JP2017042860A - チャック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランプ検出用構造を備えたチャック装置を提供すること。
【解決手段】装置本体41,42,43内部に油圧シリンダを備え、そのピストン46に連結されたクランプ手段51,53を作動させることにより、ワークWに対するクランプとアンクランプとの切り換えを実行するものであり、前記装置本体には検出用エアが送り込まれるクランプ検出流路61が形成され、前記装置本体の内部に形成された空間56に対してクランプ検出流路61の開口部と外部側と連通するエア放出孔55aとが設けられ、開口部を開閉する蓋部材58がピストン46に連動するようにしたチャック装置15。
【選択図】図4

Description

本発明は、クランプの有無を検出するクランプ検出用構造を備えたチャック装置に関する。
工作機械などのチャック装置は、ワークのクランプ状態を検出するためのクランプ検出用構造を備えている。下記特許文献1には、クランプ検出用構造を備えたチャック装置が開示されている。そのチャック装置は、回転可能な主軸内に棒状のドローバが軸線方向に移動自在に挿入され、そのドローバがバネによって後方に付勢力されている。これにより先端部に設けられたコレットチャックが引き込まれて工具ホルダーがクランプされるように構成されている。
一方で、チャック装置の後部には油圧シリンダが設けられ、その油圧シリンダによってドローバを前方側に移動させることより、コレットチャックが解放作動し、工具ホルダーがアンクランプされるようになっている。よって、チャック装置は、主軸の後部に位置する油圧シリンダがドローバを操作することで、前部のチャック機構によりクランプとアンクランプとが行われるようになっている。そうした駆動を実行させる油圧シリンダには、ピストンに対して変位を検出するための近接スイッチが設けられ、近接スイッチの検出信号に基づいてコレットチャックによるクランプ状態を判別して、主軸に対する回転制御が行われるようになっている。
特開2004−025389号公報 特開2005−212084号公報
前記第1従来例のチャック装置は、主軸の回転中心にドローバが挿入され、主軸の後部に設けられた油圧シリンダによってコレットチャックのクランプおよびアンクランプが行われる。従って、従来のチャック装置の場合、ドローバが位置する主軸の中心部分は、他の機能を果たすための構造を組み込む要求があったとしても使用することができなかった。この点、上記特許文献2には、コレットチャックに油圧シリンダを接近させ、ドローバを省略した構成のチャック装置が開示されている。具体的には、径方向に移動可能なワークを把持するロッドに対し、直交する回転軸方向にテーパコーンが配置され、そのテーパコーンとシャフトおよび油圧シリンダのピストンが一体に構成されている。そして、油圧シリンダに対して作動油が供給及び排出されることにより、ロッドによるワークの把持と解放が行われる。
よって、第2従来例のチャック装置は、チャック機構と油圧シリンダの距離が極めて近い構成であり、主軸の前方に油圧シリンダが配置された構成となっている。そのため、コレットチャックを駆動させる油圧シリンダの後方側は、主軸の中心部分であっても自由な設計が可能になっている。しかしながら、そうした第2従来例のチャック装置は、装置本体の内部に油圧シリンダが組み込まれた構成になってしまい、第1従来例のように、ピストンの変位を検出する近接センサなどを設置することができず、クランプの有無を検出することができなくなってしまっている。
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、クランプ検出用構造を備えたチャック装置を提供することを目的とする。
本発明に係るチャック装置は、装置本体内部に油圧シリンダを備え、そのピストンに連結されたクランプ手段を作動させることにより、ワークに対するクランプとアンクランプとの切り換えを実行するものであり、前記装置本体には検出用エアが送り込まれるクランプ検出流路が形成され、前記装置本体の内部に形成された空間に対して前記クランプ検出流路の開口部と外部側と連通するエア放出孔とが設けられ、前記開口部を開閉する蓋部材が前記ピストンに連動するようにしたものである。
