JP4524875B2 - チャック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークをチャック前面に押し付けて把持するチャックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、チャック半径方向へ移動する4つの把持爪を備えた四つ爪チャックが知られている。また、複数の把持爪をチャック軸線に対し平行又は直角な枢軸を中心に回動可能かつチャック軸線方向へ進退可能に設け、把持爪を内側(チャック中心線側)へ回動してワークに当てたのち、把持爪を後側に引き込んで、ワークをチャック前面に押し付けるフィンガーチャックも知られている(例えば、特開昭49−45482号公報、実開平4−13207号公報、実開平2−63909号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の四つ爪チャックによると、ワークを半径方向に把持するのみで後方へ引き付けないので、ワークがチャック前面に密着しにくく、回転中にびびりが発生し、加工精度に悪影響を及ぼす問題点があった。また、従来のフィンガーチャックによると、把持爪を内側へ回動してワークに当てているため、爪の回動スペースがあるワークに限られ、周壁に孔や溝などの狭所が設けられたワークの場合に、把持爪を狭所に引っ掛けることができず、狭所を基準にしてワークをチャック軸線周りで割り出すことができない問題点があった。
【0004】
そこで、本発明の課題は、ワークの狭所を強力に把持して、ワークをチャック前面に密着させ、狭所を基準にしてワークをチャック軸線周りで割り出すことができるチャックを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、ワークをチャック前面に押し付けて把持するチャックにおいて、チャック半径方向へ延びる案内部に支持部材を直線移動可能に組み付け、支持部材に爪ホルダをチャック軸線方向へ移動可能に支持し、爪ホルダに把持爪を保持し、把持爪にワークをチャック前面に押し付ける把持部を設け、支持部材をチャック半径方向内側へ駆動したのち爪ホルダをチャック軸線方向後側へ駆動する駆動機構を設けてなり、前記駆動機構がチャック軸線方向へ移動可能なプランジャーを含み、プランジャーに、爪ホルダを介し支持部材をチャック半径方向内側へ直線移動させる傾斜溝と、傾斜溝の動作後に爪ホルダをチャック軸線方向後側へ押動する押圧部とを設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、把持爪にワークの孔又は溝等の狭所に進入可能な割出部を設けたことを特徴とする。請求項3の発明は、割出部のチャック前面側に把持部を形成したことを特徴とする。請求項4の発明は、支持部材にワークの孔又は溝等の狭所に進入可能な割出部を設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項5の発明は、ワークをチャック前面に押し付けて把持するチャックにおいて、チャック半径方向へ延びる案内部に支持ピンを直線移動可能に組み付け、支持ピンに爪ホルダをチャック軸線方向へ回動可能に設けて、爪ホルダにおける支持ピンよりも後方且つチャック中心側に、支持ピンと平行な被動ピンを組み付けて、爪ホルダに把持爪を保持させ、把持爪にワークの孔又は溝等の狭所に進入可能な割出部を設け、割出部にワークをチャック前面に押し付ける把持部を形成し、支持ピンをチャック半径方向内側へ駆動したのち爪ホルダをチャック軸線方向後側へ駆動する駆動機構を設けてなり、前記駆動機構がチャック軸線方向へ移動可能なプランジャーを含み、プランジャーに、爪ホルダ及び支持ピンをチャック半径方向内側へ直線移動させる傾斜溝と、傾斜溝の動作後に被動ピンをチャック軸線方向後側へ押動して爪ホルダを支持ピンを中心に回動させ、把持部によるワークのチャック前面への押し付けを行わせる押圧部とを設けたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図4は本発明の第一実施形態に係るチャックを示すものである。このチャックの外郭はチャック本体1とチャック後壁19とから構成されている。チャック後壁19には、チャックを旋盤等のスピンドルに取り付けるための複数本の取付ボルト(図示略)が設けられている。
