JPWO2005062145A1 - 生産・物流スケジュール作成装置及び方法、生産・物流プロセス制御装置及び方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

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Abstract

生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータ(100)と、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデル(110)を保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデル(110)に対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置(120)とを設け、上記最適化計算装置(120)によって得られた物流指示を上記生産・物流シミュレータ(100)に与えてシミュレーションを実行させるようにして、1回のシミュレーションを行うだけで最適な解が得られるようにする。

Description

本発明は生産・物流スケジュール作成装置及び方法、生産・物流プロセス制御装置及び方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、特に、操作者の熟練度に依存することなく対象システムのスケジュールを正確に作成するような場合に用いて好適なものである。
従来、見込み生産を行わない受注生産の形態では、受注した品目を製造オーダーに分割し、納期遵守率や設備稼働率、中間在庫量、コスト等の観点を考慮して生産・物流スケジュールを作成している。上記生産・物流スケジュールを作成する手法として、技術的に大別すると2つの手法が用いられている。
すなわち、第1の手法としては、例えば、特許文献1の「生産計画評価方法及びシステム」に開示されているように、コンピュータ上に構築した工場を模したシミュレーション上で、実機器と同じインタフェースから取得した情報を使用して実機器の稼動を予測し、稼動予測に基づいて、実機器より速い速度で仮想的な生産を行い、仮想的な生産の過程及び結果を用いて、精度の高い指標を提示することによって、生産計画の評価及び選択を可能にする手法である。
また、第2の手法としては、特許文献2の「物流計画作成装置」にて開示されているように、線形計画法、数理計画法等のように、最適性が保証される手法に基づいてスケジュールを作成する手法である。
特許文献1に記載の「生産計画評価方法及びシステム」に開示されているように、シミュレータを用いて生産・物流スケジュールを作成する手法は、満足できる結果が得られるまでには、(1)条件を種々に変えながらシミュレーションを行い、その結果の評価を何回も繰返し行う必要があった。したがって、(2)大規模工場では生産・物流スケジュールを作成するのに多くの時間がかかってしまう問題点があった。また、(3)高精度な生産・物流スケジュールを得るためには、シミュレーション・ルールを細かく設定しなければならない問題点があった。
また、特許文献2の「物流計画作成装置」にて開示されているように、線形計画法、数理計画法等のように、最適性が保証される手法に基づいてスケジュールを作成する手法の場合には、(1)生産・物流スケジュールを作成する規模が大きくなると、実用的な時間内に解くことが困難になってしまう問題点があった。また、(2)数式で記述できない制約や条件に起因する誤差が生じるため、得られた生産・物流スケジュールが実行可能であるかどうかは保証されていなかった。
本発明は上述の問題点にかんがみ、シミュレーションを繰り返し行うことなく最適な生産・物流シミュレーション結果を得ることができるようにして、スケジュール作成対象の生産・物流プロセスで実際に使用可能であることが保証された生産・物流スケジュールを高速に、且つ高精度に作成できるようにすることを目的とする。
特開2002−366219号公報 特開2000−172745号公報
本発明による生産・物流スケジュール作成装置は、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有し、上記最適化計算装置によって得られた物流指示を上記生産・物流シミュレータに与えてシミュレーションを実行させるとともに、新たな事象が発生した場合には上記生産・物流シミュレータから上記最適化計算装置に対して最適化計算を行うようにする指示を出力するようにして、上記生産・物流シミュレータと上記最適化計算装置とを連動させて、上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにした点に特徴を有する。
本発明による他の生産・物流スケジュール作成装置は、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有し、上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにした点に特徴を有する。
本発明による他の生産・物流スケジュール作成装置は、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有し、上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにした点に特徴を有する。
本発明による生産・物流スケジュール作成方法は、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有する生産・物流スケジュール作成装置により生産・物流スケジュールを作成する方法であって、上記最適化計算装置によって得られた物流指示を上記生産・物流シミュレータに与えてシミュレーションを実行させるとともに、新たな事象が発生した場合には上記生産・物流シミュレータから上記最適化計算装置に対して最適化計算を行うようにする指示を出力するようにして、上記生産・物流シミュレータと上記最適化計算装置とを連動させて、上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにした点に特徴を有する。
本発明による他の生産・物流スケジュール作成方法は、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有する生産・物流スケジュール作成装置により生産・物流スケジュールを作成する方法であって、上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにした点に特徴を有する。
本発明による他の生産・物流スケジュール作成方法は、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有する生産・物流スケジュール作成装置により生産・物流スケジュールを作成する方法であって、上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにした点に特徴を有する。
本発明のコンピュータプログラムは、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、上記最適化計算装置によって得られた物流指示を上記生産・物流シミュレータに与えてシミュレーションを実行させるとともに、新たな事象が発生した場合には上記生産・物流シミュレータから上記最適化計算装置に対して最適化計算を行うようにする指示を出力するようにして、上記生産・物流シミュレータと上記最適化計算装置とを連動させて、上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにした点に特徴を有する。
本発明による他のコンピュータプログラムは、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにした点に特徴を有する。
本発明による他のコンピュータプログラムは、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにした点に特徴を有する。
本発明による生産・物流プロセス制御装置は、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有し、上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの制御を行う点に特徴を有する。
ことを特徴とする。
本発明による他の生産・物流プロセス制御装置は、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有し、上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの物流制御を行うようにした点に特徴を有する。
本発明による生産・物流プロセス制御方法は、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有する生産・物流プロセス制御装置により生産・物流プロセスを制御する方法であって、上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの制御を行うようにした点に特徴を有する。
本発明による他の生産・物流プロセス制御方法は、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有する生産・物流プロセス制御装置を用いた生産・物流プロセス制御方法であって、上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの物流制御を行うようにした点に特徴を有する。
本発明によるコンピュータプログラムは、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの制御を行うようにした点に特徴を有する。
本発明による他のコンピュータプログラムは、生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの物流制御を行うようにした点に特徴を有する。
本発明によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明によるコンピュータプログラムを記録した点に特徴を有する。
図1は、本発明の第1の実施形態を示し、生産・物流スケジュール作成装置の概略構成を説明するブロック図である。 図2は、本発明の第2の実施形態を示し、生産・物流スケジュール作成装置の概略構成を説明するブロック図である。 図3は、第2の実施形態における生産・物流スケジュール作成の処理手順を示すフローチャートである。 図4は、モデル構築の処理手順を示すフローチャートである。 図5は、制御則構築の処理手順を示すフローチャートである。 図6は、シミュレーションの処理手順を示すフローチャートである。 図7は、本発明の第3の実施形態を示し、生産・物流スケジュール作成装置の概略構成を説明するブロック図である。 図8は、本発明を適用した具体例を示し、生産・物流計画作成手順を説明する図である。 図9は、第4の実施形態における生産・物流スケジュール作成の処理手順を示すフローチャートである。 図10は、モデル構築の処理手順を示すフローチャートである。 図11は、制御則構築の処理手順を示すフローチャートである。 図12は、シミュレーションの処理手順を示すフローチャートである。 図13は、ペトリネットモデルの例を示す図である。 図14は、第5の実施形態における生産・物流スケジュール作成の処理手順を示すフローチャートである。 図15は、モデル構築の処理手順を示すフローチャートである。 図16は、制御則構築の処理手順を示すフローチャートである。 図17は、シミュレーションの処理手順を示すフローチャートである。 図18は、第6の実施形態における生産・物流スケジュール作成の処理手順を示すフローチャートである。 図19は、モデル構築の処理手順を示すフローチャートである。 図20は、制御則構築の処理手順を示すフローチャートである。 図21は、シミュレーションの処理手順を示すフローチャートである。 図22は、ペトリネットモデルの例を示す図である。 図23は、ペトリネットモデルの例を示す図である。 図24は、製品種No.1に対するペトリネットモデルの例を示す図である。 図25は、第8の実施の形態を示し、製造プロセスにおける生産・物流スケジュール作成装置の要部構成を示すブロック図である。 図26は、生産・物流スケジュール作成装置によって行われる動作(本実施の形態による生産・物流スケジュール作成方法)を説明するための図である。 図27は、生産・物流スケジュール作成装置の週間日別計画システム内での位置づけを示す図である。 図28は、物流モデルの定式化について説明する図である。 図29は、本発明の生産・物流スケジュール作成装置を構成可能なコンピュータシステムの一例を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の生産・物流スケジュール作成装置、生産・物流スケジュール作成方法、コンピュータプログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態を示し、物流スケジュール作成装置の一例を説明するブロック図である。図1に示したように、本実施形態の物流スケジュール作成装置は、物流シミュレータ100、最適化計算装置120等によって構成されている。
上記物流シミュレータ100は、工場を模擬した大型のシミュレータであり、事象(シミュレータのイベント)毎に物を動かす離散系として構成されている。本実施形態においては、ペトリネットを用いて上記物流シミュレータ100を構成し、数式モデル110を出力するように構成している。
また、上記物流シミュレータ100に対応させて物流モデル(数式モデル)110が構成されている。本実施形態においては、生産・物流プロセスの物流状態及び物流制約の中から、作成する物流スケジュールに関連する要素を取り込んで上記数式モデル110を作成している。上記数式モデル110には、上記物流シミュレータ100に記載された物流状態、物流制約の全てを盛り込んでも良いし、その一部だけを取り込んでも良い。
上記数式モデル110は、半導体記憶手段等により構成される数式モデル保持手段(図示せず)によって保持されている。そして、上記数式モデル110と最適化計算装置120によって最適化計算を行い、上記物流シミュレータ100に対する物流指示を算出するようにしている。上記最適化計算装置120によって行われる最適化計算は評価関数Sを用いて行われる。
したがって、本実施形態の物流スケジュール作成装置によれば、従来のように予め決められたルールに基づいて物流指示が行われるのではなく、上記最適化計算装置120により行われた最適計算の結果に基づいた物流指示を上記物流シミュレータ100に出力することができる。これにより、そのときの事象に応じた最適な物流指示を確実に行うことが可能となる。
また、新たな事象が発生すると、時刻管理部101により事象が1つ進められ、物流シミュレータ100から数式モデル110及び最適化計算装置120に対して計算を行うようにする計算指示が出力される。上記計算指示が上記物流シミュレータ100から与えられると、上記最適化計算装置120が数式モデル110及び評価関数Sを用いて最適化計算を実行する。上述のように、上記物流シミュレータ100と上記最適化計算装置120とを事象毎に連動させた詳細シミュレーションを一度実行することで、最適な生産・物流スケジュールを作成することができる。
