JP2002097069A - ペースト状無機粉体樹脂組成物及びその焼結体の形成方法 - Google Patents

ペースト状無機粉体樹脂組成物及びその焼結体の形成方法

Info

Publication number
JP2002097069A
JP2002097069A JP2000291343A JP2000291343A JP2002097069A JP 2002097069 A JP2002097069 A JP 2002097069A JP 2000291343 A JP2000291343 A JP 2000291343A JP 2000291343 A JP2000291343 A JP 2000291343A JP 2002097069 A JP2002097069 A JP 2002097069A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic powder
resin composition
paste
functional
dielectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000291343A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3932327B2 (ja
Inventor
Hideji Okamoto
秀二 岡本
Hiroshi Ueno
浩 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Soken Kagaku KK
Soken Chemical and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Soken Kagaku KK
Soken Chemical and Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Soken Kagaku KK, Soken Chemical and Engineering Co Ltd filed Critical Soken Kagaku KK
Priority to JP2000291343A priority Critical patent/JP3932327B2/ja
Publication of JP2002097069A publication Critical patent/JP2002097069A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3932327B2 publication Critical patent/JP3932327B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】成形体が、誘電体、強誘電体、半導体又は強靱
体等の機能を発揮する焼結成形体であって、その機能性
無機粉体と有機バインダーとを含有するペースト状の樹
脂組成物が、塗布性、形体賦形性、焼結性に優れた焼結
成形用のペースト状樹脂組成物及び機能性焼結体の製造
方法を提供することである。 【解決手段】焼結成形用の無機粉体のペースト状樹脂組
成物において、(A)重量平均分子量Mwが500〜1
0000で、ガラス転移温度(Tg)が−80〜50℃
の(メタ)アクリル系重合体と、(B)分子量が100
〜5000で、重合性不飽和基が2〜6個を有する重合
性多官能モノマーと、(C)平均粒子径が0.1〜20
μmである少なくとも1種以上の無機粒子とを含有する
塗布性、賦形性及び焼結性に優れるペースト状機能性無
機粉体樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能性焼結体用の
ペースト状無機粉体樹脂組成物に関し、より詳細には、
誘電体、強誘電体、光半導体又は強靱性体等の機能性無
機粉体と有機バインダーとを含有するペースト状樹脂組
成物が、無溶剤型であって、塗布性、形体賦形性、焼結
性に優れ、基板上等に塗布・焼結させた機能性焼結体及
びその層を形成させるペースト状無機粉体樹脂組成物に
関する。また、本発明は、このペースト状無機粉体樹脂
組成物を用いて機能性焼結体又はその層の形成方法及び
その機能性焼結体が誘電性ガラス体であるプラズマディ
スプレイパネル板の製造方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス機器の多機能
化、高性能化、小型・薄型化等に伴い、その中核を担う
半導体デバイスは、各種のエレクトロニクス製品、各種
の製造工程に用いる機械装置に、又は自動車、飛行機、
船舶、エアコン、炊飯器、VTR等において、コンピュ
ータ(マイコン)等のメモリに、ロジック及びアナログ
に多種多様のICチップとして組み込まれている。
【0003】また、近年の情報化社会への急速な進展に
伴って、DSP(デジタル信号処理プロセッサ)は、電
話、オーディオ、DVD、サーバ等に、CCD(固体撮
像素子)は、VTR、デジタルカメラ、胃カメラ、人工
衛星に、また、プリンター、ファクシミリ、複写機等の
電子写真画像形成装置等に、また、フラッシュメモリ
は、携帯電話、電子手帳、ICカード等に、更には、モ
デム用ICは、情報通信、インターネット等のように挙
げることができる。
【0004】このようにICチップ、それを用いる周辺
機器には、各種の機能を発揮させるエレクトロニクス部
材が機能性部材として用いられている。また、このよう
な部材の機能特性を、電気的に、絶縁性、誘電性、強誘
電性、半導体性又は導電性等に分類することができる。
【0005】また、このような機能性部材を実用に供す
るには、その機能材が耐熱性で、機械的に耐久性(強
度、硬さ、耐擦傷性又は強靱性)であることが望まれ
る。そのためから、これらの耐熱、機械的耐久性等を兼
ね備えた機能性ガラス材や、機能性セラミックス材が、
絶縁体層、誘電体層、絶縁体層−誘電体層、絶縁体層−
誘電体層−導電体層、絶縁体層−誘電体層−導電体層−
絶縁体層、絶縁体層−誘電体層−導電体層−誘電体層等
として単独材、または、積層複合材として広く用いられ
ている。
【0006】例えば、情報を画像表示させて伝達させる
ディスプレイ(画像表示装置)において、従来のCRT
ディスプレイに代替できる液晶ディスプレイ(LCD)
等も、その画像表示面の大型化、高精細化、高精彩化、
広視野角化、高画質化等が求められている。このような
中で、これらを実現させる可能性が高く、従来のCRT
ディスプレイに代替できるディスプレイとして、プラズ
マディスプレイ(PDP)や、正面伝導型電子放出素子
ディスプレイ(SCE)等のフラットパネルディスプレ
イ(平面画像)が挙げられる。
【0007】このようなディスプレイに用いられている
