JP6988253B2 - 積層体およびそれを備える包装袋 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも、第1基材層と、第2基材層と、シーラント層とをこの順に備える積層体に関する。さらには、該積層体を備える包装袋に関する。
液体や粉体などの流動性を有する内容物や、菓子などの固形状の内容物を収容するための袋として、PETやナイロンなどの軟包装材から構成された袋が用いられている。このような袋は、例えば特許文献1に記載されているように、互いに対向する表面フィルムおよび裏面フィルムを熱溶着してシール部を形成することによって構成されている。この場合、内容物を収容するための収容部は、フィルムおよびシール部によって囲われた空間として画成される。
特開平9−254997号公報
近年、循環型社会の構築を求める声の高まりとともに、材料分野においてもエネルギーと同様に化石燃料からの脱却が望まれている。例えば、積層体の製造にバイオマス由来の原料を用いることにより、化石燃料の使用量を削減することが望まれている。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る包装袋および積層体を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも、第1基材層と、第2基材層と、シーラント層とをこの順に備える積層体であって、前記積層体は、前記第1基材層と前記第2基材層との間、又は前記第2基材層と前記シーラント層との間に位置する金属蒸着層を更に備え、前記第2基材層は、バイオマス由来のエチレングリコールをジオール単位とし、化石燃料由来のテレフタル酸をジカルボン酸単位とするポリエチレンテレフタレートを含む、積層体である。
本発明の積層体は、前記第1基材層と前記金属蒸着層との間、又は前記第1基材層と前記第2基材層との間に位置する印刷層を更に備えていてもよい。
本発明による積層体において、前記金属蒸着層が、アルミニウムの蒸着膜からなっていてもよい。
本発明は、上記記載の積層体を備える、包装袋である。
本発明によれば、環境負荷を低減することができる積層体を提供することができる。
本発明による積層体の一例を示す模式断面図である。 本発明による積層体の一例を示す模式断面図である。 本発明による包装袋の一例を示す模式正面図である。
<積層体>
本発明による積層体は、少なくとも、第1基材層と、第2基材層と、シーラント層とをこの順に備え、且つ、第1基材層と第2基材層との間、又は第2基材層とシーラント層との間に位置する金属蒸着層を更に備える。積層体は、更に、接着剤層、印刷層や他の層等を備えてもよい。積層体が接着剤層や他の層を2層以上備える場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
本発明による積層体について、図面を参照しながら説明する。本発明による積層体の模式断面図の例を図1及び図2に示す。
図1に示した積層体10は、第1基材層11と、印刷層15と、接着剤層16と、金属蒸着層14と、第2基材層12と、接着剤層17と、シーラント層13とをこの順に備える。積層体10を備える包装袋においては、シーラント層13が最内面に位置する。
図2に示した積層体10は、第1基材層11と、印刷層15と、接着剤層16と、第2基材層12と、金属蒸着層14と、接着剤層17と、シーラント層13とをこの順に備える。積層体10を備える包装袋においては、シーラント層13が最内面に位置する。
以下、積層体を構成する各層について説明する。
[基材層]
本発明による積層体は、第1基材層と、第1基材層よりも積層体の内面側に位置する第2基材層とを少なくとも備える。基材層を少なくとも2層備えることで、積層体から作製される包装袋の手切れ性や強度を向上させることができる。
[第1基材層]
(第1基材層の第1の構成)
第1の構成に係る第1基材層は、例えばポリプロピレンなどポリオレフィンなどを含む樹脂層である。第1基材層は延伸されていることが好ましく、二軸延伸されていることがより好ましい。
第1基材層が二軸延伸ポリプロピレンフィルムから構成されている場合、二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、防湿性、耐水性、耐薬品性のほか、引張強度、折り曲げ強度などに優れ、また、特に安価であるため、大きな利点がある。第1の構成に係る第1基材層の厚みは、例えば10μm以上且つ40μm以下である。
(第1基材層の第2の構成)
第2の構成に係る第1基材層は、ポリエチレンテレフタレートを含む樹脂層である。第1基材層は延伸されていることが好ましく、2軸延伸されていることが好ましい。
第1基材層に用いるポリエチレンテレフタレートは、バイオマス由来であってもよいし、化石燃料由来であってもよい。第1基材層に化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートを用いることで金属蒸着層との密着性を向上させることができる。また、第1基材層は、バイオマス由来のポリエチレンテレフタレートと、化石燃料由来のポリエチレンテレフタレートとの両方を含んでもよい。第1基材層の少なくとも一部にバイオマス由来のポリエチレンテレフタレートを用いることで積層体全体のバイオマス度を向上させることができる。
