JP6859699B2 - 再封性シーラントフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、再封性シーラントフィルム、積層体、蓋材、容器、包装材および包装袋に関する。より詳しくは、蓋材と底材とを備える容器や、包装材を用いた包装袋を一度開封した後に、ヒートシールされた部分を押圧することにより再封することができるシーラントフィルム、積層体、蓋材、容器、包装材および包装袋に関する。
ハムやポテトチップス等の食品や、各種の医薬品に用いられる容器や包装袋に関し、一度開封した後で再度封止する(以下、「再封」ともいう。)ことができるものがある。例えば粘着樹脂層を有する積層フィルムを容器の蓋材または包装袋の包装材に用い、当該粘着樹脂層の粘着性により蓋材と底材とが再封可能な容器や、包装材同士が再封可能な包装袋がある。
粘着樹脂層を有する再封機能付きの包装体に関し、表面樹脂層と、粘着樹脂層と、剥離樹脂層と、ヒートシール樹脂層とがこの順に積層され、粘着付与樹脂がスチレン系熱可塑性エラストマーと粘着付与剤とを含む蓋材およびそれを用いた包装体がある(特許文献1)。
特許第5106795号公報
しかしながら、特許文献1に記載の蓋材および包装体は、再封後の開封強度が低く、特に開封と再封を繰り返した後の開封強度が低かった。また、特許文献1に記載された蓋材および包装体は剥離樹脂層が必須であり、この剥離樹脂層により蓋材または包装袋の製造時の加工性が十分ではない場合があった。
本発明は、上記の問題を有利に解決するものであり、再封後の開封強度が高く、開封と再封を繰り返しても開封強度が高く、実用上加工性に問題のない再封性シーラントフィルム、積層体、蓋材、容器、包装材および包装袋を提供することを目的とする。
発明者らは、粘着樹脂層を有するシーラントフィルム、積層体、蓋材、容器、包装材および包装袋について鋭意研究を重ねた結果、少なくとも支持樹脂層、粘着樹脂層、ヒートシール層とを、積層してシーラントフィルムを構成し、当該粘着樹脂層がスチレンモノマー、スチレンブロック共重合体および粘着付与剤を含有する粘着樹脂層であることにより、当該シーラントフィルムを用いた容器または包装袋が、再封後の開封強度が高く、開封と再封を繰り返しても開封強度が高いことを見出した。
本発明は、上記の知見に基づくものである。
本発明の再封性シーラントフィルムは、少なくとも支持樹脂層と、粘着樹脂層と、ヒートシール層とを、順に積層して有し、前記粘着樹脂層と隣接するヒートシール層または中間層がオレフィン系樹脂であるシーラントフィルムであって、
前記粘着樹脂層が、10〜35質量%のスチレンモノマー、30〜60質量%のスチレンブロック共重合体および5〜60質量%の粘着付与剤を含有する樹脂層であることを特徴とする。
また、本発明の積層体は、上記記載の再封性シーラントフィルムの上記支持樹脂層の側に、接着剤層を介して基材層を重ね合わせたことを特徴とする。
また、本発明の蓋材体は、上記記載の積層体からなることを特徴とする。
また、本発明の容器は、上記記載の蓋材と、該蓋材とヒートシールされる底材とを備え、該底材の表層が上記蓋材のヒートシール層と同種のヒートシール層を有することを特徴とする。
また、本発明の包装材は、上記記載の積層体からなることを特徴とする。
また、本発明の包装袋は、上記記載の包装材からなることを特徴とする。
本発明によれば、再封後の開封強度が高く、開封と再封を繰り返しても開封強度が高い再封性シーラントフィルム、積層体、蓋材、容器、包装材および包装袋が得られる。
本発明の再封性シーラントフィルムの一実施形態の模式的な断面図である。 本発明の積層体の一実施形態の模式的な断面図である。 本発明の容器の一実施形態の模式的な断面図である。 本発明の容器の一実施形態の開封時の模式的な断面図である。 本発明の包装袋の一実施形態の模式的な断面図である。 本発明の包装袋の一実施形態の開封時の模式的な断面図である。 本発明の包装袋の別の実施形態の模式的な断面図である。 本発明の包装袋の別の実施形態の開封時の模式的な断面図である。
以下、本発明の再封性シーラントフィルム、積層体、蓋材、容器および包装袋の実施形態を、図面を用いつつ具体的に説明する。
[再封性シーラントフィルム]
図1に、本発明の再封性シーラントフィルムの一実施形態の模式的な断面図を示す。図1において、再封性シーラントフィルム1は、多層フィルムよりなり、支持樹脂層2と、粘着樹脂層3と、ヒートシール層4とを、この順に積層して有している。
再封性シーラントフィルム1の粘着樹脂層3は、スチレンモノマー、スチレンブロック共重合体および粘着付与剤を含有する樹脂層である。
再封性シーラントフィルム1は、剥離樹脂層を有していないことから、この剥離樹脂層による積層体の製造時や容器、包装袋の製造時における加工性の低下を招くことがなく、実用上十分な加工性を有している。また、再封性シーラントフィルム1は、粘着樹脂層3が、スチレンモノマー、スチレンブロック共重合体および粘着付与剤を含有する樹脂からなることにより、再封後の開封強度が高く、開封と再封を繰り返しても開封強度が高いシーラントフィルムが得られる。
更に、再封性シーラントフィルム1は、粘着樹脂層3が低温環境下、例えば4℃の環境下においても再封後の開封強度が高く、開封と再封を繰り返しても開封強度が高いシーラントフィルムが得られる。したがって、再封性シーラントフィルム1は冷蔵されることがある食品や各種の医薬品の容器や包装袋を構成する積層体に用いて好適である。
また、再封性シーラントフィルム1は、支持樹脂層2を有することから、積層体の製造中においては粘着樹脂層を覆う支持樹脂層2により当該粘着樹脂層を保護することができる。また、再封性シーラントフィルム1は、支持樹脂層2を有することから、再封性シーラントフィルム1を用いた積層体の厚さを相対的に厚くすることができる。したがって、再封性シーラントフィルム1は、容器に用いられる蓋材の一部として好適である。
再封性シーラントフィルム1の厚さは、積層体の一部として当該再封性シーラントフィルムが用いられる蓋材や包装材に求められる厚さに適宜調整することができ、20〜200μm程度とすることができる。
(粘着樹脂層)