ガラスパネル基板面には、例えば、CVD・焼結法、ス
パッタ法、又は誘電体ペーストを塗布・焼結法等で、誘
電体層が薄膜形成されている。また、この焼結誘電体層
上に放電空間を仕切る焼結誘電体の隔壁パターンが設け
られている。また、強誘電体層としては、積層圧電セラ
ミックス、積層セラミックコンデンサ等が挙げられる。
また、ディスプレイパネルの外表面に光半導体膜を形成
させて防汚性を発揮させたり、また、基材面に抗菌性を
付与させる光半導体膜が形成されている。更には、各種
の基板、基材表面の機械的耐久性を向上させるためか
ら、例えば、強靱性等の機械的強度を付与させるセラミ
ックス層が施されている。
【0008】このような状況にあって、例えば、特開平
10−144213号公報には、プラズマディスプレイ
用のガラス基板上に設ける誘電性部材を焼結形成させる
に用いるアルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、ガラス
粉末及び溶剤等からなるアルカリ可溶型感光性ガラスペ
ースト組成物が記載されている。
【0009】また、特開平11−323147号公報に
は、プラズマディスプレイ用のガラス基板上に焼結形成
させる誘電性部材として、ガラス及びセラミックスの微
粒子と、酸価が60以下のアクリル系共重合体のオリゴ
マー又はポリマーを含有する感光性有機成分とを含有す
る誘電体ペーストが記載されている。
【0010】更には、特開平6−104578号公報に
は、絶縁層とする高誘電率又は低誘電率の誘電体層形成
用のグリーンシートに代わって、ガラス、アルミナ等の
無機粉体と、メチルメタクリレートと光重合単量体ジエ
チレングリコールジアクリレート及び光重合開始剤等を
有機バインダーとする、スクリーン印刷法や、バーコー
ダー塗布法で形成できる感光性樹脂バインダーの結晶化
ガラスペーストが記載されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、各種の
エレクトロニクス製品及びその周辺機器用として、例え
ば、基板上に形成された絶縁体膜、誘電体膜、コンデン
サ用焼結体膜、圧電体膜、焦電体膜、電磁波遮蔽膜、熱
伝導性膜等の機能性セラミックス層からなる機能性部材
が用いられている。そこで、各種の基板上や基材面に各
種の機能性セラミックス層を形成させるには、既に上述
した如く、CVD法、スパッタ法等による薄膜層を形成
させるか、基板上に機能性無機粉体粒子を溶剤、バイン
ダー樹脂等でスラリー化させ、このスラリーを用いてグ
リーンシートを作成するか、又はそのペーストを塗布さ
せた後、乾燥、キュア、プレー焼成させて溶剤や、バイ
ンダー樹脂等を熱履歴下に除去させ、焼結させて焼結機
能層の単層又は積層体を形成させている。
【0012】また、このようなスラリーや、ペーストに
含有されている溶剤は、機能性無機粉体やバインダー樹
脂の分散媒体として用いられていて、特に、スラリーの
流動化剤であって、ペーストの塗布付与材である。ま
た、溶剤種の選択は、良好なシートの作成や、ペースト
に良好な塗布性を発揮させる等の観点からも重要な添加
材である。従って、従来法によって調製される、スラリ
ー化を介して形成される焼結前の前駆体であるグリーン
シートや、塗布用のペースト中には、多量の溶剤が含有
されている。
【0013】このように、基板上等に塗布されたペース
ト層や、積層形成されたグリーンシート層や、そのグリ
ーンシート上に塗布されたペースト層等を焼結させるに
際しては、乾燥、キュア、プレー焼成等の焼結前の熱履
歴下において、溶剤、バインダー樹脂等を十分に熱分解
・揮発させて飛散除去させなければならない。しかしな
がら、従来法のように、溶剤を使用する限りにおいて、
この処理工程においては、塗布層等に、気泡孔、亀裂、
撓み、剥離、収縮等を生じさせる傾向にある。従って、
このようなトラブルを防止するためから、必要に応じて
は、所定の厚さの塗布層を形成させるに多数回に分けて
塗布させているのが実状である。
【0014】また、ペースト等の調製や、ペースト等の
焼結前の焼熱履歴下においては、従来法のように溶剤を
使用する場合には、その作業環境は、揮発・分解発生す
る有機物によって、著しく汚染される傾向にあり、労働
安全衛生の立場から好ましくない。また、近年の地球環
境保全の立場からも、このような有機物を飛散させるこ
とは地球環境を汚染させる他に、地球温暖化の要因にも
なることから、溶剤型から無溶剤型への転換は、極めて
重要な課題である。
【0015】そこで、従来からこのような分野で使用さ
れている溶剤は、その多くの沸点が80〜260℃の範
囲にあって、例えば、n−メチルピロリドン、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、ブチルカルビトールアセテート、エ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の高
沸点の多価アルコール誘導体や、エチルセロソルブ、キ
シレン等の高沸点の芳香族化合物、乳酸メチル、乳酸エ
チル、ケトン類、テルペン類が挙げられる。
【0016】以上から、本発明の目的は、機能性焼結体
を形成させる機能性無機粒子を、従来法の溶剤型のペー
スト状樹脂組成物に代替することができ、無溶剤型であ
るが塗布性、焼結前の形体賦形性を有している。また、
従来法に比べて厚塗り塗布ができ、良好な機能性焼結体
又はその積層膜等を形成することができる機能性無機粉
体を含有するペースト状無機粉体樹脂組成物を提供する
ことである。また、本発明の他の目的は、このようなペ
ースト状無機粉体樹脂組成物を用いて各種の機能性焼結
体の形成方法を提供することである。更にはまた、この
ような機能性焼結体の形成方法を用いて、その焼結体が
誘電体層であるプラズマディスプレイパネル基板の製造
方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
課題に鑑みて、鋭意検討した結果、機能性焼結体を形成
させる機能性無機粉体が、誘電体、強誘電体、半導体又
は強靱性体等であって、これらのペースト状無機粉体樹
脂組成物を調製し、塗布後のそのバインダー樹脂等の揮
発・熱分解温度をより低下させることに着目した。その
結果、その樹脂組成物が無溶剤であるが、基板上への塗
布性を損ねることなく、しかも、焼結前の熱履歴を通し
て塗布ペースト層に形体賦形性を維持させることができ
るペースト状の機能性無機粉体樹脂組成物を見出して、
本発明を完成させるに至った。
【0018】本発明によれば、機能性無機粉体からなる
機能性焼結体を形成させるに用いるペースト状の機能性
無機粉体樹脂組成物が無溶剤型であるが、基板上への塗
布性を損ねることなく、しかも、焼結前のキュア処理を
含めての有機ビヒクルを熱履歴下で除去させるプレー焼
