JPWO2003008135A1 - 引き込み機能を備えるチャック - Google Patents

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Abstract

本発明は、ワークを引き込む機能を有するチャックにおいて、軸方向へ移動するチャックボディ部分が持つ機能を、移動しないボディ部分とプランジャと付勢手段とによって代行することにより、該移動するチャックボディ部分を無くす構造とするものである。即ち、従来の移動するボディ部分の機能のうち、ジョウのチャック軸方向及び円周方向の移動を規制する案内機能を、固定されたボディ部分(10)とジョウ(20)をチャック前方へ押圧する付勢手段(50)とによって代用し、且つ、ワーク把持のためのジョウの半径方向移動はウェッジ手段(40)により行い、ワーク把持力の反力として発生するジョウの回転モーメントを、プランジャー(30)の一部又はプランジャーと共働するウェッジ手段(40)とチャックボディ本体前部の円筒部(16)によって担持させる構造のチャックである。

Description

技術分野
本発明は、工作機械に使用するチャックの構造に関し、ワークをチャック本体の表面に向けて引き込む機能を備えるチャックに関するものである。
背景技術
この種のチャックには、米国特許第3460849号公報およびドイツ公開特許公報第2639818号公報などに記載されたものがある。しかし、これらのチャックはいずれも従来のチャックと同様に、ジョウがチャックボディの半径方向に形成された案内溝によってその軸方向及び円周方向の動きを規制され、ワークを引き込む場合もジョウがチャックボディの一部と共に引き込まれる構造になされていた。
この様な従来のチャックの構造を、例えば米国特許第3460849号明細書の実施例について、第16図により概略説明する。
第16図に示すように、チャック60のボディは外側部分61と内側部分62を有しており、内側部分62は外側部分61に対してチャックの軸線方向において滑動可能に設けられている。
ジョウ63を担持するジョウキャリア64は、その内周側において半径方向内方に傾斜して設けられたT字状突起65が、ドローバー66に連結されたプラグ67の軸方向に傾斜したT字状の孔68と係合すると共に、半径方向に設けられたT字状突起69が同じく半径方向に設けられた内側部分62のT字状孔70と係合している。
また、外側部分61に固定された面板71にはワーク係合ボタン72が固定され、例えばパイプのごときワーク73を把持する過程で、その端面がワーク係合ボタン72に係合する。
この様な構造のチャック60におけるワークの把持動作を説明すると、図示の状態においてドローバー66を例えばエアシリンダー74によりチャック後方に引っ張ると、該ドローバー66に連結されたプラグ67はジョウキャリア64のT字状突起65に作用してこれを半径方向及び後方に移動させると共に、同じくT字状突起69を介してチャックボディの内側部分62を後方に移動させる。
ドローバー66の引っ張りに伴ってチャックボディ60の内側部分62が外側部分61に対して後方に移動すると、内側部分62の後方端面は外側部分61に設けられたバネ75に当接し、これを圧縮するために、この反力とジョウキャリア64のT状突起65及びプラグ67の傾斜孔68の作用により、ジョウキャリア64がジョウ63と共に内方に移動し、ワーク73の把持動作を開始する。
続いて、プラグ67、ジョウキャリア64、チャックボディの内側部分62の後方への移動が進行し、ワーク73の端部がワーク係合ボタン72に当接するとこれらの後方移動は阻止されるので、ドローバー66の更なる引っ張り作用によって、ジョウ63とワーク73との間の把持力は一層増加し、十分なクランプ動作を遂行可能となる。
この様な従来公知のワークを引き込む機能を備えるチャックにあっては、チャックをスピンドルに設置する固定部分である外側部分61と軸方向に移動する移動部分である内側部分62とに分けられており、チャックボディ部分の大型化が避けられず、更に軸方向へ移動する不安定な移動部分の確保が必要となり、特に高速回転時のチャック全体が非常に不安定な構造になっていた。
また、チャックの把持力が増大するに従ってジョウキャリア64に生ずるモーメントが増大するが、このモーメントに釣り合う反力はチャックボディ60の内側部分62のT字状孔70とジョウキャリア64のT字状突起69との間でのみ担持されるために、チャックボディ60の剛性が低く、チャック全体を大型とせざるを得なかった。
本発明は、このような構造的な欠点を解消するものであって、ワークを引き込む機能を備えるチャックにおいて必要とされていたチャックボディの軸方向に移動する部分を無くし、小型でコンパクトなチャックを得ることを目的とするものである。
発明の開示
