JPH1125867A - プラズマディスプレイ用基板 - Google Patents
プラズマディスプレイ用基板Info
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- JPH1125867A JPH1125867A JP17952697A JP17952697A JPH1125867A JP H1125867 A JPH1125867 A JP H1125867A JP 17952697 A JP17952697 A JP 17952697A JP 17952697 A JP17952697 A JP 17952697A JP H1125867 A JPH1125867 A JP H1125867A
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Abstract
ハガレを抑制し、高歩留まりでプラズマディスプレイ用
基板を提供する。 【解決手段】ガラス基板上に、電極、誘電体および隔壁
を設け、その上に蛍光体層を設けたプラズマディスプレ
イ用基板において、その隔壁の表面が、算術平均粗さR
aが0.1μm以上、最大高さRtが1.0μm以上の
表面粗さを有するプラズマディスプレイ用基板。
Description
レイパネル(以下PDPと略す)に用いられる基板に関
するものである。より詳細には、本発明はPDP用の基
板を作製する際に、高歩留まりでPDPを作製するため
のプラズマディスプレイ用基板に関するものである。
ディスプレイが注目されている。これに使用されるPD
Pは液晶パネルに比べて高速の表示が可能で、且つ大型
化が容易であることから、OA機器および広報表示装置
などの分野に浸透し、さらには高品位テレビジョンの分
野などでの進展が期待されている。このような用途の拡
大にともなって、微細で多数の表示セルを有し、高精細
表示が可能なカラーPDPが特に注目されている。
成となっており、まず前面板にはガラス基板の裏面にI
TOや酸化錫からなる透明電極が帯状に複数本形成され
ている。この隣り合う透明電極間に通常10kHz〜数
10kHzのパルス状AC電圧を印加し表示用の放電を
得るが、透明電極のシート抵抗は数10Ω/cm2 と高
く、電極抵抗が数10kΩ程度になって、印過電圧パル
スが十分に立ち上がらずに駆動が困難になるため、通
常、透明電極上に金属製のバス電極を形成して抵抗値を
下げている。
いた透明誘電体層によって被覆し、さらに、保護層とし
て、MgOを電子ビーム蒸着法により形成する。このよ
うな誘電体層は、放電のための電荷を蓄積するためのコ
ンデンサーとしての役割を有している。
タを書き込むデータ電極を感光性銀ペーストなどを用い
て作製し、誘電体層で被覆する。その上に、白色あるい
は黒色の隔壁を形成し、さらに赤、緑、青の各色に発光
する蛍光体層を形成する。ここで、PDPを高精細化す
るためには上記隔壁間のピッチを小さくする必要があ
る。
駆動が可能になるように合わせて封着した後、排気し、
He、Ne、Xeの混合ガスを封入し、駆動回路を実装
してPDPを作製する。
明電極の間にパルス状の交流電圧を印加するとガス放電
が生じ、プラズマが形成され、ここで生じた紫外線が蛍
光体を励起して可視光を発光し前面板を通して表示発光
を得る。放電を生じる透明電極は走査電極と維持電極か
らなっている。実際のパネル駆動において、放電電極で
ある透明電極には維持放電パルスが印加されており、放
電を生じさせるときには、背面板上のデータ電極との間
に電圧を印加して対向放電を生じさせ、この放電が維持
パルスによって放電電極間で維持される。従来、上記の
ようなPDPを作製する場合、加工時に生じる基板の一
部がそったり、割れたりすることによって、歩留まりが
低下するという問題があった。中でも、蛍光体層を形成
する際に、蛍光体のそりや割れ、あるいはそれらに起因
する蛍光体のハガレが生じやすいという課題があった。
ス基板上に蛍光体層を形成する場合に生じる蛍光体のそ
りや割れ、それらに起因する蛍光体のハガレを抑制し、
歩留まりよくPDPを作成できるてプラズマディスプレ
イ用基板を提供することにある。
の本発明のプラズマディスプレイ用基板は、ガラス基板
上に、電極、誘電体層および隔壁を設け、その上に蛍光
体層を設けたプラズマディスプレイ用基板において、そ
の隔壁の表面が、算術平均粗さRaが0.1μm以上、
最大高さRtが1.0μm以上の表面粗さを有すること
を特徴とするものであり、本発明では、隔壁が、算術平
均粗さRaが0.2μm以上、最大高さRtが2.0μ
m以上の表面粗さを有することが好ましい。
基板に用いられる基板としては、一般的なソーダライム
ガラスやソーダライムガラスをアニール処理したガラ
ス、または、高歪み点ガラス(例えば、旭硝子社製”P
D−200”)等を用いることができる。ガラス基板の
サイズは特に限定はなく、1〜5mmの厚みのガラスを
用いることができる。
ス基板上に電極を形成する。ガラス基板上に電極を形成
する場合、電極材質としては、銀を50重量%以上、さ
らには、90〜99重量%含む電極を用いることが抵抗
値・ガラス基板との接着性の点から好ましい。銀の含有
量が50重量%未満では抵抗値が低くなり、また99重
量%を越えるとガラス基板との接着性が不良となるため
好ましくない。また、電極中に1〜10重量%のガラス
