JPH1136700A - パワーウインドウの駆動回路 - Google Patents
パワーウインドウの駆動回路Info
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Abstract
異常が発生した場合に、パワーウインドウの意図せぬ開
閉を防止する。 【解決手段】 モータをウインドウ開方向に駆動すべ
く、操作スイッチの開位置への操作に基づいて開用リレ
ーを閉成する開用制御回路Eoと、モータをウインドウ
閉方向に駆動すべく、操作スイッチの閉位置への操作に
基づいて閉用リレーを閉成する閉用制御回路Esとは、
それぞれPNP型トランジスタよりなる最終出力段トラ
ンジスタTo,Tsを備える。浸水や結露による水濡れ
で両最終出力段トランジスタTo,Tsのベースとグラ
ンド2との間に同時にリーク電流Iが流れると、両トラ
ンジスタTo,Tsが同時にONして開用リレーおよび
閉用リレーが閉成する。その結果、モータの両端が高電
位になるため、該モータが駆動不能になってパワーウイ
ンドウの意図せぬ開閉が防止される。
Description
を開閉するモータを駆動するためのパワーウインドウの
駆動回路に関する。
用操作スイッチは、ニュートラル位置、開位置、開オー
ト位置、閉位置および閉オート位置の何れか選択可能で
ある。前記操作スイッチを開位置あるいは閉位置に操作
すると、該位置を保持している間だけモータが駆動され
てパワーウインドウが開閉する。また操作スイッチを一
旦開オート位置あるいは閉オート位置に操作すると、そ
の後に操作スイッチをニュートラル位置に戻しても、パ
ワーウインドウが全開になるか全閉になるまでモータの
駆動が自動的に継続される。
従来の駆動回路を説明する。車載の12ボルトのバッテ
リよりなる電源1に連なる第1ラインL1 と、0ボルト
のグランド2に連なる第2ラインL2 との間に、ドライ
バーによって操作される操作スイッチSと、パワーウイ
ンドウを開く際に閉成する開用リレーRoと、パワーウ
インドウを閉じる際に閉成する閉用リレーRsとが接続
される。前記操作スイッチSは図示せぬスプリングでニ
ュートラル位置に付勢された接点3を備えており、この
接点3はドライバーの操作により開端子4o、閉端子4
s、開オート端子4aoおよび閉オート端子4asに接
続可能である。
操作位置を検出し、その操作位置に応じて開用リレーR
oおよび閉用リレーRsの開閉を制御する。操作スイッ
チSを開位置に操作して接点3を開端子4oに接続する
と、開用リレーRoのコイル5oが励磁され、接点6o
がOFF端子7oから離れてON端子8oに接続され
る。その結果、電源1→第1ラインL1 →開用リレーR
oのON端子8oおよび接点6o→第3ラインL3 →モ
ータ9→第3ラインL3 →閉用リレーRsの接点6sお
よびOFF端子7s→第2ラインL2 →グランド2の回
路が構成され、前記モータ9が開方向に駆動されてパワ
ーウインドウが開かれる。
点3を閉端子4sに接続すると、閉用リレーRsのコイ
ル5sが励磁され、接点6sがOFF端子7sから離れ
てON端子8sに接続される。その結果、電源1→第1
ラインL1 →閉用リレーRsのON端子8sおよび接点
6s→第3ラインL3 →モータ9→第3ラインL3 →開
用リレーRoの接点6oおよびOFF端子7o→第2ラ
インL2 →グランド2の回路が構成され、前記モータ9
が閉方向に駆動されてパワーウインドウが閉じられる。
は閉オート位置に操作して接点3を開オート端子4ao
あるいは閉オート端子4asに接続すると、電子回路E
は開用リレーRoのコイル5oあるいは閉用リレーRs
のコイル5sを励磁し、モータ9を開方向あるいは閉方
向に駆動する。モータ9が一旦駆動されると、操作スイ
ッチSをニュートラル位置に戻しても、電子回路Eによ
ってモータ9の駆動が継続される。モータ9の回転軸に
機械的に連結された回転パルサー11からの信号が入力
される電子回路Eは、パワーウインドウが全開位置ある
いは全閉位置に達したことを検出すると、開用リレーR
oのコイル5oあるいは閉用リレーRsのコイル5sを
消磁してモータ9の駆動を停止する。
るとき、窓枠とウインドウガラスとの間に物体が挟まれ
るとモータ9の負荷が増加する。電子回路はモータ9の
電流から前記挟み込みの発生を検出し、所定時間だけ閉
用リレーRsを開成して開用リレーRoを閉成すること
により、パワーウインドウを僅かに開方向に駆動して物
体の挟み込みを防止する。
駆動回路は、浸水や結露によって電子回路Eが濡れた場
