JP4190338B2 - 工作物保持装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転工作機械に工作物(ワーク)を取り付け、保持するための工作物保持装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の旋盤やフライス盤等の回転工作機械において、軸部材,円筒部材等の円柱形状工作物であるワークをスピンドルに保持する場合、通常、コレットを適用した工作物保持装置が使用される。
【0003】
図15は、上記従来の工作物保持装置の一例を示す縦断面図である。この従来の工作物保持装置100は、主軸(スピンドル)に固定され、先端部にコレット部101aを有する回転フランジ101と、回転フランジ101に対して共に回転し、かつ、軸方向に相対移動可能な結合軸103と、結合軸103に対して結合ピン104を介して一体結合され、コレット部101aの外周を覆うようにスライド可能に嵌合して取り付けられる作動筒102とを有してなる。
【0004】
結合軸103は、回転工作機側のスピンドル軸受け部111の内部に進退自在に支持されるドローバー105に対してねじ部103aで連結されている。
【0005】
コレット部101aは、周方向に分割され、作動筒102の先端部に摺動嵌合する先端テーパ部を有している。結合軸103を軸方向である−X方向(左方向)、または、+X方向(右方向)に所定距離移動されると、作動筒102によりコレット部101aの先端が内周側にすぼみ、または、広がり、ワーク112を着脱することができる。
【0006】
ドローバー105は、スピンドル軸受け部111内部にてスピンドルとともに回転可能な状態で支持されており、その後方部に回り止めキー110を介して結合される中空ねじ軸106が結合されている。中空ねじ軸106には、戻り位置調整ナット107と引き位置調整ナット108が螺着されている。引き位置調整ナット109は、ドローバー105の軸端部定位置にナット109により固定されている。
【0007】
中空ねじ軸106は、スピンドル軸受け部111内部にてパワーシリンダーのピストン部に連結され、ワーク112の着脱に際してX方向に進退駆動される。上記ピストン部が−X方向に後退し、中空ネジ軸106がストッパに当接すると、中空ねじ軸106およびドローバー105が引き位置に移動する。ドローバー105が引き位置にあるとき、結合軸103およびこの結合ネジ軸103の軸心に直交して設けられた穴に嵌合した結合ピン104を介して作動筒102がコレット部101aに対して相対的に所定量後退し、ワーク112が締め付けられる。
【0008】
また、中空ねじ軸106およびドローバー105が+X方向に前進駆動された場合は、戻り位置調整ナット107がスピンドル軸受け部111の端部に当接し、ドローバー105は、+X方向の戻り位置に移動する。ドローバー105が上記戻り位置に移動すると、結合軸103を介して作動筒102がコレット部101aに対する径方向への押圧を止め、ワーク112がコレット部101aから解放される。
【0009】
ワーク112を解放するドローバー105の戻り位置は、戻り位置調整ナット107を中空ねじ軸106に対して回転させることにより位置調整を行うことできるが、一旦、位置調整を行えば、それ以降、特に調整の必要はない。ワーク112を締め付けるドローバー105の引き位置の調整は、引き位置調整ナット108を中空ねじ軸106に対して回転させることによりドローバー105と中空ねじ軸106との相対位置を調整することにより行われる。この引き位置は、ワーク112に対応して適切な締め付け力が得られるように、位置調整を必要とする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように図15に示した従来の工作物保持装置の場合、種々のワーク112のロットが変わる度にワーク保持装置(チャック装置,ヤトイ)が交換され、その度に少なくとも位置調整ナット108の位置調整を必要とする。
【0011】
