JP2007066692A - ディスプレイ用部材、およびこれを用いたディスプレイ - Google Patents

ディスプレイ用部材、およびこれを用いたディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】従来技術の問題点を解消した、高性能なディスプレイを提供する。
【解決手段】基板上に画素を仕切る隔壁を有するディスプレイ部用材であって、主隔壁と主隔壁と交差する補助隔壁を有し、主隔壁の頂部表面の算術平均粗さをRa1、主隔壁側面の算術平均粗さをRa2としたときに、Ra1、Ra2が以下の式を満たすことを特徴とするディスプレイ用部材。
0.2μm≦Ra1≦4.0μm
0.4μm≦Ra2−Ra1≦4.0μm
【選択図】なし

Description

本発明はディスプレイ用部材、およびこれを用いたディスプレイに関する。
近年、DC型およびAC型プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、電界放出ディスプレイ等の大型フラットパネルディスプレイの開発が進み、一部のディスプレイはすでに上市され、大きな市場を形成しつつある。大型フラットパネルディスプレイには画素の仕切り等の諸機能を持った構造体が形成されている。例えばAC型プラズマディスプレイは、前面基板と背面基板との間に備えられた放電空間内で対向するアノードおよびカソード電極間にプラズマ放電を生じさせ、放電空間内に封入されているXe−Ne混合ガスなどの放電ガスから発生した147nm、172nmといった非常に波長が短い紫外線を、放電空間内に設けた蛍光体に照射することにより表示を行うものである。その構造体は、放電の広がりを一定領域に抑え、表示を規定のセル内で行わせると同時に、かつ均一な放電空間を確保するために設けられ、隔壁(障壁、リブともいう)と呼ばれている。隔壁の形状は、一般にはおよそ幅20〜120μm、高さ50〜250μmのストライプ状や格子状のものなどがある。隔壁は一般に有機バインダーを主成分とする有機物とガラスを主成分とする無機物の混合物からなるペーストをガラス基板状に塗布し、サンドブラスト法やフォトリソグラフィー法等によりパターン加工後、焼成することによって形成することが多い。この際、隔壁に焼成時に生ずる収縮応力が原因で反りが発生し、背面基板と前面基板との間に間隙が生じ、プラズマ放電のリークによる誤放電(クロストーク)が発生しやすくなることがあった。さらに、反り返った隔壁が前面基板との接触で損壊し、セル内に破片が落ちることによって、不灯セルや異常点灯セルを発生させることもあった。また、前面基板に生じた異常突起が隔壁と接触し、封着時や衝撃が加わったときに隔壁を損壊させ、不灯セルや異常点灯セルを発生させることもあった。以上のように、隔壁の反りによる形状不良や耐衝撃性不足による隔壁の損壊によって安定した表示を得ることが難しかった。
これらの隔壁の反りや耐衝撃性不足といった課題を解決するため、隔壁の気孔率を規定して隔壁強度を向上させること(例えば、特許文献1参照)や、隔壁の端部に傾斜部(テーパー)をつけることで収縮応力を緩和して反りを低減すること(例えば、特許文献2参照)が提案されている。しかしながら、特許文献1の方法により得られた隔壁は、応力集中が起こったとき、封着時やパネルの落下等によって生じる強い衝撃には耐えきれないことが多いため、前面基板に生じた異常突起が隔壁に応力集中を生じさせて隔壁を損壊することにより起こる不灯セルや異常点灯セルの発生対策としては効果的でなかった。また、特許文献2の方法で得られた隔壁は、隔壁の端部の反りは解消することができても、隔壁端部以外の隔壁の平坦化は達成することはできなかった。さらに特許文献3の方法で隔壁頂部の平滑化すると、同時に隔壁側面も平滑化され、振動などにより蛍光体の脱離等が生じて、不灯セルが発生してしまう。また、特許文献4の方法で得られた隔壁は、積層構造の隔壁の界面での剥がれ等を解消することができても、隔壁の平坦化を達成することができない。
特開平10−134723号公報 特開平11−135025号公報 特開2003−234072号公報 特開2005−32539号公報
本発明は、隔壁の反りによる形状不良や耐衝撃性不足などの従来の問題点を解消した、高性能なディスプレイを提供する。
すなわち、本発明は、基板上に形成された隔壁を有するディスプレイ用部材であって、隔壁頂部表面の算術平均粗さをRa1、隔壁側面の算術平均粗さRa2としたときに、Ra1、Ra2が以下の式を満たすことを特徴とするディスプレイ用部材に関する。
0.2μm≦Ra1≦4.0μm
0.4μm≦Ra2−Ra1≦4.0μm
また、本発明は、基板と隔壁からなるディスプレイ用部材であって、隔壁頂部表面の最大高さRy値が0.8〜8.0μmであるディスプレイ用部材に関する。
隔壁が、ストライプ状の主隔壁および主隔壁と交差する補助隔壁からなることが好ましい。
