JPWO2004092859A1 - サーボ制御器 - Google Patents

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Abstract

この発明のサーボ制御器において、位置フィードバック補正部3は、自軸位置としての第1軸位置pm1と他軸位置としての第2軸位置pm2とから第1軸位置フィードバック信号pmfb1を演算し、位置制御部4は、モデル位置pa1と第1軸位置フィードバック信号pmfb1との偏差を減算器5から入力して、位置制御を行い、速度指令を出力する。速度フィードバック補正部6は、自軸速度としての第1軸速度wm1と他軸速度としての第2軸速度wm2とから第1軸速度フィードバック信号wmfb1を演算し、速度制御部8は、モデル速度wa1と位置制御部5から出力される速度指令とを加算し、第1軸速度フィードバック信号wmfb1を減算して、補正した速度指令を基にフィードバックのトルク指令Tfb1を出力する。

Description

この発明は、負荷としての電動機を位置制御するサーボ制御器に係り、特に複数軸駆動機械の同期制御に適用されるサーボ制御器に関する。
移動台を並列に並べた2つのボールネジで支え、この2つのボールネジの各々に接続した2つのサーボモータを同期制御することによって移動台を駆動する2軸駆動機械がある。2軸駆動機械における移動台は、一般に可動する上位構造物を搭載しており、上位構造物の位置およびこの上位構造物で保持する負荷などによって移動台の重心が変化する。
また、工作機械におけるテーブルや電動式産業用ロボットのアームのような負荷機械を駆動する電動機(直流電動機、誘導電動機、同期電動機など)の位置制御装置に関するものとして、特許文献1(特開平6−30578号公報)に開示された電動機の位置制御装置がある。
特許文献1は、高速応答性を有するとともに、機械振動を生じず、かつ負荷機械の慣性モーメントが変化しても常に一定の応答周波数を有する電動機の位置制御装置を得ることを目的としたもので、
特許文献1における電動機の位置制御装置においては、第1の位置制御回路によって第1の速度信号を得るとともに、機械系模擬回路を制御対象とする第2の位置制御回路によって第2の速度信号を得る。また、第1および第2の速度信号を加算して第3の速度信号を得、第3の速度信号を入力された第1の速度制御回路によって第1のトルク信号を得る。同様にして、第2および第3の速度制御回路から第2および第3のトルク信号を得、第1〜第3のトルク信号を加算した最終トルク信号に追従するように電動機の発生トルクを制御する(第5頁右欄の第23行目〜第36行目)。
特許文献1における電動機の位置制御装置においては、第2の位置制御回路、第2の速度制御回路および機械系模擬回路を付加することにより、回転角指令信号の変化に対する位置制御の応答性を改善できる効果がある。また、第3の速度制御回路を付加することにより、負荷トルクの変化に対しても位置制御の応答性を改善できる効果がある。
また、門型等の可動構造物を備えた工作機械等において、その両側の脚部を同期位置決めする制御方式に関し、外乱による非対称性を生じない同期位置制御方式を得ることを目的としたものとして、特許文献2(特開昭62−226206号公報)に開示された同期位置制御方式がある。
特許文献2は、可動構造物の両側に、位置指令値に基づき各側を移動させる位置制御系をそれぞれ設け、この両位置制御系で可動構造物の両側を同期位置決めする方式において、可動構造物の両側の移動位置の差分を求め、この差分に補償要素を作用させて補償値を求め、この補償値を各位置制御系にそれぞれフィードバックすることにより、外乱による非対称性の問題を解消するようにしたものである(第2頁左下欄の第3行目〜第10行目)。
上記特許文献1における電動機の位置制御装置を、2軸駆動機械の制御に適用した時、2軸の負荷イナーシャがバランスしている場合は、第1軸と第2軸が同一の動作を行うので適切な駆動を行うことができる。しかし、2軸の負荷イナーシャにアンバランスがある場合は、第1軸と第2軸の動作が一致しないので、第1軸の実位置と第2軸の実位置との間に偏差(軸間位置偏差)を生じ、この軸間位置偏差は移動台の位置決め精度を悪化させるとともに、機械に応力を発生させるため、機械の寿命を劣化させ、最悪の場合には機械の損傷を引き起こすという問題点があった。
したがって、上記特許文献1における電動機の位置制御装置は、大きな負荷アンバランスが存在するような2軸駆動機械の制御には適用できないという問題点があった。
また、上記特許文献2における同期位置制御方式は、2つの位置制御系の位置の差分(軸間位置偏差)を2つの位置指令値にフィードバックし、非対称性を解消するようにしたものであり、2軸駆動機械の制御に適用した時、ある程度の軸間位置偏差の抑制を行うことができるが、大きな軸間位置偏差を抑制するためには、位置指令補正部の応答(ここでは係数H1)を極めて大きく設定する必要がある。この位置指令補正部の応答を極めて大きく設定した場合には、高剛性の機械であれば問題はないが、剛性の低い機械では機械の発振を引き起こすなど不安定になることがあるという問題点があった。
また、ゲインを高く設定すると、位置検出誤差等が存在した場合に発生する軸間の喧嘩現象を助長することがある。軸間の喧嘩現象が発生すると、軸間で引っ張り合うトルクによりモータが発熱し高速・高精度制御の妨げとなり、最悪の場合には軸間の引っ張り合いによって機械が破損することも考えられるという問題点があった。
したがって、上記特許文献2における同期位置制御方式を低剛性な機械や位置検出誤差が存在するような機械には適用できないという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、低剛性な機械や位置検出誤差が存在するような2軸駆動機械に適用できるサーボ制御器を得ることを目的とするものである。
この発明のサーボ制御器は、自軸位置と他軸位置とを基に、位置フィードバック信号を補正する位置フィードバック補正部と、前記位置フィードバック補正部から出力される補正位置フィードバック信号から位置制御を行い、速度指令を出力する位置制御部と、自軸速度と他軸速度とを基に、速度フィードバック信号を補正する速度フィードバック補正部と、前記位置制御部から出力された速度指令と前記速度フィードバック補正部から出力された補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する速度制御部と、を備えたので、
軸間位置偏差のフィードバックと軸間速度偏差のフィードバックを同時に行うことにより、軸間位置偏差の大幅な抑制効果が得られる。
また、位置フィードバック補正部において、自軸位置と他軸位置との差である軸間位置偏差にフィルタとゲインとをかけた値を使用して位置フィードバック信号を補正するようにしたので、
軸間位置偏差の低周波成分のみをフィードバックすれば高周波成分による振動を励起せずに軸間位置偏差の抑制効果を得ることができる。
さらに、位置フィードバック補正部において、自軸位置と他軸位置との差である軸間位置偏差にかけるゲインを可変にしたので、
ゲインを切り替えることによりマスタースレーブ制御に切り替えることができ、ソフトウェア負荷を増やすことなく多用途に利用することが可能となる。
また、速度フィードバック補正部において、自軸速度と他軸速度との差である軸間速度偏差にフィルタとゲインとをかけた値を使用して速度フィードバック信号を補正するようにしたので、
軸間速度偏差の低周波成分のみをフィードバックすれば高周波成分による振動を励起せずに軸間位置偏差の抑制効果を得ることができる。
さらに、速度フィードバック補正部において、自軸速度と他軸速度との差である軸間速度偏差にかけるゲインを可変にしたので、
ゲインを切り替えることによりマスタースレーブ制御に切り替えることができ、ソフトウェア負荷を増やすことなく多用途に利用することが可能となる。
また、この発明のサーボ制御器は、位置指令を基に、モデル位置、モデル加速度を演算する規範モデル制御部と、このモデル位置と自軸位置との差分から位置制御を行い、速度指令を出力する位置制御部と、この位置制御部から出力された速度指令と自軸速度とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する速度制御部と、前記モデル加速度を自軸位置と他軸位置とにより補正してモデルトルクを演算するモデルトルク演算部と、このモデルトルクと前記フィードバックのトルク指令とを基に、トルク指令を演算する加算器と、を備えたので、
モデルトルク補正部によって軸間位置偏差の補正を行うことにより、フィードフォワード成分による補正ができ、ゲインを上げても不安定になりにくいため、軸間位置偏差の大幅な抑制効果が得られる。
さらに、規範モデル制御部を、位置指令を基に、モデル位置、モデル速度、モデル加速度を演算するように構成するとともに、速度制御部を、前記位置制御部から出力された速度指令と前記モデル速度と自軸速度とを基に、フィードバックのトルク指令を出力するようにしたので、
高加減速指令の用途に対応できる。
また、モデルトルク補正部において、時刻または速度指令波形に応じて補正動作の開始/停止または補正ゲインの変更を行うようにしたので、大きな軸間位置偏差が発生する時に高ゲインとし、残りの期間は低ゲインもしくは補正停止とすることにより、ノイズや外乱の影響を抑え、モデルトルク補正の精度を向上させることが可能となり、軸間位置偏差の抑制性能が向上する。
さらに、モデルトルク補正部において、入力されるモデル加速度にハイパスフィルタを通した値の符号を利用して極性を反転させるようにしたので、
条件によって軸間位置偏差の符号が変化する場合にも適切に補正を行うことができ、軸間位置偏差の抑制性能の向上が得られる。
また、この発明のサーボ制御器は、位置指令を基に、モデル位置、モデル加速度を演算する規範モデル制御部と、自軸位置と他軸位置とを基に、位置フィードバック信号を補正する位置フィードバック補正部と、前記モデル位置と前記位置フィードバック補正部から出力される補正位置フィードバック信号との差分から位置制御を行い、速度指令を出力する位置制御部と、自軸速度と他軸速度とを基に、速度フィードバック信号を補正する速度フィードバック補正部と、前記位置制御部から出力された速度指令と前記速度フィードバック補正部から出力された補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する速度制御部と、前記モデル加速度を、他軸モデル加速度ならびに自軸位置と他軸位置とにより補正してモデルトルクを演算するモデルトルク演算部と、このモデルトルクと前記フィードバックのトルク指令とを基に、トルク指令を演算する加算器と、を備えたので、
モデルトルク補正部によって軸間位置偏差の補正を行うことにより、完全なフィードフォワード成分による補正ができ、不安定を引き起こす心配がなく軸間位置偏差の抑制効果が得られる。
さらに、規範モデル制御部を、位置指令を基に、モデル位置、モデル速度、モデル加速度を演算するように構成するとともに、速度制御部を、前記位置制御部から出力された速度指令と前記モデル速度と前記速度フィードバック補正部から出力された補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力するようにしたので、
高加減速指令の用途に対応できる。
第1図は2軸駆動機械の構成を示す図である。
第2図はこの発明の実施の形態1に係る2軸駆動機械に使用されるサーボ制御器の構成を示す図である。
第3図はサーボ制御器における規範モデル制御部1の構成を示す図である。
第4図はサーボ制御器における規範モデル制御部1の他の構成を示す図である。
第5図はこの発明の実施の形態1に係る第1軸サーボ制御器102aにおける位置フィードバック補正部3の構成を示す図である。
第6図はこの発明の実施の形態1に係る第1軸サーボ制御器102aにおける速度フィードバック補正部6の構成を示す図である。
第7図はこの発明の実施の形態1に係る第1軸サーボ制御器102aにおける位置フィードバック補正部3の構成を示す図である。
第8図はこの発明の実施の形態1に係る第1軸サーボ制御器102aにおける位置フィードバック補正部3のゲイン切替えの例を説明する図である。
第9図はこの発明の実施の形態1に係る第1軸サーボ制御器102aにおける速度フィードバック補正部6の構成を示す図である。
第10図はこの発明の実施の形態2に係る2軸駆動機械に使用されるサーボ制御器の構成を示す図である。
第11図はこの発明の実施の形態2に係る第1軸サーボ制御器102aにおけるモデルトルク補正部32aの構成を示す図である。
第12図はこの発明の実施の形態2に係る第1軸サーボ制御器102aのモデルトルク補正部32aにおいて、PI補正器46で、PI補正に使用する比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiにおけるゲイン切替えの例を説明する図である。
第13図はこの発明の実施の形態2に係る第1軸サーボ制御器102aのモデルトルク補正部32aにおいて、PI補正器46で、PI補正に使用する比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiにおけるゲイン切替えの例を説明する図である。
第14図はこの発明の実施の形態2に係る第1軸サーボ制御器102aのモデルトルク補正部32aにおいて、PI補正器46で、PI補正に使用する比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiにおけるゲイン切替えの例を説明する図である。
第15図はこの発明の実施の形態3に係る2軸駆動機械に使用されるサーボ制御器の構成を示す図である。
第16図はこの発明の実施の形態3に係る第1軸サーボ制御器102aにおけるモデルトルク補正部32bの構成を示す図である。
第17図はこの発明の実施の形態4に係る2軸駆動機械に使用される第1軸サーボ制御器の構成示す図である。
第18図はこの発明の実施の形態4に係る第1軸サーボ制御器102aにおけるモデルトルク補正部32cの構成を示す図である。
実施の形態1.