即ち、Aという部品(ワークA)を加工するときにはワークAに対するヤトイAを旋盤に取り付け、上記の調整作業を行い、ワークAと異なるBという部品(ワークB)を加工するときにはワークBに対するヤトイBを旋盤に取り付け、上記の調整作業を行う。つまり、加工すべき部品のロツトが変更される度に上記の調整作業が行われる。また、この調整作業は熟練を必要とすることも多く、多くの工数(時間)を必要とする。また、この調整作業を行う者が違うと部品の出来上がり寸法にもばらつきが発生し、安定した部品供給を行うこともできない。
【0012】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、工作物保持装置において、生産性の向上を実現可能とする工作物保持装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の工作物保持装置は、ドローバーを有する工作機械に脱着可能な工作物を保持するための工作物保持装置において、上記工作機械のスピンドルに対して該スピンドルの回転軸の軸心に一致して回転可能な状態で取り付け、取り外し可能な回転フランジと、上記回転フランジに固定され、上記ドローバーを進退させることによって回転軸の径方向に移動して上記工作物を着脱可能とする把持部を有するコレットと、上記ドローバーとネジ結合して、上記ドローバーと共に上記回転軸方向に移動可能な結合軸と、上記結合軸と上記回転軸方向に相対位置を調整可能にネジ結合し、上記結合軸と共に上記回転軸方向に移動する調整フランジと、上記ドローバーの移動に連動して上記コレットの開閉動作を行わせるためのコレット開閉手段と、上記コレットを開方向に付勢するため、上記回転フランジと上記調整フランジの間に設けられ、上記コレット開閉手段を常時上記調整フランジに当接付勢する付勢手段とを有しており、上記工作物は、コレット開閉手段により上記コレットの開閉を行わせて着脱される。
【0014】
本発明の請求項2記載の工作物保持装置は、請求項1に記載の工作物保持装置において、上記当接フランジと上記結合軸との固定は、ネジ部材により固定される。
【0015】
本発明の請求項3記載の工作物保持装置は、ドローバーを有する工作機械に着脱可能な工作物を保持するための工作物保持装置において、上記工作機械のスピンドルに対して該スピンドルの回転軸の軸心に一致して回転可能な状態で取り付け、取り外し可能な回転フランジと、上記回転フランジに固定され、上記ドローバーを進退させることによって回転軸方向と直交する方向に移動して上記工作物を着脱可能とする把持部を有するコレットと、上記ドローバーとネジ結合して、上記ドローバーと共に上記回転軸方向に移動可能な結合軸と、上記ドローバーの移動に連動して上記コレットの開閉動作を行わせるためのコレット開閉手段と、上記コレットと上記コレット開閉手段との上記回転軸方向の相対位置を調整可能な調整手段と、上記コレットを開方向に付勢するため、上記回転フランジと上記調整手段の間に設けられ、上記コレット開閉手段を常時上記調整手段に当接付勢する付勢手段とを有しており、上記工作物は、コレット開閉手段により上記コレットの開閉を行わせて着脱される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の工作物保持装置であるワーク保持装置の縦断面図である。図2は、図1のワーク保持装置をワーク側から見た図であり、図3は、図1のワーク保持装置を主軸側から見た図である。図4は、図1のワーク保持装置の分解斜視図である。図5〜14は、図1のワーク保持装置を構成する各構成部材の断面図であって、図5は、回転フランジの断面図であり、図6は、コレット部材の断面図であり、図7は、作動筒の断面図であり、図8は、外筒の断面図であり、図9は、中間リングの断面図であり、図10は、結合軸の断面図であり、図11は、調整フランジの断面図であり、図12は、撓みリングの断面図であり、図13は、リング押さえの断面図であり、図14は、位置決めリングの断面図である。
【0017】
なお、以下の説明において、図1に示すようにワーク保持装置に対して主軸側方向を後方(−X)とし、ワーク取り付け側方向を前方(+X)とする。
【0018】
