JP2004327456A - プラズマディスプレイ用基板およびその製造方法 - Google Patents

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哲夫 内田
Yoshiki Masaki
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Abstract

【課題】表示品位が優れた高精細のプラズマディスプレイを提供する。
【解決手段】ガラス基板上に形成した電極層の上に、誘電体層Aを形成したプラズマディスプレイ用基板であって、その上に形成された誘電体層Bがフィラーを含有し、該誘電体層Aのハンター表色系Lab値のうちa値が−3〜10、b値が−5〜10であり、該誘電体層BがLab値のうちL値が50以上であることを特徴とするプラズマディスプレイ用基板。

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(プラズマディスプレイともいう、以下PDPと略す)基板およびその製造方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(PDP)は液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり、かつ大型化が容易であることから、OA機器および広報表示装置などの分野に用いられている。また、高品位テレビジョンの分野などへの応用が非常に期待されている。このような用途の拡大にともなって、微細で多数の表示セルを有するカラーPDPが注目されている。
PDPは前面板と背面板をはり合わせて構成されている。前面板ではガラス基板の裏面にITOや酸化錫からなる透明電極が形成されている。透明電極は帯状に複数本形成されている。この隣り合う透明電極間に通常10kHz〜数10kHzのパルス状交流電圧を印加し表示用の放電を得るが、透明電極のシート抵抗は数10Ω/cm2と高いため、電極抵抗が数10kΩ程度になり、印加電圧パルスが十分に立ち上がらずに駆動が困難になる。そこで通常は、透明電極上に金属製のバス電極を形成して抵抗値を下げる。
次に、これら電極を透明誘電体層によって被覆する。透明誘電体層は低融点ガラスを用いる。その後、保護層として、MgOを電子ビーム蒸着法により形成する。前面板に形成される誘電体は、放電のための電荷を蓄積するためのコンデンサーとしての役割を有している。
一方背面板は、ガラス基板上に表示データを書き込むデータ電極を感光性銀ペーストを用いて作製し、白色の誘電体層で被覆する。その上に、白色あるいは黒色の隔壁を形成し、スクリーン印刷によって、赤、緑、青の各色に発光する蛍光体を塗布後、乾燥、焼成を行って蛍光体層を形成する。赤色蛍光体粉末としては(Y,Gd)BO3:Eu、緑色蛍光体粉末としては(Zn,Mn)SiO、青色蛍光体粉末としては(Ba,Eu)MgAl107のものが一般的に用いられる。前面板と背面板をマトリックス駆動が可能となるように合わせて、封着した後、排気、He、Ne、Xeの混合ガスを封入し、駆動回路を実装してPDPを作製する。
隣り合う透明電極の間にパルス状の交流電圧を印加するとガス放電が生じ、プラズマが形成される。ここで生じた紫外線が蛍光体を励起して可視光を発光し前面板を通して表示発光を得る。放電を生じる透明電極は走査電極と維持電極からなっている。実際のパネル駆動において、放電電極である透明電極には維持放電パルスが印加されており、放電を生じさせる時には、背面板上のデータ電極との間に電圧を印加して対向放電を生じさせ、この放電が維持パルスによって放電電極間で維持される。
誘電体中のアルカリ金属イオンの影響による誘電体層や隔壁層の黄変色の問題があげられる。例えば誘電体に含まれるLi、Na、Kなどの金属が電極に用いる銀、基板表面の錫等の金属イオンとのイオン交換反応により誘電体が変色し、PDPとした場合、表示品位が極端に低下するという問題があった。
特開昭61−220240号公報では、銀電極上に低融点ガラスの誘電体で被覆したガス放電パネルが提案されているが、ガラス組成については記載されていない。特開昭62−64020号公報では、低誘電体ガラスよりも高融点な絶縁材料を7〜15重量%含有した誘電体層が提案されている。
特開平3−152830号公報では、誘電体ガラス組成として、PbO−B23 −SiO2 、PbO−B23 、ZnO−B23 −SiO2 系ガラスを用いてスクリーン印刷、感光性ガラスペーストの誘電体が提案されている。特開平7−335134号公報では、元素周期律表のIIa族およびIII a族から選ばれる酸化物からなる誘電体組成物が、また特開平6−267429号公報では、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、Thおよびランタニド元素から選ばれる少なくとも一種を含む酸化物結晶の誘電体組成物が提案されている。特開平4−36923号公報では、導電体上に設けた誘電体をフォトグラフィ法により部分的に除去する技術が提案されているが、誘電体層の化学組成や色について記載したものでない。特開平7−105855号公報では、軟化点の異なる2種類の誘電体ガラスが提案されているが、誘電体層の色について記載されていない。しかしながら、上記のいずれの従来の公報においても誘電体層の着色や黄変色を解消するには充分でなかった。
また、特開平6−150828号公報、特開平6−150831号公報、特開平6−150832号公報では、感光性ペースト法により隔壁を形成する場合、隔壁端部の跳ね上がり・盛り上がり現象を防止するために隔壁層の屈伏点を変えたガラス組成にすることやアンダーガラスの構造を設けたことが知られている。しかしながら、これらの方法では背面板においても跳ね上がりは低減できるが、隔壁はがれや倒れ・断線を解消するには充分でなかった。特に、隔壁を感光性ペースト法で形成した場合には、隔壁上部と下部の重合硬化の差に起因する剥がれが生じやすく、隔壁層のアンダーガラス層として、誘電体層を形成することは、歩留まり向上のために有効である。また、このPDPを高精細化するためには隔壁間のピッチを小さくする必要がある。
上記のPDPを作製する場合に、基板が加工時に反りや割れが生じることによって、歩留まりが低下するという課題があった。特に、基板のほぼ全面に形成する誘電体に起因する基板反りや基板割れが生じやすい。また、誘電体中のアルカリイオン等の影響、具体的には電極に用いる銀、基板中に含まれる錫等の金属イオンとのイオン交換反応により誘電体が変色し、PDPとした場合、表示品位が極端に低下するという問題があった。
特開昭61−220240号公報 特開昭62−64020号公報 特開平3−152830号公報 特開平7−335134号公報 特開平4−36923号公報 特開平7−105855号公報 特開平6−150828号公報 特開平6−150831号公報 特開平6−150832号公報
しかし、さらに表示品位が優れた高精細のPDPを提供することが求められている。本発明は、表示品位の高いPDPを得るためのPDP用基板および、表示品位が優れた高精細のPDPを歩留まりよく製造できるようになる製造方法を提供することを目的とする。
本発明の目的は、基板上に形成した電極層の上に誘電体層Aを形成した基板であって、その上に形成された誘電体層Bがフィラーを含有し、該誘電体層Aのハンター表色系Labのうちa値が−3〜10、b値が−5〜10であり、該誘電体層BがLab値のうちL値が50以上であることを特徴とするプラズマディスプレイ用基板によって達成される。
また、本発明の目的は、電極が形成された基板上に、誘電体層A用ペーストを塗布後、焼成して誘電体層Aを形成した後、無機材料と有機成分からなり、無機材料中にガラスを50〜90重量%、フィラーを10〜50重量%含有する誘電体層B用ペーストを塗布して塗布膜を形成し、次いで、無機材料と感光性有機成分からなる隔壁用ペーストを塗布して、フォトリソグラフィ法により隔壁パターンを形成した後、前記誘電体層B用塗布膜と隔壁パターンを同時に焼成することを特徴とするプラズマディスプレイ基板の製造方法によって達成される。
本発明のプラズマディスプレイパネル背面板用基板は、表示品位が優れたPDPを提供することができる。さらに本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法は、焼成の際の隔壁の剥がれが生じないため、高精細のPDPを歩留まりよく製造できるようになる。これらのことにより、表示品位が優れた高精細のプラズマディスプレイを提供することができる。
