JP2004034807A - 開閉体制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】隣り合うスイッチ端子間の短絡(リーク含む)による安全上看過できない故障発生を安価に回避できるパワーウインドウの制御装置を提供する。
【解決手段】短絡により故障発生の可能性のある端子の組み合わせを、隣り合わせにしないようにスイッチ端子を配置する。具体的には、図1の構成の場合、MUとCOMA、MDとCOMA、NCとCOMA、NCとNO、NCとCOMS、NOとCOMA、NOとCOMS、及びCOMAとCOMSが、それぞれ隣り合わせにならないよう、例えばCOMS、MD、NO、AD、COMA、AU、NC、MUの順番で配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】短絡により故障発生の可能性のある端子の組み合わせを、隣り合わせにしないようにスイッチ端子を配置する。具体的には、図1の構成の場合、MUとCOMA、MDとCOMA、NCとCOMA、NCとNO、NCとCOMS、NOとCOMA、NOとCOMS、及びCOMAとCOMSが、それぞれ隣り合わせにならないよう、例えばCOMS、MD、NO、AD、COMA、AU、NC、MUの順番で配置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のパワーウインドウ開閉用などのモータを制御する開閉体制御装置に係り、隣り合うスイッチ端子間の短絡(リーク含む)による安全上看過できない故障発生を安価に回避できる開閉体制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両のパワーウインドウなどの開閉体の制御(少なくとも運転席ウインドウの制御)においては、ウインドウのオート動作(ユーザが操作を止めても全閉位置或いは全開位置までウインドウが自動的に動く動作)や挟み込み検出時の自動反転動作等を実現する電子制御が主流になっており、駆動原であるモータに適宜電源供給してその動作を制御する開閉体制御装置としては、リレーによる駆動方式が一般的になっている。
即ち、この種の開閉体制御装置は、モータに電源供給してモータをそれぞれ開動方向(ウインドウを開ける方向)又は閉動方向(ウインドウを閉じる方向)に駆動するための二つの小型のリレー(いわゆる1c接点を有するもの)と、ユーザの操作に応じたモータの動作(開閉体の動作)を指令する操作信号(端子電圧)を生成するための小型のスイッチと、このスイッチの作動状態(内部の接点の動作による各端子の電圧変化)に応じて前記リレーの何れかを駆動する制御回路とを備える。そして、これらの要素が例えば一つの基板上に高密度に搭載された状態で、例えば車両ドアの内部(ウインドウ操作部の裏側)などの僅かな空きスペースに設置される。
【0003】
ここで、1c接点を有するリレーは、それぞれ励磁用のコイルと、コモン端子(以下、C端子という。),ノーマルオープン(常開)端子(以下、N.O端子という。)及びノーマルクローズド(常閉)端子(以下、N.C端子という。)を有する接点部とよりなり、コイルの通電が行われていない非作動状態ではC端子とN.C端子が接続された状態となり、コイルの通電が行われた作動状態ではC端子とN.O端子が接続された状態となる。そして通常、これらリレーのN.O端子は、電源ラインの高電位側(例えば12V程度のバッテリ出力電圧が印加される部分)に接続され、N.C端子は、グランド側(電源の低電位側であり、通常アースに接続される)に接続されている。また、開動側のリレーのC端子は、モータのモータコイルの両端子のうち、高電位電源側に接続されたときにモータが開動方向に回転する側の端子に接続されている。一方、閉動側のリレーのC端子は、モータのモータコイルの両端子のうち、高電位電源側に接続されたときにモータが閉動方向に回転する側の端子に接続されている。
【0004】
またスイッチは、例えば複数の接点を長さ2cm程度の小さなケースに内蔵し、これら接点の端子の接続端部がケースの実装面側から突出するモジュール、即ち、回路基板に実装可能な小型部品として構成されるのが一般的である。そして、オート動作を行う場合、通常の開動又は閉動(ユーザが操作しているときだけ開閉体が動くいわゆるマニュアル動作)を指令するための二つの常開接点と、開動方向又は閉動方向へのオート動作を指令するための二つの常開接点を有し、例えば車両のドア内面に設けられた操作部(例えば揺動するノブ)の動作に応じてこれら接点がオンするものである。例えば、前記操作部がウインドウの閉動を指令する方向に所定量操作されると、閉動を指令するための常開接点がオンし、さらにこの所定量を越えて前記操作部が同方向に操作されると、さらに閉動方向へのオート動作を指令する常開接点もオンする。そして、このように接点がオンすると、この接点の一方の端子(出力端子)が他方の端子(コモン端子)に接続され、例えば出力端子の電圧が高電位(電源電位)から低電位(グランド側電位)に変化して、制御回路で読み取られる仕組となっている。
【0005】
そして制御回路では、上記端子電圧の変化を内蔵されたマイクロコンピュータ(以下、マイコンという。)で読み込み、スイッチのどの接点がオンしたか(即ち、どのような操作指令が入力されたか)の判定(以下、操作判定という。)を行い、この判定結果に応じて上記マイコンの制御で前記リレーに通電してモータを作動させる。例えば、通常の閉動を指令する常開接点がオンしていると判定すると、閉動側のリレーのみに通電してモータの一方の端子を電源ラインに接続して、常開接点がオンしているときだけモータを閉動方向に作動させるマニュアル動作を実現する。また、さらに閉動方向へのオート動作を指令する常開接点がオンしたと判定すると、その後この操作判定がなされなくても、全閉状態若しくは異物挟み込み状態になったと判定されるまで閉動側のリレーの駆動を継続しモータを閉動方向に作動させ続ける(つまり、閉動方向のオート動作を実行する)。なお、全閉又は全開若しくは異物挟み込み状態の判定は、ウインドウガラスの動作位置を検出するモータに内蔵されたホールセンサの出力や、モータの電流値の検出に基づいて行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような開閉体制御装置では、スイッチから制御回路に入力される信号の電流が10〜100mA程度と微小であるとともに、スイッチの各端子間の間隔が2mm程度であり、この端子を基板に接続するためのランド間隔が0.6mm程度であって非常に狭いため、スイッチの各端子や、これに導通する導電体(例えば、基板上の前記ランドなど)のうち、隣り合うものの間に導電性異物(いわゆるハンダボールや水分を持つホコリ、結露による水滴など)が万が一付着した場合、異物による微小な短絡電流によって、以下のような安全上看過できない故障が発生する恐れがあった。
即ち、ユーザが操作していないのに勝手に動作するもの(故障モード1)、高電圧ライン(例えば12Vのライン)とグランド側のリークによるトラッキング現象(絶縁部分の炭化によって電路が形成される現象)に起因した発煙発火(故障モード2)、水没時にユーザが操作していないのに勝手に動作するもの(故障モード3)、水没時にユーザが開動方向に操作しても開動しないもの(故障モード4)が、発生する可能性があった。
このため従来では、端子などの導体表面が露出しないようにスイッチ組立後或いはスイッチ実装後に絶縁材でコーティングするなどの二次加工を実施したり、ハンダボールが発生しないような特別な生産管理を実施するなどしていたが、この二次加工等がコストアップの要因となっていた。なお、コストダウンのためにこの二次加工等を廃止すると、要求性能(上述の故障モードが発生しない信頼性)に対するマージン確保が十分でなくなるという問題があった。
そこで本発明は、隣り合うスイッチ端子間の短絡(リーク含む)による安全上看過できない故障発生を安価に回避できる開閉体制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願第1の発明の開閉体制御装置は、車両における開閉体駆動用のモータの通電ラインを開閉する接点を有し、作動時にそれぞれ前記開閉体を開動又は閉動させる方向に前記モータを作動させる二つのリレーと、車両ユーザの操作により作動するスイッチと、このスイッチの作動状態に応じて前記リレーの何れかを駆動する制御回路とを備えた開閉体制御装置であって、
前記スイッチが、グランドに接続される第1コモン端子(COMA)と、前記開閉体の閉動を指令する操作によって前記第1コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる閉動信号端子(MU)と、前記開閉体の開動を指令する操作によって前記第1コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる開動信号端子(MD)と、前記開閉体の自動全閉動作を指令する操作によって前記第1コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる自動閉動信号端子(AU)と、前記開閉体の自動全開動作を指令する操作によって前記第1コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる自動開動信号端子(AD)とを有し、
