JP2016172459A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源電圧の変動に関係なく電圧指令値を好適に補償することのできるステアリング装置を提供する。
【解決手段】EPSは、ステアリングホイールの操舵に基づき転舵輪を転舵させる操舵機構と、アシスト力の発生源たるモータと、モータに電圧を供給するバッテリとを備える。また、EPSは、電源電圧Vbattを検出する電圧センサと、操舵角θsを検出するステアリングセンサと、モータにアシスト力を発生させるべくq軸電圧指令値Vq*を演算し、q軸電圧指令値Vq*に基づきモータ制御信号を生成するモータ制御信号生成部とを備える。そして、EPSは、q軸電圧指令値Vq*を補償する補償量ΔVqを演算し、操舵角θsの絶対値が最大舵角近傍の所定操舵角以上である場合、電源電圧Vbattに基づいて電源補償成分ΔVqcompを演算することにより補償量ΔVqを導出する操舵角速度制限部61を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
ステアリングホイールの操舵に基づき転舵輪を転舵させる操舵機構に対し、モータにトルクを発生させることでステアリングホイールの操舵や転舵輪の転舵に制御的な関与を可能にしたステアリング装置がある。こうしたステアリング装置では、ステアリングホイールに生じた操舵角が最大舵角(ステアリングエンド)に達する、所謂、エンド当ての衝撃を緩和するように、制御的な関与をするようにしたものもある(例えば、特許文献1)。
特許文献1では、最大舵角近傍でのステアリングホイールに生じた操舵の操舵角速度に制限角速度を設定するようにすることで、エンド当ての衝撃を緩和するようにしている。具体的に、上記操舵角が最大舵角近傍の所定操舵角以上である場合に、該操舵角の増大に応じて制限角速度が小さくなるように該制限角速度を演算するようにしている。そして、特許文献1では、制限角速度と操舵角速度の差分に比例する補償量を演算し、電圧指令値を補償(補正)するようにしている。
特許第5556219号公報
ところで、特許文献1において、電圧指令値の補償は、操舵角速度の入力に基づき補償されるところ、補償対象とされる電圧指令値それ自体が電源の電圧(車両で言えば、バッテリの電源電圧)の変動を受け、上下しうる。そのため、電圧指令値に対する追従性を考慮して、電圧指令値の補償を比例制御で実現する場合、例えば、電源電圧が当初の設計想定より高く変動し、補償対象とされる電圧指令値それ自体が底上げされてしまうと、制限角速度が小さくなるように演算しても、該電圧指令値が底上げされた分については定常偏差として残ってしまう。一方、こうした電源電圧の影響を踏まえて、制限角速度を当初の設計想定の段階から低く設計する場合、制限角速度の調整の幅が狭まってしまい設計の自由度が低下してしまう。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電源電圧の変動に関係なく電圧指令値を好適に補償することのできるステアリング装置を提供することにある。
上記課題を解決するステアリング装置は、ステアリングホイールの操舵に基づき転舵輪を転舵させる操舵機構と、操舵機構に対して転舵輪を転舵させる転舵トルクを発生させるモータと、モータに印加される電圧の供給源たる電源とを備える。また、ステアリング装置は、電源の電源電圧を検出する電源電圧検出部と、操舵機構に生じた操舵角を検出する操舵角検出部と、モータに所定の転舵トルクを発生させるべく電圧指令値を演算する演算部と、電源電圧のうち電圧指令値に示される電圧をモータに印加すべくモータ制御信号を生成するモータ制御信号生成部とを備える。そして、ステアリング装置は、電圧指令値を補償するための複数成分として少なくとも電源補償成分を含む補償量を演算するものであって、操舵角が最大舵角近傍の所定操舵角以上である場合、電源電圧に基づいて電源補償成分を演算することにより補償量を導出する補償部を備えている。
ところで、電源電圧が変動することで電圧指令値が影響を受けてしまう場合がある。その点、上記構成によれば、電源電圧が変動する場合であっても、少なくとも操舵角検出部で検出される操舵角が最大舵角近傍の所定操舵角以上においては、電源電圧が変動することによる電圧指令値への影響を電源補償成分による補償(補正)により抑えることができる。
これにより、上記[発明が解決しようとする課題]で説明したように、エンド当ての衝撃を緩和するために、電源補償成分と異なる補償成分(例えば、制限角速度)を用いる場合、電源電圧が変動することで電圧指令値それ自体が底上げされたとしても、その底上げされた分だけ補償量として電源補償成分を加算なりすることができる。この場合、電圧指令値が底上げされる前に想定されていた補償結果を得るための補償量を確保できるように調整したりすることができ、該電圧指令値が底上げされた分について定常偏差が残ってしまうことが抑えられる。さらにこの場合、補償量を当初の設計想定の段階から電源電圧の変動の影響を踏まえる必要もなくなり、設計の自由度の低下が抑えられる。したがって、電源電圧の変動に関係なく電圧指令値を好適に補償することができる。
また、上記ステアリング装置において、補償部は、操舵角検出部で検出される操舵角に基づいて補償量を変動させるように電源補償成分を演算することが好ましい。
上記構成によれば、少なくとも操舵角検出部で検出される操舵角が最大舵角近傍の所定操舵角以上、すなわちステアリングホイールに生じる操舵角が最大舵角に達する手前から実際に操舵角が最大舵角に達するまでの間において、操舵角の変化に応じてその時々に適した補償を施すことができる。
また、上記ステアリング装置において、操舵機構に生じた操舵の操舵角速度を検出する操舵角速度検出部と、操舵角検出部で検出された操舵角に応じて許容される操舵角速度の上限としての制限角速度を演算する制限角速度演算部と、を更に備え、制限角速度演算部は、操舵角検出部で検出された操舵角の増大に基づいて制限角速度が小さくなるように演算するものであり、補償部は、操舵角速度が制限角速度よりも大きい場合、モータの回転角速度を抑制すべく、電圧指令値を補償するための補償基礎成分を演算するとともに、補償基礎成分に対して電源補償成分を加算することにより補償量を導出することが好ましい。