第1基材層が延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである場合、第1基材層に用いる延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、引張強度が、MD方向で、好ましくは150MPa以上300MPa以下、より好ましくは200MPa以上300MPa以下、TD方向で、好ましくは150MPa以上300MPa以下、より好ましくは150MPa以上300MPa以下であり、また、引張伸度が、MD方向で、好ましくは50%以上250%以下、より好ましくは70%以上200%以下であり、TD方向で好ましくは50%以上250%以下、より好ましくは60%以上200%以下である。
上記の引張強度および引張伸度は、JIS K 7127に準拠して測定することができる。
第2の構成に係る第1基材層は、好ましくは5μm以上40μm以下、より好ましくは8μm以上25μm以下の厚さを有するものである。第1基材層の厚さが上記範囲程度であれば、成形加工が容易であり、また包装材料として好適に用いることができる。
(第1基材層の第3の構成)
第3の構成に係る第1基材層は、ナイロン等のポリアミドを含む樹脂層である。第1基材層は延伸されていることが好ましく、2軸延伸されていることがより好ましい。
ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/66、ナイロン66/610、ナイロンMXD6等が挙げられる。第1基材層のポリアミドを使用することで、包装袋に要求される強度を向上させることができる。
第1基材層が延伸されたナイロンフィルムである場合、第1基材層に用いるナイロンフィルムは、引張強度が、MD方向で、好ましくは150MPa以上350MPa以下、より好ましくは200MPa以上300MPa以下、TD方向で、好ましくは150MPa以上400MPa以下、より好ましくは200MPa以上350MPa以下であり、また、引張伸度が、MD方向で、好ましくは50%以上200%以下、より好ましくは70%以上150%以下であり、TD方向で好ましくは30%以上200%以下、より好ましくは50%以上150%以下である。
第3の構成に係る第1基材層は、好ましくは5μm以上40μm以下、より好ましくは8μm以上25μm以下の厚さを有するものである。第1基材層の厚さが上記範囲程度であれば、成形加工が容易であり、また包装材料として好適に用いることができる。
[第2基材層]
第2基材層は、バイオマス由来のポリエチレンテレフタレート(以下、PETとも記す)を含む。バイオマス由来のPETとは、バイオマス由来のエチレングリコールをジオール単位とし、化石燃料由来のテレフタル酸をジカルボン酸単位とするPETである。第2基材層は、化石燃料由来のエチレングリコールをジオール単位とし、化石燃料由来のテレフタル酸をジカルボン酸単位とする、化石燃料由来のPETをさらに含んでもよい。第2基材層全体として、下記のバイオマス度を実現できればよい。本発明においては、第2基材層がバイオマス由来のPETを含むことで、従来に比べて化石燃料由来のPETの量を削減し環境負荷を減らすことができる。
本発明において、「バイオマス度」(バイオマス由来の炭素濃度)は、放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量を測定した値である。大気中の二酸化炭素には、C14が一定割合(105.5pMC)で含まれているため、大気中の二酸化炭素を取り入れて成長する植物、例えばトウモロコシ中のC14含有量も105.5pMC程度であることが知られている。また、化石燃料中にはC14が殆ど含まれていないことも知られている。したがって、PET中の全炭素原子中に含まれるC14の割合を測定することにより、バイオマス由来の炭素の割合を算出することができる。本発明においては、PET中のC14の含有量をPC14とした場合の、バイオマス由来の炭素の含有量Pbioは、以下のようにして求めることができる。
bio(%)=PC14/105.5×100
PETは、2炭素原子を含むエチレングリコールと8炭素原子を含むテレフタル酸とがモル比1:1で重合したものであるため、エチレングリコールとしてバイオマス由来のもののみを使用した場合、PET中のバイオマス由来の炭素の含有量Pbioは20%となる。本発明においては、バイオマス由来のPET中の全炭素に対して、放射性炭素(C14)測定によるバイオマス由来の炭素の含有量が、10%以上20%以下であることが好ましく、10%以上19%以下であってもよい。バイオマス由来のPET中のバイオマス由来の炭素の含有量が10%以上であると、カーボンオフセット材料として好適である。また、化石燃料由来のエチレングリコールと、化石燃料由来のジカルボン酸とを用いて製造した化石燃料由来のPET中のバイオマス由来の炭素の含有量は0%であり、化石燃料由来のPETのバイオマス度は0%となる。
本発明において、第2基材層のバイオマス度は、5%以上であり、好ましくは10%以上であり、より好ましくは15%以上である。第2基材層のバイオマス度が5%以上であれば、従来に比べて化石燃料由来のPETの量を削減し環境負荷を減らすことができる。