本発明の第1の構成はチャックボディと、該チャックボディ内でチャック軸方向に移動可能なプランジャと、チャック軸方向に引き込み可能なジョウとを備えるチャックであって、前記ジョウはチャック軸線に対して傾斜するマスタージョウボディを有し、前記プランジャはその一部に前記マスタージョウボディと共働して楔作用を行なうウェッジ手段を構成するブッシュを収容し、前記マスタージョウボディの後端に付勢手段を有し、前記ジョウはチャックボディに対して軸方向の位置を規制するためのマスタージョウボディ前端面及びマスタージョウヘッド後端面を有し、これらの端面とチャックボディ前盤部との関係によって、微小距離δの範囲内で後方に移動できるようにジョウのチャック軸方向移動を規制されており、前記ウェッジ手段がワーク把持時に発生するジョウの転倒モーメントを保持する構造とされており、前記付勢手段がワーク把持のためのプランジャに対する引張り力に対抗する反力を、前記マスタージョウボディに対して付与することを特徴とする引き込み機能を備えるチャックである。
そして、前記ウェッジ手段を構成するブッシュを収容するプランジャの一部は、チャックボディを形成する円筒部により支持されるものであり、前記ウェッジ手段を構成するブッシュは、該ブッシュが収容するマスタージョウボディと共に、チャック軸との成す傾斜方向を反転可能であり、前記付勢手段は、前記マスタージョウボディの後端部に設けたコイルばねである、前記マスタージョウボディ及びブッシュの断面形状は円形である引き込み機能を備えるチャックである。
本発明の第2の構成はチャックボディと、該チャックボディ内でチャック軸方向に移動可能なプランジャと、チャック軸方向に引き込み可能なジョウを備えるチャックであって、前記ジョウはチャック軸線に対して傾斜する断面T字状のマスタージョウボディを有し、前記プランジャはその一部に上記マスタージョウボディと共働して楔作用を行なうウェッジ手段を構成する断面T字状のカム面形成溝を有し、上記マスタージョウボディのカム面と上記プランジャのカム面形成溝内のカム面とによってウェッジ手段を形成するものであり、前記チャックボディの本体後部に付勢手段が収容されており、前記ジョウはそのマスタージョウヘッドの後端面と上記チャックボディの本体後部前端面とによって、微小距離δの範囲で移動できるようにジョウのチャック方向移動が規制されており、前記ウェッジ手段がワーク把持時に発生するジョウの転倒モーメントを保持する構造とされており、前記付勢手段がワーク把持のためのプランジャに対する引張力に対抗する反力を、前記マスタージョウボディに対して付与することを特徴とする引き込み機能を備えたチャックである。
また、前記ウェッジ手段の一部を構成するプランジャの外周は、チャックボディを形成する本体後部の円筒部により支持されるものであり、前記付勢手段は、上記チャックボディの本体後部におけるばね収容穴内に設けたコイルばねである引き込み機能を備えたチャックである。
本発明の第3の構成はチャックボディと、該チャックボディ内でチャック軸方向に移動可能なプランジャと、チャック軸方向に引き込み可能なジョウとを備えるチャックであって、前記ジョウはチャック軸線に対して傾斜するマスタージョウボディを有し、前記プランジャは、上記マスタージョウボディと共働して楔作用を行なうウェッジ手段を構成するブッシュのためのブッシュ貫通孔の一部を構成する部分を有し、同じく前記プランジャは、上記ウェッジ手段を構成するためのブッシュと係合するフランジ部を有し、前記チャックボディは、上記ウェッジ手段を構成するブッシュのためのブッシュ貫通孔の他の一部である内方円筒孔形成部を有し、前記マスタージョウボディの後端部に付勢手段を有し、前記ジョウはボディに対して軸方向の位置を規制するためのマスタージョウボディの規制板及びマスタージョウボディ後端面を有し、これら規制板及び端面とチャックボディ前盤部及びチャックボディ後盤部との関係によって、微小距離δの範囲内で後方に移動できるようにジョウのチャック軸方向移動が規制されており、前記ウェッジ手段がワーク把持時に発生する転倒モーメントを保持する構造とされており、前記ブッシュに作用する把持反力を上記チャックボディで支持する構造であり、前記付勢手段がワーク把持のためのプランジャに対する引張力に対抗する反力を、前記マスタージョウボディに対して付与することを特徴とする引き込み機能を備えるチャックである。
そしてまた、前記ブッシュ及びマスタージョウボディの断面形状は、円形状の上下面を平坦にした形状であるものを含み、前記付勢手段は、上記マスタージョウボディの後端部と該後端部に設けた切欠部によって形成される弾性片及びチャックボディの本体後部における後盤部と該後盤部に設けた凹所によって構成されるものであり、上記ブッシュの外形は円柱状であるものも含む引き込み機能を備えるチャックである。
発明を実施するための最良の形態
本発明をより詳細に説述するために、添付の図面にしたがってこれを説明する。
本発明に係る第1の実施例を第1図〜第3図を用いて説明する。
第1図は、本発明の第1の実施例に係るチャックの断面図、第2図はチャックボディ10を構成する本体後部11と本体前部16との展開斜視図、第3図はジョウ20と該ジョウに把持動作を行わせるためのウェッジ手段40の構成部分であるブッシュ41及びプランジャ30との展開斜視図である。
