JP4892124B2 - 工作機械のチャック開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、チャックを径方向に開閉させることで棒状のワークの把持又は把持の解除を行う工作機械のチャック開閉装置に関する。
自動旋盤等の工作機械においては、主軸の先端に取り付けたチャックにワークを把持させ、主軸とともにワークを回転させながら加工を行っている。ワークを把持するチャックとしては、種々のものが知られているが、時計部品のような小物の加工を行う場合には、ワークを把持するチャック爪を開閉させる際にワークが軸線方向に移動しないように、チャックを主軸前端のキャップに常時押し付け、チャック爪の径方向への開閉動作のみでワークの把持及び把持の解除を行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−143011号公報(図1参照)
図9は、このようなチャック装置を備えた主軸の一例を示す図で、図9(a)は主軸前端部分の断面図、図9(b)は主軸後端部分の断面図である。
なお、以下の説明において「前」というときには図の左方を、「後」というときには図の右方を指すものとする。
主軸台301にベアリング等の軸受302によって回転自在に支持された主軸300には、前端(図の左端)から後端(同右端)まで貫通する貫通孔300aが形成されている。主軸300の途中部位には、ビルトイン形のモータMが設けられていて、このモータMの駆動により、主軸300を回転させる。
主軸300の貫通孔300aの前端には、筒状のホルダスリーブ330が嵌入されている。このホルダスリーブ330は主軸300と一体になって回転するとともに、主軸300の貫通孔300a内で主軸軸線Cと同方向に進退移動自在である。
ホルダスリーブ330の貫通孔330bの前端には、コイルばね311とともにコレットチャック310が挿入されている。コレットチャック310は、ホルダスリーブ330と一体になって回転するとともに、ホルダスリーブ330に対して進退移動自在である。コレットチャック310は、ホルダスリーブ330に嵌め込まれたコイルばね311によって常時前方に付勢されているが、主軸300の前端に螺着されたキャップ306によって、ホルダスリーブ330及び主軸300から脱出しないように規制されている。
コレットチャック310の前端外周面にはテーパ面310aが形成され、ホルダスリーブ330の貫通孔330bの前端内周面には、テーパ面310aに摺接するテーパ面330aが形成されている。そして、テーパ面330aがテーパ面310aに摺接しつつホルダスリーブ330がコレットチャック310に対して前進することで、コレットチャック310の前端に形成されたチャック爪(図示せず)が径方向に縮径し、ワークを把持する。
ホルダスリーブ330の後端は、主軸300の貫通孔300a内で進退移動するドローバ320の前端に螺着されていて、ドローバ320の進退移動とともにホルダスリーブ330が進退移動する。
ドローバ320の後端部には、カム351とアーム350とを有する駆動機構が設けられていて、この駆動機構が駆動することで、ドローバ320が主軸300の貫通孔300a内で進退移動する。
すなわち、アーム350は、主軸300の外周に沿って均等間隔で複数(図示の例では二つ)配置されていて、軸350aを支点として揺動自在である。また、アーム350の先端は、アーム350の配置位置に合わせて主軸300の周壁に貫通形成された孔300bを通って、ドローバ320の後端に接している。カム351は、図示しないシリンダ等の駆動体の駆動により主軸軸線Cと同方向に進退移動自在で、カム351が進退移動することで、アーム350が矢印Iで示す方向又はその逆方向に揺動する。そして、カム351が後退すると、アーム350が図中矢印Iで示す方向に回転して、ドローバ320の後端を押し、ドローバ320を前進させる。
長尺棒状のワークを案内・支持するガイドチューブ340は、主軸台301の後端部にボルトで取り付けられた支持スリーブ342を挿通して支持スリーブ342に固定されている。このガイドチューブ340は、支持スリーブ342の前方に配置されたドローバ320の貫通孔320aに挿入され、さらに、ドローバ320の貫通孔320aを挿通して、貫通孔320a内に設けられたベアリング等の軸受341によって、主軸軸線C上でドローバ320に対して相対的に回転自在に支持されている。
なお、この明細書において「相対的に」とは、一方から見て他方が回転状態又は移動状態にある全ての場合を含み、一方(例えばドローバ320)が回転又は移動していて他方(例えばガイドチューブ340)が停止している場合のほか、一方と他方が異なる回転速度で回転又は移動速度で移動する場合も含まれるものとする。
