JP2011255460A - 工作機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】主軸貫通穴内を挿通する棒状ワークの芯振れを確実に防止することのできる工作機械を提供すること。
【解決手段】工作機械1では、主軸3に設けられた主軸貫通穴30を通して棒材ワークWを供給し、主軸3によって棒材ワークWを回転させながら、主軸3から突出した棒状ワークWの先端部分を加工する。その際、棒材ワークWは、自重や回転による遠心力によって主軸貫通穴30の内部で撓もうとするが、棒材ワークWは軸線方向で離間する第1把持装置7および第2把持装置8によって把持されており、撓むことがない。また、第1把持装置7および第2把持装置8は、棒状ワークWを把持する状態と棒状ワークWを解放した状態とに切り換えられるため、主軸貫通穴30内で棒状ワークWを軸線方向Zに自在に送ることができるとともに、棒状ワークWを確実に把持することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、棒状ワークが挿通する主軸貫通穴を備えた筒状の主軸を有する工作機械に関するものである。
自動旋盤等の工作機械の中には、主軸を貫通する主軸貫通穴を通して棒材ワークを供給し、主軸によって棒材ワークを軸線周りに回転させながら、主軸から突出した棒状ワークの先端部分を加工するものがある。かかる加工の際、棒材ワークは、自重や回転による遠心力によって主軸貫通穴の内部で撓みやすく、かかる撓みは、棒材ワークの先端部分に芯振れを発生させ、加工精度を低下させてしまう。そこで、主軸貫通穴内に弾性を有する筒状の支持部材を配置し、かかる支持部材によって棒状ワークを支持して芯振れを防止する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−283105号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成の場合、筒状の支持部材には、棒状ワークを支持する機能と、棒状ワークを軸線方向に送ることを許容することが求められることから、弾性が付与されている。このため、棒状ワークの撓みを確実に防止することができない。それ故、特許文献1に記載の構成では、芯振れを確実に防止することは困難であり、加工精度の低下を十分防止することができないという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、主軸貫通穴内を挿通する棒状ワークの芯振れを確実に防止することのできる工作機械を提供することにある。
上記課題解決のために、本発明は、棒状ワークが挿通される主軸貫通穴を備えた筒状の主軸と、該主軸を軸線周りに回転させる主軸駆動装置と、を有する工作機械において、前記主軸の先端側で前記主軸貫通穴内の前記棒状ワークを把持する状態と当該棒状ワークを解放した状態とに切り換えられる第1把持装置と、前記第1把持装置から前記主軸の後端側に向かって離間した位置で前記主軸貫通穴内の前記棒状ワークを把持する状態と当該棒状ワークを解放した状態とに切り換えられる第2把持装置と、を有していることを特徴とする。
本発明を適用した工作機械では、主軸に設けられた主軸貫通穴を通して棒材ワークを供給し、主軸によって棒材ワークを回転させながら、主軸から突出した棒状ワークの先端部分を加工する。その際、棒材ワークは、自重や回転による遠心力によって主軸貫通穴の内部で撓もうとするが、棒材ワークは軸線方向で離間する第1把持装置と第2把持装置とによって把持されており、撓むことがない。また、第1把持装置および第2把持装置は、棒状ワークを把持する状態と棒状ワークを解放した状態とに切り換えられるため、主軸貫通穴内で棒状ワークを軸線方向に自在に送ることができるとともに、棒状ワークを確実に把持することができる。従って、棒材ワークに芯振れが発生しにくいので、高い加工精度を得ることができる。
本発明において、前記第2把持装置は、前記主軸の軸線方向の途中位置において前記主軸貫通穴内に設けられていることが好ましい。かかる構成によれば、棒材ワークを軸線方向で離間する2箇所で把持する場合でも、第2把持装置が主軸貫通穴内に位置し、主軸から張り出していないので、工作機械が大型化することを回避することができる。