成を通して塗布ペースト層に形体賦形性を維持させるこ
とができる。また、本発明によれば、塗布後のプレー焼
成において、形成された塗布層又は型枠流込み形成物
に、気泡孔等のピンホールや、クラックや、撓みや又は
収縮等を起こさせないことを特徴とする機能性無機粉体
を含有する無溶剤型のペースト状無機粉体樹脂組成物
(以後、単に機能性樹脂ペーストと称す)を提供する。
【0019】すなわち、絶縁性、誘電性、半導体性及び
強靱性等の機能性無機粉体を含有し、全体をペースト状
にするバインダー樹脂組成物が、(A)重量平均分子量
Mwが500〜10000で、ガラス転移温度(Tg)
が−80〜50℃の(メタ)アクリル系重合体と、
(B)分子量が100〜5000で、重合性不飽和基が
2〜6個を持つ重合性多官能モノマーとを含有している
ことを特徴とする。このバインダー樹脂組成物(ビヒク
ル)中に、(C)平均粒子径が0.1〜20μmである
少なくとも1種の機能性無機粒子を含有させてなる機能
性樹脂ペーストである。
【0020】これにより従来のペースト状樹脂組成物と
は異なり、(A)と(B)とを含有するバインダー樹脂
組成物(ビヒクル)は、そのビヒクルの主成分である
(A)なる(メタ)アクリル系重合体が、特定Mwの低
重合体又はこの重合体に、(B)なる低分子量体の重合
性多官能モノマーとを組合わせたことにより、本発明に
よるビヒクルは、無溶剤型であるが、溶剤性を兼ね備え
た流動性粘性体であり、また、機能性無機粉体との濡れ
性を有し、そのペーストは良好な塗布性を発揮させる。
【0021】また、塗布層を形成させているビヒクルに
機能性無機粉体を含有させた機能性樹脂ペースト層に
は、(B)なる低分子量体の重合性多官能モノマーを組
合わせられていることから、塗布後のペースト層を熱又
はUV等で重合硬化(キュア)させることで、塗布後の
塗布ペースト層に優れた形体賦形性を付与させることが
できる。
【0022】また、キュア後の塗布層を形成させている
ビヒクル中には、従来法のビヒクルとは異なり溶剤が含
有されていない。しかも、そのバインダー樹脂成分が、
特定の低重合体からなることから、キュア後において、
ビヒクル成分が焼結前のプレー焼成の低温度熱履歴下で
熱分解・揮発して容易に飛散除去されるので、塗布ペー
スト層中には、従来のビヒクルのような熱履歴下で発生
しがちなコーキング等による炭素質分等を残留させな
い。
【0023】また、本発明によれば、(A)重量平均分
子量Mwが500〜10000で、ガラス転移温度(T
g)が−80〜50℃の範囲にある(メタ)アクリル系
重合体と、(B)分子量が100〜5000で、重合性
不飽和基が2〜6個を有する重合性多官能モノマーと、
重合開始剤とを含有する粘度(23℃)が、0.01〜
10Pa・sである樹脂組成物を調製する。この樹脂組
成物に、(C)平均粒子径が0.1〜20μmの範囲に
ある機能性無機粒子の少なくとも1種以上である前記機
能性無機粉体とを含有させてペースト状無機粉体樹脂組
成物(又は機能性樹脂ペースト)とする。次いで、この
機能性樹脂ペーストを基板上等に塗布させた後、その塗
布層を重合硬化(キュア)させる。次いで、熱履歴下に
塗布層中の樹脂成分を揮発・熱分解させて除去させた
後、更なる昇温下に焼結させることを特徴とする機能性
焼結体の形成方法を提供する。
【0024】また、本発明によれば、上述した機能性樹
脂ペーストを、上述した機能性焼結体の形成方法を用い
て、その機能性粉体に、誘電体ガラス粉体を用いたペー
スト状ガラス粉体樹脂組成物とすることで、誘電体ガラ
ス膜を施したガラス基板に誘電体ガラスからなる隔壁パ
ターンを設けることを特徴とするプラズマディスプレイ
パネル基板の製造方法を提供する。
【0025】すなわち、プラズマディスプレイ基板用の
ガラス基板上に、(C)なる機能性無機粉体が誘電性ガ
ラスであって、ビヒクルを形成している上述する(B)
なる重合性多官能モノマーが、例えば、光重合性であっ
て、UV重合開始剤を含有してなるペースト状ガラス粉
体樹脂組成物を塗布させた後、UV重合硬化させて誘電
体ガラス成形膜を形成させる。次いで、この誘電体ガラ
ス成形膜上に、ペースト状誘電体ガラス粉体樹脂組成物
で誘電体ガラス隔壁パターンを形成させ、同様にUV重
合硬化させた後、この誘電体ガラス成形膜と誘電体ガラ
ス隔壁パターンとを同時に、熱履歴下にキュアさせて、
その樹脂組成物を分解除去させる。次いで、更なる昇温
下に同時に焼結させて、焼結誘電体膜を施したガラス基
板面に誘電体ガラス隔壁パターンを設けたプラズマディ
スプレイ基板が得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明による機能性焼結
体又はその層を形成させる機能性無機粉体を含有するペ
ースト状無機粉体樹脂組成物の実施の形態について更に
説明する。
【0027】そこで、本発明による機能性焼結体用のペ
ースト状無機粉体樹脂組成物(以下、単にペースト状樹
脂組成物と称す)においては、そのペーストを形成させ
るバインダー樹脂組成物(又は有機ビヒクル)が、無溶
剤型であって、(メタ)アクリル系の特定の低重合体
と、重合性不飽和基が2個〜6個を有する重合性多官能
モノマーとを含有している。本発明におけるこのビヒク
ルは、好ましくは、この特定の低重合体100重量部に
対して、この重合性多官能モノマーが10〜900重量
部の範囲にある樹脂組成物であることが特徴である。
【0028】本発明においては、この重合性多官能モノ
マーの含有量が、上述した下限値の10重量部未満であ
ると、塗布後にペースト層を重合硬化させても、その塗
布ペースト層の形体を充分に保持させることができずペ
ースト樹脂組成物の賦形性を低下させる。一方、上限値
の900重量部を超えても、必要以上に樹脂成分の含有
量を増やすだけで、また、増大分に相当する必要以上の
賦形性を発揮させないことから、単に経済的に不利にな
るだけである。
【0029】また、このビヒクルの樹脂組成物の23℃
での粘度が、0.01〜10Pa・s、好ましくは、
0.05〜8Pa・sの範囲にある。この粘度が下限値
未満であると、充填する無機粉体の表面濡れ性にもよる
が、安定したペーストが得られなく、塗布性又は賦形性
を低下させるし、一方、上限値を超えると、無機粉体の
充填量が著しく低下させるだけでなく、ペーストの塗布
性を著しく低下させる。
【0030】また、本発明においては、既に上述した如
く、ペーストを形成させるビヒクルは、特に必要のない
かぎり、無溶剤型であって、形成されたペースト状樹脂
組成物は、塗布性、賦形性に優れ、しかも、乾燥・仮焼
・焼結を通して、従来のビヒクルに比べて、より低温度
である250〜550℃、より好ましくは、300〜5
00℃の温度範囲において、ビヒクル成分がほぼ完全
に、揮発・熱分解させて飛散除去させることを特徴にし
