JPH10287821A - 感光性ペースト - Google Patents

感光性ペースト

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Publication number
JPH10287821A
JPH10287821A JP9095860A JP9586097A JPH10287821A JP H10287821 A JPH10287821 A JP H10287821A JP 9095860 A JP9095860 A JP 9095860A JP 9586097 A JP9586097 A JP 9586097A JP H10287821 A JPH10287821 A JP H10287821A
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JP
Japan
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fine particles
photosensitive
weight
glass
paste
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Application number
JP9095860A
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English (en)
Inventor
Junji Sanada
淳二 真多
Yuichiro Iguchi
雄一朗 井口
Yoshiki Masaki
孝樹 正木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Priority to JP9095860A priority Critical patent/JPH10287821A/ja
Publication of JPH10287821A publication Critical patent/JPH10287821A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】パターン解像度低下の改善と、ガラス基板への
塗布特性の安定化を実現する感光性ペーストを提供す
る。 【解決手段】無機微粒子と感光性有機成分を必須成分と
する感光性ペーストにおいて、無機微粒子の予備乾燥と
して200〜500℃の加熱処理を施すか、またはリン
酸の不飽和エステル化合物を1重量%添加するか、また
はペーストを−40〜10℃で保存したときの30日後
の粘度変化が0〜30%の範囲であることを特徴とする
感光性ペースト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な感光性ペース
トに関する。本発明の感光性ペーストは、ディスプレ
イ、回路材料等のパターン加工に用いられる。
【0002】
【従来の技術】近年、回路材料やディスプレイにおい
て、小型・高精細化が進んでおり、それに伴って、パタ
ーン加工技術も技術向上が望まれている。特にコンピュ
ーターのCPUなどに用いられるグリーンシートのビア
形成や、プラズマディスプレイやプラズマ液晶ディスプ
レイの隔壁形成には、高精度であることと共に、高アス
ペクト比のパターン加工が可能な材料が望まれている。
【0003】従来、無機材料のパターン加工を行う場
合、無機粉末と有機バインダーからなるペーストによる
スクリーン印刷が多く用いられている。しかしながらス
クリーン印刷は精度の高いパターンが形成できないとい
う欠点があった。
【0004】この問題を改良する方法として、特開平1
−296534号公報、特開平2−165538号公
報、特開平5−342992号公報では、感光性ペース
トを用いてフォトリソグラフィ技術に形成する方法が提
案されている。しかしながら、感光性ペーストの感度や
解像度が低いために高アスペクト比、高精細の隔壁が得
られておらず、例えば80μmを越えるような厚みのも
のをパターン加工する場合、印刷・露光の行程を複数回
繰り返さなければならないため、工程が長くなる欠点が
あった。
【0005】本発明者らは上記欠点のない感光性ペース
トについて鋭意検討した結果、塗布厚みが100μm以
上の感光性ペーストで高アスペクト比かつ高精度のパタ
ーン加工を可能にした。ところが、この感光性ペースト
は作製直後から粘度が上昇し、それと共にパターン解像
性が低下し、隔壁間スペースに残膜が発生するという問
題が生じた。また、基板への塗布特性も常に変化するた
め、塗布膜厚や乾燥時間が不安定になるという問題も生
じた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、パタ
ーン解像度低下の改善と、ガラス基板への塗布特性の安
定化を実現する感光性ペーストを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、無機微
粒子と感光性有機成分を必須成分とする感光性ペースト
であって、30日間保存した場合の粘度変化が30%以
下の範囲であることを特徴とする感光性ペーストにより
達成される。
【0008】また本発明の目的は、無機微粒子と感光性
有機成分を必須成分とする感光性ペーストであって、2
00〜600℃で加熱処理した無機微粒子を使用するこ
とを特徴とする請求項1の感光性ペーストにより達成さ
れる。
【0009】また本発明の目的は、ベンゾトリアゾール
構造を有する化合物と無機微粒子と感光性有機成分を必
須成分とする感光性ペーストにより達成される。
【0010】また本発明の目的は、リン酸またはリン酸
のアクリル化合物と無機微粒子と感光性有機成分を必須
成分とする感光性ペーストにより達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】無機微粒子とは、一般的に電子材
料に用いられる、ガラスや金属(金、白金、銀、銅、ニ
ッケル、アルミ、パラジウム、タングステン、酸化ルテ
ニウム等)の微粒子であり、本発明において特に有用と
なるのは、ガラス微粒子である。無機微粒子としてガラ
ス微粒子を用いることが好ましい。
【0012】プラズマディスプレイの隔壁は、ガラス基
板上にガラス微粒子と有機成分を必須成分とするペース
トを用いてパターン加工を行った後、焼成する事によっ
て形成される。感光性の有機化合物を含有する感光性ペ
ーストを用いた隔壁形成は、行程が簡便で、かつ高精度
のパターン加工が実現する。
【0013】この場合、有機成分とガラス微粒子の平均
屈折率が異なる場合は、ペースト内部で光が散乱するの
で、パターン加工は困難であるが、有機成分とガラス微
粒子との屈折率を整合させた場合は光散乱が抑制され、
高精度のパターン加工が可能となることを見出した。ガ
ラス微粒子の平均屈折率N1と有機成分の平均屈折率N
2の差が0.1以下であることが好ましく、より好まし
くはN1とN2の間に次式の関係を持たせることによっ
て、高アスペクト比、かつ高精度なパターン加工が可能
になる。
【0014】−0.03≦N1−N2≦0.07 しかし、一般に絶縁体として使用されるガラスの屈折率
は1.5〜1.9であるのに対し、一般的な有機化合物
の屈折率は1.45〜1.7であり、両者の屈折率を整
合させるためにはガラス微粒子の屈折率を1.5〜1.
