JP5256674B2 - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Description

本発明は、高い生産性が得られるプラズマディスプレイパネルに関するものである。
薄型・大型テレビに使用できるディスプレイとして、プラズマディスプレイが注目されている。図11は、プラズマディスプレイの1つの画素の構成の例を模式的に示した斜視図である。図11に示す例では、表示面となる前面板35側のガラス基板29上には、対をなす複数のサステイン電極30とスキャン電極31が、銀やクロム、アルミニウム、ニッケル等の材料で、表示領域の短辺の方向を縦方向、長辺の方向を横方向としたときに、横方向を長手方向とするストライプ状に形成されている。また、プラズマディスプレイの縦方向の画素と画素の間には、画像表示時のコントラストを維持するためにブラックストライプ32が形成される場合がある。さらにサステイン電極30およびスキャン電極31を被覆してガラスを主成分とする誘電体層33が20〜50μm厚みで形成され、誘電体層33を被覆して保護層34が形成されている。
一方、背面板42側のガラス基板36には、複数のアドレス電極37が、縦方向を長手方向とするストライプ状に形成され、アドレス電極37を被覆してガラスを主成分とする誘電体層38が形成されている。前記誘電体層38上に放電セルを仕切るための縦隔壁39と横隔壁40が形成され、隔壁と誘電体層38で形成された放電空間内に蛍光体層41が形成されてなる。フルカラー表示が可能なプラズマディスプレイにおいては、蛍光体層は、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色に発光するものにより構成される。前面板35側のサステイン電極30と背面板側のアドレス電極37が互いに直交するように、前面板と背面板が封着され、それらの基板の間隙内にヘリウム、ネオン、キセノンなどから構成される希ガスが封入されプラズマディスプレイが形成される。スキャン電極31とアドレス電極37の交点を中心として画素セルが形成されるので、プラズマディスプレイは複数の画素セルを有し、画像の表示が可能になる。
プラズマディスプレイにおいて表示を行う際、選択された画素セルにおいて、発光していない状態からサステイン電極30とアドレス電極37との間に放電開始電圧以上の電圧を印加すると電離によって生じた陽イオンや電子は、画素セルが容量性負荷であるために放電空間内を反対極性の電極へと向けて移動して保護層34の内壁に帯電し、内壁の電荷は保護層34の抵抗が高いために減衰せずに壁電荷として残留する。
次に、スキャン電極31とサステイン電極30の間に放電維持電圧を印加する。壁電荷のあるところでは、放電開始電圧より低い電圧でも放電することができる。放電により放電空間内のキセノンガスが励起され、147nmの紫外線が発生し、紫外線が蛍光体層41を励起することにより、発光表示が可能になる。
このようなプラズマディスプレイにおいて、前面板の誘電体層は、ガラス基板上にスキャン電極およびサステイン電極またはそれらの前駆体を形成した後、ガラス粉末とバインダー樹脂を含むガラスペーストを塗布し、焼成することによって形成することが一般的である。ガラスペースト塗布層を焼成する際、バインダー樹脂等が除去されるため収縮が起こるが、一般にスキャン電極およびサステイン電極またはそれらの前駆体は焼成を行ってもガラスペースト塗布層ほど大きくは収縮しない。そのため、スキャン電極およびサステイン電極またはそれらの前駆体を形成したガラス基板上に、誘電体層を形成するためのガラスペーストを表面が平坦になるように塗布した場合、焼成後はスキャン電極およびサステイン電極の上部に位置する部分の前面板誘電体層が盛り上がる形状になってしまう。焼成後の誘電体層の表面が平坦になるように、収縮量の差を見込んでガラスペースト塗布層の厚さをパター化することは困難であるため、前面板の誘電体層が、スキャン電極およびサステイン電極の上部に位置する部分で盛り上がる形状になることを回避することは困難である。
前面板のスキャン電極およびサステイン電極は、背面板の縦隔壁と略直交するように配置される。そのためこのような前面板と、頂部が平坦な縦隔壁を有する背面板を用いてプラズマディスプレイを作製すると、封着を行う際や、プラズマディスプレイ作製後に衝撃をうけた際に、前面板の誘電体層が盛り上がる部分と背面板縦隔壁が接触することにより隔壁が破壊され不灯セルが発生してしまう。不灯セルが発生すると表示品位が低下してしまうが、プラズマディスプレイの製造工程、例えば封着時に隔壁が破壊され不灯セルが発生した場合は歩留まりが低下してしまうと言う問題があった。
封着を行う際やプラズマディスプレイ作製後に衝撃をうけた際に隔壁が破壊することによる不灯セルの発生を抑制する方法として、例えば、隔壁上層に破壊強度の弱い層を設けることによって、隔壁が破壊された時に大きな破片が生じるのを防ぐ方法が知られている(特許文献1)。しかしながら、特許文献1記載の方法では、上述のようにスキャン電極およびサステイン電極の上部に位置する部分の前面板誘電体が盛り上る部分と接触する縦隔壁の破壊による不灯セルの発生防止策としては充分でなかった。
特開2000−149772号公報
本発明が解決しようとする課題は、隔壁の破壊による不灯セルの発生を抑制し、表示品位が高く、かつ生産性の高いプラズマディスプレイを提供することにある。
すなわち、本発明は、基板上に行選択のための複数の対をなすサステイン電極およびスキャン電極、該サステイン電極および該スキャン電極を覆う誘電体層ならびに該誘電体層上に位置する保護層を有する前面板と、基板上に列選択のための複数のアドレス電極、該アドレス電極を覆う誘電体層、ならびに該誘電体層上に位置する、該アドレス電極に略平行な縦隔壁および該縦隔壁と略直交する横隔壁を有する背面板を有するプラズマディスプレイパネルであって、該縦隔壁が、各セル上部および各セル下部に窪み部を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルである。
本発明によれば、高表示品位で、生産性の高いプラズマディスプレイパネルを提供することができる。
本発明において、セル下部、セル上部とは1セル分の縦隔壁の長さを100%とした場合、各セルの下から20〜40%の部分を下部、60〜80%の部分を上部とする。図1は、本発明のプラズマディスプレイの構成を示す横面図であり、1つのセルについて拡大して表示している(ここで、セルとは、縦隔壁と横隔壁で区画された空間とそれを囲む縦隔壁および横隔壁からなる領域を指す)。また、実際には背面板と前面板は封着されるが、理解しやすいよう、両者を離して表示している。本発明のプラズマディスプレイパネルは、図1に示すように背面板上に設けられた縦隔壁6が各セル上部および各セル下部に窪み部を有することにより、前面板のサステイン電極2およびスキャン電極3上に位置する部分の板誘電体層4の盛り上がり部と縦隔壁が接触して応力が集中することを避け、縦隔壁6の破壊を防止することが出来る。
本発明における窪み部の深さは2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは2〜5μmである。窪み部の深さが2μmより小さいと前面板の電極部と縦隔壁が接触してしまい、縦隔壁の破壊を防ぐことが出来ない。10μmより大きいと横方向に隣接するセル間で蓄積した電荷の移動が起こり、不灯になるという問題が発生する。
