JPS643606Y2 - - Google Patents

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JPS643606Y2
JPS643606Y2 JP13659084U JP13659084U JPS643606Y2 JP S643606 Y2 JPS643606 Y2 JP S643606Y2 JP 13659084 U JP13659084 U JP 13659084U JP 13659084 U JP13659084 U JP 13659084U JP S643606 Y2 JPS643606 Y2 JP S643606Y2
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collet
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chuck
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Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、直径が複数種類に異なる外周面もし
くは内周面と、中心線にほぼ直角で互に反対向き
の第一肩面および第二肩面とを有する対象物を保
持するためのチヤツクに関するものである。
従来の技術 外周面もしくは内周面を有する対象物を保持す
るために、(1)内周面もしくは外周面にテーパガイ
ド面を備えたテーパ部材と、(2)外周面もしくは内
周面のいずれか一方に前記テーパガイド面に対応
した対応テーパ面が形成され、他方に対象物の外
周面もしくは内周面に押し付けられる作用面が形
成されるとともに、軸方向のすり割溝が複数本形
成されて弾性的に縮径もしくは拡径が可能なコレ
ツトと、(3)前記テーパ部材と前記コレツトとを軸
方向に相対移動させ、前記テーパガイド面と対応
テーパ面とを押し付けてコレツトを縮径もしくは
拡径させる駆動装置とを備えたコレツトチヤツク
が従来から用いられている。このようなチヤツク
においては、駆動装置によつてテーパ部材とコレ
ツトとが相対移動させられることにより、コレツ
トが縮径もしくは拡径させられてその作用面が対
象物の外周面もしくは内周面に押し付けられ、対
象物が迅速にクランプされる。このため、例えば
多量生産ラインにおいて多数の対象物を取り扱う
場合などに好都合である。
また、コレツトまたはそれとは別体の受け部材
に、対象物の肩面に当接して対象物のコレツトに
対する嵌合深さを規定する受け面を設ける一方、
対象物の上記肩面とは反対向きの肩面に係合して
対象物を上記受け面に押え付けて固定する押え爪
を設けることが行われている。このようにすれば
対象物のコレツトからの抜出しを防止することが
できて重切削が可能となるとともに、対象物の保
持剛性が増大して加工精度が向上するのである。
考案が解決しようとする問題点 一方、近年、需要者の好みは多様化しつつあ
り、従来の一種多量生産から多種少量生産が望ま
れるようになりつつある。これに対し、上記チヤ
ツクはコレツトの作用面の直径寸法および押え爪
の位置等によつて保持し得る対象物の種類が限定
されるため、予め取り扱うべき対象物の種類に応
じて複数種類のチヤツクを用意しておき、対象物
の種類が変更される毎にチヤツクを交換すること
により、多種少量生産に対処しているのが実情で
ある。しかしながら、このように対象物の種類が
変更される毎にチヤツク交換を行うことは煩わし
く、また、生産ライン等の稼働率の低下を招いて
生産能率向上の妨げとなつていた。
問題点を解決するための手段 上記問題を解決するために、本考案は、直径が
複数種類に異なる外周面もしくは内周面と、中心
線にほぼ直角で互に反対向きの第一肩面および第
二肩面とを有する対象物を保持するためのチヤツ
クを、(a)対象物の外周面を保持する場合には内周
面に、対象物の内周面を保持する場合には外周面
に、それぞれテーパガイド面を備えたテーパ部材
と、(b)外周面もしくは内周面のいずれか一方に前
記テーパガイド面に対応した対応テーパ面が形成
され、他方に直径が異なる複数の同心円筒上に位
置する複数段の作用面が形成されるとともに、軸
方向のすり割溝が複数本形成されて弾性的に縮径
もしくは拡径が可能なコレツトと、(c)そのコレツ
トまたはそれとは別体の受け部材に前記複数段の
作用面のそれぞれに対応して設けられ、各作用面
によつて保持される対象物の前記第一肩面に当接
してその対象物の前記コレツトに対する嵌合深さ
を規定する複数個の受け面と、(d)前記テーパ部材
と前記コレツトとを軸方向に相対移動させ、前記
テーパガイド面と対応テーパ面とを押し付けてコ
レツトを縮径もしくは拡径させる第一駆動装置
と、(e)前記コレツトの中心線に平行に配設された
軸部材と、(f)その軸部材を回転および軸方向の移
動可能に保持する軸部材保持体と、(g)前記軸部材
の軸部材保持体から突出した部分からその軸部材
の半径方向へ延び出た押え爪と、(h)前記軸部材を
それの回転を許容しつつ軸方向に移動させる第二
駆動装置と、(i)前記軸部材と前記軸部材保持体と
のいずれか一方に設けられたカム溝と他方に設け
られたカムフオロワとから成り、カム溝が、(a)軸
部材の軸方向に対して斜めに延び、軸部材が前記
第二駆動装置により軸方向に移動させられるのに
伴つてその軸部材を回転させ、前記押え爪を旋回
させつつ前記複数個の受け面の一つに前記第一肩
面が受けられた対象物の前記第二肩面に接近さ
せ、その第二肩面の手前においてその第二肩面の
特定部分に対向させる斜め溝と、(b)その斜め溝の
終端から前記軸方向と平行に延び、軸部材が第二
駆動装置によりさらに軸方向に移動させられるの
に伴つて、押え爪を旋回させることなく移動させ
て前記特定部分に係合させる軸方向溝とを前記受
け面の各々に対応して一組ずつ、一組の軸方向溝
の終端から次の一組の斜め溝が延びる状態で有す