第1図により、2軸駆動機械の構成および動作について説明する。
位置指令出力装置101は、位置指令pm*を第1軸サーボ制御器102aおよび第2軸サーボ制御器102bに出力する。
第1軸サーボ制御器102aは、位置指令出力装置101から出力された位置指令pm*と第1軸実位置pm1とに基づき、トルク指令Tm*1を第1軸トルク制御手段103aに出力する。第1軸トルク制御手段103aはトルク指令Tm*1に応じて第1軸サーボモータ104aを制御する。
第2軸サーボ制御器102bは、位置指令出力装置101から出力された位置指令pm*と第2軸実位置pm2とに基づき、トルク指令Tm*2を第2軸トルク制御手段103bに出力する。第2軸トルク制御手段103bはトルク指令Tm*2に応じて第2軸サーボモータ104bを制御する。
第1軸サーボモータ104a、第2軸サーボモータ104bは各々第1軸ボールネジ105a、第2軸ボールネジ105bに連結されており、両軸を駆動することによって移動台106を移動させる。2軸駆動機械における移動台106は、上位構造物107を搭載しており、上位構造物107の位置などによって移動台106の重心が変化する。
また、Lは軸間(第1軸ボールネジ105a、第2軸ボールネジ105b間)の距離、xは軸間の中心位置から上位構造物107の中心位置までの距離である。
また、両軸のサーボ制御器間では、互いの実位置情報や実速度情報を交換できる構成となっている。
また、第1軸サーボ制御器102aおよび第2軸サーボ制御器102bの制御は同様のものであり、以下第1軸サーボ制御器102aを例にサーボ制御器の制御について説明する。
次に、第2図により実施の形態1に係るサーボ制御器の構成および処理について、第1軸サーボ制御器102aを例に説明する。
規範モデル制御部1は、位置指令出力装置101(図示せず)から出力された位置指令pm*を入力し、モデル位置pa1、モデル速度wa1およびモデル加速度aa1を演算して、出力する。
モデルトルク演算部2は、モデル加速度aa1に第1軸のイナーシャ設定値Je1をかけてモデルトルクTa1を出力する。
位置フィードバック補正部3は、自軸位置としての第1軸位置pm1と他軸位置としての第2軸位置pm2とから第1軸位置フィードバック信号pmfb1を出力する。位置制御部4は、モデル位置pa1と第1軸位置フィードバック信号pmfb1との偏差を減算器5から入力して、位置制御を行い、速度指令を出力する。
速度フィードバック捕正部6は、自軸速度としての第1軸速度wm1と他軸速度としての第2軸速度wm2とから第1軸速度フィードバック信号wmfb1を出力する。演算器7は、モデル速度wa1位置制御部5から出力される速度指令とを加算し、第1軸速度フィードバック信号wmfb1を減算して、補正した速度指令を出力する。速度制御部8は、演算器7から出力された速度指令を基にフィードバックのトルク指令Tfb1を出力する。
加算器9は、フィードバックのトルク指令Tfb1とモデルトルク演算部2から出力されるモデルトルクTa1とを加算して、第1軸のトルク指令Tm*1として出力する。
実施の形態1に係るサーボ制御器においては、互いの実位置情報や実速度情報を交換する構成としたものである。第2図では、第1軸サーボ制御器102aにおいて、第2軸位置pm2および第2軸速度wm2を使用する例を示した。
次に、第3図により規範モデル制御部1の構成および処理について説明する。規範モデル制御部1は、位置指令より機械の理想動作を模擬するモデル位置pa、モデル速度wa、モデル加速度aaを出力するものである。
モデル位置制御部110は、位置指令出力装置101(図示せず)から出力された位置指令pm*と機械系模擬部112から出力されるモデル位置paとの差分を入力してモデル速度指令を生成し、モデル速度制御部111に出力する。モデル速度制御部111は、モデル速度指令とモデル速度waの差分を入力してモデル加速度aaを生成し、機械系模擬部112に出力する。機械系模擬部112は、モデル加速度aaを入力してモデル速度wa、モデル位置paを演算する。
また、第4図により規範モデル制御部1の他の構成例および処理について説明する。
位置指令出力装置101(図示せず)から出力された位置指令pm*とモデル位置paとするとともに、速度フィードフォワード演算部113は位置指令pm*を入力し、モデル速度waを演算し、出力する。加速度フィードフォワード演算部114はモデル速度waを入力し、モデル加速度aaを演算し、出力する。
速度フィードフォワード演算部113および加速度フィードフォワード演算部114は、一般には微分器やハイパスフィルタによって構成される。
次に、第5図により第1軸サーボ制御器102aにおける位置フィードバック補正部3の構成および処理について説明する。
減算器11で、第1軸実位置pm1と第2軸実位置pm2との偏差(=軸間位置偏差)を算出し、フィルタ12を通した値に、係数器13で係数Gp2をかける。また、係数器14で第1軸実位置pm1に係数Gp1をかけた値と係数器13で係数Gp2をかけた値とを、加算器15で加算して、第1軸位置フィードバック信号pmfb1を算出する。
第1軸位置フィードバック信号pmfb1は、位置指令pa1との差分を取って、位置制御に利用される。
軸間位置偏差を入力するフィルタ12を、ローパスフィルタとすることにより、高周波成分の通過を防ぐことができ、上記特許文献2と比較して振動を励起しにくくなるので、よりゲインを上げることができ軸間位置偏差抑制性能を向上させることが可能となる。
次に、第6図により第1軸サーボ制御器102aにおける速度フィードバック補正部6の構成および処理について説明する。
減算器21で、第1軸実速度wm1と第2軸実速度wm2との偏差(=軸間速度偏差)を算出し、フィルタ22をかけた値に、係数器23で係数Gw2をかける。また、第1軸実速度wm1に係数器24で係数Gw1をかけた値と係数器23で係数Gw2をかけた値とを、加算器25で加算して、第1軸速度フィードバック信号wmfb1を算出する。
第1軸速度フィードバック信号wmfb1は、速度指令wa1との差分を取って、速度制御に利用される。
軸間速度偏差を入力するフィルタ22を、ローパスフィルタとすることにより、高周波成分の通過を防ぐことができ、上記特許文献2と比較して振動を励起しにくくなるので、よりゲインを上げることができ軸間速度偏差抑制性能を向上させることが可能となる。
次に、第7図により位置フィードバック補正部3の他の構成例および処理について説明する。第7図に示した係数器13の係数Gp2と係数器14の係数Gp1をGp1=−Gp2>0となるように設定すると、位置フィードバック補正部は第5図とほぼ等価な構成となる。
第1軸実位置pm1をハイパスフィルタ16を通した値と、第2軸実位置pm2をローパスフィルタ17を通した値とを、加算器18で加算し、第1軸位置フィードバック信号pmfb1を出力する。
第7図の構成においては、高周波成分は自軸(第1軸)の実位置をフィードバックし、低周波成分は相手軸(第2軸)の実位置をフィードバックすることになる。その結果、この軸は相手軸位置に従って位置決めを行うマスタースレーブに近い形となるため、位置検出誤差が有った場合でも軸間の喧嘩現象を発生させることがない。
位置フィードバック補正部3における係数器13の係数Gp2および係数器14の係数Gp1の切替え例を、第8図により説明する。第8図(a)は速度指令の変化を示す図、第8図(b)は係数器14の係数Gp1の変化を示す図、第8図(c)は係数器13の係数Gp2の変化を示す図である。
速度指令発生中は軸間位置偏差が発生するため、第8図(c)に示すように係数器13の係数Gp2>0によって軸間位置偏差の抑制を行い、停止間際および停止後に係数Gp2=−Gp1=−1とし、マスタースレーブ制御に切替えて軸間の喧嘩を防ぐ。
係数器13、14の係数の値を可変にすることにより、容易に制御器の構成を切り替えることができ、軸間位置偏差を抑制しつつ軸間の喧嘩を防ぐことができる。
次に、第9図により速度フィードバック補正部6の他の構成例および処理について説明する。第6図に示した係数器23の係数Gw2と係数器24の係数Gw1をGw1=−Gw2>0となるように設定すると、速度フィードバック補正部は第9図とほぼ等価な構成となる。
第1軸実速度wm1をハイパスフィルタ26を通した値と、第2軸実速度wm2をローパスフィルタ27を通した値とを、加算器28で加算し、第1軸速度フィードバック信号wmfb1出力する。
第9図の構成においては、高周波成分は自軸(第1軸)の実速度をフィードバックし、低周波成分は相手軸(第2軸)の実速度をフィードバックすることになる。その結果、この軸は相手軸速度に従って速度決めを行うマスタースレーブに近い形となるため、速度検出誤差が有った場合でも軸間の喧嘩現象を発生させることがない。
実施の形態1に係るサーボ制御器は位置偏差と速度偏差の両方に対して補正を行うようにしたので、2軸駆動機械の制御に適用した場合は、上記特許文献2よりも低いゲインで同程度の効果が得られるので、より安定に機械の軸間位置偏差抑制を行うことができる。
また軸間位置偏差の高周波成分の通過を防ぐように構成しているため、上記特許文献2に比較して振動を励起にしにくくなり、より低剛性な機械に適用することも可能となる。
また簡単にマスタースレーブ制御に切り替えることができ、軸間の喧嘩を防ぐことができ、位置検出誤差のある機械にも適用することが可能となる。
実施の形態1に係るサーボ制御器は、従来の位置フィードバックおよび速度フィードバックを行っていた部分に、位置フィードバック補正部、速度フィードバック補正部を付け加えるだけでよいため、従来のサーボ制御器から容易に置き換えることが可能である。また、1つの構成で多種の制御構造に切り替えることができるためソフトウェア負荷の低減にも繋がる。
ところで、上記実施の形態1においては、位置指令を基に、モデル位置、モデル速度、モデル加速度を演算する規範モデル制御部を使用した構成とし、位置制御部はモデル位置と位置フィードバック補正部から出力される補正位置フィードバック信号との差分から位置制御を行って、速度指令を出力し、また速度制御部は位置制御部から出力された速度指令とモデル速度と補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する例を説明したが、必ずしも規範モデル制御部を使用しなくともよい。ただし、指令パルスが粗いとか位置指令が急変するような場合には、規範モデル制御部を使用することにより、目標値応答が改善される。
実施の形態2.