本発明において、縦隔壁の各セル中央部における半値幅とは、各セル中央、すなわち1セル分の縦隔壁の長さを100%とした場合、各セルの下から50%の位置における縦隔壁の半値幅をいう。ここで、半値幅とは、その位置における縦隔壁の高さを100%とした場合、底部から50%の高さにおける縦隔壁の幅を指す。また、縦隔壁の各セル上部における半値幅とは、1セル分の縦隔壁の長さを100%とした場合、各セルの下から60〜80%の部分の縦隔壁のうち、最も狭い位置における縦隔壁の半値幅を指す。また、縦隔壁の各セル下部における半値幅とは、1セル分の縦隔壁の長さを100%とした場合、各セルの下から20〜40%の部分の縦隔壁のうち、最も狭い位置における縦隔壁の半値幅を指す。本発明において、該縦隔壁の各セル中央部における半値幅は、前記縦隔壁の各セル上部における半値幅および前記縦隔壁の各セル下部における半値幅の1.1〜2.3倍であることが好ましく、より好ましくは1.3〜2.0倍である。この範囲とすることによって、焼成時の収縮により、各セル上部および各セル下部の縦隔壁に適度な窪み部が発生し、縦隔壁の破壊による不灯セルの発生を特に効果的に防止することができる。縦隔壁の各セル中央部における幅が1.3倍未満であると十分な深さの窪み部が形成されず、前面板の電極部と縦隔壁が接触してしまい、縦隔壁が破壊してしまう場合がある。一方、2.0倍以上であると蛍光体の塗布性が低下したり、パネル輝度が低下する場合がある。
縦隔壁の各セル上部および各セル下部に窪み部を有する隔壁パターン形状を形成する方法としては、例えば下記第1〜第4の方法がある。
図2(a)〜(e)は第1の方法の手順を模式的に示した概略横面図である。第1の方法は感光性ペースト法によるものであり、図3(a)、(b)は第1の方法で用いるフォトマスクのパターンの一部を示したものである。
図2(a)に示す工程では、アドレス電極および誘電体層またはそれらの前駆体(いずれも図示しない)を設けたガラス基版5上に感光性隔壁ペースト塗布膜8を所望の厚みで設ける。この際の塗布厚みは、焼成後に所望の補助隔壁の高さとなるような厚みとする。
次に図2(b)に示す工程で、図3(a)に示すパターンを有するフォトマスク9を介して露光を行い、紙面に垂直な方向を長手方向とするストライプ状の横隔壁および縦隔壁の各セル中央部に相当する部分を露光し、硬化させる。
次に図2(c)に示す工程で、2層目の感光性隔壁ペースト塗布膜8を塗布により設ける。
この際、2層目の感光性ペースト塗布膜を設けた後、未露光部11から露光部10への物質の移動が起こるため、露光部10の上部が他の部分よりも盛り上がった形状となる。
次に図2(d)に示す工程で、図3(b)に示すパターンを有するフォトマスク9を介して露光を行い、紙面に平行な方向を長手方向とするストライプ状の主隔壁に相当する部分の露光を行う。ここで、縦隔壁頂部幅と底部幅の和をTw、横隔壁頂部幅と底部幅の和をYwとすると、下式(1)の関係を満たすことが必要である。
Tw≧Yw (1)
横隔壁の幅を縦隔壁よりも細くすることによって、横隔壁による焼成時の収縮応力の影響を小さくすることが出来るため、焼成後であっても縦隔壁のセル上部とセル下部に窪み部を有する形状を保持することが出来る。
現像、焼成を行った後の隔壁形状を図2(e)に示す。
第2の方法は、基板上に複数のアドレス電極もしくはアドレス電極前駆体、該アドレス電極を覆う誘電体層もしくは誘電体層前駆体、ならびに該誘電体層上に位置する該アドレス電極に略平行な縦隔壁前駆体および該縦隔壁と直交する横隔壁前駆体からなる隔壁前駆体を設け、焼成する工程を含む請求項1または2記載のプラズマディスプレイの製造方法であって、該縦隔壁前駆体の各セル中央部における半値幅を該縦隔壁前駆体の各セル上部における半値幅および各セル下部における半値幅の1.1〜2.3倍とするプラズマディスプレイパネルの製造方法である。
図4(a)〜(e)は第2の方法の手順を模式的に示した概略横面図である。第2の方法は感光性ペースト法によるものであり、図5(a)、(b)は第2の方法で用いるフォトマスクのパターンの一部を示したものである。
図4(a)に示す工程では、アドレス電極および誘電体層またはそれらの前駆体(いずれも図示しない)を設けたガラス基版5上に感光性隔壁ペースト塗布膜8を所望の厚みで設ける。この際の塗布厚みは、焼成後に所望の補助隔壁の高さとなるような厚みとする。
次に図4(b)に示す工程で、図5(a)に示すパターンを有するフォトマスク9を介して露光を行い、紙面に垂直な方向を長手方向とするストライプ状の横隔壁および縦隔壁の各セル中央部に位置する、縦隔壁の幅広部分に相当する部分を露光し、硬化させる。
次に図4(c)に示す工程で、2層目の感光性隔壁ペースト塗布膜8を塗布により設ける。
この際、2層目の感光性ペースト塗布膜を設けた後、未露光部11から露光部10への物質の移動が起こるため、露光部10の上部が他の部分よりも盛り上がった形状となる。
次に図4(d)に示す工程で、図5(b)に示すパターンを有するフォトマスク9を介して露光を行い、紙面に平行な方向を長手方向とするストライプ状の主隔壁に相当する部分の露光を行う。ここで、縦隔壁頂部幅と底部幅の和をTw、横隔壁頂部幅と底部幅の和をYwとすると、下式(1)の関係を満たすことが好ましい。
Tw≧Yw (1)
横隔壁の幅を縦隔壁よりも細くすることによって、横隔壁による焼成時の収縮応力の影響を小さくすることが出来るため、焼成後に縦隔壁のセル上部とセル下部に窪み部を有する形状を保持しやすくすることが出来る。
また、第2の方法においては、縦隔壁前駆体の各セル中央部における半値幅を縦隔壁前駆体の各セル上部における半値幅および各セル下部における半値幅の1.1〜2.3倍とすることによって、焼成時の収縮により、各セル上部および各セル下部の縦隔壁に適度な窪み部が発生し、縦隔壁の破壊による不灯セルの発生を特に効果的に防止することができる。縦隔壁前駆体の各セル中央部における幅が各セル上部における半値幅および各セル下部における半値幅の1.3倍未満であると十分な深さの窪み部が形成されず、前面板の電極部と縦隔壁が接触してしまい、縦隔壁が破壊してしまう場合がある。一方、2.0倍以上であると蛍光体の塗布性が低下したり、パネル輝度が低下する場合がある。
現像、焼成を行った後の隔壁形状を図4(e)に示す。各セル上部、下部よりも幅の広い部分15の焼成収縮の影響により、セル上部及びセル下部の窪みの深さをより深くすることができる。図4(e)を真上から見た形状を図4(f)に示す。
図6(a)〜(e)は第3の方法の手順を模式的に示した概略横面図である。第3の方法は感光性ペースト法によるものであり、図7(a)、(b)は第3の方法で用いるフォトマスクのパターンの一部を示したものである。
図6(a)に示す工程では、アドレス電極および誘電体層またはそれらの前駆体(いずれも図示しない)を設けたガラス基版5上に感光性隔壁ペースト塗布膜8を所望の厚みで設ける。この際の塗布厚みは、焼成後に所望の補助隔壁の高さとなるような厚みとする。
次に図6(b)に示す工程で、図7(a)に示すパターンを有するフォトマスク9を介して露光を行い、紙面に垂直な方向を長手方向とするストライプ状の横隔壁に相当する部分を露光し、硬化させる。
次に図6(c)に示す工程で、2層目の感光性隔壁ペースト塗布膜8を塗布により設ける。
この際、2層目の感光性ペーストを塗布した後、未露光部11から露光部10への物質の移動が起こるため、露光部10の上部が他の部分よりも盛り上がった形状となる。