るカム溝であるカム機構とを含むように構成した
ことを要旨とするものである。
作 用 以上のように構成されたチヤツクは次のように
作用する。
先ず、外周面を備えた対象物を保持するチヤツ
ク、すなわちテーパ部材の内周面にテーパガイド
面が、コレツトの外周面にそのテーパガイド面に
対応する対応テーパ面がそれぞれ形成され、かつ
コレツトの内周面に複数段の作用面が形成されて
いるチヤツクにおいては、所定の対象物をコレツ
トの内部に挿入すると、そのコレツトの内周面に
形成された複数段の作用面に対応して設けられた
複数個の受け面のうち、対象物の種類に対応する
受け面上にその対象物の第一肩面が当接する。こ
れにより、対象物のコレツトに対する嵌合深さが
規定されて、複数段の作用面のうちその対象物を
保持すべき作用面に対応する位置に対象物が位置
決めされる。
そして、この状態において、第一駆動装置によ
つてテーパ部材とコレツトとが軸方向に相対移動
させられると、テーパ部材のテーパガイド面とコ
レツトの対応テーパ面とが押し付けられてコレツ
トが縮径し、その作用面が対象物の外周面に押し
付けられて対象物がクランプされる。また、第二
駆動装置によつてコレツトの中心線に平行に配設
された軸部材が軸部材保持体に対して軸方向に平
行に移動させられると、その軸部材がまずカム溝
の斜め溝とカムフオロワとの共同作用によつて回
転させられ、それに伴つて、押え爪が、旋回させ
られつつ当該対象物の第二肩面に接近させられる
とともにその第二肩面の手前においてその第二肩
面の特定部分に対向させられる。そして、第二駆
動装置によつて軸部材がさらに軸方向に移動させ
られると、軸部材がカム溝の軸方向溝とカムフオ
ロワとの共同作用によつて回転させられることな
くさらに軸方向に移動させられ、それに伴つて、
押え爪が旋回させられることなく軸方向に移動さ
せられて、押え爪が第二肩面の特定部分にその特
定部分にほぼ直角に係合させられ、これにより、
対象物のそれの中心線方向に関する位置が押え爪
と受け部材とによつて規定される。
なお、上述の、軸部材および押え爪についての
説明は、押え爪のうち対象物の第二肩面の特定部
分に係合すべき部分である係合部をその特定部分
に係合させた場合にカムフオロワが係合する軸方
向溝と、押え爪の係合部を対象物から退避させた
場合にカムフオロワが係合する斜め溝とが同一の
組のカム溝に属する場合、すなわち、それら軸方
向溝と斜め溝とが共に一連のカム溝のうちの先頭
の組に属する場合についてであるから、その軸方
向溝が先頭の組より末尾側の組に属して、それら
軸方向溝および斜め溝が同一の組のカム溝に属し
ない場合には、押え爪が旋回させられつつ軸方向
に移動させられる状態と、旋回させられることな
く軸方向に移動させられる状態とが交互に複数回
繰り返された後に押え爪が第二肩面の特定部分に
係合させられるに至る。
また、上述の場合において、先端の組の斜め溝
の始端(軸方向溝が延び出る終端とは反対側の
端)から末尾側とは反対側にかつ軸部材の軸方向
に平行に延び出る事前溝を設け、軸部材を移動さ
せる前の段階においてその事前溝にカムフオロワ
を係合させることによつて退避状態を得ることが
できる。このようにすれば、第二駆動装置によつ
て軸部材を軸方向に移動させる前における軸部材
の軸方向の初期位置が多少ばらついても押え爪は
旋回しないから、対象物をコレツトの内部に挿入
する際に、軸部材の初期位置がばらついて押え爪
の係合部が正規の退避位置から外れ、そのため
に、対象物をスムーズに挿入できないという事態
の発生が回避される。
一方、内周面を備えた対象物を保持するチヤツ
ク、すなわちテーパ部材の外周面にテーパガイド
面が、コレツトの内周面にそのテーパガイド面に
対応する対応テーパ面がそれぞれ形成され、かつ
コレツトの外周面に複数段の作用面が形成されて
いるチヤツクにおいては、所定の対象物をコレツ
トの外周部に嵌め入れると、そのコレツトの外周
面に形成された複数段の作用面に対応して設けら
れた複数個の受け面のうち、対象物の種類に対応
する受け面上にその対象物の第一肩面が当接す
る。これにより、対象物のコレツトに対する嵌合
深さが規定され、その対象物を保持すべき作用面
に対応する位置に対象物が位置決めされる。そし
て、第一駆動装置および第二駆動装置が作動させ
られることにより、コレツトが拡径させられてそ
の作用面が対象物の内周面に押し付けられ、その
対象物がクランプされるとともに、押え爪が第二
肩面の特定部分に係合させられ、対象物が押え爪
と受け部材とによつて固定される。
考案の効果 したがつて、本考案に従えば、コレツトに形成
された複数段の作用面およびその作用面に対応し
て設けられた複数個の受け面によつて複数種類の
対象物を保持し得るため、対象物が変更される毎
に煩わしいコレツト交換を行う必要がなくなつ
て、生産ライン等の稼働率が向上するという効果
が得られる。
また、本考案においては、軸部材の移動位置に
応じて軸部材の回転量が変わり、ひいては押え爪
の旋回量が変わるから、対象物の種類によつて対
象物の第二肩面の特定部分の、対象物の中心線か
らの半径方向距離や、中心線を中心とする回転方
向の位置が異なつても、予めカム溝の形状を適当
に決めておけば、対象物を交換する毎に、これか
ら保持される対象物に合わせて作業者がいちいち
軸部材、軸部材保持体あるいは押え爪を交換する
ことが不要となり、このことによつても、作業者
の手間が省略できて生産ライン等の稼働率が向上
するという効果が得られる。
また、本考案においては、押え爪を旋回させつ
つ軸部材の軸方向に移動させるために、軸部材に
与えられた直線運動からそれの軸心まわりの回転
運動を生じさせるカム機構が採用されているか
ら、軸部材の軸方向移動専用の駆動装置を設けさ
えすれば旋回専用の駆動装置が不要となり、装遅
コストが節減されるとともに、軸部材の移動量に
対する押え爪の旋回量が比較的広範囲にわたつて
任意に設定できるから、押え爪の目標係合位置を