すなわち、本実施形態において行われるシミュレーションは、従来のような所定のルールに基づくシミュレーションではなく、最適計算を行った結果に基づいてシミュレーションを行うようにしているので、1回のシミュレーションを行うだけで理論的な最適解を確実に得ることが可能となり、従来のようにシミュレーション結果を評価してシミュレーションを何回も繰り返し行う必要がなく、シミュレーション結果を迅速に、且つ高精度に作成することができる。したがって、スケジュールを作成する対象が大規模であっても実用時間内に作成することが十分に可能である。上述のようにして得られたシミュレーション結果をスケジュールとして出力する。
また、上記物流シミュレータ100の規模が非常に大きい場合、或いは制約条件が非常に多くて複雑な場合でも、上記物流シミュレータ100に記載された物流状態、数式のうち、スケジュール作成に影響が大きい重要な部分のみを上記数式モデル110に取り込むようにすることで、上記物流シミュレータ100の規模を適切な範囲にして、実用的な時間内で最適化計算を行うようにすることができる。
上記物流シミュレータ100は、考慮すべき物流状態、物流制約を全て記載することができるので、1回のシミュレーションを行って作成されたスケジュールは現実に実行可能となることが保証される。
上述したように、本実施形態においては、物流シミュレータ100と、数式モデル110と、最適化計算装置120とを連動させて物流スケジュールを作成するようにしたので、(1)シミュレーションの繰り返しをしないでスケジュールを作成することができる。また、(2)スケジュール作成に影響が大きい重要な部分のみを上記数式モデル110に取り込むようにすることで計算時間を短縮することができるとともに、(3)大規模問題を解くことが可能になる。
また、物流指示が必要な事象が発生するたびに上記物流シミュレータ100の物流状態及び物流制約の情報を検出し、上記検出した検出情報と予め定めた評価指標を元に、上記最適化計算装置120により最適化手法によって最適物流指示を計算し、上記計算結果に基づいて上記物流シミュレータ100で詳細シミュレーションを行ってスケジュールを作成するので、(4)スケジュール精度を高くすることができるとともに、(5)実行可能性の検証が取れているスケジュールを作成することができる。
また、数式モデル110を導入したので、スケジュール作成に影響が大きい重要な部分に変更が生じた場合でも迅速に対処することが可能となり、メンテナンス性の高いスケジュール作成装置を構築できる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態を示し、物流スケジュール作成装置の一例を説明するブロック図である。図2に示したように、本実施形態の物流スケジュール作成装置は、物流シミュレータ201を備えたシミュレーション制御部200、最適化計算装置212等によって構成されている。
物流シミュレータ201は生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬したシミュレータ、いわば工場を模擬した大型のシミュレータであり、本実施形態においては、ペトリネットを用いて、事象(シミュレータのイベント)毎に物を動かす離散系として構成されている。
また、上記物流シミュレータ201に対応させて数学モデル(数式モデル)211が構成されている。本実施形態においては、生産・物流プロセスの物流状態及び物流制約の中から、作成する物流スケジュールに関連する要素を取り込んで、下式(イ)に示すような状態方程式を用いて上記数式モデル211が作成されている。上記数式モデル211は、半導体記憶手段等により構成される数式モデル保持手段(図示せず)によって保持されている。
M(k+1) =a・M(k) +b・u(k) ・・・(イ)
すなわち、離散化したある時間k において各プレースに存在するトークンの数を示す状態ベクトル、すなわち状態量をM(k) で表し、各トランジション発火の有無を"1"及び"0"で表現した操作ベクトルをu(k) で表わすと、次の時間k+1 における状態ベクトルM(k+1) は、遷移行列a、接続行列bを用いて上式(イ)で表すことができる。
最適化計算装置212では、上記数式モデル211に対して最適化計算処理を行い、フィードバックゲインKを算出するようにしている。上記最適化計算装置212によって行われる最適化計算は、下式(ロ)に示すような評価関数Sを用いて行われる。
S=Σ{M'QM+u'Ru} ・・・(ロ)
評価関数Sにおいて、Q,Rは制御目的にあわせて設定された適当な行列であり、M',u'は、それぞれ状態ベクトルM、操作ベクトルuの転置ベクトルである。そして、評価関数Sが最小となるように制御することを考えれば、
u(k) =−K・M(k) ・・・(ハ)
とした状態フィードバック制御を行うフィードバックゲインKを最適制御理論より求めることができる。
シミュレーション制御部200の最適制御方策部202では、最適化計算装置212で算出されるフィードバックゲインKと物流状態(状態ベクトルM)とを用いて物流指示(操作ベクトルu)を算出して物流シミュレータ201に与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返す。そして、これにより得られたシミュレーション結果220から生産・物流プロセスにおける物流スケジュールを作成する。
以下に、第2の実施形態の具体例を、図3〜6を参照しながら説明する。
図3に示したように、第1に、生産・物流プロセスのペトリネットモデルとして、処理時間を入力したプレースで各工程を表したペトリネットモデルを製品種ごとに構築する。そして、構築したペトリネットモデルの各プレースの処理時間Tp に比例したきざみ時間遅れnp に従って表される遷移行列aと接続行列bとを算出し、これら2つの行列a,bを用いて状態方程式を作成する(ステップS31)。
第2に、上記ステップS31で作成した状態方程式と、設定した評価関数Q,Rとからフィードバックゲイン行列Kを製品種ごとに求める(ステップS32)。
第3に、この求めたフィードバックゲイン行列Kと工程内製品仕掛状態を表す状態ベクトルM(k)
とから、製品の移動操作端に対する操作ベクトルu(k) を製品種ごとに求めたのち、仮想的な生産・物流プロセス内の各移動操作端に対して、正値で大きい操作量が得られた製品順に移動可能な数だけ移動操作を順次行うという方法を用いて、所定期間の生産・物流プロセスのシミュレーションを実行する(ステップS33)。
図4は、図3に示したステップS31の処理、すなわち、生産・物流プロセスのペトリネットモデルとして、処理時間を入力したプレースで各工程を表したペトリネットモデルを製品種ごとに構築し、製品種ごとに各工程でのきざみ時間遅れを表した遷移行列aと接続行列bとを算出するための処理手順の例を示すフローチャートである。
すなわち、まず最初に離散きざみ時間ΔTを入力し(ステップS101)、次に製品種ごとに全ての処理工程と処理時間Tp とを入力する(ステップS102)。そして、処理工程ごとに処理時間Tp をきざみ時間ΔTで除して整数化することにより上記各処理工程のきざみ時間遅れnp を求め(ステップS103、S104)、そのきざみ時間遅れnp に従って、全処理工程の製品種ごとの遷移行列aと接続行列bとを算出する(ステップS105)。
そして、全ての製品について遷移行列aと接続行列bとを算出するまでステップS106からステップS102の処理に戻り、以上の処理を繰り返して行う。なお、離散きざみ時間ΔTは、各製品種各工程処理時間の最大公約数をもって定義するのが最も効率的であるが、目的とする制御精度を勘案して適宜設定すればよい。
図5は、図3に示したステップS32の処理、すなわち、上記のようにして求めた遷移行列a及び接続行列bから成る状態方程式と設定した評価関数Q,Rとからフィードバックゲイン行列Kを製品種ごとに求めるための処理手順の例を示すフローチャートである。
すなわち、まず最初に、製品種ごとにペトリネットモデルの各プレースの処理時間Tp に比例したきざみ時間遅れnp を表した遷移行列aと接続行列bとを最適化計算装置212に入力するとともに(ステップS201)、評価関数を表す行列Q,Rを入力する(ステップS202)。そして、上記入力した遷移行列a、接続行列b及び評価行列Q,Rからフィードバックゲイン行列Kを計算する(ステップS203)。この計算を全ての製品について完了するまでステップS204からステップS201の処理に戻り、以上の処理を繰り返して行う。なお、全製品についてペトリネットモデルの各プレースの処理時間Tp に比例したきざみ時間遅れnp を表した遷移行列aと接続行列bとをゲイン行列算出手段34に入力し、全製品を一括で計算するようにしてもよい。
図6は、図3に示したステップS33の処理、すなわち、上述のようにして計算したフィードバックゲイン行列Kと工程内製品仕掛状態を表す状態ベクトルM(K) とから、製品の移動操作端に対する操作ベクトルu(K) を製品種ごとに求めたのち、仮想的な生産・物流プロセス内の各移動操作端に対して、正値で大きい操作量が得られた製品順に移動可能な数だけ移動操作を順次行うという方法を用いて、所定期間の生産・物流プロセスのシミュレーションを実行するための処理手順の例を示すフローチャートである。
すなわち、ペトリネットモデルの初期状態における状態ベクトルM(0) を入力するとともに、投入予定の全製品を投入プレースに入力し、時間 kの値を0に初期化したのち(ステップS301)、現時点(時間:k )における全製品種の状態ベクトルM(k) を入力する(ステップS302)。
そして、上述の方法を用いて計算されたフィードバックゲイン行列Kと上記入力した状態ベクトルM(k) とをかけて製品種ごとに操作ベクトルu(k) を計算し(ステップS303)、次に移動操作端ごとに、正値で大きい操作量が得られた製品順に、移動可能な数だけ移動操作を実行する(ステップS304)。
次に、時間を進めたのち(ステップS305)、各ステップのシミュレーションが終了したかどうかを判断し(ステップS306)、終了していないときはステップS302の処理に戻る。一方、終了したときは、その結果として投入プレースより搬出されたトークン順をもって生産スケジュールとする(ステップS307)。
上述したように、この第2の実施形態においては、最適化計算を行った結果得られた指示と、その事象における状態とに基づいた最適制御を行うので、それぞれの事象毎に最適化計算を実行したシミュレーション結果に基づいてスケジュールを作成することができ、しかも、そのスケジュールは生産・物流プロセスの制約を表現したシミュレータによるシミュレーション結果であるから、実際に使用可能であることを確認することができる。
これにより、上記物流シミュレータ201の規模が非常に大きい場合、或いは制約条件が非常に多くて複雑な場合でも、上記物流シミュレータ201に記載された物流状態、数式のうち、スケジュール作成に影響が大きい重要な部分のみを上記数式モデル211に取り込むようにすることで、上記物流シミュレータ201の規模を適切な範囲にして、実用的な時間内で最適化計算を行うようにすることができる。
上記物流シミュレータ201は、考慮すべき物流状態、物流制約を全て記載することができるので、1回のシミュレーションを行って作成されたスケジュールは現実に実行可能となることが保証される。
上述したように、本実施形態においては、物流シミュレータ201と、数式モデル211と、最適化計算装置212とを連動させて物流スケジュールを作成するようにしたので、(1)計算の繰り返しをしないでスケジュールを作成することができる。また、(2)スケジュール作成に影響が大きい重要な部分のみを上記数式モデル211に取り込むようにすることで計算時間を短縮することができるとともに、(3)大規模問題を解くことが可能になる。
また、物流指示が必要な事象が発生するたびに上記物流シミュレータ201の物流状態及び物流制約の情報を検出し、上記検出した検出情報と予め定めた評価指標を元に、上記最適化計算装置212により最適化手法に最適物流指示を計算し、上記計算結果に基づいて上記物流シミュレータ201で詳細シミュレーションを行ってスケジュールを作成するので、(4)スケジュール精度を高くすることができるとともに、(5)実行可能性の検証が取れているスケジュールを作成することができる。
また、数式モデル211を導入したので、スケジュール作成に影響が大きい重要な部分に変更が生じた場合でも迅速に対処することが可能となり、メンテナンス性が高いスケジュール作成装置を構築できる。
さらに、シミュレーション制御部200での処理はオンラインで、物流シミュレータ201に対応させて数学モデル(数式モデル)211の構築や最適化計算装置212での上記数式モデル211に対する最適化計算処理はオフラインで行うように分けることも可能であり、シミュレーション制御部200での処理負荷を軽くして処理能力を高めることができる。
(第3の実施形態)
図7は、本発明の物流スケジュール作成装置の第3の実施形態を説明するブロック図である。図7に示したように、本実施形態の物流スケジュール作成装置300は、物流シミュレータ310、数式モデル保持装置320、最適化計算装置330等によって構成されている。
上記物流シミュレータ310は、工場を模擬した大型のシミュレータであり、事象(シミュレータのイベント)毎に物を動かす離散系として構成されている。本実施形態においては、ペトリネットを用いて上記物流シミュレータ310を構成している。
また、上記物流シミュレータ310に対応させて物流モデル(数式モデル)321が構成されて数式モデル保持装置320に保持されている。本実施形態においては、生産・物流プロセスの物流状態及び物流制約の中から、作成する物流スケジュールに関連する要素を取り込んで上記数式モデル321を作成している。
本実施形態においては、製造プロセス・搬送における製品受入計画、製品出荷計画、在庫計画、設備使用計画、設備修理計画、設備能力、設備現況、工程現況、設備現況、在庫現況、設備稼働・故障現況、及び操業者からの操業前提条件の全て或いは一部を表わす入力データに基づいて、上記生産・物流計画の立案開始日時からあらかじめ設定された対象期間分を対象として、あらかじめ設定した精度に基づいて、製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約に対して数式モデル321を構築するようにしている。上記のように構築された数式モデル321は、半導体記憶手段等により構成される数式モデル保持装置320によって保持されている。
上記数式モデル321と最適化計算装置330によって最適化計算を行うのであるが、本実施形態においては、上記数式モデル321に対して評価関数Sを用いて最適化計算処理を行って上記物流シミュレータ310に対する物流指示を算出するようにしている。
そして、上記数式モデル321を、記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成し、上記作成した数式モデル321を上記最適化計算装置330に与えて、上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間分(指示算出期間)について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間分(計画確定期間)だけ物流計画を確定する。