合、リーク電流によって開用リレーRoのコイル5oが
励磁して該開用リレーRoが閉成すると、操作スイッチ
Sを操作しないのにパワーウインドウが勝手に開く可能
性がある。逆に、リーク電流によって閉用リレーRsの
コイル5sが励磁して該閉用リレーRsが閉成すると、
操作スイッチSを操作しないのにパワーウインドウが勝
手に閉じる可能性がある。
で、パワーウインドウの駆動回路に水濡れによる異常が
発生した場合に、パワーウインドウの意図せぬ開閉を防
止することを目的とする。
に、請求項1に記載された発明は、パワーウインドウを
開閉するモータを駆動するためのパワーウインドウの駆
動回路であって、ウインドウ開方向にモータを駆動すべ
く該モータを電源に接続する開用リレーと、ウインドウ
閉方向にモータを駆動すべく該モータを電源に接続する
閉用リレーと、ウインドウ開方向への操作により前記開
用リレーのコイルを電源に接続するとともに、ウインド
ウ閉方向への操作により前記閉用リレーのコイルを電源
に接続する操作スイッチとを備えたパワーウインドウの
駆動回路において、前記駆動回路の水濡れの発生時に開
用リレーおよび閉用リレーがリーク電流によって同時に
閉成するように構成したことを特徴とする。
動回路が浸水や結露により水濡れしてリーク電流が発生
すると、開用リレーおよび閉用リレーが同時に閉成する
ので、モータが回転不能になってパワーウインドウの意
図せぬ開閉が防止される。
1の構成に加えて、操作スイッチからの信号に基づいて
開用リレーのコイルを電源に接続する開用制御回路と、
操作スイッチからの信号に基づいて閉用リレーのコイル
を電源に接続する閉用制御回路とを備えてなり、前記両
制御回路の最終出力段トランジスタをPNP型トランジ
スタから構成したことを特徴とする。
用制御回路の最終出力段トランジスタを、グランドとの
間のリーク電流でオンし易いPNP型トランジスタで構
成したので、浸水や結露による水濡れの発生時に両リレ
ーを同時に閉成してパワーウインドウの意図せぬ開閉を
防止することができる。
2の構成に加えて、リーク電流を流すためのギャップを
介して前記最終出力段トランジスタのベースをグランド
に臨ませたことを特徴とする。
れの発生時に、最終出力段トランジスタのベースからグ
ランドにギャップを介してリーク電流を流すことにより
該最終出力段トランジスタをオンさせ、両リレーを同時
に閉成してパワーウインドウの意図せぬ開閉を防止する
ことができる。
2の構成に加えて、前記両制御回路の最終出力段トラン
ジスタを相互に隣接して配置したことを特徴とする。
用制御回路の最終出力段トランジスタを同時に水濡れさ
せることができるため、両リレーを同時に閉成してパワ
ーウインドウの意図せぬ開閉を防止することができる。
1の構成に加えて、前記駆動回路の水濡れの発生を検出
して開用リレーおよび閉用リレーを同時に閉成する水濡
れ検出手段を備えたことを特徴とする。
れの発生を検出すると両リレーが同時に閉成するため、
パワーウインドウの意図せぬ開閉を防止することができ
る。
5の構成に加えて、操作スイッチからの信号に基づいて
開用リレーのコイルを電源に接続する開用制御回路と、
操作スイッチからの信号に基づいて閉用リレーのコイル
を電源に接続する閉用制御回路と、前記水濡れ検出手段
とを収納するケーシングとを備えてなり、このケーシン
グの最下部に前記水濡れ検出手段を配置したことを特徴
とする。
が浸入すると、その最下部に設けられた水濡れ検出手段
が最初に水濡れするため、両リレーを同時に閉成してパ
ワーウインドウの意図せぬ開閉を防止することができ
る。
5の構成に加えて、操作スイッチからの信号に基づいて
開用リレーのコイルを電源に接続する開用制御回路と、
操作スイッチからの信号に基づいて閉用リレーのコイル
を電源に接続する閉用制御回路と、前記水濡れ検出手段
とを収納するケーシングとを備えてなり、このケーシン
グに設けた開口に臨むように前記水濡れ検出手段を配置
したことを特徴とする。
内部に水が浸入すると、その開口に臨む水濡れ検出手段
が最初に水濡れするため、両リレーを同時に閉成してパ
ワーウインドウの意図せぬ開閉を防止することができ
る。
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
ので、図1はパワーウインドウの駆動回路を示す図、図
2は電子回路の回路図、図3は最終出力段トランジスタ
の実装状態を示す図である。
回路Eの開側制御回路Eoおよび閉側制御回路Esの構
成に特徴がある。開側制御回路Eoおよび閉側制御回路
