JPH10273338A - 感光性導電ペーストおよび電極の製造方法 - Google Patents
感光性導電ペーストおよび電極の製造方法Info
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- JPH10273338A JPH10273338A JP7819797A JP7819797A JPH10273338A JP H10273338 A JPH10273338 A JP H10273338A JP 7819797 A JP7819797 A JP 7819797A JP 7819797 A JP7819797 A JP 7819797A JP H10273338 A JPH10273338 A JP H10273338A
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Abstract
スおよびガラス基板に対して薄膜で、接着強度が高く、
低抵抗の電極パターンを与えるのに好適な感光性導電ペ
ーストを提供する。 【解決手段】導電性粉末、ガラスフリット、および感光
性有機成分を含有する感光性導電ペーストであって、該
ガラスフリットのガラス転移点が400〜500℃およ
びガラス軟化点が450〜550℃、粒径が平均粒子径
0.5〜1.4μm、90%粒子径1〜3μmおよびト
ップサイズ4.5μm以下であり、かつ50〜400℃
の熱膨張係数α50〜400が75〜90×10-7/°Kで
あることを特徴とする感光性導電ペースト。
Description
および電極の製造法に関するものである。
て、小形化や高密度化、高精細化、高信頼性の要求が高
まっており、それに伴って、パターン加工技術も技術向
上が望まれている。特に、導体回路パターンの微細化は
小形化、高密度化には不可欠な要求として各種の方法が
提案されている。
は、液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり且つ大
型化が容易であることから、OA機器および情報表示装
置などの分野に浸透している。また、高品位テレビジョ
ンの分野などでの進展が非常に期待されている。
微細で多数の表示セルを有するカラーPDPが注目され
ている。PDPは、前面ガラス基板と背面ガラス基板と
の間に備えられた放電空間内で対抗するアノードおよび
カソード電極間にプラズマ放電を生じさせ、上記放電空
間内に封入されているガスから発光させることにより表
示を行うものである。この場合、ガラス基板上のアノー
ドおよびカソード電極は、複数本の線状電極を平行に配
置されており、互いの電極が僅小な間隙を介して対抗し
且つ互いの線状電極が交差する方向を向くように重ね合
わせて構成される。PDPの中で、蛍光体によるカラー
表示に適した3電極構造の面放電型PDPは、互いに平
行に隣接した一対の表示電極からなる複数の電極対と、
各電極対と直交する複数のアドレス電極とを有する。
刷法でアドレス電極に対応するマスクパターンを有した
印刷マスクを用いて、ガラス基板上に銀ペーストなどを
印刷した後焼成して形成される。しかしながら、スクリ
ーン印刷法ではマスクパターン精度、スクイーズ硬さ、
印刷速度、分散性などの最適化を図っても電極パターン
の幅を100μm以下に細くすることができず、電極断
面形状がかまぼこ形状になり、ファインパターン化には
限界があった。また、スクリーン印刷による方法では、
印刷マスクの精度は、マスク製版の精度に依存するので
印刷マスクが大きくなるとマスクパターンの寸法誤差が
大きくなってしまう。このため25インチ以上の大面積
のPDPの場合に、高精細のPDP作製がますます技術
的に困難となっている。
が、反射型では背面ガラスの発光層側にアドレス電極お
よび絶縁層の隔壁(リブ)が設けられ、その後に蛍光体
が形成されている。アドレス電極を銀ペーストで印刷
し、乾燥させた後、隔壁用の印刷マスクによって絶縁ガ
ラスペーストを所定の高さ、幅によって異なるが、焼成
前の高さ200μmの隔壁では、10〜15回重ねて印
刷する。その後、銀ペーストおよび絶縁ペーストをそれ
ぞれ焼成してアドレス電極および隔壁を形成する。しか
しながら、大型のPDPになればなるほどガラス基板の
一端を基準として、隔壁用の位置合わせを行うと、ガラ
ス基板の他端では、すでに銀ペーストのパターンピッチ
(印刷マスクの寸法精度に依存する)と隔壁用の印刷マ
スクのパターンピッチのずれが累積されることから、ア
ドレス電極と隔壁との間に大きな位置ずれが生じてしま
う。このため高精細な電極パターンが得られず、大型化
も非常に制限されるようになり、問題点の解決が必要と
なっている。
法として、特開平1−206538号公報、特開平1−
296534号公報および特開昭63−205255号
公報に記載されているように絶縁ペーストを焼成後、導
電ペーストを印刷し、焼成して電極形状の改良を図った
もの、アノードの電極形成にフォトリソグラフィ技術を
用いたものおよびフォトレジストを用いてフォトリソグ
ラフィ技術による導電ペーストを用いたものが提案され
ているが、微細パターン形成に加えて低抵抗と大型化を
同時に満足する技術としては、十分ではなかった。ま
た、特開昭63−292504号公報、特開平2−26
8870号公報、特開平3−171690号公報および
特開平3−180092号公報では、導体ペーストの組
成を検討したもの、導電ペースト中の有機成分として感
光性樹脂を添加したいわゆる感光性導電ペーストを用い
て、フォトリソグラフィ技術により微細パターン化を図
った、および金属粉末粒子径の最適化を図ったものが提
案されているが、微細パターン形成と低抵抗および大型
化を同時に満足するには、充分ではなかった。平3−1
63727号公報では、プラズマデスプレイパネル用の
電極として、感光性導電ペーストを用いて、紫外線硬化
樹脂含有量と電極形状を検討したものが提案されている
が、微細パターン形成および基板との接着強度を高くす
るには充分でなかった。さらに、特開平5−27157
6号公報では、感光性導電ペースト中のガラスフリット
の金属成分・組成、ガラス転移点・軟化点、含有量を検
討したものが提案されているが、電極厚みを薄くし、か
つ基板との接着強度を高める技術としては、充分ではな
かった。
パターンの形成が可能で、かつセラミックスおよびガラ
ス基板に対して薄膜で、接着強度が高く、低抵抗の電極
パターンを与えるのに好適な感光性導電ペーストを提供
することにある。また、さらに本発明の目的は、高精細
で、かつ大型のプラズマディスプレイパネルの電極に好
適に使用することのできる感光性導電ペーストおよび電
極の製造方法を提供することにある。
導電性粉末、ガラスフリット、および感光性有機成分を
含有する感光性導電ペーストであって、該ガラスフリッ
トのガラス転移点が400〜500℃およびガラス軟化
点が450〜550℃、粒径が平均粒子径0.5〜1.
