JP5943650B2 - サーボ制御装置及びサーボ制御方法 - Google Patents

サーボ制御装置及びサーボ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、サーボ制御装置及びサーボ制御方法に関するものである。
例えば、工作機械等に用いられるサーボ制御装置においては、移動させられる被駆動部の位置制御の精度向上のために、様々な制御方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、位置制御時の速度超過やオーバーシュートを抑制しつつ位置決め時間を短縮でき、制御応答が低い場合においても安定した制御を行う制御装置として、動作中にモデル速度の多項式に基づいて位置制御ゲインを連続的に変化させる制御装置が記載されている。
特開2006−79526号公報
ここで、2軸以上を有する工作機械において、位置フィードバック制御で用いるフィードバックゲイン(位置ループゲイン)は、従来各軸同じ値が設定されている。この理由は、各軸でフィードバックゲインが異なると、図9に示されるように、被駆動部の移動時の位置偏差のバランスが崩れ、実際の機械軌跡と位置指令により示される軌跡との間に誤差が生じるためである。
しかしながら、各軸で同一とされるフィードバックゲインは、例えば最も機械剛性が弱い軸を基準に定められる。このため、同一のフィードバックゲインでフィードバック制御が行われると、各軸の位置制御が必ずしも最適な応答とはならなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、被駆動物の位置を制御するために複数の軸を有している装置において、各軸の位置制御を最適な応答にできる、サーボ制御装置及びサーボ制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のサーボ制御装置及びサーボ制御方法は以下の手段を採用する。
本発明の第一態様に係るサーボ制御装置は、複数の軸毎に設けられ、モータの回転運動を直線運動に変換するねじ送り部と、前記ねじ送り部によって直線移動させられる被駆動部と、前記ねじ送り部及び前記被駆動部が支持される支持体とを備える数値制御機器に適用され、前記被駆動部の位置を位置指令に一致させるように前記モータを制御するサーボ制御装置であって、前記軸毎に、前記被駆動部の位置を前記位置指令に一致させるためのフィードバック制御を行うフィードバック手段と、前記軸毎に、前記フィードバック制御による前記被駆動部に対する位置制御の遅れを補償するためのフィードフォワード制御を行うフィードフォワード手段と、を備え、前記フィードフォワード制御がオフとされた場合に、前記軸毎の前記フィードバックゲインを予め設定した同一値とされ、前記フィードフォワード手段による前記フィードフォワード制御がオンとされた場合に、前記フィードバック制御によるフィードバックゲインを前記軸毎に応じた所定値とされる。
本構成によれば、サーボ制御装置は、複数の軸毎に設けられ、モータの回転運動を直線運動に変換するねじ送り部と、ねじ送り部によって直線移動させられる被駆動部と、ねじ送り部及び被駆動部が支持される支持体とを備える数値制御機器に適用され、被駆動部の位置を位置指令に一致させるようにモータを制御する。
そして、フィードバック手段によって、複数の軸毎に、被駆動部の位置を位置指令に一致させるためのフィードバック制御が行われる。また、フィードフォワード手段によって、複数の軸毎に、フィードバック制御による被駆動部に対する位置制御の遅れを補償するためのフィードフォワード制御が行われる。
さらに、フィードフォワード制御がオフとされた場合に、軸毎のフィードバックゲインが予め設定した同一値とされ、フィードフォワード制御がオンとされた場合に、フィードバック制御によるフィードバックゲインが軸毎に応じた所定値とされる。
予め設定された各軸で同一のフィードバックゲインは、例えば最も機械剛性が弱い軸を基準に定められる。このため、同一のフィードバックゲインでフィードバック制御が行われると、各軸の位置制御が必ずしも最適な応答とはならなかった。
しかしながら、フィードフォワード制御によって、各軸におけるフィードバック制御の遅れが補償されるので、軸毎のフィードバックゲインを同一としなくても各軸の位置制御の遅れは抑制されることとなる。このため、フィードフォワード制御が行われている場合に、各軸のフィードバックゲインを軸毎に応じた値とすることによって、サーボ制御装置は、各軸における位置制御に遅れを生じさせずに、各軸の位置制御を最適な応答とできる。
このように、本構成は、被駆動物の位置を制御するために複数の軸を有している装置において、各軸の位置制御を最適な応答にできる。
上記第一態様では、前記所定値が、前記フィードフォワード制御によるフィードフォワードゲインの設定値が各軸で同一の場合と該設定値が一つ以上の前記軸で異なる場合とで、異なる値が設定されることが好ましい。