第1図、第2図から明らかなように、チャックボディ10は本体後部11と本体前部16からなり、本体前部16の円筒部18内に本体後部11の3つの本体構成部13〜13が嵌入する構造である。そして、このようなチャックボディ10の本体後部11及び本体前部16は、工作機の図示しないスピンドルに対して、例えば3本のボルトBにより一体的に固定される。
チャックボディ10を構成する本体後部11の後盤部12と本体前部16の前盤部17の各プランジャ支持孔14,15にプランジャ30が支持されており、そのドローバー連結部33は従来公知のチャックと同様に、例えば図示しないエアシリンダにより駆動されるドローバーに連結される。
プランジャ30は第3図において明らかなように、ウェッジ手段40の主要構成部材の1つであるブッシュ41を収容するための3個のウェッジ手段支持部31を持っており、該ウェッジ手段支持部31には夫々ブッシュ支持孔32が設けられている。そして、これら3個のウェッジ手段支持部31は、第2図に示す本体後部11の3つの本体構成部13〜13と後盤部12とによって形成される凹所に配置された状態で、チャックボディ10内に組み込まれる。
ジョウ20の構成は、トップジョウ21をマスタージョウ22のマスタージョウヘッド23に対してボルトB,Bにより位置調節自在に固定可能であるが、これ自体は従来周知の構造である。
上記マスタージョウ22の構造は本発明の特徴的構成の1つであって、その前面がワーク把持方向と平行する面を持つマスタージョウヘッド23と、これに続くマスタージョウボディ24とが後述するマスタージョウ首部24−2を介して一体に形成され、該マスタージョウボディ24は円柱状であり、マスタージョウヘッド23の後面に続くマスタージョウ首部24−2から後方に且つチャックの軸線に対して外向きに傾斜して延びている。
マスタージョウ22のマスタージョウヘッド23とマスタージョウボディ24との間には、後に詳述するライナー係合凹部27が設けられている。第1図及び第3図から明らかなごとく、マスタージョウヘッド23の後端面23−1とマスタージョウボディ24前端面24−1との間の部分は断面4角形のマスタージョウ首部24−2として構成されており、該首部24−2がライナー係合凹部27を形成しており、該ライナー係合凹部27には第2図に示すごときライナー19の開口部を形成する切欠部19−1が係合するものである。なお、ライナー19は夫々開口部を形成するための切欠部19−1を有する一対の板状部材により構成されている。
マスタージョウボディ24の後端部に付勢手段収容孔26が設けられている。符号50で示す付勢手段は、概略ローラ51、コイルばね52及び底板53によって構成されており、調整ネジ54の操作によってコイルばね52を調整することで、本体後部11の後盤部12から付与されるマスタージョウボディ24への付勢力を調整するものである。また、付勢力手段50のローラ51が当接する部分には、その安定的な付勢力付与のためにローラ当接凹部12−1が設けられている。
第1図から明らかなように、ライナー係合凹部27の巾、すなわちマスタージョウ首部24−2におけるマスタージョウヘッド後端面23−1とマスタージョウボディ前端面24−1との間隙寸法は、該ライナー係合凹部27内に係合するライナー19の厚さ寸法よりδだけ大きく設定されている。そして、この点による作用は後に詳細に説明するが、この実施例においてδの値を0.5mmとしている。
第1図及び第3図から明らかなように、ウェッジ手段40の主要構成要素であるブッシュ41はカム面形成孔42を有しており、該カム面形成孔42がブッシュ前端面43からブッシュ後端面44に向って、チャック軸外方に向って傾斜する方向に設けられている。そして、該カム面形成孔42の傾斜方向と前記マスタージョウボディ24の傾斜方向とが一致しており、この結果後述するウェッジ手段40における相互のカム面25,45を構成するものであり、該ウェッジ手段40の相互のカム面により楔作用を奏するものである。
なお、この実施例に関するウェッジ手段40においては、上記ブッシュ41をそのカム面形成孔42がチャック軸線に対して外方に傾斜するごとく装着固定しているが、ジョウの把持方向が反対の場合には、該ブッシュ41をブッシュ貫通孔32に対して180°回転させて、すなわちカム面形成孔42の後方側がチャック軸線に対して内方に傾斜するごとく固定することができる。そしてこの場合、上記マスタージョウ22のマスタージョウボディ24の後方がチャック軸線に対して内方に傾斜したものを用いることとなる。
本発明に係る第2の実施例を第4図〜第6図を用いて説明する。
なるべく第1図に対応させて描いた第4図には、第2の実施例に係るチャックボディ10の断面図が示されており、第5図にはチャックボディ10を構成する本体前部16、ライナー19及び本体後部11の展開斜視図が、第6図にはプランジャ30とジョウ20の夫々斜視図が示されている。第4図及び第5図を参照すると、この実施例におけるチャックボディ10とライナー19との関係が明らかである。
