JP4443277B2 - 易開封性多層容器 - Google Patents

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Description

本発明は、易開封性多層容器に関し、特に蓋材を剥離する際に容器側シール面のスキン層で剥離が開始する易開封性多層容器に関する。
近年の食生活の多様化にともない、様々な食材を用いた加工食品が容易に取り扱われるようになり、それらの加工食品を簡便に使用できる易開封性に優れる易開封容器が多用されてきている。このような易開封性容器は、容器に蓋材を密着させ、容器内に保存する食品等を密封保存すると同時に、使用時には子供でも蓋材を容易に剥がして安全に開封できるようにするという密封性及び易開封性の両立した容器が要求されている。
易開封性を有する密封容器としては、蓋材として容器本体と同種の材料からなるものを用いてシール条件を最適化するか、又は蓋材としてシール部に特殊シーラントを施したものなど、易開封性のものを用いることにより、易開封性を与えている。しかし、シール条件の最適化による方法では十分なシール強度と易開封性との両立が難しく、最適条件はピンポイント的となり、シール不良等が発生しやすい。また、易開封性の蓋材を使用する場合には、蓋材に共押出しの特殊加工を必要とすることからコスト高となり、また、蓋材の易開封性を十分に発揮させるためには、やはりシール条件に注意する必要があるなどの問題がある。
易開封性を与えるための他の方法としては、容器本体を易剥離層を有する多層容器とし、蓋材と容器本体とのシール面での剥離ではなく、容器にノッチを入れる等の特殊加工をし、容器本体の層間剥離を利用して開封を行うことにより易開封性を与える方法も知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。この方法によれば、蓋材のシール時には、密封性を確保するのに十分なシール強度を得ることのみを考慮すればよく、シール条件の調整が容易であり、シール不良も防止することができる。しかしながら、この方法による剥離は、シール層間の構造が複雑になり、コスト高になる恐れがある。
特開昭62−251363号公報 特開昭63−78号公報 特開昭63−25037号公報 特開昭63−44467号公報
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、ヒートシール加工温度が広く、構造が簡単で、衝撃的な外力に強く、かつ強度が安定している密封性及び易開封性の両立した易開封性多層容器を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、容器開口部の外周にフランジが設けられ、該フランジ部にヒートシールされた蓋材を剥離して用いる易開封性多層容器において、蓋材の剥離時に容器のシール面スキン層内で凝集剥離が開始するようにするとヒートシール加工温度が広く、構造が簡単で、強度が安定している密封性及び易開封性の両立した易開封性多層容器とすることができ、特に、容器のシール面スキン層をポリプロピレン、特定の高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン及び特定のエチレン・α−オレフィン共重合体からなる組成物から形成することにより該容器が容易に得られることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、容器開口部の外周にフランジが設けられ、該フランジ部にヒートシールされた蓋材を剥離して用いる易開封性多層容器において、容器のシール面スキン層が下記(A)〜(D)を含有するポリオレフィン組成物からなり、容器のシール面スキン層の厚みを30〜150μmとすることにより、蓋材の剥離時に容器のシール面スキン層内で剥離が開始することを特徴とする易開封性多層容器が提供される。
(A)ポリプロピレン 50〜83重量%
(B)密度が0.95g/cm 以上、メルトフローレートが10〜100g/10分の高密度ポリエチレン 10〜35重量%
(C)低密度ポリエチレン 5〜15重量%
(D)密度が0.90g/cm 以下のエチレン・α−オレフィン共重合体 2〜10重量%
また、本発明の第の発明によれば、第1の発明において、蓋材のシーラント層がポリエチレン系またはポリプロピレン系単層シーラントであることを特徴とする易開封性多層容器が提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第1又は2の発明において、容器フランジ部での蓋材のヒートシール時に、容器内側シールエッジの樹脂溜りが容器外側シールエッジの樹脂溜りよりも大きく、30μm以上となるようにヒートシールが行われていることを特徴とする易開封性多層容器が提供される。
