JPH11323147A - 誘電体ペーストおよびそれを用いたディスプレイ基板の製造方法 - Google Patents
誘電体ペーストおよびそれを用いたディスプレイ基板の製造方法Info
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- JPH11323147A JPH11323147A JP10135365A JP13536598A JPH11323147A JP H11323147 A JPH11323147 A JP H11323147A JP 10135365 A JP10135365 A JP 10135365A JP 13536598 A JP13536598 A JP 13536598A JP H11323147 A JPH11323147 A JP H11323147A
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Abstract
それと隔壁形成用感光性ペーストとを組み合わせて高い
歩留まりで高アスペクト比かつ高精細な隔壁を形成した
ディスプレイ基板を製造する。 【解決手段】誘電体ペーストを、オリゴマーまたはポリ
マーを含有する感光性有機成分と無機微粒子とを必須成
分とする誘電体ペーストであって、オリゴマーおよびポ
リマーの酸価をそれぞれ60以下とする。
Description
レイまたはプラズマアドレス液晶ディスプレイの製造に
用いられる誘電体ペーストおよびそれを用いたディスプ
レイ基板の製造方法に関するものである。
は、液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり、かつ
大型化が容易であることから、OA機器および広報表示
装置などの分野に浸透している。また、高品位テレビジ
ョンの分野などでの進展が非常に期待されている。
数の表示セルを有するカラーPDPが注目されている。
PDPは、前面ガラス基板と背面ガラス基板との間に設
けられた放電空間内で対向する電極間にプラズマ放電を
生じさせ、上記放電空間内に封入されているガスから発
生した紫外線を、放電空間内の蛍光体にあてることによ
り表示を行うものである。この場合、放電の広がりを一
定領域に抑え、表示を規定のセル内で行わせると同時
に、均一な放電空間を確保するために隔壁(障壁、リブ
ともいう)が設けられている。
らなる絶縁ペーストをスクリーン印刷法で印刷・乾燥
し、この印刷・乾燥工程を10〜15回繰り返して所定
の高さにした後、焼成して形成されている。しかしなが
ら、通常のスクリーン印刷法では、特にパネルサイズが
大型化した場合に、予め基板上に形成された放電電極と
絶縁ペーストの印刷場所との位置合わせが難しく、位置
精度が得られ難いという問題がある。しかも10数回も
絶縁ペーストを重ね合わせ印刷を行うことになるため、
隔壁および壁体の側面エッジ部の波打ちや裾の乱れが生
じ、高さの精度が得られず、表示品質が悪くなり、また
作業性が悪い、歩留まりが低いなどの問題もある。特
に、パターン線幅が50μm以下、ピッチが150μm
以下になると隔壁底部がペーストのチクソトロピー性に
より滲みやすく、シャープで残渣のない隔壁形成が難し
くなる問題がある。
のようなスクリーン印刷法では、高アスペクト比、高精
細の隔壁の製造がますます技術的に困難となり、かつコ
スト的に不利になってきている。
ォトリソグラフィ技術を用いて高精度の隔壁を形成する
方法が提案されている。その1つは、フォトレジストを
用いたサンドブラスト法であり、もう1つは感光性ペー
ストを用いた方法である。
開平1−296534号公報、特開平2−165538
号公報、特開平5−342992号公報、特開平6−2
95676号公報、特開平8−50811号公報などに
開示される方法が知られている。しかし、これらの方法
では、良好な特性の隔壁を高い歩留まりで形成すること
ができず、さらなる改良が必要であった。
を書き込むデータ電極を銀ペーストを用いて形成し、そ
の上に誘電体層を設置し、隔壁がその上に形成されると
いう構成になっており、隔壁の側面および隔壁で囲まれ
た底面には赤、緑、青に発光する蛍光体を塗布・乾燥、
焼成して蛍光体層が形成されている。