前記制御回路が、前記閉動信号端子がグランド電位であると閉動側の前記リレーを駆動し、前記開動信号端子がグランド電位であると開動側の前記リレーを駆動し、前記閉動信号端子と前記自動閉動信号端子がグランド電位になると前記開閉体が全閉状態若しくは異物挟み込み状態であると検出されるまで閉動側の前記リレーを駆動し続け、前記開動信号端子と前記自動開動信号端子がグランド電位になると前記開閉体が全開状態であると検出されるまで開動側の前記リレーを駆動し続ける機能を有し、
前記閉動信号端子(MU)と前記第1コモン端子(COMA)、及び前記開動信号端子(MD)と前記第1コモン端子(COMA)が、隣り合わせにならないように配置されていることを特徴とする。
【0008】
ここで、「隣り合わせにならないように」とは、付着可能性のある異物によって短絡が生じる恐れのある狭い間隔で隣り合わせにならないことを意味する。また「グランド」とは、電源の低電位側を意味し、必ずしもアース(接地)されている必要はない。また「グランド電位」とは、電源の低電位側の電位を意味し、信号としての電圧を判定するしきい値以下のいわゆるローレベルの電位も含む。また同様に、「プラス電位」とは、電源の高電位側の電位を意味し、信号としての電圧を判定するしきい値以上のいわゆるハイレベルの電位も含む。
本発明によれば、開閉体のいわゆるマニュアル動作とオート動作が可能になるとともに、スイッチの各端子や、これに導通する導電体(例えば、基板上の端子接続用のランドなど)のうち、隣り合うものの間に導電性異物が万が一付着した場合でも、前述の各故障モードが発生しない。というのは、上述したように構成された制御装置であると、MUとCOMA、及びMDとCOMAの短絡によって、故障モード1が発生する可能性があるのみである。このため、このような端子の組み合わせで隣り合わないように配置されていれば、既述した故障モードの発生を十分な信頼性で回避できる。
【0009】
なお、本発明の好ましい態様としては、前記スイッチが、閉動側の前記リレーの通電ライン上に接続される第2コモン端子(COMS)及び常閉端子(NC)と、閉動側の前記リレーの通電ラインにおける前記第2コモン端子とは反対側に接続される常開端子(NO)とをさらに有し、前記開閉体の開動を指令する操作によって、前記第2コモン端子が前記常閉端子に導通して閉動側の前記リレーの通電ラインが形成された通電可能状態から、前記第2コモン端子が前記常開端子に導通して閉動側の前記リレーの駆動コイルの高電位側と低電位側が短絡した閉動側の前記リレーの通電不能状態に切り替わる構成とされ、
前記閉動信号端子(MU)と前記第1コモン端子(COMA)、及び前記開動信号端子(MD)と前記第1コモン端子(COMA)に加えて、前記常閉端子(NC)と前記第1コモン端子(COMA)、前記常閉端子(NC)と前記常開端子、前記常閉端子(NC)と前記第2コモン端子(COMS)、前記常開端子(NO)と前記第1コモン端子(COMA)、前記常開端子(NO)と前記第2コモン端子(COMS)、及び前記第1コモン端子(COMA)と前記第2コモン端子(COMS)が、隣り合わせにならないように配置されている態様が好ましい。
【0010】
このような態様であると、開閉体の開動を指令する操作によって、閉動側のリレーの駆動コイルの高電位側と低電位側が短絡した通電不能状態(閉動側のリレーを駆動できない状態)となり、確実に開動側のリレーのみが駆動されるので、水没時でも開閉体を開動させる操作が信頼性高く行える。即ち、水没時のリーク電流或いは誤動作防止のための制御機能によってリレーの両方が駆動されてしまうことに起因して、前述の故障モード4が発生することが回避できる。
しかもこの場合、上述したようにスイッチの端子配置が行われることによって、隣り合うものの間に導電性異物が万が一付着した場合でも、既述した各故障モードが発生しない。というのは、上述したように構成された制御装置であると、何れかの故障モードが発生する可能性のある端子の組み合わせは、図6(a)のようになる。なお、図6における数字は、発生可能性のある故障モードの種類に対応している。したがって、このような隣り合う組み合わせのない上述したような配置とすれば、たとえ隣り合う端子間の短絡が発生した場合でも、既述した全ての故障モード1〜4を回避できる。
なお、上述した端子配置の具体例としては、COMS、MD、NO、AD、COMA、AU、NC、MUの順番、又はこれと逆の順番で配置する態様が好ましい。
【0011】
次に、本願第2の発明の開閉体制御装置は、車両における開閉体駆動用のモータの通電ラインを開閉する接点を有し、作動時にそれぞれ前記開閉体を開動又は閉動させる方向に前記モータを作動させる二つのリレーと、車両ユーザの操作により作動するスイッチと、このスイッチの作動状態に応じて前記リレーの何れかを駆動する制御回路とを備えた開閉体制御装置であって、
前記スイッチが、グランドに接続されるグランド側コモン端子(COMA)と、電源ラインの高電位側に接続される電源側コモン端子(COMB)と、前記開閉体の閉動を指令する操作によって前記電源側コモン端子に導通してグランド電位からプラス電位となる閉動信号端子(MU)と、前記開閉体の開動を指令する操作によって前記電源側コモン端子に導通してグランド電位からプラス電位となる開動信号端子(MD)と、前記開閉体の自動全閉動作を指令する操作によって前記グランド側コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる自動閉動信号端子(AU)と、前記開閉体の自動全開動作を指令する操作によって前記グランド側コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる自動開動信号端子(AD)とを有し、
前記制御回路が、前記閉動信号端子がプラス電位であると閉動側の前記リレーを駆動し、前記開動信号端子がプラス電位であると開動側の前記リレーを駆動し、前記閉動信号端子がプラス電位となりかつ前記自動閉動信号端子がグランド電位になると前記開閉体が全閉状態若しくは異物挟み込み状態であると検出されるまで閉動側の前記リレーを駆動し続け、前記開動信号端子がプラス電位となりかつ前記自動開動信号端子がグランド電位になると前記開閉体が全開状態であると検出されるまで開動側の前記リレーを駆動し続ける機能を有し、
前記閉動信号端子(MU)と前記電源側コモン端子(COMB)、閉動信号端子(MU)と自動閉動信号端子(AU)、閉動信号端子(MU)と自動開動信号端子(AD)、前記開動信号端子(MD)と電源側コモン端子(COMB)、前記開動信号端子(MD)と自動閉動信号端子(AU)、前記開動信号端子(MD)と自動開動信号端子(AD)、及び前記電源側コモン端子(COMB)とグランド側コモン端子(COMA)が、隣り合わせにならないように配置されていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、開閉体のいわゆるマニュアル動作とオート動作が可能になるとともに、スイッチの各端子や、これに導通する導電体のうち、隣り合うものの間に導電性異物が万が一付着した場合でも、前述の各故障モードが発生しない。というのは、上述したように構成された制御装置であると、何れかの故障モードが発生する可能性のある端子の組み合わせは、図6(b)のようになる。したがって、このような隣り合う組み合わせのない上述した配置とすれば、たとえ隣り合う端子間の短絡が発生した場合でも、既述した全ての故障モード1〜4を回避できる。
なお、上述した端子配置の具体例としては、COMA、MD、AD、COMB、AU、MUの順番、又はこれと逆の順番で配置されるとともに、MDとAD、及びAUとMUの間隔が、異物による短絡(前述の故障モード発生の原因となるような絶縁性の低下)が発生しない間隔に設定されている態様が好ましい。なお、端子の配置順はこれに限定されず、例えば、COMA、MU、AU、COMB、AD、MDの順番、又はこれと逆の順番でもよい。またここで、「異物による短絡が発生しない間隔」とは、具体的には1.5mm以上の間隔であり、例えば、2.6mm程度のピッチで端子を配列した場合、接続用のランド間隔は0.6mm程度となるため、端子一つ分だけ間引いた間隔を確保するか、故障モードが発生する可能性のある端子が隣り合っていなければよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1形態例)
まず、第1形態例を説明する。図1は、本例のパワーウインドウ制御装置の主な回路構成(オート動作機能のある運転席ウインドウ等の制御に関連する要部)を示す図であり、図2は、同装置におけるスイッチの外観図((a)は正面図、(b)は背面図、(c)は側面図)である。また図3は、同スイッチの構造や機能を説明する図((a)は縦断面図、(b)は水平断面図、(c)は内部回路図)である。
【0014】
本例の制御装置は、オート動作機能のある車両のウインドウ(例えば運転席ウインドウ)に対して設けられるもので、ウインドウ駆動用のモータ(図示省略)に対して、前述したように接続される二つのリレー(リレーコイル1,2を除き図示省略)を有しているとともに、図1に示すように、ウインドウ操作部の操作に応じて内部の接点がオンするスイッチ10と、このスイッチ10の端子電圧(操作信号)に応じて前記リレーコイル1,2(駆動コイル)を駆動制御する制御回路20とを備えている。なお、図1において符号3で示すものは車両のバッテリであり、符号4はフューズである。また図1は、回路構成の概略を示すものであり、例えば制御回路20内でバッテリ3の出力電圧(例えば12V)を変換して所定の電源電圧(例えば5V)を生成する電源回路、例えば運転席から他席(助手席や後部座席)のウインドウを操作するスイッチなどは省略している。
