JP2010221376A - センタリングバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークをセンタリングして把持した状態のまま自由回転可能なセンタリングバイスを提供し、突切り加工の加工前後のワークを軸心の回りの特定位相の位置に位置決めが可能なセンタリングバイスを提供する。
【解決手段】センタリングバイス1は、先端本体部20及び本体部材2と、先端本体部20及び本体部材2の一端側において相互に対向し本体部材2の軸心2aと直交する方向へ接近・離隔可能に装備された1対のジョー部材5と、これらジョー部材5を本体部材2の軸心2aに対して対称に接近・離隔可能な移動駆動機構6とを有し、本体部材2に外嵌されたケース部材3と、このケース部材3に対して本体部材2及び1対のジョー部材5を軸心2aを中心として自由回転可能に支持するベアリング4とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明はセンタリングバイスに関し、特に、ワークを自由回転可能に把持可能で且つ、ワークを軸心の回りの特定位相の位置に位置決め可能なセンタリングバイスに関する。
従来、旋盤加工を主体とした複合加工機において、バー材からなるワークを加工する場合は、先ず、ワークを主軸の後方から挿入し、主軸内部を挿通して前方へ所定の長さ突出させた状態で主軸のチャック機構でワークを固定する。次に、主軸を回転駆動してワークの先端部分を旋削加工したり、主軸の回転駆動を停止して回転工具などによりミーリング及びドリリングなどの加工を行う。次に、主軸位置決め(主軸オリエンテーション)を行うことで主軸と共にワークの位置決めを行った後に、ワークの先端部を非回転のセンタリングバイスの1対のジョー部材でセンタリングした状態でバイスに支持する。次に、ワークをミーリング加工により溝切りをすることで、センタリングバイスにワークを支持した状態で、バイス側のワークの先端側部分を主軸側のワークの基端側部分から切断する。
ワークを切断した後に、ワークの切断面に溝や面などを形成するために、センタリングバイスをワークの切断面が鉛直上方に向くように姿勢を90度切り換え、ワークの切断面をミーリング加工する。その後、センタリングバイスの固定を解除してワークを取り出す。従来では、このような工程でバー材からなるワークを加工していた。
ここで、ワークの先端部を把持するためのバイスとして、種々のものが開発されて広く実用化されている。
上記種々のバイスとして、例えば、特許文献1には、角形ワークに対してXY軸方向への均等な挟持固定が可能なセンリングバイスが記載されている。特許文献2には、円形カムの回転により互いに反対方向に同じ距離だけ移動可能な1対のジョー部材を備えたバイスが記載されている。特許文献3には、5面加工機に対応したマシンバイスが記載されている。これらバイスは、テーブルなどに固定されて主にワークをミーリング加工に供するものである。
特開平8- 193647号公報 特開2008- 183679号公報 特開2008- 264983号公報
ところで、上記従来の工程では、主軸位置決めを行った後に、ワークの先端部を非回転のセンタリングバイスで固定するので、ワークの先端側部分を主軸側のワークの基端側部分から切断するには、ミーリング加工により溝切りして切断することになる。例えば、ワークの回転が伴う旋削加工の突切り加工でワークを切断すると、再びワークの軸心回りの特定位相に位置決めするのに、主軸位置決めでは位置決めができず、バイス及びワークを回転駆動させるモータ付き回転機構を組み込んで位置決め可能に構成する必要がある。従って、コスト高なものになってしまう。
さらに、ミーリング加工では、回転工具による切断箇所が大きくなり、材料歩留まりが悪化してしまい、製造コストが増加してしまう。また、ワークを切断するのにミーリング加工を行うのでは、突切り加工と比較して作業能率が低下してしまう。
特許文献1〜3のバイスでは、ミーリング加工だけを行うのに好適のものであり、ワークの回転が伴う旋削加工には適していない。つまり、旋削加工の突切り加工後にミーリング加工を行う場合には、突切り加工の加工前後におけるワークを軸心の回りの特定位相の位置に位置決めすることが必要になるが、従来のバイスには、そのような位置決め機能も回転機能も有していない。
このように、従来のバイスではワークの突切り加工後に、ワークを軸心回りの特定位相に位置決めを行い、ワークをミーリング加工に供するのには適していないものであった。
本発明の目的は、ワークをセンタリング保持した状態のまま自由回転可能なセンタリングバイスを提供すること、旋削加工の加工前後におけるワークを軸心の回りの特定位相の位置に位置決めが可能なセンタリングバイスを提供すること、などである。
本発明の請求項1に記載のセンタリングバイスは、本体部材と、この本体部材の一端側において相互に対向し本体部材の軸心と直交する方向へ接近・離隔可能に本体部材に装備された1対のジョー部材と、これらジョー部材を本体部材の軸心に対して対称に接近・離隔可能な移動駆動機構とを有するセンタリングバイスにおいて、前記本体部材に外嵌されたケース部材と、このケース部材に対して本体部材及び1対のジョー部材を前記軸心を中心として自由回転可能に支持するベアリングとを備えたことを特徴としている。