本発明によれば、装置本体内部の油圧シリンダが駆動することによりワークのクランプおよびアンクランプが行われるが、その際、油圧シリンダのピストンが変位するのに連動して蓋部材が開口部を開閉させることになる。このときクランプ検出流路を流れる検出用エアの流通と遮断とが切り換えられるため、その状態を検出することによりクランプおよびアンクランプの判別を行うことができる。
工作機械の主要部である加工モジュールを示した斜視図である 主軸ヘッド、チャック装置及びツールマガジンを簡略化して示した図である。 実施形態のチャック装置を示した断面図である。 図3と同じチャック装置を示した断面図である。 クランプ時のチャック装置の一部を示した拡大断面図である。 オーバークランプ時のチャック装置の一部を示した拡大断面図である。
次に、本発明に係るチャック装置の一実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。本実施形態では、工作機械に組み込まれたチャック装置を例に挙げて説明する。図1は、本実施形態の工作機械であり、特に主要部である加工モジュールを示した斜視図である。この工作機械はマシニングセンタであり、複数台の工作機械が幅方向に設置された加工機械ラインの中の一台である。その加工機械ラインは特に、幅方向に寸法を抑えたコンパクトなものであり、図示する1台のベース3上には2台の工作機械が搭載されるように各工作機械自体がコンパクトに設計されている。
図示するマシニングセンタは、その加工モジュール1が不図示の機体カバーによって覆われることにより内部に加工室が構成される。加工モジュール1は、ベース3の上を前後方向に移動可能な状態で搭載されたものであり、車輪を備える可動ベッド5の上に組み付けられている。なお、本実施形態では、マシニングセンタ1(加工モジュール1)の機体前後方向がY軸方向、機体幅方向がX軸方向、そして機体上下方向がZ軸方向である。
加工モジュール1は、加工用の工具を保持する主軸ヘッド11が機体前部に設けられている。その主軸ヘッド11は、ドリルやリーマ、ボーリング等の工具の着脱可能な主軸チャック12を有し、その主軸チャック12に保持された工具を回転させる主軸用モータ13を有するものである。主軸ヘッド11の下方には、ワークを回転可能に把持するチャック装置15が配置されており、主軸ヘッド11の回転軸が鉛直のZ軸方向であるのに対し、チャック装置15の回転軸は水平のY軸方向であり、両者の回転軸が直交している。
チャック装置15は、可動ベッド5上の架台16に対し、機体前方側に突き出すようにして取り付けられたコレットチャックであり、不図示の搬送装置との間でワークの受渡しが行われるようになっている。そして、チャック装置15に把持されたワークに対し、主軸ヘッド11の工具によって所定の加工が行われる。そのための加工駆動装置には、主軸ヘッド11によって保持した工具をZ軸方向に移動させるためのZ軸駆動機構、X軸方向に移動させるためのX軸駆動機構、そしてY軸方向に移動させるためのY軸駆動機構が設けられている。
加工モジュール1では、こうした3軸方向の各駆動機構が機体前後方向に並べられ、機体の幅寸法が小さくなるように設計されている。具体的にY軸駆動機構は、Y軸スライダ21が可動ベッド5と一体のマガジン本体24上にY軸方向に移動自在に搭載され、X軸駆動機構は、Y軸スライダ21に対してX軸スライダ22がX軸方向に移動自在に搭載されている。更に、Z軸駆動機構は、X軸スライダに対してZ軸スライダ23がZ軸方向に移動自在に搭載され、そのZ軸スライダ23に主軸ヘッド11が搭載されている。
Y軸スライダ21、X軸スライダ22及びZ軸スライダ23は、いずれもガイドレールとガイドブロックとが摺動可能に嵌め合わされ、各方向に摺動自在に搭載されている。そして、各駆動機構は、サーボモータの回転軸に連結されたネジ軸に、各スライダに固定されたナットが螺合している。従って、各サーボモータの駆動制御により、出力された回転が直線運動に変換され、Y軸スライダ21、X軸スライダ22及びZ軸スライダ23が各方向に所定量移動することなる。これにより、主軸ヘッド11に保持された工具は、チャック装置15に把持されたワークに対する位置制御が行われる。
