JPS6218552B2 - - Google Patents
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- JPS6218552B2 JPS6218552B2 JP50046634A JP4663475A JPS6218552B2 JP S6218552 B2 JPS6218552 B2 JP S6218552B2 JP 50046634 A JP50046634 A JP 50046634A JP 4663475 A JP4663475 A JP 4663475A JP S6218552 B2 JPS6218552 B2 JP S6218552B2
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- Japan
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- benzomorphan
- methoxy
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- compound
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D221/00—Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom as the only ring hetero atom, not provided for by groups C07D211/00 - C07D219/00
- C07D221/02—Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom as the only ring hetero atom, not provided for by groups C07D211/00 - C07D219/00 condensed with carbocyclic rings or ring systems
- C07D221/22—Bridged ring systems
- C07D221/26—Benzomorphans
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P25/00—Drugs for disorders of the nervous system
- A61P25/04—Centrally acting analgesics, e.g. opioids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P25/00—Drugs for disorders of the nervous system
- A61P25/30—Drugs for disorders of the nervous system for treating abuse or dependence
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C45/00—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
- C07C45/56—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds from heterocyclic compounds
- C07C45/562—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds from heterocyclic compounds with nitrogen as the only hetero atom
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C45/00—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
- C07C45/61—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups
- C07C45/67—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton
- C07C45/68—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C49/00—Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
- C07C49/587—Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring
- C07C49/753—Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring containing ether groups, groups, groups, or groups
- C07C49/755—Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring containing ether groups, groups, groups, or groups a keto group being part of a condensed ring system with two or three rings, at least one ring being a six-membered aromatic ring
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
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- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
Description
本発明は麻薬性および麻薬拮抗性の両者の性質
をもつ鎮痛剤として有用な新規なベンゾモルフア
ン類特にN−置換−9−アルコオキシ−5−アル
キル−6,7−ベンゾモルフアン類の製造法に関
する。本発明の目的化合物は下記の式Lで示さ
れ、これらの化合物はいずれも麻薬性薬剤(以
下、麻薬アゴニストまたは単にアゴニストと呼ぶ
ことがある)としての性質および麻薬拮抗性薬剤
(以下、麻薬アンタゴニストまたは単にアンタゴ
ニストと呼ぶことがある)としての性者の両質を
もつ鎮痛剤でありうるけれども、そのアゴニス
ト/アンタゴニストの活性の比率は該式Lで示さ
れる化合物のすべてについて必ずしも同一ではな
い。すなわち該式Lで示される化合物のうちのあ
る種のものはアンタゴニスト活性が非常に強くて
アゴニスト活性が弱く、他のある種のものはアゴ
ニスト活性がやや強くてアンタゴニスト活性が若
干弱い。それ故、本発明の目的化合物はこのアゴ
ニスト/アンタゴニストの活性の比率に応じて非
−耽溺性鎮痛剤(ごく僅かな麻薬性のみを伴な
う)または麻薬拮抗性鎮痛剤として有用である。
本発明の好ましい目的化合物は一般に強力なアン
タゴニスト活性をもつ。 本発明は式: 〔ただし式中R1は
をもつ鎮痛剤として有用な新規なベンゾモルフア
ン類特にN−置換−9−アルコオキシ−5−アル
キル−6,7−ベンゾモルフアン類の製造法に関
する。本発明の目的化合物は下記の式Lで示さ
れ、これらの化合物はいずれも麻薬性薬剤(以
下、麻薬アゴニストまたは単にアゴニストと呼ぶ
ことがある)としての性質および麻薬拮抗性薬剤
(以下、麻薬アンタゴニストまたは単にアンタゴ
ニストと呼ぶことがある)としての性者の両質を
もつ鎮痛剤でありうるけれども、そのアゴニス
ト/アンタゴニストの活性の比率は該式Lで示さ
れる化合物のすべてについて必ずしも同一ではな
い。すなわち該式Lで示される化合物のうちのあ
る種のものはアンタゴニスト活性が非常に強くて
アゴニスト活性が弱く、他のある種のものはアゴ
ニスト活性がやや強くてアンタゴニスト活性が若
干弱い。それ故、本発明の目的化合物はこのアゴ
ニスト/アンタゴニストの活性の比率に応じて非
−耽溺性鎮痛剤(ごく僅かな麻薬性のみを伴な
う)または麻薬拮抗性鎮痛剤として有用である。
本発明の好ましい目的化合物は一般に強力なアン
タゴニスト活性をもつ。 本発明は式: 〔ただし式中R1は
【式】または
【式】
(但し上式中R6は水素又はCH3)であり、R2は
(低級)アルキル、であり、R5は(低級)アルキ
ル、アリル又はプロパルギルであり、R4は水素
又は(低級)アルキルであり、R3は(低級)ア
ルキル又は(低級)アルケニルである〕をもつ新
規なN−置換9−アルコオキシ−5−アルキル−
6,7−ベンゾモルフアン類又はそれらの製薬上
許容しうる酸付加塩および上記新規化合物の製法
に関する。 スリルを求める青年又は日常生活の現実から逃
避しようとする人達による薬の乱用は現代社会に
おいてはだんだん平凡事になつて来ている。広く
乱用されている薬の一種は麻薬性鎮痛剤、例えば
コデイン、モルフイン、メペリジン等である。そ
れはこれらの薬が非常に耽溺性が強い為である
が、そこで新しい非−耽溺性鎮痛剤および/又は
麻薬拮抗性鎮痛剤を試験、発見、開発する為製薬
業界および政府によつて多大の労力と経費がつい
やされている。この問題を解決する為の従来の努
力は次のとおりである。 (1) J.Org.Chem.26,188(1961)にエベレツテ
メイ(Everette May)とヒロシ クギタが
式: (但し上式のR2は水素又はメチルとしかつ
Rはメチル又はフエネチルとする)をもつ化合
物を弱い鎮痛剤と発表している。 (2) J.Org.Chem.25,1386(1960)にエベレツテ
メイ、ジエームス マーフイー(James
Murphy)およびジエー ハリソン エジヤー
(J.Harrison Ager)は式: (但し上式のRはメチル又はフエネチルとし
かつR2は水素又はメチルとする)をもつ化合
物がよくきく鎮痛剤であると報告している。 (3) J.Org.Chem.26,1621(1961)にエベレツテ
メイ、ヒロシ クギタおよびジエー ハリソン
エージヤは式: (但し上式のRはメチル又はフエネチルとし
R1はメチル又は水素としR3は水素、OH又はメ
トオキシとする)をもつ化合物で種々の程度の
痛覚喪失を生ずることを報告している。 (4) J.Med.Chem.8,235(1965)においてエベレ
ツテメイ、コーリン チグネル(Colin
Chignell)およびジエー ハリソン エージヤ
ーは式: (但し上式のR1は水素又はメチルとしかつ
R2はメチルとする)をもつ化合物は鎮痛性活
性をもつと発表している。 (5) J.Org.Chem.26,1954(1961)においてエベ
レツテメイおよびヒロシ クギタは式: (但し上式のR1は水素又はメチルとしかつ
R2は水素又はアセチルとする)をもつ化合物
が鎮痛性活性をもつことを報告している。 (6) J.Org.Chem.26,4536(1961)においてエベ
レツテメイおよびセイイチ サトーは式: (但し上式においてR2は水素又はメチル、
R1はメチル又はエチル、R3はメチル又はエチ
ルとしかつR4は水素又はアセチルとする)を
もつ化合物類が鎮痛性活性をもつことを報告し
ている。 (7) エヌ ビー エデイ(N.B.Eddy)およびイ
ー・エル・メイはパーガモン プレス
(Pergamon Press)(1966)の合成鎮痛剤中に
6,7−ベンゾモルフアン類の評論を発表し
た。 本発明の目的の一つは新規の非−耽溺性鎮痛剤
および/又は麻薬拮抗性鎮痛剤の発見にあつた。 本発明の他の目的は出発原料として亜片アルカ
ロイド類によらない、しかも市販に適する上記の
新規化合物の合成法の開発であつた。 本発明のこれらの目的は式Lをもつ化合物の供
給と容易に利用出来る出発原料7−メトオキシ−
3,4−ジヒドロ−2〔1H〕−ナフタレノン
()からの全合成法によつて達成されたのであ
る。 本発明の目的化合物は次の平面式 によつて番号をつけ表わされる基本のベンゾモル
フアン核をもつている。 ベンゾモルフアン分子中に3個の非−対称炭素
(*印)があるが位置1および5で結合している
イミノエタノ系はシス(1,3−2軸)−フユー
ジヨン(fusion)に幾何学的に含まれるからラセ
ミ型は2個のみが可能である。これらのラセミ化
合物はしたがつて炭素9の配置においてのみ異な
る。唯一の変数は9−アルコオキシ化合物のイミ
ノエタノ系に対するシスとトランス関係となる。
本発明の目的化合物中9−アルコオキシがイミノ
エタノ系に対しトランスであるならば9α−アル
コオキシベンゾモルフアン類が得られる。9−ア
ルコオキシがイミノエタノ系に対しシスであれば
9β−アルコキオシベンゾモルフアン類を得る。 こゝで用いたベンゾモルフアンの図式表示はdl
ラセミ混合物およびそれの分解したdとl異性体
を含むと考えられる。 本発明の目的化合物類、例えば9β−アルコオ
キシベンゾモルフアン類は2光学異性体、即ち左
旋性と右旋性異性体が存在する。光学異性体は図
で次のとおり表わすことが出来る。 9α−メトキシベンゾモルフアン:
(低級)アルキル、であり、R5は(低級)アルキ
ル、アリル又はプロパルギルであり、R4は水素
又は(低級)アルキルであり、R3は(低級)ア
ルキル又は(低級)アルケニルである〕をもつ新
規なN−置換9−アルコオキシ−5−アルキル−
6,7−ベンゾモルフアン類又はそれらの製薬上
許容しうる酸付加塩および上記新規化合物の製法
に関する。 スリルを求める青年又は日常生活の現実から逃
避しようとする人達による薬の乱用は現代社会に
おいてはだんだん平凡事になつて来ている。広く
乱用されている薬の一種は麻薬性鎮痛剤、例えば
コデイン、モルフイン、メペリジン等である。そ
れはこれらの薬が非常に耽溺性が強い為である
が、そこで新しい非−耽溺性鎮痛剤および/又は
麻薬拮抗性鎮痛剤を試験、発見、開発する為製薬
業界および政府によつて多大の労力と経費がつい
やされている。この問題を解決する為の従来の努
力は次のとおりである。 (1) J.Org.Chem.26,188(1961)にエベレツテ
メイ(Everette May)とヒロシ クギタが
式: (但し上式のR2は水素又はメチルとしかつ
Rはメチル又はフエネチルとする)をもつ化合
物を弱い鎮痛剤と発表している。 (2) J.Org.Chem.25,1386(1960)にエベレツテ
メイ、ジエームス マーフイー(James
Murphy)およびジエー ハリソン エジヤー
(J.Harrison Ager)は式: (但し上式のRはメチル又はフエネチルとし
かつR2は水素又はメチルとする)をもつ化合
物がよくきく鎮痛剤であると報告している。 (3) J.Org.Chem.26,1621(1961)にエベレツテ
メイ、ヒロシ クギタおよびジエー ハリソン
エージヤは式: (但し上式のRはメチル又はフエネチルとし
R1はメチル又は水素としR3は水素、OH又はメ
トオキシとする)をもつ化合物で種々の程度の
痛覚喪失を生ずることを報告している。 (4) J.Med.Chem.8,235(1965)においてエベレ
ツテメイ、コーリン チグネル(Colin
Chignell)およびジエー ハリソン エージヤ
ーは式: (但し上式のR1は水素又はメチルとしかつ
R2はメチルとする)をもつ化合物は鎮痛性活
性をもつと発表している。 (5) J.Org.Chem.26,1954(1961)においてエベ
レツテメイおよびヒロシ クギタは式: (但し上式のR1は水素又はメチルとしかつ
R2は水素又はアセチルとする)をもつ化合物
が鎮痛性活性をもつことを報告している。 (6) J.Org.Chem.26,4536(1961)においてエベ
レツテメイおよびセイイチ サトーは式: (但し上式においてR2は水素又はメチル、
R1はメチル又はエチル、R3はメチル又はエチ
ルとしかつR4は水素又はアセチルとする)を
もつ化合物類が鎮痛性活性をもつことを報告し
ている。 (7) エヌ ビー エデイ(N.B.Eddy)およびイ
ー・エル・メイはパーガモン プレス
(Pergamon Press)(1966)の合成鎮痛剤中に
6,7−ベンゾモルフアン類の評論を発表し
た。 本発明の目的の一つは新規の非−耽溺性鎮痛剤
および/又は麻薬拮抗性鎮痛剤の発見にあつた。 本発明の他の目的は出発原料として亜片アルカ
ロイド類によらない、しかも市販に適する上記の
新規化合物の合成法の開発であつた。 本発明のこれらの目的は式Lをもつ化合物の供
給と容易に利用出来る出発原料7−メトオキシ−
3,4−ジヒドロ−2〔1H〕−ナフタレノン
()からの全合成法によつて達成されたのであ
る。 本発明の目的化合物は次の平面式 によつて番号をつけ表わされる基本のベンゾモル
フアン核をもつている。 ベンゾモルフアン分子中に3個の非−対称炭素
(*印)があるが位置1および5で結合している
イミノエタノ系はシス(1,3−2軸)−フユー
ジヨン(fusion)に幾何学的に含まれるからラセ
ミ型は2個のみが可能である。これらのラセミ化
合物はしたがつて炭素9の配置においてのみ異な
る。唯一の変数は9−アルコオキシ化合物のイミ
ノエタノ系に対するシスとトランス関係となる。
本発明の目的化合物中9−アルコオキシがイミノ
エタノ系に対しトランスであるならば9α−アル
コオキシベンゾモルフアン類が得られる。9−ア
ルコオキシがイミノエタノ系に対しシスであれば
9β−アルコキオシベンゾモルフアン類を得る。 こゝで用いたベンゾモルフアンの図式表示はdl
ラセミ混合物およびそれの分解したdとl異性体
を含むと考えられる。 本発明の目的化合物類、例えば9β−アルコオ
キシベンゾモルフアン類は2光学異性体、即ち左
旋性と右旋性異性体が存在する。光学異性体は図
で次のとおり表わすことが出来る。 9α−メトキシベンゾモルフアン:
【式】および
【式】
本発明の目的化合物は光学異性体をその分割型
で含んでいる異性体類の全部を包含している。 光学異性体類は例えばd−又はl−酒石酸又は
D−(+)−α−ブロモカンフアースルフオン酸で
生成された透空異性体塩の分別晶出によつて分別
単離出来る。分別に普通用いる他の酸類もまた用
いうる。 本発明の目的化合物類は左旋性異性体類は最も
好ましい実施態様である。 本明細書において、“(低級)アルキル”とは炭
素原子1乃至6個をもつアルキル基とする。“(低
級)アルケニル”とは二重結合1個を含む炭素原
子2乃至6個の炭化水素基をいう。“製薬上許容
しうる酸付加塩”とは本発明の化合物類のすべて
の無機および有機酸塩類でアミン作用をもつ医薬
剤の比較的無毒性塩を生成するに普通使用するも
のをいう。これらの酸付加塩の実例は式Lをもつ
化合物と塩酸、硫酸、硝酸、りん酸、亜りん酸、
臭化水素酸、マレイン酸、りんご酸、アスコルビ
ン酸、くえん酸、酒石酸、パモイン酸、ラウリン
酸、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、
ミリスチン酸、ラウリルスルフオン酸、ナフタレ
ンスルフオン酸、リノル酸、リノレン酸、フマル
酸等の様な酸との混合物より形成された塩類であ
る。 本発明の目的化合物類および同族誘導体(特に
2′−ヒドロオキシ誘導体)は多段階より成る全合
成法によつて製造される。驚くべきことはこの合
成法は効率よくかつ工業的に便利である。この方
法の概要は次の図およびに示す。 本明細書の好ましい実施態様の化合物類はすべ
て非−耽溺性鎮痛剤および/又は麻薬拮抗性鎮痛
剤として、又はこの様な生物学的活性をもつ化合
物の製造における中間体として新規なかつ性質上
価値あるものである。特に後者に関して、本発明
の目的化合物の2′−置換基−OR2(R2は低級アル
キル)をヒドロキシ(−OH)に置換した誘導体
は非常に有用な非−耽溺性鎮痛剤および/又は麻
薬拮抗性鎮痛剤である。該誘導体とその製法は本
願からの分割出願の主題である。 鎮痛剤の分野の従来技術において、ある種の鎮
痛剤化合物がアゴニストおよびアンタゴニストの
性質の両者をもつことが可能であることはよく知
られている(ただしここでいうアゴニストは麻薬
性を意味し、アンタゴニストは麻薬拮抗性を意味
する)。このような公知化合物のよい例はシクラ
ゾシンである。 アゴニスト/アンタゴニスト活性の適当な比率
をもつ化合物の発見は工業的成功の上には重大な
ことである。余りにもアンタゴニスト活性の多い
化合物は不必要なサイコトミメチツク
(psychotomimetic)な効果(幻想)を生ずる傾
向があり従つて化合物は臨床用には望ましくな
い。 本発明で得られる種々の化合物に対して(それ
ぞれの可溶性塩の形で)それらのアゴニストおよ
び/又はアンタゴニスト性質をしらべる為に生体
実験を行なつた。実験の結果を第1表に示す。第
1表中の数字はねずみに皮下投与した場合試験し
たねずみの50%(ED50)においてアゴニスト又は
アンタゴニスト効果を生ずるねずみの体重Kg当り
の化合物のmg数である。
で含んでいる異性体類の全部を包含している。 光学異性体類は例えばd−又はl−酒石酸又は
D−(+)−α−ブロモカンフアースルフオン酸で
生成された透空異性体塩の分別晶出によつて分別
単離出来る。分別に普通用いる他の酸類もまた用
いうる。 本発明の目的化合物類は左旋性異性体類は最も
好ましい実施態様である。 本明細書において、“(低級)アルキル”とは炭
素原子1乃至6個をもつアルキル基とする。“(低
級)アルケニル”とは二重結合1個を含む炭素原
子2乃至6個の炭化水素基をいう。“製薬上許容
しうる酸付加塩”とは本発明の化合物類のすべて
の無機および有機酸塩類でアミン作用をもつ医薬
剤の比較的無毒性塩を生成するに普通使用するも
のをいう。これらの酸付加塩の実例は式Lをもつ
化合物と塩酸、硫酸、硝酸、りん酸、亜りん酸、
臭化水素酸、マレイン酸、りんご酸、アスコルビ
ン酸、くえん酸、酒石酸、パモイン酸、ラウリン
酸、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、
ミリスチン酸、ラウリルスルフオン酸、ナフタレ
ンスルフオン酸、リノル酸、リノレン酸、フマル
酸等の様な酸との混合物より形成された塩類であ
る。 本発明の目的化合物類および同族誘導体(特に
2′−ヒドロオキシ誘導体)は多段階より成る全合
成法によつて製造される。驚くべきことはこの合
成法は効率よくかつ工業的に便利である。この方
法の概要は次の図およびに示す。 本明細書の好ましい実施態様の化合物類はすべ
て非−耽溺性鎮痛剤および/又は麻薬拮抗性鎮痛
剤として、又はこの様な生物学的活性をもつ化合
物の製造における中間体として新規なかつ性質上
価値あるものである。特に後者に関して、本発明
の目的化合物の2′−置換基−OR2(R2は低級アル
キル)をヒドロキシ(−OH)に置換した誘導体
は非常に有用な非−耽溺性鎮痛剤および/又は麻
薬拮抗性鎮痛剤である。該誘導体とその製法は本
願からの分割出願の主題である。 鎮痛剤の分野の従来技術において、ある種の鎮
痛剤化合物がアゴニストおよびアンタゴニストの
性質の両者をもつことが可能であることはよく知
られている(ただしここでいうアゴニストは麻薬
性を意味し、アンタゴニストは麻薬拮抗性を意味
する)。このような公知化合物のよい例はシクラ
ゾシンである。 アゴニスト/アンタゴニスト活性の適当な比率
をもつ化合物の発見は工業的成功の上には重大な
ことである。余りにもアンタゴニスト活性の多い
化合物は不必要なサイコトミメチツク
(psychotomimetic)な効果(幻想)を生ずる傾
向があり従つて化合物は臨床用には望ましくな
い。 本発明で得られる種々の化合物に対して(それ
ぞれの可溶性塩の形で)それらのアゴニストおよ
び/又はアンタゴニスト性質をしらべる為に生体
実験を行なつた。実験の結果を第1表に示す。第
1表中の数字はねずみに皮下投与した場合試験し
たねずみの50%(ED50)においてアゴニスト又は
アンタゴニスト効果を生ずるねずみの体重Kg当り
の化合物のmg数である。
【表】
【表】
第1表中の試験化合物の詳細は次のとおりであ
る。 試験化合物(本発明) dl XIa OR5=9α−OCH3 実施例1 l XIa 上記の左施性異性体 dl XId OR5=9α−OC2H5 実施例5 dl XIe OR5=9α−OCH2CH=CH2 実施例6 dl XIt OR5=9β−OCH3 実施例10 および dl XIx OR5=9α−OCH3 実施例13 試験化合物(従来技術) 第1表の注 1 フエニルキノンによりおこる身もだえの数に
おける50%減少(イー エー ジー グムント
SiegmundらのProc.Soc.Biol.& Med.95,
729;1957参照)。 2 マウスの50%におけるオキシモルフオン(2
mg/Kg体重)によりおきたストラウブテイル
(Straub Tail)のアンタゴニスト活性。オキシ
モルフオンをマウスに注射して10分後に試験化
合物を経口(または皮下)投与し、30分後にマ
ウスのストラウブテイル応答(尾が45゜以上の
角度で上昇)の有無を観察し、50%のマウスに
この応答効果が認められるマウスの体重Kg当り
の試験化合物のmgを求める(Arch.Int.
Pharmacodyn.,220,pp 233−234;(1976)
参照)。 3 ラツトの50%におけるオキシモルフオン
(1.5mg/Kg体重)で生じたライチング レフレ
ツクス ロス(righting reflex loss)のアン
タゴニスト活性。オキシモルフオンの麻酔作成
で生じたラツトの反射復原機能の損失を50%の
ラツトについて回復させるのに必要なラツトの
体重Kg当りの試験化合物の経口(または皮下)
投与のmg数で表示(Arch.Int.Pharmacodyn.,
220,pp 234,(1976)参照)。 4 ラツト テイル フリツク(rat tail flick)
方法(エル・エス・ハリスHarrisおよびエー・
ケイ・ピーヤソンPiersonによるJ.Pharmacol.