上に誘電体層を形成する構成とすることにより、隔壁の
剥がれや倒れが生じ難くなることが知られており、特
に、隔壁を感光性ペースト法で形成する場合、隔壁上部
と下部の重合硬化の差に起因する剥がれが生じ易いが、
隔壁層形成のアンダーガラス層として誘電体層を形成す
ることによりこれを防止することができる。
板は、誘電体層を形成する際に用いる誘電体ペーストの
経時的な粘度変化による、加工性の低下や隔壁層との密
着性の低下により、歩留まりの低下を招くという大きな
問題があった。
電体ペーストの粘度安定性を改良すると共に、隔壁層形
成に用いる感光性ペーストとの親和性を向上して隔壁形
成の歩留まりを高くすることをその目的とするものであ
る。
は、オリゴマーまたはポリマーを含有する感光性有機成
分と無機微粒子とを必須成分とする誘電体ペーストであ
って、オリゴマーおよびポリマーそれぞれの酸価が60
以下であることを特徴とする誘電体ペーストによって達
成することができる。
性であり、該ペーストを構成する感光性有機成分に含ま
れるオリゴマーまたはポリマーそれぞれの酸価が60以
下であることが本発明の特徴である。
場合の粘度の変化が、作製時の粘度と比較して30%以
下の範囲であることが、実用上必要であるが、本発明に
おいては感光性有機成分に含まれるオリゴマーまたはポ
リマーそれぞれの酸価を60以下にすることにより、誘
電体ペーストの保存安定性の向上を確保すると共に、隔
壁用感光性ペーストとの親和性を満足することができ、
優れた歩留まりで隔壁形成ができる。
粘度の上昇が起こり、塗布性が低下する。
ポリマーの酸価は、パターン形成工程においての現像性
と深く関わるものであり、このため隔壁用感光性ペース
トの場合、現像の容易さを保持するため、酸価を80〜
120の範囲になるようにコントロールすることが好ま
しい。しかしながら、酸価の高いオリゴマーまたはポリ
マーをペーストに用いると経時的に粘度の上昇が起こり
塗布性が低下するという問題がある。しかし誘電体ペー
ストでは、パターンの形成は行なわないため、酸価を6
0以下と低くしても、現像性低下などの問題は生じな
い。
光性であるため、ペースト塗布後、全面露光を行って、
塗布膜を光硬化させることができ、隔壁パターンを形成
する際の現像工程で現像液による侵食を容易に避けるこ
とができる。なお、オリゴマー、ポリマーの酸価が60
以下になると隔壁パターン形成の現像に用いる現像液へ
の溶解性が低下するので、必ずしも全面露光を行う必要
はない。
ポリマーとしては、側鎖にカルボキシル基とエチレン性
不飽和基を有するアクリル系共重合体が好ましく、特に
アクリル系共重合体の重量平均分子量が1,000〜5
0,000であることが好ましい。なおオリゴマー、ポ
リマーの酸価を60以下にする方法としては、不飽和カ
ルボン酸の共重合割合を減らすか、共重合体中にある側
鎖のカルボキシル基をより多くエチレン性不飽和基に変
換するなどの方法が挙げられる。
合開始剤を含んでもよい。好ましいオリゴマー、ポリマ
ーの官能基はラジカル重合性であるため、光重合開始剤
はラジカル種を発生するものが好ましい。光重合開始剤
には、1分子系直接開裂型、イオン対間電子移動型、水
素引き抜き型、2分子複合系など機構的に異なる種類が
あるが、本発明の誘電体ペーストでは主として、1分子
系直接開裂型から選ばれた化合物が好ましい。例えば、
ベンゾインアルキルエーテルやα,α−ジメトキシ−α
−モルフォリノアセトフェノン,α,α−ジメトキシ−
α−フェニルアセトフェノンなどが実用的に用いられ
る。また、過酸化物、ホスフィンオキシド、硫黄化合
物、ハロゲン化合物なども用いることができる。これら
を1種または2種以上使用することができる。光重合開
始剤は、オリゴマーおよび/またはポリマーに対して1
〜30重量%用いるのが好ましい。
リビニルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリ
ル酸エステル重合体や共重合体、アクリル酸エステル重
合体や共重合体、セルロース系樹脂などを含むことがで
きる。特に、セルロース系樹脂を用いるのが焼成工程で
の脱バインダー性の点で好ましい。
ノマー、増感剤、分散剤、安定剤、可塑剤、粘度調節剤
などを加えることができ、可塑剤としては、ジブチルフ
タレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコ
ール、グリセリンなどが、また、粘度調節剤としては、
アエロジルやスメクタイト等のチキソ剤や、有機系の増
粘剤を挙げることができる。
含むことが、隔壁底部にたどり着いた散乱光を吸収し、
誘電体塗布膜からの紫外線の反射を抑制するため、隔壁
パターン形成を良好に行うことができ好ましい。
リマーの重量平均分子量をコントロールすることによっ
ても可能であるが、塗布方法に応じてバインダー樹脂成
分を溶解する溶媒を加えて調整してもよい。溶媒として
は、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサン、
シクロヘキサン、シクロペンタノン、テトラヒドロフラ
ン、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ジメ
チルスルフォキシド、γ−ブチロラクトン、テルピネオ
ール、ベンジルアルコールなどが挙げられ、これらのう
ちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が好ましく用い
られる。
2,000〜80,000cps(センチ・ポイズ)が
好ましく、より好ましくは4,000〜60,000c
psである。この範囲であると、電極上に誘電体層を形
成する際、焼成収縮応力に起因する誘電体層の亀裂を抑
制する効果がある点で好ましい。2,000cps未満
では、塗布ムラができやすく、80,000cpsを超
えると、電極付近に焼成収縮応力が集中し易く、亀裂が
発生し易くなる。
無機微粒子について説明する。本発明において、無機微
粒子としてはガラスやセラミックスの微粒子等を好まし
く挙げることができ、均一な層を形成する点で特にガラ
ス微粒子が好ましい。
範囲の熱膨張係数α50〜400の値が70〜85×10-7
/K、より好ましくは72〜83×10-7/Kであるこ
とが、基板ガラスの熱膨張係数と整合し、焼成の際にガ
ラス基板にかかる応力を減らすので好ましい。85×1
0-7/Kを超えると、誘電体層の形成面側に基板が反る
ような応力がかかり、70×10-7/K未満では、誘電
体層のない面側に基板が反るような応力がかかる。この
ため、基板の加熱、冷却を繰り返すと基板が割れること
があり、また、前面ガラス基板との封着の際、基板の反
りのために両基板が平行にならず封着できない場合もあ
る。
は、誘電体ペーストは550〜600℃で焼成すること
が好ましいので、ガラス微粒子は、ガラス転移点450
〜550℃、軟化点500〜600℃であることが好ま
しい。ガラス転移点が450℃より低い場合や軟化点が
500℃より低い場合は、後の工程中にガラスが溶融し
て誘電体の厚みの均一性や特性が低下する傾向がある。
また、ガラス転移点が550℃より高い場合や軟化点が
600℃より高い場合は、ガラス基板上での焼成が不十
分になり、誘電体層の剥離や欠落を生じ易くなる。
ス基板上に形成されるため、誘電体層中の成分と電極中
に含まれる銀イオンやガラス基板の成分とがイオン交換
などの反応を起こし黄色化するなどの問題が起こらない
よう、アルカリ金属およびアルカリ土類金属を実質的に
含まないガラス微粒子を用いることが好ましい。実質的
に含まないとは、アルカリ金属酸化物およびアルカリ土
類金属酸化物の合計量がガラス微粒子に対して0.5重
量%以下であること、好ましくは、0.1重量%以下で
あることを意味する。合計量が0.5重量%を越える場
合には、焼成時にガラス基板や電極の成分とイオン交換
が起こり易くなるため、ガラス基板の表面部分や誘電体
層の特性が変化して、誘電体層と基板ガラスと熱特性が
一致しなくなり熱変形が生じることがある。
化ビスマス、酸化鉛、酸化亜鉛のうち少なくとも1種類
を20〜70重量%含有するものであることが、軟化
点、熱膨張係数のコントロールが容易な点で好ましく挙
げられる。特に酸化ビスマスを含有するガラス微粒子を
用いると、誘電体ペーストの安定性が一層向上する。し
かしながら、これらの成分の含有量が70重量%を超え
るとガラスの耐熱温度が低くなり、ガラス基板上への焼
き付けの点で好ましくない。