このガイドチューブ340の前端は、ホルダスリーブ330の貫通孔330bの内部まで延びていて、コレットチャック310の後端に対峙している。そして、ガイドチューブ340を挿通して供給されたワークが、ホルダスリーブ330の貫通孔330b内を通り、コレットチャック310まで送られる。
上記構成の主軸では、ドローバ320の後端部に設けられた前記駆動機構が駆動してドローバ320が前進すると、ドローバ320の前端に螺着されたホルダスリーブ330がドローバ320とともに前進し、コレットチャック310のチャック爪を閉動させてワークを把持する。前記駆動機構が駆動してドローバ320が後退すると、これにともなってホルダスリーブ330が後退してチャック爪を開動させ、ワークの把持を解除する。
しかしながら、上記のチャック開閉装置では、チャック爪によるワークの把持力は、ドローバ320を進退移動させるための駆動体に供給されるエア等の圧力によって一義的に決定されるため、前記圧力の変動によって把持力が変動し、一定の把持力で安定してワークを把持させることができないという欠点がある。
また、ワークの径や材質によっては、必要以上の力でワークを把持することになり、長期間使用するうちにチャック爪を疲労破損させたり、管状のワークを加工する際に、過大な力でワークを把持することで、ワークが変形するおそれがあるという問題もある。
さらに、過大な力でワークを把持すると、ワークの把持を解除する際にチャック爪がワークに食い付き、ドローバ320の後退とともにチャック310及びワークが主軸の貫通孔内に引き込まれる、という不都合が生じる。
またさらに、チャックにワークを挿通させないでチャック爪を閉じてしまうと、チャック爪が完全に閉じてしまい、対向配置されたチャック爪が互いに圧接されて、先端が潰れたり、折損したりするおそれがある。
また、図10は、主軸の貫通孔内におけるガイドチューブの支持構造を説明するための図9(a)の要部の拡大図であるが、前記したように、ガイドチューブ340は、進退移動するドローバ320の貫通孔320a内で、ドローバ320に取り付けられたベアリング等の軸受341によってドローバ320に対して相対的に回転自在に支持されている。
そのため、ワークを把持又はワークの把持を解除する際にドローバ320が進退移動すると、軸受341の内輪とガイドチューブ340とが擦れて摩耗し、やがてはガイドチューブ340に振動を発生させるという問題がある。
ガイドチューブ340の振動は、ワーク加工時の騒音や振動の原因となり、ワークの加工精度を低下させる原因になる。そして、このような問題は、高速で主軸を回転させながらワークの加工を行う工作機械ほど顕著になる。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、ワークの径や形態,材質,表面仕上げの状態等に応じて適切な把持力を調整することが可能なチャック開閉装置の提供を目的とする。
本発明は、工作機械の主軸に進退移動自在に挿入される進退移動部材を備え、該進退移動部材を進退移動させることで前記主軸に設けられたチャックを開閉させる工作機械のチャック開閉装置において、前記主軸に対して進退移動自在に設けられ、前記進退移動部材を移動させる移動体と、前記移動体に、前記進退移動部材の外側に突出するように一体的に設けられた当接部材と、前記進退移動部材の外側に位置調整可能に設けられ、前記当接部材と当接することで前記進退移動部材の移動を規制するストッパとを有する構成とした。
この構成によれば、チャックによりワークを把持させるべく進退移動部材が一方に向けて移動し、所定のところまで達すると、前記進退移動部材がストッパに当接してその移動が規制される。このとき、ワークの把持力が最適になるように予めストッパの位置を決定しておけば、前記最適な把持力でワークを把持させることが可能になる。
前記ストッパは、前記主軸の外側に形成された所定ピッチの螺旋部に螺合され、予め均等ピッチで回転方向に目盛りが付されたダイヤルと、このダイヤルを所定位置で位置決め固定する固定手段とを有する構成としてもよい。
このように構成することで、径や材質、表面仕上げの状態等の異なるワークへの切り替えに応じて、ストッパを最適な位置に微調整することが可能になる。
前記進退移動部材の端部に、前記ワークの径と同一径に形成され前記主軸軸線上に位置する小径孔と、前記ワークの一端を前記小径孔まで案内するテーパ状の案内面とを設けてもよい。
このようなテーパ状の案内面を設けることで、特に外径が2mm以下の極細径のワークをスムースにチャックまで供給することができる。