次に図6(d)に示す工程で、図7(b)に示すパターンを有するフォトマスク9を介して露光を行い、紙面に平行な方向を長手方向とするストライプ状の主隔壁に相当する部分の露光を行う。
ここで際、縦隔壁頂部幅と底部幅の和Twと、横隔壁頂部幅と底部幅の和Ywを、下式(2)の関係とすることが必要である。縦隔壁幅と横隔壁幅を以下のような関係にすることにより、焼成時の横隔壁の収縮応力を利用して縦隔壁の形状を制御することが出来る。
Tw<Yw (2)
すなわち、横隔壁を縦隔壁よりも太く形成することにより焼成時横隔壁の収縮応力が縦隔壁と横隔壁の交差部に集中するために、現像後焼成することによって、縦隔壁と横隔壁の交差部はセル中央部の縦隔壁と同じ高さに、縦隔壁のセル上部とセル下部は窪みを有する形状を形成することが出来る。
現像、焼成を行った後の隔壁形状を図6(e)に示す。
次に、サンドブラスト法を用いた第4の方法について説明する。
図8(a)〜(f)は第4の方法の初期段階の手順を模式的に示した概略横面図であり、図9(a)〜(c)は第4の方法の後期段階の手順を模式的に示した概略横面図である。また、図10(a)〜(c)は第4の方法で設けるレジストパターンの一部を示したものである。
図8(a)に示す工程で、アドレス電極および誘電体層またはそれらの前駆体(いずれも図示しない)を設けたガラス基版5上にガラスペースト塗布膜16を所望の厚みで設ける。この際の塗布厚みは、焼成後に所望の横隔壁の高さとなるような厚みとする。さらに、図10(a)に示す、横隔壁に相当するパターンを有するレジストパターン17を設ける。
次に図8(b)に示す工程でサンドブラスト処理を行い、図8(c)に示す工程で焼成を行って横隔壁7を設ける。
次に図8(d)に示す工程で、ガラスペースト塗布膜16を設け、図6(e)に示す工程で図10(b)に示す縦隔壁に相当するパターンのレジストパターン17を設け、サンドブラスト処理を行い、図8(f)に示す工程で焼成を行うことによって、平坦な上面を有する縦隔壁下部18を形成する。
さらに、図9(a)に示す工程で、ガラスペースト塗布膜16、図10(c)に示す縦隔壁と横隔壁の交差部と、縦隔壁の各セル中央部に相当するパターンのレジストパターン17を設ける。
次に図9(b)に示す工程でサンドブラスト処理を行った後、図9(c)に示す工程で焼成を行い、セル上部および各セル下部に窪み部を有する縦隔壁を有するプラズマディスプレイ用部材を得ることができる。
以下、本発明のプラズマディスプレイパネルの構成と、本発明のプラズマディスプレイパネルの構成および製造方法について説明する。
本発明のプラズマディスプレイ用背面板に用いる基板としては、ソーダガラスなどを用いることができ、具体的にはプラズマディスプレイ用の耐熱ガラスである旭硝子(株)製のPD200や日本電気硝子(株)製のPP8などが挙げられる。
基板上には、銀やアルミニウム、クロム、ニッケルなどの金属によりストライプ状のアドレス電極が形成される。形成する方法としては、これらの金属の粉末と有機バインダーを主成分とする金属ペーストをスクリーン印刷でパターン印刷し、400〜600℃に加熱・焼成して金属パターンを形成する方法や、金属粉末と感光性有機成分を含む感光性金属ペーストを塗布した後に、フォトマスクを用いてパターン露光後、不要な部分を現像工程で溶解除去し、さらに400〜600℃に加熱、焼成して金属パターンを形成する感光性ペースト法を用いることができる。また、ガラス基板上にクロムやアルミニウム等の金属をスパッタリングした後にレジストを塗布し、レジストをパターン露光、現像した後にエッチングにより不要な部分の金属を取り除くエッチング法を用いることもできる。電極厚みは1.0〜10μmが好ましく、1.5〜5μmがより好ましい。電極厚みが薄すぎると抵抗値が大きくなり正確な駆動が困難となる傾向にあり、厚すぎると材料が多く必要とされ、コスト的に不利な傾向にある。アドレス電極の幅は好ましくは30〜150μm、より好ましくは35〜240μmである。アドレス電極の幅が細すぎると抵抗値が高くなり正確な駆動が困難となる傾向にあり、太すぎると隣合う電極間の距離が小さくなるため、ショート欠陥が生じやすい傾向にある。さらに、アドレス電極は表示セル(画素の各RGBを形成する領域)に応じたピッチで形成される。通常のプラズマディスプレイでは100〜500μm、高精細プラズマディスプレイにおいては100〜400μmのピッチで形成するのが好ましい。
前記アドレス電極を被覆して、誘電体層が形成される。誘電体層はガラス粉末と有機バインダーを主成分とするガラスペーストを、アドレス電極を覆う形で塗布した後に、40 0〜600℃で焼成することにより形成することができる。誘電体層に用いるガラスペーストには、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化リンの少なくとも1種類以上を含有し、これらを合計で10〜80質量%含有する低融点ガラス粉末を好ましく用いることができる。該配合物を10質量%以上とすることで、600℃以下での焼成が容易になり、80質量%以下とすることで、結晶化を防ぎ透過率の低下を防止する。
上記低融点ガラス粉末と有機バインダーを混練してペーストを作成する。用いる有機バインダーとしては、エチルセルロース、メチルセルロース等に代表されるセルロース系化合物、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソブチルアクリレート等のアクリル系化合物等を用いることができる。また、ガラスペースト中に、溶媒、可塑剤等の添加剤を加えても良い。溶媒としては、テルピネオール、ブチロラクトン、トルエン、メチルセルソルブ等の汎用溶媒を用いることができる。また、可塑剤としてはジブチルフタレート、ジエチルフタレート等を用いることができる。低融点ガラス粉末以外に軟化温度が高く焼成時に軟化しないフィラー成分を添加することにより、反射率が高く、輝度の高いPDPを得ることができる。フィラーとしては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等が好ましく、体積分布曲線における50%粒子径が0.05〜3μmの酸化チタンを用いることが特に好ましい。フィラーの含有量はガラス粉末:フィラーの質量比で、1:1〜10:1が好ましい。フィラーの含有量を重量比でガラス粉末含有量の10分の1以上とすることで、輝度向上の実効を得ることができる。また、ガラス粉末の含有量の同量以下とすることで、焼結性を保つことができる。
また、誘電体層に用いるガラスペーストに導電性微粒子を添加することにより駆動時の信頼性の高いプラズマディスプレイを作成することができる。導電性微粒子は、ニッケル、クロムなどの金属粉末が好ましく、体積分布曲線における50%粒子径は1〜10μmであることが好ましい。1μm以上とすることで十分な効果を発揮でき、10μm以下とすることで誘電体上の凹凸を抑えることができ、誘電体層上での後述の隔壁の形成を容易にすることができる。これらの導電性微粒子が誘電体層に含まれる含有量としては、0.1〜10質量%が好ましい。0.1質量%以上とすることで導電性を得ることができ、10質量%以下とすることで、横方向の隣り合うアドレス電極間でのショートを防ぐことができる。誘電体層の厚みは好ましくは3〜30μm、より好ましくは3〜15μmである。誘電体層の厚みが薄すぎるとピンホールが多発する傾向にあり、厚すぎると放電電圧が高くなり、消費電力が大きくなる傾向にある。