粘着樹脂層3は、上記スチレンモノマーが10〜35質量%、上記スチレンブロック共重合体が30〜60質量%、上記粘着付与剤が5〜60質量%で含むことが好ましい。スチレンモノマー、スチレンブロック共重合体および粘着付与剤が、上記数値範囲で含まれることにより、特に高い開封強度が得られる。より好ましくは、スチレンモノマーが15〜30質量%、上記スチレンブロック共重合体が35〜60質量%、上記粘着付与剤が5〜25質量%である。
なお、粘着樹脂層3はスチレンモノマー、スチレンブロック共重合体および粘着付与剤以外の添加剤等を含むことができる。例えば無機フィラーを含むことができる。無機フィラーを含むことにより、ブロッキングを抑制することができる。無機フィラーは、タルク、マイカ、ケイ酸カルシウム、ガラス繊維、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭素繊維、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。粘着樹脂に対する無機フィラーの配合量は、0.1〜2.5質量%とすることができる。
粘着樹脂層3のスチレンブロック共重合体は、スチレンと、他のコモノマーとのブロック共重合体であり、他のコモノマーは、イソプレン、ブタジエンおよびブチレンから選ばれる一種であることが好ましい。イソプレンである場合、スチレンブロック共重合体は、鎖状のイソプレンの両端にスチレンが重合したスチレン−イソプレン−スチレン型のブロック共重合体である。同様に、ブタジエンの場合、スチレン−ブタジエン−スチレン型のブロック共重合体であり、ブチレンの場合、スチレン−ブチレン−スチレン型のブロック共重合体である。
粘着樹脂層3の粘着付与剤は、例えば、ロジン、水素化ロジン、ロジン誘導体、水素化ロジン誘導体、ロジンエステル、ポリテルペン、フェノールテルペンおよびフェノールテルペン誘導体のから選ばれる一種または二種以上であることが好ましい。
粘着樹脂層3の粘着付与剤は、軟化点が5〜150℃であることが好ましい。軟化点が5〜150℃であることにより、粘着樹脂層3の粘着性を適切に調整することができる。
上述したスチレンモノマー、スチレンブロック共重合体および粘着付与剤を含有する粘着樹脂は、メルトフローレートMFR(230℃、2.16kg)が、2〜100g/10minであることが好ましい。より好ましくは、2〜40g/10minである。
粘着樹脂層に好適に用いられる粘着樹脂は、上記成分組成を有する例えばBostik
SAの商品名MWW65が挙げられる。
粘着樹脂層3の厚さは10〜40μm程度であることが好ましい。厚さが10〜40μm程度であることにより、粘着機能を十分に発揮させることができる。
(ヒートシール層)
ヒートシール層4は、再封性シーラントフィルムを含む積層体(後で詳述する)を蓋材または包装材に用いた容器または包装袋において、容器の底材と封止し、または包装袋の包装材同士で封止するための層である。熱によって溶融し相互に融着し得る樹脂層であるヒートシール層4に用いられる樹脂としては、オレフィン系樹脂が好ましく、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸その他等の不飽和カルボン酸で変性したポリオレフィン系樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸の三元共重合体樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、環状オレフィンコポリマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリロニトリル(PAN)、その他等の1種ないしそれ以上からなる樹脂を使用することができる。
本発明の再封性シーラントフィルム1は、後述する積層体11として、容器の蓋材や包装袋の包装材として用いられる。したがって、ヒートシール層4は、容器の底材の表層(シール層)と同一の樹脂であること等、用途に応じて適切な樹脂とすることが好ましい。かかる観点から、ヒートシール層4は、上掲したオレフィン系樹脂のうち、ポリエチレンやポリプロピレンが好ましい。具体的にポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンが挙げられる。より好ましくは低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンである。
また、ポリプロピレンとしては、ホモポリマーよりなるホモポリプロピレン、ランダムコポリマーからなるランダムポリプロピレン、ブロックコポリマーからなるブロックポリプロピレンのいずれも用いることができる。
ヒートシール層4の厚さは、特に限定はないが1〜100μm程度とすることが好ましい。好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下である。
(支持樹脂層)
支持樹脂層2は、本実施形態の再封性シーラントフィルム1を含む積層体において、接着剤層を介して基材層と重ね合わされる層である。支持樹脂層2は、再封性シーラントフィルムの製膜時または製膜後の積層体として加工性(曲げやすさ等)を十分に有し、また、粘着樹脂層との層間強度が十分に得られる樹脂が好ましく、具体的にはオレフィン系樹脂が好ましい。オレフィン系樹脂は、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸その他等の不飽和カルボン酸で変性したポリオレフィン系樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸の三元共重合体樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、環状オレフィンコポリマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアクリロニトリル(PAN)等の1種ないしそれ以上からなる樹脂を挙げることができる。
支持樹脂層2は、上掲したオレフィン系樹脂のなかでも、ポリエチレンやポリプロピレンが好ましい。ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンが挙げられる。また、ポリプロピレンとしては、ホモポリマーよりなるホモポリプロピレン、ランダムコポリマーからなるランダムポリプロピレン、ブロックコポリマーからなるブロックポリプロピレンのいずれも用いることができる。製膜性の観点から、支持樹脂層2は、より好ましくは低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンである。
