JPWO2002053566A1 - 新規なカルバペネム化合物 - Google Patents

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Abstract

カルバペネム系の3位に、置換フェニルまたは置換チエニルが直接置換した式:式中、環Eはベンゼン環またはチオフェン環;R1はOH置換または非置換C1−3アルキル;R2、R3はH、置換されていてもよい低級アルキル、等:RはHまたは生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基等;XはOまたはS;YはH、低級アルキル等、で表されるカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩および該化合物を有効成分とする医薬。該化合物は、広範囲のグラム陽性菌およびグラム陰性菌、特に近年分離頻度の増加が見られ臨床上の大きな問題となっているペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)やβ−ラクタメース非産生性アンピシリン耐性インフルエンザ菌(BLNAR)などペニシリン結合蛋白(PBP)変異にともない既存β−ラクタム剤に幅広く耐性を獲得したインフルエンザ菌に対して優れた抗菌活性を示す。

Description

技術分野
本発明は、新規なカルバペネム化合物に関する。詳細には、カルバペネム系の3位に、置換フェニルまたは置換チエニルが直接置換したカルバペネム化合物に関する。更には、これらを有効成分として含有する抗菌剤に関する。
背景技術
これまで開発・上市されてきたカルバペネム化合物は、消化管からの吸収性が乏しく、そのため、臨床上はいずれも注射剤として静脈注射での使用が行われているにすぎなかった。しかし、臨床の場においては、患者の事情や治療目的等の点で、薬剤投与に関して、いくつかの投与経路を選択できることが望ましい。特に、経口抗菌剤は、注射剤と比較し患者への投与が容易で簡便であることもあり、患者の在宅治療と言う点で、より利便性が高く、臨床上の有用性は極めて高いものがある。従って、幅広い抗菌スペクトルと高い抗菌活性を有しかつ経口投与が可能なカルバペネム化合物の開発が臨床上も強く望まれていた。
発明の開示
本発明は広範囲のグラム陽性菌およびグラム陰性菌、特に近年分離頻度の増加が見られ臨床上の大きな問題となっているペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)やβ−ラクタメース非産生性アンピシリン耐性インフルエンザ菌(BLNAR)などペニシリン結合蛋白(PBP)変異にともない既存β−ラクタム剤に幅広く耐性を獲得したインフルエンザ菌に対して優れた抗菌活性を有すると共に経口吸収性の高いカルバペネム薬剤を提供することを目的とする。
本発明者らは種々の検討を行った結果、カルバペネム骨格の3位に直接置換フェニルまたは置換チエニルが導入された化合物が高い抗菌活性を示し、広範囲のグラム陽性菌およびグラム陰性菌、特に近年分離頻度の増加が見られ臨床上の大きな問題となっているペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)やβ−ラクタメース非産生性アンピシリン耐性インフルエンザ菌(BLNAR)などペニシリン結合蛋白(PBP)変異にともない既存β−ラクタム剤に幅広く耐性を獲得したインフルエンザ菌に対して優れた抗菌活性を有することを見出した。また、2位のカルボキシル基に生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基を導入した化合物が、経口投与において消化管からの吸収性に優れ、生体内で2位脱エステル体となり強力な抗菌活性を示すことを見出し、また、腎デヒドロペプチダーゼに対しても優れた耐性を有することを見出し、本発明を完成させるに到った。
発明を実施するための最良の形態
すなわち本発明は、
[1]式:
Figure 2002053566
[式中、環Eはベンゼン環またはチオフェン環を表す。
は炭素数1〜3のアルキルまたは水酸基により置換された炭素数1〜3のアルキルを表す。
およびRはそれぞれ独立して水素原子、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいアリールを表すか、または、RおよびRが一緒になって窒素原子と共に置換されていてもよい3ないし7員のヘテロ環を形成することもできる。
Rは水素原子または生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基を表す。
Xは酸素原子または硫黄原子を表す。
Yは水素原子、低級アルキル、水酸基、低級アルキルオキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、ハロゲン原子、シアノ、−NR、−CONR、−OCONR、−SONR、−NRSONRもしくは−NRCONRを表すか、または水酸基、低級アルキルオキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、ハロゲン原子、シアノ、−NR、−CONR、−OCONR、−SONR、−NRSONRおよび−NRCONRから選択される置換基で置換された低級アルキルを表わす。ただし、カルボキシル、水酸基およびアミノは適当な保護基により保護されていてもよい。Yは環Eに同一または異なって複数置換することもできる。
とRはそれぞれ独立して水素原子または低級アルキルを表わすか、または、RとRは窒素原子と一緒になってピロリジン、ピペリジンまたはアゼパンを形成してもよい]
で表されるカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
[2]生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基が、式:
Figure 2002053566
[式中、Rは水素原子または低級アルキルを表す。Rは置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよい低級シクロアルキルを表す。nは0または1を表す]
で表される基である上記[1]記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
[3]Rが、式:
Figure 2002053566
[式中、R、Rおよびnは上記[2]における意味と同義である]
で表される基である上記[1]記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
[4]Rが1−ヒドロキシエチルである上記[1]〜[3]のいずれか記載のカルパペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
[5]式:
Figure 2002053566
で表される基が、式:
Figure 2002053566
[式中、環E、R、RおよびYは上記[1]における意味と同義である。矢印はカルバペネム骨格への置換位置を示す]
である上記[1]〜[4]のいずれか記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
[6]RおよびRがそれぞれ独立して水素原子またはメチル基である上記[1]〜[5]のいずれか記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
[7]Rが水素原子であり、Rがtert−ブチル基であり、nが0である上記[1]〜[6]のいずれか記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
[8]下記の化合物から選択されるカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
[9]上記[1]〜[8]のいずれか記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩を有効成分とする医薬。
[10]上記[1]〜[8]のいずれか記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩を有効成分とする抗菌剤。
本発明の第1態様は、上記のカルバペネム化合物に関するものである。
本明細書および請求項を通して各置換基は下記の意味を有する。
「低級アルキル」としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等の炭素数1〜6の直鎖状または分枝鎖状アルキルが挙げられる。
「水酸基により置換された低級アルキル」としては例えばヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル等の、水酸基で置換された炭素数1〜6の直鎖状または分枝鎖状アルキルが挙げられる。
「アリール」としては、例えばフェニル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ナフチル、キナゾリル、イソキナゾリル等の、0〜3個のヘテロ原子を含む5ないし10員の芳香環が挙げられる。
「低級シクロアルキル」としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等の炭素数3〜7のシクロアルキルが挙げられる。
「置換されていてもよい低級アルキル」、「置換されていてもよい低級シクロアルキル」及び「置換されていてもよいアリール」の置換基としては、例えば水酸基、低級アルキルオキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルキルオキシカルボニル、低級シクロアルキル、カルボキシル、ハロゲン原子、シアノ、−NR、−CONR、−OCONR、−SONR、−RSONR、−NRCONR(RおよびRは前記と同義である)、−COOCHOCOR(Rは低級アルキルを表わす)等が挙げられる。これらの置換基は適当な保護基により保護されていてもよい。置換位置は化学的に可能な位置であれば制限はなく、一箇所あるいは複数箇所の置換が可能である。
「低級アルキルオキシ」としては、例えばメチルオキシ、エチルオキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ等の炭素数1〜6の直鎖状または分枝鎖状アルキルオキシが挙げられる。
「低級アルキルチオ」としては、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、tert−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ等の炭素数1〜6の直鎖状または分枝鎖状アルキルチオが挙げられる。
「低級アルキルカルボニル」としては、例えばメチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル等の炭素数2〜7の直鎖状または分枝鎖状アルキルカルボニルが挙げられる。
「低級アルキルカルボニルオキシ」としては、例えばメチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n−プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、n−ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、n−ペンチルカルボニルオキシ、n−ヘキシルカルボニルオキシ等の炭素数2〜7の直鎖状または分枝鎖状アルキルカルボニルオキシが挙げられる。
「低級アルキルオキシカルボニル」としては、例えばメチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、n−プロピルオキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、n−ブチルオキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、n−ペンチルオキシカルボニル、n−ヘキシルオキシカルボニル等の炭素数2〜7の直鎖状または分枝鎖状アルキルオキシカルボニルが挙げられる。
「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、好ましくは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられる。