7にする必要がある。さらにはガラス微粒子の屈折率を
1.55〜1.65にするとより好ましく、有機成分の
選択の幅を広げることができる。
【0015】一方、隔壁形成はガラス基板上で行うため
に、ガラス成分の熱軟化温度を350〜600℃である
ことが好ましい。350℃未満の時はガラス基板同士の
封着の行程で隔壁層が熱変形する可能性があり、600
℃以上の時には焼成時に溶融せずに強度の低い隔壁層に
なる問題がある。
【0016】このような温度特性を持つガラス成分とし
ては、従来、酸化鉛や酸化ビスマスが用いられてきた。
しかしこれらを30重量%より多く含むガラス成分は平
均屈折率が1.7以上になる場合が多く、屈折率を有機
成分と整合させるには30%以下にする必要がある。
【0017】したがって、屈折率が1.5〜1.7で、
かつ熱軟化温度が600℃以下にするには、アルカリ金
属酸化物を1〜20重量%添加すると良く、熱膨張係数
や温度特性、屈折率の制御が容易になる。20%を越え
る場合にはガラス自身が親水性になり吸水するので好ま
しくない。
【0018】酸化ビスマスや酸化鉛を30重量%以下、
より好ましくは20重量%以下の範囲で併用することに
よって、より少ない量のアルカリ金属酸化物の添加量
で、各種特性を制御することが容易になる。
【0019】アルカリ金属の酸化物としては、酸化カリ
ウム、酸化ナトリウム、酸化リチウムから選ばれる少な
くとも1種類を用いることができる。特に、ペーストの
ポットライフという点からは、酸化リチウムを含有する
場合が好ましい。
【0020】ガラス微粒子の組成としては、酸化ケイ
素、酸化ホウ素系で、酸化鉛または酸化ビスマスと、ア
ルカリ金属酸化物を少量含むものが、加工性に優れる、
ペーストのポットライフが長いなどの利点がある。
【0021】酸化ケイ素は3〜60重量%の範囲である
ことが好ましく、より好ましくは20〜60重量%であ
る。3重量%未満の場合にはガラスの緻密正、強度、安
定性が不足し、また、熱膨張係数が所望の値からはずれ
るため焼成時にガラス基板とのミスマッチが起こりう
る。60重量%以上の時には熱軟化点が600℃以上に
なる。
【0022】酸化ホウ素は5〜50重量%の範囲である
ことが好ましく、より好ましくは10〜40重量%であ
る。この範囲内であると電気絶縁性、強度、熱膨張係
数、強度、熱膨張係数、絶縁層の緻密性などの電気・機
械・熱的特性を向上することができる。50重量%より
多い場合はガラスの安定性は低下する。
【0023】また、酸化アルミニウム、酸化バリウム、
酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化
亜鉛を添加することにより、硬度や加工性を改良するこ
とができるが、熱軟化点、熱膨張係数、屈折率の点から
は、その含有量は40重量%以下が好ましく、より好ま
しくは30重量%以下であり、かつこれらの合計の含有
量は50重量%以下である。
【0024】好ましく用いられるガラス組成の例を挙げ
ると、酸化ケイ素が15〜50重量%、酸化ホウ素が1
5〜40重量%、酸化バリウムが2〜10重量%、酸化
アルミニウムが6〜25重量%、酸化リチウムが1〜1
5重量%含有するガラス組成である。
【0025】本発明において使用される感光性有機成分
とは、ペースト中の感光性を有する化合物を含む有機成
分(ペーストから無機成分を除いた部分)のことであ
る。
【0026】発明者らは鋭意検討の結果、この感光性有
機成分の屈折率が1.52〜1.90の屈折率の感光性
有機成分を含有する感光性ペーストが、高アスペクト比
で、高精度のパターンニングを実現すること、さらに好
ましくは、屈折率1.53〜1.90の屈折率の感光性
有機成分を含有する感光性ペーストを用いることが、よ
り高アスペクト比、高精度のパターンニングを実現する
ことを見出した。
【0027】上記において使用されるガラス粉末粒子径
は、作製しようとするパターンの形状を考慮して選ばれ
るが、50重量%粒子径が0.1〜10μmが好まし
い。
【0028】この場合に用いるガラス微粒子としては、
50重量%(平均)粒子径が1〜7μm、10重量%粒
子径が0.4〜2μm、90重量%粒子径が4〜10μ
m、比表面積0.2〜3m2 /gのガラス微粒子が適し
ている。さらに、球形率80個数%以上のガラス微粒子
を50重量%以上用いることが好ましい。
【0029】ガラス基板上にパターン加工を行う場合に
用いるガラス微粒子のガラス転移温度(Tg)は、35
0〜470℃であるのが好ましい。
【0030】さらにガラス微粒子として、436nm波
長での全光線透過率が50%以上のガラス微粒子を用い
ることが好ましい。ガラス微粒子内部の散乱や吸収を抑
制することによってパターン解像度が向上する。
【0031】本発明におけるガラス微粒子の屈折率測定
は、ベッケ法により行うことができる。屈折率は露光波
長で測定することが効果を確認する上で正確である。と
くに、350〜650nmの範囲の波長の光で測定する
ことが望ましい。さらには、i線(365nm)または
g線(436nm)での屈折率測定が好ましい。
【0032】また、本発明に用いられるペースト中に、
上記のガラス粒子以外の無機粒子を含んでもよい。特
に、熱軟化温度が600℃以上のガラス粒子やセラミッ
ク粒子を40重量%以下の範囲で添加することによっ
て、焼成時の隔壁の収縮率を抑えることができる。ただ
し、微粒子の屈折率の差が0.1以下であることが好ま
しく、0.05以下であることがより好ましい。
【0033】本発明で用いるガラス微粒子は感光性有機
成分と反応しやすく、ペースト状態では、粘度が次第に
上昇していくため、これを防ぐ方法として、ガラス微粒
子を、加熱処理する方法を見出した。処理温度は熱軟化
点以下でなければならないが、一般に200〜600℃
が好ましく、さらには300〜500℃がより好まし
い。加熱時間は最高温度で30分以上保持するとよく、
0.5〜8時間が好ましい。特に300℃以上の加熱処
理によって、ガラス表面の微量水分を効率よく除去する
ことができ、ペーストの粘度上昇を抑制することができ
る。実際には、最高温度400℃で1時間保持すること
が望ましい。
【0034】また、プラズマディスプレイのコントラス
トを向上させる目的で、隔壁層を黒くすることが有効で
あるが、この場合、感光性ペースト中に黒色の金属酸化
物を0.5〜10重量%添加すると良い。用いられる金
属酸化物は、Cr、Fe、Co、Mn、Cuのうち、少
なくとも1種、好ましくは3種以上を含むことによっ
て、黒色化が達成される。特にFeとMnの酸化物をそ
れぞれ0.5重量%以上含有することによって、より黒
色の隔壁層を得る。
【0035】感光性有機成分には、感光性モノマー、感
光性オリゴマー、感光性ポリマーのうち少なくとも1種
類から選ばれる反応性成分、およびバインダー、光重合
開始剤、紫外線吸光剤、増感剤、増感助剤、重合禁止
剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、酸化防止剤、分散剤、
有機或いは無機の沈殿防止剤、レベリング剤、ゲル化防
止剤などの添加剤成分を加えることも行われる。
【0036】上記のガラス成分を含む無機微粒子を、感
光性化合物を含む有機成分に分散することによって、感
光性ペーストを作製できる。本発明において使用される
有機成分とは、感光性の有機物を含むペースト中の有機
成分(ペーストから無機成分を除いた部分)のことであ
る。
【0037】本発明に用いる感光性ペーストに関して
は、感光性成分の含有率が有機成分中の10重量%以
上、さらには、30重量%以上であることが光に対する
感度の点で好ましい。
【0038】有機成分は、感光性モノマー、感光性オリ
ゴマー、感光性ポリマーのうち少なくとも1種類から選
ばれる感光性成分を含有し、さらに必要に応じて、バイ
ンダー、光重合開始剤、紫外線吸光剤、増感剤、増感助
剤、重合禁止剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、酸化防止
剤、分散剤、有機あるいは無機の沈殿防止剤やレベリン
グ剤などの添加剤成分を加えることも行われる。
【0039】反応性成分としては、光不溶化型のものと
光可溶化型のものがあり、光不溶化型のものとして、 (A)分子内に不飽和基などを1つ以上有する官能性の
モノマー、オリゴマー、ポリマーを含有するもの。
【0040】(B)芳香族ジアゾ化合物、芳香族アジド
化合物、有機ハロゲン化合物などの感光性化合物を含有
するもの。
