9)とした。
・外層:上記のプロピレン−エチレンブロック共重合体60wt%に、環状オレフィン系樹脂としてノルボルネン−エチレン共重合体(MFR(280℃)=50g/10分)40wt%を混合した。
・上記の樹脂を用いて、インフレーション法により総厚70μm、厚さの比を外層:中間層:内層=1:2:1としたシーラント層フィルムを作成。外層の厚さは総厚の25%である。
(2)基材層
・延伸PETフィルム(厚さ12μm)を、上記のシーラント層フィルムの外層側にドライラミネーション法により貼り合せた。
(3)接着層
・上記のドライラミネーションにおける接着層は、市販の一般的なウレタン樹脂系接着剤を乾燥後の塗布量が3.5g/mとなるように塗工して接着層とした。
以上の構成で基材層であるPETフィルムとシーラント層フィルムを接着層で貼り合せた包装材料を得た。
<実施例2>
基材層のPETフィルムの接着層側に、バリア層としてシリカ蒸着層を設ける以外は実施例1と同様の包装材料とした。
<実施例3>
実施例2と同様にバリア層を設けたPETフィルムのバリア層上に、厚さ15μmの延伸ナイロンフィルムをドライラミネーション法により貼り合せ、さらにナイロンフィルム上に実施例1と同様のシーラントフィルムを貼り合せて包装材料を得た。
<実施例4>
シーラント層を、インフレーション法により総厚70μm、厚さの比を外層:中間層:内層=1:2:2とした以外は実施例1と同様として包装材料を得た。外層の厚さは総厚の20%である。
<実施例5>
シーラント層を、インフレーション法により総厚70μm、厚さの比を外層:中間層:内層=7:2:1とした以外は実施例1と同様として包装材料を得た。外層の厚さは総厚の70%である。
<実施例6>
シーラント層を、インフレーション法により総厚70μm、厚さの比を外層:中間層:内層=1:8:1とした以外は実施例1と同様として包装材料を得た。外層の厚さは総厚の10%である。
<実施例7>
シーラント層を、インフレーション法により総厚70μm、厚さの比を外層:中間層:内層=8:1:1とした以外は実施例1と同様として包装材料を得た。外層の厚さは総厚の80%である。
<比較例1>
外層の樹脂に環状オレフィン系樹脂であるノルボルネン−エチレン共重合体を混合せず、中間層および内層と同様のプロピレン−エチレンブロック共重合体を用いる以外は実施例3と同様にして包装材料を得た。
結果を表1にまとめる。
Figure 2020121455
表1から、本発明の包装材料では、
・実施例1〜7では、外層の厚みに係らず浸漬前のラミネート強度は問題ないことが確認できた。また、剥離後のシーラント層に接着剤の付着がなく、容易にリサイクルできることを確認した。
・実施例6から、外層の厚さを総厚の10%とすると剥離強度が1.0N/15mmとなり、許容範囲ぎりぎりとなることが分かった。
・実施例7から、外層の厚さを総厚の80%とすると、リサイクル可能なシーラント層の量が減少してくることが分かった。従って外層の厚さを総厚の20%〜70%とするとより好ましい。
・比較例1では、環状オレフィン系樹脂を含まないため、浸漬後も剥離強度が1N/15mmよりも大きく、リサイクルが困難となることが確認できた。また剥離した場合も、シーラント層に接着剤が付着し、リサイクルが困難であることが確認された。
1・・・包装材料
2・・・第1の積層体
3・・・第2の積層体(シーラント層)
11・・・基材層
12・・・蒸着層
13・・・接着層
14・・・外層
14a・・・接着層に残る部分
14b・・・リサイクルできる部分
15・・・中間層
16・・・内層

Claims (7)

  1. 少なくとも1層の基材層と、少なくとも2層の樹脂層からなるシーラント層と、前記基材層と前記シーラント層の間に設けられて前記基材層と前記シーラント層を貼り合せる接着層と、を含む包装材料であって、
    前記シーラント層の、前記接着層に隣接する樹脂層が、環状オレフィン系樹脂を含む樹脂層であり、前記包装材料を120℃のサラダ油に30分浸漬することにより、前記基材層と前記シーラント層との間の剥離強度が1N/15mm以下となることを特徴とする包装材料。
  2. 前記基材層と、前記シーラント層との間の剥離強度が、120℃のサラダ油に浸漬する前は2N/15mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の包装材料。
  3. 前記シーラント層の、前記環状オレフィン系樹脂を含む樹脂層の厚さが、前記シーラント層全体の厚さの20〜70%であることを特徴とする請求項1または2に記載の包装材料。
  4. 前記シーラント層が、ポリオレフィン共重合体を主成分とすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の包装材料。
  5. 少なくとも1層の前記基材層の表面に、無機酸化物からなる蒸着層が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の包装材料。
  6. 前記基材層が、ポリエステルフィルムとポリエステルフィルムの貼り合せ、ポリアミドフィルムとポリアミドフィルムの貼り合せ、ポリエステルフィルムとポリアミドフィルムの貼り合せ、のいずれかから選択される貼り合せ品からなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の包装材料。
  7. 少なくとも1層の基材層と、少なくとも2層の樹脂層からなるシーラント層と、
    前記基材層と前記シーラント層の間に設けられて前記基材層と前記シーラント層を貼り合せる接着層と、を含み、
    前記接着層に隣接する樹脂層が、環状オレフィン系樹脂を含む樹脂層である包装材料を、剥離用液体に浸漬し、加熱することで前記包装材料から前記シーラント層を分離するリサイクル方法。
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