JP2010089202A - スピンドルに対するチャック、クランプ機構及び工具の把捉機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】多種類の加工、多工程の加工、多様な形状の工作物の加工及び重切削が可能な工作機械を得る。また機械の配置換えや大幅な段取り替えを行うことなく、加工工程の変更に対応可能な加工ラインを得る。
【解決手段】軸大径部90d、軸小径部90f、押しロッド92、央ボール92aからなる央握り機構により、央プルスタッド18の央頭部18bを把捉する央把捉機構とし、把捉ロッド25を含むロッド牽引部30及びロッド取付部34からなる周握り機構により、周プルスタッド19の周頭部19bを把捉する周把捉機構とする。央握り機構と周プルスタッド19をスピンドル91に取り付け、周握り機構と央プルスタッド18をチャック40やクランプ機構46に取り付ける。また把捉ベース20a〜20dとチャック50、クランプ機構56、工具55の組み合わせとする。
【選択図】図1

Description

本発明は工作機械の主軸ユニットに使用するスピンドルと、スピンドルに対してチャック、クランプ機構、工具(以下単に「チャック等」という。)のいずれも取り付け可能に構成するための把捉機構に係わり、同一のスピンドルに対してチャック等のいずれも着脱可能に構成することにより、多種類かつ多工程の加工を単一の機械で行うことを可能とした工作機械に関するものである。また複数の工作機械を並べた加工ラインにおいて加工工程の変更を行う場合に、それぞれの機械が従来と異なる加工を行うための段取り替えを、容易に行うことを可能とした加工ラインに関するものである。
従来から工具用スピンドルに関する発明があった(例えば、特許文献1参照。)。しかしこれらの発明は工具ホルダのプルスタッドを保持することはできても、チャックやクランプ機構を取り付けることはできなかった。
またチャック用スピンドルに関する発明もあった(例えば、特許文献2参照。)。しかしこれらの発明はチャックを取り付けることはできても、工具ホルダのプルスタッドやクランプ機構を保持することはできなかった。
従来ではフライス盤など主軸に工具を取り付けて加工する工作機械と、旋盤や研削盤など主軸に工作物を取り付けて加工する工作機械は別の機械と考えられており、それぞれの使用目的と用途に合わせた主軸の構成にしていたからである。
しかし機械の使用目的や用途に応じて専用の主軸を設計製作する従来技術の場合、工作機械の設計と製造工程における作業の複雑化と部品の多様化による、作業負担とコスト負担が過大になる問題があった。
またそれぞれ異なる構成の複数の工作機械を設備して加工部品を生産する工場においては、異なる主軸毎に複数の予備品を用意する必要があるため管理負担が過大になる問題と、加工の種類や工程に応じて、任意の工作機械で加工した後の工作物を別の工作機械に取り付けて再度加工しなければならなかった。
また旋削加工、フライス加工、研削加工など複数の加工を行う場合、従来では旋盤、フライス盤、研削盤などを並べて加工ラインを構成して、順次それぞれの機械により加工する必要があった。そして工作物の加工工程の順序が変わった場合には、不必要にあちこち工作物を移動させるか又は機械の配置を変更しなければならなかった。
単一の工作機械で、旋削加工やフライス加工など多種類の加工が可能になり、さらに主軸にチャックを取り付けて工作物の片側を加工した後に、加工した工作物の片側を別置きのチャック又はクランプ機構で保持し、主軸に工具を取り付けて工作物の他側を加工するなど、主軸の構成を切り替えつつ多工程の加工が可能になれば、従来においては複数の工作機械で行っていた加工を、単一の工作機械で加工することが可能になる。
またチャックでは円形状の工作物しか掴むことはできないが、主軸にクランプ機構を取り付けることができれば、多角形や楕円を含む多様な形状を有する工作物を把捉することが可能になり、工作物の形状に制限されることなく加工が可能になる。
またチャックやクランプ機構により工作物を把捉して、スピンドルを回転させずに工作物を加工する場合に、高い精度で工作物を位置決めして把捉することができれば、高い精度の加工が可能になる。
さらに従来の工具用スピンドルでは軸にテーパー穴を設け、工具のテーパーシャンクを挿入して保持していたが、テーパー穴の大きさには限界があって重切削に耐えられない問題があった。
特開2005−279874号公報 特許第3724240号公報
本発明は、上記した従来技術の欠点を除くためなされたものであって、その目的とするところは、工作機械の設計と製造段階における作業負担と、工作機械の使用段階における管理負担と作業負担を軽減することにある。
このため多種類の加工、多工程の加工及び多様な形状の工作物の加工が可能な工作機械を得ることにある。また工作物の加工工程が変わったときに、不必要にあちこち工作物を移動させることなく、かつ、機械の配置換えや大幅な段取り替えを行うことなく、新たな加工工程に応じた加工を行うことのできる加工ラインを得ることにある。
さらにチャックやクランプ機構により、高い精度で工作物を位置決めして把捉することを可能にすると共に、重切削を可能としたチャック等の把捉機構を得ることにある。
スピンドルと央把捉機構と複数の周把捉機構の組み合わせとする。
スピンドルの軸の前側端部近傍又は端部から適宜離れた位置に軸大径部と軸小径部を設け、さらに央ボールと央頭部空間を有する押しロッドを軸空洞部に挿入して央握り機構を構成し、央ボールが軸大径部の中に位置する場合を開放状態とし、央ボールが軸小径部の中に位置する場合を把捉状態とする。
そしてチャック等に央プルスタッド設け、央握り機構を開放状態にしたときに、央プルスタッドの央頭部が央ボールを押し広げて央頭部空間の中に入るよう構成し、央頭部と央ボールが軸小径部の中に位置するよう移動させて央握り機構を把捉状態にしたときに、央ボールにより央頭部を央頭部空間の中に把捉する構成の央把捉機構とする。
また周ボールと周頭部空間を有する把捉ロッド、把捉ロッドを押し引き又は牽引するロッド牽引部及び周大径部と周小径部を有するロッド取付部からなる周握り機構を構成し、把捉ロッドの周ボールが周大径部の中に位置する場合を開放状態とし、周ボールが周小径部の中に位置する場合を把捉状態とする。
そして周頭部を有する周プルスタッドを設け、周握り機構を開放状態にしたときに、周頭部が周ボールを押し広げて周頭部空間の中に入るよう構成し、周頭部と周ボールが周小径部の中に位置するよう移動させて周握り機構を把捉状態にしたときに、周ボールにより周頭部を周頭部空間の中に把捉する構成の周把捉機構とする。
また央把捉機構の片方を構成する央プルスタッド、及び、周把捉機構の片方を構成する周握り機構又は周把捉機構の他方を構成する周プルスタッドのいずれかを有するチャック等とする。
また周握り機構を有するチャック等と保持具の組み合わせとして、保持具によってチャック等の周握り機構の把捉ロッドを押し、周握り機構を開放状態にしてチャック等を保持する構成とする。
また周握り機構を有する把捉ベースを設け、把捉ベースのベース台のスピンドルへの取付面であるS取付面に央プルスタッドを取り付け、スピンドルへの反取付面であるW取付面にチャック等を取り付ける。
また把捉ベースとロック機構とチャック等の組み合わせであって、把捉ベースは位置決穴を設けたベース台を有するものとする。そしてロック機構を主軸ユニットと共に移動するが回転することのない部分に取り付け、スピンドルを所定の位置に停止させた状態でロック機構のピンを位置決穴に挿入する構成とする。さらにピンの先端部に拡張リングを取り付けたロック機構とする。
またスピンドルであって周把捉機構の片方を構成する周プルスタッド、又は、周把捉機構の他方を構成する周握り機構のいずれかを取り付けたスピンドルとする。さらにそのようなスピンドルを有する主軸ユニット、及び、そのような主軸ユニットを有する工作機械とする。
また工具マガジン、複数の工具を保持するタレット、又は、把捉ベースとチャックの組み合わせ、把捉ベースとクランプ機構の組み合わせ、把捉ベースと工具の組み合わせを保管するベース用マガジンを設けた工作機械とする。
また以上の工作機械に個別にコンベアを取り付け、複数台並べてなる加工ラインとする。さらには以上の工作機械を複数台並べ、複数台の工作機械を貫通するコンベアを設けた加工ラインとする。
スピンドルと、スピンドルに対してチャック等を取り付けるための央把捉機構及び複数の周把捉機構の組み合わせとする。そして周把捉機構は3〜8組取り付けることが好ましく4〜6組取り付けることが最も好ましい。
スピンドルはスピンドルケースと、スピンドルケースに取り付けた軸受と、軸受により回転自由に保持した軸及び押しロッドを有するものとし、軸の前側にはチャック等を取り付けるための取付面を設ける。
軸の前端部には軸インロー部を設けてチャック、クランプ機構、ベース台、単純ベース台などのインロー部と嵌め合わせる構成とすることが好ましい。そして軸インロー部の外側に環状の面を設けこれを取付面とすることが好ましい。
軸はその中心を貫通する軸空洞部を有するものとし、軸空洞部の前側の端部近傍又は端部から適宜離れた位置に軸大径部を設け、また軸大径部の後側に軸小径部を設ける。このとき軸大径部と軸小径部の間に軸面取部を設け、軸面取部に押されて央ボールがスムースに移動するよう、形状を滑らかに変形させることが好ましい。
また押しロッドの前側の端部を円筒形状とし、複数の穴を明けて央ボールを設け、央ボールを法線方向に移動可能に保持し、央ボールの後側に央頭部空間を設ける。そして軸空洞部に押しロッドを挿入して、主軸ユニットに取り付けた回転シリンダにより押しロッドを押し引きする。
央把捉機構は、央握り機構と央プルスタッドとからなるものとする。そして央握り機構は上記した軸大径部、軸小径部、押しロッド及び央ボールとからなるものとし、央握り機構によって央プルスタッドを把捉する構成とする。
央プルスタッドは央頸部と央頭部を有するものとし、央頭部の先端に傾斜面を設け、さらに央頭部と央頸部との間に央面取部を設けると、央頭部によって央ボールが押されて外側に移動したり、軸面取部に押されて央ボールが内側に移動するときに、央ボールがスムースに移動するため好ましい。
押しロッドの央ボールを軸大径部の中に位置させ、央握り機構を開放状態にして、央プルスタッドの央頭部を央握り機構に挿入すると、央頭部が押しロッドの央ボールを法線方向外側に押し、央ボールの間の隙間を広げて通過して央頭部空間の中まで入るように構成する。
その後央頭部と央ボールが共に軸小径部の中に位置する状態に移動したときに、軸面取部に押されて央ボールが法線方向内側に移動して央頭部をつかみ、央頭部を央握り機構で把捉する把捉状態になるように構成する。
周把捉機構は、周握り機構と周プルスタッドとからなるものとする。そして周握り機構は把捉ロッドを有するロッド牽引部及びロッド牽引部を取り付けるためのロッド取付部とからなるものとし、周握り機構によって周プルスタッドを把捉する構成とする。
周プルスタッドは周頸部と周頭部を有するものとし、周頭部の先端に傾斜面を設け、さらに周頭部と周頸部との間に周面取部を設けると、周頭部によって周ボールが押されて外側に移動したり、周面取部に押されて周ボールが内側に移動するときに、周ボールがスムースに移動するため好ましい。
また把捉ロッドの片側の端部を円筒形状として複数の穴を明けて周ボールを設け、周ボールを法線方向に移動可能に保持し、周ボールの奥側に周頭部空間を設ける。ロッド取付部は周大径部と周大径部の奥に設けた周小径部を有するものとする。このとき周大径部と周小径部の間に周面取部を設け、周面取部に押されて央ボールがスムースに移動するよう、形状を滑らかに変形させることが好ましい。
そしてロッド牽引部の構成としては、シリンダによりピストンに取り付けた把捉ロッドを押し引きする構成や、マグネットにより把捉ロッドを押し引きする構成や、バネにより把捉ロッドを周大径部から周小径部に向かう方向に牽引する構成、など考えられいずれも好ましい。
把捉ロッドの周ボールを周大径部の中に位置させ、周握り機構を開放状態にして、周プルスタッドを周握り機構に挿入すると、周頭部が把捉ロッドの周ボールを法線方向外側に押し、周ボールの間の隙間を広げて通過して周頭部空間の中まで入るよう構成する。
その後周頭部と周ボールが共に周小径部の中に位置する状態に移動したときに、周ボールが法線方向内側に移動して周頭部をつかみ、周頭部を周握り機構で把捉する把捉状態になるように構成する。
周把捉機構はスピンドルの中心から離れた位置で把捉する構成にしたので、周把捉機構により把捉されたチャック等はいずれも重切削に耐えることが可能である。
スピンドルと央把捉機構及び複数の周把捉機構の組み合わせであって、スピンドルの軸の前側の端部近傍の軸空洞部をテーパー穴とし、テーパー穴の後側に軸大径部と軸小径部を設ける。
軸の前側の端部には軸キー溝を設けて工具キーを取り付け、テーパー穴に工具のテーパーシャンクを挿入して取り付けたときに、工具のキー溝が工具キーに嵌り、軸の回転力を確実に工具に伝えるようにすることが好ましい。
押しロッドの央ボールを軸大径部の中に位置させ、央握り機構を開放状態にして、テーパー穴に工具のテーパーシャンクを挿入すると、工具の工頭部が押しロッドの央ボールを法線方向外側に押し、央ボールの間の隙間を広げて通過して央頭部空間の中まで入るよう構成する。