本発明のPDP用基板に用いるガラス基板としては、ソーダガラス基板や高歪み点ガラス(例えば、旭硝子社製のPD−200)などのPDP用耐熱ガラス基板を用いることができる。このガラス基板上に、電極を形成する場合、電極材質としては銀を80重量%以上、好ましくは95重量%以上含む電極を用いることが抵抗値・ガラス基板との接着強度を上げる点から好ましい。また電極中に1〜5重量%のガラスフリット成分を含有させることにより、基板ガラスとの接着性に優れた電極層を得ることができる。この電極を形成する方法としては、スクリーン印刷法や感光性導電ペースト法が用いられる。感光性ペースト法では平均粒子径1〜4μmの銀粉末、平均粒子径0.5〜1.5μmのガラスフリットを感光性有機成分と混練して得られる感光性銀ペーストをガラス基板上に塗布、乾燥後、露光、現像、焼成の工程を経ることにより形成することができる。
本発明では電極を形成したガラス基板上に、無機材料からなる誘電体層を形成する。誘電体層は、少なくとも2層以上の多層構造とするのが好ましい。2層以上の誘電体層において、電極のすぐ上に形成される誘電体層Aは、電極の厚みによって生ずる表面凹凸を平坦化するために必要である。また、表面凹凸は3μm以下が好ましい。3μm以下であれば誘電体層を焼成後に生ずる亀裂の発生を解消することができる。誘電体層A上に形成する誘電体層Bは、隔壁パターンと同時に焼成される。誘電体層Bと隔壁パターンを同時に焼成しない場合、すなわち隔壁パターンを誘電体層A上で単独に焼成すると隔壁パターンが焼成収縮によって隔壁剥がれ、断線、蛇行が発生するようになり好ましくない。誘電体層Bのない誘電体層A上で焼成すると、焼成過程で隔壁と基板との密着強度が低いため正常な隔壁が得られない。誘電体層Aは、誘電体体層の平坦化を高める上で、2層以上が好ましい。誘電体層全体の厚みは6〜25μm、より好ましくは10〜20μmであることが均一で緻密な誘電体層を形成するのに好ましい。誘電体層は2層以上の多層構造であっても良い。厚みが25μmを越えると、焼成の際、脱媒が困難でありクラックが生じやすく、またガラス基板にかかる応力が大きいために基板が反る等の問題が生じる。また、6μm未満では平坦性があって、均一かつ緻密な誘電体層を形成するのが困難である。さらに、絶縁耐圧が低下するため好ましくない。
また、誘電体層Aは、その上に誘電体層Bあるいは隔壁を形成する前に一度焼成することが好ましい。誘電体Aを焼成し、電極の凹凸を平坦化した基板上に誘電体層Bおよび隔壁を形成させ、これらを同時に焼成することで、剥がれ、断線、亀裂のない良好な隔壁が得られる。
本発明の誘電体層AおよびBの無機材料に含有するガラスの誘電率は、7〜13のものを用いることができるが、7〜10が好ましい。誘電率7未満の材料は誘電体層の厚みを増やす必要があり、その結果、駆動電圧が上昇するため好ましくない。また、13を越えると誘電体層の厚みを薄くする必要があり、薄くすると緻密な膜が得られにくいため好ましくない。
本発明の誘電体層は、50〜400℃の範囲の熱膨張係数α50〜400の値が70〜85×10-7/Kであることが好ましく、より好ましくは72〜83×10-7/Kであるガラスを主成分とすることが、基板ガラスの熱膨張係数と整合し、焼成の際にガラス基板にかかる応力を減らすので好ましい。85×10-7/Kを越えると、誘電体層の形成面側に基板が反るような応力がかかり、70×10-7/K未満では誘電体層のない面側に基板が反るような応力がかかる。このため、基板の加熱、冷却を繰り返すと割れる場合がある。また、前面基板との封着の際、基板の反りのために両基板が平行にならず封着できない場合もある。
本発明の誘電体層AおよびBに用いるガラスあるいは無機材料は、ガラスを主成分とする。主成分とは、全成分中に50重量%以上、好ましくは70重量%以上含まれる成分をいう。
本発明のPDP用基板の前記反り量はガラス基板の曲率半径の逆数によって規定することができる。すなわち、反り量は曲率半径に反比例するので、1/Rで定量化でき、ここで反り量の正負の値は基板の反る方向を表す。ガラス基板の曲率半径は、種々の方法で測定できるが、表面粗さ計を用いガラス基板面のうねりを測定する方法がもっとも簡便である。表面粗さ計(東京精密社製:サーフコム1500Aなど)によって掃引し、うねりを測定できる。得られたうねり曲線の最大偏差H、測定長さLから次式を用いて反り量1/Rを算出できる。
1/R=8H/L2
基板に反りが生じている場合、前面板と背面板の封着の際、隔壁頭部と前面板表面との間に隙間が生じることで、各セル間で誤放電が生じたり、封着時に基板が破損したりする。これらの問題が生じないためには、反り量の絶対値を3×10-3-1以下にすることが好ましい。すなわち、基板の反り量を
−3×10-3-1≦1/R≦3×10-3-1(Rは基板の曲率半径を表す)
の範囲内にすることが好ましい。
本発明では、誘電体層中に含まれるアルカリ金属を実質的に含有しないことにより焼成時の基板の反りやパネル封着時の割れを防止することができる。熱膨張係数が基板ガラスと整合させても、誘電体中にアルカリ金属、例えば、Na(ナトリウム)、Li(リチウム)、K(カリウム)等の含有量が0.5重量%を超える場合は、焼成時にガラス基板や電極中のガラス成分とイオン交換が起こる。このため、基板ガラスの表面部分や誘電体ガラスの熱膨張係数が変化し、基板ガラスの熱膨張係数と一致しなくなり、基板に引っ張り応力が生じ、割れの原因となる。
このイオン交換による誘電体層と基板ガラスとの不一致は、特に誘電体中にリチウム、ナトリウム、カリウムを含有する場合に生じやすく、誘電体中に含まれるこれら金属の含有量を0.1重量%以下にすることが好ましい。
本発明の誘電体層は、電極の上に形成されるため、誘電体層を構成するガラス成分中の特に、アルカリイオンは銀イオンとイオン交換を生じ、銀イオンが誘電体焼成時に還元される。さらにはコロイド化し誘電体が着色するという問題が起こる。この誘電体の着色を抑制する方法として、(1) 誘電体ガラスと銀とのイオン交換を抑制する、または(2) イオン交換によって銀イオンが誘電体中に移動した場合に、誘電体層中での銀イオンの還元を抑制する方法が好ましく適用される。
ここで、誘電体ガラスと銀とのイオン交換を抑制する方法として、誘電体ガラスのアルカリ金属を実質的に含まないことである。実質的に含まないとは、含んだ場合でも0.5重量%以下、好ましくは0.1重量以下である。また、イオン交換後、誘電体中での銀イオンの還元、コロイド化を抑制するには、誘電体ガラス中に酸化剤的役割を有する金属、例えば鉛、セリウム、マンガンなどの元素を5〜30重量%含有させる方法が好ましく適用される。
本発明の誘電体層AおよびBのガラスには、酸化ビスマスを20〜70重量%含むガラスを用いることによって軟化点、熱膨張係数のコントロールが容易になる。特に、酸化ビスマスを20〜70重量%含有するガラスを用いることは、ペーストの安定性などの利点がある。酸化ビスマスの添加量は70重量%を越えるとガラスの耐熱温度が低くなり過ぎてガラス基板上への焼き付けが難しくなる。具体的なガラス組成の例としては、酸化物換算表記で以下のものが挙げられるが、本発明は、このガラス組成に限定されるものではない。
誘電体層の形成に用いるガラス成分の組成として酸化物表記で、
酸化ビスマス 20〜70重量%
酸化珪素 3〜30重量%
酸化ホウ素 10〜30重量%
酸化亜鉛 10〜40重量%
酸化ジルコニウム 3〜10重量%
からなるものを80重量%以上含有することが好ましい。この範囲であると550〜600℃でガラス基板上に焼き付けることができるガラス粉末が得られる。
PDP背面板用基板を構成する各部材の中で、誘電体層の色調がPDPの表示品位に極めて大きな影響を与える。本発明においては、誘電体層の色調を良好に保ち、表示品位の高いPDPを得るために、誘電体層を2層以上で構成し、電極層の上に誘電体層Aを形成し、その上に誘電体層Bを形成する。
本発明の誘電体層Aは、電極の直上に形成されるため、特にイオン交換による着色を生じやすい。誘電体層中のアルカリイオンと電極(銀、錫等)あるいは基板に含まれる金属(錫等)との反応が原因で誘電体が着色する。例えば銀とのイオン交換反応が起こる場合には黄味が強くなる傾向にあり、また錫との反応が起こった場合には赤味が強くなる傾向にある。いずれもPDPとした場合、表示品位が低下する。