フィードフォワードゲインの設定値が各軸で同一の場合は、各軸毎の被駆動物の移動量に差が生じることが抑制される。一方、フィードフォワードゲインの設定値が一つ以上の軸で異なる場合、各軸のフィードフォワードゲインがアンバランスとなる。各軸のフィードフォワードゲインがアンバランスになると、各軸毎の被駆動物の移動量に差が生じ、精度の高い被駆動物の位置制御が行われないこととなる。
このため、本構成によれば、フィードフォワード制御がオンとされた際に、フィードフォワードゲインの設定値が各軸で同一の場合と該設定値が一つ以上の軸で異なる場合とで、異なる値が設定されるので、各軸の位置制御をより最適な応答にできる。
上記第一態様では、前記所定値が、前記フィードフォワード制御によるフィードフォワードゲインの設定値が各軸で同一の場合、前記軸の機械剛性に応じて前記軸毎に設定された値とされることが好ましい。
一般的に軸の機械剛性は、各軸毎に異なっている。このため、本構成によれば、フィードフォワード制御がオンとされた場合に、フィードバックゲインを軸の機械剛性に応じて軸毎に設定された値とされることで、各軸の位置制御をより最適な応答にできる。
上記第一態様では、前記所定値が、前記フィードフォワード制御によるフィードフォワードゲインの設定値が一つ以上の前記軸で異なる場合、前記被駆動物に対する前記位置指令と前記被駆動物の実際の位置との偏差が各前記軸で同一となる値とされることが好ましい。
本構成によれば、被駆動物に対する位置指令と実際の被駆動物の位置との偏差を各軸で同一とされるので、フィードフォワードゲインのアンバランスを解消し、被駆動部に対する位置指令により示される軌道と実際の軌道との誤差の発生を抑制することができる。
本発明の第二態様に係るサーボ制御方法は、複数の軸毎に設けられ、モータの回転運動を直線運動に変換するねじ送り部と、前記ねじ送り部によって直線移動させられる被駆動部と、前記ねじ送り部及び前記被駆動部が支持される支持体とを備える数値制御機器に適用され、前記被駆動部の位置を位置指令に一致させるように前記モータを制御するために、前記軸毎に、前記被駆動部の位置を前記位置指令に一致させるためのフィードバック制御を行うフィードバック手段と、前記軸毎に、前記フィードバック制御による前記被駆動部に対する位置制御の遅れを補償するためのフィードフォワード制御を行うフィードフォワード手段と、を備えたサーボ制御装置によるサーボ制御方法であって、前記フィードフォワード制御がオフとされた場合、前記軸毎の前記フィードバックゲインを予め設定した同一値にして、フィードバック制御を行う第1工程と、前記フィードフォワード手段による前記フィードフォワード制御がオンとされた場合、前記フィードバック制御によるフィードバックゲインを前記軸毎に応じた所定値にして、フィードフォワード制御を行う第2工程と、を含む。
本発明によれば、被駆動物の位置を制御するために複数の軸を有している装置において、各軸の位置制御を最適な応答にできる、という優れた効果を有する。
本発明の第1実施形態に係るサーボ制御装置が適用される工作機械の概略構成を示した図である。 本発明の第1実施形態に係るサーボ制御装置の制御対象機器の概略構成を示した図である。 本発明の第1実施形態に係るサーボ制御装置のブロック線図を示した図である。 本発明の第1実施形態に係る速度フィードフォワード部のブロック線図を示した図である。 本発明の第1実施形態に係るサーボ制御処理の流れを示したフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る被駆動部の移動方向が反転する場合における軌道誤差を示したグラフである。 本発明の第2実施形態に係るサーボ制御装置のブロック線図を示した図である。 本発明のサーボ制御処理のステップ104において本第2実施形態に係るゲイン変換部で行われる処理の流れを示したフローチャートである。 従来の技術の説明に要する図である。
以下に、本発明に係るサーボ制御装置及びサーボ制御方法の一実施形態について、図面を参照して、本発明を工作機械(数値制御機器)に適用する場合の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る工作機械50の概略構成を示した図である。図1に示されるように、工作機械50は、ベッド1と、ベッド1上に配置され、X軸方向に沿い移動可能な被駆動部であるテーブル2を備える。また、テーブル2を跨ぐように門形のコラム3が配置されている。コラム3には、Y軸方向にクロスレール4が取り付けられており、このクロスレール4上を被駆動部であるサドル5が移動することにより、サドル5がY軸方向に沿い移動可能とされている。サドル5は、Z軸方向に沿い移動可能な被駆動部であるラム6を備える。ラム6の先端には、切削加工等を行う機械先端が取り付けられている。本第1実施形態では、このラム6のY軸方向における機械先端位置を位置指令θによって示される位置に一致させるようにサドル5の位置を制御することを目的としている。