本発明において、前記主軸内で前記軸線方向に延在するドローバと、該ドローバを前記軸線方向に進退させるドローバ駆動装置と、を備え、前記第1把持装置および前記第2把持装置はいずれも、前記ドローバの前進および後退のうちの一方の動作によって、前記棒状ワークを把持する状態から前記棒状ワークを解放した状態に切り換えられ、他方の動作によって、前記棒状ワークを解放した状態から前記棒状ワークを把持した状態に切り換えられることが好ましい。かかる構成によれば、第1把持装置および第2把持装置を共通のドローバで駆動するため、ドローバ駆動装置が1つで済む等、構成の簡素化を図ることができる。
本発明において、前記第2把持装置は、前記ドローバに連動して前進および後退を行う駆動側テーパ面に摺動する従動側テーパ面をもって前記主軸貫通穴内で前記軸線方向に移動可能に設けられたコレットチャックと、前記主軸貫通穴の大径部に設けられ、前記駆動側テーパ面と前記従動側テーパ面とが接する方向の付勢力を前記コレットチャックに印加するコイルバネと、を備えていることが好ましい。かかる構成によれば、駆動側テーパ面と従動側テーパ面とが確実に接するので、コレットチャックの動作が確実である。また、コイルバネであれば、主軸貫通穴の大径部に設けることができるとともに、コイルバネの内側に棒状ワークを通すことができる。それ故、主軸を大型化しなくても、主軸の内側に第2把持装置を設けることができる。
本発明において、前記第2把持装置は、前記駆動側テーパ面と前記従動側テーパ面との重なりが浅くなるように前記駆動側テーパ面が移動する方向への前記コレットチャックの移動を制限するストッパを備えていることが好ましい。このように構成すると、コレットチャックが駆動側テーパ面に追従して移動するのをストッパにより防止することができる。従って、駆動側テーパ面と従動側テーパ面との重なりを浅くする方向の動作を確実に行うことができるので、第2把持装置が確実に動作する。
本発明を適用した工作機械では、主軸に設けられた主軸貫通穴を通して棒材ワークを供給し、主軸によって棒材ワークを回転させながら、主軸から突出した棒状ワークの先端部分を加工する。その際、棒材ワークは、自重や回転による遠心力によって主軸貫通穴の内部で撓もうとするが、棒材ワークは軸線方向で離間する第1把持装置と第2把持装置とによって把持されており、撓むことがない。また、第1把持装置および第2把持装置は、棒状ワークを把持する状態と棒状ワークを解放した状態とに切り換えられるため、主軸貫通穴内で棒状ワークを軸線方向に自在に送ることができるとともに、棒状ワークを確実に把持することができる。従って、棒材ワークに芯振れが発生しにくいので、高い加工精度を得ることができる。
本発明を適用した工作機械の要部の断面図である。 本発明を適用した工作機械の主軸の要部等を示す断面図である。 本発明を適用した工作機械に設けた第1把持装置の説明図である。 本発明を適用した工作機械に設けた第2把持装置の説明図である。
図面を参照しながら、本発明を適用した工作機械を説明する。なお、以下に参照する図面において、主軸3の軸線Lの方向(軸線方向)をZ軸方向とし、Z軸方向の後端側には−Zを付し、先端側(前端側)には+Zを付してある。
(全体構成)
図1および図2は、本発明を適用した工作機械の要部の断面図、および主軸の要部等を示す断面図である。なお、図1および図2において、上半部には、棒状ワークが主軸の把持装置に把持された状態を示し、下半部には、棒状ワークが主軸の把持装置から解放された状態を示してある。