上記構成のように、電源電圧に依存する操舵角速度に基づく補償基礎成分のみで電圧指令値を補償する場合、電源電圧が変動してしまうと当初の設計想定の補償を実現できないような状況に陥る場合もある。その点、上記構成によれば、補償量として、操舵角速度に基づく補償基礎成分に対して電源電圧に基づく電源補償成分を加算することができる。そのため、例えば、電源電圧が当初の設計想定よりも高いことで電圧指令値それ自体が底上げされてしまったとしても、その底上げ分を電源補償成分の加算により大きく補償するような設定が可能になる。したがって、電源電圧の変動に関係なく電圧指令値を好適に補償することができる。
こうした電源補償成分の演算の手法として、具体的には、予め定めた基準電圧に対する電源電圧の差分電圧を検出する差分検出部を更に備え、演算部は、差分電圧が正値の場合、操舵角の増大に基づいて電源補償成分が大きくなるように演算することが好ましい。またさらに、制限角速度演算部としては、操舵角が最大舵角近傍の所定操舵角以上において、操舵角の増大に基づいて制限角速度が小さくなるように演算することが好ましい。
これら構成によれば、操舵角検出部で検出される操舵角が最大舵角近傍の所定操舵角以上において、操舵角の増大に基づいて補償基礎成分が大きくなるように演算されるとともに、操舵角の増大に基づいて電源補償成分が大きくなるように演算される。この場合、補償基礎成分が変化する状況と、電源補償成分が変化する状況との間に相関性を持たせることができる。これにより、補償基礎成分が大きくなるような状況では、電源電圧が高いことで電圧指令値それ自体が底上げされてしまったとしても、この底上げ分を電源補償成分が大きくなるような状況で補うことができる。したがって、電源電圧の変動に関係なく電圧指令値を好適に補償することができる。
本発明によれば、電源電圧の変動に関係なく電圧指令値を好適に補償することができる。
電動パワーステアリング装置の概略を示す図。 電動パワーステアリング装置におけるEPSECUの制御構成を示すブロック図。 電動パワーステアリング装置における操舵角速度制限部の制御構成を示すブロック図。 操舵角−制限角速度マップを示す図。 操舵角−補償ゲインマップを示す図。 操舵角速度制限部による補償q軸電圧指令値を演算する処理手順を示すフローチャート。 操舵角速度制限部による補償基礎成分を演算する処理手順を示すフローチャート。 操舵角速度制限部による電源補償成分を演算する処理手順を示すフローチャート。
以下、車両に搭載される電動パワーステアリング装置(以下、「EPS」という)の一実施形態を説明する。
図1に示すように、EPS1は、運転者のステアリング操作に基づいて転舵輪を転舵させる操舵機構7、運転者のステアリング操作を補助するEPSアクチュエータ20、及びEPSアクチュエータ20の作動を制御するEPSECU23を備える。
操舵機構7は、運転者により操作されるステアリングホイール2、及びステアリングホイール2と一体回転するステアリングシャフト3を備える。ステアリングシャフト3は、ステアリングホイール2の中心に連結されたコラムシャフト8、コラムシャフト8の下端部に連結されたインターミディエイトシャフト9、及びインターミディエイトシャフト9の下端部に連結されたピニオンシャフト10からなる。ピニオンシャフト10の下端部は、ピニオンシャフト10に交わる方向へ延びるラック軸5(正確にはラック歯が形成された部分4)に噛合される。したがって、ステアリングシャフト3の回転運動は、ピニオンシャフト10及びラック軸5からなるラックアンドピニオン機構6によりラック軸5の往復直線運動に変換される。こうした往復直線運動が、ラック軸5の両端にそれぞれ連結されたタイロッド11を介して左右の転舵輪12,12にそれぞれ伝達されることにより、これら転舵輪12,12の転舵角が変更される。
EPSアクチュエータ20は、コラム型のEPSアクチュエータであり、左右の転舵輪12,12を転舵させる転舵トルクとなるアシスト力の発生源であるモータ21を備える。モータ21としては、ブラシレスモータが採用される。モータ21は、減速機構22を介してコラムシャフト8に連結される。減速機構22は、モータ21の回転を減速し、当該減速した回転力をコラムシャフト8に伝達する。すなわち、ステアリングシャフト3にモータ21のトルクがアシスト力として付与されることにより、運転者のステアリング操作が補助される。
EPSECU23は、車両に設けられる各種のセンサの検出結果を運転者の要求あるいは走行状態を示す情報として取得し、これら取得される各種の情報に応じてモータ21を制御する。
各種のセンサとしては、例えば、回転角センサ24、トルクセンサ25、ステアリングセンサ26、車速センサ27、及び電圧センサ28がある。回転角センサ24は、操舵角速度検出部として機能し、モータ21に設けられてモータ21の回転角θmを検出する。トルクセンサ25は、コラムシャフト8に設けられて操舵トルクτを検出する。ステアリングセンサ26は、操舵角検出部として機能し、コラムシャフト8のトルクセンサ25よりも上流側(ステアリングホイール2側)に設けられて操舵角θsを検出する。車速センサ27は、車速(車両の走行速度)SPDを検出する。電圧センサ28は、電源電圧検出部として機能し、バッテリ30に設けられて電源電圧Vbattを検出する。バッテリ30は、図示しないオルタネータからの電力により充電される直流電源であり、EPSECU23に電力を供給可能に接続される。
EPSECU23は、回転角θm、操舵トルクτ、操舵角θs、及び車速SPDに基づきアシスト力の制御目標値を演算し、当該制御目標値をEPSアクチュエータ20に発生させるための駆動電力をモータ21に供給する。
次に、EPSECU23の各機能について、詳しく説明する。
図2に示すように、EPSECU23は、マイクロプロセッシングユニット等からなるEPS用マイコン41を備える。EPS用マイコン41は、PWM信号等のモータ制御信号Smを出力する。また、EPSECU23は、モータ制御信号Smに基づきモータ21へバッテリ30(+B)から駆動電力を供給するように駆動するインバータ回路等の駆動回路42を備える。