支持樹脂層2の厚さは、特に限定はないが1〜100μm程度とすることが好ましい。好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下である。
(中間層)
再封性シーラントフィルム1は、上述した支持樹脂層2、粘着樹脂層3およびヒートシール層4以外の層を有することができる。例えば、支持樹脂層2と粘着樹脂層3との間に中間層を有することができる。また、粘着樹脂層3とヒートシール層4との間に中間層を有することができる。さらに、支持樹脂層2と粘着樹脂層3との間に第1の中間層を、粘着樹脂層3とヒートシール層4との間に第2の中間層を、それぞれ有することができる。この場合、第1の中間層と第2の中間層とは、同種の材料であってもよいし、別の材料であってもよい。中間層、第1の中間層、第2の中間層は、例えば上述したオレフィン系樹脂とすることができる。
中間層の具体例としては、ヒートシール層4が直鎖状低密度ポリエチレンである場合に、粘着樹脂層3とヒートシール層4との間の中間層が低密度ポリエチレンである構成とすることができる。
(再封性シーラントフィルムの製造方法)
再封性シーラントフィルム1は、例えば、支持樹脂層2と粘着樹脂層3とヒートシール層4とを共押出製膜で製造することができる。共押出製膜は、インフレーション法、キャスト法のいずれも用いることができる。上述した中間層を有する再封性シーラントフィルムの場合も共押出製膜で製造することができる。
共押出製膜後、支持樹脂層2の表面は、接着性の向上のために、コロナ処理、オゾン処理、フレーム処理等の濡れ性を向上させる表面処理を施してもよい。
再封性シーラントフィルムの製造に際し、粘着樹脂層3の粘着樹脂は、表面が無機フィラーでコーティングされていることが好ましい。粘着樹脂の表面が無機フィラーでコーティングされていることにより、ブロッキングを抑制することができる。無機フィラーは、タルク、マイカ、ケイ酸カルシウム、ガラス繊維、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭素繊維、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等から選ばれる1種または2種以上を用いることができる。粘着樹脂に対する無機フィラーの配合量は、0.5〜2.5質量%とすることができる。
[積層体]
本発明の積層体の一実施形態を、図2を用いて説明する。図2は、本発明の積層体の一実施形態の模式的な断面図である。図示した積層体11は、上述した支持樹脂層2、粘着樹脂層3およびヒートシール層4を有する再封性シーラントフィルム1の当該支持樹脂層2の側に、基材層5が接着剤層6を介して重ね合わされている。かかる積層体11は、容器の蓋材や包装袋の包装材として用いることができる。
(基材層)
基材層5として、蓋材、包装材の基材に用いられる樹脂を適宜使用することができる。具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテン、ポリブテン、酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、低結晶性の飽和ポリエステルまたは非晶性のポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、MXD6等、セロファン、防湿セロファン等からなるフィルムを使用することができる。
上掲した樹脂フィルムのなかでも、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」とも言う。)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリエステル樹脂;ポリカプロンアミド(ナイロン6)、ポリへキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリ−p−キシリレンアジパミド(MXD6ナイロン)等のポリアミド樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂等は好ましい。特に、PETフィルムは、透明性が高く、寸法安定性、耐熱性に優れていること等から、基材層5に、より好ましい。上掲ポリエステル樹脂,ポリアミド樹脂およびポリオレフィン樹脂は,それらの混合物であってもよい。
基材層5は、樹脂フィルムを2層以上積層した多層フィルムであってもよい。多層フィルムである場合、各層は、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
これらの樹脂フィルムは無延伸フィルムでもよいが、透明性等の観点から好ましくは一軸延伸フィルムまたは二軸延伸フィルムが用いられる。フィルムの厚さは特に限定されないが、5〜500μm程度、好ましくは5〜300μm、より好ましくは10〜100μmである。
基材層5は、さらに上記の樹脂フィルム層に、バリア層を積層させた積層構造でもよい。バリア層を積層させることで、内容物の重量減少や内容物の劣化を、効果的に抑制できる。
バリア層は、例えば、アルミニウム箔等からなる金属箔、無機物または無機酸化物の蒸着膜、樹脂フィルム上に該蒸着膜を有する蒸着フィルム、または、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、MXD6等のガスバリア性樹脂からなる層、あるいはこれらの組み合わせであってよい。
食品の視認性を確保する観点からは、バリア層は透明であることが好ましく、無機酸化物の蒸着膜、または、プラスチックフィルム上に該蒸着膜を設けてなる無機酸化物蒸着フィルムが特に好適に使用される。蒸着膜を形成する無機酸化物としては、透明性を有し、かつ酸素、水蒸気等のガスバリア性を有する無機酸化物であればよく、例えば、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化ホウ素、酸化ハフニウム、酸化バリウム等の酸化物であるが、特に、ガスバリア性、生産効率等の点から、酸化アルミニウムおよび酸化珪素が好適に用いられる。