【0011】
チャック本体1の中央部前面には、ワークWを着座させる着座部材2と、チャック本体1の空洞部3を塞ぐ閉塞部材4とが固定的に設けられている。チャック本体1の外周部前面には、180度離れた2位置に突出部5が一体に形成され、各突出部5には空洞部3に連通する収容溝6が設けられ、収容溝6の相対面にはチャック半径方向へ延びる案内溝7が形成されている。
【0012】
収容溝6及び空洞部3には爪ホルダ9が収容され、収容溝6に嵌合する爪ホルダ9の前半部には円形孔10と長孔12とが形成されている。外周側の円形孔10には支持ピン11が相対回動可能に貫通され、内周側の長孔12には案内ピン13がチャック軸線方向へ相対移動可能かつ回動可能に貫通されている。支持ピン11及び案内ピン13は、少なくとも両端に一対の平行面を有する摺動部を備え、これらの摺動部にて案内溝7に直線移動可能に組み付けられている。
【0013】
そして、爪ホルダ9が支持部材としての支持ピン11及び案内ピン13によりチャック半径方向へ摺動可能に支持されるとともに、支持ピン11を中心にしてチャック軸線方向へ移動つまり回動可能に支持されている。なお、爪ホルダ9の回動時には、案内ピン13が長孔12内を相対移動する。爪ホルダ9の前半部に螺着した止めネジ15と案内ピン13との間には、爪ホルダ9を長孔12の長さ範囲内でチャック軸線方向前側へ付勢するバネ14が介装されている。
【0014】
各爪ホルダ9の前端にはそれぞれ把持爪16がボルト17で取り付けられている。一方の把持爪16(図1の下側)の内端面には、ワークWの周壁に形成された孔Waに僅かな隙間を介して進入可能な割出部18が突設され、そのチャック前面側には、ワークWをチャック前面に押し付ける把持部18a(図2参照)が形成されている。また、他方の把持爪16(図1の上側)の内端面には、ワークWの孔Waに大きな隙間を介して進入可能な割出機能を持たない突起8が設けられ、そのチャック前面側には、ワークWをチャック前面に押し付ける把持部8aが形成されている。なお、図2に鎖線で示すように、ワークWの前端面に当接可能な把持部80を割出部18とは別個に把持爪16に設けて実施することもできる。
【0015】
爪ホルダ9の後端には、チャック後壁19の前面によりチャック半径方向へ案内される被案内面20が設けられている。被案内面20の前方において爪ホルダ9の後半部には、チャック軸線と直角な方向に長い前被動ピン21及び後被動ピン22が両端部を突出させた状態で回動可能かつ抜出不能に挿着されている。なお、爪ホルダ9には、後被動ピン22の回動範囲を調整するネジ26と、ネジ26を固定するセットボルト35とが設けられている。また、爪ホルダ9の内側には、シール部材23がリテーナ24により傾動可能に支持され、バネ25で常に閉塞部材4に圧接されていて、閉塞部材4と共に空洞部3を塞いで、切粉の侵入を防止できるようになっている。
【0016】
把持爪16から90度離れた2位置において、チャック本体1には一対の半径方向溝27が形成され、これらの溝27に芯出ベース28がチャック半径方向へ摺動可能に支持されている。芯出ベース28の内端には、ワークWの後端小径部Wbを外側から把持してチャック軸線に対し芯出しする芯出爪29がボルト30により取り付けられている。芯出ベース28の後端部には傾斜溝31が形成され、この傾斜溝31にウエッジ部材32の前端楔部33が掛止されている。ウエッジ部材32はチャック本体1の軸線方向孔34に摺動可能に挿通され、芯出爪29がウエッジ部材32の前進により開き、後退により閉じるようになっている。