また、前記進退移動部材の外周部にシリンダとこのシリンダに嵌入された進退移動自在なピストンとを設け、前記ピストンの移動によって前記移動体を移動させるように構成してもよい。また、前記ピストンと前記移動体とを一体に形成又は連結してもよく、前記進退移動部材を常時一方に付勢する付勢手段を設け、前記付勢手段の付勢力に抗して前記移動体が前記進退移動部材を移動させるようにしてもよい。
この構成によれば、主軸の一端の外周部に設けたシリンダ・ピストンにより進退移動部材を移動させ、この進退移動部材の移動によってチャックの開閉を行うので、主軸の他端から一端まで延びる長尺のドローバが不要になる。
ワークを送る際には、進退移動部材が移動してチャックによるワークの把持を確実に解除したときに、前記ワークの送りを許可するように構成するのが好ましい。そこで、前記チャックによるワークの把持を解除する所定位置まで前記進退移動部材が移動したことを検出するセンサを前記主軸に設け、前記進退移動部材が移動して前記所定位置まで到達したときに、このセンサが前記進退移動部材を検出して、この検出信号に基づき、例えば工作機械の制御部がワーク送りを許可するようにするとよい。
本発明は上記のように構成されているので、進退移動部材の最前進位置を規制することができ、かつ、前記最前進位置を調整できるので、チャックによるワークの把持力を、加工しようとするワークに応じた最適なものにすることができる。また、ワークに応じた適切な把持力でワークを把持させ、ワークがなくてもチャックの閉め切りを防止することができるので、チャックの寿命を延ばすことが可能になる。
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明のチャック開閉装置の一実施形態にかかり、ホルダスリーブを前進させてコレットチャックによりワークの把持させた状態を示す主軸前端部分の断面図である。
なお、以下の説明において「前」と記載するときには図の左方を指すものとし、「後」と記載するときは同右方を指すものとする。
主軸100は、好ましくはベアリング等の軸受102によって主軸台101に回転自在に支持されている。主軸100には、主軸軸線Cに沿って前端から後端まで貫通する貫通孔100aが形成されている。
この貫通孔100aの前端には、進退移動部材である筒状のホルダスリーブ130が嵌入されている。長尺棒状のワークの前端部分を把持するチャックとしてのコレットチャック110は、このホルダスリーブ130に嵌め込まれた状態で、主軸100の貫通孔100aの前端に装着される。
コレットチャック110は、ホルダスリーブ130及び主軸100と一体になって回転するとともに、ホルダスリーブ130に対して進退移動自在である。また、ホルダスリーブ130の貫通孔130bには、付勢手段としてのコイルばね111が嵌装されていて、コレットチャック110を常時前方に付勢している。
貫通孔130bの後端の軸線C上に形成されたテーパ孔133は、後述する筒状のガイドチューブ140に案内されながら送られてきた棒状のワークの先端を、コレットチャック110の中心軸線(軸線Cと一致する)に差しむけるためのものである。このテーパ孔133は、前端に位置する最小径孔133aと後端に位置する最大径孔133bとからなっている。前端に位置する最小径孔133aの孔径は、コレットチャック110の爪の間にスムースにワークを導くことができるもの、好ましくは、ワークの進退移動を妨げない範囲内で、ワークの外径と同じ寸法に形成するとよい。
また、後端に位置する最大径孔130bの孔径は、棒状のワークの先端を確実にガイドチューブ140から最小径孔133aに導くことができる大きさ、好ましくは、ガイドチューブ140の貫通孔の内径よりも大きく形成する。この実施形態では、最小径孔133aと最大径孔133bとの間の傾斜面が、ガイドチューブ140の前端から送り出されたワークの一端を最小径孔133aまで案内する案内面を形成する。このようなテーパ孔133は、外径が2mm以下の極細径のワークのスムースな供給に有利であるほか、最小径孔133aがコレットチャック110とガイドチューブ140との間でワークを支持するので、主軸100の回転中におけるワークの振れを抑制して、特に高速回転中に発生する機械振動を小さくすることができるという効果がある。
主軸100の前端には、コレットチャック110がホルダスリーブ130及び主軸100から脱出しないように規制する規制部材としてのキャップ106が取り付けられている。コレットチャック110は、コイルばね111の付勢力により、キャップ106に常時押し付けられている。
