JP4331321B2 - 旋削加工用工作機械における棒状工作物支持装置および支持方法 - Google Patents

旋削加工用工作機械における棒状工作物支持装置および支持方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋盤など旋削加工用工作機械における、径方向寸法より軸線方向寸法が少なくとも数倍長い棒状工作物(以下、バーワークと記載)の支持装置および支持方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
旋削加工用工作機械のうちたとえば旋盤は、主軸の前端部にコレットチャックまたはホローチャックなど把持手段を備え、主軸に形成された穴内にバーワークを挿入し、コレットチャック等でバーワークを把持して旋削加工を行う。
このような旋盤では、バーワークの外周と主軸の穴とのあいだに隙間があると、次のような問題が発生する。すなわち、把持手段に一端部を把持されたバーワークを主軸とともに回転させると、バーワークの他端部(把持位置の反対側)に振れが発生する。
この振れは、主軸の回転数が高速になると振幅が大きくなる傾向にあり、主軸等を振動させて加工不能状態にしたり、旋削加工した製品の加工精度を低下させるなどの問題を発生させる。このため、主軸内にフィラーチューブと呼ばれる振れ止め部材を挿入してバーワークの振れの発生を防止し、主軸等の振動の発生を小さくしている。
しかしながら、旋盤では、異なる直径のバーワークの旋削加工を行うことがあるため、その都度フィラーチューブの交換が必要となり、段取り替え作業に時間がかかり大変であった。また、この段取り替え作業に時間がかかると、旋盤の稼働率を低下させる。
【0003】
そこで、フィラーチューブの交換に代わる技術として、主軸回転時のバーワークの振れの発生を防止するための各種技術が従来から提案されている。
たとえば、特開平7−164206号公報には、圧力流体の供給・排出により膨縮可能な袋状弾性体で、棒状被加工物(バーワーク)の振れの発生を防止するために半径方向から支持する自動旋盤の棒状被加工物振れ止め支持装置が記載されている。
一方、実公平3−44405号公報には、板バネを主軸軸線方向に弾性変形させることにより径方向にも拡縮させて、長尺材料(バーワーク)を半径方向から支持する支持具が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平7−164206号公報に記載の技術は、袋状弾性体の寿命などに問題を生じる恐れがあった。
一方、実公平3−44405号公報に記載の技術は、加工すべきバーワークの直径が変わる毎にバネ作動部材により板バネの撓み量を調整するという煩雑な段取り調整作業が必要であり、工作機械の稼働率を低下させる恐れがあった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、主軸の回転による遠心力の作用により、棒状工作物の振れの発生を防止した状態で支持して旋削加工可能とする旋削加工用工作機械における棒状工作物の支持装置および支持方法を提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は、主軸の後部側で棒状工作物を支持する支持手段の段取り替え作業を行わなくても、所定の広い直径範囲内の棒状工作物を、回転時に振れの発生を防止した状態で自動的に支持することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明にかかる旋削加工用工作機械における棒状工作物の支持装置は、主軸前部側の把持手段に把持されて前記主軸とともに回転する棒状工作物を、前記把持手段と共働して支持するための旋削加工用工作機械における棒状工作物支持装置であって、前記主軸またはこの主軸と一体に回転する回転体に、前記把持手段とこの把持手段を把持・把持解除させるための把持手段用駆動装置とのあいだに設けられ、前記主軸が回転したときこの回転による遠心力の作用により前記棒状工作物を支持する支持手段を備え、前記棒状工作物の中心線が前記主軸の中心軸線にほぼ一致して回転できるようにしている。
具体的実施態様として、前記支持手段は、前記棒状工作物の外周を少なくとも3方向から当接して支持するため進退移動可能に設けられる少なくとも3個の支持用移動部材を有し、前記主軸が回転したときの前記遠心力の作用によって前記少なくとも3個の支持用移動部材を支持方向に移動させて前記棒状工作物を支持するのが好ましい。
たとえば、前記支持手段は、前記主軸の回転数が所定の回転数より高いとき、前記棒状工作物を前記遠心力の作用で支持し、前記主軸の回転数が前記所定の回転数より低いとき、前記支持用移動部材を支持解除方向に移動させて前記棒状工作物の外周から離隔させ、前記棒状工作物の支持を解除するものであるのが好ましい。
また、前記支持手段は、前記主軸または前記回転体に固定され前記主軸と一体的に回転する本体部と、この本体部に揺動可能に設けられ、前記遠心力の作用により揺動して前記棒状工作物を支持させるおもり部材と、前記本体部と前記おもり部材とのあいだに設けられ、前記おもり部材を前記遠心力による作用力の反対方向に揺動させるため常時付勢している付勢部材とを備えている。