「3ないし7員のヘテロ環」としては、例えばアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ジヒドロピロール、ピペリジン、テトラヒドロピリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、アゼパン、テトラヒドロアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、ヘキサヒドロジアゼピン等の1または2個の窒素原子、0または1個の硫黄原子および0または1個の酸素原子を有する飽和または不飽和の3ないし7員のヘテロ環が挙げられる。
「置換されていてもよい3ないし7員のヘテロ環」の置換基としては、例えば低級アルキル、水酸基、低級アルキルオキシ、低級アルキルカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、ハロゲン原子、シアノ等が挙げられる。
「生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基」としては、生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する限りいかなるものも含み、プロドラッグと総称される化合物群に誘導する際に使用される基が挙げられる。好ましい基としては、式:
Figure 2002053566
[式中、R、Rおよびnは前記と同義である]
で表される基が挙げられる。具体的には、ピバロイルオキシメチル、アセチルオキシメチル、シクロヘキシルアセチルオキシメチル、1−メチルシクロヘキシルカルボニルオキシメチル、エチルオキシカルボニルオキシ−1−エチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ−1−エチル等が挙げられ、特に好ましくは、ピバロイルオキシメチルが挙げられる。また、「生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基」の他の例として、メチル、エチル等の低級アルキル、およびメチルオキシメチル、エチルオキシメチル、2−メチルオキシエチル、2−メチルオキシエチルオキシメチル等の低級アルキルオキシ低級アルキル、さらに(2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル、(5−t−ブチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル、(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル等を挙げることができる。
カルボキシルの保護基としては通常用いられる各種の保護基が可能であるが、好適には例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル等の炭素数1〜5の直鎖状または分枝鎖状アルキル、例えば2−ヨウ化エチル、2,2,2−トリクロロエチル等の炭素数1〜5のハロゲノアルキル、例えばメチルオキシメチル、エチルオキシメチル、イソブチルオキシメチル等の炭素数1〜5のアルキルオキシメチル、例えばアセチルオキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル等の炭素数1〜5の脂肪族アシルオキシメチル、例えば1−エチルオキシカルボニルオキシエチル等の1−(炭素数1〜5の)アルキルオキシカルボニルオキシエチル、例えばベンジル、p−メチルオキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル等の置換アラルキル、例えばアリル、3−メチルアリル等の炭素数3〜7のアルケニル、ベンズヒドリル、フタリジル等が挙げられる。
水酸基の保護基およびアミノ基の保護基としては、通常用いられる各種の保護基が可能であるが、好適には例えば、tert−ブチルオキシカルボニル等の炭素数1〜5のアルキルオキシカルボニル、例えば2−ヨウ化エチルオキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル等の炭素数1〜5のハロゲノアルキルオキシカルボニル、例えばアリルオキシカルボニル等の置換または無置換の炭素数3〜7のアルケニルオキシカルボニル、例えばベンジルオキシカルボニル、p−メチルオキシベンジルオキシカルボニル、o−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル等の置換または非置換アラルキルオキシカルボニル、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル等のトリ低級アルキルシリル等が挙げられる。
「置換アラルキル」および「置換または非置換アラルキルオキシカルボニル」における「アラルキル」とは、フェニル低級アルキル、ナフチル低級アルキル等が挙げられ、その置換基としては、低級アルキルオキシ、ニトロ等が挙げられ、フェニル環またはナフチル環上に置換されている。
本発明のカルバペネム化合物の医薬品として許容される塩は、例えば常用の無毒性塩が挙げられる。その塩としては、例えば分子内に存在するカルボキシル基における塩として例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム等の無機性塩基塩、例えばトリエチルアンモニウム、ピリジニウム、ジイソプロピルアンモニウム等の有機性塩基塩が挙げられ、また、分子内に存在する塩基性基における塩として例えば塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸塩、例えばギ酸、酢酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の有機酸塩等が挙げられる。
本発明のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩は、それらの無水物、水和物または溶媒和物であってもよい。
本発明の第2の態様は、本発明のカルバペネム化合物を有効成分とする医薬に関する。
本発明のカルバペネム化合物は、高い抗菌活性と共に優れた経口吸収性を示し、さらには優れたデヒドロペプチダーゼー1(DHP−1)に対する安定性を示すことから、臨床上優れた抗菌剤、特に経口投与抗菌剤となり得ることが示された。
本発明のカルバペネム化合物はスタフィロコッカス・オウレウス、スタフィロコッカス・エピデルミディス、ストレプトコッカス・ピオゲネス、ストレプトコッカス・ニューモニア、エンテロコッカス・フェカーリスなどのグラム陽性菌、大腸菌、プロテウス属菌、クレブシエラ・ニューモニア、ヘモフィルス・インフルエンザ、淋菌、ブランハメラ菌などのグラム陰性菌を包含する広範囲な病原菌に対し抗菌活性を有する。特に近年分離頻度の増加が見られ臨床上の大きな問題となっているペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)やβ−ラクタメース非産生性アンピシリン耐性インフルエンザ菌(BLNAR)などペニシリン結合蛋白(PBP)変異にともない既存β−ラクタム剤に幅広く耐性を獲得したインフルエンザ菌に対して優れた抗菌活性を有することを見出した。
腎酵素であるデヒドロペプチダーゼーI(DHP−I)は天然由来のカルバペネム化合物を容易に分解することが知られているが、カルバペネム類である本発明化合物はDHP−Iに対し安定なものもあり単剤での使用が可能であるが、もし必要である場合にはDHP−I阻害剤との併用も可能である。
本発明のカルバペネム化合物を細菌感染症を治療する抗菌剤として用いるための投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、シロップ剤等による経口投与、または例えば静脈内注射、筋肉内注射、直腸投与等による非経口投与等が挙げられる。
前記の適当な投与剤型は、許容される通常の担体、賦型剤、結合剤、安定剤などに活性化合物を配合することにより、従来公知の技術を使用して製造することができる。注射剤型で用いる場合には許容される緩衝剤、溶解補助剤、等張剤などを添加することもできる。
投与量は症状、年齢、体重、投与形態、投与回数等によって異なるが、通常は成人に対し、一日100〜3000mgを一回または数回に分けて投与する。必要に応じて減量あるいは増量することができる。
本発明のカルバペネム化合物は種々の公知方法(Tetrahedron,39,2531−2549(1983)、Tetrahedron Letters,31,2853−2856(1990),ibid.34,3211−3214(1993)、ibid.36,4563−4566(1995)、特公平4−40357等)により製造することができる。例えばその一例として以下に示す方法が挙げられる。
Figure 2002053566
[式中、環E、R、R、R、R、R、XおよびYは前記と同じ意味を表し、Rはカルボキシル基の保護基を、R’は炭素数1〜3のアルキル基または保護された水酸基により置換された炭素数1〜3のアルキルを表し、Zは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す]
工程1:化合物4の製法
化合物2と化合物3を酸触媒の存在下、不活性溶媒中で反応させることにより得られる。酸触媒としては、例えば塩化亜鉛、臭化亜鉛、沃化亜鉛、四塩化スズ、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルエステル、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体等が挙げられる。不活性溶媒としては塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、アセトニトリル、モノクロロベンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン等が挙げられる。反応温度は−78℃〜+60℃の範囲で行われるが、−30℃〜+40℃の範囲が好適である。
また、原料化合物3は公知方法(例えば、日本化学会編 新実験化学講座 第14巻 有機化合物の合成と反応[II](1977)(丸善株式会社)751頁〜875頁や同会編、第4版、実験化学講座、第21巻、有機合成[III]アルデヒド・ケトン・キノン(1991)(丸善株式会社)149頁〜353頁に記載の方法に準じて製造することができる)で得られる各種アセトフェノン誘導体またはアセチルチオフェン誘導体をエノールエーテル化することにより得られる。
工程2:化合物6の製法
化合物4と化合物5Aとを脱水条件下、不活性溶媒中で加熱することにより相当するヘミアセタール体を得る。不活性溶媒としては塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。反応温度は+50℃〜+200℃の範囲で行われるが、+80℃〜+150℃の範囲が好適である。また、公知方法(例えば、Journal of Organic Chemistry,61,7889−7894(1996)に記載の方法)に従って化合物4と化合物5Bとを塩基の存在下、不活性溶媒中で反応して得られるイミド体を引き続いて還元することにより相当するヘミアセタール体を得ることもできる。塩基としてはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン等が挙げられる。イミド化に用いられる不活性溶媒としては塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、モノクロロベンゼン等が挙げられる。イミド化の反応温度は−50℃〜+50℃の範囲で行われるが、−30℃〜+30℃の範囲が好適である。還元剤としては亜鉛が好適であり、その際の溶媒としては酢酸と塩化メチレン、酢酸と1,2−ジクロロエタン、酢酸とモノクロロベンゼン等の混合溶媒が好適である。還元の反応温度は−50℃〜+50℃の範囲で行われるが、−30℃〜+30℃の範囲が好適である。
得られたヘミアセタール体を塩化チオニル、塩化オキザリル、オキシ塩化リン等の塩化剤を使用して化合物6を得る。クロル化反応はエーテル、テトラヒドロフラン、塩化メチレン等の不活性溶媒中で、ルチジン、ピリジン、キノリン、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン等の塩基の存在下で行う。反応温度は−78℃〜+60℃の範囲で行われるが、−30℃〜40℃の範囲が好適である。
工程3:化合物7の製法