Esは、操作スイッチSの操作によりONして開用リレ
ーRoのコイル5oあるいは閉用リレーRsのコイル5
sを励磁するための多段のトランジスタ回路から構成さ
れており、そのうちの最終出力段のトランジスタ回路が
図2に示される。
oおよび閉側制御回路Esの最終出力段のトランジスタ
回路は同一に構成されており、それぞれPNP型トラン
ジスタよりなる最終出力段トランジスタTo,Tsを備
える。操作スイッチSの開位置への操作により開側制御
回路Eoの前段トランジスタ回路(図示せず)を介して
端子aがグランド2に接続されると、電源電圧VIGを
2個の抵抗R1 ,R2で分圧したバイアス電圧がベース
に印加されて前記最終出力段トランジスタToがON
し、その結果コイル5oが励磁されて開用リレーRoが
閉成し、モータ9がウインドウ開方向に駆動される。ま
た操作スイッチSの閉位置への操作により閉側制御回路
Esの前段トランジスタ回路(図示せず)を介して端子
bがグランド2に接続されると、電源電圧VIGを2個
の抵抗R1 ′,R2 ′で分圧したバイアス電圧がベース
に印加されて前記最終出力段トランジスタTsがON
し、その結果コイル5sが励磁されて閉用リレーRsが
閉成し、モータ9がウインドウ閉方向に駆動される。
oの最終出力段トランジスタToと閉側制御回路Esの
最終出力段トランジスタTsとは相互に隣接して配置さ
れており、しかも両最終出力段トランジスタTo,Ts
のベースはそれぞれ微小かつ均等なギャップGo,Gs
を介してプリント基板のグランド2に臨んでいる。
れすると、操作スイッチSを開位置あるいは閉位置に操
作しなくても、図2に破線で示すように、PNP型トラ
ンジスタよりなる両最終出力段トランジスタTo,Ts
のベースとグランド2との間の絶縁が破壊されて、そこ
に形成された疑似的なリーク抵抗R3 ,R3 ′を介して
グランド2にリーク電流Iが流れる。その結果、両最終
出力段トランジスタTo,Tsが共にONして両コイル
5o,5sが励磁し、開用リレーRoおよび閉用リレー
Rsが共に閉成する。このように両リレーRo,Rsが
同時に閉成すると、モータ9の両端が高電位になって該
モータ9が駆動不能になるため、パワーウインドウが勝
手に開閉する誤動作が未然に防止される。
o,Tsは相互に隣接して配置されており、また両トラ
ンジスタTo,Tsのベースはそれぞれ微小かつ均等な
ギャップGo,Gsを介してプリント基板のグランド2
に臨んでいるので、電子回路Eが水濡れすると開用リレ
ーRoおよび閉用リレーRsは速やかに、かつ殆ど同時
に閉成してパワーウインドウの誤動作を防止する。
第2実施例を説明する。
に、図4に示す第2実施例の開側制御回路Eoおよび閉
側制御回路Esの最終出力段のトランジスタ回路には、
水濡れ検出手段Wが接続される。水濡れ検出手段Wは、
PNP型のトランジスタTwを備えており、そのエミッ
タに開側制御回路Eoおよび閉側制御回路Esの端子
a,bがダイオードD1 ,D2 を介して接続され、その
コレクタがグランド2に接続され、そのベースが微小な
ギャップGwを介してグランド2に接続され、更にエミ
ッタおよびベース間に抵抗R4 が接続される。上記構成
の水濡れ検出手段Wは、図5(A)に示すように電子回
路Eのプリント基板13を収納するケーシング12の最
も低い位置に配置されるか、図5(B)に示すように電
子回路Eのプリント基板13を収納するケーシング12
に形成した開口121 に臨む位置に配置される。
収納するケーシング12の内部に水が浸入すると、水濡
れ検出手段Wが真先に水濡れし、前記ギャップGwにリ
ーク電流Iが流れてトランジスタTwがONする。その
結果、開側制御回路Eoおよび閉側制御回路Esの最終
出力段トランジスタTo,Tsが同時にONして開用リ
レーRoおよび閉用リレーRsが共に閉成するため、モ
ータ9の両端が高電位になって該モータ9が駆動不能に
なり、パワーウインドウが勝手に開閉する誤動作が未然
に防止される。
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
によれば、パワーウインドウの駆動回路が浸水や結露に
より水濡れしてリーク電流が発生すると、開用リレーお
よび閉用リレーが同時に閉成するので、モータが回転不
能になってパワーウインドウの意図せぬ開閉が防止され
る。
開用制御回路および閉用制御回路の最終出力段トランジ
スタを、グランドとの間のリーク電流でオンし易いPN
P型トランジスタで構成したので、浸水や結露による水