具体的には、前記支持手段は、前記主軸または前記回転体に固定され前記主軸と一体的に回転する本体部と、この本体部に、前記少なくとも3個の支持用移動部材と対応する位置に揺動可能に設けられ、前記遠心力の作用により揺動して前記支持用移動部材を支持方向に移動させる少なくとも3個のおもり部材と、前記本体部と前記おもり部材とのあいだに設けられ、前記おもり部材を前記遠心力による作用力の反対方向に揺動させるため常時付勢している付勢部材とを備えているのが好ましい。
らに、棒状工作物支持装置は、前記把持手段に交換可能に設けられ前記棒状工作物を補助的に案内支持する工作物案内部材を備えているのが好ましい。
【0007】
本発明にかかる旋削加工用工作機械における棒状工作物の支持方法は、主軸の前部側に設けられ、棒状工作物を前記主軸とともに回転させるため前記棒状工作物を把持する把持手段と、前記主軸または前記主軸と一体に回転する回転体に、前記把持手段とこの把持手段を把持・把持解除させるための把持手段用駆動装置とのあいだに設けられ、前記棒状工作物に対する支持・支持解除が可能な支持手段とを備えた棒状工作物支持装置を有する旋削加工用工作機械における棒状工作物の支持方法であって、前記主軸が所定回転数以上で回転したとき、この回転による遠心力の作用により前記支持手段が前記棒状工作物を支持し、前記主軸が前記所定回転数より低い回転数で回転したとき、前記支持手段が前記棒状工作物に対する支持を解除するようにしている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる実施の形態の一例を図1から図5を参照して説明する。
図1はバーフィーダを付属させた旋盤の正面図、図2は本発明の棒状工作物支持装置を備えた前記旋盤の正面断面図、図3は前記旋盤の一部を拡大して示す正面断面図、図4は図3のIV−IV線断面図である。
本実施形態では、旋削加工用工作機械として旋盤の場合を示しているが、主軸端の把持手段で把持した棒状工作物(バーワーク)を回転させるとともに、棒状工作物と工具とを、少なくとも主軸軸線と平行な方向(Z軸方向)および主軸軸線と直交する方向(X軸方向)に相対的に移動させて旋削加工を行う工作機械であれば、NC旋盤,自動盤,ターニングセンタなど他の種類の旋削加工用工作機械であってもよい。
【0009】
図1に示すように、旋盤1には棒状工作物供給装置としてのバーフィーダ2が付属している。バーフィーダ2は、丸棒または角棒などのように径方向寸法より軸線方向寸法が少なくとも数倍(たとえば、数倍から数十倍)長い棒状の工作物(バーワーク)3を旋盤1に所定の寸法毎に順次供給する。
バーフィーダ2は、旋盤1の近傍に配設されている。バーフィーダ2は、旋盤1に供給する棒状工作物3の中心が主軸の中心軸線(以下、主軸軸線と記載)CLと同一またはほぼ同一の軸線上に位置するように設置されている。
バーフィーダ2は、未加工の棒状工作物3を、旋盤1側に前進移動させその主軸台5の後方側Baから主軸の内部を通して前方側(加工領域側)Bbに挿通させ、加工開始時に所定量(所定長さ)L(図2)だけチャック12から突き出るように前方に送り出す動作(前進送り)を行う。
バーフィーダ2が棒状工作物3を間欠的に前進移動させることにより、旋盤1は、主軸端に設けられたチャック12に所定長さ突き出した状態で把持されて主軸とともに回転する棒状工作物3を旋削加工する。
【0010】
旋盤1は、ベッド4上に固定された主軸台5と、ベッド4上に移動可能に設けられたサドル6aとを備えている。ベッド4上には、Z案内面9が、主軸軸線CL方向と平行な方向であるZ軸方向に形成されている。
サドル6aは、図示しないZ軸用サーボモータ,ボールねじ等に駆動されZ案内面9に案内されてZ軸方向に移動する。サドル6aには、クロススライド6bがX案内面6cに案内されて移動可能に設けられている。クロススライド6b上には、刃物台6の本体6dが取付けられている。
すなわち、刃物台6が取付けられたクロススライド6bは、図示しないX軸用サーボモータ,ボールねじ等に駆動されて、Z軸方向と直交するX軸方向に移動可能になっている。
刃物台本体6dには、タレット7が所定の方向たとえば主軸軸線CLと平行な軸線CL1を中心に旋回割出し可能に設けられている。タレット7には複数の工具8が放射状に取付けられている。
なお、旋盤1は、移動方向がX軸方向,Z軸方向だけでなく、Y軸方向,C軸方向等に相対移動する他の種類の旋削加工用工作機械であってもよい。また、ベッド4上の図示しない案内面に心押台を設けてもよく、このようにすれば、心押台のセンタが棒状工作物3の先端部を押圧した状態で支持するので、旋削加工中に棒状工作物3を強固に支持することができる。
【0011】