チャックボディ10を構成する一方の一部である本体後部11は、概略円筒状のブロックとして形成され、該本体後部11の前端面とこれに隣接する本体前部16の円筒部18との間にライナー19を挾持し、これら本体後部11と本体前部16とを3本のボルトBによって一体的に図示しないスピンドルに固定する。
この場合、ライナー19は略リング状であって、後に説明するように付勢手段50を適用する部分19−1の巾が広く形成されている。
第4図及び第6図に示すように、この実施例におけるプランジャ30は断面T字状のカム面形成溝35を、該プランジャ30の外周の3ヶ所に有している。そして、該カム面形成溝35の両側に形成されるカム面36,36は、実施例1のものにおけるブッシュ41のカム面形成孔42におけるカム面45と同様に、チャックの前方から後方に向ってチャック軸外方に向けて傾斜して設けられているが、該カム面45と後述するマスタージョウ側のカム面25とその傾斜関係は実施例1の場合と同じである。そして、これらのカム面45とカム面25とによって楔作用を奏するウェッジ手段40が構成されている。
なお、符号33は実施例1のものと同様に、プランジャ30のドローバー連結部を示している。また、符号15はボディ内への切粉の侵入を防ぐカバーの支持孔である。
この実施例におけるジョウ20は特に第6図で明らかなように、トップジョウ21とマスタージョウ22から構成されており、マスタージョウ22がマスタージョウヘッド23とマスタージョウボディ24とを有している。そして、該マスタージョウボディ24の断面形状はT字状であって、上記プランジャ30におけるカム面形成溝35のカム面36,36と係合するカム面25,25を有している。また、マスタージョウボディ24はマスタージョウヘッド23の後面から後方に向って、側面視先細り状に形成されている。
第5図に示されているように、本体前部16の前盤部17には3個のマスタージョウ貫通孔17−1〜17−1が設けられ、第4図に明らかなようにマスタージョウボディ24の大半が該マスタージョウ貫通孔からチャックボディ10に挿入されている。そして、この実施例にあっては、ライナー19がチャックボディ10の本体後部11の前端と本体前部16の円筒部18内側の切欠部18−1との間に挿入されるので、上記マスタージョウ貫通孔17−1〜17−1は単なる開孔であってよい。
この実施例における付勢手段50は第4図から明らかなごとく、本体後部11と本体前部16の円筒部18との間に設けられている。
ライナー19は本体後部11の前端面と円筒部18内側の切欠部18−1の間に挿入されており、該ライナー19を収容する該本体後部11の前端面と円筒部18内側の切欠部18−1の後端面との間隔は、実施例1の場合と同様に、ライナー19の厚さ寸法よりδだけ大きく設定されている。
なお、この実施例においてもδの値は0.5mmとしている。
ライナー19を介してマスタージョウヘッド23に付勢力を付与するコイルばね52は、本体後部11の前方側に設けられたコイルばね収容穴11−1内に収納され、ガイドピン55及びガイドボルトBによってライナー19の安定した移動を保障している。
なお、円板状のライナー19は、マスタージョウ22を同時にチャックボディ10の前面に向けて押圧するためのものであり、コイルばねが直接マスタージョウヘッド23の後面を押圧してもよい。
本発明の第3の実施例は第7図〜第10図によって明らかである。
第7図は、第3の実施例に係るチャックボディ10の断面図を示しており、第8図はその正面図である。また、第9図はこの実施例において特徴的構成であるプランジャ30とブッシュ41及びマスタージョウ22の展開斜視図であり、第10図は、チャックボディ10の各構成部分の展開図である。
第7図において、チャックボディ10を構成する本体後部11は互いに別体の後盤部12と本体構成部13から成っており、本体前部16は一体的に構成された前盤部17及び円筒部18から成っている。そして、前盤部17はボルトB,Bにより、後盤部12と共に本体後部11を形成する本体構成部13に結合されると共に、これら本体前部16と本体構成部13及び後盤部12は、該本体構成部13と後盤部12の間に付勢手段50を介装した状態でボルトB〜Bにより、図示しないスピンドルに固定される。
この実施例におけるプランジャ30は特に第9図に明らかであって、その3個の凹部30−1〜30−1が後に詳述する第10図における本体構成部13の内方円筒孔形成部13−1〜13−1と共働して、ウェッジ手段40を構成するブッシュ41のためのブッシュ貫通孔32を形成する。該プランジャ30の3個の凹部30−1〜30−1の端部にはフランジ部30−2〜30−2が設けられており、該フランジ部がブッシュ41の外径段差41−1に係合することにより、ドローバー係合部33において作用する引張り力を3個のブッシュ41〜41に伝達するものである。