請求項2のセンタリングバイスは、請求項1に記載の発明において、前記本体部材の外周部の1箇所に形成された係合ノッチと、前記係合ノッチに係合する係合位置と、係合しない離脱位置とに亙って径方向へ位置切換え可能で且つ前記ケース部材に付設された係合部材と、前記係合部材を係合位置と離脱位置とに択一的に切換可能な切換え駆動機構とを備えたことを特徴としている。
請求項3のセンタリングバイスは、請求項1又は2に記載の発明において、前記移動駆動機構は、前記本体部材のうちの前記軸心を挟んで離隔した両側部位に挿通された1対の駆動ロッドと、これら駆動ロッドの先端部を対応するジョー部材に夫々連結する1対のカム連結機構と、1対の駆動ロッドの基端部に固着された連結板と、前記本体部材に対して前記連結板及び1対の駆動ロッドを基端方向へ弾性付勢する弾性付勢手段と、この弾性付勢手段の付勢力に抗して前記連結板及び1対の駆動ロッドを先端方向へ駆動可能な第1流体圧シリンダとを有することを特徴としている。
請求項4のセンタリングバイスは、請求項3に記載の発明において、前記カム連結機構は、先端側ほど前記軸心側へ移行するようにジョー部材に傾斜状に形成された細長い傾斜係合穴と、この傾斜係合穴に相対移動可能に係合し且つ前記駆動ロッドに一体的に連結された係合ピンとを有することを特徴としている。
請求項5のセンタリングバイスは、請求項3又は4に記載の発明において、前記連結板が後退限界位置に達したことを検出する第1検出スイッチと、前記連結板が前進限界位置に達したことを検出する第2検出スイッチと、前記係合部材が係合ノッチに係合したことを検出する第3検出スイッチとを設けたことを特徴としている。
請求項6のセンタリングバイスは、請求項2〜5の何れか1項の発明において、前記切換え駆動機構は、前記係合部材を係合ノッチに係合させる第2流体圧シリンダと、前記係合部材を係合ノッチから離脱させるスプリング部材とで構成されたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、このセンタリングバイスは、本体部材と、1対のジョー部材と、これらジョー部材を本体部材の軸心に対して対称に接近・離隔可能な移動駆動機構とを有し、前記本体部材に外嵌されたケース部材と、このケース部材に対して本体部材及び1対のジョー部材を前記軸心を中心として自由回転可能に支持するベアリングとを備えたので、ワークを1対のジョー部材でセンタリングした状態で把持し、ベアリングを介してバイスに自由回転可能に支持することができる。
このため、このセンタリングバイスで支持した状態で、ワークを突切り加工に供することができるので、ワークをセンタリングバイスに支持した状態でワークの先端側部分を主軸側のワークの基端側部分から容易に分断することができる。従って、ミーリング加工でワークを切断する必要はなく、回転工具により切削される切削箇所を小さくできるので、材料歩留まりが向上し、突切り加工が利用できるので作業能率が向上する。
請求項2の発明によれば、前記本体部材の外周部の1箇所に形成された係合ノッチと、前記係合ノッチに係合する係合位置と、係合しない離脱位置とに亙って径方向へ位置切換え可能で且つ前記ケース部材に付設された係合部材と、前記係合部材を係合位置と離脱位置とに択一的に切換可能な切換え駆動機構とを備えたので、主軸位置決めにより位置決めされたワークの先端部を、係合ノッチに係合部材が係合した状態のバイスで支持し、この係合を解除した後に突切り加工でワークを切断し、主軸側のワークの切断面をバイス側のワークの切断面に当接しながら主軸を回転駆動することでバイス側のワークを回転させ、係合部材を係合ノッチに係合することで、分断されたバイス側のワークを主軸位置決めによる位置決めと同じ軸心回りの特定位相に位置決めをすることができる。
このように、突切り加工でワークを切断しても、突切り加工における加工前後のワークを、軸心の回りの特定位相の位置に位置決めすることができる。従って、ワークを主軸位置決めによる位置決めと同じ位置に容易に位置決めすることができるので、位置決めの為のモータ付き回転機構を必要とせずに、製造コストを抑制することができる。
請求項3の発明によれば、前記移動駆動機構は、前記本体部材のうちの前記軸心を挟んで離隔した両側部位に挿通された1対の駆動ロッドと、1対のカム連結機構と、1対の駆動ロッドの基端部に固着された連結板と、前記連結板及び1対の駆動ロッドを基端方向へ弾性付勢する弾性付勢手段と、この弾性付勢手段の付勢力に抗して前記連結板及び1対の駆動ロッドを先端方向へ駆動可能な第1流体圧シリンダとを有するので、弾性付勢手段の付勢力により1対のジョー部材を介してワークを本体部材に支持することができ、第1流体圧シリンダの付勢力によりワークを固定解除することができる。
請求項4の発明によれば、前記カム連結機構は、先端側ほど前記軸心側へ移行するようにジョー部材に傾斜状に形成された細長い傾斜係合穴と、この傾斜係合穴に相対移動可能に係合し且つ前記駆動ロッドに一体的に連結された係合ピンとを有するので、駆動ロッドを軸心と平行方向に前進させることで、軸心と直交する方向にジョー部材を相互に離隔させることができ、駆動ロッドを軸心と平行方向に後退させることで、軸心と直交する方向にジョー部材を相互に接近させ、ワークを支持することができる。