縦隔壁及び横隔壁はそれぞれが直交する形で形成される。横隔壁を形成することにより、横隔壁の壁面にも蛍光体層を形成することができ、発光面積を大きくとることができる。さらに、電圧を印加した際に、縦方向に隣接した画素への電荷の抜けを抑制することができ、前面板の発光に寄与するメインギャップを広くすることができる。メインギャップを広くすることによって、紫外線が効率よく蛍光面に作用するため輝度を高めることが可能である。また、横隔壁が存在することで、隔壁および横隔壁の合計底面積が広くなり、隔壁の強度が向上し、隔壁の倒れや剥がれを防止することができる。その結果、隔壁の幅を細くすることができ、表示セル部における放電容積を大きくすることができるため、放電効率をさらに向上させることができる。
縦隔壁及び横隔壁の断面形状は台形や矩形とすることができる。縦隔壁の頂部幅は25〜80μmであることが好ましく、30〜75μmであることがより好ましい。縦隔壁の頂部幅が25μm未満では、セルに蓄積された電荷が隣接するセルに漏れることによる不灯が発生しやすい傾向にある。また80μmを超えると、蛍光体層の形成面積が小さくなるため輝度が低くなる傾向にある。なお、隔壁の底部幅は頂部幅の1.0〜2.3倍であることが好ましく、1.1〜2倍であることがより好ましい。
縦隔壁の高さは80〜180μmとすることが好ましく、90〜150μmであることがより好ましい。80μm以上とすることで蛍光体とスキャン電極が近づきすぎるのを防ぎ、放電による蛍光体の劣化を防ぐことができる。また、180μm以下とすることで、スキャン電極での放電と蛍光体の距離を近づけ、充分な輝度を得ることができる。
縦隔壁の高さは横隔壁の高さより高いことが必要であり、縦隔壁の高さと横隔壁の高さの差が2〜25μm、さらには2〜18μmであることがより好ましい。縦隔壁の高さと横隔壁の高さの差が2μm未満であると、パネル封着・排気の際、前面板、背面板、縦隔壁および横隔壁に囲まれたセル内に残存するガス成分の排気経路が狭くなるために、不純ガスが残存しやすくなり、その結果パネル特性に悪影響を及ぼす場合がある。また、25μmを超えると電圧印加によりセル内に蓄積した電荷が、縦方向に隣接するセルに抜けやすくなり、横隔壁としての機能を果たさなくなる傾向にある。
横隔壁を形成する位置とピッチは、前面板と合わせてプラズマディスプレイとした際に画素を区切る位置に形成することが、ガス放電と蛍光体層の発光の効率の点から好ましい。
次に、本発明における縦隔壁および横隔壁の形成方法について説明する。隔壁および横隔壁は、基板上に絶縁性の無機成分と有機成分からなるペーストを用いて、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、感光性ペースト法(フォトリソグラフィー法)、金型転写法、リフトオフ法等公知の技術によりパターンを形成し、焼成することで形成される。
以下に感光性ペースト法について、詳述する。
感光性ペースト法で用いる隔壁形成用感光性ペーストは、無機微粒子と感光性有機成分を主成分とし、必要に応じて光重合開始剤、光吸収剤、増感剤、有機溶媒、増感助剤、重合禁止剤を含有する。
隔壁形成用感光性ペーストの無機微粒子としては、ガラス、セラミック(アルミナ、コーディライトなど)などを用いることができる。特に、ケイ素酸化物、ホウ素酸化物、または、アルミニウム酸化物を必須成分とするガラスやセラミックスが好ましい。
無機微粒子の粒子径は、作製しようとするパターンの形状を考慮して選ばれるが、体積分布曲線における50%粒子径が、1〜10μmであることが好ましく、より好ましくは、1〜5μmである。体積分布曲線における50%粒子径を10μm以下とすることで、表面凸凹が生じるのを防ぐことができる。また、1μm以上とすることで、ペーストの粘度調整を容易にすることができる。さらに、比表面積0.2〜3m/gのガラス微粒子を用いることが、パターン形成において特に好ましい。
隔壁および横隔壁は、好ましくは熱軟化点の低いガラス基板上にパターン形成されるため、無機微粒子として、熱軟化温度が350〜600℃の低融点ガラス微粒子を60質量%以上含む無機微粒子を用いることが好ましい。また、熱軟化温度が600℃以上の高融点ガラス微粒子やセラミック微粒子からなるフィラー成分を添加することによって、焼成時の収縮率を抑制することができるが、その量は、無機微粒子の合計量に対して40質量%以下が好ましい。低融点ガラス微粒子としては、焼成時にガラス基板にそりを生じさせないためには線膨脹係数が50×10−7〜90×10−7−1、さらには、60×10−7〜90×10−7−1の低融点ガラス微粒子を用いることが好ましい。
低融点ガラス微粒子としては、ケイ素および/またはホウ素の酸化物を含有したガラスが好ましく用いられる。
酸化ケイ素は、3〜60質量%の範囲で配合されていることが好ましい。3質量%以上とすることで、ガラス層の緻密性、強度や安定性が向上し、また、熱膨脹係数を所望の範囲内とし、ガラス基板との熱膨張係数の差によるそり発生の問題を防ぐことができる。また、60質量%以下にすることによって、熱軟化点が低くなり、ガラス基板への焼き付けが可能になるなどの利点がある。
酸化ホウ素は、5〜50質量%の範囲で配合することによって、電気絶縁性、強度、熱膨脹係数、絶縁層の緻密性などの電気、機械および熱的特性を向上することができる。50質量%以下とすることでガラスの安定性を保つことができる。
さらに、酸化ビスマス、酸化鉛、酸化亜鉛のうちの少なくとも1種類を合計で5〜50質量%含有させることによって、ガラス基板上にパターン加工するのに適した温度特性を有するガラスペーストを得ることができる。特に、酸化ビスマスを5〜50質量%含有するガラス微粒子を用いると、ペーストのポットライフが長いなどの利点が得られる。ビスマス系ガラス微粒子としては、次の組成をからなるガラス粉末を用いることが好ましい。
酸化ビスマス:10〜40質量%
酸化ケイ素:3〜50質量%
酸化ホウ素:10〜40質量%
酸化バリウム:8〜20質量%
酸化アルミニウム:10〜30質量%
また、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムのうち、少なくとも1種類を3〜20質量%含むガラス微粒子を用いてもよい。アルカリ金属酸化物の添加量は、20質量%以下、好ましくは、15質量%以下にすることによって、ペーストの安定性を向上することができる。上記3種のアルカリ金属酸化物の内、酸化リチウムがペーストの安定性の点で、特に好ましい。リチウム系ガラス微粒子としては、例えば次に示す組成を含むガラス粉末を用いることが好ましい。
酸化リチウム:2〜15質量%
酸化ケイ素:15〜50質量%
酸化ホウ素:15〜40質量%
酸化バリウム:2〜15質量%
酸化アルミニウム:6〜25質量%
また、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛のような金属酸化物と酸化リチウム,酸化ナトリウム、酸化カリウムのようなアルカリ金属酸化物の両方を含有するガラス微粒子を用いれば、より低いアルカリ金属含有量で、熱軟化温度や線膨脹係数を容易にコントロールすることができる。
また、ガラス微粒子中に、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなど、特に、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化亜鉛を添加することにより、加工性を改良することができるが、熱軟化点、熱膨脹係数の点からは、その含有量は、40質量%以下が好ましく、より好ましくは25質量%以下である。