ている。
【0031】また、上述したビヒクルの樹脂成分である
この重合性不飽和基が2個〜6個を有する重合性多官能
モノマーは、本発明において、熱重合性であっても、U
V等の光重合性の何れであっても適宜好適に使用するこ
とができるが、好ましくは、熱重合性多官能モノマーよ
りは、UV等の光重合性多官能モノマーである方が、ペ
ースト状無機粉体樹脂組成物のポットライフの観点から
好適である。
【0032】すなわち、UV重合性であることにより、
予め、ビヒクル中に光重合開始剤を含有させておいて
も、ビヒクルの粘度を経時的に増加させることがなく、
本発明によるペースト状無機粉体樹脂組成物のポットラ
イフを損ねさせることがない。しかしながら、この重合
性多官能モノマーが、熱重合性モノマーである場合に
は、熱重合開始剤が予め熱重合性モノマーに経時的に接
触することで、ビヒクルの粘度を増加させることから、
予め熱重合開始剤を機能性無機粉体の含有する(メタ)
アクリル系の低重合体中に溶解させてペーストとした
後、塗布する直前にこのペーストに熱重合性モノマーを
混ぜて、本発明によるペースト状無機粉体樹脂組成物と
して使用することができる。
【0033】このような本発明によるビヒクルを用いた
ペースト状の機能性無機粉体樹脂組成物中には、後述す
る各種の機能性無機粉体が、上述した(メタ)アクリル
系の低重合体の100重量部当たり、平均粒子径0.1
〜20μmの機能性無機酸化物粒子を、100〜900
0重量部の範囲で含有させることができる。そこで、上
述した粘度範囲にある本発明によるビヒクルに、上述し
た範囲で充填できる機能性無機粉体は、得られたペース
ト状樹脂組成物が上述した塗布性、賦形性を損なわせぬ
範囲において、可能な限りその充填量が高めであること
が好ましい。
【0034】このような充填量は、特に、その無機粉体
が持つビヒクルとの濡れ性や(その粉体自体が持つ吸油
量に依存する)、また、無機粉体の細密充填の観点か
ら、粒子径及び粒度分布や、球状、針状、不定形等の粒
子形状等に大きく影響される。従って、一概には特定す
ることができないが、ペースト中の粉体粒子を細密充填
状態にさせる観点から、好ましくは、粒子形状がほぼ球
状で、上述した平均粒子径を満たし、且つ適度の粒度分
布を有する機能性無機粉体が好適である。
【0035】そこで、既に上述した如く、本発明による
バインダー樹脂組成物を構成する(メタ)アクリル系重
合体としては、下記する重合性モノマーの特定の低重合
体を適宜に使用することができる。
【0036】本発明において、このような低重合体用の
重合性モノマーとして、例えば、メチルアクリレート、
メチルメタアクリレート、エチルアクリレート、エチル
メタアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プ
ロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イ
ソプロピルメタクリレート、sec−ブチルアクリレー
ト、sec−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリ
レート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチル
アクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−
ペンチルアクリレート、n−ペンチルメタクリレート、
n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、n−オクチルアクリレート、n−
オクチルメタクリレート、n−デシルアクリレート、n
−デシルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロ
ピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート
等を挙げることができ、本発明では、これらの少なくと
も1種以上のモノマーを適宜に使用することができる。
【0037】これらのモノマーからの所定Mwの低重合
体を調製するには、例えば、既に本発明者らによって特
許出願されている特開2000−128911号公報に
記載する塊状重合方法に準拠させることで適宜好適に調
製することができる。すなわち、下記一般式[I]で表
される少なくとも1個のチオール基と2級水酸基とを有
する化合物を、上述した(メタ)アクリル系モノマーの
重合性不飽和化合物の塊状重合用触媒に用いるものであ
る。
【0038】
【化1】 但し、一般式[I]において、R〜Rは、それぞ
れ独立に、水素原子又は炭素数C〜C12のアルキル
基であり、Rたは、水酸基、炭素数C〜C 12のア
ルコキシ基及び炭素数C〜C12のアルキル基より選
ばれた少なくとも1種類の基である。また、少なくとも
1個のチオール基(−SH)と2級水酸基を有している
ことが特徴である。これを重合開始剤及び反応制御剤と
するこの塊状重合法においては、実質的に無溶剤型で反
応を進捗させることができ、上述した反応性の高いモノ
マーであっても、反応を暴走させることなく重合反応を
進捗できる。その結果、分子量分布の狭い低重合体を安
定に塊状重合させられる。
【0039】そこで、一般式[I]で表される化合物と
して、例えば、チオグリセロール、1−メルカプト−
3,4−プロパンジオール、2−メルカプト−3−ブタ
ノール、2−メルカプト−3,4−ブタンジオール、1
−メルカプト−2,3−ブタンジオール、1−メルカプ
ト−2−ブタノール、2−メルカプト−3,4,4’−
ブタントリオール、1−メルカプト−3,4−ブタンジ
オール、1−メルカプト−3,4,4’−ブタントリオ
ール等を挙げることができる。本発明おいては、これら
の化合物のうち、塊状重合用の触媒として、チオグリセ
ロールが特に好適に用いられる。
【0040】また、次式[II]で表される有機金属化合
物(メタロセン化合物)とチオール類からなる塊状重合
用触媒を用いて重合性不飽和化合物を重合させる塊状重
合方法に準拠させることでも適宜好適に調製することが
できる。
【0041】
【化2】 だだし、上記式[II]において、Mは、周期律表4A
属、4B属、5A属、5Bの金属、クロム、ルテニウム
およびパラジウムよりなる群から選ばれる金属である。
具体的にはMは、チタン、ジルコニウム、クロム、ルテ
ニウム、バナジウム、パラジウム、錫などである。ま
た、式[II]において、R1およびR2は、それぞれ独
立に、置換基を有することもある脂肪族炭化水素基、置
換基を有することもある脂環族炭化水素基、置換基を有
することもある芳香族炭化水素基、置換基を有すること
もあるケイ素含有基よりなる群から選ばれる少なくとも
一種の基、水素原子または単結合のいずれかである。さ