図2に、本第1実施形態に係るサーボ制御装置20の制御対象機器の概略構成を示す。なお、図2に示されるサーボ制御装置20は、一例としてサドル5をY軸方向に沿って移動させるためのサーボ制御装置(Y軸サーボ制御装置)である。このため、テーブル2をX軸方向に沿い移動させるためのサーボ制御装置(X軸サーボ制御装置)、及びラム6をZ軸方向に沿い移動させるためのサーボ制御装置(Z軸サーボ制御装置)も工作機械50は備える。これらサーボ機械装置の構成は、図2に示される構成と同様である。
図2に示されるように、制御対象機器は、モータ12の回転運動をボールねじナット10とボールねじ軸11からなるボールねじ送り部(ねじ送り部)9により直線運動に変換して、負荷であるサドル5を直線移動(Y軸方向に移動)させる工作機械50のボールねじ駆動機構である。モータ12には、モータ速度ωMを検出して出力するモータエンコーダ13が配置されている。リニアスケール14は、サドル5の位置を示す負荷位置θLを検出して出力する。ボールねじ駆動機構では、モータ12が回転駆動してボールねじ軸11が回転すると、ボールねじナット10及びこれに固定連結したサドル5が直線移動するようになっている。
なお、図2に示されるサーボ制御装置20(Y軸サーボ制御装置)は、ラム6に取り付けられている機械先端がY軸方向の位置指令θによって示される位置に一致するように、サドル5の位置を制御する。同様に、X軸サーボ制御装置は、テーブル2の所定位置がX軸方向の位置指令θによって示される位置に一致するように、テーブル2の位置を制御する。また、Z軸サーボ制御装置は、ラム6に取り付けられている機械先端がZ軸方向の位置指令θによって示される位置に一致するように、ラム6の位置を制御する。
図3は、本第1実施形態に係るサーボ制御装置20のブロック線図を示した図である。なお、図3は、一例として、Y軸サーボ制御装置のブロック線図を示しているが、X軸サーボ制御装置及びZ軸サーボ制御装置も同様の構成である。
図3に示されるように、サーボ制御装置20は、位置フィードバック部21、速度フィードフォワード部22、減算部23、比例積分演算部24、切替部25、及びゲイン変更部26を有している。
位置フィードバック部21は、サドル5の位置を位置指令θ(位置指令θ)に一致させるための位置フィードバック制御を行う。位置フィードバック部21は、減算部27及び乗算部28を備える。
減算部27は、位置指令θと負荷位置θLとの差である位置偏差Δθを出力する。乗算部28は、位置偏差Δθにフィードバックゲイン(以下、「位置ループゲイン」という。)を乗算して偏差速度ΔVを減算部23へ出力する。なお、X軸に対応する位置ループゲインをKPXとし、Y軸に対応する位置ループゲインをKPYとし、Z軸に対応する位置ループゲインをKPZとする。
速度フィードフォワード部22は、位置フィードバック制御によるサドル5に対する位置制御の遅れを補償するための速度フィードフォワード制御を行う。
速度フィードフォワード部22は、図4に示されるように、位置指令θを1次微分する1次微分項演算部30−1と、位置指令θを2次微分する2次微分項演算部30−2と、位置指令θを3次微分する3次微分項演算部30−3と、位置指令θを4次微分する4次微分項演算部30−4とを備える。さらに、速度フィードフォワード部22は、1次微分項に1次微分フィードフォワードゲイン(aY1)を乗じる乗算部31−1と、2次微分項に2次次微分フィードフォワードゲイン(aY2)を乗じる乗算部31−2と、3次微分項に3次微分フィードフォワードゲイン(aY3)を乗じる乗算部31−3と、4次微分項に4次微分フィードフォワードゲイン(aY4)を乗じる乗算部31−4と、加算部32と、速度ループ補償部33とを備える。図4において、sはラプラス演算子(微分演算子)である。なお、本第1実施形態では、1次微分フィードフォワードゲインから4次微分フィードフォワードゲインは、各軸で同一の値が用いられている。
上記1次微分フィードフォワードゲインから4次微分フィードフォワードゲインは、機械系モデルにおけるトルク及び速度の逆特性モデルの伝達関数に設定されている。また、上記速度ループ補償部33の伝達関数は、位置ゲインKP、積分時定数Tvを用いて、{KP/(1+Tvs)}で表わされる。
速度フィードフォワード部22では、位置指令θが入力されると、1次微分フィードフォワードゲインが乗算された1次微分項、2次次微分フィードフォワードゲインが乗算された2次微分項、3次微分フィードフォワードゲインが乗算された3次微分項、4次微分フィードフォワードゲインが乗算された4次微分項がそれぞれ加算部32に入力される。これにより、各異なる微分係数値が加算され、速度ループ補償部33に与えられる。速度ループ補償部33では、上記伝達関数で表わされる位置補償が施されて得た補償速度V’を減算部23へ出力する。補償速度V’は、モータ12やサドル5に対する「ひずみ」、「たわみ」、「粘性」といった誤差要因(遅れ要因)を補償した速度である。
