JP4020660B2 - サーボ制御システム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2軸以上のサーボモータにおいて補間制御を成すサーボ制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のサーボ制御システムを図5によって説明する。図5において、サーボ制御装置20(60)は、サーボモータMx(My)に対して位置指令θx(θy)を発生させるX軸(Y軸)の位置指令発生部23(63)と、エンコーダ48(88)によりサーボモータMx(My)の回転角度に基づいて位置検出θsx(θsy)を検出して、位置指令θx(θy)と位置検出θsx(θsy)との差となる位置偏差θex(θey)を求める減算器41(81)と、位置偏差θex(θey)を入力しての速度指令Vrx(Vry)を発生すると共に、位置ゲインKp1を有する位置制御回路43(83)と、位置検出θsx(θsy)を入力して速度検出Vsx(Vsy)を発生する速度検出微分回路49(89)と、速度指令Vrx(Vry)と速度検出Vsx(Vsy)との差となる速度偏差Vex(Vey)を求める減算器44(84)と、速度偏差Vex(Vey)を入力して電流指令を発生すると共に、速度ゲインKvを有する速度制御回路45(85)と、電流指令に基づく電流をサーボモータMx(My)に流す電流制御回路47(87)とを備えている。
【0003】
上記サーボ制御システムにおいて、補間制御をするためには、サーボ制御装置20,60の位置ゲインKp1を同一にしている。(『メカトロニクスのためのサーボ制御技術入門、株式会社安川電機編、日刊工業新聞社、1997年10月23日発行、第24頁、25頁』)。
【0004】
上記のように構成されたサーボ制御システムの動作を図5及び図6によって説明する。サーボ制御装置20,60間において、図6に示すように直線上のa点→b点に補間制御運転させる際において、サーボモータMxの第1の軸(X軸相当) をそれぞれ所定量回転させ、サーボモータMyの第2の軸(Y軸相当)をそれぞれ所定量回転させることにより二つのサーボモータMx,Myにより補間制御している。すなわち、サーボ制御装置20(60)の減算器41(81)は、位置指令θx(θy)から位置検出θsx(θsy)を減算した位置偏差θex(θey)を位置制御回路43(83)に入力し、位置制御回路43(83)は、位置偏差θex(θey)を位置ゲインKp1で増幅して速度指令Vrx(Vry)を発生する。減算器44(84)は、速度指令Vrx(Vry)から速度検出Vsx(Vsy)を減算した速度偏差Vex(Vey)を速度制御回路45(85)に入力する。速度制御回路45(85)から発生した電流指令に基づいてサーボモータMx(My)に所望の電流を流して駆動する。
【0005】
【発明が解決しようとする問題】
しかしながら、位置ゲインKp1が同一であるので、各サーボ制御装置20,60のサーボモータMx,Myにより駆動される、図示しない負荷等によって定まる固有の機械共振周波数等の関係から各々適切な位置ゲイン値を設定することが、できないという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、各軸毎に位置ゲインが異なっても補間制御が簡易に可能なサーボ制御システムを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係るサーボ制御システムは、第1のモータと、この第1のモータと補間制御する第2のモータと、前記第1のモータ、前記第2モータの回転を、それぞれ第1の位置検出値、第2の位置検出値により検出する第1、第2の位置検出手段と、前記第1のモータに第1の位置指令値を与えると共に、前記第1の位置検出値と前記第1の位置指令値との差となる第1の位置偏差値を第1のゲイン値により増幅すると共に、第1の速度指令値を発生して前記第1のモータを駆動する第1の制御手段と、前記第2のモータに第2の位置指令値を与えると共に、前記第2の位置検出値と前記第2の位置指令値との差となる第2の位置偏差値を第2のゲイン値により増幅すると共に、第2の速度指令値を発生する第2の制御手段とを備えたサーボ制御システムであって、前記第1の制御手段には、前記第1の位置指令値の基礎となる第1の原位置指令値を発生する第1の位置指令発生手段と、前記第1の原位置指令値に基づいて第1の基準速度値を発生すると共に、前記第1の基準速度値を前記第1のゲイン値にほぼ等しい値で除することにより第1の基準位置偏差値を求める第1の基準位置偏差手段と、前記第1の位置偏差値と前記第1の基準位置偏差値との差となる第1の補正位置偏差値を求める第1の減算手段と、前記第1の原位置指令値と前記第1の補正位置偏差値とを加算して前記第1の位置指令値を発生する第1の加算手段とを備えたことを特徴とするものである。