本発明の易開封性多層容器は、表面樹脂層とのヒートシール方式を工夫することにより、容器のシール面スキン層内で凝集剥離を行わせることにより、耐圧強度とピール強度に優れ、かつ容易に剥離することができる。
本発明の易開封性多層容器は、容器開口部の外周にフランジが設けられ、該フランジ部にヒートシールされた蓋材を剥離して用いる易開封性多層容器である。その一態様を図1〜2で説明する。図1は本発明の易開封性多層容器の断面図であり、図2は、容器から蓋材を引き剥がす際の図1におけるフランジ部周辺の拡大図である。図において、1は容器本体、2はフランジ部、3は開口部、4は容器シール面スキン層、5は蓋材、6は蓋材シーラント層、7は非シール部、4aは蓋材を剥離した際に凝集剥離により蓋材シーラント層側に付着した容器シール面スキン層の部分である。
本発明の易開封性多層容器本体1から蓋材5を剥離する際には、予め剥離用にフランジ部2に設けた非シール部7から、蓋材5を引き剥がすと、容器シール面スキン層4内で凝集剥離が開始し、蓋材シーラント層6に4aが付着するようにして蓋材5が引き剥がされる。このような容器シール面スキン層内での凝集剥離は、蓋材のシール材と容器又は蓋材の融着界面で起きる界面剥離と比較し、強度が安定し、かつ容易に剥離できる特徴を有する。
本発明の易開封性多層容器は、上述のように容器シール面スキン層内で、凝集剥離が起きて蓋材が容易に剥離されるものであるが、容器シール面スキン層内で、凝集剥離を起こさせるようにするためには、容器シール面スキン層が次の(A)ポリプロピレン、(B)高密度ポリエチレン、(C)低密度ポリエチレン及び(D)エチレン・α−オレフィン共重合体を含有する組成物から形成されるものであることが好ましい。
(A)ポリプロピレン
容器シール面スキン層に用いられるポリプロピレン(A)としては、ホモポリプロピレン又は微量エチレンランダム共重合体が好ましい。プロピレンのMFRは0.5〜20g/10分が好ましく、より好ましくは1.0〜10g/10分である。MFRが0.5g/10分未満では、シール表面の粗れが発生し、20g/10分を超えるとスキン層の幅方向均一性が不十分である。
なお、ポリプロピレンのMFRは、JIS K 7210に準拠して測定する値でる。
(B)高密度ポリエチレン
容器シール面スキン層に用いられる(B)高密度ポリエチレンとしては、密度が0.95g/cm以上であり、メルトフローレート(MFR)が10〜100g/10分、好ましくは20〜60g/10分の高密度ポリエチレンである。高密度ポリエチレンの密度、MFRがそれぞれ上記の範囲を外れると開封強度が高くなり好ましくない。
なお、高密度ポリエチレンの密度はJIS K 6922−2に準拠して測定する値であり、MFRはJIS K 6922−2に準拠して測定する値である。
(C)低密度ポリエチレン
容器シール面スキン層に用いられる(C)低密度ポリエチレンとしては、特に限定されず、従来公知の低密度ポリエチレンである。
(D)エチレン・α−オレフィン共重合体
容器シール面スキン層に用いられる(D)エチレン・α−オレフィン共重合体は、密度が0.90g/cm以下、好ましくは0.89〜0.87g/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体である。密度が上記の範囲を外れると耐衝撃性の点で好ましくない。
なお、エチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、ASTMD−1505に準拠して測定する値である。
エチレン・α−オレフィン共重合体(D)のα−オレフィンとしては、炭素数3〜10のα−オレフィン、例えば、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等が挙げられる。エチレン・α−オレフィン共重合体の具体例としては、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−ヘキセン−1共重合体等が挙げられる。
上記(A)〜(D)成分の組成割合は、(A)成分が50〜83重量%であり、(B)成分が10〜35重量%であり、(C)成分が5〜15重量%であり、(D)成分が2〜10重量%である。
各成分がそれぞれ上記範囲を外れると、剥離強度が高くなったり、耐落下性が劣ったり、容器剛性が低くなったりして好ましくない。
また、容器シール面スキン層の厚みは、30〜150μmとすることが好ましく、更に好ましくは30〜120μmである。容器シール面スキン層の厚みが30μm未満であるとシール時にシールスキン層内側のコア層の影響を受け剥離強度が著しく高くなり開け難いなどの問題が生じ、150μmを超えると容器自体の大きさとのバランスが取れなくなる。