ては、酸化物表記で、 酸化ビスマス 20〜70重量% 酸化珪素 5〜40重量% 酸化ホウ素 5〜30重量% 酸化亜鉛 2〜20重量% 酸化ジルコニウム 3〜10重量% が挙げられる。
と、誘電体ペーストを、好ましい焼成温度である550
〜600℃でガラス基板上に焼き付けることができる。
ス微粒子中20〜70重量%の範囲で配合される。20
重量%未満では、焼き付け温度や軟化点を制御するのに
効果が少ない。70重量%を超えるとガラスの耐熱温度
が低くなりガラス基板上への焼き付けの点で好ましくな
い。
れるが、5重量%未満の場合はガラス層の緻密性、強度
や安定性が低下し、熱膨張係数が好ましい値から外れ、
ガラス基板と熱膨張係数のミスマッチが起こることがあ
る。40重量%を超えると軟化点やガラス転移点が上昇
し、耐熱温度が増加する。このため600℃以下でガラ
ス基板上に緻密に焼き付けることが難しくなり、気泡が
残留し、電気絶縁性が低下する傾向がある。
配合することによって、電気絶縁性、強度、熱膨張係
数、緻密性などの電気、機械および熱的特性を向上する
ことができる。30重量%を超えるとガラスの安定性が
低下する傾向がある。
れる。2重量%未満では緻密性向上の効果がなく、20
重量%を超えると、焼き付け温度が低くなり過ぎて制御
しにくくなり、また絶縁抵抗が低くなるので好ましくな
い。
で配合される。酸化ジルコニウムはガラス材料の耐酸性
を向上する。すなわち、誘電体ペーストの粘度上昇を抑
制する効果がある。3重量%未満では粘度上昇を抑制す
る効果が少ない。10重量%を超えるとガラスの耐熱温
度が高くなり、ガラス基板上への焼き付けが難しくな
る。
のであると、誘電体ペーストの保存安定性がさらに向上
する点で好ましい。すなわち、加熱処理によりガラス微
粒子の表面に付着している微量の水分が完全に除去され
るため、保存安定性を一層向上させることができる。こ
の時、加熱温度は、ガラス微粒子の軟化点以下の150
〜450℃であることが好ましい。
ミナ、チタン酸バリウム、ジルコニアなどのセラミック
スや高融点ガラスから選ばれた少なくとも一種をフィラ
ーとして加えることができる。フィラーは焼成時の収縮
率を小さくし、基板にかかる応力を低下させるなどの効
果がある。特に、白色フィラーを用いた場合には、表示
光の反射を向上するため、プラズマディスプレイパネル
とした場合、高い輝度の画像を得ることができる。その
添加量は、ガラス微粒子50〜95重量%に対して5〜
50重量%である。
は、50重量%以上であることが誘電体層の緻密性、表
面の平坦性の点で好ましく、95重量%以下であること
がペースト粘度を低くし、塗布時の厚みムラを防止する
点で好ましい。
微粒子、オリゴマー、ポリマー、紫外線吸光剤、感光性
モノマー、光重合開始剤、増感剤、その他の添加剤およ
び溶媒などの各種成分を所定の組成となるように調合し
た後、3本ローラーや混練機で均質に混合分散し作製す
ることができる。
プレイまたはプラズマアドレス液晶ディスプレイのディ
スプレイ基板の誘電体層の形成に好ましく用いることが
できる。
スプレイ基板の製造方法について説明する。
の誘電体ペーストを基板上に塗布した後、焼成を行うこ
とにより製造することができる。特に誘電体ペーストを
基板上に塗布した後、該誘電体ペースト塗布膜上に隔壁
パターンを形成し、誘電体ペースト塗布膜と隔壁パター
ンの焼成工程を同時に行うことが、省エネや隔壁と誘電
体層の接着強度の点で好ましい。以下、本発明の誘電体
ペーストを用いたディスプレイ基板の製造方法について
さらに説明する。
いられるディスプレイ基板は、通常、ガラス基板上に電
極、誘電体層、隔壁層および蛍光体層が形成されてい
る。
に際し、まずガラス基板上に電極を形成する。電極を形
成する際、電極材料に含まれる無機成分の90〜99重
量%が銀であることが抵抗値、ガラス基板との密着性の
点から好ましい。また、電極材料中に1〜10重量%の
ガラス成分を含有させることにより、基板との密着性に
優れた電極層を得ることができる。
発明の誘電体ペーストを用いて誘電体塗布膜を形成す
る。
Aと、その上に設けられる誘電体層Bの2層構造とする
ことも可能である。誘電体層Aを構成する誘電体ペース
トは非感光性の誘電体ペーストでよく、誘電体層Bを本