次に、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案する、という処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしている。
以下に、第3の実施形態の具体例を、図8を参照しながら説明する。なお、本例は、シミュレーション期間と確定期間が同じ期間であるとした例である。
図8に示したように、計画作成期間の1日目は作成した生産・物流計画の最初の8時間分を確定し、2日目以降は生産・物流計画の最初の1日分を確定する。作成した生産・物流計画の内で上記確定期間に入らなかった部分については、その計画は確定せずに破棄する。
すなわち、第1ループでは1日目の0時〜24時の対象期間について数式モデル321をもとに上記最適化計算装置330で求解を行う。そして、最適化計算処理により得られた求解結果を元に物流シミュレータ310によるシミュレーションを行い、最初の8時間について第1の物流計画の期間Aを確定する。
次に、第2ループでは、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案する。この例の場合は、第1の物流計画の期間Aとして、1日目の8時まで確定したので、当初1日目の0時であった立案開始日を、第2ループでは1日目の8時に更新する。
第2ループにおいても第1ループと同様に、1日目の8時〜2日目の8時までの24時間を対象期間として数式モデル321をもとに上記最適化計算装置330で求解を行う。そして、最適化計算処理により得られた求解結果を元に物流シミュレータ310によるシミュレーションを行い、最初の8時間について、この場合は1日目の8時〜16時について、第2の物流計画の期間Bを確定する。
次に、第3ループにおいても、上記確定した第2の物流計画の期間Bの直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案する。この場合は、1日目の16時まで確定したので、第2ループにおいては1日目の8時であった立案開始日を、第3ループでは1日目の16時に更新し、その後の24時間を対象期間として数式モデル321をもとに上記最適化計算装置330で求解を行う。
そして、最適化計算処理により得られた求解結果を元に物流シミュレータ310によるシミュレーションを行い、最初の8時間について物流計画を確定する。この場合は、1日目の16時〜24時について第3の物流計画の期間Cとして確定する。この結果、次の第4ループでは、立案開始日が2日目の0時となる。
第4ループでは、数式モデル321をもとに上記最適化計算装置330で求解を行う対象期間を、2日目の0時〜4日目の0時までの48時間としている。上記48時間について行った求解の結果を物流シミュレータ310によるシミュレーションを行い、この第4ループにおいては最初の24時間について物流計画を確定するようにしている。この場合、2日目の0時から2日目の24時(3日目の0時)までの期間を第4の物流計画の期間Dとして確定する。
次に、第5ループにおいては、上記確定した期間の直後の日時である、3日目の0時を新たな立案開始日時として設定して、4日目の24時までの48時間を対象期間として数式モデル321をもとに上記最適化計算装置330で求解を行う。そして、上記48時間について行った求解の結果を元にして、物流シミュレータ310によるシミュレーションを行う。この第5ループにおいても、求解を行った48時間のうち、最初の24時間について物流計画を確定するようにしている。この場合、2日目の0時から3日目の24時(4日目の0時)までについて第5の物流計画の期間Eを確定する。
次に、第6ループにおいては、4日目の0時から4日目の24時までの24時間を対象期間として数式モデル321による求解を行う。この場合、対象期間の全てである24時間について第6の物流計画の期間Fとして確定するようにしている。本具体例では、第6ループが終了した時点で4日分の生産・物流計画が全て作成されるので、処理を終了する。また、物流計画の確定は、物流指示を必要とする事象が発生する毎に行ってもよい。
上述したように、この第3の実施形態においては、初期値を移動させながら計算範囲を分割するようにしているので、計算負荷が大きなスケジュールを計算する場合においても実用時間内で計算することが可能となる。したがって、計算要素が莫大な大規模工場の生産・物流スケジュールを作成する場合においても実用時間でスケジュールを作成することができる。特に、本実施形態においては、最適化計算装置330と物流シミュレータ310とを連動させて分割処理を行っているので、各々の事象において多少のずれが生じた場合でも、事象毎に微調整を行うことが可能となり、最適なスケジュールを実用時間内で作成することができるようになる。
これにより、上記物流シミュレータ310の規模が非常に大きい場合、或いは制約条件が非常に多くて複雑な場合でも、上記物流シミュレータ310に記載された物流状態、数式のうち、スケジュール作成に影響が大きい重要な部分のみを上記数式モデル321に取り込むようにすることで、上記数式モデル321の規模を適切な範囲にして、実用的な時間内で最適化計算を行うようにすることができる。
上記物流シミュレータ310は、考慮すべき物流状態、物流制約を全て記載することができるので、1回のシミュレーションを行って作成された作成されたスケジュールは現実に実行可能となることが保証される。
上述したように、本実施形態においては、物流シミュレータ310と、数式モデル321と、最適化計算装置330とを連動させて物流スケジュールを作成するようにしたので、(1)計算の繰り返しをしないでスケジュールを作成することができる。また、(2)スケジュール作成に影響が大きい重要な部分のみを上記数式モデル321に取り込むようにすることで計算時間を短縮することができるとともに、(3)大規模問題を解くことが可能になる。
また、物流指示が必要な事象が発生するたびに上記物流シミュレータ310の物流状態及び物流制約の情報を検出し、上記検出した検出情報と予め定めた評価指標を元に、上記最適化計算装置330により最適化手法によって最適物流指示を計算し、上記計算結果に基づいて上記物流シミュレータ310で詳細シミュレーションを行ってスケジュールを作成するので、(4)スケジュール精度を高くすることができるとともに、(5)実行可能性を検証が取れているスケジュールを作成することができる。
また、数式モデル321を導入したので、スケジュール作成に影響が大きい重要な部分に変更が生じた場合でも迅速に対処することが可能となり、メンテナンス性が高いスケジュール作成装置を構築できる。
以下に説明する第4の実施形態〜第6の実施形態は、上述した第2の実施形態に関連するものである。
(第4の実施形態)
図2に示したように、本実施形態の物流スケジュール作成装置も、物流シミュレータ201を備えたシミュレーション制御部200、最適化計算装置212等によって構成されている。
本実施形態では、物流シミュレータ201は生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬したシミュレータ、いわば工場を模擬した大型のシミュレータであり、本実施形態においては、グラフモデルを用いてシミュレータを構築するもので、事象(シミュレータのイベント)毎に物を動かす離散系として構成されている。
また、上記物流シミュレータ201に対応させて数学モデル(数式モデル)211が構成されている。本実施形態においては、生産・物流プロセスの物流状態及び物流制約の中から、作成する物流スケジュールに関連する要素を取り込んで、下式(ニ)に示すような状態方程式を用いて上記数式モデル211が作成されている。上記数式モデル211は、半導体記憶手段等により構成される数式モデル保持手段(図示せず)によって保持されている。
M(k+1) =M(k) +b・u(k) ・・・(ニ)
すなわち、離散化したある時刻k において各点に存在する要素の数を示す状態ベクトル、言い換えれば状態量をM(k) で表し、各線の発火の有無を"1"及び"0"で表現した操作ベクトルをu(k) で表わすと、次の時刻k+1 における状態ベクトルM(k+1) は、接続行列bを用いて上式(ニ)で表わすことができる。
最適化計算装置212では、上記数式モデル211に対して最適化計算処理を行い、フィードバックゲインKを算出するようにしている。上記最適化計算装置2によって行われる最適化計算は線形二次(LQ)制御を利用するものであり、下式(ロ)に示すような評価関数Sを用いて行われる。
S=Σ{M'QM+u'Ru} ・・・(ロ)
評価関数Sにおいて、Q,Rは制御目的にあわせて設定された適当な行列であり、M',u'は、それぞれ状態ベクトルM、操作ベクトルuの転置ベクトルである。そして、評価関数Sが最小となるように制御することを考えれば、
u(k) =−K・M(k) ・・・(ハ)
とした状態フィードバック制御を行うフィードバックゲインKを最適制御理論より求めることができる。
シミュレーション制御部200の最適制御方策部202では、最適化計算装置212で算出されるフィードバックゲインKと物流状態(状態ベクトルM)とを用いて物流指示(操作ベクトルu)を算出して物流シミュレータ201に与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返す。そして、これにより得られたシミュレーション結果220から生産・物流プロセスにおける物流スケジュールを作成する。
以下に、第4の実施形態の具体例を、図9〜12を参照しながら説明する。図9に示したように、第1に、生産・物流プロセスのグラフモデルとして、処理時間Tp に比例した数の点で各工程を表わしたグラフモデルを製品種ごとに構築する(ステップS91)。
第2に、構築したグラフモデルの状態方程式と、設定した評価関数Q,Rとからフィードバックゲイン行列Kを製品種ごとに求める(ステップS92)。
第3に、この求めたフィードバックゲイン行列Kと工程内製品仕掛状態を表す状態ベクトルM(k)
とから、製品の移動操作端に対する操作ベクトルu(k) を製品種ごとに求めたのち、仮想的な生産・物流プロセス内の各移動操作端に対して、正値で大きい操作量が得られた製品順に移動可能な数だけ移動操作を順次行うという方法を用いて、所定期間の生産・物流プロセスのシミュレーションを実行する(ステップS93)。
図10は、図9に示したステップS91の処理、すなわち、生産・物流プロセスのグラフモデルとして、処理時間を比例した数の点で各工程を表したグラフモデルを製品種ごとに構築するための処理手順の例を示すフローチャートである。
すなわち、まず離散きざみ時間ΔTを入力し(ステップS1001)、次に製品種ごとに全ての処理工程と処理時間Tp とを入力する(ステップS1002)。そして、処理工程ごとに処理時間Tp をきざみ時間ΔTで除して整数化することにより上記各処理工程の点の数np を求め(ステップS1003、S1004)、全処理工程の点を線で連結して製品種ごとのグラフモデルを構築する(ステップS1005)。
そして、全ての製品についてグラフモデルを構築するまでステップS1006からステップS1002の処理に戻り、以上の処理を繰り返して行う。なお、離散きざみ時間ΔTは、各製品種各工程処理時間の最大公約数をもって定義するのが最も効率的であるが、目的とする制御精度を勘案して適宜設定すればよい。
図11は、図9に示したステップS92の処理、すなわち、構築したグラフモデルの状態方程式と設定した評価関数とからフィードバックゲイン行列Kを製品種ごとに求めるための処理手順の例を示すフローチャートである。なお、全製品についてグラフモデルの接続行列b作成し、それを最適化計算装置2に入力し、全製品を一括で計算するようにしてもよい。
すなわち、まず製品種ごとにグラフモデルの状態方程式を記述する接続行列bを最適化計算装置2に入力するとともに(ステップS1101)、評価関数を表す行列Q,Rを入力する(ステップS1102)。そして、上記入力した接続行列b及び評価行列Q,Rからフィードバックゲイン行列Kを計算する(ステップS1103)。この計算を全ての製品について完了するまでステップS1104からステップS1101の処理に戻り、以上の処理を繰り返して行う。
図12は、図9に示したステップS93の処理、すなわち、上述のようにして計算したフィードバックゲイン行列Kと工程内製品仕掛状態を表す状態ベクトルM(K) とから、製品の移動操作端に対する操作ベクトルu(K) を製品種ごとに求めたのち、仮想的な生産・物流プロセス内の各移動操作端に対して、正値で大きい操作量が得られた製品順に移動可能な数だけ移動操作を順次行うという方法を用いて、所定期間の生産・物流プロセスのシミュレーションを実行するための処理手順の例を示すフローチャートである。
すなわち、まずグラフモデルの初期状態における状態ベクトルM(0) を入力するとともに、投入予定の全製品(要素)を投入点に入力し、時刻 kの値を0に初期化したのち(ステップS1201)、現時点(時刻:k )における全製品種の状態ベクトルM(k) を入力する(ステップS1202)。
そして、上述の方法を用いて計算されたフィードバックゲイン行列Kと上記入力した状態ベクトルM(k) とをかけて製品種ごとに操作ベクトルu(k) を計算し(ステップS1203)、次に移動操作端ごとに、正値で大きい操作量が得られた製品順に、移動可能な数だけ移動操作を実行する(ステップS1204)。
次に、時刻を進めたのち(ステップS1205)、各ステップのシミュレーションが終了したかどうかを判断し(ステップS1206)、終了していないときはステップS1202の処理に戻る。一方、終了したときは、そのシミュレーション結果をもって生産スケジュールとする(ステップS1207)。
上述したように、本実施形態においては、最適化計算を行った結果得られた指示と、その事象における状態とに基づいた最適制御を行うので、それぞれの事象毎に最適化計算を実行したシミュレーション結果に基づいてスケジュールを作成することができ、しかも、そのスケジュールは生産・物流プロセスの制約を表現したシミュレータによるシミュレーション結果であるから、実際に使用可能であることを確認することができる。
これにより、上記物流シミュレータ201の規模が非常に大きい場合、或いは制約条件が非常に多くて複雑な場合でも、上記物流シミュレータ201に記載された物流状態、数式のうち、スケジュール作成に影響が大きい重要な部分のみを上記数式モデル211に取り込むようにすることで、上記物流シミュレータ201の規模を適切な範囲にして、実用的な時間内で最適化計算を行うようにすることができる。
上記物流シミュレータ201は、考慮すべき物流状態、物流制約を全て記載することができるので、1回のシミュレーションを行って作成されたスケジュールは現実に実行可能となることが保証される。
上述したように、本実施形態においては、物流シミュレータ201と、数式モデル211と、最適化計算装置212とを連動させて物流スケジュールを作成するようにしたので、(1)計算の繰り返しをしないでスケジュールを作成することができる。また、(2)スケジュール作成に影響が大きい重要な部分のみを上記数式モデル211に取り込むようにすることで計算時間を短縮することができるとともに、(3)大規模問題を解くことが可能になる。