本発明においては、誘電体層Aの着色を極力抑え、焼成後の誘電体層Aの色調を、ハンター表色系Lab値で表した場合、a値が−3〜10、b値が−5〜10の範囲にする必要がある。a値は赤味を表す指数であり、a値が前記範囲未満では緑味が強くなり、また前記範囲を超えると赤味が強くなる。またb値は黄味を表す指数であり、b値が前記範囲未満では青味が強くなり、前記範囲を超えると黄味が強くなる。a、b値が本発明の範囲外である場合、PDPとした場合に表示品位が極端に低下する。
本発明でいうハンター表色系は、例えばスガ試験器(株)製SMカラーコンピューターによって測定でき、使用する光源によって反射、透過の2種類があり、本発明ではどちらのLab値を用いてもよいが、PDPとしたときの見た目の品位を数値化(定量化)するという意味から反射モードで得られた値を用いることがより好ましい。
本発明の誘電体層A上には誘電体層Bが形成される。本発明の誘電体層Bは、白色フィラーを含有させることが必要であり、具体的には前記ハンター表色系の白さ、すなわち反射を表す指数であるL値が50以上とする必要がある。このL値を50以上とすることで誘電体層の反射率が向上し、PDPとした場合高い輝度の画像が得られる。誘電体層BのL値を50以上とすることで、PDP背面板用基板とした場合、高い反射率を得ることができ、PDPとして高輝度のものが得られる。L値が50未満であると、PDPの表示が暗くなったり、くすんだようになり、表示品位が低下する。
すなわち、本発明においては、誘電体層を2層以上で構成し、電極層の上に形成する誘電体層Aを、a値が−3〜10、b値が−5〜10の範囲になるように形成し、かつ、その上に形成する誘電体層Bにフィラーを含有させてL値を50以上とすることで、表示品位の高いPDPを得ることができるものである。
誘電体層Bは、ガラス転移点450〜550℃、軟化点500〜600℃であるガラスを50〜90重量%、フィラーを10〜50重量%含有することが好ましい。フィラーとしては、チタニア、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニアからなる群から選ばれた少なくとも一種である白色セラミックスが用いられる。フィラーを上記範囲に含有することによって誘電体層の反射率を向上させ、高輝度のプラズマディスプレイが得られる。
また、本発明の誘電体層Aも、誘電体層Bと同じようにガラス転移点450〜550℃、軟化点500〜600℃であるガラスを50〜90重量%、フィラーを10〜50重量%含有する無機材料を用いることが好ましい。フィラーとしては、酸化チタン、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニアからなる群から選ばれた少なくとも一種である白色セラミックスが用いられる。フィラーを上記範囲に含有することによって誘電体層Aの反射率をより向上させ、高輝度のプラズマディスプレイが得られる。
本発明の誘電体層Aは、ガラスあるいは無機材料からなる無機微粒子と有機バインダーからなる誘電体層A用ペーストをガラス基板上に塗布または積層し、焼成することによって形成できる。誘電体層A用ペーストに用いる無機粉末の量は、無機粉末と有機成分の和に対して70〜95重量%であるのが好ましい。70重量%未満では、誘電体層の緻密性や表面の平坦性が低下し、95重量%を越えるとペースト粘度が上昇し、塗布時の厚みムラが大きくなる。
本発明の場合、ガラス基板の変形を抑制するために、誘電体層A用ペーストで形成した塗布膜は、550〜600℃で焼成することが好ましい。このため、誘電体層A用ペーストに用いる無機材料粉末としては、ガラス転移温度(Tg)450〜550℃、軟化点(Ts)500〜600℃のガラス粉末を60重量%以上含有することが好ましい。ガラス転移温度、軟化点がそれぞれ、450、500℃よりも低い場合は、後のパネル作製工程中に、ガラスが溶融して誘電体厚みの均一性や形状保持性が低下する。また、ガラス転移温度、軟化点がそれぞれ500、600℃よりも高い場合は、ガラス基板上での焼成が不十分になり、緻密な誘電体膜が得られず、膜の剥離や欠落を生じやすくなる。
誘電体ペーストに用いる粉末の粒子径は、D10(10体積%粒子径)0.4〜2μm、D50(50体積%粒子径)1〜3μm、D90(90体積%粒子径)3〜8μm、最大粒子サイズ10μm以下の粒度分布を有する粉末を用いるのが好ましい。より好ましくは、D90は3〜5μm、最大粒子サイズ5μm以下が好ましい。粒度分布がこの範囲にあると、焼成後の誘電体表面が平坦になり、緻密なガラスの層となり、隔壁の剥がれ・断線・蛇行を防ぐことができる。
前記誘電体層Aは、電極厚みの1.0〜5.0倍が好ましく、さらには1.1〜3.0倍であることが好ましい。誘電体層Aの厚みが前記範囲未満では電極の凹凸に沿って亀裂が発生しやすくなり、また前記範囲を越えると誘電体層が厚くなりすぎ、アドレス動作電圧が上昇したりするため好ましくない。
本発明のPDP基板を構成する誘電体層B上に、隔壁パターンを形成し、誘電体層と隔壁パターンを同時に焼成することによって、剥がれや倒れのない均一な隔壁層を形成することができる。誘電体層Bは、無機材料粉末と感光性有機成分からなる感光性誘電体ペーストBを焼成後の誘電体層A上に塗布し、塗布膜を形成する。感光性誘電体ペーストBに用いる無機材料粉末は、ガラス転移点450〜550℃、軟化点500〜600℃であるガラス粉末を50〜95重量%、フィラーを5〜50重量%含有する粉末が用いられる。
感光性誘電体ペーストBは、後述する隔壁形成用の感光性ペーストに用いる感光性有機化合物と同じものを用いるのが好ましい。それにより誘電体塗布膜と隔壁パターンを同時に焼成する場合に、焼成収縮率を近付けられるので好ましい。感光性誘電体ペーストを用いて誘電体層A上に形成した塗布膜の全面に露光し、誘電体層Bを形成する。塗布方法は、スクリーン印刷、ロールコータ、ダイコータ、ブレードコータ等の方法を用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、ペーストの粘度を選ぶことによって調整できるが、5〜15μmである。
誘電体層Bを形成する場合に、塗布膜を全面露光する場合と現像液に不溶の塗布膜の両方が用いられる。感光性誘電体Bペーストを塗布した後、ペースト中の溶媒を除去するため、乾燥を行う。次に、感光性誘電体層ペースト中に、紫外線光もしくは熱重合性の成分が含まれる場合は、露光または加熱により硬化し、隔壁パターン形成の際の現像液に不溶となり、浸食を防ぐ。加熱によって硬化し、現像液に不溶性となる感光性樹脂は、側鎖にカルボキシル基等の酸性基を有する不飽和カルボン酸、具体的な例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸無水物などがあげられる。これらのポリマーもしくはオリゴマーの酸価(AV)が20〜70、さらには30〜60の範囲が好ましい。この範囲にあると未露光部の現像液に対する不溶性が増加し好ましい。
塗布した後、露光装置を用いて露光を行う。露光装置としては、ステッパー露光機、プロキシミティ露光機等を用いることができる。露光ギャップは30〜100μm開けて露光するのが好ましい。適当な露光ギャップがないと、フォトマスクと塗布面が接触し、均一な露光が行われないため好ましくない。
この際使用される活性光源は、紫外線が好ましく、その光源としてはたとえば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、などが使用できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は塗布厚みによって異なるが、5〜50mW/cm2 の出力の超高圧水銀灯を用いて0.5〜10分間露光を行う。
次に、形成した誘電体層B上に隔壁パターンを形成する。この場合、直接感光性ペーストを全面塗布、もしくは部分的に塗布した後、露光・現像してパターニングする方法がある。また、ポリエステルなどのポリマー製フィルムの上に感光性ペーストを塗布し、露光・現像してパターニングしたものを誘電体層上に転写する方法がある。塗布方法としては、スクリーン印刷、ロールコータ、ダイコータ、ブレードコータ等の方法を用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、ペーストの粘度を選ぶことによって調整できる。