そして工具のテーパーシャンクの挿入を完了したときに、工頭部と央ボールが共に軸小径部の中に位置する状態に移動すると共に、央ボールが法線方向内側に移動して工頭部をつかみ、工頭部を央握り機構で把捉する把捉状態になるように構成する。
スピンドルであって央握り機構を有し、さらに周把捉機構の片方を構成する周プルスタッド、又は、周把捉機構の他方を構成する周握り機構の内のいずれかを複数、軸の取付面に取り付けたスピンドルとする。
特にスピンドルの軸の取付面に周把捉機構の片方を構成する周プルスタッドを取り付け、チャック等に周握り機構を取り付ける構成は装置の単純化の点で好ましい。
以上に記載したいずれかのスピンドルと、スピンドルを取り付ける主軸筒と、スピンドルの軸を回転駆動するモータと、スピンドルの押しロッドを押し引きする回転シリンダなどを有する主軸ユニットとする。
そして回転シリンダで押したときに、押しロッドの央ボールがスピンドルの軸の軸大径部の中に移動して、央握り機構が開放状態になるよう構成し、回転シリンダで引いたときに、押しロッドの央ボールが軸小径部の中に移動して、周握り機構が把捉状態になるよう構成する。
周プルスタッドを有するスピンドルに着脱可能なチャックであって、スピンドルへの取付面側に周大径部を配置して複数のロッド取付部を設け、ロッド取付部にロッド牽引部を取り付けて周握り機構を構成し、またロッド牽引部はバネにより把捉ロッドを周大径部から周小径部に向かう方向に牽引する構成とする。バネを使用することにより装置が単純な構成になり好ましいからである。
さらにチャックのスピンドルへの取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、プルシャフトをチャックのジョースライドに連結する。
またチャックとチャックを保持するための保持具の組み合わせであって、保持具は保持シリンダと、保持腕と、保持シリンダにより押し引きされる複数のロッド受部とからなるものとする。そしてロッド受部によりチャックに取り付けたロッド牽引部の把捉ロッドを支える。
そして保持腕によりチャックを押さえつつ、保持シリンダによりロッド受部を押すことによりロッド牽引部の把捉ロッドを押して、把捉ロッドの周ボールがロッド取付部の周大径部の中に位置して、チャックの周握り機構が開放状態になるよう構成する。
本保持具により保持したチャックを主軸ユニットのスピンドルに取り付けるときは、央握り機構を開放状態にしてチャックとスピンドルを接近させ、央プルスタッドの央頭部を押しロッドの央頭部空間に入れ、周プルスタッドの周頭部を把捉ロッドの周頭部空間に入れる。
さらにチャックとスピンドルを密着させながら押しロッドを引く、又は、主軸ユニットの押す力によって押しロッドが後退する構成としてチャックとスピンドルを密着させると、央頭部と央ボールが共に央小径部の中に移動して央把捉機構は把捉状態になる。
またチャックとスピンドルが密着するのに合わせて保持シリンダを引く、又は、主軸ユニットの押す力によってロッド受部が後退する構成として、チャックとスピンドルを密着させると、周頭部と周ボールが共に周小径部の中に移動して、周把捉機構は把捉状態になる。
その後保持シリンダを引くと把捉ロッドからロッド受部は離れるが、把捉ロッドはバネに牽引されているため把捉状態の位置に止まり、周握り機構は周プルスタッドを握り続けるため、チャックは周把捉機構によって把捉され続ける。周把捉機構により把捉されたチャックは央把捉機構が解除したとしてもスピンドルから離脱することはない。
またスピンドルからチャックを取り外すときには、保持腕にチャックを接触させて、保持シリンダによりロッド受部を押し、かつ、押しロッドを押しながら主軸ユニットをチャックから遠ざける。
周プルスタッドを有するスピンドルに取り付け可能なクランプ機構であって、スピンドルに取り付ける取付ベースと工作物を把握するためのクランプアームを有するものとする。また取付ベースのスピンドルへの取付面側に周大径部を配置して複数のロッド取付部を設け、ロッド取付部にロッド牽引部を取り付けて周握り機構を構成する。
そしてロッド牽引部はバネにより把捉ロッドを周大径部から周小径部に向かう方向に牽引する構成とする。さらにスピンドルへの取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、プルシャフトをクランプ機構のクランプアームに連結する。
またクランプ機構とクランプ機構を保持するための保持具の組み合わせであって、保持具は保持シリンダと、保持腕と、保持シリンダにより押し引きされる複数のロッド受部とからなるものとする。
そしてロッド受け部によりクランプ機構に設けたロッド牽引部の把捉ロッドを支え、保持腕によりクランプ機構の取付ベースを押さえつつ、保持シリンダによりロッド受部を押すことにより、ロッド牽引部の把捉ロッドを押して、把捉ロッドの周ボールがロッド取付部の周大径部の中に位置して、周握り機構が開放状態になるよう構成する。
本保持具により保持したクランプ機構を主軸ユニットのスピンドルに取り付けるときは、央握り機構を開放状態にしてクランプ機構とスピンドルを接近させ、央プルスタッドの央頭部を押しロッドの央頭部空間に入れ、周プルスタッドの周頭部を把捉ロッドの周頭部空間に入れる。
さらにクランプ機構とスピンドルを密着させながら押しロッドを引く、又は、主軸ユニットの押す力によって押しロッドが後退する構成として、クランプ機構とスピンドルを密着させると、央頭部と央ボールが共に央小径部の中に移動して、央把捉機構は把捉状態になる。
またクランプ機構とスピンドルが密着するのに合わせて保持シリンダを引く、又は、主軸ユニットの押す力によってロッド受部が後退する構成として、クランプ機構とスピンドルを密着させると、周頭部と周ボールが共に周小径部の中に移動して、周把捉機構は把捉状態になる。
その後保持シリンダを引くと把捉ロッドからロッド受部は離れるが、把捉ロッドはバネに牽引されているため把捉状態の位置に止まり、周握り機構は周プルスタッドを握り続けるため、クランプ機構は周把捉機構によって把捉され続ける。周把捉機構により把捉されたクランプ機構は央把捉機構が解除したとしてもスピンドルから離脱することはない。
またスピンドルからクランプ機構を取り外すときには、保持腕にクランプ機構の取付ベースを接触させて、保持シリンダによりロッド受け部を押し、かつ、押しロッドを押しながらスピンドルをチャックから遠ざける。
周プルスタッドを取り付けたスピンドルに取り付け可能な把捉ベースであって、ベース台を有する把捉ベースとする。そしてベース台はスピンドルへの取付面であるS取付面と、S取付面側に周大径部を配置して設けた複数のロッド取付部と、S取付面の反対側の面であるW取付面を有するものとする。
さらにロッド取付部にロッド牽引部を取り付けて周握り機構を構成し、ベース台のW取付面にチャック等を取り付け可能に構成する。このときチャック等以外に測定機器や検査機器などを取り付け可能に構成することが好ましい。
本発明は把捉ベースを介してチャック等、測定機器、検査機器などを主軸に取り付けることを可能に構成したものである。
本発明の把捉ベースの外形状又は外形状の一部を揃えて、揃えた形状の部分を保持するベース用マガジンを設けると、チャック等、測定機器、検査機器などのすべてを整理して保管することが可能になる。さらにチャック等、工具、測定機器、検査機器などを自動的に取り替え、必要に応じて主軸ユニットに取り付けて使用することが可能な機械を得ることができる。
周プルスタッドを取り付けたスピンドルに取り付け可能な把捉ベースであって、ベース台を有する把捉ベースとする。そしてベース台はスピンドルへの取付面であるS取付面と、S取付面側に周大径部を配置して設けた複数のロッド取付部と、S取付面の反対側の面であるW取付面及び空洞部を有するものとする。
さらにロッド取付部にロッド牽引部を取り付けて周握り機構を構成し、またS取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、さらに空洞部にピンと押しアームを取り付け、ピンを中心として押しアームが揺動するように構成する。
そしてプルシャフトの移動に伴い押しアームの片方の端部が押され、押しアームの他方の端部がロッド牽引部の把捉ロッドを押し、把捉ロッドの周ボールが周大径部の中に移動して、周握り機構が開放状態になるよう構成する。
さらにW取付面にチャック等のいずれかを取り付け可能に構成したことを特徴とする把捉ベースとする。また上記と同様測定機器、検査機器などを取り付け可能に構成するとさらに好ましい。
スピンドルの押しロッドを押し引きすることによりプルシャフトが移動する力を、ピンと押しアームにより把捉ロッドを押す力として利用したものである。本発明によれば保持具を設けることなくチャック等をスピンドルに着脱することができる。
本発明の把捉ベースをスピンドルに取り付けるときは、S取付面にスピンドルの取付面を近づけつつ、スピンドルの押しロッドを開放状態よりさらに前方に押し出すと、央プルスタッドが央頭部空間に入り押しロッドは央プルスタッドを押し返す。
央プルスタッドが押されると、プルシャフトが移動して押しアームの片方の端部を押し、押しアームの他方の端部がロッド牽引部の把捉ロッドをS取付面側に向かって押すため、周ボールが周大径部の中に移動して周握り機構が開放状態になり、その後周プルスタッドの周頭部が把捉ロッドの周頭部空間の中に入る。
続いて押しロッドを引きながらS取付面にスピンドルを近づけて密着させると、央頭部と央ボールが共に軸小径部の中に移動し、央握り機構は央プルスタッドの央頭部をつかみ、央把捉機構は把捉状態になる。同時に周プルスタッドは把捉ロッドを押して、周頭部と周ボールが共に周小径部の中に移動し、周握り機構は周プルスタッドの周頭部をつかみ、周把捉機構は把捉状態になる。把捉ロッドはバネにより牽引されているので、周握り機構は周頭部を握りしめた状態を続け、周把捉機構は把捉状態を維持する。
本発明の把捉ベースを取り外すときは、押しロッドを前方に押すと央握り機構は開放状態になり、さらに前方に押しロッドを押すとプルシャフトの移動に伴い押しアームの片方の端部が押され、押しアームの他方の端部がロッド牽引部の把捉ロッドをS取付面側に向かって押すため、周ボールが周大径部の中に移動して周握り機構も開放状態になる。その後スピンドルをS取付面から遠ざける。
空洞部の無いベース台を有する把捉ベースのベース台に中央穴を設け、ベース台のW取付面にチャックを取り付け、ベース台のS取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、チャックのジョースライドとプルシャフトとを、ベース台の中央穴を通して連結した把捉ベースとチャックの組み合わせとする。
空洞部を設けたベース台を有する把捉ベースとチャックの組み合わせであって、把捉ベースのベース台のS取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、チャックのジョースライドとプルシャフトとを、ベース台の空洞部を通して連結した把捉ベースとチャックの組み合わせとする。
いずれもプルシャフトを央把捉機構により把捉して、スピンドルの押しロッドを押し引きすることによりチャックの爪を開閉駆動することを可能にしたものである
前記いずれかの把捉ベースとチャックの組み合わせに対して、さらにロック機構を加えた組み合わせであって、把捉ベースは位置決穴を設けたベース台を有するものとする。またロック機構はロックシリンダと、ピストンを有するロックピンとからなるものとし、ロック機構をスピンドルの前カバ、スピンドルケース又は主軸筒など、回転することはないが主軸ユニットの移動と共に移動する部分のいずれかに取り付ける。
そして所定の位置に位置決穴付のベース台を停止させ、ロックシリンダによりロックピンを移動させ、位置決穴にロックピンの先端部を挿入する構成とした、把捉ベースとチャックとロック機構の組み合わせとする。
スピンドルの軸の回転を数値制御することにより、軸を精度正しく停止させたとしても僅かな位置ずれは生じる。この位置ずれをベース台に設けた位置決穴とロック機構の組み合わせにより解消しようとするものである。
上記した把捉ベースとチャックとロック機構の組み合わせにおいて、ロック機構のロックピンに拡張リングを設け、ロックシリンダによりロックピンと共に拡張リングを位置決穴に挿入し、ロックシリンダの油圧を拡張リングの内側に送り、拡張リングを拡張させる構成とした把捉ベースとチャックとロック機構の組み合わせとする。
拡張リングを位置決穴の中で拡張させることにより、ロックピンの外径と位置決穴の内径との間に存在するほんの僅かな隙間による位置ずれを解消し、さらに精度の高い位置決め停止を可能にするためである。
空洞穴の無いベース台を有する把捉ベースのベース台に中央穴を設け、ベース台のW取付面にクランプ機構を取り付け、クランプ機構はW取付面に取り付ける取付ベースと工作物を把握するためのクランプアームを有するものとする。
またベース台のS取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、クランプ機構のクランプアームとプルシャフトとを中央穴を通して連結した、把捉ベースとクランプ機構の組み合わせとする。