また、物流指示が必要な事象が発生するたびに上記物流シミュレータ201の物流状態及び物流制約の情報を検出し、上記検出した検出情報と予め定めた評価指標を元に、上記最適化計算装置212により最適化手法に最適物流指示を計算し、上記計算結果に基づいて上記物流シミュレータ201で詳細シミュレーションを行ってスケジュールを作成するので、(4)スケジュール精度を高くすることができるとともに、(5)実行可能性の検証が取れているスケジュールを作成することができる。
また、数式モデル211を導入したので、スケジュール作成に影響が大きい重要な部分に変更が生じた場合でも迅速に対処することが可能となり、メンテナンス性が高いスケジュール作成装置を構築できる。
さらに、シミュレーション制御部200での処理はオンラインで、物流シミュレータ201に対応させて数学モデル(数式モデル)211の構築や最適化計算装置212での上記数式モデル211に対する最適化計算処理はオフラインで行うように分けることも可能であり、シミュレーション制御部200での処理負荷を軽くして処理能力を高めることができる。
なお、本実施形態では、一般的なグラフ理論に基づく例を説明したが、ペトリネットモデルやその他のグラフモデルに本発明を適用することも可能である。ペトリネットモデルでは、上述したグラフモデルにおける点はプレースで表現され、線はトランジションで表現される。トランジションは、プレースからプレースへ製品すなわちトークンを移動させる移動操作端である。
一般に、ペトリネットモデルでは、1つのトランジションに複数のプレースからアークが入力している場合には、それらのプレースの全てにトークンが存在していないとトランジションの操作ができない。これをトランジションの発火則と言う。また、1つのトランジションから複数のプレースにアークが出力している場合には、それらのプレースの全てにトークンが出力される。なお、アークとは、トランジションからプレース、或いはプレースからトランジションへトークンが移動する方向を示すものであり、その数は移動するトークンの数を示している。また、トランジションを操作することを、トランジションを発火させると言う。
また、グラフモデルでは、各工程内における処理容量をソフトウェア上で制御していたが、ペトリネットモデルでは、各工程内に設けられている仮想プレースに初期設定された容量設定用仮想トークンの数により、各処理工程で同時に処理できる製品の数を制限している。
このような特徴を有するペトリネットモデルに本発明を適用する場合も、一連の動作は上述したグラフモデルにおける動作と同様である。
(第5の実施形態)
本実施形態の物流スケジュール作成装置も、図2に示したように、物流シミュレータ201を備えたシミュレーション制御部200、最適化計算装置212等によって構成されている。
本実施形態では、物流シミュレータ201は生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬したシミュレータ、いわば工場を模擬した大型のシミュレータであり、本実施形態においては、ペトリネットモデルを用いてシミュレータを構築するもので、事象(シミュレータのイベント)毎に物を動かす離散系として構成されている。
また、上記物流シミュレータ201に対応させて数学モデル(数式モデル)211が構成されている。本実施形態においては、生産・物流プロセスの物流状態及び物流制約の中から、作成する物流スケジュールに関連する要素を取り込んで、下式(ニ)に示すような状態方程式を用いて上記数式モデル211が作成されている。上記数式モデル211は、半導体記憶手段等により構成される数式モデル保持手段(図示せず)によって保持されている。
M(k+1) =M(k) +b・u(k) ・・・(ニ)
すなわち、離散化したある時刻k において各プレースでのトークンの有無を示す状態ベクトル、言い換えれば状態量をM(k) で表し、各トランジション発火の有無を"1"及び"0"で表現した操作ベクトルをu(k) で表わすと、次の時刻k+1 における状態ベクトルM(k+1) は、接続行列bを用いて上式(ニ)で表わすことができる。
ここで、図13にペトリネットモデルの一例を示す。ペトリネットモデルは、プレース(○印)(図示例ではp1〜p6)、トランジション(|印)(図示例ではt1〜t5)、アーク(→印)、トークン(・印)の4要素で表現される。この場合に、1つのトランジションに複数のプレースからアークが入力している場合には、それらのプレースの全てに製品すなわちトークンが存在していないとトランジションの操作ができない(トランジションの発火則)。また、1つのトランジションから複数のプレースにアークが出力している場合には、それらのプレースの全てにトークンが出力される。なお、アークとは、トランジションからプレース、或いは、プレースからトランジションへトークンが移動する方向を示すものであり、その数は移動するトークンの数を示している。また、トランジションを操作することを、トランジションを発火させると言う。
図13に示すようにトランジションt1を発火させる場合を例にすると、離散化したある時刻k
において各プレースp1〜p6でのトークンt1〜t5の有無を示す状態ベクトル、言い換えれば状態量をM(k) で表し、各トランジション発火の有無を"1"及び"0"で表現した操作ベクトルをu(k) で表わすと、次の時刻k+1 における状態ベクトルM(k+1) は、接続行列bを用いて下式(1)で表わすことができる。
Figure 2005062145
最適化計算装置212では、上記数式モデル211に対して最適化計算処理を行い、フィードバックゲインKを算出するようにしている。上記最適化計算装置212によって行われる最適化計算は線形二次(LQ)制御を利用するものであり、下式(ロ)に示すような評価関数Sを用いて行われる。
S=Σ{M'QM+u'Ru} ・・・(ロ)
評価関数Sにおいて、Q,Rは制御目的にあわせて設定された適当な行列であり、M',u'は、それぞれ状態ベクトルM、操作ベクトルuの転置ベクトルである。そして、評価関数Sが最小となるように制御することを考えれば、
u(k) =−K・M(k) ・・・(ハ)
とした状態フィードバック制御を行うフィードバックゲインKを最適制御理論より求めることができる。
シミュレーション制御部200の最適制御方策部202では、最適化計算装置212で算出されるフィードバックゲインKと物流状態(状態ベクトルM)とを用いて物流指示(操作ベクトルu)を算出して物流シミュレータ201に与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返す。そして、これにより得られたシミュレーション結果220から生産・物流プロセスにおける物流スケジュールを作成する。
以下に、第5の実施形態の具体例を、図14〜17を参照しながら説明する。図14に示したように、第1に、生産・物流プロセスのペトリネットモデルとして、処理時間Tp に比例した数のプレースで各工程を表したペトリネットモデルを製品種ごとに構築する(ステップS1401)。
第2に、構築したペトリネットモデルの状態方程式と、設定した評価関数とからフィードバックゲイン行列Kを製品種ごとに求める(ステップS1402)。
第3に、この求めたフィードバックゲイン行列Kと工程内製品仕掛状態を表す状態ベクトルM(k)
とから、製品の移動操作端に対する操作ベクトルu(k) を製品種ごとに求めたのち、仮想的な生産・物流プロセス内の各移動操作端に対して、正値で大きい操作量が得られた製品順に移動可能な数だけ移動操作を順次行うという方法を用いて、所定期間の生産・物流プロセスのシミュレーションを実行する(ステップS1403)。
図15は、図14に示したステップS1401の処理、すなわち、生産・物流プロセスのペトリネットモデルとして、処理時間Tp に比例した数のプレースで各工程を表したペトリネットモデルを製品種ごとに構築するための処理手順の例を示すフローチャートである。
すなわち、まず離散きざみ時間ΔTを入力し(ステップS1501)、次に製品種ごとに全ての処理工程と処理時間Tp とを入力する(ステップS1502)。そして、処理工程ごとに処理時間Tp をきざみ時間ΔTで除して整数化することにより各処理工程のプレース数np を求め(ステップS1503、S1504)、全処理工程のプレースを連結してペトリネットモデルを製品種ごとに構築する(ステップS1505)。
そして、全ての製品についてペトリネットモデルを構築するまでステップS1506からステップS1502の処理に戻り、以上の処理を繰り返して行う。なお、離散きざみ時間ΔTは、各製品種各工程処理時間の最大公約数をもって定義するのが最も効率的であるが、目的とする制御精度を勘案して適宜設定すればよい。
図16は、図14に示したステップS1402の処理、すなわち、構築したペトリネットモデルの状態方程式と設定した評価関数とからフィードバックゲイン行列Kを製品種ごとに求めるための処理手順の例を示すフローチャートである。
すなわち、まず製品種ごとにペトリネットモデルの状態方程式を記述する接続行列bを最適化計算装置2に入力するとともに(ステップS1601)、評価関数を表す行列Q,Rを入力する(ステップS1602)。そして、上記入力した接続行列b及び評価行列Q,Rからフィードバックゲイン行列Kを計算する(ステップS1603)。この計算を全ての製品について完了するまでステップS1604からステップS1601の処理に戻り、以上の処理を繰り返して行う。なお、全製品についてペトリネットモデルの接続行列bを最適化計算装置212に入力し、全製品を一括で計算するようにしてもよい。
図17は、図14に示したステップS1403の処理、すなわち、上述のようにして計算したフィードバックゲイン行列Kと工程内製品仕掛状態を表す状態ベクトルM(K) とから、製品の移動操作端に対する操作ベクトルu(K) を製品種ごとに求めたのち、仮想的な生産・物流プロセス内の各移動操作端に対して、正値で大きい操作量が得られた製品順に移動可能な数だけ移動操作を順次行うという方法を用いて、所定期間の生産・物流プロセスのシミュレーションを実行するための処理手順の例を示すフローチャートである。
すなわち、まずペトリネットモデルの初期状態における状態ベクトルM(0) を入力するとともに、投入予定の全製品を投入プレースに入力し、時刻kの値を0に初期化したのち(ステップS1701)、現時点(時刻:k )における全製品種の状態ベクトルM(k) を入力する(ステップS1702)。
そして、上述の方法を用いて計算されたフィードバックゲイン行列Kと上記入力した状態ベクトルM(k) とをかけて製品種ごとに操作ベクトルu(k) を計算し(ステップS1703)、次に移動操作端ごとに、正値で大きい操作量が得られた製品順に、移動可能な数だけ移動操作を実行する(ステップS1704)。
次に、時刻を進めたのち(ステップS1705)、各ステップのシミュレーションが終了したかどうかを判断し(ステップS1706)、終了していないときはステップS1702の処理に戻る。一方、終了したときは、そのシミュレーション結果をもって生産スケジュールとする(ステップS1707)。
上述したように、本実施形態においては、上述した第4の実施形態の効果に加えて、工程内製品仕掛状態を表わす状態ベクトルを各プレースにおける製品の有無に従って表現するようにしたので、フィードバックゲイン行例と上記状態ベクトルから算出される操作ベクトルの各要素を、フォードバックゲイン行列の各要素の大きさをそのまま反映したものとすることができ、同じプレース内に存在する複数種類の製品のうち、ゲインがより大きいものを常に優先して処理するようにすることができ、その結果、各処理工程での総処理時間を最短にする最適なスケジュールを簡単に作成することができる。
また、状態ベクトルを表現する方法として、各プレースにおける製品の有無に従う手法と、各プレースに存在する製品の数に従う手法とのいずれかを選択できるようにすれば、各プレースにおける製品の有無に従って状態ベクトルを表現する場合には、上述のように総処理時間を最短にするスケジュールを簡単に作成することができる一方、各プレースに存在する製品の数に従って状態ベクトルを表現する場合には、1つのプレース内にある製品が溜まってしまうという不都合を防止しつつ総処理時間をある程度短くするスケジュールを簡単に作成することができる。
(第6の実施形態)
本実施形態の物流スケジュール作成装置も、図2に示したように、物流シミュレータ201を備えたシミュレーション制御部200、最適化計算装置212等によって構成されている。
本実施形態では、物流シミュレータ201は生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬したシミュレータ、いわば工場を模擬した大型のシミュレータであり、本実施形態においては、ペトリネットモデルを用いてシミュレータを構築するもので、事象(シミュレータのイベント)毎に物を動かす離散系として構成されている。
また、上記物流シミュレータ201に対応させて数学モデル(数式モデル)211が構成されている。本実施形態においては、生産・物流プロセスの物流状態及び物流制約の中から、作成する物流スケジュールに関連する要素を取り込んで、下式(イ)に示すような状態方程式を用いて上記数式モデル211が作成されている。上記数式モデル211は、半導体記憶手段等により構成される数式モデル保持手段(図示せず)によって保持されている。
M(k+1) =a・M(k) +b・u(k) ・・・(イ)
すなわち、離散化したある時刻k において各プレースに存在するトークンの数を示す状態ベクトル、言い換えれば状態量をM(k) で表し、各トランジション発火の有無を"1"及び"0"で表現した操作ベクトルをu(k) で表わすと、次の時刻k+1 における状態ベクトルM(k+1) は、遷移行列a、接続行列bを用いて上式(イ)で表わすことができる。
最適化計算装置212では、上記数式モデル211に対して最適化計算処理を行い、フィードバックゲインKを算出するようにしている。上記最適化計算装置212によって行われる最適化計算は線形二次(LQ)制御を利用するものであり、下式(ロ)に示すような評価関数Sを用いて行われる。
S=Σ{M'QM+u'Ru} ・・・(ロ)
評価関数Sにおいて、Q,Rは制御目的にあわせて設定された適当な行列であり、M',u'は、それぞれ状態ベクトルM、操作ベクトルuの転置ベクトルである。そして、評価関数Sが最小となるように制御することを考えれば、
u(k) =−K・M(k) ・・・(ハ)
とした状態フィードバック制御を行うフィードバックゲインKを最適制御理論より求めることができる。
シミュレーション制御部200の最適制御方策部202では、最適化計算装置212で算出されるフィードバックゲインKと物流状態(状態ベクトルM)とを用いて物流指示(操作ベクトルu)を算出して物流シミュレータ201に与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返す。そして、これにより得られたシミュレーション結果220から生産・物流プロセスにおける物流スケジュールを作成する。