化合物6をテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等の不活性溶媒中で、ルチジン、ピリジン、キノリン、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン等の塩基の存在下でトリフェニルホスフィンを使用して化合物7を得る。反応温度は0℃〜+100℃の範囲で行われるが、+10℃〜+70℃の範囲が好適である。
工程4:化合物8の製法
必要に応じてアニソール、ジメトキシベンゼン等の反応補助剤の存在下に化合物7をトリフルオロ酢酸、臭化水素/酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等で処理してカルボン酸に変換した後、公知の方法によってアミド化あるいはチオアミド化を行う。R’が水酸基の保護基を有している場合は、カルボン酸に変換する際にその水酸基の保護基が同時に除去されることがある。その場合には引き続いて再度保護反応を行う。保護基の導入方法はそれ自体公知の方法であり、例えばT.W.Greene:Protective Groups in Organic Synthesis,J.Wiley & Sons Inc.,1981を参照することができる。
工程5:化合物9の製法
化合物8の閉環反応は、ベンゼン、トルエン、キシレン等の不活性溶媒中で、反応温度+80℃〜200℃の範囲で加熱処理することにより行なわれ、化合物9を得る。
工程6:カルバペネム化合物1(R=水素原子)の製法
化合物9のRにおけるカルボキシル基の保護基を除去することにより、またR’が水酸基の保護基を有している場合は、その水酸基の保護基を除去することにより、カルバペネム化合物1を得ることができる。保護基の除去方法は、酸、塩基、還元剤等で処理するそれ自体公知の方法であり、例えばT.W.Greene:Protective Groups in Organic Synthesis,J.Wiley & Sons Inc.,1981を参照することができる。
工程7:カルバペネム化合物1(R=生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基)の製法
常法に従って、カルバペネム化合物1(R=水素原子)に生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基を導入することによって、カルバペネム化合物1(R=生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基)を得ることができる。例えば、カルバペネム化合物1(Rが水素原子である)またはそのカルボン酸塩に対して、必要に応じてジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基の存在下に化合物10で表される各種ハライドを作用させてエステル化することにより、カルバペネム化合物1(R=生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基)を得ることができる。反応溶媒は不活性なものであれば特に限定されないが、好適なものとしてジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホラミド、アセトニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトン等を挙げることができる。カルボン酸塩としては、好適にはナトリウム塩あるいはカリウム塩等を挙げることができる。反応温度は−78℃〜+100℃の範囲で行われるが、−20℃〜+60℃の範囲が好適である。
以上の工程において、化合物5Aまたは5Bの段階でRが生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基である原料を用いて、各工程を経て、カルバペネム化合物1(R=生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基)を直接製造することもできる。
以上の工程において反応終了後は通常の有機化学的手法により成績体を取り出すことができるが、水溶性の成績体については例えば反応混合物の液性を中性付近とした後、吸着樹脂等を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、目的化合物の溶出する部分を分取し、凍結乾燥することにより反応成績体を得ることができる。
本発明のカルバペネム化合物の製造法は、この製造法によって何ら限定されるものではない。
本発明のカルバペネム化合物には、式:
Figure 2002053566
に示されるように、カルバペネム骨格の5位、6位の不斉炭素に基づく光学異性体が存在する。これらの異性体は便宜上すべて単一の式で示されているが、本発明には各不斉炭素原子に基づくすべての異性体および異性体混合物が含まれる。しかし、好適なものとして、5位の炭素原子がR配位である化合物((5R,6R)または(5R,6S))を挙げることができ、さらに好ましくは、式:
Figure 2002053566
で示される配位を示す化合物が挙げられる。
さらに、Rが1−ヒドロキシエチルの場合、式:
Figure 2002053566
に示されるように8位においてもR配位のものとS配位の異性体があり、好適なものとしてR配位を挙げることができる。
3位側鎖のベンゼン環およびチオフェン環上のアミド基の置換位置に関しては、いずれの位置で置換された異性体であってもよい。ベンゼン環の場合、好適なものとしてはメタ位およびパラ位置換体を挙げることができる。
本発明のカルバペネム化合物の具体例として、例えば以下の例示化合物1〜112に示した化合物を挙げることができる。
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
Figure 2002053566
これら例示した化合物においては前述したように立体異性体が存在、また、Rについて、さらにRおよびRが一緒になって窒素原子と共に置換されていてもよい3ないし7員のヘテロ環を形成するとき立体異性体が存在し、例示化合物はすべての異性体を含むものである。
実施例
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はもちろんこれらによって何ら限定されるものではない。
なお以下の実施例で用いている略号の意味は次の通りである。
Ph:フェニル基
Me:メチル基
n−Pr:n−プロピル基
i−Pr:イソプロピル基
t−Bu:tert−ブチル基
Ac:アセチル基
ALOC:アリルオキシカルボニル基
TMS:トリメチルシリル基
TBDMS:tert−ブチル(ジメチル)シリル基
PNB:p−ニトロベンジル基
THF:テトラヒドロフラン
実施例1
Figure 2002053566
工程a)
4−ニトロベンジル[(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−(2−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−2−オキソエチル)−4−オキソ−1−アゼチジニル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(844mg)のTHF(20ml)溶液に室温でN,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド(1.38g)と2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(25mg)を加え、浴温80℃にて2時間加熱攪拌した。減圧下に溶媒を留去して4−ニトロベンジル((2R,3S)−2−(2−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−2−オキソエチル)−4−オキソ−3−{(1R)−1−[(トリメチルシリル)オキシ]エチル}−1−アゼチジニル)(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。このものはさらに精製することなく次工程に用いた。
工程b)
上記工程a)で得られた4−ニトロベンジル((2R,3S)−2−(2−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−2−オキソエチル)−4−オキソ−3−{(1R)−1−[(トリメチルシリル)オキシ]エチル}−1−アゼチジニル)(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートにトルエン(70ml)を加え、浴温120℃にて2時間加熱攪拌した。減圧下に溶媒を留去して得られた残渣を酢酸エチル(100ml)に再度溶解し、氷冷下に0.1規定塩酸(0.5ml)を加えて激しく攪拌した。原料の消失後炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和し、分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/アセトン)で精製することにより、4−ニトロベンジル(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(204mg)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl/CDOD=8/1)δ1.36(3H,d,J=6.3Hz),2.98と2.99(合わせて3H,それぞれs),3.18−3.41(3H,m),4.16−4.26(1H,m),4.35(1H,dt,J=2.8Hzと9.4Hz),5.15−5.40(2H,m),7.39(2H,d,J=8.5Hz),7.45(2H,d,J=8.8Hz),7.74(2H,d,J=8.5Hz),8.16(2H,d,J=8.8Hz).
工程c)
工程b)で得られた4−ニトロベンジル(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(60mg)をTHF(6ml)とイオン交換水(4.7ml)に溶解し、0.1規定炭酸水素ナトリウム水(1.3ml)を加えた。10%パラジウム−炭素(120mg)を加えて、常温・常圧にて30分間水素化分解反応した。触媒を濾別・水洗した後、濾液にクロロホルムを加えて抽出・分液(3回)した。水層中の有機溶媒を減圧下除去した後に、ポリマークロマトグラフィー(CHP−20P)により精製し、0−2%THF水溶液により溶出した分画を集め凍結乾燥することで(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩(18mg)を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.23(3H,d,J=6.4Hz),2.83(3H,s),2.93−3.10(1H,m),3.29−3.43(1H,m),3.45(1H,dd,J=2.8Hzと5.9Hz),4.07−4.33(2H,m),7.35(2H,d,J=8.5Hz),7.60(2H,d,J=8.5Hz).
実施例2
Figure 2002053566
(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩(50mg)の乾燥ジメチルホルムアミド(1ml)溶液を氷冷し、ピバロイルオキシメチルヨーダイド(53mg)を加え同温度で1時間攪拌した。反応液に酢酸エチルと氷水を加えて分液し、有機層を飽和食塩水(4回)、炭酸水素ナトリウム水溶液、チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に用いて洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去した後、残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=9/1)で精製することにより、[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(27mg)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.18(9H,s),1.37(3H,d,J=6.3Hz),3.02と3.03(合わせて3H,それぞれs),3.15−3.41(3H,m),4.20−4.39(2H,m),5.70−5.90(2H,m),6.19(1H,d,J=4.8Hz),7.39(2H,d,J=8.4Hz),7.72(2H,d,J=8.5Hz).