らに、R1およびR2が共同して該2個の5員環を結合
していてもよく、また、複数の隣接するR1またはR2
は、共同して環状構造を形成していてもよい。また、式
[II]において、aおよびbは、それぞれ独立に、1〜
4の整数であり、Xは塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲ
ン原子または水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子
で置換されていることもある炭化水素基であり、nは0
または金属Mの価数−2の整数である。
【0042】式[II]で表される有機金属化合物とし
て、例えば、ジシクロペンタジエン−Ti−ジクロライ
ド、ジシクロペンタジエン−Ti−ビスフェニル、ジシ
クロペンタジエン−Ti−ビス−2,3,4,5,6−
ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジシクロペンタジエ
ン−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェ
ニ−1−イル、ジシクロペンタジエン−Ti−ビス−
2,5,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジシクロ
ペンタジエン−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ
−1−イル等のチタノセン化合物;ジシクロペンタジエ
ン−Zr−ジクロライド、ジシクロペンタジエン−Zr
−ビスフェニル、ジシクロペンタジエン−Zr−ビス−
2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル
等のジルコノセン化合物;ジシクロペンタジエル−V−
クロライド、ビスペンタメチルシクロペンタジエニル−
V−クロライド等を挙げることができる。これらの有機
金属化合物は単独又は2種以上を組合わせて使用するこ
とができる。
【0043】この有機金属化合物は、触媒量として、重
合性不飽和化合物100重量部に対して、通常、1〜
0.001重量部、好ましくは、0.01〜0.005
重量部の量で好適に使用される。また、チオール類とし
ては、エチルメルカプタン、ブチルメルカプタン、ヘキ
シルメルカプタン等のアルキルチオール類、ヘニルメル
カプタン、ベンジルメルカプタン、β−メルカプトプロ
ピオン酸、3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラ
ン、チオフェーニル等を挙げることができる。この触媒
において、有機金属化合物が反応全体に活性化触媒的に
作用し、チオール類は重合開始作用があり、チオール類
の使用量は、分子量、重合率に影響を与える傾向があ
る。従って、有機金属化合物とチオール類との添加割合
は、通常、100:1〜1:50000の範囲のモル比
で適宜に使用することができる。また、重合速度や重合
度を調整する目的で、ジスフィド化合物、トリスルフィ
ド化合物、テトラスルフィド化合物を併用して使用する
ことができる。
【0044】本発明においては、既に上述した(メタ)
アクリル系重合体としては、好ましくは、重量平均分子
量Mwが500〜10000、更に好ましくは、100
0〜7000の範囲にある低重合体を適宜好適に使用す
ることができる。このMwが下限値未満では、重合硬化
させた塗布ペースト層の形体賦形性が低下し、また、機
能性無機粉体に十分な結着性が発現されない。一方、こ
のMwが上限値を超えると樹脂粘度が高くなり、ペース
ト粘度を下げるため、モノマー成分を増やしたり、粉体
濃度を下げたり等の調整を要して経済的に不利になるこ
とから好ましくない。
【0045】また、本発明においては、この低重合体の
ガラス転移温度(Tg)は、好ましくは、−80〜50
℃の範囲にあることが好適である。このTgがこの範囲
から外れると、すなわち、Tgが50℃を超えると重合
硬化後の塗膜の可撓性が悪く、また、ビヒクルの粘度が
高くなり、スクリーン塗工時の刷毛切れ性、塗工性を低
下させる傾向にある。一方、Tgが−80℃より低い場
合、重合硬化後の塗膜の形体賦形性が悪く、また、焼成
時のフィラー保持性を低下させる等の理由から好ましく
ない。
【0046】また、本発明においては、この低重合体の
酸価が、好ましくは、60〜180mg・KOH/gの
範囲にあることが好適である。すなわち、本発明におい
ては、既に公知のペースト用バインダー樹脂であって、
側鎖にカルボキシル基と不飽和基を有するアクリル系共
重合体の低重合体の傾向とは異なり、そのペースト状組
成物の経時的な粘度上昇によって、塗布性が損なわれる
ことがない。特に、本発明においては、用いる機能性無
機粉体の表面濡れ性等にも影響されるが、その酸価が上
述した範囲から外れると、本発明のペースト状樹脂組成
物中の機能性無機粉体に対して、分散剤としての効果を
損なう傾向から好ましくない。
【0047】また、本発明において、ラジカル反応をす
る重合性不飽和基を複数個(2〜6個)有する重合性多
官能モノマーとして、例えば、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサグリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリ
セリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリススリトールペン
タ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)
アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニ
ル)プロパン、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロ
イルオキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレング
リコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メ
タ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ
(メタ)アクリレート、グリセリントリアクリレート、
グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリ
レート等に代表される多官能アクリレートや、これらに
対応するメタアクリレートモノマーが挙げることができ
る。
【0048】特に、UV硬化型である場合に、光重合開
始剤として、ベンゾフェノン、ο−ベンゾイル安息香酸
メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノ
ン、4,4−ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、
α−アミノアセトフェノン、4,4−ジクロロベンゾフ
ェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケト
ン、ジべンジルケトン、フロオレノン、2,2−ジエト
キシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピ
オフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニ
ル−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベン
ゾイルフェニル−フォスフィンオキサイド、2−ベンジ
ル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリ)フェ
ニル−ブタン−1、ベンジルジメチルケタール、ベンジ
ルメトキシエチルアセタール、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−
tert−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラ
キノン、β−クロロアントラキノン、アントロン、ベン
ズアントロン、メチレンアントロン、4−アジドベンジ
ルアセトフェノン、2,6−ビス(ρ−アジドベンジリ
デン)シクロヘキサン、2,6−ビス(ρ−アジドベン
ジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニ
ル−1,2−ブタジオン−2−(ο−メトキシカルボニ
ル)オキシム、ベンゾチアゾールジスルフィド等を挙げ
ることができ、これらの光重合開始剤の1種又は2種以
上を組合わせて使用することができる。
【0049】これらの光重合開始剤は、(B)の100
重量部に対して、0.05〜5重量部を添加することが
できる。添加量が下限値よりも少ないとペースト状樹脂
組成物の光硬化性が低く好ましくなく、また、上限値以
上に添加させても添加量の割合ほど光硬化性を向上させ
ることはない。
【0050】また、必要に応じて、ラジカル反応を誘起
させる光重合開始剤に併用させて、光重合開始助剤を用
いて、光重合開始反応を促進させ、重合硬化を効率的に
することができる。このような光重合開始助剤として、
例えば、トリエチレンテトラミン、トリエタノールアミ
ン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノール
アミン、n−ブチルアミン、N−メチルジエタノールア
ミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル等の脂肪族、
芳香族アミンを挙げることができる。
【0051】これらの光開始助剤は、光重合開始剤1重
量部に対して、0.1〜5重量部の範囲で添加できる。
また、このようにペースト状樹脂組成物を感光性樹脂組
成物にすることで、レジスト塗布層としてパターン形成
をすることができるので、適宜ホトレジスト法による所
定のパターン形成をすることができる。
【0052】このような本発明によるビヒクルを用いる
ことにより、ペースト状の機能性無機粉体樹脂組成物中
には、後述する各種の機能性無機粉体を、上述した低重
合体の100重量部当たり、平均粒子径0.1〜20μ
mの機能性無機酸化物粒子を、100〜9000重量
部、好ましくは、300〜7000重量部の範囲で含有
させることができる。上述した粘度範囲にある本発明に
よるビヒクルに、上述した範囲で充填できる機能性無機
粉体は、得られたペースト状樹脂組成物が上述した塗布
性、賦形性を損なわせない限りにおいて、可能な限りそ
の充填量が高めであることが好ましい。
【0053】この充填量は、特に、その無機粉体が持つ
ビヒクルとの濡れ性や(その粉体自体が持つ吸油量に依
存する)、また、無機粉体の細密充填の観点から、粒子
径及び粒度分布や、球状、針状、不定形等の粒子形状等
に大きく影響される。従って、一概には特定することが
できないが、細密充填の観点から、好ましくは、粒子形
状がほぼ球状で、上述した平均粒子径を満たし、且つ適
度の粒度分布を有するものが好適である。
【0054】また、必要に応じて、このビヒクルに他の
添加剤として、可塑剤、分散剤、増粘剤、沈降防止剤、
消泡剤、レベリング剤又は熱重合禁止剤等を適宜に添加
することができる。例えば、ペーストの流動性を向上さ
せる目的で添加される可塑剤としては、ジエチルフタレ
ート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレー
ト、ジベンジルフタレーチ、ポリアルキレングリコー
ル、トリエチレングリコールジアセテート、ポリエチレ
ンオキシド等が挙げられ、特に、光硬化性感度を損ねな
い範囲において添加することができる。
【0055】<各種の機能性焼結体>本発明によれば、
既に上述した無溶剤型のバインダー樹脂組成物(ビヒク
ル)に、各種の機能性無機粉体を含有させて、塗布性、
賦形性等に優れるペースト状無機粉体樹脂組成物を調製
することができる。このペーストを用いて通常の塗布法
によって、各種の基板上に塗布させて、広く実用に供せ
られている機能性焼結体(又はその層)を形成させるこ
とができる。そこで、このような機能性焼結体として
は、例えば、電気的、機械的な機能性部材とすると、そ
の機能特性からすると、絶縁体、誘電体、強誘電体、半
導体、及び強靱性体等を挙げることができる。
【0056】本発明によるペースト状の誘電体無機粉体
樹脂組成物を介して、誘電体(又はその層や、膜)を形
成させるに、好適な無機酸化物粒子としては、従来から
公知である、その焼結温度が低いガラス系から、より焼
結温度が高めであるセラミックス系等がある。前者のガ
ラス系の誘電体無機粉体としては、好ましくは、アルカ
リ金属や、アルカリ土類金属を実質的に含まれない系で
あることから、例えば、酸化ビスマス、酸化珪素、酸化
ホウ素、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等を主成分とす
る、ZnO−B−SiO系、PbO−B
−SiO系、PbO−B−SiO−Al
系、PbO−ZnO−B−SiO系等を挙げ
ることができる。その焼結温度は、550〜600℃で
あることから、例えば、ガラス基板上に焼き付けて、焼
結誘電体層を形成させることができる。そのなかでも、
より低温度(500℃以下)の系として、酸化亜鉛を主
成分とするZnO−B−SiO系の誘電体無機
粉体を挙げることができる。本発明においては、これら
