JP2009141987A - モータ制御装置およびそのトルク制御方法 - Google Patents

モータ制御装置およびそのトルク制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009141987A
JP2009141987A JP2007312227A JP2007312227A JP2009141987A JP 2009141987 A JP2009141987 A JP 2009141987A JP 2007312227 A JP2007312227 A JP 2007312227A JP 2007312227 A JP2007312227 A JP 2007312227A JP 2009141987 A JP2009141987 A JP 2009141987A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque
control
command
speed
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007312227A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiharu Takamatsu
祥治 高松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yaskawa Electric Corp filed Critical Yaskawa Electric Corp
Priority to JP2007312227A priority Critical patent/JP2009141987A/ja
Publication of JP2009141987A publication Critical patent/JP2009141987A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 外部トルク指令の方向を反転した場合でも、反対方向の動作が可能であり、また、位置制御モードや速度制御モードからトルク制御モードへ制御モードを切り換える際において、モータ動作の連続性を保つことができるモータ制御装置およびそのトルク制御方法を提供する。
【解決手段】 速度制御モードからトルク制御モードへの切換時に、外部トルク指令Trfと速度制御部10の積分器103の値Triとに基づいて初期値Tinを算出し、速度制限指令Vlmと速度フィードバックVfbと初期値Tinとに基づいて外部トルク指令Trfを補正するトルク補正値Trcを算出する補正トルク演算部15を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータの実運転中に制御モードをダイレクトに切り換えられるモータ制御装置およびそのトルク制御方法に関わり、特に、トルク制御モードへの制御モードの切り換えにおいて、連続的なモータ動作を実現するモータ制御装置およびそのトルク制御方法に関する。
従来の速度制限機能付きトルク制御を実施するモータ制御装置として、例えば特許文献1には第1の従来技術が開示されている。また、速度制限方法を詳細には開示していないが、特許文献2に第2の従来技術が開示されている。
まず、第1の従来技術の構成について図4を用いて説明する。図4は、第1従来例のモータ制御装置の構成を示す図である。図4において、1aはモータ制御装置、2はモータ、6はモータ2の速度を検出する速度検出器、11は電流制御部、41は速度制御ゲイン、42は積分制御部、43は暴走防止部、44は積分演算制御部、45は−1の積分制御係数である。
本モータ制御装置1aは、電流制御部11、速度制御ゲイン41、積分制御部42、暴走防止部43、積分演算制御部44、積分制御係数45で構成されており、速度制限指令Vlm、速度検出器6の出力である速度フィードバックVfb、外部トルク指令Trfを入力し、速度制限中は速度制限指令Vlmが速度フィードバックVfbに一致するようにモータ2を駆動し、トルク制御中はモータ2のトルクが外部トルク指令Trfに一致するようにモータ2を駆動する。
速度制限指令Vlmと速度フィードバックVfbとを入力として時定数Tで積分を行なう積分制御部42と速度制御ゲイン41とで速度制御を形成しており、内部トルク指令Traを生成する。速度誤差は速度制限指令Vlmと速度フィードバックVfbとの差である。暴走防止部43は、内部トルク指令Traと外部トルク指令Trfとを切り換えて、電流制御部11へ出力している。電流制御部11の出力信号によりモータ5を駆動する。
次に動作について図5のフローチャートで説明する。図5は、第1従来例のモータ制御装置の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップT01で速度制限指令Vlmと速度フィードバックVfbとの差である速度誤差εを作る。
次に、ステップT02で速度制限中かトルク制御中かを判定する。これは、暴走防止部43の出力信号が外部トルク指令Trfならばトルク制御中となる。ここで、図4において、積分演算制御部44は、トルク制御中ならばaが選択され、速度制限中ならばbが選択される。ステップT02で速度制限中と判定された場合は、積分演算制御部44はbが選択され、ステップT04に進む。一方、ステップ02でトルク制御中と判定された場合は、積分演算制御部44はaが選択され、ステップT03に進む。
ステップT04では、積分演算制御部44において、aが選択されていると積分制御部42により時定数Tで積分制御され、bが選択されていると積分制御係数45により積分制御部42の出力の逆極性が入力されることになり、積分制御部42の出力は時定数Tで減少していく。
次に、ステップT05で積分制御部42の出力と速度誤差εの加算値が速度制御ゲイン41の入力となる、
次にステップT06で速度制御ゲイン41を乗じて内部トルク指令Traを作成する。
次に、ステップT07ないしステップT10で、暴走防止部43において、内部トルク指令Traと外部トルク指令Trfとの比較を行ない、電流制御部11への指令を選択する。外部トルク指令Trfが電流制御部11への指令となる条件は、外部トルク指令Trfと内部トルク指令Traの方向が同一でかつ外部トルク指令Trfが内部トルク指令Traよりも小さい場合である。それ以外のときは、内部トルク指令Traが電流制御部11への指令となる。