空洞部を設けたベース台を有する把捉ベースとクランプ機構の組み合わせであって、把捉ベースのベース台のW取付面にクランプ機構を取り付け、クランプ機構はW取付面に取り付ける取り付けベースと、工作物を把握するためのクランプアームを有するものとする。さらにベース台のS取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、クランプ機構のクランプアームとプルシャフトとを空洞部を通して連結した、把捉ベースとクランプ機構の組み合わせとする。
いずれもプルシャフトを央把捉機構により把捉して、スピンドルの押しロッドを押し引きすることにより、クランプアームを開閉駆動することを可能にしたものである。
前記したいずれかの把捉ベースとクランプ機構の組み合わせに対して、さらにロック機構を加えた組み合わせであって、把捉ベースは位置決穴を設けたベース台を有するものとする。またロック機構はロックシリンダと、ピストンを有するロックピンとからなるものとし、ロック機構をスピンドルの前カバ、スピンドルケース又は主軸筒など、回転することはないが主軸ユニットの移動と共に移動する部分のいずれかに取り付ける。
そして所定の位置に位置決穴付のベース台を停止させ、ロックシリンダによりロックピンを移動させ、位置決穴にロックピンの先端部を挿入する構成とした把捉ベースとクランプ機構とロック機構の組み合わせとする。
スピンドルの軸の回転を数値制御することにより精度正しく停止させたとしても僅かな位置ずれは生じる。この位置ずれをベース台に設けた位置決穴とロック機構の組み合わせにより解消しようとするものである。
把捉ベースとクランプ機構とロック機構の組み合わせにおいて、ロック機構のロックピンに拡張リングを設け、ロックシリンダによりロックピンと共に拡張リングを位置決穴に挿入し、ロックシリンダの油圧を拡張リングの内側に送り、拡張リングを拡張させる構成とした、把捉ベースとチャックとロック機構の組み合わせとする。
拡張リングを位置決穴の中で拡張させることにより、ロックピンの外径と位置決穴の内径との間に存在するほんの僅かな隙間による位置ずれを解消し、さらに精度の高い位置決め停止を可能にするためである。
把捉ベースと工具の組み合わせであって、把捉ベースのベース台のW取付面に工具を取り付け、またベース台のS取付面に央プルスタッドを有するプルシャフトを取り付けた、把捉ベースと工具の組み合わせとする。この場合ベース台に中央穴を設ける必要はないが、中央穴を有するベース台を使用することにより、他の構成と部品の共通化を図ることも好ましい。
通常の工具は、スピンドルのテーパー穴と工具のテーパーシャンクとの面接触により、工具は位置決めされてスピンドルに把捉される。本発明によれば、スピンドルの回転中心より遠く離れた位置においてスピンドルの取付面とS取付面とが面接触し、かつ、中心から離れた位置で周把捉機構によって把捉されるため、極めて高い重切削を行っても工具に振れが発生しない。従って本発明の工具を主軸ユニットに取り付ければ、極めて高い重切を行うことが可能である。
また周把捉機構を持たない単純ベース台と工具の組み合わせであって、単純ベース台はスピンドルへの取付面であるS取付面と、S取付面の反対側の面であるW取付面を有するものとし、W取付面に工具を取り付け、単純ベース台のS取付面に央プルスタッドを有するテーパーシャフトを取り付け、さらにスピンドルに取り付けた周プルスタッドとの干渉を避けるために、S取付面に複数の逃し穴を設けてなる単純ベース台と工具の組み合わせとする。
通常の工具は、スピンドルのテーパー穴と工具のテーパーシャンクとの面接触により、工具は位置決めされてスピンドルに把捉される。本発明によれば、スピンドルの回転中心より遠く離れた位置においてスピンドルの取付面とS取付面とが面接触して、位置決めされてスピンドルに把捉されるため、本発明の工具は従来と比べ重切削に耐えることが可能である。
上記した主軸ユニットを有する工作機械であって、主軸軸線方向であるZ軸方向に主軸ユニットを移動させるZ軸移動機構を有し、かつ、Z軸と直角方向であるX軸方向に主軸ユニットを移動させるX軸移動機構、若しくは、Z軸及びX軸に対して直角方向であるY軸方向に主軸ユニットを移動させるY軸移動機構の内のいずれかを有するか、又は、X軸移動機構とY軸移動機構の両方を有するものとし、Z軸移動機構、X軸移動機構、Y軸移動機構の移動を数値制御したCNC工作機械とする。
主軸ユニットを各方向に移動可能に構成し数値制御することにより、多種類の加工及び多工程の加工が自動的に可能になるからである。またZ軸移動機構に加えてX軸移動機構又はY軸移動機構のいずれかを設けることにより、一定の機能を有するCNC工作機械とすることができるが、Z軸移動機構、X軸移動機構及びY軸移動機構の3軸を設けるとさらに機能性が高いCNC工作機械とすることができる。
CNC工作機械であって、プルシャフトと周握り機構を有するチャック、チャックと保持具の組み合わせ、把捉ベースとチャックの組み合わせ、の内の少なくともいずれか1つを有するものとし、それぞれのチャックを主軸ユニットに対して着脱可能に配置したCNC工作機械とする。
このように構成したCNC工作機械では、スピンドルに取り付けたチャックにより円形の工作物を把捉して、工作物を回転させながら工具に押しつけて加工することができる。また工作物の回転を停止して回転駆動した工具に押しつけ、主軸を移動させて加工するなど多様な加工が可能になる。
CNC工作機械であってクランプ機構、クランプ機構と保持具の組み合わせ、把捉ベースとクランプ機構の組み合わせ、の内の少なくともいずれか1つを有するものとし、それぞれのクランプ機構を主軸ユニットに対して着脱可能に配置したCNC工作機械とする。
このように構成したCNC工作機械では、スピンドルに取り付けたクランプ機構により非円形の工作物を把捉して、工作物を回転させながら工具に押しつけて加工することができる。また工作物の回転を停止して回転駆動した工具に押しつけ、主軸を移動させて加工するなど多様な加工が可能になる。
把捉ベースとチャックとロック機構の組み合わせを有するCNC工作機械とする。そしてロック機構を主軸ユニットの主軸筒、スピンドルの前カバ、スピンドルケースなど、回転することはないが主軸ユニットの移動と共に移動する部分のいずれかに取り付け、また把捉ベースとチャックの組み合わせを適宜配置し、チャックを主軸ユニットに対して着脱可能に構成したCNC工作機械とする。
また、把捉ベースとクランプ機構とロック機構の組み合わせを有するCNC工作機械とする。そしてロック機構を主軸ユニットのスピンドルの前カバ、スピンドルケースなど、回転することはないが主軸ユニットの移動と共に移動する部分のいずれかに取り付け、また把捉ベースとクランプ機構の組み合わせを適宜配置し、クランプ機構を主軸ユニットに対して着脱可能に構成したCNC工作機械とする。
以上のように構成したCNC工作機械では、チャックやクランプ機構を回転させずに工作物を加工するときに、チャックやクランプ機構に発生する停止位置の位置ずれをなくし精度の高い加工を行うことができる。
上記に加えてロック機構のロックピンに拡張リングを設け、位置決穴の中で拡張リングを拡張させる構成のCNC工作機械にすれば、さらに精度の高い位置決め停止を可能にすることができる。
CNC工作機械であって工具マガジン、把捉ベースと工具の組み合わせ、単純ベース台と工具の組み合わせの内のいずれかを有するものとし、工具マガジンで保管する工具、把捉ベースに取り付けた工具又は単純ベース台に取り付けた工具を適宜配置し、主軸ユニットに対して着脱可能に構成したCNC工作機械とする。
このように構成したCNC工作機械では、工具をスピンドルに取り付けて回転させながら主軸ユニットを移動させ、ドリルによる穴明け加工、フライスによる平面加工、砥石による研磨加工など多種類の加工を行うことができる。
CNC工作機械の有するメインの主軸ユニットに対向させて、さらに第2の主軸ユニットを設けたCNC工作機械とする。また第2の主軸ユニットが上記した主軸ユニットであるCNC工作機械とする。
このように構成したCNC工作機械では、メインの主軸ユニットに取り付けたチャックやクランプ機構に把捉させた工作物の片方の部分を加工した後に、加工した部分を第2の主軸ユニットに取り付けたチャックに把捉させ、メインの主軸ユニットには工具を取り付けて工作物の他方の部分を加工する、など1台のCNC工作機械により多工程の加工が可能になる。
さらに第2の主軸ユニットを上記したチャック等を自動的に取り替えて把捉可能な主軸ユニットとすれば、片方の主軸ユニットにチャック又はクランプ機構を取り付けて工作物を把捉させ、他方の主軸ユニットに工具を取り付けて工作物を加工する工程を、互いに組み替えて何度も繰り返すことが可能になる。
主軸ユニットを移動させることにより主軸ユニットで把捉した工作物が移動する全範囲を加工空間とし、加工空間に切削工具、回転工具、回転砥石のいずれかを取り付けたCNC工作機械とする。
このように構成したCNC工作機械では、主軸ユニットにチャック又はクランプ機構を取り付けて工作物を把捉させ、加工空間のいずれかに取り付けた工具に対して工作物を押しつけながら、主軸ユニットを移動させることによりドリルによる穴明け加工、フライスによる平面加工、砥石による研磨加工などを行うことができる。
CNC工作機械であって、複数の種類の工具を保持するタレットを設け、そしてタレットで保持する工具の内の少なくとも一部を加工空間に配置するよう構成したCNC工作機械とする。
工具をタレットに非回転の状態に取り付ける構成と、工具を回転駆動する構成と、非回転の工具と回転駆動する工具の両方をタレットに取り付ける構成が考えられる。
CNC工作機械であって、複数の保管部を有するベース用マガジンを設け、さらに把捉ベースとチャックの組み合わせ、把捉ベースとクランプ機構の組み合わせ、把捉ベースと工具の組み合わせ及び単純ベース台と工具の組み合わせ、の内のいずれか2つ以上の組み合わせを設ける。
そしてベース台の外形の一部に同一の突起や溝を設けるなど共通の形状として、共通の形状の部分を保管部で保持することにより、それぞれの組み合わせをベース用マガジンに保管する構成にする。
把捉ベースとチャックの組み合わせ、把捉ベースとクランプ機構の組み合わせ、把捉ベースと工具の組み合わせ、単純ベース台と工具の組み合わせなどを、ベース用マガジンを設けて保管する構成にすれば、加工空間を整理して有効に利用することが可能になるからである。
CNC工作機械であって、互いに向き合う2つの側面に開口を設け、開口を貫通してコンベアを取り付けたCNC工作機械とする。このようにすればコンベアによって工作物の搬入と搬出を自動化することができるからである。
また上記したCNC工作機械を複数台並べ、各コンベア上を乗り継いで工作物を搬送するように構成した加工ラインとする。さらに上記したCNC工作機械であって、互いに向き合う2つの側面に開口を設けたCNC工作機械を複数台並べ、複数のCNC工作機械を貫通するコンベアを取り付けた加工ラインとする。
複数のCNC工作機械を並べて加工ラインを構成したものであるが、各機械の主軸ユニットのいずれにもチャック、クランプ機構、工具を取り付けることが可能であるため、加工工程の順序が変わった場合に機械の配置を変えることなく、例えば、主軸ユニットにチャックを取り付けた機械から、クランプ機構又は工具を取り付けた機械への組み替えなど容易に対応することが可能である。
以下スピンドルの実施例1を図1に示し説明する。スピンドル91のスピンドルケース93は前側の端面にフランジ部を設け、フランジ部以外は概略円筒形状を有するものとした。また前側にはカラーを挟んで2個の軸受93aを取り付け、後側には1個の軸受93bを取り付けた。
また軸受93a、93bにより回転自由に軸90を取り付け、スピンドルケース93の前面には前カバ93cを後面には後カバをそれぞれ取り付け、軸90は前カバ93c及び後カバを貫通して外に突出させた。
軸90の前側先端部にテーパー形状を有する軸インロー部90bと平面形状を有する取付面90aを設け、取付面90aに6本の周プルスタッド19を取り付けた。周プルスタッド19は周頸部19aと周頭部19bを有するものとし、周頸部19aと周頭部19bの間に周面取部19cを設け、周頭部19bの先端に傾斜面を設けた。
さらに軸インロー部90bの先端には位置決溝90hを設け、位置決溝90hの底にネジ穴を明け、工具キー95dをボルト締めにより取り付けた。
軸90の中心を貫通する軸空洞部90gを設け、前側の先端部近傍をテーパー穴90cとし、テーパー穴90cの角度を工具95のテーパーシャンク95aの角度と一致させた。テーパー穴90cの後側に軸大径部90dと軸小径部90fを設け、軸大径部90dと軸小径部90fの間の段差を軸面取部90eとして滑らかに形状変更するようにした。
また工具95を挿入してテーパーシャンク95aとテーパー穴90cを一致させたときに、工具95の工頸部95bが軸大径部90dから軸小径部90fの前側の範囲に位置するよう構成した。
また工具95のキー溝が工具キー95dに嵌ようにして、軸90の回転力を確実に工具95に伝える構成にした。
軸空洞部90gには押しロッド92を挿入した。押しロッド92は中心を貫通する穴92cを有するものとし、前側端部を円筒形状として、複数の穴を明け央ボール92aを取り付け、央ボール92aを法線方向に移動可能に保持し、央ボール92aの後側に央頭部空間92bを設けた。