第10図により、実施の形態2に係るサーボ制御器の構成および処理について、第1軸サーボ制御器102aを例に説明する。
規範モデル制御部31は、位置指令出力装置101(図示せず)から出力された位置指令pm*を入力し、モデル位置pa1、モデル速度wa1およびモデル加速度aa1を演算して出力する。
モデルトルク補正部32aは、モデル加速度aa1と自軸位置としての第1軸実位置pm1と他軸位置としての第2軸実位置pm2とからモデルトルクTa1を出力する。
位置制御部34は、モデル位置pa1と自軸位置としての第1軸実位置pm1との偏差を減算器35から入力して、位置制御を行い、速度指令を出力する。
演算器37は、モデル速度wa1と位置制御部35から出力される速度指令とを加算し、自軸速度としての第1軸実速度wm1を減算して、補正した速度指令を出力する。
速度制御部38は、演算器37から出力された速度指令を基にフィードバックのトルク指令Tfb1を出力する。
加算器39は、フィードバックのトルク指令Tfb1とモデルトルク補正部32aから出力されるモデルトルクTa1とを加算して、第1軸のトルク指令Tm*1として出力する。
実施の形態2に係る第1軸サーボ制御器は、実施の形態1に係る第1軸サーボ制御器におけるモデルトルク演算部2をモデルトルク補正部32aに置き換えた構成である。
実施の形態2に係るサーボ制御器においては、互いの実位置情報を交換する構成としたものである。第10図では、第1軸サーボ制御器102aにおいて、第2軸位置pm2を使用する例を示した。
次に、第11図によりモデルトルク補正部32aの構成および処理について説明する。
規範モデル制御部1(図示せず)から出力されたモデル加速度aa1にハイパスフィルタ41をかけた後、符号検出器42においてモデル加速度の符号を検出する。
減算器43で求めた第1軸実位置pm1と第2軸実位置pm2との偏差をハイパスフィルタ44を通した値に、乗算器45で符号検出器42で求めたモデル加速度の符号をかけて、PI補正器46に出力する。
PI補正器46で、比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiを用いてPI補正を行い、イナーシャ補正値△Je1を出力する。
減算器47で、ノミナルな係数器48で設定しているモデルイナーシャ値Je1よりイナーシャ補正値△Je1を減算する。
乗算器49で、規範モデル制御部31(図示せず)から出力されたモデル加速度aa1に、減算器47で求めた値をかけて、補正されたモデルトルクTa1を得る。
実施の形態2に係る第1軸サーボ制御器102aにおけるモデルトルク補正部32aにおいては、ノミナルな係数器48で設定しているモデルイナーシャ値Je1が実際の駆動イナーシャに一致していれば、モデルトルクTa1により実際の位置をモデル位置にほぼ一致するように動作する。
また、モデルイナーシャ値Je1に誤差があった場合には、軸間位置偏差に基づいて実際のイナーシャに一致させるように補正が行われる。例えば、上位構造物が反対側に有り、負荷アンバランスにより実際のイナーシャがモデルイナーシャ値Je1より小さい場合、加速度の変化が正の場合には正の軸間位置偏差が、加速度の変化が負の場合には負の軸間位置偏差が発生する。従って、モデル加速度aa1にハイパスフィルタをかけた値の極性を利用して軸間位置偏差補正入力を反転させることにより常にモデルイナーシャ値を小さくする方向に、つまり実際のイナーシャに一致する方向に補正されることになる。この補正により第1軸位置と第2軸位置は一致するように制御され、軸間位置偏差が抑制される。
また制御器や機械の条件によっては、加速時には正の軸間位置偏差が、減速時に負の軸間位置偏差が発生する場合がある。このような場合にはハイパスフィルタのゲインを0などの小さい値を与えてやれば、同様に常にモデルイナーシャ値が補正され軸間位置偏差が抑制される。
ハイパスフィルタやPI補正器のゲインは規範モデル制御器、位置制御部、速度制御部の応答、機械の構成に応じて決定されるが、ハイパスフィルタのゲインは条件によっては、ゲインを0とし直達項としてもよい。
PI補正器46で、PI補正に使用する比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiにおけるゲイン切替えの例について、第12図により説明する。第12図(a)は速度指令の変化を示す図、第12図(b)は比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiの変化を示す図である。
軸間位置偏差は、加減速の途中や加減速開始点、終了点などに大きな値が発生するため、PI補正ゲインについては、その近傍においてゲインを高くするなどの可変ゲインを行う。
第12図では、停止中はPIゲインを0としておいて速度指令wmが入る瞬間にゲイン最大にし単調減少させてある一定期間で一定値に落ち着くようにした例を示した。このように構成することにより、補正に重要な信号が多く入ってくる期間においてより多くの補正を行うようになるため、ノイズや外乱等の影響を受けにくくなり、補正イナーシャ演算の演算精度を向上させることが可能となる。
上述の第12図では、大きな軸間位置偏差が発生する加減速の途中や加減速開始点、終了点の近傍においてゲインを高くする例を示したが、上位構造物などの動作シーケンスがあらかじめわかっている場合には、そのシーケンスに沿った時刻に応じて可変ゲインを行うことにより、同様に演算精度を向上させることが可能となる。他のゲインの可変例について、第13図、第14図により説明する。第13図(a)は速度指令の変化を示す図、第13図(b)は比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiの変化を示す図である。また、第14図(a)は速度指令の変化を示す図、第14図(b)は比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiの変化を示す図である。
第13図は加速時および減速時に軸間位置偏差が大きくなる場合におけるゲインの可変例であり、補正演算の精度向上および軸間位置偏差の抑制に有効である。
また、第14図は加減速開始点、終了点に軸間位置偏差が大きくなる場合におけるゲインの可変例であり、補正演算の精度向上および軸間位置偏差の抑制に有効である。
モデルトルク補正部32aは、上記方式に限られたものではなく、例えばPI補正器46の代わりにP制御やPID制御、位相進み補償、逐次最小自乗法に代表される統計的手法を用いる方式を使用してもよい。また、上記では軸間位置偏差にハイパスフィルタをかけた値を用いた例を示したが、軸間位置偏差を直接用いることも可能であり、また軸間位置偏差に不感帯を設けてもよい。
実施の形態2に係るサーボ制御器を、2軸駆動機械の制御に適用した場合は、軸間位置偏差の発生要因を直接しかもリアルタイムに補正を行うため、移動台の上位構造物の動作等で負荷アンバランスが変化するような場合でも軸間位置偏差の抑制ができる。
また、上記特許文献2と異なりフィードフォワード側での補正であるため、ゲインを高く設定することなく安定かつ高速に軸間位置偏差の抑制を行うことができるので、剛性の高くない機械でも利用することができる。更に、PI補正などを利用する場合には数式演算を行う必要がないため、少ない演算量で抑制効果が得られるとともに、2軸間の距離や剛性、各部分の質量などの機械定数が正確には得られないような機械についても容易に適用することができる。
実施の形態2に係るサーボ制御器は、従来は係数器であったモデルトルク演算部分をモデルトルク補正部に変更するだけでよいため、従来のサーボ制御器から容易に置き換えることが可能である。
また、速度指令や時刻に応じて可変ゲインを行うことにより、補正イナーシャ値の演算精度をより向上させることができ、軸間位置偏差の抑制性能を向上させることができる。
ところで、上記実施の形態2においては、規範モデル制御部は位置指令を基に、モデル位置、モデル速度、モデル加速度を演算する構成とし、速度制御部は位置制御部から出力された速度指令とモデル速度と自軸速度とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する例を示したが、モデル速度は必ずしも使用しなくてもよい。ただし、高加減速指令の用途おいては、モデル速度を使用することにより、軸間位置偏差の抑制性能を向上させることができる。
実施の形態3.