【0015】
スイッチ10は、後述するように非常に小型なスイッチモジュールであり、内部に複数の接点(狭義のスイッチ)を備える。この場合、いわゆるa接点(常開接点)である四つの接点11,12,13、14と、c接点(常開接点及び常閉接点)である一つの接点15を備える。このスイッチ10は、外部接続端子として、接点11〜14の一方の端子を共通化してなる第1コモン端子(COMA)と、接点11の他方の端子(出力端子)である自動閉動信号端子(AU)と、接点12の他方の端子である自動開動信号端子(AD)と、接点13の他方の端子である閉動信号端子(MU)と、接点14の他方の端子である開動信号端子(MD)と、接点15のコモン端子である第2コモン端子(COMS)と、接点15の常閉端子(NC)と、接点15の常開端子(NO)とを有する。
そして、運転席等に設けられた操作部(運転席ウインドウ用の例えば操作ノブ)がウインドウの開動を指令する方向に所定量操作されると、接点14と接点15が同期してオンとなり、次いで前記操作部が前記所定量を超えてさらに開動方向に操作されると、接点12もオンする。また、運転席に設けられた操作部がウインドウの閉動を指令する方向に所定量操作されると、接点13がオンとなり、次いで前記操作部が前記所定量を超えてさらに閉動方向に操作されると、接点11もオンする構成となっている。
【0016】
また制御回路20は、例えばハイブリッドIC(HIC)として構成されたもので、開動側のリレーコイル1のグランド側通電ライン上に接続されたトランジスタ21、閉動側のリレーコイル2のグランド側通電ライン上に接続されたトランジスタ22、及びマイコンを構成する処理回路23などを備える。
処理回路23は、入力端子N1がグランド電位であると開動側のリレーコイル1を駆動し、入力端子N2がグランド電位であると閉動側のリレーコイル2を駆動する。また、入力端子N1及び入力端子N3がグランド電位になると、その後この電圧変化がもとに戻っても、運転席ウインドウが全開状態であると検出されるまで開動側のリレーコイル1を駆動し続け、入力端子N2及び入力端子N3がグランド電位になると、その後この電圧変化がもとに戻っても、ウインドウが全閉状態若しくは異物挟み込み状態であると検出されるまで閉動側のリレーコイル2を駆動し続ける制御機能(即ち、オート動作の制御機能)を有する。
【0017】
ここで、COMAはグランドに接続されている。またMDとMUは、この場合制御回路20内で抵抗を介して電源電圧(例えば5V)が印加され、処理回路23の入力端子N1,N2にそれぞれ別個に接続されている。また、AUとADは、この場合制御回路20内で相互に接続され、電源電圧(例えば5V)が印加されるとともに、処理回路23の入力端子N3に接続されている。また、COMS及びNCは、閉動側のリレーコイル2の高電位側通電ライン上に接続されている。また、NOは、閉動側のリレーコイル2のグランド側通電ラインに接続されており、接点15が作動してこのNOがオンすると、COMSとNOを介してリレーコイル2の両端子が短絡した状態(リレーコイル2の通電不能状態)となる。
【0018】
このような回路構成において、前記操作部が開動方向に操作されて接点14がオンすると、MDがCOMAに導通し、MDの電圧(端子N1の電圧)がプラス電位からグランド電位となり、これを処理回路23が読み取って操作判定し、その結果処理回路23が開動側のトランジスタ21のみをオンさせてリレーコイル1に通電し、モータが開動方向に動作(マニュアル動作)する。この際、接点15も同時にオンして、リレーコイル2の両端子が短絡した通電不能状態となっているので、水没等によって電流のリークが発生している場合でも、確実にリレーコイル1のみを駆動してウインドウを開動させることができる。また、水没を検出して強制的にリレーを両方とも駆動して水没時にモータが勝手に作動する故障を防止する制御機能が設けられている場合でも、操作部を開動方向に操作すれば上記接点15の作用により確実にウインドウの開動が実現される。ちなみに、このような短絡動作を行わない単純な構成であると、例えばリレーコイル2のグランド側端子からグランドラインへのリークが発生した場合、操作部を開動方向に操作してもリレーコイル1,2の両方が駆動された状態(二つのリレーが何れも動作してモータの両端子が高電位電源ラインに接続された状態)となって、モータが何れの方向にも動作しない故障(前述の故障モード4)となる恐れがある。次に、前記操作部が開動方向にさらに操作されて接点14と接点12がオンすると、ADもCOMAに導通し、ADの電圧(端子N3の電圧)もグランド電位となり、これを処理回路23が読み取って操作判定し、その結果処理回路23が開動側のトランジスタ21を全開となるまでオンに保持し、モータが全開位置まで動作(オート動作)する。
【0019】
一方、前記操作部が閉動方向に操作されて接点13がオンすると、MUがCOMAに導通し、MUの電圧(端子N2の電圧)がグランド電位となり、これを処理回路23が読み取って閉動側のトランジスタ22のみをオンさせてリレーコイル2に通電し、モータが閉動方向に動作(マニュアル動作)する。この際、接点15はオフしており、リレーコイル2の両端子が短絡していない通電可能状態となっているので、リレーコイル2のみを駆動してウインドウを閉動させることができる。
また、前記操作部が閉動方向にさらに操作されて接点13と接点11がオンすると、AUもCOMAに導通し、AUの電圧(端子N3の電圧)もグランド電位となり、これを処理回路23が読み取って閉動側のトランジスタ22を全閉状態若しくは異物挟み込み状態となるまでオンに保持し、モータが全閉状態若しくは異物挟み込み状態まで動作(オート動作)する。
【0020】
次に、図2及び図3によりスイッチ10の構造を説明する。
スイッチ10は、横方向長さが2cm程度の非常に小型なものであり、図3(a)に示すように、接点11〜14の固定側とそれらの端子(COMA、AU、AD、MU,MD)を構成する導電部材31がインサート成形された合成樹脂製の上ケース32と、接点15の固定側とその端子(COMS、NC、NO)を構成する導電部材33がインサート成形された合成樹脂製の下ケース34と、これらケース内に移動自在に収納される合成樹脂製のスライダ35と、このスライダ35の上面側に取り付けられて接点11〜14の可動側を構成する導電部材36と、スライダ35の下面側に取り付けられて接点15の可動側を構成する導電部材37とよりなる。なお、図3(a)等において符号34aで示すものは、下ケース4の下面(実装面)に形成された突起(基板実装時の位置決め用)である。
ここで、スライダ35には、ケース正面外方に突出する押圧部35aが形成され(図2(c)等参照)、運転席に設けられた運転席ウインドウ用の操作部を操作すると、この押圧部35aが押されてスライダ35が図3(a)において左右に移動するようになっている。
【0021】
また、各導電部材31,33からは、端子(COMA、AU、AD、MU,MD)或いは端子(COMS、NC、NO)としての細い帯状(幅寸法が0.8mm)の接続端部が、図2に示すように各ケースの背面側から下方に向かって伸びており、下ケース34の下面よりも下方に突出した状態(基板のスルーホールに対して挿入可能な状態)となっていて、僅かな隙間(1.8mm)で一列に並んでいる。なお、このように一列に並んでいると、基板への実装が容易になるとともに、基板上の導体パターン等も整理簡素化されて基板の小型化が可能となる。
【0022】
なお、各導電部材31,33は、各端子毎に分離されており、スライダ35とともに移動する導電部材36,37への接触状態が切り替わることにより、前述したような接点11〜14或いは接点15の機能を実現する構成となっている。例えば、下側の導電部材33は、図3(b)に示すように三つの導電体33a、33b、33cに分かれており、このうち導電体33aがCOMSと一体であり、導電体33bがNOと一体であり、導電体33cがNCと一体になっている。そして、操作部が操作されていない中立状態では、或いはスライダ35及び導電部材37が図3(a)において右側に移動する閉動方向への操作状態では、導電部材37が導電体33aと導電体33cのみに接触してCOMSとNCを導通状態とする。一方、スライダ35及び導電部材37が図3(a)において左側に移動する開動方向への操作状態では、導電部材37が導電体33aと導電体33bのみに接触してCOMSとNOを導通状態とする構成になっている。
【0023】
そして、スイッチ10の各端子の配置は、MUとCOMA、MDとCOMA、NCとCOMA、NCとNO、NCとCOMS、NOとCOMA、NOとCOMS、及びCOMAとCOMSが、それぞれ隣り合わせにならないように設定されている。
この場合具体的には、図2(a)等に示すように、一定のピッチ(2.6mm)で、COMS、MD、NO、AD、COMA、AU、NC、MUの順番、又はこれと逆の順番で配置されている。
【0024】
このため、スイッチ10の各端子や、これに導通する導電体(例えば、基板上の端子接続用のランドなど)のうち、隣り合うものの間に導電性異物が万が一付着した場合でも、既述した各故障モード1〜4が発生しない。というのは、前述したように、上述した構成の制御装置であると、何れかの故障モードが発生する可能性のある端子の組み合わせは、図6(a)のようになる。したがって、このような隣り合う組み合わせのない上述の配置とすれば、たとえ隣り合う端子間の短絡が発生した場合でも、既述した全ての故障モード1〜4を回避できる。これにより、前述した二次加工等が不要になりコスト低減が可能となる。