ホルダスリーブ130の貫通孔130bの前端内周面は、コレットチャック110の前端外周面に形成されたテーパ面110aと摺接するテーパ面130aとして形成されている。そして、テーパ面130aとテーパ面110aが摺接しつつホルダスリーブ130をコレットチャック110に対して前進させることで、コレットチャック110の前端に形成されたチャック爪(図示せず)が径方向に縮径してワークを把持する。
ホルダスリーブ130の後端部分には、主軸軸線Cと同方向にキー溝130cが形成され、主軸貫通孔100aの内周面に取り付けられた滑りキー132と係合している。そのため、ホルダスリーブ130は、主軸100と一体になって回転するとともに、主軸100に対して進退移動自在である。
ホルダスリーブ130の前端には、径方向に張り出すフランジ131が形成されている。このフランジ131の外周縁は主軸100の外周面から径方向外側に突出していて、後述する駆動手段のピストンロッド151がフランジ131に係合できるようになっている。
ホルダスリーブ130の後方の貫通孔100a内には、加工中のワークを支持するとともに、加工終了後にワークの送りを案内するガイドチューブ140が配置されている。ガイドチューブ140の貫通孔の内径は、加工中の回転によるワークの振れを抑制するために、ワークの外径と一致した寸法または近似した寸法とするのが好ましいが、貫通孔の内径をワークの外径よりも大きく形成し、前記貫通孔内の複数箇所に設けた支持部材でワークを支持させるようにしてもよい。
ガイドチューブ140の前端は、ホルダスリーブ130と干渉しない範囲内で可能な限りホルダスリーブ130に近接させるのが好ましい。ガイドチューブ140は、主軸貫通孔100a内に設けられた好ましくはベアリング等の軸受105により、主軸軸線C上で主軸100に対して相対的に回転自在に支持されている。
次に、ホルダスリーブ130を進退移動させてコレットチャック110のチャック爪を開閉させる駆動手段について説明する。
駆動手段は、主軸100の前端部分の外周部に設けられたシリンダ152と、このシリンダ152内で進退移動するピストン150と、このピストン150とともに進退移動する移動体としてのピストンロッド151とを有している。
シリンダ152の後方底部とピストン150との間にはシリンダ室153が形成されていて、主軸台101からロータリジョイント154を介してシリンダ室153までエア流路155,152aが形成されている。そして、このエア流路155,152aからシリンダ室153にエア等の圧力流体を供給することで、ピストン150及びピストンロッド151が前進する。
シリンダ152は、主軸100の外周面に形成された螺旋部に螺着されている。そして、コレットチャック110の脱出を規制するキャップ106は、シリンダ152の前端外周面に形成された螺旋部に螺着されている。
この実施形態においてピストン150とピストンロッド151とは一体に形成されていて、主軸100の前端部分に進退移動自在に外嵌されている。ピストンロッド151の前端は、主軸100の外周面から径方向外側に張り出すホルダスリーブ130のフランジ131に対峙していて、ピストン150及びピストンロッド151が前進したときに、ピストンロッド151の前端がフランジ131に当接してホルダスリーブ130を前方に押す。
なお、この実施形態においてピストン150及びピストンロッド151の後退は、ホルダスリーブ130に挿入されたコイルばね111の付勢力によって行われる。勿論、このコイルばね111とは別にばねを設け、このばねの付勢力によりピストン150及びピストンロッド151を後退させるようにしてもよい。
次に、ワークの径や材質,表面仕上げの状態、ワークの形態等に応じて、コレットチャック110のチャック爪によるワークの把持力を適切なものに調整できるようにする調整手段の構成を、図1及び図2を参照しながら説明する。
この実施形態のチャック開閉装置では、コレットチャック110はコイルばね111により常時キャップ106に押し付けられていて移動しないから、チャック爪は径方向にのみ開閉してワークの把持又は把持の解除を行う。従って、コレットチャック100に対するホルダスリーブ130の前進移動量、すなわち、ピストン150及びピストンロッド151の最前進位置を変化させることで、チャック爪の開閉量(つまりワークの把持力)を調整することが可能である。
この実施形態のチャック開閉装置においては、キャップ106の外周に精密な螺旋ピッチを有する螺旋溝106aを形成し、この螺旋溝106aにストッパであるダイヤル120を螺合している。このダイヤル120の外周面には、均等ピッチで目盛りが付されていて、ダイヤル120の回転量を微調整できるようになっている。