& Expt Therap.,143,141;1964参照)に
より測定したモルフイン(15mg/Kg体重)によ
り生じた鎮痛効果の50%減少。ラツトに輻射熱
をあてたときの尾の軽打運動の応答時間はモル
フインの麻薬性鎮痛剤としての効果により増大
する(すなわちラツトの感覚麻卑が生ずる)が
試験化合物の皮下投与により50%のラツトにつ
いてその応答時間を50%減少させるのに要する
ラツトの体重Kg当りの試験化合物の投与mg数を
求めアンタゴニスト活性の尺度とする。 5 データ中「−」とある個所は試験しなかつ
た。 6 報告重量はすべて遊離塩基に換算したもので
ある。 上記の第1表の結果から本発明の化合物はアン
タゴニスト活性をもつことは明らかである。本発
明により得られる化合物の普通大人に対する非経
口投薬範囲は1日3〜4回約0.25乃至10mgであ
る。経口投与量は1日3〜4回約1乃至50mgの範
囲である。 化合物ハロペリドール即ち4〔4−(p−クロ
ロフエニル)4−ヒドロオキシピペリジノ〕−
4′−フルオロブチロフエノン(メルクインデツク
ス8版p515)が麻薬禁断症状の緩和に試験使用
されたという文献が報告されている。したがつて
ハロペリドールを本発明の麻薬アンタゴニストと
併せて麻薬乱用を避けるのみでなく麻薬なしで有
力な治療を与える組成物を生成することは本発明
の好ましい実施態様である。 ハロペリドールは病気の症状によつて毎日2〜
3回0.5乃至50mg経口投与される。ハロペリドー
ルのこの範囲の投薬は本発明の麻薬アンタゴニス
トの投薬と同時にすればよくそれは望む結果をう
るに効果がある。 本発明により期待される他の組成物には本発明
の麻薬アンタゴニストとクロロジアゼポキシド又
はジアゼパムの様な抗−不安剤又はクロルプロマ
ジン、プロマジン又はメトトリメプトラジンの様
なフエノチアジンとの組合せがある。 本発明は、式 〔ただし式中R1は、
る。 試験化合物(本発明) dl XIa OR5=9α−OCH3 実施例1 l XIa 上記の左施性異性体 dl XId OR5=9α−OC2H5 実施例5 dl XIe OR5=9α−OCH2CH=CH2 実施例6 dl XIt OR5=9β−OCH3 実施例10 および dl XIx OR5=9α−OCH3 実施例13 試験化合物(従来技術) 第1表の注 1 フエニルキノンによりおこる身もだえの数に
おける50%減少(イー エー ジー グムント
SiegmundらのProc.Soc.Biol.& Med.95,
729;1957参照)。 2 マウスの50%におけるオキシモルフオン(2
mg/Kg体重)によりおきたストラウブテイル
(Straub Tail)のアンタゴニスト活性。オキシ
モルフオンをマウスに注射して10分後に試験化
合物を経口(または皮下)投与し、30分後にマ
ウスのストラウブテイル応答(尾が45゜以上の
角度で上昇)の有無を観察し、50%のマウスに
この応答効果が認められるマウスの体重Kg当り
の試験化合物のmgを求める(Arch.Int.
Pharmacodyn.,220,pp 233−234;(1976)
参照)。 3 ラツトの50%におけるオキシモルフオン
(1.5mg/Kg体重)で生じたライチング レフレ
ツクス ロス(righting reflex loss)のアン
タゴニスト活性。オキシモルフオンの麻酔作成
で生じたラツトの反射復原機能の損失を50%の
ラツトについて回復させるのに必要なラツトの
体重Kg当りの試験化合物の経口(または皮下)
投与のmg数で表示(Arch.Int.Pharmacodyn.,
220,pp 234,(1976)参照)。 4 ラツト テイル フリツク(rat tail flick)
方法(エル・エス・ハリスHarrisおよびエー・
ケイ・ピーヤソンPiersonによるJ.Pharmacol.
& Expt Therap.,143,141;1964参照)に
より測定したモルフイン(15mg/Kg体重)によ
り生じた鎮痛効果の50%減少。ラツトに輻射熱
をあてたときの尾の軽打運動の応答時間はモル
フインの麻薬性鎮痛剤としての効果により増大
する(すなわちラツトの感覚麻卑が生ずる)が
試験化合物の皮下投与により50%のラツトにつ
いてその応答時間を50%減少させるのに要する
ラツトの体重Kg当りの試験化合物の投与mg数を
求めアンタゴニスト活性の尺度とする。 5 データ中「−」とある個所は試験しなかつ
た。 6 報告重量はすべて遊離塩基に換算したもので
ある。 上記の第1表の結果から本発明の化合物はアン
タゴニスト活性をもつことは明らかである。本発
明により得られる化合物の普通大人に対する非経
口投薬範囲は1日3〜4回約0.25乃至10mgであ
る。経口投与量は1日3〜4回約1乃至50mgの範
囲である。 化合物ハロペリドール即ち4〔4−(p−クロ
ロフエニル)4−ヒドロオキシピペリジノ〕−
4′−フルオロブチロフエノン(メルクインデツク
ス8版p515)が麻薬禁断症状の緩和に試験使用
されたという文献が報告されている。したがつて
ハロペリドールを本発明の麻薬アンタゴニストと
併せて麻薬乱用を避けるのみでなく麻薬なしで有
力な治療を与える組成物を生成することは本発明
の好ましい実施態様である。 ハロペリドールは病気の症状によつて毎日2〜
3回0.5乃至50mg経口投与される。ハロペリドー
ルのこの範囲の投薬は本発明の麻薬アンタゴニス
トの投薬と同時にすればよくそれは望む結果をう
るに効果がある。 本発明により期待される他の組成物には本発明
の麻薬アンタゴニストとクロロジアゼポキシド又
はジアゼパムの様な抗−不安剤又はクロルプロマ
ジン、プロマジン又はメトトリメプトラジンの様
なフエノチアジンとの組合せがある。 本発明は、式 〔ただし式中R1は、
【式】または
【式】であり(ただしR6は、Hまた
はCH3である);R2は低級アルキルであり、R5
は、低級アルキル、アリルまたはプロパギルであ
り、R4は、Hまたは低級アルキルであり;R3は
低級アルキルまたは低級アルケニルである〕の化
合物;あるいは医薬として使用可能なその酸付加
塩またはラセミ混合物または光学異性体の製法に
おいて、 (a) 式 (ただし式中R2,R3およびR4は上に定義し
たとおりである)の化合物をアミンの四級化を
防止するカルボニル基含有電子引抜き保護基
R8をもつ反応試剤と反応させて環窒素に結合
している水素を該電子引抜き保護基で置換し、
(ただし式中R8は、
は、低級アルキル、アリルまたはプロパギルであ
り、R4は、Hまたは低級アルキルであり;R3は
低級アルキルまたは低級アルケニルである〕の化
合物;あるいは医薬として使用可能なその酸付加
塩またはラセミ混合物または光学異性体の製法に
おいて、 (a) 式 (ただし式中R2,R3およびR4は上に定義し
たとおりである)の化合物をアミンの四級化を
防止するカルボニル基含有電子引抜き保護基
R8をもつ反応試剤と反応させて環窒素に結合
している水素を該電子引抜き保護基で置換し、
(ただし式中R8は、
【式】または
【式】である);
(b) 得られる保護された化合物を強塩基で処理
し、次にアルキル化して対応する9−OR5置換
化合物(ただしR,R3,R4およびR5は上に定
義したとおりである)を製造し; (c) 還元剤で該R8基を処理することによつてこ
のカルボニル官能基R8のカルボニルをメチレ
ンに還元し、それによつて上記式Lの化合物を
製造することを特徴とする新規方法を提供する
ものである。 本発明の工程(a)において第二アミン環窒素を
し、次にアルキル化して対応する9−OR5置換
化合物(ただしR,R3,R4およびR5は上に定
義したとおりである)を製造し; (c) 還元剤で該R8基を処理することによつてこ
のカルボニル官能基R8のカルボニルをメチレ
ンに還元し、それによつて上記式Lの化合物を
製造することを特徴とする新規方法を提供する
ものである。 本発明の工程(a)において第二アミン環窒素を
【式】および
【式】(但し
上式のR6は水素又はメチルで、Xはクロロ、ブ
ロモ又はヨードとする)より成る群からえらんだ
電子引抜き保護基又は無水物等の様なその機能的
対価物と反応させるのがよい。なお反応はベンゼ
ン、キシレン、クロロホルム、塩化メチレン、エ
ーテル等の様な反応に対し不活性な溶媒中で加熱
し又はしないで行なうのがよい。 本発明の工程(b)において、環窒素の保護された
化合物を強塩基、成るべくならばアルカリ金属水
素化物、最もよいのは水素化ナトリウムでジメチ
ルフオルムアミド、ジメチルアセトアミド、テト
ラヒドロフラン、ヘキサメチルフオスフオルアミ
ド、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル等の
様な反応に不活性な溶媒中で保護された窒素化合
物のモル当り塩基約1乃至1.1モルの比率で処理
し、次いで過剰のジ(低級)アルキル硫酸エステ
ル、(低級)アルキルトシル酸エステル、(低級)
アルキルハロゲン化物、アリルハロゲン化物又は
プロパルギルハロゲン化物(前記ハロゲン化物は
Br,Cl又はIであるがヨウ化メチルが好まし
い。)を加えてR5が(低級)アルキル、アリル又
はプロパルギルである9−OR5官能基を生成す
る。 環窒素保護基が望ましいものでなければ(すな
わち該保護基の還元によつて目的化合物がえられ
るものでなければ)一般に既知の方法でそれを除
去する。例えば保護基がカルバルコオキシ又はト
リフルオロアセチル基であれば化合物を強アルカ
リ金属塩基成るべくは水酸化カリウムで(低級)
アルカノール、出来れば95%エタノール中で加水
分解して脱保護基された第二環アミンを生成する
のがよい。保護基がシアノ基であれば、化合物を
テトラヒドロフラン中で水素化リチウムアルミニ
ウムと還流処理をし次いで混合物を水および水酸
化ナトリウムと処理して保護基の除去された第二
アミンを生成する。 環窒素保護基を除去した後第二アミン化合物を
塩化メチレン、クロロホルム、ジエチルエーテル
等の様な反応に不活性有機溶媒中で第三アミンの
存在において
ロモ又はヨードとする)より成る群からえらんだ
電子引抜き保護基又は無水物等の様なその機能的
対価物と反応させるのがよい。なお反応はベンゼ
ン、キシレン、クロロホルム、塩化メチレン、エ
ーテル等の様な反応に対し不活性な溶媒中で加熱
し又はしないで行なうのがよい。 本発明の工程(b)において、環窒素の保護された
化合物を強塩基、成るべくならばアルカリ金属水
素化物、最もよいのは水素化ナトリウムでジメチ
ルフオルムアミド、ジメチルアセトアミド、テト
ラヒドロフラン、ヘキサメチルフオスフオルアミ
ド、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル等の
様な反応に不活性な溶媒中で保護された窒素化合
物のモル当り塩基約1乃至1.1モルの比率で処理
し、次いで過剰のジ(低級)アルキル硫酸エステ
ル、(低級)アルキルトシル酸エステル、(低級)
アルキルハロゲン化物、アリルハロゲン化物又は
プロパルギルハロゲン化物(前記ハロゲン化物は
Br,Cl又はIであるがヨウ化メチルが好まし
い。)を加えてR5が(低級)アルキル、アリル又
はプロパルギルである9−OR5官能基を生成す
る。 環窒素保護基が望ましいものでなければ(すな
わち該保護基の還元によつて目的化合物がえられ
るものでなければ)一般に既知の方法でそれを除
去する。例えば保護基がカルバルコオキシ又はト
リフルオロアセチル基であれば化合物を強アルカ
リ金属塩基成るべくは水酸化カリウムで(低級)
アルカノール、出来れば95%エタノール中で加水
分解して脱保護基された第二環アミンを生成する
のがよい。保護基がシアノ基であれば、化合物を
テトラヒドロフラン中で水素化リチウムアルミニ
ウムと還流処理をし次いで混合物を水および水酸
化ナトリウムと処理して保護基の除去された第二
アミンを生成する。 環窒素保護基を除去した後第二アミン化合物を
塩化メチレン、クロロホルム、ジエチルエーテル
等の様な反応に不活性有機溶媒中で第三アミンの
存在において
【式】および
【式】より成る群からえらばれた化
合物の酸ハロゲン化物、無水物又は混合無水物と
加熱し又はしないでアシル化するのがよい。 本発明の工程(c)において、カルボニル官能基
R8をジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等の様な反応に不活性な有機溶媒中
で、水素化リチウムアルミニウムにより加熱処理
してR8基中のカルボニルをメチレンに還元して
化合物XIを生成させるとよい。 下記の製造例(出発物質およびその前駆物質の
製造)、実施例(工程a,bおよびcによる目的
化合物の製造)、および参考例(目的化合物から
の2′−ヒドロオキシ誘導体の製造)によつて本発
明を更に具体的に説明する。 製造例 1 3,4−ジヒドロ−7−メトオキシ−1−メチ
ル−2−(1H)ナフタレノン(a) 乾燥ベンゼン200ml中3,4−ジヒドロ−7−
メトオキシ―2(1H)ナフタレノン()50g
(0.284モル)の溶液を撹拌しながら窒素のもとで
5乃至10分間にわたりベンゼン50mlにピロリジン
40.5g(0.5モル)を溶解した溶液を加えた。混
合液を1時間還流蒸留し水5mlをデイーン−スタ
ーク(Dean−Stark)装置に集めた。混合液を冷
却しベンゼン300mlによう化メチル0.5モルを溶解
した液に静かに加えた。出来た混合物を3時間還
流蒸留した。次いで水200mlを反応液に加え還流
を再開した。30分後混合物を冷却しベンゼン層を
分散し重亜硫酸ナトリウム飽和水で洗い乾燥し蒸
発乾固した。得た残渣を蒸留して首題の化合物
(a)を得た。赤外線(IR)および核磁気共鳴
スペクトル(NMR)は構造と一致した。 製造例 2 1−(2−ベンジルメチルアミノエチル)−7−
メトオキシ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−
2−(1H)ナフタレノン水素オキザレート(
a) ベンゼン100ml中に水素化ナトリウム0.14モル
の還流懸濁液にベンゼン40ml中に7−メトオキシ
−1−メチル−3,4−ジヒドロ−2−(1H)ナ
フタレノン(a)0.12モルの溶液を加えた。1
時間還流蒸流の後、この混合物をベンゼン100ml
中2−ベンジルメチルアミノエチルクロライド
0.12モルの溶液で処理しなお18時間還流蒸留し
た。反応混合物を水洗し稀塩酸で抽出した。酸抽
出物を水酸化アンモニウムで中和しエーテルで抽
出して油を得た。これを蓚酸塩に変化した。(
a収率78%)融点137−139℃。 C22H27NO2・C2H2O4に対する分析値: 計算値:C,67.43;H,6.84;N,3.28。 測定値:C,67.25;H,7.05;N,3.50。 製造例 3 2−ベンジル−2′−メトオキシ−5−メチル−
9−オキソ−6,7−ベンゾモルフアンメチル
ブロマイド(a) 化合物aを水酸化ナトリウム溶液で処理しエ
ーテルで抽出分離しその後HBrで処理してaの
臭化水素酸塩に転化した。臭化水素酸塩0.21モル
を酢酸450mlに溶解しこれを酢酸50ml中に臭素
11.2mlの溶液で処理し30分間撹拌した。これを
“スケリソーブ(Skellysolve)B”〔スケリーオ
イル社(Skelly oil Co.)の商標、本質的にn−
ヘキサンより成るもの〕2で稀釈し窒素雰囲気
下で冷却した。“スケリソーブB”層をゴム状沈
澱から分離した。この残渣をエーテルと水の間で
分割した。この二相系を濃水酸化アンモニウムで
アルカリ性とした。層を直ちに分離し水層をエー
テルで抽出した。エーテル抽出物の濃縮で油を得
た。この油をアセトンにとり数時間撹拌して首題
化合物(a)を結晶性固体として得た。(収率
76%)。 製造例 4 2,5−ジメチル−2′−メトオキシ−9−オキ
ソ−6,7−ベンゾモルフアン(a) 酢酸中で水素と炭素上10%パラジウムを用いて
aを還元して首題の化合物(a)を生成し
た。収率92%、融点145−149℃。この化合物は知
られた化合物である。〔イー.エル.メイ
(May)らのJ.Org.Chem.,25,1386(1960)を
参照〕この合成法はこれらの化合物の製造の改良
法をあらわす。 製造例 5 2.5−ジメチル−9α−ヒドロオキシ−2′−メ
トオキシ−6,7−ベンゾモルフアン(a) 2,5−ジメチル−2′メトオキシ−9−オクソ
−6,7−ベンゾモルフアン()1)0.02モルと
塩化第一コバルト6水和物8gを95%エタノール
100mlに少し暖ためてとかし次いで室温で30分撹
拌した。ほう水素化ナトリウム4gを少しづつ撹
拌しながら窒素雰囲気下で加えた。出来た暗色混
合物を室温窒素のもとで18時間撹拌した。6N塩
酸を注意して75mlを加え減圧でエタノールを除去
した。出来た青い溶液を濃水酸化アンモニウムで
アルカリ性として塩化メチレンで抽出した。抽出
物を乾燥濃縮して結晶性物質4.9gを得た。それ
を気−液クロマトグラフ法分析によつて88%α−
ヒドロオキシおよび9%β−ヒドロオキシ異性体
であることがわかつた。酢酸エチル−“スケリソ
ーブB”(スケリーオイル社の商標、本質的にn
−ヘキサン)から晶出させて純α異性体(a)
を得た。融点115.0−116.5℃(文献2)融点115.5−
117℃)。 1 J.G.Murphy,J.H.Ager.and E.L.May,J.
Org.Chem.,25,3386(1960)。 2 H.Kugita and E.L.May,J.Org.Chem.,
26,1954(1961)。 製造例 6 9α−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−5−メ
チル−6,7−ベンゾモルフアン(a)水素
蓚酸塩 化合物a0.014モルを水蒸気浴温度で2時間無
水酢酸50mlでアセチル化して9α−アセトオキシ
化合物を得た。この物質をベンゼン75ml中にとり
炭酸カリウム2gとエチルクロロホルメート5ml
とで処理し18時間還流加熱した。得た混合物を
水、稀塩酸および飽和塩化ナトリウム液で洗つ
た。水層を更に2回ベンゼンで抽出した。ベンゼ
ン層を乾燥(K2CO3)し濃縮して9α−アセトオ
キシ−2−カルベトオキシ−2′−メトオキシ−5
−メチル−6,7−ベンゾモルフアンを得た。こ
れを還流95%エタノール(125ml)中水酸化カリ
ウム(25g−85%ペレツト)で66時間加水分解し
た。エタノールを減圧除去した。残渣を稀重炭酸
ナトリウム液で処理し塩化メチレンで抽出し首題
製品(a)を得た。これを95%エタノール中で
水素蓚酸塩に転化した。(収率89%)融点212−
215℃。 C14H19NO2・C2H2O4に対する分析値: 計算値:C,59.43;H,6.55;N,4.33。 測定値:C,59.58;H,6.31;N,4.44。 実施例 1 2−シクロプロピルメチル−2′,9α−ジメト
オキシ−5−メチル6,7−ベンゾモルフアン
(XIa)塩酸塩 塩化メチレン50ml中の化合物a遊離塩基
0.015モルとトリエチルアミン8mlとを窒素のも
とで塩化シクロプロピルカルボニル2.3mlと処理
した。反応混合物を1時間撹拌した後メタノール
7mlで処理し5分間撹拌し濃縮乾固した。残渣を
トルエン中に入れ稀塩酸、水および飽和炭酸ナト
リウム液で洗つた。トルエン抽出物を乾燥濃縮し
て2−シクロプロピルカルボニル−2′−メトオキ
シ−9α−ヒドロオキシ−5−メチル−6,7−
ベンゾモルフアンを得た。〔a、収率殆んど100
%、GLC分析で純度98%以上〕ジメチルフオル
ムアミド10ml中のNaH(0.015モル)懸濁液に窒
素のもとでジメチルフオルムアミド25ml中のa
溶液を加えた。30分後よう化メチルを1時間にお
いて2回(毎回1ml)加え混合物を更に16時間撹
拌した。溶媒を減圧除去した後残渣を水で処理し
塩化メチレンで抽出して2−シクロプロピルカル
ボニル−2′,9α−ジメトオキシ−5−メチル−
6,7−ベンゾモルフアンを得た。〔a、収率
殆んど100%、GLC分析により純度98%〕この物
質をテトラヒドロフラン中LiAlH4で16時間還元
して首題製品を得た。結晶性塩酸塩として単離し
た。(1.4g、収率85%)融点230−233℃。 C19H27NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,67.54;H,8.35;N,4.15。 測定値:C,67.58;H,8.46;N,4.36。 参考例 1 2−シクロプロピルメチル−2′−ヒドロオキシ
−9α−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベ
ンゾモルフアン(XIIa) ジメチルフオルムアミド80ml中で化合物XIa
(0.0028モル)とナトリウムチオエトキシド(水
素化ナトリウムとエチルメルカプタンからつくつ
た)0.05モルの混合物を還流温度で3時間熱し
た。溶媒を減圧除去し残渣をトルエンで処理し稀
塩酸で抽出した。酸抽出物をアルカリ性
(Na2CO3)とし塩化メチレンで抽出してXIIaを得
たそれをアセトニトリルから晶出させた。融点
188−189℃。 C18H25NO2に対する分析値: 計算値:C,75.22;H,8.77;N,4.87。 測定値:C,75.31;H,8.85;N,5.18。 製造例 7 5,9β−ジメチル−9α−ヒドロオキシ−
2′−メトオキシ−6,7−ベンゾモルフアン
(b)フマル酸塩 ベンゼン150ml中9α−ヒドロオキシ−2′メト
オキシ−2,5,9β−トリメチル−6,7−ベ
ンゾモルフアン〔この化合物はメイらによつてJ.