発明の誘電体ペーストを用いて形成すればよい。
μmとなるよう5〜20μm塗布し、全面露光または露
光せずに誘電体塗布膜を形成する。誘電体ペーストの塗
布はスクリーン印刷法、バーコーター法、ロールコータ
ー法、スリットダイコーター法、ドクターブレードコー
ター法など一般的な方法で行うことができる。この誘電
体塗布膜の上に放電空間を仕切るための隔壁パターンを
形成し、その後、誘電体塗布膜と隔壁パターンを同時に
焼成してディスプレイ基板を製造することができる。
いたフォトリソグラフィ法で形成することが高アスペク
ト比で高精細な隔壁が得られる点で好ましい。すなわ
ち、主としてガラス成分と感光性有機成分からなる感光
性ペーストを塗布・乾燥し、パターン露光して、現像す
る工程により隔壁パターンを形成するとよい。
た誘電体ペーストの塗布方法と同様の方法で行えばよ
く、誘電体塗布膜上に塗布した後、露光装置を用いてフ
ォトマスクを介して露光を行うことができる。
ーンと、すでに形成されている誘電体塗布膜を焼成炉で
焼成し、有機成分を熱分解して除去し、同時に無機微粒
子成分を溶融させて無機質の隔壁と誘電体層を形成す
る。焼成雰囲気や温度は、ペーストや基板の特性によっ
て異なるが、空気中、窒素、水素などの雰囲気で焼成す
るとよい。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト
式の連続型焼成炉を用いることができる。
ンが形成されたガラス基板を室温から500℃程度まで
数時間かけてほぼ等速で昇温した後、焼成温度として設
定された550〜600℃に30〜40分間で上昇させ
て、15〜30分間保持して焼成を行うとよい。
点より低くなければならないので自ずから上限が存在す
る。焼成温度が高すぎたり、焼成時間が長すぎたりする
と隔壁の形状にダレなどの欠陥が発生する。また、隔壁
用感光性ペーストに含まれる感光性モノマー、感光性オ
リゴマーもしくはポリマー、種々の添加剤の熱分解特性
とガラス微粒子成分の熱特性が不釣り合いになると、隔
壁が褐色に着色したり、隔壁が基板から剥がれたりする
欠陥が発生する。
イ基板は、プラズマディスプレイの背面ガラス基板やプ
ラズマアドレス液晶ディスプレイのアドレス部分の放電
を行うための基板として好ましく用いることができる。
明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではな
い。なお、実施例中の濃度は断りのない場合は重量%で
ある。
定方法は次の通りである。
してサンプリングする。
リマーを溶解する。
タレイン/エタノール溶液を2滴加える。
−KOH水溶液を滴下し、中和の終点を求める(指示薬
の薄いピンク色が30秒間続いた時を中和の終点とす
る)。
に換算してこれをポリマーの酸価とする。
できる。
クフィールド社製)で25℃、スピンドル回転数3rp
mで、15分後の安定値をデータとした。なお実施例
中、ペーストの粘度は、作製直後と室温23℃で30日
保存した後に行った。
00mgを採取し、これをエアーを導入しながら毎分2
0℃の昇温速度で加熱し、温度(横軸)−熱量(縦軸)
プロット(DTA曲線)を測定する。このDTA曲線か
らガラス転移点と軟化点を読みとる。
光性モノマー、ガラス粉末は次の通りである。
60%メチルメタクリレート、30%スチレンからなる
共重合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシ
ジルメタクリレートを付加反応させた重量平均31,0
00、酸価15の感光性ポリマー。
55%メチルメタクリレート、30%スチレンからなる
共重合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシ
ジルメタクリレートを付加反応させた重量平均30,0
00、酸価30の感光性ポリマー。
酸、50%メチルメタクリレート、30%スチレンから
なる共重合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグ
リシジルメタクリレートを付加反応させた重量平均3
0,000、酸価50の感光性ポリマー。
30%メチルメタクリレート、30%スチレンからなる