減算部23は、偏差速度ΔVに、速度フィードフォワード部22から出力された補償速度V´を加えた値からモータ速度ωMを減算した指令速度Vを出力し、比例積分演算部24へ出力する。
比例積分演算部24は、指令速度Vを比例積分演算して指令トルクτを出力する。比例積分演算部24では、速度ループゲインKv、積分時定数Tv、及びトルク定数KTを用いた、τ=VKT{Kv(1+(1/Tvs))}という演算をして指令トルクτを求めている。
この指令トルクτは、図2に示される制御対象機器に与えられ、この指令トルクτに基づく各部の制御が行われる。例えば、モータ12は、電流制御器(図示省略)から指令トルクτに応じた電流が供給されることにより回転駆動する。この場合、図示は省略するが、指令トルクτに応じた電流値になるように、電流のフィードバック制御が行われている。モータ12の回転運動はボールねじ送り部9により直線運動に変換される。この結果、ボールねじ送り部9に螺合されるボールねじナット10が、ボールねじナット10に固定されているサドル5と共に移動し、サドル5が位置指令θにより示される位置に移動する。
切替部25は、速度フィードフォワード部22による速度フィードフォワード制御のオン及びオフを切り替える。
ゲイン変更部26は、切替部25によって速度フィードフォワード制御がオフとされた場合に、軸毎の位置ループゲインを予め設定した同一値(以下、「共通ゲイン」という。)とし、切替部25によって速度フィードフォワード制御がオンとされた場合に、位置フィードバック制御による位置ループゲインを軸毎に応じた所定値(以下、「最適ゲイン」という。)とする。なお、ゲイン変更部26は、最適ゲイン及び共通ゲインを記憶する記憶部を備える。
共通ゲインは、X軸、Y軸、Z軸のうち、最も機械剛性が弱い軸を基準とした値とされている。このため、共通ゲインでは、各軸の位置ループゲインは必ずしも最適な値であるとは限らない。
一方、最適ゲインは、軸の機械剛性に応じて、X軸、Y軸、Z軸毎に最適な位置ループ応答が得られるように予め設定されている。例えば、X軸上には重量物であるテーブル2が移動するため、ゲインを大きくするとハンチングが生じやすくなるため、X軸の最適ゲインは他の軸に比べ小さい。また、Z軸上には比較的軽量であるラム6が移動し、かつZ軸はテーブル2に載置された被加工物に対して上下方向に移動する方向ため、比較的高いゲインを得ることが望ましく、Z軸の最適ゲインは他の軸に比べて大きい。
なお、サーボ制御装置20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。そして、各種制御に係る機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種制御が実現される。
また、速度フィードフォワード部22、位置フィードバック部21、減算部23、及び比例積分演算部24は、各軸毎に設けられる一方、切替部25及びゲイン変更部26は、各軸共通としてもよい。
次に、本第1実施形態に係るサーボ制御装置20で実行される処理(以下、「サーボ制御処理」という。)について、図5に示されるフローチャートを用いて説明する。なお、サーボ制御処理は、工作機械50の動作が開始されると共に開始し、工作機械50の動作が終了すると共に終了する。
まず、ステップ100では、位置フィードバック制御による各軸に対する位置制御が開始される。この場合、位置ループゲインは共通ゲインとされ、速度フィードフォワード制御は開始されていない。
次のステップ102では、速度フィードフォワード制御のオン指令があるか否かを切替部25が判定し、肯定判定の場合は、ステップ104へ移行し、否定判定の場合は、ステップ104へ移行せずに、位置フィードバック制御のみによる制御が継続される。
なお、速度フィードフォワード制御のオン指令がされる場合とは、例えば、テーブル2に載置された被加工物に対してラム6による加工が行われる場合等である。
ステップ104では、位置ループゲインが変更されると共に、速度フィードフォワード制御が開始される。具体的には、切替部25が、ゲイン変更部26へ位置ループゲインを変更させるゲイン変更指令を出力すると共に、速度フィードフォワード部22へ速度フィードフォワード制御を開始させるためのFF制御開始指令を出力する。
ゲイン変更部26は、ゲイン変更指令が入力されると、各軸の位置ループゲインを共通ゲインから最適ゲインへ変更する。
速度フィードフォワード部22は、FF制御開始指令が入力されると、速度フィードフォワード制御を開始する。
