JPH1135532A - 有機化合物及び該有機化合物を用いた発光素子 - Google Patents
有機化合物及び該有機化合物を用いた発光素子Info
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- JPH1135532A JPH1135532A JP10145179A JP14517998A JPH1135532A JP H1135532 A JPH1135532 A JP H1135532A JP 10145179 A JP10145179 A JP 10145179A JP 14517998 A JP14517998 A JP 14517998A JP H1135532 A JPH1135532 A JP H1135532A
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Abstract
発光素子を提供する。 【解決手段】 一対の電極間に有機化合物層を配して構
成される発光素子であって、前記有機化合物層を下記一
般式(1)で表わされる有機化合物を用いて構成した発
光素子。 【化1】 (式中、Xは置換もしくは未置換のアリーレン基あるい
は複素環基を表わし、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4は置
換もしくは無置換のアリール基を表わす。但し、A
r1、Ar2、Ar3、Ar4の少なくとも2つは置換もし
くは無置換のフルオレニル基を表わす。)
Description
び該有機化合物を用いた発光素子に関する。
ポープ(Pope)らによってアントラセン単結晶で観
測され(J.Chem.Phys.38(1963)2
042)、それに続き1965年にヘルフリッヒ(He
lfinch)とシュナイダー(Schneider)
は注入効率の良い溶液電極系を用いる事により比較的強
い注入型ELの観測に成功している(Phys.Re
v.Lett.14(1965)229)。
号、米国特許3,173,050号、米国特許3,71
0,167号、J.Chem.Phys.44(196
6)2902、J.Chem.Phys.50(196
9)14364、J.Chem.Phys.58(19
73)1542、あるいはChem.Phys.Let
t.36(1975)345等に報告されている様に、
共役の有機ホスト物質と縮合ベンゼン環を持つ共役の有
機活性化剤とで有機発光性物質を形成した研究が行われ
た。ナフタレン、アンスラセン、フェナンスレン、テト
ラセン、ピレン、ベンゾピレン、クリセン、ピセン、カ
ルバゾール、フルオレン、ビフェニル、ターフェニル、
トリフェニレンオキサイド、ジハロビフェニル、トラン
ス−スチルベン及び1,4−ジフェニルブタジエン等が
有機ホスト物質の例として示され、アンスラセン、テト
ラセン、及びペンタセン等が活性化剤の例として挙げら
れた。しかしこれらの有機発光性物質はいずれもlμm
以上をこえる厚さを持つ単一層として存在し、発光には
高電界が必要であった。この為、真空蒸着法による薄膜
素子の研究が進められた(例えばThin Solid
Films 94(1982)171、Polyme
r 24(1983)748、Jpn.J.Appl.
Phys.25(1986)L773)。しかし薄膜化
は駆動電圧の低減には有効ではあったが、実用レベルの
高輝度の素子を得るには至らなかった。
l.Phys.Lett.51(1987)913ある
いは米国特許4,356,429号)、陽極と陰極との
間に2つの極めて薄い層(電荷輸送層と発光層)を真空
蒸着で積層したEL素子を考案し、低い駆動電圧で高輝
度を実現した。この種の積層型有機ELデバイスはその
後も活発に研究され、例えば特開昭59−194393
号公報、米国特許4,539,507号、特開昭59−
194393号公報、米国特許4,720,432号、
特開昭63−264692号公報、Appl.Phy
s.Lett.55(1989)1467、特開平3−
163188等に記載されている。
s.27(1988)L269.L713には、キャリ
ア輸送と発光の機能を分離した3層構造のEL素子が報
告されており、発光色を決める発光層の色素の選定に際
してもキヤリヤ輸送性能の制約が緩和され選択の自由度
がかなり増し、更には中央の発光層にホールと電子(あ
るいは励起子)を有効に閉じ込めて発光の向上をはかる
可能性も示唆される。
空蒸着法が用いられているが、キャスティング法によっ
てもかなりの明るさの素子が得られる事が報告されてい
る(例えば、第50回応物学会学術講演会講演予稿集l
006(1989)及び第51回応物学会学術講演会講