請求項5の発明によれば、第1検出スイッチは、前記連結板が後退限界位置に達したことを検出し、第2検出スイッチは、前記連結板が前進限界位置に達したことを検出し、第3検出スイッチは、前記係合部材が係合ノッチに係合したことを検出することができる。
請求項6の発明によれば、前記切換え駆動機構は、前記係合部材を係合ノッチに係合させる第2流体圧シリンダと、前記係合部材を係合ノッチから離脱させるスプリング部材とで構成されたので、第2流体シリンダの付勢力により係合部材を係合ノッチに係合させることができ、スプリング部材の付勢力により係合部材を係合ノッチから固定解除することができる。
本発明の実施例1のセンタリングバイスの断面図(図3のI−I線断面図)である。 センタリングバイスの断面図(図3のII−II線断面図)である。 センタリングバイスの正面図である。 センタリングバイスの断面図である。 センタリングバイスの背面図である。 ジョー部材と駆動ロッドとの連結箇所の正面視からの断面図である。 ジョー部材と駆動ロッドとの連結箇所の側面視からの断面図である。 実施例2に係るセンタリングバイスの断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
先ず、本発明のセンタリングバイス1の全体構成について説明する。
図1〜図7に示すように、センタリングバイス1(以下、バイスという)は、本体部材2と、本体部材2に外嵌されたケース部材3と、本体部材2をケース部材3に自由回転可能に支持するベアリング4と、ワーク把持用の1対のジョー部材5と、1対のジョー部材5を軸心2aと直交する方向へ移動可能な移動駆動機構6と、本体部材2に対する位置決め機構8と、第1〜第3検出スイッチ11〜13などから構成されている。尚、図1の上下を上下とし、図1の左右を前後として説明する。
バイス1は、1対のジョー部材5のセンタリング作用により、ワークWを軸心2aに対してセンタリングした状態で把持するものである。このバイス1は、突切り加工時にはワークWと本体部材2を自由回転可能に支持する。バイス1は、突切り加工後にミーリング加工する場合に、またはミーリング加工後に突切り加工する場合に、突切り加工の前後における軸心2aの回りの特定位相の位置にワークWを位置決めして回転拘束することが可能なものである。バイス1は、脚部15を介して複合加工機のテーブルTに本体部材2の軸心2aが水平方向に向くように固定されている。尚、図示は省略するが、このバイス1はテーブルTを介してバイス1の先端側が上方に向く鉛直姿勢に切換え可能である。
次に、本体部材2について説明する。
図1〜図7に示すように、本体部材2は、断面外形が円形の鋼製部材である。本体部材2の先端部には1対の先端本体部材20が固定されている。本体部材2と先端本体部材20は、軸心2aと、1対の矩形溝2bと、1対のロッド挿通孔2cと、ガススプリング装着孔2dと、ワークWの端部が挿入されるワーク挿入孔2eとを備えている。本体部材2の軸心2aは、複合加工機の主軸の軸心と同一軸線上になるように配置されている。
1対の先端本体部材20は1対の円弧状部材からなり、3本のボルト20aにより本体部材2の先端部に軸心2aを挟んで対向するように夫々固定されている。1対の先端本体部材20の端部同士の間に、ジョー部材5が装着される断面T字状の1対のT溝25が形成されている。これらT溝25は1対の矩形溝2bに対向する位置に形成されている。
1対の矩形溝2bは、本体部材2の先端側部分(図1における前端側)において軸心2aを挟んで相互に対向するように形成されている。これら1対の矩形溝2b内において、ジョー部材5と駆動ロッド61が夫々連結される。1対のロッド装着孔2cは、本体部材2の内部に軸心2aと平行に且つ軸心2aを挟んで離隔する両側部位に形成され、矩形溝2bに夫々連通されている。
ガススプリング装着孔2dは、本体部材2に、その基端側(図1における後端側)に開口するように形成されている。ガススプリング装着孔2dには、ガススプリング64が装着されている。ワーク挿入孔2eが、1対の先端本体部材20の間と本体部材2の先端部に亙って形成され、ワークWの基端部が挿入される。本体部材2の長さ方向の中央部の外周部には、ナット21を外嵌固定する為のネジ部が形成されている。
次に、ケース部材3について説明する。
図1,図2に示すように、ケース部材3は、先端本体部材20と本体部材2の外周側を覆う円筒状の鋼製部材であり、先端本体部材20と本体部材2に相対回転可能に外嵌されている。ケース部材3は、第1ケース部材31と、第2ケース部材32と、基端ケース部材33などを備えている。
第1ケース部材31は、先端本体部材20と本体部材2の先端部とに外嵌され、6本のボルト31aにより第2ケース部材32の先端部に固定されている。第1ケース部材31の内周面と先端本体部材20の外周面との間には、先端本体部材20と本体部材2の回転可能とする為の僅かな隙間が設けられている。
第2ケース部材32は、2列のベアリング4を介して本体部材2に外嵌されている。2列のベアリング4の前端は本体部材2の鍔部2fで受け止められ、また、2列のベアリング4の後端はナット21で受け止められている。この2列のベアリング4により、ケース部材3に対して、1対のジョー部材5と先端本体部材20と本体部材2とこれらに取り付けられた部材が軸心2aを中心として回転可能に支持されている(図4,図5参照)。この第2ケース部材32の下端部に脚部15が一体的に形成されている。この脚部15は、複数のボルト15aによりテーブルTに固定される。第2ケース部材32の後端近傍部の上端部には、位置決め機構8が設けられている。