4μm、90%粒子径1〜3μmおよびトップサイズ
4.5μm以下であり、かつ50〜400℃の熱膨張係
数α50〜400が75〜90×10-7/°Kであることを
特徴とする感光性導電ペーストおよびその感光性導電ペ
ーストを基板上に塗布し、フォトリソグラフィ法で形成
した後、焼成することを特徴とする電極の製造方法によ
り達成される。
トに感光性を付与し、これにフォトリソグラフィ技術を
用いて電極パターンが薄膜、微細に、高接着強度しかも
低抵抗な電極が効率よく形成できるものである。
g、Au、Pd、NiおよびPtの群から選ばれる少な
くとも1種を含むものが好ましく、ガラス基板上に60
0℃以下の温度で焼き付けできる低抵抗の導体粉末が使
用される。これらは、単独または混合粉末として用いる
事ができる。例えばAg(80−98)−Pd(20−
2)、Ag(90−98)−Pd(10−2)−Pt
(2−10)、Ag(85−98)−Pt(15−2)
(以上( )内は重量%を表わす)などの3元系或いは
2元系の混合貴金属粉末が用いられる。
〜4.5μm、より好ましくは、平均粒子径が1.6〜
3.5μm、が用いられる。粒子径が1.3μm未満と
小さくなると紫外線の露光時に光が印刷後の膜中をスム
ーズに透過せず、電極導体の線幅60μm以下の微細パ
ターンの形成が困難となる。また粒子径が4.5μmを
越えて大きくなると印刷後の電極パターンの表面が粗く
なり、10μm以下の薄膜導体のパターン精度や厚み・
寸法精度が低下するようになる。
m2 /gのサイズを有していることが好ましい。より
好ましくは、比表面積0.35〜2.0m2 /gであ
る。比表面積が0.3m2 /g未満では、電極パター
ンの精度が低下する。また2.5m2 /gを越えると粉
末の表面積が大きくなり過ぎて紫外線が散乱されて、下
部まで露光硬化が十分行われないために現像時に剥がれ
が生じてパターン精度が低下する。
/cm3であるのが好ましい。より好ましくは、3.5〜
5g/cm3の範囲である。タップ密度がこの範囲にある
と紫外線透過性が良く、電極パターン精度が向上する。
さらに、ペーストの印刷後の塗布膜でレベリング性の良
い緻密な膜が得られる。
面体状、球状のものが使用できるが、単分散粒子で、凝
集がなく、球状であることが好ましい。この場合、球状
とは球形率が90個数%以上が好ましい。球形率の測定
は、粉末を光学顕微鏡で300倍の倍率にて撮影し、こ
のうち計数可能な粒子を計数し、球形のものの比率を表
わした。球状であると露光時に紫外線の散乱が非常に少
なくなり、高精度のパターンが得られ、照射エネルギー
が少なくて済む。
感光性導電ペースト中の感光性を有する化合物を含む有
機成分のことである。
感光性化合物の含有率が感光性有機成分の10重量%以
上であることが光に対する感度の点で好ましい。さらに
は30重量%以上であることが好ましい。
と光可溶化型のものがあり、光不溶化型のものとして、 (1)分子内に不飽和基などを1つ以上有する官能性の
モノマー、オリゴマー、ポリマー含有するもの。
化合物、有機ハロゲン化合物などの感光性化合物含有す
るもの。
との縮合物などいわゆるジアゾ樹脂といわれるもの。
ス、キノンジアゾ類を含有するもの。
インダーと結合させた、例えばフェノール、ノボラック
樹脂のナフトキノン1、2−ジアジド−5−スルフォン
酸エステル等がある。
ことができるが、取扱いの容易性や品質設計の容易性に
おいては、上記(1)が好ましい。
具体的な例として、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアク
リレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルア
クリレート、sec−ブチルアクリレート、イソ−ブチ
ルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−
ペンチルアクリレート、アリルアクリレート、ベンジル
アクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシ
トリエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシル
アクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシ
クロペンテニルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアク
リレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、イソボニルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソデキシ
ルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリル
アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メト
キシエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチ
レングリコールアクリレート、オクタフロロペンチルア
クリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリ
ルアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、アリ
ル化シクロヘキシルジアクリレート、1,4−ブタンジ
オールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジ
エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリ
コールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアク
リレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレー
ト、グリセロールジアクリレート、メトキシ化シクロヘ
キシルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアク
リレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポリ
プロピレングリコールジアクリレート、トリグリセロー
ルジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、アクリルアミド、アミノエチルアクリレートお
よび上記化合物の分子内のアクリレートを一部もしくは
すべてをメタクリレートに変えたもの、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピ
ロリドンなどが挙げられる。
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレー
ト、2−ナフチル(メタ)アクリレート、ビスフェノー
ルAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA−エチ
レンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビス
フェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジ(メ
タ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレー
ト、2−ナフチル(メタ)アクリレート、チオフェノー
ル(メタ)アクリレート、ベンジルメルカプタン(メ
タ)アクリレートな度のアクリレート類、スチレン、p
−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、
ヒドロキシメチルスチレンなどのスチレン類、またこれ
らの芳香環中の水素原子の一部もしくはすべてを塩素、
臭素原子、ヨウ素あるいはフッ素に置換したしたもの、
および上記化合物の分子内のアクリレートの一部もしく
はすべてをメタクリレートに変えたものを用いることが
できる。γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
用することができる。これら以外に、不飽和カルボン酸