成分を含有させることにより、基板ガラスとの接着性に
優れた電極層を得ることができる。
は、スクリーン印刷法や感光性ペースト法などが用いら
れる。このうち、微細な加工が可能なことから、感光性
ペースト法が好ましく用いられ、感光性ペースト法とし
ては、例えば、平均粒子系1〜4ミクロンの銀粉末と平
均粒子系0.1〜2ミクロンのガラスフリットを感光性
有機成分と混練して得られる感光性銀ペーストをガラス
基板上に塗布、乾燥後、露光、現像、焼成の工程を経る
ことにより電極を形成することができる。
を形成したガラス基板上に、絶縁体からなる誘電体層を
形成する。誘電体層の厚みは、3〜20μm、さらには
6〜15μmであることが均一な緩衝層の形成のために
好ましい。厚みが20μmを越えると、焼成の際、脱媒
が困難でありクラックが生じやすく、またガラス基板へ
かかる応力が大きいために基板がそる等の問題が生じる
ことがある。また、3μm未満では厚みの均一性を保持
するのが困難である。誘電体材料の誘電率は7〜13の
ものが、さらには7〜10のものが好ましい。誘電率7
以下の材料ではガラス基板上への焼き付けが難しく、1
3以上の材料はPDPを表示する場合に放電電圧が高く
なるため好ましくない。
張係数α50〜400の値が、70〜85×10-7/°
K、さらには72〜80×10-7/°Kであるガラスか
らなることが、基板ガラスの熱膨張係数と整合し、焼成の
際にガラス基板にかかる応力を減らす点から好ましい。
85×10-7/°Kを越えると、誘電体層の形成面側に
基板が反るような応力がかかり、70×10-7/°K未
満では誘電体層のない面側に基板が反るような応力がか
かる。
板の加熱、冷却を繰り返すと基板が割れる場合がある。ま
た、前面板と背面板の封着の際、隔壁頭部と前面板表面
との間に隙間ができ、各セル間で誤放電が生じたり、封
着時に両基板が平行にならず封着できないか、あるい
は、基板が破損したりするなどの問題がある。
は、誘電体層中に含まれるアルカリ金属の合計含有量を
好ましくは5重量%以下にすることによっても、抑制す
ることができる。熱膨張係数が基板ガラスと整合してい
ても、アルカリ金属、具体的には、ナトリウム、リチウ
ム、カリウムを5重量%以上含有する場合は、焼成時に
ガラス基板や電極中のガラス成分とイオン交換が起こ
り、基板ガラスの表面部分や誘電体ガラスの特性が変化
するため、基板ガラスの熱特性と一致しなくなり熱変形
が生じる。特に、リチウムを含有する場合に熱変形が生
じやすく、誘電体層に含まれるリチウムの合計含有量を
3重量%以下とすることが好ましい。
鉛および酸化亜鉛のうち少なくとも1種類を10〜60
重量%含むガラスを用いることによって熱軟化温度、熱
膨張係数のコントロールが容易になる。特に、酸化ビス
マスを10〜60重量%含有するガラスを用いること
は、誘電体用ペーストの安定性を保持するなどの利点が
ある。酸化ビスマス、酸化鉛、酸化亜鉛の添加量が60
重量%を越えるとガラスの耐熱温度が低くなり過ぎてガ
ラス基板上への焼き付けが難しくなる。好適的なガラス
組成としては、例えば酸化物換算表記で以下のような組
成を例示することができる。
む無機粉末と有機バインダーからなる誘電体用ペースト
をガラス基板上に塗布し、焼成することによって形成で
きる。誘電体用ペーストに用いるガラス粉末の量は、ガ
ラス粉末と有機成分の和に対して50〜90重量%であ
るのが好ましい。50重量%未満では、誘電体層の緻密
性、表面の平坦性が欠如し、90重量%を越えるとペー
スト粘度が上昇し、塗布時の厚みムラが大きくなるため
好ましくない。
抑制するために、500〜600℃であることが好まし
い。このため、誘電体用ペーストに用いる無機粉末とし
ては、ガラス転移温度(Tg)430〜500℃、荷重
熱軟化温度(Ts)470〜580℃のガラス粉末を3
0重量%以上、さらには、60重量%以上含有すること
が好ましい。ガラス転移温度(Tg)が430℃よりも
低い場合や荷重熱軟化温度(Ts)が470℃よりも低
い場合は、後の工程中にガラスが溶融して、誘電体の厚
み均一性や特性が低下し、ガラス転移温度(Tg)が5
00℃よりも低い場合や荷重熱軟化温度(Ts)が58
0℃よりも高い場合は、ガラス基板上での焼成が不十分
になり、誘電体層の剥離や欠落を生じやすくなるため好
ましくない。
の上に隔壁を形成する。隔壁パターンを形成する方法と
しては、スクリーン印刷法や感光性ペースト法などが用
いられる。これらのうち、高精細化、および作製工程の
低減が可能なことから、感光性ペースト法が好ましく用
いられる。感光性ペースト法は、主としてガラス粉末か
らなる無機成分と感光性を持つ有機成分からなる感光性
ペーストをガラス基板上に塗布し、露光によりフォトマ
スクのパターンを焼き付け、現像により、隔壁パターン
を形成し、その後焼成して隔壁を得る方法である。塗布
する方法として、感光性ペーストをフィルム上に塗布し
た感光性シート(グリーンテープ)をガラス基板上に転
写する方法を用いることもできる。
ターンは、厚み方向に光硬化の不均一による歪み応力が
生じやすいため、焼成の際に剥がれが発生することがあ
る。隔壁の剥がれが生じると剥がれた箇所で色の混色が
起こり、また剥がれた隔壁がパネル上に残り画素をつぶ
してしまい歩留まりが低下するなどの問題がある。ここ
で、隔壁を形成する際に、誘電体用ペーストの塗布後、
