JP3873338B2 - 感光性ペーストおよびそれを用いたプラズマディスプレイの製造方法 - Google Patents

感光性ペーストおよびそれを用いたプラズマディスプレイの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な感光性ペースト及びそれを用いたプラズマディスプレイの製造方法に関する。
本発明の感光性ペーストは、プラズマディスプレイの隔壁や絶縁体層などの絶縁部分のパターンを形成するために用いることができる。プラズマディスプレイは、テレビやコンピューターモニターなどの映像表示用ディスプレイとして用いることができる。
【0002】
また、プラズマディスプレイと同様、放電空間を隔壁で仕切る必要のあるプラズマアドレス液晶の隔壁形成にも用いることができる。
【0003】
【従来の技術】
近年、ディスプレイにおいて、小型・高精細化が進んでおり、それに伴って、パターン加工技術も技術向上が望まれている。特に、プラズマディスプレイパネルやプラズマアドレス液晶ディスプレイの放電空間を仕切るための隔壁形成には、ガラスなどの無機材料を高精度かつ高アスペクト比でパターン加工する技術が望まれている。
【0004】
従来、無機材料のパターン加工を行う場合、無機微粒子と有機バインダーからなるペーストによるスクリーン印刷が多く用いられている。しかしながらスクリーン印刷は精度の高いパターンが形成できないという欠点があった。
【0005】
この問題を改良する方法として、特開平1−296534号公報、特開平2−165538号公報、特開平5−342992号公報では、感光性ペーストを用いてフォトリソグラフィ技術に形成する方法が提案されている。しかしながら、感光性ペーストの感度や解像度が低いために高アスペクト比、高精細の隔壁が得られないために、例えば80μmを越えるような厚みのものをパターン加工する場合、複数回の加工工程(スクリーン印刷・露光・現像)を必要とするため、工程が長くなる欠点があった。
【0006】
また、特開平2−165538号公報では、感光性ペーストを転写紙上にコーティングした後、転写フィルムをガラス基板上に転写して隔壁を形成する方法が、特開平3−57138号公報では、フォトレジスト層の溝に誘電体ペーストを充填して隔壁を形成する方法がそれぞれ提案されている。また特開平4−109536号公報では、感光性有機フィルムを用いて隔壁を形成する方法が提案されている。しかしながら、これらの方法では、転写フィルムやフォトレジストあるいは有機フィルムを必要とするために工程が増えるという問題点があった。また、高精細度や高アスペクト比を有する隔壁を得るには至っていない。また、隔壁だけでなく、絶縁体層や誘電体層のパターン加工が必要になる場合があるが、隔壁と同様の問題がある。
【0007】
この原因としては、ペーストを高精度にパターニングすることができないということと、パターニングした後に焼成を行った時に収縮率が大きいために、焼成後の厚みが小さくなることがあげられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上、高アスペクト比かつ高精度のパターンを形成するためのガラスペースト及びそれを用いたプラズマディスプレイの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
特に、1回の塗布−露光−現像−焼成の工程で100μm以上の厚みのプラズマディスプレイ用隔壁パターンを形成できる感光性ペーストを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高精度の隔壁を有するプラズマディスプレイ隔壁形成に用いるガラスペースト中の成分、特にガラス微粒子の特性を制御することによって得られるガラスペースト及びそれを用いたプラズマディスプレイの製造方法に関する。
【0011】
本発明の目的は、ガラス転移点(Tg)が350〜500℃、軟化点(Ts)が400〜600℃の低融点ガラス微粒子を40〜97重量%、ガラス転移点(Tg)が500〜1200℃、軟化点(Ts)が550〜1200℃の高融点ガラス微粒子を3〜60重量%含有する無機微粒子と感光性有機成分を必須成分とし、前記低融点ガラス微粒子の平均屈折率をn1、前記高融点ガラス微粒子の平均屈折率をn2として、次の式を満たすことを特徴とする、プラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペーストによって達成される。
−0.05≦n1−n2≦0.05
【0012】
特に、低融点および高融点のガラス微粒子の屈折率を制御することによって、簡便に目的を達成できる。
【0013】
本発明の感光性ペーストをガラス基板上に塗布し、フォトマスクもしくはレーザー描画を用いて、部分露光を行い、露光部と非露光部の現像性の差を利用して、現像を行い、パターニングした後、焼成を行うことによって、隔壁を形成するプラズマディスプレイの製造方法において有効である。
【0014】
プラズマディスプレイ用隔壁においては、焼成後の高さが100μm以上の隔壁を容易に形成できる。
【0015】
本発明の感光性ペースト中の無機微粒子の含有率は50〜95重量%であることが焼成による形状変化が小さくなり好ましく、特に好ましくは、無機微粒子の含有率が70〜95重量%である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の感光性ペーストとは、無機微粒子と有機成分からなり、ガラス基板上にパターン形成を行った後に焼成を行って、無機物のパターンを作成するものである。
【0017】
ガラス基板上への焼き付けを行う場合には、無機微粒子として、600℃以下での焼成を可能にするため、ガラス転移点(Tg)が350〜550℃、軟化点(Ts)が400〜600℃の低融点ガラス微粒子を用いることが必要である。しかし、この温度特性を有するガラスだけを用いた場合、焼成時に収縮率が大きくなるため、焼成前のパターン厚みを大きくする必要がある。