また、容器本体を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂であれば特に制限がないが、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂が好ましい。
なお、容器本体は、単層に限定されるものではなく、スキン層との間又は最外層に、ガスバリヤー性の向上や、容器とした場合の変形を少なくする目的で、更に他の材料からなる層を設けてもよい。他の材料からなる層としては、例えば透明なエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)などのガスバリヤー性に優れた樹脂層が挙げられる。これら他の層を設ける場合、酸変性ポリオレフィンまたはエチレン−プロピレンゴム系透明接着剤又はエチレン−酢酸ビニル共重合体系透明接着剤等からなる接着剤層で、層を接着してもよい。その他、透明性を必要とされない用途においては、アルミ蒸着層、アルミ箔、アルミニウム、鉄、銅などのガスバリヤー性に優れたものなどの層を設けてもよい。これら他の材料からなる層は、1層のみであってもよいし、2層以上からなる多層体であってもよく、また、透明性を必要とされない用途においては、無機充填材10〜80重量%を含有する樹脂層であってもよい。
本発明の易開封性多層容器の容器側の成形は、前記した容器本体の樹脂とスキン層の樹脂を用いて共押出又はラミネート加工等により得ることができる。共押出成形法としては、例えば容器本体層及びスキン層の各々の材料をそれぞれ異なった押出機を用いて溶融押出し、これをフィードブロックにて積層しフラットダイにて製膜する方法や、多層ダイを用いてダイ内にて製膜する方法が挙げられる。ラミネート加工としては、例えばエキストルージョンラミネート、ホットメルトラミネート、ドライラミネート、ウェットラミネートなどの方法を用いることができる。
上記のようにして得られた多層積層体を加熱溶融し、容器開口部の外周にフランジが設けられた形状に賦形したものであり、通常の真空成形、圧空成形等で好適に得られる。また、各層の樹脂材料を用いて射出成形、射出ブロー成形、ブロー成形などによって成形して得ることもできる。容器の開口部は、収容物を収容できる形状であればその形状に特に制限はなく、例えばカップ状であってもトレー状であってもよい。また、その開口周縁部のフランジ部の形状も特に限定されるものではないが、通常、円、四角などであり、この周縁部上で蓋材がヒートシールされる。
本発明の易開封性多層容器に用いる蓋材を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂であれば特に制限がないが、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂等が好ましく、単層であっても、異なる樹脂からなる複層であっても良い。
本発明の易開封性多層容器に用いる蓋材は、容器シール面スキン層に相対する側にシーラント層を設ける。蓋材シーラント層としては、従来の共押タイプイージーピールシーラントを用いる必然性はなく、上記容器シール面スキン層との熱接着性に優れた同種又は類似樹脂の単層シーラントが好ましい。例えば、メタロセン系を含む直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のポリエチレン系シーラント(このシーラントは剥離強度を制御するためにポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR)/エチレン−ブテン共重合体ゴム(EBR)等のポリオレフィンラバー、粘着剤などを含有しても良い)またはホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン3元共重合体を中心としたポリプロピレン系の単層シーラントであることが好ましい(なお、剥離強度を制御するために直鎖状低密度ポリエチレン等を混合しても良い。)。また、シーラント層の厚みは、20〜100μmが好ましく、より好ましくは20〜70μmである。
本発明の易開封性多層容器は、上述のスキン層を有する容器のフランジ部に上述のシーラント層を有する蓋材を該スキン層に該シーラント層側が接着するようにし、シールバーを用いて線ヒートシールして製造する。
線ヒートシールを図3及び4で説明する。第3図は、ヒートシールの第1段階の状況を示す図であり、第4図はヒートシールの第2段階の状況を示す図である。ヒートシールにおいては、第1段階(図3)で蓋材5側のシーラント6が融け込みシールバー10のシール圧で両側に押し出されて両シールエッジに樹脂溜り11及び12が成長し、第2段階(図4)においては、シールバー10の食い込みに押され、容器スキン層4も融け込み、両シールエッジの樹脂溜り11及び12のシーラントの中に13及び14として潜り込むようにして2重構造の樹脂溜りが形成されて融着する。