基端ケース部材33は、フランジ部33aと、環状板部33bと、この環状板部33bから後方に突出するシリンダ孔形成部33cとから一体的に形成されている。前記のフランジ部33aが複数のボルト33eにより第2ケース部材32の基端部に固定されている。環状板部33bの前端側内周部には、バネ受け兼ストッパ部材77が複数のボルトにより固定されている。シリンダ孔形成部33cには、油圧シリンダ65のシリンダ孔72が形成されている。
次に、1対のジョー部材5について説明する。
図1,図3,図6,図7に示すように、1対のジョー部材5は、センタリングバイス1の先端側において相互に対向し本体部材2の軸心2aと直交する方向へ接近・離隔可能に先端本体部材20と本体部材2に装備されている。ジョー部材5は、断面T形のジョー部材本体51と、このジョー部材本体51の後端から矩形穴2b内に突出する係合穴形成部52とを有する。1対のジョー部材本体51は、1対の先端本体部材20に形成された1対のT溝25に軸心2aと直交する方向へ移動可能に夫々装着されている。
係合穴形成部52は、矩形溝2bに配置されている。係合穴形成部52には、後述する係合ピン68が挿通される細長い傾斜係合穴67が形成されている。係合穴形成部52は、係合ピン68と傾斜係合穴67を有するカム連結機構62を介して駆動ロッド61の先端部に連結されている。
1対のジョー部材5は、1対の駆動ロッド61が先端側へ駆動されると、カム連結機構62を介して軸心2aから離隔する方向へ駆動され、ワークWの把持が解除される。1対のジョー部材5は、1対の駆動ロッド61が基端側へ駆動されると、カム連結機構62を介して軸心2aに接近する方向へ駆動され、ワークWを挟持固定する。
次に、移動駆動機構6について説明する。
図1〜図4に示すように、移動駆動機構6は、1対のジョー部材5を本体部材2の軸心2aに対して対称に接近・離隔させる為のものである。移動駆動機構6は、1対の駆動ロッド61と、それら1対の駆動ロッド61の先端部に夫々設けられた1対のカム連結機構62と、それら駆動ロッド61の基端部に連結された連結板63と、この連結板63を基端側に付勢するガススプリング64と、連結板63を先端側に押圧する油圧シリンダ65などで構成されている。1対の駆動ロッド61は、本体部材2のうちの軸心2aを挟んで離隔した両側部位に、軸心2aと平行に形成された1対のロッド挿通孔2cに夫々挿通されている。
1対のカム連結機構62について説明する。
図1,図6,図7に示すように、駆動ロッド61の先端部にはフォーク状の連結部61aが形成されている。この連結部61aは、本体部材2の矩形溝2bに配置されている。連結部61aには、ジョー部材5の係合穴形成部52が挿入されている。この連結部61aには、係合ピン68が挿通される円形のピン穴61bが形成されている。駆動ロッド61の基端部は、ボルト部材61cにより連結板63に夫々固定されている。
カム連結機構62は、駆動ロッド61の先端部を対応するジョー部材5に夫々連結するためのものである。カム連結機構62は、傾斜係合穴67と、この傾斜係合穴67に係合する係合ピン68とを夫々備えている。1対のカム連結機構62により、ガススプリング64及び油圧シリンダ65の軸心2aと平行な方向の付勢力を、1対のジョー部材5に作用する軸心2aと直交する方向の付勢力に変換する。
ジョー部材5の係合穴形成部52には、傾斜係合穴67が先端側ほど軸心2a側へ移行する傾斜状に形成されている。係合ピン68は、1対の平坦面68aが形成された大径部と、この大径部の両端から外側へ延びる1対の小径部とを有する。前記大径部が傾斜係合穴67に相対移動可能に係合され、前記1対の小径部が連結部61aのピン穴61bに装着されている。係合ピン68により、ジョー部材5と駆動ロッド61が連結されている。1対の平坦面68aが傾斜係合穴67の傾斜状の内面に面接触するため、1対のカム連結機構62の耐久性を確保することができる。
係合ピン68の端部は、矩形溝2bの壁面に接近しているため、ピン穴61bから脱落するおそれはない。尚、係合ピン68の小径部の外周面とピン穴61bの内周面との間には微小な隙間があるが、この隙間は必須のものではない。例えば、係合ピン68の小径部に薄肉のスリーブを外嵌することで、上記の隙間をなくしてもよい。
次に、連結板63について説明する。
図1,図2に示すように、連結板63は、本体部材2の外形と略同じ外形を有する鋼製の円板部材からなる。連結板63は、1対の駆動ロッド61の基端部にボルト61cにより夫々固着されている。連結板63の前端面の中心部分には、ガススプリング64のシリンダ部材69が固定されている。連結板63の後端側端面の中心部には、油圧シリンダ65のシリンダ孔72からピストン部材73が前進した時にピストン部材73の先端面が当接する。
連結板63が、ガススプリング64の付勢力により図1において右方に押圧されて後退限界位置に達したとき、連結板63の基端面はストッパ部材77で受け止められる。連結板63が、油圧シリンダ65のピストン部材73により図1において左方へ押圧されて前進限界位置に達したとき、連結板63の先端面は本体部材2の基端面に当接する。
次に、ガススプリング64について説明する。