基材層5の表面は、接着性の向上のために、コロナ処理、オゾン処理、フレーム処理等の濡れ性を向上させる表面処理を施してもよい。かかる表面処理は、基材層5の表面のうち、接着剤層6が形成される面に施される。
(接着剤層)
接着剤層6は基材層5と再封性シーラントフィルム1とを接着させるための層である。接着剤層6は、ドライラミネートに用いられる接着剤に限られず、押出ラミネートに用いられるアンカーコート剤を含む。押出ラミネートに用いられるアンカーコート剤の塗布量は、ドライラミネートに用いられる接着剤の塗布量よりも少ない利点がある。接着剤層6は、例えばウレタン系の接着剤やウレタン系のアンカーコート剤を用いることができる。
押出ラミネートにおいては、アンカーコート剤が塗布された基材フィルムと、再封性シーラントフィルム1との間に、支持樹脂層と接着可能な樹脂を溶融押出しすることができる。例えば支持樹脂層2がポリエチレンである場合、基材フィルムと、再封性シーラントフィルムとの間に、ポリエチレンを溶融押出しすることができる。このように、積層体11は、再封性シーラントフィルム1の支持樹脂層2と、接着剤層6との間に樹脂層を含むことができる。
(積層体の製造方法)
積層体11を製造するにあたり、上述した再封性シーラントフィルム1と、基材フィルムとを、接着剤を用いたドライラミネートで貼り合わせることができる。また、上述した再封性シーラントフィルム1と、アンカーコート剤層を形成した基材フィルムとを、溶融押出した樹脂を介してラミネートすることができる。溶融押出した樹脂は、積層体におけるアンカーコート剤と支持樹脂層との間の樹脂層となる。溶融押出した樹脂は、例えば上述したオレフィン系樹脂を用いることができる。
[蓋材]
本発明の蓋材の一実施形態を、図3を用いて説明する。図3は、蓋材および底材を有する容器21の模式的な断面図である。上述した積層体11は、蓋材22と底材23により構成される容器21の当該蓋材22として用いることができる。蓋材22は、底材23の表層のヒートシール層24とヒートシールされて容器が封止される。蓋材22に用いられた積層体11のヒートシール層4と底材23の表層のヒートシール層24とは、同種の樹脂からなることが開封強度を高めることができるので好ましい。例えば積層体11のヒートシール層4がポリエチレンである蓋材22は、底材23の表層のヒートシール層24がポリエチレンである容器に用いられる。また、積層体11のヒートシール層4がポリプロピレンである蓋材22は、底材23の表層のヒートシール層24がポリプロピレンである容器に用いられる。
[容器]
本発明の容器の一実施形態を、上述した図3を用いて説明する。本発明の容器21は、上述した本発明の蓋材22と、当該蓋材22とヒートシールされる底材23とを備えている。底材23の表層は、上述した蓋材22のヒートシール層4と同種のヒートシール層24を有することが好ましい。
上述した蓋材22と底材23とをヒートシールした容器21について、蓋材22を開封したとき、図4に示すように、蓋材22は、粘着樹脂層3とヒートシール層4との間で分離する。したがって、開封後の蓋材22は粘着樹脂層3が表層として露出している。開封後の蓋材22を手で圧着することにより、粘着樹脂層3は底材23と粘着する。したがって、蓋材22および容器21は再封性を有している。
容器21は、容器21を最初に開封した後に、蓋材22を手で圧着し、その後に蓋材22を再度開封したとき(以下、「一回目の再開封」という。)の開封強度に優れ、一回目の再開封の開封強度は2.0〜7.0N/15mmである。
また、容器21は、一回目の再開封後に、蓋材22を手で圧着し、その後に蓋材22を再度開封したとき(以下、「二回目の再開封」という。)の開封強度に優れ、二回目の再開封の開封強度は0.9〜6.0N/15mmである。
また、本発明の容器21は、二回目の再開封後に、蓋材22を手で圧着し、その後に蓋材22を再度開封したとき(以下、「三回目の再開封」という。)の開封強度に優れ、三回目の再開封の開封強度は0.7〜4.5N/15mmである。
容器21は、三回目の再開封の開封強度が高く、開封−再封を繰り返しても高い開封強度を有している。
[包装材]
本発明の包装材の一実施形態を、図2を用いて説明する。上述した積層体11は、そのまま包装材31に用いることができる。包装材31を用いて、ヒートシール層が内面になるような袋状にし、重ね合わされたヒートシール層同士をヒートシールすることにより、ピロー袋のような包装袋を得ることができる。また、包装材31と、他の包装材とを用いて、包装材31のヒートシール層と他の包装材のヒートシール層とを貼り合わせることにより、四方袋のような包装袋を得ることができる。
[包装袋]
本発明の包装袋の一実施形態を、図5を用いて説明する。図5は、包装袋41の模式的な断面図である。包装袋41は、上述した積層体11を用いた包装材31のヒートシール層4同士がヒートシールされたものである。ヒートシール層4同士がヒートシールされて包装袋が封止されることは、同種の樹脂のヒートシールによりが開封強度を高めることができるので好ましい。
ヒートシール層4同士をヒートシールした包装袋41を開封したとき、図6に示すように、包装材31の粘着樹脂層3とヒートシール層4との間で分離する。したがって、開封後は粘着樹脂層3が表層として露出している。開封後に包装材31を手で圧着することにより、粘着樹脂層3は分離した包装材31と粘着する。したがって、本発明の包装材31および包装袋41は再封性を有している。
包装袋41は、包装袋41を最初に開封したときの開封強度に優れ、このときの開封強度は2.0〜30.0N/15mmである。また、包装袋41は、包装袋41を最初に開封した後に、手で圧着し、その後に包装袋41を再度開封したとき(以下、「一回目の再開封」という。)の開封強度に優れ、一回目の再開封の開封強度は1.0〜8.0N/15mmである。
また、包装袋41は、一回目の再開封後に、包装袋41を手で圧着し、その後に、包装袋41を再度開封したとき(以下、「二回目の再開封」という。)の開封強度に優れ、二回目の再開封の開封強度は1.0〜7.5N/15mmである。
また、包装袋は、二回目の再開封後に、包装袋41を手で圧着し、その後に包装袋41を再度開封したとき(以下、「三回目の再開封」という。)の開封強度に優れ、三回目の再開封の開封強度は1.0〜6.0N/15mmである。