【0041】(C)ジアゾ系アミンとホルムアルデヒド
との縮合物などいわゆるジアゾ樹脂といわれるもの。
【0042】等がある。また、光可溶型のものとして
は、 (D)ジアゾ化合物の無機塩や有機酸とのコンプレック
ス、キノンジアゾ類を含有するもの。
【0043】(E)キノンジアゾ類を適当なポリマーバ
インダーと結合させた、例えばフェノール、ノボラック
樹脂のナフトキノン1、2−ジアジド−5−スルフォン
酸エステル等がある。
【0044】本発明において用いる反応性成分は、上記
のすべてのものを用いることができるが、(A)が最も
簡便に無機微粒子と混合して使用することができる。
【0045】感光性モノマーとしては、炭素−炭素不飽
和結合を含有する化合物で、その具体的な例として、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピル
アクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−
ブチルアクリレート、イソ−ブチルアクリレート、te
rt−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレー
ト、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブト
キシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコ
ールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシ
クロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロ
ールアクリレート、グリシジルアクリレート、ヘプタデ
カフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イ
ソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−
メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコ
ールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアク
リレート、オクタフロロペンチルアクリレート、フェノ
キシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ト
リフロロエチルアクリレート、アリル化シクロヘキシル
ジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリ
トールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチ
ロールプロパンテトラアクリレート、グリセロールジア
クリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレ
ングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、アクリルア
ミド、アミノエチルアクリレート、フェニルアクリレー
ト、フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレ
ート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフチルアクリ
レート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノ
ールA−エチレンオキサイド付加物のジアクリレート、
ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジア
クリレート、チオフェノールアクリレート、ベンジルメ
ルカプタンアクリレート、また、これらの芳香環の水素
原子のうち、1〜5個を塩素または臭素原子に置換した
モノマー、もしくは、スチレン、p−メチルスチレン、
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、塩素化スチ
レン、臭素化スチレン、α−メチルスチレン、塩素化α
−メチルスチレン、臭素化α−メチルスチレン、クロロ
メチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、カルボシ
キメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラ
セン、ビニルカルバゾール、および、上記化合物の分子
内のアクリレートを一部もしくはすべてをメタクリレー
トに変えたもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げら
れる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用する
ことができる。
【0046】これら以外に、不飽和カルボン酸等の不飽
和酸を加えることによって、感光後の現像性を向上する
ことができる。不飽和カルボン酸の具体的な例として
は、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロト
ン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれ
らの酸無水物などがあげられる。
【0047】バインダーとしては、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合
体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−
メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレン重
合体、ブチルメタクリレート樹脂などがあげられる。
【0048】また、前述の炭素−炭素二重結合を有する
化合物のうち少なくとも1種類を重合して得られたオリ
ゴマーやポリマーを用いることができる。
【0049】重合する際に、これらのモノマーの含有率
が10重量%以上、さらに好ましくは35重量%以上に
なるように、他のモノマーと共重合することができる。
【0050】共重合するモノマーとしては、不飽和カル
ボン酸等の不飽和酸を共重合することによって、感光後
の現像性を向上することができる。不飽和カルボン酸の
具体的な例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イ
タコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル
酢酸、またはこれらの酸無水物などがあげられる。
【0051】こうして得られた側鎖にカルボキシル基な
どの酸性基を有するポリマーもしくはオリゴマーの酸価
(AV)は50〜180、さらには70〜140の範囲
が好ましい。酸価が50未満であると、現像許容幅が狭
くなる。また、酸価が180を越えると未露光部の現像
液に対する溶解性が低下するようになるため現像液濃度
を濃くすると露光部まで剥がれが発生し、高精細なパタ
ーンが得られにくい。
【0052】以上に示した、ポリマーもしくはオリゴマ
ーに対して、光反応性基を側鎖または分子末端に付加さ
せることによって、感光性を持つ感光性ポリマーや感光
性オリゴマーとして用いることができる。
【0053】感光性有機成分中には、カルボキシル基を
含有する化合物を10〜90重量%含むと良い。酸性の
有機成分を含有する感光性ペーストは、アルカリ現像が
可能であり、特に有機溶剤の使用量を少なくし、水溶液
で現像できる利点がある。
【0054】また、カルボキシル基を含有する化合物は
重量平均分子量が300〜10000のオリゴマー、ま
たはポリマーを使用すると良い。分子量が300未満の
時には現像液に対する溶解性が高すぎて、硬化部分まで
現像液に溶出してしまう。分子量が10000より大き
い場合には、ポリマーの溶媒への溶解性が悪くなる。
【0055】カルボキシル基を含有する有機成分とガラ
ス微粒子からなる感光性ペーストは、両者が徐々に反応
し粘度が上昇する性質を持っており、それと共にペース
トは劣化し、パターンの解像度が低下するという問題が
ある。従ってカルボキシル基を有する感光性ペーストを
作製する場合には、安定剤の添加やガラス粉末の処理な
どの、ペーストを安定化させる処方が必要である。
【0056】以上示した、ポリマーもしくはオリゴマー