比較的自由に設定できるという効果が得られる。
また、押え爪が第二肩面の特定部分に接触する
ときには、押え爪は旋回しないでその特定部分に
ほぼ直角な方向から接近して接触するに至るか
ら、押え爪の特定部分への接触時に第二肩面が押
え爪で擦られることがなくなり、第二肩面に擦り
傷が付くことがないという効果が得られる。
また、対象物は、それの第一肩面が受け面に受
けられた状態で押え爪が第二肩面に係合させられ
ることにより固定されるから、対象物の中心線方
向に沿つた移動が阻止され、対象物のチヤツクか
らの抜出しが確実に防止され得るという効果が得
られる。
実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。なお、以下の実施例では本考案に係
るチヤツクが施盤の主軸に取り付けられた場合に
ついて説明する。
第1図は本実施例のチヤツクの縦断面図であ
り、第2図はそのチヤツクを先端側から見た正面
図である。また、第3図は第1図の−断面図
である。これらの図において、10は図示しない
モータによつて軸心まわりに回転駆動される旋盤
の主軸であり、その中心部には挿通孔12が形成
されている。主軸10の先端部には、第一ボデイ
14および第二ボデイ16から成るチヤツクボデ
イ18が固定されている。第一ボデイ14は有底
円筒形状を成していて、ボルト20により主軸1
0に対して同心的に固定されており、その底部に
は前記主軸10の挿通孔12内に挿入される小径
突部22が一体に設けられている。また、第二ボ
デイ16は第一ボデイ14の円筒部とほぼ同一寸
法の円筒形状を成していて、その後端面が第一ボ
デイ14の先端面に同心的に当接させられた状態
で第一ボデイ14にボルト24によつて固定され
ており、その円筒内の中間部には円環状の内向き
フランジ26が一体に設けられている。なお、上
記第一ボデイ14に設けられた小径突部22の中
心部には、挿通孔28が形成されている。
チヤツクボデイ18の先端面の内周側には、円
環状のテーパ部材30がボルト32によつて固定
されており、そのテーパ部材30の内周面34は
先端側程直径が漸増するテーパガイド面とされて
いる。また、チヤツクボデイ18の先端側円筒内
には、有底円筒状を成すコレツト36が軸方向に
摺動可能に嵌合されており、そのコレツト36の
先端側の外周面38は先端側程直径が漸増するよ
うに形成されて、上記テーパ部材30の内周面3
4に対応する対応テーパ面とされている。コレツ
ト36の円筒部には軸方向のすり割溝40が6本
形成されているとともに、そのすり割溝40によ
つて六つに分割された部分円筒部の基端部にはそ
れぞれ円周方向両側から切欠42が形成されてい
て、個々の部分円筒部の先端部が中心側へ縮径す
ることが可能とされている。
上記六つの部分円筒部のうち円周方向において
一つおきに位置する三つの部分円筒部の先端部に
は、対象物として複数種類(本実施例では3種
類)の被加工物46a,46bおよび46cを把
持し得る把持爪48が設けられている。すなわ
ち、本実施例のチヤツクが保持すべき3種類の被
加工物46a,46bおよび46cは、それぞれ
異なる外径寸法を有する外向きフランジ50a,
50bおよび50cを備えており、把持爪48に
は、その外向きフランジ50a,50bおよび5
0cの外径寸法より僅かに大きい内径を有する三
つの内周面52a,52bおよび52cが、同心
的にかつ直径の大きいものほど先端側に位置する
ように階段状に設けられているのである。これら
内周面52a,52bおよび52cが、コレツト
36の内周面に形成された直径が異なる複数の同
心円筒上に位置する複数段の作用面を成してい
る。なお、各内周面52a,52bおよび52c
の先端側角部にはそれぞれ面取りが施されてい
て、コレツト36内への被加工物46a,46b
および46cの挿入が容易とされている。
以上のように構成されたコレツト36は、頭部
が円柱形状を成すねじ部材54によつて第一ドロ
ーバ56の先端に固定されており、その第一ドロ
ーバ56は、前記第一ボデイ14の挿通孔28内
に軸方向へ移動可能に嵌合された第二ドローバ5
8の挿通孔60内に、同じく軸方向へ移動可能に
嵌合されている。そして、この第一ドローバ56
が図示しない流体圧シリンダもしくはモータ駆動
のボールねじ等によつて引かれると、コレツト3
6はチヤツクボデイ18内を後退させられ、その
時対応テーパ面を成すコレツト36の外周面38
がテーパガイド面を成すテーパ部材30の内周面
34に押し付けられてコレツト36は縮径させら
れ、三つの把持爪48の内周面52a,52bも
しくは52cが被加工物46a,46bもしくは
46cの外周面に押し付けられてこれを把持す
る。この第一ドローバ56およびその第一ドロー
バ56を軸方向へ移動させる流体圧シリンダ等
が、テーパ部材30とコレツト36とを軸方向に
相対移動させる第一駆動装置を成している。
上記コレツト36の円筒部内には受け部材62
が収容されている。受け部材62は複数の取付部
材64を介してボルト66によつて前記第二ボデ
イ16の内向きフランジ26に固定されており、
その取付部材64はコレツト36の底部に形成さ
れた円孔68内に軸方向の相対移動可能に嵌合さ
れている。受け部材62の外周部であつて、コレ
ツト36の六つの部分円筒部のうち前記把持爪4
8が設けられていないものに対応する三箇所に
は、それぞれそれらの部分円筒部に沿つて先端側
へ延び出す突部70が一体に設けられている。突
部70の内側には階段状の段部が設けられて、前
記被加工物46aおよび46bの外向きフランジ
50aおよび50bの一方の端面にそれぞれ当接
してそれらのコレツト36に対する嵌合深さを規
定し、それら被加工物46aおよび46bをそれ
ぞれ把持爪48の内周面52aおよび52bによ
つて良好に把持し得る位置に位置決めする端面7
2aおよび72bが形成されている。また、突部
70の先端面74は、被加工物46cの外向きフ