第2基材層が延伸されたPETフィルムである場合、第2基材層に用いるPETフィルムは、引張強度が、MD方向で、好ましくは150MPa以上300MPa以下、より好ましくは200MPa以上300MPa以下、TD方向で、好ましくは150MPa以上300MPa以下、より好ましくは150MPa以上300MPa以下であり、また、引張伸度が、MD方向で、好ましくは50%以上250%以下、より好ましくは70%以上200%以下であり、TD方向で好ましくは50%以上250%以下、より好ましくは60%以上200%以下である。引張強度および引張伸度は、JIS K 7127に準拠して測定することができる。
第2基材層は、好ましくは5μm以上40μm以下、より好ましくは8μm以上25μm以下の厚さを有する。第2基材層の厚さが上記範囲程度であれば、成形加工が容易であり、また包装材料として好適に用いることができる。
[シーラント層]
シーラント層は、包装体とした場合に最内層となるものである。シーラント層
は、熱によって相互に融着し得る熱可塑性樹脂により形成される層である。シーラント層は、化石燃料由来の樹脂材料を含んでいてもよいし、バイオマス由来の樹脂材料を含んでいてもよい。
シーラント層を形成する樹脂材料としては、熱によって相互に融着し得る樹脂であれば、特に限定されず、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、エチレン・ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、アイオノマー樹脂、ヒートシール性エチレン・ビニルアルコール樹脂、または、メチルペンテン系樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレンまたは環状オレフィンコポリマーなどのポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他などの樹脂などが挙げられる。これらは、単独でも二種以上の混合物として使用してもよい。シーラント層は、上記のような樹脂のフィルムないしシート、あるいはそのコーティング膜などとして使用することができる。
シーラント層を形成する樹脂材料として、ポリエチレンを用いる場合、その原料として、化石燃料から得られるエチレンの他に、バイオマス由来のエチレンを重合したものを用いてもよい。バイオマス由来のエチレンとしては、具体的には、例えば、特開2012―251006号公報に記載のものを使用することができる。バイオマス由来のエチレンを重合して得られたポリエチレンを、シーラント層を構成する材料として用いることにより、カーボンニュートラルな材料からなる層で形成できるため、基材層との併用によって、より一層、化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。
バイオマス由来のエチレンとしては、市販のものを使用してもよく、例えば、ブラスケム社製の「C4LL−LL118(d=0.916、MFR=1.0g/10分)」のサトウキビ由来直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂や「SBC118(d=0.918、MFR=8.1g/10分)」のサトウキビ由来低密度ポリエチレン系樹脂を使用することができる。
なお、本実施形態においては、シーラント層は一層としているが、シーラント層は二層以上設けられていてもよい。シーラント層を二層以上有する場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。例えば、シーラント層を第1の層と第2の層と第3の層が順に積層された3層で構成し、第1の層と第3の層を化石燃料由来の樹脂材料とし、第2の層をバイオマス由来の樹脂材料を含む樹脂材料としてもよい。なお、シーラント層を2層以上で構成する場合、共押し出し法を用いて積層することができる。
シーラント層の厚さとしては、10以上80μm以下が好ましく、20以上50μm以下がより好ましい。
[金属蒸着層]
次に、金属蒸着層について説明する。
金属蒸着層は、従来公知の方法により形成することができる金属蒸着膜からなる層である。金属蒸着層を備えることで、酸素ガスおよび水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性を、付与ないし向上させることができる。また、積層体が金属蒸着層を含むことにより、上述のガスバリア性に加えて、可視光および紫外線等の透過を阻止する遮光性を、付与ないし向上させることができる。また、包装袋に金属光沢を付与することができるため、意匠性を向上させることができる。なお、積層体は、金属蒸着層を2層以上備えてもよい。金属蒸着層を2層以上備える場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
金属蒸着膜としては、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)、金(Au)、クロム(Cr)等の金属蒸着膜を使用することができる。特に、包装袋用としては、アルミニウムの蒸着膜を備えることが好ましい。
金属蒸着膜の膜厚としては、使用する金属の種類等によって異なるが、例えば、50Å以上2000Å以下、好ましくは、100Å以上1000Å以下の範囲内で任意に選択して形成することが望ましい。更に具体的に説明すると、アルミニウムの蒸着膜の場合には、膜厚50Å以上600Å以下、更に、好ましくは、100Å以上450Å以下が望ましい。