そして軸大径部90d、軸小径部90f、軸面取部90e、押しロッド92及び央ボール92aとにより央握り機構を構成し、央ボール92aが軸大径部90dの中に位置する場合を開放状態とし、央ボール92aが軸小径部90fの中に位置する場合を把捉状態とした。
央握り機構を開放状態にして工具95を挿入したときに、工頭部95cの先端の傾斜面が央ボール92aを法線方向外側に押し、央ボール92aの間の隙間を押し広げて工頭部95cが通過して央頭部空間92bに入り、さらに工具95を挿入しつつ押しロッド92を引くと、工頭部95cと央ボール92aが共に軸小径部90fの中に入る。
央ボール92aは軸面取部90eを通過するときに法線方向内側に移動して工頭部95cをつかむ。このようにして央握り機構は工頭部95cを把捉する構成とした。
そして押しロッド92の後側の端部近傍に挿入部92dと雄ネジ92eを設け、主軸ユニット7に設けた連結ドローバ84を取り付け可能にし、さらに主軸ユニット7に設けた回転シリンダ83によって連結ドローバ84を前後方向に押し引きする構成とした。
そして軸受93aと軸受93bとの間及び軸受93bと連結リング76との間にカラーをそれぞれ取り付け、軸90の後側端部近傍に設けたネジ部にナット77をねじ込むことにより軸90とスピンドルケース93との軸方向の固定を行った。また連結リング76と軸90との間にキーを取り付け、連結リング76の端面に連結シャフトB74を取り付けるためのネジ穴を設けた。
実施例1のスピンドル91は主軸ユニット7に取り付けたビルトインモータ72により駆動することに適した構成としたが、軸90にプーリを取り付けたスピンドルとすることも好ましい。ビルトインモータ72ではなく主軸ユニット39に別置きの主軸モータ39aとプーリを取り付け、軸90に取り付けたプーリと別置きの主軸モータ39aに取り付けたプーリの間をVベルト39bで駆動する方法も可能だからである。
央握り機構は工具95だけでなく以下に記載する央プルスタッド18を把捉する央握り機構を構成し、さらに央プルスタッド18と共に央把捉機構を構成している。
スピンドル91に取り付け可能なチャック40と保持具45の組み合わせの実施例2を図2に示して説明する。
チャック40にはインロー部40dを設けてスピンドルの軸インロー部90bと嵌め合わせた。またキー逃穴を設けてスピンドルの工具キー95dとの干渉を避けた。さらにボルト40aにより央プルスタッド18を有するプルシャフト40cをチャック40のジョースライドに取り付けた。そして央プルスタッド18は央頸部18aと央頭部18bを有するものとし、央頸部18aと央頭部18bの間に央面取部18cを設け、央頭部18bの先端に傾斜面を設けた。
チャック40のスピンドル91への取付面側には、周プルスタッド19に位置を合わせてロッド取付部34を6カ所設けた。ロッド取付部34はスピンドルへ91への取付面側に周大径部34aを設け、周大径部の34aの奥に周小径部34cを設けた。そして周大径部34aと周小径部34cの間を周面取部34bとして滑らかに形状変更するようにし、チャック40のスピンドル91への取付面の反対側に収容部34dを設けた。
ロッド取付部34にはそれぞれロッド牽引部30を取り付けた。ロッド牽引部30は把捉ロッド25、収容部34dに取り付けた座金30d、複数の皿バネ30a、カラー30b及びロックナット30cとからなり、予めロックナット30cをねじ込むことにより、把捉ロッド25は周大径部34aから周小径部34cに向かう方向に牽引されている。
把捉ロッド25はスピンドル91への取付面側を円筒形状として複数の穴を明けて周ボール25aを取り付け、周ボール25aを法線方向に移動可能に保持し、周ボール25aの奥側に周頭部空間25bを設けた。
そしてロッド牽引部30とロッド取付部34により周握り機構を構成し、またスピンドル91の周プルスタッド19と周握り機構によって周把捉機構を構成した。そして周ボール25aが周大径部34aの中に位置する場合を開放状態とし、周央ボール25aが周小径部34cの中に位置する場合を把捉状態とした。
保持具45は保持腕45cと、保持腕45cに取り付けた保持シリンダ45aと、保持シリンダ45aのピストンロッドに取り付けたロッド受部45bとからなるものとし、保持腕45cによりチャック40を押さえつつ、ロッド受部45bにより把捉ロッド25を受ける構成とした。
さらに保持シリンダ45aによりロッド受部45bを押して、ロッド牽引部30の皿バネ30aを圧縮して撓ませ、把捉ロッド25の周ボール25aを周大径部34aの中に位置させて、周握り機構を開放状態にしてチャック40を保持する構成とした。
スピンドル91にチャック40を取り付けるときは、予めスピンドル91の央握り機構を開放状態にして、スピンドル91の央握り機構に央プルスタッド18を、チャック40の周握り機構に周プルスタッド19を挿入しつつ、チャック40にスピンドル91を接近させる。
すると央プルスタッド18の央頭部18bの先端の傾斜面が央ボール92aを法線方向外側に押し、央ボール92aの間の隙間を押し広げて通過し、央頭部18bが央頭部空間92bに入る。また周プルタッド19の周頭部19bの先端の傾斜面が周ボール25aを法線方向外側に押し、周ボール25aの間の隙間を押し広げて通過し、周頭部19bが周頭部空間25bに入る。
さらにチャック40にスピンドル91を密着させつつ押しロッド92を引くと、央頭部18bと央ボール92aが共に軸小径部90fの中に入る。央ボール92aは軸面取部90eを通過するときに法線方向内側に移動して央頭部18bをつかむ。このようにして央握り機構により央プルスタッド18を把捉する。
主軸ユニットの押す力は保持シリンダ45aの力より強いため、スピンドル91とチャック40を密着させるに従い、周プルスタッド19は把捉ロッド25と共にロッド受部45bを押して、周頭部19bと周ボール25aが共に周小径部34cの中に入る。周ボール25aは周面取部34bを通過するときに法線方向内側に移動して周頭部19bをつかむ。このようにして周握り機構により周プルスタッド19を把捉する。
このときチャック40は央把捉機構によって把捉され、ロッド受部45bを下げて把捉ロッド25から離れた後は、皿バネ30aが把捉ロッド25aを牽引するので、周把捉機構による把捉状態が維持される。従って保持具45の保持シリンダ45aのピストンロッドを引き下げ、ロッド受部45bを収容部34dから抜き出して、チャック40を保持具45から切り離すことが可能である。
またスピンドル91からチャック40を取り外すときは、チャック40を保持具45に取り付け、保持シリンダ45aによってロッド受部45bを押し、把捉ロッド25を押すことにより周握り機構を開放状態にする。そして押しロッド92を前側に移動させて央握り機構を開放状態にして、スピンドル91をチャック40から離す。
一端スピンドル91にチャック40を取り付けた後は、央把捉機構が開放状態になっても常に皿バネ30aが把捉ロッド25aを牽引しているので、周把捉機構による把捉状態は維持される。
また押しロッド92を押し引きすることにより、央プルスタッド18を有するプルシャフト40cは押しロッド92と共に移動し、さらにプルシャフト40cはチャック40のジョースライドに取り付けてあるので、押しロッド92を押し引きすることにより、チャック40の爪40bをスライドさせて工作物を把握することができる。
スピンドル91に取り付け可能なクランプ機構46の実施例3を図3に示して説明する。
クランプ機構46は取付ベース46dとクランプアーム46bを有するものとする。取り付けベース46dにはインロー部46fを設けてスピンドルの軸インロー部90bと嵌め合わせた。またキー逃穴を設けてスピンドルの工具キー95dとの干渉を避けた。またボルト46aにより央プルスタッド18を有するプルシャフト46cをクランプアーム46bに取り付けた。
取付ベース46dのスピンドル91への取付面側には周プルスタッド19に位置を合わせてロッド取付部34を6カ所設け、ロッド取付部34にはそれぞれロッド牽引部30を取り付けた。
周大径部34a、周小径部34c、周面取部34b及び収容部34dによりロッド取付部34を構成し、把捉ロッド25及び周ボール25aを含むロッド牽引部30とロッド取付部34により周握り機構を構成し、さらにスピンドル91に取り付けた周プルスタッド19と周握り機構によって周把捉機構を構成した点は実施例2と同様である。
また実施例3のクランプ機構46は実施例2に記載した保持具45と同様の保持具に取り付けてスピンドルへ91の脱着を行うことが可能である。重複した記載を避け保持具の構成及びクランプ機構46をスピンドル91に着脱する方法についての記載は省略する。
スピンドル91にクランプ機構46を取り付けた後は、押しロッド92を押し引きすることにより、央プルスタッド18を有するプルシャフト46cは押しロッド92と共に移動し、プルシャフト46cはクランプ機構46のクランプアーム46bに取り付けてあるので、押しロッド92を押し引きすることにより、クランプアーム46bは移動して工作物96を取付ベース46dに押しつけて把捉する。取付ベース46dには位置決ピン46eが設けてあり工作物96を精度正しく把捉することができる。
スピンドル91に取り付け可能な把捉ベース20aとチャック50の組み合わせの実施例4を図4〜図6に示し説明する。
把捉ベース20aはベース台48とロッド取付部34とロッド牽引部30とカラー48cを有するものとする。ベース台48にはインロー部48dを設けてスピンドルの軸インロー部90bと嵌め合わせた。またキー逃穴を設けてスピンドルの工具キー95dとの干渉を避けた。
またベース台48のスピンドル91への取付面であるS取付面48a側には周プルスタッド19に位置を合わせてロッド取付部34を6カ所設け、ロッド取付部34にはそれぞれロッド牽引部30を取り付けた。またベース台48の中央に中央穴48eを明けてカラー48cを貫通させた。
チャック50はベース台48のW取付面48bにボルト締めにより取り付け、S取付面48a側に央プルスタッド18を有するプルシャフト50cを設けて、カラー48cを介してチャック50のジョースライド50bとプルシャフト50cを連結した。
把捉ベース20aとチャック50の組み合わせは、実施例2の保持具45と同様の保持具に取り付け、実施例2と同様の方法によりスピンドル91に取り付け及び取り外すことができる。
スピンドル91に把捉ベース20aとチャック50の組み合わせを取り付けた後は、央把捉機構が開放状態になっても皿バネ30aが把捉ロッド25aを牽引しているので、周把捉機構による把捉状態は維持される。
把捉ベース20aとチャック50の組み合わせをスピンドル91に取り付けた後は、押しロッド92を押し引きすることにより、央プルスタッド18を有するプルシャフト50cは押しロッド92と共に移動し、プルシャフト50cはチャック50のジョースライド50bに取り付けてあるので、押しロッド92を押し引きすることにより、チャック50の爪50aをスライドさせて工作物を把握することができる。
スピンドル91に取り付け可能な把捉ベース20bとチャック50の組み合わせの実施例5を図7に示し説明する。
把捉ベース20bはベース台57とロッド取付部34とロッド牽引部30を有するものとする。またベース台57には空洞部57aを設けてピン57cと押しアーム57dを取り付けた。さらにベース台57の中央には凹凸カラー57bを取り付けた。
そしてスピンドルへの取付面側に央プルスタッド18を有するプルシャフト50cを設けて、凹凸カラー57bを介してチャック50のジョースライド50bとプルシャフト50cを連結した。そして押しアーム57dの片方の端部を凹凸カラー57bの凹凸部に挿入し、押しアーム57dの他方の端部を把捉ロッドの段付部に対向させた。
把捉ベース20bとチャック50の組み合わせをスピンドル91に取り付けるときは、予め押しロッド92を実施例2よりさらに前側に位置させて央握り機構を開放状態にして、スピンドル91の央握り機構に央プルスタッド18を、把捉ベース20bの周握り機構に周プルスタッド19をそれぞれ挿入する。まず先に央プルスタッド18が央頭部空間92bに入り、押しロッド92はプルシャフト50cを押し返す。そして押しロッド92に押されてプルシャフト50cと凹凸カラー57bとジョースライド50bは前方に移動する。
また凹凸カラー57bの移動に伴い押しアーム57dの片側も前方に移動し、ピン57cを中心として押しアーム57dが回転して、押しアーム57dの他方の端部が後方に移動して、把捉ロッド25をスピンドルに向かって押し周握り機構は開放状態になる。その後周プルスタッド19の周頭部19bが周頭部空間25bに入る。
続いて押しロッド92を引きながら、把捉ベース20bにスピンドル91を密着させると、央頭部18bと央ボール92aが共に軸小径部90fの中に入り、央握り機構によって央プルスタッド18の央頭部18bを把捉する。同時に周プルスタッド19の周頭部19bと把捉ロッド25の周ボール25aが周小径部34cの中に入り、周握り機構によって周プルスタッド19の周頭部19bを把捉する。
把捉ベース20bとチャック50の組み合わせをスピンドル91に取り付けた後は、押しロッド92を押し引きすることにより、央プルスタッド18を有するプルシャフト50cは押しロッド92と共に移動する。プルシャフト50cはチャック50のジョースライド50bに取り付けてあるので、押しロッド92を押し引きすることにより、チャック50の爪50aをスライドさせて工作物を把握することができる。