図1および図2に示すように、本形態の工作機械1は、主軸台2上に軸受20等によって軸線L周りに回転自在に支持された円筒状の主軸3を備えている。主軸3は、概ね円筒状の主軸本体31と、主軸本体31の内側において軸線方向Zに延在する円筒状の後側スリーブ39とを備えており、後側スリーブ39の内側によって、軸線方向Zに延在して主軸3を貫通する主軸貫通穴30が形成されている。かかる後側スリーブ39は複数本の丸パイプを軸線方向に連結してなる。また、主軸3の内部では、後側スリーブ39に対して軸線方向Zの先端側+Zに前側スリーブ37が配置されており、かかる前側スリーブ37の内側も主軸貫通穴30の一部を構成している。主軸貫通穴30には棒状ワークWが挿通されており、棒状ワークWは、後述する把持装置によって主軸3によって保持されている。本形態において、棒状ワークWは丸棒あるいは丸パイプ等である。
主軸本体31にはプーリ33が設けられており、主軸本体31のプーリ33は、ベルト91を介してモータ9(主軸駆動装置)が接続されている。このため、モータ9の回転力は、ベルト91およびプーリ33を介して主軸本体31に伝達され、主軸本体31は軸線L周りに回転することになる。
(ドローバ等の構成)
本形態では、主軸3に把持装置を設けるにあたって、まず、後側スリーブ39と主軸本体31との間の環状空間には、軸線方向Zに進退可能な円筒状のドローバ5が配置されている。また、主軸3の後端側において、ドローバ5の後端部に隣接する位置には円筒状の油圧シリンダ装置35(ドローバ駆動装置)が構成されており、かかる油圧シリンダ装置35のハウジング350はプーリ33を介して主軸本体31と結合されている。また、油圧シリンダ装置35のハウジング350は、主軸3の後端部に取り付けられた円筒状のカバー38内部で後側スリーブ39の後端部にねじ等により結合されている。このため、モータ9が回転した際、主軸3全体(主軸本体31および後側スリーブ39)、油圧シリンダ装置35、およびカバー38は、一体に回転可能である。なお、カバー38の内部には、後側スリーブ39の後端部に当接して後側スリーブ39の軸線方向Zの位置を調整する調整機構385が設けられており、かかる調整機構385は、カバー38にねじ止めされて後側スリーブ39の後端部に当接するボルト386と、ボルト386の軸線方向Zの位置を固定するナット387等により構成されている。
油圧シリンダ装置35において、ハウジング350は、後側スリーブ39の外周側に環状のシリンダ室を構成しており、かかるシリンダ室内にはピストン部材36が配置されている。本形態において、ピストン部材36は、後側スリーブ39の外周側に装着された円筒部361と、円筒部361から外周側に向けて張り出してシリンダ室を軸線方向Zで2分割するフランジ部360とを備えており、円筒部361は、後側スリーブ39の外周面を摺動して軸線方向Zに移動可能である。また、円筒部361の先端部はドローバ5の後端部にねじ込み固定されている。
かかる油圧シリンダ装置35では、シリンダ室のうち、ピストン部材36のフランジ部360より軸線方向Zの前方に位置する空間352に油を供給すると、ピストン部材36が軸線方向Zの後端側Zに移動する。これに対して、ピストン部材36のフランジ部360より軸線方向Zの後方に位置する空間351に油を供給すると、ピストン部材36が軸線方向Zの先端側+Zに移動する。このようなピストン部材36の進退動作によって、ドローバ5も軸線方向Zに進退する。
ドローバ5の先端部には円筒状の前後駆動部材6が結合されており、かかる円筒状の前後駆動部材6の内側に前側スリーブ37が位置する。このため、前後駆動部材6は、前側スリーブ37の外周面を摺動してドローバ5と一体に軸線方向Zに進退可能である。本形態において、前後駆動部材6は、ドローバ5にねじ結合により結合された外側の第1筒状部材61と、第1筒状部材61の内側にねじ等により連結された第2筒状部材62とからなり、第1筒状部材61および第2筒状部材62のうち、第2筒状部材62が前側スリーブ37の外周面を摺動して第1筒状部材61および第2筒状部材62が一体となって軸線方向Zに進退する。
(第1把持装置の構成)
図3は、本発明を適用した工作機械に設けた第1把持装置の説明図であり、図3(a)、(b)、(c)、(d)は、第1把持装置を軸線方向の先端側からみた正面図、第1把持装置の縦断面図、装置本体の説明図、およびマスタージョーの説明図である。