演予稿集1041(1990))。
ルカルバゾール、電子輸送化合物としてオキサジアゾー
ル誘導体及び発光体としてクマリン6を混合した溶液か
ら浸漬塗布法で形成した混合1層型EL素子でもかなり
高い発光効率が得られる事が報告されている(例えば、
第38回応物関係連合講演会講演予稿集1086(19
91))。上述の様に有機ELデバイスにおける最近の
進歩は著しく広汎な用途の可能性を示峻している。
く、未だその材料研究やデバイス化への研究は十分なさ
れていない。現状では更なる高輝度の光出力や長時間の
使用による経時変化や酸素を含む雰囲気気体や湿気など
による劣化等の耐久性の面に未だ問題がある。更にはフ
ルカラーデスプレー等への応用を考えた場合の青、緑、
赤の発光色相を精密に選択できる為の発光波長の多様化
等の問題も未だ十分に解決されていない。
報に低電圧駆動、高発光強度、高耐久性を可能とする有
機化合物として下記一般式(A)で示されるものを正孔
輸送剤として用いた発光素子が開示されている。
し、R12、R13、R14およびR15は水素原子、
アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を示
す。)
ろによると、発光素子を用いてLED(Light E
mitting Diode)やディスプレイを構成し
て、発光あるいは表示を行なうと、不可避的に発熱を生
じ、その発熱が要因となって、発光素子の耐久性を縮め
ており、上述の一般式(A)で示される化合物について
は、融点及びガラス転移点が比較的低いことから、期待
される程の高耐久性が実際には得られないことが明らか
となった。
度の光出力に寄与すると共に高耐久性に寄与する新規な
有機化合物材料を提供することにある。本発明の別の目
的は、発光波長に多様性があり、種々の発光色相を呈す
るとともに極めて耐久性のある発光素子を提供すること
にある。本発明の更に別の目的は、高輝度の光出力を可
能とする発光素子を提供することにある。
般式(1)
レン基あるいは複素環基を表わし、Ar1、Ar2、Ar
3、Ar4は置換もしくは無置換のアリール基を表わす。
但し、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4の少なくとも2つは
置換もしくは無置換のフルオレニル基を表わす。)で表
わされる有機化合物である。
物層を配して構成される発光素子であって、前記有機化
合物層を下記一般式(1)
レン基あるいは複素環基を表わし、Ar1、Ar2、Ar
3、Ar4は置換もしくは無置換のアリール基を表わす。
但し、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4の少なくとも2つは
置換もしくは無置換のフルオレニル基を表わす。)で表
わされる有機化合物を用いて構成したことを特徴とする
発光素子である。
相を呈する発光素子が容易に構成でき、該発光素子は、
耐久性に非常に優れたものとなる。また、本発明の発光
素子によれば高輝度の光出力が可能となる。
式(1)で表わされるものである。
未置換のアリーレン基あるいは複素環基を表わし、Ar
1、Ar2、Ar3、Ar4は置換もしくは無置換のアリー
ル基を表わす。但し、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4の少
なくとも2つは置換もしくは無置換のフルオレニル基を
表わす。
4つ全てを置換もしくは無置換のフルオレニル基とする
こともできるが、少なくとも2つ以上が置換もしくは無
置換のフルオレニル基であることが必要である。4つ全
てがフルオレニル基でない場合には、残りは置換もしく
は無置換のアリール基で構成される。
置換もしくは無置換のフルオレニル基で構成する場合の
構成の仕方は、次の3通りである。即ち、 Ar1もしくはAr3の1つとAr2もしくはAr4の1
つ Ar1、Ar3 Ar2、Ar4 である。
3つを置換もしくは無置換のフルオレニル基で構成する
場合の構成の仕方は、次の2通りである。即ち、 Ar1もしくはAr3の1つとAr2、Ar4 Ar2もしくはAr4の1つとAr1、Ar3 である。
式(4)に示す。一般式(4)に示す例は、一般式
(1)におけるAr3、Ar4に置換もしくは無置換のフ
ルオレニル基を配して構成したものである。
未置換のアリーレン基あるいは複素環基を表わしてい
る。Ar1、Ar2は置換もしくは未置換のアリール基
を表わし、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水
素原子、ハロゲン原子、置換もしくは未置換のアルキル
