JP6177640B2 - 引き込み機構を持つチャック装置 - Google Patents
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Description
このチャック装置は、チャックボディ内へプランジャとマスタージョウがウエッジ手段により係合し、プランジャの軸方向への移動に伴い、楔作用によってジョウがチャック半径方向へ移動可能になされている。
さらにマスタージョウは、付勢手段によりワークを把持した後に作用力を加えられており、ワーク把持時には、マスタージョウがチャック軸方向後方へ引き込まれるようになされている。
前記ウエッジ手段は一方側の案内部へ、他方側の摺動部がガイドされて摺動可能となされており、そのため、ウエッジ手段を構成するマスタージョウとプランジャとの間には、摺動移動を可能にする微小な隙間が設定されている。
プランジャへウエッジ手段により係合されているマスタージョウが、楔作用によりチャック半径方向へ移動される。
マスタージョウは、ワークを把持する前の把持予備動作時には、付勢手段は作用せず、前述のようにチャック半径方向へ移動する。
ジョウがワークに接触しワーク把持を行なった状態でシリンダがさらに駆動すると、チャックボディの前面部により、マスタージョウが軸方向前方への動きを規制され、マスタージョウの軸方向後方に設けられた付勢手段であるバネを変形させながら軸方向後方へジョウの引き込み動作が行なわれる。
マスタージョウがプランジャと係合している前述ウエッジ部分には、摺動のための隙間が必要であるが、この隙間のためマスタージョウにガタつきが発生してしまう。
このガタつきにより、ワークを把持する際にマスタージョウの動作が不安定になり、ワークの把持に悪影響を与えてしまう。
図5に示すように、チャックが横向きに配置されると、マスタージョウ3とプランジャ2の間に設けられた隙間があるため、マスタージョウ3とジョウ4の自重により重心における下方へ重力により回転モーメントを受け、マスタージョウ3とプランジュア2との接触位置が重力の向きにより異なり、ジョウ4の位置が変わってしまう。
図9(2)に示すような、特にワーク把持直後のジョウ4がワークに接触した瞬間において、ガタつきの範囲内でジョウ4に回転が発生し、この回転によりジョウ4のワーク把持位置にズレが生じる。
このガタつきによるワーク把持位置のズレ量は、重力の向きにより複数のジョウ毎に異なるため、ワークの把持毎に変動し、ワーク把持位置の再現性を保てない。
そのため、ワークの加工精度に悪影響を与えてしまう。
従って本発明は、引き込み機構を持つチャックにおいて、ウエッジ部位の摺動部のガタつきの影響をなくして、安定した引き込み動作を実現し、高い把握精度を得ることのできるチャックを提供することを目的とする。
また、前記第二付勢手段がバネにより作用力を発生させることを特徴とする。
また、ワーク把握初期のシリンダー推力が小さい場合でもジョウの引き込み動作が安定され、高い把握精度を実現出来る。
摺動部の磨耗や、低加工精度で製作された不揃いの部品を用いて隙間が大きい場合でもガタつきの影響を抑制し、安定した引き込み動作と加工精度を得ることができる。
図1は本発明における実施例のチャックの断面図である。
図2は本発明における実施例のチャックの正面図である。図2には1つのジョウ4のみ取り付けた状態を示している。通常使用状態では3つのジョウを取り付けて使用される。
工作機械のスピンドルへ接続されるチャックボディ1の内方には、チャック軸心部へドロースクリュー12が軸方向へ移動可能に設けられている。
このドロースクリュー12は。チャック外方に備えられる図示しないシリンダに連結されており、シリンダの押し引き駆動により軸方向の前後方向へ移動可能になされている。
ドロースクリュー12の半径方向外周部にはウエッジプランジャ13が連結され、ドロースクリュー12の軸方向移動と同期して移動可能に設けられている。
マスタージョウの軸方向後端側にはチャックボディ1の後端部との間に2つの付勢手段が設けられている。
本発明は、付勢手段を2種類設けている。第一付勢手段5は、大きな付勢力を与えるが、変形には大きな力が必要となる。一方第二付勢手段6は、付勢力は小さいが、容易に変形し付勢力を常に付与することができる。
本実施例では、第一付勢手段5は板バネ8を用い、変形には大きな力が必要だが、強い付勢力を発生させる。第二付勢手段6はコイルバネを用い、常に小さな力で弱い付勢力を発生できるように設定している。