【0017】
チャック後壁19の中心孔36にはガイドスリーブ37がボルト38で組み付けられ、ガイドスリーブ37の内側にスパイダ39がチャック軸線方向へ摺動可能に挿通されている。スパイダ39の内側にはドローパイプ40がチャック軸線方向へ摺動可能に挿通され、ドローパイプ40の内側にロッド41が挿入されている。ロッド41は中間部に設けた大径部42と後端部に螺着したダイヤルナット43とによりドローパイプ40に組み付けられ、工作機械側のシリンダによりドローバー(図示略)を介してチャック軸線方向へ駆動される。なお、ドローパイプ40とダイヤルナット43との間には、ロッド41の自由回転を規制するためのノッチ装置63が設けられている。また、閉塞部材4にはロッド41の前端部を案内する筒状部44が設けられている。
【0018】
スパイダ39の前方において、ドローパイプ40の中間部外周にはプレート46がチャック軸線方向へ摺動可能に支持されている。プレート46とスパイダ39との間には、両者を接離可能に連結するピンボルト47と、両者を相離間する方向へ付勢するバネ48とが介装され、ピンボルト47の頭部によりスパイダ39に対するプレート46の前方摺動位置が規制されている。チャック本体1の内径部には、プレート46及びスパイダ39を回り止めするガイドピン49が螺着されている。
【0019】
スパイダ39の外周には、ウエッジ部材32の切欠51に嵌合する連結部52が設けられている。ウエッジ部材32とチャック後壁19との間には、ウエッジ部材32及びスパイダ39をチャック前方へ付勢するバネ53が介装され、割出部18がワークWの孔Waに進入するまでの間、スパイダ39をチャック本体1の後端面50に押し付けて、芯出爪29を開放位置に保持するようになっている。なお、バネ53の弾力はバネ48の弾力よりも弱く設定されている。
【0020】
一方、ドローパイプ40の前端大径部55にはプランジャー56が外嵌され、Oリング又はバネ等からなる弾性部材57によってガタを吸収した状態で、ピン58により一体移動可能、かつピン58の周りで僅かに回動可能に組み付けられている。プランジャー56には爪ホルダ9を挟む形状の二股部59が設けられ、二股部59の相対面には、チャック軸線に対し傾斜する溝60と平行な溝61とが連続的に形成され、これらの溝60,61に爪ホルダ9の前被動ピン21の両端部が嵌合されている。
【0021】
また、二股部59の後端面には、後被動ピン22に前方から当接可能な押圧部62が設けられている。そして、ドローパイプ40、ロッド41及びプランジャー56により駆動機構が構成され、プランジャー56の後退時に、傾斜溝60が前被動ピン21を介し爪ホルダ9と共に支持ピン11をチャック半径方向内側へ直線駆動し、傾斜溝60の動作後に、平行溝61が前被動ピン21を解放し、この状態で、押圧部62が後被動ピン22を後方へ押し、支持ピン11を中心に爪ホルダ9をチャック軸線方向後側へ旋回駆動して、割出部18の把持部18aをチャック前面側へ移動するようになっている。
【0022】
次に、上記のように構成されたチャックの作用について説明する。図2は爪開放時におけるチャックの作動形態を示すもので、ドローパイプ40及びロッド41が前進し、ダイヤルナット43がスパイダ39を前方へ押してチャック本体1の後端面50に当接させ、スパイダ39がウエッジ部材32を前進させ、楔部33が芯出ベース28及び芯出爪29を開き、着座部材2にワークWの受入スペースが確保されている。また、ドローパイプ40と一体にプランジャー56が前進し、爪ホルダ9がバネ14の弾力によりチャック軸線方向前側へ回動した状態で、傾斜溝60が前被動ピン21を介し爪ホルダ9及び把持爪16を開き、割出部18がワークWを受入可能な位置で待機している。
【0023】