実施例3
Figure 2002053566
工程a)
アリル((2R,3S)−3−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−2−{2−[3−(アミノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−4−オキソ−1−アゼチジニル)(トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(324mg)と2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(10mg)にトルエン(30ml)を加え、浴温100℃にて2時間、さらに130℃にて2時間加熱攪拌した。シリカゲル薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、アリル(5R,6S)−6−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−3−[3−(アミノカルボニル)フェニル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(251mg)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.49(3H,d,J=6.3Hz),3.19−3.37(2H,m),3.43(1H,dd,J=2.8Hzと8.3Hz),4.31(1H,dt,J=2.9Hzと9.7Hz),4.58−4.77(4H,m),5.11−5.44(5H,m),5.80−6.02(2H,m),7.74−7.80(1H,m),7.86−7.92(1H,m).
工程b)
工程a)で前項で得られたアリル(5R,6S)−6−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−3−[3−(アミノカルボニル)フェニル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(80mg)とアニリン(339mg)をモノクロロベンゼン(4ml)に溶解し、氷冷下にテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(11mg)を加えた。同温度で1時間攪拌した後、反応液に0.1規定炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)とクロロホルムを加えて分液した。次いで水層にクロロホルムを加えて洗浄・分液(2回)した。水層中の有機溶媒を減圧下除去した後に、ポリマークロマトグラフィー(CHP−20P)により精製し、水により溶出した分画を集め凍結乾燥することで(5R,6S)−3−[3−(アミノカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩(8mg)を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.23(3H,d,J=6.4Hz),2.99−3.09(1H,m),3.34−3.44(1H,m),3.46(1H,dd,J=2.8Hzと6.0Hz),4.13−4.29(2H,m),7.36−7.44(1H,m),7.46−7.52(1H,m),7.60−7.67(2H,m).
実施例4
Figure 2002053566
工程a)
アリル[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−2−(2−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−2−オキソエチル)−4−オキソ−1−アゼチジニル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(312mg)より実施例3−a)と同様にしてアリル(5R,6S)−6−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−3−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(214mg)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.49(3H,d,J=6.3Hz),2.97−3.06(3H,m),3.19−3.37(2H,m),3.43(1H,dd,J=2.8Hzと8.3Hz),4.30(1H,dt,J=2.9Hzと9.4Hz),4.57−4.77(4H,m),5.11−5.43(5H,m),5.80−6.01(2H,m),7.51−7.59(2H,m),7.78−7.84(1H,m).
工程b)
工程a)で得られたアリル(5R,6S)−6−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−3−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(70mg)より実施例3−b)と同様にして(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩(20mg)を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.23(3H,d,J=6.4Hz),2.83(3H,s),2.97−3.07(1H,m),3.33−3.43(1H,m),3.45(1H,dd,J=2.8Hzと6.0Hz),4.13−4.29(2H,m),7.34−7.42(1H,m),7.43−7.49(1H,m),7.53−7.60(2H,m).
実施例5
Figure 2002053566
工程a)
{[2−{(2R,3S)−2−{2−[3−(アミノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−1−アゼチジニル}−2−(トリフェニルホスホラニリデン)アセチル]オキシ}メチル ピバレート(34.7mg)とクロロトリメチルシラン(21mg)を乾燥THF(1.5ml)に溶解し、氷冷下トリエチルアミン(20mg)を滴下した。原料の消失後に反応液を酢酸エチルで希釈し、冷却した炭酸水素ナトリウム水溶液に注加した。抽出・分液した有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去して{[2−((2R,3S)−2−{2−[3−(アミノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−4−オキソ−3−{(1R)−1−[(トリメチルシリル)オキシ]エチル}−1−アゼチジニル)−2−(トリフェニルホスホラニリデン)アセチル]オキシ}メチル ピバレートを得た。このものはさらに精製することなく次工程に用いた。
工程b)
工程a)で得られた{[2−((2R,3S)−2−{2−[3−(アミノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−4−オキソ−3−{(1R)−1−[(トリメチルシリル)オキシ]エチル}−1−アゼチジニル)−2−(トリフェニルホスホラニリデン)アセチル]オキシ}メチル ピバレートより実施例3−a)と同様にして[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−3−[3−(アミノカルボニル)フェニル]−7−オキソ−6−{(1R)−1−[(トリメチルシリル)オキシ]エチル}−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(11mg)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ0.15(9H,s),1.18(9H,s),1.29(3H,d,J=6.2Hz),3.17−3.27(2H,m),3.28−3.38(1H,m),4.18−4.29(2H,m),5.80(2H,s),7.40−7.52(2H,m),7.76−7.85(2H,m).
工程c)
工程b)で得られた[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−3−[3−(アミノカルボニル)フェニル]−7−オキソ−6−{(1R)−1−[(トリメチルシリル)オキシ]エチル}−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(11mg)を酢酸エチル(2ml)とTHF(2ml)に溶解し、氷冷下に0.1規定塩酸を加えてpH2から3の間に調整した。20分間激しく攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、冷却した炭酸水素ナトリウム水溶液に注加した。抽出・分液した有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル/アセトン=4/1)で精製することにより、[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−3−[3−(アミノカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(9mg)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.17(9H,s),1.36(3H,d,J=6.3Hz),3.17−3.42(3H,m),4.20−4.38(2H,m),5.80(2H,s),7.40−7.52(2H,m),7.77−7.87(2H,m).
実施例6
Figure 2002053566
実施例5と同様にして{[2−[(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−(2−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−2−オキソエチル)−4−オキソ−1−アゼチジニル]−2−(トリフェニルホスホラニリデン)アセチル]オキシ}メチル ピバレート(32mg)より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(1.9mg)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.18(9H,s),1.38(3H,d,J=6.3Hz),3.02と3.03(合わせて3H,それぞれs),3.19−3.39(3H,m),4.23−4.37(2H,m),5.79(2H,s),7.39−7.48(2H,m),7.71−7.81(2H,m).
実施例7
Figure 2002053566
実施例1および実施例3と同様にしてアリル{(2R,3S)−2−{2−[5−(アミノカルボニル)−2−チエニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−1−アゼチジニル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−3−[5−(アミノカルボニル)−2−チエニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩(9mg)を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.20(3H,d,J=6.4Hz),3.13−3.34(2H,m),3.42(1H,dd,J=3.0Hzと5.9Hz),4.10−4.25(2H,m),7.12(1H,d,J=4.0Hz),7.51(1H,d,J=4.1Hz).
実施例8
Figure 2002053566
実施例1および実施例3と同様にしてアリル((2R,3S)−2−(2−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−チエニル}−2−オキソエチル)−4−オキソ−3−{(1R)−1−[(トリメチルシリル)オキシ]エチル}−1−アゼチジニル)(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−チエニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩(5.5mg)を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.20(3H,d,J=6.4Hz),2.78(3H,s),3.11−3.33(2H,m),3.41(1H,dd,J=2.9Hzと5.8Hz),4.08−4.24(2H,m),7.10(1H,d,J=4.0Hz),7.42(1H,d,J=4.1Hz).
実施例9
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−チエニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩(11mg)より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−チエニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(7.9mg)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.23(9H,s),1.37(3H,d,J=6.3Hz),2.99と3.00(合わせて3H,それぞれs),3.25(1H,dd,J=2.8Hzと6.8Hz),3.31−3.53(2H,m),4.22−4.33(2H,m),5.89−6.07(2H,m),7.47−7.54(2H,m).
実施例10
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−チエニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩(7mg)より(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{5−[メチルアミノ)カルボニル]−2−チエニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(2mg)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.38(3H,d,J=6.3Hz),2.15(3H,s),3.00と3.01(合わせて3H,それぞれs),3.25(1H,dd,J=2.8Hzと6.8Hz),3.31−3.55(2H,m),4.22−4.33(2H,m),5.87−6.02(2H,m),7.44−7.63(2H,m).
実施例11
Figure 2002053566
実施例5と同様にして{[2−[(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−(2−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−チエニル}−2−オキソエチル)−4−オキソ−1−アゼチジニル]−2−(トリフェニルホスホラニリデン)アセチル]オキシ}メチル ピバレート(110mg)より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−チエニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(28mg)を得た。スペクトルデータは実施例9で得られたものと一致した。
実施例12
Figure 2002053566
実施例1および実施例3と同様にしてアリル{(2R,3S)−2−{2−[4−(アミノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−1−アゼチジニル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−3−[4−(アミノカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.23(3H,d,J=6.4Hz),2.78−2.93(1H,m),3.34−3.44(1H,m),3.46(1H,dd,J=2.7Hzと5.8Hz),4.12−4.30(2H,m),7.37(2H,d,J=8.4Hz),7.68(2H,d,J=8.4Hz).
実施例13
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−3−[4−(アミノカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−3−[4−(アミノカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.18(9H,s),1.38(3H,d,J=6.3Hz),3.16−3.42(3H,m),4.21−4.39(2H,m),5.73−5.88(2H,m),7.42(2H,d,J=8.4Hz),7.79(2H,d,J=8.4Hz).