駆動回路42は、直列に接続された一対のスイッチング素子(FET)を基本単位(アーム)として各相に対応する3つのアームを並列接続してなる周知のPWMインバータであり、EPS用マイコン41の出力するモータ制御信号Smは、駆動回路42を構成する各スイッチング素子のオンduty比を規定する。モータ制御信号Smが各スイッチング素子のゲート端子に印加され、同モータ制御信号Smに応答して各スイッチング素子がオン/オフすることにより、バッテリ30の電圧が三相の駆動電力に変換されてモータ21に供給される。
EPSECU23には、モータ21に通電される各相電流値Iu,Iv,Iwを検出するための電流センサ43u,43v,43wが接続される。EPSECU23のEPS用マイコン41は、モータ21の各相電流値Iu,Iv,Iwと、上述した回転角θm、操舵トルクτ、操舵角θs、及び車速SPDに基づいて駆動回路42に出力するモータ制御信号Smを演算する。
すなわち、EPS用マイコン41は、操舵機構7に付与するアシスト力の制御目標値として電流指令値を演算する電流指令値演算部46と、駆動回路42の作動を制御するためのモータ制御信号Smを生成する演算部としても機能するモータ制御信号生成部47とを備える。
電流指令値演算部46は、操舵トルクτ及び車速SPDに基づいて、d/q座標系におけるq軸電流指令値Iq*を演算する。モータ制御信号生成部47には、電流指令値演算部46の出力するq軸電流指令値Iq*とともに、各相電流値Iu,Iv,Iw、及び回転角θmが入力される。なお、d軸電流指令値Id*については、モータ制御信号生成部47内において「Id*=0」が演算される。モータ制御信号生成部47は、各相電流値Iu,Iv,Iw及び回転角θm(電気角)に基づいて、d/q座標系における電流フィードバック制御を実行することによりモータ制御信号Smを生成する。
具体的に、モータ制御信号生成部47において、各相電流値Iu,Iv,Iwは、回転角θmとともに3相/2相変換部51に入力されることで、d/q座標系のd軸電流値Id及びq軸電流値Iqに変換される。このように変換されたq軸電流値Iqは、上記q軸電流指令値Iq*とともに減算器52qに入力される。一方、q軸電流値Iqとともに変換されたd軸電流値Idは、d軸電流指令値Id*とともに減算器52dに入力される。これら減算器52d,52qにおいて、それぞれd軸電流偏差ΔId及びq軸電流偏差ΔIqが演算される。このように演算されたd軸電流偏差ΔId及びq軸電流偏差ΔIqは、それぞれ対応するF/B制御部53d,53qに入力される。
そして、各F/B制御部53d,53qにおいて、その制御目標値であるd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*に実電流であるd軸電流値Id及びq軸電流値Iqを追従させためのフィードバック制御が行われる。各F/B制御部53d,53qは、入力されたd軸電流偏差ΔId及びq軸電流偏差ΔIqに所定のF/Bゲイン(比例ゲイン)を乗ずる比例制御により、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を演算する。
q軸電圧指令値Vq*は、後述する操舵角速度制限部61に入力され、該操舵角速度制限部61において補償q軸電圧指令値Vq**が演算される。補償q軸電圧指令値Vq**は、d軸電圧指令値Vd*及び回転角θmとともに2相/3相変換部55に入力されることで、三相の相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換される。
このように変化された各相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*は、PWM変換部56に入力される。PWM変換部56では、各相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に対応するduty指令値が生成されるとともに、これら各duty指令値に示されるオンduty比を有するモータ制御信号Smが生成される。そして、EPS用マイコン41は、このようにして生成したモータ制御信号Smを、駆動回路42に出力することにより、その作動、即ちモータ21への駆動電力の供給を制御する。
また、EPS用マイコン41は、回転角センサ24で検出される回転角θmを微分して得られるモータ回転角速度ωmをステアリングホイール2に生じた操舵の操舵角速度ωsに変換する回転角速度変換部57を備える。後述する操舵角速度制限部61には、こうして変換された操舵角速度ωsが入力される。また、EPS用マイコン41には、電圧センサ28で検出される電源電圧Vbattが入力される。
次に、操舵角速度制限部61の各機能について、さらに詳しく説明する。
操舵角速度制限部61は、補償部として機能し、ステアリング操作が最大舵角(ステアリングエンド)近傍まで操舵される場合、速い操舵角速度で操舵角の絶対値を増大させる切り込み操舵を行うことで、ラック軸5がラックハウジング(図示略)に衝突して操舵機構7に加わる衝撃、所謂、エンド当てによる衝撃を緩和する機能を有する。こうした機能を実現すべく、操舵角速度制限部61は、q軸電圧指令値Vq*を補償q軸電圧指令値Vq**に演算する機能を有する。
図3に示すように、操舵角速度制限部61は、ここでの処理に供する各種演算器62〜65と、補償q軸電圧指令値Vq**のうち補償基礎成分ΔVq0を生成する基礎成分生成部70と、補償q軸電圧指令値Vq**のうち電源補償成分ΔVqcompを生成する電源補償成分生成部80とを有する。
基礎成分生成部70は、操舵角θsと、操舵角速度ωsとを入力する。基礎成分生成部70は、制限角速度演算部として機能し、操舵角θsを入力すると、操舵角−制限角速度マップ71に基づいて制限角速度ωlimを演算し、該制限角速度ωlimを2値の減算機能を有する演算器73の減算側に出力する。