図1,図2に示すように、ガススプリング64(弾性付勢手段に相当する)は、シリンダ部材69と、ピストン部材70と、ガス作動室71と、このガス作動室71に充填された圧縮窒素ガス(例えば、ガス圧が7〜10MPa)などから構成されている。ガススプリング64は、本体部材2のガススプリング装着孔2dに装着されている。ガススプリング64は、ガス作動室71内の圧縮窒素ガスにより本体部材2に対して連結板63と1対の駆動ロッド61を基端方向(図1の右方)へ弾性付勢する。
シリンダ部材69は装着孔2dに摺動自在に挿入されている。シリンダ部材69のシリンダ孔69aには、鋼製のC形リングを介してスリーブ体69bが内嵌固定されている。シリンダ部材69の基端壁部は複数のボルト63aにより連結板63に固定されている。ピストン部材70は、ピストン部70aとロッド部70bとを有する。ピストン部70aは、シリンダ孔69aにガス密に摺動自在に装着され、ロッド部70bは、スリーブ体69bに摺動自在に挿通され、ロッド部70bの先端部がボルト70cにより本体部材2に固定されている。
ピストン部70aの外周部には環状シール部材70dが装着され、ガス作動室71をガス密に封止している。このガス作動室71へ圧縮窒素ガスを充填する際には、シリンダ部材69を連結板63から取り外した状態で、シリンダ部材69の基端壁部に装着されたガス充填バルブ(図示略)を介して圧縮窒素ガスが充填される。
次に、ジョー部材5による把持を解除する為の油圧シリンダ65について説明する。
図1,図2に示すように、油圧シリンダ65(第1流体圧シリンダに相当する)は、シリンダ孔72と、ピストン部材73と、油圧作動室74などを備えている。この油圧シリンダ65は、ケース部材3のシリンダ孔形成部33cに装着されている。油圧シリンダ65により、ガススプリング64の付勢力に抗して連結板63と1対の駆動ロッド61を先端方向へ駆動可能である。この油圧シリンダ65には、ピストン部材73を基端側へ付勢するバネ部材76が設けられている。
ピストン部材73は、ピストン部73aとロッド部73bとを有する。ピストン部材73は、シリンダ孔72に油密摺動自在に装着されている。ロッド部73bは、ストッパ部材77の貫通穴に摺動自在に挿通されている。油圧作動室74に供給された油圧によりピストン部材73が前進駆動されると、ロッド部73bの先端面が連結板63に当接し、連結板63を前方へ押動させる。この油圧作動室74には、油圧供給源(図示略)から油圧給排口74aを介して油圧が給排される。ピストン部材73のピストン部73aの外周部には、環状シール部材73cが装着され、油圧作動室74を油密に封止している。
バネ部材76は、ピストン部材73を退入方向へ弾性付勢している。油圧作動室74に油圧が供給された状態では、バネ部材76の付勢力に抗してピストン部材73がシリンダ孔72から先端側に向けて前進する。
次に、位置決め機構8について説明する。
図2,図4に示すように、位置決め機構8は、係合ノッチ81と、係合ノッチ81に係合可能な係合部材82と、係合部材82を切換え可能な切換え駆動機構83とから構成されている。この位置決め機構8は、係合部材82が切換え駆動機構83により係合位置に切り換えられ、本体部材2に形成された係合ノッチ81に係合することで、本体部材2を軸心2a回りに位置決めすることができ、本体部材2の回転を拘束することができる。
係合ノッチ81は、本体部材2の長手方向の基端側外周部の1箇所に、断面V字状に形成されている。係合ノッチ81の径方向の長さは、係合部材82の直径の約1/2程度に形成されている。
係合部材82は、遊転自在のローラ部材から構成されている。係合部材82は、係合ノッチ81に係合する係合位置と、係合しない離脱位置とに亙って径方向へ位置切換え可能で且つケース部材3に付設されている。係合部材は82は、切換え駆動機構83のピストン部材88の先端部にピン部材84を介して回転可能に装着されている。
ここで、切換え駆動機構83について説明する。
図2,図4に示すように、この切換え駆動機構83は、油圧シリンダ85と、この油圧シリンダ85に設けられたスプリング部材86とで構成されている。切換え駆動機構83は、係合部材82を係合位置と離脱位置とに択一的に切換可能なものである。切換え駆動機構83は、油圧シリンダ85の油圧により係合部材82を係合位置へ切換え、スプリング部材86の付勢力により係合部材82を離脱位置に切り換える。
次に、油圧シリンダ85について説明する。
油圧シリンダ85(第2流体圧シリンダに相当する)は、軸心2aと直交方向に向けられたシリンダ部材87と、ピストン部材88と、油圧作動室89などを備えている。
シリンダ部材87は、複数のボルト87aにより、第2ケース部材32の基端側上部に固定されている。シリンダ部材87の下部には、ピン部材84の移動を許す切欠き部87bが形成されている。
油圧作動室89には、外部の油圧供給源(図示略)から油圧給排口89aを介して油圧が給排される。ピストン部材88のロッド部の先端部には、係合部材82が装着される連結部88cが形成されている。スプリング部材86は、ピストン部材88を退入方向(軸心2aから離隔する方向)に弾性付勢する圧縮コイルスプリングからなる。スプリング部材86は、係合部材82を係合ノッチ81から離脱させる方向にピストン部材88を弾性付勢する。油圧作動室89に油圧が供給された状態では、スプリング部材86の付勢力に抗してピストン部材88がシリンダ部材87から軸心2aに接近する方向へ移動し、係合部材82を係合ノッチ81に係合させる。