また、包装袋は、三回目の再開封後に、包装袋41を手で圧着し、その後に包装袋41を再度開封したとき(以下、「四回目の再開封」という。)の開封強度に優れ、四回目の再開封の開封強度は1.0〜4.5N/15mmである。
包装袋41は、四回目の再開封の開封強度が高く、開封−再封を繰り返しても高い開封強度を有している。
図7に、本発明の包装袋の別の実施形態を示す。図7の包装袋42は、上述した積層体11を用いた包装材31と、上述した積層体11における粘着樹脂層3を有しない包装材32とを用意して、包装材31のヒートシール層4と、包装材32のヒートシール層4とがヒートシールされたものである。包装袋42は、図8に示すように開封時に包装材31のヒートシール層4と、隣接する粘着樹脂層3との間で分離するので、包装材31とヒートシールする包装材32は、粘着樹脂層3を有していなくても構わない。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
[実施例1]
支持樹脂層としての低密度ポリエチレン(LDPE;宇部丸善ポリエチレン株式会社製F522)と、粘着樹脂層としてのスチレンブロックポリマー(Bostik SA製MWW65、スチレンモノマー12%質量、スチレンブロック共重合体60質量%及び粘着付与剤22.5質量%、残部は無機フィラー1.2質量%を含む))と、ヒートシール層としての低密度ポリエチレン(LDPE;宇部丸善ポリエチレン株式会社製F522)とを、多層インフレーション製膜法で共押出することにより、LDPE層/スチレンブロックポリマー層/LDPE層の順に積層された再封性シーラントフィルムを得た。支持樹脂層のLDPE層の厚さは15μm、スチレンブロックポリマー層の厚さは15μm、ヒートシール層のLDPE層の厚さは15μmだった。得られた再封性シーラントフィルムの支持樹脂層の表面に、コロナ処理を施した。
次に、基材層として、片面をコロナ処理した厚さ12mの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を用意した。このコロナ処理面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント株式会社製RU−77T/H−7)を、厚さ3.0g/m(乾燥状態)となるようにコーティングして接着剤層を形成した。次いで、該接着剤層に、上記で得られた再封性シーラントフィルムをドライラミネートして、PET層/接着剤層/支持樹脂層/粘着樹脂層/ヒートシール層の順に積層された積層体を得た。積層体において、PET層の厚さは12μm、支持樹脂層、粘着樹脂層およびヒートシール層の厚さは15μmだった。
[実施例2]
実施例2は、基材の表面にアンカーコート剤層を有し、このアンカーコート剤層に対し、溶融押出による樹脂層を有する積層体の例である。
実施例1と同様にして、LDPE層(厚さ15μm)/スチレンブロックポリマー層(厚さ15μm)/LDPE層(厚さ15μm)の順に積層され、支持樹脂層の表面がコロナ処理された再封性シーラントフィルムを得た。この再封性シーラントフィルムの層構成、厚さは実施例1の再封性シーラントフィルムと同じである。
次に、基材層として、片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を押出ラミネート機の1次給紙にセットした。このコロナ処理面に、2液型ウレタン系アンカーコート剤(三井化学株式会社製タケラックA3210/タケネートA3075)を厚さ0.3g/m(乾燥状態)となるようにコーティングし、100℃で2秒間加熱処理して、アンカーコート剤層を形成した。
上記再封性シーラントフィルムを当該押出ラミネート機の2次給紙にセットし上記積層フィルムのアンカーコート剤層と、上記再封性シーラントフィルムの支持樹脂層との間に、Tダイから、厚さ15μmの低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社 LC600A)を設定温度330℃で溶融押出してラミネートし、PET層/接着剤層(アンカーコート剤層/樹脂層(LDPE層/)支持樹脂層/粘着樹脂層/ヒートシール層の順に積層された積層体を得た。積層体において、PET層の厚さは12μm、樹脂層(LDPE層)の厚さは15μm、支持樹脂層、粘着樹脂層およびヒートシール層の厚さは15μmだった。
[実施例3]
実施例3は、支持樹脂層およびヒートシール層に、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いた例である。
支持樹脂層としての直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE;株式会社プライムポリマー製エボリューSP0540)と、粘着樹脂層としてのスチレンブロックポリマー(Bostik SA製MWW65)と、ヒートシール層としての直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE;株式会社プライムポリマー製エボリューSP0540)とを、多層インフレーション製膜により共押出し、LLDPE層(厚さ15μm)/スチレンブロックポリマー層(厚さ15μm)/LLDPE層(厚さ15μm)の順に積層された再封性シーラントフィルムを得た。得られた再封性シーラントフィルムの支持樹脂層の表面に、コロナ処理を施した。
次に、基材層として、片面をコロナ処理した厚さ12mの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を用意した。このコロナ処理面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント株式会社製RU−77T/H−7)を、厚さ3.0g/m(乾燥状態)となるようにコーティングして接着剤層を形成した。次いで、該接着剤層に、上記で得られた再封性シーラントフィルムをドライラミネートして、PET層/接着剤層/支持樹脂層/粘着樹脂層/ヒートシール層の順に積層された積層体を得た。積層体において、PET層の厚さは12μm、支持樹脂層、粘着樹脂層およびヒートシール層の厚さは15μmだった。
[実施例4]
実施例4は、再封性シーラントフィルムが中間層を有する例である。