金属蒸着膜は、第2基材層に以下の形成方法を用いて形成することができる。金属蒸着膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、およびイオンプレ−ティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、および光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。
[印刷層]
印刷層は、装飾、内容物の表示、賞味期間の表示、製造者、販売者などの表示、その他などの表示や美感の付与のために、文字、数字、絵柄、図形、記号、模様などの所望の任意の印刷模様を形成する層である。印刷層は、必要に応じて設けることができ、例えば、第1基材層と金属蒸着層の間に設けることができる。印刷層は、第1基材層の全面に設けてもよく、あるいは一部に設けてもよい。印刷層は、従来公知の顔料や染料を用いて形成することができ、その形成方法は特に限定されない。
印刷層は、好ましくは0.1μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上5μm以下、さらに好ましくは1μm以上3μm以下の厚さを有するものである。
[接着剤層]
接着剤層は、任意の2層を接着する場合に設けられる層であり、例えば、第1基材層と第2基材層との間や、第2基材層とシーラント層との間に設けることができる。
接着剤層は、従来公知の方法、例えばドライラミネート法により形成することができる。ドライラミネート法により2層を接着する場合、接着剤層は、積層される側の層の表面に、接着剤を塗布して乾燥させることにより形成される。塗布される接着剤としては、例えば、1液型あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他などの溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型などの接着剤を用いることができる。2液硬化型の接着剤としては、ポリオールとイソシアネート化合物との硬化物を用いることができる。上記のラミネート用接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で塗布することができる。
<積層体の製造方法>
本発明による積層体の製造方法は特に限定されず、ドライラミネート法等の従来公知の方法を用いて製造することができる。
本発明による積層体には、化学的機能、電気的機能、磁気的機能、力学的機能、摩擦/磨耗/潤滑機能、光学的機能、熱的機能、生体適合性等の表面機能等の付与を目的として、二次加工を施すことも可能である。二次加工の例としては、エンボス加工、塗装、接着、印刷、メタライジング(めっき等)、機械加工、表面処理(帯電防止処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、フォトクロミズム処理、物理蒸着、化学蒸着、コーティング、等)等が挙げられる。また、本発明による積層体に、ラミネート加工(ドライラミネートや押し出しラミネート)、製袋加工、およびその他の後処理加工を施して、成型品を製造することもできる。
<包装袋>
本発明による包装袋は、例えばコーヒー粉末等のドリップバッグを収容する際に好適に使用することができる。このような包装袋は、例えば、上記積層体を使用し、これを二つ折若しくは三つ折にするか、又は該積層体を2枚用意し、表側の積層体のシーラント層の面と裏側の積層体のシーラント層の面とを対向させて重ね合わせ、さらにその周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型等のヒートシール形態によりヒートシールして、種々の形態の包装袋を製造することができる。また、表側の積層体と裏側の積層体との間に、折り返された状態の積層体を挿入した状態でヒートシールを行い、ガセット型の包装袋を製造することもできる。なお、包装袋を構成する積層体の全てが、本発明による上記積層体でなくてもよい。すなわち、包装袋を構成する積層体の少なくとも一部分が、バイオマス由来のPETを含む第1基材層を有する積層体であればよく、包装袋を構成する積層体のその他の部分が、化石燃料由来のPETからなる第2基材層を含む積層体であってもよい。
上記において、ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
本発明による包装袋について、図面を参照しながら説明する。本発明による四方袋の模式正面図の一例を図3に示す。
図3に示した四方袋30は、例えば上記積層体を使用した壁面フィルム31、31′のシーラント層同士を対向させて配置し、外周周辺の上方以外の三方の端部をヒートシールして周縁シール部32を形成する。上方の開口部から内容物33を充填した後、例えば、脱気等した後に、上方の端部をヒートシールして上端シール部34を形成することで、内容物33を密封した四方袋30が得られる。なお、上述の例では、2枚の壁面フィルムを用いて四方袋30を構成する例について説明したが、1枚のフィルムを用いて包装袋を構成するようにしてもよい。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
[実施例]
第1基材層として、上述の第1の構成で説明した、二軸延伸されたポリプロピレンフィルム(東洋紡製、P2161、厚さ20μm)を準備した。続いて、二軸延伸されたポリプロピレンフィルムのうち包装袋を構成する際に内面側に位置する面に、グラビア印刷により印刷層を形成した。このようにして、印刷層が内面側に形成された二軸延伸されたポリプロピレンフィルムを得た。