以下に、第6の実施形態の具体例を、図18〜21を参照しながら説明する。図18に示したように、第1に、生産・物流プロセスのペトリネットモデルとして、処理時間Tpを入力したプレースで各工程を表したペトリネットモデルを製品種ごとに構築する。そして、構築したペトリネットモデルの各プレースの処理時間Tp に比例したきざみ時間遅れnp に従って表される遷移行列aと接続行列bとを算出し、これら2つの行列a,bを用いて状態方程式を作成する(ステップS1801)。
第2に、上記ステップS1801で作成した状態方程式と、設定した評価関数とからフィードバックゲイン行列Kを製品種ごとに求める(ステップS1802)。
第3に、この求めたフィードバックゲイン行列Kと工程内製品仕掛状態を表す状態ベクトルM(k)
とから、製品の移動操作端に対する操作ベクトルu(k) を製品種ごとに求めたのち、仮想的な生産・物流プロセス内の各移動操作端に対して、正値で大きい操作量が得られた製品順に移動可能な数だけ移動操作を順次行うという方法を用いて、所定期間の生産・物流プロセスのシミュレーションを実行する(ステップS1803)。
図19は、図18に示したステップS1801の処理、すなわち、生産・物流プロセスのペトリネットモデルとして、処理時間を入力したプレースで各工程を表したペトリネットモデルを製品種ごとに構築し、製品種ごとに各工程でのきざみ時間遅れを表した遷移行列aと接続行列bとを算出するための処理手順の例を示すフローチャートである。
すなわち、まず離散きざみ時間ΔTを入力し(ステップS1901)、次に製品種ごとに全ての処理工程と処理時間Tp とを入力する(ステップS1902)。そして、処理工程ごとに処理時間Tp をきざみ時間ΔTで除して整数化することにより上記各処理工程のきざみ時間遅れnp を求め(ステップS1903、S1904)、そのきざみ時間遅れnp に従って、全処理工程の製品種ごとの遷移行列aと接続行列bとを算出する(ステップS1905)。
そして、全ての製品について遷移行列aと接続行列bとを算出するまでステップS1906からステップS1902の処理に戻り、以上の処理を繰り返して行う。なお、離散きざみ時間ΔTは、各製品種各工程処理時間の最大公約数をもって定義するのが最も効率的であるが、目的とする制御精度を勘案して適宜設定すればよい。
図20は、図18に示したステップS1802の処理、すなわち、上記のようにして求めた遷移行列a及び接続行列bから成る状態方程式と設定した評価関数とからフィードバックゲイン行列Kを製品種ごとに求めるための処理手順の例を示すフローチャートである。
すなわち、まず製品種ごとにペトリネットモデルの各プレースの処理時間Tp に比例したきざみ時間遅れnp を表した遷移行列aと接続行列bとを最適化計算装置212に入力するとともに(ステップS2001)、評価関数を表す行列Q,Rを入力する(ステップS2002)。そして、上記入力した遷移行列a、接続行列b及び評価行列Q,Rからフィードバックゲイン行列Kを計算する(ステップS2003)。この計算を全ての製品について完了するまでステップS2004からステップS2001の処理に戻り、以上の処理を繰り返して行う。なお、全製品についてペトリネットモデルの各プレースの処理時間Tp に比例したきざみ時間遅れnp を表した遷移行列aと接続行列bとを最適化計算装置212に入力し、全製品を一括で計算するようにしてもよい。
図21は、図18に示したステップS1803の処理、すなわち、上述のようにして計算したフィードバックゲイン行列Kと工程内製品仕掛状態を表す状態ベクトルM(K) とから、製品の移動操作端に対する操作ベクトルu(K) を製品種ごとに求めたのち、仮想的な生産・物流プロセス内の各移動操作端に対して、正値で大きい操作量が得られた製品順に移動可能な数だけ移動操作を順次行うという方法を用いて、所定期間の生産・物流プロセスのシミュレーションを実行するための処理手順の例を示すフローチャートである。
すなわち、まずペトリネットモデルの初期状態における状態ベクトルM(0) を入力するとともに、投入予定の全製品を投入プレースに入力し、時刻 kの値を0に初期化したのち(ステップS2101)、現時点(時刻:k )における全製品種の状態ベクトルM(k) を入力する(ステップS2102)。
そして、上述の方法を用いて計算されたフィードバックゲイン行列Kと上記入力した状態ベクトルM(k) とをかけて製品種ごとに操作ベクトルu(k) を計算し(ステップS2103)、次に移動操作端ごとに、正値で大きい操作量が得られた製品順に、移動可能な数だけ移動操作を実行する(ステップS2104)。
次に、時刻を進めたのち(ステップS2105)、各ステップのシミュレーションが終了したかどうかを判断し(ステップS2106)、終了していないときはステップS2102の処理に戻る。一方、終了したときは、そのシミュレーション結果をもって生産スケジュールとする(ステップS2107)。
次に、第6の実施形態の作用を以下に示す例に即して説明する。ここでは、異なる複数の工程で複数の製品を処理して製造するプロセスの例として、2種類の製品、すなわち製品Aと製品Bとを4つの工程で処理して製造する場合を考え、各製品に対する各工程の処理時間が表1のように与えられているものとする。
Figure 2005062145
また、離散きざみ時間ΔTを5分として両製品A,Bを製造するプロセスのペトリネットモデルを示したものが、図22である。上記した表1は、処理時間を離散きざみ時間ΔT(=5分)で除して得られた各工程1、2、3、4のきざみ時間遅れを表している。この例では、製品Aについては工程1、2、3、4がそれぞれ2、3、1、2のきざみ時間遅れを有し、製品Bについては工程1、2、3、4がそれぞれ2、2、0、2のきざみ時間遅れを有している。この例において製品A,Bは、移動操作端T1(以降、移動操作端をトランジションとも称する)を経由して投入され、トランジションT6を経由して次工程或いは倉庫等へ搬出される。すなわち、製品AはプレースP1,P2,P3,P4 を通り、製品BはプレースP1,P2,P4を通る。
上述のように、離散化したある時刻k において各プレースに存在するトークンの数を示す状態ベクトル、言い換えれば状態量をM(k) で表し、各トランジション発火の有無を"1"及び"0"で表現した操作ベクトルをu(k) で表わすと、次の時刻k+1 における状態ベクトルM(k+1) は、遷移行列a、接続行列bを用いて上式(イ)で表わすことができる。状態方程式(イ)上の移動操作端(トランジション)と、実プロセスの移動操作端とは一致している。すなわち、操作ベクトルu(k) の信号は、実プロセスの操作信号である。
例えば、製品Aに対してプレースP1,P2,P3,P4 に存在するトークンの数を並べたベクトルをM、トランジションT1,T2,T3,T5,T6の発火の有無を"1"及び"0"で表した操作ベクトルをuとすれば、以下の式(2)、(3)で示される遷移行列aと接続行列bとを用いて、ベクトルM(k) からベクトルM(k+1) への状態変化を表現することができる。
Figure 2005062145
ただし、上記式(2)において、列方向の1桁の番号はプレース番号を示し、行方向の2桁の番号のうち、左側の数字はプレース番号を示し、右側の数字は各プレースに存在する状態(きざみ時間遅れ)の番号を示している。また、上記式(3)において、列方向の1桁の番号はトランジション番号を示し、行方向の2桁の番号のうち、左側の数字はプレース番号を示し、右側の数字は各プレースに存在する状態(きざみ時間遅れ)の番号を示している。
上記遷移行列aを表現するときの一般形を、次の式(4)に示す。この式(4)から明らかなように、ある工程に存在する状態数がnのとき、その工程に関する部分の小行列は、式(4)中に示したようなn×nの正方行列で表される。そして、全工程の遷移を表した遷移行列aは、上記各工程に関する小行列を行方向及び列方向の番号に対応した適当な位置に配置するとともに、その他の要素を全て"0"とすることによって表される。
Figure 2005062145
また、上記接続行列bを表現するときの一般形を、次の式(5)に示す。すなわち、ある工程に存在する状態数がnのとき、その工程に関する部分の小行列は、式(5)に示すようなn×2の行列で表される。(1,1) 要素の数"1"は、該当するプレースにトークンが入力されることを示し、(n,2) 要素の数"−1"は、該当するプレースからトークンが出力されることを示している。そして、全工程に関する接続行列bは、上記各工程の小行列を行方向及び列方向の番号に対応した適当な位置に配置するとともに、その他の要素を全て"0"とすることによって表される。
Figure 2005062145
製品Aについて上記式(2)、(3)で示される遷移行列aと接続行列bとを用いてベクトルM(k) からベクトルM(k+1) への状態変化を表現したのと同様のことが製品Bについても表現できる。
このように、製品ごとに、処理時間を入力したプレースを持つペトリネットモデルを用い、製品ごとに各工程でのきざみ時間遅れを表した遷移行列aと接続行列bとで各工程を表すことにより、離散時刻k が1進むたびに複数の離散きざみ時間を要するプレースでトークンが移動していくことを表現でき、その結果、離散時間系の最適制御理論を適用できる形にすることができる。
この場合、1つのプレースに複数単位の処理時間(離散きざみ時間)を割り当てるようにしてペトリネットモデルを構築し、遷移行列a及び接続行列bの2つの行列式だけで物流モデルを表現できるようにしているので、1つの離散きざみ時間ごとに1つのプレースを設けた制御用のペトリネットモデルを再構築しなくても済む。また、上記1つの離散きざみ時間ごとにプレースを設けたペトリネットモデルに比べて制御端の数を少なくすることができ、実際のプロセスに使いやすいモデルとすることができる。
これにより、制御の目的にあわせて適当な行列Q,Rを設定して、評価関数(ロ)が最小になるように制御することを考えれば、上式(ハ)とした状態フィードバック制御を行うフィードバックゲイン行列Kを最適制御理論より求めることができる。フィードバックゲイン行列Kの計算法としては、例えば(安藤和昭、他編著「数値解析手法による制御系設計」計測自動制御学会発行、pp.126-130、平成5年初版第2刷)に記載されたいくつかの方法がある。
また、評価行列Q,Rは、それぞれプレースの数及びトランジションの数の次元を有する正方行列で、それぞれ制御の過渡特性とトランジション操作の入力エネルギーとを評価関数として表すためのものであり、制御目的に応じて適宜設定すればよい。例えば、過渡特性を重視する場合は、大きな数値をもつ行列Qを設定すればよい。また、操作に要する入力エネルギーを小さく抑えたい場合は、大きな数値をもつ行列Rを設定すればよい。
次に、第6の一実施形態の具体例を、モデル構築、制御則構築、シミュレーション、実施結果例に分けて以下に説明する。
〔モデル構築〕
図23は、複数工程よりなる製造プロセスのペトリネットモデルの一例を示したものであり、離散きざみ時間ΔTは5分に設定してある。この製造プロセスは、工程1、2、3、4からなる前処理工程と工程5、6からなる後処理工程とから構成され、プレースP1(投入プレース)で示した前処理工程入側バッファと、プレースP6,P8 で示した後処理工程入側バッファと、プレースP10 で示した搬出用プレースとを具備している。
この製造プロセスでは、前処理工程1又は2で処理された製品は後処理工程5で処理され、また、前処理工程3又は4で処理された製品は後処理工程6で処理されるが、製品によっては前処理工程1〜4と後処理工程5〜6の複数の組合せのいずれかで処理し得るものがあるため、全体で15の製品種類がある。次の表2は、それぞれの製品種がどの前処理工程と後処理工程との組合せで処理可能かを示したものである。
Figure 2005062145
図23において、プレースP11,P12,P13,P14,P15,P16 は、それぞれ工程1〜6の処理容量を制限するための仮想プレースであり、これらの仮想プレースに初期設定された容量設定用仮想トークンの数により、各処理工程で同時に処理できる製品の数を制限している。例えば、工程1は、プレースP2から構成されるとともに、仮想プレースP11 に初期状態として1個の容量設定用仮想トークンが置かれることにより、この工程1での処理容量が1に設定されている。
すなわち、工程1に製品がなかった状態からトランジションT2を経由して製品が入力されるときに、仮想プレースP11 に置かれた容量設定用仮想トークンが同時に入力され、製品を表すトークンがプレースP1からプレースP2に移動する。その後、そのトークンがトランジションT3を経由してプレースP6に移動すると同時に容量設定用仮想トークンがプレースP11 に復帰して、再び工程1が待ち状態になる。
このように、複数のプレースで表される工程に対して仮想プレースを適宜利用することにより、各工程の処理容量を設定して製造プロセスのペトリネットモデルを構築することは周知の手法である。
なお、この図23の例は、工程1から工程6までの仮想プレースP11,P12,P13,P14,P15,P16
の容量が全て1のプロセスである。また、製品入力用のプレースP1と製品出力用のプレースP10 は最大200個の製品を収容可能で、プレースP6,P8 のバッファはともに最大20個の製品を収容可能と設定してある。
図24に実線で示された部分は、表2に記載した製品種No.1に対するペトリネットモデルを示したものである。同様に、全ての製品種に対してもペトリネットモデルを構築することにより、図18のフローチャートに示したモデル構築が行われる。
〔制御則構築〕
引き続き製品種No.1を例にとり、フィードバックゲイン行列Kを求める過程を説明する。式(イ)の状態方程式における遷移行列aは、図24に示された製品種No.1のペトリネットモデルに対しては、次の式(6)で表現されるサイズ8×8の行列として求められる。ただし、式(6)において、列方向の番号はプレース番号を示し、行方向の番号のうち、下1桁以外の数字はプレース番号を示し、下1桁の数字は各プレースに存在する状態(きざみ時間遅れ)の番号を示している。
Figure 2005062145
また、式(イ)の状態方程式における接続行列bは、図24に示された製品種No.1のペトリネットモデルに対しては、次の式(7)で表現されるサイズ8×6の行列として求められる。ただし、式(7)において、列方向の番号はトランジション番号を示し、行方向の番号のうち、下1桁以外の数字はプレース番号を示し、下1桁の数字は各プレースに存在する状態の番号を示している。
Figure 2005062145
また、式(ロ)で表される評価関数中における行列Q,Rは、上述したように、それぞれ各工程のきざみ時間遅れ数及びトランジションの数の次元を有する正方行列であるから、それぞれペトリネットモデルの製品種ごとに設定される。
製品種No.1に対しては、この製造プロセスにおける標準的な値として、
Q=20×I(8) ・・・(8)
及び
R=I(6) ・・・(9)
を設定した。ただし、式(8)、(9)においてI(n) はn次の単位行列である。
このようにして遷移行列a及び接続行列bと、評価関数を定義する行列Q,Rとが定まれば、離散時間系における最適制御理論によりフィードバックゲイン行列Kを求めることができる。
すなわち、代数リッカチ方程式(10)
P=ATPA−ATPB(BTPB+R)-1BTPA+Q・・・(10)
を満足する解Pを求めれば、フィードバックゲイン行列Kは、
K=−(BTPB+R)-1BTPA