Org.Chem 26,188(1961)につくられ報告され
た。〕0.032モル炭酸カリウム26gの還流混合物を
ベンゼン100ml中トリクロロエチルクロロフオー
メート0.095モルの溶液で処理した。60時間還流
加熱した後水200mlを加え30分間撹拌した。ベン
ゼン層を分離し飽和塩化ナトリウム液で洗い、乾
燥(MgSO4)し濃縮して粗2−トリクロロカリベ
トオキシ−5,9β−ジメチル−9α−ヒドロオ
キシ−2−メトオキシ−6,7−ベンゾモルフア
ンを得た。この物質を酢酸100ml中にとり窒素の
もとで酢酸100ml中に亜鉛40gの懸濁液に30分間
かけて加えた。次いで更に亜鉛20gを加え1時間
撹拌をつづけた。亜鉛を別し液を濃縮した。
残渣を稀水酸化アンモニウムで処理し数回クロロ
フオルムで抽出して物質bを得てそれをn−プ
ロパノール中でフマル酸3.9gと反応させてフマ
ル酸塩に転化した。融点250℃以上。 C15H21NO2・1/2C4H4O4に対する分析値: 計算値:C,66.86;H,7.59;N,4.59 測定値:C,66.92;H,7.83;N,4.66 実施例 2 工程 (a) 2−シクロプロピルカルボニル−5,9β−ジ
メチル−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ
−6,7−ベンゾモルフアン(b) 塩化メチレン30mlおよびトリエチルアミン4ml
中b(遊離塩基)0.012モルの溶液を塩化メチ
レン20ml中に塩化シクロプロピルカルボニル0.02
モルの溶液で処理した。室温で2−3時間撹拌の
後反応混合物を稀塩酸、水および稀炭酸ナトリウ
ム液で洗つた。有機抽出物を乾燥(MgSO4)濃縮
して首題化合物bを得てそれを95%エタノール
から晶出した。 工程(b)および(c) 2−シクロプロピルメチル−2′,9α−ジメト
オキシ−5,9β−ジメチル−6,7−ベンゾ
モルフアン(XIb)フマル酸塩 ジメチルフオルムアミド30ml中b0.0063モル
の溶液を水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液
760mg)と窒素のもとで撹拌処理した。30分後に
よう化メチル1mlを加えて撹拌をつづけた。1時
間後更によう化メチル1mlを加え撹拌を18時間つ
づけた。酢酸数滴を加えジメチルフオルムアミド
を減圧除去した。残渣に水を加え塩化メチレンで
抽出して礦油の混合した2−シクロプロピルカル
ボニル−2′,9α−ジメトオキシ−5,9β.ジ
メチル−6,7−ベンゾモルフアン(b)を得
た。n−ペンタンで処理して礦油を除去しアセト
ニトリルで抽出してb(GLCで純度96%と確
認)を得た。物質bをテトラヒドロフラン40ml
中でLiAlH4720mlで18時間還元してbを得た。
それは結晶性水素フマル酸塩をつくる。(21g、
収率78%)融点154−155℃。 C20H29NO2・C4H4O4に対する分析値: 計算値:C,66.80;H,7.71;N,3.25 測定値C,66.54;H,7.86;N,3.73 66.44 8.00 3.43 参考例 2 2−シクロプロピルメチル−5,9β−ジメチ
ル−2′−ヒドロオキシ−9α−メトオキシ−
6,7−ベンゾモルフアン(XIIb)フマル酸塩 参考例1の方法においてそこで用いた化合物XI
aの代りに等モル量の化合物XIbを使用して首題
化合物XIIbを水素フマル酸塩として得た。融点
191−194℃。 C19H27NO2・C4H4O4に対する分析値: 計算値:C,66.16;H,7.48;N,3.36 測定値:C,65.63;H,7.76;N,3.01;
H2O,0.35 参施例 3 2−シクロブチルメチル−2′,9α−ジメトオ
キシ−5,9β−ジメチル−6,7−ベンゾモ
ルフアン(XIc)フマル酸塩 A 実施例2の方法においてそこで用いた塩化シ
クロプロピルカルボニルの代りに等モル量の塩
化シクロブチルカルボニルを用いて2−シクロ
ブチルカルボニル−5,9β−ジメチル−9α
−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−6,7−ベ
ンゾモルフアン(c)をつくつた。 B 実施例2の方法において用いた化合物bの
代りに等モル量のcを用いて首題の化合物XI
cを3/2フマル酸塩として得た。融点150−15
℃。 C21H31NO2・3/2C4H4O4の分析値: 計算値:C,64.39;H,7.41;N,2.78 測定値:C,64.24;H,7.70;N,2.61 参考例 3 2−シクロブチルメチル−5,9β−ジメチル
−2′−ヒドロオキシ−9α−メトオキシ−6,
7−ベンゾモルフアン(XIIc)フマル酸 参考例1の方法においてそこで用いた化合物XI
aの代りに等モル量の化合物XIcを用いた首題の
化合物XIIcをつくりそれを臭化水素酸塩として単
離した。融点223−226℃。 C20H29NO2・HBrに対する分析値: 計算値:C,60.60;H,7.63;N,3.53 測定値:C,60.40;H,7.54;N,3.54 臭化水素酸塩および塩酸酸は最少量の無水エタ
ノールにアミンを溶解し、エタノール中にHBr又
はHClガスを吹込み予めつくつた無水エタノール
性HBr又はHCl溶液を上記溶液に静かに加えてつ
くる。塩はジエチルエーテルを少しづつ激しく撹
拌しながら加えて沈澱させる。塩は過捕集し再
結晶精製する。 製造例 8 (±)−2,5−ジメチル−2′−メトオキシ−9
−オキソ−6,7−ベンゾモルフアン(a)
の分離 A (+)−3,5−ジメチル−2′−メトオキシ
−9−オキソ−6,7−ベンゾモルフアン
(+)−水素酒石酸塩 V(ラセミ性)0.072モルおよび(+)−酒石酸
0.072モルの混合物を水150mlおよび95%エタノー
ル30mlに入れ過し150mlに濃縮し0−5゜に貯
蔵晶出させた。結晶を集め95%エタノールで洗い
50%水性エタノールから晶出させて(+)−2,
5−ジメチル−2′−メトオキシ−9−オキソ−
6,7−ベンゾモルフアン(+)水素酒石酸塩二
水和物101gを得た。(収率66%) C15H19NO2・C4H6O6・2H2Oに対する分析値: 計算値:C,52.89;H,6.78; N,3.25;H2O,8.3。 測定値:C,52.89;H,7.07; N,3.17;H2O,8.94。 遊離塩基は酒石酸塩を水に溶解し溶液を炭酸ナ
トリウムでアルカリ性とすることにより単離し
た。混合物をジエチルエーテルで抽出し水洗し無
水硫酸ナトリウム上で乾燥し過し真空乾燥し
た。遊離塩基の回転は〔α〕21 D+86.5゜(c1038,
95%エタノール)。 B (−)−2,5−ジメチル−2′−メトオキシ
−9−オキソ−6,7−ベンゾモルフアン
(−)−水素酒石酸塩 上記Aにおける(+)異性体からの第一母液を
炭酸ナトリウムでアルカリ性とし塩化メチレンで
抽出して油10.3gを得た。この油(−)−酒石酸
6.5gで処理し水100mlと熱95%エタノール30ml中
に入れ過し約100mlに濃縮し0−5゜に冷却し
て晶出させた。結晶を集め50%水性エタノール
100mlから再晶出させて(−)−2,5−ジメチル
−2′−メトオキシ−9−オキソ−6,7−ベンゾ
モルフアン(−)−水素酒石酸塩10.6gを得た。
(収率68%)融点157.5−158.5℃。〔α〕22 D−48.5
0
(c1.047、水)。 C15H19NO2・C4O6H6・2H2Oに対する分析値: 計算値:C,52.89;H,6.78; N,3.25;H2O,8.35。 測定値:C,52.17;H,6.99; N,3.00;H2O,9.10。 遊離塩基はAに記載のとおり分離した。光学回
転〔α〕22 D−85.5゜(c1.054,95%エタノール)。 製造例 9 (−)−2,5−ジメチル−9α−ヒドロオキシ
−2′−メトオキシ−6,7−ベンゾモルフアン
〔(−)−a〕 パールシエーカー上で触媒として酸化白金150
mgを用いて95%エタノール250ml中で(−)−2,
5−ジメチル−2′−メトオキシ−9−オクソ−
6,7−ベンゾモルフアン〔遊離塩基〕0.0765モ
ルを水素添加した。理論的吸収は11/2時間後に
認められた。触媒を別し液を濃縮乾固し結晶
性残渣を得てこれをトルエンから再結晶出して純
首題製品182gを得た。(収率96%)融点146.5−
149℃〔α〕21 D−56.5゜(c1.022,95%エタノー
ル)GLCの結果はα−異性体のみであることを
示した。 C15H21NO2に対する分析値: 計算値:C,72.84;H,8.56;N,5.66。 測定値:C,73.29;H,8.62;N,5.66。 製造例 10 (−)−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−
5−メチル−6,7−ベンゾモルフアン
〔(−)−a〕 トルエン160ml中(−)−a0.033モルと炭酸カ
リウム16.5gの混合物をトリクロロエチルクロロ
フオーメート16.5mlと撹拌混合した。反応混合物
を窒素のもとで19時間還流加熱した。冷却後混合
物を水100mlで処理し層を分けた。水性層を再び
トルエンで抽出した。トルエン抽出物を飽和塩化
ナトリウムで洗い、乾燥(K2CO3)し濃縮した。
残渣をメタノール(120ml)−水(12ml)に入れ冷
却し水酸化カリウム13gを加え0−5℃で45分間
撹拌した。酢酸12mlを加え溶液を濃縮した。残渣
を稀塩酸で処理しトルエンで抽出して(−)−2
−トリクロロカルベトオキシ−9α−ヒドロオキ
シ−2′−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベン
ゾモルフアンを得た。この物質を酢酸100mlに入
れそれを窒素のもとで酢酸50ml中亜鉛粉末15gの
温懸濁液中に静かに加えた。最初の反応がおさま
つた後混合物を30分間還流加熱した。窒素のもと
で亜塩を別し液を濃縮した。残渣を稀水酸化
アンモニウムで処理しクロロフオルムで抽出して
(−)−aを得た。これはGLCで純度97%を認
められた。(収率100%)これは結晶性塩酸塩をつ
くる。融点250℃以上。〔α〕21 D−29.6゜(c1.015
,
95%エタノール)。 C14H19NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,62.33;H,7.47;N,5.19。 測定値:C,62.31;H,7.22;N,5.56。 実施例 4 (−)−2−シクロプロピルメチル−2′−9α−
ジメトオキシ−5−メチル−6,7−ベンゾモ
ルフアン〔(−)−XIa〕 実施例1の方法においてそこで用いたaの代
りに等モル量の(−)−aを用いて首題製品
(−)−XIaを収率92%で得た。(アルミナ上クロ
マトグラフ法によりベンゼン−エーテルで溶離精
製後。)最初の反応段階で塩化メチレンの代りに
トルエンを用いた。製品は蓚酸塩として結晶させ
た。融点185.5−186.5℃〔α〕20 D−48.9゜
(c0.966,95%エタノール)。 C19H27NO2・C2H2O4に対する分析値: 計算値:C,64.43;H,7.47;N,3.58。 測定値:C,64.32;H,7.31;N,3.70。 参考列 4 (−)−2−シクロプロピルメチル−2′−ヒドロ
オキシ−9α−メトオキシ−5−メチル−6,
7−ベンゾモルフアン〔(−)−XIIa〕 参考例1の方法においてそこで用いたXIaの代
りに等モル量の(−)−XIaを用いて首題化合物
をつくつた。融点180.0−180.5℃。 C18H25NO2に対する分析値: 計算値:C,75.22;H,8.77;N,4.87。 測定値:C,75.62;H,8.50;N,4.69。 (−)−XIIaは結晶性フルマ酸塩をつくる。融
点179.0−180.0℃。〔α〕20 D−57.4(c1.011,95%
エタノール)。 A18H25NO2・1/2(C4H4O4)に対する分析値: 計算値:C,69.54;H,7.88;N,4.06。 測定値:C,69.70;H,7.87;N,3.78。 参考例 5 (+)−2−シクロプロピルメチル−2′−ヒドロ
オキシ−9α−メトオキシ−5−メチル−6.7
ベンゾモルフアン〔(+)−XIIa〕 実施例9の方法において用いた左旋性異性体の
代りに等モル量の右旋性異性体(+)−aを用
いて首題の製品(+)−XIIaをつくつた。酒石酸
塩としての融点147.0−148℃〔α〕20 D+37.3゜
(c1.002,95%エタノール〕。 (C18H25NO2)2・C4H6O6・ 1/2H2Oに対する分析値: 計算値:C,64.67;H,7.87;N, 3.77;H2O,2.42。 測定値:C,65.14;H,7.68; N4.10;H2O,3.14。 実施例 5 2−シクロプロピルメチル−9α−エトオキシ
−2′−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベン
ゾモルフアン(XId) 実施例1の方法においてそこで用いたよう化メ
チルの代りに等モル量のよう化エチルを用いて首
題化合物XIdをつくりそれを塩酸塩として単離し
た。収率83%、融点236−240℃。 C20H29NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,68.26;H,8.59;N,3.98。 測定値:C,68.65;H,8.56;N,4.13。 参考例 6 2−シクロプロピルメチル−9α−エトオキシ
−2′−ヒドロオキシ−5−メチル−6,7−ベ
ンゾモルフアン(XIId) 参考例1の方法においてそこで用いた化合物XI
aの代りに等モル量のXIdを用いて首題化合物を
つくりそれを1モルのアセント溶媒和物を含む塩
酸塩として単離した。融点136−145℃。 C19H27NO2・HCl・C3H6Oに対する分析値: 計算値:C,66.78;H,8.60;N,3.54。 測定値:C67.15,H,8.60;N,3.85。 実施例 6 9α−アリルオキシ−2−シクロプロピルメチ
ル−2′−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベ
ンゾモルフアン塩酸塩(XIe) 実施例1の方法においてそこで用いたよう化メ
チルの代りに等モル量の臭化アリルを用いて首題
化合物の塩酸塩XIeをつくつた。融点222−227
℃。 C21H29NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,69.30;H,8.31;N,3.85。 測定値:C,69.21;H,8.38;N,3.95。 参考例 7 9α−アリルオキシ−2−シクロプロピルメチ
ル−2′−ヒドロオキシ−5−メチル−6,7−
ベンゾモルフアン(XIIe) 参考例1の方法において用いた化合物XIaの代
りに等モル量のXIeを用いて首題化合物XIIeをつ
くりそれを塩酸塩として単離した。融点255−260
℃。 C20H27NO2・CHlに対する分析値: 計算値:C,68.65;H,8.07;N,4.00。 測定値:C,68.39;H,7.94;N,4.22。 製造例 11 3,4−ジヒドロ−7−メトオキシ−1−エチ
ル−2(1H)ナフタレノン(k) 乾燥ベンゼン200ml中にa(3,4−ジヒド
ロ−7−メトオキシ−2(1H)ナフタレノン)
50g(0.284モル)を溶かした溶液を撹拌しなが
らそれに窒素のもとでベンゼン50mlにとかしたピ
ロリジン40.5g(0.5モル)を5−10分間にわた
り加えた。混合物を1時間還流加熱しデイーンス
ターク装置に5mlの水を集めた。混合物を冷却し
ベンゼン30mlにとかしたよう化エチル0.5モルに
しずかに加えた。得た混合物を3時間還流蒸留し
た。次いで反応混合物に水200mlを加え再び還流
加熱した。30分間後混合物を冷却しベンゼン層を
分離し重亜硫酸ナトリウム飽和水で洗い蒸発乾固
した。残渣を蒸留して首題化合物kを得た。 製造例 12 1−(2−ベンジルメチルアミノエチル)−7−
メトオキシ−1−エチル−3,4−ジヒドロ−
2−(1H)ナフタレン水素しう酸塩(k) ベンゼン100ml中に水素化ナトリウム0.14mlの
還流懸濁液にベンゼン40ml中7−メトオキシ−1
−エチル−3,4−ジヒドロ−2(1H)ナフタ
レン(k)0.12モルの溶液を加えた。1時間還
流加熱した後この混合物をベンゼン100ml中2−
ベンジルメチル−アミノエチルクロライド0.12モ
ルの溶液で処理し18時間還流加熱した。反応混合
物を水洗し稀塩酸で抽出した。酸抽出物を水酸化
アンモニウムで中和しエーテルで抽出して油を得
てそれをしう酸塩(k)に転化した。 製造例 13 2−ベンジル−5−エチル−2′−メトオキシ−
9−オキソ−6,7−ベンゾモルフアメント臭
化物(k) 化合物kを水酸化ナトリウム溶液で処理しエ
ーテルで抽出分離し次いでHBrで処理して臭化水
素酸塩とした。この臭化水素酸塩を酢酸に溶解し
酢酸50ml中の臭素溶液をしずかに加え30分間撹拌
した。これを“スケリソーブB”2で稀釈し窒
素のもとで冷却した。(“スケリソーブB”はスケ
リーオイル社の商標、本質的にn−ヘキサンであ
る。)“スケリソーブB”層をゴム状沈澱から流し
残渣をエーテルと水の間で分割した。出来た二相
系を濃水酸化アンモニウムでアルカリ性とした。
層を直ちに分離し水層をエーテルで抽出した。エ
ーテル抽出物を濃縮して油を得た。この油をアセ
トンに入れ数時間撹拌して結晶性固体の首題化合
物kを得た。 製造例 14 5−エチル−2′−メトオキシ−2−メチル−9
−オクソ−6,7−ベンゾモルフアン(k) 水素と炭素上10%のパラジウムとを用いて酢酸
中でkを還元してkを生成する。 製造例 15 5−エチル−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオ
キシ−2−メチル−6,7−ベンゾモルフアン
(k) 95%エタノール10ml中5−エチル−2′−メトオ
キシ−2−メチル−9−オクソ−6,7−ベンゾ
モルフアン()0.02モルと塩化第一コバルト6
水和物8gの混合物を成分をとかす為少し温ため
次いで室温で30分撹拌した。 窒素のもとで4gのほう水素化ナトリウムを撹
拌しながら少じづつ加えた。出来た暗色混合物を
室温で窒素のもとで18時間撹拌した。6N塩酸75
mlを注意して加えエタノールを減圧で除去した。
出来た青色溶液を強水酸化アンモニウムでアルカ
リ性として塩化メチレンで抽出した。抽出物を乾
燥濃縮して製品を得た。それはGLCの結果主と
して9α−異性体(k)であると認められた。 製造例 16 5−エチル−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオ
キシ−6,7−ベンゾモルフアン(k)水素
しう酸塩 化合物k0.014モルを蒸気浴温度で無水酢酸50
mlで2時間アセチル化して9α−アセトオキシ化
合物を得た。この物質をベンゼン75mlにとり炭酸
カリウム2gとエチルクロロフオーメート5mlを
加え18時間還流加熱した。出来た混合物を水、稀
塩酸および塩化ナトリウム飽和水溶液で洗つた。
水層を更にベンゼンで2回抽出した。ベンゼン層
を乾燥(K2CO3)し濃縮して9α−アセトオキシ
−2−カルベトオキシ−2′−メトオキシ−5−エ
チル−6,7−ベンゾモルフアンを得た。この物
質を還流95%エタノール125ml中の水酸化カリウ
ム(25g−85%ペレツト)で66時間加水分解し
た。エタノールを減圧除去した。残渣を稀重炭酸
ナトリウム液で処理し塩化メチレンで抽出し製品
kを得てそれを95%エタノール中で水素しう酸
塩に転化した。 製造例 17 3,4−ジヒドロ−7−メトオキシ−1−アリ
ル−2(1H)ナフタレン(m) 乾燥ベンゼン200ml中1a(3,4−ジヒドロ−
7−メトオキシ−2(1H)ナフタレノン50g
(0.0284モル)を含む溶液を撹拌しながら窒素の
もとでベンゼン50ml中にとかしたピロリジン40.5
g(0.5モル)を5−10分にわたり加えた。混合
物を1時間還流加熱しデイーンスターク装置に水
5mlを集めた。混合物を冷却しベンゼン300ml中
に臭化アリル60.5g(0.5モル)をとかした液に
しずかに加えた。出来た混合物を3時間還流蒸留
した。次いで反応混合物に水200mlを加えて還流
蒸留を再開した。90分後混合物を冷却しベンゼン
層を分離し水洗しついで塩化ナトリウム飽和水で
洗い硫酸ナトリウムをとおし乾燥し蒸発乾固し
た。残渣を蒸留して首題化合物m52.20gを得
た。(収率85%)赤外線(IR)および核磁気共鳴
(NMR)スペクトルの結果構造が一致した。沸点
106−112℃/0.01−0.05mm。 C14H16O2に対する分析値: 計算値:C,77.74;H,7.45。 測定値:C,77.47;H,7.50。 製造例 18 3,4−ジヒドロ−7−メトオキシ−1−アリ
ル−1−(2−ジメチルアミノエチル)−2
(1H)ナフタレノン臭化水素酸塩(m) 乾燥ベンガン400ml、第三アミルアルコール22
g(0.25モル)および水素化ナトリウム10.62g
(0.25モル)の混合物を30分間又は水素化物が全
部消費される迄窒素のもとで還流蒸留した。次い
でベンゼン100ml中にm47.2g(0.22モル)を含
む液をしずかに加え一方でアミルアルコールの過
剰を留出させた。更にベンゼン100mlを加えて留
出させた。次いでベンゼン100ml中2−クロロ−
N,N−ジメチルアミノエタン28g(0.3モル)を
含む液を滴加した。反応混合物を20時間還流蒸留
し水で2回洗いエーテルで稀釈し1N HClで抽出
した。酸性抽出物を60℃に1時間熱し、冷均し、
エーテルで抽出してm15gを回収した。酸性抽
出液を冷却しNH4OHでアルカリ性としエーテル
で抽出した。それを炭酸カリウム上で乾燥し木炭
で処理し過後乾燥HBrを加えた。mのHBr塩
33.87g(収率61.5%)を得た。メタノール/エ
ーテルから精製した化合物の融点139−140℃。
IRおよびNMRは構造の一致が認められた。 C18H25NO2・HBrに対する分析値: 計算値C,58.69;H,7.11;N,3.80。 測定値:C,58.63;H,7.16;N,3.59。 製造例 19 3−ブロモ−3,4−ジヒドロ−7−メトオキ
シ−1−アリル−1(2−ジメチルアミノエチ
ル)−2−(1H)ナフタレノン臭化水素酸塩
(Lm) 塩化メチレン100mlおよびテトラヒドロフラン
(THF)300ml中にm15g(0.041モル)の溶液
を暗所で撹拌しながらTHF00ml中にピロリドン
ヒドロトリブロマイド20.58g(41.5ミリモル)
の溶液を4時間にわたり加えた。次いで反応混合
物を室温で一夜放置した。溶媒を蒸発乾燥し固体
残渣をイソプロパノール700mlから再晶出させて
LVm12.7g(収率68.5%)を得た。融点149−150