かかるサーボ制御システムによれば、第1の制御手段は、第1の原位置指令値と第1の補正位置偏差値とを加算した第1の位置指令値を発生し、第1の位置指令値に基づいて第1の位置偏差値が第1の基準位置偏差値になるように第1のモータを駆動して第2のモータと補間制御する。したがって、機械共振周波数等の関係から各々適切な第1、第2のゲイン値を設定できるという効果がある。
【0008】
第2の発明に係るサーボ制御システムは、第2の制御手段には、第2の位置指令値の基礎となる第2の原位置指令値を発生する第2の位置指令発生手段と、前記第2の原位置指令値に基づいて第2の基準速度値を発生すると共に、前記第2の基準速度値を前記第1のゲイン値にほぼ等しい値で除することにより第2の基準位置偏差値を求める第2の基準位置偏差手段と、前記第2の位置偏差値と前記第2の基準位置偏差値との差となる第2の補正値を求める第2の減算手段と、前記第2の原位置指令値と前記第2の補正値とを加算して前記第2の位置指令値を発生する第2の加算手段と、を備えたことを特徴とするものである。
かかるサーボ制御システムによれば、第1の制御手段は、第1の原位置指令値と第1の補正位置偏差値とを加算した第1の位置指令値を発生し、第1の位置指令値に基づいて第1の位置偏差値が第1の基準位置偏差値になるように第1のモータを駆動して第2のモータと補間制御する。
同様に、第2の制御手段は、第2の原位置指令値と第2の補正位置偏差値とを加算した第2の位置指令値を発生し、第2の位置指令値に基づいて第2の位置偏差値が第2の基準位置偏差値になるように第2のモータを駆動して第1のモータと補間制御する。
したがって、第1の制御手段と第2の制御手段は、独立してそれぞれの第1のモータ、第2のモータを補間制御する。すなわち、各軸毎に補間制御が取れるように第1、第2のモータを駆動するので、外乱による第1又は第2のモータの回転変動が他のモータに生じにくいという効果がある。
【0009】
第3の発明に係るサーボ制御システムは、第1の補正位置偏差値が入力されて所定の遅れを有する第1の遅延位置偏差値を出力して、前記第1の遅延位置偏差値を出力する第1の遅延手段を備え、第1の加算手段の代りに、第1の原位置指令値と第1の遅延位置偏差値とを加算して第1の位置指令値を発生する第3の加算手段を、備えたことを特徴とするものである。
かかるサーボ制御システムによれば、第1の位置検出手段からの第1の位置検出値が振動しても、第1の遅延手段は、第1の補正位置偏差値を遅延させた第1の遅延位置偏差値を発生し、第3の加算手段は、第1の原位置指令値に第1の遅延位置偏差値を加算して第1の位置指令値を発生するようにしたので、第1の位置検出手段からの第1の位置検出値が振動しても、第1のモータの回転むらが減少するという効果がある。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本発明の一実施の形態を図1乃至図3によって説明する。図1は、サーボ制御システムの全体構成を示すブロック図、図2は、図5のサーボ制御装置を簡略化したブロック図、図3は、サーボ制御システムにより実行される2軸直線運動の軌跡図である。
図1において、サーボ制御システム100は、サーボ制御装置20,60を二つ有しており、第1のモータとしてのX軸用のサーボモータMxと、第2のモータとしてのY軸用のサーボモータMyとが補間制御するように構成されている。すなわち、各サーボ制御装置20,60間において、図4(a)に示すようにサーボモータMxの第1の軸(X軸相当) をそれぞれ所定量回転させ、サーボモータMyの第2の軸(Y軸相当)をそれぞれ所定量回転させることにより二つのサーボモータMx,Myで補間制御される。
以下、サーボ制御装置20,サーボ制御装置60は、実質的に同一な構成を有しているので、サーボ制御装置20の構成を代表して説明し、サーボ制御装置60の構成は、括弧書きの符号のみに説明を留める。
【0011】