図4に示すように、操舵角−制限角速度マップ71は、操舵角θsの絶対値と制限角速度ωlimとの関係を示しており、操舵角θsの絶対値が操舵可能な舵角範囲の最大舵角近傍の所定操舵角θsth以上の場合、該操舵角θsの増大に基づいて制限角速度ωlimが小さくなるように設定される。所定操舵角θsthは、ステアリング操作のエンド当て時の衝撃を緩和するのに適当であるとして経験的に導かれる値として設定される。
また、基礎成分生成部70は、操舵角速度ωsを入力すると、絶対値変換機能を有する演算器72が操舵角速度ωsの絶対値|ωs|を演算し、該絶対値|ωs|を演算器73の加算側に出力する。演算器73は、絶対値|ωs|と制限角速度ωlimの差(|ωs|−ωlim)を演算し、該演算の結果を乗算機能を有する演算器74に出力する。演算器74は、絶対値|ωs|と制限角速度ωlimの差(|ωs|−ωlim)に対して補償ゲインK1を乗算し、該乗算の結果を補償基礎成分ΔVq0として、加算機能を有する演算器62に出力する。
電源補償成分生成部80は、操舵角θsと、電源電圧Vbattとを入力する。電源補償成分生成部80は、操舵角θsを入力すると、操舵角−補償ゲインマップ81に基づいて補償ゲインK2を演算し、該補償ゲインK2を乗算機能を有する演算器86に出力する。
図5に示すように、操舵角−補償ゲインマップ81は、操舵角θsの絶対値と補償ゲインK2との関係を示しており、操舵角θsの絶対値が操舵可能な舵角範囲の最大舵角近傍の所定操舵角θsth以上の場合、該操舵角θsの増大に基づいて補償ゲインK2が大きくなるように設定される。この所定操舵角θsthは、ステアリング操作のエンド当て時の衝撃を緩和するのに適当であるとして経験的に導かれる値であって、操舵角−制限角速度マップ71と同一の値として設定される。
また、電源補償成分生成部80は、差分電圧検出部として機能し、電源電圧Vbattを入力すると、微小な変動を平均化(平滑化)する機能を有するLPF(ローパスフィルタ)83で電源電圧Vbattをフィルタ処理し、該処理により定常的な変化として補正した電源電圧Vbattを減算機能を有する演算器84の加算側に出力する。演算器84の減算側には、予め定めた基準電圧(BaseV)82が入力される。基準電圧82は、車両の所謂、アイドル時の状況で想定されるとして経験的に導かれる電圧(ここでは、12V)に設定される。すなわち、基準電圧82は、アイドル時や車両が低速走行であることでアイドル時に近い、すなわち車両のエンジンが比較的に低回転であって、最大舵角に達するステアリング操作(エンド当て)が可能な状況でのバッテリ30の電圧として定められている。
演算器84は、フィルタ処理後の電源電圧Vbattと基準電圧82の差分電圧(Vbatt−BaseV)、すなわち電源電圧Vbattを基準電圧82にオフセットし、該オフセット後の電源電圧Vbatt(差分電圧)を乗算機能を有する演算器85に出力する。演算器85は、オフセット後の電源電圧Vbatt(差分電圧)に変換係数を乗算してd/q座標系におけるq軸オフセット電圧Voffに変換し、演算器86に出力する。変換係数は、3相の電力に基づく電圧をd/q座標系の電力に基づく電圧で現す際に3/2(2分の3)の平方根を乗算する要領で、バッテリ30(直流電源)に基づく電圧をd/q座標系の電力に基づく電圧で現すために1/2(2分の1)の平方根を乗算する。演算器86は、q軸オフセット電圧Voffに対して補償ゲインK2を乗算し、該乗算の結果を電源補償成分ΔVqcompとして、演算器62に出力する。
そして、操舵角速度制限部61の演算器62は、基礎成分生成部70で導出された補償基礎成分ΔVq0と、電源補償成分生成部80で演算された電源補償成分ΔVqcompとの和(ΔVq0+ΔVqcomp)を演算し、該演算の結果を補償量ΔVqとして判定機能を有するΔVq判定演算器63に出力する。ΔVq判定演算器63は、補償量ΔVqが零以上(ΔVq≧0)の場合(YES)、補償量ΔVqをそのまま減算機能を有する演算器65に出力する。一方、ΔVq判定演算器63は、補償量ΔVqが零未満(ΔVq<0)の場合(NO)、補償量ΔVqを零、すなわち「補償量なし」として演算器65の減算側に出力する。
また、操舵角速度制限部61は、q軸電圧指令値Vq*を入力すると、絶対値変換機能を有する演算器64がq軸電圧指令値Vq*の絶対値Vqを演算し、該絶対値Vqを演算器65の加算側に出力する。演算器65は、絶対値Vqと補償量ΔVqの差(Vq−ΔVq)を演算し、該演算の結果を補償q軸電圧指令値Vq**として2相/3相変換部55に出力する。
このように、基礎成分生成部70は、操舵角θsによってステアリング操作の状況を把握し、その状況に適した操舵角速度に操舵角速度ωsを調整するための補償量として、補償基礎成分ΔVq0を導出する。
また、電源補償成分生成部80は、操舵角θsによってステアリング操作の状況を把握し、その状況に適した電源電圧Vbattの基準電圧82に対する変動の影響を補償ゲインK2によって調整するための補償量として、電源補償成分ΔVqcompを導出する。補償ゲインK2の変化は、操舵角θsの増大に基づき制限角速度ωlimが示す変化と相反するように設定される。すなわち、電源補償成分ΔVqcompは、制限角速度ωlimが小さくなることで補償基礎成分ΔVq0が大きく変化しうる状況において、こうした変化に追従すべく大きく変化しうるように補償ゲインK2の変化が設定される。
すなわち、操舵角速度制限部61は、補償基礎成分ΔVq0と電源補償成分ΔVqcompから演算される補償量ΔVqによって、エンド当て時のモータ21のモータ回転角速度ωmを抑制、すなわちその時の操舵角θsに基づき演算される制限角速度ωlimに近付くように操舵角速度ωsを減衰させるようにq軸電圧指令値Vq*を補償(補正)する。また、q軸電圧指令値Vq*を補償(補正)する際には、操舵角速度ωsを制限角速度ωlimに単に近付けるのではなく、刻一刻と変動するバッテリ30の電源電圧Vbattの状況まで加味される。
次に、q軸電圧指令値Vq*を補償して補償q軸電圧指令値Vq**を導出する際に操舵角速度制限部61が行う処理手順について説明する。なお、操舵角速度制限部61は、q軸電圧指令値Vq*を入力する度(所定の制御周期毎)に以下の処理を行う。