隔壁用ペーストを用いて隔壁パターンを形成し、誘電体
層と隔壁パターンを同時に焼成することによって、剥が
れや倒れのない均一な隔壁層を形成することができる。
ガラス転移点、熱軟化点の低いガラス基板上にパターン
形成するため、ガラス転移点が430〜500℃、熱軟
化温度が470〜580℃のガラス材料を用いることが
好ましい。また、特に感光性ペースト法において、平均
屈折率1.5〜1.7のガラスを用いることにより、ペ
ースト中のガラス粉末の屈折率を有機成分の屈折率と近
づけて、ペースト中の光散乱を抑制し、塗布・露光回数
を減らすことができる。
感光性ペースト法を用いる場合において、露光する光の
波長で測定することが効果を確認する上で正確である。
特に、350〜650nmの範囲の波長の光で測定する
ことが好ましい。さらには、i線(365nm)もしく
はg線(436nm)での屈折率測定が好ましい。光線
透過率は分光光度計、屈折率測定方法としては、エリプ
ソ法やVブロック法、ベッケ法を用いることができる。
を有し、平均屈折率が1.5〜1.7のガラスを得るた
めには、酸化リチウム、酸化ナトリウムおよび酸化カリ
ウムのうち少なくとも1種類を2〜20重量%含むガラ
ス微粒子を用いることが簡便な方法である。酸化ナトリ
ウム、酸化リチウムおよび酸化カリウム等のアルカリ金
属の酸化物の含有量は合計で2〜20重量%であること
が、熱軟化温度、熱膨張係数のコントロールが容易にな
り、さらにはガラスの平均屈折率を低くすることができ
るため、有機物との屈折率差を小さくすることができる
点から好ましい。アルカリ金属の酸化物の含有量が2%
未満のときは、熱軟化温度の制御が難しくなり、また2
0%を越える場合は、ペーストの安定性が低下するため
好ましくない。
させると、誘電体層にもアルカリ金属やその酸化物を含
有する場合に、隔壁層/誘電体層/ガラス基板の3層間
でイオン交換反応が生じて、基板のそりや割れ、また、
銀電極との反応による基板の黄着色などの問題が生じる
ことがある。このような問題を解決するためには、誘電
体層に含まれるアルカリ金属の合計含有量を5重量%以
下、さらには0.5重量%以下にすることが好ましい。
ては、ガラス中に酸化珪素を3〜60重量%の範囲で配
合することが好ましい。酸化珪素の含有量が60重量%
以下の場合は、熱軟化点が低くなり、ガラス基板への焼
き付けが可能になるなどの利点がある。酸化珪素の含有
量が3重量%未満では、ガラス層の緻密性や強度および
安定性が低下する、あるいは熱膨張係数が所望の値から
外れてガラス基板とのミスマッチが起こりやすいなどの
点から好ましくない。
重量%の範囲で配合することが、電気絶縁性、強度、熱
膨張係数、絶縁層の緻密性などの電気、機械および熱的
特性を向上できる点から好ましい。50重量%を越える
とガラスの安定性が低下するため好ましくない。
ム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなど、特に酸化アルミ
ニウム、酸化バリウム、酸化亜鉛を添加することによ
り、硬度や加工性を改良することができる。その含有量
は、熱軟化点、熱膨張係数、屈折率の制御の点から、4
0重量%以下であることが好ましく、より好ましくは2
5重量%以下である。酸化リチウムを含むガラス組成と
しては、酸化物換算表記で、 酸化リチウム 2〜15重量部 酸化珪素 15〜50重量部 酸化ホウ素 15〜40重量部 酸化バリウム 2〜15重量部 酸化アルミニウム 6〜25重量部 の組成を含むものを50重量%以上含有することが好ま
しい。
に、酸化ナトリウムや酸化カリウムを用いてもよいが、
ペーストの安定性の点で酸化リチウムが好ましい。
量は、ガラス粉末と有機成分の和に対して65〜85重
量%であるのが好ましい。ガラス粉末の量が65重量%
未満では、焼成時の収縮率が大きくなり、隔壁の断線、
剥がれの原因となる、あるいは感光性ペースト法などに
おいては、パターン太り、現像時の残膜の発生が起こり
やすいなどの点から好ましくない。ガラス粉末の量が8
5重量%を越えると、特に感光性ペースト法において、
感光性成分が少ないためにパターンの形成性が不良とな
り好ましくない。
らに蛍光体層を形成する。蛍光体パターンを形成する方
法としては、スクリーン印刷法や感光性ペースト法など
が用いられる。これらのうち、高精細化および作製工程
の低減が可能なことから、感光性ペースト法が好ましく
用いられる。感光性ペースト法は、主として無機蛍光体
粉末からなる無機成分と感光性を持つ有機成分からなる
感光性ペーストをガラス基板上に塗布し、露光によりフ
ォトマスクのパターンを焼き付け、現像により、蛍光体
パターンを形成する方法である。その後焼成して脱脂す
ることによって、蛍光体層が形成される。
に限定されず、公知の蛍光体粉末が使用できる。例え
ば、赤色では、Y2O3:Eu、YVO4:Eu、(Y,
Gd)BO3:Eu、Y2O3S:Eu、γ−Zn3(PO
4)2:Mn、(ZnCd)S:Ag+In2O3、Y2S
iO5:Eu、Y2Al5O12:Eu、Zn3(PO4)2:
Mn、YBO3:Eu、(Y,Gd)BO3:Eu、Gd
BO3:Eu、ScBO3P:Eu、LuBO3:Eu な
どがある。緑色では、Zn2GeO2:Mn、BaAl12
O19:Mn、Zn2SO4:Mn、LaPO4:Tb、Z