に対して、光反応性基を側鎖または分子末端に付加させ
ることによって、感光性を付与することができる。好ま
しい光反応性基は、エチレン性不飽和基を有するもので
ある。
【0057】エチレン性不飽和基としては、ビニル基、
アリル基、アクリル基、メタクリル基などがあげられ
る。
【0058】このような側鎖をオリゴマーやポリマーに
付加させる方法は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ
基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基や
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やア
クリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはア
リルクロライドを付加反応させて作る方法がある。
【0059】グリシジル基を有するエチレン性不飽和化
合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル
酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロト
ン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエ
ーテルなどがあげられる。
【0060】イソシアネート基を有するエチレン性不飽
和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアネー
ト、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート等があ
る。また、グリシジル基やイソシアネート基を有するエ
チレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタク
リル酸クロライドまたはアリルクロライドは、ポリマー
中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基
に対して0.05〜1モル当量付加させることが好まし
い。
【0061】光重合開始剤としての具体的な例として、
ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,
4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−
ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジク
ロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフ
ェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,
2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−
2−フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチル
ジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチル
チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソ
プロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベ
ンジル、ベンジルジメチルケタノール、ベンジルメトキ
シエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ
ーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、
2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキ
ノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズ
アントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、
4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p
−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビ
ス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキ
サノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o
−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロ
パンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシ
ム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o
−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−
エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)
オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−[4−(メチ
ルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノ
ン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホ
ニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4、4
−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィ
ド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホル
フィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモ
フェニルスルホン、過酸化ベンゾイン及びエオシン、メ
チレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、
トリエタノールアミンなどの還元剤の組合せなどがあげ
られる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用す
ることができる。光重合開始剤は、反応性成分にに対
し、0.05〜10重量%の範囲で添加され、より好ま
しくは、0.1〜5重量%である。重合開始剤の量が少
なすぎると、光感度が不良となり、光重合開始剤の量が
多すぎれば、露光部の残存率が小さくなりすぎるおそれ
がある。
【0062】紫外線吸光剤を添加することも有効であ
る。紫外線吸収効果の高い吸光剤を添加することによっ
て高アスペクト比、高精細、高解像度が得られる。紫外
線吸光剤としては有機系染料からなるものが用いられ、
中でも350〜450nmの波長範囲で高UV吸収係数
を有する有機系染料が好ましく用いられる。具体的に
は、アゾ系染料、アミノケトン系染料、キサンテン系染
料、キノリン系染料、アミノケトン系染料、アントラキ
ノン系、ベンゾフェノン系、ジフェニルシアノアクリレ
ート系、トリアジン系、p−アミノ安息香酸系染料など
が使用できる。有機系染料は吸光剤として添加した場合
にも、焼成後の絶縁膜中に残存しないで吸光剤による絶
縁膜特性の低下を少なくできるので好ましい。これらの
中でもアゾ系およびベンゾフェノン系染料が好ましい。
有機染料の添加量は0.05〜5重量部が好ましい。
0.05重量%以下では紫外線吸光剤の添加効果が減少
し、5重量%を越えると焼成後の絶縁膜特性が低下する
ので好ましくない。より好ましくは0.10〜1重量%
である。有機顔料からなる紫外線吸光剤の添加方法の一
例を上げると、有機顔料を予め有機溶媒に溶解した溶液
を作製し、次に該有機溶媒中にガラス粉末を混合後、乾
燥することによってできる。この方法によってガラス粉
末の個々の粉末表面に有機の膜をコートしたいわゆるカ
プセル状の粉末が作製できる。
【0063】本発明において、無機微粒子に含まれるP
b,Fe,Cd,Mn,Co,Mgなどの金属およびそ