実施例14
Figure 2002053566
実施例12と同様にしてアリル{(2R,3S)−2−{2−[4−(エチルアミノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−1−アゼチジニル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−3−[4−(エチルアミノカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.12(3H,t,J=7.3Hz),1.23(3H,d,J=6.4Hz),2.94−3.06(1H,m),3.25−3.41(3H,m),3.44(1H,dd,J=2.8Hzと5.9Hz),4.13−4.26(2H,m),7.34(2H,d,J=8.4Hz),7.59(2H,d,J=8.4Hz).
実施例15
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−3−[4−(エチルアミノカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−3−[4−(エチルアミノカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.18(9H,s),1.26(3H,t,J=7.3Hz),1.37(3H,d,J=6.3Hz),3.15−3.41(3H,m),3.43−3.57(2H,m),4.22−4.38(2H,m),5.72−5.89(2H,m),6.12,(1H,broad s),7.39(2H,d,J=8.5Hz),7.73(2H,d,J=8.4Hz).
実施例16
Figure 2002053566
工程c)でアニリンの代わりに2−エチルヘキサン酸ナトリウムを用いた以外は実施例12と同様にしてアリル{(2R,3S)−2−{2−[4−(ジメチルアミノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−1−アゼチジニル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−3−[4−(ジメチルアミノカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.23(3H,d,J=6.4Hz),2.94(3H,s),2.96−3.08(1H,m),3.01(3H,s),3.33−3.43(1H,m),3.46(1H,dd,J=2.8Hzと6.0Hz),4.11−4.29(2H,m),7.27−7.42(4H,m).
実施例17
Figure 2002053566
実施例16と同様にしてアリル{(2R,3S)−2−(2−{3−[(エチルアミノ)カルボニル]フェニル}−2−オキソエチル)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキサアゼチジン−1−イル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−3−{3−[(エチルアミノ)カルボニル]フェニル}−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.13(t,3H,J=7.3Hz),1.23(d,3H,J=6.4Hz),3.02−3.06(m,1H),3.29−3.47(m,4H),4.13−4.28(m,2H),7.36−7.56(m,4H).
実施例18
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−3−{3−[(エチルアミノ)カルボニル]フェニル}−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−3−{3−[(エチルアミノ)カルボニル]フェニル}−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.17(s,9H),1.25(dt,3H,J=7.2および2.0Hz),1.37(d,3H,J=6.3Hz),3.20−3.36(m,3H),3.47−3.54(m,2H),4.25−4.34(m,2H),5.76−5.81(m,2H),6.41(br−s,1H),7.41−7.44(m,1H),7.73−7.76(m,1H).
実施例19
Figure 2002053566
実施例16と同様にしてアリル[(3S,4R)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−オキソ−4−(2−オキソ−2−{3−[(プロピルアミノ)カルボニル]フェニル}エチル)アゼチジン−1−イル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−3−{3−[(プロピルアミノ)カルボニル]フェニル}−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ0.86(t,3H,J=7.4Hz),1.23(d,3H,J=6.4Hz),1.51−1.56(m,2H),2.99−3.06(m,1H),3.26(t,2H,J=7.0Hz),3.36−3.46(m,2H),4.17−4.24(m,2H),7.36−7.40(m,1H),7.44−7.47(m,1H),7.55−7.56(m,2H).
実施例20
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−3−{3−[(プロピルアミノ)カルボニル]フェニル}−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−3−{3−[(プロピルアミノ)カルボニル]フェニル}−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ0.99(t,3H,J=7.4Hz),1.17(s,9H),1.37(d,3H,J=6.3Hz),1.63−1.70(m,2H),3.20−3.36(m,3H),3.40−3.45(m,2H),4.25−4.34(m,2H),5.76−5.81(m,2H),6.42(br−s,1H),7.40−7.45(m,2H),7.73−7.75(m,2H).
実施例21
Figure 2002053566
実施例16と同様にしてアリル[(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−(2−{3−[(イソプロピルアミノ)カルボニル]フェニル}−2−オキソエチル)−4−オキソアゼチジン−1−イル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{3−[(イソプロピルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.56(d,6H,J=6.6Hz),2.23(d,3H,J=6.4Hz),2.99−3.06(m,1H),3.56−3.42(m,2H),4.03−4.07(m,1H),4.17−4.26(m,2H),7.35−7.39(m,1H),7.44−7.46(m,1H),7.52−7.54(m,2H).
実施例22
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{3−[(イソプロピルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{3−[(イソプロピルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.16(s,9H),1.27(d,6H,J=6.6Hz),1.37(d,3H,J=6.3Hz),2.96−3.36(m,3H),4.24−4.34(m,3H),5.75(d,1H,J=5.5Hz),5.82(d,1H,J=5.5Hz),6.13(br−d,1H,J=8.0Hz),7.41−7.45(m,2H),7.69−7.73(m,2H).
実施例23
Figure 2002053566
実施例16と同様にしてアリル[(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−(2−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]チエン−3−イル}−2−オキソエチル)−4−オキソアゼチジン−1−イル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]チエン−3−イル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.22(d,3H,J=6.4Hz),2.81(s,3H),3.04−3.11(m,1H),3.24−3.41(m,1H),3.39−3.41(m,1H),4.15−4.18(m,2H),7.54(d,1H,J=1.4Hz),7.70(d,1H,J=1.4Hz).
実施例24
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]チエン−3−イル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]チエン−3−イル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.23(s,9H),1,36(d,3H,J=6.3Hz),3.01(d,3H,J=4.8Hz),3.22−3.24(m,1H),3.34(d,2H,J=9.4Hz),4.22−4.30(m,2H),5.88−5.92(m,2H),6.91(br−d,1H,J=4.5Hz),7.65(d,1H,J=1.3Hz),7.87(d,1H,J=1.3Hz).
実施例25
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩より(アセチルオキシ)メチル(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.35(d,3H,J=6.3Hz),2.08(s,3H),2.30(br−s,1H),3.00(d,3H,J=4.8Hz),3.20−3.35(m,3H),4.21−4.33(m,2H),5.77(s,2H),6.49(br−d,1H,J=4.3Hz),7.40−7.48(m,2H),7.73−7.76(m,2H).
実施例26
Figure 2002053566
実施例12と同様にしてアリル{(2R,3S)−2−{2−[4−(メチルアミノチオカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−1−アゼチジニル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−3−[4−(メチルアミノチオカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得る。
実施例27
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−3−[4−(メチルアミノチオカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−3−[4−(メチルアミノチオカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレートを得る。
実施例28
Figure 2002053566
実施例3と同様にしてアリル((2R,3S)−3−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−2−{2−[3−(アミノチオカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−4−オキソ−1−アゼチジニル)(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−3−[3−(アミノチオカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得る。
実施例29
Figure 2002053566
実施例5と同様にして{[2−{(2R,3S)−2−{2−[3−(アミノチオカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−1−アゼチジニル}−2−(トリフェニルホスホラニリデン)アセチル]オキシ}メチル ピバレートより[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−3−[3−(アミノチオカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレートを得る。
実施例30
Figure 2002053566
実施例16と同様にしてアリル{(2R,3S)−2−{2−[3−(アニリノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−3−[3−(アニリノカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.22(d,3H,J=6.4Hz),2.98−3.05(m,1H),3.35−3.45(m,2H),4.16−4.25(m,2H),7.20−7.24(m,1H),7.37−7.51(m,6H),7.66−7.68(m,2H).
実施例31
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−3−[3−(アニリノカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−3−[3−(アニリノカルボニル)フェニル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.12(s,9H),1.36(d,3H,J=6.3Hz),3.20−3.37(m,3H),4,25−4.35(m,2H),5.78(d,1H,J=5.5Hz),5.84(d,1H,J=5.5Hz),7.16(t,1H,J=7.4Hz),7.35−7.39(m,2H),7.44−7.68(m,4H),7.83−7.85(m,2H),8.25(br−s,1H).
実施例32
Figure 2002053566
実施例16と同様にしてアリル((2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−{2−[3−(モルホリン−4−イルカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−4−オキソアゼチジン−1−イル)(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−[3−(モルホリン−4−イルカルボニル)フェニル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.22(d,3H,J=6.4Hz),2.98−3.05(m,1H),3.34−3.45(m,4H),3.61−3.76(m,6H),4.16−4.26(m,2H),7.25−7.28(m,2H),7.38−7.39(m,2H).