次に、第1〜第3検出スイッチ11〜13について説明する。
図1に示すように、第1検出スイッチ11は、連結板63が後退限界位置に達したことを検出する近接スイッチである。第1検出スイッチ11は、基端ケース部材33の環状板部33bに、軸心2aと平行方向に向けて装着されている。第1検出スイッチ11は、連結板63が後退限界位置に達したときに、連結板63の基端面を検出し、電気信号ケーブルを介して電気信号を制御ユニット(図示略)に送信する。
図2に示すように、第2検出スイッチ12は、連結板63が前進限界位置に達したことを検出する近接スイッチである。第2検出スイッチ12は、基端ケース部材33の切欠き部33dに、軸心2aと直交する方向に向けて装着されている。第2検出スイッチ12は、連結板63が前進限界位置に達したときに連結板63の外周面が離脱したことを検出し、電気信号ケーブルを介して電気信号を制御ユニットに送信する。
図2に示すように、第3検出スイッチ13は、係合部材82が係合ノッチ81に係合したことを検出する近接スイッチである。第3検出スイッチ13は、シリンダ部材87の先端部に軸心2aと平行方向に向けて装着されている。第3検出スイッチ13は、ピストン部材88の下端部を検出することで、係合部材82が係合ノッチ81に係合したことを検出し、電気信号ケーブルを介して電気信号を制御ユニットに送信する。
次に、このセンタリングバイス1の作用及び効果について説明する。
先ず、旋盤加工を主体とする複合加工機にワークWを搬送してくる前に、バイス1の切換え駆動機構83の油圧シリンダ85に油圧を供給し、ピストン部材88を進出方向へ移動させて係合部材82を係合ノッチ81に係合させ、本体部材2を回転拘束した状態にする。このとき、第3検出スイッチ13が、ピストン部材88が軸心2aの方向へ進出移動したことを検出して、制御ユニットに電気信号を送信して油圧の供給を停止する。
次に、移動駆動機構6の油圧シリンダ65に油圧を供給し、ガススプリング64の付勢力に抗してピストン部材73を先端側に進出移動させ、連結板63を介して1対の駆動ロッド61を前進駆動させる。1対のジョー部材5を軸心2aと直交する方向に離隔させ、バイス1を把持解除状態にする。このとき、第2検出スイッチ12が、連結板63の前進限界位置を検出し、制御ユニットに電気信号を送信して油圧の供給を停止する。
次に、素材状態のバー材からなるワークW又は部分的に切削加工したバー材からなるワークWを複合加工機に搬入して、ワークWを主軸のチャックとは反対側の後方から挿入して、主軸内部を挿通して前方へ所定の長さ突出させた状態で、ワークWを主軸のチャックに固定する。次に、主軸を回転駆動してワークWの先端部分を切削加工したり、主軸の回転駆動を停止して、ワークWの先端部分に溝や穴を形成するために、ミーリング及びドリリングなどの加工を行う。次に、主軸位置決め(主軸オリエンテーション)を行い、主軸の位置決めと共にワークWの所定部位を例えば鉛直上方に位置決めするなど、ワークWを軸心2aの回りの特定位相の位置に位置決めした状態にする。
その後、ワークWの先端部をバイス1で把持する。このとき、油圧シリンダ65から油圧を排出すると、ガススプリング64の付勢力により連結板63を介して1対の駆動ロッド61が後退駆動される。1対のジョー部材5が軸心2aと直交する方向に接近し、1対のジョー部材5のセンタリング作用でワークWがセンタリングされた状態で把持される。このとき、第2検出スイッチ12により連結板63の後退限界位置を検出し、制御ユニットに電気信号が送信され、ワークWの把持完了を制御ユニットに伝える。
次に、切換え駆動機構83の油圧シリンダ85から油圧を排出して、係合部材82を係合ノッチ81から離脱させ、本体部材2に対する回転拘束を解除する。こうして、本体部材2の回転拘束を解除後に、制御ユニットにより主軸を回転駆動して、ワークWを旋削加工の突切り加工に供する。突切り加工によりワークWを分断することで、バイス1にワークWを把持した状態のままワークWの先端側部分を主軸側のワークWの基端側部分から切り離すことができる。
次に、主軸をバイス1側に移動させ、主軸側のワークWの切断面を、バイス1側のワークWの切断面に当接する。次に、主軸を回転駆動させると、切断面間の摩擦抵抗により主軸側のワークWと共にバイス1側のワークWも回転する。この状態で、切換え駆動機構83の油圧シリンダ65に油圧を供給し、ピストン部材88を進出移動させて、係合部材82を本部部材2の外周面に当接させ、係合部材82を回転させながら係合ノッチ81に係合させ、本体部材2の回転を停止させる。その後、主軸の回転駆動を停止し、主軸を元の位置に戻す。こうして、突切り加工の加工前後においてワークWを軸心2aの回りの特定位相の位置に位置決めし、先端本体部材20と本体部材2を回転拘束することができる。
次に、分断されたワークWの切断面に溝や面などを形成する為にミーリング加工を行う場合、分断されたワークWをバイス1と共に鉛直上方に向くように姿勢を90度切り換える。その状態でワークWをミーリング加工に供する。ミーリング加工の終了した後に、油圧シリンダ65に油圧を供給し、1対の駆動ロッド61を前進駆動させ、1対のジョー部材5を軸心2aと直交する方向に離隔させて把持を解除する。その後、加工済みのワークWを複合加工機から取り外す。
