JP7068641B2 - 積層体およびそれを備える包装袋 - Google Patents
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Description
本発明による積層体は、少なくとも、基材層と、バリア層と、シーラント層とをこの順に備えている。また、基材層に、基材層を貫通する複数の貫通孔が形成されていてもよい。積層体は、更に、接着層、印刷層や他の層等を備えてもよい。積層体が接着層や他の層を2層以上備える場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
基材層11は、バイオマス由来のポリエチレンテレフタレート(以下、PETとも記す)を含む。バイオマス由来のPETとは、バイオマス由来のエチレングリコールをジオール単位とし、化石燃料由来のテレフタル酸をジカルボン酸単位とするPETである。基材層は、化石燃料由来のエチレングリコールをジオール単位とし、化石燃料由来のテレフタル酸をジカルボン酸単位とする、化石燃料由来のPETをさらに含んでもよい。基材層全体として、下記のバイオマス度を実現できればよい。本発明においては、基材層がバイオマス由来のPETを含むことで、従来に比べて化石燃料由来のPETの量を削減し環境負荷を減らすことができる。
Pbio(%)=PC14/105.5×100
接着層は、任意の2層を接着する場合に設けられる層であり、例えば、基材層とバリア層との間や、バリア層とシーラント層との間に設けることができる。
シーラント層は、包装体とした場合に最内層側となるものである。シーラント層
は、熱によって相互に融着し得る熱可塑性樹脂により形成される層である。シーラント層は、化石燃料由来の樹脂材料を含んでいてもよいし、バイオマス由来の樹脂材料を含んでいてもよい。
バリア層は、金属箔を含んでいる。バリア層を構成する金属箔としては、従来公知の金属箔を用いることができる。酸素ガスおよび水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性や、可視光および紫外線等の透過を阻止する遮光性の点からは、アルミニウム箔が好ましい。金属箔の厚さは、例えば5μm以上且つ15μm以下である。
本発明による積層体は、他の層として、印刷層をさらに備えていてもよい。印刷層は、装飾、内容物の表示、賞味期間の表示、製造者、販売者などの表示、その他などの表示や美感の付与のために、文字、数字、絵柄、図形、記号、模様などの所望の任意の印刷模様を形成する層である。印刷層は、必要に応じて設けることができ、例えば、基材層とバリア層との間に設けることができる。印刷層は、基材層の全面に設けてもよく、あるいは一部に設けてもよい。印刷層は、従来公知の顔料や染料を用いて形成することができ、その形成方法は特に限定されない。
本発明による積層体の製造方法は特に限定されず、溶融押出しラミネート法等の従来公知の方法を用いて製造することができる。
本発明による包装袋は、例えば粉体などの流動性を有する内容物を収容する際に好適に使用することができる。このような包装袋は、例えば、上記積層体を使用し、これを二つ折若しくは三つ折にするか、又は該積層体を2枚用意し、表側の積層体のシーラント層の面と裏側の積層体のシーラント層の面とを対向させて重ね合わせ、さらにその周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型等のヒートシール形態によりヒートシールして、種々の形態の包装袋を製造することができる。また、表側の積層体と裏側の積層体との間に、折り返された状態の積層体を挿入した状態でヒートシールを行い、ガセット型の包装袋を製造することもできる。なお、包装袋を構成する積層体の全てが、本発明による上記積層体でなくてもよい。すなわち、包装袋を構成する積層体の少なくとも一部分が、バイオマス由来のPETを含む基材層を有する積層体であればよく、包装袋を構成する積層体のその他の部分が、化石燃料由来のPETからなる基材層を含む積層体であってもよい。
上述の図1及び図3で説明した基材層として、化石燃料由来のテレフタル酸とバイオマス由来のエチレングリコール(バイオマスポリエステル)を用いて製膜した、二軸延伸されたバイオマス由来のPETフィルム(バイオマス度:13%、厚さ12μm)を準備した。続いて、バイオマス由来のPETフィルムのうち包装袋を構成する際に内面側に位置する面に、接着樹脂層として、低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン製、LC701、厚さ15μm)を、押出ラミネート法により、アンカーコート剤を介して290℃の樹脂温で押し出し、バリア層として、アルミニウム箔(6μm)を接着樹脂層の上に積層した。続いて、アルミニウム箔のうち、接着樹脂層が積層されていない面に、接着樹脂層として、低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン製、LC701、厚さ15μm)を、押出ラミネート法により、アンカーコート剤を介して290℃の樹脂温で押し出し、シーラント層として、接着樹脂層の上に直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(株式会社アイセロ製、L-143K、厚さ40μm)を積層して、図1に示す積層体10を作製した。この積層体10の層構成は、以下のように表現される。
バイオPET/AC/接/ALM/AC/接/PEF