【0025】
(第2形態例)
次に、第2形態例を説明する。図4は、本例のパワーウインドウ制御装置の主な回路構成(オート動作機能のある運転席ウインドウ等の制御に関連する要部)を示す図であり、図5は、同装置におけるスイッチの構造や機能を説明する図((a)は縦断面図、(b)は内部回路図)である。なお、第1形態例(図1等)と同様の要素には同符号を使用して重複する説明を省略する。
本例の制御装置は、図4に示すように、リレーコイル短絡用の接点を持たず(即ち水没対応仕様でなく)、マニュアル動作用の接点のコモンに高電圧(バッテリ3の出力電圧)が印加されるタイプのスイッチ40を備えるものである。
【0026】
この場合のスイッチ40は、常開接点である四つの接点41〜44を備え、外部接続端子として、接点41,42の一方の端子が共通化されてグランドに接続されたグランド側コモン端子(COMA)と、接点43,43の一方の端子が共通化されて高電位電源ライン(バッテリ3の正極側)に接続された電源側コモン端子(COMB)と、接点41の他方の端子(出力端子)である自動閉動信号端子(AU)と、接点42の他方の端子である自動開動信号端子(AD)と、接点43の他方の端子である閉動信号端子(MU)と、接点44の他方の端子である開動信号端子(MD)とを有する。
また、本例の制御回路20aは、MU又はMDとグランド間にそれぞれ接続されたトランジスタ24,25を有し、接点43又は44がオンするとトランジスタ24又は25がそれぞれオンして、処理回路23の入力端子N1又はN2の電圧がプラス電位からグランド電位に切り替わる構成となっている。なお、本例でのAUとADは、第1形態例(図1)と同様に、制御回路20内で相互に接続され、電源電圧(例えば5V)が印加されるとともに、処理回路23の入力端子N3に接続されている。
【0027】
このような回路構成において、前記操作部が開動方向に操作されて接点44がオンすると、MDがCOMBに導通し、入力端子N1の電圧がグランド電位となり、これを処理回路23が読み取って開動側のトランジスタ21のみをオンさせるので、モータが開動方向に動作(マニュアル動作)する。次いで、前記操作部が開動方向にさらに操作されて接点44と接点42がオンすると、ADがCOMAに導通し、入力端子N3もグランド電位となり、これを処理回路23が読み取ってトランジスタ21を全開となるまでオンに保持するので、モータが全開位置まで動作(オート動作)する。閉動方向の動作も同様である。
【0028】
次に、図5によりスイッチ40の構造を説明する。
スイッチ40も、第1形態例のスイッチ10と同様の基本構造であり、図5(a)に示すように、接点43,44の固定側とそれらの端子(COMB、MU、MD)を構成する導電部材51がインサート成形された合成樹脂製の上ケース52と、接点41,42の固定側とその端子(COMA、AU、AD)を構成する導電部材53がインサート成形された合成樹脂製の下ケース54と、これらケース内に移動自在に収納される合成樹脂製のスライダ55(押圧部は図示省略)と、このスライダ55の上面側に取り付けられて接点43,44の可動側を構成する導電部材56と、スライダ55の下面側に取り付けられて接点41,42の可動側を構成する導電部材57とよりなる。なお符号54aは、下ケース54に形成された位置決め用突起である。
また、各導電部材51,53からは、端子(COMB、MU、MD)或いは端子(COMA、AU、AD)としての細い帯状の接続端部が、やはり各ケースの背面側から下方に向かって伸びており、下ケース54の下面よりも下方に突出した状態となっていて、一列に並んでいる。
【0029】
そして、スイッチ40の各端子の配置は、MUとCOMB、MUとAU、MUとAD、MDとCOMB、MDとAU、MDとAD、及びCOMBとCOMAが、異物による故障が発生する恐れのある間隔で隣り合わせにならないように設定されている。
この場合具体的には、図5(a)に示すように、COMA、MD、AD、COMB、AU、MUの順番、又はこれと逆の順番で配置されるとともに、MDとAD、及びAUとMUは、一つおきのピッチで配置されていて、その間隔が異物による故障が発生しない十分な寸法(端子間隔;4.4mm、ランド間隔;3.2mm)となっている。
【0030】
このため、スイッチ40の各端子や、これに導通する導電体のうち、隣り合うものの間に導電性異物が万が一付着した場合でも、既述した各故障モードが発生しない。というのは、上述したように構成された制御装置であると、何れかの故障モードが発生する可能性のある端子の組み合わせは、図6(b)のようになる。したがって、このような隣り合う組み合わせが狭い間隔で行われていない本装置であれば、全ての故障モードを回避できる。
【0031】
(他の形態例)
なお、本発明は以上説明した形態例に限定されず、各種の態様が有り得る。
例えば、上記第1形態例において、リレーコイル短絡用の接点15を削除した構成としてもよい。また、上記第2形態例において、第1形態例と同様のリレーコイル短絡用の接点を設けてもよい。
また、上記第1形態例でのリレーコイル短絡用の接点は、リレーコイルの両端をいずれもグランド側電位とする構成であるが、リレーの両端をいずれも電源側電位とするものでもよい。
また既述したように、上記第2形態例において、端子の配置順を、COMA、MU、AU、COMB、AD、MDの順番、又はこれと逆の順番としてもよい。
また、上記二つの形態例では、リレーコイルのグランド側にトランジスタを設けて駆動するローサイド駆動タイプであるが、これとは逆の位置にトランジスタを設けるハイサイド駆動タイプでもよい。
また本発明は、オート動作機能が通常設けられる運転席ウインドウの制御部に適用してもよいし、運転席以外のウインドウや車両の他の開閉体(例えば、サンルーフ)の制御部に適用してもよい。
また、本発明におけるスイッチの各端子の配列形状は、必ずしも一直線状に配列されている必要はない。例えば、千鳥状に配置されていてもよい。また、二列に配置されて、いわゆるDUAL IN LINE PACKAGEを構成していてもよい。
【0032】
【発明の効果】
本願の開閉体制御装置によれば、スイッチの各端子や、これに導通する導電体のうち、隣り合うものの間に導電性異物が万が一付着した場合でも、既述した各故障モードが発生しない。これにより、前述した二次加工等が不要になりコスト低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態例である制御装置の要部構成を示す回路図である。
【図2】同装置の外観を示す図である。
【図3】同装置の構造や機能を示す図である。
【図4】本発明の第2形態例である制御装置の要部構成を示す回路図である。
【図5】同装置の構造や機能を示す図である。
【図6】故障発生の恐れのある端子の隣り合う組み合わせを示す図である。
【符号の説明】
1,2 リレーコイル(駆動コイル)
10,40 スイッチ(操作用スイッチ)
20,20a 制御回路
COMA 第1コモン端子、グランド側コモン端子
MD 開動信号端子
MU 閉動信号端子
AD 自動開動信号端子
AU 自動閉動信号端子
COMS 第2コモン端子
NC 常閉端子
NO 常開端子
COMB 電源側コモン端子
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のパワーウインドウ開閉用などのモータを制御する開閉体制御装置に係り、隣り合うスイッチ端子間の短絡(リーク含む)による安全上看過できない故障発生を安価に回避できる開閉体制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両のパワーウインドウなどの開閉体の制御(少なくとも運転席ウインドウの制御)においては、ウインドウのオート動作(ユーザが操作を止めても全閉位置或いは全開位置までウインドウが自動的に動く動作)や挟み込み検出時の自動反転動作等を実現する電子制御が主流になっており、駆動原であるモータに適宜電源供給してその動作を制御する開閉体制御装置としては、リレーによる駆動方式が一般的になっている。
即ち、この種の開閉体制御装置は、モータに電源供給してモータをそれぞれ開動方向(ウインドウを開ける方向)又は閉動方向(ウインドウを閉じる方向)に駆動するための二つの小型のリレー(いわゆる1c接点を有するもの)と、ユーザの操作に応じたモータの動作(開閉体の動作)を指令する操作信号(端子電圧)を生成するための小型のスイッチと、このスイッチの作動状態(内部の接点の動作による各端子の電圧変化)に応じて前記リレーの何れかを駆動する制御回路とを備える。そして、これらの要素が例えば一つの基板上に高密度に搭載された状態で、例えば車両ドアの内部(ウインドウ操作部の裏側)などの僅かな空きスペースに設置される。
【0003】
ここで、1c接点を有するリレーは、それぞれ励磁用のコイルと、コモン端子(以下、C端子という。),ノーマルオープン(常開)端子(以下、N.O端子という。)及びノーマルクローズド(常閉)端子(以下、N.C端子という。)を有する接点部とよりなり、コイルの通電が行われていない非作動状態ではC端子とN.C端子が接続された状態となり、コイルの通電が行われた作動状態ではC端子とN.O端子が接続された状態となる。そして通常、これらリレーのN.O端子は、電源ラインの高電位側(例えば12V程度のバッテリ出力電圧が印加される部分)に接続され、N.C端子は、グランド側(電源の低電位側であり、通常アースに接続される)に接続されている。また、開動側のリレーのC端子は、モータのモータコイルの両端子のうち、高電位電源側に接続されたときにモータが開動方向に回転する側の端子に接続されている。一方、閉動側のリレーのC端子は、モータのモータコイルの両端子のうち、高電位電源側に接続されたときにモータが閉動方向に回転する側の端子に接続されている。