支持樹脂層、第1の中間層としての低密度ポリエチレン(LDPE;宇部丸善ポリエチレン株式会社製F522)と、粘着樹脂層としてのスチレンブロックポリマー(Bostik SA製MWW65)と、第2の中間層としての低密度ポリエチレン(LDPE;宇部丸善ポリエチレン株式会社製F522)と、ヒートシール層としての直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE;株式会社プライムポリマー製エボリューSP0540)とを、多層インフレーション製膜により共押出し、LDPE層(厚さ15μm)/LDPE層(厚さ15μm)/スチレンブロックポリマー層(厚さ15μm)/LDPE層(厚さ15μm)/LLDPE層(厚さ15μm)の構成を有する再封性シーラントフィルムを得た。得られた再封性シーラントフィルムの支持樹脂層の表面に、コロナ処理を施した。
次に、基材層として、片面をコロナ処理した厚さ12mの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を用意した。このコロナ処理面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント株式会社製RU−77T/H−7)を、厚さ3.0g/m(乾燥状態)となるようにコーティングして接着剤層を形成した。次いで、該接着剤層に、上記で得られた再封性シーラントフィルムをドライラミネートして、PET層/接着剤層/支持樹脂層/中間層/粘着樹脂層/中間層/ヒートシール層の順に積層された積層体を得た。積層体において、PET層の厚さは12μm、支持樹脂層、粘着樹脂層およびヒートシール層の厚さは15μmだった。
[実施例5]
実施例5は、支持樹脂層およびヒートシール層に、ポリプロピレンを用いた例である。
支持樹脂層としてのメタロセン系ポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製ウィンテックWFX4TA)と、粘着樹脂層としてのスチレンブロックポリマー(Bostik SA製MWW65)と、ヒートシール層としてのメタロセン系ポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製ウィンテックWFX4TA)とを、多層インフレーション製膜により共押出し、PP層(厚さ15μm)/スチレンブロックポリマー層(厚さ15μm)/PP層(厚さ15μm)の構成を有する再封性シーラントフィルムを得た。得られた再封性シーラントフィルムの支持樹脂層の表面に、コロナ処理を施した。
次に、基材層として、片面をコロナ処理した厚さ12mの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を用意した。このコロナ処理面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント株式会社製RU−77T/H−7)を、厚さ3.0g/m(乾燥状態)となるようにコーティングして接着剤層を形成した。次いで、該接着剤層に、上記で得られた再封性シーラントフィルムをドライラミネートして、PET層/接着剤層/支持樹脂層/粘着樹脂層/ヒートシール層の順に積層された積層体を得た。積層体において、PET層の厚さは12μm、支持樹脂層、粘着樹脂層およびヒートシール層の厚さは15μmだった。
[比較例1]
比較例1は、シーラントフィルムが粘着樹脂層を有していない例である。
支持樹脂層としての低密度ポリエチレン(LDPE;宇部丸善ポリエチレン株式会社製F522)と、ヒートシール層としての低密度ポリエチレン(LDPE;宇部丸善ポリエチレン株式会社製F522)とを、多層インフレーション製膜により共押出し、LDPE層(厚さ25μm)/LDPE層(厚さ25μm)の構成を有するシーラントフィルムを得た。得られたシーラントフィルムの支持樹脂層に、コロナ処理を施した。
次に、基材層として、片面をコロナ処理した厚さ12mの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を用意した。このコロナ処理面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント株式会社製RU−77T/H−7)を、厚さ3.0g/m(乾燥状態)となるようにコーティングして接着剤層を形成した。次いで、該接着剤層に、上記で得られたシーラントフィルムをドライラミネートして、PET層/接着剤層/支持樹脂層/ヒートシール層の順に積層された積層体を得た。積層体において、PET層の厚さは12μm、支持樹脂層およびヒートシール層の厚さは25μmだった。
[比較例2]
比較例2は、シーラントフィルムの支持樹脂層およびヒートシール層がポリプロピレンであり、粘着樹脂層を有していない例である。
支持樹脂層としてのメタロセン系ポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製ウィンテックWFX4TA)と、ヒートシール層としてのメタロセン系ポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製ウィンテックWFX4TA)とを、多層インフレーション製膜により共押出し、PP層(厚さ25μm)/PP層(厚さ25μm)の構成を有するシーラントフィルムを得た。得られたシーラントフィルムの支持樹脂層の表面に、コロナ処理を施した。
次に、基材層として、片面をコロナ処理した厚さ12mの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を用意した。このコロナ処理面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント株式会社製RU−77T/H−7)を、厚さ3.0g/m(乾燥状態)となるようにコーティングして接着剤層を形成した。次いで、該接着剤層に、上記で得られたシーラントフィルムをドライラミネートして、PET層/接着剤層/支持樹脂層/ヒートシール層の順に積層された積層体を得た。積層体において、PET層の厚さは12μm、支持樹脂層およびヒートシール層の厚さは25μmだった。
[比較例3]
比較例3は、従来の組成の粘着樹脂層を用いた例である。