【0018】
そこで、低融点ガラスと高融点ガラスを併用することによって、焼成収縮率を低減する検討を行い、ガラス転移点(Tg)が350〜550℃、軟化点(Ts)が400〜600℃の低融点ガラス微粒子を40〜97重量%、ガラス転移点(Tg)が500〜1200℃、軟化点(Ts)が550〜1200℃の高融点ガラス微粒子を3〜60重量%用いることによって、焼成収縮率を低減できることを見いだした。
【0019】
さらに好ましくは、ガラス微粒子中に低融点ガラス微粒子を60〜90重量%、高融点ガラス微粒子を10〜40重量%用いることによって、焼成収縮率が低く、形状安定性に優れたパターンを形成できる。
【0020】
また、感光性ガラスペーストを用いる場合、高精度かつ高アスペクト比のパターンを形成するためには、ペースト中の光散乱を抑制することが重要である。
【0021】
発明者らは感光性ペースト中のガラス微粒子と有機成分の屈折率を整合することによって光散乱を抑制し、厚膜感光化が可能になることを見いだした。
【0022】
この場合、低融点ガラス微粒子と高融点ガラス微粒子の屈折率差が大きいと有機成分との整合が困難になる。
【0023】
そこで、低融点ガラス微粒子の平均屈折率n1、高融点ガラス微粒子の平均屈折率n2において、次の式を満たすことによって、有機成分との屈折率整合が容易になる。
【0024】
−0.05≦n1−n2≦0.05
ガラス微粒子の屈折率のばらつきが小さいことも光散乱低減には重要なことである。屈折率のばらつきが0.05以下である(ガラス微粒子の95体積%以上が平均屈折率±0.05の範囲に入っている)ことが、光散乱低減には好ましい。また、ガラス微粒子の90体積%以上が平均屈折率±0.03の範囲に入っていることが、好ましい。
【0025】
また、ガラス微粒子の平均屈折率を1.5〜1.68にすることによって、感光性化合物をはじめとするペースト中の有機成分との屈折率を整合しやすくなり、ペーストの透過率向上(散乱や反射の抑制)に結びつくため、高精度のパターン形成が容易になる。
【0026】
本発明におけるガラス微粒子の屈折率測定は、ベッケ法により行うことができる。測定する光の波長はペーストを塗布した後に、露光する光の波長で測定することが効果を確認する上で正確である。特に、350〜650nmの範囲の波長の光で測定することが好ましい。さらには、i線(365nm)もしくはg線(436nm)での屈折率測定が好ましい。
【0027】
さらに、誘電率が4〜10のガラスを用いることで、隔壁の誘電率を低下することができるため、正確な駆動が可能になり、プラズマディスプレイとしての信頼性を向上することができる。
【0028】
用いるガラス微粒子の粒子径としては、平均粒子径が1〜6μmのものが好ましい。また、次の粒度分布を有する微粒子を使用することによって、ペースト中のガラス微粒子の含有量を70重量%以上に高めることができ、焼成収縮率を低減でき、高アスペクト比のパターンを簡便に得ることができる。ペーストを感光性化して、フォトリソグラフィーによるパターニング方法を用いる場合に有効である。
【0029】
D10(10体積%粒子径):0.4〜2μm
D50(50体積%粒子径):1.5〜10μm
D90(90体積%粒子径):9.0〜30μm
D10:粒径の小さいガラス微粒子から10体積%のガラスの粒子径
D50:粒径の小さいガラス微粒子から50体積%のガラスの粒子径
D90:粒径の小さいガラス微粒子から90体積%のガラスの粒子径
また、ガラス微粒子の形状に関しては、特に制約はないが、球形状のガラス微粒子をより多く含有することによって、ペースト中のガラス微粒子の含有量を高めることができるため好ましく、光学顕微鏡などでガラス微粒子を観察した場合に、円形や楕円形で観察される球形状の微粒子の割合(球形率)が、85個数%以上でることがペースト中のガラス微粒子の含有量を高める上で有効である。
【0030】
ガラス微粒子として、比重が2〜3.5m2 /gのガラスを使用することが、ディスプレイの軽量化の点でも好ましい。
【0031】
低融点ガラス微粒子としては、従来から使用されてきた酸化鉛を30重量%以上含有するガラスでは、屈折率が1.68以上になるため、必要特性を有するガラス微粒子を得ることが困難である。
【0032】
まずは、鉛の含有量を30重量%以下、さらには、10重量%以下にすることがより好ましい。また、屈折率やペーストの安定性や誘電率の点から、酸化鉛の含有量は5重量%以下にすることが好ましい。
【0033】
本発明のガラス組成としては、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムを合計で2〜15重量%含有するガラス微粒子が好ましく、特に酸化リチウムを2〜15重量%含有するガラス微粒子が好ましい。このようなガラスは、ガラス転移点ガラス軟化温度、熱膨張係数の制御が容易になる利点がある。
【0034】
また、酸化ビスマスを10〜45重量%含有することによって、熱軟化温度の制御が容易になる。しかし、酸化ビスマスの添加は屈折率や、比重という点では、20重量%以下にすることが好ましい。
【0035】
酸化ビスマスを10〜20重量%含有し、かつ、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムを合計で1〜5重量%含有するガラスは、アルカリ成分を抑制する必要がある場合は有用である。
【0036】
望ましい組成の一例としては、以下の通りである。
【0037】
LiO2 2〜15重量%
SiO2 15〜50重量%
23 15〜40重量%
Al23 5〜25重量%
BaO 2〜10重量%
これ以外に、酸化亜鉛や酸化マグネシウム等を含有してもよいが、それらの含有率が、8重量%以下にする事が好ましい。
【0038】