ランジ50cの一方の端面に当接してそれのコレ
ツト36に対する嵌合深さを規定し、その被加工
物46cを把持爪48の内周面52cによつて良
好に把持し得る位置に保持するようになつてい
る。すなわち、これら端面72a,72bおよび
先端面74は、把持爪48の内周面52a,52
bおよび52cにそれぞれ対応して設けられた受
け面を成しているのであり、被加工物46a,4
6bおよび46cの外向きフランジ50a,50
bおよび50cの一方の端面は、それぞれ被加工
物46a,46bおよび46cの中心線にほぼ直
角に形成されて上記受け面に当接する第一肩面を
成している。なお、先端面74および端面72b
の内側角部にはそれぞれ面取りが施されていて、
被加工物46bおよび46aの挿入が容易とされ
ている。
上記受け部材62の中心部には円孔76が形成
されていて前記ねじ部材54の円柱状頭部が摺動
可能に嵌合されているとともに、その円孔76の
前側開口端部には取付穴78が形成されて、被加
工物46a,46bおよび46cの中心を位置決
めしてチヤツク内へ案内する位置決め部材80が
固定されている。そして、それらねじ部材54お
よび位置決め部材80にはそれぞれ軸方向に貫通
孔82および84が形成されていて、被加工物4
6a,46bおよび46cの加工時に切削液また
はエアーを供給するようになつている。
一方、前記第二ボデイ16の円筒部であつて、
受け部材62の突部70が設けられている部分に
ほぼ対応する三箇所には、それぞれ中心線と平行
な取付穴86が穿設されている。取付穴86には
軸部材保持体としてのガイドブツシユ88が嵌合
されており、ボルト90によつてチヤツクボデイ
18に固定されているとともに、そのガイドブツ
シユ88の挿通孔92には軸部材としてのロツド
94が回転および軸方向の移動可能に嵌合されて
いる。ロツド94のガイドブツシユ88から外部
に突き出す一端部には、そのロツド94の半径方
向へ延び出す押え爪96がボルト98によつて取
り付けられている。押え爪96は、更にボルト1
00の先端がロツド94に形成された切欠102
に係合することにより、ロツド94からの延出し
方向が規定されているとともに、ロツド94に対
する相対回転が阻止されている。そして、押え爪
96の先端部104はチヤツクボデイ18の円筒
内へ入り込むように曲げ延ばされ、前記受け部材
62の端面72a,72bもしくは先端面74上
に挿入された被加工物46a,46bもしくは4
6cの第二肩面を成す外向きフランジ50a,5
0bもしくは50cの他方の端面に係合して、こ
れを受け部材62に押し付け得るようになつてい
る。
また、前記第一ボデイ14の円筒部であつて、
上記第二ボデイ16に形成された取付穴86に対
応する三箇所には、第3図から明らかなようにそ
れぞれ内周側から矩形の切欠106が形成されて
おり、上記ロツド94の他端部はそれぞれその切
欠106内に突き出している。ロツド94の他端
部外周面には円環状の溝108が形成されてい
て、その溝108には、三叉形状を成す連結部材
110のそれぞれの先端部に設けられているヨー
ク部112がロツド94の回転を許容する状態で
係合させられている。連結部材110は第一ボデ
イ14の円筒部内に収容されており、その中心部
にはテーパ面114を有する取付穴116が形成
されている。一方、前記第二ドローバ58の先端
は第一ボデイ14の円筒内に突き出して上記取付
穴116を貫通しており、その先端部には部分球
面状の端面118を有するフランジ120が設け
られている。そして、上記連結部材110は、第
二ドローバ58に螺合されたナツト121によつ
てそのテーパ面114が部分球面状の端面118
に押し付けられることにより、第二ドローバ58
の中心線を含む平面内において僅かな回動が許容
される状態でその第二ドローバ58に取り付けら
れている。したがつて、第二ドローバ58が引き
込まれると、連結部材110を介してロツド94
も軸方向へ移動させられ、前記押え爪96が被加
工物46a,46bもしくは46cに係合してこ
れを受け部材62に向かつて押え付けることとな
る。この時、連結部材110は僅かな回動が許容
されているため、三個の押え爪96が被加工物4
6a,46bもしくは46cを押え付ける際にそ
れらの厚さが異なつた場合、その押付力の相違に
基づいて連結部材110の姿勢が変化し、三本の
ロツド94の移動ストロークが変えられて、三個
の押え爪96が常に均等な押付力にて被加工物4
6a,46bもしくは46cを押え付けるのであ
る。上記連結部材110、第二ドローバ58およ
びその第二ドローバ58を軸方向に駆動する流体
圧シリンダもしくはモータ駆動のボールねじ等
が、軸部材としてのロツド94を軸方向に移動さ
せる第二駆動装置を構成している。
前記ガイドブツシユ88にはガイド溝122が
形成されている一方、ロツド94には先端部がそ
のガイド溝122と係合するリードピン124が
埋設されている。ガイド溝122は第4図に示さ
れているように階段状に形成されているが、この
第4図はガイドブツシユ88を展開してその外周
面側から見たガイド溝122を図示したものであ
り、図において左右方向がガイドブツシユ88の
軸方向で、その右方向がチヤツクの先端方向であ
る。また、一点鎖線Oはガイド溝122に案内さ
れつつ移動するリードピン124の中心点の軌跡
を示している。したがつて、ロツド94はそのリ
ードピン124がガイド溝122に案内されるこ
とにより、軸方向へ移動しつつそれの軸心まわり
に段階的に回転させられることとなり、それに伴
つてロツド94に固定された押え爪96も第2図
において一点鎖線で示す旋回位置A,B,Cおよ
び実線で示す旋回位置Dへ段階的に旋回させられ
る。なお、第2図においては一個の押え爪96に
ついてのみ旋回位置A,B,Cが示されている
が、他の二個の押え爪96も同様にかつ同時に旋
回および軸方向に移動させられるのであり、ま