支持樹脂層として、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物(株式会社クラレ製エバール105)と、6−66ナイロン樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ノバミッド2030)と、オレフィン系接着性樹脂(三井化学株式会社製アドマーNF558)とを、この順に3層で構成したものを用い、また、粘着樹脂層として、70質量%のスチレン系熱可塑性エラストマー(株式会社クラレ製セプトン2063)と、30質量%の粘着付与剤(荒川化学工業株式会社製アルコンP−100)とを、2軸押出機で均一に混合した樹脂組成物を用い、さらに、剥離樹脂層として、非晶性ポリエステル樹脂(イーストマンケミカル株式会社製EASTAR PETG COPOLYESTER6763)を用い、さらにまた、ヒートシール層として、オレフィン系接着性樹脂(三井化学株式会社製アドマーSF715)に、滑剤としてエルカ酸アミドを1000ppm、アンチブロッキング剤として天然シリカを2000ppm添加混合した樹脂を用いて、それぞれの樹脂をこの順になるように、設定温度235℃で溶融共押出し、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物層(厚さ10μm)/6−66ナイロン樹脂層(厚さ20μm)/オレフィン系接着性樹脂層(厚さ10μm)/粘着樹脂層(厚さ20μm)/剥離樹脂層(厚さ5μm)/ヒートシール層(厚さ5μm)の6層構成を有する再封性シーラントフィルムを得た。
次に、基材層として、片面をコロナ処理した厚さ12mの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を用意した。このコロナ処理面に、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント株式会社製RU−77T/H−7)を、厚さ3.0g/m(乾燥状態)となるようにコーティングして接着剤層を形成した。次いで、該接着剤層に、上記で得られた再封性シーラントフィルムをドライラミネートして、PET層/接着剤層/エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物層/6−66ナイロン樹脂層/オレフィン系接着性樹脂層/粘着樹脂層/剥離樹脂層/ヒートシール層の順に積層された積層体を得た。
<リクローズ性試験>
実施例1〜5および比較例1〜3の各積層体からなる蓋材と、別途用意した底材とをヒートシールした後、底材から蓋材を開封し、その後に蓋材と底材とを圧着させてから、再度開封して再開封強度を測定する試験を次の要領で行った。
実施例1〜5および比較例1〜3の各積層体のヒートシール層と、表層が厚さ250μmのポリエチレンまたはポリプロピレンからなる底材の該表層とを重ね合わせ、セミオートマチックトレーシーラーM(中村産業株式会社製)を用いて、加熱温度140℃、圧力3kgf/cm、シール時間0.5秒の条件でトレーシールし、容器を得た。
得られた各容器のヒートシール部を、幅15mmの短冊状に切り出し、JIS K 6854に従って、25℃雰囲気下、引張速度300mm/分として、1回目の開封強度を測定した。容器は、蓋材の粘着樹脂層とヒートシール層との間で分離したため、開封強度は、粘着樹脂層とヒートシール層との層間接着強度のことであった。
1回目の開封強度を測定後、剥がされた蓋材と底材とのヒートシール部を手で圧着させた。圧着後、再度開封し(一回目の再開封)、そのときの再開封強度を25℃雰囲気下、引張速度300mm/分として蓋材の粘着樹脂層とヒートシール層との粘着強度を測定した。この作業を二回目の再開封、三回目の再開封、四回目の再開封と繰り返し、各回の再開封強度とした。
得られた結果を表1に示す。
Figure 0006859699
表1から、実施例1〜5の容器は、複数回の再開封を経ても再開封の際の開封強度が2.0N/15mm以上であり、充分なリクローズ性を有するという、従来実現が困難であった性能を有していた。これに対し、粘着樹脂を用いていない比較例1,2の容器は、一度開封するとリクローズすることはできなかった。また、比較例3の容器は、粘着樹脂を用いているにもかかわらず、充分な強度でリクローズできるのは一回のみであった。
本発明の積層体や包装材を用いることにより、例えば食品の包装材を一回開封した後であっても十分な強度をもってリクローズすることができるので、食品等を、より長期に保存することが可能となる。
<低温リクローズ性試験>
低温において、実施例1〜5および比較例1〜3の各積層体からなる蓋材と、別途用意した底材とをヒートシールした後、底材から蓋材を開封し、その後に蓋材と底材とを圧着させてから、再度開封して再開封強度を測定する低温リクローズ性試験を行った。この低温リクローズ性試験は、上述したリクローズ試験と同様に容器を作成した後、得られた各容器のヒートシール部を、幅15mmの短冊状に切り出し、JIS K 6854に従って、4℃雰囲気下、引張速度300mm/分として、1回目の開封強度を測定した。容器は、蓋材の粘着樹脂層とヒートシール層との間で分離したため、開封強度は、粘着樹脂層とヒートシール層との層間接着強度のことであった。
1回目の開封強度を測定後、剥がされた蓋材と底材とのヒートシール部を手で圧着させた。圧着後、再度開封し(一回目の再開封)、そのときの再開封強度を4℃雰囲気下、引張速度300mm/分として蓋材の粘着樹脂層とヒートシール層との粘着強度を測定した。この作業を二回目の再開封、三回目の再開封、四回目の再開封と繰り返し、各回の再開封強度とした。得られた結果を表2に示す。
Figure 0006859699
表2から、実施例1〜5の容器は、4℃の低温試験においても、複数回の再開封を経ても再開封の際の開封強度が2.0N/15mm以上であり、充分なリクローズ性を有していた。これに対し、粘着樹脂を用いていない比較例1,2の容器は、一度開封するとリクローズすることはできなかった。また、比較例3の容器は、粘着樹脂を用いているにもかかわらず、充分な強度でリクローズできるのは一回のみであった。
本発明の積層体や包装材を用いることにより、例えば食品の包装材を一回開封した後であっても低温で十分な強度をもってリクローズすることができるので、冷蔵され得る食品等を、より長期に保存することが可能となる。
[実施例6]
実施例6は、粘着樹脂層の組成を変えた例である。
スチレンブロックポリマー(密度0.94g/cmスチレンモノマー20%質量、スチレンブロック共重合体40質量%及び粘着付与剤35質量%、残部は無機フィラー1.2質量%を含む)へ変更した以外は、実施例1と同様に包材を作製した。