また、高融点ガラス微粒子としては、酸化珪素、酸化アルミニウムを15重量%以上含有するガラス微粒子が好ましく、これらの含有量合計が50重量%以上であることが、必要な熱特性を持たせるためには有効である。
【0039】
一例としては、以下の組成を含有するガラス微粒子を用いることが好ましい。
【0040】
SiO2 15〜50重量%
23 5〜20重量%
Al23 15〜50重量%
BaO 2〜10重量%
また、この感光性ペーストをガラス基板上に塗布し、フォトマスクもしくはレーザー描画を用いて、部分露光を行い、露光部と非露光部の現像性の差を利用して、現像を行い、パターニングした後、焼成を行うことによって、精度の高い隔壁を有するプラズマディスプレイを簡便に製造できることを見いだした。
【0041】
また、用いる有機成分としては、各種のセルロース誘導体をバインダーとして用いることが一般的であるが、感光性を有する化合物を含有することによって、フォトリソグラフィーによるパターン形成が可能な感光性ペーストを得ることができる。
【0042】
この場合、ガラス微粒子100重量部に対して、紫外線硬化樹脂の量を5〜30重量部、好ましくは5〜20重量%にすることによって、焼成時の収縮率を低減でき、厚膜の焼成後パターンを形成できる。
【0043】
さらに、感光性ペースト中の有機成分の平均屈折率N1とガラス微粒子の平均屈折率N2の間で次の式が成り立つことによって、露光時の光散乱を低減できる。
【0044】
0≦N2−N1≦0.1
但し、有機成分には、塗布工程を容易にするために溶媒を添加している場合が多く、塗布及び乾燥を行った後、露光する場合が多い。この場合は、乾燥時の有機成分とガラス成分の屈折率を整合させることが必要である。
【0045】
乾燥条件の1例として、80℃のオーブン中に30分放置した後の有機成分の屈折率を測定できる。
【0046】
80℃で30分乾燥した後の有機成分の屈折率N3とガラス微粒子の平均屈折率N2の間に次式の関係が成り立つ場合は、比較的良好なパターンを形成できる。
【0047】
−0.03≦N2−N3≦0.07
この乾燥後の有機成分の屈折率が1.5〜1.65であることが、ガラス微粒子の屈折率と整合しやすく、ペーストの透過率向上(散乱や反射の抑制)に結びつくため、高精度のパターン形成が容易になる。
【0048】
本発明に使用される有機成分とは、感光性の有機物を含むペースト中の有機成分(ペーストから無機成分を除いた部分)のことである。
【0049】
本発明に用いる感光性ペーストに関しては、感光性成分の含有率が有機成分中の10重量%以上、さらには、30重量%以上であることが光に対する感度の点で好ましい。
【0050】
有機成分は、感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポリマーのうち少なくとも1種類から選ばれる感光性成分を含有し、さらに必要に応じて、バインダー、光重合開始剤、紫外線吸収剤、増感剤、増感助剤、重合禁止剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、酸化防止剤、分散剤、有機あるいは無機の沈殿防止剤やレベリング剤などの添加剤成分を加えてもよい。
【0051】
また、本発明の感光性ペースト中に、カルボキシル基を含有する化合物を導入することによって、現像時の現像性制御を行いやすいという利点がある。特に、ガラス微粒子量が感光性樹脂成分の重量比で4倍以上になると、カルボキシル基の導入が現像条件の制御に有効である。
【0052】
感光性成分としては、光不溶化型のものと光可溶化型のものがあり、光不溶化型のものとして、
(A)分子内に不飽和基などを1つ以上有する官能性のモノマー、オリゴマー、ポリマーを含有するもの
(B)芳香族ジアゾ化合物、芳香族アジド化合物、有機ハロゲン化合物などの感光性化合物を含有するもの
(C)ジアゾ系アミンとホルムアルデヒドとの縮合物などいわゆるジアゾ樹脂といわれるもの等がある。
【0053】
また、光可溶型のものとしては、
(D)ジアゾ化合物の無機塩や有機酸とのコンプレックス、キノンジアゾ類を含有するもの
(E)キノンジアゾ類を適当なポリマーバインダーと結合させた、例えばフェノール、ノボラック樹脂のナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルフォン酸エステル等がある。
【0054】
本発明において用いる感光性成分は、上記のすべてのものを用いることができる。感光性ペーストとして、無機微粒子と混合して簡便に用いることができる感光性成分は、(A)のものが好ましい。
【0055】
感光性モノマーとしては、炭素−炭素不飽和結合を含有する化合物で、その具体的な例として、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、イソ−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、オクタフロロペンチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセロールジアクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アクリルアミド、アミノエチルアクリレート、フェニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物のジアクリレート、ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジアクリレート、チオフェノールアクリレート、ベンジルメルカプタンアクリレート、また、これらの芳香環の水素原子のうち、1〜5個を塩素または臭素原子に置換したモノマー、もしくは、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、塩素化スチレン、臭素化スチレン、α−メチルスチレン、塩素化α−メチルスチレン、臭素化α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、カルボシキメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルカルバゾール、および、上記化合物の分子内のアクリレートを一部もしくはすべてをメタクリレートに変えたもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。
