JP2589371B2 - 多層構造物、易開封性容器及び蓋材 - Google Patents

多層構造物、易開封性容器及び蓋材

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    • Y02W30/80Packaging reuse or recycling, e.g. of multilayer packaging

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は包装分野、特に容器の製造に好適に用いられ
る多層構造物と、これを用いて製造した食品、薬品、化
粧剤等を収納、包装するための密封性及び開封性に優れ
た易開封性容器及び蓋材に関する。
〔従来の技術〕
物品、特に食品類の包装において、容器に食品を充填
した後、ボイル、レトルト殺菌が行われている。この場
合、蓋材のシール強度を高くしないと内圧に耐えられ
ず、これを高くすると使用時に開封性が低下する。これ
を解決する手段として、特開昭62-251363号公報に使用
時の開封を一般に行われているシール部の剥離で行うの
ではなく、容器として多層容器を用い、多層容器の層間
を開封剥離面とし、シール部の内側の最内層に切り込み
を設けることにより、切り込みより内側の多層容器は最
内層を剥離させずに残しつつ、最内層とともに蓋材を剥
離するようにした密封性と開封性に優れた易開封性容器
が記載されている。
しかしながら、この場合も開封剥離層の剥離強度を一
定にコントロールすることは困難で必ずしも安定した開
封性が得られないという問題点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、ヒートシール層と開封剥離層とを別
にする易開封性容器の製造に好適に用いられる多層構造
物であって、開封剥離層の易剥離性を確保しつつ、基材
層の特徴を生かすことを可能とする多層構造物を提供す
るものである。
本発明の他の目的は、成形条件、各層の樹脂の組み合
わせの変更等によっても層間剥離強度が安定し、しかも
樹脂材料の組み合わせにより基材の特徴を生かしスクラ
ップ回収も可能な多層構造物を提供するものである。
本発明の他の目的は、上記多層構造物を用いて密封性
及び開封性に優れた、特に開封の際の剥離強度が安定し
た易開封性容器及び蓋材を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は上記目的を達成するために鋭意検討を行っ
た結果、容器及び蓋材の製造に用いられる多層構造物を
特定な層構成とすることにより前記課題を解決できるこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
すなわち、本発明の多層構造物は基材層(C)にリン
片状無機充填剤を0〜70重量%含有する熱可塑性樹脂中
間層(B)を介して熱可塑性樹脂表面層(A)を形成し
てなり、(A)(B)間の層間剥離強度が0.3〜2.0kg/1
5mmであり、かつ(B)(C)間の層間剥離強度が
(A)(B)間の層間剥離強度の1.2倍以上であること
を特徴とする。
本発明の(C)の基材層の材質としては特に制限はな
くポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン
樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポ
リアクリル酸系樹脂或いはこれらに熱可塑性エラストマ
ー、各種添加剤、又は無機充填剤を20〜80重量%混合し
た樹脂などがある。これらの中でも無機充填剤20〜80重
量%含有するポリオレフィンが好適に用いられ、これに
より高剛性、耐熱性、易焼却性を有する多層構造物が得
られる。
ポリオレフィン樹脂としては、ポリプロピレン系樹
脂、ポリエチレン系樹脂或いはこれらの樹脂混合物が好
適に用いられる。ポリプロピレン系樹脂としては、高結
晶性のプロピレン単独重合体のほかに、エチレン、ブテ
ン−1、ペンテン−1、3−メチルブテン−1、4−メ
チルペンテン−1などのα−オレフィンとのランダム共
重合体や、これらの混合物などが挙げられる。ランダム