サーボ制御装置20(60)は、サーボモータMx(My)に対して第1(第2)の原位置指令値としての位置指令θx(θy)を発生させるX軸(Y軸)の位置指令発生部23(63)と、第1(第2)の位置指令値としての補正位置指令θrx(θry)を発生させる補正位置指令部30(70)と、エンコーダ48(88)によりサーボモータMx(My)の回転角度に基づいて第1(第2)の位置検出θsx(θsy)を検出して、補正位置指令θrx(θry)と位置検出θsx(θsy)との差となる第1(第2)の位置偏差θex(θey)を求める減算器41(81)と、位置偏差θex(θey)を入力して第1(第2)の速度指令Vrx(Vry)を発生すると共に、第1(第2)の位置ゲインKp1(Kp2)を有する位置制御回路43(83)と、位置検出θsx(θsy)を入力して速度検出Vsx(Vsy)を発生する速度検出微分回路49(89)と、速度指令Vrx(Vry)と速度検出Vsx(Vsy)との差となる速度偏差Vex(Vey)を求める減算器44(84)と、速度偏差Vex(Vey)を入力して電流指令を発生すると共に、速度ゲインKvを有する速度制御回路45(85)と、電流指令に基づく電流をサーボモータMx(My)に流す電流制御回路47(87)とを備えている。
なお、第1(第2)の制御手段は、サーボ制御装置20(60)からサーボモータMx(My)、エンコーダ48(88)を除いたものをいう。
【0012】
<補正位置指令部30,70の構成>
補正位置指令部30,70の構成を説明する前に、従来のサーボ制御装置20,60の位置ゲインが異なると、補間制御ができなくなる理由を説明する。
(1) サーボ制御装置20,60の定常位置偏差
図1のサーボ制御装置120において、補正位置指令部30が存在しない場合、すなわち、図5に示す従来のサーボ制御装置20(60)における位置偏差θex(θey)を検討する。サーボ制御装置20は、速度制御ループの応答性が位置制御ループに比べて十分に速い。したがって、サーボ制御装置20の制御系は、図2に示すように位置指令θx、位置ゲインKp1、積分器1/sを介してサーボモータMxの実位置θsxが発生する一次遅れ系と仮定できる。かかる制御系より位置偏差θex(s)は、ラプラス演算子をsとすると下式となる。
θex(s)=θx−θex・Kp1/s=s/(s+Kp1)θx・・・・(1)
この(1)式において、位置偏差θexは、位置指令θxをランプ入力Vrx/sとすると下式となる。
θex(s)=Vrx /{(s+Kp1)・s} ・・・・(2)
この(2)式を逆ラプラス変換すると、下式となる。
θex(t)=Vrx(1−ε−K p1t)/Kp1 ・・・・(3)
上記(3)式において、X軸(サーボ制御装置20)における定常位置偏差Θexは、時間tを無限大とすることにより下式となる。
Θex=Vrx/Kp1 ・・・・(4)
同様に、Y軸(サーボ制御装置60)における定常位置偏差Θeyは、下式となる。
Θey=Vry/Kp2 ・・・・(5)
【0013】
(2)補間制御時の定常位置偏差
上記(4)及び(5)式より、従来のサーボ制御装置20,60の位置ゲインの値を同一なKp1とすると下式となる。
θnx(θny)=Vrx(Vry)/Kp1 ・・・・(6)
この(6)式により位置ゲインの値が同一であれば、速度指令Vrx,Vryに比例した基準位置偏差θnx(θny)が生じることにより補間制御ができる。逆に、サーボ制御装置20,60で位置ゲインの値が異なると、速度指令Vrx,Vryに比例した位置偏差θex,θeyが得られなくなる。これによって、サーボモータMx,Myの補間制御ができなくなる。
【0014】
以上を図3(a)によって説明すれば、従来のサーボ制御装置20,60は、各位置ゲインの値が同一に設定された場合、指令軌跡上の位置指令θx,θyに基づいて上記(6)式より速度指令Vrx,Vryに比例した基準位置偏差θnx,θnyを生じ、サーボモータMx,Myの各軸が実軌跡Sを移動して補間制御する。
ところが、サーボ制御装置60の位置ゲインKp2をサーボ制御装置20の位置ゲインKp1よりも小さく設定した場合、すなわち、Kp2<Kp1にすると、Y軸の位置指令θyに基づいて基準位置偏差θnyよりも大きな位置偏差θeyを生じてサーボモータMx,Myの軸が、実軌跡Sと異なる実軌跡Nを移動する。これによって、両サーボモータMx,Myの補間制御ができなくなる。
同様に、図3(b)には、位置ゲインKp2を位置ゲインKp1よりも大きく設定した場合、すなわち、Kp2>Kp1にし、X軸の位置指令θxに基づいて基準位置偏差θnxよりも大きな位置偏差θexを生じ、サーボモータMx,Myの軸が実軌跡Sと異なる実軌跡Nを移動する。これによって、サーボモータMx,Myの補間制御ができなくなる。
以上のように従来のサーボ制御装置20,60の位置ゲインが異なると、補間制御ができなくなる。
【0015】
(3)補正位置指令部30,70の創設