第15図により、実施の形態3に係るサーボ制御器の構成および処理について、第1軸サーボ制御器102aを例に説明する。第15図において、1、34〜39は第10図と同様であり、その説明を省略する。
モデルトルク補正部32bは、規範モデル制御部31から出力された第1軸モデル加速度aa1と第2軸サーボ制御器(図示せず)の規範モデル制御部から出力された第2軸モデル加速度aa2とから補正されたモデルトルクTa1を出力する。
実施の形態3に係るサーボ制御器においては、互いのモデル加速度情報を交換する構成としたものである。第15図では、第1軸サーボ制御器102aにおいて、第2軸モデル加速度aa2を使用する例を示した。
第16図により、モデルトルク補正部32bの構成および処理について説明する。
規範モデル制御部31から出力された第1軸モデル加速度aa1に係数器51で係数J11をかけた値と、第2軸サーボ制御器(図示せず)の規範モデル制御部から出力された第2軸モデル加速度aa2に係数器52で係数J12をかけた値とを、加算器53で加算して、補正されたモデルトルクTa1を出力する。ここで、J11は係数器51に設定される自己イナーシャ、J12は係数器52に設定される干渉イナーシャである。
また、第1図に示した構成の2軸駆動機械における機械のイナーシャを、第1軸イナーシャをJ1、第2軸イナーシャをJ2、移動台イナーシャをJ3、上位構造物のイナーシャをJ4、これら4つのイナーシャから得られる重心まわりの回転モーメントをJ0とし、運動方程式を立てると、自己イナーシャJ11および干渉イナーシャJ12を下式のように得ることができる。
J11=J1+J3/4+(1/2−x/L)・J4+J0/L
J12=J1+J3/4+(1/2−x/L)・J4−J0/L
ここで、Lは軸間の距離、xは軸間の中心位置から上位構造物の中心位置までの距離である。
従って、第16図における係数器51のJ11および係数器52のJ12を、上式の値に設定してやることにより、上述の実施の形態2と同様に、実際の位置をモデル位置に一致させる適切なモデルトルクが得られ、第1軸位置と第2軸位置は一致する方向に制御され、軸間位置偏差が抑制される。
なお、係数器51、係数器52の設定値は移動台の負荷配分が固定である場合には定数として設定すればよいが、例えば上位構造物の位置が変化した場合など負荷配分が変動する場合には、上位のコントローラ等から設定値を変更してやればよい。例えば、上式のx(軸間の中心位置から上位構造物の中心位置までの距離)の値を受け取って演算して設定する方法や上位のコントローラにおいてイナーシャ値を演算してパラメータ値を受け取って変更する方法などが考えられる。
実施の形態3に係るサーボ制御器を、2軸駆動機械の制御に適用した場合は、上記の動作により軸間位置偏差を抑制することができる。また、完全にフィードフォワード部分のみによる補正であるため、ゲイン設定値が誤った場合などでも不安定になることがないという利点がある。あらかじめ機械定数がわかっている場合や、上位コントローラなどから情報が得られる場合には、実施の形態3に係るサーボ制御器は、実施の形態1や実施の形態2と比較してサーボ制御器側のソフトウェア負荷を軽減させることが可能となる。
また、このサーボ制御器は、実施の形態2の場合と同様に、従来は係数器であったモデルトルク演算部分を補正フィードフォワード部に変更するだけでよいため、従来例のサーボ制御器から容易に置き換えることが可能である。
ところで、上記実施の形態3においては、規範モデル制御部は位置指令を基に、モデル位置、モデル速度、モデル加速度を演算する構成とし、速度制御部は位置制御部から出力された速度指令とモデル速度と速度フィードバック補正部から出力された補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する例を示したが、モデル速度は必ずしも使用しなくてもよい。ただし、高加減速指令の用途おいては、モデル速度を使用することにより、軸間位置偏差の抑制性能を向上させることができる。
実施の形態4.
第17図により、実施の形態4に係る第1軸サーボ制御器の構成および処理について説明する。第17図において、1、3〜9は第2図と同様であり、その説明を省略する。
モデルトルク補正部32cは、規範モデル制御部1から出力された第1軸モデル加速度aa1、第2軸サーボ制御器(図示せず)の規範モデル制御部から出力された第2軸モデル加速度aa2、自軸位置としての第1軸位置pm1および他軸位置としての第2軸位置pm2から補正されたモデルトルクTa1を出力する。
第18図により、モデルトルク補正部32cの構成および処理について説明する。第18図において、41〜46は第11図と同様であり、その説明を省略する。
PI補正器46で、比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiを用いてPI補正を行い、イナーシャ補正値△Je1を出力する。
減算器54で、自己イナーシャJ11からイナーシャ補正値△Je1を減算し、乗算器55で規範モデル制御部31(図示せず)から出力されたモデル加速度aa1に、減算器54で求めた値をかける。加算器56で、干渉イナーシャJ12からイナーシャ補正値△Je1を減算し、乗算器57で第2軸サーボ制御器(図示せず)の規範モデル制御部から出力された第2軸モデル加速度aa2に、減算器56で求めた値をかける。ここで、自己イナーシャJ11および干渉イナーシャJ12は、第16図においてノミナルな係数設定器51、ノミナルな係数設定器52に設定する数値と同じものを使用する。
加算器58で、乗算器55で求めた値と乗算器57で求めた値とを加算して、補正されたモデルトルクTa1を得る。
実施の形態4に係る第1軸サーボ制御器におけるモデルトルク補正部32cでは、自己イナーシャJ11に対してはPI補正器46で得られたイナーシャ補正値△Je1を減算することにより補正し、また干渉イナーシャJ12に対してはPI補正器46で得られたイナーシャ補正値△Je1を加算することにより補正し、これらの補正した値を、それぞれモデル加速度aa1,aa2と掛けた値を加算してモデルトルクTa1とする。
実施の形態4に係る第1軸サーボ制御器においては、あらかじめ機械定数として得られている負荷アンバランスは、実施の形態3と同様に、ノミナルな係数設定器51、52で設定している自己イナーシャJ11、干渉イナーシャJ12により補正する。ただし、機械定数がずれている場合に発生するアンバランス分に対しては、実施の形態2と同様にPI補正器46によって得られるイナーシャ補正値△Je1によって補正する。これらのイナーシャ補正によって、軸間位置偏差が効果的に抑制される。それでも抑制しきれなかった軸間位置偏差については、実施の形態1と同様に、位置フィードバック補正部3と速度フィードバック補正部6で抑制される。以上により、非常に大きな軸間位置偏差の抑制効果が得られる。
実施の形態4に係る第1軸サーボ制御器を、2軸駆動機械の制御に適用した場合、あらかじめ機械定数として得られている負荷アンバランスに対しては実施の形態3と同様にフィードフォワード補正し、その定数がずれている場合に発生するアンバランス分に対しては実施の形態2と同様に補正し、それでも抑制しきれなかった軸間位置偏差に対してはフィードバックにより実施の形態1と同様に補正するようにしたので、非常に大きな軸間位置偏差の抑制効果が得られる。
また実施の形態1〜3の技術を併用することにより、モデルトルク補正部のPI補正ゲインや位置フィードバック補正部、速度フィードバック補正部のゲインを大きく設定しなくてもよいので、安定に所望の軸間位置偏差の抑制効果が得られる。
ところで、上記実施の形態4に係る第1軸サーボ制御器においては、上述の実施の形態1〜3に示した技術を併用した例について述べたが、用途に応じて上述の実施の形態1〜3に示した技術の内の2つだけを併用してもよい。また、速度指令や時刻に応じて上述の実施の形態1〜3に示した技術を切替えて使用するようにしてもよい。
また、上記説明においては、この発明のサーボ制御器を2軸駆動機械に使用する例について述べたが、適用対象は2軸駆動機械に限られるものではなく、3軸以上の複数軸の場合には、例えば自軸以外の複数軸の平均位置と自軸位置との位置偏差を用いるなどして適用することができる。また、2軸駆動機械を構成する2軸の同期は1:1だけに限られるものではなく、1:Nの場合には、その比を係数として掛ければ同様に適用することができる。
また、アクチュエータとしてはボールネジを使用する例について述べたが、ボールネジに限るものではない。
また、この発明のサーボ制御器を使用する機械については、直動系でなく回転系等の同期制御についても同様に適応できる。
以上のように、本発明のサーボ制御器は、低剛性な機械や位置検出誤差が存在するような2軸駆動機械に適用できるので、複数軸駆動機械の同期制御する用途に適している。
この発明は、負荷としての電動機を位置制御するサーボ制御器に係り、特に複数軸駆動機械の同期制御に適用されるサーボ制御器に関する。
移動台を並列に並べた2つのボールネジで支え、この2つのボールネジの各々に接続した2つのサーボモータを同期制御することによって移動台を駆動する2軸駆動機械がある。2軸駆動機械における移動台は、一般に可動する上位構造物を搭載しており、上位構造物の位置およびこの上位構造物で保持する負荷などによって移動台の重心が変化する。
また、工作機械におけるテーブルや電動式産業用ロボットのアームのような負荷機械を駆動する電動機(直流電動機、誘導電動機、同期電動機など)の位置制御装置に関するものとして、特許文献1(特開平6−30578号公報)に開示された電動機の位置制御装置がある。
特許文献1は、高速応答性を有するとともに、機械振動を生じず、かつ負荷機械の慣性モーメントが変化しても常に一定の応答周波数を有する電動機の位置制御装置を得ることを目的としたもので、
特許文献1における電動機の位置制御装置においては、第1の位置制御回路によって第1の速度信号を得るとともに、機械系模擬回路を制御対象とする第2の位置制御回路によって第2の速度信号を得る。また、第1および第2の速度信号を加算して第3の速度信号を得、第3の速度信号を入力された第1の速度制御回路によって第1のトルク信号を得る。同様にして、第2および第3の速度制御回路から第2および第3のトルク信号を得、第1〜第3のトルク信号を加算した最終トルク信号に追従するように電動機の発生トルクを制御する(第5頁右欄の第23行目〜第36行目)。