【0056】
これら以外に、不飽和カルボン酸等の不飽和酸を加えることによって、感光後の現像性を向上することができる。不飽和カルボン酸の具体的な例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸無水物などがあげられる。
【0057】
バインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレン重合体、ブチルメタクリレート樹脂などがあげられる。
【0058】
また、前述の炭素−炭素二重結合を有する化合物のうち少なくとも1種類を重合して得られたオリゴマーやポリマーを用いることができる。
【0059】
重合する際に、これらのモノマーの含有率が10重量%以上、さらに好ましくは35重量%以上になるように、他の感光性のモノマーと共重合することができる。
【0060】
共重合するモノマーとしては、不飽和カルボン酸等の不飽和酸を共重合することによって、感光後の現像性を向上することができる。不飽和カルボン酸の具体的な例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸無水物などがあげられる。
【0061】
こうして得られた側鎖にカルボキシル基等の酸性基を有するポリマーもしくはオリゴマーの酸価(AV)は50〜180、さらには70〜140の範囲が好ましい。酸価が50未満であると、現像許容幅が狭くなる。また、酸価が180を越えると未露光部の現像液に対する溶解性が低下するようになるため現像液濃度を濃くすると露光部まで剥がれが発生し、高精細なパターンが得られにくい。
【0062】
以上示した、ポリマーもしくはオリゴマーに対して、光反応性基を側鎖または分子末端に付加させることによって、感光性を持つ感光性ポリマーや感光性オリゴマーとして用いることができる。
【0063】
好ましい光反応性基は、エチレン性不飽和基を有するものである。エチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などがあげられる。
【0064】
このような側鎖をオリゴマーやポリマーに付加させる方法は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドを付加反応させて作る方法がある。
【0065】
グリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエーテルなどがあげられる。
【0066】
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアネート、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート等がある。
【0067】
また、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドは、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して0.05〜1モル当量付加させることが好ましい。
【0068】
光重合開始剤としての具体的な例として、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルジメチルケタノール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホルフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾインおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組合せなどがあげられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。光重合開始剤は、感光性成分に対し、0.05〜10重量%の範囲で添加され、より好ましくは、0.1〜5重量%である。重合開始剤の量が少なすぎると、光感度が不良となり、光重合開始剤の量が多すぎれば、露光部の残存率が小さくなりすぎるおそれがある。
【0069】
紫外線吸収剤を添加することも有効である。紫外線吸収効果の高い化合物を添加することによって高アスペクト比、高精細、高解像度が得られる。紫外線吸収剤としては有機系染料からなるもの、中でも350〜450nmの波長範囲で高UV吸収係数を有する有機系染料が好ましく用いられる。具体的には、アゾ系染料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、キノリン系染料、アミノケトン系染料、アントラキノン系、ベンゾフェノン系、ジフェニルシアノアクリレート系、トリアジン系、p−アミノ安息香酸系染料などが使用できる。有機系染料は吸光剤として添加した場合にも、焼成後の絶縁膜中に残存しないで紫外線吸収剤による絶縁膜特性の低下を少なくできるので好ましい。これらの中でもアゾ系およびベンゾフェノン系染料が好ましい。有機染料の添加量は0.05〜5重量部が好ましい。0.05重量%以下では紫外線吸収剤の添加効果が減少し、5重量%を越えると焼成後の絶縁膜特性が低下するので好ましくない。より好ましくは0.05〜1重量%である。有機染料、有機顔料としては、赤色顔料が特に好ましい。有機顔料からなる紫外線吸収剤の添加方法の一例を上げると、有機顔料を予め有機溶媒に溶解した溶液を作製し、それをペースト作製時に混練する方法以外に、該有機溶媒中にガラス微粒子を混合後、乾燥する方法があげられる。この方法によってガラス微粒子の個々の粒子表面に有機の膜をコートしたいわゆるカプセル状の微粒子が作製できる。