等の不飽和酸を加えることによって、感光後の現像性を
向上することができる。不飽和カルボン酸の具体的な例
としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、
クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、また
はこれらの酸無水物などがあげられる。
やポリマーの例としては、前述のモノマーの内少なくと
も1種類を重合して得られたオリゴマーやポリマーの側
鎖または分子末端に官能基を付加させたものなどを用い
ることができる。少なくともアクリル酸アルキルあるい
はメタクリル酸アルキルを含むこと、より好ましくは、
少なくともメタクリル酸メチルを含むことによって、熱
分解性の良好な重合体を得ることができる。
有するものである。エチレン性不飽和基としては、ビニ
ル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などがあげ
られる。
に付加させる方法は、ポリマー中のメルカプト基、アミ
ノ基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基
やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物や
アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたは
アリルクロライドを付加反応させて作る方法がある。
合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル
酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロト
ン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエ
ーテルなどがあげられる。
和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアネー
ト、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート等があ
る。
有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライ
ド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライド
は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカ
ルボキシル基に対して0.05〜1モル当量付加させる
ことが好ましい。
重合することによって、感光後の現像性を向上すること
ができる。不飽和カルボン酸の具体的な例としては、ア
クリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、
マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸
無水物などがあげられる。
の酸性基を有するポリマーもしくはオリゴマーの酸価
(AV)は50〜180、さらには70〜140の範囲
が好ましい。酸価が50未満であると、現像許容幅が狭
くなる。また、酸価が180を越えると未露光部の現像
液に対する溶解性が低下するようになるため現像液濃度
を濃くすると露光部まで剥がれが発生し、高精細なパタ
ーンが得られにくい。
コール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル
重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステ
ル−メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレ
ン重合体、ブチルメタクリレート樹脂などに非感光性の
ポリマーを加えてもよい。
対して0.05〜10倍量用いることが好ましい。より
好ましくは0.1〜3倍量である。10倍量を越えると
ペーストの粘度が小さくなり、ペースト中での分散性が
低下する恐れがある。0.05倍量未満では、未露光部
の現像液への溶解性が不良となりやすい。
に、ガラスフリットを含有することが必須である。ガラ
スフリットは導電性粉末をガラス基板上に焼き付けるた
めにまた導電性粉末を焼結するための焼結助剤や導体抵
抗を下げる効果があるためである。ガラスフリットのガ
ラス転移温度(Tg)およびガラス軟化点(Ts)は、
それぞれ400〜500℃、450〜550℃であるこ
とが必要である。好ましくはTgおよびTsがそれぞれ
440〜500℃、460〜530℃である。Tg、T
sがそれぞれ400℃、450℃未満では、ポリマーや
モノマーなどの感光性有機化合物が蒸発する前にガラス
の焼結が始まり、有機化合物の脱バインダーがうまくい
かず、焼成後に残留炭素となり、電極剥がれの原因とな
り、緻密かつ低抵抗の導体膜が得られないので好ましく
ない。Tg、Tsがそれぞれ500℃、550℃を越え
るとガラスフリットでは、600℃以下の温度で焼き付
けたときに導体膜とガラス基板とで充分な接着強度や緻
密な膜が得られない。
径が0.5〜1.4μm、90%粒子径が1〜3μmお
よび最大サイズが4.5μm以下であることが必要であ
る。平均粒子径、90%粒子径がそれぞれ0.5μm、
1μm未満では、ガラスフリットの粒子サイズが小さく
なり過ぎて紫外線が未露光部まで散乱され、導体膜のエ
ッジ部・端部の光硬化が起こり、完全に現像できなくな
る。このため、導体膜のパターンの切れ・解像度が低下
する。平均粒子径、90%粒子径およびトップサイズが
それぞれ1.4μm、3μm、4.5μmをそれぞれ越
えると、粗大なガラスフリットと導電性粉末との熱膨張
係数が異なることにより、特に10μm以下の薄膜で
は、導体膜の接着強度が低下するため膜はがれが起こ
る。また、粗大ガラスフリットが導体膜中に残留し、接
着強度が低下する。
張係数α50〜400は、75〜90×10-7/°Kである
ことが必要である。αがこの範囲でないと、ガラス基板
上に焼き付けた導体膜が基板とガラスフリットとのαの
違いによる膜剥がれが冷却時に起こる。
としては、Bi2 O3 は20〜80重量%の範囲で配合
することが好ましい。20重量%未満の場合は、導電ペ
ーストをガラス基板上に焼き付けする時に、ガラス転移
点や軟化点を制御するのに十分でなく、基板に対する導
体膜の接着強度を高めるのに効果が少ない。また80重
量%を越えるとガラスフリットの軟化点が低くなり過ぎ
てペースト中のバインダーが蒸発する前にガラスフリッ
トが溶融する。このためペーストの脱バインダ性が悪く
なり、導体膜の焼結性が低下し、また基板との接着強度
が低下する。
記で Bi2 O3 30〜70重量部 SiO2 5〜30重量部 B2O3 6〜20重量部 ZnO 2〜20重量部 の組成範囲からなるものを80重量%以上含有すること
が好ましい。この範囲であると550〜600℃で導体
膜をガラス基板上に強固に焼き付けできるガラスフリッ
トが得られる。
ると感光性有機成分のゲル化反応を起こしやすいPbO
などを用いずに好ましいガラスフリットを得ることがで
き、ゲル化反応によるペースト粘度上昇やパターン形成
ができない問題を回避でき、安定な導電ペーストを得る
ことができる。
ることが好ましく、5重量%未満の場合は基板上に焼き
付けた時の接着強度の低下やガラスフリットの安定性が
低下する。また30重量%より多くなると耐熱温度が増
加し、600℃以下でガラス基板上に焼き付けが難しく
なる。
ることが好ましい。B2 O3 は導電ペーストの電気絶縁
性、接着強度、熱膨張係数などの電気、機械および熱的
特性を損なうことのないように焼付け温度を550〜6
00℃の範囲に制御するために配合される。6重量%未
満では密着強度が低下し、また20重量%を越えるとガ
ラスフリットの安定性が低下する。
ことが好ましい。2重量%未満では導電ペーストをガラ
ス基板上に焼付けする時に、焼付け温度を制御する効果
が少ない。20重量%を越えるとガラスの耐熱温度が低
くなり過ぎてガラス基板上への焼き付けが難しくなる。
特性を劣化させるNa2 O、Li2O、K2 Oなどのア
ルカリ金属酸化物を含まないことが好ましい。また、ガ
ラスフリット中のアルカリ成分と銀粉末が反応し、ガラ