これにより、工作機械50は、位置フィードバック制御及び速度フィードフォワード制御による制御が開始される。速度フィードフォワード制御によって、各軸における位置フィードバック制御の遅れが補償されるので、軸毎の位置ループゲインを同一としなくても各軸の位置制御の遅れは抑制されることとなる。このため、速度フィードフォワード制御が行われている場合に、各軸の位置ループゲインを軸毎に応じた最適ゲインとすることによって、サーボ制御装置20は、各軸における位置制御に遅れを生じさせずに、各軸の位置制御を最適な応答とできる。
次のステップ106では、速度フィードフォワード制御のオフ指令があるか否かを切替部25が判定し、肯定判定の場合は、ステップ108へ移行し、否定判定の場合は、ステップ108へ移行せずに、位置フィードバック制御及び速度フィードフォワード制御による制御が継続される。
ステップ108では、位置ループゲインが最適ゲインから共通ゲインへ変更されると共に、速度フィードフォワード制御が終了され、ステップ102へ戻り、工作機械50の動作が終了するまでステップ102からステップ108の処理を繰り返す。
また、位置ループゲインが最適ゲインとされた場合の効果は、被駆動部であるテーブル2、サドル5、及びラム6の移動方法が各軸で反転する場合に顕著に現れる。
図6は、被駆動部の移動方向が反転する場合における位置指令により示される軌道と実際の軌道との誤差(以下、「軌道誤差」という。)を示したグラフである。図6は、一例としてXZ平面における軌道誤差を示しており、二点鎖線の円で囲まれた領域が、移動方向が反転した場合の軌道誤差である。図6の下図は、上記円で囲まれた領域における被駆動部であるテーブル2の位置(実線)と軸を介してテーブル2を移動させるモータ12の位置(破線)の時間変化を示したグラフであり、本来移動方向が反転しても、モータ12の位置に追従するべき、テーブル2の位置が追従しきれず、遅れが生じていることを示している(破線で示された円内)。
このように、被駆動部の移動方向が反転する場合、摩擦等の影響によって被駆動部に対する位置制御に遅れが生じる場合がある。しかしながら、位置ループゲインが最適ゲインとされるので、被駆動部に対する位置制御の遅れを抑制することができる。
以上説明したように、本第1実施形態に係るサーボ制御装置20は、X軸、Y軸、Z軸毎に、被駆動部の位置を位置指令に一致させるための位置フィードバック制御を行う位置フィードバック部21と、軸毎に、位置フィードバック制御による被駆動部に対する位置制御の遅れを補償するための速度フィードフォワード制御を行う速度フィードフォワード部22とを備える。そして、サーボ制御装置20は、速度フィードフォワード制御がオフとされた場合に、軸毎の位置ループゲインを予め設定した同一値とし、速度フィードフォワード部22による速度フィードフォワード制御がオンとされた場合に、位置フィードバック制御による位置ループゲインを軸毎に応じた最適ゲインとする。
従って、本第1実施形態に係るサーボ制御装置20は、被駆動物の位置を制御するために複数の軸を有している工作機械50において、各軸の位置制御を最適な応答にできる。
また、本第1実施形態に係るサーボ制御装置20は、最適ゲインを、軸の機械剛性に応じて軸毎に設定された値とするので、各軸の位置制御をより最適な応答にできる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、本第2実施形態に係る工作機械50の構成は、図1及び図2に示す第1実施形態に係る工作機械50の構成と同様であるので説明を省略する。
図7は、本第2実施形態に係るサーボ制御装置20のブロック線図を示す。なお、図7における図3と同一の構成部分については図3と同一の符号を付して、その説明を省略する。
本第2実施形態に係るフィードフォワードゲインの設定値は可変とされている。フィードフォワードゲインの設定値が一つ以上の軸で異なる場合、各軸のフィードフォワードゲインがアンバランスとなる。各軸のフィードフォワードゲインがアンバランスになると、各軸毎の被駆動物の移動量に差が生じ、精度の高い被駆動物の位置制御が行われないこととなる。
なお、ここでいうフィードフォワードゲインは、代表的なフィードフォワードゲイン(例えば、速度補償値を算出するための1次微分フィードフォワードゲイン)としてもよいし、速度フィードフォワード制御で用いられている複数のフィードフォワードゲインの総和としてもよい。
ゲイン変更部26’は、フィードフォワードゲインの設定値が一つ以上の軸で異なる場合、各軸の位置フィードバックゲインを、被駆動物に対する位置指令と被駆動物の実際の位置との偏差(位置偏差Δθ)が各軸で同一となる値とする。
本第2実施形態に係るゲイン変更部26’について具体的に説明する。