また、加工モジュール1には、チャック装置15と主軸ヘッド11との間に位置するマガジンボックス24内に、複数の工具を保持したツールマガジンが収納されている。ここで、図2は、主軸ヘッド11、チャック装置15及びツールマガジン18を簡略化して示した図である。ツールマガジン18は、複数の工具Tを備え、対象とする工具Tを前方の交換位置に移動させるための送り機構を備えたものである。そうしたツールマガジン18は、主軸ヘッド11に対する工具交換の際、マガジンボックス24の開閉扉が開くのに連動して図示するように前方へと飛び出すように構成されている。
そうした工具交換やワークに対する加工などは、主軸用モータ13やチャック装置15の駆動モータのほか、主軸ヘッド11の加工駆動装置及びツールマガジン18の各駆動部に対して、プログラムに従った駆動制御が行われる。この点、加工モジュール1には、図1に示すように可動ベッド5の後方に制御盤19が搭載されている。
ところで、本実施形態のマシニングセンタ(加工モジュール1)は、制御盤19の前方に、Y軸スライダ21、X軸スライダ22及びZ軸スライダ23が並べられ、Y軸方向に重ねられた配置になっており、前述したように幅寸法がコンパクトに設計されている。そのため、主軸ヘッド11の移動範囲も制限されてしまうことから、工具の折損などの検知を行う工具検知装置もコンパクトな構成となっている。
本実施形態の工具検知装置は、チャック装置15の円周面にタッチセンサ25が取り付けられている。従って、図2において矢印で示すように、主軸チャック12によって工具Tの掴み換えが行われる際、工具交換位置で工具Tを上下させることにより、工具Tの先端がタッチセンサ25に当てられ、刃こぼれ等の折損検知や自動工具長補正が行われるようになっている。そのタッチセンサ25は、例えば工具Tの接触によりOFF信号を発信するようにb接点回路が形成されたものであるが、可動側コイル27が接続され、その可動側コイル27に対して中心位置を合わせた固定側コイル28が近接して設置されている。固定側コイル28は、電源に接続されるとともにアンプを介して制御装置19に接続されている。
このように本実施形態では、チャック装置15によって回転するタッチセンサ25に対して、電力と検知信号とがワイヤレスで伝送できるように、可動側コイル27及び固定側コイル28の磁誘導作用により電力搬送が行われる無接点電力搬送方式が採用されている。その無接点電力搬送方式では、可動側コイル27と固定側コイル28を同軸上に配置する必要があるため、可動コイル27の設置個所としては、主軸31の後端部分であって特に回転中心部分のスペースを確保しなければならない。
よって、加工モジュール1に搭載されたチャック装置15は、前記特許文献2と同様に装置本体内部に油圧シリンダが組み込まれた構造のものである。このチャック装置15は、図2に示すように、架台16に対して回転自在に組み付けられた主軸31の前端部に固定されている。そして、主軸31には大小のギヤが噛合した減速機33が設けられ、その減速機33を介してサーボモータ32の回転出力が主軸31に伝えられるよう構成されている。
図3は、チャック装置15を示した断面図である。チャック装置15は、回転する主軸31に対し、主軸面板36を介してベースブロック41が固定されている。更に、ベースブロック41には、回転軸前方側にリング部材42と受け部材43が重ねて一体に固定され、チャック装置15の装置本体が形成されている。なお、チャック装置15は、図面右側が加工モジュール1の前方であり図面左側が後方である。
円筒形状をしたベースブロック41は、その内部空間にシリンダ部材45が挿入され、油圧シリンダが構成されている。シリンダ部材45はリング部材42と一体になり、両者によって形成されたシリンダ空間内にピストン46が挿入されている。そして、ピストン46を挟んで前後に設けられたシリンダ空間には、作動油の供給や排出が行われる加圧室が構成されている。