図6に示すように、操舵角速度制限部61は、所定のタイミングで操舵角θs、操舵角速度ωs、及びq軸電圧指令値Vq*といった各状態量を取得し(ステップS101)、そのうち特に操舵角θs及び操舵角速度ωsに基づきステアリング操作による操舵状態が切り込み状態であるか否かを判定する(ステップS102)。ステップS102にて、操舵角速度制限部61は、操舵角θs及び操舵角速度ωsの符号(ステアリングホイール2の操舵方向)が同一であるか否かを判定する。操舵角θs及び操舵角速度ωsの符号が同一でない場合(ステップS102:NO)、操舵角速度制限部61は、操舵状態が切り込み状態でないと判定し、先に入力しているq軸電圧指令値Vq*を補償しないでそのまま補償q軸電圧指令値Vq**とするVq**演算を行う(ステップS108)。その後、操舵角速度制限部61は、q軸電圧指令値Vq*を補償q軸電圧指令値Vq**として出力する。
一方、ステップS102にて、操舵角θs及び操舵角速度ωsの符号が同一である場合(ステップS102:YES)、操舵角速度制限部61は、操舵状態が切り込み状態であると判定する。以後、操舵角速度制限部61は、基礎成分生成部70にて補償基礎成分ΔVq0を生成(導出)するΔVq0演算処理(ステップS103)を行うとともに、電源補償成分生成部80にて電源補償成分ΔVqcompを生成(導出)するΔVqcomp演算処理(ステップS104)を行う。
ここで、ΔVq0演算処理(ステップS103)について、詳しく説明する。
図7に示すように、操舵角速度制限部61の基礎成分生成部70では、ωlim演算が行われる(ステップS201)。ステップS201にて、基礎成分生成部70では、先に入力している操舵角θsの絶対値と操舵角−制限角速度マップ71とに基づいて制限角速度ωlimが演算される。
続いて、基礎成分生成部70では、先に入力している操舵角速度ωsの絶対値|ωs|が演算器72にて演算され、該絶対値|ωs|と先に演算した制限角速度ωlimとの差(|ωs|−ωlim)が演算器73にて演算され、該演算の結果が零よりも大きいか否かが判定される(ステップS202)。ステップS202にて、基礎成分生成部70では、q軸電圧指令値Vq*の補償の要否が判定される。すなわち、絶対値|ωs|と制限角速度ωlimとの差(|ωs|−ωlim)が零未満の場合(ステップS202:NO)、基礎成分生成部70では、操舵角速度ωsが先に演算された制限角速度ωlimに達しておらず補償によって操舵角速度ωsを抑える必要がないと判断され、ΔVq0演算処理が終了される。その後、操舵角速度制限部61は、ステップS108同様、先に入力しているq軸電圧指令値Vq*を補償しないでそのまま補償q軸電圧指令値Vq**とするVq**演算を行い、q軸電圧指令値Vq*を補償q軸電圧指令値Vq**として出力する。
一方、ステップS202にて、絶対値|ωs|と制限角速度ωlimとの差(|ωs|−ωlim)が零よりも大きい場合(ステップS202:YES)、基礎成分生成部70では、操舵角速度ωsが先に演算された制限角速度ωlimに達しており補償によって操舵角速度ωsを抑える必要があると判断される。この場合、基礎成分生成部70では、先に演算した絶対値|ωs|と先に演算した制限角速度ωlimとの差(|ωs|−ωlim)に補償ゲインK1を乗算した補償基礎成分ΔVq0(K1×(|ωs|−ωlim))が演算器73にて演算され(ステップS203)、ΔVq0演算処理が終了される。その後、操舵角速度制限部61は、ΔVqcomp演算処理(ステップS104)に移行する。
ここで、ΔVqcomp演算処理(ステップS104)について、詳しく説明する。
図8に示すように、操舵角速度制限部61の電源補償成分生成部80では、K2演算が行われる(ステップS301)。ステップS301にて、電源補償成分生成部80では、先に入力している操舵角θsと操舵角−補償ゲインマップ81とに基づいて補償ゲインK2が演算される。
続いて、電源補償成分生成部80では、基準電圧82にオフセットした電源電圧Vbatt(Vbatt−BaseV)が演算器84にて演算されるとともに、q軸オフセット電圧Voffが演算器85にて演算される(ステップS302)。
続いて、電源補償成分生成部80では、先に演算したq軸オフセット電圧Voffに補償ゲインK2を乗算した電源補償成分ΔVqcomp(K2×Voff)が演算器86にて演算(導出)され(ステップS303)、ΔVqcomp演算処理が終了される。その後、操舵角速度制限部61は、ΔVq演算(ステップS105)の処理に移行する。
ステップS105にて、操舵角速度制限部61は、先に演算された補償基礎成分ΔVq0とΔVqcompとを加算した補償量ΔVq(ΔVq0+ΔVqcomp)を演算器62にて演算する。
続いて、操舵角速度制限部61は、補償量ΔVqが零以上であるか否かをΔVq判定演算器63にて判定する(ステップS106)。ステップS106にて、操舵角速度制限部61では、電源電圧Vbattの状況を加味してのq軸電圧指令値Vq*の補償の要否が判定される。すなわち、補償量ΔVqが零未満の場合(ステップS106:NO)、操舵角速度制限部61では、操舵角速度ωsを抑制すべき状況であるにもかかわらず却って操舵角速度ωsを促進させてしまうと判断される。この場合、操舵角速度制限部61は、先に入力しているq軸電圧指令値Vq*を補償しないでそのまま補償q軸電圧指令値Vq**とするVq**演算(ステップS108)を行い、q軸電圧指令値Vq*を補償q軸電圧指令値Vq**として出力する。すなわちこの場合、操舵角速度制限部61は、補償量ΔVqを零(0)、「補償なし」としている。
一方、ステップS106にて、補償量ΔVqが零以上の場合(ステップS106:YES)、操舵角速度制限部61では、操舵角速度ωsを抑制すべき状況と判断される。この場合、操舵角速度制限部61は、先に入力しているq軸電圧指令値Vq*の絶対値Vqを演算器64にて演算し、該絶対値Vqから先に演算された補償量ΔVqを減算するVq**演算(ステップS107)を演算器65にて行い、該演算の結果を補償q軸電圧指令値Vq**(Vq−ΔVq)として出力する。すなわちこの場合、操舵角速度制限部61は、補償量ΔVqを補償に適用している。
以上に説明したEPS1によれば、以下の(1)〜(6)に示す作用及び効果を奏する。