た、第1図において一点鎖線で示す押え爪96は
旋回位置Aに保持されている状態を示している。
以下、上記のようにリードピン124を案内し
て押え爪96を旋回させるガイド溝122の形状
を更に具体的に説明する。
第4図において、ロツド94の軸方向の全移動
ストロークLのうちストロークL1においては、
ガイド溝122はガイドツブシユ88の中心線と
平行に形成されており、ロツド94は軸心まわり
に回転することなく軸方向へのみ移動し、この時
押え爪96は旋回位置Aに維持されている。この
旋回位置Aは押え爪96の先端部104がチヤツ
クの開口部から外周側へ退避させられる位置に設
定されており、外径寸法が最も大きい外向きフラ
ンジ50cを有する被加工物46cであつても、
その外向きフランジ50cが押え爪96と係合す
ることなくチヤツク内へ挿入され得るようになつ
ている。
ストロークL2においては、ガイド溝122は
ガイドブツシユ88の中心線に対して傾斜して形
成されており、ロツド94はその軸心まわりに回
転しつつ軸方向へ移動し、この時押え爪96は旋
回位置AとBとの間を旋回させられる。そして、
ストロークL3においては、ガイド溝122はガ
イドブツシユ88の中心線と平行に形成されてお
り、ロツド94は軸心まわりに回転することなく
軸方向へのみ移動し、この時押え爪96は旋回位
置Bに維持されている。この旋回位置Bは押え爪
96の先端部104が前記受け部材62の先端面
74に対向させられる位置に設定されており、チ
ヤツク内に被加工物46cが挿入されている場合
には、このストロークL3の過程において押え爪
96の先端部104が被加工物46cの外向きフ
ランジ50cの肩面に直角な方向から係合させら
れ、その被加工物46cを前記受け部材62の先
端面74に押え付けるようになつている。
ストロークL4においては、ガイド溝122は
ガイドブツシユ88の中心線に対して傾斜して形
成されており、ロツド94はその軸心まわりに回
転しつつ軸方向へ移動し、この時押え爪96は旋
回位置BとCとの間を旋回させられる。そして、
ストロークL5においては、ガイド溝122はガ
イドブツシユ88の中心線と平行に形成されてお
り、ロツド94は軸心まわりに回転することなく
軸方向へのみ移動し、この時押え爪96は旋回位
置Cに維持されている。この旋回位置Cは押え爪
96の先端部104が前記受け部材62の端面7
2bに対向させられる位置に設定されており、チ
ヤツク内に被加工物46bが挿入されている場合
には、このストロークL5の過程において押え爪
96の先端部104が被加工物46bの外向きフ
ランジ50bの肩面に直角な方向から係合させら
れ、その被加工物46bを前記受け部材62の端
面72bに押え付けるようになつている。
さらに、ストロークL6においては、ガイド溝
122はガイドブツシユ88の中心線に対して傾
斜して形成されており、ロツド94はその軸心ま
わりに回転しつつ軸方向へ移動し、この時押え爪
96は旋回位置CとDとの間を旋回させられる。
そして、ストロークL7においては、ガイド溝1
22はガイドブツシユ88の中心線と平行に形成
されており、ロツド94は軸心まわりに回転する
ことなく軸方向へのみ移動し、この時押え爪96
は旋回位置Dに維持されている。この旋回位置D
は押え爪96の先端部104が前記受け部材62
の段部端面72aに対向させられる位置に設定さ
れており、チヤツク内に被加工物46aが挿入さ
れている場合には、このストロークL7の過程に
おいて押え爪96の先端部104が被加工物46
aの外向きフランジ50aの肩面に直角な方向か
ら係合させられ、その被加工物46aを前記受け
部材62の端面72aに押え付けるようになつて
いる。
以上の説明から明らかなように、本実施例にお
いては、ガイド溝122がカム溝であり、リード
ピン124がカムフオロワであり、そして、ガイ
ド溝122のうちストロークL2,L4,L6に対応
する部分がそれぞれ斜め溝として機能し、ストロ
ークL3,L5,L7に対応する部分がそれぞれ軸方
向溝として機能し、ストロークL2とL3,L4とL5
およびL6とL7の各組が受け部材62の先端面7
4、端面72bおよび72aの各々に対応するカ
ム溝である。
なお、ガイド溝122のストロークL1に対応
する部分とガイド溝122のストロークL3,L5
およびL7に対応する部分の各々との位相を変更
することにより、ロツド94の回転角度を比較的
広範囲にわたつて任意に設定することができる。
ここで、押え爪96が対象物46a,46bも
しくは46cに係合させられることにより、ロツ
ド94さらには第二ドローバ58の移動が停止す
るが、この第二ドローバ58の移動ストロークは
図示しないリミツトスイツチ等によつて検知さ
れ、これにより、チヤツク内に挿入された被加工
物が46a,46bおよび46cのうち何れであ
るかが判断されるようになつている。
以上のように構成されたチヤツクにおいては、
先ず、第一ドローバ56を含んで構成されている
第一駆動装置によつてコレツト36を前進位置に
保持する一方、第二ドローバ58を含んで構成さ
れている第二駆動装置によつて三本のロツド94
を前方へ突き出し、押え爪96をその先端部10
4がチヤツクの開口部から退避する旋回位置Aに
保持した状態で、三種類の被加工物46a,46
bおよび46cのうち何れか一種類の被加工物を
図示しないローデイング装置によつてチヤツクの
開口内へ押し込む。押し込まれた被加工物46
a,46bもしくは46cは、位置決め部材80
によつて案内されつつコレツト36内に嵌入さ
れ、外向きフランジ50a,50bもしくは50
cの第一肩面を成す一方の端面が受け部材62の
端面72a,72bもしくは先端面74に押し付
けられる。この位置決め部材80は、挿入された
被加工物46a,46bもしくは46cを安定し
た位置に保ち、後述の第一および第二駆動装置に
てクランプする際に被加工物46a,46bもし
くは46cを手で保持する必要がなく、外部から