ウエッジプランジャ13とマスタージョウ3は、ウエッジプランジャ13の係合部16とマスタージョウの楔部17によって構成されるウエッジ部11で係合される。
マスタージョウ3とウエッジプランジャ13のウエッジ部11の係合状態を示す説明図を図4に示す。
図4(1)はウエッジ部11の断面図を示し、図4(2)は、A−A断面図を示している。
マスタージョウ3の楔部17と、ウエッジプランジャ13に設けられた係合部16である係合溝は、摺動可能に係合されているので、スムースな摺動を実現するため微小な隙間が設定されている。
図6に本発明によるチャックを用いたワーク把持動作の断面説明図を示している。
本発明のチャックを用いてワークを把持する際には、まず、図6(1)に示すように、チャック外方の設けられた図示しないシリンダが駆動し、ドロースクリュー12が軸方向後方へ移動する。
さらに、ドロースクリュー12と外径段差により係合しているウエッジプランジャ13も同様に軸方向後方へ移動する。
ウエッジプランジャ13には、マスタージョウ3がウエッジ部11を介して接続されており、楔作用によって軸方向後方へ移動し、ワークを把握した後はマスタージョウ3への作用力が発生する。
マスタージョウ3は、後方端部へ付勢手段5、6が備えられており、軸方向前方に対して付勢力が付与される。
この瞬間は、図6(2)に示すようにマスタージョウ3と第一付勢手段5との間には隙間があり、第一付勢手段5はマスタージョウ3に接することなく変形していないため、付勢力を発生していない状態にある。しかしながら、第二付勢手段6による弱い付勢力が常に作用している。
この状態からからウエッジプランジャ13が後方に移動すると、第二付勢手段6は変形し、マスタージョウ3は後方に移動して第一付勢手段5と接触する。
第一付勢手段5は、従来からの引き込みチャックと同様に、ジョウ4がワークを把持した後に強く作用してワークを引き込み、マスタージョウ3の浮き上がりを防止する働きをおこす。
予備的な把握において、全てのジョウ4はワークにより半径方向の外方へ押される。この作用により、全てのジョウ4のガタつきの範囲内での回転は一定方向になり、重力の影響は受けず、ジョウ4の位置は一定に保たれて、ガタつきが抑制された状態となる。(図6(2)に示す状態)
この状態でマスタージョウ3と第一付勢手段5とが接触し、強い作用力によりワークを把持する際に、ガタつきによるワーク把持位置のズレは発生せず、ワークの把持位置を確実にし、安定した引き込み動作と加工精度を得ることができる。(図6(3)に示す状態)
例えば、前記実施例では、マスタージョウ3を動作させるウエッジ部11において、チャック軸方向へ移動可能なプランジャとしてウエッジプランジャ13を用いて説明しているが、他の例としてプランジャと内包されるブッシュを用いて楔作用を発揮させる構成となっても良い。
また、前記実施例では第二付勢手段としてコイルバネ9を用いて構成しているが、他の例として、流体圧力を作用させて、マスタージョウ3へ付勢力を付与することもできる。この場合は、図8に示すようにチャック内に存在する潤滑油20を用いて同様の作用を発揮することも可能である。
2 プランジャ
3 マスタージョウ
4 ジョウ
5 第一付勢手段
6 第二付勢手段
8 板バネ
9 バネ
11 ウエッジ部
W ワーク
Claims (3)
- チャックボディと、該チャックボディ内でチャック軸方向へ移動可能なプランジャと、該プランジャと係合し楔作用によってチャック半径方向へ移動するマスタージョウと、該マスタージョウの前端部へ設けられワークを把持するジョウを備え、ワークを把持した後に前記ジョウがチャック軸方向へ引き込み移動するチャックであって、前記マスタージョウの後端へ配置され、変形によりマスタージョウの軸方向への動きを許容し、ジョウのワークへの接触後にマスタージョウへ作用力を付与する第一付勢手段と、常にマスタージョウへ作用力を付与する第二付勢手段を備え、該第二付勢手段が第一付勢手段よりも小さい作用力を発生することを特徴とする引き込み機構を持つチャック。
- 前記プランジャがプランジャ本体部と、ブッシュで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の引き込み機構を持つチャック。
- 前記第二付勢手段がバネにより作用力を発生させることを特徴とする請求項1または2に記載の引き込み機構を持つチャック。
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