℃。IRおよびNMRの結果構造が一致した。 C18H24NO2Br×HBrに対する分析値: 計算値:C,48.34;H,5.63;N,3.13。 測定値:C,48.64;H,5.70;N,3.14。 製造例 20 5−アリル−2′−メトオキシ−2−メチル−9
−オクソ−6,7−ベンゾモルフアンメト臭化
物(Lm) 分別ろ一とに入れエーテルで覆われた氷水中に
LmのHBr塩12.6g(0.028モル)を溶解し
た。混合物をアルカリ性とする為充分な濃水酸化
アンモニウムを加えmの遊離塩基を出来る丈け
早く抽出分離した。エーテルを蒸発し残渣をアセ
トンに溶解し一夜放置した。固体Lm6.55g
(収率65.5%)を得た。ソプロパノールから再晶
出したものは融点175−177℃。IRおよびNMRの
結果構造が一致した。 C17H21NO2・CH3Br1/2H2Oに対する分析値: 計算値:C,57.60;H,6.71;N,3.73。 測定値:C,57.44;H,6.78;N,3.58。 製造例 21 5−アリル−2′−メトオキシ−2−メチル−9
−オキソ−6,7−ベンゾモルフアン(m) 1−オクタノール25ml中にLm2g(546ミリ
モル)の懸濁液を窒素雰囲気のもとで15分間還流
加熱した。冷却後混合物を0.5N HCl40ml中に注
入しオクタノールを除去する為石油エーテル100
mlで2回抽出した。水層をアンモニア水でアルカ
リ性とし遊離塩基をベンゼンで抽出し、乾燥し溶
媒を蒸発して油(m)1.23gを得た。油を水5
ml中蓚酸350mgの溶液と1時間撹拌した後5℃で
16時間放置した。固体を別して1モルの結晶水
を含むm蓚酸塩980mgを得た。(収率47%)融点
156−162℃。水から再晶出した製品の融点160−
161℃で110℃で結晶水を失なう。 C17H21NO2・C2H2O4・H2Oの分析値: 計算値:C,60.15;H,6.64;N,3.69。 測定値:C,60.52;H,6.72;N,3.70 製造例 22 5−アリル−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオ
キシ−2−メチル−6,7−ベンゾモルフアン
(m) 水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(〜60
ミリモル、25%溶液62ml)を乾燥テトラヒドロフ
ラン150mlで稀釈し窒素のもとで−45℃に冷却し
た。次いで乾燥テトラヒドロフラン100ml中に
(m)8.58g(31.6ミリモル)の溶液を滴加し
た。−45℃で1時間撹拌した後出来たゼラチン状
物質を真空濃縮した。残つた油をエーテルに溶か
し水洗し、乾燥(Na2SO4)し、真空蒸発してアル
コール(m)8.88gを得た。残渣油をエーテル
−石油エーテル(沸点30−60℃)から晶出させて
結晶性物質(m)6.32g(収率72%)を得た。
シリカゲル100g上でメタノール−エーテル1:
1混合物を用いてクロマトグラフ法で母液を精製
して純アルコール(m)200g(収率23%)を
得た。分析試料をアセトン−エーテル−石油エー
テル(沸点30−60℃)から再晶出させた。融点73
−79℃。 C17H23NO2に対する分析値: 計算値:C,74.69;H,8.48;N,5.12。 測定値:C,74.26;H,8.73;N,5.19。 製造例 23 5−アリル−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオ
キシ−6,7−ベンゾモルフアン(m)水素
蓚酸塩 製造例6の方法においてそこで用いた化合物
aの代りに等モル量のm化合物を用いて首題化
合物をつくつた。化合物はメタノール−エーテル
から蓚酸塩の晶出により精製した。融点173−176
℃。分析試料は150℃/5×10-4mmHgにおいて遊
離塩基の分子蒸留により精製した。 C16H21NO6に対する分析値: 計算値:C,74.10;H,8.16;N,5.40。 測定値:C,73.92;H,8.27;N,5.36。 実施例 7 5−アリル−2−シクロプロピルメチル−2′,
9α−ジメトオキシ−6,7−ベンゾモルフア
ン(XIm) 工程 (a) A 5−アリル−2−シクロプロピルカルボニル
−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−6,
7−ベンゾモルフアン(XIm) ジクロロメタン200mlおよびトリエチルアミン
5ml中にヒドロオキシアミンm4.07g(15.7ミ
リモル)の溶液を塩化シクロプロピルカルボニル
1.80g(17.25ミリモル)と処理した。反応混合
物を稀塩酸と水で洗い乾燥(MgSO4)し溶媒を真
空除去して粗アミド(m)4.12g(80%)を得
た。ベンゼン−エーテルから晶出させた試料の融
点146−147℃。 C20H25NO3に対する分析値: 計算値:C,73.37;H,7.70;N,4.28。 測定値:C,73.53;H,7.71;N,4.32。 工程 (b) B 5−アリル−2−シクロプロピルカルボニル
−2′,9α−ジメトオキシ−6,7−ベンゾモ
ルフアン(m) 乾燥ジメチルフオルムアミド125ml中にベンゼ
ンで洗つた礦油中の55%水素化ナトリウム分散液
950mg(21.9ミリモル)の懸濁液にアルコール
(m)2.39g(7.30ミリモル)を加えた。混合
物を50℃で30分間撹拌した後室温に冷却し、よう
化メチル5.18g(36.5ミリモル)を加えた。3時
間撹拌をつづけた。次いで反応混合物を水500ml
中に注入しベンゼンで抽出した。抽出液を水洗
し、乾燥(MgSO4)し真空蒸発してアミド(
m)2.45g(定量的)を得た。粗製品を160℃/
5×10-4mmHgで蒸留精製した。 C21H27NO3に対する分析値: 計算値:C,73.87;H,7.97;N,4.10。 測定値:C,74.08;H,8.11;N,4.05。 工程 (c) C 5−アリル−2−シクロプロピルメチル−
2′,9α−ジメトオキシ−6,7−ベンゾモル
フアン(XIm) 乾燥テトラヒドロフラン125ml中に水素化リチ
ウムアルミニウム770mg(20.2ミリモル)が懸濁
した液にアミド(m)2.30g(6.74ミリモル)
を加えた。出来た混合物を3時間還流蒸留し冷却
し、水0.77ml、20%NaOH0.58ml、最後に水270ml
をつづけて加えて過剰の水素化物を分解した。無
機塩を別しTHFで洗つた。液を蒸発乾固し
残渣をN HClにとりエーテルで抽出した。水層
を水酸化アンモニウムでアルカリ性としジクロメ
タンで抽出した。抽出液を水で洗い乾燥
(MgSO4)し溶媒を真空除去した。第三アミン
(XIm)1.97gを得た。(収率90%)メタノール−
エーテルから再晶出した塩酸塩の融点156−157
℃。 C21H29NO2に対する分析値: 計算値:C,77.04;H,8.93;N,4.28。 測定値:C,77.02;H,9.03;N,4.30。 参考例 8 5−アリル−2−シクロプロピルメチル−2′−
ヒドロオキシ−9α−メトオキシ−6,7−ベ
ンゾモルフアン(XIIm) 乾燥ジメチルフオルムアミド175ml中にベンゼ
ンで洗つた礦油中の55%水素化ナトリウム分散液
970mg(22.2ミリモル)に窒素のもとでエタノー
ル1.70ml(22.2ミリモル)を加えてナトリウムチ
オエトキシドの溶液をつくつた。次いでジメチル
エーテルXIm1.32g(4.04ミリモル)をそれに加
えて溶液を4時間還流蒸留した。反応混合物を
500mlの氷水中に注入し塩酸でPH4とし次いで水
酸化アンモニウムでアルカリ性としベンゼンで抽
出した。抽出液を水洗し、乾燥(MgSO4)し真空
蒸発してフエノール(XIIm)1.23gを得た。(収率
97%)メタノール−エーテルから晶出させた塩酸
塩融点223−225℃。 C20H27B7NO2に対する分析値: 計算値:C,76.64;H,8.68;N,4.47。 測定値:C,76.59;H,8.80;N,4.39。 製造例 24 2,5−ジメチル−9β−ヒドロオキシ−2′−
メトオキシ−6,7−ベンゾモルフアン臭化水
素酸塩(p) エーテル200ml中にa0.04モルの懸濁液をテト
ラヒドロフラン中塩化イソプロピルマグネシウム
の2.5モル溶液50mlで処理した。この混合物を窒
素のもとで17時間撹拌した。混合物を冷却し水
200mlと濃臭化水素酸25mlをしずかに加えた。減
圧にしてエーテルを除去した。混合物を塩化メチ
レンで抽出して褐色泡17gを得た。この泡を95%
エタノール200ml中にとり触媒として木炭上の水
酸化パラジウムを用いてパールシエーカ(Parr
Shaker)上で水素添加して後2−プロパノール
から晶出して純p10.3gを得た。(収率78%)。 エイチ.クギタとイー.エル.メイ.のJ.Org.
Chem26,1954(1961)参照。 製造例 25 9β−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−5−メ
チル−6,7−ベンゾモルフアン(p) p遊離塩基0.031モルおよび無水酢酸90mlを
混合し1時間100℃に加熱した。無水酢酸を減圧
除去した。残渣を炭酸ナトリウム液で処理し塩化
メチレンで抽出して2,5−ジメチル−2′−メト
オキシ−9β−アセトオキシ−6,7−ベンゾモ
ルフアンの定量的収量を得た。これをベンゼン
100mlにとり炭酸カリウム5gを加え、エチルク
ロロフオーメート10mlで処理した、得た混合物を
窒素のもとで26時間還流加熱した、この混合物に
水を加えベンゼン層を分離し稀塩酸と塩化ナトリ
ウム飽和水で洗い濃縮して5−メチル2′−メトオ
キシ−2−カルベトオキシ−9β−アセトオキシ
−6,7−ベンゾモルフアンの定量的収量を得
た。これを95%エタノール250mlにとり水酸化カ
リウム30gを加えた。これを窒素のもとで90時間
還流加熱した。エタノールを減圧除去した。残渣
を重炭酸ナトリウム10%水溶液で処理し塩化メチ
レンで抽出してp7.2gを得た。(収率100%)ト
ルエンから再晶出して分析的に純物質6.8gを得
た(収率94%)。融点132.0−133.5℃。 C14H19NO2に対する分析値: 計算値:C,72.07;H,8.21;N,6.00。 測定値:C,72.08;H,8.03;N,6.08。 製造例 26 2.5ジメチル−9−(スピローβ−エポオキシ)
−2′−メトオキシ−6,7−ベンゾモルフアン
() 乾燥ジメチルスルフオキシド125ml中に2,5
−ジメチル−2′−メトオキシ−9−オキソ−6,
7−ベンゾモルフアン(a)(0.05モル)の溶
液を窒素のもとで撹拌中の55%水素化ナトリウム
分散液(0.1モル)へ加えた。この混合物を撹拌
しつつよう化トリメチルスルフオニウム(0.1モ
ル)を加えた。窒素のもとで4時間撹拌後水で稀
釈し塩化メチレンで抽出した。この抽出液を乾燥
濃縮し得た油をGLCで検査した結果β−異性体
()86%を含み、6−7%の他の生成物はα
−異性体と少量の最初のケトンと考えられる。ア
ルミナ上のクロマトグラフ操作についでシクロヘ
キサンから晶出させて純を得た。(異性体純
度95%以上で収率64%)、融点93−95%。 C10H21NO2に対する分析値: 計算値:C,74.10;H,8.16;N,5.40。 測定値:C,73.89;H,8.30;N,5.36。 製造例 27 9β−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−2,
5,9α−トリメチル−6,7−ベンゾモルフ
アン塩酸塩(r) テトラヒドロフラン75ml中に2,5−ジメチル
−9−(スピロ−β−エポオキシ)−2−メトオキ
シ−6,7−ベンゾモルフアン()0.028モ
ルの溶液をテトラヒドロフラン(THF)25ml中
に水素化リチウムアルミニウム0.045モルの懸濁
液を撹拌しながら加えた。この混合液を25℃で16
時間撹拌した後2時間還流加熱した。出来た混合
液に硫酸ナトリウム飽和水溶液5mlを注意して加
えた。固体を別し液を濃縮乾固した。残つた
油を塩酸塩に転化した後エタノール−酢酸エチル
−水から晶出させた純r塩酸塩水和物を得た。
(収率86%)融点139.0−143.0℃。遊離塩基にお
けるGLC分析は異性体純度96%を示した。種々
の濃度における溶液赤外線スペクトルは結合OH
のみがβ−OH形態をとることを示している。 イー.エル.メイおよびエイチ・クギタのJ.
Org.Chem.,26,188(1974)参照。 製造例 28 9β−アセトオキシ−2−カルベトオキシ−
5,9α−ジメチル−2′−メトオキシ−6,7
−ベンゾモルフアン(I)の製造 9β−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−2,
5,9α−トリメチル−6,7−ベンゾモルフア
ン(r)0.022モルを無水酢酸50mlで処理し蒸
気浴上で3時間加熱した。無水酢酸を減圧除去し
た後残渣に炭酸ナトリウムの稀釈液を加えベンゼ
ンで抽出した。ベンゼン抽出液の乾燥蒸発によつ
てアセトオキシ化合物9β−アセトオキシ−2,
5,9α−トリメチル−2′−メトオキシ−6,7
−ベンゾモルフアンを得た。このベンゼン溶液を
炭酸カリウム2.5gとエチルクロフオーメート6.5
ml(0.07モル)で処理し16時間還流加熱した。混
合物に注意して1N HClを120ml加えた。層を分離
し水層をベンゼンで抽出した。ベンゼン抽出液を
併せその乾燥濃縮により首題化合物(I)を
得てそれを95%エタノールから再晶出した。融点
87.5−88.5℃。 C20H27NO5に対する分析値: 計算値:C,66.46;H,7.53;N,3.88 測定値:C,66.18;H,7.62;N,3.75 製造例 29 5,9α−ジメチル−9β−ヒドロオキシ−
2′−メトオキシ−6,7−ベンゾモルフアン
(r)の製造 9β−アセトオキシ−2−カルベトオキシ−
5,9α−ジメチル−2′−メトオキシ−6,7−
ベンゾモルフアン(I)0.002モル、水酸化
カリウム2.5gおよび95%エタノール20mlの混合
物を18時間還流加熱した。濃縮残渣に水を加え塩
化メチレンで抽出し首題化合物を得てそれを酢酸
エチルから再晶出した。融点147.0〜148.0℃。 C15H21NO2に対する分析値: 計算値:C,72.84;H,8.56;N,5.66 測定値:C,73.12;H,8.63;N,5.82 実施例 8 2−シクロプロピルメチル−2′−9β−ジメト
オキシ−5,9α−ジメチル−6,7−ベンゾ
モルフアン(XIr) 塩化メチレン25mlおよびトリエチルアミン7.5
ml中に5,9−α−ジメチル−9β−ヒドロオキ
シ−2′−メトオキシ−6,7−ベンゾモルフアン
(r)0.005モルの溶液をかきまぜ乍ら塩化シク
ロプロピルカルボニル3mlを加えた。出来た混合
物を18時間撹拌した後、稀炭酸ナトリウム水溶液
を加えた。層を分離し水層を塩化メチレンで抽出
した。塩化メチレン抽出液の乾燥濃縮により2−
シクロプロピルカルボニル−5,9α−ジメチル
−9β−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−6,7
−ベンゾモルフアン(r)を油として得た。 ジメチルフオルムアミド10ml中にNaH0.015モ
ルの懸濁液に窒素のもとでジメチルフオルムアミ
ド25ml中にを含む溶液を加えた。30分後よう化
メチルを加え更に1時間おいて加え(毎回1mlづ
つ)混合物を更に16時間撹拌した。溶媒を減圧除
去した後残渣に水を加え塩化メチレンで抽出して
2−シクロプロピルカルボニル−2′,9β−ジメ
トオキシ−5,9α−ジメチル−6,7−ベンゾ
モルフアン(r)を得た。これをテトラヒドロ
フラン30mlにとりそれをテトラヒドロフラン20ml
中に水素化リチウムアルミニウム1.0gの懸濁液
にまぜ乍ら加えた。18時間還流蒸留した後この混
合物に注意して飽和硫酸ナトリウム水溶液3mlを
加え固体が白色となる迄温めた。固体を別し
液を濃縮して油(XIr)を得それを塩酸塩に変え
た。融点226−229℃。 C20H29NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,68.26;H,8.59;N,3.98 測定値:C,68.16;H,8.85;N,4.02 参考例 9 2−シクロプロピルメチル−5,9α−ジメチ
ル−2′−ヒドロオキシ−9β−メトオキシ−
6,7−ベンゾモルフアン(XIIr) 参考例1の方法においてそこで用いた化合物XI
aの代りに等モル量の化合物XIrを用いて首題化
合物、XIIrを塩酸塩としてつくつた。融点270−
278℃で分解を伴なう。 C19H29NO・HClに対する分析値: 計算値:C,67.54;H,8.38;N,4.15 測定値:C,67.32;H,8.52;N,4.37 実施例 9 2−シクロブチルメチル−2′,9β−ジメトオ
キシ−5−メチル−6,7−ベンゾモルフアン
(XIs) 実施例8の方法において用いたrと塩化シク
ロプロピルカルボニルの代りに等モル量のpと
塩化シクロブチルカルボニルをそれぞれ用いて首
題化合物XIsを塩酸塩としてつくつた。融点205
−209℃。 C20H29NO2・lHC1に対する分析値: 計算値:C,68.26;H,8.59;N,3.98 測定値:C,68.58;H,8.50;N,4.07 参考列 10 2−シクロブチルメチル−2′−ヒドロオキシ−
9β−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベン
ゾモルフアン(XIIs) 参考例1の方法において用いた化合物XIaの代
りに等モル量の化合物XIsを用いて首題化合物XII
sを塩酸塩とつてつくつた。融点214−219℃。 C19H27NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,67.54;H,8.35;N,4.15 測定値:C,67.88;H,8.41;N,4.02 実施例 10 2−シクロプロピルメチル−2′,9β−ジメト
オキシ−5−メチル−6,7−ベンゾモルフア
ン(XIt) 実施例8の方法において用いたrの代りに等
モル量のpを用いた首題の化合物XItを塩酸塩
としてつくつた。融点217−220℃。 C19H27NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,67.54;H,8.35;N,4.15 測定値:C,67.53;H,8.65;N,3.86 参考例 11 2−シクロプロピルメチル−2′−ヒドロオキシ
−9β−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベ
ンゾモルフアン(XIIt) 参考例1の方法において用いた化合物XIaの代
りに等モル量の化合物XItを用いて首題化合物XII
tを塩酸塩としてつくつた。融点245−255℃で分
解を伴なう。 C18H25NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,66.75;H,8.09;N,4.33 測定値:C,67.11;H,8.28;N,4.17 実施例 11 2−シクロブチルメチル−2′,9β−ジメトオ
キシ−5,9α−ジメチル−6,7−ベンゾモ
ルフアン(XIv) 実施例8の方法において用いた塩化シクロプロ
ピルカルボニルの代りに等モル量の塩化シクロブ
チルカルボニルを用いて首題化合物XIvを油とし
てつくつた。それは参考例12における様に使用出
来た。 参考例 12 2−シクロブチルメチル−5,9β−ジメチル
−2′−ヒドロオキシ−9β−メトオキシ−6,
7−ベンゾモルフアン(XIIv) 参考例1の方法において用いた化合物XIaの代
りに等モル量の化合物XIvを用いて化合物XIIvを
塩酸塩として生成した。融点245℃以上、で分解
を伴なう。 C20H29NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,68.26;H,8.59;N,3.98 測定値:C,68.07;H,8.88;N,4.02 製造例 30 2−カルベトオキシ−9α−ヒドロオキシ−
2′−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベンゾ
モルフアン() aの0.015モル溶液をベンゼン75mlにとかし
炭酸カリウム2gとエチルクロロフオーメート5
mlを加え18時間還流加熱した。出来た混合液を
水、稀塩酸、塩化ナトリウム飽和水で順次洗つ
た。水層を2回以上ベンゼンで抽出した。ベンゼ
ン層を乾燥(K2CO3)し濃縮して9α−ヒドロオ
キシ−2′−メトオキシ−2カルベトオキシ−5−
メチル−6,7−ベンゾモルフアン()を
得た、それを製造例31で用いた。 製造例 31 2−カルベトオキシ−2′,9α−ジメトオキシ
−5−メチル−6,7−ベンゾモルフアン(
) DMF10ml中にNaH0.015モルの懸濁液に窒素の
もとでジメチルフオルムアミド(DMF)25ml中
に0.014モルの溶液を加えた。30分後よう
化メチルを加え更に1時間おいて加えた。(毎回
1mlづつ)混合物を更に16時間撹拌した。溶媒を
真空除去し残渣に水を加え塩化メチレンで抽出し
てをつくつた。製品を真空蒸発分離し製造
例32のとおり用いた。 製造例 32 2′9α−ジメトオキシ−5−メチル−6,7−
ベンゾモルフアン() 化合物0.014モルを還流95%エタノール
125ml中で水酸化カリウム25gで66時間加水分解
した。エタノールを減圧除去した。出来た残渣に
稀重炭酸ナトリウム溶液を加え塩化メチレンで抽
出して首題を得てそれを真空蒸発して集め
た。 実施例 12 工程 (a) 5−アリル−N−シクロブチルカルボニル−9
α−ヒドロキシ−2′−メトキシ−6,7−ベン
ゾモルフアン(z) 400mlのシクロロメタンおよび15mlのトリエチ
ルアミン中9.20g(35.5ミリモル)のヒドロキシ
ンアミンm(製造例23の生成物)遊離塩基の溶
液を、0℃において窒素気流中で100mlのジクロ
ロメタン中4.62g(39.0ミリモル)の塩化シクロ
ブチルカルボニルの溶液で1滴づつ処理した。添
加完了後冷却浴を除き、溶液を室温において1時
間撹拌した。次に反応混合物をIN塩酸、水で洗
浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した、溶媒を真
空蒸発させると11.40g(94%の収量)のヒドロ
キシアミン(z)が残つた。 エーテル−石油エーテル(bp30〜60℃)から
晶出させてmp116〜118℃の分析用試料を得た。 分析 C21H27NO3として 計算値:C,73.87;H,7.97;N,4.10 実験値:C,74.08;H,8.11;N,4.01 工程 (b) 5−アリル−N−シクロブチルカルボニル−