この状態で、ワークWの後端小径部Wbを着座部材2の前面に凹設されたガイド部2aにセットし、ドローパイプ40及びロッド41を後退させると、図3に示すように、プランジャー56の後退に伴い、傾斜溝60が前被動ピン21を介し爪ホルダ9及び把持爪16を閉じ、割出部18が孔Waに進入し、ワークWがガイド部2aにより位置規制された状態でチャック軸線周りで割り出される。このとき、支持ピン11及び案内ピン13は案内溝7に沿ってチャック半径方向内側へ直線移動して、爪ホルダ9をチャック軸線と平行に案内するので、割出部18をワークWの狭所である孔Waに的確に進入させることができる。また、この割出期間中は、バネ53が芯出爪29を開放位置に保持しているため、ワークWを傷付けることなくスムーズに割り出すことができる。
【0024】
ドローパイプ40がさらに後退されると、ドローパイプ40の前端大径部55がプレート46に当接してこれを後退させ、プレート46がバネ48を介してスパイダ39を後方へ移動し、スパイダ39がウエッジ部材32を後退させ、楔部33が芯出ベース28及び芯出爪29を閉じ、芯出爪29がワークWの後端小径部Wbを把持し、この位置でスパイダ39が停止する。その後、プレート46がスパイダ39との間でバネ48を圧縮し、芯出爪29がバネ48とバネ53との弾力差に相当する把持力でワークWを芯出しする。
【0025】
割出及び芯出が完了すると、爪ホルダ9の被案内面20がチャック後壁19の前面から解放され、前被動ピン21が傾斜溝60から平行溝61に移行し、二股部59の押圧部62が後被動ピン22に当接する。この状態で、プランジャー56がさらに後退すると、図4に示すように、二股部59の押圧部62が後被動ピン22を介して爪ホルダ9を後方へ引っ張り、爪ホルダ9がバネ14を圧縮して支持ピン11を中心にチャック軸線方向後側(図の反時計方向)へ僅かに回動し、把持爪16が同じ方向へ傾動して、割出部18の把持部18aがワークWを着座部材2の前面に押し付けて把持する。このとき、把持爪16は割出部18を孔Waに進入させたのちに傾動するので、チャック軸線方向の僅かな動きでワークWの狭所を強力に把持して、ワークWをチャック前面に密着させることができる。
【0026】
なお、爪ホルダ9の回動時には、ドローパイプ40の前端大径部55がプレート46を後方へ押動するが、プレート46とスパイダ39との間に隙間Gが設けられているため、スパイダ39にバネ48の弾力以上の力が作用するおそれがなく、このときも芯出爪29はワークWを傷付けることなく適正な力で把持する。また、シール部材23は、爪ホルダ9が回動しても、バネ25の弾力で閉塞部材4に圧接して空洞部3を密閉しているので、加工時における切粉のチャック内部への侵入を確実に防止することが可能である。
【0027】
一方、図4に示す状態でプランジャー56が前進すると、まず、二股部59の押圧面62が後被動ピン22から離れ、バネ14の弾力により爪ホルダ9がチャック軸線方向前側(図の時計方向)へ回動し、把持爪16がチャック前面と平行な面内に復帰し、把持部18aがワークWを解放する(図3参照)。次に、傾斜溝60が前被動ピン21をチャック半径方向外側へ押し、支持ピン11及び案内ピン13が案内溝7を摺動して、爪ホルダ9及び把持爪16をチャック軸線と平行に開き、割出部18がワークWの孔Waから脱出して待機位置に復帰する。この間、ダイヤルナット43がスパイダ39を前方へ押動し、スパイダ39がウエッジ部材32を前進させ、楔部33が芯出ベース28を開き、芯出爪29がワークWを解放する(図2参照)。
【0028】
図5〜図8は本発明の第二実施形態に係るチャックを示すものである。このチャックは、主に把持爪65、爪ホルダ66、支持ブロック67及び割出部68の構成において、第一実施形態のチャックと相違している。以下にこれらの相違点について説明し、同一又は相当する構成については図面に同一の符号を付してその説明を省略する。
【0029】