シリンダ152の外側には、ダイヤル120に当接する当接部材160が設けられている。この当接部材160は、シリンダ152の壁部を貫通する中空状の取付部材162及びこの取付部材162を挿通してピストン150に螺合されるボルト161により、ピストン150に連結される。従って、当接部材160は、ピストン150及びピストンロッド151と一体になって前進し、当接部材160がダイヤル120に当接することで、ピストン150及びピストンロッド151の前進が規制される
なお、図1において符号165は、当接部材160が確実に後退したことを検出する近接スイッチ等のセンサである。このセンサ165は、当接部材160の最後退位置の近傍に設けられていて、当接部材160が最後退位置まで後退したときに検出信号を出力する。センサ165としては、近接スイッチや光電管スイッチ等を用いることができる。
ダイヤル120には、ボルト121と駒122とからなる固定手段が設けられている。この固定手段は、ダイヤル120を任意の回転角度位置で位置決めして固定するためのものである。
ボルト121は、主軸軸線Cと同方向にダイヤル120に形成された螺旋孔に螺入され、駒122は、前記螺旋孔に連通するようにダイヤル120の内周面から径方向に形成された孔に挿入されている。前記螺旋孔に螺入したボルト121を締め込んで駒122をキャップ106の外周面に押し付けることで、ダイヤル120がキャップ106に固定される。
ダイヤル120を角度θ(図2(a)中矢印θで示す)だけ回転させることによるピストン150及びピストンロッド151の前進量の変化分bとコレットチャック110のチャック爪の閉じ量の変化分aとの関係は、螺旋溝106aのピッチpとコレットチャック110のテーパ面110aのテーパ角αとに基づいて決定される。
すなわち、前進量の変化分b(図2(b)中矢印bで示す)はp×θ/360で表され、閉じ量の変化分a(図2(b)中矢印aで示す)はb×tanα/2で表されるから、閉じ量の変化分aとダイヤル120の回転角度θとの関係は、a=p×θ/360×tanα/2で表すことができる。
例えば、螺旋溝106aのピッチp=0.5mmでテーパ角αが30°(勾配角α/2=15°)、ダイヤル120に全周を50等分した目盛りが付されている場合において、ダイヤル120を一目盛り分(θ=7.2°)だけ回転させたときのチャック爪の閉じ量の変化分aは、
a=p×θ/360×tanα/2=0.5×0.02×tan15°
=0.0027mmとなる。
このチャック爪の閉じ量の変化分aは片側だけであるから、コレットチャック110のチャック爪の実質的な閉じ量の変化分は上記の二倍の0.0054mmとなる。
このように、コレットチャック110のチャック爪の閉じ量の微調整が可能であるので、ワークの径の変化やワークの材質の変化、ワークの表面仕上げの状態などに応じて、チャック爪の開閉量を微調整し、最適な把持力でワークを把持させることが可能になる。
上記構成の本発明のチャック開閉装置の作用を、図1〜図3を参照しながら説明する。
なお、図3は、ホルダスリーブを後退させてコレットチャックによるワークの把持を解除した状態を示す主軸前端部分の断面図である。
ワークの加工開始前の初期状態においては、図3に示すように、ピストン150,ピストンロッド151及びホルダスリーブ130が後退していて、コレットチャック110のチャック爪が開状態にある。
ワークの加工を開始するにあたり、ガイドスリーブ140を挿通させてワークを前方に送り、コレットチャック110の前端からワークの前端を所定長さ突出させる。
この状態で、エア流路155,152aからシリンダ室153にエア等の圧力流体を供給し、ピストン150及びピストンロッド151とともにホルダスリーブ130を前進させる。これにより、ホルダスリーブ130のテーパ面130aとコレットチャック110のテーパ面110aとが摺接してチャック爪を閉動させ、ワークを把持する。なお、ホルダスリーブ130の前進位置は、当接部材160がダイヤル120に当接することで決定されるので、ワークの把持力は当該ワークに応じた最適のものとなっている。
この後、主軸100を回転させながら図示しない工具によりワークの加工が行われるが、ワークは、コレットチャック110に把持された状態で、ホルダスリーブ130の直後に位置するガイドチューブ140によって支持されているため、長尺のワークの振れや波打ちに起因する加工精度の低下を抑止し、高精度な加工を行うことができる。