得られた積層体について、ヒートシール層同士が対向するように折り畳み、ヒートシール層同士を重ね合わせ、加熱温度140℃、圧力1kgf/cm、シール時間1秒の条件でヒートシールし、包装袋を得た。
得られた包装袋のヒートシール部を、幅15mmの短冊状に切り出し、JIS K 6854に従って、25℃雰囲気下、引張速度300mm/分として、1回目の開封強度を測定した。包装袋は、包装材の粘着樹脂層とヒートシール層との間で分離したため、開封強度は、粘着樹脂層とヒートシール層との層間接着強度のことであった。
1回目の開封強度を測定後、包装袋のヒートシール部を手で圧着させた。圧着後、再度開封し(一回目の再開封)、そのときの再開封強度を25℃雰囲気下、引張速度300mm/分として包装材の粘着樹脂層とヒートシール層との粘着強度を測定した。この作業を二回目の再開封、三回目の再開封、四回目の再開封と繰り返し、各回の再開封強度とした。
その結果、開封強度は18.4N/15mm、一回目の再開封強度は6.4N/15mm、二回目の再開封強度は5.0N/15mm、三回目の再開封強度は4.2N/15mm、四回目の再開封強度は3.1N/15mmであった。
[実施例7]
実施例7は、包装袋の例である。
基材層として片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸PETフィルム(東洋紡株式会社製E−5100)を押出ラミネート機の1次給紙にセットした。この基材層のコロナ処理面に、2液型ウレタン系アンカーコート剤(三井化学株式会社製タケラックA3210/タケネートA3075)を厚さ0.3g/m(乾燥状態)となるようにコーティングし、100℃で2秒間加熱処理して、アンカーコート剤層を形成した。
次に、アンカーコート剤層の面に、Tダイから、支持樹脂層として厚さ10μmの直鎖状低密度ポリエチレン(融点96℃、密度0.927g/cm)と、粘着樹脂層として厚さ15μmのスチレンブロックポリマー(Bostik SA製MWW65、密度0.96g/cm)と、ヒートシール層として厚さ10μmの直鎖状低密度ポリエチレン(、融点96℃、密度0.927g/cm)と、を設定温度290℃で共押出ラミネートして、PET層/アンカーコート剤層/支持樹脂層/粘着樹脂層/ヒートシール層の順に積層された積層体を得た。積層体において、PET層の厚さは12μm、粘着樹脂層の厚さは15μm、支持樹脂層およびヒートシール層の厚さは10μmだった。
得られた積層体について、ヒートシール層同士が対向するように折り畳み、ヒートシール層同士を重ね合わせ、加熱温度140℃、圧力1kgf/cm、シール時間1秒の条件でヒートシールし、包装袋を得た。
得られた包装袋のヒートシール部を、幅15mmの短冊状に切り出し、JIS K 6854に従って、25℃雰囲気下、引張速度300mm/分として、1回目の開封強度を測定した。包装袋は、包装材の粘着樹脂層とヒートシール層との間で分離したため、開封強度は、粘着樹脂層とヒートシール層との層間接着強度のことであった。
1回目の開封強度を測定後、包装袋のヒートシール部を手で圧着させた。圧着後、再度開封し(一回目の再開封)、そのときの再開封強度を25℃雰囲気下、引張速度300mm/分として包装材の粘着樹脂層とヒートシール層との粘着強度を測定した。この作業を二回目の再開封、三回目の再開封、四回目の再開封と繰り返し、各回の再開封強度とした。
その結果、開封強度は13.4N/15mm、一回目の再開封強度は7.0N/15mm、二回目の再開封強度は6.0N/15mm、三回目の再開封強度は4.3N/15mm、四回目の再開封強度は3.2N/15mmであった。
以上、実施の形態および実施例を用いて本発明の再封性シーラントフィルム、積層体、蓋材、容器、包装材および包装袋を具体的に説明したが、本発明の再封性シーラントフィルム、積層体、蓋材、容器、包装材および包装袋は、これらの実施形態および実施例の記載に限定されることなく本発明の趣旨を逸脱しない範囲で幾多の変形が可能である。
1 再封性シーラントフィルム
2 支持樹脂層
3 粘着樹脂層
4 ヒートシール層
11 積層体
21 容器
22 蓋材
23 底材
31 包装材
32 包装材
41 包装袋
42 包装袋

Claims (10)

  1. 少なくとも支持樹脂層と、粘着樹脂層と、ヒートシール層とを、順に積層して有し、前記粘着樹脂層と隣接するヒートシール層または中間層がオレフィン系樹脂であるシーラントフィルムであって、
    前記粘着樹脂層が、10〜35質量%のスチレンモノマー、30〜60質量%のスチレンブロック共重合体および5〜60質量%の粘着付与剤を含有する樹脂層であることを特徴とする再封性シーラントフィルム。
  2. 前記スチレンブロック共重合体が、スチレンと、他のコモノマーとのブロック共重合体であり、該他のコモノマーが、イソプレン、ブタジエンおよびブチレンから選ばれる一種である請求項1記載の再封性シーラントフィルム。
  3. 前記粘着付与剤が、ロジン、水素化ロジン、ロジン誘導体、水素化ロジン誘導体、ロジンエステル、ポリテルペン、フェノールテルペンおよびフェノールテルペン誘導体のから選ばれる一種または二種以上である請求項1または2に記載の再封性シーラントフィルム。
  4. 前記粘着樹脂層が、さらに無機フィラーを含有する請求項1〜のいずれか一項に記載の再封性シーラントフィルム。
  5. 前記支持樹脂層がオレフィン系樹脂であり、前記ヒートシール層がオレフィン系樹脂である請求項1〜のいずれか一項に記載の再封性シーラントフィルム。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の再封性シーラントフィルムの前記支持樹脂層の側に、接着剤層を介して基材層を重ね合わせたことを特徴とする積層体。
  7. 請求項記載の積層体からなることを特徴とする蓋材。
  8. 請求項記載の蓋材と、該蓋材とヒートシールされる底材とを備え、該底材の表層が前記蓋材のヒートシール層と同種のヒートシール層を有することを特徴とする容器。
  9. 請求項記載の積層体からなることを特徴とする包装材。
  10. 請求項記載の包装材からなることを特徴とする包装袋。
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