本実施形態のワーク保持装置(チャック,チャック装置,ヤトイ)20は、例えば、旋盤のスピンドルである主軸21に装着され、工作物であるワーク23を把持、または、解放するための装置である。
【0019】
ワーク保持装置20は、図1,2に示すように旋盤側の主軸21に結合され、一体的に回転駆動される回転フランジ1と、回転フランジ1に固定されるコレット部材2と、ワーク着脱時に進退駆動される旋盤側ドローバー22にネジ結合されるコレット開閉手段の一部であり、調整手段でもある結合軸6と、結合軸6に螺着され、結合軸6と旋盤の主軸回転軸方向にネジ部6cで相対位置調整が可能な調整フランジ10と、後述するコレット部を径方向に開閉させるためのコレット開閉手段の一部である作動筒3と、作動筒3に固定され、かつ、調整手段の一部である調整フランジ10に当接する中間リング5と、作動筒3の前方に螺着固定されるコレット開閉手段の一部でもある外筒4と、外筒4の内周部に挿入され、ワーク23を押圧保持するための撓みリング8と、撓みリング8を外筒内に保持するための押さえリング7と、コレット部材2内に螺着して固定され、ワーク23のスラスト方向の位置決めを行うスラスト位置決めリング9と、中間リング5を介して作動筒3をコレット解放方向である前方に付勢するための付勢手段であって、断面が矩形であるコイル状バネで形成される付勢バネ11と、コレット部材2内周面に設けられた溝に挿入され、中間リング5の外周に摺接して切り屑,塵埃の装置内部への浸入を防止するためのOリング18と、さらに、締結用ボルト,止めネジ等を有してなる。
【0020】
回転フランジ1は、結合軸嵌入内周面部1bと、該内周面1bの前側に付勢バネ収納室1dと、ボルト挿通穴1e,1fと、円周段部1gとを有している。さらに、後面側に凸状の一対の主軸嵌合円弧面1aが設けられ、その円弧面1aに対向して上記回転軸に関して略点対称に板バネ24がボルト17で固着されている。
【0021】
この回転フランジ1は、主軸21に結合されるが、その結合状態では、旋盤の主軸の嵌合内周面に主軸嵌合円弧面1aを嵌入させ、板バネ24の付勢力で円弧面1aがその主軸内周面に密着するので主軸21と回転フランジ1とが自動的に芯合わせされる。その嵌合状態でボルト挿通穴1fを挿通させたボルト16を主軸側に螺着させ、回転フランジ1が主軸21に固着される。
【0022】
コレット部材2は、円環形状の部材であって、スリット2dにより円周方向に8分割され、前方に延出し、その先端部が径方向に弾性変形して変位可能なコレット部2bを有している。また、後端面に4箇所の凹部2aと、凹部2aの間に上記回転軸と平行に4箇所のネジ穴2fと、円環内周部にスラスト位置決めリング螺合ネジ部2gとが設けられている。コレット部2bの先端外周部には、テーパー部2cが形成されており、その内周側にはワーク23を把持するための微小ピッチの周方向溝2eが形成されている。
【0023】
このコレット部材2は、その凹部2aを後述する作動筒3の凸部3bに挿入し、さらに、作動筒3の内周3aと中間リング5の外周5bの間に摺動自在に嵌入された状態で後方内周を回転フランジ1の円周段部1gに嵌入させ、ボルト挿通穴1eを挿通させたボルト12をネジ穴2fに螺着して回転フランジ1に固着されるようになっている。
【0024】
スラスト位置決めリング9は、円環状の部材であって、一方端である前端面がワーク23の当接面9bとなり、他方端である後端外周にネジ部9cが設けられる。このスラスト位置決めリング9は、コレット部材2のネジ部2gにネジ部9cを螺合させてコレット部材2に固着される。
【0025】
作動筒3は、円環状部材であって、後端部内周側に突出する4つの凸部3bと、該凸部に設けられる上記回転軸と平行に設けられたボルト挿通穴3cと、前方外周部に設けられる外筒螺合用ネジ部3dとを有している。
【0026】
中間リング5は、内,外周面5a,5bと、内周面の前後の壁面からなる前,後当接面5d,5cと、後端面上に設けられる上記回転軸に平行に設けられた4つのネジ穴5eとを有している。
【0027】