図1および図2に示すように、主軸台5には主軸10が主軸受11により回転可能に軸支されている。主軸10は、主軸台5の内部(または、外部)に設けられた主軸モータにより、直接または駆動力伝達機構を介して回転駆動されて所望の回転数で回転する。主軸10の中心部には、主軸軸線CL方向に中空穴14が形成されており、棒状工作物3を後方側Baと前方側Bbとのあいだで挿通することができるようになっている。
主軸10の前端部には、主軸前部側の把持手段としてのチャック12が設けられており、チャック12のコレット40には、棒状工作物3を挿通しかつ把持するための把持部21が形成されている。チャック12は、主軸10の中空穴14を通って把持部21内に挿通された棒状工作物3の前方部を把持・把持解除する。
本実施形態では、チャック12としてコレットチャックを使用しているが、棒状工作物3を挿通させるとともに把持・把持解除する機能を有していれば、ホローチャックなど他のチャックであってもよい。
さらに、コレットチャックを静止型のコレットチャックで説明を行っているが、押出し型,引込み型など他の形式のコレットチャックであってもよい。
【0012】
主軸10の後部には、チャック12と共働して棒状工作物3を所定位置で支持・支持解除するための後部側の支持手段22が設けられている。前方のチャック12と支持手段22により支持装置23が構成されている。
支持手段22は、チャック12から所定距離離れた後方位置に設けられ、主軸10が回転したときこの回転による遠心力の作用により棒状工作物3を支持するためのものである。なお、支持手段22を、主軸10と一体に回転する回転体に設けた場合であってもよい。
主軸10の後方には、把持手段(チャック12)を把持・把持解除させるための把持手段用駆動装置としてのチャックシリンダ装置(以下、シリンダと記載)24が設けられている。シリンダ24には、所定の圧力を有する圧力油など圧力流体が供給されている。
チャック12は、シリンダ24への圧力流体の供給方向を切換えることにより主軸軸線CL方向に移動するピストン46に駆動されて、棒状工作物3の前方側を把持・把持解除できるようになっている。
シリンダ24の後方にはロータリージョイント27が配設されている。ロータリージョイント27は、固定側にある圧力流体供給源と、主軸10とともに回転するシリンダ24の各々の流路を接続するためのものである。
主軸台5には、ステー26が後方に向けて固定されている。ロータリージョイント27の回転側部材(図示せず)は、主軸10とともに回転運動をするシリンダ24に取付けられ、固定側部材(非回転側部材)28は、ステー26により回転することを規制されている。
【0013】
チャック12の本体部20a,20bは円環状をなしており、主軸10の前部にボルト35a,35bなど締結部材により固定されている。本体部20bには、キャップ36が着脱可能にボルト(図示せず)で固定されている。
本体部20bの内周面37には、スリーブ38が主軸軸線CL方向に移動可能に嵌合している。スリーブ38の後部には、円筒状のドローチューブ39の先端部がねじ込み固定されている。
ドローチューブ39の後端部はシリンダ24のピストン46に連結され、ドローチューブ39は、主軸10の中空穴14内を主軸軸線CL方向に移動可能になっている。
スリーブ38の内方にはコレット40が装着されており、コレット40は、テーパ部41でスリーブ38に接触するとともにキャップ36で前方方向への移動が規制されている。
テーパ部41では、コレット40のテーパ部41とスリーブ38のテーパ穴38aとが摺接している。キャップ36は、コレット40が前方に抜け出ないようにストッパの機能を有している。
スリーブ38が、シリンダ24に駆動されてドローチューブ39を介して主軸軸線CL方向の前方側に移動し、テーパ穴38aでコレット40のテーパ部41を押圧することにより、コレット40の把持部21が縮径する。また、スリーブ38が後方側に移動すると、コレット40の把持部21の径がコレット40のばね力で拡径し、棒状工作物3を把持解除する。これにより、コレット40は、把持部21に挿通されている棒状工作物3を把持・把持解除することになる。
【0014】
チャック12には、工作物案内部材としてのガイド部材43が設けられている。すなわち、コレット40の後端部42には、棒状工作物3を補助的に案内支持するための交換可能なガイド部材43が後方側に突出して取付けられている。ガイド部材43は、ほぼ円筒状をなして主軸軸線CL方向に長い形状を有しており、ドローチューブ39の内方に配置されている。
ガイド部材43の前端部44が、コレット後端部42にねじ込み固定されている。ガイド部材43の内径は、コレット40の把持部21の把持可能径に対応しており、コレット40とガイド部材43で一組をなしている。すなわち、ガイド部材43の内径は、コレット40で把持・把持解除可能な外径寸法の棒状工作物3が挿通可能なように棒状工作物3の外径より所定量大きな寸法となっている。ガイド部材43は、支持手段22の位置より短くなった棒状工作物3の回転時の振れの発生を防止するように、棒状工作物3をほぼ主軸軸線CL位置に補助的に案内支持することができる。
加工すべき棒状工作物3の外径寸法が変わる場合には、この変わった外径寸法に適用可能な別のコレット40およびガイド部材43に交換する段取り作業を行うことになる。