実施例5に対してさらにロック機構58を加えた実施例6を図8に示して説明する。把捉ベース20cは位置決穴59aを有するベース台59と、ロッド取付部34及びロッド牽引部30とからなるものとした。ベース台59に空洞部59bを設け、ピン57cと押しアーム57dと凹凸カラー57bを取り付け、凹凸カラー57bの移動に伴い押しアーム57dの片方の端部を移動させ、把握ロッド25を押しアーム57dの他方の端部で押し、周握り機構を開放状態にする構成は実施例5と同じである。
さらにスピンドルケース93の前カバ93cにロック機構58を取り付けた。ロック機構58はロックシリンダ66とピストン60aを有するロックピン60とからなるものとし、位置決穴59aとロックピン60の中心は一致するよう構成した。またロックシリンダ66はAポート66aとBポート66bを有するものとし、ロックピン60の先端部60dに拡張リング60bを取り付け、Aポート66aに供給した油圧が油道60cを通って拡張リング60bの内側に流れるように構成した。
把捉ベース20cとチャック50の組み合わせは、実施例5と同様にしてスピンドル91に着脱することが可能である。そしてスピンドル91の軸90の回転を数値制御することにより所望の位置に停止させた後に、ロックシリンダ66のAポート66aに油圧を導入する。
するとロックピン60はベース台59に向かって進み、ロックピン60の先端部60dは位置決穴59aの中に入る。さらに油圧は拡張リング60bの内側に流れ、拡張リング60bは外側に拡張して、ロックピン60の外径と位置決穴59aの内径との間のほんの僅かな隙間を埋め、チャックの停止角度の精度を極めて高くすることが可能になる。
スピンドル91に取り付け可能な把捉ベース20aとクランプ機構56の組み合わせの実施例7を図9に示し説明する。
実施例4の構成が把捉ベース20aとチャック50の組み合わせであったが、実施例7ではチャック50ではなくクランプ機構56を取り付けた点で異なる。重複した記載を避け実施例4と異なる構成について記載する。
実施例7のクランプ機構56は取付ベース56d、クランプアーム56b、アームスライド56e及び受け台56aとからなるものとし、把捉ベース20aのW取付面48bに取付ベース56dを取り付け、把捉ベース20aのS取付面48a側に央プルスタッド18を有するプルシャフト56cを設けて、アームスライド56eによりカラー48cを介してクランプアーム56bとプルシャフト56cを連結した。
把捉ベース20aとクランプ機構56の組み合わせは、実施例2の保持具45と同様の保持具に取り付け、実施例2と同様の方法によりスピンドル91に脱着することが可能である。
スピンドル91に取り付けた後は、押しロッド92を押し引きすることにより、央プルスタッド18を有するプルシャフト56cは押しロッド92と共に移動する。さらにプルシャフト56cはクランプアーム56bに取り付けてあるので、押しロッド92を押し引きすることにより、クランプアーム56bは移動して工作物96を受け台56aに押しつけて把捉することが可能である。
また把捉ベース20bにクランプ機構56を取り付けて、把捉ベース20bとクランプ機構56の組み合わせとすることも可能である。さらに把捉ベース20cとクランプ機構56とロック機構58の組み合わせとすることも可能である。
スピンドル91に取り付け可能な把捉ベース20dと工具55の組み合わせの実施例8を図10に示し説明する。
把捉ベース20dのベース台49のW取付面49bに工具台69aを取り付け、工具台69aにフライスカッタ55bとドリル55cの組み合わせからなる工具55を取り付けた。さらにベース台49のS取付面49a側にインロー部49dを設け、央プルスタッド18を有するプルシャフト55dを取り付けた。
実施例8では押しロッド92を央把捉機構としてのみ使用するので、台ベース49に中央穴を設けることなくプルシャフト55dをベース台49に直接取り付けた。
把捉ベース20dと工具55の組み合わせは、実施例2の保持具45と同様の保持具に取り付け、実施例2と同様の方法によりスピンドル91に着脱することが可能である。
スピンドル91に取り付け可能な単純ベース台67と工具55の組み合わせの実施例9を図11に示し説明する。
単純ベース台67のW取付面67bに工具台69bを取り付け、工具台69bにフライスカッタ55bとドリル55cの組み合わせからなる工具55を取り付けた。また単純ベース台67のS取付面67a側に央プルスタッド18を有するテーパーシャフト67eを取り付け、スピンドル91の軸90のテーパー穴90cと一致させた。
さらにS取付面67aにインロー部67dと、スピンドル91の有する周プルスタッド19との干渉を避けるための逃がし穴67cを設けた。押しロッド92を央把捉機構としてのみ使用するので、単純ベース台67に中央穴を設けることなくテーパーシャフト67eを単純ベース台67に直接取り付けた。
実施例9の単純ベース台67と工具55の組み合わせは周把捉機構を使用せず、央把捉機構だけで把捉する構成である。本実施例では軸90の取付面90aと単純ベース台67のS取付面67aとの間で面接触し、スピンドル91の軸90の中心から遠く離れた位置において広い面接触が得られるため、工具55の振れが生じることなく、従来と比べて重切削に耐えることが可能である。
実施例1のスピンドルを有する主軸ユニット7及び主軸ユニット7を有する工作機械の基本的な構成について図12及び図13に示して説明する。
切屑回収部8aを有するベッド8と、ベッド8の上に設けた支柱10aと支持壁10bとからなる支持壁等10によって固定ベース9を支持し、向き合う2つの支持壁10bに大きな開口10cを設けてこれを工作物搬入出用の開口とした。
そして固定ベース9は互いに平行な2枚のY保持部9aと、2枚のY保持部9aを連結するY連結部9cと、Y軸駆動機構2を保持するY駆保持部9dからなるものとし、2枚のY保持部9aの間を第1開口9bとした。
固定ベース9上にY軸レール11、Yリニア軸受12、X軸ベース14、Y軸駆動機構2などで構成するY軸移動機構1を取り付ける。2枚のY保持部9aの上にそれぞれY軸レール11をY軸に平行にして取り付け、Y駆保持部9dの上にY駆動機構2のY固定サポート24とYサーボモータ21を取り付け、さらにY連結部9cの上にY支持サポート23を取り付け、予めYボールネジ22にYナット(図示しない)を取り付けた状態にして、Y固定サポート24とY支持サポート23によりYボールネジ22を保持させた。
X軸ベース14は互いに平行な2枚のX保持部14aと、2枚のX保持部14aを連結する2枚のX連結部14cと、X軸駆動機構4を保持するX駆保持部14dとX支保持部14eさらにYナット保持部14fからなるものとし、2枚のX保持部14aの間を第2開口14bとした。そしてX軸ベース14の4角の下面にY軸レール11に組み付けた4個のYリニア軸受12を取り付け、Yナット保持部14fの下面にYナットを固定して取り付けた。
X軸ベース14上にX軸レール31、Xリニア軸受32、Z軸ベース33、X軸駆動機構4などで構成するX軸移動機構3を取り付ける。まずX軸ベース14の2枚のX保持部14aの上にそれぞれX軸レール31をX軸に平行にして取り付け、X駆保持部14dにX軸駆動機構4のX固定サポート44とXサーボモータ41を取り付け、X支保持部14eにX支持サポート43を取り付け、予めXボールネジ42にXナット42aを取り付けた状態にして、X固定サポート44とX支持サポート43によりXボールネジ42を保持させた。
Z軸ベース33は上フレーム33aと下フレーム33bと上下連結部33cとZレール受部33dからなるものとし、下フレーム33bの下面にX軸レール31に組み付けた4個のXリニア軸受32を取り付け、上下連結部33cにXナット42aを取り付けた。
さらにZ軸ベース33にZ軸レール51、Zリニア軸受52、上静圧ガイド53、下静圧ガイド54、Z軸駆動機構6などで構成するZ軸移動機構5を取り付ける。上フレーム33aに上静圧ガイド53を下フレーム33bに下静圧ガイド54をそれぞれ取り付け、主軸ユニット7をZ軸方向に昇降可能にガイドする。
上静圧ガイド53も下静圧ガイド54も共に、堰部53c、54cを設けることにより平面視において均等に分割された3室からなる軸受部53a、54aを有するものとし、軸受部53a、54aの上下両側に堰部53c、54cと回収溝53b、54bとOリング53d、54dを有しており、油圧供給装置により圧力2メガパスカルの潤滑油を絞り回路を介してそれぞれ3室からなる軸受部53a、54aに供給し、堰部53c、54cを通過し圧力の低下した潤滑油を回収溝53b、54bから排出させ、軸受部53a、54aと主軸筒71の外面との間を滑り面として、平面視において主軸ユニット7の全周の大部分をガイドする構成とした。
また上フレームの33aの上側にZ固定サポート63とZサーボモータ61を取り付け、下フレーム33bに軸受を取り付けてこれをZ支持サポート64とし、予めZボールネジ62にZナット62aを取り付けた状態にして、Z固定サポート63とZ支持サポート64によりZボールネジ62を保持させた。
そしてZレール受部33dにZ軸レール51をZ軸に平行にして取り付け、Z軸レール51にZリニア軸受52を取り付けて、Zリニア軸受52とZナット62aを連結部62bにより連結した。また主軸ユニット7の主軸筒71とZナット62aを主軸連結部65により連結した。Z軸レール51を取り付けたのはZサーボモータ61により加えられる水平方向の力が主軸ユニット7に及ばないようにするためである。
実施例10ではZサーボモータ61によりZボールネジ62が回転駆動され、Zナット62aがZ軸の往復方向に移動するため、主軸ユニット7はZナット62aの移動に伴い上静圧ガイド53と下静圧ガイド54にガイドされて上下昇降する。
Xサーボモータ41によりXボールネジ42が回転駆動され、Xナット42aがX軸の往復方向に移動するため、Z軸移動機構5と主軸ユニット7はXナット42aの移動に伴いX軸レール31上を走行し、第1開口9b及び第2開口14bの隅から隅までX軸方向に移動する。
Yサーボモータ21によりYボールネジ22が回転駆動され、YナットがY軸の往復方向に移動するため、X軸移動機構3、Z軸移動機構5及び主軸ユニット7はYナットの移動に伴いYレール11上を走行し、第1開口9bの隅から隅までY軸方向に移動する。
Yサーボモータ21、Xサーボモータ41及びZサーボモータ61を数値制御し、2台の任意のサーボモータを同時駆動したり3台のサーボモータを同時駆動することにより、主軸ユニット7を2次元又は3次元に自由に移動させることが可能である。
本実施例では主軸ユニット7を上静圧ガイド53と下静圧ガイド54により平面視においてほぼ全周方向からガイドし、主軸ユニット7及びZ軸移動機構5の大部分を2本のX軸レール31によって両側からガイドし、主軸ユニット7、Z軸移動機構5及びX軸移動機構3の大部分を2本のY軸レール11により両側からガイドした。
また平面視において4個のXリニア軸受32の外側を結んでできる長方形の中に主軸ユニット7及びZ軸移動機構5の大部分を設け、平面視において4個のYリニア軸受12の外側を結んでできる長方形の中に主軸ユニット7、Z軸移動機構5、2本のX軸レール31を含むX軸移動機構3の大部分を設けた。
また主軸ユニット7及びZ軸移動機構5の大部分を、2箇所のX保持部14aによって挟まれた平面内に設け、主軸ユニット7、Z軸移動機構5及びX軸移動機構3の大部分を、2箇所のY保持部9aによって挟まれた平面内に設けた。
以上のように各機構の自重や切削抵抗や研削抵抗による反力等の負荷をできる限り均等に受け持つ構成にしたので、各部材における歪みの発生を防止して精度の高い加工を可能にすることができた。また使用する部材の軽量化を図り可動部の慣性を小さくすることが可能になり、主軸を移動させる場合の移動速度の高速化、起動時の加速時間の短縮化、停止時の減速時間の短縮化、その結果として加工時間の短縮可を実現することができた。
主軸ユニット7は概円筒形状を有する主軸筒71と、主軸筒71の上方内部に取り付けたビルトインモータ72と、連結シャフトA73と、連結シャフトB74と、主軸筒71の下方に取り付けたスピンドル91と、主軸筒71の上方外部に取り付けた回転シリンダ83及び回転検知ユニット80などで構成した。
中空部を有する連結シャフトA73を軸受72aと軸受72bとで回転自由に保持し、ビルトインモータ72のロータの内側に連結シャフトA73を取り付け、ビルトインモータ72により連結シャフトA73を回転駆動する構成とした。また連結シャフトA73に回転検知ユニット80とシリンダ台82を取り付けた。
連結ドローバ84の挿入穴84aにO−リング92fと押しロッドの挿入部92dを挿入し、押ロッド92の雄ネジ92eに連結ドローバ84の雌ネジ84bをねじ込んで取り付けた後に、連結ドローバ84を連結シャフトB74の中空穴に挿入し、ボルト74dを使用して連結リング76に連結シャフトB74の下端部を取り付けた。連結シャフトB74は下側凹部74bを有するものとし、軸90の端部とナット77が下側凹部74bの中に収まるようにした。