ス基板が黄色化する問題がある。含有した場合にも5重
量%以下が好ましい。より好ましくは、1重量%以下で
ある。
aO、TiO2 、ZrO2 などを含有することによって
熱膨張係数、ガラス転移点、ガラス軟化点を制御できる
が、その量は10重量%未満であることが好ましい。
有量としては、1〜4重量%あることが好ましい。より
好ましくは1〜3.5重量%である。PDPの前面板お
よび背面板の電極の低抵抗化・薄膜化を図るにはガラス
フリットの量が低いほうが好ましい。ガラスフリットは
電気絶縁性であるので含有量が4重量%を越えると電極
の抵抗が増大したりするので好ましくない。また、ガラ
スフリットが多くなると10μm以下の薄膜の導体で
は、導電性粉末とガラスフリットの熱膨張係数の違いに
よる膜剥がれがおこる。また、1重量%未満では、電極
膜とガラス基板との強固な接着強度が得られにくい。
には、必要に応じて光重合開始剤、増感剤、増感助剤、
重合禁止剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、酸化防止剤、
分散剤、有機或いは無機の沈殿防止剤などの添加剤成分
を加えられる。
体的な例として、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息
香酸メチル、4、4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフ
ェノン、4、4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、α−アミノ・アセトフェノン、4、4−ジクロロベ
ンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニル
ケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2、2−ジ
エトキシアセトフェノン、2、2−ジメトキシ−2−フ
ェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ
−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロ
ロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキ
サントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピ
ルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジ
ル、ベンジルジメチルケタノール、ベンジル−メトキシ
エチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエー
テル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2
−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノ
ン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズア
ントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4
−アジドベンザルアセトフェノン、2、6−ビス(p−
アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2、6−ビス
(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサ
ノン、2−フェニル−1、2−ブタジオン−2−(o−
メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパ
ンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、
1、3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エ
トキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エト
キシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキ
シム、ミヒラ−ケトン、2−メチル−[4−(メチルチ
オ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、
ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニル
クロライド、N−フェニルチオアクリドン、4、4−ア
ゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、
ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホルフィ
ン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェ
ニルスルホン、過酸化ベンゾイン及びエオシン、メチレ
ンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリ
エタノールアミンなどの還元剤の組合せなどが挙げられ
る。本発明ではこれらを1種または2種以上使用するこ
とができる。
に対して、通常0.1〜30重量%、より好ましくは、
2〜20重量%用いる。光重合開始剤の量が少なすぎる
と、光感度が不良となり、光重合開始剤の量が多すぎれ
ば、露光部の残存率が小さくなりすぎるおそれがある。
に有機染料からなる紫外線吸光剤を添加すると好まし
い。紫外線吸収効果の高い吸光剤を添加することによっ
て焼き付け後の電極厚み5〜15μmにおいて線幅10
〜40μm、電極間の線間隔10〜40μmの高解像度
のパターンが形成できる。さらに、電極断面が矩形形状
になり、パターン端部の切れが優れ、滲みおよびエッジ
カールのない電極パターンが得られる。
外線が1μm以下の導体粉末や不均一な形状の凝集した
導体粉末によって散乱されて余分な部分まで光硬化し、
露光マスク通りのパターンができなくなる。このためマ
スク以外の部分が現像できなくなることが起こる。この
原因について本発明者らが鋭意検討を行った結果、散乱
された紫外光が吸収されてあるいは弱められて露光マス
クによる遮光部分にまでまわり込むことが原因であるこ
とが判明した。したがって紫外線吸光剤を添加すること
によって直進光の割合が増加し、散乱光のまわり込みが
ほぼ回避され、マスク部分の感光性樹脂の硬化を防ぎ、
露光マスクに相当したパターンが形成される。
g線(波長;436nm)領域に高い全光線透過率を有
するペースト組成設計になっている。紫外線吸光剤をg
線より長波長側および低波長側の光をカットすることに
よってg線領域だけの光を通すフィルターとしての機能
を持たすことができるので好ましい。
のが用いられ、中でも350〜450nmの波長範囲で
高UV吸収係数を有する有機染料が好ましく用いられ
る。有機染料としてアゾ系染料、アミノケトン系染料、
キサンテン系染料、キノリン系染料、アミノケトン系染
料、アントラキノン系、ベンゾフェノン系、ジフェニル
シアノアクリレート系、トリアジン系、p−アミノ安息
香酸系染料などが使用できる。有機染料は吸光剤として
添加した場合にも、焼成後の電極導体膜中に残存しない
で吸光剤による導体膜特性の低下を少なくできるので好
ましい。これらの中でもアゾ系およびベンゾフェノン系
染料は、g線より長波長側の光をカットできるフィルタ
ーとしての機能を有しているので好ましい。
スダンブルー(Sudan Blue、C22H18N2 O
2 =342.4)、スダンR(C17H14N2 O2 =27
8.31)、スダンII(C18H14N2 O=276.3
4)、スダンIII (C22H16N4 0=352.4)、ス
ダンIV(C24H20N4 0=380.45)、オイルオレ
ンジSS(Oil Orange SS、CH3 C6 H
4 N:NC10H6 OH=262.31)オイルバイオレ
ット(Oil Violet、C24H21N5 =379.
46)、オイルイエローOB(Oil Yellow
OB、CH3 C4H4 N:NC10H4 NH2 =261.