チャック装置15が固定された主軸31は、図2に示すように後端部にロータリーバルブ35が組み付けられ、回転する主軸31に対して作動油や検出用エアが送り込まれるよう構成されている。中空ロッドである主軸31には、軸方向に貫通した流路が円周方向に複数形成され、ロータリーバルブ35を介して作動油や検出用エアなどが送り込まれるようになっている。そうした主軸31の流路はチャック装置15に形成された流路と接続され、チャック装置15に対して、油圧シリンダを作動させる作動油や、クランプなどを検出するための検出用エアなどが送り込まれるようになっている。図3には、そうした複数の流路のうち、ピストン46の加圧室に対して作動油を送り込むためのクランプ流路47とアンクランプ流路48が示されている。
クランプ流路47を流れる作動油は、リング部材42の開口部から加圧室内に供給され、ピストン46を後方側へ加圧するように作用し、一方のアンプランプ流路48を流れる作動油は、シリンダ部材45の開口部から加圧室内に供給され、ピストン46を前方側へと加圧するように作用する。こうして前後方向に変位するピストン46は、マンドレル51がネジ部を介して一体に組み付けられている。ピストン46と一体になって軸方向に往復移動するマンドレル51は、筒状のブシュ52に嵌め込まれ、中心軸の位置を安定させた摺動が可能な状態で取り付けられている。
ブシュ52は、リング部材42に固定されたコレット部材53の内部に嵌め込まれ、そのフランジ部53aにネジ止めされている。コレット部材53は、フランジ部53aのほかに、中心軸に平行な複数のスリットが形成された筒状部53bと、筒状部53bの先端部分に内径側へ突き出したクランプ部53cが形成されている。マンドレル51の先端部には、前方にかけて径が大きくなるように傾斜したテーパ部51aが形成され、クランプ部53cのテーパ面に対向して配置されている。
チャック装置15には、その先端部に一点鎖線で示す中空部を持ったワークWが装着される。ワークWは、受け部材43に形成された着座面43aに対して押し付けられ、その状態でコレット部材53のクランプ部53cが径方向外側に押し当てられて、内側から把持される。このときチャック装置15は、クランプ流路47側に作動油が供給され、ピストン46が後方(図面左側)に加圧されてマンドレル51が一体になって移動する。そして、コレット部材53は、筒状部53bが撓められ、クランプ部53cがマンドレル51のテーパ部51aによって外側に押し広げられる。
一方、チャック装置15は、アンクランプ流路48側に作動油が供給されると、ピストン46が前方(図面右側)に加圧されてマンドレル51が一体になって同方向に移動する。そして、コレット部材53は、テーパ部51aの移動に倣ってクランプ部53cが内側に戻り、ワークWに対する拘束が解除される。こうしてピストン46を変位させることにより、ワークWに対するクランプとアンクランプとが実行される。マシニングセンタ(加工モジュール1)では、チャック装置15がワークWのクランプ状態が確認されたときに主軸31に回転が与えられ、ワークWに対する切削可能などが行われるようになっている。そこで、チャック装置15には、ワークWのクランプ状態を検出するためのクランプ検出用構造が設けられている。
クランプ確認に関しては、前記特許文献1では、油圧シリンダが主軸の後部に設けられていたため、ピストンの変位を直接検出することができた。しかし、チャック装置15は、前記特許文献2と同様に、油圧シリンダがベースブロック41などの装置本体内に組み込まれているため、ピストン45の変位を直接検出することができない。そこで、本実施形態では、クランプ状態を正確に把握するため、次のようなクランプ検出用構造が構成されている。図4は、図3と同じチャック装置15を示した断面図である。ただし、図3とは異なるエア流路の断面が示されている。