隔壁が、ストライプ状の主隔壁および主隔壁に直交する補助隔壁からなる格子状の隔壁であることが好ましい。
主隔壁の頂部幅Wおよび底部幅Wが、1.0≦W/W≦1.5を満たすことが好ましい。
主隔壁と補助隔壁の交差部における主隔壁の高さHおよび交差部以外の主隔壁の高さHが0.1μm≦H−H≦5μmを満たすことが好ましい。
隔壁が複数の層からなり、上層に含まれるフィラー量が下層に含まれるフィラー量より多いことが好ましい。
本発明のディスプレイは、頂部を平坦化することにより、電荷抜けを抑制し、ディスプレイパネルに振動、衝撃等が加わる際に発生する隔壁の損壊による放電セルの不灯や異常点灯を抑制し、高性能なディスプレイを実現することができる。
本発明は、基板と隔壁からなるディスプレイ用部材であって、隔壁頂部表面の算術平均粗さRa1値が0.2〜4.0μmであるディスプレイ用部材、および隔壁頂部表面の最大高さRy値が0.8〜8.0μmであるディスプレイ用部材に関する。
本発明のディスプレイ用部材に用いる基板としては、ソーダガラスやPDP用の耐熱ガラスである旭硝子(株)製の“PD−200”や日本電気硝子(株)製の“PP8”を用いることが好ましい。このガラス基板上に、銀やアルミニウム、クロム、ニッケルなどの金属を用いてアドレス電極を形成し、次に、電極を形成した基板上に、無機粉末と有機成分からなるガラスペーストを塗布後、焼成することにより誘電体層を形成する。さらに誘電体層上に、蛍光体を発光させるために必要な放電空間を確保し、セルを仕切るための隔壁を形成する。
本発明のディスプレイ用部材は、隔壁頂部表面の算術平均粗さRa1が0.2〜4.0μmであり、0.2〜3.0μmであることが好ましく、0.2〜2.0μmであることがより好ましい。隔壁頂部表面の算術平均粗さが0.2μm未満の場合には、隔壁が脆く、前面板との接触においてチッピングなどが発生しやすい傾向があり、4.0μmをこえると、隔壁の局所的な凸部と前面板との接触において局所的に応力が集中するため、封着時に隔壁が損壊しやすくなる傾向がある。
また、隔壁頂部表面の最大高さRy値は、0.8〜8.0μmであり、0.8〜6.0μmであることが好ましく、0.8〜4.0μmであることがより好ましい。隔壁頂部表面の最大高さRy値が0.8μm未満の場合には、隔壁が脆く、前面板との接触においてチッピングなどが発生しやすい傾向があり、8.0μmをこえると、隔壁頂部に局所的な凸部が形成されることとなり、その凸部と前面板との接触において局所的に応力が集中するため、封着時に隔壁が損壊しやすくなる傾向がある。
また、隔壁頂部表面の算術平均粗さRa1値が、隔壁側面の算術平均粗さRa2値以下であることが好ましく、その差(Ra2−Ra1)が、0.4〜4.0μmであることが好ましく、0.5〜3.0μmであることがさらに好ましい。これは、隔壁頂部表面は前面板との接触時の隔壁の損壊を防止するために、表面粗さをできるだけ小さく形成することが好ましいが、隔壁側面は隔壁側面に接触して形成される蛍光体の形状維持、振動時の蛍光体の脱落防止のために、適度の粗さが必要となるためである。したがって、(Ra2−Ra1)が0.4μm未満、および4.0μmを超える場合には、前面板との接触した際に隔壁が損壊したり、パネル振動時に蛍光体が脱落する傾向があるため好ましくない。
このようにRa1、Ra2の制御は、隔壁形成プロセスや隔壁形成に用いる材料を制御することにより、達成できる。例えば、感光性ペースト法やサンドブラスト法など各種方法により、隔壁をパターン形成し、焼成した後、隔壁頂部表面を物理的、または化学的に研磨することにより、隔壁頂部の表面粗さRa1を小さくでき、Ra2−Ra1を制御することが可能となる。または、隔壁を形成するフィラー成分の粒子径を制御することにより、達成可能である。具体的には、フィラーの平均粒子径が、0.2〜1.5μm、かつ最大粒子径が1.5〜10μmとなるよう制御することにより、Ra1を上述の範囲とすることができる。さらにRa2−Ra1を精度良く上述の範囲に制御するためには、多層構造の隔壁を形成し、隔壁最上層のフィラー成分の粒子径をそれよりも下層のフィラー成分の粒子径よりも小さく制御することが、必要である。
ここで、Ra1、Ra2およびRyは、後述するJIS B 0601−1994に従い求めたものである。すなわち、算術平均粗さRa1およびRa2とは、粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から測定曲線までの偏差の絶対値を合計し、平均した値で表されるものであり、最大高さRyとは、粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さを抜き取り、この抜き取り部分の平均線から最も高い山頂までの高さと最も低い谷底から平均線までの高さの和で表されるものである。測定範囲は、Ra1およびRyは主隔壁上を補助隔壁と交差する部分を含むように、測定長2.0mm、カットオフ値0.8mm、走査速度0.3mm/秒、縦倍率5000倍、横倍率50倍で測定した。Ra2は主隔壁側面の補助隔壁と交差しない部分を、それぞれ、測定長0.4mm、カットオフ値0.8mm、走査速度0.3mm/秒、縦倍率5000倍、横倍率50倍で測定した。