また、第2基材層として、化石燃料由来のテレフタル酸とバイオマス由来のエチレングリコール(バイオマスポリエステル)を用いて製膜した、二軸延伸されたバイオマス由来のPETフィルム(バイオマス度:13%、厚さ12μm)を準備した。続いて、バイオマス由来のPETフィルムのうち包装袋を構成する際に内面側に位置する面に、金属蒸着層として、厚さ450Åのアルミニウムの蒸着膜を形成した。このようにして、金属蒸着層が外面側に形成されたバイオマス由来のPETフィルムを得た。
また、シーラント層として、無延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(三井化学東セロ(株)製、T.U.X(登録商標)MCS、厚さ25μm)を準備した。
続いて、二軸延伸されたポリプロピレンフィルム、バイオマス由来のPETフィルム、無延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムをこの順で、ドライラミネート法により積層して、図1に示す積層体10を作製した。この積層体10の層構成は、以下のように表現される。
OPP/印/DL/蒸着層/バイオPET/DL/LL
「/」は層と層の境界を表している。左端の層が、積層体の外面を構成する層であり、右端の層が、積層体の内面を構成する層である。
「OPP」は、二軸延伸されたポリプロピレンフィルムを意味する。「印」は、印刷層を意味する。「DL」は、接着剤を含む接着剤層を意味する。「バイオPET」は、バイオマス由来のPETフィルムを意味する。「LL」は、無延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを意味する。
二軸延伸されたポリプロピレンフィルムとバイオマス由来のPETフィルムとの間の接着剤層は、2液硬化型接着剤(ロックペイント(株)製、主剤:RU−40、硬化剤:H−4)を含む。バイオマス由来のPETフィルムと無延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムとの間の接着剤層は、2液硬化型接着剤(ロックペイント(株)製、主剤:RU−40、硬化剤:H−4)を含む。
[比較例]
第2基材層として、化石燃料由来のテレフタル酸と化石燃料由来のエチレングリコールを用いて製膜した、二軸延伸された化石燃料由来のPETフィルム(バイオマス度:0%、東洋紡製、E5100、厚さ12μm)を用いたこと以外は、実施例の場合と同様にして、積層体を作製した。積層体の層構成は、以下のように表現される。
OPP/印/DL/蒸着層/化石PET/DL/LL
「化石PET」は、化石燃料由来のPETフィルムを意味する。
<包装袋の製造>
実施例で得られた積層体を壁面フィルムとして用い、シーラント層同士を対向させて配置し、周縁部および上端部をヒートシールして、図3に示す四方袋を作製した。同様にして、比較例で得られた積層体を用いて図3に示す四方袋を作製した。
<手切れ性試験>
上記で得られた四方袋をカットしたときの手切れ性を確認した。
(評価基準)
○:過度に力を掛けることなくカットすることができた。
×:過度に力を掛けないとカットすることができなかった。
上記の性能評価試験の結果を表1に示した。
Figure 0006988253
この結果、実施例および比較例で得られた各積層体で作製した包装袋は、いずれも手切れ性が良好な包装袋であった。このため、環境負荷を低減することができるバイオマス由来品においても化石燃料由来品と同様の包装袋を得ることができた。
10 積層体
11 第1基材層
12 第2基材層
13 シーラント層
14 金属蒸着層
15 印刷層
30 包装袋

Claims (4)

  1. 少なくとも、第1基材層と、第2基材層と、シーラント層とをこの順に備える積層体であって、
    前記積層体は、前記第1基材層と前記第2基材層との間、又は前記第2基材層と前記シーラント層との間に位置する金属蒸着層を更に備え、
    前記第1基材層は、二軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、
    前記第2基材層は、バイオマス由来のエチレングリコールをジオール単位とし、化石燃料由来のテレフタル酸をジカルボン酸単位とするポリエチレンテレフタレートを含
    前記シーラント層は、直鎖状低密度ポリエチレンであり、
    前記シーラント層の厚みは、20μm以上50μm以下である、積層体。
  2. 前記第1基材層と前記金属蒸着層との間、又は前記第1基材層と前記第2基材層との間に位置する印刷層を更に備える、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記金属蒸着層が、アルミニウムの蒸着膜からなる、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の積層体を備える、包装袋。
JP2017156112A 2017-08-10 2017-08-10 積層体およびそれを備える包装袋 Active JP6988253B2 (ja)

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