シリンダ部材45には後方側からカバー部材55が固定され、両者の間に空間56が形成されている。一方、ピストン46とマンドレル51には、中心部分を通る貫通孔が形成され、そこに検出用ロッド57が挿入されている。検出用ロッド57には雄ねじ部が形成され、雌ねじ部の形成されたピストン46に螺合して一体になっている。その検出用ロッド57は、先端に六角穴57aが形成され、六角棒スパナを使用した回転によって、ピストン46に対する軸方向の位置調整が可能になっている。また、検出用ロッド57の他端は空間56の内部にまで延びており、その端部に引掛け盤60が固定されている。
また、空間56の内部には、シリンダ部材45側にリングプレート58が配置され、カバー部材55の端面に当たるようにバネ59によって付勢されている。リングプレート58は、カバー部材55の端面に形成されたクランプ検出用流路61の開口部を塞ぐためのものである。一方で、空間56内のカバー部材55側には、検出用ロッド57の引掛け盤60が位置し、ピストン46の駆動により引掛け盤60がリングプレート58をバネ59の付勢力に抗してカバー部材55の端面から離間させるように、すなわちクランプ検出用流路61の開口部を開口させるように構成されている。
チャック装置15は、前述したようにアンクランプ時にはピストン46が前方(図面右側)に加圧され、同方向に検出用ロッド57及び引掛け盤60が一体になって移動する。このとき、引掛け盤60がリングプレート58をバネ59の付勢力に抗してカバー部材55の端面から離間させることになる。逆にクランプ時には、ピストン46が後方(図面左側)に加圧され、同方向に検出用ロッド57及び引掛け盤60が一体になって移動することにより、リングプレート58が引掛け盤60から解放される。そのため、リングプレート58は、バネ59の付勢力によってカバー部材55の端面に押し当てられることとなる。こうしたリングプレート58の変位により、クランプ検出用流路61の開口部について開閉状態が切り換えられる。
チャック装置15には更に、マンドレル51を引き込み過ぎたことが確認できるように、オーバークランプ状態が検出できるようにした構造がとられている。ここで、図5及び図6は、図4に示すチャック装置15の一部を示した拡大断面図である。筒形状のカバー部材55には、プレート64によって塞がれた空間63が形成され、その空間63と空間56とをつなぐ貫通部分に検出コマ62が摺動可能に差し込まれている。円柱形状の検出コマ62は、空間63内に装填されたバネ65によって検出用ロッド57側に付勢され、フランジ部が引っ掛けられ、図示するように位置決めされている。また、検出コマ62は、空間63を空間56に連通させる貫通孔62aが形成されており、図6に示すように、検出用ロッド57の先端が検出コマ62に当てられることによって塞がれるようになっている。
チャック装置15は、ピストン46が後方(図面左側)に加圧された場合に、ワークWをクランプすることとなるが(図5の状態)、それ以上にピストン46が加圧されて変位した場合にはオーバークランプ状態となる(図6の状態)。このとき、検出用ロッド57の先端が検出コマ62に押し当てられて貫通孔62aが塞がれることにより、オーバークランプ状態が検出できるようになっている。チャック装置15にはオーバークランプ検出用流路66が形成され、その開口部が空間63内に設けられている。
ところで、カバー部材55にはエア放出孔55aが形成され、空間56内の検出用エアが外部に放出されるようになっている。従って、クランプ検出用流路61に供給された検出用エアは、リングプレート58の離間によって開口部が開いた場合に、エア放出孔55aを介して外部へ放出される。また、オーバークランプ検出用流路66に供給された検出用エアも、検出コマ62の貫通孔62aを介して空間63と空間56へつながっているため、エア放出孔55aを介して外部へと放出されるようになっている。
チャック装置15のクランプ検出においては、クランプ検出用流路61およびオーバークランプ検出用流路66に対して、不図示のエア供給源から供給される検出用エア(圧縮エア)が常時送り込まれている。そうした各検出用流路61,62において、検出用エアの流れが許容されている状態と、流れが止められた遮断状態とによって変化する流路内圧力が不図示の圧力スイッチによって検出される。