コレット40とガイド部材43は、キャップ36を取り外して一体として交換すればよいので交換作業は容易であり、コレット40のみを交換する作業と差がない。
このように、ガイド部材43を設けても、旋盤1の段取り替え作業時間が増えることにはならず、旋盤1の稼働率は低下しない。
【0015】
図1から図3に示すように、ドローチューブ39は、シリンダ24により駆動されて、主軸軸線CL方向に自在に移動するようになっている。シリンダ24において、シリンダ穴45内にピストン46の大径部47が主軸軸線CL方向に移動自在に嵌合している。
大径部47の前方側と後方側には、前方側小径部48と後方側小径部49がそれぞれ一体形成されており、ピストン46の内方には、棒状工作物3を挿通可能な貫通孔50が形成されている。前方側小径部48の内方には、ドローチューブ39の後端部51がねじ込み固定されている。
圧力流体の供給流路を切り替えて、大径部47で仕切られたシリンダ穴45内の前方の圧力室52または後方の圧力室53に圧力流体を供給すれば、ピストン46が主軸軸線CL方向に移動する。
ピストン46の移動動作により、ドローチューブ39を介してスリーブ38が主軸軸線CL方向に移動するので、コレット40はテーパ部41を介して把持部21の径を拡縮させる動作を行い、棒状工作物3の前方部を把持または把持解除する。
【0016】
次に、支持手段22について図2から図4を参照して説明する。
支持手段22は、把持手段と把持手段用駆動装置とのあいだに設けられているのが好ましい。そこで本実施形態では、図2から図4に示すように、支持手段22は、主軸10とシリンダ24とのあいだに設けられており、主軸10の後端部65にキー,ナット67で固定された連結部材66にボルト69で固定されている。
また、支持手段22は、シリンダ24のシリンダ本体54の前方側にも、ボルト55,56など締結部材を介して連結部材57により連結されている。すなわち、主軸10,支持手段22,シリンダ24,チャック12等は、一体に回転する。
なお、支持手段22は、シリンダ24の後方側に配置して、棒状工作物3を所定位置で支持する場合でもよい。
【0017】
支持手段22は、棒状工作物3の外周を少なくとも3方向から当接して支持するため進退移動可能に設けられる少なくとも3個の支持用移動部材を有し、主軸10が回転したときの遠心力の作用によって支持用移動部材を支持方向に移動させ、棒状工作物3を支持するためのものである。そこで、本実施形態の支持手段22は、主軸10の径方向に移動して開閉動作可能な3個の支持用移動部材としてのクランパ60を有している。
そして、主軸10が所定の回転数より速い高速で回転するときには、この回転による遠心力の作用で3個のクランパ60が閉方向(支持方向)に移動することにより、棒状工作物3を主軸軸線CL位置に支持して旋削加工可能にする。
また、主軸10の回転数が前記所定の回転数より低いときには、遠心力が低下することにより、3個のクランパ60が開方向(支持解除方向)に移動して棒状工作物3の外周から離隔することにより、棒状工作物3の支持を解除する。そして、支持手段22が支持解除状態、チャック12が把持解除状態のとき、棒状工作物3の前進移動を可能にしている。
主軸10のこの所定の回転数は、旋削加工時に使用する回転数の範囲より低い回転数であることが好ましい。また、この所定の回転数は、0(ゼロ)回転または0回転の近傍であってもよいが、所定の一つの数値のほか一定の範囲内の数値も含まれる場合がある。
【0018】
支持手段22は、主軸10の後部側に固定されて主軸10と一体的に回転する本体部61と、遠心力の作用により矢印Eに示す如く揺動するように本体部61に周方向に均等に取付けられた少なくとも3個(本実施形態では、3個)のおもり部材62と、本体部61とおもり部材62とのあいだに設けられ、おもり部材62を遠心力による作用力の反対方向に揺動させるため常時付勢している付勢部材としての引張ばね63とを備えている。
3個のおもり部材62は、3個のクランパ60と対応する位置に設けられ、遠心力の作用により揺動してクランパ60を支持方向に移動させる。クランパ60は、本体部61にその中心位置Cに対して放射状に配設されるとともにおもり部材62に係合し、おもり部材62の揺動動作により主軸10の径方向に移動可能になっている。
さらに、支持手段22は、回動部材としての円環状のリング64を備えている。リング64は、本体部61に回動自在に取付けられ、おもり部材62に係合し、一つまたは複数(本実施形態では、3個)の引張ばね63によりおもり部材62を介してクランパ60を常時開方向(支持解除方向)に付勢している。
【0019】
本体部61はほぼ円形状をなしており、ボルト69など固定部材により連結部材66の後側に固定されているので、本体部61は、連結部材66を介して主軸10に取付けられている。
本体部61の内部には、三つの穴70が中心位置Cまわりに互いに120度離れて中心位置Cに対して放射状に貫通形成されている。穴70内には、クランパ60が主軸10の径方向(矢印D方向)に移動可能に嵌合しているので、3個のクランパ60は中心位置Cのまわりに均等に配置されている。