基、アルコキシ基、アリール基のいずれかを表わしてい
る。また、R5、R6はそれぞれ独立に水素原子、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは未置換の
アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミノ基、カ
ルボニル基のいずれかを表わしている。
ーレン基としては、例えばフェニレン、ビフェニレン、
ターフェニレン、ナフチレン、フルオレニレン、ピレニ
レン、スチルベン等が挙げられる。未置換の複素環基と
しては、例えばカルバゾール、ジベンゾフラン、ジベン
ゾチフフェン、フルオレノン、オキサゾール、オキサジ
アゾール、チアジアゾール等の2価の基が挙げられる。
環基は、未置換のアリーレン基あるいは複素環基が置換
基で置換されたものであるが、その具体的な置換基の例
としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子
のハロゲン原子、メチル、エチル、n−プロピル、is
o−プロピル等のアルキル基、メトキシ、エトキシ、フ
ェノキシ等のアルコキシ基、ベンジル、フェネチル、プ
ロピルフェニル等のアラルキル基、ニトロ基、シアノ
基、ジメチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルア
ミノ、モルホリノ等の置換アミノ基、フェニル、トルイ
ル、ビフェニル、ナフチル、アンスリル、ピレニル等の
アリール基、ピリジル、チエニル、フリル、キノリル、
カルバゾリル等のヘテロ環などが挙げられる。
置換もしくは未置換のアリール基を表わしている。その
具体例としては、例えばフェニル基、多環芳香族基、芳
香族複素環基、ビフェニル、ターフェニル、ナフチル、
アンスリル、ピレニル等が挙げられる。その具体的な置
換基の例としては、上記のXと同様の置換基が挙げられ
る。
水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは未置換のアルキ
ル基、アルコキシ基、アリール基のいずれかを表わす。
その具体例としては、例えばメチル、エチル、n−プロ
ピル、iso−プロピル等のアルキル基、メトキシ、エ
トキシ、フェノキシ等のアルコキシ基、フェニル、ビフ
ェニル、ナフチル等のアリール基等が挙げられる。その
具体的な置換基の例としては、上記のXと同様の置換基
が挙げられる。
ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは未置換
のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミノ基、
カルボニル基のいずれかを表わす。その具体例として
は、例えばメチル、エチル、n−プロピル、iso−プ
ロピルのアルキル基、メトキシ、エトキシ、フェノキシ
等のアルコキシ基、フェニル、ビフェニル、ナフチル等
のアリール基、ジメチルアミノ、ジフェニルアミノ等の
アミノ基、メチルカルボニル、フェニルカルボニル、シ
クロヘキシルカルボニル等のカルボニル基等が挙げられ
る。その具体的な置換基の例としては、上記のXと同様
の置換基が挙げられる。
(1)で示されるAr1、Ar2、Ar3、Ar4のうち2
つを置換もしくは無置換のフルオレニル基で構成する仕
方の(前述)に対応するものであるが、前述した、
に示した化合物についても同様に構成することができ
る。
一般式(5)に示す。
おけるAr1、Ar2、Ar3、Ar4の全てに置換もしく
は無置換のフルオレニル基を配して構成したものであ
る。
同様に置換もしくは未置換のアリーレン基あるいは複素
環基を表わしている。その具体例としては、上記の一般
式(4)のXと同様の置換基が挙げられる。
13、R14はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置
換もしくは未置換のアルキル基、アルコキシ基、アリー
ル基のいずれかを表わしている。その具体例としては、
上記の一般式(4)のR1 、R2 、R3 、R4 と同様の
置換基が挙げられる。
独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、
置換もしくは未置換のアルキル基、アルコキシ基、アリ
ール基、アミノ基、カルボニル基のいずれかを表わして
いる。その具体例としては、上記の一般式(4)のR
5 、R6 と同様の置換基が挙げられる。
前述の一般式(1)で示されるAr1、Ar2、Ar3、
Ar4のうち2つ又は4つを置換もしくは無置換のフル
オレニル基で構成した例を示した。これと同様にして、