感光性有機成分としては、感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポリマーのうちの少なくとも1種類を含有することが好ましい。
感光性モノマーは、炭素−炭素不飽和結合を含有する化合物で、その具体的な例として、単官能および多官能性の(メタ)アクリレート類、ビニル系化合物類、アリル系化合物類などのアクリル系モノマーを用いることが好ましい。これらは1種または2種以上使用することができる。
感光性オリゴマー、感光性ポリマーとしては、炭素−炭素2重結合を有するモノマーのうちの少なくとも1種類を重合して得られるオリゴマーやポリマーを用いることができる。好ましくは上記アクリル系モノマーのうち少なくとも1種類を重合して得られるオリゴマーやポリマーであって、前記モノマーの含有率が、10質量%以上、さらに好ましくは35質量%以上になるように、他の感光性のモノマーと共重合することができる。ポリマーやオリゴマーに不飽和カルボン酸などの不飽和酸を共重合することによって、感光後の現像性を向上することができる。不飽和カルボン酸の具体的な例として、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、または、これらの酸無水物などが挙げられる。こうして得られた側鎖にカルボキシル基などの酸性基を有するポリマ、もしくは、オリゴマーの酸価(AV)は、50〜180の範囲が好ましく、70〜140の範囲がより好ましい。以上に示したポリマーもしくはオリゴマーに対して、光反応性基を側鎖または分子末端に付加させることによって、感光性をもつ感光性ポリマや感光性オリゴマーとして用いることができる。好ましい光反応性基は、エチレン性不飽和基を有するものである。エチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。
光重合開始剤の具体的な例として、ベンゾフェノン、O-ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,3−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノンなどが挙げられる。これらを1種または2種以上使用することができる。光重合開始剤は、感光性成分に対し、好ましくは0.05〜10質量%の範囲で添加され、より好ましくは、0.1〜5質量%の範囲で添加される。重合開始剤の量が少な過ぎると、光感度が低下する傾向にあり、光重合開始剤の量が多すぎると、露光部の残存率が小さくなり過ぎる傾向にある。
光吸収剤を添加することも有効である。紫外光や可視光の吸収効果が高い化合物を添加することによって、高アスペクト比、高精細、高解像度が得られる。光吸収剤としては、有機系染料からなるものが好ましく用いられる、具体的には、アゾ系染料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、キノリン系染料、アントラキノン系染料、ベンゾフェノン系染料、ジフェニルシアノアクリレート系染料、トリアジン系染料、p−アミノ安息香酸系染料などが使用できる。有機系染料は、焼成後の絶縁膜中に残存しないので、光吸収剤による絶縁膜特性の低下を少なくできるので好ましい。これらの中でも、アゾ系およびベンゾフェノン系染料が好ましい。有機染料の添加量は、0.05〜5質量%が好ましく、より好ましくは、0.05〜1質量%である。添加量が前記範囲より少ないと、光吸収剤の添加効果が減少する傾向にあり、前記範囲より多いと、焼成後の絶縁膜特性が低下する傾向にある。
増感剤は、感度を向上させるために好ましく添加される。増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノンなどが挙げられる。これらを1種または2種以上使用することができる。増感剤を感光性ペーストに添加する場合、その添加量は、感光性成分に対して通常0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜10質量%である。増感剤の量が前記範囲より少ないと感度を向上させる効果が発揮されない傾向にあり、増感剤の量が前記範囲より多いと、露光部の残存率が小さくなる傾向にある。
有機溶媒としては、例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチルラクトン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸などやこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
隔壁形成用感光性ペーストは、通常、上記の無機微粒子や有機成分を所定の組成になるように調合した後、3本ローラーや混練機で均質に混合分散し作製する。次いで感光性ペーストの塗布、乾燥、露光、現像等を行う。
隔壁形成用感光性ペーストを塗布する方法としては、スクリーン印刷法、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、ブレードコーターなどを用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペーストの粘度を選ぶことによって調整できる。
また、塗布後の乾燥は、通風オーブン、ホットプレート、IR(赤外線)炉などを用いることができる。
露光で使用される活性光源は、例えば、可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザ光などが挙げられる。これらの中で紫外線が最も好ましく、その光源として、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は、塗布厚みによって異なるが、1〜100mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いて0.1〜10分間露光を行う。
ここで、フォトマスクと感光性ペーストの塗布膜表面との距離(以下ギャップ量という)は50〜500μm、さらには70〜400μmに調整することが好ましい。ギャップ量を50μm以上、さらに好ましくは70μm以上とすることにより、感光性ペースト塗布膜とフォトマスクの接触を防ぎ、双方の破壊や汚染を防ぐことができる。また500μm以下、さらに好ましくは400μm以下とすることにより、シャープなパターニングが可能となる。
現像は、露光部と非露光部の現像液に対する溶解度差を利用して行う。現像は、浸漬法やスプレー法、ブラシ法等で行うことができる。
現像液は、感光性ペースト中の溶解させたい有機成分、すなわち、ネガ型感光性ペーストの場合は露光前の感光性有機成分が、ポジ型感光性ペーストの場合は露光後の有機成分が溶解可能である溶液を用いる。溶解させたい有機成分にカルボキシル基などの酸性基をもつ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像することができる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液などの無機アルカリ水溶液を使用することもできるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。有機アルカリとしては、一般的なアミン化合物を用いることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は、通常、0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。アルカリ濃度が低過ぎれば可溶部が除去されにくい傾向にあり、アルカリ濃度が高過ぎれば、パターン部を剥離したり、また、非可溶部を腐食させる傾向にある。また、現像時の現像温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