この実施例におけるジョウ20は、第1図〜第3図に示す第1実施例の場合と概略同様であって、トップジョウ21をボルトB,Bにより調節自在に固定されるマスタージョウ22はマスタージョウヘッド23と一体の円柱状マスタージョウボディ24をもっている。そして、マスタージョウボディ24のウェッジ手段を構成するためのカム面25は後述するように、同じくウェッジ手段40を構成するブッシュ41のカム面形成孔42におけるカム面45と当接する。
この実施例におけるマスタージョウ22は、そのマスタージョウヘッド23とマスタージョウボディ24との関係において実施例1のものと異なっている。第7図及び第9図に明らかなように、該マスタージョウヘッド23とマスタージョウボディ24とは直接繋がっており、マスタージョウヘッド23の外周に設けられる規制板23−5がチャックボディ10の前盤部17に当接することにより、ジョウ20の前方への移動が規制される。また、マスタージョウボディ24の後端部はチャック軸に直交する後端面24−3を有し、後述するようにライナー19と共働して付勢手段50を構成する。
第10図から明らかなように、この実施例におけるチャックボディ10は後盤部12、本体構成部13、本体前部16から構成され、ライナー19は後盤部12と本体構成部13の間に配置されることが特徴的である。
第7図及び第10図において、後盤部12と本体構成部13の間にライナー19が挾持されるが、3個のジョウ20のマスタージョウボディ後端面24−3に対応するライナー19の後方部分では、特に第10図に明らかなごとく、後盤部12の対応する位置に凹所12−2が夫々設けられている。そして、第7図に示すようにマスタージョウボディ24の後端面24−3と上記凹所12−2とで形成する間隙間隔とライナー19の厚さとの差δが約0.5mmに設定されている。
一方第7図におけるごとく、チャックボディ10に関してジョウ20が配置されていない部分については、チャックボディ10を構成する本体後部11の後盤部12とライナー19と本体構成部13が一体的に結合されていることが判る。この様にして通常は、ライナー19とマスタージョウボディ24の後端面24−3及びマスタージョウヘッド23の前端と本体前部16の前盤部17とは隙間なく接している。また、上記ウェッジ手段40を構成するブッシュカム面45とマスタージョウカム面25によって楔作用を奏するものである。
この実施例におけるウェッジ手段40は、ブッシュ41のカム面形成孔42におけるブッシュカム面45とマスタージョウ22におけるマスタージョウボディ24のマスタージョウカム面25とにより構成される。そして、マスタージョウボディ24及びブッシュ41のカム面形成孔42とチャック軸とのなす傾斜方向は、その他の実施例の場合と同様であって、ワークを外方より把持するか内方より把持するかによってその傾斜方向が決定される。
第8図は、上記第7図に示すチャックボディ10を正面から見た図であり、一部にトップジョウ21を取り外した状態でマスタージョウヘッド23が示されている。図中のボルトB,Bは、マスタージョウヘッド23に対してトップジョウ21を固定するボルトであり、3本のボルトB〜Bは、チャックボディ10を構成する本体後部11、本体構成部13、ライナー19及び本体前部16を一体的に、図示しないスピンドルに固定するボルトである。
また、符号B,Bはこの実施例のチャックに特有の、上記本体構成部13と本体前部16の前盤部17とを固定するボルトを示している。
この実施例において最も特徴的構成は、第9図及び第10図により明らかである。第10図に示すようにチャックボディ10の中心的部分である本体構成部13において、ウェッジ手段40を構成するための3個のブッシュ41〜41を受容するブッシュ貫通孔32〜32のための外側の一部である凹部13−1〜13−1が形成されると共に、第9図に示すように、プランジャ30の3個の凹部30−1〜30−1によって同様に、ブッシュ41〜41を受容するブッシュ貫通孔32〜32のための内側の一部が構成される。
この様にして、ウェッジ手段40は、ブッシュ41〜41のブッシュカム面45〜45とマスタージョウボディ24〜24のマスタージョウカム面25〜25と、該ブッシュを受容する本体構成部13の凹部13−1〜13−1とプランジャ30の3個の凹部30−1〜30−1によって構成される。
そして、この実施例におけるプランジャ30はその3個の凹部30−1〜30−1の端部に設けられたフランジ部30−2〜30−2により、ドローバーからの引張り力をウェッジ手段40に伝達するものである。
次に、第7図を参照しつつ第11図の説明図に従って、この様な実施例のチャックにおける作用を説明する。なお、他の実施例の発明についても、本発明の特徴的構成であるウェッジ手段とプランジャ、チャックボディ、ジョウ等の力学的関係は概略同様である点に注意する必要がある。