チャック装置15では、通常、ピストン46は図4に示す位置にあり、クランプ検出用流路61に送り込まれた検出用エアは、空間56の開口部からエア放出孔55aを介して外部へと放出される。そのため、クランプ検出用流路61内の圧力は設定値を下回っているため、不図示の圧力スイッチによりチャック装置15がアンクランプ状態であることが検出される。一方で、ピストン46が図3及び図5に示す位置に変位した場合には、引掛け盤60から解放されたリングプレート58が開口部を塞ぐため、クランプ検出用流路61における検出用エアの流れが止められて流路内部の圧力が高まる。このとき、流路内の圧力が設定値を超えるため、圧力スイッチから信号が発信されてチャック装置15がクランプ状態であることが検出される。
ワークWのクランプが実行されている場合、通常は図5に示すように、検出用コマ62から検出用ロッド57が離れた状態にある。そのため、オーバークランプ検出用流路66に送り込まれた検出用エアは、空間63の開口部から検出コマ62の貫通孔62aを通り、空間56のエア放出孔55aを介して外部へと放出される。そのため、オーバークランプ検出用流路66内の圧力は設定値を下回っているため、不図示の圧力スイッチによりチャック装置15が通常クランプ状態であることが検出される。一方、検出用ロッド57が検出コマ62に押し当てられて貫通孔62aが塞がれると、オーバークランプ検出用流路62における検出用エアの流れが止められて流路内部の圧力が高まる。これにより、流路内の圧力が設定値を超えるため、圧力スイッチから信号が発信されてチャック装置15がオーバークランプ状態になったことが検出される。
ところで、図示していないが、ワークWが押し当てられる受け部材43の着座面43aにも着座検出用流路の開口部が形成され、その着座検出用流路にも検出用エア(圧縮エア)が常時送り込まれている。従って、ワークWが正しく着座面43aに当てられている場合には、開口部が塞がれることにより着座検出用流路内の圧力が高まるため、そのことを検出することにより、ワークが適切に着座していることが検出される。一方で、ワークWの着座が不適切な場合は、検出用エアが漏れて着座検出用流路内の圧力が高くならず、設定値を下回っているため、それにより不適切な着座状態であると検出される。
こうした本実施形態のマシニングセンタでは、タッチセンサ25がチャック装置15の円周面に固定され、そこで工具検知が行われるよう構成されている。そのため、加工室内部に工具検知部材を取り付けるための特別な構造やスペースを設けることがなく、工作機械の設計に当たり機体の大型化を防ぎ小型化が可能になる。また、タッチセンサ25が小型であるためには有線構造のものが使用されるが、回転体であるチャック装置15に設置されたタッチセンサ25へ電力搬送を行うためには、主軸31の端面に可動側コイル27及び固定側コイル28からなるカップリングを配置する必要が生じる。
本実施形態では、チャック装置15内部に油圧シリンダを設けたものであるが、そのピストン46の変位に伴うクランプ状態などを検出するクランプ検出用構造が設けられている。そのため、主軸31の後端部分であって特に回転中心部分のスペースを確保することができ、固定側コイル28との間で電力搬送が可能な可動側コイル27の取り付けが可能である。更に、油圧シリンダを内蔵したチャック装置15によるクランプ及びアンクランプの状態検出が可能でもある。よって、本実施形態によれば、油圧シリンダを内蔵するチャック装置15であっても、適切にクランプ状態やアンクランプ状態を検出することができ、マシニングセンタなど工作機械の安全な加工制御が行われる。
特に、クランプ検出用構造としては、流路内に送り込んだ検出用エアによる圧力を検出するようにしたため、チャック装置15内部の構造を複雑にすることもない。すなわち、蓋部材であるリングプレート58をバネ59で付勢し、そのリングプレート58をピストン46及びマンドレル51と一体の検出用ロッド57及び引掛け盤60で操作する簡易な構造により上記効果を実現することができる。更に、本実施形態では、検出用コマ62などの構成により、オーバークランプ検出用流路66に送り込まれた検出用エアによる圧力を確認することで、オーバークランプ状態をも検出することができる。この点でもマシニングセンタなど工作機械の安全な加工制御が行われる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、クランプ検出用流路61およびオーバークランプ検出用流路66に供給される検出用エアの流れを切り替えるクランプ検出用構造が設けられているが、その検出用エアの流れを遮断させる構造は、リングプレート58や検出コマ62以外を使用したものであってもよい。