本発明のディスプレイ用部材の隔壁の構造は、特に限定されるものではないが、高輝度化、高効率化の点から、隔壁がストライプ状の主隔壁および主隔壁と交差する補助隔壁からなることが好ましく、隔壁がストライプ状の主隔壁および主隔壁に直交する補助隔壁からなる格子状の隔壁であることがより好ましい。
本発明のディスプレイの隔壁において、主隔壁の頂部幅Wと底部幅Wが、
1.0≦W/W≦1.5の式を満たすことが好ましく、
1.0≦W/W≦1.3
の式を満たすことがより好ましい。ここで、主隔壁の頂部幅Wとは、隔壁高さを100%としたときの高さ95%の位置の隔壁の幅を言い、主隔壁の底部幅Wとは、隔壁高さの5%の位置の隔壁の幅を言う。
/Wが1.0未満であると隔壁頂部が底部よりも太く形成されることになり、不安定な隔壁形状のため強度が弱くなる傾向があり、1.5をこえると、放電空間が狭くなり、結果として輝度が低くなったり、電荷抜けなどが発生しやすく放電安定性が低下する傾向がある。これは画素ピッチが120〜300μmの高精細パネルの際に特に重要なポイントとなる。高精細パネルでは、画素ピッチが小さくなるため、放電空間を保つためには画素を仕切る隔壁の幅を狭く形成する必要があり、隔壁の強度を保つ上では、隔壁頂部幅Wは20μm以上、好ましくは30μm以上の幅が必要である。この際、高精細パネルで隔壁底部幅Wが大きくなると、放電空間を狭くする影響が低精細パネルの時よりも大きくなるため、1.0≦W/W≦1.5を満たすことが好ましい。
また、主隔壁と補助隔壁が交差する交差部の主隔壁の高さHと交差部以外の主隔壁の高さHが、0.1μm≦H−H≦5μmの式を満たすことが好ましく、
0.1μm≦H−H≦3μm
の式を満たすことがより好ましい。ここで、主隔壁と補助隔壁が交差する交差部の主隔壁の高さHとは主隔壁と補助隔壁が交差する部分の中心部分の高さを言い、交差部以外の主隔壁の高さHとは主隔壁と補助隔壁との交差部間の中間位置の主隔壁の高さのことを言う。HとHの差がこの範囲にあることにより、前面板と背面板との間に僅かな隙間からの電荷抜けの発生などを抑制し、安定した放電特性を保持することが可能となる。また、この式を満たすように面内均一に隔壁を形成することにより、放電開始電圧や放電維持電圧を低く設定することができるため、低消費電力化に対しても有効である。特にH−Hが5μmを超えると、この放電時の電荷抜けが発生しやすい傾向があり、H=Hのように全く凹凸がない場合には、前面板と背面板を封着した後の排気工程において、不純ガスを充分に排出することができず、この不純ガスの影響で放電安定性が阻害されたり、ディスプレイの寿命が短くなることがある。そのため、電荷抜けを発生させない程度のごく僅かな凹凸を有することが好ましい。
このような隔壁は、無機粉末と有機成分からなるガラスペーストを隔壁の形状にパターン加工した後に、焼成する一般的方法により形成することができる。
本発明に用いられる無機粉末としては、特に限定されるものではないが、低融点ガラス粉末およびフィラーからなることが好ましい。
低融点ガラス粉末のガラス転移温度は、350〜500℃であることが好ましく、380〜450℃であることがより好ましい。また、ガラス軟化点は400〜580℃であることが好ましく、450〜550℃であることがより好ましい。ガラス転移温度とガラス軟化点がこの範囲にあると、焼成時に基板の歪みが小さく、また、緻密な隔壁層を得ることができる。
低融点ガラス粉末の粒子径は、作製しようとする隔壁の線幅や高さを考慮して適宜選択すればよいが、マイクロトラック社製粒度測定装置HX−100を用いて測定した50体積%粒子径(平均粒子径D50)が1〜6μmであることが好ましく、1.5〜3.0μmであることが好ましい。粒子径が1μm以下であるとペースト作製時に分散不良が発生し、隔壁のディメンジョン、および表面形状などのバラツキを大きくする傾向があり、6μmをこえると、隔壁の表面形状が粗くなる傾向がある。
また、低融点ガラス粉末の最大粒子サイズは、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることが好ましい。最大粒子サイズが30μmをこえると局所的な突起が形成され、前面板との接触した際に、隔壁が損壊する可能性が非常に高くなる傾向がある。
低融点ガラス粉末の比表面積は、1.0〜4cm/gであることが好ましく、1.5〜3.0cm/gであることがより好ましい。低融点ガラス粉末の比表面積がこの範囲を満たすことにより、ペースト内で低融点ガラス粉末同士で凝集を抑制することができ、ペースト中のガラス粉末を均一に分散することができる。このことにより、精度良い隔壁形成が可能となる。