第7図に示すように、ワークを把持する動作は先ず、プランジャ30に対して図示しないドローバーの操作力である引張力(矢印Q)を付与することから開始される。すると、プランジャ30の3個のフランジ部30−2〜30−2が夫々係合する各ブッシュ41〜41の外径段差41−1〜41−1によって、夫々のブッシュ41〜41がチャック軸後方に移動する力を付与される。そして、本発明の特徴的構成であるウェッジ手段40を構成するところの、各ブッシュ41,41のカム面45と接する夫々のマスタージョウ22のマスタージョウボディ24には、そのカム面25との間で発生する摺動抵抗のために、同様にチャック軸後方、正確にはマスタージョウボディ24の軸線方向後方に移動する力が発生する。
一方、各マスタージョウボディ24〜24は第7図の構造から明らかなように、その後方であるマスタージョウボディ後端面24−3から、本発明の特徴的構成の1つである付勢手段50を構成するところのライナー19によって、把持動作を開始すると同時にチャック軸前方、すなわちチャックボディ10の前盤部17に対して押圧力(矢印F)が付与されるので、上記ウェッジ手段40部分の摺動抵抗によって直ちに後方へ移動することはない。その結果、各マスタージョウボディ24〜24はその外側のカム面25〜25より夫々チャック軸心方向の力を受けることとなり、このような内向きの力によって上記プランジャの移動距離に応じたトップジョウ21の内方への移動が発生する。
そして、該トップジョウ21の上記内方へのチャック操作の結果、図示しないワークからの把持反力としての反力(矢印P)が発生するものである。
この状態からプランジャ30の引張力Qが更に増加すると、トップジョウ21による把持力(矢印K)が増大して反力Pも増大する。そして、ジョウ20は全体としてその把持部が浮き上る方向にモーメントMを生ずると共に、ジョウ20のマスタージョウボディ24においては、該モーメントMに抗するようにウェッジ手段40を構成するマスタージョウカム面25のA部及びB部に夫々反力が生ずる。
すなわち、マスタージョウボディ24は上記A及びBの部で、ブッシュカム面45により支持された状態となる。
ところで、上述のごとくトップジョウ21に作用する把持力K又はワークからの反力Pが増大すると同時に、ウェッジ手段40における対向する両カム面であるマスタージョウカム面25とブッシュカム面45とが摺動しない一体的な状態となり、マスタージョウボディ24に作用する後方への力が増大するが、この力は付勢手段50を構成するライナー19の微小変形によって生ずる反力と釣合い、その変位量は隙間δより少ない。そして、プランジャ30の更なる引張力により、ジョウ20には予め決められた把持力Kが付与されるけれども、この時点でのライナー19の変位量、すなわちチャックボディ24のチャック軸後方への変位量は、上記付勢手段50部分におけるライナー19の後端面と後盤部12の凹所12−2との間隙間隔δと略等しいか、それ以下となっている。
この様な構成のチャック構造においては、前述の従来例と同様に、トップジョウ21〜21によるワーク把持が開始された後、その把持力Kに基づく反力Pによって、トップジョウ21にモーメントMが作用すると共に、トップジョウ先端とワークは把持開始位置から浮き上ることとなる。しかしながら、プランジャ30への引張力の増加に伴ってトップジョウ21は上述のごとく、付勢手段50であるライナーを変形させることにより微少量後方へ引き込まれるので、最終的な把持状態においてワークの軸方向の把持位置は、チャックボディの表面に設けた図示しないワーク係合ボタンの基準面に密着する。また、この時点でのプランジャ30への引張力Qと付勢手段50による反力Fとは略釣合っている。
ここで重要なことは、チャックの把持力Kの増大により発生する反力によるモーメントM、従って、このようなモーメントによるマスタージョウボディ24の回転を規制する支持部A,Bの反力は、該支持部を構成するブッシュ41自体によっても担持されるけれども、更にチャックボディの本体構成部13及びプランジャ30におけるC部及びD部において担持されることである。
すなわち、本発明の形式のチャックにおいては、把持力Kによる反力をチャックボディ全体で担持することによって、ジョウ20に発生するモーメントを完全に受けとめることができ、ワーク21の浮き上りを防止して正しい位置に固定できると共に、小型のチャックボディで大きな反力を得るものである。
第12図は、本発明の特徴的構成であるウェッジ手段40に係る他の実施例を示す、ブッシュ41及びマスタージョウ22の構造を示している。ウェッジ手段40を構成するブッシュ41の外形は概略、円形の上下に平坦な支持面41−2,41−3を形成したものであって、このようなブッシュ41は当然に、第3図又は第10図に示すようなブッシュ貫通孔32に挿入されるので、該ブッシュ貫通孔32の形状も該ブッシュ41の外形と同様のものとされる。
そしてまた、マスタージョウ22のマスタージョウボディ24の断面形状も、上記ブッシュ41の外形及びカム面形成孔42の形状と同一であり、そのカム面形成孔42の内部に平坦なカム面45,45が形成され、マスタージョウボディ24の上下面には平坦なカム面25,25が形成されるものである。なお、このようなブッシュ41及びマスタージョウ22の構成における他の部分の構造は、例えば第7図〜第11図において説明した実施例のものと同一であっても良い。