特許文献1における電動機の位置制御装置においては、第2の位置制御回路、第2の速度制御回路および機械系模擬回路を付加することにより、回転角指令信号の変化に対する位置制御の応答性を改善できる効果がある。また、第3の速度制御回路を付加することにより、負荷トルクの変化に対しても位置制御の応答性を改善できる効果がある。
また、門型等の可動構造物を備えた工作機械等において、その両側の脚部を同期位置決めする制御方式に関し、外乱による非対称性を生じない同期位置制御方式を得ることを目的としたものとして、特許文献2(特開昭62−226206号公報)に開示された同期位置制御方式がある。
特許文献2は、可動構造物の両側に、位置指令値に基づき各側を移動させる位置制御系をそれぞれ設け、この両位置制御系で可動構造物の両側を同期位置決めする方式において、可動構造物の両側の移動位置の差分を求め、この差分に補償要素を作用させて補償値を求め、この補償値を各位置制御系にそれぞれフィードバックすることにより、外乱による非対称性の問題を解消するようにしたものである(第2頁左下欄の第3行目〜第10行目)。
特開平6−30578号公報 特開昭62−226206号公報
上記特許文献1における電動機の位置制御装置を、2軸駆動機械の制御に適用した時、2軸の負荷イナーシャがバランスしている場合は、第1軸と第2軸が同一の動作を行うので適切な駆動を行うことができる。しかし、2軸の負荷イナーシャにアンバランスがある場合は、第1軸と第2軸の動作が一致しないので、第1軸の実位置と第2軸の実位置との間に偏差(軸間位置偏差)を生じ、この軸間位置偏差は移動台の位置決め精度を悪化させるとともに、機械に応力を発生させるため、機械の寿命を劣化させ、最悪の場合には機械の損傷を引き起こすという問題点があった。
したがって、上記特許文献1における電動機の位置制御装置は、大きな負荷アンバランスが存在するような2軸駆動機械の制御には適用できないという問題点があった。
また、上記特許文献2における同期位置制御方式は、2つの位置制御系の位置の差分(軸間位置偏差)を2つの位置指令値にフィードバックし、非対称性を解消するようにしたものであり、2軸駆動機械の制御に適用した時、ある程度の軸間位置偏差の抑制を行うことができるが、大きな軸間位置偏差を抑制するためには、位置指令補正部の応答(ここでは係数H1)を極めて大きく設定する必要がある。この位置指令補正部の応答を極めて大きく設定した場合には、高剛性の機械であれば問題はないが、剛性の低い機械では機械の発振を引き起こすなど不安定になることがあるという問題点があった。
また、ゲインを高く設定すると、位置検出誤差等が存在した場合に発生する軸間の喧嘩現象を助長することがある。軸間の喧嘩現象が発生すると、軸間で引っ張り合うトルクによりモータが発熱し高速・高精度制御の妨げとなり、最悪の場合には軸間の引っ張り合いによって機械が破損することも考えられるという問題点があった。
したがって、上記特許文献2における同期位置制御方式を低剛性な機械や位置検出誤差が存在するような機械には適用できないという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、低剛性な機械や位置検出誤差が存在するような2軸駆動機械に適用できるサーボ制御器を得ることを目的とするものである。
この発明のサーボ制御器は、自軸位置と他軸位置との差である軸間位置偏差にフィルタとゲインとをかけた値と自軸位置にゲインをかけた値とを加算して、位置フィードバック信号を補正する位置フィードバック補正部と、前記位置フィードバック補正部から出力される補正位置フィードバック信号から位置制御を行い、速度指令を出力する位置制御部と前記位置制御部から出力された速度指令と自軸速度とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する速度制御部とを備えたものである。
また、位置フィードバック補正部において、前記自軸位置と前記他軸位置との差である軸間位置偏差にかけるゲインを、停止時は負とし動作時は正とするようにしたもので、
軸間位置偏差を抑制しつつ軸間の喧嘩を防ぐことができる。
さらに、前記自軸速度と他軸速度との差である軸間速度偏差にフィルタとゲインとをかけた値と前記自軸速度にゲインをかけた値とを加算して、速度フィードバック信号を補正する速度フィードバック補正部を備えるとともに、前記速度制御部は前記位置制御部から出力された速度指令と前記速度フィードバック補正部から出力された補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力するようにしたもので、
軸間位置偏差のフィードバックと軸間速度偏差のフィードバックを同時に行うことにより、軸間位置偏差の大幅な抑制効果が得られ、さらに振動を励起しにくくなるので、よりゲインを上げることができ軸間速度偏差抑制性能を向上させることが可能となる。
また、自軸位置にハイパスフィルタをかけた値と他軸位置にローパスフィルタをかけた値とを加算して、位置フィードバック信号を補正する位置フィードバック補正部と、前記位置フィードバック補正部から出力される補正位置フィードバック信号から位置制御を行い、速度指令を出力する位置制御部と、この位置制御部から出力された速度指令と自軸速度とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する速度制御部と、を備えたもので、
低剛性な機械や位置検出誤差が存在するような2軸駆動機械においても、他軸位置に従って位置決めを行うマスタースレーブに近い形となるため、位置検出誤差が有った場合でも軸間の喧嘩現象を発生させることがない。
さらに、前記自軸速度にハイパスフィルタをかけた値と他軸速度にローパスフィルタをかけた値とを加算して、速度フィードバック信号を補正する速度フィードバック補正部を備えるとともに、前記速度制御部は、前記位置制御部から出力された速度指令と前記速度フィードバック補正部から出力された補正速度フィードバック信号とを基に、速度フィードバック信号を補正するようにしたもので、
軸間位置偏差のフィードバックと軸間速度偏差のフィードバックを同時に行うことにより、軸間位置偏差の大幅な抑制効果が得られる。さらに、他軸速度に従って速度決めを行うマスタースレーブに近い形となるため、速度検出誤差が有った場合でも軸間の喧嘩現象を発生させることがない。
また、この発明のサーボ制御器は、位置指令を基に、機械の理想動作を模擬するモデル位置、モデル加速度を演算する規範モデル制御部と、このモデル位置と自軸位置との差分から位置制御を行い、速度指令を出力する位置制御部と、この位置制御部から出力された速度指令と自軸速度とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する速度制御部と、前記モデル加速度を自軸位置と他軸位置とにより補正してモデルトルクを演算するモデルトルク補正部と、このモデルトルクと前記フィードバックのトルク指令とを基に、トルク指令を演算する加算器と、を備えたもので、
モデルトルク補正部によって軸間位置偏差の補正を行うことにより、フィードフォワード成分による補正ができ、ゲインを上げても不安定になりにくいため、軸間位置偏差の大幅な抑制効果が得られる。
さらに、規範モデル制御部を、位置指令を基に、機械の理想動作を模擬するモデル位置、モデル速度、モデル加速度を演算するように構成するとともに、速度制御部を、前記位置制御部から出力された速度指令と前記モデル速度と自軸速度とを基に、フィードバックのトルク指令を出力するようにしたもので、
高加減速指令の用途に対応できる。
また、モデルトルク補正部において、時刻または速度指令波形に応じて補正動作の開始/停止または補正ゲインの変更を行うようにしたもので、
大きな軸間位置偏差が発生する時に高ゲインとし、残りの期間は低ゲインもしくは補正停止とすることにより、ノイズや外乱の影響を抑え、モデルトルク補正の精度を向上させることが可能となり、軸間位置偏差の抑制性能が向上する。
さらに、モデルトルク補正部において、前記モデル加速度を、前記自軸位置と他軸位置と、更に前記モデル加速度の符号と、により、補正してモデルトルクを演算するようにしたもので、
条件によって軸間位置偏差の符号が変化する場合にも適切に補正を行うことができ、軸間位置偏差の抑制性能の向上が得られる。
また、この発明のサーボ制御器は、位置指令を基に、機械の理想動作を模擬するモデル位置、モデル加速度を演算する規範モデル制御部と、自軸位置と他軸位置とを基に、位置フィードバック信号を補正する位置フィードバック補正部と、前記モデル位置と前記位置フィードバック補正部から出力される補正位置フィードバック信号との差分から位置制御を行い、速度指令を出力する位置制御部と、自軸速度と他軸速度とを基に、速度フィードバック信号を補正する速度フィードバック補正部と、前記位置制御部から出力された速度指令と前記速度フィードバック補正部から出力された補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する速度制御部と、前記モデル加速度を、他軸モデル加速度ならびに自軸位置と他軸位置とにより補正してモデルトルクを演算するモデルトルク補正部と、このモデルトルクと前記フィードバックのトルク指令とを基に、トルク指令を演算する加算器と、を備えたもので、
モデルトルク補正部によって軸間位置偏差の補正を行うことにより、完全なフィードフォワード成分による補正ができ、不安定を引き起こす心配がなく軸間位置偏差の抑制効果が得られる。
さらに、規範モデル制御部を、位置指令を基に、機械の理想動作を模擬するモデル位置、モデル速度、モデル加速度を演算するように構成するとともに、速度制御部を、前記位置制御部から出力された速度指令と前記モデル速度と前記速度フィードバック補正部から出力された補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力するようにしたもので、
高加減速指令の用途に対応できる。
第1の発明に係るサーボ制御器は、低剛性な機械や位置検出誤差が存在するような2軸駆動機械においても、振動を励起しにくくなるので、よりゲインを上げることができ軸間位置偏差抑制性能を向上させることが可能となる。
実施の形態1.