1…加工モジュール 15…チャック装置 27…可動側コイル 28…固定側コイル 31…主軸 41…ベースブロック 45…シリンダ部材 46…ピストン 47…クランプ流路 48…アンクランプ流路 51…マンドレル 53…コレット部材 55…カバー部材 55a…エア放出孔 56…空間 57…検出用ロッド 58…リングプレート 59…バネ 61…クランプ検出用流路 62…検出コマ 63…空間 65…バネ 66…オーバークランプ検出用流路


Claims (5)

  1. 装置本体内部に油圧シリンダを備え、そのピストンに連結されたクランプ手段を作動させることにより、ワークに対するクランプとアンクランプとの切り換えを実行するチャック装置において、
    前記装置本体には検出用エアが送り込まれるクランプ検出流路が形成され、
    前記装置本体の内部に形成された空間に対して前記クランプ検出流路の開口部と外部側と連通するエア放出孔とが設けられ、
    前記開口部を開閉する蓋部材が前記ピストンに連動するようにしたものであることを特徴とするチャック装置。
  2. 前記装置本体には検出用エアが送り込まれるオーバークランプ検出流路が形成され、
    前記装置本体の空間に対して、前記オーバークランプ検出流路から前記エア放出孔へ流れる検出用エアの流通と遮断との切り換えが可能なオーバー検出用部材が設けられ、
    オーバークランプ時の前記ピストンの変位に伴う前記オーバー検出用部材の切り換えにより、前記オーバークランプ検出流路内の検出用エアの流れが遮断するようにしたものであることを特徴とする請求項1に記載のチャック装置。
  3. 前記開口部は、付勢部材によって付勢された前記蓋部材にて閉じられるものであり、
    前記ピストンには、前記空間内に端部が挿入された検出用ロッドが固定され、
    前記ピストンのアンクランプ時の変位により、前記検出ロッドの端部に設けられた引掛け部材によって前記蓋部材が移動して前記開口部が開いた状態になり、
    前記ピストンのクランプ時の変位により、前記蓋部材が前記検出ロッドの端部に設けられた引掛け部材から解放され、前記付勢部材の付勢力によって前記開口部を閉じた状態にするものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のチャック装置。
  4. 前記クランプ手段は、前記ピストンに個体されたマンドレルのテーパ部を介してワークに対するクランプとアンクランプを実行するコレット部材を作動させるものであり、
    前記検出用ロッドは、前記ピストンとマンドレルの軸心部分に形成された貫通孔を通してネジ部の螺合により固定され、端面には回転伝達部が形成されたものであることを特徴とする請求項3に記載のチャック装置。
  5. 前記オーバー検出用部材は、前記エア放出孔が位置する第1空間と前記オーバークランプ検出流路の開口部が位置する第2空間との間を区切るように取り付けられ、前記ピストンの軸方向に摺動可能であり、前記第1空間と第2空間とを連通させる貫通孔が形成されたものであって、
    前記ピストンは、前記第1空間内に端部が挿入された検出用ロッドが固定され、
    前記ピストンによるオーバークランプ時の変位により、前記検出ロッドの端部が前記オーバー検出用部材の貫通孔を塞ぐようにしたものであることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のチャック装置。

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