図1に示すサーボ制御装置120,160において、位置ゲインKp1と位置ゲインKp2とが異なっても、補間制御するために補正位置指令部30(70)を設けたものである。ここで、位置ゲインKp1,Kp2を異なるようにしたいのは、各サーボ制御装置120,160のサーボモータMx,Myにより駆動される、図示しない負荷等によって定まる固有の機械共振周波数等の関係から各々適切な位置ゲイン値を設定したいからである。
補正位置指令部30(70)は、位置偏差θex(θey)と基準位置偏差θnx(θny)との差となる補正位置偏差θax(θay)を求め、位置指令θx(θy)に補正位置偏差θax(θay)を加算した補正位置指令θrx(θry)を発生し、補正位置指令θrx(θry)によりサーボモータMx,Myを駆動することで、位置偏差θex(θey)を基準位置偏差θnx(θny)にする。これによって、位置偏差θex(θey)が基準位置偏差θnx(θny)になることによりサーボモータMx,Myの補間を取るものである。
【0016】
(4)補正位置指令部30,70の具体的構成
補正位置指令部30(70)は、上記(6)式を満たす第1(第2)の基準位置偏差値としての基準位置偏差θnx(θny)を発生する基準位置偏差部31(71)と、位置偏差θex(θey)と基準位置偏差θnx(θny)との差となる第1(第2)の補正位置偏差θax(θay)を求める減算器35(75)と、補正位置偏差θax(θay)を位置指令θx(θy)に加算した補正位置指令θrx(θry)を発生する加算器37(77)とを備え、基準位置偏差部31(71)は、位置指令θx(θy)を微分して第1(第2)の基準速度Vx(Vy)を発生する位置微分回路32(72)と、基準速度Vx(Vy)を入力すると共に、定数Kp1で除することにより基準位置偏差θnx(θny)を出力する除算器33(73)とから成っている。
そして、特に特徴的なことは、サーボ制御装置120,160における除算器33,73の定数Kp1の値がサーボ制御装置60の位置ゲインK 2の値にかかわらず位置ゲインKp1と同一であることである。
このような補正位置指令部30,70の構成により各サーボ制御装置120,160の位置ゲインKp1,Kp2が異なっても、基準位置偏差θnx(θny)と実際の位置偏差θex(θey)との差となる補正位置偏差θax(θay)を求め、補正位置偏差θax(θay)を位置指令θx(θy)に加えた補正位置指令θrx(θry)によりサーボモータMx,Myを駆動することで、実際の位置偏差θex,θeyを基準位置偏差θnx(θny)にできる限り近づけることにより、サーボモータMx,Myを補間制御するものである。
【0017】
上記のように構成されたサーボ制御システムの動作を主として図1によって説明する。いま、サーボ制御システム100は、サーボ制御装置120,160によりサーボモータMx,Myを駆動してそれぞれ最適な位置ゲインKp1,Kp2に調整され、除算器33,73の定数も位置ゲインKp1と同一に設定されているものとする。以下、サーボ制御装置120,サーボ制御装置160は、実質的に同一動作をするので、サーボ制御装置120の動作を代表して説明し、サーボ制御装置60の動作は、括弧書きの符号のみに説明を留める。
【0018】
サーボ制御装置120(160)は、位置指令発生部23(33)から位置指令θx(θy)を位置微分回路32(72)に入力し、位置微分回路32(72)は、基準速度Vxを発生すると共に、除算器33(73)に入力し、除算器33(73)は、基準位置偏差θnx(θny)を発生する。減算器35(75)は、位置偏差θex(θey)から基準位置偏差θnx(θny)を減算して補正位置偏差θax(θay)を発生して加算器37(77)に入力し、加算器37(77)は、位置指令θx(θy)に補正位置偏差θax(θay)を加算した補正位置指令θrx(θry)を発生する。
【0019】
減算器41(81)は、補正位置指令θrx(θry)から位置検出θsx(θsy)を減算した位置偏差θex(θey)を発生して位置制御回路43(83)に入力し、位置制御回路43(83)は、位置偏差θex(θey)を位置ゲインKp1(Kp2)で増幅して速度指令Vrx(Vry)を発生する。速度検出微分回路49(89)は、位置検出θsx(θsy)を入力して速度検出Vsx(Vsy)を発生し、減算器44(84)は、速度指令Vrx(Vry)から速度検出Vsx(Vsy)を減算した速度偏差Vex(Vey)を速度制御回路45(85)に入力する。速度制御回路45(85)は、電流指令を電流制御回路47(87)に入力し、電流制御回路47(87)は、電流指令に基づいてサーボモータMx(My)に所望の電流を流して駆動する。
【0020】