【0004】
またスイッチは、例えば複数の接点を長さ2cm程度の小さなケースに内蔵し、これら接点の端子の接続端部がケースの実装面側から突出するモジュール、即ち、回路基板に実装可能な小型部品として構成されるのが一般的である。そして、オート動作を行う場合、通常の開動又は閉動(ユーザが操作しているときだけ開閉体が動くいわゆるマニュアル動作)を指令するための二つの常開接点と、開動方向又は閉動方向へのオート動作を指令するための二つの常開接点を有し、例えば車両のドア内面に設けられた操作部(例えば揺動するノブ)の動作に応じてこれら接点がオンするものである。例えば、前記操作部がウインドウの閉動を指令する方向に所定量操作されると、閉動を指令するための常開接点がオンし、さらにこの所定量を越えて前記操作部が同方向に操作されると、さらに閉動方向へのオート動作を指令する常開接点もオンする。そして、このように接点がオンすると、この接点の一方の端子(出力端子)が他方の端子(コモン端子)に接続され、例えば出力端子の電圧が高電位(電源電位)から低電位(グランド側電位)に変化して、制御回路で読み取られる仕組となっている。
【0005】
そして制御回路では、上記端子電圧の変化を内蔵されたマイクロコンピュータ(以下、マイコンという。)で読み込み、スイッチのどの接点がオンしたか(即ち、どのような操作指令が入力されたか)の判定(以下、操作判定という。)を行い、この判定結果に応じて上記マイコンの制御で前記リレーに通電してモータを作動させる。例えば、通常の閉動を指令する常開接点がオンしていると判定すると、閉動側のリレーのみに通電してモータの一方の端子を電源ラインに接続して、常開接点がオンしているときだけモータを閉動方向に作動させるマニュアル動作を実現する。また、さらに閉動方向へのオート動作を指令する常開接点がオンしたと判定すると、その後この操作判定がなされなくても、全閉状態若しくは異物挟み込み状態になったと判定されるまで閉動側のリレーの駆動を継続しモータを閉動方向に作動させ続ける(つまり、閉動方向のオート動作を実行する)。なお、全閉又は全開若しくは異物挟み込み状態の判定は、ウインドウガラスの動作位置を検出するモータに内蔵されたホールセンサの出力や、モータの電流値の検出に基づいて行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような開閉体制御装置では、スイッチから制御回路に入力される信号の電流が10〜100mA程度と微小であるとともに、スイッチの各端子間の間隔が2mm程度であり、この端子を基板に接続するためのランド間隔が0.6mm程度であって非常に狭いため、スイッチの各端子や、これに導通する導電体(例えば、基板上の前記ランドなど)のうち、隣り合うものの間に導電性異物(いわゆるハンダボールや水分を持つホコリ、結露による水滴など)が万が一付着した場合、異物による微小な短絡電流によって、以下のような安全上看過できない故障が発生する恐れがあった。
即ち、ユーザが操作していないのに勝手に動作するもの(故障モード1)、高電圧ライン(例えば12Vのライン)とグランド側のリークによるトラッキング現象(絶縁部分の炭化によって電路が形成される現象)に起因した発煙発火(故障モード2)、水没時にユーザが操作していないのに勝手に動作するもの(故障モード3)、水没時にユーザが開動方向に操作しても開動しないもの(故障モード4)が、発生する可能性があった。
このため従来では、端子などの導体表面が露出しないようにスイッチ組立後或いはスイッチ実装後に絶縁材でコーティングするなどの二次加工を実施したり、ハンダボールが発生しないような特別な生産管理を実施するなどしていたが、この二次加工等がコストアップの要因となっていた。なお、コストダウンのためにこの二次加工等を廃止すると、要求性能(上述の故障モードが発生しない信頼性)に対するマージン確保が十分でなくなるという問題があった。
そこで本発明は、隣り合うスイッチ端子間の短絡(リーク含む)による安全上看過できない故障発生を安価に回避できる開閉体制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願第1の発明の開閉体制御装置は、車両における開閉体駆動用のモータの通電ラインを開閉する接点を有し、作動時にそれぞれ前記開閉体を開動又は閉動させる方向に前記モータを作動させる二つのリレーと、車両ユーザの操作により作動するスイッチと、このスイッチの作動状態に応じて前記リレーの何れかを駆動する制御回路とを備えた開閉体制御装置であって、
前記スイッチが、グランドに接続される第1コモン端子(COMA)と、前記開閉体の閉動を指令する操作によって前記第1コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる閉動信号端子(MU)と、前記開閉体の開動を指令する操作によって前記第1コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる開動信号端子(MD)と、前記開閉体の自動全閉動作を指令する操作によって前記第1コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる自動閉動信号端子(AU)と、前記開閉体の自動全開動作を指令する操作によって前記第1コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる自動開動信号端子(AD)とを有し、
前記制御回路が、前記閉動信号端子がグランド電位であると閉動側の前記リレーを駆動し、前記開動信号端子がグランド電位であると開動側の前記リレーを駆動し、前記閉動信号端子と前記自動閉動信号端子がグランド電位になると前記開閉体が全閉状態若しくは異物挟み込み状態であると検出されるまで閉動側の前記リレーを駆動し続け、前記開動信号端子と前記自動開動信号端子がグランド電位になると前記開閉体が全開状態であると検出されるまで開動側の前記リレーを駆動し続ける機能を有し、
前記閉動信号端子(MU)と前記第1コモン端子(COMA)、及び前記開動信号端子(MD)と前記第1コモン端子(COMA)が、隣り合わせにならないように配置されていることを特徴とする。
【0008】
ここで、「隣り合わせにならないように」とは、付着可能性のある異物によって短絡が生じる恐れのある狭い間隔で隣り合わせにならないことを意味する。また「グランド」とは、電源の低電位側を意味し、必ずしもアース(接地)されている必要はない。また「グランド電位」とは、電源の低電位側の電位を意味し、信号としての電圧を判定するしきい値以下のいわゆるローレベルの電位も含む。また同様に、「プラス電位」とは、電源の高電位側の電位を意味し、信号としての電圧を判定するしきい値以上のいわゆるハイレベルの電位も含む。
本発明によれば、開閉体のいわゆるマニュアル動作とオート動作が可能になるとともに、スイッチの各端子や、これに導通する導電体(例えば、基板上の端子接続用のランドなど)のうち、隣り合うものの間に導電性異物が万が一付着した場合でも、前述の各故障モードが発生しない。というのは、上述したように構成された制御装置であると、MUとCOMA、及びMDとCOMAの短絡によって、故障モード1が発生する可能性があるのみである。このため、このような端子の組み合わせで隣り合わないように配置されていれば、既述した故障モードの発生を十分な信頼性で回避できる。
【0009】
なお、本発明の好ましい態様としては、前記スイッチが、閉動側の前記リレーの通電ライン上に接続される第2コモン端子(COMS)及び常閉端子(NC)と、閉動側の前記リレーの通電ラインにおける前記第2コモン端子とは反対側に接続される常開端子(NO)とをさらに有し、前記開閉体の開動を指令する操作によって、前記第2コモン端子が前記常閉端子に導通して閉動側の前記リレーの通電ラインが形成された通電可能状態から、前記第2コモン端子が前記常開端子に導通して閉動側の前記リレーの駆動コイルの高電位側と低電位側が短絡した閉動側の前記リレーの通電不能状態に切り替わる構成とされ、
前記閉動信号端子(MU)と前記第1コモン端子(COMA)、及び前記開動信号端子(MD)と前記第1コモン端子(COMA)に加えて、前記常閉端子(NC)と前記第1コモン端子(COMA)、前記常閉端子(NC)と前記常開端子、前記常閉端子(NC)と前記第2コモン端子(COMS)、前記常開端子(NO)と前記第1コモン端子(COMA)、前記常開端子(NO)と前記第2コモン端子(COMS)、及び前記第1コモン端子(COMA)と前記第2コモン端子(COMS)が、隣り合わせにならないように配置されている態様が好ましい。
【0010】
このような態様であると、開閉体の開動を指令する操作によって、閉動側のリレーの駆動コイルの高電位側と低電位側が短絡した通電不能状態(閉動側のリレーを駆動できない状態)となり、確実に開動側のリレーのみが駆動されるので、水没時でも開閉体を開動させる操作が信頼性高く行える。即ち、水没時のリーク電流或いは誤動作防止のための制御機能によってリレーの両方が駆動されてしまうことに起因して、前述の故障モード4が発生することが回避できる。