この際、容器内側のシールエッジの樹脂溜り11及び13が容器外側の樹脂溜り12及び14それよりも大きく、かつ容器内側の樹脂溜りの厚み(11+13)が好ましくは30μm以上になるようにヒートシールを行うことが好ましい。容器内側のシールエッジの樹脂溜りが容器外側のそれよりも小さいと易開封することが困難となる。
上記のように容器内側のシールエッジの樹脂溜りが容器外側のそれよりも大きくなるようにヒートシールする方法としては、特に制限はないが、例えば、シールバーのシールヘッドの形状を容器内側側が容器外側側より長い形状にすることにより達成できる。
本発明の易開封性多層容器は、シール強度に優れ、かつ容易に開封できることから、デザートカップ容器、プリンカップ容器、米飯容器等の食品の容器として用いることができる。
以下、本発明の実施例及びその比較例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例で用いた評価方法及び用いた樹脂は、以下の通りである。
1.評価方法
(1)耐圧試験(パンクチャー):容器に空気を1L/minで注入し、加圧して破裂したときの強力を測定した。
(2)135°剥離強度:容器から蓋材を500mm/minの速度で135°方向に剥離する引張試験を行って、剥離したときの強度を測定した。
(3)ヒートシール強度:容器から蓋材を300mm/minの速度で180°方向に剥離する引張試験を行って、剥離したときの強度を測定した。
(4)落球衝撃強度:3kgの鉄球を40cmの高さから落とし、3回落として密封性の保たれているものを○とし、密封性の保たれていないものを×とした。
2.樹脂
(1)ポリプロピレン(PP−1):密度0.90g/cm、MFR0.5g/10分のブロックコポリマー(日本ポリケム(株)製)(容器本体用)
(2)ポリプロピレン(PP−2):アイソタクチック率95%、密度0.90g/cm、MFR2.2g/10分のホモポリマー(日本ポリケム(株)製)
(3)ポリプロピレン(PP−3):密度0.91g/cm、MFR2g/10分のホモポリマー(日本ポリケム(株)製)
(4)高密度ポリエチレン(HDPE):密度0.96g/cm、MFR20g/10分(日本ポリケム(株)製)
(5)低密度ポリエチレン(LDPE):密度0.92g/cm、MFR4g/10分(日本ポリケム(株)製)
(6)メタロセン触媒による直鎖状低密度ポリエチレン(M−LLDPE):密度0.88g/cm、MFR2g/10分(日本ポリケム(株)製)
(7)エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR):密度0.88g/cm、MFR2g/10分(JSR社製)
(8)直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE−1):密度0.92g/cm、MFR2.0g/10分(日本ポリケム(株)製)
(9)無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP):(昭和電工プロダクト(株)製)
(10)2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET):(ユニチカ社製)
(11)2軸延伸ナイロンフィルム(Ny):(ユニチカ社製)
(実施例1)
容器本体樹脂として、PP−1を用い、容器スキン層樹脂として、表1に示す樹脂組成物を用い、スキン層厚みを80μmとした2種2層の0.8mmシートを作成した。上記シートを用い真空成形で90φ、高さ25mmの丸型容器を作成した。
次に、蓋材として、ポリエチレンテレフタレート(PET:12μm)とナイロン(Ny:15μm)からなる積層フィルムを用い、そのNy層側にシーラントとして、30μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネートした。
上記容器に上記蓋材をリング状のヒートシールバーを用い、シール時間1秒、圧力2kg/cm、170℃の条件でヒートシールして易開封性多層容器を得た。得られた易開封性多層容器の評価結果を表1に示す。
(実施例2)
容器スキン層樹脂組成物の(C)成分として、M−LLDPEに代えてEPRを用いる以外は実施例1と同様にして易開封性多層容器を得た。得られた易開封性多層容器の評価結果を表1に示す。
(実施例3)