nS:Cu,Al、ZnS:Au,Cu, Al、(Z
nCd)S:Cu,Al、Zn2SiO4:Mn,As、
AsY3Al5O12:Ce、CeMgAl11O19:Tb、
Gd2O2S:Tb、Y3Al5O12:Tb、ZnO:Zn
などがある。青色では、Y2SiO5:Ce、CaW
O4:Pb、BaMgAl14O23:Eu、Sr5(P
O4)3Cl:Eu、BaMgAl16O27:Eu、BaM
g2Al14O24:Eu、ZnS:Ag+pigment
(red)、Y2SiO3:Ce などである。
[(Y,Gd,Eu)BO3]、緑として[(Zn,M
n)2SiO4]、青として[(Ba,Eu)MgAl10
O17]の選ばれた蛍光体粉末を用いることにより高輝
度、長寿命の蛍光体層を形成することができる。また、
ツリウム(Tm)、テルビウム(Tb)およびユーロピ
ウム(Eu)からなる群より選ばれた少なくとも1つの
元素で、イットリウム(Y)、ガドリウム(Gd)およ
びルテチウム(Lu)から選ばれた少なくとも1つの母
体構成稀土類元素を置換したタンタル酸稀土類蛍光体が
利用できる。好ましくは、タンタル酸稀土類蛍光体が組
成式Y1-xEuxTaO4(式中、xはおよそ0.005
〜0.1である)で表されるユーロピウム付活タンタル
酸イットリウム蛍光体である。赤色蛍光体には、ユーロ
ピウム付活タンタル酸イットリウムが好ましく、緑色蛍
光体には、タンタル酸稀土類蛍光体が組成式Y1-xTbx
TaO4(式中、xはおよそ0.001〜0.2であ
る)で表されるテルビウム付活タンタル酸イットリウム
が好ましい。青色蛍光体には、タンタル酸稀土類蛍光体
がY1-xTbxTaO4(式中、xはおよそ0.001〜
0.2である)で表されるツリウム付活タンタル酸イッ
トリウムが好ましい。
(ZnSiO4)母体量に対して0.2重量%以上、
0.1重量%未満付活された平均粒子径2〜8μmのマ
ンガン付活亜鉛蛍光体(Zn2SiO4:Mn)および一
般式が(Zn2-xMnx)O・αSiO2(式中、xおよ
びαは、0.01≦x≦0.2、0.5<α≦1.5の
範囲の値である)で表されるマンガン付活ケイ酸亜鉛蛍
光体が好ましい。
であることが好ましい。40重量%未満では収縮率が大
きすぎるため剥がれや割れが生じ易く、また85重量%
を越えると収縮率が小さすぎるため蛍光体層が50μm
以上になる。
径は、作製しようとする蛍光体層パターンの線幅、幅間
隔(スペース)および厚みを考慮して選ばれるが、50
重量%粒子径が1.5〜15μm、比表面積が0.1〜
2m2/gであることが好ましい。より好ましくは粒子
径が2〜10μm、比表面積が0.2〜1m2/gであ
る。この範囲においては、蛍光体の発光効率がよく、高
寿命になるとともに、特に感光性ペースト法を用いる場
合に、紫外線露光時に光が充分透過し、高精度なパター
ン形状が得られるために好ましい。粉末粒子径が1.5
μm未満、比表面積が2m2/gを越えると蛍光体の発
光効率や寿命が低下する。さらには感光性ペースト法な
どにおいては、粉末が細かくなりすぎて露光時に所望の
部位以外に光が散乱されるため、現像時にパターンの残
膜(本来現像されるべき部分に余分な蛍光体が残存する
こと)の発生が起こり、高精細なパターンが得られな
い。
状)のものが使用できるが、凝集のない粉末が好まし
い。その中でも、球状の粉末は、感光性ペースト法にお
いて露光時に散乱の影響を少なくできるのでより好まし
い。球状粉末が球形率80個数%以上の粒子形状を有し
ていると好ましい。さらに好ましくは、球形率90個数
%以上である。球形率80個数%未満である場合には、
紫外線露光時に蛍光体粉末による散乱の影響を受けて高
精細なパターンが得られにくくなる。球形率の測定は、
蛍光体粉末を光学顕微鏡で300倍の倍率にて撮影し、
このうち計数可能な粒子を計数することにより行ない、
球形のものの比率を球形率とする。
面が、Raが0.1μm以上、Rtが1.0μm以上の
表面粗さを有することである。さらには、Raが0.2
μm以上、Rtが2.0μm以上であることが好まし
い。
下、対象面という)の「粗さ曲線」を基にして得られる
物性であり、「粗さ曲線」とは、対象面に直角な平面で
対称面を切断したときにその切り口に現れる輪郭から、
表面のうねり成分を除去した曲線のことをいう。Raと
は算術平均粗さ、Rtとは最大高さのことをいい、その
定義についてはJIS B 0601に準ずる。
と、蛍光体層を形成したときに蛍光体粒子が隔壁表面と
接触する部分が多くなり、蛍光体粒子の隔壁への引っか
かりが大きくなるために、隔壁とその上に形成された蛍
光体層との接着力が高くなり、蛍光体のそりなどが発生
した場合でも、蛍光体のハガレを抑制することができ
る。
度以上の焼成温度で焼成することにより、Raが0.1
μm未満、および/またはRtが1.0μm未満となる
ような隔壁表面の表面粗さを、Raが0.1μm以上、
Rtが1.0μm以上に制御する方法としては、具体的
には、例えば、用いるガラス材料の熱軟化温度以下の焼
成温度で隔壁パターンを焼成して、ガラスの焼結を抑制
する方法などが挙げられるが、この方法では未焼結の度
合いが高くなると形成される隔壁の強度が低下するなど
の問題がある。
850℃であるフィラーを含有させることも好ましい手
段である。隔壁材料に、フィラーを含有させることは、
熱軟化温度以上の焼成温度での焼成により、Raが0.