の酸化物がペースト中に含有する反応性成分と反応して
ペーストが短時間でゲル化し、塗布できなくなる場合が
ある。このような反応を防止するために安定化剤を添加
してゲル化を防止することが好ましい。用いる安定化剤
としては、トリアゾール化合物が好ましく用いられる。
トリアゾール化合物の中でも特にベンゾトリアゾールが
有効に作用する。本発明において使用されるベンゾトリ
アゾールによるガラス粉末の表面処理の一例を上げる
と、無機微粒子に対して所定の量のベンゾトリアゾール
を酢酸メチル、酢酸エチル、エチルアルコール、メチル
アルコールなどの有機溶媒に溶解した後、これら微粒子
が十分に浸す事ができるように溶液中に1〜24時間浸
積する。浸積後、好ましくは20〜30℃下で自然乾燥
して溶媒を蒸発させてトリアゾール処理を行った粉末を
作製する。使用される安定化剤の割合(安定化剤/無機
微粒子)は0.05〜5重量%が好ましい。
【0064】また、トリアゾール化合物以外のゲル化防
止剤としてリン酸、またはリン酸のアクリル系化合物を
用いることも有効である。添加方法としてはペースト重
量の0.01〜10重量%をペースト作製時に添加する
とよく、さらには0.1〜5重量%がより好ましい。リ
ン酸およびリン酸化合物は、主に有機成分と、特にポリ
マーと会合し、ペーストの安定化に寄与する。
【0065】リン酸およびリン酸化合物はガラス微粒子
表面にコーティングしても有効である。リン酸化合物
は、ガラス表面に吸着されガラス表面を被覆すること
で、ペーストの安定化に寄与する。表面処理方法の一例
を上げると、無機微粒子に対して所定の量のリン酸化合
物を酢酸エチル、エチルアルコール、メチルアルコー
ル、メチルエチルケトンなどの有機溶媒に溶解した後、
これら微粒子が十分に浸す事ができるように溶液中に1
〜24時間浸積する。浸積後、溶媒を減圧留去する事に
よって処理を完了する。添加量はガラス微粒子重量の
0.1〜10重量%がよく、0.1〜5重量%がより好
ましい。
【0066】リン酸のアクリル系化合物とは、具体的に
は、下記一般式で表される。
【0067】
【化1】 ただしR1は水素またはアルキル基を表し、R2は何も
ないか、−CH2CH2−あるいは−OCOCH2CH2
2CH2CH2−が望ましい。より好ましくは、R1が
−CH3、R2が何もなしである。a、bはa+b=2、
でa=0、またはb=0でもかまわない。より好ましく
は、a=1〜2、b=0〜1である。
【0068】増感剤は、高感度を向上させるために添加
される。増感剤の具体例としては、2、4−ジエチルチ
オキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−
ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノ
ン、2,6−ビス(4−ジメチルアミニベンザル)シク
ロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベン
ザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケト
ン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノ
ン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4
−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミ
ノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベン
ジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニ
ルビニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス
(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カ
ルボニル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセト
ン、3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノク
マリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミ
ン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタ
ノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメチ
ルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸
イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオ−テト
ラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオ
−テトラゾールなどがあげられる。本発明ではこれらを
1種または2種以上使用することができる。なお、増感
剤の中には光重合開始剤としても使用できるものがあ
る。増感剤を本発明の感光性ペーストに添加する場合、
その添加量は反応性成分に対して通常0.05〜5重量
%、より好ましくは0.1〜2重量%である。増感剤の
量が少なすぎれば光感度を向上させる効果が発揮され
ず、増感剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小さくな
りすぎるおそれがある。
【0069】重合禁止剤は、保存時の熱安定性を向上さ
せるために添加される。重合禁止剤の具体的な例として
は、ヒドロキノン、ヒドロキノンのモノエステル化物、
N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、p−
t−ブチルカテコール、N−フェニルナフチルアミン、
2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、クロ
ラニール、ピロガロールなどが挙げられる。重合禁止剤
を添加する場合、その添加量は、感光性ペースト中に、
通常、0.001〜1重量%である。
【0070】可塑剤の具体的な例としては、ジブチルフ
タレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコ
ール、グリセリンなどがあげられる。
【0071】酸化防止剤は、保存時におけるアクリル系
共重合体の酸化を防ぐために添加される。酸化防止剤の
具体的な例として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ
ール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t
−4−エチルフェノール、2,2−メチレン−ビス−
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−
メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、4,4−ビス−(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−6
−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2
−メチル−4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)ブタ
ン、ビス[3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−t−
ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエス
テル、ジラウリルチオジプロピオナート、トリフェニル
ホスファイトなどが挙げられる。酸化防止剤を添加する
場合、その添加量は通常、添加量は、ペースト中に、通
常、0.001〜1重量%である。
【0072】本発明の感光性ペーストには、溶液の粘度
を調整したい場合、有機溶媒を加えてもよい。このとき
使用される有機溶媒としては、メチルセルソルブ、エチ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケト
ン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロ
ペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアル
コール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシ
ド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、クロロベン
ゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安
息香酸、クロロ安息香酸などやこれらのうちの1種以上
を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
【0073】有機成分の屈折率は、露光により感光性成
分を感光させる時点におけるペースト中の有機成分の屈
折率のことである。つまり、ペーストを塗布し、乾燥工
程後に露光を行う場合は、乾燥工程後のペースト中の有
機成分の屈折率のことである。
【0074】本発明における屈折率の測定は、一般的に
行われるVブロック法、もしくはエリプソメトリー法が
好ましく、測定する波長は、ペーストを塗布した後に、
露光する光の波長で測定することが効果を確認する上で
正確である。特に、350〜650nmの範囲中の波長
の光で測定することが好ましい。さらには、i線(36
5nm)もしくはg線(436nm)での屈折率測定が
好ましい。
【0075】また、有機成分が光照射によって重合した
後の屈折率を測定するためには、ペースト中に対して光
照射する場合と同様の光を有機成分のみに照射すること
によって測定できる。
【0076】ガラス基板上に焼き付けを行うことができ
る酸化ビスマスや酸化鉛を10重量%以上含有するガラ
ス粉末は、屈折率が1.6以上になる場合があり、この
場合は有機物の屈折率を高くする必要がある。
【0077】この場合、有機成分中に高屈折率成分を導
入する必要があり、有機成分中に硫黄原子、臭素原子、
ヨウ素原子、ナフタレン環、ビフェニル環、アントラセ
ン環、カルバゾール環を有する化合物を10重量%以上
用いることが高屈折率化に有効である。また、ベンゼン
環を20重量%以上含有することによって、高屈折率化
ができる。
【0078】特に、硫黄原子もしくはナフタレン環を1
0重量%以上含有することによって、より簡便に有機成
分を高屈折率化することができる。ただし、含有量が6
0重量%以上になると光感度が低下するという問題が発
生するので、10〜60重量%の範囲で含有することが
好ましい。
【0079】有機成分の屈折率を高くする方法として
は、感光性モノマーやバインダー中に、硫黄原子、ナフ
タレン環を持つ化合物を用いることが有効である。
【0080】分子内に硫黄原子を原子を含有するモノマ
ーとしては、次の一般式(a)、(b)または(c)で
示される化合物が上げられる。
【0081】
【化2】 構造式中のRは水素原子もしくはメチル基を示す。Xは
SまたはO、lは1〜3の整数、m,n,p,qは0〜
3の整数を示す。
【0082】また、増感剤は、露光波長に吸収を有して
いるものが用いられる、この場合、吸収波長近傍では屈
折率が極端に高くなるため、増感剤を多量に添加するこ
とによって、屈折率を向上することができる。この場合
の増感剤の添加量としてペースト中に0.5〜10重量
%添加することができる。より好ましくは、1〜6重量
%である。
【0083】感光性ペーストは、通常、無機微粒子、紫
外線吸光剤、感光性ポリマー、感光性モノマー、光重合
開始剤、ガラスフリットおよび溶媒等の各種成分を所定
の組成となるように調合した後、3本ローラや混練機で
均質に混合分散し作製する。ペーストの粘度は無機微粒
子、増粘剤、有機溶媒、可塑剤および沈殿防止剤などの
添加割合によって適宜調整されるが、その範囲は200
0〜20万cps(センチ・ポイズ)である。例えばガ
ラス基板への塗布をスピンコート法で行う場合は、20
00〜5000cpsが好ましい。ドクターブレードや
ダイコーターで塗布する場合は、2000〜2万cps
が好ましく、スクリーン印刷法で1回塗布して膜厚10
〜20μmを得るには、5万〜20万cpsが好まし
い。
【0084】ペーストの保存は、冷蔵または冷凍保存が
良い。本発明の感光性ペーストは室温(約25℃)で保
存した場合、次第に粘度が上昇し、かつパターン解像度
が劣化してくることから、ペーストの劣化を抑制する方
法として低温保存が有効である。保存温度は−40〜1
0℃が好ましく、−40℃以下ではペースト中の有機成
分が析出し層分離してしまい、10℃より高いと30日
後にはペーストの粘度が30%以上上昇し塗布特性が大
きく変化し、しかもパターン作製時に現像不良で残膜が
発生する。ペーストの使用は常温25℃に戻してから行
うとよく、塗布特性が安定する。
【0085】粘度測定はブルックフィールド社製のDV
−II+型粘度計で25℃、スピンドル回転数3rpm
で、15分後の安定値をデータとした。ペースト粘度測
定は作製直後と15日後と30日後に行った。
【0086】次に本発明によって、プラズマディスプレ
イの隔壁層のパターン加工を行う一例について説明す
る。ただし、本発明はこれに限定されない。
【0087】ガラス基板やポリマー製フィルムの上に、
感光性ペーストを全面塗布、もしくは部分的に塗布す
る。塗布方法としては、スクリーン印刷、バーコータ
ー、ロールコーター等一般的な方法を用いることができ
る。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペ
ーストの粘度を選ぶことによって調整できるが、プラズ
マディスプレイの隔壁は100〜200μmの厚みが必
要であり、乾燥や焼成による収縮を考慮して、120〜
300μm程度の厚みで塗布することが好ましい。
【0088】ここでペーストをガラス基板上に塗布する
場合、基板と塗布膜との密着性を高めるために基板の表
面処理を行うことができる。表面処理液としてはシラン
カップリング剤、例えばビニルトリクロロシラン、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ト
リス−(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタク
リロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ(2−アミ
ノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ク
ロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエト
キシシランなど或いは有機金属例えば有機チタン、有機
アルミニウム、有機ジルコニウムなどである。シランカ
ップリング剤或いは有機金属を有機溶媒例えばエチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、ブチルアルコールなどで0.
1〜5%の濃度に希釈したものを用いる。次にこの表面
処理液をスピナーなどで基板上に均一に塗布した後に8
0〜140℃で10〜60分間乾燥する事によって表面
処理ができるまた、ポリマーフィルム上に塗布した場
合、フィルム状の感光性ペーストシート(感光性グリー
ンシート)をガラス基板上に張り付けることによって、
簡便にガラス基板上への塗布を行うことができる。
【0089】感光性ペーストを塗布した後に、その表面
に酸素遮蔽膜を設けることによって、パターン形状を向
上することができる。酸素遮蔽膜の一例としては、PV
Aの膜が挙げられる。PVA膜の形成方法は濃度が0.
5〜5重量%の水溶液をスピナーなどの方法で基板上に
均一に塗布した後に70〜90℃で10〜60分間好ま
しいPVAの溶液濃度は、1〜3重量%である。この範
囲にあると感度が一層向上する。PVA塗布によって感
度が向上するのは次の理由が推定される。すなわち反応
性成分が光反応する際に、空気中の酸素があると光硬化
の感度を妨害すると考えられるが、PVAの膜があると
余分な酸素を遮断できるので露光時に感度が向上するの
で好ましい。PVA以外に水溶性で、透明なポリマー例
えばセルロース系のメチルセルロースなども使用でき
る。
【0090】ポリエステルやポリプロピレン、ポリエチ
レンなどの透明なフィルムを用いる場合は、塗布後の感
光性ペーストの上に、このフィルムを張り付けて用いる
方法がある。
【0091】なお、本発明に用いるガラス基板は、一般