本発明の隔壁パターンを形成する方法としては、特に限定されるものではなく、感光性ペースト法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法などが適用される。この中で、感光性ペースト法(フォトリソ法)も好ましく適用される。隔壁を無機粉末と感光性有機成分からなる感光性ペーストを用いて形成することは、PDPの高精細化および作製工程の低減に有効である。
感光性ペースト法によって形成した隔壁パターンは、厚み方向に光硬化の不均一による歪み応力が生じやすいため、焼成の際に剥がれが生じやすい。隔壁剥がれが生じると剥がれた箇所で色の混色が起こり、また剥がれた隔壁がパネル上に残り、画素を潰してしまい歩留まりが低下する。これを抑制するために、隔壁パターンを未焼成の誘電体層B上で形成し、該隔壁パターンと誘電体層Bとを同時に焼成することにより、はがれが抑制され、歩留まりが向上する。
感光性ペースト法は、主としてガラス粉末からなる無機成分と感光性を持つ有機成分からなる感光性ペーストをガラス基板上に塗布し、露光・現像により隔壁パターンを形成し、その後焼成して隔壁を得る方法である。塗布する方法として、ドクターブレード法、スリットダイコート法、スクリーン印刷法の他に感光性ペーストをフィルム上に塗布した感光性シート(グリーンテープ)をガラス基板上に転写する方法を用いることもできる。
隔壁に用いる無機成分は、ガラス転移点、軟化点の低いガラス基板上にパターン形成するため、隔壁用材料として、ガラス転移点が430〜500℃、軟化点が470〜580℃のガラス材料を用いることが好ましい。ガラス転移点、軟化点がそれぞれ500、580℃を越えると、560〜600℃の焼成で、緻密な隔壁が得られないため高温で焼成しなければならず、焼成の際に基板に歪みが生じる。また、ガラス転移点、軟化点が430、470℃より低い材料では、焼成後の隔壁形状の保持性が低下し、形状不良の原因となる。
平均屈折率1.5〜1.7のガラス粉末を用いることにより、ペースト中のガラス粉末の屈折率を有機成分の屈折率と近付けて、ペースト中の光散乱を抑制し、塗布・露光回数を減らすことができる。
ガラス基板上に焼き付け可能な軟化点を有し、平均屈折率を1.5〜1.7のガラスを得るためには、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムのうち少なくとも1種類を2〜10重量%含むガラス微粒子を用いることが簡便な方法である。これらの酸化物を合計で2〜10重量%含有するガラスを用いることによって、軟化点、熱膨張係数のコントロールが容易になるだけでなく、ガラスの平均屈折率を低くし、有機物との屈折率差を小さくすることが容易になる。2%より小さい時は、軟化点の制御が難しくなる。20%より大きい場合は、ペーストの安定性が低下する。しかし、隔壁材料にアルカリ金属を含有する場合、誘電体層にアルカリ金属やその酸化物を含有すると、隔壁層/誘電体層/ガラス基板の3層間でイオン交換反応が生じて、基板のそりや割れ、また、銀電極との反応による基板の黄着色の問題が生じる。
この問題に対して本発明は、前述したように電極上の誘電体層Aおよび隔壁に近い誘電体層Bにアルカリ金属を実質的に含まない材料が好ましい。これによって黄色化、反り、割れを大幅に抑制できる。
隔壁材料の組成として、酸化珪素はガラス中に10〜30重量%の範囲で配合することが好ましい。酸化珪素の配合量が10重量%未満の場合はガラス層の緻密性、強度や安定性が低下し、また熱膨張係数が所望の値から外れ、ガラス基板とのミスマッチが起こりやすい。また30重量%以下にすることによって、軟化点が低くなり、ガラス基板への焼き付けが可能になるなどの利点がある。
さらに酸化ホウ素はガラス中に、20〜40重量%の範囲で配合することによって、電気絶縁性、強度、熱膨張係数、絶縁層の緻密性などの電気、機械および熱的特性を向上することができる。40重量%を越えるとガラスの安定性が低下する。
また、ガラス微粒子中に、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウムなど、特に酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化亜鉛を添加することにより、軟化点、熱膨張係数、屈折率を制御できるが、その含有量は40重量%以下が好ましい。
酸化リチウムを含むガラス組成としては、酸化物換算表記で
酸化リチウム 2〜10重量%
酸化珪素 10〜30重量%
酸化ホウ素 20〜40重量%
酸化バリウム 2〜15重量%
酸化アルミニウム 10〜25重量%
の組成を含むことが好ましい。
また、上記組成で、酸化リチウムの代わりに、酸化ナトリウム、酸化カリウムを用いても良いが、ペーストの安定性の点で、酸化リチウムが好ましい。
本発明の感光性ペースト法に用いるペースト中のガラス粉末量は、ガラス粉末と有機成分の和に対して65〜85重量%であるのが好ましい。65重量%より小さいと、焼成時の収縮率が大きくなり、隔壁の断線、剥がれの原因となるため、好ましくない。またパターン太り、現像時の残膜の発生が起こりやすい。85重量%より大きいと、感光性成分が少ないことにより、パターンの形成性が悪くなる。
本発明の隔壁材料に軟化点が650〜850℃であるフィラーを10〜50重量%含ませてもよい。これにより、感光性ペースト法において、パターン形成後の焼成時の収縮率が小さくなり、焼成前高さを低くすることができるのでパターン形成が容易になる。また、フィラー添加により焼成時の形状保持性が向上するため矩形形状のパターンが得られる。フィラーとしては、軟化点が600〜1200℃、さらに好ましくは650〜800℃である。高融点ガラス粉末としては、酸化珪素、酸化アルミニウムを15重量%以上含有する高融点ガラス粉末が好ましく、これらの含有量合計がガラス粉末中50重量%以上であることが、必要な熱特性を持たせるためには有効である。
1例としては、以下の組成を含有するガラス粉末を用いることが好ましい。
酸化珪素 :25〜50重量%
酸化ホウ素 : 5〜20重量%
酸化アルミニウム:25〜50重量%
酸化バリウム : 2〜10重量%。
高融点ガラス粉末をフィラーとして用いる際、母ガラス(低融点ガラス)との屈折率差が大きいと有機成分との整合が困難になり、パターン形成性が悪くなる。その場合、低融点ガラス粉末の平均屈折率N1、高融点ガラス粉末の平均屈折率N2が、次の範囲にあることによって、有機成分との屈折率整合が容易になる。
−0.05≦N1−N2≦0.05
用いるフィラーの粒子径としては、平均粒子径1〜6μmのものが好ましい。また、D10(10体積%粒子径)0.4〜2μm、D50(50体積%粒子径):1〜3μm、D90(90体積%粒子径):3〜8μm、最大粒子サイズ:10μm以下の粒度分布のものを使用することがパターン形成を行う上で好ましい。
さらに好ましくはD90は3〜5μm、最大粒子サイズ5μm以下が好ましい。D90が3〜5μm以下の微細な粉末であることが、焼成収縮率を低くすることができ、かつ気孔率が低い隔壁を作製する上で好ましい。また、隔壁上部の長手方向の凹凸を2μm以下にすることができるので好ましい。
誘電体層用ペーストおよび隔壁ペーストに用いる有機成分には、一般的な有機バインダー、可塑剤、溶媒などを添加できる。有機バインダーの具体的な例としては、ポリビニルアルコール、セルロース系ポリマー、シリコンポリマー、ポリエチレン、ポリビニルピロリドン、ポリスチレン、ポリアミド、高分子量ポリエーテル、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレン重合体、ブチルメタクリレート樹脂などがあげられる。また、ペーストの粘度を調整する際には溶媒として、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸などやこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
また、ペースト中に可塑剤を含むこともできる。可塑剤の具体的な例としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセリンなどがあげられる。