3個のクランパ60は、中心位置C方向(閉方向すなわち支持方向)に同時に移動して、棒状工作物3を中心位置Cに支持することができるようになっている。そのために、ドローチューブ39には、クランパ60を通過させるための長孔部71が各クランパ60の位置に対応して3箇所形成されている。長孔部71は、ドローチューブ39がクランパ60に邪魔されないで主軸軸線CL方向に移動可能なように、主軸軸線CL方向に長い長孔になっている。
本体部61の内周面72とドローチューブ39の外周面とのあいだには、円環状のカバー73が装着されており、カバー73はボルト74など締結部材により本体部61に固定されている。
カバー73は長孔部71を覆っており、カバー73には嵌合孔75が形成されている。嵌合孔75にはクランパ60が移動可能に嵌合している。カバー73を設けたので、切り屑など異物が長孔部71を通ってドローチューブ39の外部に飛散するのを防止することができる。
【0020】
おもり部材62はほぼ弧状をなしており、本体部61に取付けられた支軸80に支持されてこの支軸80のまわりに揺動可能である。支軸80は、おもり部材62の全体の重心位置より片側にずれた位置に配置されている。すなわち、支軸80を中心にすると、一方の側の重心G1は支軸80より距離R1離れた位置にあり、他方の側の重心G2は支軸80より距離R2離れた位置にある。また、クランパ60の重心は、支軸80より距離R3離れた位置にある。
そして、支持手段22の回転中に、支軸80のまわりに作用する遠心力によるモーメントを比較すると、一方側の重心G1に発生する遠心力F1により作用するモーメントの方が、他方側の重心G2に発生する遠心力F2により作用するモーメントとクランパ60に発生する遠心力により作用するモーメントとの合計より、大きくなるようにしている。
他方側の重心G2側の端部81は、連結ピン82によりクランパ60の外端部83に、相対的に揺動自在に連結されている。連結ピン82が係合するおもり部材62側の孔84は、おもり部材62の揺動動作とクランパ60の移動動作がスムースに連動できるように、長孔になっている。
【0021】
さらに、おもり部材62は、リング64に取付けられた連結ピン85によりリング64に連結されている。この連結ピン85は、おもり部材62の前方側の面86に形成された断面長円形の凹部87に緩く係合している。
リング64は、本体部61の外周面88に形成された円環状溝部89に、正逆方向に回転自在(回動自在)に係合している。本体部61とリング64には、ばね止め材76,77がそれぞれ取付けられている。引張ばね63の一端のフック90が本体部61のばね止め材76に係止され、他端のフック91がリング64のばね止め材77に係止されている。
リング64は、常時おもり部材62を図4の矢印Eの方向にすなわちおもり部材62が反時計回り方向に揺動してクランパ60が支持解除方向に移動するように、引張ばね63により付勢されている(矢印H)。3個の引張ばね63は、本体部61およびリング64の中心位置Cのまわりに120度離れて均等に配置されている。
おもり部材62における図4の反時計回り方向の揺動範囲は、おもり部材62の湾曲した内周面92が本体部61の外周面93に当接することで規制される。
一方、おもり部材62における図4の時計回り方向の揺動範囲に関しては、棒状工作物3が主軸10内に挿入されているときには、クランパ60の先端部94が棒状工作物3に当接することで規制され、棒状工作物3がないときには、おもり部材62の突起部78が本体部61のストッパ面79に当接することで規制される。
【0022】
次に、上述の構成の支持手段22の動作について図1から図4を参照して説明する。
バーフィーダ2により主軸10の内部に棒状工作物3が挿通され、チャック12で棒状工作物3の前方側を把持または把持解除した状態で、主軸10が回転すると、支持手段22およびシリンダ24も主軸10と一緒に回転する。
おもり部材62の支軸80のまわりに作用する遠心力による全体の作用力は、一方の側(重い側)の重心G1に発生する遠心力F1により作用するモーメント(F1×R1)から、他方の側(軽い側)の重心G2に発生する遠心力F2により作用するモーメント(F2×R2)と、クランパ60の重心に発生する遠心力F3により作用するモーメント(F3×R3)とを差引いた値(F1×R1−F2×R2−F3×R3)である。
主軸10の回転数が所定の回転数より遅いときには、回転中のおもり部材62等に作用する遠心力は小さい。
その結果、引張ばね63のばね力Sでリング部材64,連結ピン85を介しておもり部材62を反時計回り方向(図4)に回動させる支軸80のまわりのモーメントが、おもり部材62等に作用する遠心力による支軸80のまわりのモーメントに打ち勝って、おもり部材62は、反時計回り方向(図4)に揺動する。