また、フィラーとしてはとくに限定されるものではないが、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、コーディエライト、セルシアン、アノーサイト、ステアタイト、スポジューメン、フォルステライト、および高融点ガラス粉末などをあげることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上用いてもよい。
ここで、高融点ガラス粉末とは、軟化温度550〜1200℃の高融点ガラス粉末であり、軟化温度が600〜1000℃の高融点ガラス粉末であることが好ましい。
フィラーの粒子径は、作製しようとする隔壁の線幅や高さを考慮して適宜選択すればよいが、マイクロトラック社製粒度測定装置HX−100を用いて測定した50体積%粒子径(平均粒子径D50)が0.2〜1.5μmであることが好ましく、0.4〜1.2μmであることが好ましい。フィラーの平均粒子径が、0.2μm未満であるとペースト内でフィラー同士で凝集しやすく、均一な隔壁形状を妨げる傾向がある。1.5μmをこえると隔壁の表面粗さを小さくすることが出来ない傾向がある。
フィラーの粒子径が上記範囲内であることにより、粉末の充填性が向上し、ガラスペースト中の粉末比率を増加させても気泡を巻き込むことが少なくなり、余分な光散乱が小さい隔壁パターン形状が形成できるため好ましい。D50が0.2μm未満であると、フィラーの比表面積が増えるため、粉末の凝集性があがり、有機成分内への分散性が下がるため、気泡を巻き込みやすくなる傾向がある。また、そのため光散乱が増え、隔壁中央部の太り、底部の硬化不足が生じやすくなる傾向がある。D50が1.5μmをこえると粉末のかさ密度が下がるため充填性がさがり、有機成分の量が不足し気泡を巻き込みやすくなり、やはり光散乱を起こしやすくなる傾向がある。
粒子径の測定方法は、簡便に測定できる点から、レーザー回折・散乱法を用いることが好ましい。たとえばマイクロトラック社製、粒度分布計HRA9320−X100を用いた場合の測定条件は下記の通りである。
試料量:1g
分散条件:精製水中で1〜1.5分間超音波分散、分散しにくい場合は0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液中で行う。
粒子屈折率:ガラス種類によって変更(リチウム系1.6、ビスマス系1.88)
溶媒屈折率:1.33
測定数:2回
また、フィラーの最大粒子径は、とくに限定されるものではないが、4μm以下であることが好ましく、3μm以下であることがより好ましい。フィラーの最大粒子径が4μmをこえると隔壁に突起を発生させ、パネル作製時に前面板と接触して隔壁断線や前面板不良が発生しやすい傾向がある。
フィラーの含有量は、無機粉末中に、15〜60重量%であることが好ましく、20〜40重量%であることがより好ましい。フィラーが15重量%未満であると、隔壁の焼結が進みすぎて、結果として非常にもろい隔壁が形成され、外部からの僅かな力でも簡単にチッピングが発生してしまう傾向があり、60重量%をこえると焼成時に隔壁の焼結が不足し、極端に強度の弱い部分を有する隔壁が形成され、その後の工程で不良を発生する傾向がある。
本発明は、無機粉末のフィラーの含有量が異なる2種以上のペーストからなる、2層以上の層を有する隔壁とすることが、主隔壁と補助隔壁が交差する交差部の主隔壁の高さHと交差部以外の主隔壁の高さHの差を小さくすることができる点から好ましく、上層に含まれるフィラー量が下層に含まれるフィラー量より多いことがより好ましい。フィラーの含有量が異なる2種類のガラスペーストからなる2層の隔壁とする場合は、上層および下層のガラスペーストのフィラーの含有量は、無機粉末中に、15〜60重量%であることが好ましく、上層のガラスペーストのフィラー含有量と下層のガラスペーストの無機粉末中のフィラーの含有量の差は、5〜20重量%であることが好ましい。5重量%よりも小さいと、凹凸を抑制する効果が小さい傾向があり、20重量%を超えると、段差間の焼成収縮量が大きく異なるために上層と下層の間で亀裂などが発生する場合があるので好ましくない。
本発明に用いられる有機成分としては、とくに限定されるものではないが、エチルセルロースに代表されるセルロース化合物、ポリイソブチルメタクリレートに代表されるアクリルポリマーなどを用いることができる。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレン重合体、ブチルメタクリレート樹脂などがあげられる。
また、隔壁形成法として感光性ペースト法を用いる場合には、有機成分として、感光性有機成分を用いることが好ましい。感光性有機成分としては、感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポリマーのうち少なくとも1種類から選ばれる感光性有機成分を含有し、さらに必要に応じて、光重合開始剤、紫外線吸収剤、増感剤、増感助剤、重合禁止剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、酸化防止剤、分散剤、有機あるいは無機の沈殿防止剤などの添加剤成分を加えたものがあげられる。