1μm未満および/またはRtが1.0μm未満となっ
たり、また上述したように熱軟化温度以下の焼成温度で
焼成する際に、隔壁の強度などを保持するために、未焼
結度合いのバランスをとった結果、Raが0.1μm未
満、および/またはRtが1.0μm未満となるような
ガラス材料を隔壁材料として用いるような場合において
も、フィラーが高融点であるために隔壁の焼成条件では
焼結せず、形成される隔壁が上記以上の表面粗さを有す
ることができる点で有効である。また、感光性ペースト
法において、パターン形成後の焼成時の収縮率が小さく
なり、パターン形成が容易になる点からも好ましい。
以上の高融点ガラスやセラミックスなどを好ましく用い
ることができる。
珪素、酸化アルミニウムをそれぞれ15重量%以上含有
するガラス粉末が好ましい。また、これらの含有量合計
がガラス粉末中50重量%以上であることが、必要な熱
特性を持たせるために好ましく、一例としては、以下の
ような組成のガラス粉末が好ましく用いられる。
%〜90重量%であることが好ましい。フィラーの含有
量が5重量%未満ではフィラー添加の効果が得られず、
90重量%を越えると、隔壁の強度が低下するため、好
ましくない。
および蛍光体用ペーストに用いられる有機成分は、一般
的な有機バインダーや溶媒などを使用することができ
る。有機バインダーの具体的な例としては、ポリビニル
アルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテ
ート、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロー
スなどのセルロース系ポリマー、ポリメチルシロキサ
ン、ポリメチルフェニルシロキサンなどのシリコンポリ
マー、ポリエチレン、ポリビニルピロリドン、ポリスチ
レン、ポリアミド、高分子量ポリエーテル、メタクリル
酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリ
ル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、α−メ
チルスチレン重合体、ブチルメタクリレート樹脂などが
あげられる。
途に用いられる溶媒としては、メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケト
ン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロ
ペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアル
コール、テトラヒドロフラン、ブチルカルビトールアセ
テート、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクト
ン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼ
ン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香
酸などやこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混
合物が挙げられる。
ともできる。具体的な例としては、ジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコール、
グリセリンなどがあげられる。
隔壁および蛍光体用ペーストに感光性を付与することに
より、パターン加工が容易になることや、特に誘電体に
おいて溶媒や現像液に対する溶解性を制御できる利点が
ある。ペースト中に、感光性モノマー、感光性オリゴマ
ーおよび感光性ポリマーのうち少なくとも1種類から選
ばれる感光性成分を含有し、さらに必要に応じて、光重
合開始剤、紫外線吸収剤、増感剤、増感助剤および重合
禁止剤などの添加剤成分を加えることで感光性が付与さ
れる。このような場合、ペーストをガラス基板上に塗布
後に、乾燥を行なった後、パターン露光して不要部分を
現像して取り除き、所望のパターンを形成することがで
きる。
光可溶化型のものがあり、光不溶化型のものとして、
(A)分子内に不飽和基などを1つ以上有する官能性の
モノマー、オリゴマー、ポリマーを含有するもの、
(B)芳香族ジアゾ化合物、芳香族アジド化合物、有機
ハロゲン化合物などの感光性化合物を含有するもの、
(C)ジアゾ系アミンとホルムアルデヒドとの縮合物な
どいわゆるジアゾ樹脂といわれるもの等がある。
アゾ化合物の無機塩や有機酸とのコンプレックス、キノ
ンジアゾ類を含有するもの、(E)キノンジアゾ類を適
当なポリマーバインダーと結合させた、例えばフェノー
ル、ノボラック樹脂のナフトキノン−1,2−ジアジド
−5−スルフォン酸エステル等がある。
工する場合は、光不溶化型のものが、中でも、感光性ペ
ーストとして、無機微粒子と混合して簡便に用いること
ができる点から上記(A)のものが好ましく用いられ
る。
飽和結合を含有する化合物で、その具体的な例として、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピ
ルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチ
ルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、イソブ
チルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n
−ペンチルアクリレート、アリルアクリレート、ベンジ
ルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキ
シトリエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシ
ルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジ
シクロペンテニルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルア
クリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボニルアクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソデキ
シルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリ
ルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メ
トキシエチレングリコールアクリレート、メトキシジエ
チレングリコールアクリレート、オクタフロロペンチル
アクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステア
リルアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、ア
リル化シクロヘキシルジアクリレート、1,4−ブタン
ジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコール
ジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、
ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレング
リコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアク
リレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレー
ト、グリセロールジアクリレート、メトキシ化シクロヘ
キシルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアク
リレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポリ
プロピレングリコールジアクリレート、トリグリセロー
ルジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、アクリルアミド、アミノエチルアクリレート、
フェニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレー
ト、ベンジルアクリレート、1−ナフチルアクリレー
ト、2−ナフチルアクリレート、ビスフェノールAジア
クリレート、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付
加物のジアクリレート、ビスフェノールA−プロピレン
オキサイド付加物のジアクリレート、チオフェノールア
クリレート、ベンジルメルカプタンアクリレート等のア
クリレート、また、これらの芳香環の水素原子のうち、
1〜5個を塩素または臭素原子に置換したモノマー、も
しくは、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、塩素化スチレン、臭素化
スチレン、α−メチルスチレン、塩素化α−メチルスチ
レン、臭素化α−メチルスチレン、クロロメチルスチレ
ン、ヒドロキシメチルスチレン、カルボシキメチルスチ
レン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニル
カルバゾール、および、上記化合物の分子内のアクリレ
ートを一部もしくはすべてをメタクリレートに変えたも
の、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
1−ビニル−2−ピロリドンなどがあげられる。本発明
ではこれらを1種または2種以上使用することができ
る。
和酸を加えることによって、パターン露光後の現像性を
付与することができる。不飽和カルボン酸の具体的な例
としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、
クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸または
これらの酸無水物などがあげられる。
感光性成分の和に対して、5〜30重量%が好ましい。
この範囲外では、パターンの形成性の悪化、硬化後の硬
度不足が発生することがある。
ル、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合
体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−
メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレン重
合体およびブチルメタクリレート樹脂などが使用され
る。
化合物のうち少なくとも1種類を重合して得られたオリ
ゴマーやポリマーを用いることができる。重合する際
に、これら光反応性モノマーの含有率が、10重量%以
上、さらに好ましくは35重量%以上になるように、他
の感光性のモノマーと共重合することができる。
ボン酸等の不飽和酸を共重合することによって、パター
ンを形成する場合の現像性を向上することができる。不
飽和カルボン酸の具体的な例としては、アクリル酸、メ
タアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、
フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸無水物などが
あげられる。こうして得られた側鎖にカルボキシル基等
の酸性基を有するポリマーもしくはオリゴマーの酸価
(AV)は50〜180、さらには70〜140の範囲
が好ましい。酸価が50未満であると、現像許容幅が狭
くなり、酸価が180を越えると未露光部の現像液に対
する溶解性が低下するようになるため現像液濃度を濃く
すると露光部まで剥がれが発生し、高精細なパターンが
得られにくいので、好ましくない。
の側鎖または分子末端に光反応性基を付加させることに
よって、感光性を持つ感光性ポリマーや感光性オリゴマ
ーとして用いることができる。好ましい光反応性基は、
エチレン性不飽和基を有するものである。エチレン性不
飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基およ
びメタクリル基などがあげられる。
付加させる方法は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ
基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基や
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やア
クリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはア
リルクロライドを付加反応させて作る方法がある。
合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル
酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロト
ン酸グリシジルエーテルおよびイソクロトン酸グリシジ
ルエーテルなどがあげられる。
和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアネー
ト、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート等があ
る。
有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライ
ド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライド
は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカ
ルボキシル基に対して0.05〜1モル当量付加させる
ことが好ましい。
性オリゴマーおよびバインダーからなるポリマー成分の
量としては、パターン形成性および焼成後の収縮率の点
で優れていることから、無機微粒子と感光性成分の和に
対して、5〜30重量%であることが好ましい。この範
囲外では、パターン形成が不可能もしくは、パターンの
太りがでることがある。
フェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビ
ス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロ
ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニ
ルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−
ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−
フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキ
シ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジク
ロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオ
キサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロ
ピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジ
ルジメチルケタノール、ベンジルメトキシエチルアセタ
ール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチル
アントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロ
ルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジ
ベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベン
ザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジ
リデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジド
ベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フ
ェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカル
ボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2
−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフ
ェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボ
ニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパ
ントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラ
ーケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ナフタレン
スルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライ
ド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイ
ソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチ
アゾールジスルフィド、トリフェニルホルフィン、カン
ファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスル
ホン、過酸化ベンゾインおよびエオシン、メチレンブル
ーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノ
ールアミンなどの還元剤の組合せなどがあげられる。本
発明においては、これらを1種または2種以上使用する
ことができる。
し、好ましくは0.05〜20重量%、さらに好ましく
は、0.1〜15重量%である。光重合開始剤の量が
0.05重量%未満では、光感度が不良となり、20重
量%を越えると、露光部の残存率が小さくなりすぎるこ
とがある。
ることも、高アスペクト比、高精細および高解像度が得
られることから、有効である。紫外線吸収剤としては有
機系染料からなるもの、中でも350〜450nmの波
長範囲で高UV吸収係数を有する有機系染料が好ましく
用いられる。具体的には、アゾ系染料、アミノケトン系
染料、キサンテン系染料、キノリン系染料、アミノケト
ン系染料、アントラキノン系、ベンゾフェノン系、ジフ
ェニルシアノアクリレート系、トリアジン系、p−アミ
ノ安息香酸系染料などが使用できる。有機系染料は吸光
剤として添加した場合にも、焼成後の絶縁膜中に残存し
ないで吸光剤による絶縁膜特性の低下を少なくできるの
で好ましい。これらの中でもアゾ系およびベンゾフェノ
ン系染料が好ましい。
0.05〜1重量部、さらには0.1〜0.18重量%
であるのが好ましい。0.05重量%未満では紫外線吸
光剤の添加効果が減少し、1重量%を越えると焼成後の
絶縁膜特性が低下するので好ましくない。
としては、具体的には例えば、有機染料を予め有機溶媒
に溶解した溶液を作製し、それをペースト作製時に混練
する、あるいは、該有機溶媒中に無機微粒子を混合後、
乾燥する方法などがあげられる。この方法によって、無
機微粒子の個々の粒子表面に有機の膜をコートしたいわ
ゆるカプセル状の微粒子を作製することができる。
るために有効である。増感剤としては、例えば、2,4
−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサント
ン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シク
ロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベン
ザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチル
アミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒ
ラーケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾ
フェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、
4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチ
ルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミ
ノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノ
フェニルビニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−
ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3
−カルボニル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)ア
セトン、3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミ
ノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールア
ミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエ
タノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメ
チルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香
酸イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテト
ラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオ
テトラゾールなどがあげられる。本発明においては、こ
れらを1種または2種以上使用することができる。な
お、増感剤の中には光重合開始剤としても使用できるも
のがある。増感剤を感光性ペースト中に添加する場合、
その添加量は感光性成分に対して0.05〜10重量
%、さらには0.1〜10重量%であることが好まし
い。増感剤の量が0.05重量%未満では光感度を向上
させる効果が発揮されず、10重量%を越えると露光部
の残存率が小さくなりすぎるおそれがあるため、好まし
くない。
定性を向上させるために有効である。重合禁止剤の具体
的な例としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンのモノエ
ステル化物、N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチ
アジン、p−t−ブチルカテコール、N−フェニルナフ
チルアミン、2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェ
ノール、クロラニールおよびピロガロールなどが挙げら
れる。重合禁止剤を添加する場合、その添加量は、感光
性ペースト中に、通常、0.001〜1重量%である。
カル重合性モノマーおよびラジカル重合開始剤を添加す
ることによって、熱重合性のペーストを得ることがで
き、ペーストを塗布後に加熱して架橋構造を得ることが
できる。この場合の、ラジカル重合性モノマーの具体的
な例としては、エチレン、スチレン、ブタジエン、塩化
ビニル、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸メチル、
メチルビニルケトン、アクリルアミドおよびアクリロニ
トリル等がある。ラジカル開始剤としては、過酸化ベン
ゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸カリウム、アゾビス
イソブチロニトリルおよび過酸化ベンゾイル-ジメチル
アニリン等があげられる。
や紫外線吸収剤を添加することは、感光性ペースト法を
用いて隔壁をパターン加工する場合に、露光の際の誘電
体表面からの反射・散乱によるパターン不良を抑制する
上で有効である。すなわち、誘電体用ペーストのg線に
おける全光線透過率T1と隔壁用感光性ペーストの全光
線透過率T2の間に、T1<T2の関係が成り立つ場合
には、隔壁パターンが良好に形成できる。ここで用いる
有機染料や紫外線吸収剤としては、有機成分材料で前述
した化合物などを適宜使用することができる。
ミキサーや三本ローラーなどで混練して本発明における
電極、誘電体層、隔壁および蛍光体用のペーストを作製
することができる。
する場合、基板と塗布膜との密着性を高めるために基板
の表面処理を行っても良い。表面処理剤としては、例え
ばビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、トリス−(2−メトキ
シエトキシ)ビニルシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)
トリメトキシシラン、γ(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ランおよびγ−アミノプロピルトリエトキシシランなど
のシランカップリング剤、あるいは有機チタン、有機ア
ルミニウム、有機ジルコニウムなどの有機金属などを用
いることができる。
バーコーター、ロールコーター、ダイコーターおよびブ
レードコーター等の公知の方法を用いることができる。
現像に使用する現像液は、感光性ペースト中の有機成分
が溶解可能な有機溶媒や、その有機溶媒にその溶解力が
失われない範囲で水を添加したものを用いることができ
る。感光性ペースト中にカルボキシル基等の酸性基を持
つ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像でき
る。アルカリ水溶液として水酸化ナトリウムや炭酸ナト
リウム、水酸化カルシウム水溶液などのような金属アル
カリ水溶液を使用できるが、有機アルカリ水溶液を用い
た方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好まし
い。
ましく用いることができる。具体的には、テトラメチル
アンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアン
モニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミンおよび
ジエタノールアミンなどがあげられる。
するが、本発明はこれらに限定されない。なお、各物性
の測定は、次による。
ずる。
0mg採取し、エアーを導入しながら毎分20℃で加熱
して、横軸に温度、縦軸に熱量をプロットして示差熱分
析(DTA)を行ない、DTA曲線からTsとTgを読
みとる。
に準じて、50〜400℃の平均熱膨張係数を求める。
東京精密社製の表面粗さ計を用いて測定した。蛍光体の
ハガレについては、蛍光体焼成後に基板表面を光学顕微
鏡で観察し、ハガレのある場合は×、ハガレのない場合
は○として評価した。
40%溶液に、樹脂固形分に対して、モノマ−としてト
リメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)を
50重量%、開始剤としてイルガキュア907(チバガ
イギー社製)を20重量%、増感剤として2,4−ジエ
チルチオキサントン(DETX)を20重量%、増感助剤
としてp−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル(E
PA)を10重量%、可塑剤としてジブチルフタレート
(DBP)を17重量%、溶媒としてγ−BLを100
重量%の割合で添加し、溶解させて有機ビヒクルAを得
た。得られた有機ビヒクルA 35gに、下記に示すガ
ラス粉末A 65gを添加し、混練機で混練することに
より誘電体層用ペーストを作製した。ガラス粉末は、あ
らかじめアトラクターにて微粉末にしたものを用いた。
に、樹脂固形分に対して、モノマ−として下記に示す化
合物Aを100重量%、開始剤としてイルガキュア36
9(チバガイギー社製)を16重量%、増感剤として
2,4−ジエチルチオキサントン(DETX)を16重量
%、溶媒としてγ−BLを50重量%の割合で添加し、
溶解させて有機ビヒクルBを得た。さらに、下記に示す
ガラス粉末Bを有機染料としてのスダン4アセトン溶液
中にガラス粉末100重量部に対してスダン4が0.0
8重量部となるように浸漬して、乾燥した。ガラス粉末
は、あらかじめアトラクターにて微粉末にしたものを用
いた。続いて、上記の有機ビヒクルB 48gに、有機
染料で処理したガラス粉末B 52gを添加し、混練機
で混練することにより隔壁用ペーストを作製した。
に、樹脂固形分に対して、モノマ−としてTMPTAを
60重量%、開始剤としてイルガキュア907(チバガ
イギー社製)を12重量%、溶媒としてγ−BLを12
0重量%の割合で添加し、溶解させて有機ビヒクルCを
得た。続いて下記に示す各色無機蛍光体粉末を有機染料
としてのスダン4アセトン溶液中に蛍光体粉末100重
量部に対してスダン4が0.05重量部となるように浸
漬して、乾燥した。次に、得られた有機ビヒクルC65
gに、有機染料で処理した各色無機蛍光体粉35gを添
加し、混練機で混練することにより各色蛍光体層用ペー
ストを作製した。
AA)、30%のメチルメタアクリレート(MMA)お
よび30%のスチレン(St)からなる共重合体のカル
ボキシル基に対して0.4当量のグリシジルメタアクリ
レート(GMA)を付加反応させた重量平均分子量43
000、酸価95の感光性ポリマ。
38%、SiO2 7%、B2O3 19%、BaO
12%、Al2O3 3%、ZnO 21%。平均粒径
3.4μmの非球状粉末。Tg 476℃、Ts 52
5℃。熱膨張係数 77×10-7/°K。g線(436
nm)での屈折率 1.75。 ガラス粉末B:組成 Li2O 9%、SiO2 22
%、B2O3 33%、BaO 4%、Al2O3 23
%、ZnO 2%、MgO 7%、平均粒径2.6μm
の非球状粉末。Tg(ガラス転移点)472℃、Ts
(軟化点)515℃。熱膨張係数 83×10-7/°
K。g線(436nm)での屈折率1.59。
m、線幅40μmのストライプ状電極を形成した300m
m角のガラス基板(旭硝子社製PD−200)上に、上
記の誘電体層用ペーストをスクリーン印刷により30μ
mの厚みになるように全面塗布し、80℃で30分乾燥
後、超高圧水銀灯で3J/cm2の露光量で、光照射を
行なった。
厚み(乾燥後厚み:180μm)になるように塗布した
後、80℃で40分乾燥後、ピッチ150μm、線幅2
0μmのストライプ状のネガマスクを介して、上面から
50mW/cm2出力の超高圧水銀灯で1.5J/cm2
の露光量で光照射した。
ールアミンの0.3重量%の水溶液で200秒間シャワ
ー現像をおこなって、その後シャワースプレーを用いて
水洗浄し、光硬化していないスペース部分を除去してス
トライプ状の隔壁パターンを形成した。このようにして
得られた誘電体層および隔壁を形成したガラス基板を、
空気中で570℃で30分間焼成を行ない、隔壁を作製
した。作製した隔壁の表面粗さは表1に示すようなもの
であった。
蛍光体層用ペーストを全面スクリーン印刷によって塗布
し、塗布面を下にして80℃で40分間乾燥した。乾燥
後、室温まで冷却しフォトマスクをのせ超高圧水銀灯で
100mJ/cm2の露光量で光照射した。このもの
を、35℃に保持したモノエタノールアミンの0.3重
量%の水溶液で85秒間シャワー現像を行なって、その
後シャワースプレーを用いて水洗浄し、光硬化していな
いスペース部分を除去した後、80℃で20分間乾燥し
て、ストライプ状の赤色蛍光体パターンを形成した。緑
色蛍光体層用ペースト、青色蛍光体層用ペーストについ
ても赤色蛍光体と同様にパターン形成を行ない、赤、
緑、青のストライプ状のパターンを形成した。このよう
にして各色蛍光体がパターン加工されたガラス基板を5
00℃で30分間焼成して、本発明のPDP用背面基板
を作製した。
P用基板の評価結果は表1に示すようになり、蛍光体の
ハガレのないものであった。
のガラス粉末Cを用いた以外は実施例1と同様にして本
発明のPDP用背面基板を作製した。このようにして作
製された本発明のPDP用基板の評価結果は表1に示す
ようになり、蛍光体のハガレのないものであった。
O2 22%、B2O3 32%、BaO 4%、Al2O
3 19%、ZnO 2%、MgO 6%、CaO 4
%、ZrO2 1%、平均粒径2.9μmの非球状粉
末。Tg(ガラス転移点)497℃、Ts(軟化点)5
30℃。熱膨張係数 75×10-7/°K。g線(43
6nm)での屈折率1.59。
したガラス粉末B(80重量%)と下記のガラス粉末D
(20重量%)を混合したものを用いた以外は実施例1
と同様にして本発明のPDP用背面基板を作製した。こ
のようにして作製された本発明のPDP用基板の評価結
果は表1に示すようになり、蛍光体のハガレのないもの
であった。
B2O3 9%、BaO 5%、Al2O3 35%、Zn
O 3%、MgO 5%、CaO 5%、平均粒径2.