Ar1、Ar2、Ar3、Ar4のうち3つを置換もしくは
無置換のフルオレニル基で構成する前述の、の例に
ついても構成することができる。
合物は、例えば、対応するヨード体とアミン化合物を反
応させることにより得られる。反応は触媒存在下で行な
うことが好ましく、触媒としては金属触媒、例えば銅触
媒が挙げられる。
即ち、下記一般式(2)
は複素環基を表わす)で表わされる化合物と、下記一般
式(3)
フルオレニル基あるいは置換もしくは無置換のアリール
基を表わす)で表わされる化合物とを反応させ、下記一
般式(1)
2つは置換もしくは無置換のフルオレニル基を、残りは
置換もしくは無置換のアリール基を表わす)で表わされ
る有機化合物を得るというもである。
合物の具体例を挙げるが本発明の有機化合物は、これら
に限定されるものではない。
発光素子は、一対の電極間に上述の一般式(1)で表わ
される化合物で構成される有機化合物層を配して構成さ
れるものである。
式(1)で示される化合物を真空蒸着法や溶液塗布法等
により陽極及び陰極の間に形成する。その有機層の厚み
は2μmより薄く、好ましくは0.5μm以下、より好
ましくは1nm〜500nmの厚みに薄膜化する事が好
ましい。
複数の層を配して構成することもでき、複数層のうち、
少なくとも一つの層が一般式(1)で示される化合物で
構成されていれば良い。本発明の発光素子においては、
一般式(1)で示される化合物を適宜選択することによ
り、所望の発光色を呈する発光素子を構成することがで
きる。
に詳細に説明する。図1は本発明の発光素子の一例を示
す断面図である。図1は基板1上に陽極2、発光層3及
び陰極4を順次設けた構成のものである。ここで使用す
る発光素子はそれ自体でホール輸送能、エレクトロン輸
送能及び発光性の性能を単一で有している場合や、それ
ぞれの特性を有する化合物を混ぜて使う場合に有用であ
る。
面図である。図2は基板1上に陽極2、ホール輸送層
5、電子輸送層6及び陰極4を順次設けた構成のもので
ある。この場合は発光物質はホール輸送性かあるいは電
子輸送性のいずれかあるいは両方の機能を有している材
料をそれぞれの層に用い、発光性の無い単なるホール輸
送物質あるいは電子輸送物質と組み合わせて用いる場合
に有用である。また、この場合、発光層3はホール輸送
層5および電子輸送層6からなる。
す断面図である。図3は基板1上に陽極2、ホール輸送
層5、発光層3、電子輸送層6及び陰極4を順次設けた
構成のものである。これはキヤリヤ輸送と発光の機能を
分離したものであり、ホール輸送性、電子輸送性、発光
性の各特性を有した化合物と適時組み合わせて用いられ
極めて材料の選択の自由度が増すとともに、発光波長を
異にする種々の化合物が使用出来る為、発光色相の多様
化が可能となる。また更に中央の発光層にホールと電子
(あるいは励起子)を有効に閉じ込めて発光効率の向上
を図る事も可能になる。図4に示したものは、陽極と陰
極の間にホール注入輸送層7、ホール輸送層5、電子輸
送層6を配して構成した例である。
示される化合物は、従来の化合物に比べいずれも極めて
発光特性の優れた化合物であり、必要に応じて図1〜図
4のいずれの形態の電界発光素子でも使用する事が可能
である。
示される化合物は、構造によりホール輸送性あるいは電
子輸送性のいずれかあるいは両方の性能を有し、図1〜
図4のいずれの形態の場合でも、一般式(1)で示され
る化合物のみを単独でまたは2種類以上使用してよく、
また、一般式(1)の化合物の層と、これとは異なる化
合物の層とを併用して使用してもかまわない。
は電荷輸送層構成成分として前記一般式(1)で示され
る化合物を用いるものであるが、必要に応じて電子写真
感光体分野等で研究されているホール輸送性化合物やこ
れ迄知られているホール輸送性発光体化合物(例えば表
1〜5に示される化合物等)あるいは電子輸送性化合物
やこれ迄知られている電子輸送性発光体化合物(例えば
表6〜9に挙げられる化合物)を一緒に使用する事も出
来る。
示すが、この色素は微量を発光層にドープすることによ
り、発光効率を大幅に向上させたり、発光色を変化させ
ることが可能なものとして用いられる。
(1)で示される化合物を含有する層およびその他の有
機化合物からなる層は、一般には真空蒸着あるいは適当
な結着性樹脂と組み合わせて薄膜を形成する。
り選択でき、例えばポリビニルカルバゾール樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート
樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニル
アセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
シリコン樹脂、ポリスルホン樹脂、尿素樹脂等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。これらは単
独または共重合体ポリマーとして1種または2種以上混
合して用いても良い。
なものが良く、例えば、ニッケル、金、白金、パラジウ
ム、セレン、レニウム、イリジウムやこれらの合金、あ
るいは酸化錫、酸化錫インジウム(ITO)、ヨウ化銅
が好ましい。またポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ
フェニレンスルフィドあるいはポリピロール等の導電性
ポリマーも使用出来る。
銀、鉛、錫、マグネシウム、アルミニウム、カルシウ
ム、マンガン、インジウム、クロムあるいはこれらの合
金が用いられる。
ち少なくとも一方は、素子の発光波長領域において50
%より多くの光を透過する事が好ましい。また、本発明
で用いる透明性基板としては、ガラス、プラスチックフ
ィルム等が用いられる。
これら実施例に何ら限定されるものではない。
ルフルオレニル)]−2,7−ジアミノ−9,9−ジメ
チルフルオレンの合成(例示化合物No.48) 100mlナスフラスコに2,7−ジアミノ−9,9−
ジメチルフルオレン2.24g、2−ヨード−9,9−
ジメチルフルオレン19.2lg、炭酸カリウム7.5
g、銅粉6.0g、オルトジクロロベンゼン50mlを
仕込み冷却管を付けて、32時間還流撹拌を続けた。反
応液を冷却後濾過して、減圧下でオルトジクロロベンゼ
ンを濃縮除去した後、トルエンを加えて粗製結晶を析出
させて濾取した。
いてトルエン/ヘキサン混合溶媒で精製することによ
り、下記構造式で示されるN,N,N’,N’テトラ−
[2−(9,9’−ジメチルフルオレニル)]−2,7
−ジアミノ−9,9−ジメチルフルオレンの淡黄色微細
結晶5.4lg(収率54.6%)が得られた。
(Differential Scanning Ca
lorimeter)を用いて、得られた化合物の融点
(Tm)及びガラス転移点(Tg)を測定した。この結
果、Tm:309.0〜310.5℃、Tg:186℃
であった。
を用いてIR測定を行った。得られたIRチャートを図
5に示す。
(9,9−ジメチルフルオレニル)]−4,4’−ジア
ミノビフェニルの合成(例示化合物No.7) 100mlナスフラスコにN,N’−ジフェニルベンジ
ジン4.88g、2−ヨード−9,9−ジメチルフルオ
レン6.40g、炭酸カリウム4.00g、銅粉3.0
g、オルトジクロロベンゼン30mlを仕込み、冷却管
をつけて、20時間還流撹件を続けた。反応液を冷却
後、濾過し、減圧下でオルトジクロロベンゼンを濃縮除
去した後、メタノールを加えて粗製結晶を析出させて濾
取した。
いてトルエン/ヘキサン混合溶媒で精製することによ
り、下記構造式で示されるN,N’−ジ(4−ビフェニ
ル)−N,N’−ジ[2−(9,9−ジメチルフルオレ
ニル)]−4,4’−ジアミノビフェニルの淡黄色微細
結晶5.50g(収率63.0%)が得られた。
転移点(Tg)を測定したところ、Tm:267.0〜
268.5℃、Tg:120.5℃であった。また、実
施例1と同様にIR測定を行った。IRチャートを図6
に示す。
った。ガラス基板上に酸化スズ−インジウム(ITO)
をスパッタ法にて100nmの膜厚で成膜したものを透
明支持基板として用いた。この透明支持基板を洗浄後、
前記例示化合物No.13を65nmの膜厚で成膜し、
その上にアルミキノリノールを65nmの膜厚で成膜し
た後、さらにMg:Agの原子比が10:1の金属電極
を真空蒸着で形成することにより有機EL素子を作成し
た。なお蒸着時の真空度は3〜4×l0-6torr、成
膜速度は有機層については0.2〜0.3nm/se
c,金属電極については2.0nm/secとした。
極を陽極、Mg/Ag電極を陰極として直流電流を印加
すると、11Vの印加電圧において37mA/cm2 の
電流密度で電流が素子に流れ、2,130cd/m2 の
輝度で緑色の発光が観測された。また、窒素雰囲気下で
電流密度を4.7mA/cm2 に保ち100時間電圧を
印加した場合、初期輝度180cd/m2 から100時
間後155cd/m2 となり輝度の劣化は非常にすくな
かった。
に前記例示化合物No.8、38、48、51、52を
用いた他は実施例3と同様に素子を作成した。
表11に示す。
く、輝度の劣化が非常に少ないことが理解される。
に、下記構造式の化合物を用いた他は実施例3と同様に
素子を作成した。
極を陽極、Mg/Ag電極を陰極として直流電流を印加