そして、中間リング5は、作動筒3の内部に前方側から挿入され、凸部3bの前面に当接させた状態で凸部3bのボルト挿通穴を挿通させたボルト13を中間リング5のネジ穴5eに螺着させ、作動筒3に固着される。
【0028】
中間リング5が固着された作動筒3は、回転フランジ1に対して付勢バネ収納室1dに付勢バネ11を挿入した状態で前面側に装着される。その状態でコレット部材2が前方より挿入され、回転フランジ1にネジ12によって固着される。この作動筒3の取り付け状態では、付勢バネ11が回転フランジ1のバネ当接面1cと中間リング5のバネ当接面5cの間に圧縮状態で挿入されるので、作動筒3は、回転フランジ1に対して常に前方方向(+X方向)に付勢される。
【0029】
外筒4は、円環状部材であって、前方内周部に撓みリング挿入部4aと、その後方に押さえリング螺合ネジ部4bが設けられ、さらに、中央内周部に作動筒螺合用ネジ部4cと、外周部3カ所にネジ穴4dが設けられる。
【0030】
撓みリング8は、弾性変形可能な薄肉のリング部材であって、内周テーパ面8aを有する。
【0031】
押さえリング7は、外周にネジ部7aが形成され、後端面にスリ割り7bが設けられたリング部材である。
【0032】
撓みリング8は、外筒4の先端の撓みリング挿入部4aに挿入され、さらに、その後方に押さえリング7がネジ部4bにネジ部7aを螺合させて固定される。そして、撓みリング8と押さえリング7が装着された外筒4は、作動筒3の外周のネジ部3dに螺着し、固定される。
【0033】
装着された撓みリング8は、ワーク未把持状態では、その外周には外筒4の撓みリング挿入部4aと所定の隙間のある状態で保持され、ワーク把持状態では、コレット部材のコレット部2bを径方向の内方に向かってに弾性変形させてワーク23を押さえ込み、ワーク23の外周のうねり状態に倣って弾性変形し、ワーク23を原型に近い状態で把持することができる。
【0034】
結合軸6は、中空軸部材であって、後端部にドローバー螺合ネジ6bと、前端部に旋盤のドローバー22とネジ6bとのネジ結合をさせるときのスリ割り部6dと、前方部に調整フランジ螺合ネジ部6cとが設けられる。
【0035】
調整フランジ10には、内周部にネジ部10dと、前方フランジ部に円周方向に等分に4つの止めネジ用ネジ部10eが上記回転軸と平行に設けられている。さらに、その前方フランジ部には、結合軸6との相対位置を調整するときのための溝であるスリ割り10fが設けられている。
【0036】
そして、調整フランジ10は、そのネジ部10dをネジ部6cに螺合させて結合軸6に取り付けられ、ネジ部10eに螺合させた止めネジ14の先端を結合軸6の前端面に当接させて結合軸6と調整フランジ10との相対位置がずれないように仮固定される。
【0037】
調整フランジ10が仮固定された結合軸6は、コレット部材2,作動筒3,中間リング5が取り付けられている回転フランジ1の前面側から挿入され、回転フランジ1の内周面1bに摺動自在に嵌入される。さらに、結合軸6の後端側のネジ6bにはドローバー22が螺着固定される。結合軸6の装着状態では、調整フランジ10のフランジ面10bと中間リング5の当接面5dとが付勢バネ11の付勢力により常に当接しており、作動筒3と外筒4および結合軸6とは、一体的に軸方向に移動可能に支持される。
【0038】
そして、結合軸6は、主軸21のケーシング内を挿通するドローバー22にネジ部6aで螺合して主軸21と同軸心状態で取り付けられる。
【0039】
ドローバー22は、主軸21のスピンドル軸受け部内部にてパワーシリンダーのピストン部に連動し、結合軸6と一体でワーク23の着脱に際して軸方向であるX方向に進退駆動され、かつ、主軸21とともに回転する。なお、ドローバー22の進退位置は、−X方向の所定移動位置であって、ワーク23が把持される引き位置と、+X方向の所定移動位置であって、ワーク23が解放される戻し位置とである。このドローバー22の進退位置は、旋盤が有する固有の一定位置である。
【0040】