ガラスペーストの無機成分と有機成分の比率は、ペーストの粘度特性、レオロジー特性、焼成収縮率等に影響する。特に粘度・レオロジー特性の制御はペーストの塗布安定性を確保するのに重要な要因である。これらの点を考慮し、無機粉末と有機成分の重量比は60:40〜95:5であることが好ましく、65:35〜90:10であることがより好ましい。有機成分が5%未満であると粘度安定性を保持することが難しく、塗布時の膜厚を制御することが難しくなる傾向があり、40%をこえると焼成時の収縮率が大きくなるために、形状保持性が難しくなる傾向がある。特に主隔壁と補助隔壁が交差する交差部を有する隔壁の場合、交差部が大きく凹む傾向が大きくなるため、好ましくない。
また、本発明のディスプレイの製造方法はとくに限定されず、通常の製造方法でよい。パターン形成方法としては、とくに限定されるものではないが、サンドブラスト法、感光性ペースト法、スクリーン印刷法、またはモールド転写法であることが好ましく、高精細化・工程の簡便性が優れる点から、感光性ペースト法であることがより好ましい。
次に、感光性ペースト法を用いてパターン加工を行う一例について説明するが、本発明はこれに限定されない。
ガラス基板やセラミックスの基板、もしくは、ポリマー製フィルムの上に、感光性ガラスペーストを全面塗布、もしくは部分的に塗布する。塗布方法としては、スクリーン印刷法、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、ブレードコーターなど一般的な方法を用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペーストの粘度を選ぶことによって調整できる。また、ポリエステルフィルムなどのフィルム上に感光性ガラスペーストを塗布した感光性シートを作製して、ラミネーターなどの装置を用いて基板上に感光性ガラスペーストを転写する方法を用いても良い。
また、2層構造を有する隔壁である場合は、最初に下層用のガラスペーストを前面塗布、もしくは部分的に塗布し、その後、続けて、上層用のガラスペーストを塗布する。層構造が3層以上の多層構造である場合は、さらにガラスペーストを塗布することにより、多層を形成することができる。多層化する際に、各層の形成に用いるペーストを変更することにより、特性、特に表面形状特性を各層毎に制御することが可能となる。
感光性ガラスペーストを塗布し、その塗布膜を乾燥した後、露光装置を用いて露光を行う。露光は、通常のフォトリソグラフィーで行われるように、フォトマスクを用いてマスク露光する方法が一般的である。用いるマスクは、感光性有機成分の種類によって、ネガ型もしくはポジ型のどちらかを選定する。また、フォトマスクを用いずに、赤色や青色のレーザー光などで直接描画する方法を用いても良い。
露光装置としては、ステッパー露光機、プロキシミティ露光機などを用いることができる。また、大面積の露光を行う場合は、ガラス基板などの基板上に感光性ガラスペーストを塗布した後に、搬送しながら露光を行うことによって、小さな露光面積の露光機で、大きな面積を露光することができる。使用される活性光源としては、例えば、可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザ光などがあげられる。これらの中で紫外線が最も好ましく、その光源として、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は、塗布厚みによって異なるが、通常、1〜100mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いて0.1〜10分間露光を行う。
露光後、露光部分と非露光部分の現像液に対する溶解度差を利用して、現像を行うが、この場合、浸漬法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法で行える。
現像液は、感光性ガラスペースト中の溶解させたい有機成分が溶解可能である溶液を用いる。また、有機溶媒にその溶解力が失われない範囲で水を添加してもよい。感光性ガラスペースト中にカルボキシル基などの酸性基をもつ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液、および有機アルカリ水溶液を用いることができる。有機アルカリとしては、一般的なアミン化合物を用いることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどがあげられる。アルカリ水溶液の濃度は、0.01〜10重量%であることが好ましく、0.1〜5重量%であることがより好ましい。アルカリ水溶液の濃度が0.01重量%未満であると可溶部が除去されない傾向があり、10重量%をこえるとパターン部を剥離させ、また、非可溶部を腐食させる傾向がある。また、現像時の現像温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