「/」は層と層との境界を表している。左端の層が、積層体の外面を構成する層であり、右端の層が、積層体の内面を構成する層である。
「バイオPET」は、バイオマス由来のPETフィルムを意味する。「AC」は、アンカーコート層を意味する。「接」は、接着樹脂層を意味する。「ALM」は、アルミニウム箔を意味する。「PEF」は、無延伸ポリエチレンフィルムを意味する。
バリア層として、アルミニウムの蒸着膜が形成された二軸延伸PETフィルム(サイチ工業社製、SSN、厚さ12μm)を用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、積層体を作製した。積層体の層構成は、以下のように表現される。
バイオPET/AC/接/AL蒸着PET/AC/接/PEF
「AL蒸着PET」は、アルミニウムの蒸着膜が形成されたPETフィルムを意味する。
基材層として、化石燃料由来のテレフタル酸と化石燃料由来のエチレングリコールを用いて製膜した、二軸延伸された化石燃料由来のPETフィルム(バイオマス度:0%、東洋紡製、E5100、厚さ12μm)を用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、積層体を作製した。積層体の層構成は、以下のように表現される。
化石PET/AC/接/ALM/AC/接/PEF
「化石PET」は、化石燃料由来のPETフィルムを意味する。
実施例1、比較例1および比較例2で得られた積層体の酸素透過度を、JISK7126-1に準拠した23℃×90%RH環境下でMOCON法を用いて測定した。また、実施例1、比較例1および比較例2で得られた積層体の水蒸気透過度を、JISK7129Bに準拠した40℃×90%RH環境下でMOCON法を用いて測定した。
実施例1、比較例1及び比較例2で得られた積層体に、基材層側から光を入射させることにより、積層体の全光線透過率を測定した。測定は、株式会社村上色彩技術研究所製のHazeMeterを用いて、JISK7361に準拠して行った。
実施例1、比較例1および比較例2で得られた積層体を各5個用意した。続いて、各積層体を、180度に折り曲げ、手によって折り曲げ状態を約5秒間維持した。次いで、手を離して折り曲げ状態を解除した後、直ちに折り曲げ部分がなす角度を分度器にて測定した。その平均値をもって180度折り曲げ後の戻り角とした。なお、測定は温度23℃、湿度55%で実施した。
(評価基準)
○:戻り角が30度未満。
×:戻り角が30度以上。
上述の図2及び図4で説明した基材層として、準備したバイオマス由来のPETフィルムに切刃を備えたロータリーダイロールを用いて複数の貫通孔を形成したこと以外は、実施例1の場合と同様にして、積層体を作製した。積層体の層構成は、以下のように表現される。
バイオPET/AC/接/ALM/AC/接/PEF
基材層として、化石燃料由来のテレフタル酸と化石燃料由来のエチレングリコールを用いて製膜した、二軸延伸された化石燃料由来のPETフィルム(バイオマス度:0%、東洋紡製、E5100、厚さ12μm)を用いたこと以外は、実施例2の場合と同様にして、積層体を作製した。積層体の層構成は、以下のように表現される。
化石PET/AC/接/ALM/AC/接/PEF
実施例2および比較例3で得られた各積層体のシーラント層同士をヒートシールして、図8に示すピロー袋を作製した。
実施例2および比較例3で得られた積層体を用いて、上記と同様にして作製した図8に示すピロー袋を各5個用意した。続いて、傷痕群に沿って包装袋をカットしたときの手切れ性を確認した。
(評価基準)
○:5個のサンプルとも、過度に力を掛けることなくカットすることができた。
×:1つのサンプルでも、過度に力を掛けないとカットすることができなかった。
11 基材層
12 バリア層
13 シーラント層
20 積層体
21 基材層
22 バリア層
23 シーラント層
31 貫通孔
50 包装袋
Claims (3)
- 少なくとも、基材層と、接着層と、バリア層と、シーラント層とをこの順に備える積層体を備えるピロー袋であって、
前記ピロー袋の輪郭は、互いに対向する上縁および下縁と、前記上縁から前記下縁に向かう方向に延び、互いに対向する第1側縁および第2側縁と、を含み、
前記ピロー袋は、前記上縁に沿って延びる上部シール部と、前記下縁に沿って延びる下部シール部と、前記第1側縁と前記第2側縁の間に配置され、前記上縁から前記下縁に向かって延びる合掌シール部と、を有し、
前記ピロー袋の表面を構成する積層体および前記ピロー袋の裏面を構成する積層体には易開封線が形成されており、
前記易開封線は前記第2側縁を起点として、前記第2側縁から前記第1側縁に向かう方向に延びるように形成されており、
前記易開封線は傷痕群を含み、
前記傷痕群は、前記積層体の前記基材層は貫通し、前記接着層および前記バリア層は貫通しないように形成された複数の貫通孔を含み、
前記貫通孔は、前記接着層を薄肉化しないように形成されており、
前記基材層は、バイオマス由来のエチレングリコールをジオール単位とし、化石燃料由来のテレフタル酸をジカルボン酸単位とするポリエチレンテレフタレートを含み、
前記バリア層は、金属箔を含む、ピロー袋。 - 前記積層体は、前記バリア層と前記シーラント層との間に接着樹脂層を有する、請求項1に記載のピロー袋。
- 前記易開封線は、前記合掌シール部と重ならないように形成されている、請求項1または2に記載のピロー袋。
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