次に、現像により得られた隔壁及び横隔壁のパターンは焼成炉にて焼成される。焼成雰囲気や温度は、ペーストや基板の種類によって異なるが、空気中、窒素、水素などの雰囲気中で焼成する。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やローラーハース式の連続型焼成炉を用いることができる。焼成温度は、400〜800℃で行うと良い。ガラス基板上に直接隔壁を形成する場合は、450〜620℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行うと良い。
次いで所定のアドレス電極と平行方向に形成された隔壁間に、赤(R)、緑(G)、青(B)各色に発光する蛍光体層を形成する。蛍光体層は、蛍光体粉末、有機バインダーおよび有機溶媒を主成分とする蛍光体ペーストを所定の隔壁間に塗着させ、乾燥し、必要に応じて焼成することにより形成することができる。
蛍光体ペーストを所定の隔壁間に塗着させる方法としては、スクリーン印刷版を用いてパターン印刷するスクリーン印刷法、吐出ノズルの先端から蛍光体ペーストをパターン吐出するディスペンサー法、また、蛍光体ペーストに前述の感光性有機成分を用いた感光性ペースト法により各色の蛍光体ペーストを所定の場所に塗着させることができるが、コストの理由からスクリーン印刷法、ディスペンサー法が本発明では好ましく適用される。
赤色蛍光体層の厚みをT(μm)、緑色蛍光体層の厚みをT(μm)、および青色蛍光体層の厚みをT(μm)としたとき、式(2)および(3)を満たすことが好ましい。
10≦T≦T≦50 (2)、
10≦T≦T≦50 (3)
つまり、発光輝度の低い青色について、厚みを緑色、赤色よりも厚くすることにより、より色バランスに優れた(色温度の高い)プラズマディスプレイを作製できる。蛍光体層の厚みとしては、10μm以上とすることで充分な輝度を得ることができる。また、50μm以下とすることで、放電空間を広くとり高い輝度を得ることができる。この場合の蛍光体層の厚みは、隣り合う隔壁の中間点での焼成後の厚みとして測定する。つまり、放電空間(隔壁、横隔壁によって囲まれた画素セル内)の底部に形成された蛍光体層の厚みとして測定する。
塗着させた蛍光体層を必要に応じて、400〜550℃で焼成することにより、本発明のプラズマディスプレイ用背面板を作製することができる。
このプラズマディスプレイ用背面板を用いて、前面板と封着後、前背面の基板間隔に形成された空間に、ヘリウム、ネオン、キセノンなどから構成される放電ガスを封入後、駆動回路を装着してプラズマディスプレイを作製できる。前面板は、基板上に所定のパターンで透明電極、バス電極、誘電体、保護層を形成した部材である。背面板上に形成されたRGB各色蛍光体層に一致する部分にカラーフィルター層を形成しても良い。また、コントラストを向上するために、ブラックストライプを形成しても良い。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
42インチサイズのAC(交流)型プラズマディスプレイパネルを形成し、評価を実施した。評価方法について説明する。
<不灯数>
パネルに電圧を印加して白を表示し、点灯していないセルの個数を測定し、以下基準で判定した。
良品:0〜3セル/1パネル
良品であるが表示品位に劣る:3〜6セル/1パネル
不良品:7セル〜/1パネル
次に、形成方法を順に説明する。
(実施例1〜3、比較例1、2)
ガラス基板として、590×964×1.8mmの42インチサイズのPD−200(旭硝子(株)製)を使用した。この基板上に、書き込み電極として、平均粒径2.0μmの銀粉末を70重量部、Bi/SiO/Al/B=69/24/4/3(質量%)からなる平均粒径2.2μmのガラス粉末2重量部、アクリル酸、メチルメタクリレート、スチレンの共重合ポリマー8重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート7重量部、ベンゾフェノン3重量部、ブチルカルビトールアクリレート7重量部、ベンジルアルコール3重量部からなる感光性銀ペーストを用いて、フォトリソグラフィー法により、ピッチ240μm、線幅100μm、焼成後厚み3μmのストライプ状電極を形成した。
この基板に、Bi/SiO/Al/ZnO/B=78/14/3/3/2(質量%)からなる体積平均粒子径2μmの低融点ガラス微粒子を60重量部、平均粒子径0.3μmの酸化チタン粉末を10重量部、エチルセルロース15重量部、テルピネオール15重量部からなる誘電体ペーストを塗布した後、580℃で焼成して、厚み10μmの誘電体層を形成した。
隔壁形成用の感光性ペーストは以下の成分を配合、分散して用いた。
ガラス粉末:Bi/SiO/Al/ZnO/B=82/5/3/5/3/2(質量%)からなり、平均粒径2μmのガラス粉末 67重量部
フィラー:平均粒径0.2μmの酸化チタン 3重量部
ポリマー:”サイクロマー”P(ACA250、ダイセル化学工業社製) 10重量部
有機溶剤(1):ベンジルアルコール 4重量部
有機溶剤(2):ブチルカルビトールアセテート 3重量部
モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 8重量部
光重合開始剤:ベンゾフェノン 3重量部
酸化防止剤:1,6−ヘキサンジオール−ビス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート] 1重量部
有機染料:ベージックブルー26 0.01重量部
チキソトロピー付与剤:N,N’−12−ヒドロキシステアリン酸ブチレンジアミン:0.5重量部
界面活性剤:ポリオキシエチレンセチルエーテル:0.49重量部。
(実施例1)
隔壁形成用感光性ペーストをダイコーターを用いて250μmの厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、40分の乾燥を行い塗布膜を形成した。形成塗布膜に対し、横隔壁部分及び縦隔壁の交差部と交差部の中央部分のパターンを有したフォトマスクを介して露光を行った。フォトマスクとのギャップを150μmとり、積算露光量300mJ/cmで露光を実施した。その上に、隔壁形成用感光性ペーストをダイコーターを用いて50μmの厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、30分の乾燥を行い塗布膜を形成した。形成塗布膜に対し、縦隔壁部分のパターンを有したフォトマスクを介して露光を行った。フォトマスクとのギャップを150μmとり、積算露光量400mJ/cmで露光を実施した。
上記のようにして形成した露光済み基板を0.5質量%のエタノールアミン水溶液で現像し、隔壁パターンを形成した。パターン形成終了済み基板を560℃で15分間焼成を行った。縦隔壁の幅は頂部40μm、底部60μm、ピッチは160μm、横隔壁の幅は頂部40μm、底部60μm、ピッチは500μmとした。縦隔壁のセル下部とセル上部の窪み部深さは5μmであった。