実施例33
Figure 2002053566
実施例16と同様にしてアリル{(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[2−(3−{[(4−メトキシフェニル)アミノ]カルボニル}フェニル)−2−オキソエチル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−(3−{[(4−メトキシフェニル)アミノ]カルボニル}フェニル)−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.21(d,3H,J=6.4Hz),2.95−3.01(m,1H),3.31−3.41(m,2H),3.74(s,3H),4.14−4.22(m,2H),6.43(d,2H,J=8.9Hz),7.33(d,2H,J=8.9Hz),7.37−7.48(m,2H),7.61−7.63(m,2H).
実施例34
Figure 2002053566
実施例16と同様にしてアリル[(3S,4R)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−オキソ−4−(2−オキソ−2−{3−[(ピリジン−4−イルアミノ)カルボニル]フェニル}エチル)アゼチジン−1−イル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−3−{3−[(ピリジン−4−イルアミノ)カルボニル]フェニル}−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.21(d,3H,J=6.4Hz),2.96−3.03(m,1H),3.33−3.39(m,1H),3.42−3.44(m,1H),4.13−4.24(m,2H),7.38−7.42(m,1H),7.47−7.50(m,1H),7.57(dd,2H,J=5.0,1.6Hz),7.64−7.66(m,2H),8.37(dd,2H,J=5.0,1.6Hz).
実施例35
Figure 2002053566
実施例16と同様にしてアリル[(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−(2−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]チエン−2−イル}−2−オキソエチル)−4−オキソアゼチジン−1−イル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]チエン−2−イル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.22(d,3H,J=6.4Hz),2.79(s,3H),3.16−3.30(m,2H),3.38−3.40(m,1H),4.13−4.19(m,2H),7.33(d,1H,J=1.5Hz),7.86(d,1H,J=1.5Hz).
実施例36
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]チエン−2−イル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]チエン−2−イル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.23(s,9H),1.36(d,3H,J=6.3Hz),2.99(d,3H,J=4.8Hz),3.22−3.24(m,1H),3.33−3.50(m,2H),4.23−4.28(m,2H),5.91(d,1H,J=5.6Hz),5.98(d,1H,J=5.6Hz),6.51−6.52(m,1H),7.87(d,1H,J=1.3Hz),8.01(d,1H,J=1.3Hz).
実施例37
Figure 2002053566
実施例16と同様にしてアリル{(2R,3S)−2−{2−[5−(アミノカルボニル)チエン−3−イル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートより(5R,6S)−3−[5−(アミノカルボニル)チエン−3−イル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩を得た。
H NMR(400MHz,DO)δ1.21(d,3H,J=6.4Hz),3.03−3.10(m,1H),3.22−3.29(m,1H),3.38−3.40(m,1H),4.13−4.20(m,2H),7.58(d,1H,J=1.4Hz),7.77(d,1H,J=1.4Hz).
実施例38
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−3−[5−(アミノカルボニル)チエン−3−イル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩より[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メチル(5R,6S)−3−[5−(アミノカルボニル)チエン−3−イル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.22(s,9H),1.37(d,3H,J=6.3Hz),1.96(br−d,1H,J=4.3Hz),3.22−3.25(m,1H),3.34(d,2H,J=9.4Hz),4.23−4.29(m,2H),5.88(d,1H,J=5.6Hz),5.91(d,1H,J=5.6Hz),7.72(d,1H,J=1.3Hz),7.95(d,1H,J=1.3Hz).
実施例39
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩(72mg)より(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル(5R,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−3−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(42mg)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ1.38(3H,d,J=6.3Hz),2.13(3H,s),3.02と3.04(合わせて3H,それぞれs),3.20−3.40(3H,m),4.22−4.38(2H,m),4.76−4.94(2H,m),6.30(1H,broad s),7.35−7.47(2H,m),7.63−7.70(1H,m),7.75−7.79(1H,m).
実施例40
Figure 2002053566
実施例2と同様にして(5R,6S)−3−[5−(アミノカルボニル)チエン−3−イル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム塩(102mg)より(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル(5R,6S)−3−[5−(アミノカルボニル)チエン−3−イル]−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボキシレート(58.5mg)を得た。
H NMR(400MHz,CDOD)δ1.30(3H,d,J=6.3Hz),2.19(3H,s),3.35−3.43(2H,m),4.08−4.17(1H,m),4.21−4.29(1H,m),5.02−5.12(2H,m),7.99(1H,d,J=1.4Hz),8.12(1H,d,J=1.4Hz).
参考例1
Figure 2002053566
(2R,3R)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル アセテート(14.37g)とtert−ブチル4−{[(トリメチルシリル)オキシ]ビニル}ベンゾエート(約50mmol)の乾燥塩化メチレン(90ml)溶液に室温で沃化亜鉛(15.96g、50mmol)を加え同温度で終夜反応した。反応液をクロロホルムと炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈し抽出・分液した。有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に用いて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、溶媒を減圧下除去した後に、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/酢酸エチル)により精製し、tert−ブチル4−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエート(5.32g)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ0.08(3H,s),0.09(3H,s),0.88(9H,s),1.26(3H,d,J=6.2Hz),1.62(9H,s),2.90(1H,dd,J=2.3Hzと5.3Hz),3.13−3.25(1H,m),3.43−3.53(1H,m),4.08−4.18(1H,m),4.18−4.28(1H,m),6.13(1H,s),7.97(2H,d,J=8.2Hz),8.09(2H,d,J=8.3Hz).
参考例2
Figure 2002053566
工程a)
p−ニトロベンジルグリオキサレート一水和物(1.477g)をトルエン(50ml)に溶解し、加熱還流下に共沸脱水した。一旦室温まで冷却した後、tert−ブチル4−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエート(2.238g)を加えて溶解し、加熱還流下に共沸脱水した。原料の消失後減圧下に溶媒を留去した。残渣を乾燥THF(20ml)に溶解し、2,6−ルチジン(809mg)を加え−20〜−30℃に冷却した。同温度で塩化チオニル(898mg)を滴下した。不溶物を濾別・乾燥THF洗浄した濾液を浴温35℃以下で減圧下に濃縮した。残渣を乾燥1,4−ジオキサン(100ml)に溶解し、トリフェニルホスフィン(2.83g)および2,6−ルチジン(1.179g)を加え室温で1時間、浴温60℃で3.5時間加熱攪拌した。室温まで冷却した後、反応液に酢酸エチルおよび冷クエン酸水溶液を加えて抽出・分液した。有機層を冷クエン酸水溶液(2回)、飽和食塩水、炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水の順に用いて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、溶媒を減圧下除去した後に、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、tert−ブチル4−({(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−1−[2−[(4−ニトロベンジル)オキシ]−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)ベンゾエート(2.870g)を得た。
IR(KBr)1746,1716,1688,1625,1522,835,774,751,719cm−1
工程b)
上記工程a)で得られたtert−ブチル4−({(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−1−[2−[(4−ニトロベンジル)オキシ]−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)ベンゾエート(2.703g、3.00mmol)に氷冷下トリフルオロ酢酸(9ml)を加えて溶解し、さらに室温で30分間攪拌した。減圧下に溶媒を留去した後、残渣をクロロホルム/トルエンに再度溶解し、減圧下に再濃縮した。残渣にヘキサン/ジエチルエーテルを加えてデカンテーション(3回)し、固形分を濾取・ヘキサン洗浄後減圧下に乾燥して4−({(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−[2−[(4−ニトロベンジル)オキシ]−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)安息香酸(2.187g)を得た。
IR(KBr)3428(broad),1719,1680,1523,750,721cm−1
工程c)
工程b)で得られた4−({(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−1−[2−[(4−ニトロベンジル)オキシ]−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)安息香酸(2.137g)を乾燥THF(24ml)に溶解し、−30℃でトリエチルアミン(354mg)の乾燥THF(3ml)溶液を滴下した。引き続いてクロロぎ酸エチル(348mg)の乾燥THF(3ml)溶液を滴下した。さらにトリエチルアミン(354mg)の乾燥THF(3ml)溶液を滴下した後、モノメチルアミンの40%メタノール溶液(249mg)を滴下した。0℃付近まで昇温した後、反応液に酢酸エチルと氷水を加えて抽出・分液した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、塩水、希塩酸、炭酸水素ナトリウム水溶液の順に用いて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、溶媒を減圧下除去して4−ニトロベンジル[(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−(2−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−2−オキソエチル)−4−オキソ−1−アゼチジニル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(1.909g)を得た。
IR(KBr)3388(broad),1742,1649,1607,1521,753,720cm−1
参考例3
Figure 2002053566
工程a)
参考例1と同様にして(2R,3R)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル アセテート(11.78g)よりtert−ブチル3−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエート(7.831g)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ0.08(3H,s),0.09(3H,s),0.88(9H,s),1.26(3H,d,J=6.2Hz),1.62(9H,s),2.91(1H,dd,J=2.3Hzと5.2Hz),3.14−3.28(1H,m),3.45−3.57(1H,m),4.10−4.19(1H,m),4.19−4.29(1H,m),6.13(1H,s),7.52−7.61(1H,m),8.08−8.15(1H,m),8.18−8.26(1H,m),8.49−8.55(1H,m).