【0070】
本発明において、無機微粒子に含まれるPb、Fe、Cd、Mn、Co、Mgなどの金属および酸化物がペースト中に含有する感光性成分と反応してペーストが短時間でゲル化し、塗布できなくなる場合がある。このような反応を防止するために安定化剤を添加してゲル化を防止することが好ましい。用いる安定化剤としては、トリアゾール化合物やリン系化合物が好ましく用いられる。トリアゾール化合物としては、ベンゾトリアゾール誘導体が好ましく用いられる。この中でも特にベンゾトリアゾールが有効に作用する。本発明において使用されるベンゾトリアゾールによる無機微粒子の表面処理の一例を上げると、無機微粒子に対して所定の量のベンゾトリアゾールを酢酸メチル、酢酸エチル、エチルアルコール、メチルアルコールなどの有機溶媒に溶解した後、これら微粒子が十分に浸すことができるように溶液中に1〜24時間浸積する。浸積後、好ましくは20〜30℃下で自然乾燥して溶媒を蒸発させてトリアゾール処理を行った微粒子を作製する。使用される安定化剤の割合(安定化剤/無機微粒子)は0.05〜5重量%が好ましい。
【0071】
リン系化合物としては、リン酸誘導体が好ましく、特に好ましいのは、リン酸メタクリレートである。
【0072】
増感剤は、感度を向上させるために添加される。増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミニベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾールなどがあげられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。なお、増感剤の中には光重合開始剤としても使用できるものがある。増感剤を本発明の感光性ペーストに添加する場合、その添加量は感光性成分に対して通常0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜10重量%である。増感剤の量が少なすぎれば光感度を向上させる効果が発揮されず、増感剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小さくなりすぎるおそれがある。
【0073】
重合禁止剤は、保存時の熱安定性を向上させるために添加される。重合禁止剤の具体的な例としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンのモノエステル化物、N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、p−t−ブチルカテコール、N−フェニルナフチルアミン、2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、クロラニール、ピロガロールなどが挙げられる。重合禁止剤を添加する場合、その添加量は、感光性ペースト中に、通常、0.001〜1重量%である。
【0074】
可塑剤の具体的な例としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセリンなどがあげられる。
【0075】
酸化防止剤は、保存時におけるアクリル系共重合体の酸化を防ぐために添加される。酸化防止剤の具体的な例として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−4−エチルフェノール、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス[3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、ジラウリルチオジプロピオナート、トリフェニルホスファイトなどが挙げられる。酸化防止剤を添加する場合、その添加量は通常、添加量は、ペースト中に、通常、0.001〜1重量%である。
【0076】
本発明の感光性ペーストには、溶液の粘度を調整したい場合、有機溶媒を加えてもよい。このとき使用される有機溶媒としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸などやこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
【0077】
有機成分の屈折率とは、露光により感光性成分を感光させる時点におけるペースト中の有機成分の屈折率のことである。つまり、ペーストを塗布し、乾燥工程後に露光を行う場合は、乾燥工程後のペースト中の有機成分の屈折率のことである。例えば、ペーストをガラス基板上に塗布した後、50〜100℃で1〜30分乾燥して屈折率を測定する方法などがある。
【0078】
本発明における屈折率の測定は、一般的に行われるエリプソメトリー法やVブロック法が好ましく、測定は露光する光の波長で行うことが効果を確認する上で正確である。特に、350〜650nmの範囲中の波長の光で測定することが好ましい。さらには、i線(365nm)もしくはg線(436nm)での屈折率測定が好ましい。
【0079】
また、有機成分が光照射によって重合した後の屈折率を測定するためには、ペースト中に対して光照射する場合と同様の光を有機成分のみに照射することによって測定できる。
【0080】
ガラス基板上に焼き付けを行うことができる酸化ビスマスや酸化鉛を10重量%以上含有するガラス微粒子は、屈折率が1.6以上になる場合があり、この場合は有機物の屈折率を高くする必要がある。
【0081】