2,9α−ジメトキシ−6,7−ベンゾモルフ
アン(z) ジメチルホルムアミド500ml中1.02g(43.9ミ
リモル)のNaH(油中55%、ベンゼンで洗浄)の
懸濁液に5.0g(14.6ミリモル)のヒドロキシア
ミンzを添加した。この混合物を50℃において
0.5時間加熱し、次に室温まで冷却し、10.4g
(73.0ミリモル)のヨウ化メチルで処理した。3
時間撹拌後、反応混合物を水中に注ぎ、ベンゼン
で抽出した。抽出液を水洗し、乾燥(MgSO4)
し、真空濃縮して粘稠な油として5.0g(96%の
収量)のジメトキシアミド(z)を得た。170
℃/5×10-4mmHgにおける蒸発的蒸留によつて
分析用試料を調製した。 分析 C22H29NO3として 計算値:C,74.33;H,8.22;N,3.94 実験値:C,74.08;H,8.39;N,3.89 工程 (c) 5−アリル−N−シクロブチルメチル−2′,9
α−ジメトキシ−6,7−ベンゾモルフアン
(XIz) 50mlのテトラヒドロフラン中4.28g(12.0ミリ
モル)のジメトキシアミドzの溶液を、300ml
のテトラヒドロフラン中1.38g(36.0ミリモル)
の水素化リチウムアルミニウムの溶液に添加し
た。この反応混合物を1時間還流し、冷却し、
1.38mlの水、1.02mlの20%カセイソーダおよび最
後に480mlの水を順次添加することによつて過剰
の水素化物を分解した。無機塩類を別し、テト
ラヒドロフランで洗浄し、液を蒸発乾固した。
残留油を希塩酸に取り、エーテルで抽出した。水
相を濃アンモニア水で塩基性にし、ジクロロメタ
ンで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥
(MgSO4)し、真空蒸発させて3.80g(92.7%の収
量)のアミンXIzを得た。シユウ酸塩は、メタノ
ール−エーテルから晶出させた後mp184〜186℃
であつた。 135℃/5×10-4mmHgにおいて遊離塩基を蒸発
的蒸留して分析用試料を得た。 分析 C22H31NO2として 計算値:C,77.38;H,9.15;N,4.10 実験値:C,77.50;H,9.32;N,4.08 参考例 13 5−アリル−N−シクロブチルメチル−2′−ヒ
ドロキシ−9α−メトキシ−6,7−ベンゾモ
ルフアン(XIIz) 200mlのジメチルホルムアミド中1.07g(25.5
ミリモル)の55%水素化ナトリウム(鉱油中の懸
濁液;ベンゼンで洗浄)の懸濁液に1.87ml(25.5
ミリモル)のエタンチオールを添加することによ
つてナトリウムエタンチオレートの溶液を調製し
た。これに1.52g(4.6ミリモル)のジメトキシ
アミンXIzを添加し、この溶液を5時間還流し
た。次にこの反応混合物を水中に注ぎ、アンモニ
ア水で塩基性にし、ベンゼンで抽出した、抽出液
を水洗し、乾燥(MgSO4)し、蒸発乾固した。こ
の粗製品をアセトンに溶解し、1当量のシユウ酸
で処理し、結晶化がおこるまでエーテルを添加し
た。シユウ酸塩は重量1.62g(83%の収量)であ
り、メタノール−エーテルから晶出させて後
mp193〜194℃であつた。 160〜5℃/5×10-4mmHgにおいてこの遊離塩
基を蒸発的蒸留することによつて分析用試料を調
製した。 分析 C12H29NO2として 計算値:C,77.02;H,8.93;N,4.28 実験値:C,77.31;H,9.04;N,4.18 参考例 14 N−シクロブチルメチル−2′−ヒドロキシ−9
α−メトキシ−5−プロピル−6,7−ベンゾ
モルフアン 1.04g(3.18ミリモル)のオレフインXIIzを
200mlの無水エタノールに溶解し、10%Pd/C上
47psiの初圧において2時間水素添加した。次に
触媒をセライト上過し、液を蒸発乾固した、
この粗製品(922mg;88%の収量)をアセントに
溶解し、1当量のシユウ酸で処理し、結晶化が始
まるまでエーテルを添加した。かくして得られた
1.04gの塩は、メタノール−エーテルから晶出さ
せて後mp214〜216℃であつた。 160℃/5×10-4mmHgにおいてこの遊離塩基を
昇華させることによつて分析用試料を調製した。
mp181〜183℃。 分析 C21H31NO2として 計算値:C,76.55;H,9.48;N,4.25 実験値:C,76.65;H,9.76;N,4.25 実施例 13 塩酸2−シクロブチルメチル−2′,9α−ジメ
トキシ−5−メチル−6,7−ベンゾモルフア
ン(XIx) 実施例1の操作中そこで使用された塩化シクロ
プロピルカルボニルを等モル量の塩化シクロブチ
ルカルボニルで置換して標題の化合物XIx;
mp181〜184℃を製造した。 分析 C20H29NO2・HClとして 計算値:C,68.26;H,8.59;N,3.98 実験値C,67.99;H,8.52;N,3.76 参考例 15 フマル酸2−シクロブチルメチル−2′−ヒドロ
キシ−9α−メトキシ−5−メチル−6,7−
ベンゾモルフアン(XIIx) 実施例4の操作中そこで使用された化合物XIa
を等モル量のXIxで置換して標題の化合物XIIx遊
離塩基を製造した。この化合物を塩酸塩として単
離する代りに、フマル酸塩、mp163.5〜165.5℃
として単離した。 分析 C19H27NO2(C4H4O4)1/2として 計算値:C,70.17;H,8.13;N,3.90 実験値C,70.01;H,8.04;N,3.62 製造例 33 5−アリル−2,9β−ジメチル−9α−ヒド
ロキシ−2′−メトキシ−6,7−ベンゾモルフ
アン(u) 100mlの無水エーテル中113.5g(0.80ミリモ
ル)のヨウ化メチルを、3リツトルの三頚フラス
コ中の400mlの無水エーテルで覆われた19.4g
(0.80ミリモル)のマグネシウムに滴下した。マ
グネシウムとの反応が完了した時、油浴中この混
合物を60℃に加温し、窒素気流中溶媒を蒸発さ
せ、残留物を1時間真空(0.5mmHg/60℃)にし
た。フラスコに、窒素気流中に保つて、機械撹拌
器と滴下斗とをつけた。次にはげしい撹拌下に
15分に亘つて1.0リツトルの石油エーテル(30〜
60℃)中57.4g(0.20ミリモル)のケトンmの
溶液を添加した。20〜25℃において18時間撹拌
後、400mlの水を注意深く添加し、かくして得ら
れた重いスラリを濃塩酸で処理し、PHを8に調節
した。有機層を分離し、水相を600mlのエーテル
で2回抽出した。この有機抽出液を乾燥
(Na2SO4)し、真空下に蒸発させると油として根
跡のβ−OH異性体を含有するu57.5g(100%
の収量)が残つた。このシユウ醸塩をメタノール
−エーテルから晶出させるとmp208〜209℃の分
析用試料を得た。 分析 C18H25NO2・C2H2O4として 計算値:C,63.65;H7.21;N,3.71 実験値:C,63.78;H,7.41;N,3.92 製造例 34 5−アリル−2−シアノ−9α−ヒドロキシ−
2′−メトキシ−9β−メチル−6,7−ベンゾ
モルフアン(u) 25mlのクロロホルム中0.60g(5.75ミリモル)
の臭化ジシアンの溶液を、25mlのクロロホルム中
1.52g(5.26ミリモル)のuの溶液に滴下し
た。22時間還流後、真空下に溶媒を蒸発させると
169gの褐色の油が残り、これをシリカゲル上乾
燥クロマトグラフ処理した。エーテルで溶離する
と1.32g(83.5%の収量)のuを得た。分
析用試料(mp103〜105゜)をエーテル−石油エ
ーテルから得た。 分析 C18H22N2O2として 計算値:C,72.45;H,7.43;N,9.39 実験値:C,72.56;H,7.48;N,9.23 製造例 35 5−アリル−9α−ヒドロキシ−2′−メトキシ
−9β−メチル−6,7−ベンゾモルフアン
(u) 氷浴中冷却した25mlの乾燥テトラヒドロフラン
中0.20g(5.3ミリモル)の水素化リチウムアル
ミニウムの懸濁液に、30mlのテトラヒドロフラン
中0.75g(2.5ミリモル)のuの溶液を滴
加した。17時間の還流の後、氷浴中反応混合物を
冷却し、0.2mlの水、0.15mlの20%カセイソーダ
液および0.70mlの水で過剰の水素化物を分解し
た。かくして得られた固形物を別し、液を蒸
発乾固すると0.58g(85%の収量)の油(u)
が残り、このものは、実施例81において精製する
ことなくN−アシル化した。 実施例 14 工程 (a) 5−アリル−2−シクロプロピルカルボニル−
9α−ヒドロキシ−2′−メトキシ−9β−メチ
ル−6,7−ベンゾモルフアン(u) 5mlの塩化メチレン中0.31g(3.0ミリモル)
のシクロプロピルカルボン酸塩化物の溶液を、氷
浴中冷却した20mlの塩化メチレンおよび0.4mlの
トリエチルアミン中0.75(2.7ミリモル)のu
の溶液に添加した。冷浴を除き、反応混合物を20
℃において30分間放置し、固体を去し、エーテ
ルで洗浄した。残留液を希アンモニア水および
水で洗浄し、乾燥(NaSO4)し、真空下に蒸発さ
せると1.00gの油が残り、これをリグロインから
晶出させた;0.79g(84%の収量)。 分析 C21H27NO3として 計算値:C,73.87;H,7・97;N,4.10 実験値C,73.80;H,8.00;N,4.01 工程 (b) 5−アリル−2−シクロプロピルカルボニル−
2′,9α−ジメトキシ−9β−メチル−6,7
−ベンゾモルフアン(u) 10mlのジメチルホルムアミド中130mg(3ミリ
モル)の水素化ナトリウム(鉱油中55%;ベンゼ
ンで洗浄)の懸濁液に、10mlのジメチルホルムア
ミド中341mg(1ミリモル)のアルコールuの
溶液を添加した。この混合物を70℃において0.5
時間撹拌し、次に室温まで冷却し、10mlのジメチ
ルホルムアミド中710mg(5ミリモル)のヨウ化
メチルで処理した。3時間撹拌後、反応混合物を
水中に注ぎ、ベンゼンで抽出した。この有機抽出
液を乾燥(MgSO4)し、蒸発乾固すると350mg
(99%の収量)のuが無色の油として残つた。 150〜55℃/3×10-2mmHgにおいて蒸発的蒸留
して分析用試料を得た。 分析 C22H29NO3として 計算値:C,74.33;H,8.22;N,3.94 実験値:C,74.14;H,8.40;N,3.87 工程 (c) 5−アリル−2−シクロプロピルメチル−2′,
−9α−ジメチル−9β−メチル−6,7−ベ
ンゾモルフアン(XIu) 15mlのテトラヒドロフラン中711mg(2ミリモ
ル)のアミドuを、35mlのテトラヒドロフラン
中228mg(6ミリモル)の水素化リチウムアルミ
ニウムの懸濁液に添加した。この混合物を窒素気
流中45分間還流し、次に室温まで冷却し、0.23ml
の水、0.17mlの20%カセイソーダおよび最後に
0.81mlの水を添加することによつて過剰の水素化
物を分解した。無機塩類を去し、テトラヒドロ
フランで洗浄し、液を蒸発乾固した、残留物を
1N塩酸に取り、エーテルで抽出し、アンモニア
水で塩基性にし、ジクロロメタンで抽出した。抽
出液を水洗し、乾燥(MgSO4)し、溶媒を蒸発さ
せると油として570mg(83.5%の収量)のアミン
XIuが残つた。145℃/5×10-3mmHgにおいて蒸
発的蒸留して分析用試料を得た。 分析 C22H31NO2として 計算値:C,77.38;H,9.15;N,4.10 実験値:C,77.19;H,9.23;N,4.06 参考例 16 5−アリル−2−シクロプロピルメチル−2′−
ヒドロキシ−9α−メトキシ−9β−メチル−
6,7−ベンゾモルフアン(XIIu) 150mlのジメチルホルムアミド中1.27g(29ミ
リモル)の水素化ナトリウム(55%鉱油;ベンゼ
ンで洗浄)の懸濁液に2.2ml(29ミリモル)のエ
タンチオールを添加することによつてナトリウム
エタンチオレートの溶液を調製した。この試薬
に、25mlのジメチルホルムアミド中1.8g(5.27
ミリモル)のアミンXIuの溶液を添加し、混合物
を窒素気流中6時間還流した。次にこの反応混合
物を水中に注ぎ、濃塩酸で酸性にしてPH〜3と
し、ベンゼンで抽出した。抽出液をブラインで洗
浄し、MgSO4上乾燥し、蒸発乾固した。かくし
て得られた油をエーテルに溶解し、エーテル性塩
化水素で処理し、析出した塩をメタノール−エー
テルから再結晶してXIIu塩酸塩を得た。収量:
132g(70%)、mp248−250℃。この遊離塩基を
蒸発的蒸留(145〜150℃/5×10-3mmHg)して
分析用試料を得た。 分析 C21H29NO2として 計算値:C,77.02;H,8.93;N,4.28 実験値:C,76.76;H,9.10;N,4.38 実施例 15 工程 (a) 5−アリル−2−シクロブチルカルボニル−9
α−ヒドロキシ−2′−メトキシ−9β−メチル
−6,7−ベンゾモルフアン(q) 25mlのジクロロメタンおよび2mlのトリエチル
アミン中720mg(2.63ミリモル)のヒドロキシア
ミンuの溶液を0℃に冷却し、10mlのジクロロ
メタン中343mg(2.90ミリモル)のシクロブチル
カルボン酸塩化物で1滴づつ処理した。冷却用浴
を除き、溶液を室温において1時間撹拌した。次
にこの反応混合物を1NHCl、水で洗浄し、乾燥
(MgSO4)し、蒸発乾固した。81.0mg(86.6%の収
量)のアミドqが得られ、これをエーテル−石
油エーテル(30〜60℃)から晶出させた、mp112
〜113℃。 分析 C22H29NO3として 計算値:C,74.33;H,8.22;N,3.94 実験値:C,74.25;H,8.47;N,3.83 工程 (b) 5−アリル−2−シクロブチルカルボニル−
2′−9α−ジメトキシ−9β−メチル−6,7
−ベンゾモルフアン(q) 50mlのジメチルホルムアミド中262mg(6ミリ
モル)の水素化ナトリウム(鉱油中55%;ベンゼ
ンで洗浄)の懸濁液に、ヒドロキシアミド
q711mg(2ミリモル)を添加し、混合物を85℃
において0.5時間撹拌した。次にこの反応混合物
を室温まで冷却し、1.42g(10ミリモル)のヨウ
化メチルで処理した。1時間撹拌後、この溶液を
水で希釈し、ベンゼンで抽出した。抽出液を水洗
し、乾燥(MgSO4)し、溶媒を真空下に除去し
た。ジメトキシアミドqは、粘稠油として定量
的収量で得られた。 分析 C23H31NO3として 計算値:C,74.76;H,8.46;N,3.79 実験値:C,74.50;H,8.87;N,3.72 工程 (c) 5−アリル−2−シクロブチルメチル−2′−9
α−ジメトキシ−9β−メチル−6,7−ベン
ゾモルフアン(XIq) 50mlのテトラヒドロフラン中740mg(2ミリモ
ル)のアミドqの溶液を、50mlのテトラヒドロ
フラン中380mg(10ミリモル)の水素化リチウム
アルミニウムの懸濁液に添加した。この反応混合
物を1.5時間還流させ、次に冷却し、0.38mlの
水、0.29mlの20%カセイソーダおよび最後に1.33
mlの水を添加することによつて過剰の水素化物を
分解した。無機塩類を過し、テトラヒドロフラ
ンで洗浄し、液を蒸発乾固した。残留油を1N
塩酸に取り、エーテルで抽出し、濃アンモニア水
で塩基性にし、ジクロロメタンで抽出した。有機
抽出液を水洗し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させて
油として470mg(60%の収量)のXIqを得た。こ
の塩酸塩はmp206〜209℃であつた(メタノール
−エーテルから再結晶して後)。 分析 C23H33NO2・HClとして 計算値:C,70.48;H,8.74;N,3.57 実験値:C,70.42;H,9.00;N,3.44 参考例 17 5−アリル−2−シクロブチルメチル−2′−ヒ
ドロキシ−9α−メトキシ−9β−メチル−
6,7−ベンゾモルフアン(XIIq) 50mlのジメチルホルムアミド中480mg(11ミリ
モル)の水素化ナトリウム(鉱油中55%;ベンゼ
ンで洗浄)の懸濁液に0.84ml(11ミリモル)のエ
タンチオールを添加することによつてナトリウム
エタンチオレートの溶液を調製した。この試薬
に、25mlのジメチルホルムアミドに溶解した711
mg(2ミリモル)のジメトキシアミンXIqを添加
し、反応混合物を窒素気流中4時間還流させた。
次にこの溶液を350mlの水中に注ぎ、濃塩酸で酸
性にしてPH4とし、濃アンモニア水で塩基性に
し、最後にベンゼンで抽出した。抽出液を水洗
し、乾燥(MgSO4)し、蒸発乾固した。残留油を
エーテルに取り、エーテル性塩化水素で処理し
た。析出した塩をメタノール−エーテルから晶出
させた。収量:400mg(53%)、mp222〜24℃(XII
q)。 遊離塩基を蒸発的に蒸留(150℃/5×10-4mm
Hg)して分析用試料を得た。 分析 C22H31NO2として 計算値:C,77.38;H,9.15;N,4.10 実験値:C,77.45;H,9.41N,4.05 参考例 18 2−シクロブチルメチル−2′−ヒドロキシ−9
α−メトキシ−9β−メチル−6,7−ベンゾ
モルフアン(XIIqq) 300mlの無水エタノール中900mg(2.6ミリモ
ル)のオレフインXIIqの溶液を、300mgの10%
Pd/C上初圧51.5psiにおいて1.5時間水素添加し
た。次に触媒を去し、液を蒸発させると870
mg(96.5%の収量)のXIIqqを濃厚油として得
た。この化合物は、その塩酸塩を結晶化させるこ
とによつて精製した。mp226−28℃。遊離塩基を
150℃/5×10-4mmHgにおいて蒸留して分析用試
料を得た。 分析 C22H33NO2として 計算値:C,76.92;H,9.68;N,4.08 実験値:C,76.74;H,9.84;N,4.05
加熱し又はしないでアシル化するのがよい。 本発明の工程(c)において、カルボニル官能基
R8をジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等の様な反応に不活性な有機溶媒中
で、水素化リチウムアルミニウムにより加熱処理
してR8基中のカルボニルをメチレンに還元して
化合物XIを生成させるとよい。 下記の製造例(出発物質およびその前駆物質の
製造)、実施例(工程a,bおよびcによる目的
化合物の製造)、および参考例(目的化合物から
の2′−ヒドロオキシ誘導体の製造)によつて本発
明を更に具体的に説明する。 製造例 1 3,4−ジヒドロ−7−メトオキシ−1−メチ
ル−2−(1H)ナフタレノン(a) 乾燥ベンゼン200ml中3,4−ジヒドロ−7−
メトオキシ―2(1H)ナフタレノン()50g
(0.284モル)の溶液を撹拌しながら窒素のもとで
5乃至10分間にわたりベンゼン50mlにピロリジン
40.5g(0.5モル)を溶解した溶液を加えた。混
合液を1時間還流蒸留し水5mlをデイーン−スタ
ーク(Dean−Stark)装置に集めた。混合液を冷
却しベンゼン300mlによう化メチル0.5モルを溶解
した液に静かに加えた。出来た混合物を3時間還
流蒸留した。次いで水200mlを反応液に加え還流
を再開した。30分後混合物を冷却しベンゼン層を
分散し重亜硫酸ナトリウム飽和水で洗い乾燥し蒸
発乾固した。得た残渣を蒸留して首題の化合物
(a)を得た。赤外線(IR)および核磁気共鳴
スペクトル(NMR)は構造と一致した。 製造例 2 1−(2−ベンジルメチルアミノエチル)−7−
メトオキシ−1−メチル−3,4−ジヒドロ−
2−(1H)ナフタレノン水素オキザレート(
a) ベンゼン100ml中に水素化ナトリウム0.14モル
の還流懸濁液にベンゼン40ml中に7−メトオキシ
−1−メチル−3,4−ジヒドロ−2−(1H)ナ
フタレノン(a)0.12モルの溶液を加えた。1
時間還流蒸流の後、この混合物をベンゼン100ml
中2−ベンジルメチルアミノエチルクロライド
0.12モルの溶液で処理しなお18時間還流蒸留し
た。反応混合物を水洗し稀塩酸で抽出した。酸抽
出物を水酸化アンモニウムで中和しエーテルで抽
出して油を得た。これを蓚酸塩に変化した。(
a収率78%)融点137−139℃。 C22H27NO2・C2H2O4に対する分析値: 計算値:C,67.43;H,6.84;N,3.28。 測定値:C,67.25;H,7.05;N,3.50。 製造例 3 2−ベンジル−2′−メトオキシ−5−メチル−
9−オキソ−6,7−ベンゾモルフアンメチル
ブロマイド(a) 化合物aを水酸化ナトリウム溶液で処理しエ
ーテルで抽出分離しその後HBrで処理してaの
臭化水素酸塩に転化した。臭化水素酸塩0.21モル
を酢酸450mlに溶解しこれを酢酸50ml中に臭素
11.2mlの溶液で処理し30分間撹拌した。これを
“スケリソーブ(Skellysolve)B”〔スケリーオ
イル社(Skelly oil Co.)の商標、本質的にn−
ヘキサンより成るもの〕2で稀釈し窒素雰囲気
下で冷却した。“スケリソーブB”層をゴム状沈
澱から分離した。この残渣をエーテルと水の間で
分割した。この二相系を濃水酸化アンモニウムで
アルカリ性とした。層を直ちに分離し水層をエー
テルで抽出した。エーテル抽出物の濃縮で油を得
た。この油をアセトンにとり数時間撹拌して首題
化合物(a)を結晶性固体として得た。(収率
76%)。 製造例 4 2,5−ジメチル−2′−メトオキシ−9−オキ
ソ−6,7−ベンゾモルフアン(a) 酢酸中で水素と炭素上10%パラジウムを用いて
aを還元して首題の化合物(a)を生成し
た。収率92%、融点145−149℃。この化合物は知
られた化合物である。〔イー.エル.メイ
(May)らのJ.Org.Chem.,25,1386(1960)を
参照〕この合成法はこれらの化合物の製造の改良
法をあらわす。 製造例 5 2.5−ジメチル−9α−ヒドロオキシ−2′−メ
トオキシ−6,7−ベンゾモルフアン(a) 2,5−ジメチル−2′メトオキシ−9−オクソ
−6,7−ベンゾモルフアン()1)0.02モルと
塩化第一コバルト6水和物8gを95%エタノール
100mlに少し暖ためてとかし次いで室温で30分撹
拌した。ほう水素化ナトリウム4gを少しづつ撹
拌しながら窒素雰囲気下で加えた。出来た暗色混
合物を室温窒素のもとで18時間撹拌した。6N塩
酸を注意して75mlを加え減圧でエタノールを除去
した。出来た青い溶液を濃水酸化アンモニウムで
アルカリ性として塩化メチレンで抽出した。抽出
物を乾燥濃縮して結晶性物質4.9gを得た。それ
を気−液クロマトグラフ法分析によつて88%α−
ヒドロオキシおよび9%β−ヒドロオキシ異性体
であることがわかつた。酢酸エチル−“スケリソ
ーブB”(スケリーオイル社の商標、本質的にn
−ヘキサン)から晶出させて純α異性体(a)
を得た。融点115.0−116.5℃(文献2)融点115.5−
117℃)。 1 J.G.Murphy,J.H.Ager.and E.L.May,J.
Org.Chem.,25,3386(1960)。 2 H.Kugita and E.L.May,J.Org.Chem.,
26,1954(1961)。 製造例 6 9α−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−5−メ
チル−6,7−ベンゾモルフアン(a)水素
蓚酸塩 化合物a0.014モルを水蒸気浴温度で2時間無
水酢酸50mlでアセチル化して9α−アセトオキシ
化合物を得た。この物質をベンゼン75ml中にとり
炭酸カリウム2gとエチルクロロホルメート5ml
とで処理し18時間還流加熱した。得た混合物を
水、稀塩酸および飽和塩化ナトリウム液で洗つ
た。水層を更に2回ベンゼンで抽出した。ベンゼ
ン層を乾燥(K2CO3)し濃縮して9α−アセトオ
キシ−2−カルベトオキシ−2′−メトオキシ−5
−メチル−6,7−ベンゾモルフアンを得た。こ
れを還流95%エタノール(125ml)中水酸化カリ
ウム(25g−85%ペレツト)で66時間加水分解し
た。エタノールを減圧除去した。残渣を稀重炭酸
ナトリウム液で処理し塩化メチレンで抽出し首題
製品(a)を得た。これを95%エタノール中で
水素蓚酸塩に転化した。(収率89%)融点212−
215℃。 C14H19NO2・C2H2O4に対する分析値: 計算値:C,59.43;H,6.55;N,4.33。 測定値:C,59.58;H,6.31;N,4.44。 実施例 1 2−シクロプロピルメチル−2′,9α−ジメト
オキシ−5−メチル6,7−ベンゾモルフアン
(XIa)塩酸塩 塩化メチレン50ml中の化合物a遊離塩基
0.015モルとトリエチルアミン8mlとを窒素のも
とで塩化シクロプロピルカルボニル2.3mlと処理
した。反応混合物を1時間撹拌した後メタノール
7mlで処理し5分間撹拌し濃縮乾固した。残渣を
トルエン中に入れ稀塩酸、水および飽和炭酸ナト
リウム液で洗つた。トルエン抽出物を乾燥濃縮し
て2−シクロプロピルカルボニル−2′−メトオキ
シ−9α−ヒドロオキシ−5−メチル−6,7−
ベンゾモルフアンを得た。〔a、収率殆んど100
%、GLC分析で純度98%以上〕ジメチルフオル
ムアミド10ml中のNaH(0.015モル)懸濁液に窒
素のもとでジメチルフオルムアミド25ml中のa
溶液を加えた。30分後よう化メチルを1時間にお
いて2回(毎回1ml)加え混合物を更に16時間撹
拌した。溶媒を減圧除去した後残渣を水で処理し
塩化メチレンで抽出して2−シクロプロピルカル
ボニル−2′,9α−ジメトオキシ−5−メチル−
6,7−ベンゾモルフアンを得た。〔a、収率
殆んど100%、GLC分析により純度98%〕この物
質をテトラヒドロフラン中LiAlH4で16時間還元
して首題製品を得た。結晶性塩酸塩として単離し
た。(1.4g、収率85%)融点230−233℃。 C19H27NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,67.54;H,8.35;N,4.15。 測定値:C,67.58;H,8.46;N,4.36。 参考例 1 2−シクロプロピルメチル−2′−ヒドロオキシ
−9α−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベ
ンゾモルフアン(XIIa) ジメチルフオルムアミド80ml中で化合物XIa
(0.0028モル)とナトリウムチオエトキシド(水
素化ナトリウムとエチルメルカプタンからつくつ
た)0.05モルの混合物を還流温度で3時間熱し
た。溶媒を減圧除去し残渣をトルエンで処理し稀
塩酸で抽出した。酸抽出物をアルカリ性
(Na2CO3)とし塩化メチレンで抽出してXIIaを得
たそれをアセトニトリルから晶出させた。融点
188−189℃。 C18H25NO2に対する分析値: 計算値:C,75.22;H,8.77;N,4.87。 測定値:C,75.31;H,8.85;N,5.18。 製造例 7 5,9β−ジメチル−9α−ヒドロオキシ−
2′−メトオキシ−6,7−ベンゾモルフアン
(b)フマル酸塩 ベンゼン150ml中9α−ヒドロオキシ−2′メト
オキシ−2,5,9β−トリメチル−6,7−ベ
ンゾモルフアン〔この化合物はメイらによつてJ.
Org.Chem 26,188(1961)につくられ報告され
た。〕0.032モル炭酸カリウム26gの還流混合物を
ベンゼン100ml中トリクロロエチルクロロフオー
メート0.095モルの溶液で処理した。60時間還流
加熱した後水200mlを加え30分間撹拌した。ベン
ゼン層を分離し飽和塩化ナトリウム液で洗い、乾
燥(MgSO4)し濃縮して粗2−トリクロロカリベ
トオキシ−5,9β−ジメチル−9α−ヒドロオ
キシ−2−メトオキシ−6,7−ベンゾモルフア
ンを得た。この物質を酢酸100ml中にとり窒素の
もとで酢酸100ml中に亜鉛40gの懸濁液に30分間
かけて加えた。次いで更に亜鉛20gを加え1時間
撹拌をつづけた。亜鉛を別し液を濃縮した。
残渣を稀水酸化アンモニウムで処理し数回クロロ
フオルムで抽出して物質bを得てそれをn−プ
ロパノール中でフマル酸3.9gと反応させてフマ
ル酸塩に転化した。融点250℃以上。 C15H21NO2・1/2C4H4O4に対する分析値: 計算値:C,66.86;H,7.59;N,4.59 測定値:C,66.92;H,7.83;N,4.66 実施例 2 工程 (a) 2−シクロプロピルカルボニル−5,9β−ジ
メチル−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ
−6,7−ベンゾモルフアン(b) 塩化メチレン30mlおよびトリエチルアミン4ml
中b(遊離塩基)0.012モルの溶液を塩化メチ
レン20ml中に塩化シクロプロピルカルボニル0.02
モルの溶液で処理した。室温で2−3時間撹拌の
後反応混合物を稀塩酸、水および稀炭酸ナトリウ
ム液で洗つた。有機抽出物を乾燥(MgSO4)濃縮
して首題化合物bを得てそれを95%エタノール
から晶出した。 工程(b)および(c) 2−シクロプロピルメチル−2′,9α−ジメト
オキシ−5,9β−ジメチル−6,7−ベンゾ
モルフアン(XIb)フマル酸塩 ジメチルフオルムアミド30ml中b0.0063モル
の溶液を水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液
760mg)と窒素のもとで撹拌処理した。30分後に
よう化メチル1mlを加えて撹拌をつづけた。1時
間後更によう化メチル1mlを加え撹拌を18時間つ
づけた。酢酸数滴を加えジメチルフオルムアミド
を減圧除去した。残渣に水を加え塩化メチレンで
抽出して礦油の混合した2−シクロプロピルカル
ボニル−2′,9α−ジメトオキシ−5,9β.ジ
メチル−6,7−ベンゾモルフアン(b)を得
た。n−ペンタンで処理して礦油を除去しアセト
ニトリルで抽出してb(GLCで純度96%と確
認)を得た。物質bをテトラヒドロフラン40ml
中でLiAlH4720mlで18時間還元してbを得た。
それは結晶性水素フマル酸塩をつくる。(21g、
収率78%)融点154−155℃。 C20H29NO2・C4H4O4に対する分析値: 計算値:C,66.80;H,7.71;N,3.25 測定値C,66.54;H,7.86;N,3.73 66.44 8.00 3.43 参考例 2 2−シクロプロピルメチル−5,9β−ジメチ
ル−2′−ヒドロオキシ−9α−メトオキシ−
6,7−ベンゾモルフアン(XIIb)フマル酸塩 参考例1の方法においてそこで用いた化合物XI
aの代りに等モル量の化合物XIbを使用して首題
化合物XIIbを水素フマル酸塩として得た。融点
191−194℃。 C19H27NO2・C4H4O4に対する分析値: 計算値:C,66.16;H,7.48;N,3.36 測定値:C,65.63;H,7.76;N,3.01;
H2O,0.35 参施例 3 2−シクロブチルメチル−2′,9α−ジメトオ
キシ−5,9β−ジメチル−6,7−ベンゾモ
ルフアン(XIc)フマル酸塩 A 実施例2の方法においてそこで用いた塩化シ
クロプロピルカルボニルの代りに等モル量の塩
化シクロブチルカルボニルを用いて2−シクロ
ブチルカルボニル−5,9β−ジメチル−9α
−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−6,7−ベ
ンゾモルフアン(c)をつくつた。 B 実施例2の方法において用いた化合物bの
代りに等モル量のcを用いて首題の化合物XI
cを3/2フマル酸塩として得た。融点150−15
℃。 C21H31NO2・3/2C4H4O4の分析値: 計算値:C,64.39;H,7.41;N,2.78 測定値:C,64.24;H,7.70;N,2.61 参考例 3 2−シクロブチルメチル−5,9β−ジメチル
−2′−ヒドロオキシ−9α−メトオキシ−6,
7−ベンゾモルフアン(XIIc)フマル酸 参考例1の方法においてそこで用いた化合物XI
aの代りに等モル量の化合物XIcを用いた首題の
化合物XIIcをつくりそれを臭化水素酸塩として単
離した。融点223−226℃。 C20H29NO2・HBrに対する分析値: 計算値:C,60.60;H,7.63;N,3.53 測定値:C,60.40;H,7.54;N,3.54 臭化水素酸塩および塩酸酸は最少量の無水エタ
ノールにアミンを溶解し、エタノール中にHBr又
はHClガスを吹込み予めつくつた無水エタノール
性HBr又はHCl溶液を上記溶液に静かに加えてつ
くる。塩はジエチルエーテルを少しづつ激しく撹
拌しながら加えて沈澱させる。塩は過捕集し再
結晶精製する。 製造例 8 (±)−2,5−ジメチル−2′−メトオキシ−9
−オキソ−6,7−ベンゾモルフアン(a)
の分離 A (+)−3,5−ジメチル−2′−メトオキシ
−9−オキソ−6,7−ベンゾモルフアン
(+)−水素酒石酸塩 V(ラセミ性)0.072モルおよび(+)−酒石酸
0.072モルの混合物を水150mlおよび95%エタノー
ル30mlに入れ過し150mlに濃縮し0−5゜に貯
蔵晶出させた。結晶を集め95%エタノールで洗い
50%水性エタノールから晶出させて(+)−2,
5−ジメチル−2′−メトオキシ−9−オキソ−
6,7−ベンゾモルフアン(+)水素酒石酸塩二
水和物101gを得た。(収率66%) C15H19NO2・C4H6O6・2H2Oに対する分析値: 計算値:C,52.89;H,6.78; N,3.25;H2O,8.3。 測定値:C,52.89;H,7.07; N,3.17;H2O,8.94。 遊離塩基は酒石酸塩を水に溶解し溶液を炭酸ナ
トリウムでアルカリ性とすることにより単離し
た。混合物をジエチルエーテルで抽出し水洗し無
水硫酸ナトリウム上で乾燥し過し真空乾燥し
た。遊離塩基の回転は〔α〕21 D+86.5゜(c1038,
95%エタノール)。 B (−)−2,5−ジメチル−2′−メトオキシ
−9−オキソ−6,7−ベンゾモルフアン
(−)−水素酒石酸塩 上記Aにおける(+)異性体からの第一母液を
炭酸ナトリウムでアルカリ性とし塩化メチレンで
抽出して油10.3gを得た。この油(−)−酒石酸
6.5gで処理し水100mlと熱95%エタノール30ml中
に入れ過し約100mlに濃縮し0−5゜に冷却し
て晶出させた。結晶を集め50%水性エタノール
100mlから再晶出させて(−)−2,5−ジメチル
−2′−メトオキシ−9−オキソ−6,7−ベンゾ
モルフアン(−)−水素酒石酸塩10.6gを得た。
(収率68%)融点157.5−158.5℃。〔α〕22 D−48.5
0
(c1.047、水)。 C15H19NO2・C4O6H6・2H2Oに対する分析値: 計算値:C,52.89;H,6.78; N,3.25;H2O,8.35。 測定値:C,52.17;H,6.99; N,3.00;H2O,9.10。 遊離塩基はAに記載のとおり分離した。光学回
転〔α〕22 D−85.5゜(c1.054,95%エタノール)。 製造例 9 (−)−2,5−ジメチル−9α−ヒドロオキシ
−2′−メトオキシ−6,7−ベンゾモルフアン
〔(−)−a〕 パールシエーカー上で触媒として酸化白金150
mgを用いて95%エタノール250ml中で(−)−2,
5−ジメチル−2′−メトオキシ−9−オクソ−
6,7−ベンゾモルフアン〔遊離塩基〕0.0765モ
ルを水素添加した。理論的吸収は11/2時間後に
認められた。触媒を別し液を濃縮乾固し結晶
性残渣を得てこれをトルエンから再結晶出して純
首題製品182gを得た。(収率96%)融点146.5−
149℃〔α〕21 D−56.5゜(c1.022,95%エタノー
ル)GLCの結果はα−異性体のみであることを
示した。 C15H21NO2に対する分析値: 計算値:C,72.84;H,8.56;N,5.66。 測定値:C,73.29;H,8.62;N,5.66。 製造例 10 (−)−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−
5−メチル−6,7−ベンゾモルフアン
〔(−)−a〕 トルエン160ml中(−)−a0.033モルと炭酸カ
リウム16.5gの混合物をトリクロロエチルクロロ
フオーメート16.5mlと撹拌混合した。反応混合物
を窒素のもとで19時間還流加熱した。冷却後混合
物を水100mlで処理し層を分けた。水性層を再び
トルエンで抽出した。トルエン抽出物を飽和塩化
ナトリウムで洗い、乾燥(K2CO3)し濃縮した。
残渣をメタノール(120ml)−水(12ml)に入れ冷
却し水酸化カリウム13gを加え0−5℃で45分間
撹拌した。酢酸12mlを加え溶液を濃縮した。残渣
を稀塩酸で処理しトルエンで抽出して(−)−2
−トリクロロカルベトオキシ−9α−ヒドロオキ
シ−2′−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベン
ゾモルフアンを得た。この物質を酢酸100mlに入
れそれを窒素のもとで酢酸50ml中亜鉛粉末15gの
温懸濁液中に静かに加えた。最初の反応がおさま
つた後混合物を30分間還流加熱した。窒素のもと
で亜塩を別し液を濃縮した。残渣を稀水酸化
アンモニウムで処理しクロロフオルムで抽出して
(−)−aを得た。これはGLCで純度97%を認
められた。(収率100%)これは結晶性塩酸塩をつ
くる。融点250℃以上。〔α〕21 D−29.6゜(c1.015
,
95%エタノール)。 C14H19NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,62.33;H,7.47;N,5.19。 測定値:C,62.31;H,7.22;N,5.56。 実施例 4 (−)−2−シクロプロピルメチル−2′−9α−
ジメトオキシ−5−メチル−6,7−ベンゾモ
ルフアン〔(−)−XIa〕 実施例1の方法においてそこで用いたaの代
りに等モル量の(−)−aを用いて首題製品
(−)−XIaを収率92%で得た。(アルミナ上クロ
マトグラフ法によりベンゼン−エーテルで溶離精
製後。)最初の反応段階で塩化メチレンの代りに
トルエンを用いた。製品は蓚酸塩として結晶させ
た。融点185.5−186.5℃〔α〕20 D−48.9゜
(c0.966,95%エタノール)。 C19H27NO2・C2H2O4に対する分析値: 計算値:C,64.43;H,7.47;N,3.58。 測定値:C,64.32;H,7.31;N,3.70。 参考列 4 (−)−2−シクロプロピルメチル−2′−ヒドロ
オキシ−9α−メトオキシ−5−メチル−6,
7−ベンゾモルフアン〔(−)−XIIa〕 参考例1の方法においてそこで用いたXIaの代
りに等モル量の(−)−XIaを用いて首題化合物
をつくつた。融点180.0−180.5℃。 C18H25NO2に対する分析値: 計算値:C,75.22;H,8.77;N,4.87。 測定値:C,75.62;H,8.50;N,4.69。 (−)−XIIaは結晶性フルマ酸塩をつくる。融
点179.0−180.0℃。〔α〕20 D−57.4(c1.011,95%
エタノール)。 A18H25NO2・1/2(C4H4O4)に対する分析値: 計算値:C,69.54;H,7.88;N,4.06。 測定値:C,69.70;H,7.87;N,3.78。 参考例 5 (+)−2−シクロプロピルメチル−2′−ヒドロ
オキシ−9α−メトオキシ−5−メチル−6.7
ベンゾモルフアン〔(+)−XIIa〕 実施例9の方法において用いた左旋性異性体の
代りに等モル量の右旋性異性体(+)−aを用
いて首題の製品(+)−XIIaをつくつた。酒石酸
塩としての融点147.0−148℃〔α〕20 D+37.3゜
(c1.002,95%エタノール〕。 (C18H25NO2)2・C4H6O6・ 1/2H2Oに対する分析値: 計算値:C,64.67;H,7.87;N, 3.77;H2O,2.42。 測定値:C,65.14;H,7.68; N4.10;H2O,3.14。 実施例 5 2−シクロプロピルメチル−9α−エトオキシ
−2′−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベン
ゾモルフアン(XId) 実施例1の方法においてそこで用いたよう化メ
チルの代りに等モル量のよう化エチルを用いて首
題化合物XIdをつくりそれを塩酸塩として単離し
た。収率83%、融点236−240℃。 C20H29NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,68.26;H,8.59;N,3.98。 測定値:C,68.65;H,8.56;N,4.13。 参考例 6 2−シクロプロピルメチル−9α−エトオキシ
−2′−ヒドロオキシ−5−メチル−6,7−ベ
ンゾモルフアン(XIId) 参考例1の方法においてそこで用いた化合物XI
aの代りに等モル量のXIdを用いて首題化合物を
つくりそれを1モルのアセント溶媒和物を含む塩
酸塩として単離した。融点136−145℃。 C19H27NO2・HCl・C3H6Oに対する分析値: 計算値:C,66.78;H,8.60;N,3.54。 測定値:C67.15,H,8.60;N,3.85。 実施例 6 9α−アリルオキシ−2−シクロプロピルメチ
ル−2′−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベ
ンゾモルフアン塩酸塩(XIe) 実施例1の方法においてそこで用いたよう化メ
チルの代りに等モル量の臭化アリルを用いて首題
化合物の塩酸塩XIeをつくつた。融点222−227
℃。 C21H29NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,69.30;H,8.31;N,3.85。 測定値:C,69.21;H,8.38;N,3.95。 参考例 7 9α−アリルオキシ−2−シクロプロピルメチ
ル−2′−ヒドロオキシ−5−メチル−6,7−
ベンゾモルフアン(XIIe) 参考例1の方法において用いた化合物XIaの代
りに等モル量のXIeを用いて首題化合物XIIeをつ
くりそれを塩酸塩として単離した。融点255−260
℃。 C20H27NO2・CHlに対する分析値: 計算値:C,68.65;H,8.07;N,4.00。 測定値:C,68.39;H,7.94;N,4.22。 製造例 11 3,4−ジヒドロ−7−メトオキシ−1−エチ
ル−2(1H)ナフタレノン(k) 乾燥ベンゼン200ml中にa(3,4−ジヒド
ロ−7−メトオキシ−2(1H)ナフタレノン)
50g(0.284モル)を溶かした溶液を撹拌しなが
らそれに窒素のもとでベンゼン50mlにとかしたピ
ロリジン40.5g(0.5モル)を5−10分間にわた