次に、ステップT11で、暴走防止部43の出力により電流制御部11がモータ5を駆動し、ステップT12で、速度検出器6により速度フィードバックVfbを作成する。
以上のように、速度制限中とトルク制御中とで積分演算制御方法を切り換えており、速度制限中は積分制御部の出力を大きくし、トルク制御中は積分制御部の出力を小さくすることで、2つの状態を交互に繰り返すことにより、速度制限指令に対する定常偏差を補正し、また、速度制限指令を超えないように電流制御部への指令を与え、速度制限機能付きトルク制御を実現しているのである。
次に、第2の従来技術について図6を用いて説明する。図6は、第2従来例のモータ制御装置の構成を示す図である。図6において、1bはモータ制御装置、12aは速度演算部、71はトルク電流補正部、72は最大トルク制御部、73ベクトル演算部、74は印加電圧作成部、75は補正演算部である。
第2の従来技術では、モータ出力トルクを制御するトルク指令型モータ制御装置において、モータの回転速度限界を超えないように回転速度を制限するモータ制御構成を提供しており、主に、外部トルク電流指令Irfを補正しトルク電流指令Irを算出するトルク電流補正部71と、磁極位置センサからの位置信号U,V,Wを用いてモータ回転速度Vmを算出する速度演算部12aと、トルク電流指令Irに基づいて励磁電流指令Iexを算出する最大トルク制御部72と、モータ定数とトルク電流指令Ir及び励磁電流指令Iexとモータ回転速度Vm等から電圧指令を演算するベクトル演算部73と、U,V,W相の印加電圧を作成する印加電圧作成部74と、ベクトル演算部73や印加電圧作成部74等への各種補正演算を行なう補正演算部75とで構成されている。トルク電流補正部71は、モータ回転速度Vmが所定の速度制限指令Vlmを超えないように、主にPI制御を用いて外部トルク電流指令Irfを補正し、トルク電流指令Irを算出している。トルク電流補正部71では、モータ回転速度Vmが速度制限指令Vlmを下回っている場合は、トルク電流補正値はゼロとなり、外部トルク電流指令Irfとトルク電流指令Irは同じ値になる。すなわち、モータ回転速度Vmが速度制限指令Vlmを超えた場合にトルク電流指令Irの補正を行なっている。
特開平3−45182号公報(第2−3頁、図1、図2) 特開2003−33068号公報(第4−5頁、図1)
しかしながら、第1の従来技術は、電流制御部への指令を選択する暴走防止部において、外部トルク指令と内部トルク指令の方向が異なる場合(例えば、一方向へ進み過ぎたので反対方向へ動作させる場合等)には内部トルク指令が選択されているので、外部トルク指令の方向を反転し反対方向の動作をさせようとしても、外部トルク指令で動作しないため、反対方向の動作ができないという問題があった。
また、第1の従来技術も第2の従来技術も、モータの回転速度限界を超えないように回転速度を制限するトルク指令型モータ制御装置であって、位置制御や速度制御からトルク制御モードへのダイレクトな制御モード切り換え動作については記載されておらず、このような制御モード切り換えを行うことができないという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、外部トルク指令の方向を反転した場合でも、反対方向の動作が可能であり、また、位置制御モードや速度制御モードからトルク制御モードへ制御モードを切り換える際において、モータ動作の連続性を保つことができるモータ制御装置およびそのトルク制御方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、速度指令(Vrf)にモータ(2)の速度フィードバック(Vfb)が一致するようにPI(比例積分)制御演算を行い内部トルク指令(Tra)を算出する速度制御部(10)と、外部から指令される制御切換信号(Cmd)に基づいて前記速度指令(Vrf)に前記速度フィードバック(Vfb)が一致するように速度制御を行う速度制御モードと外部トルク指令(Trf)にモータの発生トルクが一致するようにトルク制御を行うトルク制御モードとの制御モード切り換えを行い切換信号(Sm)を出力する制御切換部(13)と、前記切換信号(Sm)に基づいて前記内部トルク指令(Tra)と前記外部トルク指令(Trf)とを切り換えてトルク指令(Trb)を出力するトルク指令切換器(14)と、前記トルク指令(Trb)に基づいて前記モータ(2)を駆動する電流制御部(11)を備えたモータ制御装置において、速度制御モードからトルク制御モードへの切換時に、前記制御切換部(13)は、前記外部トルク指令(Trf)と前記速度制御部(10)の積分器(103)の値(Tri)とに基づいて初期値(Tin)を算出し、速度制限指令(Vlm)と前記速度フィードバック(Vfb)と前記初期値(Tin)とに基づいて前記外部トルク指令(Trf)を補正するトルク補正値(Trc)を算出する補正トルク演算部(15)を備えることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、速度指令(Vrf)にモータ(2)の速度フィードバック(Vfb)が一致するようにPI(比例積分)制御演算を行い内部トルク指令(Tra)を算出する速度制御部(10)と、外部から指令される制御切換信号(Cmd)に基づいて位置指令に位置フィードバックが一致するように位置制御を行う位置制御モードと外部トルク指令(Trf)にモータの発生トルクが一致するようにトルク制御を行うトルク制御モードとの制御モード切り換えを行い切換信号(Sm)を出力する制御切換部(13)と、前記切換信号(Sm)に基づいて前記内部トルク指令(Tra)と前記外部トルク指令(Trf)とを切り換えてトルク指令(Trb)を出力するトルク指令切換器(14)と、前記トルク指令(Trb)に基づいて前記モータ(2)を駆動する電流制御部(11)を備えたモータ制御装置において、位置制御モードからトルク制御モードへの切換時に、前記制御切換部(13)は、前記外部トルク指令(Trf)と前記速度制御部(10)の積分器(103)の値(Tri)とに基づいて初期値(Tin)を算出し、速度制限指令(Vlm)と前記速度フィードバック(Vfb)と前記初期値(Tin)とに基づいて前記外部トルク指令(Trf)を補正するトルク補正値(Trc)を算出する補正トルク演算部(15)を備えることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のモータ制御装置において、前記制御切換部(13)は、前記積分器(103)の値(Tri)に代えて、前記内部トルク指令(Tra)に基づいて初期値(Tin)を算出することを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載のモータ制御装置において、補正トルク演算部(15)は、比例ゲイン(161)と積分ゲイン(162)と積分器(163)とで構成し、前記速度フィードバック(Vfb)から前記速度制限指令(Vlm)を差引いた偏差に前記比例ゲイン(161)の値を乗じた値と、前記偏差に前記積分ゲイン(162)の値を乗じた値を前記積分器(163)で前記初期値(Tin)を初期値として積分した値とを加算した余剰トルク(Tov)を算出する余剰トルク演算部(16)と、前記余剰トルク(Tov)と前記速度フィードバック(Vfb)とに基づいて前記積分器(163)をクリアするクリア信号(Cl)と補正切換信号(Sc)とを発生するトルク補正判定部17と、前記補正切換信号(Sc)に基づいて前記余剰トルク(Tov)とゼロとを切り換えて前記トルク補正値(Trc)を出力するスイッチ(18)とを備えることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のモータ制御装置において、前記トルク補正判定部(17)は、前記余剰トルク(Tov)の符号と前記速度フィードバック(Vfb)の符号とが異なる場合に、前記クリア信号(Cl)を発生し、前記スイッチ(18)がゼロを出力するように前記補正切換信号(Sc)を発生することを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、速度指令(Vrf)にモータ(2)の速度フィードバック(Vfb)が一致するようにPI(比例積分)制御演算を行い内部トルク指令(Tra)を算出する速度制御部(10)と、外部から指令される制御切換信号(Cmd)に基づいて前記速度指令(Vrf)に前記速度フィードバック(Vfb)が一致するように速度制御を行う速度制御モードと外部トルク指令(Trf)にモータの発生トルクが一致するようにトルク制御を行うトルク制御モードとの制御モード切り換えを行い切換信号(Sm)を出力する制御切換部(13)と、前記切換信号(Sm)に基づいて前記内部トルク指令(Tra)と前記外部トルク指令(Trf)とを切り換えてトルク指令(Trb)を出力するトルク指令切換器(14)と、前記トルク指令(Trb)に基づいて前記モータ(2)を駆動する電流制御部(11)を備えたモータ制御装置のトルク制御方法において、速度制御モードからトルク制御モードへの切換時に、前記外部トルク指令(Trf)と前記速度制御部(10)の積分器(103)の値(Tri)とに基づいて初期値(Tin)を算出するステップと、速度制限指令(Vlm)と前記速度フィードバック(Vfb)と前記初期値(Tin)とに基づいて前記外部トルク指令(Trf)を補正するトルク補正値(Trc)を算出するステップとを備えることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明は、速度指令(Vrf)にモータ(2)の速度フィードバック(Vfb)が一致するようにPI(比例積分)制御演算を行い内部トルク指令(Tra)を算出する速度制御部(10)と、外部から指令される制御切換信号(Cmd)に基づいて位置指令に位置フィードバックが一致するように位置制御を行う位置制御モードと外部トルク指令(Trf)にモータの発生トルクが一致するようにトルク制御を行うトルク制御モードとの制御モード切り換えを行い切換信号(Sm)を出力する制御切換部(13)と、前記切換信号(Sm)に基づいて前記内部トルク指令(Tra)と前記外部トルク指令(Trf)とを切り換えてトルク指令(Trb)を出力するトルク指令切換器(14)と、前記トルク指令(Trb)に基づいて前記モータ(2)を駆動する電流制御部(11)を備えたモータ制御装置のトルク制御方法において、位置制御モードからトルク制御モードへの切換時に、前記外部トルク指令(Trf)と前記速度制御部(10)の積分器(103)の値(Tri)とに基づいて初期値(Tin)を算出するステップと、速度制限指令(Vlm)と前記速度フィードバック(Vfb)と前記初期値(Tin)とに基づいて前記外部トルク指令(Trf)を補正するトルク補正値(Trc)を算出するステップとを備えることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載のモータ制御装置のトルク制御方法において、前記初期値(Tin)は、前記積分器(103)の値(Tri)に代えて、前記内部トルク指令(Tra)に基づいて算出することを特徴とするものである。
また、請求項9に記載の発明は、請求項6または7に記載のモータ制御装置のトルク制御方法において、前記速度フィードバック(Vfb)から前記速度制限指令(Vlm)を差引いた偏差に比例ゲイン(161)の値を乗じた値と、前記偏差に積分ゲイン(162)の値を乗じた値を積分器(163)で前記初期値(Tin)を初期値として積分した値とを加算して余剰トルク(Tov)を算出し、前記余剰トルク(Tov)と前記速度フィードバック(Vfb)とに基づいて前記積分器(163)をクリアするクリア信号(Cl)と補正切換信号(Sc)とを発生し、前記補正切換信号(Sc)に基づいて前記トルク補正値(Trc)を前記余剰トルク(Tov)またはゼロに切り換えることを特徴とするものである。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のモータ制御装置のトルク制御方法において、前記余剰トルク(Tov)の符号と前記速度フィードバック(Vfb)の符号とが異なる場合に、前記クリア信号(Cl)を発生し前記トルク補正値(Trc)をゼロとし、前記余剰トルク(Tov)の符号と前記速度フィードバック(Vfb)の符号とが同じ場合には、前記クリア信号(Cl)は発生せず前記トルク補正値(Trc)を前記余剰トルク(Tov)とすることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によると、外部トルク指令の方向を反転した場合でも、反対方向の動作が可能であり、また、速度制御モードからトルク制御モードへ制御モードを切り換える際において、モータ動作の連続性を保つことができるモータ制御装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明によると、外部トルク指令の方向を反転した場合でも、反対方向の動作が可能であり、また、位置制御モードからトルク制御モードへ制御モードを切り換える際において、モータ動作の連続性を保つことができるモータ制御装置を提供することができる。