この場合、有機成分中に高屈折率成分を導入する必要があり、有機成分中に硫黄原子、臭素原子、ヨウ素原子、ナフタレン環、ビフェニル環、アントラセン環、カルバゾール環を有する化合物を10重量%以上用いることが高屈折率化に有効である。また、ベンゼン環を20重量%以上含有することによって、高屈折率化ができる。
【0082】
特に、硫黄原子もしくはナフタレン環を10重量%以上含有することによって、より簡便に有機成分を高屈折率化することができる。ただし、含有量が60重量%以上になると光感度が低下するという問題が発生するので、硫黄原子とナフタレン環の合計含有量が10〜60重量%の範囲であることが好ましい。
【0083】
有機成分中に硫黄原子、臭素原子、ナフタレン環を導入する方法としては、感光性モノマーやバインダー中に、硫黄原子、ナフタレン環を持つ化合物を用いることが有効である。分子内に硫黄原子を原子を含有するモノマーとしては、次の一般式(a)、(b)または(c)で示される化合物が上げられる。構造式中のRは水素原子もしくはメチル基を示す。
【0084】
【化1】
Figure 0003873338
また、増感剤は、露光波長に吸収を有しているものが用いられる、この場合、吸収波長近傍では屈折率が極端に高くなるため、増感剤を多量に添加することによって、有機成分の屈折率を向上することができる。この場合の増感剤の添加量として3〜10重量%添加することができる。
【0085】
感光性ペーストは、通常、無機微粒子、紫外線吸光剤、感光性ポリマー、感光性モノマー、光重合開始剤、ガラスフリットおよび溶媒等の各種成分を所定の組成となるように調合した後、3本ローラや混練機で均質に混合分散し作製する。
【0086】
ペーストの粘度は無機微粒子、増粘剤、有機溶媒、可塑剤および沈殿防止剤などの添加割合によって適宜調整されるが、その範囲は500〜20万cps(センチ・ポイズ)である。例えばガラス基板への塗布をスクリーン印刷法で行う場合は、10000〜200000cpsが好ましい。各種のコーターを用いて塗布を行うためには、200〜20000cpsが好ましい。
【0087】
次に、本発明の感光性ペーストを用いてプラズマディスプレイの隔壁を加工する一例について説明するが、本発明はこれに限定されない。
ガラス基板上に、感光性ペーストを全面塗布、もしくは部分的に塗布する。塗布方法としては、スクリーン印刷、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、ブレードコーター等の方法を用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペーストの粘度を選ぶことによって調整できる。
【0088】
また、本発明の感光性ペーストをポリエステルフィルムなどの上に塗布することによって感光性グリーンシートを得ることができ、この感光性グリーンシートをガラス基板上にラミネートすることによって、ガラス基板上への塗布を行うことができる。この場合、最初はフィルム上に連続的に塗布するため、ペースト厚み精度の向上が容易になる利点がある。
【0089】
ここでペーストを基板上に塗布する場合、基板と塗布膜との密着性を高めるために基板の表面処理を行うことができる。表面処理液としてはシランカップリング剤、例えばビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリス−(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどあるいは有機金属例えば有機チタン、有機アルミニウム、有機ジルコニウムなどである。シランカップリング剤あるいは有機金属を有機溶媒、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコールなどで0.1〜5%の濃度に希釈したものを用いる。次にこの表面処理液をスピナーなどで基板上に均一に塗布した後に80〜140℃で10〜60分間乾燥することによって表面処理ができる
塗布した後、露光装置を用いて露光を行う。露光は通常のフォトリソグラフィーで行われるように、フォトマスクを用いてマスク露光する方法が一般的である。用いるマスクは、感光性有機成分の種類によって、ネガ型もしくはポジ型のどちらかを選定する。露光装置としては、ステッパー露光機、プロキシミティ露光機等を用いることができる。また、フォトマスクを用いずに、赤色や青色のレーザー光などで直接描画する方法を用いても良い。
【0090】
この際使用される活性光源は、たとえば、可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザー光などが挙げられるが、これらの中で紫外線が好ましく、その光源としてはたとえば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、ケミカルランプ、殺菌灯などが使用できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は塗布厚みによって異なるが、1〜100mW/cm2 の出力の超高圧水銀灯を用いて0.1〜30分間露光を行なう。
【0091】
塗布した感光性ペースト表面に酸素遮蔽膜を設けることによって、パターン形状を向上することができる。酸素遮蔽膜の一例としては、PVAやセルロースなどの膜、あるいは、ポリエステルなどのフィルムが上げられる。
【0092】
PVA膜の形成方法は濃度が0.5〜5重量%の水溶液をスピナーなどの方法で基板上に均一に塗布した後に70〜90℃で10〜60分間乾燥することによって水分を蒸発させて行う。また水溶液中にアルコールを少量添加すると絶縁膜との塗れ性が良くなり蒸発が容易になるので好ましい。さらに好ましいPVAの溶液濃度は、1〜3重量%である。この範囲にあると感度が一層向上する。PVA塗布によって感度が向上するのは次の理由が推定される。すなわち感光性成分が光反応する際に、空気中の酸素があると光硬化の感度を妨害すると考えられるが、PVAの膜があると余分な酸素を遮断できるので露光時に感度が向上すると考えられる。 ポリエステルやポリプロピレン、ポリエチレン等の透明なフィルムを用いる場合は、塗布後の感光性ペーストの上に、これらのフィルムを張り付けて用いる方法もある。