誘電体層A用ペーストおよび隔壁ペーストに感光性を付与することにより、パターン加工が容易になることや溶媒や現像液に対する溶解性を制御できる利点がある。ペースト中に、感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポリマーのうち少なくとも1種類から選ばれる感光性成分を含有し、さらに必要に応じて、光重合開始剤、紫外線吸収剤、増感剤、増感助剤、重合禁止剤などの添加剤成分を加えることで感光性が付与される。この場合、ペーストをガラス基板上に塗布後に、乾燥を行った後、露光して光硬化できる。また、パターン露光後に不要部分を現像して取り除き、パターン形成することができる。
感光性成分としては、光不溶化型のものと光可溶化型のものがあり、光不溶化型のものとして、(A)分子内に不飽和基などを1つ以上有する官能性のモノマー、オリゴマー、ポリマーを含有するもの(B)芳香族ジアゾ化合物、芳香族アジド化合物、有機ハロゲン化合物などの感光性化合物を含有するもの(C)ジアゾ系アミンとホルムアルデヒドとの縮合物などいわゆるジアゾ樹脂といわれるもの等がある。
また、光可溶型のものとしては、(D)ジアゾ化合物の無機塩や有機酸とのコンプレックス、キノンジアゾ類を含有するもの(E)キノンジアゾ類を適当なポリマーバインダーと結合させた、例えばフェノール、ノボラック樹脂のナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルフォン酸エステル等がある。
本発明において用いる感光性成分は、上記のすべてのものを用いることができる。感光性ペーストとして、無機微粒子と混合して簡便に用いることができる感光性成分は、(A)のものが好ましい。
感光性モノマーとしては、炭素−炭素不飽和結合を含有する化合物で、その具体的な例として、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、オクタフロロペンチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセロールジアクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アクリルアミド、アミノエチルアクリレート、フェニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物のジアクリレート、ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジアクリレート、チオフェノールアクリレート、ベンジルメルカプタンアクリレート等のアクリレート、また、これらの芳香環の水素原子のうち、1〜5個を塩素または臭素原子に置換したモノマー、もしくは、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、塩素化スチレン、臭素化スチレン、α−メチルスチレン、塩素化α−メチルスチレン、臭素化α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、カルボキシメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルカルバゾール、および、上記化合物の分子内のアクリレートを一部もしくはすべてをメタクリレートに変えたもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。
これら以外に、不飽和カルボン酸等の不飽和酸を加えることによって、パターン露光後の現像性を付与することができる。不飽和カルボン酸の具体的な例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸無水物などがあげられる。
これらモノマーの含有率は、ガラス粉末と感光性成分の和に対して、5〜30重量%が好ましい。これ以外の範囲では、パターンの形成性の悪化、硬化後の硬度不足が発生するため好ましくない。
バインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレン重合体、ブチルメタクリレート樹脂などが挙げられる。
また、前述の炭素−炭素二重結合を有する化合物のうち少なくとも1種類を重合して得られたオリゴマーやポリマーを用いることができる。重合する際に、これら光反応性モノマーの含有率が、10重量%以上、さらに好ましくは35重量%以上になるように、他の感光性のモノマーと共重合することができる。
共重合するモノマーとしては、不飽和カルボン酸等の不飽和酸を共重合することによって、隔壁パターンを形成する場合の現像性を向上することができる。不飽和カルボン酸の具体的な例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸無水物などがあげられる。こうして得られた側鎖にカルボキシル基等の酸性基を有するポリマーもしくはオリゴマーの酸価(AV)は30〜150、さらには70〜120の範囲が好ましい。酸価が30未満であると、未露光部の現像液に対する溶解性が低下するため好ましくない。また、酸価が150を越えると未露光部の現像液に対する溶解性が非常に早くなり、現像許容幅が狭くなる。このため、現像液濃度を薄くすると生産性が低下するようになり好ましくない。
以上示した、ポリマーもしくはオリゴマーに対して、光反応性基を側鎖または分子末端に付加させることによって、感光性を持つ感光性ポリマーや感光性オリゴマーとして用いることができる。好ましい光反応性基は、エチレン性不飽和基を有するものである。エチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などがあげられる。このような側鎖をオリゴマーやポリマーに付加させる方法は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドを付加反応させて作る方法がある。
グリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエーテルなどがあげられる。
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアネート、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート等がある。また、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドは、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して0.05〜1モル当量付加させることが好ましい。
感光性ペースト中の感光性ポリマー、感光性オリゴマーおよびバインダーからなるポリマー成分の量としては、パターン形成性、焼成後の収縮率の点で優れていることから、ガラス粉末と感光性成分の和に対して、5〜30重量%であることが好ましい。この範囲外では、パターン形成が不可能もしくは、パターンの太りがでるため好ましくない。
光重合開始剤の具体的な例として、イルガキュア369、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタノール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾインおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組み合わせなどがあげられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。
光重合開始剤は、感光性成分に対し、0.05〜20重量%の範囲で添加され、より好ましくは、0.1〜15重量%である。重合開始剤の量が少なすぎると、光感度が不良となり、光重合開始剤の量が多すぎれば、露光部の残存率が小さくなりすぎるおそれがある。
紫外線吸収剤を添加することも有効である。紫外線吸収効果の高い化合物を添加することによって高アスペクト比、高精細、高解像度が得られる。紫外線吸収剤としては有機系染料からなるもの、中でも350〜450nmの波長範囲で高UV吸収係数を有する有機系染料や紫外線吸収剤が好ましく用いられる。具体的には、アゾ系染料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、キノリン系染料、アミノケトン系染料、アントラキノン系、ベンゾフェノン系、ジフェニルシアノアクリレート系、トリアジン系、p−アミノ安息香酸系染料、ベーシックブルー、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3、3−ジフェニルアクリレートなどが使用できる。有機系染料は吸光剤として添加した場合にも、焼成後の絶縁膜中に残存しないで吸光剤による絶縁膜特性の低下を少なくできるので好ましい。これらの中でもアゾ系、ベンゾフェノン系染料、ベーシックブルー、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3および3−ジフェニルアクリレートが好ましい。