図1および図2に示すように、主軸3の先端部には、全体として円筒状に形成された第1把持装置7が設けられており、第1把持装置7は、主軸3と一体に回転するようになっている。本形態では、第1把持装置7として、図3(a)、(b)に示すパワーチャックが用いられており、第1把持装置7の装置本体70は、図1および図2に示すように、ブシュ79を介して主軸3の先端部に固定されている。かかるパワーチャックとしては周知のものを用いることができるので、詳細な説明は省略するが、装置本体70には、図3(c)に示すスライド部材71が軸線方向Zに移動可能に支持されており、かかる装置本体70およびスライド部材71にはマスタージョー73が保持されている。スライド部材71の先端面には案内溝711が形成されており、かかる案内溝711にマスタージョー73の係合突部731が嵌っている。案内溝711およびマスタージョー73は所定角度毎に複数設けられており、本形態において、案内溝711およびマスタージョー73は、120度間隔で3個設けられている。なお、案内溝711およびマスタージョー73は、180度間隔で2個設けられることもある。複数のマスタージョー73の各々において、その先端面にはセレーション等を介して爪75がねじ等により固定されており、マスタージョー73と爪75とは一体に移動可能である。
案内溝711は、軸線方向ZからみたときT字形であり、案内溝711の径方向内側において、径方向外側に向く底面は、軸線方向Zの先端側+Zに従って径方向内側に傾くテーパ面710になっている。マスタージョー73の係合突部731は、案内溝711の断面形状に対応するT字形の断面形状を備えており、案内溝711の底面(テーパ面710)に当接する面は、軸線方向Zの先端側+Zに従って径方向内側に傾くテーパ面730になっている。
ここで、スライド部材71は、前後駆動部材6の第2筒状部材62の先端部にねじにより結合されている。このため、前後駆動部材6がドローバ5に連動して軸線方向Zの後端側−Zに移動すると、スライド部材71も、軸線方向Zの後端側−Zに移動する。このため、マスタージョー73は、案内溝711に案内されて径方向内側に移動し、爪75が棒状ワークWを把持する状態になる。これに対して、前後駆動部材6がドローバ5に連動して軸線方向Zの先端側+Zに移動すると、スライド部材71も、軸線方向Zの先端側+Zに移動する。このため、マスタージョー73は、案内溝711に案内されて径方向外側に移動し、爪75は棒状ワークWを解放した状態となる。そして再度、前後駆動部材6がドローバ5に連動して軸線方向Zの後端側−Zに移動すると、マスタージョー73は径方向内側に移動して爪75が棒状ワークWを把持する状態に戻る。
スライド部材71の先端面には、筒部の先端部にフランジ部が設けられたキャップ74が取り付けられており、本形態において、キャップ74の後端部は、図2に示すように、前側スリーブ37に当接し、前側スリーブ37のストッパとして機能する。また、前側スリーブ37は、第1把持装置7の装置本体等と結合されており、軸線方向Zへの移動が阻止されている。
(第2把持装置の構成)
図4は、本発明を適用した工作機械1に設けた第2把持装置の説明図である。図1および図2に示すように、主軸3には、第1把持装置7に対して軸線方向Zの後端側−Zで所定の距離を隔てた位置に第2把持装置8が設けられており、第2把持装置8は、主軸3と一体に回転するようになっている。本形態において、第2把持装置8は、主軸3の軸線方向Zの途中位置に設けられており、主軸貫通穴30の内部に設けられている。より具体的には、第2把持装置8は、主軸3の軸線方向Zの中央位置より第1把持装置7が位置する前側で主軸貫通穴30の内部に設けられている。
本形態においては、第2把持装置8としては、図4に示す円筒状のコレットチャック80が用いられており、かかるコレットチャック80には棒状ワークWが貫通する貫通穴81が形成されている。コレットチャック80は、軸線方向Zの後端側−Z寄りの位置が周溝付きの大径部85になっており、コレットチャック80の外周面のうち、大径部85より先端側+Zには、先端側+Zに向けて傾いた円錐台面からなる環状のテーパ面82(従動側テーパ面)が形成され、大径部85より後端側−Zには円錐台面からなるテーパ面83が形成されている。また、コレットチャック80では、テーパ面82の途中部分から大径部85を通って後端縁に到達するスリット84が形成されており、かかるスリット84は、周方向において120度間隔で3箇所に形成されている。このため、コレットチャック80において、スリット84によって周方向の両側が挟まれた3つの部分は、径方向に撓むことが可能な把持部86になっている。