【0093】
露光後、感光部分と非感光部分の現像液に対する溶解度差を利用して、現像を行なうが、この場合、浸漬法やスプレー法、ブラシ法で行なう。
【0094】
用いる現像液は、感光性ペースト中の有機成分が溶解可能である有機溶媒を使用できる。また該有機溶媒にその溶解力が失われない範囲で水を添加してもよい。感光性ペースト中にカルボキシル基等の酸性基を持つ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液として水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム水溶液などのような金属アルカリ水溶液を使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。
【0095】
有機アルカリとしては、アミン化合物を用いることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は通常0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。アルカリ濃度が低すぎると可溶部が除去されず、アルカリ濃度が高すぎると、パターン部を剥離させ、また非可溶部を腐食させるおそれがあり好ましくない。また、現像時の現像温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
【0096】
次に焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や、温度はペーストや基板の種類によって異なるが、空気中、窒素、水素等の雰囲気中で焼成する。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やローラーハース型などのベルト式の連続型焼成炉を用いることができる。焼成温度は、500〜610℃の温度で5〜60分間保持して焼成を行う。特に好ましい温度は、530℃〜580℃である。
【0097】
また、以上の塗布や露光、現像、焼成の各工程中に、乾燥、予備反応の目的で、50〜200℃加熱工程を導入しても良い。
【0098】
プラズマディスプレイを製造する場合には、電極層を形成したガラス基板上に、本発明の感光性ペーストを用いて、上記の工程によって隔壁を形成し、さらに、蛍光体をスクリーン印刷法や感光性ペースト法によって形成し、背面基板を得ることができる。得られた背面基板と前面基板を合わせ、封止、希ガス導入した後、駆動回路を接続することによって、プラズマディスプレイを作製できる。
【0099】
【実施例】
以下に、本発明を実施例を用いて、具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定はされない。なお、実施例、比較例中の濃度(%)は特にことわらない限り重量%である。
【0100】
実施例1
表1に示すガラス微粒子Aを70重量%およびEを30重量%混合して、有機成分を添加して感光性ペーストを作成した。作成手順は、まず、有機成分の各成分を80℃に加熱しながら溶解し、その後、ガラス微粒子を添加し、混練機で混練することによってペーストを作成した。粘度は溶媒量によって調整した。溶媒(γ−ブチルラクトン)量はペースト中に10〜40%になるように調整した。
【0101】
各組成の添加比率を以下に示す
ガラス微粒子 : 80.0重量部
感光性モノマー:TMPTA 9.0重量部
感光性ポリマー:ポリマー1 13.3重量部
光重合開始剤 :MTPMP 2.0重量部
紫外線吸光剤 :スダン 0.1重量部
増感剤 :DET 2.0重量部
増感助剤 :EPA 1.0重量部
有機溶媒 :γーBL 21.7重量部
次に、30cm角のソーダガラス基板に、ナイフコーターによって、100、120、140、160、180μmの塗布厚みになるように塗布を行った後、80℃で30分乾燥した。
【0102】
次に、フォトマスクを介して露光を行った。マスクは、ピッチ150μm、線幅20μm、プラズマディスプレイにおけるストライプ状の隔壁パターン形成が可能になるように設計したクロムマスクである。露光は、30mW/cm2 の出力の超高圧水銀灯で紫外線露光を行った。その後、モノエタノールアミンの0.5重量%水溶液を用いて、35℃でシャワー現像を行った。
【0103】
さらに、得られたガラス基板を85℃で1時間乾燥した後、バッチ式電気炉を用いて、最高温度560℃、最高温度保持時間30分で焼成を行った。
【0104】
評価結果を表2に示す。評価は、パターン形状を電子微鏡観察によって観察した。良好な形状が得られている場合は○、欠落などにより良好な形状が得られていない部分がある場合を△、残膜による現像不良や剥離によるパターン欠落が全面に見られる場合を×として評価を行った。焼成収縮率は、焼成前後の隔壁高さの比率から求めた。
【0105】
また、有機成分の屈折率は、ペースト中の有機成分だけを調整して、塗布および乾燥工程後に、エリプソメトリー法によって、25℃における436nmの波長の光に関して測定を行った。
【0106】
略称に関して、次に示す
(ポリマー構造中の数字は、それぞれのモノマーの構成モル比を示す)
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
ポリマー1:
【化2】
Figure 0003873338
MTPMP:2−メチル−1−[4ー(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパンー1