工程b)
工程a)で得られたtert−ブチル3−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエート(2.24g)をTHF(20ml)に溶解し、室温で酢酸(2.9ml)を滴下した。次いでフッ化テトラn−ブチルアンモニウム(4.58g)のTHF(18ml)溶液を滴下した。同温度で3日間攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、冷却した炭酸水素ナトリウム水溶液中に注加した。抽出・分液した有機層を塩水洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、溶媒を減圧下除去してtert−ブチル3−({(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)ベンゾエートを得た。このものはさらに精製することなく次工程に用いた。
工程c)
工程b)で得られたtert−ブチル3−({(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)ベンゾエートと4−ジメチルアミノピリジン(1.34g)を乾燥塩化メチレン(20ml)に溶解し、氷冷下にクロロぎ酸アリル(1.21g)を滴下した。徐々に室温まで昇温して5時間攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、冷却した硫酸水素カリウム水溶液中に注加した。抽出・分液した有機層を硫酸水素カリウム水溶液、塩水、炭酸水素ナトリウム水溶液、塩水の順に用いて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、溶媒を減圧下除去した後に、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、tert−ブチル3−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエート(1.126g)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.49(3H,d,J=6.3Hz),1.63(9H,s),3.10(1H,dd,J=2.3Hzと8.2Hz),3.16−3.28(1H,m),3.52−3.62(1H,m),4.07−4.16(1H,m),4.57−4.70(2H,m),5.09−5.20(1H,m),5.22−5.41(2H,m),5.87−6.00(1H,m),6.20(1H,s),7.52−7.60(1H,m),8.07−8.14(1H,m),8.18−8.25(1H,m),8.47−8.54(1H,m).
工程d)
工程c)で得られたtert−ブチル3−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエート(1.026g)より参考例2−a)と同様にしてtert−ブチル3−({(2R,3S)−3−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−1−[2−(アリルオキシ)−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)ベンゾエート(945mg)を得た。
IR(KBr)1749,1715,1687,755,693cm−1
工程e)
工程d)で得られたtert−ブチル3−({(2R,3S)−3−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−1−[2−(アリルオキシ)−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)ベンゾエート(889mg)より参考例2−bと同様にして3−({(2R,3S)−3−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−1−[2−(アリルオキシ)−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)安息香酸を得た。このものはさらに精製することなく次工程に用いた。
工程f)
工程e)で得られた3−({(2R,3S)−3−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−1−[2−(アリルオキシ)−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)安息香酸の半量と28%アンモニア水溶液より参考例2−c)と同様にしてアリル((2R,3S)−3−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−2−{2−[3−(アミノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−4−オキソ−1−アゼチジニル)(トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(324mg)を得た。
IR(CHCl)3413,1746,1679,1614,1260cm−1
参考例4
Figure 2002053566
3−({(2R,3S)−3−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−1−[2−(アリルオキシ)−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)安息香酸とモノメチルアミンの40%メタノール溶液より参考例2−c)と同様にしてアリル[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[(アリルオキシ)カルボニル]オキシ}エチル)−2−(2−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−2−オキソエチル)−4−オキソ−1−アゼチジニル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。
IR(CHCl)1746,1661cm−1
参考例5
Figure 2002053566
工程a)
tert−ブチル3−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエート(2.24g)とトリエチルアミン(1.11g)を乾燥塩化メチレン(10ml)に溶解し、氷冷下、[(2−クロロ−2−オキソアセチル)オキシ]メチル ピバレート(10mmol)の乾燥塩化メチレン(10ml)溶液を滴下した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止した後、酢酸エチルを加えて抽出・分液した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、塩水の順に用いて洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、溶媒を減圧下除去した後に、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、tert−ブチル3−({(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−1−[{[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メトキシ}(オキソ)アセチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)ベンゾエート(3.152g)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ0.03(3H,s),0.08(3H,s),0.85(9H,s),1.24(9H,s),1.29(3H,d,J=6.4Hz),1.62(9H,s),3.15−3.31(1H,m),3.35−3.53(1H,m),3.89−4.04(1H,m),4.28−4.47(1H,m),4.77−5.41(1H,m),5.92(2H,s),7.49−7.64(1H,m),8.05−8.18(1H,m),8.18−8.30(1H,m),8.52(1H,broad s).
工程b)
tert−ブチル3−({(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−1−[{[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メトキシ}(オキソ)アセチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)ベンゾエート(1.90g)を酢酸(10ml)と塩化メチレン(10ml)に溶解し、氷冷下に亜鉛末(5.88g)を加えた。同温度で15分間激しく攪拌した後反応液をセライト濾過・クロロホルム洗浄した。濾液・洗液を合わせて、冷却した炭酸水素ナトリウム水溶液で3回、塩水で1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥、溶媒を減圧下除去して相当するヘミアセタール体(1.923g)を得た。これ以降は参考例2−a)と同様にしてtert−ブチル3−({(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−1−[2−{[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メトキシ}−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)ベンゾエート(1.706g)を得た。
IR(KBr)1748,1718,1689,1641,834,753,693cm−1
工程c)
tert−ブチル3−({(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−1−[2−{[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メトキシ}−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)ベンゾエート(1.50g)より参考例2−b)と同様にして3−({(2R,3S)−1−[2−{[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メトキシ}−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)安息香酸を得た。このものはさらに精製することなく次工程に用いた。
工程d)
3−({(2R,3S)−1−[2−{[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メトキシ}−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)安息香酸より参考例2−c)と同様にして{[2−{(2R,3S)−2−{2−[3−(アミノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−1−アゼチジニル}−2−(トリフェニルホスホラニリデン)アセチル]オキシ}メチル ピバレートを得た。
IR(CHCl)1744,1676cm−1
参考例6
Figure 2002053566
3−({(2R,3S)−1−[2−{[(2,2−ジメチルプロパノイル)オキシ]メトキシ}−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)安息香酸より参考例2−c)と同様にして{[2−[(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−(2−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−2−オキソエチル)−4−オキソ−1−アゼチジニル]−2−(トリフェニルホスホラニリデン)アセチル]オキシ}メチル ピバレートを得た。
IR(CHCl)1745,1660cm−1
参考例7
Figure 2002053566
参考例1と同様にして(2R,3R)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル アセテートよりtert−ブチル5−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}−2−チオフェンカルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ0.07(3H,s),0.08(3H,s),0.88(9H,s),1.24(3H,d,J=6.2Hz),1.59(9H,s),2.89(1H,dd,J=2.3Hzと5.2Hz),3.07−3.18(1H,m),3.34−3.43(1H,m),4.08−4.16(1H,m),4.17−4.27(1H,m),6.08(1H,s),7.61−7.73(2H,m).
参考例8
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル5−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}−2−チオフェンカルボキシレートよりアリル((2R,3S)−2−(2−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−チエニル}−2−オキソエチル)−4−オキソ−3−{(1R)−1−[(トリメチルシリル)オキシ]エチル}−1−アゼチジニル)(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。このものはさらに精製することなく実施例8に用いた。
参考例9
Figure 2002053566
参考例2−c)と同様にして5−({(2R,3S)−1−[2−(アリルオキシ)−2−オキソ−1−(トリフェニルホスホラニリデン)エチル]−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−2−アゼチジニル}アセチル)−2−チオフェンカルボン酸よりアリル{(2R,3S)−2−{2−[5−(アミノカルボニル)−2−チエニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−1−アゼチジニル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。このものはさらに精製することなく実施例7に用いた。
参考例10
Figure 2002053566
参考例5と同様にしてtert−ブチル5−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}−2−チオフェンカルボキシレートより{[2−[(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−(2−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−チエニル}−2−オキソエチル)−4−オキソ−1−アゼチジニル]−2−(トリフェニルホスホラニリデン)アセチル]オキシ}メチル ピバレートを得た。
IR(CHCl)3690(broad),1744,1660,1537cm−1
参考例11
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル4−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエートよりアリル{(2R,3S)−2−{2−[4−(アミノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−1−アゼチジニル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。
IR(KBr)3418(broad),1744,1675,1619,1202,751,720,692cm−1
参考例12
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル4−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエートよりアリル{(2R,3S)−2−{2−[4−(エチルアミノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソ−1−アゼチジニル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。
IR(KBr)3408(broad),1733,1641,1106,754,720,693cm−1
参考例13
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル3−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエートよりアリル{(2R,3S)−2−(2−{3−[(エチルアミノ)カルボニル]フェニル}−2−オキソエチル)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキサアゼチジン−1−イル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。
IR(KBr)3394(broad),1740,1640,1543,1438,1302,1257,1226,1106,753,721,694cm−1
参考例14
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル3−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエートよりアリル[(3S,4R)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−オキソ−4−(2−オキソ−2−{3−[(プロピルアミノ)カルボニル]フェニル}エチル)アゼチジン−1−イル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。
IR(KBr)3372(broad),2969,2931,1735,1640,1542,1438,1304,1255,1227,1107,752,720,694cm−1
参考例15
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル3−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエートよりアリル[(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−(2−{3−[(イソプロピルアミノ)カルボニル]フェニル}−2−オキソエチル)−4−オキソアゼチジン−1−イル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。
IR(KBr)3340(broad),2975,2932,1739,1636,1540,1438,1256,1228,1107,753,719,693cm−1
参考例16
Figure 2002053566
文献(Bull.Chem.Soc.Jpn.,56,2463(1983))に従って得られた4−アセチルチオフェン−2−カルボン酸を文献(J.Org.Chem.,47,1962(1982))既知の方法でエステル化してtert−ブチル4−アセチルチオフェン−2−カルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.58(s,9H),2.53(s,3H),8.06(d,1H,J=1.2Hz),8.15(d,1H,J=1.2Hz).