の系のガラス粉末を適宜に用いることができるが、必要
に応じて、これらのガラス系を構成するそれぞれの酸化
物粒子の組合わせ混合粉体であっても適宜好適に用いる
ことができる。
【0057】また、必要に応じて、このような低融点ガ
ラスの誘電体ペースト樹脂組成物に、アルミナ等の低誘
電率の粉体や、チタン酸バリウム等の高誘電率粉体や、
その他の窒化珪素、炭化珪素のセラミックス粉体や、他
の高融点ガラス等の単独又は2種以上を組合わせてフィ
ラーとして添加することができる。
【0058】上述したチタン酸バリウム等の誘電体機能
性粉体としては、高誘電率であるペロブスカイト型複合
酸化物であるチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウ
ム、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸ネオ
ジウム等を挙げることができる。また、低誘電率の誘電
体機能性粉体としては、アルミナ、窒化アルミニウム、
ムライト、コージエライト、結晶化ガラス等を挙げるこ
とができる。このような誘電体層が設けられている基板
としては、例えば、プラズマディスプレイ、液晶ディス
プレイ等のディスプレイ基板を挙げることができる。特
に、上述したフィラーが白色である場合には、プラズマ
ディスプレイパネルにおいて、表示光の反射を向上させ
ることができて、高い輝度の画像を得ることができる。
【0059】また、強誘電体層を搭載する各種のエレク
トロニックチップ材として、積層セラミックコンデン
サ、積層圧電セラミック素子、積層セラミックフィルタ
等を挙げることができる。その強誘電体層を形成させる
ペロブスカイト型複合酸化物粒子としては、例えば、P
b(Zn,Nb)O、Pb(Fe,Nb)O、Pb
(Fe,W)O、Pb(Mg,Nb)O、Pb(N
i,W)O、Pb(Mg,W)O、BaTiO
SrTiO、CaTiO、PbTiO、Pb(Z
r,Ti)O、Ba(Ti,Sn)O、BiTi
O12、(Ba,Sr、Ca)TiO、(Ba、C
a)(Zr、Ti)O、(Ba,Sr、Ca)(Z
r、Ti)O等を挙げることができる。上述したこれ
らの各種の機能性焼結体の焼結温度は、通常、700〜
1300℃であるが、焼結性、焼結温度の低下、熱膨張
率等の改良・改善等から、必要に応じて、既に上述した
ガラス系誘電体を適宜組合わせ使用することができる。
【0060】また、半導体酸化物粉体としては、例え
ば、TiO、MgO、NiO、Mn (Mn
、MnO)、SnO、ZnO、Fe、V
等が挙げられ、なかでも、TiO、MgO、Ni
O、Mn、Fe、Co 、その他スピ
ネル型酸化物は温度に敏感な半導体として、その焼結体
はサーミスタとして利用される。また、光半導体等の各
種のセンサー層として形成させることができる。
【0061】また、本発明において、機能性無機酸化物
粉体の焼結セラミックスとして、例えば、摺動部材とし
て用いられる耐熱安定性に優れた高靱性焼結体として、
や、CeO、Alが添加された、Y
−ZrO、Y−ZrO−Al、Y
−CeO−ZrO系の部分安定化ジルコニア
を用いた焼結セラミックスを挙げることができる。
【0062】また、このような各種の機能性焼結体
(層)を形成させるには、通常、CVD法、スパッタリ
ング法等による薄膜や、セラミックグリーンシートを介
しての焼結された機能性単独層や、これらの積重ね又は
組合わせ積層体として形成されている。
【0063】本発明においては、ペースト状無機粉体樹
脂組成物を、基板上又は基板用グリーンシート上に、塗
布させて塗布層を形成させる塗布法としては、スクリー
ン印刷法、バーコーター法、 ロールコーター法、スリ
ットダイコーター法、ドクターブレードコーター法等の
塗布法が挙げられる。
【0064】また、これらの中でも、例えば、プラズマ
ディスプレイパネルの隔壁を形成させる方法として、ス
クリーン印刷法、サンドブラスト法及び感光性ペースト
法(ホトレジスト形成法)が挙げられ、適宜好適に使用
することができる。そこで、本発明のように、ペースト
状樹脂組成物を感光性樹脂組成物とすることができる場
合には、これらの塗布法に係わって、本発明では、好ま
しくは、レジスト形成法(フォトリソグラフィー)で、
塗布・パターン露光させて、現像・キュア・焼結させて
機能性焼結層をパターン形成させることができる。
【0065】<プラズマディスプレイパネル板の製造>
上述した如く、塗布性、賦形性に優れる本発明によるペ
ースト状の誘電体ガラス樹脂組成物を用いて、ガラス誘
電体の隔壁が設けられているプラズマディスプレイパネ
ル板の製造方法について以下に説明する。本発明による
ペースト状誘電体ガラス樹脂組成物を用いて、このプラ
ズマディスプレイパネル板を製造するに際して、そのバ
インダー樹脂組成物の重合硬化が、熱重合硬化性又はU
V重合硬化性の何れかであっても、特に限定することな
く用いることができるが、好ましくは、隔壁形成をサン
ドブラスト法によらずに、ホトレジスト形成法を用いら
れることから、好ましくは、UV重合硬化性である方
が、ハンドリング性の観点から好適である。
【0066】そこで、プラズマディスプレイパネル用の
通常の方法で誘電体膜を形成させたガラス基板上に、バ
ーコーター法によって、誘電体ガラス粉体を含有する感
光性樹脂組成物をバインダー樹脂で調製したペースト状
樹脂組成物を塗布させた層に、隔壁用パターンマスクを
介して、UV照射させてUV隔壁パターン硬化させる。
次いで、塗布された未硬化層のペースト状樹脂組成物を
エッチングで除去し、隔壁パターンを形成させた。次い
で、常温〜200℃の温度で、隔壁パターン層をキュア
した後、200〜350℃でバインダー樹脂分を分解除
去させる。次いで、500〜600℃の昇温下に、焼結
させて、ガラス基板上の誘電体膜に、賦形性、寸法性、
密着性の良好な誘電体ガラスの隔壁を形成されたプラズ
マディスプレイパネル板が得られる。
【0067】
【実施例】以下に、本発明を更に実施例によって説明す
るが、本発明はこれらにいささかも限定されるものでは
ない。
【0068】(参考例1)バインダー樹脂組成物(ビヒ
クル)を構成させる(A)(メタ)アクリル系重合体成
分を調製する。撹拌装置、窒素導入管、温度計及び還流
冷却管を備えたフラスコに、2−エチルヘキシルメタク
リレート100重量部を仕込みフラスコ内に窒素ガスを
導入しながらフラスコ内の内容物を80℃に加熱した。
次いで、十分に窒素ガス置換したチオグリセロール7重
量部を撹拌下のフラスコ内に添加した。その後、撹拌中
のフラスコ内の内容物の温度が80℃に維持できるよう
に、冷却及び加温を2時間行った。その後続けて、撹拌
中のフラスコ内の内容物の温度が95℃に維持できるよ
うに、冷却及び加温を行いながら、更に重合反応を6時