かかるコレットチャック80は、主軸3内において後側スリーブ39と前側スリーブ37とによって軸線方向Zで挟まれた領域に配置され、この状態で、コレットチャック80は、後側スリーブ39と前後駆動部材6の第2筒状部材62とによって軸線方向Zで挟まれた状態にある。第2筒状部材62の内周面のうち、後端部分は、コレットチャック80のテーパ面82に対応するように、後端側−Zに向けて傾いた環状のテーパ面620(駆動側テーパ面)になっており、第2筒状部材62のテーパ面620とコレットチャック80のテーパ面82とは軸線方向Zで部分的に重なるように接している。
また、後側スリーブ39は、後端側において主軸本体31に固定されて軸線方向Zに変位しない第1後側スリーブ391と、第1後側スリーブ391より先端側+Zにおいて軸線方向Zに変位可能な第2後側スリーブ392とに分割されており、第1後側スリーブ391と第2後側スリーブ392とは軸線方向Zで離間している。このため、第1後側スリーブ391と第2後側スリーブ392とによって軸線方向Zで挟まれた領域は、主軸貫通穴30の大径部300になっており、かかる大径部300にはコイルバネ89が配置されている。コイルバネ89の後端部は第1後側スリーブ391に当接し、コイルバネ89の先端部は第2後側スリーブ392に当接している。この状態で、コイルバネ89は、第2後側スリーブ392を介してコレットチャック80を軸線方向Zの先端側に向けて付勢するための付勢部材であり、かかる付勢力によって、コレットチャック80のテーパ面82は第2筒状部材62のテーパ面620に弾性をもって当接している。
このため、前後駆動部材6の第2筒状部材62がドローバ5に連動して軸線方向Zの後端側−Zに移動すると、テーパ面620がコレットチャック80のテーパ面82に深く重なる。その際、第2後側スリーブ392が軸線方向Zの後端側−Zに移動し、コイルバネ89が圧縮される。このため、コイルバネ89は、テーパ面82、620が接する方向の付勢力をコレットチャック80に印加する。その結果、把持部86は、第2筒状部材62のテーパ面620に押圧されて径方向内側に撓み、棒状ワークWを把持する状態になる。
これに対して、前後駆動部材6の第2筒状部材62がドローバ5に連動して軸線方向Zの先端側+Zに移動すると、テーパ面620とコレットチャック80のテーパ面82との重りが浅くなる。その際、コレットチャック80は、第2筒状部材62に追従して軸線方向Zの先端側+Zに移動したとしても、前側スリーブ37に当接し、それ以上の前進が阻止される。すなわち、第2把持装置8は、前側スリーブ37をコレットチャック80に対するストッパとして備えているため、第2筒状部材62とコレットチャック80とは、軸線方向Zで確実に切り離される。従って、コレットチャック80は、棒状ワークWを解放した状態になる。そして再び、前後駆動部材6の第2筒状部材62がドローバ5に連動して軸線方向Zの後端側−Zに移動すると、把持部86は径方向内側に撓むので、コレットチャック80は、棒状ワークWを把持する状態となる。
(工作機械1、第1把持装置7および第2把持装置8の動作)
本形態の工作機械1では、まず、給材装置(図示せず)等から主軸3の主軸貫通穴30内に棒状ワークWが供給される。その際、図1および図2の下半部に示すように、油圧シリンダ装置35では、ピストン部材36が先端側+Zに位置しているため、ドローバ5および前後駆動部材6が先端側+Zに位置している。従って、第1把持装置7および第2把持装置8は棒状ワークWを解放する状態にある。
次に、図1および図2の上半部に示すように、棒状ワークWは、第1把持装置7および第2把持装置8によって把持される。より具体的には、油圧シリンダ装置35が作動し、ピストン部材36が後端側−Zに移動する。その結果、ドローバ5および前後駆動部材6が後端側−Zに移動し、第1把持装置7および第2把持装置8は棒状ワークWを把持する状態になる。