請求項3ないし5に記載の発明によると、外部トルク指令の方向を反転した場合でも、反対方向の動作が可能であり、また、位置制御モードや速度制御モードからトルク制御モードへ制御モードを切り換える際において、モータ動作の連続性を保つことができるモータ制御装置を提供することができる。
請求項6に記載の発明によると、外部トルク指令の方向を反転した場合でも、反対方向の動作が可能であり、また、速度制御モードからトルク制御モードへ制御モードを切り換える際において、モータ動作の連続性を保つことができるモータ制御装置のトルク制御方法を提供することができる。
請求項7に記載の発明によると、外部トルク指令の方向を反転した場合でも、反対方向の動作が可能であり、また、位置制御モードからトルク制御モードへ制御モードを切り換える際において、モータ動作の連続性を保つことができるモータ制御装置のトルク制御方法を提供することができる。
請求項8ないし10に記載の発明によると、外部トルク指令の方向を反転した場合でも、反対方向の動作が可能であり、また、位置制御モードや速度制御モードからトルク制御モードへ制御モードを切り換える際において、モータ動作の連続性を保つことができるモータ制御装置のトルク制御方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
また、実際のモータ制御装置には様々な機能や手段が内蔵されているが、図には本発明に関係する機能や手段のみを記載し説明することとする。また、以下同一名称には極力同一符号を付け重複説明を省略する。
図1は、本発明の第1実施例のモータ制御装置の構成を示す図である。図1において、1はモータ制御装置、3はモータ2の位置を検出する位置検出器、10は速度制御部、12は速度演算部、13制御切換部、14はトルク指令切換器、15は補正トルク演算部、16は余剰トルク演算部、17はトルク補正判定部、18スイッチである。また、101および161は比例ゲイン、102および162は積分ゲイン、103および163は積分器である。
モータ制御装置1は、速度制御部10と電流制御部11と速度演算部12と制御切換部13とトルク指令切換器14と補正トルク演算部15とで構成されている。
速度制御部10は、比例ゲイン101と積分ゲイン102と積分器103とで構成されており、速度指令Vrfから速度演算部12で得られた速度フィードバックVfbを差引いた偏差ε1に比例ゲイン101の値Kv1を乗じた値と、偏差ε1に積分ゲイン102の値Ki1を乗じた値を積分器103で積分した値Triとを加算したものを、内部トルク指令Traとしてトルク指令切換器14へ出力する。
電流制御部11は、トルク指令切換器14で選択されたトルク指令Trbに基づいてモータ2を駆動するものであり、図示していないが、トルク指令Trbに応じたモータ電流を制御するための電流制御ループを構成しており、電力変換部(図示せず)を含めたものとしている。
速度演算部12は、位置検出器3のモータ位置検出信号から速度フィードバックVfbを演算するものである。
制御切換部13は、制御切換信号Cmd、速度制御部10の積分器103の値Tri、および外部トルク指令Trfを入力し、トルク指令切換器14へ切換信号Smを出力すると共に、前記制御切換信号Cmdがトルク制御モードのときは、トルク制御モードへの切り換え時に外部トルク指令Trfから速度制御部10の積分器103の値Triを差引いた値Tinを余剰トルク演算部16の積分器163へ初期値として与えるものである。
補正トルク演算部15は、余剰トルク演算部16とトルク補正判定部17とスイッチ18とで構成され、速度制限指令Vlmと速度フィードバックVfbと初期値Tinとに基づいて外部トルク指令Trfを補正するトルク補正値Trcを算出する。
トルク指令切換器14は、制御切換部13からの切換信号Smに基づいて、速度制御部10からの内部トルク指令Traと外部トルク指令Trfからスイッチ18の出力であるトルク補正値Trcを差引いたトルク指令とを切り換えるスイッチである。切換信号Smがトルク制御モードのときは、14bを選択し、それ以外のときは、14aを選択する。
余剰トルク演算部16は、比例ゲイン161と積分ゲイン162と積分器163とで構成されており、速度フィードバックVfbから速度制限指令Vlmを差引いた偏差ε2に比例ゲイン161の値Kv2を乗じた値と、偏差ε2に積分ゲイン162の値Ki2を乗じた値を積分器163で制御切換部13より受取った初期値Tinを初期値として積分した値とを加算したものを、余剰トルクTovとしてトルク補正判定部17およびスイッチ18へ出力する。
トルク補正判定部17は、余剰トルク演算部16で得られた余剰トルクTovの符号と速度フィードバックVfbの符号を比較して、異なっている場合は、積分器163をクリアするクリア信号Clと補正切換信号Scとを発生して、積分器163をクリアすると共にスイッチ18をゼロ(18b)に切り換える。
また、余剰トルクTovの符号と速度フィードバックVfbの符号が同じであれば、積分器163をクリアするクリア信号Clは発生せず、スイッチ18を18aに切り換える。
本発明が特許文献1と異なる点は、補正トルク演算部と制御切換部を備え、外部トルク指令に補正を実施している点である。
特許文献1の発明は、一方向におけるトルク制御での速度制限動作が可能であるが、反転動作や速度制御からトルク制御への切り換え動作を行なうことができない。本発明によれば、補正トルク演算部と速度制御部と制御切換部を備えているので、トルク制御での反転動作や速度制御からトルク制御への切り換え動作を連続的に行なうことができるという効果がある。
また、特許文献2と異なる点は、特許文献2のトルク電流補正部が、本発明の補正トルク演算部の機能に類似しているが、速度制御部と制御切換部は備えていない。
特許文献2の発明は、トルク制御での速度制限動作が可能であるが、速度制御からトルク制御への切り換え動作を行なうことができない。本発明によれば、速度制御部と制御切換部を備えているので、速度制御からトルク制御への切り換え動作を連続的に行なうことができるという効果がある。
次に、動作について説明する。
まず、速度制御モードからトルク制御モードへ切り換えるときの動作について説明する。
速度制御モードからトルク制御モードへの切り換え動作の手順として図2のフローチャートで説明する。