有機染料の添加量はガラス粉末に対して0.05〜1重量部が好ましい。0.05重量%以下では紫外線吸光剤の添加効果が減少し、1重量%を越えると焼成後の絶縁膜特性が低下するので好ましくない。より好ましくは0.05〜0.12重量%である。
有機染料からなる紫外線吸光剤の添加方法の一例を上げると、有機染料を予め有機溶媒に溶解した溶液を作製し、それをペースト作製時に混練する方法以外に、該有機溶媒中にガラス微粒子を混合後、乾燥する方法があげられる。この方法によってガラス微粒子の個々の粒子表面に有機の膜をコートしたいわゆるカプセル状の微粒子が作製できる。
増感剤は、感度を向上させるために添加される。増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾールなどがあげられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。なお、増感剤の中には光重合開始剤としても使用できるものがある。増感剤を本発明の感光性ペーストに添加する場合、その添加量は感光性成分に対して通常0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜10重量%である。増感剤の量が少なすぎれば光感度を向上させる効果が発揮されず、増感剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小さくなりすぎるおそれがある。
重合禁止剤は、隔壁パターン形成性向上、保存時の熱安定性を向上させるために添加される。重合禁止剤の具体的な例としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンのモノエステル化物、ヒドロキノンモノメチルエーテル、N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、p−t−ブチルカテコール、N−フェニルナフチルアミン、2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、クロラニール、ピロガロールなどが挙げられる。重合禁止剤を添加する場合、その添加量は、感光性ペースト中に、通常、0.5〜10重量%である。
可塑剤の具体的な例としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセリンなどがあげられる。
感光性ペーストの粘度を調整したい場合、有機溶媒を加えてもよい。このとき使用される有機溶媒としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸などやこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。 また、誘電体層用ペースト中にラジカル重合性モノマーおよびラジカル重合開始剤を添加することによって、熱重合性のペーストを得ることができる。ペーストを塗布後に加熱して架橋構造を得ることができる。この場合は、ラジカル重合性モノマーの具体的な例としては、エチレン、スチレン、ブタジエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸メチル、メチルビニルケトン、アクリルアミド、アクリロニトリル等がある。ラジカル開始剤としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸カリウム、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル−ジメチルアニリン等があげられる。
次に、本発明のPDP用基板の作製工程の例を述べる。ただし、本発明は、これに限定されるものではない。本発明のPDP用基板に用いるペーストは、上記の無機および有機の各種成分を所定の組成となるように調合した後、3本ローラーや混練機で均質に混合分散し作製する。
次に、本発明の第二の発明であるPDP基板の製造方法について述べる。本発明のPDP基板の製造方法は、まずガラス基板上に形成した電極の凹凸を減らすため、誘電体層Aが形成される。誘電体層Aは、基板上に誘電体層A用ペーストを塗布または積層し、該ペーストを所望の乾燥条件により乾燥、焼成することにより形成される。本発明では、前記誘電体層A上に誘電体層Bを塗布し、形成後、さらにその塗布膜上に隔壁用ペーストにより隔壁パターンを形成させ、誘電体層Bと隔壁パターンを同時に焼成するものである。
本発明で前記隔壁パターンは、感光性ペースト法により形成することが好ましい。ここでいう感光性ペースト法とは、いわゆるフォトリソ法であり、前記誘電体B上に前述した感光性の隔壁用ペーストを塗布または積層し、乾燥後所望のパターンのフォトマスクを介して紫外線などの硬化エネルギー線を露光し、未硬化部分を現像液により溶解除去することによってパターンを得る方法である。
感光性ペースト法によって形成した隔壁パターンは、厚み方向に光硬化の不均一による歪み応力が生じやすいため、焼成の際に剥がれが生じやすい。隔壁の剥がれが生じると剥がれた箇所で色の混色が起こり、また剥がれた隔壁がパネル上に残り画素をつぶしてしまい歩留まりが低下する。これを抑制するために、隔壁パターンを未焼成の誘電体層B上で形成し、該隔壁パターンとを同時に焼成することにより、はがれが抑制され、歩留まりが向上する。
本発明のPDP用基板の製造方法に用いるペーストは、上記の無機および有機の各種成分を所定の組成となるように調合した後、3本ローラや混練機で均質に混合分散し作製する。
ペーストの粘度は無機微粒子、増粘剤、有機溶媒、可塑剤および沈殿防止剤などの添加割合によって適宜調整されるが、その範囲は2000〜20万cps(センチ・ポイズ)である。例えばガラス基板への塗布をスクリーン印刷法以外にスピンコート法で行う場合は、200〜5000cpsが好ましい。スクリーン印刷法で1回塗布して膜厚10〜20μmを得るには、4000〜20万cpsが好ましい。電極を形成したガラス基板の上に、誘電体層A用ペーストを5〜20μmの厚みで塗布する。
ここでペーストを基板上に塗布する場合、基板と塗布膜との密着性を高めるために基板の表面処理を行うことができる。表面処理液としてはシランカップリング剤、例えばビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリス−(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどあるいは有機金属例えば有機チタン、有機アルミニウム、有機ジルコニウムなどである。シランカップリング剤あるいは有機金属を有機溶媒、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコールなどで0.1〜5%の濃度に希釈したものを用いる。次にこの表面処理液をスピナーなどで基板上に均一に塗布した後に80〜140℃で10〜60分間乾燥することによって表面処理ができる。
誘電体層A用ペーストの塗布の後、ペースト中の溶媒を除去するため乾燥を行う。次に、誘電体層用ペースト中に、光もしくは熱重合性の成分が含まれる際は、光または加熱により硬化し、隔壁パターン形成の際の現像液による浸食を防ぐ。 形成した誘電体層B上に隔壁パターンを塗布する。この場合、直接感光性ペーストを全面塗布、もしくは部分的に塗布した後パターニングする方法と、ポリマー製フィルムの上に感光性ペーストを塗布、パターニングしたものを緩衝層上に転写する方法がある。塗布方法としては、スクリーン印刷、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、ブレードコーター等の方法を用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、ペーストの粘度を選ぶことによって調整できる。