形成された隔壁に各色蛍光体ペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布、焼成(500℃、30分)して隔壁の側面および底部に蛍光体層を形成した。
次に、前面板を以下の工程によって作製した。まず、ガラス基板として590×964×2.8mmの42インチサイズのPD−200(旭硝子(株)製)を用い、このガラス基板上にITOをスパッタ法で形成後、レジスト塗布し、露光、現像処理、エッチング処理によって厚み0.1μm、線幅200μmの透明電極を形成した。また、黒色銀粉末からなる感光性銀ペーストを用いてフォトリソグラフィー法により、焼成後厚み5μmのスキャン電極とサステイン電極を形成した。電極はそれぞれピッチ500μm、線幅80μmのものを作製した。
次に、酸化鉛を75質量%含有する低融点ガラスの粉末を70重量部、エチルセルロース20重量部、テルピネオール10重量部を混練して得られたガラスペーストをスクリーン印刷により、表示部分のバス電極が覆われるように50μmの厚みで塗布した後に、570℃、15分間の焼成を行って前面誘電体を形成した。
誘電体を形成した基板上に、保護膜として、電子ビーム蒸着により厚み0.5μmの酸化マグネシウム層を形成して前面板を作製した。
得られた前面ガラス基板を、前記の背面ガラス基板と貼り合わせ封着した後、放電用ガスを封入し、駆動回路を接合してプラズマディスプレイを作製した。このパネルに電圧を印加して表示を観察したところ、不灯セル数は2個/1パネルであった。
(実施例2)
隔壁形成用感光性ペーストをダイコーターを用いて250μmの厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、40分の乾燥を行い塗布膜を形成した。形成塗布膜に対し、横隔壁部分及び縦隔壁の交差部と交差部の中央部分に、後で用いる縦隔壁部分のパターンを有したマスクの縦隔壁部分の開口部の幅の1.2倍の直径を有する円形の開口パターンを有するフォトマスクを介して露光を行った。フォトマスクとのギャップを150μmとり、積算露光量300mJ/cmで露光を実施した。その上に、隔壁形成用感光性ペーストをダイコーターを用いて50μmの厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、30分の乾燥を行い塗布膜を形成した。形成塗布膜に対し、縦隔壁部分のパターンを有したフォトマスクを介して露光を行った。フォトマスクとのギャップを150μmとり、積算露光量400mJ/cmで露光を実施した。
上記のようにして形成した露光済み基板を0.5質量%のエタノールアミン水溶液で現像し、隔壁パターンを形成した。パターン形成終了済み基板を560℃で15分間焼成を行った。縦隔壁のセル上部、下部における幅は頂部40μm、底部60μm、ピッチは160μm、横隔壁の幅は頂部40μm、底部60μm、ピッチは500μmとした。縦隔壁のセル下部とセル上部の窪み部深さは7μmであった。また、縦隔壁のセル上部における半値幅は48μm、縦隔壁のセル中央部における半値幅は77μm、縦隔壁のセル下部における半値幅は48μmであった。
形成された隔壁に各色蛍光体ペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布、焼成(500℃、30分)して隔壁の側面および底部に蛍光体層を形成した。
次に、前面板を以下の工程によって作製した。まず、ガラス基板として590×964×2.8mmの42インチサイズのPD−200(旭硝子(株)製)を用い、このガラス基板上にITOをスパッタ法で形成後、レジスト塗布し、露光、現像処理、エッチング処理によって厚み0.1μm、線幅200μmの透明電極を形成した。また、黒色銀粉末からなる感光性銀ペーストを用いてフォトリソグラフィー法により、焼成後厚み5μmのスキャン電極とサステイン電極を形成した。電極はそれぞれピッチ500μm、線幅80μmのものを作製した。
次に、酸化鉛を75質量%含有する低融点ガラスの粉末を70重量部、エチルセルロース20重量部、テルピネオール10重量部を混練して得られたガラスペーストをスクリーン印刷により、表示部分のバス電極が覆われるように50μmの厚みで塗布した後に、570℃、15分間の焼成を行って前面誘電体を形成した。
誘電体を形成した基板上に、保護膜として、電子ビーム蒸着により厚み0.5μmの酸化マグネシウム層を形成して前面板を作製した。
得られた前面ガラス基板を、前記の背面ガラス基板と貼り合わせ封着した後、放電用ガスを封入し、駆動回路を接合してプラズマディスプレイを作製した。このパネルに電圧を印加して表示を観察したところ、不灯セル数は2個/1パネルであった。
(実施例3)
隔壁形成用感光性ペーストをダイコーターを用いて250μmの厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、40分の乾燥を行い塗布膜を形成した。形成塗布膜に対し、横隔壁部分のパターンを有したフォトマスクを介して露光を行った。フォトマスクとのギャップを150μmとり、積算露光量300mJ/cmで露光を実施した。その上に、隔壁形成用感光性ペーストをダイコーターを用いて50μmの厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、30分の乾燥を行い塗布膜を形成した。形成塗布膜に対し、縦隔壁部分のパターンを有したフォトマスクを介して露光を行った。フォトマスクとのギャップを150μmとり、積算露光量400mJ/cmで露光を実施した。
上記のようにして形成した露光済み基板を0.5質量%のエタノールアミン水溶液で現像し、隔壁パターンを形成した。パターン形成終了済み基板を560℃で15分間焼成を行った。縦隔壁の幅は頂部40μm、底部60μm、ピッチは160μm、横隔壁の幅は頂部50μm、底部80μm、ピッチは500μmとした。縦隔壁のセル下部とセル上部の窪み部深さは3μmであった。
形成された隔壁に各色蛍光体ペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布、焼成(500℃、30分)して隔壁の側面および底部に蛍光体層を形成した。
次に、実施例1と同様にしてプラズマディスプレイを作製し、表示を観察したところ、不灯セル数は2個/1パネルであった。
(実施例4)
第1の隔壁ペーストをダイコーターを用いて250μmの厚みに塗布した後、100℃40分乾燥を行った。第1レジスト膜をスピンコーターにより10μmの厚みで形成、横隔壁のパターンを有したフォトマスクを介して露光現像を行い、横隔壁のパターンを有したレジスト膜を得た。次に第1レジスト膜を介してサンドブラスト処理を行った。更に第1レジスト膜を剥離し560℃で15分間焼成することによって横隔壁を形成した。次に第2の隔壁ペースト塗工をダイコーターで行い、横隔壁高さ+50μmの厚さで塗布膜を形成、100℃40分の乾燥を行った。第2レジスト膜をスピンコーターにより10μmの厚みで形成、縦隔壁のパターンを有したフォトマスクを介して露光現像を行い、縦隔壁のパターンを有したレジスト膜を得た。第2のレジスト膜を介してサンドブラスト処理を行い、第2レジスト膜を剥離し560℃で15分間焼成することによって縦隔壁と横隔壁を得ることが出来た。さらに第3の隔壁ペースト塗工をダイコーターを用いて縦隔壁高さ+10μmの厚さで行い、縦隔壁が交差する部分と、交差部と交差部の中央部分に第3のレジスト膜を形成、第3のレジスト膜を介してサンドブラスト処理を行い、レジスト膜を剥離し560℃で15分間焼成することによって縦隔壁が横隔壁とが交差する部分と、交差部と交差部の中央部分で盛り上がる形状を形成することが出来た。縦隔壁の幅は頂部40μm、底部60μm、ピッチは160μm、横隔壁の幅は頂部40μm、底部60μm、ピッチは500μmとした。縦隔壁のセル下部とセル上部の窪み部深さは5μmであった。