次に、焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や温度は、ペーストや基板の種類によって異なるが、空気中、窒素、水素などの雰囲気中で焼成する。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連続型焼成炉を用いることができる。焼成温度は、通常400〜1000℃で行う。ガラス基板上にパターン加工する場合は、通常450〜620℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行う。なお焼成温度は用いるガラス粉末によって決まるが、パターン形成後の形が崩れず、かつガラス粉末の形状が残らない適正な温度で焼成するのが好ましい。適正温度より低いと、気孔率、隔壁上部の凹凸が大きくなり、放電寿命が短くなったり、誤放電を起こしやすくなったりするため好ましくない。また適正温度より高いとパターン形成時の形状が崩れ、隔壁上部が丸くなったり、極端に高さが低くなり、所望の高さが得られないため、好ましくない。
また、以上の塗布や露光、現像、焼成の各工程中に、乾燥、予備反応の目的で、50〜300℃加熱工程を導入しても良い。
ここで該隔壁頂部が凹凸に富むものであると、前面板との封着工程において、前面板と接触した部分のみ局所的に応力が集中する結果、隔壁の損壊が生じやすくなる。
隔壁を形成した後に、RGB各色に発光する蛍光体層を形成する。蛍光体粉末、有機バインダーおよび有機溶媒を主成分とする蛍光体ペーストを所定の隔壁間に形成することにより、蛍光体層を形成することができる。蛍光体ペーストを所定の隔壁間に形成する方法としては、スクリーン印刷版を用いてパターン印刷するスクリーン印刷法、吐出ノズルの先端から蛍光体ペーストをパターン吐出するディスペンサー法、また、有機バインダーとして、前述の感光性を有する有機成分を用いることにより、感光性蛍光体ペーストを作製して、感光性ペースト法により各色蛍光体層を所定の場所に形成することができる。
蛍光体層を形成した該基板を必要に応じて、400〜550℃で焼成する事により、本発明のディスプレイに用いられる基板を作製することができる。
該ディスプレイ用基板を背面板として用いて、前面板と封着後、前背面の基板間隔に形成された空間に、ヘリウム、ネオン、キセノンなどから構成される放電ガスを封入後、駆動回路を装着してプラズマディスプレイを作製できる。前面基板は、基板上に所定のパターンで透明電極、バス電極、誘電体、保護膜(MgO)を形成した基板であり、背面基板上に形成されたRGB各色蛍光体層に一致する部分にカラーフィルター層を形成しても良い。また、コントラストを向上するために、ブラックストライプを形成しても良い。
前記製造方法により得られる本発明のディスプレイは、うねりや表面粗らさを低減した各種パターンを有するため、従来の問題点であったプラズマ放電のリークによる誤放電(クロストーク)の発生や、不灯セルや異常点灯セルの発生を解消することができるため、安定した表示を得ることできるものである。
つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
評価方法について説明する。
<表面粗さ>
隔壁頂部の算術平均粗さRaおよび隔壁頂部表面の最大高さRyを触針式表面粗さ計((株)東京精密製、SURFCOM1500A)を用いてJIS B 0601−1994に準じ、測定範囲は、Ra1およびRyは主隔壁上を補助隔壁と交差する部分を含むように、測定長2.0mm、カットオフ値0.8mm、走査速度0.3mm/秒、縦倍率5000倍、横倍率50倍で測定した。Ra2は主隔壁側面の補助隔壁と交差しない部分を、それぞれ、測定長0.4mm、カットオフ値0.8mm、走査速度0.3mm/秒、縦倍率5000倍、横倍率50倍で測定した。
<隔壁高さ>
レーザー変位計(KEYENCE社製、LT−8010)を用いて、主隔壁の高さH、および主隔壁と補助隔壁の交差部の主隔壁の高さHを測定し、H−Hを算出した。
<隔壁幅>
形成した隔壁の断面形状をSEMにより観察し、隔壁頂部、および底部幅を測長した。
<隔壁欠け発生率>
作製した前面基板と背面基板を重ね合わせて水平に床置きし、1mの高さから重さ200gのアルミナ製セラミックボールを落下させ、隔壁欠け、および微小欠けの発生状況を確認した。これを10回繰り返し、隔壁欠け、および微小欠けの発生率を算出した。なお、微小欠けはPDPを点灯した際に問題とならない5μm以下の欠けとする。以下の評価基準により評価した。
◎・・・隔壁欠け0/10、かつ微小欠け0/10
○・・・隔壁欠け0/10、かつ微小欠け1/10以下