的なものであれば特に限定はないが、一般的なソーダラ
イムガラスやソーダライムガラスをアニール処理したガ
ラス、または、高歪み点ガラス(例えば、旭硝子社製”
PD−200”)等を用いることができる。ガラス基板
のサイズには特に限定はなく、1〜5mmの厚みのガラ
スを用いることができる。
【0092】また、ガラス基板上に、銀やアルミ、銅、
金、ニッケル、酸化錫、ITO等をスクリーン印刷や感
光性導電ペーストを用いたフォトリソグラフィー法によ
って、電極層をパターン形成したものを用いることが一
般的である。さらに、放電の安定化のために電極層の上
に誘電体層をもうけたガラス基板を用いても良い。
【0093】塗布した後、露光装置を用いて露光を行
う。露光は通常のフォトリソグラフィーで行われるよう
に、フォトマスクを用いてマスク露光する方法が一般的
である。用いるマスクは、感光性有機成分の種類によっ
て、ネガ型もしくはポジ型のどちらかを選定する。ま
た、フォトマスクを用いずに、レーザー光などで直接描
画する方法を用いても良い。露光装置としては、ステッ
パー露光機、プロキシミティ露光機等を用いることがで
きる。
【0094】露光工程を1回だけ行うことが、複数回の
露光を行う場合に比べて、精度良く簡便に隔壁層を形成
する方法としては好ましい。
【0095】また、大面積の露光を行う場合は、ガラス
基板などの基板上に感光性ペーストを塗布した後に、搬
送しながら露光を行うことによって、小さな有効露光面
積の露光機で、大きな面積を露光することができる。
【0096】この際使用される活性光源は、たとえば、
可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザー
光などが挙げられるが、これらの中で紫外線が好まし
く、その光源としてはたとえば低圧水銀灯、高圧水銀
灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用
できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。
露光条件は塗布厚みによって異なるが、0.5〜100
mW/cm2 の出力の超高圧水銀灯を用いて0.5〜3
0分間露光を行なう。特に、露光量が0.3〜5J/c
2 程度の露光を行うことが好ましい。
【0097】露光後、現像液を使用して現像を行なう
が、この場合、浸漬法やスプレー法で行なう。現像液
は、感光性ペースト中の有機成分が溶解可能である有機
溶媒を使用できる。また該有機溶媒にその溶解力が失わ
れない範囲で水を添加してもよい。感光性ペースト中に
カルボキシル基を持つ化合物が存在する場合、アルカリ
水溶液で現像できる。アルカリ水溶液として水酸化ナト
リウムや水酸化カルシウム水溶液などのような金属アル
カリ水溶液を使用できるが、有機アルカリ水溶液を用い
た方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好まし
い。有機アルカリとしては、公知のアミン化合物を用い
ることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒ
ドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は通常
0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量
%である。アルカリ濃度が低すぎれば未露光部が除去さ
れずに、アルカリ濃度が高すぎれば、パターン部を剥離
させ、また露光部を腐食させるおそれがあり良くない。
現像時の温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上
好ましい。
【0098】次に焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や
温度はペーストや基板の種類によって異なるが、通常は
空気中もしくは窒素雰囲気中で焼成する。焼成温度は4
00〜1000℃で行う。ガラス基板上にパターン加工
する場合や無機微粒子として銀を用いた場合は、520
〜610℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行
う。
【0099】また、以上の工程中に、乾燥、予備反応の
目的で、50〜300℃加熱工程を導入しても良い。
【0100】パターン形成性の経時変化を観察する目的
で、パターン形成を上記方法でペースト作製直後に加え
て、15日後、30日後にも行った。
【0101】以上の工程によって得られた隔壁層を有す
るガラス基板はプラズマディスプレイの前面側もしくは
背面側に用いることができる。また、プラズマアドレス
液晶ディスプレイのアドレス部分の放電を行うための基
板として用いることができる。
【0102】形成した隔壁層の間に蛍光体を塗布した後
に、前背面のガラス基板を合わせて封着し、ヘリウム、
ネオン、キセノン等の希ガスを封入することによって、
プラズマディスプレイのパネル部分を製造できる。さら
に、駆動用のドライバーICを実装することによって、
プラズマディスプレイを製造することができる。
【0103】また、プラズマディスプレイを高精細化す
るため、つまり、一定の画面サイズで画素の数を増やす
ためには、1画素の大きさを小さくする必要がある。こ
の場合、隔壁間のピッチを小さくする必要があるが、ピ
ッチを小さくすると、放電空間が小さくなり、また、蛍
光体の塗布面積が小さくなることから、輝度が低下す
る。具体的には、42インチのハイビジョンテレビ(1
920×1035画素)や23インチのOAモニター
(XGA:1024×768画素)を実現しようとする
と、画素のサイズを450μm角の大きさにする必要が
あり、各色を仕切る隔壁は150μmピッチで形成する
必要がある。この場合、隔壁の線幅が大きいと放電のた
めの空間が確保できないことや蛍光体の塗布面積が小さ
くなることによって、輝度を向上することが困難にな
る。
【0104】発明者らは、本発明の技術を用いることに
よって、隔壁の幅を小さくすることができることを見い
だした。特に、隔壁幅20〜40μm、好ましくは隔壁
幅20〜35μmのストライプ状隔壁を形成するプラズ
マディスプレイを得ることができ、高精細化時の輝度向
上に有効である。
【0105】また、高さが100〜170μm、ピッチ
が100〜160μmの高精細隔壁を形成することによ
って、ハイビジョンテレビやコンピューターモニターに
用いることができる高精細プラズマディスプレイを提供
できる。
【0106】
【実施例】以下に、本発明を実施例を用いて、具体的に
説明する。但し、本発明はこれに限定はされない。
【0107】実施例は、無機微粒子および感光性有機成
分からなる感光性ペーストを作成した。作成手順は、ま
ず、無機微粒子を100〜500℃で2時間の加熱処理
した。そして、所定量の感光性有機成分の各成分を80
℃に加熱しながらγ−ブチロラクトンに溶解し、その
後、無機微粒子を添加し、混練機で混練することによっ
てペーストを作製した。溶媒量はペースト中に10〜4
0重量%になるよう調製した。作製したペーストは−4
0〜10℃で保存し、15日後、30日後に取り出して
常温に戻した後、粘度を測定し、次の行程に移った。ペ
ーストの組成は表1に示した。
【0108】無機微粒子は、Li2O 9%、Na2
2%、SiO2 19%、B23 31%、BaO
%、Al23 23%、ZnO 2%、MgO 6%、
CaO4%の組成のものを用いた。ガラス微粒子は、あ
らかじめアトラクターにて微粉末にした、平均粒径2.
6μmの非球状粉末を使用した。Tg(ガラス転移点)
480℃、Ts(軟化点)520℃、熱膨張係数 79
×10-7/°K、g線(436nm)での屈折率1.5
8であった。
【0109】感光性ペーストを30cm角のソーダガラ
ス基板上にドクターブレードを用いて300μmの塗布
厚みになるように塗布を行った後、80℃で40分乾燥
した。乾燥したペーストの厚みは目標150μmである
が、これをマイクロメーターで測定した。
【0110】次に、マスクを用いて露光を行った。マス
クは、ピッチ150μm、線幅30μm、ストライプ状
のパターン形成が可能になるように設計したクロムマス
クである。露光は、50mW/cm2 の出力の超高圧水
銀灯で1〜20J/cm2の光量で行った。その後、モ
ノエタノールアミンの0.3%水溶液に浸漬して、60
秒間現像を行い水洗した。さらに、得られたガラス基板