共重合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシ
ジルメタクリレートを付加反応させた重量平均30,0
00、酸価100の感光性ポリマー。
ントリアクリレート 感光性モノマーII: X2N−CH(CH3)−CH2−(OCH2CH(CH3))n−
NX2 X:−CH2CH(OH)−CH2O−CO−C(CH3)=CH2 n:2〜10 ガラス粉末I:平均粒子径が3.4μmの非球状粉末
で、ガラス転移点が455℃、軟化点が505℃、熱膨
張係数が77×10-7/Kのものを150℃で8時間加
熱処理してから使用した。組成(酸化物表記)は次の通
り。酸化ビスマス:67%、酸化珪素:10%、酸化ホ
ウ素:12%、酸化アルミニウム:3%、酸化亜鉛:3
%、酸化ジルコニウム:5%。
非球状粉末で、ガラス転移点が480℃、軟化点が52
0℃、熱膨張係数が79×10-7/K、屈折率(436
nm)が1.58、400℃で2時間加熱処理してから
使用した。組成は次の通り(酸化物表記)。酸化リチウ
ム:9%、酸化珪素:20%、酸化ホウ素:31%、酸
化バリウム:4%、酸化アルミニウム24%、酸化亜
鉛:2%、酸化マグネシウム:6%、酸化カルシウム:
4%。
液を25g、感光性モノマーIを4g、光重合開始剤
(Irgacure−369:チバ・ガイギー製)を2
g、紫外線吸光剤(SudanIV:東京化成工業(株)
製)を0.1g、ガラス粉末Iを42g、混合・予備混
練をした後、三本ローラーにかけ誘電体ペーストを作製
し、30日後の粘度変化を評価した。粘度上昇率は0%
であった。
と同様に誘電体層ペーストを作製し、30日後の粘度変
化を評価した。粘度上昇率は0%であった。
1と同様に誘電体層ペーストを作製し、30日後の粘度
変化を評価した。粘度上昇率は8%であった。
合比を変えて酸価を80とした以外は、実施例1と同様
に誘電体層ペーストを作製し、30日後の粘度変化を評
価した。粘度上昇率は37%で、印刷特性が変わった。
タクリル酸とメタクリル酸の共重合比を変えて酸価を1
00にしたもの)とした以外は、実施例1と同様に誘電
体層ペーストを作製し、30日後の粘度変化を評価し
た。粘度上昇率は376%で、印刷特性が変わった。結
果を表1にまとめて示す。
ストを用いて、ピッチ150μm、線幅40μmのスト
ライプ状電極パターン(銀含有量:95%)を形成した
300mm角のガラス基板(旭硝子社製PD−200)
を、空気中で590℃、30分間焼成することで、ガラ
ス基板上に電極を形成した。この電極の厚みは5μmで
あった。
のテルピネオール溶液30g、平均粒子径0.24μm
のルチル型酸化チタン(R550:石原産業(株)製)
5g、ガラス粉末Iを65g、混合・予備混練をした
後、三本ローラーにかけペーストを得た。
電極が形成されたガラス基板にスクリーン印刷し、57
0℃で30分間焼成することで厚み12μmの誘電体層
Aを得た。
ス基板上に、実施例1の誘電体ペーストを用いて誘電体
層Bをスクリーン印刷により形成し、必要に応じて12
mW/cm2の露光機で60秒間全面照射した。
γ−ブチロラクトンに溶かした溶液を32g、感光性モ
ノマーIIを10.5g、光重合開始剤(Irgacur
e−369:チバ・ガイギー製)を3.4g、増感剤
(ジエチルチオキサントン)を3.4g、ベンゾトリア
ゾールを2.2g、紫外線吸収剤(SudanIV:東京
化成工業(株)製)を0.04g、ガラス粉末IIを49
g、混合・予備混練をした後、三本ローラーにかけペー
ストを得た。該ペーストを乾燥厚み180μmになるよ
うスクリーン印刷を複数回繰り返して塗布した。塗布膜
上にフォトマスク(ストライプ状パターン、ピッチ15
0μm、線幅20μm)を置いて、12mW/cm2の
露光機で紫外光を20秒間照射した。
アミンの0.2%水溶液を120秒間シャワーすること
により現像し、シャワースプレーで水洗浄した。これに
より隔壁パターンが形成され、未露光部のペースト膜が
現像で除去された部分には誘電体層Bの塗布膜表面が露
出した。
時焼成は、空気中570℃で15分間行いディスプレイ
基板を得た。電子顕微鏡で観察した隔壁の高さは130
μmであり、線幅(半値幅)は33μmであった。焼成