△・・・隔壁欠け0/10、かつ微小欠け2/10〜4/10
×・・・隔壁欠け1/10以上、または微小欠け5/10以上
<クロストーク評価>
作製した前面基板と背面基板を封着ガラスを用いて封着して、Xe10%含有のNeガスを内部ガス圧66500Paになるように封入した。さらに、駆動回路を実装してPDPを作製した。PDPのスキャン電極に電圧を印加して発光させた。クロストーク評価は、全面点灯する印可電圧Vから電圧を上昇させ、クロストークが発生する印可電圧V間の電圧差V−Vを測定し、以下の評価基準により評価した。
◎・・・V−V=50V以上
○・・・V−V=40〜49V
△・・・V−V=30〜39V
×・・・V−V=29V以下
<輝度>
作製した前面基板と背面基板を封着ガラスを用いて封着して、Xe10%含有のNeガスを内部ガス圧66500Paになるように封入した。さらに、駆動回路を実装してPDPを作製した。PDPのスキャン電極に電圧を印加して発光させた。輝度計を用いて輝度を測定し、以下の評価基準により評価した。
◎・・・500cd/m以上
○・・・470〜499cd/m
△・・・450〜469cd/m
×・・・449cd/m以下
42インチサイズのAC(交流)型プラズマディスプレイパネルの背面板を形成し、評価を実施した。形成方法を順に説明する。
実施例1〜9、比較例2
ガラス基板として、590×964×2.8mmの42インチサイズのPD−200(旭硝子(株)製)を使用した。この基板上に、書き込み電極として、平均粒径2.0μmの銀粉末を70重量部、酸化ビスマスを69重量%、酸化珪素24重量%、酸化アルミニウム4重量%、酸化硼素3重量%の組成からなる平均粒径2.2μmのガラス粉末2重量部、アクリル酸、メチルメタクリレート、スチレンの共重合ポリマー8重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート7重量部、ベンゾフェノン3重量部、ブチルカルビトールアクリレート7重量部、ベンジルアルコール3重量部からなる感光性銀ペーストを用いて、フォトリソグラフィー法により、ピッチ240μm、線幅100μm、焼成後厚み3μmのストライプ状電極を形成した。
この基板に、酸化ビスマスを78重量%、酸化珪素14重量%、酸化アルミニウム3重量%、酸化亜鉛3重量%、酸化硼素2重量%を含有する低融点ガラスの粉末を60重量部、平均粒子径0.2μmの酸化チタン粉末を10重量部、エチルセルロース15重量部、テルピネオール15重量部からなる誘電体ペースト塗布した後、580℃で焼成して、厚み10μmの誘電体層を形成した。
隔壁形成用の感光性ペーストは以下の組成のものを用いた。
ガラス粉末A:Bi/SiO/Al/ZnO/B/BaO=40/10/3/20/15/12、平均粒子径2.0μm、最大粒子径16.0μm、ガラス転移温度℃480、ガラス軟化点℃560、比表面積2.05cm/g
ガラス粉末B:Bi/SiO/Al/ZnO/B/BaO=40/10/3/20/15/12、平均粒子径0.7μm、最大粒子径4.0μm、ガラス転移温度470℃、ガラス軟化点555℃、比表面積3.80cm/g
フィラーA:平均粒子径0.2μm、最大粒子径7.5μmの酸化チタン
フィラーB:平均粒子径0.4μm、最大粒子径2.5μmの高融点ガラス
フィラーC:平均粒子径0.7μm、最大粒子径4.0μmの高融点ガラス
フィラーD:平均粒子径2.0μm、最大粒子径11.0μmの高融点ガラス
ポリマー:“サイクロマー”P(ACA250、ダイセル化学工業(株)製):10重量部
有機溶剤(1):ベンジルアルコール:4重量部
有機溶剤(2):ブチルカルビトールアセテート:3重量部
モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:8重量部
光重合開始剤:ベンゾフェノン:3重量部
酸化防止剤:1,6−ヘキサンジオール−ビス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]:1重量部
有機染料:ベーシックブルー26:0.01重量部
チキソトロピー付与剤:N,N’−ジ(12−ヒドロキシステアリン酸)ブチレンジアミン:0.5重量部
界面活性剤:ポリオキシエチレンセチルエーテル:0.49重量部
上記ペーストをダイコーターを用いて所定厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、40分の乾燥を行い塗布膜を形成した。形成塗布膜に対し、所定のフォトマスクとのギャップを150μmもうけて、露光を実施した。この塗布・乾燥・露光操作を所定回数繰り返す。各実施例、比較例に使用したペースト中のガラス、フィラー組成、および有機/無機比率について表1に示す。
Figure 2007066692