を120℃で1時間乾燥した後、580℃で30分間保
持して焼成を行った。
【0111】評価は、パターン形状(線幅30μm×高
さ150μm、ピッチ150μmがターゲット)の全体
観察と隔壁断面の電子顕微鏡観察をした。目標形状を達
成しているものを○、パターンにはがれ、断線、倒れ、
蛇行、非露光部の現像残さのあったものを×とした。
【0112】実施例1 ガラス粉末の加熱処理温度を100℃とし、ペーストを
作製し、保存温度を−40℃で行い、パターン形成、焼
成を行った。条件は表2に示し、30日後の粘度変化、
塗布厚み、パターン形成性の結果を表3に示した。
【0113】実施例2 ガラス粉末の加熱処理温度を100℃とし、ペーストを
作製し、保存温度を−10℃で行い、パターン形成、焼
成を行った。条件は表2に示し、30日後の粘度変化、
塗布厚み、パターン形成性の結果を表3に示した。
【0114】実施例3 ガラス粉末の加熱処理温度を100℃とし、ペーストを
作製し、保存温度を10℃で行い、パターン形成、焼成
を行った。条件は表2に示し、30日後の粘度変化、塗
布厚み、パターン形成性の結果を表3に示した。
【0115】実施例4 ガラス粉末の加熱処理温度を200℃とし、ペーストを
作製し、保存温度を25℃で行い、パターン形成、焼成
を行った。条件は表2に示し、30日後の粘度変化、塗
布厚み、パターン形成性の結果を表3に示した。
【0116】実施例5 ガラス粉末の加熱処理温度を400℃とし、ペーストを
作製し、保存温度を25℃で行い、パターン形成、焼成
を行った。条件は表2に示し、30日後の粘度変化、塗
布厚み、パターン形成性の結果を表3に示した。
【0117】実施例6 ガラス粉末の加熱処理温度を100℃とし、さらにリン
酸2−ヒドロキシエチルメタクリレートをペースト重量
の0.1重量%添加してペーストを作製し、保存温度を
25℃で行い、パターン形成、焼成を行った。条件は表
2に示し、30日後の粘度変化、塗布厚み、パターン形
成性の結果を表3に示した。
【0118】実施例7 ガラス粉末の加熱処理温度を100℃とし、さらにリン
酸2−ヒドロキシエチルメタクリレートをペースト重量
の1重量%添加してペーストを作製し、保存温度を25
℃で行い、パターン形成、焼成を行った。条件は表2に
示し、30日後の粘度変化、塗布厚み、パターン形成性
の結果を表3に示した。
【0119】比較例1 ガラス粉末の加熱処理温度を100℃とし、ペーストを
作製し、保存温度を−50℃で行った。30日後にペー
ストを取り出したところ、無機・有機成分が層分離し印
刷できなかった。
【0120】比較例2 ガラス粉末の加熱処理温度を100℃とし、ペーストを
作製し、保存温度を25℃で行い、パターン形成、焼成
を行った。条件は表2に示し、30日後の粘度変化、塗
布厚み、パターン形成性の結果を表3に示した。
【0121】比較例3 ガラス粉末の加熱処理温度を100℃とし、さらにリン
酸2−ヒドロキシエチルメタクリレートをペースト重量
の0.05重量%添加してペーストを作製し、保存温度
を25℃で行い、パターン形成、焼成を行った。条件は
表2に示し、30日後の粘度変化、塗布厚み、パターン
形成性の結果を表3に示した。
【0122】
【表1】 表中の略称を次に示す。
【0123】 TMPTA :トリメチロールプロパントリアクリ
レート MTPMP :2−メチル−1−[4−(メチルチ
オ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1 DET :2,4−ジエチルチオキサントン EPA :p−ジメチルアミノ安息香酸エチル
エステル スダン :アゾ系赤色染料、C24204O γ−BL :γ−ブチロラクトン ポリマー1 :40モル%のメタアクリル酸(MA
A)、30モル%のメチルメタアクリレート(MMA)
および30モル%のスチレン(St)からなる共重合体
のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシジルメタ
アクリレート(GMA)を付加反応させた感光性ポリマ
ー(重量平均分子量:43000、酸価:90)
【表2】
【表3】
【0124】
【発明の効果】本発明によって、感光性ペーストの粘度
上昇を抑制することができ、パターン解像度の低下の改
善と、塗布特性が安定化できる。これによって、ディス
プレイ、回路材料等の厚膜、高精度のパターン加工が可
能になり、精細性の向上、工程の簡略化が可能になる。
【0125】特に、簡便に高精度のプラズマディスプレ
イパネルの隔壁を形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 3/46 H05K 3/46 T

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機微粒子と感光性有機成分を必須成分と
    する感光性ペーストであって、30日間保存した場合の
    粘度変化が30%以下の範囲であることを特徴とする感
    光性ペースト。
  2. 【請求項2】無機微粒子と感光性有機成分を必須成分と
    する感光性ペーストであって、200〜600℃で加熱
    処理した無機微粒子を使用することを特徴とする感光性
    ペースト。
  3. 【請求項3】ベンゾトリアゾール構造を有する化合物と
    無機微粒子と感光性有機成分を必須成分とする請求項1
    または請求項2に記載の感光性ペースト。
  4. 【請求項4】リン酸またはリン酸のアクリル化合物と無
    機微粒子と感光性有機成分を必須成分とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の感光性ペースト。
  5. 【請求項5】感光性有機成分中にカルボキシル基を含有
    する化合物を10〜90%含むことを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の感光性ペースト。
  6. 【請求項6】カルボキシル基を含有する化合物が重量平
    均分子量が300〜10万のポリマーであることを特徴
    とする請求項5の感光性ペースト。
  7. 【請求項7】無機微粒子としてガラス微粒子を用いるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感光性
    ペースト。
  8. 【請求項8】ガラス微粒子として、熱軟化温度(Tg)
    が350〜600℃のガラス微粒子を用いることを特徴
    とする請求項7の感光性ペースト。
  9. 【請求項9】ガラス微粒子として、平均屈折率が1.5
    〜1.7のガラス微粒子を用いることを特徴とする請求
    項7の感光性ペースト。
  10. 【請求項10】ガラス微粒子として、酸化リチウムを3
    〜15重量%含有するガラス微粒子を用いることを特徴
    とする請求項7の感光性ペースト。
  11. 【請求項11】ガラス微粒子として酸化カリウム、酸化
    ナトリウム、酸化リチウムのうち少なくとも1種類を含
    み、それらの合計量が1〜20重量%であることを特徴
    とする請求項7の感光性ペースト。
  12. 【請求項12】ガラス微粒子として、酸化ビスマスもし
    くは酸化鉛を10〜80重量%含有するガラス微粒子を
    用いることを特徴とする請求項7の感光性ペースト。
  13. 【請求項13】ガラス微粒子が、酸化物換算でSiO2
    を3〜60重量%、B23を5〜50重量%含有するガ
    ラス微粒子を用いることを特徴とするの感光請求項7性
    ペ−スト。
  14. 【請求項14】ガラス微粒子が、酸化物換算でSiO2
    を3〜60重量%、B23を5〜50重量%、Al23
    を1〜30重量%含有するガラス微粒子を用いることを
    特徴とする請求項7の感光性ペ−スト。
  15. 【請求項15】ガラス微粒子が、酸化物換算でSiO2
    を15〜50重量%、B23を15〜40重量%、Ba
    Oを2〜10重量%、Al23を6〜25重量%、Li
    2 を1〜15重量%含有するガラス微粒子を用いるこ
    とを特徴とする請求項7の感光性ペ−スト。
  16. 【請求項16】プラズマディスプレイまたはプラズマア
    ドレス液晶ディスプレイに用いることを特徴とする請求
    項1の感光性ペースト。
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