塗布した後、露光装置を用いて露光を行う。露光は通常のフォトリソグラフィーで行われるように、フォトマスクを用いてマスク露光する方法が一般的である。用いるマスクは、感光性有機成分の種類によって、ネガ型もしくはポジ型のどちらかを選定する。また、フォトマスクを用いずに、赤色や青色のレーザー光などで直接描画する方法を用いても良い。
露光装置としては、ステッパー露光機、プロキシミティ露光機等を用いることができる。また、大面積の露光を行う場合は、ガラス基板などの基板上に感光性ペーストを塗布した後に、搬送しながら露光を行うことによって、小さな露光面積の露光機で、大きな面積を露光することができる。
この際使用される活性光源は、たとえば、可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザー光などが挙げられるが、これらの中で紫外線が好ましく、その光源としては例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。これらの中でも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は塗布厚みによって異なるが、1〜50mW/cm2の出力の超高圧水銀灯を用いて0.5〜20分間露光を行う。露光後、感光部分と非感光部分の現像液に対する溶解度差を利用して、現像を行うが、この場合、浸漬法、シャワー法、スプレー法で行う。
用いる現像液は、感光性ペースト中の有機成分が溶解可能である有機溶媒を使用できる。また該有機溶媒にその溶解力が失われない範囲で水を添加してもよい。感光性ペースト中にカルボキシル基等の酸性基を持つ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液として水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム水溶液などのような金属アルカリ水溶液を使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。
有機アルカリとしては、アミン化合物を用いることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は通常0.01〜3重量%、より好ましくは0.05〜0.5重量%である。アルカリ濃度が低すぎると可溶部が除去されず、アルカリ濃度が高すぎると、パターン部を剥離させ、また非可溶部を腐食させるおそれがあり好ましくない。また、現像時の現像温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
次に炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や、温度はペーストや基板の種類によって異なるが、空気中等の酸化雰囲気中で焼成する。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト式もしくはローラーハース式の連続型焼成炉を用いることができる。ガラス基板上にパターン加工する場合は、540〜600℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行う。また、以上の塗布や露光、現像、焼成の各工程中に、乾燥、予備反応の目的で、50〜300℃加熱工程を導入しても良い。次に、赤、青、緑の各色を発光する蛍光体ペーストをスクリーン印刷でパターン印刷する場合が多く、このような場合フルカラー表示可能なPDP用の背面基板を作製することができる。
本発明におけるガラス材質の光線透過率および屈折率測定は、感光性ペースト法で露光する光の波長で測定することが効果を確認する上で正確である。特に、350〜650nmの範囲の波長の光で測定することが好ましい。さらには、i線(365nm)もしくはg線(436nm)での屈折率測定が好ましい。光線透過率は分光光度計、屈折率測定方法としては、エリプソ法やVブロック法、ベッケ法を用いることができる。
本発明の誘電体ペースト中に有機染料や紫外線吸収剤を添加することによって、隔壁をパターン加工する際に露光した場合の誘電体表面からの反射・散乱によるパターン不良を抑制することができる。つまり、誘電体用ペーストのg線における全光線透過率T1と隔壁用感光性ペーストの全光線透過率T2の間に、T1<T2の関係が成り立つ場合には、隔壁パターンが良好に形成できる。用いる有機染料や紫外線吸収剤としては、前述の化合物を用いることができる。
以下に、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれに限定はされるものではない。
実施例1
[電極層作製]300mm角のガラス基板(旭硝子社製PD−200)上に、感光性銀ペーストを用いて、ピッチ150μm、線幅40μmのストライプ状電極パターンを形成させ、590°Cで15分間焼成することにより、厚み5μmの電極層を得た。この電極層の焼成後の銀、フリット含有量は、それぞれ97重量%、3重量%であった。
[誘電体ペースト作製]
(1)誘電体用ペースト1
セルロース系ポリマーのターピネオール溶液と、アルカリ金属を含まない下記の特性・組成のガラス粉末Aを50重量%、ポリマー20重量%、ターピネオール20重量%からなる誘電体層ペースト1(誘電体Aペースト)を得た。
ガラス粉末A:
組成 Bi23 :38%、SiO2 :7%、B23:19%、BaO:12%、Al23 :3%、ZnO:21%。平均粒径 3.4μmの非球状粉末。Tg 476℃、Ts 525℃。熱膨張係数 77×10-7/K。g線(436nm)での屈折率1.75。
(2)誘電体用ペースト2
下記に示す各溶媒およびポリマー1をそれぞれ40%溶液となるように混合し、攪拌しながら60℃まで加熱し、すべてのポリマーを均質に溶解させた。
ポリマー1:40%のメタアクリル酸(MAA)、30%のメチルメタアクリレート(MMA)および30%のスチレン(St)からなる共重合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシジルメタアクリレート(GMA)を付加反応させた重量平均分子量43000、酸価95の感光性ポリマー。
ついで溶液を室温まで冷却し、以下に示す有機成分を構成する各成分を下に示す割合で加えて溶解させ有機成分を得た。その後、この溶液を400メッシュのフィルターを用いて濾過し、有機ビヒクルを作製した。
有機染料:スダン:アゾ系有機染料(分子式C24204O) 0.5g
モノマー:TMPTA(トリメチロールプロパントリアクリレート)150g
ポリマー: 150g
光開始剤:チバガイギー社製 イルガキュアー369 30g
増感剤:2,4−ジエチルチオキサントン 30g
増感助剤:p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル 20g
可塑剤:ジブチルフタレート(DBP) 50g
溶媒:γ−ブチロラクトン 300g
上記ポリマー溶液に前記組成のガラス粉末A60g、フィラーとして酸化チタン(石原産業製、TR−50)を6gからなる誘電体用ペースト2(誘電体Bペースト)を得た。
[誘電体層作製]前記電極層上に、誘電体用ペースト1を、スクリーン印刷により印刷し、80℃で30分間乾燥することで、厚み20μmの塗布膜を形成した。次いで該塗布膜を、570℃、15分間で焼成することにより厚み12μmの誘電体層Aを得た。この誘電体Aのハンター表色系Lab値のうち、a値およびb値をスガ試験器製SMカラーコンピューターにより測定し、その結果を表1に記した。
次に、誘電体用ペースト2をスクリーン印刷により印刷し、80℃で20分間乾燥することにより、厚み12μmの塗布膜を得た。次いで該塗布膜を4J/cm2の露光量で前面露光し、誘電体層B用塗布膜を得た。なお、評価用サンプルとして下記隔壁焼成と同一の条件で誘電体層Bを焼成し、このときのハンター表色系L値を測定し、結果を表1に記した。
[隔壁用ペースト作製]下記に示す各溶媒およびポリマー1をそれぞれ40%溶液となるように混合し、攪拌しながら60℃まで加熱し、すべてのポリマーを均質に溶解させた。
ポリマー1:40%のメタアクリル酸(MAA)、30%のメチルメタアクリレート(MMA)および30%のスチレン(St)からなる共重合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシジルメタアクリレート(GMA)を付加反応させた重量平均分子量43000、酸価95の感光性ポリマー。