第1図により、2軸駆動機械の構成および動作について説明する。
位置指令出力装置101は、位置指令pm*を第1軸サーボ制御器102aおよび第2軸サーボ制御器102bに出力する。
第1軸サーボ制御器102aは、位置指令出力装置101から出力された位置指令pm*と第1軸実位置pm1とに基づき、トルク指令Tm*1を第1軸トルク制御手段103aに出力する。第1軸トルク制御手段103aはトルク指令Tm*1に応じて第1軸サーボモータ104aを制御する。
第2軸サーボ制御器102bは、位置指令出力装置101から出力された位置指令pm*と第2軸実位置pm2とに基づき、トルク指令Tm*2を第2軸トルク制御手段103bに出力する。第2軸トルク制御手段103bはトルク指令Tm*2に応じて第2軸サーボモータ104bを制御する。
第1軸サーボモータ104a、第2軸サーボモータ104bは各々第1軸ボールネジ105a、第2軸ボールネジ105bに連結されており、両軸を駆動することによって移動台106を移動させる。2軸駆動機械における移動台106は、上位構造物107を搭載しており、上位構造物107の位置などによって移動台106の重心が変化する。
また、Lは軸間(第1軸ボールネジ105a、第2軸ボールネジ105b間)の距離、xは軸間の中心位置から上位構造物107の中心位置までの距離である。
また、両軸のサーボ制御器間では、互いの実位置情報や実速度情報を交換できる構成となっている。
また、第1軸サーボ制御器102aおよび第2軸サーボ制御器102bの制御は同様のものであり、以下第1軸サーボ制御器102aを例にサーボ制御器の制御について説明する。
次に、第2図により実施の形態1に係るサーボ制御器の構成および処理について、第1軸サーボ制御器102aを例に説明する。
規範モデル制御部1は、位置指令出力装置101(図示せず)から出力された位置指令pm*を入力し、モデル位置pa1、モデル速度wa1およびモデル加速度aa1を演算して、出力する。
モデルトルク演算部2は、モデル加速度aa1に第1軸のイナーシャ設定値Je1をかけてモデルトルクTa1を出力する。
位置フィードバック補正部3は、自軸位置としての第1軸位置pm1と他軸位置としての第2軸位置pm2とから第1軸位置フィードバック信号pmfb1を出力する。位置制御部4は、モデル位置pa1と第1軸位置フィードバック信号pmfb1との偏差を減算器5から入力して、位置制御を行い、速度指令を出力する。
速度フィードバック補正部6は、自軸速度としての第1軸速度wm1と他軸速度としての第2軸速度wm2とから第1軸速度フィードバック信号wmfb1を出力する。 演算器7は、モデル速度wa1と位置制御部5から出力される速度指令とを加算し、第1軸速度フィードバック信号wmfb1を減算して、補正した速度指令を出力する。速度制御部8は、演算器7から出力された速度指令を基にフィードバックのトルク指令Tfb1を出力する。
加算器9は、フィードバックのトルク指令Tfb1とモデルトルク演算部2から出力されるモデルトルクTa1とを加算して、第1軸のトルク指令Tm*1として出力する。
実施の形態1に係るサーボ制御器においては、互いの実位置情報や実速度情報を交換する構成としたものである。第2図では、第1軸サーボ制御器102aにおいて、第2軸位置pm2および第2軸速度wm2を使用する例を示した。
次に、第3図により規範モデル制御部1の構成および処理について説明する。規範モデル制御部1は、位置指令より機械の理想動作を模擬するモデル位置pa、モデル速度wa、モデル加速度aaを出力するものである。
モデル位置制御部110は、位置指令出力装置101(図示せず)から出力された位置指令pm*と機械系模擬部112から出力されるモデル位置paとの差分を入力してモデル速度指令を生成し、モデル速度制御部111に出力する。モデル速度制御部111は、モデル速度指令とモデル速度waの差分を入力してモデル加速度aaを生成し、機械系模擬部112に出力する。機械系模擬部112は、モデル加速度aaを入力してモデル速度wa、モデル位置paを演算する。
また、第4図により規範モデル制御部1の他の構成例および処理について説明する。
位置指令出力装置101(図示せず)から出力された位置指令pm*モデル位置paとするとともに、速度フィードフォワード演算部113は位置指令pm*を入力し、モデル速度waを演算し、出力する。加速度フィードフォワード演算部114はモデル速度waを入力し、モデル加速度aaを演算し、出力する。
速度フィードフォワード演算部113および加速度フィードフォワード演算部114は、一般には微分器やハイパスフィルタによって構成される。
次に、第5図により第1軸サーボ制御器102aにおける位置フィードバック補正部3の構成および処理について説明する。
減算器11で、第1軸実位置pm1と第2軸実位置pm2との偏差(=軸間位置偏差)を算出し、フィルタ12を通した値に、係数器13で係数Gp2をかける。また、係数器14で第1軸実位置pm1に係数Gp1をかけた値と係数器13で係数Gp2をかけた値とを、加算器15で加算して、第1軸位置フィードバック信号pmfb1を算出する。
第1軸位置フィードバック信号pmfb1は、位置指令pa1との差分を取って、位置制御に利用される。
軸間位置偏差を入力するフィルタ12を、ローパスフィルタとすることにより、高周波成分の通過を防ぐことができ、上記特許文献2と比較して振動を励起しにくくなるので、よりゲインを上げることができ軸間位置偏差抑制性能を向上させることが可能となる。
次に、第6図により第1軸サーボ制御器102aにおける速度フィードバック補正部6の構成および処理について説明する。
減算器21で、第1軸実速度wm1と第2軸実速度wm2との偏差(=軸間速度偏差)を算出し、フィルタ22をかけた値に、係数器23で係数Gw2をかける。また、第1軸実速度wm1に係数器24で係数Gw1をかけた値と係数器23で係数Gw2をかけた値とを、加算器25で加算して、第1軸速度フィードバック信号wmfb1を算出する。
第1軸速度フィードバック信号wmfb1は、速度指令wa1との差分を取って、速度制御に利用される。
軸間速度偏差を入力するフィルタ22を、ローパスフィルタとすることにより、高周波成分の通過を防ぐことができ、上記特許文献2と比較して振動を励起しにくくなるので、よりゲインを上げることができ軸間速度偏差抑制性能を向上させることが可能となる。
次に、第7図により位置フィードバック補正部3の他の構成例および処理について説明する。第7図に示した係数器13の係数Gp2と係数器14の係数Gp1をGp1=-Gp2 > 0 となるように設定すると、位置フィードバック補正部は第5図とほぼ等価な構成となる。
第1軸実位置pm1をハイパスフィルタ16を通した値と、第2軸実位置pm2をローパスフィルタ17を通した値とを、加算器18で加算し、第1軸位置フィードバック信号pmfb1を出力する。
第7図の構成においては、高周波成分は自軸(第1軸)の実位置をフィードバックし、低周波成分は相手軸(第2軸)の実位置をフィードバックすることになる。その結果、この軸は相手軸位置に従って位置決めを行うマスタースレーブに近い形となるため、位置検出誤差が有った場合でも軸間の喧嘩現象を発生させることがない。
位置フィードバック補正部3における係数器13の係数Gp2および係数器14の係数Gp1の切替え例を、第8図により説明する。第8図(a)は速度指令の変化を示す図、第8図(b)は係数器14の係数Gp1の変化を示す図、第8図(c)は係数器13の係数Gp2の変化を示す図である。
速度指令発生中は軸間位置偏差が発生するため、第8図(c)に示すように係数器13の係数Gp2>0によって軸間位置偏差の抑制を行い、停止間際および停止後に係数Gp2=-Gp1=-1とし、マスタースレーブ制御に切替えて軸間の喧嘩を防ぐ。
係数器13、14の係数の値を可変にすることにより、容易に制御器の構成を切り替えることができ、軸間位置偏差を抑制しつつ軸間の喧嘩を防ぐことができる。
次に、第9図により速度フィードバック補正部6の他の構成例および処理について説明する。第6図に示した係数器23の係数Gw2と係数器24の係数Gw1をGw1=-Gw2 > 0 となるように設定すると、速度フィードバック補正部は第9図とほぼ等価な構成となる。
第1軸実速度wm1をハイパスフィルタ26を通した値と、第2軸実速度wm2をローパスフィルタ27を通した値とを、加算器28で加算し、第1軸速度フィードバック信号wmfb1を出力する。
第9図の構成においては、高周波成分は自軸(第1軸)の実速度をフィードバックし、低周波成分は相手軸(第2軸)の実速度をフィードバックすることになる。その結果、この軸は相手軸速度に従って速度決めを行うマスタースレーブに近い形となるため、速度検出誤差が有った場合でも軸間の喧嘩現象を発生させることがない。
実施の形態1に係るサーボ制御器は位置偏差と速度偏差の両方に対して補正を行うようにしたので、2軸駆動機械の制御に適用した場合は、上記特許文献2よりも低いゲインで同程度の効果が得られるので、より安定に機械の軸間位置偏差抑制を行うことができる。
また軸間位置偏差の高周波成分の通過を防ぐように構成しているため、上記特許文献2に比較して振動を励起にしにくくなり、より低剛性な機械に適用することも可能となる。
また簡単にマスタースレーブ制御に切り替えることができ、軸間の喧嘩を防ぐことができ、位置検出誤差のある機械にも適用することが可能となる。
実施の形態1に係るサーボ制御器は、従来の位置フィードバックおよび速度フィードバックを行っていた部分に、位置フィードバック補正部、速度フィードバック補正部を付け加えるだけでよいため、従来のサーボ制御器から容易に置き換えることが可能である。また、1つの構成で多種の制御構造に切り替えることができるためソフトウェア負荷の低減にも繋がる。
ところで、上記実施の形態1においては、位置指令を基に、モデル位置、モデル速度、モデル加速度を演算する規範モデル制御部を使用した構成とし、位置制御部はモデル位置と位置フィードバック補正部から出力される補正位置フィードバック信号との差分から位置制御を行って、速度指令を出力し、また速度制御部は位置制御部から出力された速度指令とモデル速度と補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する例を説明したが、必ずしも規範モデル制御部を使用しなくともよい。ただし、指令パルスが粗いとか位置指令が急変するような場合には、規範モデル制御部を使用することにより、目標値応答が改善される。
実施の形態2.