33)などである。
ルD−50(C13H10O5 =246.22、2,2´,
4,4−テトラハイドロオキシベンゾフェノン)、ユビ
ナールMS40(C14H12O6 S=308、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン5−スルフォン
酸)、ユビナールDS49(C15H12O11S2 Na2 =
478、2、2−ジヒドロキシ−4、4´−ジメトキシ
ベンゾフェノン5、5´−ジスルフォン酸ナトリウム)
などがあるが、250〜520nmで吸収することがで
きる染料が使用できる。
重量%が好ましい。より好ましくは0.01から0.1
重量%である。0.01重量%未満では添加効果が低
く、パターンの切れや滲みやエッジ部のカールをなくす
効果が少ない。0.5重量%を越えると紫外線吸収効果
が大きくなり過ぎて導体膜の下部まで光が達するまで光
硬化し、現像時に膜が剥がれやすくなったり、高精細な
パターン形成ができない。
示すと、以下の様になる。紫外線吸光剤を予め有機溶媒
に溶解した溶液を作製する。次に該有機溶媒中に導電性
粉末を混合後、乾燥することによってできる。この方法
によって導体粉末の個々の粉末表面に均質に有機染料の
膜をコートしたいわゆるカプセル状の粉末が作製でき
る。
(波長測定範囲;350〜450nm)の範囲がある。
吸光度の積分値は、粉末の状態で測定されるもので、有
機染料でコートした粉末について測定される。
る。すなわち、市販の分光光度計を使用して積分球の中
で光を測定用試料に当て、そこで反射された光を集めて
検出する。また積分球により検出された光以外は、すべ
て吸収光とみなして下記の式から求められる。
光度を測定する前に、積分球内面に塗布してある材料と
同じ材料のBaSO3 を試料台に取り付けて反射による
光強度を測定したデータ)、試料に入射した光の光強度
をI、試料に当たった後、吸収分の光強度をIoとする
と、試料からの反射分の光強度は(I−Io)で表わさ
れ、吸光度は下記の(1)式のように定義される。上記
で光強度の単位は、W/cm2 で表わす。
直径20mm、厚み4mmのサイズに成型する。次に分光光
度計を用いて積分球の反射試料の取り付け口に粉末の成
型体を取り付けて、反射光による吸光度を波長範囲20
0〜650nmで測定すると図1のようなグラフが得ら
れる。縦軸は(1)式の吸光度で、横軸は測定波長を示
す。次に図1で波長350〜450nmの区間の面積を
求め、その面積Sを波長350〜450nmにおける吸
光度の積分値として定義した。
範囲は、30〜60であり、さらに好ましい範囲は35
〜50である。吸光度が30未満であると紫外線露光時
において光が導体膜の下部まで十分透過する前に導電性
粉末によって散乱されて未露光部を硬化するようにな
り、高解像度のパターン形成ができない。また吸光度が
60を超えると光が導体膜の下部に達する前に導電性粉
末に吸収されてしまい、下部の導体膜まで光が透過しな
いため光硬化できなくなる。この結果、現像時に剥がれ
るようになり、電極の形成が困難になる。
れるCaO、BaO、Fe2 O3 、MgOなどの金属お
よび酸化物がペースト中に含有する感光性ポリマーのカ
ルボキシル基と反応してペーストが短時間でゲル化し、
塊となったり粘度が上昇し、ペーストとして印刷できな
る。また、現像ができなくなってパターン解像度が低下
したり、形成できなくなる場合が起こる。これはポリマ
ーのイオン架橋反応によるゲル化と推定されるが、この
ような反応を防止するために、悪い影響を与えない範囲
で、安定化剤を添加してゲル化を防止することが好まし
い。すなわち、ゲル化反応を引き起こす金属あるいは酸
化物粉末との錯体化あるいは酸官能基との塩形成などの
効果のある化合物で粉末を表面処理し、感光性導電ペー
ストを安定化させる。そのような安定化剤としては、ト
リアゾール化合物が好ましく用いられる。トリアゾール
化合物の中でも特にベンゾトリアゾールやリン化合物が
有効に作用する。
ールによるガラスフリット粉末の表面処理は次のように
して行うと好ましい。すなわちガラスフリットに対して
所定の量のベンゾトリアゾールを酢酸メチル、酢酸エチ
ル、エチルアルコール、メチルアルコールなどの有機溶
媒に溶解した後、これら粉末が十分に浸す事ができるよ
うに溶液中に3〜24時間浸積する。浸積後、好ましく
は20〜30℃下で自然乾燥して溶媒を蒸発させてトリ
アゾール処理を行った後、50〜80℃で5〜12時
間、真空乾燥して粉末を作製する。
(安定化剤/ガラスフリット)は0.2〜4重量%が好
ましく、さらに0.4〜3重量%であることがより好ま
しい。0.2重量%未満ではポリマーの架橋反応を防止
するのに効果がなく、短時間でゲル化する。また4重量
%を越えると安定化剤の量が多くなり過ぎて非酸化性雰
囲気中での導電ペーストの焼成時においてポリマー、モ
ノマーおよび安定化剤などの脱バインダーが困難とな
り、導体膜の特性が低下する。
有する水分が存在すると導電ペーストのゲル化を促進す
る。これを防止するため感光性有機成分(感光性ポリマ
ー、感光性モノマー、光重合開始剤、増感剤、光重合促
進剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、有機分散剤など)に
微量含有する水分を完全に除去するのが好ましい。水分
の除去は、固体か液体かの種類によって異なるが、真空
乾燥処理、モレキュラシーブ、ロータリーエバポレイタ
ーなどで除去する。さらに、ガラスフリットの場合は、
ガラスフリットを150〜400℃で5〜15時間乾燥
して水分を十分除去するとゲル化が防止できるので好ま
しい。
焼結助剤となる金属および/または金属酸化物を添加す
ると、導電性粉末が焼結時に異常粒子成長を回避でき
る、あるいは焼結を遅らせるなどのいわゆる焼結助剤と
して有効に作用するので好ましい。この結果、導体膜と
ガラス基板との接着強度をあげるので好ましい。そのよ
うな酸化物粉末としてCu、Cr、Mo、Alあるいは
Niなどの金属および/または金属酸化物が使用でき
る。これらのうちで金属酸化物は電気的に絶縁物として
作用するので添加物の量は少ない方がよく、3重量%以
下である。3重量%を越えると導体膜の電気抵抗が増加
するのでよくない。また、金属酸化物と金属を併用する
ことも好ましく行われる。
れる。増感剤の具体例としては、2、3−ビス(4−ジ
エチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2、6−ビ
ス(4−ジメチルアミニベンザル)シクロヘキサノン、
2、6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メ
チルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4、4−ビス
(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4、4−ビス