X軸、Y軸、Z軸の1次微分フィードフォワードゲインを各々aX1、aY1、aZ1とする。被駆動物の速度に変化が生じることによる衝撃を緩和させたい場合のように、1次微分フィードフォワードゲインを100%として用いることができない場合がある。
このような場合、X軸、Y軸、Z軸の1次微分フィードフォワードゲインの重み(0〜100%)を考慮した1次微分フィードフォワードゲインを各々pX1、pY1、pZ1とする。
以下、X軸を代表して説明する。
指令速度Vとして各軸に同じ値を与えると、1次の速度フィードフォワード制御で補償される速度指令FFX1は、下記(1)式で表わされる。
Figure 0005943650
一方、1次の速度フィードフォワード制御で補償されない速度指令Vは、位置フィードバック制御で補償されるので、下記(2)式で表わされる。なお、下記(2)式におけるDLはX軸における被駆動物であるテーブル2の位置偏差Δθである。
Figure 0005943650
上記(1),(2)式から下記(3)式が導かれる。
Figure 0005943650
そして、X軸、Y軸、Z軸の各軸で同じ速度指令Vを与えた場合、各軸で同じ位置偏差とするために、下記(4)式が導かれる。(4)式は、フィードフォワードゲインの上限値から設定値を減算した値((4)式の分子)と位置ループゲインの設定値((4)式の分母)との比が各軸で同一となる。
Figure 0005943650
ゲイン変更部26’は、(4)式に基づいて、位置ループゲインの最適ゲインを算出する。例えば、X軸の1次微分フィードフォワードゲインpX1=80%とし、Y軸の1次微分フィードフォワードゲインpY1=70%とした場合、上記(4)式から下記(5)式が導き出される。
Figure 0005943650
なお、(5)式を成立させるためには、X軸の最適ゲインをY軸の位置ループゲインKPYの3分の2としてもよいし、Y軸の最適ゲインをX軸の位置ループゲインKPXの2分の3としてもよい。このため、ゲイン変更部26’は、各軸の位置ループゲインの最大値を超えない範囲で、各軸の位置ループゲインが最も大きくなるように最適ゲインを設定する。
図8は、サーボ制御処理のステップ104において本第2実施形態に係るゲイン変更部26’で行われる処理の流れを示したフローチャートである。
まず、ステップ200では、各軸のフィードフォワードゲインが同一であるか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ202へ移行し、否定判定の場合は、ステップ204へ移行する。例えば、ステップ200では、全ての1次微分フィードフォワードゲインaX1,aY1,a が全て同一であるか否かを判定する。同一である場合とは、例えば、1次微分フィードフォワードゲインの重みpX1,pY1,pZ1が100%とされている場合に限らず、100%未満であっても同一であればよい。
ステップ202では、軸毎に各軸で最大の位置ループゲイン、すなわち第1実施形態に係る最適ゲインを位置ループゲインとして設定する。
ステップ204では、X軸の位置ループゲインの最大値KPXMがY軸及びZ軸の位置ループゲインの最大値KPYM,KPZMよりも大きいか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ206へ移行し、否定判定の場合は、ステップ216へ移行する。
ステップ206では、X軸の位置ループゲインKPX=KPXMとし、Y軸の位置ループゲインKPY及びZ軸の位置ループゲインKPZを(4)式に基づいて算出する。
次のステップ208では、ステップ206で算出したY軸の位置ループゲインKPYが最大値KPYMよりも大きいか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ210へ移行し、否定判定の場合は、ステップ212へ移行する。
ステップ210では、Y軸の位置ループゲインKPY=KPYMとし、X軸の位置ループゲインKPX及びZ軸の位置ループゲインKPZを(4)式に基づいて算出する。
次のステップ212では、ステップ210で算出したZ軸の位置ループゲインKPZが最大値KPYZよりも大きいか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ214へ移行し、否定判定の場合は、ステップ106へ移行する。
ステップ214では、Z軸の位置ループゲインKPZ=KPZMとし、X軸の位置ループゲインKPX及びY軸の位置ループゲインKPYを(4)式に基づいて算出し、ステップ106へ移行する。
すなわち、ステップ208及びステップ212で否定判定となってステップ106へ移行した場合、各軸の位置ループゲインは、ステップ206で算出した位置ループゲインKPX,KPY,KPZに設定される。一方、ステップ208で肯定判定となり、ステップ212で否定判定となってステップ106へ移行した場合、各軸の位置ループゲインは、ステップ210で算出した位置ループゲインKPX,KPY,KPZに設定される。さらに、ステップ212で肯定判定となってステップ106へ移行した場合、各軸の位置ループゲインは、ステップ214で算出した位置ループゲインKPX,KPY,KPZに設定される。