すなわち、リング64は、引張ばね63で引っ張られて本体部61に対して図4の反時計回り方向(矢印H)に相対的に回動した状態になっている。また、おもり部材62は、支軸80を中心にして反時計回り方向(図4)に揺動して、内周面92が本体部61の外周面93に当接した状態になっている。
これにより、おもり部材62に連結ピン82で連結されたクランパ60は、支持解除方向の待避位置に移動して棒状工作物3の支持を解除している。また、シリンダ24を制御してチャック12による棒状工作物3の把持を解除すれば、バーフィーダ2で棒状工作物3を前進移動させることができる。
【0023】
一方、チャック12が棒状工作物3を把持した状態で、主軸10が所定の回転数より速い高速で回転すると、回転中のおもり部材62に作用する遠心力による支軸80のまわりのモーメントの方が、引張ばね63のばね力Sでリング部材64,連結ピン85を介しておもり部材62を反時計回り方向(図4)に回動させるばね力による支軸80のまわりのモーメントより大きくなる。
すると、おもり部材62は、遠心力により支軸80のまわりに作用するモーメントにより、引張ばね63のばね力Sでおもり部材62を反時計回り方向(図4)に回動させる支軸80のまわりのモーメントに抗して、支軸80を中心として時計回り方向(図4)に揺動する。
クランパ60は、おもり部材62に連結された連結ピン82を介して待避位置から支持方向に移動するので、やがてクランパ60の先端部94が棒状工作物3に当接する。
こうして、3個のクランパ60が同時に支持方向(矢印D)に移動するので、棒状工作物3が主軸軸線CL位置に3方向から均等に支持される。すなわち、棒状工作物3をチャック12と支持手段22とで共働して支持した状態となるので、棒状工作物3をその中心線が主軸10の中心軸線CLにほぼ一致するように回転させることができ、工具8で棒状工作物3を旋削加工することができる。
【0024】
次に、旋盤1で棒状工作物3を旋削加工する手順について説明する。
チャック12のコレット40が把持解除状態、支持手段22のクランパ60が支持解除状態で、バーフィーダ2を駆動して、棒状工作物3を主軸台5の後方側Baから前方側Bbまで主軸10内を挿通させた状態から説明を行う。
(1)棒状工作物3の先端部(または、加工部位)が、バーフィーダ2により前方の所定位置まで送り出される。すなわち、タレット7の一面にストッパ(図示せず)が取付けられた刃物台6を所定の位置に移動させ、バーフィーダ2は、棒状工作物3をストッパに当接するまで送り出す。この棒状工作物3がストッパに当接した状態で、シリンダ24の後方の圧力室53に圧力流体を供給する。
すると、ピストン46が前進し、ピストン46に連結されたドローチューブ39を介してスリーブ38が前進してコレット40の把持部21を縮径するので、棒状工作物3がチャック12から所定量L突き出した状態でコレット40により把持される。
(2)チャック12で棒状工作物3の前方部を把持した状態で、主軸モータを制御して、主軸10,支持手段22など回転体を、棒状工作物3を旋削加工するための回転数で回転させる。この旋削加工のための回転数は、所定の回転数以上の回転数となっている。
すると、支持手段22において、おもり部材62の支軸80のまわりに作用する遠心力によるモーメントが、引張ばね63のばね力Sでおもり部材62を反時計回り方向(図4)に回動させる支軸80のまわりのモーメントに打ち勝つので、おもり部材62が時計回り方向(図4)に揺動する。これにより、3個のクランパ60が、同時に支持方向に移動して、棒状工作物3を後方の所定位置で主軸軸線CL位置に支持する。
主軸10など回転体の回転数が所定の回転数を超えて高速になれば、おもり部材62の支軸80のまわりに作用する遠心力も大きくなり、その結果、遠心力によるモーメントも大きくなるので、おもり部材62は棒状工作物3をクランパ60で強固に支持する。
【0025】
(3)棒状工作物3を主軸台5の前部でチャック12により把持し主軸台5の後方で支持手段22により支持するとともに、ガイド部材43で補助的に案内支持した状態で、主軸10とともに棒状工作物3を高速で回転させながら、刃物台6の移動動作を制御しタレット7を制御して所望の工具8を割出す。
そして、工具8を棒状工作物3に対してZ軸,X軸方向に相対移動させることにより、チャック12より前方に突き出た棒状工作物3の加工部位が工具8により旋削加工される。
この旋削加工時には、棒状工作物3は、チャック12とクランパ60により主軸軸線CL位置に強固に支持されている。その結果、高精度な旋削加工を行うことができる。
(4)所定の旋削加工が終了すると、刃物台6を移動させるとともにタレット7を旋回動作させ工作物切断用の別の工具(たとえば、突切りバイト)を割出して、棒状工作物3の加工済み部分を切断する。
(5)切断後は、主軸モータを制御して、主軸10の回転数を所定値以下まで低下させる。すると、引張ばね63のばね力Sにより回動させる支軸80のまわりのモーメントが、支軸80のまわりに作用する遠心力によるモーメントに打ち勝つので、ばね力Sによるおもり部材62を反時計回り方向(図4)に回動させるモーメントの作用によりおもり部材62は反時計回り方向(図4)に揺動し、クランパ60は支持解除方向に移動して棒状工作物3から離れる。