第13図及び第14図は、例えば第7図に示す実施例の形式の付勢手段50の他の実施例を示している。この実施例に係る付勢手段50は、他の実施例の場合と同様に、付勢力はチャックボディの本体後部を形成する後盤部12とマスタージョウボディ24の後端部構造との関係で付与される構成である。
従ってこの実施例においてはライナー19を不要とし、付勢力を発生させるための弾性部材がマスタージョウボディ24の一部によって構成されている点に特徴がある。
第13図から明らかなように、マスタージョウボディ24の後部には、切欠部24−5を介して弾性片24−6が形成されている。一方後盤部12には、第14図に示すようにそのマスタージョウボディ当接面側であるチャック前方側面に、凹部12−2が形成されており、マスタージョウボディ24の後端面であって上記切欠部24−5を有しない部分とこれに対応するように該凹部12−2との間には、間隙δが形成されている。
従って、後盤部12の前方側面とマスタージョウボディ24の後端面が当接した状態で、上記弾性片24−6を微小変形することによって必要な初期付勢力が付与されると共に、チャックの把持力の増加に伴うマスタージョウボディ24の後退の結果、該マスタージョウボディ24の切欠部を有しない後端面が、弾性片24−6の部分を変形させながら上記凹部12−2と当接するまで、最大量の引き込みが許容される。
第15図は、第7図〜第11図に示す第3の実施例と概略同様のウェッジ手段40を有する発明において、特にブッシュ41と本体構成部13(又は第1図に示す第1の実施例の円筒部18)及びプランジャ30との関連構成における他の実施例を示すものである。
この実施例における特徴的構造は、第7図におけるブッシュ41のごとき外径段差を有していない点である。このため、ブッシュ41の外形は完全に円柱状であり、これを収容する本体構成部13(又は円筒部18)のブッシュ貫通孔32は、プランジャ30の凹所30−1と共に円形貫通孔を形成している。又、プランジャ30とブッシュ41との係合はフランジ部30−2で行われ、このためブッシュ41の外周面に係合溝41−2が形成されている。
産業上の利用可能性
本発明は、引き込み作用を行うチャックにおいて、従来公知の発明のごときチャック軸方向に移動するチャックボディの部分を不用としている。
このため、チャックボディを高速回転時の動バランスが優れたものとなった。また、ジョウの把持力による転倒モーメントをウェッジ手段の構成要素であるプランジャ及びチャックボディにより支持させるために、チャックボディを小型化することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の実施例に係るチャックの断面図である。第2図は、第1図に示すチャックのチャックボディ部分の展開斜視図である。第3図は、第1図に示すチャックのウェッジ手段を構成するジョウとブッシュとプランジャとの展開斜視図である。第4図は、第2の実施例に係るチャックの断面図である。第5図は、第4図に示すチャックのチャックボディの展開斜視図である。第6図は、第4図に示すチャックのプランジャとジョウとの展開斜視図である。第7図は、第3の実施例に係るチャックの断面図である。第8図は、第7図に示すチャックの正面図である。第9図は、第7図に示すチャックのジョウとプランジャとブッシュとの展開斜視図である。第10図は、第7図に示すチャックの、チャックボディの構成部分の展開斜視図である。第11図は、第7図に示すチャックによるワーク把持動作の説明図である。第12図は、ウェッジ手段を構成する他の実施例のブッシュ及びジョウの斜視図である。第13図は、付勢手段に係る他の実施例のジョウの斜視図である。第14図は、第13図に示すジョウを用いた付勢手段の説明図である。第15図は、ウェッジ手段の他の実施例に係る一部断面を含む斜視図である。第16図は、従来公知のチャックの断面図である。

Claims (12)

  1. チャックボディと、該チャックボディ内でチャック軸方向に移動可能なプランジャと、チャック軸方向に引き込み可能なジョウとを備えるチャックであって、
    前記ジョウはチャック軸線に対して傾斜するマスタージョウボディを有し、
    前記プランジャはその一部に前記マスタージョウボディと共働して楔作用を行なうウェッジ手段を構成するブッシュを収容し、
    前記マスタージョウボディの後端に付勢手段を有し、
    前記ジョウはチャックボディに対して軸方向の位置を規制するためのマスタージョウボディ前端面及びマスタージョウヘッド後端面を有し、これらの端面とチャックボディ前盤部との関係によって、微小距離δの範囲内で後方に移動できるようにジョウのチャック軸方向移動を規制されており、