すると、15Vの印加電圧において15mA/cm2 の
電流密度で電流が素子に流れ、35cd/m2 の輝度で
緑色の発光が観測された。また、窒素雰囲気下で電流密
度を27mA/cm2 に保ち100時間電圧を印加した
場合、初期輝度100cd/m2 から100時間後8c
d/m2 となった。
ように、本発明の有機化合物を用いた発光素子は、比較
化合物を用いた発光素子に比べて輝度および寿命におい
て極めて優れていることがわかる。
に酸化スズ−インジウム(ITO)(陽極2)をスパッ
タ法にて100nmの膜厚で成膜したものを透明支持基
板として用いた。この透明支持基板を洗浄後、前記例示
化合物No.53を20nmの膜厚で成膜し(ホール注
入輸送層7)、その上に下記に示されるホール輸送化合
物(TPD)を50nmの膜厚で成膜しホール輸送層5
とした。次いで下記に示される電子輸送化合物(Alq
3)を65nmの膜厚で成膜して電子輸送層6とした
後、その上にアルミニウムからなる金属電極(陰極4)
を150nmの膜厚で形成して素子を作成した。
極を陽極、Al電極を陰極として直流電流を印加する
と、15Vの印加電圧において230mA/cm2 の電
流密度で電流が素子に流れ、23,000cd/m2 の
輝度で緑色の発光が観測された。また、窒素雰囲気下で
電流密度を4.3mA/cm2 に保ち100時間電圧を
印加した場合、初期輝度200cd/m2 から100時
間後185cd/m2 となり輝度の劣化は非常にすくな
かった。
ッタ法にて100nmの膜厚で成膜したものを透明支持
基板として用いた。この透明支持基板を洗浄後、前記例
示化合物No.46を60nmの膜厚で成膜し、その上
に、下記の構造式で示される蛍光性色素(DCM)を1
0nmの膜厚で成膜した後、さらに電子輸送化合物(A
lq3)を65nmの膜厚で成膜した。次いで、その上
にアルミニウムからなる金属電極を150nmの膜厚で
形成して、図3に示す構造の素子を作成した。
極を陽極、Al電極を陰極として直流電流を印加する
と、17Vの印加電圧において150mA/cm2 の電
流密度で電流が素子に流れ、3,170cd/m2 の輝
度で橙色の発光が観測された。
A/cm2 に保ち100時間電圧を印加した場合、初期
輝度100cd/m2 から100時問後85cd/m2
となり輝度の劣化は非常にすくなかった。
ッタ法にて100nmの膜厚で成膜したものを透明支持
基板として用いた。この透明支持基板を洗浄後、前記例
示化合物No.17を0.10g,下記構造式のオキサ
ジアゾール化合物(OXD−7)0.10g、ポリカー
ボネート樹脂(重量平均分子量35,000)0.30
gをテトラヒドロフラン25mlに溶解した塗工液を調
整し、この塗工液を基板上にディップコート法により塗
布して120nmの膜厚で成膜した。その上にMg/I
nからなる金属電極を150nmの膜厚で形成して、図
1に示す構造の素子を作成した。
極を陽極、Mg/In電極を陰極として直流電流を印加
すると、12Vの印加電圧において25mA/cm2 の
電流密度で電流が素子に流れ、250cd/m2 の輝度
で青緑色の発光が観測された。
/cm2 に保ち100時間電圧を印加した場合、初期輝
度130cd/m2 から100時間後95cd/m2 と
なり輝度の劣化は非常にすくなかった。
に、下記構造式の化合物を用いた他は実施例3と同様に
素子を作成した。
極を陽極、Mg/Ag電極を陰極として直流電流を印加
すると、15Vの印加電圧において20mA/cm2の
電流密度で電流が素子に流れ、41cd/m2の輝度で
緑色の発光が観測された。また、窒素雰囲気下で電流密
度を15mA/cm2に保ち100時間電圧を印加した
場合、初期輝度30cd/m2から100時間後1cd
/m2となった。
輝度の光出力に寄与すると共に高耐久性に寄与する新規
な有機化合物材料を得ることができる。また、本発明
は、発光波長に多様性があり、種々の発光色相を呈する
とともに極めて耐久性のある発光素子を得ることができ
る。また、本発明の発光素子によれば、高輝度の光出力
が可能となる。
Rチャート図である。
チャート図である。
Claims (22)
- 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 (式中、Xは置換もしくは未置換のアリーレン基あるい
は複素環基を表わし、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4は置
換もしくは無置換のアリール基を表わす。但し、A
r1、Ar2、Ar3、Ar4の少なくとも2つは置換もし