ステップ204で否定判定となり移行するステップ216では、Y軸の位置ループゲインの最大値KPYMが他の軸の位置ループゲインの最大値KPXM,KPZMよりも大きいか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ218へ移行し、否定判定の場合は、ステップ228へ移行する。
ステップ218では、Y軸の位置ループゲインKPY=KPYMとし、X軸の位置ループゲインKPX及びZ軸の位置ループゲインKPZを(4)式に基づいて算出する。
次のステップ220では、ステップ218で算出したX軸の位置ループゲインKPXが最大値KPXMよりも大きいか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ222へ移行し、否定判定の場合は、ステップ224へ移行する。
ステップ222では、X軸の位置ループゲインKPX=KPXMとし、Y軸の位置ループゲインKPY及びZ軸の位置ループゲインKPZを(4)式に基づいて算出する。
次のステップ224では、ステップ222で算出したZ軸の位置ループゲインKPZが最大値KPZMよりも大きいか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ226へ移行し、否定判定の場合は、ステップ106へ移行する。
ステップ226では、Z軸の位置ループゲインKPZ=KPZMとし、X軸の位置ループゲインKPX及びY軸の位置ループゲインKPYを(4)式に基づいて算出し、ステップ106へ移行する。
すなわち、ステップ220及びステップ224で否定判定となってステップ106へ移行した場合、各軸の位置ループゲインは、ステップ218で算出した位置ループゲインKPX,KPY,KPZに設定される。一方、ステップ220で肯定判定となり、ステップ224で否定判定となってステップ106へ移行した場合、各軸の位置ループゲインは、ステップ222で算出した位置ループゲインKPX,KPY,KPZに設定される。さらに、ステップ224で肯定判定となってステップ106へ移行した場合、各軸の位置ループゲインは、ステップ226で算出した位置ループゲインKPX,KPY,KPZに設定される。
ステップ216で否定判定となり移行するステップ228では、Z軸の位置ループゲインKPZ=KPZMとし、X軸の位置ループゲインKPX及びY軸の位置ループゲインKPYを(4)式に基づいて算出する。
次のステップ230では、ステップ228で算出したX軸の位置ループゲインKPXが最大値KPXMよりも大きいか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ232へ移行し、否定判定の場合は、ステップ234へ移行する。
ステップ232では、X軸の位置ループゲインKPX=KPXMとし、Y軸の位置ループゲインKPY及びZ軸の位置ループゲインKPZを(4)式に基づいて算出する。
次のステップ234では、ステップ232で算出したY軸の位置ループゲインKPYが最大値KPYMよりも大きいか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ236へ移行し、否定判定の場合は、ステップ106へ移行する。
ステップ236では、Y軸の位置ループゲインKPY=KPYMとし、X軸の位置ループゲインKPX及びZ軸の位置ループゲインKPZを(4)式に基づいて算出し、ステップ106へ移行する。
すなわち、ステップ230及びステップ234で否定判定となってステップ106へ移行した場合、各軸の位置ループゲインは、ステップ228で算出した位置ループゲインKPX,KPY,KPZに設定される。一方、ステップ230で肯定判定となり、ステップ234で否定判定となってステップ106へ移行した場合、各軸の位置ループゲインは、ステップ232で算出した位置ループゲインKPX,KPY,KPZに設定される。さらに、ステップ234で肯定判定となってステップ106へ移行した場合、各軸の位置ループゲインは、ステップ236で算出した位置ループゲインKPX,KPY,KPZに設定される。
以上説明したように、本第2実施形態に係るサーボ制御装置20は、フィードフォワード制御をオンとした際に、フィードフォワードゲインの設定値が各軸で同一の場合と該設定値が一つ以上の軸で異なる場合とで、異なる値を設定する。
フィードフォワードゲインの設定値が各軸で同一の場合は、各軸毎の被駆動物の移動量に差が生じることが抑制される。一方、フィードフォワードゲインの設定値が一つ以上の軸で異なる場合、各軸毎の被駆動物の移動量に差が生じ、精度の高い被駆動物の位置制御が行われないこととなる。