の信号による第一、第二駆動装置の作用により、
被加工物46a,46bもしくは46cのクラン
プを行うことを可能としている。これにより、被
加工物46a,46bもしくは46cのコレツト
36に対する嵌合深さが規定され、供給された被
加工物が46aの場合にはコレツト36の内周面
52aに対応する位置に、46bの場合にはコレ
ツト36の内周面52bに対応する位置に、また
46cの場合にはコレツト36の内周面52cに
対応する位置にそれぞれ保持される。
次に、上記第一駆動装置によつてコレツト36
を引き込めると、対応テーパ面を成すコレツト3
6の外周面38がテーパガイド面を成すテーパ部
材30の内周面34に押し付けられて、コレツト
36の先端部に設けられた三つの把持爪48が同
時にかつ同心的に縮径させられる。したがつて、
それ等三つの把持爪48の内周面52a,52b
もしくは52cがチヤツク内に挿入された被加工
物46a,46bもしくは46cの外向きフラン
ジ50a,50bもしくは50cの外周面に均等
に押し付けられて、被加工物46a,46bもし
くは46cが前記主軸10に対して軸心が一致し
た状態でクランプされる。
また、上記第二駆動装置によつて三本のロツド
94を引き込めると、そのロツド94はリードピ
ン124とガイド溝122との作用によつて軸心
まわりに段階的に回転させられつつ軸方向へ移動
させられる。このため、そのロツド94の先端に
取り付けられた押え爪96は、ロツド94の回転
に伴つて旋回位置Aから段階的に旋回位置B,
C,Dへ旋回させられるが、前記供給された被加
工物が46cである場合には、旋回位置Bの状態
で直線的に引き込まれるロツド94のストローク
L3の過程において、その先端部104が被加工
物46cの外向きフランジ50cに係合させら
れ、これを前記受け部材62の先端面74に押え
付ける。また、供給された被加工物が46bの場
合には旋回位置Cの状態で直線的に引き込まれる
ロツド94のストロークL5の過程において、4
6cの場合には旋回位置Dの状態で直線的に引き
込まれるロツド94のストロークL7の過程にお
いて、それぞれ先端部104が被加工物46b,
46aの外向きフランジ50b,50aに係合さ
せられ、これを受け部材62の端面72b,72
aに押え付ける。なお、三個の押え爪96は、第
二ドローバ58とロツド94とを連結する連結部
材110の揺動により、常に均等な押付力にて被
加工物46a,46bもしくは46cを押圧する
のである。
そして、供給された被加工物46a,46bも
しくは46cが上記のようにしてチヤツクにクラ
ンプされた状態において、主軸10を回転駆動し
て被加工物46a,46bもしくは46cの外周
面または内周面にバイト等を押し付けて所定の切
削加工を施すのであるが、被加工物46a,46
bもしくは46cはコレツト36の三個の把持爪
48によつて主軸10に対して同心的にクランプ
され、かつ三個の押え爪96によつて均等に受け
部材62に押え付けられているため、切削抵抗等
に起因して被加工物46a,46bもしくは46
cがチヤツクから抜け出したりがたついたりする
虞れはなく、精度の高い加工を施すことができる
のである。
なお、上記第一駆動装置によつてコレツト36
を引き込める作動と第二駆動装置によつてロツド
94を引き込める作動は、同時に行つても良い
し、或いは時間的にずらして行つても差支えな
い。この場合に、第二駆動装置によるロツド94
の引込みを先に行えば、第一駆動装置によつてク
ランプする際の被加工物46a,46bもしくは
46cの浮上がりを防止できる。また、被加工物
46a,46bおよび46cのうち何れが供給さ
れたかは、第二ドローバ58の停止位置をリミツ
ドスイツチ等によつて検知することにより判断さ
れ、これに基づいて各々の被加工物46a,46
bもしくは46cに施すべき加工内容のプログラ
ムが呼び出され、主軸10およびバイト等が作動
させられるのである。
このように、本実施例のチヤツクによれば、外
径寸法がそれぞれ異なる外向きフランジ50a,
50bおよび50cを有する三種類の被加工物4
6a,46bおよび46cを保持し得るため、被
加工物が変更になる毎に煩わしいチヤツク交換を
行う必要がなくなり、工作機械の稼働率が向上し
て生産性が高められるのである。しかも、被加工
物46a,46bもしくは46cは押え爪96に
よつて受け部材62に押し付けられるようになつ
ているため、切削加工時に被加工物46a,46
bもしくは46cがチヤツクから抜け出したりが
たついたりする虞れがなく、比較的重切削を高速
回転で行うことが可能となつて加工能率が向上
し、加工精度が高くなる利点もある。
また、三個の押え爪96の各々の先端部104
が被加工物46a,46bもしくは46cの外向
きフランジ50a,50bもしくは50cに接触
する際、各先端部104は各々対応する外向きフ
ランジ50a,50bもしくは50cの肩面に直
角な方向から接触するから、各先端部104を旋
回させつつそれら肩面に接触させる場合における
ように肩面に擦り傷が付くことがなくなる利点も
ある。
次に、本考案の他の実施例を第5図乃至第8図
に基づいて説明する。
本実施例のチヤツクは対象物として内径寸法が
それぞれ異なる外向きフランジ130a,130
bおよび130cを有する三種類の被加工物13
2a,132bおよび132cを保持し得るもの
で、第5図はその要部を示す断面図である。図に
おいて134は前記第一実施例の16に相当する
第二ボデイであり、この第二ボデイ134の中心
部を貫通する貫通孔136にはマンドレル138
が配設されている。マンドレル138は軸方向に
移動可能とされ、図示しない第一駆動装置によつ
てその軸方向に移動させられるようになつてい
る。また、マンドレル138の先端部はテーパ部
材を成し、その外周面140は先端程直径が漸増
するテーパガイド面とされている。
マンドレル138の外周側には軸方向に複数本