第10図により、実施の形態2に係るサーボ制御器の構成および処理について、第1軸サーボ制御器102aを例に説明する。
規範モデル制御部31は、位置指令出力装置101(図示せず)から出力された位置指令pm*を入力し、モデル位置pa1、モデル速度wa1およびモデル加速度aa1を演算して出力する。
モデルトルク補正部32aは、モデル加速度aa1と自軸位置としての第1軸実位置pm1と他軸位置としての第2軸実位置pm2とからモデルトルクTa1を出力する。
位置制御部34は、モデル位置pa1と自軸位置としての第1軸実位置pm1との偏差を減算器35から入力して、位置制御を行い、速度指令を出力する。
演算器37は、モデル速度wa1と位置制御部35から出力される速度指令とを加算し、自軸速度としての第1軸実速度wm1を減算して、補正した速度指令を出力する。
速度制御部38は、演算器37から出力された速度指令を基にフィードバックのトルク指令Tfb1を出力する。
加算器39は、フィードバックのトルク指令Tfb1とモデルトルク補正部32aから出力されるモデルトルクTa1とを加算して、第1軸のトルク指令Tm*1として出力する。
実施の形態2に係る第1軸サーボ制御器は、実施の形態1に係る第1軸サーボ制御器におけるモデルトルク演算部2をモデルトルク補正部32aに置き換えた構成である。
実施の形態2に係るサーボ制御器においては、互いの実位置情報を交換する構成としたものである。第10図では、第1軸サーボ制御器102aにおいて、第2軸位置pm2を使用する例を示した。
次に、第11図によりモデルトルク補正部32aの構成および処理について説明する。
規範モデル制御部1(図示せず)から出力されたモデル加速度aa1にハイパスフィルタ41をかけた後、符号検出器42においてモデル加速度の符号を検出する。
減算器43で求めた第1軸実位置pm1と第2軸実位置pm2との偏差をハイパスフィルタ44を通した値に、乗算器45で符号検出器42で求めたモデル加速度の符号をかけて、PI補正器46に出力する。
PI補正器46で、比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiを用いてPI補正を行い、イナーシャ補正値△Je1を出力する。
減算器47で、ノミナルな係数器48で設定しているモデルイナーシャ値Je1よりイナーシャ補正値△Je1を減算する。
乗算器49で、規範モデル制御部31(図示せず)から出力されたモデル加速度aa1に、減算器47で求めた値をかけて、補正されたモデルトルクTa1を得る。
実施の形態2に係る第1軸サーボ制御器102aにおけるモデルトルク補正部32aにおいては、ノミナルな係数器48で設定しているモデルイナーシャ値Je1が実際の駆動イナーシャに一致していれば、モデルトルクTa1により実際の位置をモデル位置にほぼ一致するように動作する。
また、モデルイナーシャ値Je1に誤差があった場合には、軸間位置偏差に基づいて実際のイナーシャに一致させるように補正が行われる。例えば、上位構造物が反対側に有り、負荷アンバランスにより実際のイナーシャがモデルイナーシャ値Je1より小さい場合、加速度の変化が正の場合には正の軸間位置偏差が、加速度の変化が負の場合には負の軸間位置偏差が発生する。従って、モデル加速度aa1にハイパスフィルタをかけた値の極性を利用して軸間位置偏差補正入力を反転させることにより、常にモデルイナーシャ値を小さくする方向に、つまり実際のイナーシャに一致する方向に補正されることになる。この補正により第1軸位置と第2軸位置は一致するように制御され、軸間位置偏差が抑制される。
また制御器や機械の条件によっては、加速時には正の軸間位置偏差が、減速時に負の軸間位置偏差が発生する場合がある。このような場合にはハイパスフィルタのゲインを0などの小さい値を与えてやれば、同様に常にモデルイナーシャ値が補正され軸間位置偏差が抑制される。
ハイパスフィルタやPI補正器のゲインは規範モデル制御器、位置制御部、速度制御部の応答、機械の構成に応じて決定されるが、ハイパスフィルタのゲインは条件によっては、ゲインを0とし直達項としてもよい。
PI補正器46で、PI補正に使用する比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiにおけるゲイン切替えの例について、第12図により説明する。第12図(a)は速度指令の変化を示す図、第12図(b)は比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiの変化を示す図である。
軸間位置偏差は、加減速の途中や加減速開始点、終了点などに大きな値が発生するため、PI補正ゲインについては、その近傍においてゲインを高くするなどの可変ゲインを行う。
第12図では、停止中はPIゲインを0としておいて速度指令wm*が入る瞬間にゲイン最大にし単調減少させてある一定期間で一定値に落ち着くようにした例を示した。このように構成することにより、補正に重要な信号が多く入ってくる期間においてより多くの補正を行うようになるため、ノイズや外乱等の影響を受けにくくなり、補正イナーシャ演算の演算精度を向上させることが可能となる。
上述の第12図では、大きな軸間位置偏差が発生する加減速の途中や加減速開始点、終了点の近傍においてゲインを高くする例を示したが、上位構造物などの動作シーケンスがあらかじめわかっている場合には、そのシーケンスに沿った時刻に応じて可変ゲインを行うことにより、同様に演算精度を向上させることが可能となる。他のゲインの可変例について、第13図、第14図により説明する。
第13図(a)は速度指令の変化を示す図、第13図(b)は比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiの変化を示す図である。また、第14図(a)は速度指令の変化を示す図、第14図(b)は比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiの変化を示す図である。
第13図は加速時および減速時に軸間位置偏差が大きくなる場合におけるゲインの可変例であり、補正演算の精度向上および軸間位置偏差の抑制に有効である。
また、第14図は加減速開始点、終了点に軸間位置偏差が大きくなる場合におけるゲインの可変例であり、補正演算の精度向上および軸間位置偏差の抑制に有効である。
モデルトルク補正部32aは、上記方式に限られたものではなく、例えばPI補正器46の代わりにP制御やPID制御、位相進み補償、逐次最小自乗法に代表される統計的手法を用いる方式を使用してもよい。
また、上記では軸間位置偏差にハイパスフィルタをかけた値を用いた例を示したが、軸間位置偏差を直接用いることも可能であり、また軸間位置偏差に不感帯を設けてもよい。
実施の形態2に係るサーボ制御器を、2軸駆動機械の制御に適用した場合は、軸間位置偏差の発生要因を直接しかもリアルタイムに補正を行うため、移動台の上位構造物の動作等で負荷アンバランスが変化するような場合でも軸間位置偏差の抑制ができる。
また、上記特許文献2と異なりフィードフォワード側での補正であるため、ゲインを高く設定することなく安定かつ高速に軸間位置偏差の抑制を行うことができるので、剛性の高くない機械でも利用することができる。更に、PI補正などを利用する場合には数式演算を行う必要がないため、少ない演算量で抑制効果が得られるとともに、2軸間の距離や剛性、各部分の質量などの機械定数が正確には得られないような機械についても容易に適用することができる。
実施の形態2に係るサーボ制御器は、従来は係数器であったモデルトルク演算部分をモデルトルク補正部に変更するだけでよいため、従来のサーボ制御器から容易に置き換えることが可能である。
また、速度指令や時刻に応じて可変ゲインを行うことにより、補正イナーシャ値の演算精度をより向上させることができ、軸間位置偏差の抑制性能を向上させることができる。
ところで、上記実施の形態2においては、規範モデル制御部は位置指令を基に、モデル位置、モデル速度、モデル加速度を演算する構成とし、速度制御部は位置制御部から出力された速度指令とモデル速度と自軸速度とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する例を示したが、モデル速度は必ずしも使用しなくてもよい。ただし、高加減速指令の用途おいては、モデル速度を使用することにより、軸間位置偏差の抑制性能を向上させることができる。
実施の形態3.
第15図により、実施の形態3に係るサーボ制御器の構成および処理について、第1軸サーボ制御器102aを例に説明する。第15図において、1、34〜39は第10図と同様であり、その説明を省略する。
モデルトルク補正部32bは、規範モデル制御部から出力された第1軸モデル加速度aa1と第2軸サーボ制御器(図示せず)の規範モデル制御部から出力された第2軸モデル加速度aa2とから補正されたモデルトルクTa1を出力する。
実施の形態3に係るサーボ制御器においては、互いのモデル加速度情報を交換する構成としたものである。第15図では、第1軸サーボ制御器102aにおいて、第2軸モデル加速度aa2を使用する例を示した。
第16図により、モデルトルク補正部32bの構成および処理について説明する。
規範モデル制御部から出力された第1軸モデル加速度aa1に係数器51で係数J11をかけた値と、第2軸サーボ制御器(図示せず)の規範モデル制御部から出力された第2軸モデル加速度aa2に係数器52で係数J12をかけた値とを、加算器53で加算して、補正されたモデルトルクTa1を出力する。ここで、J11は係数器51に設定される自己イナーシャ、J12は係数器52に設定される干渉イナーシャである。
また、第1図に示した構成の2軸駆動機械における機械のイナーシャを、第1軸イナーシャをJ1、第2軸イナーシャをJ2、移動台イナーシャをJ3、上位構造物のイナーシャをJ4、これら4つのイナーシャから得られる重心まわりの回転モーメントをJ0とし、運動方程式を立てると、自己イナーシャJ11および干渉イナーシャJ12を下式のように得ることができる。
J11=J1+J3/4+(1/2−x/L)・J4+J0/L
J12=J1+J3/4+(1/2−x/L)・J4−J0/L
ここで、Lは軸間の距離、xは軸間の中心位置から上位構造物の中心位置までの距離である。
従って、第16図における係数器51のJ11および係数器52のJ12を、上式の値に設定してやることにより、上述の実施の形態2と同様に、実際の位置をモデル位置に一致させる適切なモデルトルクが得られ、第1軸位置と第2軸位置は一致する方向に制御され、軸間位置偏差が抑制される。
なお、係数器51、係数器52の設定値は移動台の負荷配分が固定である場合には定数として設定すればよいが、例えば上位構造物の位置が変化した場合など負荷配分が変動する場合には、上位のコントローラ等から設定値を変更してやればよい。例えば、上式のx(軸間の中心位置から上位構造物の中心位置までの距離)の値を受け取って演算して設定する方法や上位のコントローラにおいてイナーシャ値を演算してパラメータ値を受け取って変更する方法などが考えられる。
実施の形態3に係るサーボ制御器を、2軸駆動機械の制御に適用した場合は、上記の動作により軸間位置偏差を抑制することができる。また、完全にフィードフォワード部分のみによる補正であるため、ゲイン設定値が誤った場合などでも不安定になることがないという利点がある。
あらかじめ機械定数がわかっている場合や、上位コントローラなどから情報が得られる場合には、実施の形態3に係るサーボ制御器は、実施の形態1や実施の形態2と比較してサーボ制御器側のソフトウェア負荷を軽減させることが可能となる。
また、このサーボ制御器は、実施の形態2の場合と同様に、従来は係数器であったモデルトルク演算部分を補正フィードフォワード部に変更するだけでよいため、従来例のサーボ制御器から容易に置き換えることが可能である。
ところで、上記実施の形態3においては、規範モデル制御部は位置指令を基に、モデル位置、モデル速度、モデル加速度を演算する構成とし、速度制御部は位置制御部から出力された速度指令とモデル速度と速度フィードバック補正部から出力された補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する例を示したが、モデル速度は必ずしも使用しなくてもよい。ただし、高加減速指令の用途おいては、モデル速度を使用することにより、軸間位置偏差の抑制性能を向上させることができる。
実施の形態4.