参考例17
Figure 2002053566
参考例1と同様にして、tert−ブチル4−アセチルチオフェン−2−カルボキシレートから文献(Synthesis,1977,91)既知の方法で得たtert−ブチル4−{[(トリメチルシリル)オキシ]ビニル}チオフェン−2−カルボキシレートと、(2R,3R)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル アセテートよりtert−ブチル4−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]アセチル}チオフェン−2−カルボキシレートを得た。
IR(KBr)2968,2930,1760,1712,1686,1534,1370,1275,1256,1157,836,778cm−1
参考例18
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル4−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]アセチル}チオフェン−2−カルボキシレートよりアリル[(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−(2−{5−[(メチルアミノ)カルボニル]チエン−3−イル}−2−オキソエチル)−4−オキソアゼチジン−1−イル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。
IR(KBr)3426(broad),2934,1734,1634,1558,1438,1412,1307,1255,1107,754,719,694cm−1
参考例19
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル3−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエートよりアリル{(2R,3S)−2−{2−[3−(アニリノカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。
IR(KBr)3427(broad),1736,1673,1621,1601,1541,1440,1243,1106,754,693cm−1
参考例20
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル3−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエートよりアリル((2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−{2−[3−(モルホリン−4−イルカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}−4−オキソアゼチジン−1−イル)(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。
IR(KBr)3445(broad),2970,1742,1684,1635,1438,1109cm−1
参考例21
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル3−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエートよりアリル{(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−[2−(3−{[(4−メトキシフェニル)アミノ]カルボニル}フェニル)−2−オキソエチル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。
IR(KBr)3423(broad),3065,2930,1739,1620,1512,1438,1411,1299,1244,1107,756,694cm−1
参考例22
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル3−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル]アセチル}ベンゾエートよりアリル[(3S,4R)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−オキソ−4−(2−オキソ−2−{3−[(ピリジン−4−イルアミノ)カルボニル]フェニル}エチル)アゼチジン−1−イル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。IR(KBr)3418(broad),3077,2971,1734,1685,1597,1512,1438,1332,1298,1212,1107,694cm−1
参考例23
Figure 2002053566
5−アセチルチオフェン−3−カルボン酸エチル(J.Org.Chem.,37,2615(1972))を文献(Chem.Pharm.Bull.,48,2003(2000))既知の方法で加水分解して5−アセチルチオフェン−3−カルボン酸を得、参考例16と同様にして5−アセチルチオフェン−3−カルボン酸tert−ブチルを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ1.58(s,9H),2.58(s,3H),8.00(d,1H,J=1.2Hz),8.24(d,1H,J=1.2Hz).
参考例24
Figure 2002053566
参考例1と同様にして、文献(Synthesis,1977,91)既知の方法で得た5−{1−[(トリメチルシリル)オキシ]ビニル}チオフェン−3−カルボン酸tert−ブチルと、(2R,3R)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソ−2−アゼチジニル アセテートよりtert−ブチル5−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル}−4−オキソアゼチジン−2−イル}アセチル}チオフェン−3−カルボキシレートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.87(s,9H),1.24(d,3H,J=6.2Hz),1.59(s,9H),2.89−2.91(m,1H),3.10−3.16(m,1H),3.37−3.42(m,1H),4.09−4.13(m,1H),4.21−4.23(m,1H),6.09(s,1H),8.01(d,1H,J=1.2Hz),8.29(d,1H,J=1.2Hz).
参考例25
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル5−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]アセチル}チオフェン−3−カルボキシレートよりアリル[(2R,3S)−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−2−(2−{4−[(メチルアミノ)カルボニル]チエン−2−イル}−2−オキソエチル)−4−オキソアゼチジン−1−イル](トリフェニルホスホラニリデン)アセテートを得た。
IR(KBr)3335(broad),3083,1734,1651,1560,1438,1296,1258,1192,753,693cm−1
参考例26
Figure 2002053566
参考例2と同様にしてtert−ブチル4−{[(2R,3S)−3−((1R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]アセチル}チオフェン−2−カルボキシレートよりアリル{(2R,3S)−2−{2−[5−(アミノカルボニル)チエン−3−イル]−2−オキソエチル}−3−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−オキソアゼチジン−1−イル}(トリフェニルホスホラニリデン)アセテート得た。
IR(KBr)3412(broad),2973,1735,1668,1612,1439,1107,754,694cm−1
産業上の利用の可能性
本発明によって、広範囲のグラム陽性菌、グラム陰性菌、特に近年分離頻度の増加が見られ臨床上の大きな問題となっているペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)やβ−ラクタメース非産生性アンピシリン耐性インフルエンザ菌(BLNAR)などペニシリン結合蛋白(PBP)変異にともない既存β−ラクタム剤に幅広く耐性を獲得したインフルエンザ菌に対して優れた抗菌活性を有し、経口吸収性の高いβ−ラクタム薬剤を提供することができる。

Claims (10)

  1. 式:
    Figure 2002053566
    [式中、環Eはベンゼン環またはチオフェン環を表す。
    は炭素数1〜3のアルキルまたは水酸基により置換された炭素数1〜3のアルキルを表す。
    およびRはそれぞれ独立して水素原子、置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよいアリールを表すか、または、RおよびRが一緒になって窒素原子と共に置換されていてもよい3ないし7員のヘテロ環を形成することもできる。
    Rは水素原子または生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基を表す。
    Xは酸素原子または硫黄原子を表す。
    Yは水素原子、低級アルキル、水酸基、低級アルキルオキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、ハロゲン原子、シアノ、−NR、−CONR、−OCONR、−SONR、−NRSONRもしくは−NRCONRを表すか、または水酸基、低級アルキルオキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルカルボニル、低級アルキルカルボニルオキシ、低級アルキルオキシカルボニル、カルボキシル、ハロゲン原子、シアノ、−NR、−CONR、−OCONR、−SONR、−NRSONRおよび−NRCONRから選択される置換基で置換された低級アルキルを表わす。ただし、カルボキシル、水酸基およびアミノは適当な保護基により保護されていてもよい。Yは環Eに同一または異なって複数置換することもできる。
    とRはそれぞれ独立して水素原子または低級アルキルを表わすか、または、RとRは窒素原子と一緒になってピロリジン、ピペリジンまたはアゼパンを形成してもよい]
    で表されるカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
  2. 生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基が、式:
    Figure 2002053566
    [式中、Rは水素原子または低級アルキルを表す。Rは置換されていてもよい低級アルキル、置換されていてもよい低級シクロアルキルを表す。nは0または1を表す]
    で表される基である請求項1記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
  3. Rが、式:
    Figure 2002053566
    [式中、R、Rおよびnは請求項2における意味と同義である]
    で表される基である請求項1記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
  4. が1−ヒドロキシエチルである請求項1〜3のいずれか記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
  5. 式:
    Figure 2002053566
    で表される基が、式:
    Figure 2002053566
    Figure 2002053566
    [式中、環E、R、RおよびYは請求項1における意味と同義である]
    である請求項1〜4のいずれか記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
  6. およびRがそれぞれ独立して水素原子またはメチル基である請求項1〜5のいずれか記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
  7. が水素原子であり、Rがtert−ブチル基であり、nが0である請求項1〜6のいずれか記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
  8. 下記の化合物から選択されるカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
    Figure 2002053566
    Figure 2002053566
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    Figure 2002053566
    Figure 2002053566
  9. 請求項1〜8のいずれか記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩を有効成分とする医薬。
  10. 請求項1〜8のいずれか記載のカルバペネム化合物またはその医薬品として許容される塩を有効成分とする抗菌剤。
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