くは無置換のフルオレニル基を表わす。)で表わされる
有機化合物。 - 【請求項2】 前記アリーレン基は、フェニレン、ビフ
ェニレン、ターフェニレン、ナフチレン、フルオレニレ
ン、ピレニレン、スチルベンから選択される請求項1に
記載の有機化合物。 - 【請求項3】 前記複素環基は、カルバゾール、ジベン
ゾフラン、ジベンゾチフフェン、フルオレノン、オキサ
ゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールの2価の基
から選択される請求項1に記載の有機化合物。 - 【請求項4】 前記アリール基は、フェニル基あるいは
多環芳香族基、芳香族複素環基から選択される請求項1
に記載の有機化合物。 - 【請求項5】 前記置換は、ハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、アラルキル基、ニトロ基、シアノ
基、アミノ基、アリール基、ヘテロ環基から選択される
置換基によりなされる請求項1に記載の有機化合物。 - 【請求項6】 前記Ar1もしくはAr3の1つと、Ar
2もしくはAr4の1つが置換もしくは無置換のフルオレ
ニル基で構成された請求項1に記載の有機化合物。 - 【請求項7】 前記Ar1、Ar3が置換もしくは無置換
のフルオレニル基で構成された請求項1に記載の有機化
合物。 - 【請求項8】 前記Ar2、Ar4が置換もしくは無置換
のフルオレニル基で構成された請求項1に記載の有機化
合物。 - 【請求項9】 前記Ar1もしくはAr3の1つと、Ar
2、Ar4が置換もしくは無置換のフルオレニル基で構成
された請求項1に記載の有機化合物。 - 【請求項10】 前記Ar2もしくはAr4の1つと、A
r1、Ar3が置換もしくは無置換のフルオレニル基で構
成された請求項1に記載の有機化合物。 - 【請求項11】 前記Ar1、Ar2、Ar3、Ar4の全
てが置換もしくは無置換のフルオレニル基で構成された
請求項1に記載の有機化合物。 - 【請求項12】 一対の電極間に有機化合物層を配して
構成される発光素子であって、前記有機化合物層を下記
一般式(1) 【化2】 (式中、Xは置換もしくは未置換のアリーレン基あるい
は複素環基を表わし、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4は置
換もしくは無置換のアリール基を表わす。但し、A
r1、Ar2、Ar3、Ar4の少なくとも2つは置換もし
くは無置換のフルオレニル基を表わす。)で表わされる
有機化合物を用いて構成したことを特徴とする発光素
子。 - 【請求項13】 前記アリーレン基は、フェニレン、ビ
フェニレン、ターフェニレン、ナフチレン、フルオレニ
レン、ピレニレン、スチルベンから選択される請求項1
2に記載の発光素子。 - 【請求項14】 前記複素環基は、カルバゾール、ジベ
ンゾフラン、ジベンゾチフフェン、フルオレノン、オキ
サゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールの2価の
基から選択される請求項12に記載の発光素子。 - 【請求項15】 前記アリール基は、フェニル基あるい
は多環芳香族基、芳香族複素環基から選択される請求項
12に記載の発光素子。 - 【請求項16】 前記置換は、ハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、アラルキル基、ニトロ基、シアノ
基、アミノ基、アリール基、ヘテロ環基から選択される
置換基によりなされる請求項12に記載の発光素子。 - 【請求項17】 前記Ar1もしくはAr3の1つと、A
r2もしくはAr4の1つが置換もしくは無置換のフルオ
レニル基で構成された請求項12に記載の発光素子。 - 【請求項18】 前記Ar1、Ar3が置換もしくは無置
換のフルオレニル基で構成された請求項12に記載の発
光素子。 - 【請求項19】 前記Ar2、Ar4が置換もしくは無置
換のフルオレニル基で構成された請求項12に記載の発
光素子。 - 【請求項20】 前記Ar1もしくはAr3の1つと、A
r2、Ar4が置換もしくは無置換のフルオレニル基で構
成された請求項12に記載の発光素子。 - 【請求項21】 前記Ar2もしくはAr4の1つと、A
r1、Ar3が置換もしくは無置換のフルオレニル基で構
成された請求項12に記載の発光素子。 - 【請求項22】 前記Ar1、Ar2、Ar3、Ar4の全
てが置換もしくは無置換のフルオレニル基で構成された
請求項12に記載の発光素子。
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