共重合体としては、多段重合で得られるホモポリプロピ
レンとの混合物を含む。前記共重合体においては、共重
合モノマーの割合が10モル%以下のものが好ましい。ま
た、これらのポリプロピレン系樹脂は、メルトインデッ
クスが0.1〜20の範囲にあるものが好適である。
一方、ポリエチレン系樹脂としては、低密度(高圧法
低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンな
ど)、中密度及び高密度ポリエチレンのいずれも使用す
ることができ、また、エチレン単独重合体のほかに、プ
ロピレンや、ブテン−1、ペンテン−1、3メチルブテ
ン−1、4−メチルペンテン−1などのα−オレフィン
又は酢酸ビニルとの共重合体、或いはこれらの混合物な
ども使用することができる。前記共重合体においては、
共重合モノマーの割合は10モル%以下のものが好まし
い。また、これらのポリエチレン系樹脂は、メルトイン
デックスが0.02〜50の範囲にあり、かつ密度が0.900〜
0.975g/cm3の範囲にあるものが好適である。
前記の樹脂混合物の場合ポリプロピレン系樹脂とポリ
エチレン系樹脂との割合は、好ましくは重量基準で30:7
0ないし97:3、さらに好ましくは36:65ないし95:5の範囲
で選ばれる。
さらに、この樹脂又は樹脂混合物には所望に応じ、そ
の相溶性を改善するために第3の樹脂成分を配合するこ
とができる。このような第3樹脂成分としては、例え
ば、不飽和カルボン酸又はその誘導体により変性された
変性ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−アクリレート共重合体、エチレン−プロピレ
ンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム、ポリブ
テン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン系ゴム、ポリ
イソプレン系ゴム、アタクチックポリ−4−メチルペン
テン−1、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム、イオン架橋オレフィン共重合体
(アイオノマー)などが挙げられ、これらはそれぞれ単
独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよ
い。これらの第3成分はポリオレフィン樹脂100重量部
あたり、30重量部以下の重量で用いることが好ましい。
本発明の基材層の中間層と反対側には、ガスバリヤー
性の向上や、容器とした場合の変形を少なくする目的
で、さらに他の材料からなる層(D)を設けてもよい。
他の材料からなる層としては、例えばエチレン−ビニル
アルコール共重合体、ボリ塩化ビニリデン、ナイロン、
ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂層やアルミ蒸着
層、アルミ箔、アルミニウム、鉄、銅などのガスバリヤ
ー性に優れたものが挙げられる。これら他の材料からな
る層は、1層のみであってもよいし、2層以上からなる
多層体であってもよく、また、無機充填剤10〜80重量%
を含有する樹脂層であってもよい。さらに金属、紙など
との複合材料であってもよい。
本発明の(A)の熱可塑性樹脂表面層の材質としては
特に制限はないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ナイロ
ン、ポリエチレンテレフタレートなどが好適に用いられ
る。この中でも耐熱性、耐溶出性などの点からポリプロ
ピレン、高密度ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポ
リエチレンテレフタレートが好適に用いられる。
本発明の中間層(B)は、多層構造物の剥離強度を調
整するために設けられるものであって、リン片状無機充
填剤を0〜70重量%含有する熱可塑性樹脂中間層であ
る。この熱可塑性樹脂としては基材層(C)のポリオレ
フィン樹脂と同様のものが一般に使用される。リン片状