加工終了後は、図示しない切換弁を作動させてシリンダ室153を大気に開放する。これにより、ホルダスリーブ130,ピストン150及びピストンロッド151は、コイルばね111の付勢力によって後退し、コレットチャック110のチャック爪が開動して、ワークの把持を解除する。
この後、図示しないバーフィーダのワークプッシャがワークを後方から押して前進させる。ワークの前端がコレットチャック110の前端から所定寸法突出すると、ワークの送りが停止される。そして、上記と同様の手順でシリンダ室153にエア等の圧力流体が供給され、ホルダスリーブ130,ピストン150及びピストンロッド151が前進してチャック爪を閉動させ、ワークを把持する。
[第二の実施形態]
次に本発明の第二の実施形態を、図4を参照しながら説明する。
なお、この実施形態において、先の実施形態と同一の部位,部材には同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
この実施形態では、ピストン150の前進だけでなく後退も、エアの圧力により行うようにしている。
すなわち、図4に示すように、主軸台101には、ピストン150の前進用のエア流路155,152aのほかにピストン150の後退用のエア流路157,152bが形成され、主軸台101とシリンダ152との間には、前後に位置をずらして、エア流路155に連通するロータリジョイント154及びエア流路157に連通するロータリジョイント156が形成されている。
この態様により、ワークをコレットチャック110で把持する際には、エア流路155,152aから、ピストン後方のシリンダ室153aにエアを供給してピストン150を前進させ、コレットチャック110によるワークの把持を解除する際には、エア流路157,152bから、ピストン前方のシリンダ室153bにエアを供給してピストン150を後退させる。
[第三の実施形態]
次に本発明の第三の実施形態を、図5を参照しながら説明する。
この実施形態では、ピストン150の後退は第二の実施形態と同様に、エア流路157,152bからピストン前方のシリンダ室153bに供給されたエアによって行うが、ピストン150の前進は、ピストン150の後方に、皿ばね受け158aとともに配置された皿ばね158の付勢力によって行うようにしている。
[第四の実施形態]
次に本発明の第四の実施形態を、図6〜図8を参照しながら説明する。
この実施形態では、ホルダスリーブ130′にピストン150′が一体に形成されていて、ホルダスリーブ130′がピストン150′と一体になって前進・後退するようになっている。
図6に示す例では、第一の実施形態と同様に、エア流路155,152aを介してピストン後方のシリンダ室153にエアを供給することで、ホルダスリーブ130′が前進する。また、シリンダ室153のエアをエア流路155,152aを介して大気に開放することで、ばね111の付勢力により、ホルダスリーブ130′が後退する。
図7に示す例では、第二の実施形態と同様に、エア流路155,152aを介して、ピストン後方のシリンダ室153aにエアを供給することで、ホルダスリーブ130′が前進する。また、エア流路157,152bを介してピストン前方のシリンダ室153bにエアを供給することで、ホルダスリーブ130′が後退する。
図8に示す例では、第三の実施形態と同様に、エア流路157,152bを介してピストン前方のシリンダ室153bにエアを供給することで、ホルダスリーブ130′が後進する。また、ピストン150′の後方に配置された皿ばね158の付勢力によって、ホルダスリーブ130′が前進する。
本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態により何ら限定されるものではない。
例えば、上記の第一〜第三の実施形態の説明では、進退移動部材としてのホルダスリーブ130の係合部であるフランジ131と移動体としてのピストンロッド151との係合は、主軸100の外周面の外側で行われるものとして説明したが、進退移動部材と移動体との係合は主軸100の貫通孔100aの内側で行うようにしてもよい。
また、上記の説明においてチャック爪の開閉は、コレットチャック110のテーパ面110aとホルダスリーブ130のテーパ面130aとを摺接させることで行うものとしたが、チャック爪の開閉を行うことができるのであれば、係合部と被係合部は上記のものには限られない。例えば、コレットチャック110の前端に径方向に張り出す係合部を形成し、この係合部に突き当てられる被係合部をホルダスリーブ130の先端に形成して、ホルダスリーブ130の前進にともなって前記被係合部が前記係合部を押すことで、コレットチャック110の前端を弾性変形させ、チャック爪を閉じるように構成してもよい。