このように、このバイス1は、先端本体部材20と、本体部材2と、軸心2aと直交する方向へ接近・離隔可能に先端本体部材20と本体部材2に装備された1対のジョー部材5と、これらジョー部材5を接近・離隔可能な移動駆動機構6とを有し、本体部材2に外嵌されたケース部材3と、このケース部材3に対して本体部材2及び1対のジョー部材5を軸心2aを中心として自由回転可能に支持するベアリング4とを備えたので、ワークWを1対のジョー部材5でセンタリングした状態で把持して、ベアリング4を介してバイス1に自由回転可能に支持することができる。
このため、このバイス1で支持した状態で、ワークWを突切り加工に供することができるので、ワークWの先端側部分をバイス1に支持した状態で主軸側のワークWの基端側部分から容易に切断することができる。従って、ミーリング加工でワークWを切断する必要はなく、回転工具により切削される切断箇所を小さくできるので、材料歩留まりが向上し、旋盤の突切り加工が利用できるので作業能率が向上する。
本体部材2の外周部の1箇所に形成された係合ノッチ81と、係合ノッチ81に係合する係合位置と、係合しない離脱位置とに亙って径方向へ位置切換え可能で且つケース部材3に付設された係合部材82と、係合部材82を係合位置と離脱位置とに択一的に切換可能な切換え駆動機構83とを備えたので、主軸位置決めにより位置決めされたワークWの先端部を、係合ノッチ81に係合部材82が係合した状態のバイス1で支持し、この係合を解除して突切り加工でワークWを切断し、主軸側のワークWの切断面をバイス側のワークWの切断面に当接しながら主軸を回転駆動することでバイス1側のワークWを回転させ、係合部材82を係合ノッチ81に係合することで、切断されたバイス1側のワークWを主軸位置決めによる位置決めと同じ軸心回りの特定位相の位置決めをすることができる。
このように、突切り加工でワークWを切断しても、突切り加工における加工前後のワークWを、軸心の回りの特定位相の位置に位置決めすることができる。従って、ワークWを主軸位置決めによる位置決めと同じ位置に容易に位置決めすることができるので、位置決めの為のモータ付き回転機構を必要とせずに、製造コストを抑制することができる。
移動駆動機構6は、本体部材2のうちの軸心2aを挟んで離隔した両側部位に挿通された1対の駆動ロッド61と、これら駆動ロッド61の先端部を対応するジョー部材5に夫々連結する1対のカム連結機構62と、1対の駆動ロッド61の基端部に固着された連結板63と、本体部材2に対して連結板63及び1対の駆動ロッド61を基端方向へ弾性付勢するガススプリング64と、このガススプリング64の付勢力に抗して連結板63及び1対の駆動ロッド61を先端方向へ駆動可能な油圧シリンダ65とを有するので、ガススプリング64の付勢力により1対の駆動ロッド61介して、1対のジョー部材5によりワークWを把持することができ、油圧シリンダ65の付勢力によりワークWの把持を解除することができる。
カム連結機構62は、先端側ほど軸心2a側へ移行するようにジョー部材5に傾斜状に形成された細長い傾斜係合穴67と、この傾斜係合穴67に相対移動可能に係合し且つ駆動ロッド61に一体的に連結された係合ピン68とを有するので、駆動ロッド61を軸心2aと平行方向に前進させることで、1対のジョー部材5を軸心2aと直交する方向に相互に離隔させることができ、駆動ロッド61を軸心2aと平行方向に後退させることで、1対のジョー部材5を軸心2aと直交する方向に相互に接近させ、ワークWを把持することができる。
第1検出スイッチ11により、連結板63が後退限界位置に達したことを検出し、第2検出スイッチ12により、連結板63が前進限界位置に達したことを検出し、第3検出スイッチ13により、係合部材82が係合ノッチ81に係合したことを検出することができる。
切換え駆動機構83は、係合部材82を係合ノッチ81に係合させる油圧シリンダ46と、係合部材82を係合ノッチ81から離脱させるスプリング部材50とで構成されたので、油圧シリンダ46の油圧により係合部材82を係合ノッチ81に係合させることができ、スプリング部材50の付勢力により係合部材82を係合ノッチ81から固定解除することができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した実施例2に係るバイス1Aについて、図8に基づいて説明する。但し、実施例1と同じ構成要素には同じ参照符号を付して説明を省略し、異なる構成要素についてのみ説明する。このバイス1Aの移動駆動機構6Aにおいては、前記ガススプリング64に代えて圧縮コイルスプリング91が設けられている。
図8に示すように、先端側開放状のカップ状部材90が、本体部材2の装着孔2gに摺動自在に挿入されている。このカップ状部材90の基端側壁部は、連結板63の先端面の中心に複数のボルト63aにより固定されている。カップ状部材90には、先端側に開放されたスプリング収容穴90aが形成され、このスプリング収容穴90aに圧縮コイルスプリング91が装着されている。スプリング91の先端は装着孔2gの底面に当接し、スプリング91の基端端はスプリング収容穴90aの奥端壁に当接している。スプリング91は、カップ状部材90を基端側へ強力に弾性付勢している。