まず、ステップS01で制御切換信号がトルク制御モードへ切り換わると、ステップS02で制御切換部13がトルク指令切換器14を接点14bに接続すると共に、外部トルク指令Trfから速度制御部10の積分器103の値Triを差引いた値Tinを余剰トルク演算部16の積分器163の初期値として与える。
Tin=Trf−Tri (1)
次にステップS03で速度演算部12によって速度フィードバックVfbを求める。
次に、ステップS04で余剰トルク演算部16によって余剰トルクTovを求める。余剰トルクTovは、速度フィードバックVfbから速度制限指令Vlmを差引いた値に比例ゲイン161の値Kv2乗じた比例項と速度フィードバックVfbから速度制限指令Vlmを差引いた値に積分ゲイン162の値Ki2を乗じた値を積分器163で積分した積分項の和として求めるが、積分器163には、ステップS02で初期値Tinが与えられている。
Tov=(Vfb−Vlm)×Kv2+{Tin+(Vfb−Vlm)×Ki2×t} (2)
ただし、tは制御切換信号がトルク制御モードへ切り換わってからの時間
次に、ステップS05で余剰トルクTovの補正を実施するか否かを判定する。判定は、トルク補正判定部17によって余剰トルクTovと速度フィードバックVfbの正負の符号を比較し、同じ符号であれば補正を実施する。
次に、ステップS05で補正を実施するように判定された場合は、ステップS06でスイッチ18を接点18aに接続する。
一方、ステップS05で補正を実施しないように判定された場合は、ステップS07でスイッチ18を出力値がゼロとなる接点18bに接続し、ステップS08で余剰トルク演算部16の積分器163の値をクリアする。
次に、ステップS09で外部トルク指令Trfからスイッチ18の出力値を引いたトルク指令をトルク指令切換器14の接点14bに入力する。
最後に、ステップS10でトルク指令切換器14から出力されたトルク指令Trbに基づいて電流制御部11によってモータ2を駆動する。以後、トルク制御モードではステップS03からステップS10を繰り返す。
ここで、補正を実施する場合のトルク制御モードへの制御切り換え動作の連続性について説明する。
トルク制御モードへ切り換える前は速度制御部がPI制御を実施しているので、速度指令Vrfと速度フィードバックVfbはほぼ一致しており、
Vrf≒Vfb
なので、
Vrf−Vfb≒0
となり、比例ゲイン101の出力は、ほぼ0となっている。
また、速度制御部10の積分器103には、加減速トルクや負荷(外乱)トルクが溜まっている。よって、制御切り換え直前に速度制御部10から出力されている内部トルク指令Traは、積分器103の値Triにほぼ等しい。
Tra≒Tri
次に、制御切り換え後に電流制御部11へ入力されるトルク指令Trbは、トルク指令切換器14は接点14bが選択され、スイッチ18は接点18aが選択されるので、
Trb=Trf−Tov
であるが、式(1)および式(2)より余剰トルクTovは、
Tov={(Trf−Tri)+(Vfb−Vlm)×(Kv2+Ki2×t)}
となる。したがって、
Trb=Trf−{(Trf−Tri)+(Vfb−Vlm)×(Kv2+Ki2×t)} (3)
ここで、Tri=Traを(3)式に代入すると、(4)が得られる。
Trb=Tra+(Vfb−Vlm)×(Kv2+Ki2×t)} (4)
(4)式よりにおいて、
t=0
とすると、制御切り換え直後のトルク指令Trbが求められ、
Trb=Tra+(Vfb−Vlm)×Kv2
となり、電流制御部11のトルク指令Trbは、切り換え直前のトルク指令Traを基準とするトルク指令を出力するため、モータ動作の連続性を保つことができる。
図3は、本発明の第1実施例のモータ制御装置において速度制御モードからトルク制御モードへ切り換えたときのトルク指令Trbと速度フィードバックVfbの挙動の一例を示す図である。(a)はトルク補償がない場合であり、(b)は本発明のトルク補償を行った場合である。
図3は、速度制御モードでは、速度指令Vrfで動作しており、速度フィードバックVfb=Vrfである。トルク指令Trbは、負荷(外乱)トルクである一定の内部トルク指令Traを出力し、トルク指令Trb=Traとなっている。
この状態から、外部トルク指令Trfが内部トルク指令Traよりも大きく(Trf>Tra)、速度制限指令Vlmが速度指令Vrfと等しい(Vlm=Vrf)条件のトルク制御モードへ切り換える。
(a)の場合、切り換え時は、余剰トルク演算部16の積分器163の積分値はゼロであり、速度制限指令Vlmと速度フィードバックVfbは等しいため、トルク指令Trbは外部トルク指令Trfが出力され、その結果、速度フィードバックVfbは、速度制限指令Vlmを超過していく。その後、速度制限指令に対する速度フィードバックの超過に対してPI制御し、求められた余剰トルクが外部トルク指令から差引かれ、最終的に、トルク指令Trbは切り換え前の内部トルク指令Traに収束し、速度フィードバックVfbは速度制限指令Vlmに収束する。
一方、(b)の場合、切り換え時は、余剰トルク演算部16の積分器163に初期値が設定されており、速度制限指令Vlmが速度フィードバックVfbと等しいため、トルク指令Trbは切り換え前の内部トルク指令Traと等しくなる。その結果、速度フィードバックVfbも切り換え前の速度と変化なく動作することができ、以後、トルク指令Trbは切り換え前の内部トルク指令Traを出力し続け、速度フィードバックVfbは切り換え前の速度を維持し続ける。
本実施例では、トルク制御モードへの切り換え時に外部トルク指令Trfから速度制御部10の積分器103の値Triを差引いた値Tinを余剰トルク演算部16の積分器163への初期値として与えたが、速度制御部10の積分器103の値Triの代わりに速度制御部10の出力である内部トルク指令Traを用いても良い。
以上、速度制御モードからトルク制御モードへの切り換え動作について、説明した。
つぎに、位置制御モードからトルク制御モードへの切り換え動作について、説明する。
図1では、速度指令を外部システムからの速度指令Vrfとしているが、モータ制御装置1内に位置指令と位置フィードバックを入力とする位置制御部を備えて、位置制御部から出力される信号を速度指令Vrfとしても良い。
速度制御と位置制御の差は、速度制御部10へ入力される速度指令Vrfの出所の違いだけであるため、速度制御モードからトルク制御モードへの切り換え動作と位置制御モードからトルク制御モードへの切り換え動作は、図1において同じとなる。