のすり割溝が形成されていて外周側への拡径が許
容されているコレツト142が配設され、前記第
二ボデイ134に固定されている。コレツト14
2の先端には複数の保持爪144が設けられてお
り、その保持爪144の内周面146は先端側程
直径が漸増するように形成されて上記マンドレル
138の外周面140に対応する対応テーパ面と
されている一方、外周側には複数の段部が階段状
に設けられて、それぞれ被加工物132a,13
2bおよび132cの内径寸法とほぼ同一寸法の
外径を有する三つの外周面148a,148bお
よび148cが形成されている。これら外周面1
48a,148bおよび148cがコレツト14
2の外周面に形成された作用面を成している。ま
た、各段部の端面150a,150bおよび15
0cは、被加工物132a,132bおよび13
2cがチヤツクに押し込まれた時、それらの第一
肩面を成す外向きフランジ130a,130bお
よび130cの一方の端面に当接して、それら被
加工物132a,132bおよび132cのコレ
ツト142に対する嵌合深さを規定する受け面を
成している。すなわち、コレツト142は上記作
用面に対応して複数個の受け面が形成される受け
部材を兼ねているのである。
一方、前記第二ボデイ134の外周部には、軸
部材保持体としての複数のガイドブツシユ152
がコレツト142の中心線と平行に配設されて、
それぞれ軸部材としてのロツド154を回転およ
び軸方向の移動可能に保持している。ロツド15
4のガイドブツシユ152から突出した先端部に
は取付軸156が突設されて、半径方向へ延び出
す押え爪158が取り付けられている。その押え
爪158の先端部160は前記保持爪144の端
面150a,150bもしくは150cと対向す
るように曲げ延ばされ、押し込まれた被加工物1
32a,132bもしくは132cの第二肩面を
成す外向きフランジ130a,130bもしくは
130cの他方の端面に係合し得るようにされて
いる。また、ガイドブツシユ152およびロツド
154にはカム機構を構成するガイド溝162お
よびリードピン164が設けられている。
ガイド溝162は前記第一実施例におけるガイ
ド溝122と異なり、第6図に示されているよう
に形成されているが、この第6図はガイドブツシ
ユ152を展開してその外周面側から見たガイド
溝162を図示したもので、図において右方向が
チヤツクの先端方向である。また、一点鎖線Oは
ガイド溝162に案内されつつ移動するリードピ
ン164の中心点の軌跡を示している。したがつ
て、本実施例においては、ロツド154がガイド
ブツシユ152から最も突き出してリードピン1
64が位置Aにある時は、押え爪158は第7図
において一点鎖線で示す旋回位置Aに保持されて
いるが、ロツド154が引き込まれてリードピン
164が位置Bに達すると、押え爪158はチヤ
ツクの中心位置近傍であつて被加工物132cの
外向きフランジ130cに係合するに適した旋回
位置Bまで旋回させられ、その後ロツド154が
更に引き込まれてリードピン164が位置C、位
置Dに達すると、押え爪158は被加工物132
b,132aの外向きフランジ130b,130
aに係合するに適した旋回位置C、旋回位置Dま
で逆方向に旋回させられる。なお、ロツド154
は図示しない第二駆動装置によつてその軸心まわ
りの回転が許容されつつ軸方向に移動させられる
ようになつている。すなわち、本実施例において
は、ガイド溝162がカム溝であり、リードピン
164がカムフオロワであり、そして、ガイド溝
162のうち、第6図において位置AとBとの間
の斜めの部分、位置BとCとの間の斜めの部分お
よび位置CとDとの間の斜めの部分がそれぞれ斜
め溝として機能し、位置B,CおよびDの各々を
含んで真つ直ぐに延びる部分がそれぞれ軸方向溝
として機能し、位置AとBとの間の斜めの部分と
位置Bを含んで真つ直ぐに延びる部分、位置Bと
Cとの間の斜めの部分と位置Cを含んで真つ直ぐ
に延びる部分および位置CとDとの間の斜めの部
分と位置Dを含んで真つ直ぐに延びる部分の各組
が保持爪144の端面150c,150bおよび
150aの各々に対応するカム溝なのである。
ここで、押え爪158は取付軸156に対して
相対回転可能に取り付けられている一方、取付軸
156に立設されたピン166が切欠168に係
合することにより、所定の角度範囲以上の相対回
転が阻止されるようになつている。また、押え爪
158は一端部がロツド154に掛け止められた
スプリング170によつて常時第7図において右
まわりに回転する方向へ付勢されており、これに
より、押え爪158は常にはロツド154と一体
的に回転させられ、上述したように旋回位置A,
B,CおよびDに旋回させられるのである。
一方、このように押え爪158がチヤツクの中
心位置近傍の旋回位置Bまで旋回させられると、
例えば第8図に示されているように外径寸法の大
きい被加工物132aを保持する場合には、押え
爪158がその被加工物132aの外周面に当接
してそれ以上の旋回が阻止されるが、このような
場合には押え爪158はスプリング170の付勢
力に抗してロツド154に対して相対回転する。
したがつて、押え爪158はロツド154のそれ
以上の移動に拘らず被加工物132aに当接する
旋回位置Eに保持され、リードピン164が位置
Bおよび位置Cを経て位置Dに達した時、旋回位
置Eから旋回位置Dまで戻される。押え爪158
とロツド154との相対回転が許容される前記所
定の角度範囲は、この旋回位置Eと旋回位置Bと
の間の角度範囲以上に設定されているのである。
なお、第6図において二点鎖線で示すリードピン
164の位置Eは、押え爪158が被加工物13
2aに当接した時の位置を示したものである。ま
た、被加工物132bを保持する場合にも、押え
爪158がその被加工物132bの外周面に当接
してロツド154に対して相対回転させられるこ
とは、上記被加工物132aを保持する場合と同
様である。