このバイス1によれば、ワークWを把持する場合は、圧縮コイルスプリング91の付勢力により、連結板63を介して1対の駆動ロッド61が後退駆動され、1対のカム連結機構62を介して1対のジョー部材5を軸心2aと直交する方向に接近させてワークWを把持することができる。ガススプリング64の代わりに圧縮コイルスプリング91を使用するので、部品点数が減少して製造コストを低減することができる。尚、圧縮コイルスプリング91の代わりに皿バネ積層体を設けても良い。
その他の構成、作用及び効果は、前記実施例1と同様であるので説明は省略する。
次に、前記実施例1,2を部分的に変更した変更例について説明する。
[1]前記実施例1,2のジョー部材5は本体部材2に1対設けられているが、特に1対である必要はなく、3つ以上のジョー部材5を設け、これら複数のジョー部材5によりワークWを把持するようにしても良い。この場合、複数のジョー部材5に対応するように複数の駆動ロッド61が本体部材2に設けられる。
[2]本発明のセンタリングバイス1,1Aをチャック機構として使用しても良い。
[3]その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能で、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
本発明のセンタリングバイスは、旋盤加工を主体とする複合加工機だけではなく、種々の複合加工機に適用することができる。
W ワーク
1,1A センタリングバイス
2 本体部材
2a 軸心
3 ケース部材
4 ベアリング
5 ジョー部材
6,6A 移動駆動機構
8 位置決め機構
11 第1検出スイッチ
12 第2検出スイッチ
13 第3検出スイッチ
61 駆動ロッド
62 カム連結機構
63 連結板
64 ガススプリング
65 油圧シリンダ(第1流体圧シリンダ)
67 傾斜係合穴
68 係合ピン
76 バネ部材
81 係合ノッチ
82 係合部材
83 切換え駆動機構
85 油圧シリンダ(第2流体圧シリンダ)
86 スプリング部材
91 圧縮コイルスプリング

Claims (6)

  1. 本体部材と、この本体部材の一端側において相互に対向し本体部材の軸心と直交する方向へ接近・離隔可能に本体部材に装備された1対のジョー部材と、これらジョー部材を本体部材の軸心に対して対称に接近・離隔可能な移動駆動機構とを有するセンタリングバイスにおいて、
    前記本体部材に外嵌されたケース部材と、
    このケース部材に対して本体部材及び1対のジョー部材を前記軸心を中心として自由回転可能に支持するベアリングとを備えたことを特徴とするセンタリングバイス。
  2. 前記本体部材の外周部の1箇所に形成された係合ノッチと、
    前記係合ノッチに係合する係合位置と、係合しない離脱位置とに亙って径方向へ位置切換え可能で且つ前記ケース部材に付設された係合部材と、
    前記係合部材を係合位置と離脱位置とに択一的に切換可能な切換え駆動機構とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のセンタリングバイス。
  3. 前記移動駆動機構は、前記本体部材のうちの前記軸心を挟んで離隔した両側部位に挿通された1対の駆動ロッドと、これら駆動ロッドの先端部を対応するジョー部材に夫々連結する1対のカム連結機構と、1対の駆動ロッドの基端部に固着された連結板と、前記本体部材に対して前記連結板及び1対の駆動ロッドを基端方向へ弾性付勢する弾性付勢手段と、この弾性付勢手段の付勢力に抗して前記連結板及び1対の駆動ロッドを先端方向へ駆動可能な第1流体圧シリンダとを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のセンタリングバイス。
  4. 前記カム連結機構は、先端側ほど前記軸心側へ移行するようにジョー部材に傾斜状に形成された細長い傾斜係合穴と、この傾斜係合穴に相対移動可能に係合し且つ前記駆動ロッドに一体的に連結された係合ピンとを有することを特徴とする請求項3に記載のセンタリングバイス。
  5. 前記連結板が後退限界位置に達したことを検出する第1検出スイッチと、
    前記連結板が前進限界位置に達したことを検出する第2検出スイッチと、
    前記係合部材が係合ノッチに係合したことを検出する第3検出スイッチとを設けたことを特徴とする請求項3又は4に記載のセンタリングバイス。
  6. 前記切換え駆動機構は、前記係合部材を係合ノッチに係合させる第2流体圧シリンダと、前記係合部材を係合ノッチから離脱させるスプリング部材とで構成されたことを特徴とする請求項2〜5の何れか1項に記載のセンタリングバイス。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016501729A (ja) * 2012-10-10 2016-01-21 フランツ ハイマー マシーネンバウ カーゲー バランスまたは測定アダプタ
CN109128948A (zh) * 2018-10-24 2019-01-04 上海工程技术大学 一种汽车发动机平衡轴生产夹具
KR102260619B1 (ko) * 2020-12-01 2021-06-04 주식회사 삼천리기계 공작 기계용 클램핑 모듈

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