(6)シリンダ24に供給される圧力流体の供給流路を切り替えて、前方の圧力室52に圧力流体を供給する。すると、ピストン46が後退するので、ピストン46に連結されたドローチューブ39を介してスリーブ38が後退し、コレット40の把持部21が拡径する。
その結果、棒状工作物3は、チャック12とクランパ60のいずれにも支持されず主軸軸線CL方向に移動可能になるので、手順(1)に戻って同じ動作を繰り返すことになる。
【0026】
このようにして、手順(1)から(6)までを順次繰り返すことにより、棒状工作物3の旋削加工,切断を自動的に行うことができる。一本の棒状工作物3の旋削加工が終了すると、次の未加工の棒状工作物3をバーフィーダ2に受け入れ、バーフィーダ2で、この新しい棒状工作物3を旋盤1側に前進移動させ主軸台5の後方側Baから主軸10の内部を通して前方側Bbに挿通させて、手順(1)から始まる動作を繰り返す。
棒状工作物3は、通常は前方のコレット40とこれより後方の支持手段22により支持され、ガイド部材43で補助的に案内支持されている。ところが、棒状工作物3の旋削加工,切断が進んで棒状工作物3が短くなると、その後端部が支持手段22のクランパ60の位置を外れることになる。
このようになっても、ガイド部材43がチャック12から後方側に突出しているので、棒状工作物3は、コレット40とこの後方のガイド部材43とによりほぼ主軸軸線CL位置に支持され続ける。したがって、棒状工作物3が回転中に振れを発生させる恐れはない。
【0027】
図5は本実施形態の変形例を示す概略構成図である。
図5に示す支持手段22aにおいて、少なくとも3個のおもり部材62aを、支軸96のまわりに発生する遠心力の作用で揺動するように取付けている。棒状工作物3を支持する少なくとも3個のクランパ(支持用移動部材)60aは、本体部に取付けられた支軸96まわりに矢印Jの如く自在に揺動するようになっている。
クランパ60aは、支軸96に対して一方側97におもり部材62aを設け、他方側98をなるべく前方側(すなわち、チャック12側)に長く延ばし、この他方側98で棒状工作物3を支持するようにしている。
このような簡素な構成の支持手段22aで、棒状工作物3をチャック12にさらに近い位置で支持すれば、旋削加工が進行して棒状工作物3が短くなっても、この棒状工作物3をチャック12とクランパ60aで支持することができる。
この場合も、チャック12には、棒状工作物3を補助的に案内支持するための交換可能なガイド部材43を設けるのが好ましい。
【0028】
上述のように、本発明によれば、主軸10の高速回転時には、おもり部材62,62aの支軸80,96のまわりに発生する遠心力の作用により、棒状工作物3を振れの発生を防止した状態で支持して旋削加工可能にし、主軸10の回転数が遅いときには、棒状工作物3を間欠的に前進移動させることができる。
また、主軸10の後部側で棒状工作物3を支持する支持手段(本発明における、支持手段22,22a)の段取り替え作業を行わなくても、所定の広い直径範囲内の棒状工作物3を、振れを発生させないように自動的に支持することができるので、旋盤1の稼働率を向上させることができる。
本発明は、支軸80,96のまわりに作用する遠心力を利用しているので、棒状工作物3が振れを起こしやすい高速回転時ほど支軸80,96のまわりに作用する遠心力が大きくなり、クランパ60,60aがより強く棒状工作物3を押し付けるので、棒状工作物3はより強固に支持された状態で旋削加工される。
また、3個のクランパ60,60aで3方向から均等に棒状工作物3を支持しているので、棒状工作物3は、主軸軸線CL位置に精度よく心出しされた状態で支持される。おもり部材62,62a,クランパ60,60a,引張ばね63などが中心位置Cのまわりに均等に配置されているので、回転時のバランスが良好である。したがって、旋盤1で棒状工作物3を高精度に旋削加工することができる。
主軸モータを制御し主軸10の回転数を増減させることにより、クランパ60,60aで棒状工作物3を自在に支持・支持解除することができるので、支持手段22,22aの段取り替え作業を行わなくても、広い直径範囲の棒状工作物3を自動運転で連続的に旋削加工することが可能になる。
なお、主軸10の回転停止時に、作業者が棒状工作物3の着脱およびチャックの開閉動作を行えば、バーフィーダは必ずしも必要ではない。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0029】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したので、主軸の回転による遠心力の作用により、棒状工作物を振れの発生を防止した状態で支持して旋削加工可能にしている。
また、主軸の回転数が高速のときには棒状工作物の振れの発生を防止した支持状態にでき、主軸の回転数が遅いときには棒状工作物の支持を解除して、この支持解除状態のとき棒状工作物を前進移動させることができる。