7μmの球状粉末。Tg(ガラス転移点)652℃、T
s(軟化点)746℃。熱膨張係数 43×10-7/°
K。g線(436nm)での屈折率1.58。
ような表面粗さを有するPDP用背面基板について、実
施例1〜3と同様に評価した結果は表1に示すようにな
り、蛍光体のハガレが見られるものであった。
ないため、高精細のPDPを歩留まりよく製造できるプ
ラズマディスプレイ用基板が得られる。これにより高精
細のプラズマディスプレイを提供することができる。本
発明のプラズマディスプレイ用基板は、ガラス基板上
に、電極、誘電体および隔壁を設けた上に蛍光体層を設
けた背面用のプラズマディスプレイ用基板において特に
有効である。
Claims (12)
- 【請求項1】 ガラス基板上に、電極、誘電体層および
隔壁を設け、その上に蛍光体層を設けてなるプラズマデ
ィスプレイ用基板において、該隔壁の表面が、算術平均
粗さRaが0.1μm以上、最大高さRtが1.0μm
以上の表面粗さを有することを特徴とするプラズマディ
スプレイ用基板。 - 【請求項2】 前記算術平均粗さRaが0.2μm以
上、最大高さRtが2.0μm以上であることを特徴と
する請求項1記載のプラズマディスプレイ用基板。 - 【請求項3】 前記隔壁に含まれるナトリウム、リチウ
ムおよびカリウム元素の合計含有量が2.0〜20.0
重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の
プラズマディスプレイ用基板。 - 【請求項4】 前記隔壁が屈折率1.5〜1.7のガラ
スからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
記載のプラズマディスプレイ用基板。 - 【請求項5】 前記隔壁が荷重熱軟化温度(Ts)65
0〜850℃のフィラーを含有することを特徴とする請
求項1〜4のいずれかに記載のプラズマディスプレイ用
基板。 - 【請求項6】 前記蛍光体層が無機蛍光体粉末からなる
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプラ
ズマディスプレイ用基板。 - 【請求項7】 前記無機蛍光体粉末が[(Y,Gd,E
u)BO3]、[(Zn,Mn)2SiO4]および
[(Ba,Eu)MgAl10O17]のいずれかの蛍光体
粉末を1種または2種以上含有することを特徴とする請
求項6記載のプラズマディスプレイ用基板。 - 【請求項8】 前記誘電体層のアルカリ金属の含有量が
5重量%以下であることを特徴とする請求項1〜7のい
ずれかに記載のプラズマディスプレイ用基板。 - 【請求項9】 前記誘電体層のリチウム元素の含有量が
3.0重量%以下であることを特徴とする請求項1〜7
のいずれかに記載のプラズマディスプレイ用基板。 - 【請求項10】 前記誘電体層が、50〜400℃にお
ける熱膨張係数が70〜85/°Kのガラスからなるこ
とを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のプラズ
マディスプレイ用基板。 - 【請求項11】 前記誘電体層が、ガラス転移温度(T
g)430〜500℃、荷重熱軟化温度(Ts)470
〜580℃のガラスからなることを特徴とする請求項1
〜10のいずれかに記載のプラズマディスプレイ用基
板。 - 【請求項12】 前記誘電体層が、酸化ビスマスを10
〜60重量%含むガラスからなることを特徴とする請求
項1〜11のいずれかに記載のプラズマディスプレイ用
基板。
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---|---|---|---|
JP17952697A JP4062557B2 (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | プラズマディスプレイ用基板 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JPH1125867A true JPH1125867A (ja) | 1999-01-29 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003234072A (ja) * | 2002-02-07 | 2003-08-22 | Toray Ind Inc | プラズマディスプレイ |
US6771022B1 (en) | 1999-03-02 | 2004-08-03 | Lg Electronics Inc. | Backplate for a plasma display panel and method for fabricating thereof |
JP2007066692A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Toray Ind Inc | ディスプレイ用部材、およびこれを用いたディスプレイ |
JP2014203899A (ja) * | 2013-04-03 | 2014-10-27 | 日本電気硝子株式会社 | 波長変換材料、波長変換部材及び発光デバイス |
-
1997
- 1997-07-04 JP JP17952697A patent/JP4062557B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2007066692A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Toray Ind Inc | ディスプレイ用部材、およびこれを用いたディスプレイ |
JP2014203899A (ja) * | 2013-04-03 | 2014-10-27 | 日本電気硝子株式会社 | 波長変換材料、波長変換部材及び発光デバイス |
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