形成された隔壁に各色蛍光体ペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布、焼成(500℃、30分)して隔壁の側面および底部に蛍光体層を形成した。
次に、実施例1と同様にしてプラズマディスプレイを作製し、表示を観察したところ、不灯セル数は3個/1パネルであった。
(比較例1)
隔壁形成用感光性ペーストをダイコーターを用いて250μmの厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、40分の乾燥を行い塗布膜を形成した。形成塗布膜に対し、横隔壁部分のパターンを有したフォトマスクを介して露光を行った。フォトマスクとのギャップを150μmとり、積算露光量300mJ/cmで露光を実施した。その上に、隔壁形成用感光性ペーストをダイコーターを用いて50μmの厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、30分の乾燥を行い塗布膜を形成した。形成塗布膜に対し、縦隔壁部分のパターンを有したフォトマスクを介して露光を行った。フォトマスクとのギャップを150μmとり、積算露光量400mJ/cmで露光を実施した。
上記のようにして形成した露光済み基板を0.5質量%のエタノールアミン水溶液で現像し、隔壁パターンを形成した。パターン形成終了済み基板を560℃で15分間焼成を行った。縦隔壁の幅は頂部40μm、底部60μm、ピッチは160μm、横隔壁の幅は頂部40μm、底部60μm、ピッチは500μmとした。出来上がった隔壁を計測すると、縦隔壁と横隔壁の交差部が盛り上がった形状をしており、盛り上がりの高さは3μmっであった。
形成された隔壁に各色蛍光体ペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布、焼成(500℃、30分)して隔壁の側面および底部に蛍光体層を形成した。
次に、実施例1と同様にしてプラズマディスプレイを作製し、表示を観察したところ、不灯セル数は5個/1パネルであった。
(比較例2)
第1の隔壁ペーストをダイコーターを用いて250μmの厚みに塗布した後、100℃40分乾燥を行った。第1レジスト膜をスピンコーターにより10μmの厚みで形成、横隔壁のパターンを有したフォトマスクを介して露光現像を行い、横隔壁のパターンを有したレジスト膜を得た。次に第1レジスト膜を介してサンドブラスト処理を行った。更に第1レジスト膜を剥離し560℃で15分間焼成することによって横隔壁を形成した。次に第2の隔壁ペースト塗工をダイコーターで行い、横隔壁高さ+50μmの厚さで塗布膜を形成、100℃40分の乾燥を行った。第2レジスト膜をスピンコーターにより10μmの厚みで形成、縦隔壁のパターンを有したフォトマスクを介して露光現像を行い、縦隔壁のパターンを有したレジスト膜を得た。第2のレジスト膜を介してサンドブラスト処理を行い、第2レジスト膜を剥離し560℃で15分間焼成することによって縦隔壁と横隔壁を得ることが出来た。縦隔壁の幅は頂部40μm、底部60μm、ピッチは160μm、横隔壁の幅は頂部40μm、底部60μm、ピッチは500μmとした。縦隔壁のセル下部とセル上部の窪み部深さは0μmであった。
形成された隔壁に各色蛍光体ペーストをスクリーン印刷法を用いて塗布、焼成(500℃、30分)して隔壁の側面および底部に蛍光体層を形成した。
次に、実施例1と同様にしてプラズマディスプレイを作製し、表示を観察したところ、不灯セル数は20個/1パネルであった。
本発明のプラズマディスプレイの構成を示す横面図である。 第1の方法の手順を模式的に示した概略横面図である。 第1の方法で用いるフォトマスクのパターンの一部を示したものである。 第2の方法の手順を模式的に示した概略横面図である。 第2の方法で用いるフォトマスクのパターンの一部を示したものである。 第3の方法の手順を模式的に示した概略横面図である。 第3の方法で用いるフォトマスクのパターンの一部を示したものである。 第4の方法の初期段階の手順を模式的に示した概略横面図である。 第4の方法の後期段階の手順を模式的に示した概略横面図である。 第4の方法で設けるレジストパターンの一部を示したものである。 プラズマディスプレイの1つの画素の構成の例を模式的に示した斜視図である。
符号の説明
1 ガラス基版
2 サステイン電極
3 スキャン電極
4 誘電体層
5 ガラス基版
6 縦隔壁
7 横隔壁
8 感光性隔壁ペースト塗布膜
9 フォトマスク
10 露光部
11 未露光部
12 横隔壁に相当するパターン(開口部)
13 縦隔壁セル中央部に相当するパターン(開口部)
14 縦隔壁部分のフォトマスクパターン
15 縦隔壁の幅広部分
16 ガラスペースト塗布膜
17 レジストパターン
18 縦隔壁下部
19 横隔壁に相当するパターン
20 縦隔壁に相当するパターン
21 縦隔壁と横隔壁の交点部に相当するパターン
22 縦隔壁の各セル中央部に相当するパターン
29 ガラス基版
30 サステイン電極
31 スキャン電極
32 ブラックストライプ
33 誘電体層
34 保護層
35 前面板
36 ガラス基版
37 アドレス電極
38 誘電体層
39 縦隔壁
40 横隔壁
41 蛍光体層
42 背面板

Claims (2)

  1. 基板上に行選択のための複数の対をなすサステイン電極およびスキャン電極、該サステイン電極および該スキャン電極を覆う誘電体層ならびに該誘電体層上に位置する保護層を有する前面板と、基板上に列選択のための複数のアドレス電極、該アドレス電極を覆う誘電体層、ならびに該誘電体層上に位置する該アドレス電極に略平行な縦隔壁および該縦隔壁と直交する横隔壁を有する背面板を有するプラズマディスプレイパネルであって、該縦隔壁が、各セル上部および各セル下部に窪み部を有し、前記縦隔壁の各セル中央部における半値幅が、前記縦隔壁の各セル上部における半値幅および前記縦隔壁の各セル下部における半値幅の1.1〜2.3倍である、プラズマディスプレイパネル。
  2. 基板上に行選択のための複数の対をなすサステイン電極およびスキャン電極、該サステイン電極および該スキャン電極を覆う誘電体層ならびに該誘電体層上に位置する保護層を有する前面板の各層が形成された面と、基板上に列選択のための複数のアドレス電極、該アドレス電極を覆う誘電体層、ならびに該誘電体層上に位置する該アドレス電極に略平行な縦隔壁および該縦隔壁と直交する横隔壁を有する背面板の各層が形成された面とを対向させて貼り合わせてなるプラズマディスプレイパネルであって、該スキャン電極と該サステイン電極を、背面板に投影した時に、該縦隔壁と交差する部分の縦隔壁が窪み、前記縦隔壁の各セル中央部における半値幅が、前記縦隔壁の各セル上部における半値幅および前記縦隔壁の各セル下部における半値幅の1.1〜2.3倍である、プラズマディスプレイパネル。
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