このように、補正位置指令部30(70)は、位置偏差θex(θey)と基準位置偏差θnx(θny)との差となる補正位置偏差θax(θay)を求め、補正位置偏差θax(θay)を位置指令θx(θy)に加算した補正位置指令θrx(θry)を発生してサーボモータMx(My)を駆動する。したがって、位置偏差θex(θey)が基準位置偏差θnx(θny)になるように、すなわち、速度指令Vrx,Vryに比例した位置偏差θex(θey)が生じるように各サーボモータMx(My)を駆動する。したがって、各サーボ制御装置120,160は、位置偏差θex(θey)が基準位置偏差θnx(θny)になるように各補正位置指令θrx,θryを発生し、各補正位置指令θrx,θryにより各サーボモータMx,Myを駆動する。
したがって、サーボ制御装置120,160の位置ゲインKp1,Kp2が異なっても、サーボモータMx,Myの補間が円滑に取れる。このため、各サーボ制御装置120,160で、機械共振周波数等の関係から位置ゲインKp1,Kp2を異ならせることができる。
【0021】
上記実施の形態では、サーボ制御装置120,160にそれぞれ補正位置指令部30,70を設けた。すなわち、基準となる位置ゲインKp1を定めておいて、補正位置指令部30,70における除算器33,73の除算の値Kp1を定めた。したがって、サーボ制御装置120の位置偏差θexは、上記(6)式より基準位置偏差θnxに等しいので、補正位置指令部30を省略することができる。
しかしながら、サーボ制御装置120における位置偏差θexと基準位置偏差θnxとは、外乱等によって異なることも生じ、これによって、サーボモータMx,Myの補間が外れることがある。したがって、外乱等の影響を考慮してサーボ制御装置20にも、補正位置指令部30を設けることが好ましい。
なお、言うまでもないが、サーボ制御装置120,160のそれぞれの位置ゲインKp1,Kp2を設定しておいて、基準となる位置ゲインKp2を定め、除算器33,73の除算の値Kp2を定めた場合には、サーボ制御装置160の位置偏差θeyは、基準位置偏差θnyに等しくなるので、補正位置指令部70を省略することができる。
【0022】
実施の形態2.
本発明の他の実施の形態を図4によって説明する。図4は、他の実施の形態によるサーボ制御システムの全体構成を示すブロック図である。図4中、図1と同一符号は、同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図1におけるサーボ制御システム100は、サーボモータMx,Myの回転むら等によりエンコーダ48,88の位置検出θsx(θsy)が振動的になることがある。位置検出θsx(θsy)が振動的になると、補正位置偏差θax(θay)、補正位置指令θrx(θry)も振動的になる。減算器41(81)は、振動的な補正位置指令θrx(θry)から振動的な位置検出θsx(θsy)を減算し、振動がより顕著になった位置偏差θexを位置制御回路43に入力する。
したがって、顕著な振動を有する位置偏差θexによってサーボモータMx,Myを駆動するので、サーボモータMx,Myの回転むらが拡大する。
【0023】
かかる問題を解決するために図4に示すサーボ制御システム200について説明する。図4において、サーボ制御装置220(260)には、減算器32(35)と加算器37(77)との間に第1(第2)の遅延手段としての一次遅れ特性を有する遅延器202(206)を設けることにより補正位置偏差θax(θay)を遅延器202(206)に入力して、遅延器202(206)から遅延した第1(第2)の遅延位置偏差θax´(θay´)を加算器237(277)に入力するように構成されている。
【0024】
上記のように構成されたサーボ制御システム200では、補正位置偏差θax(θay)が振動的でも、遅延器202(206)から発生した非振動的な遅延位置偏差θax´(θay´)を加算器237(277)に加え、加算器237(277)から非振動的な補正位置指令θrx(θry)を発生し、減算器41(81)は、非振動的な補正位置指令θrx(θry)から振動的な位置検出θsx(θsy)を減算して、振動が緩和された位置偏差θex(θey)を位置制御回路43に入力する。
このように、振動が緩和された位置偏差θex(θey)によってサーボモータMx,Myを駆動するので、エンコーダ48(88)の位置検出θsx(θsy)が振動的であっても、サーボモータMx,Myの回転むらが減少するので、より確実な補間を取ることができる。
なお、遅延器202(206)における時定数Tは、位置偏差補正値θax(θay)の振動周波数の周期以上が好ましい。