また、主軸の後部側で棒状工作物を支持する支持手段の段取り替え作業を行わなくても、所定の広い直径範囲内の棒状工作物を、回転時に振れの発生を防止した状態で自動的に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1から図5は本発明の実施形態の一例を示す図で、図1はバーフィーダを付属させた旋盤の正面図である。
【図2】本発明の棒状工作物支持装置を備えた前記旋盤の正面断面図である。
【図3】前記旋盤の一部を拡大して示す正面断面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】本実施形態の変形例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 旋盤(旋削加工用工作機械)
3 棒状工作物
10 主軸
12 チャック(把持手段)
22,22a 支持手段
24 チャックシリンダ装置(把持手段用駆動装置)
43 ガイド部材(工作物案内部材)
60,60a クランパ(支持用移動部材)
61 本体部
62,62a おもり部材
63 引張ばね(付勢部材)
CL 主軸の中心軸線

Claims (7)

  1. 主軸前部側の把持手段に把持されて前記主軸とともに回転する棒状工作物を、前記把持手段と共働して支持するための旋削加工用工作機械における棒状工作物支持装置であって、
    前記主軸またはこの主軸と一体に回転する回転体に、前記把持手段とこの把持手段を把持・把持解除させるための把持手段用駆動装置とのあいだに設けられ、前記主軸が回転したときこの回転による遠心力の作用により前記棒状工作物を支持する支持手段を備え、
    前記棒状工作物の中心線が前記主軸の中心軸線にほぼ一致して回転できるようにしたことを特徴とする旋削加工用工作機械における棒状工作物支持装置。
  2. 前記支持手段は、
    前記棒状工作物の外周を少なくとも3方向から当接して支持するため進退移動可能に設けられる少なくとも3個の支持用移動部材を有し、前記主軸が回転したときの前記遠心力の作用によって前記少なくとも3個の支持用移動部材を支持方向に移動させて前記棒状工作物を支持するものであることを特徴とする請求項1に記載の旋削加工用工作機械における棒状工作物支持装置。
  3. 前記支持手段は、
    前記主軸の回転数が所定の回転数より高いとき、前記棒状工作物を前記遠心力の作用で支持し、
    前記主軸の回転数が前記所定の回転数より低いとき、前記支持用移動部材を支持解除方向に移動させて前記棒状工作物の外周から離隔させ、前記棒状工作物の支持を解除するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の旋削加工用工作機械における棒状工作物支持装置。
  4. 前記支持手段は、
    前記主軸または前記回転体に固定され前記主軸と一体的に回転する本体部と、
    この本体部に揺動可能に設けられ、前記遠心力の作用により揺動して前記棒状工作物を支持させるおもり部材と、
    前記本体部と前記おもり部材とのあいだに設けられ、前記おもり部材を前記遠心力による作用力の反対方向に揺動させるため常時付勢している付勢部材とを備えているものであることを特徴とする請求項1に記載の旋削加工用工作機械における棒状工作物支持装置。
  5. 前記支持手段は、
    前記主軸または前記回転体に固定され前記主軸と一体的に回転する本体部と、
    この本体部に、前記少なくとも3個の支持用移動部材と対応する位置に揺動可能に設けられ、前記遠心力の作用により揺動して前記支持用移動部材を支持方向に移動させる少なくとも3個のおもり部材と、
    前記本体部と前記おもり部材とのあいだに設けられ、前記おもり部材を前記遠心力による作用力の反対方向に揺動させるため常時付勢している付勢部材とを備えているものであることを特徴とする請求項2または3に記載の旋削加工用工作機械における棒状工作物支持装置。
  6. 前記把持手段に交換可能に設けられ前記棒状工作物を補助的に案内支持する工作物案内部材を備えていることを特徴とする請求項1からのいずれかの項に記載の旋削加工用工作機械における棒状工作物支持装置。
  7. 主軸の前部側に設けられ、棒状工作物を前記主軸とともに回転させるため前記棒状工作物を把持する把持手段と、前記主軸または前記主軸と一体に回転する回転体に、前記把持手段とこの把持手段を把持・把持解除させるための把持手段用駆動装置とのあいだに設けられ、前記棒状工作物に対する支持・支持解除が可能な支持手段とを備えた棒状工作物支持装置を有する旋削加工用工作機械における棒状工作物の支持方法であって、
    前記主軸が所定回転数以上で回転したとき、この回転による遠心力の作用により前記支持手段が前記棒状工作物を支持し、
    前記主軸が前記所定回転数より低い回転数で回転したとき、前記支持手段が前記棒状工作物に対する支持を解除することを特徴とする旋削加工用工作機械における棒状工作物の支持方法。
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