これにより、結合軸6と作動筒3、即ち、外筒4との上記回転軸上での相対位置が、ネジ部6cとネジ部10dとの螺合量により決定されることになる。即ち、ドローパー22がワーク把持側にセットされたとき、回転フランジ1と外筒4との上記回転軸上での相対位置がネジ部6cを有する結合軸6とネジ部10dを有する調整フランジ10とで構成される調整手段の調整により変更可能となっていて、コレット部2bの先端の変位量を調整可能とし、ワークを把持する力量が調整可能となっている。
【0041】
次に、以上のような構成を有する本実施形態のワーク保持装置20によりワーク23を着脱する動作およびその調整操作について図1等を用いて説明する。
ワーク保持装置20のワーク未装着状態では、ドローバー22は、パワーシリンダーにより上記戻し位置に駆動されており、結合軸6とともに付勢バネ11の付勢力で作動筒3と外筒4がコレット部材2に対して相対的に前方(+X方向)に移動している。したがって、撓みリング8がコレット部2bのテーパ部2cから離間し、コレット部2bの先端ワーク把持部が広がった状態に保持される。
【0042】
次に、ワーク23をワーク保持装置20に装着する前にドローバー22を上記引き位置に移動させて、コレット部2bの先端ワーク把持部を半径方向に所定量、例えば、0.2mm(窄ませ量)ほど窄ませるようにゲージでチェックしながら調整フランジ10の位置調整を行って、すなわち、調整フランジ10を結合軸6に対して相対回転させてコレット部材2と作動筒3の相対位置を調整する。この回転をさせるには、治具、例えば、ドライバ等で調整フランジ10に設けたスリ割り10fを当てて回転させる。
【0043】
なお、上記窄ませ量は、部品の形状、材質によって異なった値であるので、素材部品を試験的に旋削してその量を確定する。そして、この調整作業の終了時点で止めネジ14を強く締め込み、この止めネジ14の先端を結合軸6に当接させ、結合軸6と調整フランジ10との相対移動を防止するためのロックを行う。
【0044】
すなわち、該当するワーク23をコレット部2bの先端ワーク把持部に宛って、パワーシリンダを駆動してドローバー22を上記引き位置に移動させる。この移動に伴い、コレット部材2に対して作動筒3と外筒4が相対的に−X方向に移動し、撓みリング8を介してコレット部2bの先端ワーク把持部が径方向に窄められる。そのときのワーク23の把持状態から把持力の過不足があった場合、ワーク保持装置20の前面側のコレット部材2の開口部(スラスト位置決めリング9の内周開口9a)を通してワーク保持装置の前側から止めネジ14を一旦緩めて調整フランジ10の結合軸6との螺合ネジ位置を変えてコレット部材2に対する作動筒3と外筒4の相対位置を調整して止めネジ14を締め込む。この調整フランジ10の位置調整によってドローバー22が上記引き位置にあるとき、ワーク23をコレット部2bの先端ワーク把持部で適切な押圧力で把持できるようにセットされる。この調整作業は、一度のその作業が完了すれば、それ以降、二度と同じ素材部品に対する加工に関し、その調整を行う必要はない。つまり、旋盤からこのワーク保持装置が外され、再び、その旋盤に挿着されたときにもその調整は不要である。
【0045】
上述した調整フランジ10の位置調整状態のもとでワーク寸法、または、ワークのロットが変化するまでの間、ワーク23のワーク保持装置20による着脱がドローバー22の進退により繰り返し実行される。
【0046】
以上、説明したように本実施形態のワーク保持装置20によれば、調整工数を短縮でき、ワーク製作費の低減が実現できる。
【0047】
なお、上述した実施形態のワーク保持装置20は、旋盤に装着され、旋盤加工用ワークを把持するものとして説明したが、ワーク保持装置20の基本的構造は、マシニングセンター等でも工作物を回転させる回転式工作機械にも適用することが可能である。
【0048】
また、上述した実施形態のワーク保持装置20は、ワーク23の外周部を外側からコレット部で締め付けて把持する構造のものであったが、これに限らず、コレット部を外側に広げてワークの内周面を把持する構造のワーク保持装置に対しても同様の調整フランジを適用したワーク保持装置を適用することも可能である。