り加えた。混合物を1時間還流加熱しデイーンス
ターク装置に5mlの水を集めた。混合物を冷却し
ベンゼン30mlにとかしたよう化エチル0.5モルに
しずかに加えた。得た混合物を3時間還流蒸留し
た。次いで反応混合物に水200mlを加え再び還流
加熱した。30分間後混合物を冷却しベンゼン層を
分離し重亜硫酸ナトリウム飽和水で洗い蒸発乾固
した。残渣を蒸留して首題化合物kを得た。 製造例 12 1−(2−ベンジルメチルアミノエチル)−7−
メトオキシ−1−エチル−3,4−ジヒドロ−
2−(1H)ナフタレン水素しう酸塩(k) ベンゼン100ml中に水素化ナトリウム0.14mlの
還流懸濁液にベンゼン40ml中7−メトオキシ−1
−エチル−3,4−ジヒドロ−2(1H)ナフタ
レン(k)0.12モルの溶液を加えた。1時間還
流加熱した後この混合物をベンゼン100ml中2−
ベンジルメチル−アミノエチルクロライド0.12モ
ルの溶液で処理し18時間還流加熱した。反応混合
物を水洗し稀塩酸で抽出した。酸抽出物を水酸化
アンモニウムで中和しエーテルで抽出して油を得
てそれをしう酸塩(k)に転化した。 製造例 13 2−ベンジル−5−エチル−2′−メトオキシ−
9−オキソ−6,7−ベンゾモルフアメント臭
化物(k) 化合物kを水酸化ナトリウム溶液で処理しエ
ーテルで抽出分離し次いでHBrで処理して臭化水
素酸塩とした。この臭化水素酸塩を酢酸に溶解し
酢酸50ml中の臭素溶液をしずかに加え30分間撹拌
した。これを“スケリソーブB”2で稀釈し窒
素のもとで冷却した。(“スケリソーブB”はスケ
リーオイル社の商標、本質的にn−ヘキサンであ
る。)“スケリソーブB”層をゴム状沈澱から流し
残渣をエーテルと水の間で分割した。出来た二相
系を濃水酸化アンモニウムでアルカリ性とした。
層を直ちに分離し水層をエーテルで抽出した。エ
ーテル抽出物を濃縮して油を得た。この油をアセ
トンに入れ数時間撹拌して結晶性固体の首題化合
物kを得た。 製造例 14 5−エチル−2′−メトオキシ−2−メチル−9
−オクソ−6,7−ベンゾモルフアン(k) 水素と炭素上10%のパラジウムとを用いて酢酸
中でkを還元してkを生成する。 製造例 15 5−エチル−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオ
キシ−2−メチル−6,7−ベンゾモルフアン
(k) 95%エタノール10ml中5−エチル−2′−メトオ
キシ−2−メチル−9−オクソ−6,7−ベンゾ
モルフアン()0.02モルと塩化第一コバルト6
水和物8gの混合物を成分をとかす為少し温ため
次いで室温で30分撹拌した。 窒素のもとで4gのほう水素化ナトリウムを撹
拌しながら少じづつ加えた。出来た暗色混合物を
室温で窒素のもとで18時間撹拌した。6N塩酸75
mlを注意して加えエタノールを減圧で除去した。
出来た青色溶液を強水酸化アンモニウムでアルカ
リ性として塩化メチレンで抽出した。抽出物を乾
燥濃縮して製品を得た。それはGLCの結果主と
して9α−異性体(k)であると認められた。 製造例 16 5−エチル−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオ
キシ−6,7−ベンゾモルフアン(k)水素
しう酸塩 化合物k0.014モルを蒸気浴温度で無水酢酸50
mlで2時間アセチル化して9α−アセトオキシ化
合物を得た。この物質をベンゼン75mlにとり炭酸
カリウム2gとエチルクロロフオーメート5mlを
加え18時間還流加熱した。出来た混合物を水、稀
塩酸および塩化ナトリウム飽和水溶液で洗つた。
水層を更にベンゼンで2回抽出した。ベンゼン層
を乾燥(K2CO3)し濃縮して9α−アセトオキシ
−2−カルベトオキシ−2′−メトオキシ−5−エ
チル−6,7−ベンゾモルフアンを得た。この物
質を還流95%エタノール125ml中の水酸化カリウ
ム(25g−85%ペレツト)で66時間加水分解し
た。エタノールを減圧除去した。残渣を稀重炭酸
ナトリウム液で処理し塩化メチレンで抽出し製品
kを得てそれを95%エタノール中で水素しう酸
塩に転化した。 製造例 17 3,4−ジヒドロ−7−メトオキシ−1−アリ
ル−2(1H)ナフタレン(m) 乾燥ベンゼン200ml中1a(3,4−ジヒドロ−
7−メトオキシ−2(1H)ナフタレノン50g
(0.0284モル)を含む溶液を撹拌しながら窒素の
もとでベンゼン50ml中にとかしたピロリジン40.5
g(0.5モル)を5−10分にわたり加えた。混合
物を1時間還流加熱しデイーンスターク装置に水
5mlを集めた。混合物を冷却しベンゼン300ml中
に臭化アリル60.5g(0.5モル)をとかした液に
しずかに加えた。出来た混合物を3時間還流蒸留
した。次いで反応混合物に水200mlを加えて還流
蒸留を再開した。90分後混合物を冷却しベンゼン
層を分離し水洗しついで塩化ナトリウム飽和水で
洗い硫酸ナトリウムをとおし乾燥し蒸発乾固し
た。残渣を蒸留して首題化合物m52.20gを得
た。(収率85%)赤外線(IR)および核磁気共鳴
(NMR)スペクトルの結果構造が一致した。沸点
106−112℃/0.01−0.05mm。 C14H16O2に対する分析値: 計算値:C,77.74;H,7.45。 測定値:C,77.47;H,7.50。 製造例 18 3,4−ジヒドロ−7−メトオキシ−1−アリ
ル−1−(2−ジメチルアミノエチル)−2
(1H)ナフタレノン臭化水素酸塩(m) 乾燥ベンガン400ml、第三アミルアルコール22
g(0.25モル)および水素化ナトリウム10.62g
(0.25モル)の混合物を30分間又は水素化物が全
部消費される迄窒素のもとで還流蒸留した。次い
でベンゼン100ml中にm47.2g(0.22モル)を含
む液をしずかに加え一方でアミルアルコールの過
剰を留出させた。更にベンゼン100mlを加えて留
出させた。次いでベンゼン100ml中2−クロロ−
N,N−ジメチルアミノエタン28g(0.3モル)を
含む液を滴加した。反応混合物を20時間還流蒸留
し水で2回洗いエーテルで稀釈し1N HClで抽出
した。酸性抽出物を60℃に1時間熱し、冷均し、
エーテルで抽出してm15gを回収した。酸性抽
出液を冷却しNH4OHでアルカリ性としエーテル
で抽出した。それを炭酸カリウム上で乾燥し木炭
で処理し過後乾燥HBrを加えた。mのHBr塩
33.87g(収率61.5%)を得た。メタノール/エ
ーテルから精製した化合物の融点139−140℃。
IRおよびNMRは構造の一致が認められた。 C18H25NO2・HBrに対する分析値: 計算値C,58.69;H,7.11;N,3.80。 測定値:C,58.63;H,7.16;N,3.59。 製造例 19 3−ブロモ−3,4−ジヒドロ−7−メトオキ
シ−1−アリル−1(2−ジメチルアミノエチ
ル)−2−(1H)ナフタレノン臭化水素酸塩
(Lm) 塩化メチレン100mlおよびテトラヒドロフラン
(THF)300ml中にm15g(0.041モル)の溶液
を暗所で撹拌しながらTHF00ml中にピロリドン
ヒドロトリブロマイド20.58g(41.5ミリモル)
の溶液を4時間にわたり加えた。次いで反応混合
物を室温で一夜放置した。溶媒を蒸発乾燥し固体
残渣をイソプロパノール700mlから再晶出させて
LVm12.7g(収率68.5%)を得た。融点149−150
℃。IRおよびNMRの結果構造が一致した。 C18H24NO2Br×HBrに対する分析値: 計算値:C,48.34;H,5.63;N,3.13。 測定値:C,48.64;H,5.70;N,3.14。 製造例 20 5−アリル−2′−メトオキシ−2−メチル−9
−オクソ−6,7−ベンゾモルフアンメト臭化
物(Lm) 分別ろ一とに入れエーテルで覆われた氷水中に
LmのHBr塩12.6g(0.028モル)を溶解し
た。混合物をアルカリ性とする為充分な濃水酸化
アンモニウムを加えmの遊離塩基を出来る丈け
早く抽出分離した。エーテルを蒸発し残渣をアセ
トンに溶解し一夜放置した。固体Lm6.55g
(収率65.5%)を得た。ソプロパノールから再晶
出したものは融点175−177℃。IRおよびNMRの
結果構造が一致した。 C17H21NO2・CH3Br1/2H2Oに対する分析値: 計算値:C,57.60;H,6.71;N,3.73。 測定値:C,57.44;H,6.78;N,3.58。 製造例 21 5−アリル−2′−メトオキシ−2−メチル−9
−オキソ−6,7−ベンゾモルフアン(m) 1−オクタノール25ml中にLm2g(546ミリ
モル)の懸濁液を窒素雰囲気のもとで15分間還流
加熱した。冷却後混合物を0.5N HCl40ml中に注
入しオクタノールを除去する為石油エーテル100
mlで2回抽出した。水層をアンモニア水でアルカ
リ性とし遊離塩基をベンゼンで抽出し、乾燥し溶
媒を蒸発して油(m)1.23gを得た。油を水5
ml中蓚酸350mgの溶液と1時間撹拌した後5℃で
16時間放置した。固体を別して1モルの結晶水
を含むm蓚酸塩980mgを得た。(収率47%)融点
156−162℃。水から再晶出した製品の融点160−
161℃で110℃で結晶水を失なう。 C17H21NO2・C2H2O4・H2Oの分析値: 計算値:C,60.15;H,6.64;N,3.69。 測定値:C,60.52;H,6.72;N,3.70 製造例 22 5−アリル−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオ
キシ−2−メチル−6,7−ベンゾモルフアン
(m) 水素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(〜60
ミリモル、25%溶液62ml)を乾燥テトラヒドロフ
ラン150mlで稀釈し窒素のもとで−45℃に冷却し
た。次いで乾燥テトラヒドロフラン100ml中に
(m)8.58g(31.6ミリモル)の溶液を滴加し
た。−45℃で1時間撹拌した後出来たゼラチン状
物質を真空濃縮した。残つた油をエーテルに溶か
し水洗し、乾燥(Na2SO4)し、真空蒸発してアル
コール(m)8.88gを得た。残渣油をエーテル
−石油エーテル(沸点30−60℃)から晶出させて
結晶性物質(m)6.32g(収率72%)を得た。
シリカゲル100g上でメタノール−エーテル1:
1混合物を用いてクロマトグラフ法で母液を精製
して純アルコール(m)200g(収率23%)を
得た。分析試料をアセトン−エーテル−石油エー
テル(沸点30−60℃)から再晶出させた。融点73
−79℃。 C17H23NO2に対する分析値: 計算値:C,74.69;H,8.48;N,5.12。 測定値:C,74.26;H,8.73;N,5.19。 製造例 23 5−アリル−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオ
キシ−6,7−ベンゾモルフアン(m)水素
蓚酸塩 製造例6の方法においてそこで用いた化合物
aの代りに等モル量のm化合物を用いて首題化
合物をつくつた。化合物はメタノール−エーテル
から蓚酸塩の晶出により精製した。融点173−176
℃。分析試料は150℃/5×10-4mmHgにおいて遊
離塩基の分子蒸留により精製した。 C16H21NO6に対する分析値: 計算値:C,74.10;H,8.16;N,5.40。 測定値:C,73.92;H,8.27;N,5.36。 実施例 7 5−アリル−2−シクロプロピルメチル−2′,
9α−ジメトオキシ−6,7−ベンゾモルフア
ン(XIm) 工程 (a) A 5−アリル−2−シクロプロピルカルボニル
−9α−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−6,
7−ベンゾモルフアン(XIm) ジクロロメタン200mlおよびトリエチルアミン
5ml中にヒドロオキシアミンm4.07g(15.7ミ
リモル)の溶液を塩化シクロプロピルカルボニル
1.80g(17.25ミリモル)と処理した。反応混合
物を稀塩酸と水で洗い乾燥(MgSO4)し溶媒を真
空除去して粗アミド(m)4.12g(80%)を得
た。ベンゼン−エーテルから晶出させた試料の融
点146−147℃。 C20H25NO3に対する分析値: 計算値:C,73.37;H,7.70;N,4.28。 測定値:C,73.53;H,7.71;N,4.32。 工程 (b) B 5−アリル−2−シクロプロピルカルボニル
−2′,9α−ジメトオキシ−6,7−ベンゾモ
ルフアン(m) 乾燥ジメチルフオルムアミド125ml中にベンゼ
ンで洗つた礦油中の55%水素化ナトリウム分散液
950mg(21.9ミリモル)の懸濁液にアルコール
(m)2.39g(7.30ミリモル)を加えた。混合
物を50℃で30分間撹拌した後室温に冷却し、よう
化メチル5.18g(36.5ミリモル)を加えた。3時
間撹拌をつづけた。次いで反応混合物を水500ml
中に注入しベンゼンで抽出した。抽出液を水洗
し、乾燥(MgSO4)し真空蒸発してアミド(
m)2.45g(定量的)を得た。粗製品を160℃/
5×10-4mmHgで蒸留精製した。 C21H27NO3に対する分析値: 計算値:C,73.87;H,7.97;N,4.10。 測定値:C,74.08;H,8.11;N,4.05。 工程 (c) C 5−アリル−2−シクロプロピルメチル−
2′,9α−ジメトオキシ−6,7−ベンゾモル
フアン(XIm) 乾燥テトラヒドロフラン125ml中に水素化リチ
ウムアルミニウム770mg(20.2ミリモル)が懸濁
した液にアミド(m)2.30g(6.74ミリモル)
を加えた。出来た混合物を3時間還流蒸留し冷却
し、水0.77ml、20%NaOH0.58ml、最後に水270ml
をつづけて加えて過剰の水素化物を分解した。無
機塩を別しTHFで洗つた。液を蒸発乾固し
残渣をN HClにとりエーテルで抽出した。水層
を水酸化アンモニウムでアルカリ性としジクロメ
タンで抽出した。抽出液を水で洗い乾燥
(MgSO4)し溶媒を真空除去した。第三アミン
(XIm)1.97gを得た。(収率90%)メタノール−
エーテルから再晶出した塩酸塩の融点156−157
℃。 C21H29NO2に対する分析値: 計算値:C,77.04;H,8.93;N,4.28。 測定値:C,77.02;H,9.03;N,4.30。 参考例 8 5−アリル−2−シクロプロピルメチル−2′−
ヒドロオキシ−9α−メトオキシ−6,7−ベ
ンゾモルフアン(XIIm) 乾燥ジメチルフオルムアミド175ml中にベンゼ
ンで洗つた礦油中の55%水素化ナトリウム分散液
970mg(22.2ミリモル)に窒素のもとでエタノー
ル1.70ml(22.2ミリモル)を加えてナトリウムチ
オエトキシドの溶液をつくつた。次いでジメチル
エーテルXIm1.32g(4.04ミリモル)をそれに加
えて溶液を4時間還流蒸留した。反応混合物を
500mlの氷水中に注入し塩酸でPH4とし次いで水
酸化アンモニウムでアルカリ性としベンゼンで抽
出した。抽出液を水洗し、乾燥(MgSO4)し真空
蒸発してフエノール(XIIm)1.23gを得た。(収率
97%)メタノール−エーテルから晶出させた塩酸
塩融点223−225℃。 C20H27B7NO2に対する分析値: 計算値:C,76.64;H,8.68;N,4.47。 測定値:C,76.59;H,8.80;N,4.39。 製造例 24 2,5−ジメチル−9β−ヒドロオキシ−2′−
メトオキシ−6,7−ベンゾモルフアン臭化水
素酸塩(p) エーテル200ml中にa0.04モルの懸濁液をテト
ラヒドロフラン中塩化イソプロピルマグネシウム
の2.5モル溶液50mlで処理した。この混合物を窒
素のもとで17時間撹拌した。混合物を冷却し水
200mlと濃臭化水素酸25mlをしずかに加えた。減
圧にしてエーテルを除去した。混合物を塩化メチ
レンで抽出して褐色泡17gを得た。この泡を95%
エタノール200ml中にとり触媒として木炭上の水
酸化パラジウムを用いてパールシエーカ(Parr
Shaker)上で水素添加して後2−プロパノール
から晶出して純p10.3gを得た。(収率78%)。 エイチ.クギタとイー.エル.メイ.のJ.Org.
Chem26,1954(1961)参照。 製造例 25 9β−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−5−メ
チル−6,7−ベンゾモルフアン(p) p遊離塩基0.031モルおよび無水酢酸90mlを
混合し1時間100℃に加熱した。無水酢酸を減圧
除去した。残渣を炭酸ナトリウム液で処理し塩化
メチレンで抽出して2,5−ジメチル−2′−メト
オキシ−9β−アセトオキシ−6,7−ベンゾモ
ルフアンの定量的収量を得た。これをベンゼン
100mlにとり炭酸カリウム5gを加え、エチルク
ロロフオーメート10mlで処理した、得た混合物を
窒素のもとで26時間還流加熱した、この混合物に
水を加えベンゼン層を分離し稀塩酸と塩化ナトリ
ウム飽和水で洗い濃縮して5−メチル2′−メトオ
キシ−2−カルベトオキシ−9β−アセトオキシ
−6,7−ベンゾモルフアンの定量的収量を得
た。これを95%エタノール250mlにとり水酸化カ
リウム30gを加えた。これを窒素のもとで90時間
還流加熱した。エタノールを減圧除去した。残渣
を重炭酸ナトリウム10%水溶液で処理し塩化メチ
レンで抽出してp7.2gを得た。(収率100%)ト
ルエンから再晶出して分析的に純物質6.8gを得
た(収率94%)。融点132.0−133.5℃。 C14H19NO2に対する分析値: 計算値:C,72.07;H,8.21;N,6.00。 測定値:C,72.08;H,8.03;N,6.08。 製造例 26 2.5ジメチル−9−(スピローβ−エポオキシ)
−2′−メトオキシ−6,7−ベンゾモルフアン
() 乾燥ジメチルスルフオキシド125ml中に2,5
−ジメチル−2′−メトオキシ−9−オキソ−6,
7−ベンゾモルフアン(a)(0.05モル)の溶
液を窒素のもとで撹拌中の55%水素化ナトリウム
分散液(0.1モル)へ加えた。この混合物を撹拌
しつつよう化トリメチルスルフオニウム(0.1モ
ル)を加えた。窒素のもとで4時間撹拌後水で稀
釈し塩化メチレンで抽出した。この抽出液を乾燥
濃縮し得た油をGLCで検査した結果β−異性体
()86%を含み、6−7%の他の生成物はα
−異性体と少量の最初のケトンと考えられる。ア
ルミナ上のクロマトグラフ操作についでシクロヘ
キサンから晶出させて純を得た。(異性体純
度95%以上で収率64%)、融点93−95%。 C10H21NO2に対する分析値: 計算値:C,74.10;H,8.16;N,5.40。 測定値:C,73.89;H,8.30;N,5.36。 製造例 27 9β−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−2,
5,9α−トリメチル−6,7−ベンゾモルフ
アン塩酸塩(r) テトラヒドロフラン75ml中に2,5−ジメチル
−9−(スピロ−β−エポオキシ)−2−メトオキ
シ−6,7−ベンゾモルフアン()0.028モ
ルの溶液をテトラヒドロフラン(THF)25ml中
に水素化リチウムアルミニウム0.045モルの懸濁
液を撹拌しながら加えた。この混合液を25℃で16
時間撹拌した後2時間還流加熱した。出来た混合
液に硫酸ナトリウム飽和水溶液5mlを注意して加
えた。固体を別し液を濃縮乾固した。残つた
油を塩酸塩に転化した後エタノール−酢酸エチル
−水から晶出させた純r塩酸塩水和物を得た。
(収率86%)融点139.0−143.0℃。遊離塩基にお
けるGLC分析は異性体純度96%を示した。種々
の濃度における溶液赤外線スペクトルは結合OH
のみがβ−OH形態をとることを示している。 イー.エル.メイおよびエイチ・クギタのJ.