また連結シャフトB74の上側の凹部の中にメカロック75を入れた後に、連結ドローバ84を連結シャフトA73の中空部に貫通させつつ、スピンドル91を下側から主軸筒71の中に挿入し、ボルト締めにより主軸筒71の下端に取り付けた。
連結シャフトB74の上側の凹部の中にあるメカロック75の中に連結シャフトA73の下端部を挿入した状態にして、主軸筒71の作業穴71aから手を入れてメカロック75のボルトを締め、連結シャフトA73の下端部と連結シャフトBの上側の凹部とを連結した。
さらに連結ドローバ84の上端のネジ部を回転シリンダ83のネジ穴にねじ込んで固定し、回転シリンダ83をシリンダ台82に取り付け、さらに回転シリンダ83に回転継手81を取り付けて圧縮空気の配管を行った。
主軸ユニット7はビルトインモータ72の回転力が、連結シャフトA73、メカロック75、連結シャフトB74及び連結リング76を介してスピンドル91の軸90を回転させ、回転シリンダ83の押引力が連結ドローバ84を介してスピンドル91の押しロッド92を押し引きする。回転継手81に供給した圧縮空気は連結ドローバの穴84dを通って押しロッド92に供給され、押しロッドの穴92cを通って軸90のテーパー穴90cに噴出し、テーパー穴90cの中に切り子などのゴミが入ることを防止する。
続いて主軸ユニット7を有する工作機械の基本的な構成についての他の実施例11を図14に示し説明する。実施例11はベッドが無く、支持壁等26によって固定ベース9を支持した点で実施例10と異なるものである。重複した記載を避け実施例10と異なる部分についてのみ以下に記載する。
実施例11で使用する支持壁等26は支柱26aと、支持壁26b及び下部に設けた切屑回収部26dとからなるものとし、向き合う2つの支持壁26bに大きな開口26cを設けたものである。
実施例10ではベッド8と支持壁等10を分割した構造にしたが、実施例11ではベットを持たない支持壁等26とすることにより、製造工数の低減と構造の単純化を図ることができた。
実施例10の工作機械の基本的な構成を使用した旋盤16の実施例12を図15〜図17に示して説明する。旋盤16はY軸移動機構1、X軸移動機構3、Z軸移動機構5、ベッド8、固定ベース9、支持壁等10などからなるものとし、また主軸ユニット7に取り付けたチャック40(又は50)により把捉した工作物96が、移動する全範囲である加工空間に切削工具95eを取り付け、さらにクランプ機構46(又は56)と工具55を主軸ユニット7に取り付け可能な位置に配置したものである。
さらに開口10cを貫通させてベッド8の上を2列のチェンが往復とも通過するコンベア97を設けた。またコンベア97の途中には工作物96のストッパ98と保持装置99を取り付けた。そしてストッパ98によって工作物96が止まる位置をAステーション97aとし、Aステーション97aの搬送方向前方にBステーション97bを設けた。
工作物96はコンベア97上を走行し、ストッパ98により位置決めされAステーション97aで停止する。その後チャック40によって工作物96を把捉し、スピンドル91の軸90を回転させながら又は回転させないで、主軸ユニット7をX軸、Y軸、Z軸方向に移動させることにより、切削工具95eに対して工作物96に送り運動と切込運動を与えて旋盤加工を行うことができる。
チャック40(又は50)に把捉されていない部分である工作物96の下側を加工した後に、加工後の工作物96の下側の部分を保持装置99で保持し、チャック40(又は50)に替えて主軸ユニット7に工具55を取り付け、工作物96の上側をフライスカッタ55b等により多角形や非円形などの多種形状に加工することができる。
さらに工具55に替えて主軸ユニット7にクランプ機構46(又は56)を取り付け、多角形や非円形などに加工した工作物96の部分をクランプ機構46(又は56)で把捉し、スピンドル91の軸90を回転させながら又は回転させないで、主軸ユニット7をX軸、Y軸、Z軸方向に移動させることにより、切削工具95eに対して工作物96に送り運動と切込運動を与えて加工することができる。加工後の工作物96はBステーション97bに置かれ、コンベア97によって搬出され次の工程に運ばれる。
旋盤16の加工空間には多種類の切削工具95eを取り付けてあるので、旋盤16では多種類の切削工具95eを使用した加工が可能である。さらにチャック40(又は50)、保持装置99、クランプ機構46(又は56)などと、順次工作物96を持ち替えつつ旋盤16は多工程の加工を行うことができる。
実施例13のロボット加工機17を図18〜図20に示して説明する。実施例12の旋盤16が主軸ユニット7にチャック40を取り付けたのに対して、ロボット加工機17は主軸ユニット7に把捉ベース20cとクランプ機構56の組み合わせを取り付け、さらにスピンドル91の前カバ93cにロック機構58を取り付けた点で異なる、重複した記載を避け実施例12と異なる特徴について記載する。
ロボット加工機17では、主軸ユニット7に取り付けたクランプ機構56で把捉した工作物96が移動する全範囲である加工空間に、回転工具95fと回転砥石95gを取り付けた。クランプ機構56により工作物96を把捉して、回転工具95fや回転砥石95gに対して工作物96に送り運動と切込運動を与えて多種類の加工を行うためである。
チャック40が円形の内径・外径を有する工作物96を把捉するのに適しているのに対して、クランプ機構56は工作物96の形状に合わせた構成にすることが可能であり、非円形の素材や非円形に加工した後の工作物を把捉することに適している。
またロック機構58を取り付けたので、スピンドル91の軸90を停止させて工作物96を加工する場合に、工作物96の角度位置を実施例12と比べて極めて高精度に停止させて加工することが可能である。
実施例14のマシニングセンタ15を図21〜図23に示して説明する。実施例12の旋盤16が主軸ユニット7にチャック40(又は50)を取り付けたのに対して、マシニングセンタ15では主軸ユニット7に工具95を取り付け、さらに多種類の工具を保管する工具用マガジン79を設けた点で異なる、重複した記載を避け実施例12と異なる特徴について記載する。
工作物96はコンベア97上を走行し、ストッパ98によりAステーション97aに停止する。続いて保持装置99により工作物96を保持し、主軸ユニット7に取り付けた工具95を回転させながら、主軸ユニット7をX軸、Y軸、Z軸方向に移動させることにより、工作物96に対して工具95に送り運動と切込運動を与えてフライス加工などを行うことができる。
複数の工具を使用して加工する場合は、主軸ユニット7を移動させ工具交換位置79aにおいて、工具用マガジン79の空いた保管部に使用済みの工具95を入れ、工具用マガジン79に保管していた他の工具95を主軸ユニット7に取り付け、さらに他の工具95による加工を行うことができる。
実施例14では工具用マガジン79に多種類の工具を保管させているので、多種類の工具95を使用した加工が可能である。
実施例11の工作機械の基本的な構成を使用した複合加工機37の実施例15を図24〜図26に示して説明する。複合加工機37はY軸移動機構1、X軸移動機構3、Z軸移動機構5、固定ベース9、支持壁等26などからなるものとした。
またメインの主軸ユニット7に対向させて第2の主軸ユニット39を設け、さらに工具用マガジン79とタレット38とベース用マガジン70を取り付けた。また支持壁等26の開口26cを貫通させて2列のチェンからなるコンベア97を設けた。
第2の主軸ユニット39は主軸ユニット7に対して、スピンドル91の軸90に取り付けた連結リング76に代えてプーリを取り付け、主軸モータ39aに取り付けたプーリとの間をVベルト39bによりベルト駆動した点で異なる。これに伴い主軸筒を短くすると共に、ビルトインモータ72、連結シャフトA73、連結シャフトB74、連結ドローバ84などを不要とし、押しロッドを直接回転シリンダ39cに取り付ける構成とした。
タレット38はドリル38aやフライスカッタ38bや砥石など多種類の工具を保持しこれらを回転駆動すると共に、反転することにより加工空間に位置する工具と加工空間の外に位置する工具とを切り替える構成とした。
ベース用マガジン70は把捉ベース20b、20cのベース台57、59の外周に同一の溝57e、59cを設けて、溝57e、59cをフォーク状の保管部に差し込むことにより、把捉ベース20b(又は20c)とチャック50の組み合わせ、把捉ベース20b(又は20c)とクランプ機構56の組み合わせ、把捉ベース20b(又は20c)と工具55の組み合わせなどを保管し、ベース交換位置70aに順次提供する構成とした。
実施例15の複合加工機37では例えば以下のような多種類。多工程の加工が可能である。第1工程として、主軸ユニット7に取り付けたチャック50によって工作物96を把捉し、主軸ユニット7のスピンドル91の軸90を回転させながら又は回転させないで、主軸ユニット7をX軸、Y軸、Z軸方向に移動させることにより、タレット38に取り付けたドリル38aやフライスカッタ38bや砥石など対して、工作物96に送り運動と切り込み運動を与え、順次工具を切り替えて多種類の加工を行うことができる。
第2工程として、第2の主軸39に取り付けたチャック39dによって工作物96を把捉し、ベース交換位置70aにおいて主軸ユニット7からチャック50を外してベース用マガジン70の空いた保管部にチャック50を入れる。
その後重切削の場合は他の保管部に保管していた把捉ベース20b(又は20c)と工具55の組み合わせを主軸ユニット7に取り付け、軽切削の場合は工具交換位置79aにおいて工具用マガジン79に保管していた工具95を主軸ユニット7に取り付ける。
そして第2の主軸ユニット39で把捉した工作物96に対して、主軸ユニット7をX軸、Y軸、Z軸方向に移動させることにより、主軸ユニット7の工具55(又は95)に送り運動と切り込み運動を与えて加工する。さらに主軸ユニット7に取り付ける工具55(又は95)を順次切り替えて多種類の加工を行うことができる。
第3工程として、主軸ユニット7から工具55(又は95)を外し、ベース交換位置70aにおいてベース用マガジン70の保管部に保管していたクランプ機構56を主軸ユニット7に取り付け、クランプ機構56により工作物96を把捉する。
そして主軸ユニット7のスピンドル91の軸90を回転させながら又は回転させないで、主軸ユニット7をX軸、Y軸、Z軸方向に移動させることにより、タレット38に取り付けたドリル38aやフライスカッタ38bや砥石などに対して、クランプ機構56で把捉した工作物96に送り運動と切り込み運動を与えて加工する。さらにタレット38を反転させることにより、順次工具を切り替えて多種類の加工を行うことが可能である。
以上に記載した旋盤16、ロボット加工機17、マシニングセンタ15を並べた加工ラインとし、各機械のコンベア97を乗り継いで工作物96を搬送する構成とする。又は個別にコンベア97を設けることなく全ての機械を貫通する1本のコンベアを設けた加工ラインとする。
本加工ラインでは、例えば旋盤16、ロボット加工機17、マシニングセンタ15の順で加工していたラインを、ロボット加工機17、マシニングセンタ15、旋盤16の順に加工工程が変わったときには以下の手順により容易に組み替えることが可能である。
旋盤16の主軸ユニット7に取り付けたチャック40を取り外して、クランプ機構56を主軸ユニット7に取り付けることにより旋盤16からロボット加工機17に組み替えることが可能である。
マシニングセンタ15の工具用マガジン79をロボット加工機17に移設し、ロボット加工機17の主軸ユニット7に取り付けたクランプ機構56を取り外すことにより、ロボット加工機17からマシニングセンタ15に組み替えることが可能である。
さらにマシニングセンタ15の主軸ユニット7に取り付けた工具95を取り外して、チャック40を主軸ユニット7に取り付けることにより、マシニングセンタ15から旋盤16に組み替えることが可能である。
各機械はそれぞれチャック40、50クランプ機構46、56工具55、95などを有しているので、主軸ユニット7への脱着を自動的に行うことが可能である。以上のように実施例16の加工ラインでは、機械の配置替えを行うことなく加工工程の変更に対応することが可能である。
本発明は工作機械を製造販売する産業や機械加工品を製造する産業だけでなく、機械加工プラントをエンジニアリングする産業においても利用される。
スピンドルの断面図である。 チャックをスピンドルに取り付ける途中の状態の、一部を断面としたチャックと保持具の組み合わせの正面図である。 スピンドルに取り付けた状態の、一部を断面としたクランプ機構の正面図である。 把捉ベースの断面図である。 把捉ベースとチャックの組み合わせの正面視の断面図である。 スピンドルに取り付けた状態の、把捉ベースとチャックの組み合わせの正面視の断面図である。 スピンドルに取り付けた状態の、把捉ベースとチャックの組み合わせの正面視の断面図である。 スピンドルに取り付けた状態の、把捉ベースとチャックとロック機構の組み合わせの正面視の断面図である。 把捉ベースとクランプ機構の組み合わせの正面視の断面図である。 把捉ベースと工具の組み合わせの正面視の断面図である。 単純ベース台と工具の組み合わせの正面図である。 工作機械の基本構成を表した斜視図である。 主軸ユニットの断面図である。 工作機械の他の基本構成を表した斜視図である。 旋盤の正面図である。 旋盤の側面図である。 図16のK−K矢視断面図である。 ロボット加工機の正面図である。 ロボット加工機の側面図である。 図19のN−N矢視断面図である。 マシニングセンタの正面図である。 マシニングセンタの側面図である。 図22のJ−J視断面図である。 複合加工機の正面図である。 複合加工機の側面図である。 図25のM−M視断面図である。