【0049】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、工作物の保持位置調整が容易であり、生産性向上が実現可能である工作物保持装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の工作物保持装置であるワーク保持装置の縦断面図である。
【図2】図1のワーク保持装置をワーク側から見た図である。
【図3】図1のワーク保持装置を主軸側から見た図である。
【図4】図1のワーク保持装置の分解斜視図である。
【図5】図1のワーク保持装置を構成する回転フランジの断面図である。
【図6】図1のワーク保持装置を構成するコレット部材の断面図である。
【図7】図1のワーク保持装置を構成する作動筒の断面図である。
【図8】図1のワーク保持装置を構成する外筒の断面図である。
【図9】図1のワーク保持装置を構成する中間リングの断面図である。
【図10】図1のワーク保持装置を構成する結合軸の断面図である。
【図11】図1のワーク保持装置を構成する調整フランジの断面図である。
【図12】図1のワーク保持装置を構成する撓みリングの断面図である。
【図13】図1のワーク保持装置を構成するリング押さえの断面図である。
【図14】図1のワーク保持装置を構成するスラスト位置決めリングの断面図である。
【図15】従来の工作物保持装置の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 …回転フランジ
2 …コレット部材(コレット)
2b…コレット部(コレット)
3 …作動筒(コレット開閉手段)
6 …結合軸(調整手段)
10 …調整フランジ(調整手段)
11 …付勢バネ(付勢手段)
14 …止めネジ
20 …ワーク保持装置(工作物保持装置)
21 …主軸(旋盤のスピンドル)
22 …ドローバー
23 …ワーク(工作物)

Claims (3)

  1. ドローバーを有する工作機械に脱着可能な工作物を保持するための工作物保持装置において、
    上記工作機械のスピンドルに対して該スピンドルの回転軸の軸心に一致して回転可能な状態で取り付け、取り外し可能な回転フランジと、
    上記回転フランジに固定され、上記ドローバーを進退させることによって回転軸の径方向に移動して上記工作物を着脱可能とする把持部を有するコレットと
    記ドローバーとネジ結合して、上記ドローバーと共に上記回転軸方向に移動可能な結合軸と、
    上記結合軸と上記回転軸方向に相対位置を調整可能にネジ結合し、上記結合軸と共に上記回転軸方向に移動する調整フランジと、
    上記ドローバーの移動に連動して上記コレットの開閉動作を行わせるためのコレット開閉手段と、
    上記コレットを開方向に付勢するため、上記回転フランジと上記調整フランジの間に設けられ、上記コレット開閉手段を常時上記調整フランジに当接付勢する付勢手段と、
    を有することを特徴とする工作物保持装置。
  2. 上記調整フランジと上記結合軸との固定は、ネジ部材により固定されることを特徴とする請求項1に記載の工作物保持装置。
  3. ドローバーを有する工作機械に脱着可能な工作物を保持するための工作物保持装置において、
    上記工作機械のスピンドルに対して該スピンドルの回転軸の軸心に一致して回転可能な状態で取り付け、取り外し可能な回転フランジと、
    上記回転フランジに固定され、上記ドローバーを進退させることによって回転軸方向と直交する方向に移動して上記工作物を着脱可能とする把持部を有するコレットと、
    上記ドローバーとネジ結合して、上記ドローバーと共に上記回転軸方向に移動可能な結合軸と、
    上記ドローバーの移動に連動して上記コレットの開閉動作を行わせるためのコレット開閉手段と、
    上記コレットとコレット開閉手段との上記回転軸方向の相対位置を調整可能な調整手段と、
    上記コレットを開方向に付勢するため、上記回転フランジと上記調整手段の間に設けられ、上記コレット開閉手段を常時上記調整手段に当接付勢する付勢手段と、
    を有することを特徴とする工作物保持装置。
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