・・・(11)
により計算することができる。ここで、(BTPB+R)-1は行列(BTPB+R)の逆行列である。なお、リッカチ方程式の解法は、上述した参考文献にも詳述されているように既知の方法が多々知られている。
このようにして計算した製品種No.1のペトリネットモデルに対するフィードバックゲイン行列Kは、次の式(12)で与えられる。ただし、この式(12)において、列方向の番号及び行方向の番号は、それぞれ式(7)における行方向の番号及び列方向の番号に対応するものである。
Figure 2005062145
同様にして全ての製品種に対してもフィードバックゲイン行列Kを計算することにより、図11のフローチャートに示した制御則の構築が行われる。
〔シミュレーション〕
次に、シミュレーションについて、図21に示したフローチャートに沿って説明する。まず、ペトリネットモデルの初期状態における状態ベクトルM(0) を入力するとともに、投入予定の全製品を投入プレースに入力し、時刻 kの値を0に初期化したのち(ステップS2101)、現時点(時刻:k )における全製品種の状態ベクトルを入力し(ステップS2102)、新規投入製品を製品種ごとに入力して状態ベクトルに加えると、現時点における最終的な状態ベクトルM(k) が定まる。さらに、製品種ごとに、フィードバックゲイン行列Kと状態ベクトルM(k)
とをかければ、操作ベクトルu(k) が計算できる(ステップS2103)。
例えば、ある時刻k において製品種No.1のトークンがプレースP6のみに1個あり、さらに同品種の新規投入製品は無かったとすると、製品種No.1に対する最終的な状態ベクトルM(k) は、
M(k) = [ 0 0 0 1
0 0 0 0 ]′ ・・・(13)
となる。ただし、式(13)において記号′は転置ベクトルであることを表す。また、式(13)の各要素は、それぞれ各プレースP1,P2,P6,P7,P10 の状態番号11,21,22,61,71,72,73,101に対応する製品種No.1のトークン数を表す。
次に、式(12)で与えられたフィードバックゲイン行列Kと式(13)の状態ベクトルM(k)
とを式(ハ)に従ってかければ、操作ベクトルu(k) は、
u(k) = [-0.249
-0.255 -0.3430 0.300 0.002 0.004 ]′ ・・・(14)
と求められる。ただし、式(14)の各要素は、それぞれトランジションT1,T2,T3,T10,T11,T14に対する操作量である。
同様にして全ての製品種に対しても操作ベクトルu(k) を求める。そして、移動操作端すなわちトランジションごとに、正値で大きい操作量が得られた製品順に、移動可能な数だけ移動操作を実行する(ステップS2104)。
例えば、時刻k において製品種No.1のトークンがプレースP6に1個あり、このとき同時に製品種No.8のトークンもプレースP6に1個あり、他の製品種のトークンはプレースP6にはなかったとする。この場合、トランジションT10 に関して製品種No.1のトークンに対する操作量は、式(14)より0.300であった。一方、製品種No.8のトークンに対する操作量を同様にして計算する。製品種No.8の遷移行列aを式(15)、接続行列bを(16)、行列Q、Rを(17)、(18)を示す。フィードバックゲイン行列Kは次の式(19)のようになり、トランジションT10 の操作量は0.361となる。
Figure 2005062145
Figure 2005062145
Q=20×I(16) ・・・(17)
R=I(10) ・・・(18)
ただし、式(17)、(18)においてI(n) はn次の単位行列である。
Figure 2005062145
ここで、トランジションT10 は、移動操作すなわち発火によって1個のトークンをプレースP7に移動させることができるものであるとする。この場合、時刻k においては仮想プレースP15 に容量設定用仮想トークンが1個存在しているため、結局製品種No.8のトークンに対してのみトランジションT10 を発火させることが可能になる。また、製品種No.8のトークンは時刻k において他のプレースには存在していなかったから、操作量の正負に関わらずトランジションT10
以外のトランジションは発火できない。
したがって、製品種No.8に対する最終的な操作ベクトルu(k) は、
u(k) = [ 0 0 0 0
0 1 0 0 0 0 ]′・・・(20)
となり、トランジションT10 のみが発火する。その結果、製品種No.8に対する時刻k における状態ベクトルが
M(k) = [ 0 0 0 0
0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 ]′ ・・・(21)
から時刻k+1 における状態ベクトルへ
M(k+1) = [ 0 0 0
0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 ]′ ・・・(22)
と更新される。
同様の計算を全製品種、全トランジションについて行えば、全製品種に対する時刻k+1 における状態ベクトルM(k+1) が計算されることになる。その後は、時間を進めたのち(ステップS2105)、各ステップのシミュレーションが終了したかどうかを判断し(ステップS2106)、終了していないときはステップS2102の処理に戻る。一方、終了したときは、そのシミュレーション結果をもって生産スケジュールとする(ステップS2107)。
上述したように、本実施形態においては、上述した第4の実施形態の効果に加えて、1つのプレースに複数のきざみ時間遅れを含むようにしてペトリネットモデルを構築し、遷移行列及び接続行列の2つの行列式だけで数式モデルを表現できるようにしたので、1つのきざみ時間遅れごとに1つのプレースを設けたペトリネットモデルを再構築しなくても済む。また、1つのきざみ時間遅れごとに1つのプレースを設けたペトリネットモデルに比べて制御端の数を少なくすることができ、実プロセスに使いやすいものとすることができる。
なお、本実施形態では、ペトリネットモデルを例に挙げて説明したが、その他のグラフモデル、例えば有向グラフや無向グラフに本発明を適用することも可能である。例えば有向グラフでは、上述したペトリネットモデルにおけるプレースは点で表現され、トランジションは矢印付きの線で表現される。矢印付きの線は、点から点へ製品すなわちトークンを移動させる移動操作端であり、移動路の役目をする。また、矢印は、線から点、或いは、点から線へトークンが移動する方向を示すものである。
また、ペトリネットモデルでは、各工程内に設けられている仮想プレースに初期設定された容量設定用仮想トークンの数により、各処理工程で同時に処理できる製品の数を制限していたが、通常のグラフモデルでは仮想プレースは存在せず、各工程内における処理容量をソフトウェア上で制御される。
このような特徴を有する通常のグラフモデルに本発明を適用する場合も、一連の動作は上述したペトリネットモデルにおける動作と同様であり、ここでは、その詳細な説明は省略する。
以下に説明する第7の実施形態は、上述した第3の実施形態に関連するものである。
(第7の実施形態)
図3に示したように、本実施形態の生産・物流スケジュール作成装置も、物流シミュレータ300、数式モデル321、最適化計算装置330等によって構成されている。
以下に、第7の実施形態を、図25〜27を参照しながら説明する。
本実施形態の生産・物流スケジュール作成装置では、プロセスAからプロセスBまでの製造プロセスにおいて、与えられた投入順と工場物流制約の下で、プロセスB操業計画にマッチしたプロセスA操業計画の最適化問題を扱うものとする。ただし、これはあくまでも一例であり、本実施形態の生産・物流スケジュール作成装置は、下工程の方に課せられた多くの制約を守りつつ上工程での操業計画を作成する際には適用することが可能であり、また特に有効である。
ここでの操業計画では、まず第1に、工場全体のスループットを最大にすることを目的とする。第2に、途中工程での半製品滞留時間を最小にすることを目的とする。すなわち、プロセスAより処理された半製品は、搬送機器等によりプロセスBの所まで運ばれてきた後、現在中間バッファーに投入中の半製品が完全に終了するまで、置き場に予備的に置かれ、ここで待ち時間が生じる。この待ち時間が長くなると、半製品の温度低下が大きくなり製品の品質上問題が生じる。よって、このような温度低下を抑制するためにも、置場上での投入待ち時間を最小化する必要がある。
なお、プロセスAより処理された半製品が搬送機器よってプロセスBまで運ばれてくるのには時間がかかる。その際、製品の種類によっては、プロセスAからプロセスBまでの途中過程で、2次処理の処理が施される場合もある。
また、プロセスB内での各半製品の処理時間が各半製品毎に異なることもある。その一方で、上述したように、プロセスBの入口にある中間バッファの中身が完全に途切れる前に次の半製品を投入必要がある。よって、プロセスAの操業計画を作成する際には、各半製品毎に処理時間が異なること、及び各半製品の連続化や滞留時間の最小化の必要性等を考慮して、プロセスAでの処理順だけでなく処理時刻まで正確に決定する必要がある。
図25は、本実施形態による生産・物流スケジュール作成装置の概略的構成を示すブロック図、図26は、本実施形態による生産・物流スケジュール作成装置によって行われる処理の概要を説明するための図、図27は、計画システム内での本実施形態による処理計画作成装置の位置づけを示す図である。最初に、図27を用いて本実施形態による生産・物流スケジュール作成装置の位置づけを説明する。
図27に示すように、日毎操業計画を作成する際には、まず、投入順作成部31で、あらかじめ設定された週間スケジュール30をもとにして、各半製品のプロセスBへの投入順を決定する、ここでは少なくとも、プロセスAのどの装置で処理されたあと、半製品をプロセスBのどの装置でどの順序で処理するかを決定する。
本実施形態の処理計画作成部32は、投入順作成部31により作成された投入順や様々な工場物流制約の下で、投入順作成部31より与えられたプロセスBの投入順の情報からプロセスAでの操業計画、すなわち、プロセスAでの処理順と処理時刻とを求める。
この処理計画作成部32では、以下に詳しく述べるように、物流構造(工場内の設備配置やその接続関係、設備容量、半製品の通過ルート等)をグラフィカルにモデリングしたペトリネットによる離散事象シミュレータと、静的な計画問題の解法としてよく用いられるLP(線形計画法)との従来にはない全く新たな組み合わせにより、いわゆるモデル予測制御の考え方に基づきプロセスAでの処理順及び処理時刻の最適化を図る。
処理計画作成部32で求められたプロセスAでの操業計画(処理順及び処理時間の情報)は、表示部33に与えられ、例えばガントチャートの形式で表示される。各種評価部34では、求められた操業計画を様々な観点から評価し、満足のいく結果でなければ必要に応じて各半製品の投入順を修正する。そして、処理計画作成部32でもう一度操業計画を作成し直す。
次に、上記処理計画作成部32によって行われる処理の概要を、図26を用いて説明する。なお、この図26の例では、プロセスA1号機及び2号機、プロセスB1号機,2号機及び3号機を例にとっている。また、この図26の例では、図27の投入順作成部31により、プロセスA1号機からプロセスB1号機に「A,B,C,D,E」の英字で示す半製品をこの順番で処理すると共に、プロセスB2号機に「1,2,3,4,5」の数字で示す半製品をこの順番で処理し、プロセスA2号機からプロセスB3号機に「O,P,Q,R,S」の英字で示す半製品をこの順番で処理することが決められている。
処理計画作成部32は、このような投入順の下、モデル予測制御の考え方に基づき、処理時刻のシミュレーションの各判断時毎に(処理事象が発生する毎に)将来の物流状態である置場上での半製品の待ち時間や半製品処理速度の減速量を推定した上で、全体のスループットの最大化や待ち時間の最小化のために設定した所定の評価関数を最良にするプロセスAの処理順と処理時刻とを決定する。このとき、将来の物流状態の推定範囲は、各プロセスBの処理予定の1半製品分とする。
すなわち、例えば図26の上図のように、シミュレーション上の時刻tにおいて半製品Rの処理事象が発生したとする。この半製品Rは、プロセスA2号機で処理された後、搬送機器で運ばれ、時間t1後に(この時間tlの中には2次処理での処理時間も含まれているものとする)プロセスB3号機に到着する。そして、このプロセスB3号機内で時間tをかけて連続処理の処理が行われる。このような半製品Rの処理事象が発生したとき、まずステップS1で、将来の物流状態の予測範囲として各プロセスB毎に1半製品分を設定する。ここでは、プロセスB1号機に関して半製品D、プロセスB2号機に関して半製品5、プロセスB3号機に関して半製品Sを予測範囲として設定する。
次に、ステップS2では、設定した予測範囲内の各半製品(D,5,S)の処理完了希望時刻をそれぞれ算出するとともに、物流制約に基づく物流モデルを定式化する。ここで処理完了希望時刻とは、当該半製品をプロセスAから何時に処理すれば前の半製品の処理完了時刻に当該半製品がプロセスBにぴったり到着するかを示す時刻である。これは、既に処理された前の半製品の処理完了時刻から半製品の運搬時間(2次処理処理時間を含む)を減算することによって簡単に求められる。現在の予測範囲内の各半製品(D,5,S)の処理完了希望時刻は、図26の上図中に×印で示してある。
このようにして、ある時刻tで処理事象が発生したときに、そこから各プロセスB毎に1半製品分の予測範囲を設定して物流モデルを構築したら、続くステップS3で、その構築した物流モデルと、あらかじめ設定した所定の評価関数とを用いて、予測範囲内の3つ半製品(D,5,S)を対象として処理時刻の最適化計算を行う。ここではこの最適化計算により、ステップS4で、半製品D→半製品5→半製品Sの順が最適であるとの結果が得られたとする。
そこで、次のステップS5では、ペトリネットのシミュレータに半製品D→半製品5→半製品Sの順で処理指示を出す。これに応じてシミュレータは、ステップS6で、半製品Dの処理時刻t+△tまでシミュレーションを進める。この状態が図26の下図に示してある。このようにして再び処理事象が発生したので、ステップS7で、その半製品Dの処理事象発生時刻t+△tから各プロセスB毎に1半製品分を将来の物流状態の予測範囲として設定する。ここでは、プロセスB2号機及び3号機に関しては前回と同様であるが、処理事象の発生したプロセスB1号機に関しては半製品Eが新たに予測範囲として設定されている。
この新たに設定した予測範囲についても前回と同様に、物流モデルの構築及び最適化計算を行う。物流モデルの構築で半製品Eの希望処理時刻を求める際に、その直前の半製品Dについては既に処理されてシミュレーションが済んでいるので、半製品Dでの処理完了時刻はペトリネットのシミュレータから得ることができる。よって半製品Eの希望処理時刻は、この半製品Dの処理完了時刻から半製品Eの運搬時間を減算することによって求められる。
なお、ここでの最適化計算では、ステップS8に示すように、半製品S→半製品5→半製品Eの順が最適であるとの結果が得られたとする。この場合は、ペトリネットのシミュレータに半製品S→半製品5→半製品Eの順で処理指示を出すことによって、シミュレータにおけるシミュレーションを半製品Sの処理時刻まで進める。以下、同様にして、処理事象が発生する毎に、そこから将来の予測範囲を各プロセスBの1半製品分で区切って部分的にシミュレーション(処理順及び処理時刻の最適化)を行う処理を繰り返していく。