符号の説明
1 :Y軸移動機構 2 :Y軸駆動機構 3 :X軸移動機構
4 :X軸駆動機構 5 :Z軸移動機構 6 :Z軸駆動機構
7 :主軸ユニット 8 :ベッド 8a:切屑回収部
9 :固定ベース 9a:Y保持部 9b:第1開口
9c:Y連結部 9d:Y駆保持部 10 :支持壁等
10a:支柱 10b:支持壁 10c:開口
11 :Y軸レール 12 :Yリニア軸受 14 :X軸ベース
14a:X保持部 14b:第2開口 14c:X連結部
14d:X駆保持部 14e:X支保持部 14f:Yナット保持部
15 :マシニングセンタ 16 :旋盤 17 :ロボット加工機
18 :央プルスタッド 18a:央頸部 18b:央頭部
18c:央面取部 19 :周プルスタッド 19a:周頸部
19b:周頭部 19c:周面取部 20a:把捉ベース
20b:把捉ベース 20c:把捉ベース 20d:把捉ベース
21 :Yサーボモータ 22 :Yボールネジ 23 :Y支持サポート
24 :Y固定サポート 25 :把捉ロッド 25a:周ボール
25b:周頭部空間 26 :支持壁等 26a:支柱
26b:支持壁 26c:開口 26d:切屑回収部
30 :ロッド牽引部 30a:皿バネ 30b:カラー
30c:ロックナット 30d:座金 31 :X軸レール
32 :Xリニア軸受 33 :Z軸ベース 33a:上フレーム
33b:下フレーム 33c:上下連結部 33d:Zレール受部
34 :ロッド取付部 34a:周大径部 34b:周面取部
34c:周小径部 34d:収容部 37 :複合加工機
38 :タレット 38a:ドリル 38b:フライスカッタ
39 :主軸ユニット 39a:主軸モータ 39b:Vベルト
39c:回転シリンダ 39d:チャック 40 :チャック
40a:ボルト 40b:爪 40c:プルシャフト
40d:インロー部 41 :Xサーボモータ 42 :Xボールネジ
42a:Xナット 43 :X支持サポート 44 :X固定サポート
45 :保持具 45a:保持シリンダ 45b:ロッド受部
45c:保持腕 46 :クランプ機構 46a:ボルト
46b:クランプアーム 46c:プルシャフト 46d:取付ベース
46e:位置決ピン 46f:インロー部 48 :ベース台
48a:S取付面 48b:W取付面 48c:カラー
48d:インロー部 48e:中央穴 49 :ベース台
49a:S取付面 49b:W取付面 49d:インロー面
50 :チャック 50a:爪 50b:ジョースライド
50c:プルシャフト 51 :Z軸レール 52 :Zリニア軸受
53 :上静圧ガイド 53a:軸受部 53b:回収溝
53c:堰部 53d:Oリング 54 :下静圧ガイド
54a:軸受部 54b:回収溝 54c:堰部
54d:Oリング 55 :工具 55b:フライスカッタ
55c:ドリル 55d:プルシャフト 56 :クランプ機構
56a:受け台 56b:クランプアーム 56c:プルシャフト
56d:取付ベース 56e:アームスライド 57 :ベース台
57a:空洞部 57b:凹凸カラー 57c:ピン
57d:押しアーム 57e:溝 58 :ロック機構
59 :ベース台 59a:位置決穴 59b:空洞部
59c:溝 60 :ロックピン 60a:ピストン
60b:拡張リング 60c:油道 60d:先端部
61 :Zサーボモータ 62 :Zボールネジ 62a:Zナット
62b:連結部 63 :Z固定サポート 64 :Z支持サポート
65 :主軸連結部 66 :ロックシリンダ 66a:Aポート
66b:Bポート 67 :単純ベース台 67a:S取付面
67b:W取付面 67c:逃がし穴 67d:インロー部
67e:テーパーシャフト 69a:工具台 69b:工具台
70 :ベース用マガジン 70a:ベース交換位置 71 :主軸筒
71a:作業穴 72 :ビルトインモータ 72a:軸受
72b:軸受 73 :連結シャフトA 74 :連結シャフトB
74b:下側凹部 74d:ボルト 75 :メカロック
76 :連結リング 77 :ナット 79 :工具用マガジン
79a:工具交換位置 80 :回転検知ユニット 81 :回転継手
82 :シリンダ台 83 :回転シリンダ 84 :連結ドローバ
84a:挿入穴 84b:雌ネジ 84d:穴
90 :軸 90a:取付面 90b:軸インロー部
90c:テーパー穴 90d:軸大径部 90e:軸面取部
90f:軸小径部 90g:軸空洞部 90h:位置決溝
91 :スピンドル 92 :押しロッド 92a:央ボール
92b:央頭部空間 92c:穴 92d:挿入部
92e:雄ネジ 92f:O−リング 93 :スピンドルケース
93a:軸受 93b:軸受 93c:前カバ
95 :工具 95a:テーパーシャンク 95b:工頸部
95c:工頭部 95d:工具キー 95e:切削工具
95f:回転工具 95g:回転砥石 96 :工作物
97 :コンベア 97a:Aステーション 97b:Bステーション
98 :ストッパ 99 :保持装置

Claims (36)

  1. スピンドルと、前記スピンドルに対してチャック、クランプ機構、工具(以下単に「チャック等」という。)を取り付けるための央把捉機構及び複数の周把捉機構の組み合わせであって、
    前記スピンドルは、スピンドルケースと、前記スピンドルケースに取り付けた軸受と、前記軸受により回転自由に保持した軸及び押しロッドを有するものとし、
    前記軸の前側にはチャック等を取り付けるための取付面を設け、前記軸はその中心を貫通する軸空洞部を有するものとし、前記軸空洞部の前側の端部近傍又は端部から適宜離れた位置に軸大径部を設け、また前記軸大径部の後側に軸小径部を設け、
    前記押しロッドの前側の端部を円筒形状とし、複数の穴を明けて央ボールを設け、前記央ボールを法線方向に移動可能に保持し、前記央ボールの後側に央頭部空間を設け、さらに前記押しロッドを前記軸空洞部に挿入してなる前記スピンドルとし、
    前記央把捉機構は、央握り機構と央プルスタッドとからなるものとし、また前記央握り機構は前記軸大径部、前記軸小径部、前記押しロッド及び前記央ボールとからなるものとし、さらに前記央プルスタッドは央頸部と央頭部を有するものとし、
    前記押しロッドの前記央ボールを前記軸大径部の中に位置させ、前記央握り機構を開放状態にして、前記央プルスタッドを前記央握り機構に挿入すると、前記央頭部が前記押しロッドの前記央ボールを法線方向外側に押し、前記央ボールの間の隙間を広げて通過して前記央頭部空間の中まで入り、その後前記央頭部と前記央ボールが共に前記軸小径部の中に位置する状態に移動したときに、前記央ボールが法線方向内側に移動して前記央頭部をつかみ、前記央頭部を前記央握り機構で把捉した状態である、把捉状態になるように構成した前記央把捉機構とし、
    前記周把捉機構は、周握り機構と周プルスタッドとからなるものとし、また前記周握り機構は把捉ロッドを有するロッド牽引部及び前記ロッド牽引部を取り付けるためのロッド取付部とからなるものとし、さらに前記周プルスタッドは周頸部と周頭部を有するものとし、
    前記把捉ロッドの片側の端部を円筒形状として複数の穴を明けて周ボールを設け、前記周ボールを法線方向に移動可能に保持し、前記周ボールの奥側に周頭部空間を設け、また前記ロッド取付部は周大径部と前記周大径部の奥に設けた周小径部を有するものとし、また前記ロッド牽引部は前記把捉ロッドを押し引きするか、又は、前記把捉ロッドを前記周大径部から前記周小径部に向かう方向に牽引する構成とし、
    前記把捉ロッドの前記周ボールを前記周大径部の中に位置させ、前記周握り機構を開放状態にして、前記周プルスタッドを前記周握り機構に挿入すると、前記周頭部が前記把捉ロッドの前記周ボールを法線方向外側に押し、前記周ボールの間の隙間を広げて通過して前記周頭部空間の中まで入り、その後前記周頭部と前記周ボールが共に前記周小径部の中に位置する状態に移動したときに、前記周ボールが法線方向内側に移動して前記周頭部をつかみ、前記周頭部を前記周握り機構で把捉した状態である、把捉状態になるように構成した前記周把捉機構とする。
  2. 請求項1に記載したスピンドルと央把捉機構及び複数の周把捉機構の組み合わせであって、前記スピンドルの軸の前側の端部近傍の軸空洞部をテーパー穴とし、前記テーパー穴の後側に軸大径部と軸小径部を設け、
    押しロッドの央ボールを前記軸大径部の中に位置させ、央握り機構を開放状態にして、前記テーパー穴に工具のテーパーシャンクを挿入すると、前記工具の工頭部が押しロッドの前記央ボールを法線方向外側に押し、央ボールの間の隙間を広げて通過して前記央頭部空間の中まで入り、その後前記工具のテーパーシャンクの挿入を完了したときに、前記工頭部と前記央ボールが共に前記軸小径部の中に位置する状態に移動し、前記央ボールが法線方向内側に移動して前記工頭部をつかみ、前記工頭部を前記央握り機構で把捉した状態である、把捉状態になるように構成したことを特徴とする、前記スピンドルと前記央把捉機構と複数の前記周把捉機構の組み合わせ。
  3. スピンドルケースと、前記スピンドルケースに取り付けた軸受と、前記軸受により回転自由に保持した軸及び押しロッドを有するスピンドルであって、前記軸の前側にはチャック等を取り付けるための取付面を設け、
    前記軸はその中心を貫通する軸空洞部を有するものとし、前側の端部近傍又は端部から適宜離れた位置に軸大径部を設け、前記軸大径部の後側に軸小径部を設け、また前記押しロッドの前側の端部を円筒形状とし、複数の穴を明けて央ボールを設け、前記央ボールを法線方向に移動可能に保持し、前記央ボールの後側に央頭部空間を設け、さらに前記軸空洞部に前記押しロッドを挿入し、
    前記軸大径部、前記軸小径部、前記押しロッド及び前記央ボールとからなる央握り機構を構成すると共に、さらに周把捉機構の片方を構成する周プルスタッド、又は、前記周把捉機構の他方を構成する周握り機構のいずれかを複数、前記軸の前記取付面に取り付けたことを特徴とする前記スピンドル。
  4. 請求項3に記載したスピンドルであって、軸の前側の端部近傍の軸空洞部をテーパー穴とし、前記テーパー穴の後側に軸大径部と軸小径部を設け、
    押しロッドの央ボールを前記軸大径部の中に位置させ、央握り機構を開放状態にして、前記テーパー穴に工具のテーパーシャンクを挿入すると、前記工具の工頭部が押しロッドの前記央ボールを法線方向外側に押し、央ボールの間の隙間を広げて通過して前記央頭部空間の中まで入り、その後前記工具のテーパーシャンクの挿入を完了したときに、前記工頭部と前記央ボールが共に前記軸小径部の中に位置する状態に移動し、前記央ボールが法線方向内側に移動して前記工頭部をつかみ、前記工頭部を前記央握り機構で把捉した状態である、把捉状態になるように構成したことを特徴とする前記スピンドル。
  5. 請求項3又は請求項4のいずれかに記載したスピンドルであって、周把捉機構の片方を構成する周プルスタッドを軸の取付面に取り付けたことを特徴とする前記スピンドル。
  6. 請求項3〜請求項5のいずれかに記載したスピンドルと、前記スピンドルを取り付ける主軸筒と、前記スピンドルの軸を回転駆動するモータと、前記スピンドルの押しロッドを押し引きする回転シリンダを有する主軸ユニットであって、
    前記回転シリンダで押したときに、前記押しロッドの央ボールがスピンドルの軸の軸大径部の中に位置して、央握り機構が開放状態となり、また前記回転シリンダで引いたときに、前記押しロッドの前記央ボールが軸小径部の中に位置して、前記央握り機構が把捉状態になるように構成したことを特徴とする主軸ユニット。
  7. 請求項5に記載したスピンドルに着脱可能なチャックであって、前記スピンドルへの取付面側に周大径部を配置して複数のロッド取付部を設け、また前記ロッド取付部にロッド牽引部を取り付けて周握り機構を構成し、また前記ロッド牽引部はバネにより把捉ロッドを牽引する構成とし、
    さらに前記チャックの前記スピンドルへの取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、前記プルシャフトを前記チャックのジョースライドに連結したことを特徴とする前記チャック。
  8. 請求項7に記載したチャックと前記チャックを保持するための保持具の組み合わせであって、前記保持具は保持シリンダと、保持腕と、前記保持シリンダにより押し引きされる複数のロッド受部とからなるものとし、
    前記ロッド受部により前記チャックに設けたロッド牽引部の把捉ロッドを支え、前記保持腕により前記チャックを押さえつつ、前記保持シリンダにより前記ロッド受部を押すことにより前記把捉ロッドを押して、前記把捉ロッドの周ボールがロッド取付部の周大径部の中に位置して、前記チャックの周握り機構が開放状態になるよう構成したことを特徴とする前記チャックと前記保持具の組み合わせ。