後の隔壁の状態を表2に示す。焼成後の隔壁は、剥が
れ、蛇行が無く、断面が矩形で良好であった。
し、全面露光をせずにそのままその上に隔壁パターンを
形成・焼成した以外は実施例4と同様にディスプレイ基
板を製造した。焼成後の隔壁の状態を表2に示す。焼成
後の隔壁は、剥がれ、蛇行が無く、断面が矩形で良好で
あった。
し、全面露光をせずに隔壁を形成・焼成した以外は実施
例4と同様にディスプレイ用基板を製造した。焼成後の
隔壁の状態を表2に示す。焼成後の隔壁は、剥がれ、蛇
行が無く、断面が矩形で良好であった。
し、全面露光をせずに隔壁を形成・焼成した以外は実施
例4と同様にディスプレイ用基板を製造した。焼成後の
隔壁の状態を表2に示す。焼成後の隔壁は、剥がれ、蛇
行が無く、断面が矩形で良好であった。
誘電体ペーストを直接塗布し、全面露光をせずに隔壁を
形成・焼成した以外は実施例4と同様にディスプレイ用
基板を製造した。焼成後の隔壁の状態を表2に示す。焼
成後の隔壁は、剥がれ、蛇行が無く、断面が矩形で良好
であった。
液を25g、感光性モノマーIを4g、光重合開始剤
(Irgacure−369:チバ・ガイギー製)を2
g、紫外線吸光剤(SudanIV:東京化成工業(株)
製)を0.1g、ガラス粉末Iを42g、平均粒子径
0.24μmのルチル型酸化チタン(R550:石原産
業(株)製)を5g、混合・予備混練をした後、三本ロ
ーラーにかけ誘電体ペーストを作製し、30日後の粘度
変化を評価した。粘度上昇率は0%であった。表1に結
果を示す。
誘電体ペーストを直接塗布し、全面露光をせずに隔壁を
形成・焼成した以外は実施例4と同様にディスプレイ基
板を製造した。焼成後の隔壁の状態を表2に示す。焼成
後の隔壁は、剥がれ、蛇行が無く、断面が矩形で良好で
あった。
し、全面露光をせずに隔壁を形成・焼成した以外は実施
例4と同様にディスプレイ用基板を製造した。焼成後の
隔壁の状態を表2に示す。誘電体層Bの膜厚が厚くな
り、焼成後の隔壁は剥がれおよび隔壁間の亀裂が発生し
た。
またはポリマーを含有する感光性有機成分と無機微粒子
とを必須成分とする誘電体ペーストであって、オリゴマ
ーおよびポリマーの酸価がそれぞれ60以下であるた
め、保存安定性、隔壁層形成に用いる感光性ペーストと
の親和性に優れ、隔壁形成の歩留まりを高くすることが
できる。
Claims (8)
- 【請求項1】オリゴマーまたはポリマーを含有する感光
性有機成分と無機微粒子とを必須成分とする誘電体ペー
ストであって、オリゴマーおよびポリマーそれぞれの酸
価が60以下であることを特徴とする誘電体ペースト。 - 【請求項2】オリゴマーおよびポリマーが、側鎖にカル
ボキシル基およびエチレン性不飽和基を有するアクリル
系共重合体であることを特徴とする請求項1記載の誘電
体ペースト。 - 【請求項3】アクリル系共重合体の重量平均分子量が、
1,000〜50,000であることを特徴とする請求
項2記載の誘電体ペースト。 - 【請求項4】無機微粒子がガラス微粒子であることを特
徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の誘電体ペース
ト。 - 【請求項5】ガラス微粒子が150〜450℃で加熱処
理されたものであることを特徴とする請求項4記載の誘
電体ペースト。 - 【請求項6】プラズマディスプレイまたはプラズマアド
レス液晶ディスプレイのディスプレイ基板の製造用であ
ることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の誘
電体ペースト。 - 【請求項7】オリゴマーまたはポリマーを含有する感光
性有機成分と無機微粒子とを必須成分とする誘電体ペー
ストであって、オリゴマーおよびポリマーそれぞれの酸
価が60以下である誘電体ペーストを基板上に塗布した
後、焼成を行うことを特徴とするディスプレイ基板の製
造方法。 - 【請求項8】誘電体ペーストを基板上に塗布した後、該
誘電体ペースト塗布膜上に隔壁パターンを形成し、誘電
体ペースト塗布膜と隔壁パターンの焼成工程を同時に行
うことを特徴とする請求項7記載のディスプレイ基板の
製造方法。
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