このように、本発明のトルク制御方法は、位置制御においても、速度制御モードからトルク制御モードへ切り換える方法と同様にして、位置制御モードからトルク制御モードへ切り換えることが可能である。
以上のように、トルク制御モードへの制御切り換えにおいて、外部トルク指令Trfと速度制御部10の積分値Triとの差を余剰トルク演算部16の積分器の初期値として与えているため、切り換え直後のトルク指令Trbを切り換え時点での内部トルク指令Traを基準とした値とすることができ、連続的なモータ動作を実現できる。すなわち、モータの実運転中に連続的な制御モード切り換えができるといえる。また、外部トルク指令の方向を反転した場合にも、反対方向の動作ができる。
本発明のモータ制御装置は、モータの実運転中に制御モードをトルク制御モードへダイレクトに切り換えられるので、NC等のモーションコントロールシステムにおいて産業上幅広く利用可能である。例えば、工作機械などへの適用には有効である。
本発明の第1実施例のモータ制御装置の構成と動作を示す図 本発明の第1実施例のモータ制御装置の動作の手順を示すフローチャート 本発明の第1実施例のモータ制御装置において速度制御モードからトルク制御モードへ切り換えたときのトルク指令Trbと速度フィードバックVfbの挙動の一例を示す図 第1従来例のモータ制御装置の構成を示す図 第1従来例のモータ制御装置の動作を示すフローチャート 第2従来例のモータ制御装置の構成を示す図
符号の説明
1、1a、1b モータ制御装置
2 モータ
3 位置検出器
6 速度検出器
10 速度制御部
11 電流制御部
12、12a 速度演算部
13 制御切換部
14 トルク指令切換器
15 補正トルク演算部
16 余剰トルク演算部
17 トルク補正判定部
18 スイッチ
41 速度制御ゲイン
42 積分制御部
43 暴走防止部
44 積分演算制御部
45 積分制御係数
71 トルク電流補正部
72 最大トルク制御部
73 ベクトル演算部
74 印加電圧作成部
75 補正演算部
101、161 比例ゲイン
102、162 積分ゲイン
103、163 積分器

Claims (10)

  1. 速度指令(Vrf)にモータ(2)の速度フィードバック(Vfb)が一致するようにPI(比例積分)制御演算を行い内部トルク指令(Tra)を算出する速度制御部(10)と、
    外部から指令される制御切換信号(Cmd)に基づいて前記速度指令(Vrf)に前記速度フィードバック(Vfb)が一致するように速度制御を行う速度制御モードと外部トルク指令(Trf)にモータの発生トルクが一致するようにトルク制御を行うトルク制御モードとの制御モード切り換えを行い切換信号(Sm)を出力する制御切換部(13)と、
    前記切換信号(Sm)に基づいて前記内部トルク指令(Tra)と前記外部トルク指令(Trf)とを切り換えてトルク指令(Trb)を出力するトルク指令切換器(14)と、
    前記トルク指令(Trb)に基づいて前記モータ(2)を駆動する電流制御部(11)とを備えたモータ制御装置において、
    トルク制御モードの時に前記外部トルク指令(Trf)を補正するトルク補正値(Trc)を算出する補正トルク演算部(15)を備え、
    前記制御切換部(13)は、速度制御モードからトルク制御モードへの切り換え時に前記外部トルク指令(Trf)と前記速度制御部(10)の積分器(103)の値(Tri)とに基づいて初期値(Tin)を算出し、
    前記補正トルク演算部(15)は、速度制限指令(Vlm)と前記速度フィードバック(Vfb)と前記初期値(Tin)とに基づいて前記トルク補正値(Trc)を算出することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 速度指令(Vrf)にモータ(2)の速度フィードバック(Vfb)が一致するようにPI(比例積分)制御演算を行い内部トルク指令(Tra)を算出する速度制御部(10)と、
    外部から指令される制御切換信号(Cmd)に基づいて位置指令に位置フィードバックが一致するように位置制御を行う位置制御モードと外部トルク指令(Trf)にモータの発生トルクが一致するようにトルク制御を行うトルク制御モードとの制御モード切り換えを行い切換信号(Sm)を出力する制御切換部(13)と、
    前記切換信号(Sm)に基づいて前記内部トルク指令(Tra)と前記外部トルク指令(Trf)とを切り換えてトルク指令(Trb)を出力するトルク指令切換器(14)と、
    前記トルク指令(Trb)に基づいて前記モータ(2)を駆動する電流制御部(11)とを備えたモータ制御装置において、
    トルク制御モードの時に前記外部トルク指令(Trf)を補正するトルク補正値(Trc)を算出する補正トルク演算部(15)を備え、
    前記制御切換部(13)は、位置制御モードからトルク制御モードへの切り換え時に前記外部トルク指令(Trf)と前記速度制御部(10)の積分器(103)の値(Tri)とに基づいて初期値(Tin)を算出し、
    前記補正トルク演算部(15)は、速度制限指令(Vlm)と前記速度フィードバック(Vfb)と前記初期値(Tin)とに基づいて前記トルク補正値(Trc)を算出することを特徴とするモータ制御装置。
  3. 前記制御切換部(13)は、前記積分器(103)の値(Tri)に代えて、前記内部トルク指令(Tra)に基づいて初期値(Tin)を算出することを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  4. 補正トルク演算部(15)は、比例ゲイン(161)と積分ゲイン(162)と積分器(163)とで構成し前記速度フィードバック(Vfb)から前記速度制限指令(Vlm)を差引いた偏差に前記比例ゲイン(161)の値を乗じた値と前記偏差に前記積分ゲイン(162)の値を乗じた値を前記積分器(163)で前記初期値(Tin)を初期値として積分した値とを加算した余剰トルク(Tov)を算出する余剰トルク演算部(16)と、
    前記余剰トルク(Tov)と前記速度フィードバック(Vfb)とに基づいて前記積分器(163)をクリアするクリア信号(Cl)と補正切換信号(Sc)とを発生するトルク補正判定部(17)と、