この状態で、主軸3が軸線L周りに回転すると、棒状ワークWも軸線L周りに回転する。従って、工作機械1では、主軸3および第1把持装置7から先端側に突出した棒状ワークWの先端部分W1に対して工具(図示せず)により種々の加工が行なわれ、その後、先端部分W1が切断される。
次に、主軸3が回転した状態で、あるいは主軸3の回転が停止した状態で、第1把持装置7および第2把持装置8は、図1および図2の下半部に示すように、棒状ワークWを解放した状態となる。より具体的には、油圧シリンダ装置35が作動し、ピストン部材36が先端側+Zに移動する。その結果、ドローバ5および前後駆動部材6が先端側+Zに移動し、第1把持装置7および第2把持装置8は棒状ワークWを解放した状態になる。次に、棒状ワークWは、後端側−Zからの押圧、あるいは工作機械1において主軸3の先端側+Zに設けられた副軸(サブスピンドル)による引き出し等によって、棒状ワークWは、切断された寸法分だけ、先端側+Zに引き出される。
次に、油圧シリンダ装置35が作動し、ピストン部材36が後端側−Zに移動する結果、図1および図2の上半部に示すように、ドローバ5および前後駆動部材6が後端側−Zに移動し、第1把持装置7および第2把持装置8は棒状ワークWを把持する状態になる。この状態で、主軸3が軸線L周りに回転すると、棒状ワークWも軸線L周りに回転するので、再度、主軸3および第1把持装置7から先端側に突出した棒状ワークWの先端部分W1に対して加工が行なわれる。そして、以上の動作が繰り返される。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の工作機械1では、筒状の主軸3に設けられた主軸貫通穴30を通して棒材ワークWを供給し、主軸3によって棒材ワークWを回転させながら、主軸3から突出した棒状ワークWの先端部分W1を加工する。その際、棒材ワークWは、自重や回転による遠心力によって主軸貫通穴30の内部で撓もうとするが、棒材ワークWは軸線方向で離間する第1把持装置7および第2把持装置8によって把持されており、撓むことがない。また、第1把持装置7および第2把持装置8は、棒状ワークWを把持する状態と棒状ワークWを解放した状態とに切り換えられるため、主軸貫通穴30内で棒状ワークWを軸線方向Zに自在に送ることができるとともに、棒状ワークWを確実に把持することができる。従って、棒材ワークWにおいて主軸3の先端部から突出した部分に芯振れが発生しにくいので、高い加工精度を得ることができる。
また、第2把持装置8は、主軸3の軸線方向Zの途中位置において主軸貫通穴30内に設けられている。このため、棒材ワークWを軸線方向Zで離間する2箇所で把持する場合でも、第2把持装置8が主軸貫通穴30内に位置し、主軸3から軸線方向Zで張り出していないので、工作機械1が大型化することを回避することができる。
また、主軸3内で軸線方向Zに延在するドローバ5を利用して第1把持装置7および第2把持装置8を駆動するため、ドローバ駆動装置としての油圧シリンダ装置35が1つで済む等、構成の簡素化を図ることができる。また、第1把持装置7および第2把持装置8での開閉動作を確実に同期させることができる。
また、第2把持装置8に用いたコレットチャック80は、ドローバ5に連動して前進および後退を行う駆動側のテーパ面620に摺動する従動側のテーパ面82を有しているとともに、主軸貫通穴30の大径部300に設けられたコイルバネ89は、テーパ面82、620同士が接する方向の付勢力をコレットチャック80に印加している。このため、テーパ面82、620が確実に接するので、コレットチャック80の動作が確実である。また、コイルバネ89であれば、主軸貫通穴30の大径部300に設けることができるとともに、コイルバネ89の内側に棒状ワークWを通すことができる。それ故、主軸3を大型化しなくても、主軸3の内側に第2把持装置8を設けることができる。