無機充填剤としては、好ましくはタルク、マイカが使用
される。無機充填剤として通常の充填剤、例えば炭酸カ
ルシウムを使用すると(A)(B)間の剥離強度が大き
くなり容器や蓋材としたときの易開封性が期待できな
い。
本発明の多層構造物は上記(A)(B)(C)の三層
を有し、(A)(B)間の層間剥離強度が0.3〜2.0kg/1
5mm、好ましくは0.3〜1.5kg/15mmであり、かつ(B)
(C)間の層間剥離強度が(A)(B)間の層間剥離強
度の1.2倍以上であることを必須とする。
本発明においては、(A)(B)間及び(B)(C)
間の層間剥離強度をこのように設定することにより、表
面層(A)と中間層(B)を易剥離性とし、中間層
(B)と基材層(C)とを難剥離性としている。その結
果、この多層構造物を容器又は蓋材とした場合、易開封
性となり、かつ安定した開封性が得られるようになる。
また、スクラップの再使用に際しても、スクラップを基
材層(C)のみに返し使用すれば(A)(B)間の層間
剥離強度になんら影響を及ぼすことがないため、安定し
た易剥離性が保障される。
各層間剥離強度の制御は、前述したような樹脂材料の
樹脂の種類、充填剤の量等を適宜選択することにより容
易に行うことができる。
また、中間層(B)にリン片状無機充填剤を含有せし
めることにより、樹脂の組み合わせの幅も拡がり、
(A)(B)間の剥離強度の制御がさらに容易となる。
また、多層構造とするときの押出条件、多層構造物を加
工するときの熱成形条件にかかわらず、(A)(B)間
の剥離強度を安定したものとすることができる。リン片
状無機充填剤を用いる場合、中間層(B)における量の
好ましい範囲は5〜70重量%、更に好ましい範囲は10〜
70重量%である。リン片状無機充填剤が5重量%未満で
あると樹脂の組み合わせによっては剥離強度が大きくな
りすぎる場合があり、樹脂の選択の幅が狭まることがあ
る。一方、70重量%を超えると剥離強度が小さくなりす
ぎ、剥離強度の制御が困難となる。
各層の厚みは特に制限されないが、(A)層は樹脂の
種類に応じて層間剥離が可能な程度の厚み、すなわち材
料破壊強さが剥離強度より大きくなるような厚みが必要
であり、通常5〜300μmである。また(B)層は製膜
性を考慮して多層構造物の全厚みの30%以下、好ましく
は20%以下とすることが好ましく、通常5〜300μmで
ある。また、基材層の厚さは特に制限はなく、通常10〜
3000μmである。
本発明において、(B)層にリン片状無機充填剤を含
有する熱可塑性樹脂を用いた場合、(B)、(C)層と
して共に類似の樹脂を用いて、リン片状無機充填剤の量
を変えるだけで(A)(B)間の剥離強度を適当な大き
さに制御することができるので、本発明の多層構造物を
製造するにあたって原料供給装置の兼用、簡略化を図る
ことができ、また三層からなる多層構造物のスクラップ
を回収して(C)層に返し使用しても(A)(B)間の
剥離強度にまったく影響しないため回収量の変動も可能
になるという大きな利点を有している。なお、スクラッ
プ回収して使用するためにはポリオレフィン樹脂は熱成
形性等の二次加工性を考慮して溶融張力の大きいものが
好ましく用いられる。
本発明の多層構造物は前記した樹脂を用いて共押出シ
ート類、共押出ブロー成形容器又はラミネート加工等に
より得ることができる。ラミネート加工としては、例え
ばエキストルージョンラミネート、ホットメルトラミネ
ート、ドライラミネート、ウエットラミネートなどの方
法を用いることができる。しかし少なくとも(A)
(B)層からなる二層構造物は、共押出成形によって通
常得られる。
本発明の易開封性容器は蓋材を環状にシールするため
の開口周縁部を有する容器であって、周縁部がシール面
を熱可塑性樹脂表面層とする前記したような(A)
(B)(C)からなる多層構造を有しており、表面層の
環状シール部の内側に環状の弱め線が設けられている。
また、本発明の易開封性容器用蓋材は、蓋材を環状に
シールするための開口周縁部を有する容器用の蓋材であ
って、蓋材がシール面を熱可塑性樹脂表面層とする前記
したような(A)(B)(C)からなる多層構造を有し
ており、表面層の環状シール部の内側に環状の弱め線が