しかもこの場合、上述したようにスイッチの端子配置が行われることによって、隣り合うものの間に導電性異物が万が一付着した場合でも、既述した各故障モードが発生しない。というのは、上述したように構成された制御装置であると、何れかの故障モードが発生する可能性のある端子の組み合わせは、図6(a)のようになる。なお、図6における数字は、発生可能性のある故障モードの種類に対応している。したがって、このような隣り合う組み合わせのない上述したような配置とすれば、たとえ隣り合う端子間の短絡が発生した場合でも、既述した全ての故障モード1〜4を回避できる。
なお、上述した端子配置の具体例としては、COMS、MD、NO、AD、COMA、AU、NC、MUの順番、又はこれと逆の順番で配置する態様が好ましい。
【0011】
次に、本願第2の発明の開閉体制御装置は、車両における開閉体駆動用のモータの通電ラインを開閉する接点を有し、作動時にそれぞれ前記開閉体を開動又は閉動させる方向に前記モータを作動させる二つのリレーと、車両ユーザの操作により作動するスイッチと、このスイッチの作動状態に応じて前記リレーの何れかを駆動する制御回路とを備えた開閉体制御装置であって、
前記スイッチが、グランドに接続されるグランド側コモン端子(COMA)と、電源ラインの高電位側に接続される電源側コモン端子(COMB)と、前記開閉体の閉動を指令する操作によって前記電源側コモン端子に導通してグランド電位からプラス電位となる閉動信号端子(MU)と、前記開閉体の開動を指令する操作によって前記電源側コモン端子に導通してグランド電位からプラス電位となる開動信号端子(MD)と、前記開閉体の自動全閉動作を指令する操作によって前記グランド側コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる自動閉動信号端子(AU)と、前記開閉体の自動全開動作を指令する操作によって前記グランド側コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる自動開動信号端子(AD)とを有し、
前記制御回路が、前記閉動信号端子がプラス電位であると閉動側の前記リレーを駆動し、前記開動信号端子がプラス電位であると開動側の前記リレーを駆動し、前記閉動信号端子がプラス電位となりかつ前記自動閉動信号端子がグランド電位になると前記開閉体が全閉状態若しくは異物挟み込み状態であると検出されるまで閉動側の前記リレーを駆動し続け、前記開動信号端子がプラス電位となりかつ前記自動開動信号端子がグランド電位になると前記開閉体が全開状態であると検出されるまで開動側の前記リレーを駆動し続ける機能を有し、
前記閉動信号端子(MU)と前記電源側コモン端子(COMB)、閉動信号端子(MU)と自動閉動信号端子(AU)、閉動信号端子(MU)と自動開動信号端子(AD)、前記開動信号端子(MD)と電源側コモン端子(COMB)、前記開動信号端子(MD)と自動閉動信号端子(AU)、前記開動信号端子(MD)と自動開動信号端子(AD)、及び前記電源側コモン端子(COMB)とグランド側コモン端子(COMA)が、隣り合わせにならないように配置されていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、開閉体のいわゆるマニュアル動作とオート動作が可能になるとともに、スイッチの各端子や、これに導通する導電体のうち、隣り合うものの間に導電性異物が万が一付着した場合でも、前述の各故障モードが発生しない。というのは、上述したように構成された制御装置であると、何れかの故障モードが発生する可能性のある端子の組み合わせは、図6(b)のようになる。したがって、このような隣り合う組み合わせのない上述した配置とすれば、たとえ隣り合う端子間の短絡が発生した場合でも、既述した全ての故障モード1〜4を回避できる。
なお、上述した端子配置の具体例としては、COMA、MD、AD、COMB、AU、MUの順番、又はこれと逆の順番で配置されるとともに、MDとAD、及びAUとMUの間隔が、異物による短絡(前述の故障モード発生の原因となるような絶縁性の低下)が発生しない間隔に設定されている態様が好ましい。なお、端子の配置順はこれに限定されず、例えば、COMA、MU、AU、COMB、AD、MDの順番、又はこれと逆の順番でもよい。またここで、「異物による短絡が発生しない間隔」とは、具体的には1.5mm以上の間隔であり、例えば、2.6mm程度のピッチで端子を配列した場合、接続用のランド間隔は0.6mm程度となるため、端子一つ分だけ間引いた間隔を確保するか、故障モードが発生する可能性のある端子が隣り合っていなければよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1形態例)
まず、第1形態例を説明する。図1は、本例のパワーウインドウ制御装置の主な回路構成(オート動作機能のある運転席ウインドウ等の制御に関連する要部)を示す図であり、図2は、同装置におけるスイッチの外観図((a)は正面図、(b)は背面図、(c)は側面図)である。また図3は、同スイッチの構造や機能を説明する図((a)は縦断面図、(b)は水平断面図、(c)は内部回路図)である。
【0014】
本例の制御装置は、オート動作機能のある車両のウインドウ(例えば運転席ウインドウ)に対して設けられるもので、ウインドウ駆動用のモータ(図示省略)に対して、前述したように接続される二つのリレー(リレーコイル1,2を除き図示省略)を有しているとともに、図1に示すように、ウインドウ操作部の操作に応じて内部の接点がオンするスイッチ10と、このスイッチ10の端子電圧(操作信号)に応じて前記リレーコイル1,2(駆動コイル)を駆動制御する制御回路20とを備えている。なお、図1において符号3で示すものは車両のバッテリであり、符号4はフューズである。また図1は、回路構成の概略を示すものであり、例えば制御回路20内でバッテリ3の出力電圧(例えば12V)を変換して所定の電源電圧(例えば5V)を生成する電源回路、例えば運転席から他席(助手席や後部座席)のウインドウを操作するスイッチなどは省略している。
【0015】
スイッチ10は、後述するように非常に小型なスイッチモジュールであり、内部に複数の接点(狭義のスイッチ)を備える。この場合、いわゆるa接点(常開接点)である四つの接点11,12,13、14と、c接点(常開接点及び常閉接点)である一つの接点15を備える。このスイッチ10は、外部接続端子として、接点11〜14の一方の端子を共通化してなる第1コモン端子(COMA)と、接点11の他方の端子(出力端子)である自動閉動信号端子(AU)と、接点12の他方の端子である自動開動信号端子(AD)と、接点13の他方の端子である閉動信号端子(MU)と、接点14の他方の端子である開動信号端子(MD)と、接点15のコモン端子である第2コモン端子(COMS)と、接点15の常閉端子(NC)と、接点15の常開端子(NO)とを有する。
そして、運転席等に設けられた操作部(運転席ウインドウ用の例えば操作ノブ)がウインドウの開動を指令する方向に所定量操作されると、接点14と接点15が同期してオンとなり、次いで前記操作部が前記所定量を超えてさらに開動方向に操作されると、接点12もオンする。また、運転席に設けられた操作部がウインドウの閉動を指令する方向に所定量操作されると、接点13がオンとなり、次いで前記操作部が前記所定量を超えてさらに閉動方向に操作されると、接点11もオンする構成となっている。
【0016】
また制御回路20は、例えばハイブリッドIC(HIC)として構成されたもので、開動側のリレーコイル1のグランド側通電ライン上に接続されたトランジスタ21、閉動側のリレーコイル2のグランド側通電ライン上に接続されたトランジスタ22、及びマイコンを構成する処理回路23などを備える。
処理回路23は、入力端子N1がグランド電位であると開動側のリレーコイル1を駆動し、入力端子N2がグランド電位であると閉動側のリレーコイル2を駆動する。また、入力端子N1及び入力端子N3がグランド電位になると、その後この電圧変化がもとに戻っても、運転席ウインドウが全開状態であると検出されるまで開動側のリレーコイル1を駆動し続け、入力端子N2及び入力端子N3がグランド電位になると、その後この電圧変化がもとに戻っても、ウインドウが全閉状態若しくは異物挟み込み状態であると検出されるまで閉動側のリレーコイル2を駆動し続ける制御機能(即ち、オート動作の制御機能)を有する。
【0017】
ここで、COMAはグランドに接続されている。またMDとMUは、この場合制御回路20内で抵抗を介して電源電圧(例えば5V)が印加され、処理回路23の入力端子N1,N2にそれぞれ別個に接続されている。また、AUとADは、この場合制御回路20内で相互に接続され、電源電圧(例えば5V)が印加されるとともに、処理回路23の入力端子N3に接続されている。また、COMS及びNCは、閉動側のリレーコイル2の高電位側通電ライン上に接続されている。また、NOは、閉動側のリレーコイル2のグランド側通電ラインに接続されており、接点15が作動してこのNOがオンすると、COMSとNOを介してリレーコイル2の両端子が短絡した状態(リレーコイル2の通電不能状態)となる。
【0018】