    前記補正切換信号(Sc)に基づいて前記余剰トルク(Tov)とゼロとを切り換えて前記トルク補正値(Trc)を出力するスイッチ(18)とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  5. 前記トルク補正判定部(17)は、前記余剰トルク(Tov)の符号と前記速度フィードバック(Vfb)の符号とが異なる場合に、前記クリア信号(Cl)を発生し、前記スイッチ(18)がゼロを出力するように前記補正切換信号(Sc)を発生することを特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. 速度指令(Vrf)にモータ(2)の速度フィードバック(Vfb)が一致するようにPI(比例積分)制御演算を行い内部トルク指令(Tra)を算出する速度制御部(10)と、
    外部から指令される制御切換信号(Cmd)に基づいて前記速度指令(Vrf)に前記速度フィードバック(Vfb)が一致するように速度制御を行う速度制御モードと外部トルク指令(Trf)にモータの発生トルクが一致するようにトルク制御を行うトルク制御モードとの制御モード切り換えを行い切換信号(Sm)を出力する制御切換部(13)と、
    前記切換信号(Sm)に基づいて前記内部トルク指令(Tra)と前記外部トルク指令(Trf)とを切り換えてトルク指令(Trb)を出力するトルク指令切換器(14)と、
    前記トルク指令(Trb)に基づいて前記モータ(2)を駆動する電流制御部(11)とを備えたモータ制御装置のトルク制御方法において、
    速度制御モードからトルク制御モードへの切り換え時に、前記外部トルク指令(Trf)と前記速度制御部(10)の積分器(103)の値(Tri)とに基づいて初期値(Tin)を算出するステップと、
    速度制限指令(Vlm)と前記速度フィードバック(Vfb)と前記初期値(Tin)とに基づいて前記外部トルク指令(Trf)を補正するトルク補正値(Trc)を算出するステップとを備えることを特徴とするモータ制御装置のトルク制御方法。
  7. 速度指令(Vrf)にモータ(2)の速度フィードバック(Vfb)が一致するようにPI(比例積分)制御演算を行い内部トルク指令(Tra)を算出する速度制御部(10)と、
    外部から指令される制御切換信号(Cmd)に基づいて位置指令に位置フィードバックが一致するように位置制御を行う位置制御モードと外部トルク指令(Trf)にモータの発生トルクが一致するようにトルク制御を行うトルク制御モードとの制御モード切り換えを行い切換信号(Sm)を出力する制御切換部(13)と、
    前記切換信号(Sm)に基づいて前記内部トルク指令(Tra)と前記外部トルク指令(Trf)とを切り換えてトルク指令(Trb)を出力するトルク指令切換器(14)と、
    前記トルク指令(Trb)に基づいて前記モータ(2)を駆動する電流制御部(11)とを備えたモータ制御装置のトルク制御方法において、
    位置制御モードからトルク制御モードへの切り換え時に、前記外部トルク指令(Trf)と前記速度制御部(10)の積分器(103)の値(Tri)とに基づいて初期値(Tin)を算出するステップと、
    速度制限指令(Vlm)と前記速度フィードバック(Vfb)と前記初期値(Tin)とに基づいて前記外部トルク指令(Trf)を補正するトルク補正値(Trc)を算出するステップとを備えることを特徴とするモータ制御装置のトルク制御方法。
  8. 前記初期値(Tin)は、前記積分器(103)の値(Tri)に代えて、前記内部トルク指令(Tra)に基づいて算出することを特徴とする請求項6または7に記載のモータ制御装置のトルク制御方法。
  9. 前記速度フィードバック(Vfb)から前記速度制限指令(Vlm)を差引いた偏差に比例ゲイン(161)の値を乗じた値と、前記偏差に積分ゲイン(162)の値を乗じた値を積分器(163)で前記初期値(Tin)を初期値として積分した値とを加算して余剰トルク(Tov)を算出し、
    前記余剰トルク(Tov)と前記速度フィードバック(Vfb)とに基づいて前記積分器(163)をクリアするクリア信号(Cl)と補正切換信号(Sc)とを発生し、
    前記補正切換信号(Sc)に基づいて前記トルク補正値(Trc)を前記余剰トルク(Tov)またはゼロに切り換えることを特徴とする請求項6または7に記載のモータ制御装置のトルク制御方法。
  10. 前記余剰トルク(Tov)の符号と前記速度フィードバック(Vfb)の符号とが異なる場合に、前記クリア信号(Cl)を発生し前記トルク補正値(Trc)をゼロとし、前記余剰トルク(Tov)の符号と前記速度フィードバック(Vfb)の符号とが同じ場合には、前記クリア信号(Cl)は発生せず前記トルク補正値(Trc)を前記余剰トルク(Tov)とすることを特徴とする請求項9に記載のモータ制御装置のトルク制御方法。
JP2007312227A 2007-12-03 2007-12-03 モータ制御装置およびそのトルク制御方法 Pending JP2009141987A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007312227A JP2009141987A (ja) 2007-12-03 2007-12-03 モータ制御装置およびそのトルク制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007312227A JP2009141987A (ja) 2007-12-03 2007-12-03 モータ制御装置およびそのトルク制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009141987A true JP2009141987A (ja) 2009-06-25

Family

ID=40872064

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007312227A Pending JP2009141987A (ja) 2007-12-03 2007-12-03 モータ制御装置およびそのトルク制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009141987A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011145366A1 (ja) * 2010-05-17 2011-11-24 三菱電機株式会社 モータ制御装置
KR101563270B1 (ko) 2014-05-29 2015-10-26 알에스오토메이션주식회사 제어 장치 및 제어 장치의 구동 방법