(ジメチルアミノ)カルコン、4、4−ビス(ジエチル
アミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデン
インダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノ
ン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)−イ
ソナフトチアゾール、1、3−ビス(4−ジメチルアミ
ノベンザル)アセトン、1,3−カルボニル−ビス(4
−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボ
ニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェ
ニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタ
ノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、N−フ
ェニルエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソ
アミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェ
ニル−5−ベンゾイルチオ−テトラゾール、1−フェニ
ル−5−エトキシカルボニルチオ−テトラゾールなどが
挙げられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使
用することができる。なお、増感剤の中には光重合開始
剤としても使用できるものがある。
る場合、その添加量は反応性成分に対して通常0.1〜
10重量%、より好ましくは0.2〜5重量%である。
増感剤の量が少なすぎれば光感度を向上させる効果が発
揮されず、増感剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小
さくなりすぎるおそれがある。
熱安定性を向上させるため、熱重合禁止剤を添加すると
良い。熱重合禁止剤の具体的な例としては、ヒドロキノ
ン、N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、
p−t−ブチルカテコール、N−フェニルナフチルアミ
ン、2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、
クロラニール、ピロガロールなどが挙げられる。熱重合
禁止剤を添加する場合、その添加量は、感光性導電ペー
スト中に、通常、0.1〜5重量%、より好ましくは、
0.2〜3重量%である。熱重合禁止剤の量が少なすぎ
れば、保存時の熱的な安定性を向上させる効果が発揮さ
れず、熱重合禁止剤の量が多すぎれば、露光部の残存率
が小さくなりすぎるおそれがある。
ト(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ポリ
エチレングリコール、グリセリンなどが用いられる。
おけるアクリル系共重合体の酸化を防ぐために酸化防止
剤を添加できる。酸化防止剤の具体的な例として2,6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキ
シアニソール、2、6−ジ−t−4−エチルフェノー
ル、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス−(4−
エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−ビス−
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,
3−トリス−(2−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロ
キシ−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス[3,3−ビ
ス−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチ
リックアッシッド]グリコールエステル、ジラウリルチ
オジプロピオナート、トリフェニルホスファイトなどが
挙げられる。酸化防止剤を添加する場合、その添加量は
通常、感光性導電ペースト中に、0.01〜5重量%、
より好ましくは0.1〜1重量%である。酸化防止剤の
量が少なければ保存時のアクリル系共同重合体の酸化を
防ぐ効果が得られず、酸化防止剤の量が多すぎれば露光
部の残存率が小さくなりすぎるおそれがある。
粘度を調整したい場合、有機溶媒を加えてよい。このと
き使用される有機溶媒としては、メチルセルソルブ、エ
チルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケト
ン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロ
ペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアル
コール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシ
ド、γ−ブチロラクトンなどがあげられる。これらの有
機溶媒は、単独あるいは2種以上併用して用いられる。
は、次の範囲で選択するのが良い。
(b)、(c)の和に対して84〜94重量% (b)感光性ポリマーと感光性モノマー;(a)、
(b)、(c)の和に対して15〜5重量% (c)ガラスフリット ;(a)、(b)、(c)の
和に対して1〜4重量% (d)光重合開始剤 ;(b)対して5〜20重量
% (e)紫外線吸光剤 ;(a)に対して0.01〜
0.5重量% 上記においてより好ましくは、(a)、(b)、(c)
の組成が、それぞれ86〜92重量%、11〜7重量
%、1〜3重量%である。この範囲にあると露光時にお
いて紫外線がよく透過し、光硬化の機能が十分発揮さ
れ、現像時における露光部の膜強度が高くなり、微細な
解像度を有する電極パターンが形成できる。焼成後の導
体膜が低抵抗で、接着強度が高くなるので好ましい。
剤、可塑剤、分散剤、安定化剤、チキソトロピー剤、有
機あるいは無機の沈殿防止剤を添加し、混合物のスラリ
ーとする。所定の組成となるように調整されたスラリー
はホモジナイザなどの攪拌機で均質に混合した後、3本
ローラや混練機で均質に分散し、ペーストを作製する。
ガラスフリットの組成・種類、可塑剤、チキソトロピー
剤、沈殿防止剤および有機のレベリング剤などの添加割
合によって適宜調整されるが、その範囲は3rpmにお
いて、1万〜15万cps(センチ・ポイズ)である。
例えばガラス基板への塗布をスクリーン印刷法やバーコ
ータ、ローラコータ、アプリケータで1〜2回塗布して
膜厚10〜20μmを得るには、5万〜10万cpsが
好ましい。
を用いてPDPの電極パターンなどを形成する方法につ
いて説明する。