【0025】
上記実施の形態では、除算器33(73)の除算値は、位置ゲインKp1としたが、位置ゲインKp1に対して±5%程度の範囲で許容できるので、ほぼ等しいゲインKp1でも良い。
また、上記実施の形態では、位置指令θx等として説明したが、符号θxが値を意味するので、位置指令θx等が特許請求の範囲に記載した位置指令値等となる。
また、上記実施の形態1、2では、2軸について説明したが、3軸以上の多軸のサーボ制御システムにも本発明が適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態となるサーボ制御システムのブロック図である。
【図2】 図5に示すサーボ制御装置の制御系の簡略化したブロック図である。
【図3】 図1に示すサーボ制御システムにより実行される2軸直線運動の軌跡図である。
【図4】 他の実施の形態となるサーボ制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図5】 従来のサーボ制御システムのブロック図である。
【図6】 従来のサーボ制御システムにより補間制御を示すX,Y軸の平面図である。
【符号の説明】
23 X軸の位置指令発生部(第1の位置指令発生手段)、31 基準位置偏差部(第1の基準位置偏差手段)、35 減算器(第1の減算手段)、37 加算器(第1の加算手段)、48 エンコーダ(第1の位置検出手段)、 63 Y軸の位置指令発生部(第2の位置指令発生手段)、71 基準位置偏差部(第2の基準位置偏差手段)、75 減算器(第2の減算手段)、77 加算器(第2の加算手段)、88 エンコーダ(第2の位置検出手段)、100,200 サーボ制御システム、202 遅延器(第1の遅延手段)、120,160,220,260 サーボ制御装置、206 遅延器(第2の遅延手段)、237 加算器(第3の加算手段)、277 加算器(第4の加算手段)。

Claims (2)

  1. 第1のモータと、この第1のモータと補間制御する第2のモータと、前記第1のモータ、前記第2モータの回転を、それぞれ第1の位置検出値、第2の位置検出値により検出する第1、第2の位置検出手段と、
    前記第1のモータに第1の位置指令値を与えると共に、前記第1の位置検出値と前記第1の位置指令値との差となる第1の位置偏差値を第1のゲイン値により増幅すると共に、第1の速度指令値を発生して前記第1のモータを駆動する第1の制御手段と、
    前記第2のモータに第2の位置指令値を与えると共に、前記第2の位置検出値と前記第2の位置指令値との差となる第2の位置偏差値を第2のゲイン値により増幅すると共に、第2の速度指令値を発生する第2の制御手段とを備えたサーボ制御システムであって、
    前記第1の制御手段は、前記第1の位置指令値の基礎となる第1の原位置指令値を発生する第1の位置指令発生手段と、
    前記第1の原位置指令値に基づいて第1の基準速度値を発生すると共に、前記第1の基準速度値を前記第1のゲイン値にほぼ等しい値で除することにより第1の基準位置偏差値を求める第1の基準位置偏差手段と、
    前記第1の位置偏差値と前記第1の基準位置偏差値との差となる第1の補正位置偏差値を求める第1の減算手段と、
    前記第1の原位置指令値と前記第1の補正位置偏差値とを加算して前記第1の位置指令値を発生する第1の加算手段とを備え、
    前記第2の制御手段は、前記第2の位置指令値の基礎となる第2の原位置指令値を発生する第2の位置指令発生手段と、
    前記第2の原位置指令値に基づいて第2の基準速度値を発生すると共に、前記第2の基準速度値を前記第1のゲイン値にほぼ等しい値で除することにより第2の基準位置偏差値を求める第2の基準位置偏差手段と、
    前記第2の位置偏差値と前記第2の基準位置偏差値との差となる第2の補正位置偏差値を求める第2の減算手段と、
    前記第2の原位置指令値と前記第2の補正位置偏差値とを加算して前記第2の位置指令値を発生する第2の加算手段と
    を備えたことを特徴とするサーボ制御システム。
  2. 前記第1の補正位置偏差値が入力されて所定の遅れを有する第1の遅延位置偏差値を出力して、前記第1の遅延位置偏差値を出力する第1の遅延手段を備え、
    前記第1の加算手段の代りに、前記第1の原位置指令値と前記第1の遅延位置偏差値とを加算して前記第1の位置指令値を発生する第3の加算手段を、
    備えたことを特徴とする請求項1に記載のサーボ制御システム。
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