このような回路構成において、前記操作部が開動方向に操作されて接点14がオンすると、MDがCOMAに導通し、MDの電圧(端子N1の電圧)がプラス電位からグランド電位となり、これを処理回路23が読み取って操作判定し、その結果処理回路23が開動側のトランジスタ21のみをオンさせてリレーコイル1に通電し、モータが開動方向に動作(マニュアル動作)する。この際、接点15も同時にオンして、リレーコイル2の両端子が短絡した通電不能状態となっているので、水没等によって電流のリークが発生している場合でも、確実にリレーコイル1のみを駆動してウインドウを開動させることができる。また、水没を検出して強制的にリレーを両方とも駆動して水没時にモータが勝手に作動する故障を防止する制御機能が設けられている場合でも、操作部を開動方向に操作すれば上記接点15の作用により確実にウインドウの開動が実現される。ちなみに、このような短絡動作を行わない単純な構成であると、例えばリレーコイル2のグランド側端子からグランドラインへのリークが発生した場合、操作部を開動方向に操作してもリレーコイル1,2の両方が駆動された状態(二つのリレーが何れも動作してモータの両端子が高電位電源ラインに接続された状態)となって、モータが何れの方向にも動作しない故障(前述の故障モード4)となる恐れがある。次に、前記操作部が開動方向にさらに操作されて接点14と接点12がオンすると、ADもCOMAに導通し、ADの電圧(端子N3の電圧)もグランド電位となり、これを処理回路23が読み取って操作判定し、その結果処理回路23が開動側のトランジスタ21を全開となるまでオンに保持し、モータが全開位置まで動作(オート動作)する。
【0019】
一方、前記操作部が閉動方向に操作されて接点13がオンすると、MUがCOMAに導通し、MUの電圧(端子N2の電圧)がグランド電位となり、これを処理回路23が読み取って閉動側のトランジスタ22のみをオンさせてリレーコイル2に通電し、モータが閉動方向に動作(マニュアル動作)する。この際、接点15はオフしており、リレーコイル2の両端子が短絡していない通電可能状態となっているので、リレーコイル2のみを駆動してウインドウを閉動させることができる。
また、前記操作部が閉動方向にさらに操作されて接点13と接点11がオンすると、AUもCOMAに導通し、AUの電圧(端子N3の電圧)もグランド電位となり、これを処理回路23が読み取って閉動側のトランジスタ22を全閉状態若しくは異物挟み込み状態となるまでオンに保持し、モータが全閉状態若しくは異物挟み込み状態まで動作(オート動作)する。
【0020】
次に、図2及び図3によりスイッチ10の構造を説明する。
スイッチ10は、横方向長さが2cm程度の非常に小型なものであり、図3(a)に示すように、接点11〜14の固定側とそれらの端子(COMA、AU、AD、MU,MD)を構成する導電部材31がインサート成形された合成樹脂製の上ケース32と、接点15の固定側とその端子(COMS、NC、NO)を構成する導電部材33がインサート成形された合成樹脂製の下ケース34と、これらケース内に移動自在に収納される合成樹脂製のスライダ35と、このスライダ35の上面側に取り付けられて接点11〜14の可動側を構成する導電部材36と、スライダ35の下面側に取り付けられて接点15の可動側を構成する導電部材37とよりなる。なお、図3(a)等において符号34aで示すものは、下ケース4の下面(実装面)に形成された突起(基板実装時の位置決め用)である。
ここで、スライダ35には、ケース正面外方に突出する押圧部35aが形成され(図2(c)等参照)、運転席に設けられた運転席ウインドウ用の操作部を操作すると、この押圧部35aが押されてスライダ35が図3(a)において左右に移動するようになっている。
【0021】
また、各導電部材31,33からは、端子(COMA、AU、AD、MU,MD)或いは端子(COMS、NC、NO)としての細い帯状(幅寸法が0.8mm)の接続端部が、図2に示すように各ケースの背面側から下方に向かって伸びており、下ケース34の下面よりも下方に突出した状態(基板のスルーホールに対して挿入可能な状態)となっていて、僅かな隙間(1.8mm)で一列に並んでいる。なお、このように一列に並んでいると、基板への実装が容易になるとともに、基板上の導体パターン等も整理簡素化されて基板の小型化が可能となる。
【0022】
なお、各導電部材31,33は、各端子毎に分離されており、スライダ35とともに移動する導電部材36,37への接触状態が切り替わることにより、前述したような接点11〜14或いは接点15の機能を実現する構成となっている。例えば、下側の導電部材33は、図3(b)に示すように三つの導電体33a、33b、33cに分かれており、このうち導電体33aがCOMSと一体であり、導電体33bがNOと一体であり、導電体33cがNCと一体になっている。そして、操作部が操作されていない中立状態では、或いはスライダ35及び導電部材37が図3(a)において右側に移動する閉動方向への操作状態では、導電部材37が導電体33aと導電体33cのみに接触してCOMSとNCを導通状態とする。一方、スライダ35及び導電部材37が図3(a)において左側に移動する開動方向への操作状態では、導電部材37が導電体33aと導電体33bのみに接触してCOMSとNOを導通状態とする構成になっている。
【0023】
そして、スイッチ10の各端子の配置は、MUとCOMA、MDとCOMA、NCとCOMA、NCとNO、NCとCOMS、NOとCOMA、NOとCOMS、及びCOMAとCOMSが、それぞれ隣り合わせにならないように設定されている。
この場合具体的には、図2(a)等に示すように、一定のピッチ(2.6mm)で、COMS、MD、NO、AD、COMA、AU、NC、MUの順番、又はこれと逆の順番で配置されている。
【0024】
このため、スイッチ10の各端子や、これに導通する導電体(例えば、基板上の端子接続用のランドなど)のうち、隣り合うものの間に導電性異物が万が一付着した場合でも、既述した各故障モード1〜4が発生しない。というのは、前述したように、上述した構成の制御装置であると、何れかの故障モードが発生する可能性のある端子の組み合わせは、図6(a)のようになる。したがって、このような隣り合う組み合わせのない上述の配置とすれば、たとえ隣り合う端子間の短絡が発生した場合でも、既述した全ての故障モード1〜4を回避できる。これにより、前述した二次加工等が不要になりコスト低減が可能となる。
【0025】
(第2形態例)
次に、第2形態例を説明する。図4は、本例のパワーウインドウ制御装置の主な回路構成(オート動作機能のある運転席ウインドウ等の制御に関連する要部)を示す図であり、図5は、同装置におけるスイッチの構造や機能を説明する図((a)は縦断面図、(b)は内部回路図)である。なお、第1形態例(図1等)と同様の要素には同符号を使用して重複する説明を省略する。
本例の制御装置は、図4に示すように、リレーコイル短絡用の接点を持たず(即ち水没対応仕様でなく)、マニュアル動作用の接点のコモンに高電圧(バッテリ3の出力電圧)が印加されるタイプのスイッチ40を備えるものである。
【0026】
この場合のスイッチ40は、常開接点である四つの接点41〜44を備え、外部接続端子として、接点41,42の一方の端子が共通化されてグランドに接続されたグランド側コモン端子(COMA)と、接点43,43の一方の端子が共通化されて高電位電源ライン(バッテリ3の正極側)に接続された電源側コモン端子(COMB)と、接点41の他方の端子(出力端子)である自動閉動信号端子(AU)と、接点42の他方の端子である自動開動信号端子(AD)と、接点43の他方の端子である閉動信号端子(MU)と、接点44の他方の端子である開動信号端子(MD)とを有する。
また、本例の制御回路20aは、MU又はMDとグランド間にそれぞれ接続されたトランジスタ24,25を有し、接点43又は44がオンするとトランジスタ24又は25がそれぞれオンして、処理回路23の入力端子N1又はN2の電圧がプラス電位からグランド電位に切り替わる構成となっている。なお、本例でのAUとADは、第1形態例(図1)と同様に、制御回路20内で相互に接続され、電源電圧(例えば5V)が印加されるとともに、処理回路23の入力端子N3に接続されている。
【0027】
このような回路構成において、前記操作部が開動方向に操作されて接点44がオンすると、MDがCOMBに導通し、入力端子N1の電圧がグランド電位となり、これを処理回路23が読み取って開動側のトランジスタ21のみをオンさせるので、モータが開動方向に動作(マニュアル動作)する。次いで、前記操作部が開動方向にさらに操作されて接点44と接点42がオンすると、ADがCOMAに導通し、入力端子N3もグランド電位となり、これを処理回路23が読み取ってトランジスタ21を全開となるまでオンに保持するので、モータが全開位置まで動作(オート動作)する。閉動方向の動作も同様である。
【0028】
次に、図5によりスイッチ40の構造を説明する。
スイッチ40も、第1形態例のスイッチ10と同様の基本構造であり、図5(a)に示すように、接点43,44の固定側とそれらの端子(COMB、MU、MD)を構成する導電部材51がインサート成形された合成樹脂製の上ケース52と、接点41,42の固定側とその端子(COMA、AU、AD)を構成する導電部材53がインサート成形された合成樹脂製の下ケース54と、これらケース内に移動自在に収納される合成樹脂製のスライダ55(押圧部は図示省略)と、このスライダ55の上面側に取り付けられて接点43,44の可動側を構成する導電部材56と、スライダ55の下面側に取り付けられて接点41,42の可動側を構成する導電部材57とよりなる。なお符号54aは、下ケース54に形成された位置決め用突起である。
また、各導電部材51,53からは、端子(COMB、MU、MD)或いは端子(COMA、AU、AD)としての細い帯状の接続端部が、やはり各ケースの背面側から下方に向かって伸びており、下ケース54の下面よりも下方に突出した状態となっていて、一列に並んでいる。