支持部材としての一対の支持ブロック67は突出部5の案内溝7にチャック半径方向へ直線移動可能に組み付けられている。一方の支持ブロック67(図1の下側)の内周側には割出爪68がボルト69で取り付けられ、その内端にワークWの孔Waに進入可能な割出部68aが設けられている。他方の支持ブロック67(図1の上側)には割出機能部が設けられていない。爪ホルダ66は棒状に形成され、支持ブロック67の案内孔70にチャック軸線方向へ摺動可能に支持されている。爪ホルダ66の前端には把持爪65がボルト71で取り付けられ、その内端にはワークWをチャック前面に押し付ける把持部65aが設けられている。なお、支持ブロック67の半径方向移動時に爪ホルダ66が軸線方向へ移動しないように、双方間にはノッチ、ボール及びバネからなる抵抗付与装置72が設けられている。
【0030】
爪ホルダ66の後端には、チャック後壁19の前面によりチャック半径方向へ案内される被案内面77が設けられている。被案内面77の前方において爪ホルダ66の後端部には、前被動ピン73と後被動ピン74とが回動可能に挿入され、プランジャー56の二股部59には、前被動ピン73の両端部が嵌合する傾斜溝75が形成されている。そして、ドローパイプ40、ロッド41及びプランジャー56により駆動機構が構成され、プランジャー56の後退時に、傾斜溝75が前被動ピン73を介し爪ホルダ66と共に支持ブロック67をチャック半径方向内側へ直線駆動し、傾斜溝75の動作後に、二股部59の押圧部62が後被動ピン74を後方へ押して、爪ホルダ66をチャック軸線方向後側へ直線駆動するようになっている。なお、支持ブロック67の後端内側面には閉塞部材4に摺接するシール片76が突設されている。
【0031】
次に、第二実施形態のチャックの作用について説明する。図6は爪開放時におけるチャックの作動形態を示すものである。このとき、芯出爪29は第一実施形態と同様の機構で開放され、着座部材2にワークWの受入スペースが確保されている。また、プランジャー56が前進し、傾斜溝75が前被動ピン73を介し爪ホルダ66及び支持ブロック67を開き、把持爪65及び割出爪68がワークWを受入可能な位置で待機している。
【0032】
この状態で、ワークWを着座部材2前面のガイド部2aにセットし、ドローパイプ40及びロッド41を後退させると、図7に示すように、プランジャー56の後退に伴い、傾斜溝75が前被動ピン73を介し爪ホルダ66及び支持ブロック67を閉じ、把持爪65の把持部65aがワークWの前端面と対向する位置に移動し、割出爪68の割出部68aが孔Waに進入してワークWをチャック軸線周りで割り出したのち、芯出爪29が閉じてワークWを芯出しする。このとき、支持ブロック67は案内溝7に沿ってチャック半径方向内側へ直線移動するので、割出部68aをワークWの狭所である孔Waに的確に進入させることができる。
【0033】
割出及び芯出が完了すると、爪ホルダ66の被案内面77がチャック後壁19の前面から解放され、二股部59の押圧面62が後被動ピン74に当接する。この状態で、プランジャー56がさらに後退すると、図8に示すように、二股部59の押圧部62が後被動ピン74を後方へ押し、抵抗付与装置72が爪ホルダ66を解放し、爪ホルダ66がチャック軸線方向後側へ移動し、把持爪65がワークWの前端面に当接して、ワークWを着座部材2の前面に押し付けて把持する。このとき、把持爪65は直線移動するので、ワークWを強力に把持してチャック前面に密着させることができる。なお、プランジャー56の前進時には、後退時とは逆の順序で各部が動作して、把持爪65及び割出爪68が待機位置に復帰する(図6参照)。