ーストは、ガラス基板上に通常スクリーン印刷法で塗布
される。印刷厚みはスクリーンの材質(ポリエステルま
たはステンレス製)、250から325メッシュのスク
リーン、スクリーンの張力、ペーストの粘度を調製する
ことによって任意に制御できるが、5〜25μmであ
る。さらに好ましい厚みの範囲は、6〜15μmであ
る。5μm未満になると印刷法では、均質な厚みを得る
ことは難しくなる。また25μmを越えると電極パター
ン精度が低下したり、断面形状が逆台形になり、最小線
幅/最小幅間隔が30μm/30μm以下の高精細なパ
ターンやエッジ切れが悪くなる。
に塗布する場合、基板と塗布膜との密着性を高めるため
に基板の表面処理を行うとよい。表面処理液としてはシ
ランカップリング剤、例えばビニルトリクロロシラン、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、トリス−(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシランなどあるいは有機金属例えば有機
チタン、有機アルミニウム、有機ジルコニウムなどであ
る。シランカップリング剤或いは有機金属を有機溶媒例
えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、メチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコー
ルなどで0.1〜5%の濃度に希釈したものを用いる。
次にこの表面処理液をスピナーなどで基板上に均一に塗
布した後に80〜140℃で10〜60分間乾燥する事
によって表面処理ができる。
上に塗布した膜を70〜120℃で20〜60分加熱し
て乾燥して溶媒類を蒸発させてから、フォトリソグラフ
ィー法により、電極パターンを有するフィルムまたはク
ロムマスクなどのマスクを用いて紫外線を照射して露光
し、感光性ペーストを光硬化させる。この際使用される
活性光源としては、紫外線、電子線、X線などが挙げら
れるが、これらの中で紫外線が好ましく、その光源とし
てはたとえば低圧水銀灯、高圧水銀灯、ハロゲンラン
プ、殺菌灯などが使用できる。これらのなかでも超高圧
水銀灯が好適である露光条件は導体膜の厚みによって異
なるが、5〜100mW/cm2の出力の超高圧水銀灯を
用いて1〜30分間露光を行なうのが好ましい。
していない部分を除去し、(いわゆるネガ型の)電極パ
ターンを形成する。現像は、浸漬法やスプレー法で行な
う。現像液としては前記の感光性有機成分の混合物が溶
解可能である有機溶媒を使用できる。また該有機溶媒に
その溶解力が失われない範囲で水を添加してもよい。ま
たカルボキシル基もつ反応性成分が存在する場合、アル
カリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液として水酸化
ナトリウム、炭酸ナトリウムや水酸化カルシウム水溶液
などのような金属アルカリ水溶液を使用できるが、有機
アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除
去しやすいので好ましい。有機アルカリの具体例として
は、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメ
チルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。ア
ルカリ水溶液の濃度は通常0.05〜2重量%、より好
ましくは0.1〜0.5重量%である。アルカリ水溶液
濃度が0.05重量%未満だと溶解力が低下し、未露光
部が除去されず、0.5重量%を越えると露光部を腐食
させるおそれがあり良くない。
成する。感光性有機成分である感光性ポリマー、感光性
モノマーなどの反応性成分およびバインダー、光重合開
始剤、紫外線吸光剤、増感剤、増感助財、可塑剤、増粘
剤、有機溶媒、分散剤などの添加成分をモノマーあるい
は溶媒などの有機物が完全に酸化、蒸発させる。温度条
件として560〜610℃で15分〜1時間焼成し、ガ
ラス基板上に焼き付けることが好ましい。560℃未満
では、焼成が不充分なために導体膜の緻密性が低下し、
比抵抗が高くなり、また基板との接着強度が低下するた
め好ましくない。610℃を越えるとガラス基板が熱変
形し、パターンの平坦性が低下する。
合、印刷、露光、現像工程では紫外線を遮断できるとこ
ろで行う必要がある。そうでないとペーストあるいは塗
布膜が紫外線によって光硬化してしまい、本発明の効果
を発揮できる導体膜が得られない。
パターンを形成した場合、例えば焼成後の導体膜の厚み
が5〜10μmにおいて導体の最小線幅が20μm、導
体間の最小幅間隔20μmが得られる。
る。以下に示すA〜Iの材料およびa〜gの手順で電極
を形成、評価した。下記の実施例において、濃度は特に
断らない限り全て重量%で表す。
表面積0.48m2 /g、タップ密度4.74g/cm3 (2) Ag粉末;単分散粒状、平均粒子径1.9μm、比
表面積1.38m2 /g、タップ密度3.71g/cm3 (3) Ag粉末;球状、球形率95個数%、平均粒子径
3.53μm、比表面積0.41m2 /g、タップ密度
4.35g/cm3 (4) Ag粉末;球状、球形率95個数%、平均粒子径
2.00μm、比表面積1.10m2 /g、タップ密度
4.00g/cm3 (5) 98%Ag−2%Pd粉末;単分散粒状、平均粒子
径3.3μm、比表面積0.82m2 /g 粒度分布は、マイクロトラック粒度分析計(9320−
HRA)で測定した。
す) 40モル%のメタクリル酸(MAA)、30モル%のメ
チルメタクリレート(MMA)及び30モル%のスチレ
ン(St)からなる共重合体にMAAに対して0.4当
量のグリシジルメタクリレート(GMA)を付加反応さ
せたポリマー C.感光性モノマー(以下モノマーと略す) トリメチロールプロパントリアクリレート D.ガラスフリット ガラスフリットI;成分(重量%)酸化ビスマス(4
5.2)、二酸化珪素(26.5)、酸化硼素(11.
8)、酸化亜鉛(2.6)、酸化ナトリウム(4.
7)、酸化アルミニウム(2.8)、酸化ジルコニウム
(4.8)、ガラス転移点;461℃、ガラス軟化点;
513℃、平均粒子径;0.9μm、90%粒子径;
1.7μm、トップサイズ;3.3μm、50〜400
℃の熱膨張係数(α)50〜400;82×10-7/゜
K ガラスフリットII;成分(重量%)酸化ビスマス(4
7.9)、酸化珪素(7.0)、酸化硼素(14.
3)、酸化亜鉛(15.4)、酸化バリウム(15.
4)、ガラス転移点;469℃、ガラス軟化点 ;495℃、平均粒子径;0.6μm、90%粒子径;
1.4μm、トップサイズ;3.9μm、50〜400
℃の熱膨張係数(α)50〜400;85×10-7/゜
K ガラスフリットIII ;成分(重量%)酸化ビスマス(4
7.1%)、酸化珪素(17.4)、酸化硼素(14.
3)、酸化亜鉛(15.7)、酸化バリウム(15.