このため、本第2実施形態では、フィードフォワードゲインの設定値が各軸で同一の場合と該設定値が一つ以上の軸で異なる場合とで、異なる値が設定されるので、各軸の位置制御をより最適な応答にできる。
そして、フィードフォワードゲインの設定値が一つ以上の軸で異なる場合、位置ループゲインが、被駆動物に対する位置指令と被駆動物の実際の位置との偏差が各軸で同一となる値とされる。このため、本第2実施形態に係るサーボ制御装置20は、フィードフォワードゲインのアンバランスを解消し、被駆動部に対する位置指令により示される軌道と実際の軌道との誤差の発生を抑制することができる。
また、図8に示される処理は、各軸のフィードフォワードゲインの少なくとも一つが変更される度に行われてもよい。
以上、本発明を、上記各実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記各実施形態では、本発明を、3軸(X軸、Y軸、Z軸)を有する工作機械のサーボ制御装置に適用する形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明を、2軸又は4軸以上を有する工作機械のサーボ制御装置に適用する形態としてもよい。
また、上記各実施形態で説明したサーボ制御処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
1 ベッド
2 テーブル
3 コラム
4 クロスレール
5 サドル
6 ラム
9 ボールねじ送り部
11 ボールねじ軸
12 モータ
20 サーボ制御装置
21 位置フィードバック部
22 速度フィードフォワード部
25 切替部
26 ゲイン変更部
50 工作機械

Claims (5)

  1. 複数の軸毎に設けられ、モータの回転運動を直線運動に変換するねじ送り部と、前記ねじ送り部によって直線移動させられる被駆動部と、前記ねじ送り部及び前記被駆動部が支持される支持体とを備える数値制御機器に適用され、前記被駆動部の位置を位置指令に一致させるように前記モータを制御するサーボ制御装置であって、
    前記軸毎に、前記被駆動部の位置を前記位置指令に一致させるためのフィードバック制御を行うフィードバック手段と、
    前記軸毎に、前記フィードバック制御による前記被駆動部に対する位置制御の遅れを補償するためのフィードフォワード制御を行うフィードフォワード手段と、
    を備え、
    前記フィードフォワード制御がオフとされた場合に、前記軸毎の前記フィードバックゲインを予め設定した同一値とし、前記フィードフォワード手段による前記フィードフォワード制御がオンとされた場合に、前記フィードバック制御によるフィードバックゲインを前記軸毎に応じた所定値とするサーボ制御装置。
  2. 前記所定値は、前記フィードフォワード制御によるフィードフォワードゲインの設定値が各軸で同一の場合と該設定値が一つ以上の前記軸で異なる場合とで、異なる値が設定される請求項1記載のサーボ制御装置。
  3. 前記所定値は、前記フィードフォワード制御によるフィードフォワードゲインの設定値が各軸で同一の場合、前記軸の機械剛性に応じて前記軸毎に設定された値とされる請求項1又は請求項2記載のサーボ制御装置。
  4. 前記所定値は、前記フィードフォワード制御によるフィードフォワードゲインの設定値が一つ以上の前記軸で異なる場合、前記被駆動物に対する前記位置指令と前記被駆動物の実際の位置との偏差が各前記軸で同一となる値とされる請求項1から請求項3の何れか1項記載のサーボ制御装置。
  5. 複数の軸毎に設けられ、モータの回転運動を直線運動に変換するねじ送り部と、前記ねじ送り部によって直線移動させられる被駆動部と、前記ねじ送り部及び前記被駆動部が支持される支持体とを備える数値制御機器に適用され、前記被駆動部の位置を位置指令に一致させるように前記モータを制御するために、
    前記軸毎に、前記被駆動部の位置を前記位置指令に一致させるためのフィードバック制御を行うフィードバック手段と、
    前記軸毎に、前記フィードバック制御による前記被駆動部に対する位置制御の遅れを補償するためのフィードフォワード制御を行うフィードフォワード手段と、
    を備えたサーボ制御装置によるサーボ制御方法であって、
    前記フィードフォワード制御がオフとされた場合、前記軸毎の前記フィードバックゲインを予め設定した同一値にして、フィードバック制御を行う第1工程と、
    前記フィードフォワード手段による前記フィードフォワード制御がオンとされた場合、前記フィードバック制御によるフィードバックゲインを前記軸毎に応じた所定値にして、フィードフォワード制御を行う第2工程と、
    を含むサーボ制御方法。
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