なお、図26の例では、全ての半製品が希望処理時刻どおりに処理されたシミュレーションの結果を示しているが、必ずしも希望処理時刻に処理される結果が得られるとは限らない。希望処理時刻よりも処理時刻が遅れると、プロセスB内での半製品の連続性が断たれるので、連続性を維持するために前の半製品の処理時間を長くする(処理速度を減速させる)必要がある。しかし、これは全体のスループットを低下させる方向に働くものである。
一方、希望処理時刻よりも処理時刻が早まると、全体のスループットを向上させることは可能であるが、置場上での半製品の滞留時間が長くなる方向に働き、待ち時間の間に半製品の温度低下を招いてしまう。そこで実際には、これらの全体のスループットや滞留時間の両方を考慮した評価関数を用い、最適化計算の結果得られる評価値が最良になる処理時刻を選ぶことにより、両者の最適なトレードオフを図っている。
次に、図26に示したような処理を行う処理計画作成部32の概略的な構成について、図25を用いて説明する。図25において、11はペトリネットによる離散事象シミュレータであり、ペトリネットによるグラフィカルな物流構造モデルと、グラフィカルに表現できないルール記述とによって構成される。ここで、ルールの例としては、半製品を最も早く処理できる時刻の限界を示す処理最早時刻、半製品を最も遅く処理できる時刻の限界を示す処理最遅時刻、及び複数プロセスAの干渉条件等がある。
以下に、数式モデルの具体例を説明する。上述したように、プロセスB内での各半製品の処理速度はある狭い範囲内でのみ変更が許されており、且つ置場上での待ち時間にも上下限があるため、これらをすべて満たすようにプロセスAの処理終了最早、最遅時刻が各半製品毎に設定される。
また、プロセスAの同一の号機で連続して処理するためには、少なくともプロセスAの処理時間だけは間隔を確保する必要があり、プロセスAの別の号機で処理するためには、プロセスAへの原料装入用搬送機器能力等の制約から必要な時間間隔を確保する必要がある。そのため、同一の号機に関しては例えば45分、別の号機に関しては例えば20分の間隔をおかなければならないという条件が物流制約として課される。
12は物流モデル構築部であり、上記シミュレータ11に設定されている処理終了最早、最遅時刻及び物流制約の情報と、シミュレータ11によってシミュレーションが行われた結果として与えられる現在の物流状況(過去に処理を開始したものがどの半製品で、その処理完了時刻がいつかという情報)とを組み合わせて、各プロセスB毎に1半製品分の将来予測範囲を設定してその範囲内の物流モデルを構築する。この物流モデルは、以下に説明するように数学モデルによる定式化によって行う。
ここで、物流モデルの定式化について説明する。上述したように、図28は、物流モデルの定式化の概要を示す図である。図28に示すように、シミュレーション上の時刻tにおいてある半製品のプロセスAの処理終了事象が発生したときに、その時刻tから各プロセスB毎に1半製品分を将来の物流状態の予測範囲として設定し、シミュレータ11より得られる現状の物流状態から、予測範囲内の各半製品のプロセスAの処理終了希望時刻をそれぞれ算出する。シミュレータ11より得られる前半製品の処理完了時刻をa、予測している半製品のプロセスAの処理終了からプロセスBの処理開始までの時間をbとすると、プロセスAの処理終了希望時刻は、c=a−bなる演算により簡単に求まる。
次に、シミュレータ11よりプロセスAの処理終了最早、最遅時刻及びプロセスB物流制約の情報を取り込み、これを定式化する。図28の例で、プロセスB1号機へのプロセスAの処理終了時刻をC1,プロセスB2号機へのプロセスAの処理終了時刻をC2,プロセスB3号機へのプロセスAの処理終了時刻をC3とすると、プロセスBの物流制約は、
|c1−c2|≧45,|c2−c3|≧20
と表され、プロセスAの処理終了最早時刻及び最遅時刻の条件は、
c1最早≦c1≦c1最遅
c2最早≦c2≦c2最遅
c3最早≦c3≦c3最遅
と表される。
さらに、これらの式を変形すると、物流モデルは、
Ax≦B
Xmin≦X≦Xmax
という簡単な線形式で表すことができる。なお、xは各プロセスBのプロセスAの処理終了時刻を行列表現したもの、A,Bは所定の行列式、xmin及びxmaxはそれぞれ各プロセスBへのプロセスAの処理終了最早時刻及び最遅時刻を行列表現したものである。
図29は、上述した各実施形態の生産・物流スケジュール作成装置を構成可能なコンピュータシステムの一例を示すブロック図である。同図において、1200はコンピュータPCである。PC1200は、CPU1201を備え、ROM1202又はハードディスク(HD)1211に記憶された、或いはフレキシブルディスクドライブ(FD)1212より供給されるデバイス制御ソフトウェアを実行し、システムバス1204に接続される各デバイスを総括的に制御する。
上記PC1200のCPU1201、ROM1202又はハードディスク(HD)1211に記憶されたプログラムにより、本実施形態の各機能手段が構成される。
1203はRAMで、CPU1201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。1205はキーボードコントローラ(KBC)であり、キーボード(KB)1209から入力される信号をシステム本体内に入力する制御を行う。1206は表示コントローラ(CRTC)であり、表示装置(CRT)1210上の表示制御を行う。1207はディスクコントローラ(DKC)で、ブートプログラム(起動プログラム:パソコンのハードやソフトの実行(動作)を開始するプログラム)、複数のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイルそしてネットワーク管理プログラム等を記憶するハードディスク(HD)1211、及びフレキシブルディスク(FD)1212とのアクセスを制御する。
1208はネットワークインタフェースカード(NIC)で、LAN1220を介して、ネットワークプリンタ、他のネットワーク機器、或いは他のPCと双方向のデータのやり取りを行う。
なお、本発明は複数の機器から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、本発明の目的は前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU若しくはMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
更に、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
以上述べた各実施形態では、シミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成する例を説明したが、シミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの制御を行う場合にも本発明は適用される。
本発明によれば、詳細シミュレーションを実行中に物流指示が必要な事象が発生するたびにシミュレータからシミュレーション現時点での物流状態及び物流制約の情報を検出し、上記検出した検出情報と予め定めた評価指標を元に最適化手法によって最適物流指示を計算し、上記計算結果に基づいて以後の詳細シミュレーションを進め、次に物流指示が必要な事象が発生した時点で最適物流指示を再度計算することを繰り返し行うようにしたので、詳細シミュレーション自体は一度行うだけで最適物流指示を得ることができる。また、シミュレータと、数式モデルと、最適化装置とを連動させて最適物流指示を計算し、上記計算結果のシミュレーションを行ってスケジュールを作成するようにしたので、物流制約条件が複雑であっても実行可能なスケジュールを作成することができる。また、所望の評価指標を最良にするスケジュールを作成することができるとともに、計算時間を短縮して実用的な時間内にスケジュールを作成することができる。これらにより、最適性と実行可能性の両方を確保できる。また、対象とする生産・物流プロセスの状態に応じたスケジュールを作成する際の手間及び時間を大幅に削減することができる。さらに、スケジュールを作成する対象の規模が大きい場合においても、正確な生産・物流スケジュールを高速に、且つ高精度に作成することが可能となる。

Claims (46)

  1. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、
    上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、
    上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有し、
    上記最適化計算装置によって得られた物流指示を上記生産・物流シミュレータに与えてシミュレーションを実行させるとともに、新たな事象が発生した場合には上記生産・物流シミュレータから上記最適化計算装置に対して最適化計算を行うようにする指示を出力するようにして、上記生産・物流シミュレータと上記最適化計算装置とを連動させて、上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしたことを特徴とする生産・物流スケジュール作成装置。
  2. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、
    上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、
    上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有し、
    上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしたことを特徴とする生産・物流スケジュール作成装置。
  3. 上記生産・物流シミュレータは離散系の生産・物流シミュレータであることを特徴とする請求項2に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  4. 上記離散系の生産・物流シミュレータはグラフモデルを用いてシミュレータを構築するものであり、上記状態方程式はグラフモデルの状態方程式であることを特徴とする請求項3に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  5. 上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出する場合に、フィードバックゲインと工程内製品仕掛状態を表わす状態ベクトルとから、製品の移動操作端に対する操作ベクトルを求めたのち、各移動操作端に対して、上記求めた操作ベクトルの中で正値の大きい操作量が得られる製品順に各製品を移動可能な数だけ移動させるように操作することを特徴とする請求項4に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  6. 上記離散系の生産・物流シミュレータはグラフモデルを用いてシミュレータを構築するものであり、上記状態方程式は処理時間に比例したきざみ時間遅れに従って表わされる接続行列と遷移行列とを用いた状態方程式であることを特徴とする請求項3に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  7. 上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出する場合に、フィードバックゲインと工程内製品仕掛状態を表わす状態ベクトルとから、製品の移動操作端に対する操作ベクトルを求めたのち、各移動操作端に対して、上記求めた操作ベクトルの中で正値の大きい操作量が得られる製品順に各製品を移動可能な数だけ移動させるように操作することを特徴とする請求項6に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  8. 上記離散系の生産・物流シミュレータはペトリネットモデルを用いてシミュレータを構築するものであり、上記状態方程式はペトリネットモデルの状態方程式であることを特徴とする請求項3に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  9. 上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出する場合に、フィードバックゲインと工程内製品仕掛状態を表わす状態ベクトルとから、製品の移動操作端に対する操作ベクトルを求めたのち、各移動操作端に対して、上記求めた操作ベクトルの中で正値の大きい操作量が得られる製品順に各製品を移動可能な数だけ移動させるように操作することを特徴とする請求項8に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  10. 上記離散系の生産・物流シミュレータはペトリネットモデルを用いてシミュレータを構築するものであり、上記状態方程式は処理時間に比例したきざみ時間遅れに従って表わされる接続行列と遷移行列とを用いた状態方程式であることを特徴とする請求項3に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  11. 上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出する場合に、フィードバックゲインと工程内製品仕掛状態を表わす状態ベクトルとから、製品の移動操作端に対する操作ベクトルを求めたのち、各移動操作端に対して、上記求めた操作ベクトルの中で正値の大きい操作量が得られる製品順に各製品を移動可能な数だけ移動させるように操作することを特徴とする請求項10に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  12. 上記最適化計算処理は線形二次制御を利用するものであり、所定の評価行列を用いて表わされる評価関数を最小とするように前記フィードバックゲインを算出することを特徴とする請求項2に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  13. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、
    上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、
    上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有し、
    上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしたことを特徴とする生産・物流スケジュール作成装置。