さらに本発明では、進退移動部材を進退移動させることができるのであれば、リニアモータやソレノイド等の他の駆動体を用いることも可能である。
本発明は、チャックを開閉させてワークの把持及び把持の解除を行うものであれば、あらゆる種類の工作機械のチャック開閉装置に適用が可能である。
本発明のチャック開閉装置の一実施形態にかかり、ホルダスリーブを前進させてコレットチャックによりワークの把持させた状態を示す主軸前端部分の断面図である。 ホルダスリーブの最前進位置を調整する調整手段の構成及び作用を説明する図である。 ホルダスリーブを後退させてコレットチャックによるワークの把持を解除した状態を示す主軸前端部分の断面図である。 本発明の第二の実施形態にかかり、主軸前端部分の断面図である。 本発明の第三の実施形態にかかり、主軸前端部分の断面図である。 本発明の第四の実施形態にかかり、主軸前端部分の断面図である。 本発明の第四の実施形態の変形例を示す主軸前端部分の断面図である。 第四の実施形態の他の変形例を示す主軸前端部分の断面図である。 本発明の従来例にかかり、ガイドチューブを備えた主軸の一例を示す図で、図9(a)は主軸前端部分の断面図、図9(b)は主軸後端部分の断面図である、 主軸貫通孔内におけるガイドチューブの支持構造を説明するための図9(a)の主要部の拡大図である。
符号の説明
100:主軸
100a:主軸貫通孔
101:主軸台
105:軸受
106:キャップ
106a:ねじ溝
110:コレットチャック
110a:テーパ面
111:コイルばね
120:ダイヤル
121:ボルト
122:駒
130:ホルダスリーブ
130a:テーパ面
130b:貫通孔
131:フランジ
132:滑りキー
140:ガイドチューブ
150:ピストン
151:ピストンロッド
152:シリンダ
153:シリンダ室
154:ロータリジョイント
155:エア流路
160:当接部材(ストッパ)
162:取付部材
165:センサ

Claims (8)

  1. 工作機械の主軸に進退移動自在に挿入される進退移動部材を備え、該進退移動部材を進退移動させることで前記主軸に設けられたチャックを開閉させる工作機械のチャック開閉装置において、
    前記主軸に対して進退移動自在に設けられ、前記進退移動部材を移動させる移動体と、
    前記移動体に、前記進退移動部材の外側に突出するように一体的に設けられた当接部材と、
    前記進退移動部材の外側に位置調整可能に設けられ、前記当接部材と当接することで前記進退移動部材の移動を規制するストッパと
    を有することを特徴とするチャック開閉装置。
  2. 前記ストッパが、予め均等ピッチで回転方向に目盛りが付されたダイヤルと、このダイヤルを所定位置で位置決め固定する固定手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の工作機械のチャック開閉装置。
  3. 前記進退移動部材の部に、前記ワークの径と同一径に形成され前記主軸軸線上に位置する小径孔と、前記ワークの一端を前記小径孔まで案内するテーパ状の案内面とを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の工作機械のチャック開閉装置。
  4. 前記移動体が、前記進退移動部材の外周側に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の工作機械のチャック開閉装置。
  5. 前記進退移動部材の外周部にシリンダとこのシリンダに嵌入された進退移動自在なピストンとを設け、前記ピストンの移動によって前記移動体を移動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の工作機械のチャック開閉装置。
  6. 前記ピストンと前記移動体とが一体に形成又は連結されていることを特徴とする請求項5に記載の工作機械のチャック開閉装置。
  7. 前記進退移動部材を常時一方に付勢する付勢手段を設け、前記付勢手段の付勢力に抗して前記移動体が前記進退移動部材を移動させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の工作機械のチャック開閉装置。
  8. 前記チャックによるワークの把持を解除する所定位置まで前記進退移動部材が移動したことを検出するセンサを前記主軸に設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の工作機械のチャック開閉装置。
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