スダン :アゾ系染料、C24204
DET :2,4ージエチルチオキサントン
EPA :p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル
DBP :ジブチルフタレート
γーBL :γーブチロラクトン
実施例2
ガラス微粒子を表1に示すBを80重量%、Eを20重量%用いた以外は、実施例1と同様に隔壁形成を行った。評価結果を表2に示す。
【0107】
比較例1
ガラス微粒子を表1に示すCを60重量%、Eを40重量%用いた以外は、実施例1と同様に隔壁形成を行った。評価結果を表2に示す。
【0108】
比較例2
ガラス微粒子を表1に示すDを60重量%、Eを40重量%用いた以外は、実施例1と同様に隔壁形成を行った。評価結果を表2に示す。
【0109】
比較例
ガラス微粒子を表1に示すDを100重量%用いた以外は、実施例1と同様に隔壁形成を行った。評価結果を表2に示す。
【0110】
【表1】
Figure 0003873338
【表2】
Figure 0003873338
【0111】
【発明の効果】
本発明の感光性ペーストによって、高アスペクト比かつ高精度のパターン加工が可能になる。これによって、容易にプラズマディスプレイの隔壁を高精細に形成することができ、精細性の向上、工程の簡略化が可能になる。
【0112】
特に、簡便にハイビジョン等の高精細プラズマディスプレイパネルの隔壁を形成することができる。

Claims (14)

  1. ガラス転移点(Tg)が350〜500℃、軟化点(Ts)が400〜600℃の低融点ガラス微粒子を40〜97重量%、ガラス転移点(Tg)が500〜1200℃、軟化点(Ts)が550〜1200℃の高融点ガラス微粒子を3〜60重量%含有する無機微粒子と感光性有機成分を必須成分とし、前記低融点ガラス微粒子の平均屈折率をn1、前記高融点ガラス微粒子の平均屈折率をn2として、次の式を満たすことを特徴とする、プラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
    −0.05≦n1−n2≦0.05
  2. ガラス微粒子の平均屈折率が1.5〜1.68であることを特徴とする請求項1のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
  3. 低融点ガラスの平均屈折率と高融点ガラスの平均屈折率が共に、1.5〜1.68であることを特徴とする請求項1または2記載のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
  4. ガラス微粒子の平均屈折率をN1とした場合、屈折率がN1±0.03の範囲内であるガラス微粒子が90体積%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
  5. ガラス微粒子の平均比重が2〜3.5であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
  6. 低融点ガラス微粒子、高融点ガラス微粒子の少なくとも一方の球形率が85個数%のガラス微粒子を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
  7. 低融点ガラス微粒子として、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムを合計で2〜15重量%含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
  8. 低融点ガラス微粒子として、酸化リチウムを2〜15重量%含有するガラス微粒子を用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
  9. 低融点ガラス微粒子として、酸化ビスマスを10〜45重量%含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
  10. 低融点ガラス微粒子として、酸化ビスマスを10〜20重量%含有し、かつ、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウムを合計で1〜8重量%含有するガラス微粒子を用いることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
  11. ペースト中の有機成分の屈折率が1.45〜1.65であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
  12. 感光性ペースト中のガラス微粒子の平均屈折率N3と有機成分の平均屈折率N4の間で次の式が成り立つことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
    −0.01≦N3−N4≦0.07
  13. 有機染料もしくは有機顔料を0.05〜5重量%含有することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペースト。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載のプラズマディスプレイの隔壁のパターン形成用感光性ペーストをガラス基板上に塗布し、フォトマスク露光もしくはレーザー描画露光を用いて、部分露光を行い、現像を行い、パターニングした後、焼成を行う工程を用いて、隔壁を形成することを特徴とするプラズマディスプレイの製造方法。
JP27604196A 1996-10-18 1996-10-18 感光性ペーストおよびそれを用いたプラズマディスプレイの製造方法 Expired - Lifetime JP3873338B2 (ja)

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