4)、ガラス転移点;494℃、ガラス軟化点;517
℃、平均粒子径;0.92μm、90%粒子径;2.0
μm、トップサイズ;3.5μm、50〜400℃の熱
膨張係数(α)50〜400;75×10-7/゜K ガラスフリットIV;成分(重量%)酸化ビスマス(3
9.8)、酸化珪素(6.3)、酸化硼素(19)、酸
化亜鉛(20)、酸化バリウム(12)、酸化アルミニ
ウム(2.9)、ガラス転移点;472℃、ガラス軟化
点;509℃、平均粒子径;1.2μm、90%粒子
径;3.0μm、トップサイズ;3.8μm、50〜4
00℃の熱膨張係数(α)50〜400;78×10-7
/゜K E.紫外線吸光剤 アゾ系染料;スダン(Sudan)、化学式;C24H20
N4O、分子量;380.45を銀粉末に対して0.0
3%添加した。
モルフォリノ−1−プロパノンと2,4−ジエチルチオ
キサントンをポリマーとモノマーとの総和に対して20
%添加した H.可塑剤 ジブチルフタレート(DBP)をポリマーの10%添加
した I.増粘剤 酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチルに溶解させた
SiO2(濃度15%)をポリマーに対して4%添加し
た。
熱し全てのポリマーを均質に溶解させた。ついで溶液を
室温まで冷却する。
溶液に分散剤(サンノプコ(株)”ノプコスパース”0
92)を加えてホモジナイザで均質に攪拌した。次に、
この溶液中に導電性粉末およびガラスフリットを所定の
量添加して均質に分散・混合後、ロータリーエバポレー
タを用いて30〜50℃の温度で乾燥し、アセトンを蒸
発させた。こうして紫外線吸光剤の膜で導電性粉末の表
面を均質にコーティングした(いわゆるカプセル処理し
た)粉末を作製した。
導電性粉末、モノマー、光重合開始剤、可塑剤、増粘剤
および溶媒を所定の組成となるように添加し、3本ロー
ラで混合・分散してペーストを作製した。ペーストの組
成を表1、表2に示す。
ガラス基板(120mm角で、厚み1.2mm)上に100
mm角の大きさにベタに印刷し、80℃で40分間保持し
て乾燥した。乾燥後の塗布厚みは組織によって異なる
が、12〜15μmであった。
ーンを有するプラズマディスプレイパネル用電極を形成
したクロムマスクを用いて、上面から15mW/cm2の
出力の超高圧水銀灯で60秒間紫外線露光した。次に2
5℃に保持したモノエタノールアミンの0.1重量%の
水溶液に浸漬して現像し、その後スプレーを用いて未露
光部を水洗浄した。
℃/時間で加熱し、600℃で15分間焼成を行い、電
極導体膜を作製した。
ッジカール性、比抵抗、接着強度を測定し、評価した。
膜厚は走査電子顕微鏡(SEM)にて断面を観察して求
めた。解像度は、導体膜を顕微鏡観察し、40μm幅の
ラインが直線で重なりなくかつ再現性が得られるライン
間隔を評価した。エッジカールは表面粗さ計で電極パタ
ーンの端部の粗さ及び断面を顕微鏡観察して評価した。
接着強度は、銀を2%含有する半田を2mm角パットサイ
ズの電極面に半田付けし、接着強度を測定して評価し
た。比抵抗はシート抵抗を測定し、膜厚から計算で求め
た。結果を表1、表2に示す。
例1と同様にして、電極を作製し、評価した。比抵抗、
接着強度ともに低かった。
フォトリソグラフィー法により高精細のパターン解像度
が得られ、端部のエッジカールもなく、かつ低抵抗で高
接着力を有する電極パターンが形成できた。特に、スク
リーン印刷では、マスクパターンの寸法精度の限界やパ
ターンピッチの累積によって生ずる位置ずれの問題から
大型化が困難であったプラズマディスプレイパネルの高
精細化、高信頼性を得るのに特に有利である。また、本
発明のフォトリソ法を用いた感光性導電ペーストは、ベ
タ印刷した面にマスクパターンを通して露光後、現像し
てパターンが形成できるので寸法制度の問題も大幅に減
少し、かつ高精度のマスクで位置合わせができるので大
型化に一層有利である。
Claims (13)
- 【請求項1】導電性粉末、ガラスフリット、および感光
性有機成分を含有する感光性導電ペーストであって、該
ガラスフリットのガラス転移点が400〜500℃およ
びガラス軟化点が450〜550℃、粒径が平均粒子径
0.5〜1.4μm、90%粒子径1〜3μmおよびト
ップサイズ4.5μm以下であり、かつ50〜400℃
の熱膨張係数α50〜400が75〜90×10-7/°Kで
あることを特徴とする感光性導電ペースト。 - 【請求項2】ガラスフリットが、酸化物換算表記でBi
2 O3 を20〜80重量%含有するガラスフリットであ
ることを特徴とする請求項1記載の感光性導電ペース
ト。 - 【請求項3】ガラスフリットが酸化物換算表記で Bi2 O3 30〜70重量部 SiO2 5〜30重量部 B2 O3 6〜20重量部 ZnO 2〜20重量部 の組成範囲からなるものを80重量%以上含有するガラ
スフリットであることを特徴とする請求項1記載の感光
性導電ペースト。 - 【請求項4】導電性粉末が、Ag、Au、Pd、Niお
よびPtの群から選ばれる少なくとも1種を含有するこ
とを特徴とする請求項1記載のプラズマ・ディスプレイ
・パネル用感光性導電ペースト。 - 【請求項5】感光性有機成分が、感光性ポリマーもしく
は感光性オリゴマー、感光性モノマーおよび光重合開始
剤を含有することを特徴とする請求項1記載の感光性導
電ペースト。 - 【請求項6】感光性有機成分が、酸性基とエチレン性不
飽和基を有するアクリル共重合体を含有することを特徴
とする請求項1記載の感光性導電ペースト。 - 【請求項7】紫外線吸光剤を含有することを特徴とする
請求項1記載の感光性導電ペースト。 - 【請求項8】紫外線吸光剤が有機染料からなることを特
徴とする請求項7記載の感光性導電ペースト。 - 【請求項9】紫外線吸光剤の含有量が導電性粉末に対し
て0.01から0.5重量%であることを特徴とする請
求項7記載の感光性導電ペースト。 - 【請求項10】導電性粉末の表面を紫外線吸光剤でコー
ティングした、350〜450nmにおける吸光度の積
分値が30〜70の導電性粉末を用いることを特徴とす
る請求項7記載の感光性導電ペースト。 - 【請求項11】請求項1から10のいずれかに記載のプ
ラズマディスプレイパネル用感光性導電ペースト。 - 【請求項12】請求項1から10のいずれかに記載の感
光性導電ペーストを基板上に塗布し、フォトリソグラフ
ィ法で形成した後、焼成することを特徴とする電極の製
造方法。 - 【請求項13】請求項1から10のいずれかに記載の感
光性導電ペーストを基板上に塗布し、フォトリソグラフ
ィでパターン形成した後、焼成することを特徴とするプ
ラズマディスプレイ用電極の製造方法。
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