【0034】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、ワークを溝を基準に割り出したり、孔や溝がチャック中心に対し偏心しているワークに適用したり、3個以上の把持爪を備えたチャックに適用したり、芯出爪を装備しないチャックに適用したりするなど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の形状並びに構成を適宜に変更して実施することも可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、支持部材をチャック半径方向内側へ駆動したのちに、爪ホルダをチャック軸線方向後側へ駆動するので、ワークをチャック前面に密着させて強力に把持できる効果がある。また、請求項3〜5の発明によれば、ワークの孔又は溝等の狭所に進入可能な割出部を設けたので、ワークの狭所を強力に把持して、ワークをチャック前面に密着させ、狭所を基準にしてワークをチャック軸線周りで割り出すことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態を示すチャックの正面図である。
【図2】爪開放時のチャックを示す図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のチャックによるワーク割出作用を示す断面図である。
【図4】図1のチャックによるワーク把持作用を示す断面図である。
【図5】本発明の第二実施形態を示すチャックの正面図である。
【図6】爪開放時のチャックを示す図5のB−B線断面図である。
【図7】図5のチャックによるワーク割出作用を示す断面図である。
【図8】図5のチャックによるワーク把持作用を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・チャック本体、2・・着座部材、7・・案内溝、8a・・把持部、9・・爪ホルダ、11・・支持ピン、16・・把持爪、18・・割出部、18a・・把持部、29・・芯出爪、40・・ドローパイプ、41・・ロッド、56・・プランジャー、60・・傾斜溝、62・・押圧部、65・・把持爪、65a・・把持部、66・・爪ホルダ、67・・支持ブロック、68・・割出爪、68a・・割出部、75・・傾斜溝、80・・把持部、W・・ワーク、Wa・・孔。
Claims (5)
- ワークをチャック前面に押し付けて把持するチャックにおいて、チャック半径方向へ延びる案内部に支持部材を直線移動可能に組み付け、支持部材に爪ホルダをチャック軸線方向へ移動可能に支持し、爪ホルダに把持爪を保持し、把持爪にワークをチャック前面に押し付ける把持部を設け、支持部材をチャック半径方向内側へ駆動したのち爪ホルダをチャック軸線方向後側へ駆動する駆動機構を設けてなり、
前記駆動機構がチャック軸線方向へ移動可能なプランジャーを含み、プランジャーに、爪ホルダを介し支持部材をチャック半径方向内側へ直線移動させる傾斜溝と、傾斜溝の動作後に爪ホルダをチャック軸線方向後側へ押動する押圧部とを設けたチャック。 - 前記把持爪にワークの孔又は溝等の狭所に進入可能な割出部を設けた請求項1記載のチャック。
- 前記割出部のチャック前面側に把持部を形成した請求項2記載のチャック。
- 前記支持部材にワークの孔又は溝等の狭所に進入可能な割出部を設けた請求項1記載のチャック。
- ワークをチャック前面に押し付けて把持するチャックにおいて、チャック半径方向へ延びる案内部に支持ピンを直線移動可能に組み付け、支持ピンに爪ホルダをチャック軸線方向へ回動可能に設けて、爪ホルダにおける支持ピンよりも後方且つチャック中心側に、支持ピンと平行な被動ピンを組み付けて、爪ホルダに把持爪を保持させ、把持爪にワークの孔又は溝等の狭所に進入可能な割出部を設け、割出部にワークをチャック前面に押し付ける把持部を形成し、支持ピンをチャック半径方向内側へ駆動したのち爪ホルダをチャック軸線方向後側へ駆動する駆動機構を設けてなり、
前記駆動機構がチャック軸線方向へ移動可能なプランジャーを含み、プランジャーに、爪ホルダ及び支持ピンをチャック半径方向内側へ直線移動させる傾斜溝と、傾斜溝の動作後に被動ピンをチャック軸線方向後側へ押動して爪ホルダを支持ピンを中心に回動させ、把持部によるワークのチャック前面への押し付けを行わせる押圧部とを設けたチャック。
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