【0029】
そして、スイッチ40の各端子の配置は、MUとCOMB、MUとAU、MUとAD、MDとCOMB、MDとAU、MDとAD、及びCOMBとCOMAが、異物による故障が発生する恐れのある間隔で隣り合わせにならないように設定されている。
この場合具体的には、図5(a)に示すように、COMA、MD、AD、COMB、AU、MUの順番、又はこれと逆の順番で配置されるとともに、MDとAD、及びAUとMUは、一つおきのピッチで配置されていて、その間隔が異物による故障が発生しない十分な寸法(端子間隔;4.4mm、ランド間隔;3.2mm)となっている。
【0030】
このため、スイッチ40の各端子や、これに導通する導電体のうち、隣り合うものの間に導電性異物が万が一付着した場合でも、既述した各故障モードが発生しない。というのは、上述したように構成された制御装置であると、何れかの故障モードが発生する可能性のある端子の組み合わせは、図6(b)のようになる。したがって、このような隣り合う組み合わせが狭い間隔で行われていない本装置であれば、全ての故障モードを回避できる。
【0031】
(他の形態例)
なお、本発明は以上説明した形態例に限定されず、各種の態様が有り得る。
例えば、上記第1形態例において、リレーコイル短絡用の接点15を削除した構成としてもよい。また、上記第2形態例において、第1形態例と同様のリレーコイル短絡用の接点を設けてもよい。
また、上記第1形態例でのリレーコイル短絡用の接点は、リレーコイルの両端をいずれもグランド側電位とする構成であるが、リレーの両端をいずれも電源側電位とするものでもよい。
また既述したように、上記第2形態例において、端子の配置順を、COMA、MU、AU、COMB、AD、MDの順番、又はこれと逆の順番としてもよい。
また、上記二つの形態例では、リレーコイルのグランド側にトランジスタを設けて駆動するローサイド駆動タイプであるが、これとは逆の位置にトランジスタを設けるハイサイド駆動タイプでもよい。
また本発明は、オート動作機能が通常設けられる運転席ウインドウの制御部に適用してもよいし、運転席以外のウインドウや車両の他の開閉体(例えば、サンルーフ)の制御部に適用してもよい。
また、本発明におけるスイッチの各端子の配列形状は、必ずしも一直線状に配列されている必要はない。例えば、千鳥状に配置されていてもよい。また、二列に配置されて、いわゆるDUAL IN LINE PACKAGEを構成していてもよい。
【0032】
【発明の効果】
本願の開閉体制御装置によれば、スイッチの各端子や、これに導通する導電体のうち、隣り合うものの間に導電性異物が万が一付着した場合でも、既述した各故障モードが発生しない。これにより、前述した二次加工等が不要になりコスト低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態例である制御装置の要部構成を示す回路図である。
【図2】同装置の外観を示す図である。
【図3】同装置の構造や機能を示す図である。
【図4】本発明の第2形態例である制御装置の要部構成を示す回路図である。
【図5】同装置の構造や機能を示す図である。
【図6】故障発生の恐れのある端子の隣り合う組み合わせを示す図である。
【符号の説明】
1,2 リレーコイル(駆動コイル)
10,40 スイッチ(操作用スイッチ)
20,20a 制御回路
COMA 第1コモン端子、グランド側コモン端子
MD 開動信号端子
MU 閉動信号端子
AD 自動開動信号端子
AU 自動閉動信号端子
COMS 第2コモン端子
NC 常閉端子
NO 常開端子
COMB 電源側コモン端子
Claims (5)
- 車両における開閉体駆動用のモータの通電ラインを開閉する接点を有し、作動時にそれぞれ前記開閉体を開動又は閉動させる方向に前記モータを作動させる二つのリレーと、車両ユーザの操作により作動するスイッチと、このスイッチの作動状態に応じて前記リレーの何れかを駆動する制御回路とを備えた開閉体制御装置であって、
前記スイッチが、グランドに接続される第1コモン端子と、前記開閉体の閉動を指令する操作によって前記第1コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる閉動信号端子と、前記開閉体の開動を指令する操作によって前記第1コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる開動信号端子と、前記開閉体の自動全閉動作を指令する操作によって前記第1コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる自動閉動信号端子と、前記開閉体の自動全開動作を指令する操作によって前記第1コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる自動開動信号端子とを有し、
前記制御回路が、前記閉動信号端子がグランド電位であると閉動側の前記リレーを駆動し、前記開動信号端子がグランド電位であると開動側の前記リレーを駆動し、前記閉動信号端子と前記自動閉動信号端子がグランド電位になると前記開閉体が全閉状態若しくは異物挟み込み状態であると検出されるまで閉動側の前記リレーを駆動し続け、前記開動信号端子と前記自動開動信号端子がグランド電位になると前記開閉体が全開状態であると検出されるまで開動側の前記リレーを駆動し続ける機能を有し、
前記閉動信号端子と前記第1コモン端子、及び前記開動信号端子と前記第1コモン端子が、隣り合わせにならないように配置されていることを特徴とする開閉体制御装置。 - 前記スイッチが、閉動側の前記リレーの通電ライン上に接続される第2コモン端子及び常閉端子と、閉動側の前記リレーの通電ラインにおける前記第2コモン端子とは反対側に接続される常開端子とをさらに有し、前記開閉体の開動を指令する操作によって、前記第2コモン端子が前記常閉端子に導通して閉動側の前記リレーの通電ラインが形成された通電可能状態から、前記第2コモン端子が前記常開端子に導通して閉動側の前記リレーの駆動コイルの高電位側と低電位側が短絡した閉動側の前記リレーの通電不能状態に切り替わる構成とされ、
前記閉動信号端子と前記第1コモン端子、及び前記開動信号端子と前記第1コモン端子に加えて、前記常閉端子と前記第1コモン端子、前記常閉端子と前記常開端子、前記常閉端子と前記第2コモン端子、前記常開端子と前記第1コモン端子、前記常開端子と前記第2コモン端子、及び前記第1コモン端子と前記第2コモン端子が、隣り合わせにならないように配置されていることを特徴とする請求項1記載の開閉体制御装置。 - 前記スイッチの各端子が、前記第2コモン端子、前記開動信号端子、前記常開端子、前記自動開動信号端子、前記第1コモン端子、前記自動閉動信号端子、前記常閉端子、前記閉動信号端子の順番、又はこれと逆の順番で配置されていることを特徴とする請求項2記載の開閉体制御装置。
- 車両における開閉体駆動用のモータの通電ラインを開閉する接点を有し、作動時にそれぞれ前記開閉体を開動又は閉動させる方向に前記モータを作動させる二つのリレーと、車両ユーザの操作により作動するスイッチと、このスイッチの作動状態に応じて前記リレーの何れかを駆動する制御回路とを備えた開閉体制御装置であって、
前記スイッチが、グランドに接続されるグランド側コモン端子と、電源ラインの高電位側に接続される電源側コモン端子と、前記開閉体の閉動を指令する操作によって前記電源側コモン端子に導通してグランド電位からプラス電位となる閉動信号端子と、前記開閉体の開動を指令する操作によって前記電源側コモン端子に導通してグランド電位からプラス電位となる開動信号端子と、前記開閉体の自動全閉動作を指令する操作によって前記グランド側コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる自動閉動信号端子と、前記開閉体の自動全開動作を指令する操作によって前記グランド側コモン端子に導通してプラス電位からグランド電位となる自動開動信号端子とを有し、
前記制御回路が、前記閉動信号端子がプラス電位であると閉動側の前記リレーを駆動し、前記開動信号端子がプラス電位であると開動側の前記リレーを駆動し、前記閉動信号端子がプラス電位となりかつ前記自動閉動信号端子がグランド電位になると前記開閉体が全閉状態若しくは異物挟み込み状態であると検出されるまで閉動側の前記リレーを駆動し続け、前記開動信号端子がプラス電位となりかつ前記自動開動信号端子がグランド電位になると前記開閉体が全開状態であると検出されるまで開動側の前記リレーを駆動し続ける機能を有し、
前記閉動信号端子と前記電源側コモン端子、閉動信号端子と自動閉動信号端子、閉動信号端子と自動開動信号端子、前記開動信号端子と電源側コモン端子、前記開動信号端子と自動閉動信号端子、前記開動信号端子と自動開動信号端子、及び前記電源側コモン端子とグランド側コモン端子が、隣り合わせにならないように配置されていることを特徴とする開閉体制御装置。 - 前記スイッチの各端子が、グランド側コモン端子、開動信号端子、自動開動信号端子、電源側コモン端子、自動閉動信号端子、閉動信号端子の順番、又はこれと逆の順番で配置されるとともに、
開動信号端子と自動開動信号端子、及び自動閉動信号端子と閉動信号端子の間隔が、異物による短絡が発生しない間隔に設定されていることを特徴とする請求項4記載の開閉体制御装置。
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