ついで溶液を室温まで冷却し、以下に示す有機成分を構成する各成分を下に示す割合で加えて溶解させ有機成分を得た。その後、この溶液を400メッシュのフィルターを用いて濾過し、有機ビヒクルを作製した。
有機染料:スダン:アゾ系有機染料(分子式C24204O) 0.5g
モノマー:TMPTA(トリメチロールプロパントリアクリレート)150g
ポリマー: 150g
光開始剤:チバガイギー社製 イルガキュアー369 30g
増感剤:2,4−ジエチルチオキサントン 30g
増感助剤:p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル 20g
可塑剤:ジブチルフタレート(DBP) 50g
溶媒:γ−ブチロラクトン 300g
上記で得られた有機ビヒクル40gに下記に示すガラス粉末Cを60g添加し、3本ロールで混練することにより隔壁用感光性ペーストを製造した。ガラス粉末は、あらかじめアトラクターにて微粉末にしたものを用いた。
ガラス粉末C:
組成 Li2O:9%、SiO2 :20%、B23 :31%、BaO:4%、Al23 :24%、ZnO:2%、MgO:6 %、CaO:4%。平均粒径2.6μmの非球状粉末。Tg(ガラス転移点)480℃、Ts(軟化点)520℃。熱膨張係数 79×10-7/K。g線(436nm)での屈折率1.58。
[隔壁層形成]前記電極/誘電体層Aおよび誘電体層B用塗布膜が形成された基板上に、前記隔壁用ペーストを350μm厚み(乾燥後厚み:180μm)になるように塗布した後、80℃で40分乾燥後、ピッチ150μm、線幅20μmのストライプ状のネガマスクを介して、上面から50mW/cm2出力の超高圧水銀灯でマスク紫外線露光した。露光量は1.5J/cm2であった。
次に、30℃に保持したモノエタノールアミンの0.2重量%の水溶液を85秒間シャワーすることにより現像し、その後シャワースプレーを用いて水洗浄し、光硬化していないスペース部分を除去してストライプ状の隔壁パターンを形成した。このガラス基板を、空気中で570℃で30分間焼成を行い、誘電体層Bおよび隔壁を同時に形成し、プラズマディスプレイ用基板を得た。
表1に誘電体層A、Bおよび隔壁の焼成後の厚み、隔壁形成状態を目視および光学顕微鏡により観察した結果と、プラズマディスプレイ用基板のハンター表色系測定結果を示した。
実施例2
前記実施例1の誘電体用ペースト1に、酸化チタン(石原産業製TR−50)を5重量部添加した他は、同一手法によりプラズマディスプレイ用基板を得た。結果を表1に示す。
実施例3、4
前記誘電体層Aの厚みを変更(7μm:実施例3、17μm:実施例4)した他は同一手法によりプラズマディスプレイ用基板を得た。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1の誘電体ペースト2中の酸化チタン添加量を0.6重量部に変更した他は同一手法によりプラズマディスプレイ用基板を得た。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1の誘電体用ペースト2中のガラス粉末中の酸化チタンを除いた他は同一手法によりPDP用基板を得た。結果を表1に示す。
比較例3
実施例1の誘電体ペースト1用ガラスを下記組成のガラス粉末B(アルカリ金属含有)に変更したほかは同一手法によりPDP用基板を得た。結果を表1に示す。
ガラス粉末B:
組成 Bi23 :38%、SiO2 :7%、B23:19%、BaO:12%、Al23 :3%、ZnO:18%、Na2 O:3%。平均粒径3.4μmの非球状粉末。Tg 476℃、Ts 525℃。熱膨張係数 76×10-7/K。g線(436nm)での屈折率1.70。
Figure 2004327456
表1に示す通り、本発明の実施例により得たプラズマディスプレイ用基板は、白色性、外観品位の高いものであるのに対し、比較例により得られたものは、白色性が低い(ハンター表色系L値が低い)、黄色化している(ハンター表色系b値が高い)などの問題があるものであった。

Claims (15)

  1. 基板上に形成した電極層の上に誘電体層Aを形成した基板であって、その上に形成された誘電体層Bがフィラーを含有し、該誘電体層Aのハンター表色系Labのうちa値が−3〜10、b値が−5〜10であり、該誘電体層BがLab値のうちL値が50以上であることを特徴とするプラズマディスプレイ用基板。
  2. 前記誘電体層Aが、ガラス転移点450〜500℃、軟化点500〜550℃のガラスを主成分とすることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ用基板。
  3. 前記誘電体層Aに用いるガラスが酸化ビスマスを20〜70重量%含むガラスであることを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイ用基板。
  4. 前記誘電体層Aがガラス転移点450〜550℃、軟化点500〜600℃であるガラスを50〜95重量%、フィラーを5〜50重量%含有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ用基板。
  5. 前記誘電体層Bが、ガラス転移点450〜550℃、軟化点500〜600℃であるガラスを50〜90重量%、フィラーを10〜50重量%含有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ用基板。
  6. 前記誘電体層Bに用いるガラスが酸化ビスマスを20〜70重量%含むことを特徴とする請求項5に記載のプラズマディスプレイ用基板。
  7. フィラーが、酸化チタン、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニアからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項4または5に記載のプラズマディスプレイ用基板。
  8. 前記誘電体層Aおよび/または前記誘電体層Bがアルカリ金属を実質的に含有しない無機材料であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ用基板。
  9. 前記誘電体層B上に隔壁パターンを形成したことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ用基板。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のプラズマディスプレイ用基板を用いることを特徴とするプラズマディスプレイ。
  11. 電極が形成された基板上に、誘電体層A用ペーストを塗布後、焼成して誘電体層Aを形成した後、無機材料と有機成分からなり、無機材料中にガラスを50〜90重量%、フィラーを10〜50重量%含有する誘電体層B用ペーストを塗布して塗布膜を形成し、次いで、無機材料と感光性有機成分からなる隔壁用ペーストを塗布して、フォトリソグラフィ法により隔壁パターンを形成した後、前記誘電体層B用塗布膜と隔壁パターンを同時に焼成することを特徴とするプラズマディスプレイ基板の製造方法。
  12. 前記誘電体層A用ペーストおよび前記誘電体層B用ペーストがアルカリ金属を実質的に含まない無機材料と有機成分からなる誘電体ペーストであることを特徴とする請求項11に記載のプラズマディスプレイ基板の製造方法。
  13. 前記誘電体層B用ペーストが感光性誘電体ペーストであることを特徴とする請求項11または12に記載のプラズマディスプレイ基板の製造方法。
  14. 前記隔壁用ペーストが、無機材料として屈折率1.5〜1.8のガラス微粒子を含むことを特徴とする請求項11に記載のプラズマディスプレイ基板の製造方法。
  15. 前記隔壁ペーストに含む無機材料が、下記組成を含むガラス微粒子材料からなることを特徴とする請求項14に記載のプラズマディスプレイ基板の製造方法。
    酸化リチウム 2〜10重量%
    酸化珪素 10〜30重量%
    酸化ホウ素 20〜40重量%
    酸化バリウム 2〜15重量%
    酸化アルミニウム 10〜25重量%
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