(1)ステアリング操作が最大舵角(ステアリングエンド)近傍まで操舵される場合、操舵角速度制限部61により、q軸電圧指令値Vq*の絶対値が減少するように補償された補償q軸電圧指令値Vq**に基づいてモータ制御信号Smが生成される。これにより、モータ21への印加電圧が低減する。モータ回転角速度ωmは、モータ21への印加電圧に比例するため、q軸電圧指令値Vq*を上記のように補償することにより、モータ回転角速度ωmが減速する。こうしたモータ回転角速度ωmの減速が減速機構22を介して連結されたステアリングシャフト3に伝達されるとともに、ステアリングホイール2に生じた操舵の操舵角速度ωsを抑制するように伝達される。
もっとも、モータ21の印加電圧は、元を辿ればバッテリ30の電源電圧Vbattに他ならない。バッテリ30の電源電圧Vbattは、アイドル時であるか走行中であるかエアコン等の電装品の使用状況等により、その電圧が変動する。このように電源電圧Vbattが変動することでq軸電圧指令値Vq*が影響を受けてしまう場合がある。これは、操舵角速度ωsがモータ21の印加電圧に比例することに起因する。例えば、電源電圧Vbattが設計想定(基準電圧82と設定する12V)よりも高い状況では、モータ21の印加電圧として供給可能な電圧も底上げされる。
このように供給可能な電圧が底上げされる場合、エンド当ての衝撃の緩和効果を維持しようとすれば、その底上げ前よりも底上げ分だけ余分にq軸電圧指令値Vq*を補償することができなければ、モータ回転角速度ωm、すなわちステアリングホイール2に生じた操舵の操舵角速度ωsを十分に抑制することができなくなる。こうして十分に抑制することができない電圧の底上げ分の差は、q軸電圧指令値Vq*を比例制御による電流フィードバックで生成する場合、定常偏差となって留まり続けてしまう。
その点、電源補償成分生成部80では、電源電圧Vbattが設計想定(基準電圧82と設定する12V)よりも高い場合、ΔVqcomp演算処理(ステップS104)を通じて電源補償成分ΔVqcompが正値として演算される。この場合、操舵角θsの絶対値が所定操舵角θsth以上であって、さらにその時の制限角速度ωlimを超える操舵角速度ωsでステアリング操作が行われていたとすると、基礎成分生成部70では、ΔVq0演算処理(ステップS103)を通じて操舵角速度ωsを抑えるべく、補償基礎成分ΔVq0が演算される。
こうした補償基礎成分ΔVq0に対しては、ΔVqcomp演算処理を通じて演算される正値の電源補償成分ΔVqcompが、ΔVq演算(ステップS105)を通じて余分に加算される。そのため、電源電圧Vbattが基準電圧82よりも高い場合、電源電圧Vbattが基準電圧82未満である場合よりも、補償量ΔVqが大きくなり、操舵角速度ωsを抑制する量が拡大される。
これにより、電源電圧Vbattが基準電圧82よりも高く変動する場合であっても、操舵角θsが最大舵角近傍の所定操舵角θsth以上においては、電源電圧Vbattが基準電圧82よりも高く変動することによるq軸電圧指令値Vq*への影響を補償量ΔVqによる補償(補正)により抑えることができる。
すなわちこの場合、電源電圧Vbattが基準電圧82よりも高いことでq軸電圧指令値Vq*が底上げされる前に想定されていた補償結果を得るための補償量ΔVqを確保できるように調整することができ、該q軸電圧指令値Vq*が底上げされた分について定常偏差が残ってしまうことが抑えられる。さらにこの場合、補償量ΔVqを当初の設計想定の段階から電源電圧Vbattの変動の影響を踏まえる必要もなくなり、設計の自由度の低下が抑えられる。したがって、電源電圧Vbattの変動に関係なくq軸電圧指令値Vq*を好適に補償することができる。
(2)一方、電源電圧Vbattが設計想定(基準電圧82と設定する12V)よりも低い状況では、モータ21の印加電圧として供給可能な電圧も低下される。
このように供給可能な電圧が低下される場合、その低下前よりも低下分だけ抑えてq軸電圧指令値Vq*を補償することができなければ、モータ回転角速度ωm、すなわちステアリングホイール2に生じた操舵の操舵角速度ωsを抑制し過ぎてしまうことになる。これにより、ステアリング操作の操舵感に違和感を与えてしまう。
その点、電源補償成分生成部80では、電源電圧Vbattが設計想定(基準電圧82と設定する12V)よりも低い場合、ΔVqcomp演算処理を通じて電源補償成分ΔVqcompが負値として演算される。この場合、操舵角θsの絶対値が所定操舵角θsth以上であって、さらにその時の制限角速度ωlimを超える操舵角速度ωsでステアリング操作が行われていたとすると、基礎成分生成部70では、ΔVq0演算処理を通じて操舵角速度ωsを抑えるべく、補償基礎成分ΔVq0が演算される。
こうした補償基礎成分ΔVq0に対しては、ΔVqcomp演算処理を通じて演算される負値の電源補償成分ΔVqcompが、ΔVq演算を通じて抑えられるように減算される。そのため、電源電圧Vbattが基準電圧82よりも低い場合、電源電圧Vbattが基準電圧82以上である場合よりも、補償量ΔVqが小さくなり、操舵角速度ωsを抑制する量が抑えられる。
これにより、電源電圧Vbattが基準電圧82よりも低く変動する場合であっても、操舵角θsが最大舵角近傍の所定操舵角θsth以上においては、電源電圧Vbattが基準電圧82よりも低く変動することによるq軸電圧指令値Vq*への影響を補償量ΔVqによる補償(補正)により抑えることができる。したがって、電源電圧Vbattの変動に関係なくq軸電圧指令値Vq*を好適に補償することができる。
(3)ΔVqcomp演算処理では、操舵角−補償ゲインマップ81に基づいて、操舵角θsの絶対値が最大舵角近傍の所定操舵角θsth以上、すなわち操舵角θsの絶対値が最大舵角に達する手前から実際に操舵角θsの絶対値が最大舵角に達するまでの間において、操舵角θsの変化に応じてその時々に適した補償を施すことができる。