  9. 請求項5に記載したスピンドルに取り付け可能なクランプ機構であって、前記スピンドルに取り付ける取付ベースと、工作物を把握するためのクランプアームを有するものとし、前記取付ベースの前記スピンドルへの取付面側に周大径部を配置して複数のロッド取付部を設け、また前記ロッド取付部にロッド牽引部を取り付けて周握り機構を構成し、また前記ロッド牽引部はバネにより把捉ロッドを牽引する構成とし、
    さらに前記スピンドルへの取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、前記プルシャフトを前記クランプアームに連結したことを特徴とする前記クランプ機構。
  10. 請求項9に記載したクランプ機構と前記クランプ機構を保持するための保持具の組み合わせであって、前記保持具は保持シリンダと、保持腕と、前記保持シリンダにより押し引きされる複数のロッド受部とからなるものとし、
    前記ロッド受部により前記クランプ機構に設けたロッド牽引部の把捉ロッドを支え、前記保持腕により前記クランプ機構の取付ベースを押さえつつ、前記保持シリンダにより前記ロッド受部を押すことにより前記把捉ロッドを押して、前記把捉ロッドの周ボールがロッド取付部の周大径部の中に位置して、前記クランプ機構の周握り機構が開放状態になるよう構成したことを特徴とする前記クランプ機構と前記保持具の組み合わせ。
  11. 請求項5に記載したスピンドルに取り付け可能な把捉ベースであって、前記把捉ベースはベース台を有するものとし、前記ベース台はスピンドルへの取付面であるS取付面と、前記S取付面側に周大径部を配置して設けた複数のロッド取付部と、前記S取付面の反対側の面であるW取付面を有するものとし、
    前記ロッド取付部にロッド牽引部を取り付けて周握り機構を構成し、さらに前記W取付面にチャック等を取り付け可能に構成したことを特徴とする前記把捉ベース。
  12. 請求項5に記載したスピンドルに取り付け可能な把捉ベースであって、前記把捉ベースはベース台を有するものとし、前記ベース台はスピンドルへの取付面であるS取付面と、前記S取付面側に周大径部を配置して設けた複数のロッド取付部と、前記S取付面の反対側の面であるW取付面及び空洞部を有するものとし、
    前記ロッド取付部にロッド牽引部を取り付けて周握り機構を構成し、また前記S取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、さらに前記空洞部にピンと押しアームを取り付け、前記ピンを中心として前記押しアームが揺動するようにし、
    前記プルシャフトの移動に伴い前記押しアームの片方の端部が押され、前記押しアームの他方の端部が前記ロッド牽引部の把捉ロッドを押し、前記把捉ロッドの周ボールが前記周大径部の中に移動して、前記周握り機構が開放状態になるよう構成し、
    さらに前記W取付面にチャック等を取り付け可能に構成したことを特徴とする前記把捉ベース。
  13. 請求項11に記載した把捉ベースのベース台に中央穴を設け、前記ベース台のW取付面にチャックを取り付け、前記ベース台のS取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、前記チャックのジョースライドと前記プルシャフトとを、前記中央穴を通して連結したことを特徴とする、前記把捉ベースと前記チャックの組み合わせ。
  14. 請求項12に記載した把捉ベースと、チャックの組み合わせであって、前記把捉ベースのベース台のS取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、前記チャックのジョースライドと前記プルシャフトとを、前記ベース台の空洞部を通して連結したことを特徴とする、前記把捉ベースと前記チャックの組み合わせ。
  15. 請求項13又は請求項14のいずれかに記載した把捉ベースとチャックの組み合わせに対して、さらにロック機構を加えた組み合わせであって、前記把捉ベースは位置決穴を設けたベース台を有するものとし、
    前記ロック機構はロックシリンダと、ピストンを有するロックピンとからなるものとし、前記ロック機構をスピンドルの前カバ、スピンドルケース又は主軸筒など、回転することはないが主軸ユニットの移動と共に移動する部分のいずれかに取り付け、
    所定の位置に前記位置決穴付の前記ベース台を停止させ、前記ロックシリンダにより前記ロックピンを移動させ、前記位置決穴に前記ロックピンの先端部を挿入する構成としたことを特徴とする、前記把捉ベースと前記チャックと前記ロック機構の組み合わせ。
  16. 請求項15に記載した把捉ベースとチャックとロック機構の組み合わせにおいて、前記ロック機構のロックピンに拡張リングを設け、前記ロックピンと共に前記拡張リングを位置決穴に挿入し、ロックシリンダの油圧を前記拡張リングの内側に送り、前記拡張リングを拡張させる構成としたことを特徴とする、前記把捉ベースと前記チャックと前記ロック機構の組み合わせ。
  17. 請求項11に記載した把捉ベースのベース台に中央穴を設け、前記ベース台のW取付面にクランプ機構を取り付け、前記クランプ機構は前記W取付面に取り付ける取付ベースと、工作物を把握するためのクランプアームを有するものとし、
    前記ベース台のS取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、前記クランプアームと前記プルシャフトとを、前記中央穴を通して連結したことを特徴とする、前記把捉ベースと前記クランプ機構の組み合わせ。
  18. 請求項12に記載した把捉ベースと、クランプ機構の組み合わせであって、前記把捉ベースのベース台のW取付面にクランプ機構を取り付け、前記クランプ機構は前記W取付面に取り付ける取付ベースと、工作物を把握するためのクランプアームを有するものとし、
    前記ベース台のS取付面側に央プルスタッドを有するプルシャフトを設け、前記クランプアームと前記プルシャフトとを、前記ベース台の空洞部を通して連結したことを特徴とする、前記把捉ベースと前記クランプ機構の組み合わせ。
  19. 請求項17又は請求項18のいずれかに記載した把捉ベースとクランプ機構の組み合わせに対して、さらにロック機構を加えた組み合わせであって、前記把捉ベースは位置決穴を設けたベース台を有するものとし、
    前記ロック機構はロックシリンダと、ピストンを有するロックピンとからなるものとし、前記ロック機構をスピンドルの前カバ、スピンドルケース又は主軸筒など、回転することはないが主軸ユニットの移動と共に移動する部分のいずれかに取り付け、
    所定の位置に前記位置決穴付の前記ベース台を停止させ、前記ロックシリンダにより前記ロックピンを移動させ、前記位置決穴に前記ロックピンの先端部を挿入する構成としたことを特徴とする、前記把捉ベースと前記クランプ機構と前記ロック機構の組み合わせ。
  20. 請求項19に記載した把捉ベースとクランプ機構とロック機構の組み合わせにおいて、前記ロック機構のロックピンに拡張リングを設け、前記ロックピンと共に前記拡張リングを位置決穴に挿入し、ロックシリンダの油圧を前記拡張リングの内側に送り、前記拡張リングを拡張させる構成としたことを特徴とする、前記把捉ベースと前記チャックと前記ロック機構の組み合わせ。
  21. 請求項11又は請求項12のいずれかに記載した把捉ベースと工具の組み合わせであって、前記把捉ベースのベース台のW取付面に工具を取り付け、前記ベース台のS取付面に央プルスタッドを有するプルシャフトを取り付けたことを特徴とする、前記把捉ベースと前記工具の組み合わせ。
  22. 請求項5に記載したスピンドルに取り付け可能な、周握り機構を持たない単純ベース台と工具の組み合わせであって、前記単純ベース台は前記スピンドルへの取付面であるS取付面と、前記S取付面の反対側の面であるW取付面を有するものとし、
    前記W取付面に工具を取り付け、前記単純ベース台のS取付面に央プルスタッドを有するテーパーシャフトを取り付け、さらに前記S取付面に複数の逃がし穴を設けたことを特徴とする、前記単純ベース台と前記工具の組み合わせ。
  23. 請求項6に記載した主軸ユニットを有する工作機械であって、主軸軸線方向であるZ軸方向に前記主軸ユニットを移動させるZ軸移動機構を有し、かつ、前記Z軸と直角方向であるX軸方向に前記主軸ユニットを移動させるX軸移動機構、若しくは、前記Z軸及び前記X軸に対して直角方向であるY軸方向に前記主軸ユニットを移動させるY軸移動機構の内のいずれかを有するか、又は、前記X軸移動機構と前記Y軸移動機構の両方を有するものとし、前記Z軸移動機構、前記X軸移動機構、前記Y軸移動機構の移動を数値制御したことを特徴とするCNC工作機械。
  24. 請求項23に記載したCNC工作機械であって、
    プルシャフトと周握り機構を有するチャック、前記チャックと保持具の組み合わせ、把捉ベースとチャックの組み合わせ、
    以上の内のいずれかを有するものとし、それぞれのチャックを主軸ユニットに対して着脱可能に配置したことを特徴とするCNC工作機械。
  25. 請求項23に記載したCNC工作機械であって、
    プルシャフトと周握り機構を有するクランプ機構、前記クランプ機構と保持具の組み合わせ、把捉ベースとクランプ機構の組み合わせ、
    以上の内のいずれかを有するものとし、それぞれのクランプ機構を主軸ユニットに対して着脱可能に配置したことを特徴とするCNC工作機械。
  26. 請求項23に記載したCNC工作機械であって、把捉ベースとチャックとロック機構の組み合わせを有するものとし、
    前記ロック機構を主軸ユニットの主軸筒、スピンドルの前カバ、スピンドルケースなど、回転することはないが主軸ユニットの移動と共に移動する部分のいずれかに取り付け、
    前記把捉ベースと前記チャックの組み合わせを適宜配置し、前記チャックを前記主軸ユニットに対して着脱可能に構成したことを特徴とするCNC工作機械。
  27. 請求項23に記載したCNC工作機械であって、把捉ベースとクランプ機構とロック機構の組み合わせを有するものとし、
    前記ロック機構を主軸ユニットの主軸筒、スピンドルの前カバ、スピンドルケースなど、回転することはないが主軸ユニットの移動と共に移動する部分のいずれかに取り付け、
    前記把捉ベースと前記クランプ機構の組み合わせを適宜配置し、前記クランプ機構を前記主軸ユニットに対して着脱可能に構成したことを特徴とするCNC工作機械。
  28. 請求項23に記載したCNC工作機械であって、
    工具マガジン、把捉ベースと工具の組み合わせ又は単純ベース台と工具の組み合わせ、の内の少なくともいずれかを有するものとし、
    前記工具マガジンで保管する工具、前記把捉ベースと工具の組み合わせ又は前記単純ベース台と工具の組み合わせを適宜配置し、主軸ユニットに対して着脱可能に構成したことを特徴とする前記CNC工作機械。
  29. 請求項23〜請求項28のいずれかに記載したCNC工作機械において、前記CNC工作機械の有するメインの主軸ユニットに対向させて、さらに第2の主軸ユニットを設けたことを特徴とする前記CNC工作機械。
  30. 請求項29に記載したCNC工作機械において、第2の主軸ユニットが請求項6に記載した主軸ユニットであることを特徴とする前記CNC工作機械。
  31. 請求項23〜請求項30のいずれかに記載したCNC工作機械において、主軸ユニットを移動させることにより前記主軸ユニットで把捉した工作物が移動する全範囲を加工空間とし、前記加工空間に切削工具、回転工具、回転砥石のいずれかを取り付けたことを特徴とする前記CNC工作機械。
  32. 請求項23〜請求項31のいずれかに記載したCNC工作機械において、複数の種類の工具を保持するタレットを設け、前記タレットが保持する前記工具の少なくとも一部を加工空間に配置するよう構成したことを特徴とする前記CNC工作機械。
  33. 請求項23〜請求項32のいずれかに記載したCNC工作機械において、複数の保管部を有するベース用マガジンを設け、
    把捉ベースとチャックの組み合わせ、把捉ベースとクランプ機構の組み合わせ、把捉ベースと工具の組み合わせ、単純ベース台と工具の組み合わせ、
    以上の内のいずれか2つ以上の組み合わせを設け、前記把捉ベースのベース台や前記単純ベース台の外形の一部を共通の形状として、前記共通の形状の部分を前記保管部で保持することにより、前記2つ以上の組み合わせを前記ベース用マガジンに保管する構成にしたことを特徴とする前記CNC工作機械。
  34. 請求項23〜請求項33のいずれかに記載したCNC工作機械において、互いに向き合う2つの側面に開口を設け、前記開口を貫通してコンベアを取り付けたことを特徴とする
    前記CNC工作機械。
  35. 請求項34に記載したCNC工作機械を複数台並べ、各コンベア上を乗り継いで工作物を搬送するように構成したことを特徴とする加工ライン。
  36. 請求項23〜請求項33のいずれかに記載したCNC工作機械であって、互いに向き合う2つの側面に開口を設けたCNC工作機械を複数台並べ、複数の前記CNC工作機械を貫通するコンベアを取り付けたことを特徴とする加工ライン。
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