容器スキン層樹脂組成の比率を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして易開封性容器を得た。得られた易開封性多層容器の評価結果を表1に示す。
(実施例4)
容器スキン層樹脂組成物の(A)成分として、PP−2に代えて結晶化度の高いPP−3を用いる以外は実施例1と同様にして易開封性多層容器を得た。得られた易開封性多層容器の評価結果を表1に示す。
(実施例5)
蓋材のシーラント層として、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)に代えてCPPを用いる以外は実施例1と同様にして易開封性多層容器を得た。得られた易開封性多層容器の評価結果を表1に示す。
(比較例1)
容器スキン層として、PP−2とLDPEの2成分のみからなる樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様にして易開封性多層容器を得た。得られた易開封性多層容器の評価結果を表1に示す。
(比較例2)
容器スキン層として、PP−2とLLDPE−1の2成分のみからなる樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様にして易開封性多層容器を得た。得られた易開封性多層容器の評価結果を表1に示す。
(比較例3)
容器スキン層として、PP−2、HDPE、LLDPE−1の3成分のみからなる樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様にして易開封性多層容器を得た。得られた易開封性多層容器の評価結果を表1に示す。
(比較例4)
容器スキン層として、PP−2、HDPE、LDPEの3成分のみからなる樹脂組成物を用いる以外は実施例1と同様にして易開封性多層容器を得た。得られた易開封性多層容器の評価結果を表1に示す。
Figure 0004443277
表1より明らかなように、本発明の易開封性多層容器は、耐圧強度とピール強度に優れる容器であった。一方、容器側スキン層として、HDPEを使用しないとシール強度が過剰に低く耐落球衝撃を含めた実用上の密封性が保たれない(比較例1)、HDPEとLDPEを使用しないとスキン層の延性挙動が残ったままでシール強度が高くなり容易に開けることができない(比較例2)、HDPE量が少なすぎても脆性不足でかつヒートシール強度が低く実用上の密封性が保たれない(比較例3)、(D)成分を用いないと過剰の脆性挙動が発現し落球衝撃には耐えられない(比較例4)、容器であった。
本発明の易開封性多層容器は、表面樹脂層とのヒートシール方式を工夫することにより、容器のシール面スキン層内で凝集剥離を行わせることにより、耐圧強度とピール強度に優れ、かつ容易に剥離することができ、デザートカップ容器、プリンカップ容器、米飯容器等の食品の容器として用いることができる。
本発明の易開封性多層容器の断面図である。 容器から蓋材を引き剥がす際の図1におけるフランジ部周辺の拡大図である。 本発明のヒートシールの第1段階の状態を説明する図である。 本発明のヒートシールの第2段階の状態を説明する図である。
符号の説明
1 容器本体
2 フランジ部
3 開口部
4 容器スキン層
4a 蓋材を剥離した際に凝集剥離により蓋材シーラント層側に付着したスキン層の部分
5 蓋材
6 蓋材シーラント層
7 非シール部
10 シールバー
11、12、13、14 樹脂溜り

Claims (3)

  1. 容器開口部の外周にフランジが設けられ、該フランジ部にヒートシールされた蓋材を剥離して用いる易開封性多層容器において、
    容器のシール面スキン層が下記(A)〜(D)を含有するポリオレフィン組成物からなり、容器のシール面スキン層の厚みを30〜150μmとすることにより、蓋材の剥離時に容器のシール面スキン層内で剥離が開始することを特徴とする易開封性多層容器。
    (A)ポリプロピレン 50〜83重量%
    (B)密度が0.95g/cm 以上、メルトフローレートが10〜100g/10分の高密度ポリエチレン 10〜35重量%
    (C)低密度ポリエチレン 5〜15重量%
    (D)密度が0.90g/cm 以下のエチレン・α−オレフィン共重合体 2〜10重量%
  2. 蓋材のシーラント層がポリエチレン系またはポリプロピレン系単層シーラントであることを特徴とする請求項1に記載の易開封性多層容器。
  3. 容器フランジ部での蓋材のヒートシール時に、容器内側シールエッジの樹脂溜りが容器外側シールエッジの樹脂溜りよりも大きく、30μm以上となるようにヒートシールが行われていることを特徴とする請求項1又は2に記載の易開封性多層容器。」
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