(4)ΔVq0演算処理では、操舵角θsの絶対値が最大舵角近傍の所定操舵角θsth以上において、操舵角θsの絶対値の増大に基づいて補償基礎成分ΔVq0が大きくなるように演算される。また、ΔVqcomp演算処理では、操舵角θsの絶対値が最大舵角近傍の所定操舵角θsth以上において、操舵角θsの増大に基づいて電源補償成分ΔVqcompが大きくなるように演算される。この場合、補償基礎成分ΔVq0が大きくなるように変化する状況と、電源補償成分ΔVqcompが大きくなるように変化する状況との間に相関性を持たせることができる。これにより、補償基礎成分ΔVq0が大きくなるような状況では、電源電圧Vbattが基準電圧82よりも高いことでq軸電圧指令値Vq*それ自体が底上げされてしまったとしても、この底上げ分を電源補償成分ΔVqcompが大きくなるような状況で補うことができる。したがって、電源電圧Vbattの変動に関係なくq軸電圧指令値Vq*を好適に補償することができる。
(5)本実施形態で想定される電源電圧Vbattの変動といっても、ステアリング操作の操舵感に影響を与えないような微小な変動から、ステアリング操作の操舵感に影響を与えるような大きな変動まで様々である。ただし、ステアリング操作の操舵感に影響を与えないような微小な変動に対していちいち補償してしまっていては、却ってステアリング操作の操舵感に悪影響を与えかねない。
その点、ΔVqcomp演算処理に供される電源電圧Vbattは、LPF83によりフィルタ処理される。これにより、電源補償成分ΔVqcompは、電源電圧Vbattの定常的な変化に対する影響として補償量ΔVqに反映されることから、電源補償成分ΔVqcompの微小な変動の発生を抑えることができる。また、微小な変動の発生が抑えられる場合、補償ゲインK2が無駄に大きくなることを抑えることができ、無駄な補償の発生を抑えることができる。これにより、ステアリング操作の操舵感への影響を抑えながら、電源電圧Vbattの変動に関係なくq軸電圧指令値Vq*を好適に補償することができる。
(6)補償基礎成分ΔVq0による補償の要否の判断の精度を高めるために実際のステアリング操作の状況で想定される操舵角速度ωsに対して制限角速度ωlimを近付けて設定する場合もある。この場合、操舵角速度ωsそれ自体がそもそも振動し易い特性を有するところ、ステップS202の判定結果(「YES」又は「NO」)がめまぐるしく切り替わることが想定される。
その点、ΔVqcomp演算処理では、操舵角速度ωsの絶対値と制限角速度ωlimとの差に関係なく電源補償成分ΔVqcompが演算される。これにより、操舵角速度ωsが振動していたとしても、こうした振動に関係なく電源補償成分ΔVqcompが演算される。したがって、補償が必要な場面で適切な補償が担保されなくなるような事態の発生を抑えることができ、電源補償成分ΔVqcompによる補償の反映を安定させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・q軸電圧指令値Vq*は、比例制御(所謂、P制御)による電流フィードバックにより演算される他、比例制御及び微分制御(所謂、PD制御)による電流フィードバックにより演算される場合であっても、上記実施形態に準じた効果を奏する。
・操舵角−制限角速度マップ71と操舵角−補償ゲインマップ81との間では、最大舵角近傍の所定操舵角を異ならせてもよい。例えば、操舵角−補償ゲインマップ81では、所定操舵角を操舵角−制限角速度マップ71の所定操舵角よりも手前に設定することで、エンド当て時以外の状況での電源電圧Vbattの変動による影響を補償するような機能拡張にも柔軟に応じることができる。
・電源補償成分生成部80、すなわちΔVqcomp演算処理では、電源電圧Vbattが基準電圧82よりも高い場合、少なくとも電源補償成分ΔVqcompが演算されるようにしていればよい。エンド当て時、電源電圧Vbattの変動により補償量ΔVqが足りなくなる状況については少なくとも対処可能にすることで、上記実施形態の(1)の作用及び効果については奏しうる。
・上記実施形態では、少なくとも電源補償成分生成部80、すなわちΔVqcomp演算処理を有していればよく、基礎成分生成部70として、操舵角θsの絶対値の増大に基づきモータ21に発生させるトルクを低減させることでエンド当て時の衝撃を緩和するトルク低減補償を実施するものであってもよい。その他、補償基礎成分ΔVq0としては、予め定められた所定値とする等、演算の態様を変更したものであってもよい。
・ΔVq0演算処理やΔVqcomp演算処理では、制限角速度ωlimや補償ゲインK2を操舵角θsの絶対値に基づき演算するための演算式を予め内部に用意しておき、こうした演算式を用いた演算が行われるものであってもよい。
・操舵角−補償ゲインマップ81では、その変化を滑らかな曲線としたり、ステップ状にしたりしてもよく、操舵角−制限角速度マップ71が示す変化と相反していなくてもよい。その他の例として、操舵角−補償ゲインマップ81では、操舵角θsの絶対値が最大舵角で補償ゲインK2が最大でなくてもよい。こうした変更は、操舵角−制限角速度マップ71に対して適用してもよい。
・電源補償成分生成部80には、LPF83を組み込まないで実現することもできる。この場合、基準電圧82を12Vよりも高く設定する等して、電源電圧Vbattの微小な変動を検出し難くなるように設計することもできる。
・基準電圧82は、上記実施形態で例示したアイドル時の状況で想定される電圧からずらして設定してもよい。すなわち、基準電圧82をアイドル時の状況で想定される電圧よりも高く設定する場合(例えば、13V等)、上記別例でも説明したように、電源補償成分ΔVqcompの適用状況を絞ることができるようになる。一方、基準電圧82をアイドル時の状況で想定される電圧よりも低く設定する場合(例えば、10V等)、電源補償成分ΔVqcompの適用状況を拡げることができ、エンド当て時以外の状況での電源電圧Vbattの変動による影響を補償することができるようになる。すなわち、基準電圧82の調整によって、様々な状況での用途にも柔軟に応じていくことができる。
・上述した適用状況を絞る手法として、基準電圧82をアイドル時の状況で想定される電圧よりも高く設定する手法の他、ΔVqcomp演算処理のステップS301の先の処理として、ΔVq0演算処理のステップS202に相当する処理を組み込むようにしてもよい。この手法によれば、エンド当て時の電源電圧Vbattの変動によるq軸電圧指令値Vq*への影響に特化したシステムを構築することができる。