設けられている。
第1図は本発明の多層構造物の部分断面図であり、
(A)は熱可塑性樹脂表面層、(B)は熱可塑性樹脂中
間層、(C)は基材層、(D)は必要に応じて設けられ
るガスバリアー性を有する層などの他の層である。ま
た、更に他の層として(E)、(F)を、或いは
(B)、(A)層を設けてもよい。
第2図は多層構造物を成形して得られた本発明の易開
封性容器の一実施態様の断面図である。1は熱可塑性樹
脂表面層、2は熱可塑性樹脂中間層、3は基材層であ
る。1、2、3は前記(A)(B)(C)からなる多層
構造をとっており、容器開口周縁部4を形成している。
5は蓋材で容器開口周縁部の上面と環状にヒートシール
されて包装される。蓋材の材質は表面層と同様の材質と
することがシール性の点から好ましい。表面層の環状シ
ール部6の内側には弱め線7が設けられている。弱め線
は蓋材を開封して表面層を剥離したときに容器開口周縁
部の内側で表面層を切断するためのもので、通常環状の
ノッチとして設けられているが、その他蓋材を剥がすと
きに表面層を容易に切断できるものであればどのような
ものでもよい。なお、ヒートシール内周端と弱め線間は
0.5〜10mm、好ましくは1mm以上とすることが好ましい。
8は蓋材の引き剥がしを容易にするために設けられたつ
まみ部である。
容器の周縁部の形状は特に限定されるものではない
が、通常、円、四角なとであり、この形状の周縁部で環
状にヒートシールされる。また容器形状はカップ状であ
ってもトレー状であってもよい。
本発明の易開封性容器の開封は、第2図において、つ
まみ部8を上方にもちあげる。すると多層容器の表面層
1と中間層2の間で剥離し、弱め線7のところまで表面
層が剥離し、蓋材とともに剥がされる。次いで、弱め線
のところで表面層が切断され容器の開封が行われる。従
って、蓋材と多層容器の表面層が難剥離ヒートシールさ
れていても容易に開封できる。そしてシール面から剥離
する従来法に比べて、シール端部の不完全シールによる
ノッチ効果、シール条件の差、夾雑物の影響などがな
く、開封力の安定が図れる。また、ヒートシールの剥離
強度を高くしても剥離が可能となるため、ボイル、レト
ルト処理に耐える耐熱性が良好な多層容器となる。さら
に、表面層の剥離強度は多層構造物の樹脂材料、容器の
成形条件が変わっても安定している。
本発明の易開封性容器は前記多層構造物を用いて真空
成形、圧空成形、プレス成形などにより成形したり、前
記樹脂を用いて射出成形、射出ブロー成形、ブロー成形
などによって成形したりすることによって得ることがで
きる。
本発明の多層構造物は容器ばかりでなく、袋状の包装
体、蓋材の層間剥離を利用して開封を行う易開封性容器
の蓋材としても用いることができる。
〔実施例〕 以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1〜36及び比較例1〜9 表1〜7は実施例1〜36及び比較例1〜9において製
造された本発明の多層構造物及び比較例の多層構造物の
構成樹脂と層間の剥離強度とこの多層構造物を用いて包
装容器を製造した場合の剥離適性を示したものであり、
○は剥離適性良、△は剥離適性普通、×は剥離適性不良
である。
なお、表中の記号は次のものを示している。
HDPE-A:出光石油化学(株)製、出光ポリエチレン520MB
(MI=0.3) HDPE-B:出光石油化学(株)製、出光ポリエチレン440M
(MI=0.9) LDPE :東ソー(株)製、ペトロセン172(MI=3.0) PP-A :出光石油化学(株)製、出光ポリプロE-100G(M
I=0.5) PP-B :出光石油化学(株)製、出光ポリプロF-200S(M
I=2.0) PP-C :出光石油化学(株)製、出光ポリプロE-250G(M
I=1.0) タルク:平均粒子径 12μm 炭カル:平均粒子径 8μm、炭酸カルシウム 多層構造物 押出機A(スクリュー径50mm)、押出機B(スクリュー
径50mm)、押出機C(スクリュー径65mm)の3台の押出
機にて(A)、(B)、(C)の樹脂を同時押出し、フ
ィードブロック、フラットダイを使用して第3図に示さ