上記のようにして形成した露光済み基板を0.5重量%のエタノールアミン水溶液で現像し、主隔壁と補助隔壁が直交する隔壁パターンを形成した。パターン形成終了済み基板を590℃で15分間焼成を行った。実施例1〜9、比較例2は主隔壁の高さと補助隔壁の高さの差が20μmある段違いの格子状隔壁を形成した。各実施例の使用ペースト、塗布膜厚、マスクパターン(A 縦ストライプ、B 横ストライプ)について表2に示す。
Figure 2007066692
このようにして形成された隔壁に各色蛍光体ペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布、焼成(500℃、30分)して隔壁の側面および底部に蛍光体層を形成した。
次に、前面板を以下の工程によって作製した。まず、背面板と同じガラス基板上に、ITOをスパッタ法で形成後、レジスト塗布し、露光・現像処理、エッチング処理によって厚み0.1μm、線幅200μmの透明電極を形成した。また、黒色銀粉末からなる感光性銀ペーストを用いてフォトリソグラフィー法により、焼成後厚み5μmのバス電極を形成した。電極はピッチ375μm、線幅100μmのものを作製した。
次に、酸化鉛を75重量%含有する低融点ガラスの粉末を70重量%、エチルセルロース20重量%、テルピネオール10重量%を混練して得られたガラスペーストをスクリーン印刷により、表示部分のバス電極が覆われるように50μmの厚みで塗布した後に、570℃15分間の焼成を行って前面誘電体を形成した。
誘電体を形成した基板上に電子ビーム蒸着により保護膜として、厚み0.5μmの酸化マグネシウム層を形成して前面板を作製した。
得られた前面ガラス基板を、前記の背面ガラス基板と貼り合わせ封着した後、放電用ガスを封入し、駆動回路を接合してプラズマディスプレイ(PDP)を作製した。また、このパネルに電圧を印加して表示を観察した。
実施例10、11、比較例1
表2に示すペースト、塗布膜厚にして、サンドブラスト法により、パターン形成した以外は、実施例1と同様にプラズマディスプレイ(PDP)を作製した。サンドブラスト法では、ダイコーターを用いて、表2に記載された1層目、2層目のペーストを順次所定厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、40分の乾燥を行って形成した塗布膜にドライフィルムを形成し、所定パターンに露光・現像し、パターン化したドライフィルムをマスクにしてブラスト用粉末をエアーノズルから塗布膜に吹き付けた後、ドライフィルムを除去して隔壁パターンを形成した。その後、実施例1〜9と同様に焼成して隔壁を形成した。これらの隔壁パターンは、フィラー含有量が異なる2層からなり、主隔壁の高さと補助隔壁の高さが同じであり、主隔壁と補助隔壁は直交するものである。評価結果については、表3に示す。
表3に実施例1〜11、比較例1〜2隔壁頂部表面粗さRa1、隔壁側面表面粗さRa2、隔壁頂部表面最大高さRy、交差部の凹み(H−H)、隔壁幅(W、W、W/W)、隔壁欠け発生率、クロストーク評価、および輝度のPDP表示特性を示す。
実施例1〜11で得られた背面板は、隔壁頂部ラフネスの小さく、所望の交差部の凹みを有する隔壁パターンが形成できた。また、PDPのクロストーク、および輝度などの表示特性も良好であった。比較例1〜2については、頂部ラフネス、パネル作製時に隔壁の欠け、表示品質等の問題が発生し、目標とするPDPの性能が得られなかった。
Figure 2007066692

Claims (7)

  1. 基板上に画素を仕切る隔壁を有するディスプレイ用部材であって、主隔壁と主隔壁と交差する補助隔壁を有し、主隔壁の頂部表面の算術平均粗さをRa1、主隔壁側面の算術平均粗さをRa2としたときに、Ra1、Ra2が以下の式を満たすことを特徴とするディスプレイ用部材。
    0.2μm≦Ra1≦4.0μm
    0.4μm≦Ra2−Ra1≦4.0μm
  2. 主隔壁の頂部表面の最大高さRyが、0.8〜8.0μmであることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ用部材。
  3. 隔壁が、ストライプ状の主隔壁および主隔壁に直交する補助隔壁からなる格子状の隔壁である請求項1または2記載のディスプレイ用部材。
  4. 主隔壁の頂部幅Wおよび底部幅Wが、
    1.0≦W/W≦1.5
    を満たす請求項1、2または3記載のディスプレイ用部材。
  5. 主隔壁と補助隔壁の交差部における主隔壁の高さHおよび交差部以外の主隔壁の高さHが、0.1μm≦H−H≦5μm
    を満たす請求項1、2、3、または4記載のディスプレイ用部材。
  6. 隔壁が複数の層からなり、最上層に含まれるフィラー量がそれよりも下層に含まれるフィラー量より多い請求項1、2、3、4、または5記載のディスプレイ用部材。
  7. 請求項1、2、3、4、5、または6記載のディスプレイ用部材を用いたことを特徴とするディスプレイ。
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