濡れの発生時に両リレーを同時に閉成してパワーウイン
ドウの意図せぬ開閉を防止することができる。
浸水や結露による水濡れの発生時に、最終出力段トラン
ジスタのベースからグランドにギャップを介してリーク
電流を流すことにより該最終出力段トランジスタをオン
させ、両リレーを同時に閉成してパワーウインドウの意
図せぬ開閉を防止することができる。
開用制御回路および閉用制御回路の最終出力段トランジ
スタを同時に水濡れさせることにより、両リレーを同時
に閉成してパワーウインドウの意図せぬ開閉を防止する
ことができる。
水濡れ検出手段が水濡れの発生を検出すると両リレーが
同時に閉成するため、パワーウインドウの意図せぬ開閉
を防止することができる。
ケーシングの内部に水が浸入すると、その最下部に設け
られた水濡れ検出手段が最初に水濡れするため、両リレ
ーを同時に閉成してパワーウインドウの意図せぬ開閉を
防止することができる。
ケーシングの開口から内部に水が浸入すると、その開口
に臨む水濡れ検出手段が最初に水濡れするため、両リレ
ーを同時に閉成してパワーウインドウの意図せぬ開閉を
防止することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 パワーウインドウを開閉するモータ
(9)を駆動するためのパワーウインドウの駆動回路で
あって、 ウインドウ開方向にモータ(9)を駆動すべく該モータ
(9)を電源(1)に接続する開用リレー(Ro)と、 ウインドウ閉方向にモータ(9)を駆動すべく該モータ
(9)を電源(1)に接続する閉用リレー(Rs)と、 ウインドウ開方向への操作により前記開用リレー(R
o)のコイル(5o)を電源(1)に接続するととも
に、ウインドウ閉方向への操作により前記閉用リレー
(Rs)のコイル(5s)を電源(1)に接続する操作
スイッチ(S)と、を備えたパワーウインドウの駆動回
路において、 前記駆動回路の水濡れの発生時に開用リレー(Ro)お
よび閉用リレー(Rs)がリーク電流によって同時に閉
成するように構成したことを特徴とするパワーウインド
ウの駆動回路。 - 【請求項2】 操作スイッチ(S)からの信号に基づい
て開用リレー(Ro)のコイル(5o)を電源(1)に
接続する開用制御回路(Eo)と、操作スイッチ(S)
からの信号に基づいて閉用リレー(Rs)のコイル(5
s)を電源(1)に接続する閉用制御回路(Es)とを
備えてなり、前記両制御回路(Eo,Es)の最終出力
段トランジスタ(To,Ts)をPNP型トランジスタ
から構成したことを特徴とする、請求項1に記載のパワ
ーウインドウの駆動回路。 - 【請求項3】 リーク電流を流すためのギャップ(G
o,Gs)を介して前記最終出力段トランジスタ(T
o,Ts)のベースをグランド(2)に臨ませたことを
特徴とする、請求項2に記載のパワーウインドウの駆動
回路。 - 【請求項4】 前記両制御回路(Eo,Es)の最終出
力段トランジスタ(To,Ts)を相互に隣接して配置
したことを特徴とする、請求項2に記載のパワーウイン
ドウの駆動回路。 - 【請求項5】 前記駆動回路の水濡れの発生を検出して
開用リレー(Ro)および閉用リレー(Rs)を同時に
閉成する水濡れ検出手段(W)を備えたことを特徴とす
る、請求項1に記載のパワーウインドウの駆動回路。 - 【請求項6】 操作スイッチ(S)からの信号に基づい
て開用リレー(Ro)のコイル(5o)を電源(1)に
接続する開用制御回路(Eo)と、操作スイッチ(S)
からの信号に基づいて閉用リレー(Rs)のコイル(5
s)を電源(1)に接続する閉用制御回路(Es)と、
前記水濡れ検出手段(W)とを収納するケーシング(1
2)とを備えてなり、このケーシング(12)の最下部
に前記水濡れ検出手段(W)を配置したことを特徴とす
る、請求項5に記載のパワーウインドウの駆動回路。 - 【請求項7】 操作スイッチ(S)からの信号に基づい
て開用リレー(Ro)のコイル(5o)を電源(1)に
接続する開用制御回路(Eo)と、操作スイッチ(S)
からの信号に基づいて閉用リレー(Rs)のコイル(5
s)を電源(1)に接続する閉用制御回路(Es)と、
前記水濡れ検出手段(W)とを収納するケーシング(1
2)とを備えてなり、このケーシング(12)に設けた
開口(121 )に臨むように前記水濡れ検出手段(W)
を配置したことを特徴とする、請求項5に記載のパワー
ウインドウの駆動回路。
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