    前記ウェッジ手段がワーク把持時に発生するジョウの転倒モーメントを保持する構造とされており、
    前記付勢手段がワーク把持のためのプランジャに対する引張り力に対抗する反力を、前記マスタージョウボディに対して付与することを特徴とする引き込み機能を備えるチャック。
  2. 前記ウェッジ手段を構成するブッシュを収容するプランジャの一部は、チャックボディを形成する円筒部により支持されることを特徴とする請求項1記載の引き込み機能を備えるチャック。
  3. 前記ウェッジ手段を構成するブッシュは、該ブッシュが収容するマスタージョウボディと共に、チャック軸との成す傾斜方向を反転可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の引き込み機能を備えるチャック。
  4. 前記付勢手段は、前記マスタージョウボディの後端部に設けたコイルばねであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の引き込み機能を備えるチャック。
  5. 前記マスタージョウボディ及びブッシュの断面形状は円形である請求項1〜4のいずれかに記載の引き込み機能を備えるチャック。
  6. チャックボディと、該チャックボディ内でチャック軸方向に移動可能なプランジャと、チャック軸方向に引き込み可能なジョウを備えるチャックであって、
    前記ジョウはチャック軸線に対して傾斜する断面T字状のマスタージョウボディを有し、
    前記プランジャはその一部に上記マスタージョウボディと共働して楔作用を行なうウェッジ手段を構成する断面T字状のカム面形成溝を有し、上記マスタージョウボディのカム面と上記プランジャのカム面形成溝内のカム面とによってウェッジ手段を形成するものであり、
    前記チャックボディの本体後部に付勢手段が収容されており、
    前記ジョウはそのマスタージョウヘッドの後端面と上記チャックボディの本体後部前端面とによって、微小距離δの範囲で移動できるようにジョウのチャック方向移動が規制されており、
    前記ウェッジ手段がワーク把持時に発生するジョウの転倒モーメントを保持する構造とされており、
    前記付勢手段がワーク把持のためのプランジャに対する引張力に対抗する反力を、前記マスタージョウボディに対して付与することを特徴とする引き込み機能を備えたチャック。
  7. 前記ウェッジ手段の一部を構成するプランジャの外周は、チャックボディを形成する本体後部の円筒部により支持されることを特徴とする請求項6記載の引き込み機能を備えたチャック。
  8. 前記付勢手段は、上記チャックボディの本体後部におけるばね収容穴内に設けたコイルばねであることを特徴とする請求項6又は7記載の引き込み機能を備えたチャック。
  9. チャックボディと、該チャックボディ内でチャック軸方向に移動可能なプランジャと、チャック軸方向に引き込み可能なジョウとを備えるチャックであって、
    前記ジョウはチャック軸線に対して傾斜するマスタージョウボディを有し、
    前記プランジャは、上記マスタージョウボディと共働して楔作用を行なうウェッジ手段を構成するブッシュのためのブッシュ貫通孔の一部を構成する部分を有し、
    同じく前記プランジャは、上記ウェッジ手段を構成するためのブッシュと係合するフランジ部を有し、
    前記チャックボディは、上記ウェッジ手段を構成するブッシュのためのブッシュ貫通孔の他の一部である内方円筒孔形成部を有し、
    前記マスタージョウボディの後端部に付勢手段を有し、
    前記ジョウはボディに対して軸方向の位置を規制するためのマスタージョウボディの規制板及びマスタージョウボディ後端面を有し、これら規制板及び端面とチャックボディ前盤部及びチャックボディ後盤部との関係によって、微小距離δの範囲内で後方に移動できるようにジョウのチャック軸方向移動が規制されており、
    前記ウェッジ手段がワーク把持時に発生するジョウの転倒モーメントを保持する構造とされており、
    前記ブッシュに作用する把持反力を上記チャックボディで支持する構造であり、
    前記付勢手段がワーク把持のためのプランジャに対する引張力に対抗する反力を、前記マスタージョウボディに対して付与することを特徴とする引き込み機能を備えるチャック。
  10. 前記ブッシュ及びマスタージョウボディの断面形状は、円形状の上下面を平坦にした形状であることを特徴とする請求項1又は9に記載された引き込み機能を備えるチャック。
  11. 前記付勢手段は、上記マスタージョウボディの後端部と該後端部に設けた切欠部によって形成される弾性片及びチャックボディの本体後部における後盤部と該後盤部に設けた凹所によって構成されることを特徴とする請求項9記載の引き込み機能を備えるチャック。
  12. 上記ブッシュの外形は円柱状であることを特徴とする請求項9記載の引き込み機能を備えるチャック。
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