さらに、第2把持装置8は、テーパ面82、620との重なりが浅くなるようにテーパ面620が移動する方向(前側)へのコレットチャック80の移動を制限する前側スリーブ37(ストッパ)を備えている。このため、コレットチャック80が第2円筒部材62のテーパ面620に追従して前側に移動するのを前側スリーブ37により防止することができる。従って、テーパ面82、620の重なりを浅くする方向の動作を確実に行うことができるので、第2把持装置80が確実に動作する。
(他の実施の形態)
上記実施の形態では、第1把持装置7にパワーチャックを用い、第2把持装置8にコレットチャックを用いたが、第1把持装置7および第2把持装置8の双方にコレットチャックあるいはパワーチャックを用いてもよい。また、第1把持装置7にコレットチャックを用い、第2把持装置8にパワーチャックを用いてもよい。
上記実施の形態では、ドローバ駆動装置として油圧シリンダ装置35を用いたが、ドローバ駆動装置として、エアーシリンダ装置や電磁アクチェータ等を用いてもよい。
上記実施の形態では、棒状ワークWが丸棒あるいは丸パイプ等であったが、棒状ワークWが角棒や角パイプ、あるいは断面異形形状である場合に本発明を適用してもよい。
上記実施の形態では、ドローバ5の後退によって第1把持装置7および第2把持装置8が棒状ワークWを把持する引き込み方式を採用したが、ドローバ5の後退によって第1把持装置7および第2把持装置8が棒状ワークWを解放する方式を採用してもよい。
1 工作機械
2 主軸台
3 主軸
5 ドローバ
6 前後駆動部材
7 第1把持装置
8 第2把持装置
9 モータ(主軸駆動装置)
30 主軸貫通穴
31 主軸本体
35 油圧シリンダ装置(ドローバ駆動装置)
37 前側スリーブ(ストッパ)
39 後側スリーブ
73 マスタージョー
75 爪
80 コレットチャック
82 テーパ面(従動側)
89 コイルバネ
300 主軸貫通穴の大径部
620 テーパ面(駆動側テーパ面)
W 棒状ワーク

Claims (5)

  1. 棒状ワークが挿通される主軸貫通穴を備えた筒状の主軸と、該主軸を軸線周りに回転させる主軸駆動装置と、を有する工作機械において、
    前記主軸の先端側で前記主軸貫通穴内の前記棒状ワークを把持する状態と当該棒状ワークを解放した状態とに切り換えられる第1把持装置と、
    前記第1把持装置から前記主軸の後端側に向かって離間した位置で前記主軸貫通穴内の前記棒状ワークを把持する状態と当該棒状ワークを解放した状態とに切り換えられる第2把持装置と、
    を有していることを特徴とする工作機械。
  2. 前記第2把持装置は、前記主軸の軸線方向の途中位置において前記主軸貫通穴内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
  3. 前記主軸内で前記軸線方向に延在するドローバと、該ドローバを前記軸線方向に進退させるドローバ駆動装置と、を備え、
    前記第1把持装置および前記第2把持装置はいずれも、前記ドローバの前進および後退のうちの一方の動作によって、前記棒状ワークを把持する状態から前記棒状ワークを解放した状態に切り換えられ、他方の動作によって、前記棒状ワークを解放した状態から前記棒状ワークを把持した状態に切り換えられることを特徴とする請求項2に記載の工作機械。
  4. 前記第2把持装置は、前記ドローバに連動して前進および後退を行う駆動側テーパ面に摺動する従動側テーパ面をもって前記主軸貫通穴内で前記軸線方向に移動可能に設けられたコレットチャックと、前記主軸貫通穴の大径部に設けられ、前記駆動側テーパ面と前記従動側テーパ面とが接する方向の付勢力を前記コレットチャックに印加するコイルバネと、を備えていることを特徴とする請求項3に記載の工作機械。
  5. 前記第2把持装置は、前記駆動側テーパ面と前記従動側テーパ面との重なりが浅くなるように前記駆動側テーパ面が移動する方向への前記コレットチャックの移動を制限するストッパを備えていることを特徴とする請求項4に記載の工作機械。
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