・操舵角θsは、ステアリング中立位置及び回転角センサ24により検出されるモータ回転角θmに基づいて推定されるようにしてもよい。また、ピニオンシャフト10のピニオン角を操舵角θsとして検出してもよい。
・操舵角速度ωsは、ステアリングセンサ26により検出される操舵角θsを微分して検出する等、その他の態様で検出されるようにしてもよい。
・操舵角速度制限部61は、ステアリング操作による操舵状態が切り込み状態であるか否かに関係なくq軸電圧指令値Vq*を補償するようにしてもよい。
・上記実施形態では、補償量ΔVqの最小値が零となる(ΔVq判定演算器63やステップS106の機能)ようにしたが、これに限らず、q軸電圧指令値Vq*を補正した結果、符号が反転し、q軸電圧指令値Vq*と補償q軸電圧指令値Vq**の符号が逆になるようにしてもよい。この場合には、モータ21を逆回転させる電圧を印加することにより、モータ回転角速度ωmが抑制される。
・上記実施形態では、電流センサ43u,43v,43wの3つの電流センサを用いることとしたが、これに限らず、2つの電流センサ(例えば電流センサ43u,43v)を用いて各相電流値Iu,Iv,Iwを検出するようにしてもよい。
・上記実施形態では、定常偏差が現れないような比例制御、積分制御、及び微分制御(所謂、PID制御)による電流フィードバックによりq軸電圧指令値Vq*が演算される場合であっても、エンド当て時の偏差を追従する際の変化過程の調整には役立ちうる。
・上記実施形態では、EPS1をコラム型のEPSアクチュエータで具体化したが、ラック(アシスト)型のEPSアクチュエータやピニオン(アシスト)型のEPSアクチュエータに適用してもよい。
・上記実施形態では、EPSアクチュエータ20の駆動源であるモータ21として、誘導モータやステッピングモータ等、その種類を問わず採用することができる。
・上記実施形態の構成は、電動パワーステアリング装置に限らず、例えばステアバイワイヤ式のステアリング装置等にも適用可能である。
次に、上記実施形態及び別例(変形例)から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)上記ステアリング装置において、電流指令値を演算する電流指令値演算部を備え、前記モータ制御信号生成部は、前記電流指令値に実電流値を追従させる電流フィードバック制御を実行することにより前記電圧指令値を演算する。上記構成のように、電流フィードバック制御を用いた、所謂、比例制御によって電圧指令値を生成する場合、電源電圧が高いことで電圧指令値それ自体が底上げされてしまったとしても、この底上げによって生じうる定常偏差を小さく抑えることができる。
θm…回転角、θs…操舵角、θsth…所定操舵角、ωm…モータ回転角速度、ωs…操舵角速度、ωlim…制限角速度、Vbatt…電源電圧、Vq*…q軸電圧指令値(電圧指令値)、ΔVq…補償量、ΔVq0…補償基礎成分、ΔVqcomp…電源補償成分、1…電動パワーステアリング装置(ステアリング装置)、2…ステアリングホイール、7…操舵機構、12…転舵輪、21…モータ、24…回転角センサ(操舵角速度検出部)、26…ステアリングセンサ(操舵角検出部)、28…電圧センサ(電源電圧検出部)、30…バッテリ、46…電流指令値演算部、47…モータ制御信号生成部(演算部)、61…操舵角速度制限部(補償部)、70…基礎成分生成部(制限角速度演算部)、80…差分電圧検出部。

Claims (5)

  1. ステアリングホイールの操舵に基づき転舵輪を転舵させる操舵機構と、
    前記操舵機構に対して前記転舵輪を転舵させる転舵トルクを発生させるモータと、
    前記モータに印加される電圧の供給源たる電源と、
    前記電源の電源電圧を検出する電源電圧検出部と、
    前記操舵機構に生じた操舵角を検出する操舵角検出部と、
    前記モータに所定の前記転舵トルクを発生させるべく電圧指令値を演算する演算部と、
    前記電源電圧のうち前記電圧指令値に示される電圧を前記モータに印加すべくモータ制御信号を生成するモータ制御信号生成部と、
    前記電圧指令値を補償するための複数成分として少なくとも電源補償成分を含む補償量を演算するものであって、前記操舵角が最大舵角近傍の所定操舵角以上である場合、前記電源電圧に基づいて前記電源補償成分を演算することにより前記補償量を導出する補償部と、
    を備えるステアリング装置。
  2. 前記補償部は、前記操舵角に基づいて前記補償量を変動させるように前記電源補償成分を演算する請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記操舵機構に生じた操舵の操舵角速度を検出する操舵角速度検出部と、
    前記操舵角に応じて許容される前記操舵角速度の上限としての制限角速度を演算する制限角速度演算部と、を更に備え、
    前記制限角速度演算部は、前記操舵角の増大に基づいて前記制限角速度が小さくなるように演算するものであり、
    前記補償部は、前記操舵角速度が前記制限角速度よりも大きい場合、前記モータの回転角速度を抑制すべく、前記電圧指令値を補償するための補償基礎成分を演算するとともに、前記補償基礎成分に対して前記電源補償成分を加算することにより前記補償量を導出する請求項1又は請求項2に記載のステアリング装置。
  4. 予め定めた基準電圧に対する前記電源電圧の差分電圧を検出する差分検出部を更に備え、
    前記補償部は、前記差分電圧が正値の場合、前記操舵角の増大に基づいて前記電源補償成分が大きくなるように演算する請求項3に記載のステアリング装置。
  5. 前記補償部は、前記操舵角が最大舵角近傍の所定操舵角以上において、前記操舵角の増大に基づいて制限角速度が小さくなるように前記補償基礎成分を演算する請求項3又は請求項4に記載のステアリング装置。
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