第17図により、実施の形態4に係る第1軸サーボ制御器の構成および処理について説明する。第17図において、1、3〜9は第2図と同様であり、その説明を省略する。
モデルトルク補正部32cは、規範モデル制御部1から出力された第1軸モデル加速度aa1、第2軸サーボ制御器(図示せず)の規範モデル制御部から出力された第2軸モデル加速度aa2、自軸位置としての第1軸位置pm1および他軸位置としての第2軸位置pm2から補正されたモデルトルクTa1を出力する。
第18図により、モデルトルク補正部32cの構成および処理について説明する。第18図において、41〜46は第11図と同様であり、その説明を省略する。
PI補正器46で、比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiを用いてPI補正を行い、イナーシャ補正値△Je1を出力する。
減算器54で、自己イナーシャJ11からイナーシャ補正値△Je1を減算し、乗算器55で規範モデル制御部31(図示せず)から出力されたモデル加速度aa1に、減算器54で求めた値をかける。加算器56で、干渉イナーシャJ12からイナーシャ補正値△Je1を減算し、乗算器57で第2軸サーボ制御器(図示せず)の規範モデル制御部から出力された第2軸モデル加速度aa2に、減算器56で求めた値をかける。ここで、自己イナーシャJ11および干渉イナーシャJ12は、第16図においてノミナルな係数設定器51、ノミナルな係数設定器52に設定する数値と同じものを使用する。
加算器58で、乗算器55で求めた値と乗算器57で求めた値とを加算して、補正されたモデルトルクTa1を得る。
実施の形態4に係る第1軸サーボ制御器におけるモデルトルク補正部32cでは、自己イナーシャJ11に対してはPI補正器46で得られたイナーシャ補正値△Je1を減算することにより補正し、また干渉イナーシャJ12に対してはPI補正器46で得られたイナーシャ補正値△Je1を加算することにより補正し、これらの補正した値を、それぞれモデル加速度aa1,aa2と掛けた値を加算してモデルトルクTa1とする。
実施の形態4に係る第1軸サーボ制御器においては、あらかじめ機械定数として得られている負荷アンバランスは、実施の形態3と同様に、ノミナルな係数設定器51、52で設定している自己イナーシャJ11、干渉イナーシャJ12により補正する。ただし、機械定数がずれている場合に発生するアンバランス分に対しては、実施の形態2と同様にPI補正器46によって得られるイナーシャ補正値△Je1によって補正する。これらのイナーシャ補正によって、軸間位置偏差が効果的に抑制される。それでも抑制しきれなかった軸間位置偏差については、実施の形態1と同様に、位置フィードバック補正部3と速度フィードバック補正部6で抑制される。以上により、非常に大きな軸間位置偏差の抑制効果が得られる。
実施の形態4に係る第1軸サーボ制御器を、2軸駆動機械の制御に適用した場合、あらかじめ機械定数として得られている負荷アンバランスに対しては実施の形態3と同様にフィードフォワード補正し、その定数がずれている場合に発生するアンバランス分に対しては実施の形態2と同様に補正し、それでも抑制しきれなかった軸間位置偏差に対してはフィードバックにより実施の形態1と同様に補正するようにしたので、非常に大きな軸間位置偏差の抑制効果が得られる。
また実施の形態1〜3の技術を併用することにより、モデルトルク補正部のPI補正ゲインや位置フィードバック補正部、速度フィードバック補正部のゲインを大きく設定しなくてもよいので、安定に所望の軸間位置偏差の抑制効果が得られる。
ところで、上記実施の形態4に係る第1軸サーボ制御器においては、上述の実施の形態1〜3に示した技術を併用した例について述べたが、用途に応じて上述の実施の形態1〜3に示した技術の内の2つだけを併用してもよい。また、速度指令や時刻に応じて上述の実施の形態1〜3に示した技術を切替えて使用するようにしてもよい。
また、上記説明においては、この発明のサーボ制御器を2軸駆動機械に使用する例について述べたが、適用対象は2軸駆動機械に限られるものではなく、3軸以上の複数軸の場合には、例えば自軸以外の複数軸の平均位置と自軸位置との位置偏差を用いるなどして適用することができる。また、2軸駆動機械を構成する2軸の同期は1:1だけに限られるものではなく、1:Nの場合には、その比を係数として掛ければ同様に適用することができる。
また、アクチュエータとしてはボールネジを使用する例について述べたが、ボールネジに限るものではない。
また、この発明のサーボ制御器を使用する機械については、直動系でなく回転系等の同期制御についても同様に適応できる。
以上のように、本発明のサーボ制御器は、低剛性な機械や位置検出誤差が存在するような2軸駆動機械に適用できるので、複数軸駆動機械の同期制御する用途に適している
第1図は2軸駆動機械の構成を示す図である。 第2図はこの発明の実施の形態1に係る2軸駆動機械に使用されるサーボ制御器の構成を示す図である。 第3図はサーボ制御器における規範モデル制御部1の構成を示す図である。 第4図はサーボ制御器における規範モデル制御部1の他の構成を示す図である。 第5図はこの発明の実施の形態1に係る第1軸サーボ制御器102aにおける位置フィードバック補正部3の構成を示す図である。 第6図はこの発明の実施の形態1に係る第1軸サーボ制御器102aにおける速度フィードバック補正部6の構成を示す図である。 第7図はこの発明の実施の形態1に係る第1軸サーボ制御器102aにおける位置フィードバック補正部3の構成を示す図である。 第8図はこの発明の実施の形態1に係る第1軸サーボ制御器102aにおける位置フィードバック補正部3のゲイン切替えの例を説明する図である。 第9図はこの発明の実施の形態1に係る第1軸サーボ制御器102aにおける速度フィードバック補正部6の構成を示す図である。 第10図はこの発明の実施の形態2に係る2軸駆動機械に使用されるサーボ制御器の構成を示す図である。 第11図はこの発明の実施の形態2に係る第1軸サーボ制御器102aにおけるモデルトルク補正部32aの構成を示す図である。 第12図はこの発明の実施の形態2に係る第1軸サーボ制御器102aのモデルトルク補正部32aにおいて、PI補正器46で、PI補正に使用する比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiにおけるゲイン切替えの例を説明する図である。 第13図はこの発明の実施の形態2に係る第1軸サーボ制御器102aのモデルトルク補正部32aにおいて、PI補正器46で、PI補正に使用する比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiにおけるゲイン切替えの例を説明する図である。 第14図はこの発明の実施の形態2に係る第1軸サーボ制御器102aのモデルトルク補正部32aにおいて、PI補正器46で、PI補正に使用する比例ゲインGjpおよび積分ゲインGjiにおけるゲイン切替えの例を説明する図である。 第15図はこの発明の実施の形態3に係る2軸駆動機械に使用されるサーボ制御器の構成を示す図である。 第16図はこの発明の実施の形態3に係る第1軸サーボ制御器102aにおけるモデルトルク補正部32bの構成を示す図である。 第17図はこの発明の実施の形態4に係る2軸駆動機械に使用される第1軸サーボ制御器の構成示す図である。 第18図はこの発明の実施の形態4に係る第1軸サーボ制御器102aにおけるモデルトルク補正部32cの構成を示す図である。
符号の説明
1 規範モデル制御部、 2 モデルトルク演算部、 3 位置フィードバック補正部、 4 位置制御部、 5 減算器、 6 速度フィードバック補正部、 7 演算器、 8 速度制御部、 9 加算器、 11 減算器、 12フィルタ、 13 係数器、 14 係数器、 15 加算器、 16 ハイパスフィルタ、 17 ローパスフィルタ、 18 加算器、 21 減算器、 22 フィルタ、 23 係数器、 24 係数器、 25 加算器、 26 ハイパスフィルタ、 27 ローパスフィルタ、 28 加算器、 31 規範モデル制御部、 32a、32b、32c モデルトルク補正部、 34 位置制御部、 35 減算器、 37 演算器、 38 速度制御部、 39 加算器、 41 ハイパスフィルタ、 42 符号検出器、 43 減算器、 44 ハイパスフィルタ、 45 乗算器、 46 PI補正器、 47 減算器、 48 係数器、 49 乗算器、 51 係数器、 52 係数器、 54 減算器、 55 乗算器、 56 加算器、 57 乗算器、 58 加算器、 101 位置指令出力装置、 102a 第1軸サーボ制御器、 102b 第2軸サーボ制御器、 103a 第1軸トルク制御手段、 103b 第2軸トルク制御手段、 104a 第1軸サーボモータ、 104b 第2軸サーボモータ、 105a 各々第1軸ボールネジ、 105b 第2軸ボールネジ、 106 移動台、 107 上位構造物、 110 モデル位置制御部、 111 モデル速度制御部、 112 機械系模擬部、 113 速度フィードフォワード演算部、 114 加速度フィードフォワード演算部。

Claims (11)

  1. 自軸位置と他軸位置とを基に、位置フィードバック信号を補正する位置フィードバック補正部と、
    前記位置フィードバック補正部から出力される補正位置フィードバック信号から位置制御を行い、速度指令を出力する位置制御部と、
    自軸速度と他軸速度とを基に、速度フィードバック信号を補正する速度フィードバック補正部と、
    前記位置制御部から出力された速度指令と前記速度フィードバック補正部から出力された補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する速度制御部と、
    前記モデル加速度に自軸イナーシャ設定値をかけてモデルトルクを出力するモデルトルク演算部と、
    このモデルトルクと前記フィードバックのトルク指令とを基に、トルク指令を演算する加算器と、を備えたサーボ制御器。
  2. 位置フィードバック補正部において、前記自軸位置と前記他軸位置との差である軸間位置偏差にフィルタとゲインとをかけた値を使用して位置フィードバック信号を補正するようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のサーボ制御器。
  3. 位置フィードバック補正部において、前記自軸位置と前記他軸位置との差である軸間位置偏差にかけるゲインを可変にしたことを特徴とする特許請求の範囲第2項に記載のサーボ制御器。
  4. 速度フィードバック補正部において、前記自軸速度と前記他軸速度との差である軸間速度偏差にフィルタとゲインとをかけた値を使用して速度フィードバック信号を補正するようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のサーボ制御器。
  5. 速度フィードバック補正部において、前記自軸速度と前記他軸速度との差である軸間速度偏差にかけるゲインを可変にしたことを特徴とする特許請求の範囲第4項に記載のサーボ制御器。
  6. 位置指令を基に、モデル位置、モデル加速度を演算する規範モデル制御部と、
    このモデル位置と自軸位置との差分から位置制御を行い、速度指令を出力する位置制御部と、
    この位置制御部から出力された速度指令と自軸速度とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する速度制御部と、
    前記モデル加速度を前記自軸位置と他軸位置とにより補正してモデルトルクを演算するモデルトルク演算部と、
    このモデルトルクと前記フィードバックのトルク指令とを基に、トルク指令を演算する加算器と、を備えたサーボ制御器。
  7. 前記規範モデル制御部を、位置指令を基に、モデル位置、モデル速度、モデル加速度を演算するように構成するとともに、
    前記速度制御部を、前記位置制御部から出力された速度指令と前記モデル速度と自軸速度とを基に、フィードバックのトルク指令を出力するようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第6項に記載のサーボ制御器。
  8. モデルトルク補正部において、時刻または速度指令波形に応じて補正動作の開始/停止または補正ゲインの変更を行うようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第6項または第7項に記載のサーボ制御器。
  9. モデルトルク補正部において、入力されるモデル加速度にハイパスフィルタを通した値の符号を利用して極性を反転させるようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第6項ないし第8項のいずれかに記載のサーボ制御器。
  10. 位置指令を基に、モデル位置、モデル加速度を演算する規範モデル制御部と、
    自軸位置と他軸位置とを基に、位置フィードバック信号を補正する位置フィードバック補正部と、
    前記モデル位置と前記位置フィードバック補正部から出力される補正位置フィードバック信号との差分から位置制御を行い、速度指令を出力する位置制御部と、
    自軸速度と他軸速度とを基に、速度フィードバック信号を補正する速度フィードバック補正部と、
    前記位置制御部から出力された速度指令と前記速度フィードバック補正部から出力された補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力する速度制御部と、
    前記モデル加速度を、他軸モデル加速度ならびに前記自軸位置と前記他軸位置とにより補正してモデルトルクを演算するモデルトルク演算部と、
    このモデルトルクと前記フィードバックのトルク指令とを基に、トルク指令を演算する加算器と、を備えたサーボ制御器。
  11. 前記規範モデル制御部を、位置指令を基に、モデル位置、モデル速度、モデル加速度を演算するように構成するとともに、
    前記速度制御部を、前記位置制御部から出力された速度指令と前記モデル速度と前記速度フィードバック補正部から出力された補正速度フィードバック信号とを基に、フィードバックのトルク指令を出力するようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第10項に記載のサーボ制御器。
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