このように、本実施例のチヤツクも実質的に前
記第一実施例のチヤツクと同様に構成されている
のであり、三種類の被加工物132a,132b
および132cを複数の保持爪144および押え
爪158によつて良好に保持し得る。
以上、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明したが、本考案はその他の態様においても実
施し得る。
例えば、前記実施例では本考案に係るチヤツク
が旋盤の主軸10に設けられて、対象物を保持し
た状態で回転駆動されるようになつているが、複
数種類の対象物を保持する必要があるその他の装
置においても同様に採用し得る。
また、前記実施例ではいずれも三種類の対象物
を保持し得るチヤツクについて説明したが、二種
類或いは四種類以上の対象物を保持し得るように
構成することも勿論可能である。
また、前記第一実施例ではコレツト36に三個
の把持爪48が設けられて対象物を保持するよう
になつているが、二個或いは四個以上の把持爪を
設けることもできる。押え爪96についても、同
様に一個、二個或いは四個以上設けることが可能
である。
さらに、前記実施例では軸部材保持体にカム溝
が形成され、軸部材にカムフオロワが設けられて
いるが、軸部材保持体にカムフオロワを設け、軸
部材にカム溝を形成しても良い。
さらにまた、前記実施例では押え爪96,15
8がチヤツクの外周側に配設されて被加工物の外
向きフランジを押し付けるようになつているが、
押え爪をコレツトの内側に配設して被加工物の内
向きフランジを押し付けるように構成することも
可能である。
その他、本考案はその精神を逸脱することな
く、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良等
を施した態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例であるチヤツクの縦
断面図である。第2図は第1図のチヤツクの正面
図である。第3図は第1図の−断面図であ
る。第4図は第1図のチヤツクに設けられている
カム機構を説明する図である。第5図は本考案の
他の実施例の要部を示す断面図である。第6図は
第5図のチヤツクに設けられているカム機構を説
明する図である。第7図および第8図は第6図の
カム機構に従つて旋回させられる押え爪の作動を
説明する図である。 30:テーパ部材、{34:内周面、140:
外周面}(テーパガイド面)、36,142:コレ
ツト、{38:外周面、146:内周面}(対応テ
ーパ面)、40:すり割溝、46a,46b,4
6c,132a,132b,132c:被加工物
(対象物)、{52a,52b,52c:内周面、
148a,148b,148c:外周面}(作用
面)、62:受け部材、{72a,72b:端面、
74:先端面、150a,150b,150c:
端面}(受け面)、88,152:ガイドブツシユ
(軸部材保持体)、94,154:ロツド(軸部
材)、96,158:押え爪、122,162:
ガイド溝(カム溝)、124,164:リードピ
ン(カムフオロワ)、138:マンドレル(テー
パ部材)。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 直径が複数種類に異なる外周面もしくは内周面
    と、中心線にほぼ直角で互に反対向きの第一肩面
    および第二肩面とを有する対象物を保持するため
    のチヤツクであつて、 内周面もしくは外周面にテーパガイド面を備え
    たテーパ部材と、 外周面もしくは内周面のいずれか一方に前記テ
    ーパガイド面に対応した対応テーパ面が形成さ
    れ、他方に直径が異なる複数の同心円筒上に位置
    する複数段の作用面が形成されるとともに、軸方
    向のすり割溝が複数本形成されて弾性的に縮径も
    しくは拡径が可能なコレツトと、 そのコレツトまたはそれとは別体の受け部材に
    前記複数段の作用面のそれぞれに対応して設けら
    れ、各作用面によつて保持される対象物の前記第
    一肩面に当接してその対象物の前記コレツトに対
    する嵌合深さを規定する複数個の受け面と、 前記テーパ部材と前記コレツトとを軸方向に相
    対移動させ、前記テーパガイド面と対応テーパ面
    とを押し付けてコレツトを縮径もしくは拡径させ
    る第一駆動装置と、 前記コレツトの中心線に平行に配設された軸部
    材と、 その軸部材を回転および軸方向の移動可能に保
    持する軸部材保持体と、 前記軸部材の軸部材保持体から突出した部分か
    らその軸部材の半径方向へ延び出た押え爪と、 前記軸部材をそれの回転を許容しつつ軸方向に
    移動させる第二駆動装置と、 前記軸部材と前記軸部材保持体とのいずれか一
    方に設けられたカム溝と他方に設けられたカムフ
    オロワとから成り、カム溝が、(a)軸部材の軸方向
    に対して斜めに延び、軸部材が前記第二駆動装置
    により軸方向に移動させられるのに伴つてその軸
    部材を回転させ、前記押え爪を旋回させつつ前記
    複数個の受け面の一つに前記第一肩面が受けられ
    た対象物の前記第二肩面に接近させ、その第二肩
    面の手前においてその第二肩面の特定部分に対向
    させる斜め溝と、(b)その斜め溝の終端から前記軸
    方向と平行に延び、軸部材が第二駆動装置により
    さらに軸方向に移動させられるのに伴つて、押え
    爪を旋回させることなく移動させて前記特定部分
    に係合させる軸方向溝とを前記受け面の各々に対
    応して一組ずつ、一組の軸方向溝の終端から次の
    一組の斜め溝が延びる状態で有するカム溝である
    カム機構と を含むことを特徴とする複数種類の対象物を保持
    し得るチヤツク。
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