Org.Chem.,26,188(1974)参照。 製造例 28 9β−アセトオキシ−2−カルベトオキシ−
5,9α−ジメチル−2′−メトオキシ−6,7
−ベンゾモルフアン(I)の製造 9β−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−2,
5,9α−トリメチル−6,7−ベンゾモルフア
ン(r)0.022モルを無水酢酸50mlで処理し蒸
気浴上で3時間加熱した。無水酢酸を減圧除去し
た後残渣に炭酸ナトリウムの稀釈液を加えベンゼ
ンで抽出した。ベンゼン抽出液の乾燥蒸発によつ
てアセトオキシ化合物9β−アセトオキシ−2,
5,9α−トリメチル−2′−メトオキシ−6,7
−ベンゾモルフアンを得た。このベンゼン溶液を
炭酸カリウム2.5gとエチルクロフオーメート6.5
ml(0.07モル)で処理し16時間還流加熱した。混
合物に注意して1N HClを120ml加えた。層を分離
し水層をベンゼンで抽出した。ベンゼン抽出液を
併せその乾燥濃縮により首題化合物(I)を
得てそれを95%エタノールから再晶出した。融点
87.5−88.5℃。 C20H27NO5に対する分析値: 計算値:C,66.46;H,7.53;N,3.88 測定値:C,66.18;H,7.62;N,3.75 製造例 29 5,9α−ジメチル−9β−ヒドロオキシ−
2′−メトオキシ−6,7−ベンゾモルフアン
(r)の製造 9β−アセトオキシ−2−カルベトオキシ−
5,9α−ジメチル−2′−メトオキシ−6,7−
ベンゾモルフアン(I)0.002モル、水酸化
カリウム2.5gおよび95%エタノール20mlの混合
物を18時間還流加熱した。濃縮残渣に水を加え塩
化メチレンで抽出し首題化合物を得てそれを酢酸
エチルから再晶出した。融点147.0〜148.0℃。 C15H21NO2に対する分析値: 計算値:C,72.84;H,8.56;N,5.66 測定値:C,73.12;H,8.63;N,5.82 実施例 8 2−シクロプロピルメチル−2′−9β−ジメト
オキシ−5,9α−ジメチル−6,7−ベンゾ
モルフアン(XIr) 塩化メチレン25mlおよびトリエチルアミン7.5
ml中に5,9−α−ジメチル−9β−ヒドロオキ
シ−2′−メトオキシ−6,7−ベンゾモルフアン
(r)0.005モルの溶液をかきまぜ乍ら塩化シク
ロプロピルカルボニル3mlを加えた。出来た混合
物を18時間撹拌した後、稀炭酸ナトリウム水溶液
を加えた。層を分離し水層を塩化メチレンで抽出
した。塩化メチレン抽出液の乾燥濃縮により2−
シクロプロピルカルボニル−5,9α−ジメチル
−9β−ヒドロオキシ−2′−メトオキシ−6,7
−ベンゾモルフアン(r)を油として得た。 ジメチルフオルムアミド10ml中にNaH0.015モ
ルの懸濁液に窒素のもとでジメチルフオルムアミ
ド25ml中にを含む溶液を加えた。30分後よう化
メチルを加え更に1時間おいて加え(毎回1mlづ
つ)混合物を更に16時間撹拌した。溶媒を減圧除
去した後残渣に水を加え塩化メチレンで抽出して
2−シクロプロピルカルボニル−2′,9β−ジメ
トオキシ−5,9α−ジメチル−6,7−ベンゾ
モルフアン(r)を得た。これをテトラヒドロ
フラン30mlにとりそれをテトラヒドロフラン20ml
中に水素化リチウムアルミニウム1.0gの懸濁液
にまぜ乍ら加えた。18時間還流蒸留した後この混
合物に注意して飽和硫酸ナトリウム水溶液3mlを
加え固体が白色となる迄温めた。固体を別し
液を濃縮して油(XIr)を得それを塩酸塩に変え
た。融点226−229℃。 C20H29NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,68.26;H,8.59;N,3.98 測定値:C,68.16;H,8.85;N,4.02 参考例 9 2−シクロプロピルメチル−5,9α−ジメチ
ル−2′−ヒドロオキシ−9β−メトオキシ−
6,7−ベンゾモルフアン(XIIr) 参考例1の方法においてそこで用いた化合物XI
aの代りに等モル量の化合物XIrを用いて首題化
合物、XIIrを塩酸塩としてつくつた。融点270−
278℃で分解を伴なう。 C19H29NO・HClに対する分析値: 計算値:C,67.54;H,8.38;N,4.15 測定値:C,67.32;H,8.52;N,4.37 実施例 9 2−シクロブチルメチル−2′,9β−ジメトオ
キシ−5−メチル−6,7−ベンゾモルフアン
(XIs) 実施例8の方法において用いたrと塩化シク
ロプロピルカルボニルの代りに等モル量のpと
塩化シクロブチルカルボニルをそれぞれ用いて首
題化合物XIsを塩酸塩としてつくつた。融点205
−209℃。 C20H29NO2・lHC1に対する分析値: 計算値:C,68.26;H,8.59;N,3.98 測定値:C,68.58;H,8.50;N,4.07 参考列 10 2−シクロブチルメチル−2′−ヒドロオキシ−
9β−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベン
ゾモルフアン(XIIs) 参考例1の方法において用いた化合物XIaの代
りに等モル量の化合物XIsを用いて首題化合物XII
sを塩酸塩とつてつくつた。融点214−219℃。 C19H27NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,67.54;H,8.35;N,4.15 測定値:C,67.88;H,8.41;N,4.02 実施例 10 2−シクロプロピルメチル−2′,9β−ジメト
オキシ−5−メチル−6,7−ベンゾモルフア
ン(XIt) 実施例8の方法において用いたrの代りに等
モル量のpを用いた首題の化合物XItを塩酸塩
としてつくつた。融点217−220℃。 C19H27NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,67.54;H,8.35;N,4.15 測定値:C,67.53;H,8.65;N,3.86 参考例 11 2−シクロプロピルメチル−2′−ヒドロオキシ
−9β−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベ
ンゾモルフアン(XIIt) 参考例1の方法において用いた化合物XIaの代
りに等モル量の化合物XItを用いて首題化合物XII
tを塩酸塩としてつくつた。融点245−255℃で分
解を伴なう。 C18H25NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,66.75;H,8.09;N,4.33 測定値:C,67.11;H,8.28;N,4.17 実施例 11 2−シクロブチルメチル−2′,9β−ジメトオ
キシ−5,9α−ジメチル−6,7−ベンゾモ
ルフアン(XIv) 実施例8の方法において用いた塩化シクロプロ
ピルカルボニルの代りに等モル量の塩化シクロブ
チルカルボニルを用いて首題化合物XIvを油とし
てつくつた。それは参考例12における様に使用出
来た。 参考例 12 2−シクロブチルメチル−5,9β−ジメチル
−2′−ヒドロオキシ−9β−メトオキシ−6,
7−ベンゾモルフアン(XIIv) 参考例1の方法において用いた化合物XIaの代
りに等モル量の化合物XIvを用いて化合物XIIvを
塩酸塩として生成した。融点245℃以上、で分解
を伴なう。 C20H29NO2・HClに対する分析値: 計算値:C,68.26;H,8.59;N,3.98 測定値:C,68.07;H,8.88;N,4.02 製造例 30 2−カルベトオキシ−9α−ヒドロオキシ−
2′−メトオキシ−5−メチル−6,7−ベンゾ
モルフアン() aの0.015モル溶液をベンゼン75mlにとかし
炭酸カリウム2gとエチルクロロフオーメート5
mlを加え18時間還流加熱した。出来た混合液を
水、稀塩酸、塩化ナトリウム飽和水で順次洗つ
た。水層を2回以上ベンゼンで抽出した。ベンゼ
ン層を乾燥(K2CO3)し濃縮して9α−ヒドロオ
キシ−2′−メトオキシ−2カルベトオキシ−5−
メチル−6,7−ベンゾモルフアン()を
得た、それを製造例31で用いた。 製造例 31 2−カルベトオキシ−2′,9α−ジメトオキシ
−5−メチル−6,7−ベンゾモルフアン(
) DMF10ml中にNaH0.015モルの懸濁液に窒素の
もとでジメチルフオルムアミド(DMF)25ml中
に0.014モルの溶液を加えた。30分後よう
化メチルを加え更に1時間おいて加えた。(毎回
1mlづつ)混合物を更に16時間撹拌した。溶媒を
真空除去し残渣に水を加え塩化メチレンで抽出し
てをつくつた。製品を真空蒸発分離し製造
例32のとおり用いた。 製造例 32 2′9α−ジメトオキシ−5−メチル−6,7−
ベンゾモルフアン() 化合物0.014モルを還流95%エタノール
125ml中で水酸化カリウム25gで66時間加水分解
した。エタノールを減圧除去した。出来た残渣に
稀重炭酸ナトリウム溶液を加え塩化メチレンで抽
出して首題を得てそれを真空蒸発して集め
た。 実施例 12 工程 (a) 5−アリル−N−シクロブチルカルボニル−9
α−ヒドロキシ−2′−メトキシ−6,7−ベン
ゾモルフアン(z) 400mlのシクロロメタンおよび15mlのトリエチ
ルアミン中9.20g(35.5ミリモル)のヒドロキシ
ンアミンm(製造例23の生成物)遊離塩基の溶
液を、0℃において窒素気流中で100mlのジクロ
ロメタン中4.62g(39.0ミリモル)の塩化シクロ
ブチルカルボニルの溶液で1滴づつ処理した。添
加完了後冷却浴を除き、溶液を室温において1時
間撹拌した。次に反応混合物をIN塩酸、水で洗
浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した、溶媒を真
空蒸発させると11.40g(94%の収量)のヒドロ
キシアミン(z)が残つた。 エーテル−石油エーテル(bp30〜60℃)から
晶出させてmp116〜118℃の分析用試料を得た。 分析 C21H27NO3として 計算値:C,73.87;H,7.97;N,4.10 実験値:C,74.08;H,8.11;N,4.01 工程 (b) 5−アリル−N−シクロブチルカルボニル−
2,9α−ジメトキシ−6,7−ベンゾモルフ
アン(z) ジメチルホルムアミド500ml中1.02g(43.9ミ
リモル)のNaH(油中55%、ベンゼンで洗浄)の
懸濁液に5.0g(14.6ミリモル)のヒドロキシア
ミンzを添加した。この混合物を50℃において
0.5時間加熱し、次に室温まで冷却し、10.4g
(73.0ミリモル)のヨウ化メチルで処理した。3
時間撹拌後、反応混合物を水中に注ぎ、ベンゼン
で抽出した。抽出液を水洗し、乾燥(MgSO4)
し、真空濃縮して粘稠な油として5.0g(96%の
収量)のジメトキシアミド(z)を得た。170
℃/5×10-4mmHgにおける蒸発的蒸留によつて
分析用試料を調製した。 分析 C22H29NO3として 計算値:C,74.33;H,8.22;N,3.94 実験値:C,74.08;H,8.39;N,3.89 工程 (c) 5−アリル−N−シクロブチルメチル−2′,9
α−ジメトキシ−6,7−ベンゾモルフアン
(XIz) 50mlのテトラヒドロフラン中4.28g(12.0ミリ
モル)のジメトキシアミドzの溶液を、300ml
のテトラヒドロフラン中1.38g(36.0ミリモル)
の水素化リチウムアルミニウムの溶液に添加し
た。この反応混合物を1時間還流し、冷却し、
1.38mlの水、1.02mlの20%カセイソーダおよび最
後に480mlの水を順次添加することによつて過剰
の水素化物を分解した。無機塩類を別し、テト
ラヒドロフランで洗浄し、液を蒸発乾固した。
残留油を希塩酸に取り、エーテルで抽出した。水
相を濃アンモニア水で塩基性にし、ジクロロメタ
ンで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥
(MgSO4)し、真空蒸発させて3.80g(92.7%の収
量)のアミンXIzを得た。シユウ酸塩は、メタノ
ール−エーテルから晶出させた後mp184〜186℃
であつた。 135℃/5×10-4mmHgにおいて遊離塩基を蒸発
的蒸留して分析用試料を得た。 分析 C22H31NO2として 計算値:C,77.38;H,9.15;N,4.10 実験値:C,77.50;H,9.32;N,4.08 参考例 13 5−アリル−N−シクロブチルメチル−2′−ヒ
ドロキシ−9α−メトキシ−6,7−ベンゾモ
ルフアン(XIIz) 200mlのジメチルホルムアミド中1.07g(25.5
ミリモル)の55%水素化ナトリウム(鉱油中の懸
濁液;ベンゼンで洗浄)の懸濁液に1.87ml(25.5
ミリモル)のエタンチオールを添加することによ
つてナトリウムエタンチオレートの溶液を調製し
た。これに1.52g(4.6ミリモル)のジメトキシ
アミンXIzを添加し、この溶液を5時間還流し
た。次にこの反応混合物を水中に注ぎ、アンモニ
ア水で塩基性にし、ベンゼンで抽出した、抽出液
を水洗し、乾燥(MgSO4)し、蒸発乾固した。こ
の粗製品をアセトンに溶解し、1当量のシユウ酸
で処理し、結晶化がおこるまでエーテルを添加し
た。シユウ酸塩は重量1.62g(83%の収量)であ
り、メタノール−エーテルから晶出させて後
mp193〜194℃であつた。 160〜5℃/5×10-4mmHgにおいてこの遊離塩
基を蒸発的蒸留することによつて分析用試料を調
製した。 分析 C12H29NO2として 計算値:C,77.02;H,8.93;N,4.28 実験値:C,77.31;H,9.04;N,4.18 参考例 14 N−シクロブチルメチル−2′−ヒドロキシ−9
α−メトキシ−5−プロピル−6,7−ベンゾ
モルフアン 1.04g(3.18ミリモル)のオレフインXIIzを
200mlの無水エタノールに溶解し、10%Pd/C上
47psiの初圧において2時間水素添加した。次に
触媒をセライト上過し、液を蒸発乾固した、
この粗製品(922mg;88%の収量)をアセントに
溶解し、1当量のシユウ酸で処理し、結晶化が始
まるまでエーテルを添加した。かくして得られた
1.04gの塩は、メタノール−エーテルから晶出さ
せて後mp214〜216℃であつた。 160℃/5×10-4mmHgにおいてこの遊離塩基を
昇華させることによつて分析用試料を調製した。
mp181〜183℃。 分析 C21H31NO2として 計算値:C,76.55;H,9.48;N,4.25 実験値:C,76.65;H,9.76;N,4.25 実施例 13 塩酸2−シクロブチルメチル−2′,9α−ジメ
トキシ−5−メチル−6,7−ベンゾモルフア
ン(XIx) 実施例1の操作中そこで使用された塩化シクロ
プロピルカルボニルを等モル量の塩化シクロブチ
ルカルボニルで置換して標題の化合物XIx;
mp181〜184℃を製造した。 分析 C20H29NO2・HClとして 計算値:C,68.26;H,8.59;N,3.98 実験値C,67.99;H,8.52;N,3.76 参考例 15 フマル酸2−シクロブチルメチル−2′−ヒドロ
キシ−9α−メトキシ−5−メチル−6,7−
ベンゾモルフアン(XIIx) 実施例4の操作中そこで使用された化合物XIa
を等モル量のXIxで置換して標題の化合物XIIx遊
離塩基を製造した。この化合物を塩酸塩として単
離する代りに、フマル酸塩、mp163.5〜165.5℃
として単離した。 分析 C19H27NO2(C4H4O4)1/2として 計算値:C,70.17;H,8.13;N,3.90 実験値C,70.01;H,8.04;N,3.62 製造例 33 5−アリル−2,9β−ジメチル−9α−ヒド
ロキシ−2′−メトキシ−6,7−ベンゾモルフ
アン(u) 100mlの無水エーテル中113.5g(0.80ミリモ
ル)のヨウ化メチルを、3リツトルの三頚フラス
コ中の400mlの無水エーテルで覆われた19.4g
(0.80ミリモル)のマグネシウムに滴下した。マ
グネシウムとの反応が完了した時、油浴中この混
合物を60℃に加温し、窒素気流中溶媒を蒸発さ
せ、残留物を1時間真空(0.5mmHg/60℃)にし
た。フラスコに、窒素気流中に保つて、機械撹拌
器と滴下斗とをつけた。次にはげしい撹拌下に
15分に亘つて1.0リツトルの石油エーテル(30〜
60℃)中57.4g(0.20ミリモル)のケトンmの
溶液を添加した。20〜25℃において18時間撹拌
後、400mlの水を注意深く添加し、かくして得ら
れた重いスラリを濃塩酸で処理し、PHを8に調節
した。有機層を分離し、水相を600mlのエーテル
で2回抽出した。この有機抽出液を乾燥
(Na2SO4)し、真空下に蒸発させると油として根
跡のβ−OH異性体を含有するu57.5g(100%
の収量)が残つた。このシユウ醸塩をメタノール
−エーテルから晶出させるとmp208〜209℃の分
析用試料を得た。 分析 C18H25NO2・C2H2O4として 計算値:C,63.65;H7.21;N,3.71 実験値:C,63.78;H,7.41;N,3.92 製造例 34 5−アリル−2−シアノ−9α−ヒドロキシ−
2′−メトキシ−9β−メチル−6,7−ベンゾ
モルフアン(u) 25mlのクロロホルム中0.60g(5.75ミリモル)
の臭化ジシアンの溶液を、25mlのクロロホルム中
1.52g(5.26ミリモル)のuの溶液に滴下し
た。22時間還流後、真空下に溶媒を蒸発させると
169gの褐色の油が残り、これをシリカゲル上乾
燥クロマトグラフ処理した。エーテルで溶離する
と1.32g(83.5%の収量)のuを得た。分
析用試料(mp103〜105゜)をエーテル−石油エ
ーテルから得た。 分析 C18H22N2O2として 計算値:C,72.45;H,7.43;N,9.39 実験値:C,72.56;H,7.48;N,9.23 製造例 35 5−アリル−9α−ヒドロキシ−2′−メトキシ
−9β−メチル−6,7−ベンゾモルフアン
(u) 氷浴中冷却した25mlの乾燥テトラヒドロフラン
中0.20g(5.3ミリモル)の水素化リチウムアル
ミニウムの懸濁液に、30mlのテトラヒドロフラン
中0.75g(2.5ミリモル)のuの溶液を滴
加した。17時間の還流の後、氷浴中反応混合物を
冷却し、0.2mlの水、0.15mlの20%カセイソーダ
液および0.70mlの水で過剰の水素化物を分解し
た。かくして得られた固形物を別し、液を蒸
発乾固すると0.58g(85%の収量)の油(u)
が残り、このものは、実施例81において精製する
ことなくN−アシル化した。 実施例 14 工程 (a) 5−アリル−2−シクロプロピルカルボニル−
9α−ヒドロキシ−2′−メトキシ−9β−メチ
ル−6,7−ベンゾモルフアン(u) 5mlの塩化メチレン中0.31g(3.0ミリモル)
のシクロプロピルカルボン酸塩化物の溶液を、氷
浴中冷却した20mlの塩化メチレンおよび0.4mlの
トリエチルアミン中0.75(2.7ミリモル)のu
の溶液に添加した。冷浴を除き、反応混合物を20
℃において30分間放置し、固体を去し、エーテ
ルで洗浄した。残留液を希アンモニア水および
水で洗浄し、乾燥(NaSO4)し、真空下に蒸発さ
せると1.00gの油が残り、これをリグロインから
晶出させた;0.79g(84%の収量)。 分析 C21H27NO3として 計算値:C,73.87;H,7・97;N,4.10 実験値C,73.80;H,8.00;N,4.01 工程 (b) 5−アリル−2−シクロプロピルカルボニル−
2′,9α−ジメトキシ−9β−メチル−6,7
−ベンゾモルフアン(u) 10mlのジメチルホルムアミド中130mg(3ミリ
モル)の水素化ナトリウム(鉱油中55%;ベンゼ
ンで洗浄)の懸濁液に、10mlのジメチルホルムア
ミド中341mg(1ミリモル)のアルコールuの
溶液を添加した。この混合物を70℃において0.5
時間撹拌し、次に室温まで冷却し、10mlのジメチ
ルホルムアミド中710mg(5ミリモル)のヨウ化
メチルで処理した。3時間撹拌後、反応混合物を
水中に注ぎ、ベンゼンで抽出した。この有機抽出
液を乾燥(MgSO4)し、蒸発乾固すると350mg
(99%の収量)のuが無色の油として残つた。 150〜55℃/3×10-2mmHgにおいて蒸発的蒸留
して分析用試料を得た。 分析 C22H29NO3として 計算値:C,74.33;H,8.22;N,3.94 実験値:C,74.14;H,8.40;N,3.87 工程 (c) 5−アリル−2−シクロプロピルメチル−2′,
−9α−ジメチル−9β−メチル−6,7−ベ
ンゾモルフアン(XIu) 15mlのテトラヒドロフラン中711mg(2ミリモ
ル)のアミドuを、35mlのテトラヒドロフラン
中228mg(6ミリモル)の水素化リチウムアルミ
ニウムの懸濁液に添加した。この混合物を窒素気
流中45分間還流し、次に室温まで冷却し、0.23ml
の水、0.17mlの20%カセイソーダおよび最後に
0.81mlの水を添加することによつて過剰の水素化
物を分解した。無機塩類を去し、テトラヒドロ
フランで洗浄し、液を蒸発乾固した、残留物を
1N塩酸に取り、エーテルで抽出し、アンモニア
水で塩基性にし、ジクロロメタンで抽出した。抽
出液を水洗し、乾燥(MgSO4)し、溶媒を蒸発さ
せると油として570mg(83.5%の収量)のアミン
XIuが残つた。145℃/5×10-3mmHgにおいて蒸
発的蒸留して分析用試料を得た。 分析 C22H31NO2として 計算値:C,77.38;H,9.15;N,4.10 実験値:C,77.19;H,9.23;N,4.06 参考例 16 5−アリル−2−シクロプロピルメチル−2′−
ヒドロキシ−9α−メトキシ−9β−メチル−
6,7−ベンゾモルフアン(XIIu) 150mlのジメチルホルムアミド中1.27g(29ミ
リモル)の水素化ナトリウム(55%鉱油;ベンゼ
ンで洗浄)の懸濁液に2.2ml(29ミリモル)のエ
タンチオールを添加することによつてナトリウム
エタンチオレートの溶液を調製した。この試薬
に、25mlのジメチルホルムアミド中1.8g(5.27
ミリモル)のアミンXIuの溶液を添加し、混合物
を窒素気流中6時間還流した。次にこの反応混合
物を水中に注ぎ、濃塩酸で酸性にしてPH〜3と
し、ベンゼンで抽出した。抽出液をブラインで洗
浄し、MgSO4上乾燥し、蒸発乾固した。かくし
て得られた油をエーテルに溶解し、エーテル性塩
化水素で処理し、析出した塩をメタノール−エー
テルから再結晶してXIIu塩酸塩を得た。収量:
132g(70%)、mp248−250℃。この遊離塩基を
蒸発的蒸留(145〜150℃/5×10-3mmHg)して
分析用試料を得た。 分析 C21H29NO2として 計算値:C,77.02;H,8.93;N,4.28 実験値:C,76.76;H,9.10;N,4.38 実施例 15 工程 (a) 5−アリル−2−シクロブチルカルボニル−9
α−ヒドロキシ−2′−メトキシ−9β−メチル
−6,7−ベンゾモルフアン(q) 25mlのジクロロメタンおよび2mlのトリエチル
アミン中720mg(2.63ミリモル)のヒドロキシア
ミンuの溶液を0℃に冷却し、10mlのジクロロ
メタン中343mg(2.90ミリモル)のシクロブチル
カルボン酸塩化物で1滴づつ処理した。冷却用浴
を除き、溶液を室温において1時間撹拌した。次
にこの反応混合物を1NHCl、水で洗浄し、乾燥
(MgSO4)し、蒸発乾固した。81.0mg(86.6%の収
量)のアミドqが得られ、これをエーテル−石
油エーテル(30〜60℃)から晶出させた、mp112
〜113℃。 分析 C22H29NO3として 計算値:C,74.33;H,8.22;N,3.94 実験値:C,74.25;H,8.47;N,3.83 工程 (b) 5−アリル−2−シクロブチルカルボニル−
2′−9α−ジメトキシ−9β−メチル−6,7
−ベンゾモルフアン(q) 50mlのジメチルホルムアミド中262mg(6ミリ
モル)の水素化ナトリウム(鉱油中55%;ベンゼ
ンで洗浄)の懸濁液に、ヒドロキシアミド
q711mg(2ミリモル)を添加し、混合物を85℃
において0.5時間撹拌した。次にこの反応混合物
を室温まで冷却し、1.42g(10ミリモル)のヨウ
化メチルで処理した。1時間撹拌後、この溶液を
水で希釈し、ベンゼンで抽出した。抽出液を水洗
し、乾燥(MgSO4)し、溶媒を真空下に除去し
た。ジメトキシアミドqは、粘稠油として定量
的収量で得られた。 分析 C23H31NO3として 計算値:C,74.76;H,8.46;N,3.79 実験値:C,74.50;H,8.87;N,3.72 工程 (c) 5−アリル−2−シクロブチルメチル−2′−9
α−ジメトキシ−9β−メチル−6,7−ベン
ゾモルフアン(XIq) 50mlのテトラヒドロフラン中740mg(2ミリモ
ル)のアミドqの溶液を、50mlのテトラヒドロ
フラン中380mg(10ミリモル)の水素化リチウム
アルミニウムの懸濁液に添加した。この反応混合
物を1.5時間還流させ、次に冷却し、0.38mlの
水、0.29mlの20%カセイソーダおよび最後に1.33
mlの水を添加することによつて過剰の水素化物を
分解した。無機塩類を過し、テトラヒドロフラ
ンで洗浄し、液を蒸発乾固した。残留油を1N
塩酸に取り、エーテルで抽出し、濃アンモニア水
で塩基性にし、ジクロロメタンで抽出した。有機
抽出液を水洗し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させて
油として470mg(60%の収量)のXIqを得た。こ
の塩酸塩はmp206〜209℃であつた(メタノール
−エーテルから再結晶して後)。 分析 C23H33NO2・HClとして 計算値:C,70.48;H,8.74;N,3.57 実験値:C,70.42;H,9.00;N,3.44 参考例 17 5−アリル−2−シクロブチルメチル−2′−ヒ
ドロキシ−9α−メトキシ−9β−メチル−
6,7−ベンゾモルフアン(XIIq) 50mlのジメチルホルムアミド中480mg(11ミリ
モル)の水素化ナトリウム(鉱油中55%;ベンゼ
ンで洗浄)の懸濁液に0.84ml(11ミリモル)のエ
タンチオールを添加することによつてナトリウム
エタンチオレートの溶液を調製した。この試薬
に、25mlのジメチルホルムアミドに溶解した711
mg(2ミリモル)のジメトキシアミンXIqを添加
し、反応混合物を窒素気流中4時間還流させた。
次にこの溶液を350mlの水中に注ぎ、濃塩酸で酸
性にしてPH4とし、濃アンモニア水で塩基性に
し、最後にベンゼンで抽出した。抽出液を水洗
し、乾燥(MgSO4)し、蒸発乾固した。残留油を
エーテルに取り、エーテル性塩化水素で処理し
た。析出した塩をメタノール−エーテルから晶出
させた。収量:400mg(53%)、mp222〜24℃(XII
q)。 遊離塩基を蒸発的に蒸留(150℃/5×10-4mm
Hg)して分析用試料を得た。 分析 C22H31NO2として 計算値:C,77.38;H,9.15;N,4.10 実験値:C,77.45;H,9.41N,4.05 参考例 18 2−シクロブチルメチル−2′−ヒドロキシ−9
α−メトキシ−9β−メチル−6,7−ベンゾ
モルフアン(XIIqq) 300mlの無水エタノール中900mg(2.6ミリモ
ル)のオレフインXIIqの溶液を、300mgの10%
Pd/C上初圧51.5psiにおいて1.5時間水素添加し
た。次に触媒を去し、液を蒸発させると870
mg(96.5%の収量)のXIIqqを濃厚油として得
た。この化合物は、その塩酸塩を結晶化させるこ
とによつて精製した。mp226−28℃。遊離塩基を
150℃/5×10-4mmHgにおいて蒸留して分析用試
料を得た。 分析 C22H33NO2として 計算値:C,76.92;H,9.68;N,4.08 実験値:C,76.74;H,9.84;N,4.05
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 式L [ただし式中R1は【式】又は 【式】であり(ただしR6はHまたは CH3である);R2は低級アルキルであり;R5は
低級アルキル、アリルまたはプロパギルであり;
R4はHまたは低級アルキルであり;R3は低級ア
ルキルまたは低級アルケニルである]の化合物;
あるいは医薬として使用可能なその酸付加塩また
はラセミ混合物または光学異性体の製法におい
て、 (a) 式 (ただし式中R2,R3およびR4は上に定義し
たとおりである)の化合物をアミンの四級化を
防止するカルボニル基含有電子引抜き保護基
R8をもつ反応試剤と反応させて環窒素に結合
している水素を該電子引抜き保護基で置換し
(ただし式中R8は【式】または 【式】であり、R6は上に定義したと おりである); (b) 得られる保護された化合物を強塩基で処理
し、次にアルキル化して対応する9−OR5置換
化合物(ただしR,R3,R4およびR5は上に定
義したとおりである)を製造し;そして (c) 還元剤で該R8基を処理することによつてこ
のカルボニル官能基R8のカルボニルをメチレ
ンに還元し、それによつて上記式Lの化合物を
製造することを特徴とする方法。
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1988
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01179624A (ja) * | 1988-01-12 | 1989-07-17 | Matsushita Refrig Co Ltd | 生鮮物貯蔵装置 |
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