  14. 上記生産・物流シミュレータは離散系の生産・物流シミュレータであることを特徴とする請求項2に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  15. 上記離散系の生産・物流シミュレータは、上記生産・物流プロセスを離散事象モデルで表したシミュレータであり、事象が発生したときに上記シミュレータから現在の物流状態及び物流制約を検出することを特徴とする請求項14に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  16. 上記立案開始時間から予め設定した期間は、あらかじめ設定された対象期間分であることを特徴とする請求項13に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  17. 上記立案開始時間から予め設定した期間は、将来の物流状態の予測範囲として、上記事象発生の時刻から所定の区切られた範囲で設定された期間であることを特徴とする請求項13に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  18. 上記着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルは、製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約に対して構築されることを特徴とする請求項13に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  19. 上記着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルは、上記検出した現在の物流状態及び物流制約で成る数式モデルであることを特徴とする請求項13に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  20. 上記最適化計算装置は、あらかじめ設定した評価関数を用いて最適化計算処理を行うことを特徴とする請求項13に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  21. 上記最適化計算装置は、あらかじめ設定した線形の評価関数を用いて最適化計算処理を行うことを特徴とする請求項13に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  22. 上記最適化計算装置は、最適化或いは準最適化問題として上記生産・物流スケジュールを作成することを特徴とする請求項13に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  23. 上記最適化計算装置は、上記設定した予測範囲内で少なくとも最適な発生事象及びその発生時刻を求めることを特徴とする請求項13に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  24. 上記最適化計算装置の計算結果に基づいて、上記製品、移動体、設備の処理に伴う作業群の関係、制約の全部或いは一部動作・状況をシミュレートする生産・物流シミュレート処理と、
    上記生産・物流シミュレート処理により求めた生産・物流計画の内で計画をあらかじめ設定した確定期間分だけ採用して確定する生産・物流計画確定処理とを行って上記予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定することを特徴とする請求項13に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  25. 上記生産・物流シミュレータがシミュレーションを進めて、上記予め設定した期間(計画作成期間)分だけ物流計画を確定することを特徴とする請求項13に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  26. 上記事象の発生事象から将来の予測範囲を区切って最適化計算を行い、その結果を上記シミュレータに供給して事象発生時刻を進める処理を事象発生毎に繰り返し行い、この繰り返し演算の結果から上記予測範囲毎に求めた一連の事象発生順及びその事象発生時刻を生産・物流スケジュールとして決定することを特徴とする請求項13に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  27. 上記生産・物流計画確定処理により確定した生産・物流計画の確定期間が経過した直後の日時を新たな立案開始日時として設定し、上記生産・物流計画確定処理により既に確定した生産・物流計画に基づき上記数式モデルを構築する処理により構築した新たな数式モデルに基づいて、数式モデルに対する解を求める数式モデル求解処理と、
    上記数式モデル求解処理により求めた数式モデルに対する解に基づいて製造プロセス・搬送の動作・状況をシミュレートする生産・物流シミュレート処理と、
    上記生産・物流シミュレート処理により求めた生産・物流計画のうち、あらかじめ設定した確定期間分の生産・物流計画だけを採用して生産・物流計画を確定する生産・物流計画確定処理とにより、上記新たな立案開始日時から新たな確定期間分の生産・物流計画を確定する一連の処理を、順次設定する新たな立案開始日時についてそれぞれ行うことを特徴とする請求項23に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  28. 上記離散系の生産・物流シミュレータは、ペトリネットモデルを使用して構成されていることを特徴とする請求項14に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  29. 上記最適化計算装置は、LP(線形計画法)を使用することを特徴とする請求項13に記載の生産・物流スケジュール作成装置。
  30. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有する生産・物流スケジュール作成装置により生産・物流スケジュールを作成する方法であって、
    上記最適化計算装置によって得られた物流指示を上記生産・物流シミュレータに与えてシミュレーションを実行させるとともに、新たな事象が発生した場合には上記生産・物流シミュレータから上記最適化計算装置に対して最適化計算を行うようにする指示を出力するようにして、上記生産・物流シミュレータと上記最適化計算装置とを連動させて、上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしたことを特徴とする生産・物流スケジュール作成方法。
  31. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有する生産・物流スケジュール作成装置により生産・物流スケジュールを作成する方法であって、
    上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしたことを特徴とする生産・物流スケジュール作成方法。
  32. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有する生産・物流スケジュール作成装置により生産・物流スケジュールを作成する方法であって、
    上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしたことを特徴とする生産・物流スケジュール作成方法。
  33. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、
    上記最適化計算装置によって得られた物流指示を上記生産・物流シミュレータに与えてシミュレーションを実行させるとともに、新たな事象が発生した場合には上記生産・物流シミュレータから上記最適化計算装置に対して最適化計算を行うようにする指示を出力するようにして、上記生産・物流シミュレータと上記最適化計算装置とを連動させて、上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしたことを特徴とするコンピュータプログラム。
  34. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、
    上記最適化計算装置によって得られた物流指示を上記生産・物流シミュレータに与えてシミュレーションを実行させるとともに、新たな事象が発生した場合には上記生産・物流シミュレータから上記最適化計算装置に対して最適化計算を行うようにする指示を出力するようにして、上記生産・物流シミュレータと上記最適化計算装置とを連動させて、上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしたコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  35. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、
    上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしたことを特徴とするコンピュータプログラム。
  36. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、
    上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしたコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  37. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、
    上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしたことを特徴とするコンピュータプログラム。
  38. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、
    上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果から上記生産・物流プロセスにおける生産・物流スケジュールを作成するようにしたコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  39. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、
    上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、
    上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有し、
    上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの制御を行うことを特徴とする生産・物流プロセス制御装置。
  40. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、
    上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、
    上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有し、
    上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの物流制御を行うようにしたことを特徴とする生産・物流プロセス制御装置。
  41. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有する生産・物流プロセス制御装置により生産・物流プロセスを制御する方法であって、
    上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの制御を行うようにしたことを特徴とする生産・物流プロセス制御方法。
  42. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置とを有する生産・物流プロセス制御装置を用いた生産・物流プロセス制御方法であって、
    上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの物流制御を行うようにしたことを特徴とする生産・物流プロセス制御方法。
  43. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、
    上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの制御を行うようにしたことを特徴とするコンピュータプログラム。
  44. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された状態方程式を用いた数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、
    上記最適化計算処理によりフィードバックゲインを算出し、そのフィードバックゲインと物流状態とを用いて物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、シミュレーションを進め、新たな物流状態を得て、この新たな物流状態をもとに新たな物流指示を算出するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの制御を行うようにしたコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  45. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、
    上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの物流制御を行うようにしたことを特徴とするコンピュータプログラム。
  46. 生産・物流プロセスの物流状態と物流制約を表現した生産・物流プロセスを模擬する生産・物流シミュレータと、上記生産・物流プロセスの物流状態と物流制約とを数式で表現した数式モデルであって、上記生産・物流プロセスの立案開始時間から予め設定した期間(計画作成期間)分を対象として、着目している物流のスケジュールを作成するのに係わる情報を取り込んで作成された数式モデルを保持する数式モデル保持装置と、上記数式モデルに対して所定の評価関数を用いて最適化計算処理を行って上記生産・物流シミュレータに対する物流指示を算出する最適化計算装置としての機能をコンピュータに実現させ、
    上記最適化計算処理により現時点から予め設定した期間(指示算出期間)分について物流指示を算出して上記生産・物流シミュレータに与えて、予め設定した期間(シミュレーション期間)分だけシミュレーションを実行して予め設定した期間(計画確定期間)分だけ物流計画を確定し、上記確定した期間の直後の日時を新たな立案開始日時として設定して物流計画を立案するという処理を繰り返すことにより得られたシミュレーション結果に基づいて生産・物流プロセスの物流制御を行うようにしたコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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