CN105610383A (zh) * 2014-11-13 2016-05-25 东芝机械株式会社 电动机械和显示方法
US9853585B2 (en) 2015-06-02 2017-12-26 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Motor control apparatus, motor control method and motor control program
CN107894749A (zh) * 2016-10-04 2018-04-10 发那科株式会社 伺服电动机控制装置及其方法、计算机可读取的记录介质
CN112764394A (zh) * 2020-12-29 2021-05-07 上海维宏电子科技股份有限公司 数控系统中实现针对工件加工轨迹进行限速控制的方法、设备、装置、处理器及其存储介质

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112011101670B4 (de) 2010-05-17 2018-09-13 Mitsubishi Electric Corporation Motorregler
DE112011101670T5 (de) 2010-05-17 2013-05-16 Mitsubishi Electric Corporation Motorregler
JP5372249B2 (ja) * 2010-05-17 2013-12-18 三菱電機株式会社 モータ制御装置
KR101354221B1 (ko) 2010-05-17 2014-01-22 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 모터 제어 장치
US8928267B2 (en) 2010-05-17 2015-01-06 Mitsubishi Electric Corporation Motor controller
WO2011145366A1 (ja) * 2010-05-17 2011-11-24 三菱電機株式会社 モータ制御装置
DE112011101670B9 (de) * 2010-05-17 2018-11-15 Mitsubishi Electric Corporation Motorregler
KR101563270B1 (ko) 2014-05-29 2015-10-26 알에스오토메이션주식회사 제어 장치 및 제어 장치의 구동 방법
CN105610383A (zh) * 2014-11-13 2016-05-25 东芝机械株式会社 电动机械和显示方法
CN105610383B (zh) * 2014-11-13 2018-09-11 东芝机械株式会社 电动机械和显示方法
US9853585B2 (en) 2015-06-02 2017-12-26 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Motor control apparatus, motor control method and motor control program
CN107894749A (zh) * 2016-10-04 2018-04-10 发那科株式会社 伺服电动机控制装置及其方法、计算机可读取的记录介质
CN107894749B (zh) * 2016-10-04 2020-08-04 发那科株式会社 伺服电动机控制装置及其方法、计算机可读取的记录介质
CN112764394A (zh) * 2020-12-29 2021-05-07 上海维宏电子科技股份有限公司 数控系统中实现针对工件加工轨迹进行限速控制的方法、设备、装置、处理器及其存储介质
CN112764394B (zh) * 2020-12-29 2022-05-03 上海维宏电子科技股份有限公司 工件加工轨迹的控制方法、设备、装置、处理器及其介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6519695B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
US10494017B2 (en) Electric power steering apparatus
US7126304B2 (en) Motor controller and electric power steering apparatus
JP2018108816A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2009141987A (ja) モータ制御装置およびそのトルク制御方法
KR100798222B1 (ko) 전동 파워 스티어링 제어 장치
JP2016172459A (ja) ステアリング装置
US9317028B2 (en) Electric motor control device
EP1863163B1 (en) Motor controller
US7720584B2 (en) Vehicular steering apparatus
JP2006298002A (ja) 電動パワーステアリング制御装置
JPH1127951A (ja) Pwmインバータ制御装置
JP2006217746A (ja) モータ制御装置
US8082080B2 (en) Electric power steering apparatus
JP5293136B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2006018431A (ja) サーボ制御装置
JP2001051722A (ja) 制御装置
JP2007210354A (ja) 車両用操舵装置
JP2005088709A (ja) ステアリング装置
JP2020090168A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2008056079A (ja) モータ制御装置
JP2007253670A (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP2010020705A (ja) 制御装置
KR100764217B1 (ko) 전자제어 파워 스티어링 시스템에서의 모터 출력 제어장치
JP2007069833A (ja) 電動パワーステアリング制御装置、および方法