れる3種5層の多層シートを得た。得られたシートの各
層境界面における剥離強度を測定した。(A)層、
(B)層、(C)層の厚みはそれぞれ100μm、100μ
m、600μmとした。
層間の剥離強度は180°剥離を採用し、このときのサ
ンプル巾は15mm、剥離速度は300mm/minとした。
易開封性容器 前記で得られた多層構造物を用いて口径72mmφ、絞り
比0.3の丸型容器を真空成形により第2図に示すような
容器を得た。容器にはフランジ周縁部に弱め線としてノ
ッチを入れた。これらの容器に水を充填した後、容器表
面層(シール側)と同種の樹脂フイルム(80μm)を用
いて、t=1.5mmとしてヒートシールした後、120℃、30
分間のレトルト処理を行った後、剥離開封を行ったとこ
ろ、本発明の多層構造物を用いて得られた容器はいずれ
も優れた開封性を示した。
易開封性容器用蓋材 上記の容器において、容器と蓋材をそれぞれ逆にして
同じような厚みとして密封容器を得た。これも上記で得
られた容器と同じ易開封性を示した。
〔発明の効果〕 本発明の多層構造物は、成形条件、各層の樹脂の組み
合わせの変更等によっても層間剥離強度を安定に制御す
ることができ、しかもスクラップを基材層(C)に回収
混合すれば、剥離強度が回収量に関係しないのでスクラ
ップ回収が非常に容易である。さらに基材材料の選択の
巾が大きいことから、基材の特徴を十分に生かすことが
できる。
また、この多層構造物から得られた易開封性容器又は
蓋材は密封性及び開封性に優れ、また開封の際の剥離強
度も安定しており、ボイルやレトルト処理も可能で、そ
の実用的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の多層構造物の一実施態様を示す部分断
面図であり、第2図は本発明の易開封性容器の一実施態
様を示すの部分断面図である。第3図は本発明の多層構
造物の他の実施態様であり、実施例に用いたものの断面
図である。 符号の説明 (A)熱可塑性樹脂表面層 (B)熱可塑性樹脂中間層 (C)基材層 (D)ガスバリアー層 1.熱可塑性樹脂表面層 2.熱可塑性樹脂中間層 3.基材層 4.開口周縁部 5.蓋材 6.シール部 7.弱め線 8.つまみ部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材層(C)にリン片状無機充填剤を0〜
    70重量%含有する熱可塑性樹脂中間層(B)を介して熱
    可塑性樹脂表面層(A)を形成してなり、(A)(B)
    間の層間剥離強度が0.3〜2.0kg/15mmであり、かつ
    (B)(C)間の層間剥離強度が(A)(B)間の層間
    剥離強度の1.2倍以上である多層構造物。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂中間層(B)がリン片状無機
    充填剤を5〜70重量%含有する請求項1記載の多層構造
    物。
  3. 【請求項3】基材層(C)が無機充填剤を20〜80重量%
    含有する樹脂層である請求項1又は2記載の多層構造
    物。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載の(A)(B)
    (C)からなる多層構造を有している多層シート類。
  5. 【請求項5】蓋材を環状にシールするための開口周縁部
    を有する容器であって、周縁部がシール面を熱可塑性樹
    脂表面層とする請求項1、2又は3記載の(A)(B)
    (C)からなる多層構造を有しており、表面層の環状シ
    ール部の内側に環状の弱め線が設けられている易開封性
    容器。
  6. 【請求項6】蓋材を環状にシールするための開口周縁部
    を有する容器用の蓋材であって、蓋材がシール面を熱可
    塑性表面層とする請求項1、2又は3記載の(A)
    (B)(C)からなる多層構造を有しており、表面層の
    環状シール部の内側に環状の弱め線が設けられている易
    開封性容器用蓋材。
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