間行い、次いで、アゾビスイソブチロニトリル0.15
重量部を添加し、更に2時間95℃にて重合を行った。
【0069】上記のようにして合計で10時間の反応
後、反応物の温度を室温に戻し、反応物にハイドロキノ
ンを0.05重量部添加して反応物(a−1)を得た。
得られた重合反応物(a−1)の単量体残存率をガスク
ロマトグラフィーを用いて測定した結果、その重合率が
99.1%であった。また、そのゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)により測定した分子量
は、Mw=3600、Mn=1700であり、分散指数
=2.3であり、23℃における粘度が320(Pa・
s)である(メタ)アクリル系重合体の低重合体であっ
た。
【0070】(参考例2)参考例1において、使用する
モノマーをMMA(メチルメタクリレート)、添加する
チオグリセロールを23重量部として以外は参考例1と
同様にして重合させて反応物(a−2)[(A)(メ
タ)アクリル系重合体成分])を得た。得られた重合反
応物(a−2)の単量体残存率をガスクロマトグラフィ
ーを用いて測定した結果、重合率が98.7%であっ
た。また、そのGPCにより測定した分子量は、Mw=
1080、Mn=770であり、分散指数=1.4であ
り、23℃における粘度が2.0(Pa・s)であるメ
チルメタクリル系重合体の低重合体であった。
【0071】(参考例3)参考例1において、チオグリ
セロールの添加量を3.7重量部とした以外には、参考
例1と同様にして重合させて反応物(a−3)[(A)
(メタ)アクリル系重合体成分])を得た。得られた重
合反応物(a−3)の単量体残存率をガスクロマトグラ
フィーを用いて測定した結果、重合率が99.5%であ
った。また、そのGPCにより測定した分子量は、Mw
=7300、Mn=4200であり、分散指数=1.7
であり、23℃における粘度は、980(Pa・s)で
ある(メタ)アクリル系重合体の低重合体であった。
【0072】実施例1 200mlビーカーに、参考例1で得られた(メタ)ア
クリル系重合体の低重合体(a−1)50重量部と、重
合性多官能モノマーであるエチレングリコールジメタク
リレート50重量部とを採り、十分均一になるまで、攪
拌混合を行い本発明に用いるアクリル系のバインダー樹
脂組成物(ビヒクル)の(b−1)を得た。得られた、
ビヒクル(b−1)の粘度は、23℃で0.078(P
a・s)であった。
【0073】(熱重合性ペースト及びその硬化)次い
で、ガラス粉末として、酸化亜鉛82重量%、酸化ホウ
素8重量%、酸化珪素10重量%の組成比のガラスフリ
ット粉体80重量部に、上記ビヒクル(b−1)20重
量部と、ラジカル開始剤として1,1,3,3−テトラ
メチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノール0.
8重量部と、禁止剤としてハイドロキノン0.05重量
部とを十分に混練させて、ガラス粉体のペースト状誘電
体樹脂組成物(c−1)を調製した。得られたそのペー
スト(c−1)の粘度は、0.7(Pa・s)であっ
た。
【0074】次いで、上記ペースト(c−1)をガラス
基板上にバーコーターにて、膜厚70μmに成るように
塗布し、窒素雰囲気下で、120℃で5分間加熱重合硬
化を行った。得られた塗膜厚みは67μmと殆ど体積減
少もなく、表面のひび割れ等も見られなかった。しか
も、その加熱重合硬化に際して、塗布層は流れ崩れるこ
となく良好な形体賦形性を付与させることができた。
【0075】(UV重合性ペースト及びその硬化)ガラ
ス粉末として、酸化亜鉛82重量%、酸化ホウ素8重量
%、酸化珪素10重量%の組成比のガラスフリット粉体
80重量部に、上記ビヒクル(b−1)20重量部と、
UVラジカル開始剤としてイルガノックスI−369
0.4重量部と、禁止剤としてハイドロキノン0.01
重量部とを混練させて、ガラス粉体のペースト状誘電体
樹脂組成物(d−1)を調製した。得られたそのペース
ト(d−1)の粘度は、0.7(Pa・s)であった。
【0076】次いで、上記ペースト(d−1)をガラス
基盤上にバーコーターにて、膜厚70μmに成るように
塗布し、窒素雰囲気下で、光源として高圧水銀灯を用
い、照射強度214mW/cm、積算光量1930m
J/cmに成るよう、塗膜表面から、UV露光を行っ
た。得られた塗膜厚みは69μmと殆ど体積減少もな
く、表面のひび割れ等も見られず、しかも、そのUV重
合硬化に際して、塗布層は流れ崩れることなく良好な形
体賦形性を付与させることができた。
【0077】(プレー焼成及び焼結)次いで、基板上に
ペーストc−1及びd−1を塗布・熱及びUV重合硬化
させた上記の試験体のc−1及びd−1を大気下の常温
から350℃まで20分間で昇温させ、350℃で20
分間、加熱処理を行った。その結果、各試験体の塗布層
中のビヒクルの有機樹脂分を完全に熱分解・揮散除去さ
せることができた。なお、同様の試験体を別途作成し、
同様にして窒素雰囲気下で加熱処理をおこなったが、何
れの試験体の塗布層中の有機樹脂分を除去させることが
できた。すなわち、加熱処理を通しての目視観察では、
塗布層上には、残渣や煤などが見られず、また、その表
面及びサンドペーパを掛けて削りとられた表面のそれぞ
れを、MEKを湿らせたガーゼで拭いたが、ガーゼ上には
汚れ成分が付着しなかった。
【0078】次いで、上記したプレー焼成で有機樹脂分
を除去した試験体のc−1及びd−1を、更に、大気下
の20分間で350℃から550℃に昇温させて、その
温度で35分間保持させて塗布層のガラス粉体を焼結さ
せた。その結果、目視的に焼結層に剥離、亀裂等の異常
がなく、良好なガラス粉体の焼結層が得られた。
【0079】実施例2 200mlビーカーに、参考例2で得られたメチルメタ
アクリル系重合体の低重合体(a−2)の65重量部
と、エチレングリコールジメタクリレート35重量部と
を採り、十分均一になるまで攪拌混合させて本発明に用
いるアクリル系のバインダー樹脂組成物(ビヒクル)の
(b−2)を得た。得られた、ビヒクル(b−2)の粘
度は、23℃で0.052(Pa・s)であった。
【0080】(熱重合性ペースト及びその硬化)このビ
ヒクル(b−2)20重量部に、実施例1において、ラ
ジカル開始剤を1.2重量部とした以外は、実施例1と
同様にしてガラス粉体のペースト状誘電体樹脂組成物
(c−2)を調製した。得られたそのペースト(c−
2)の粘度は、0.61(Pa・s)であった。
【0081】次いで、上記ペースト(c−2)をガラス
基盤上にバーコーターにて、膜厚70μmに成るように
塗布し、窒素雰囲気下で、120℃で5分間加熱重合を
行った。得られた塗膜厚みは65μmと殆ど体積減少も
なく、表面のひび割れ等も見られなく、しかも、その熱
重合硬化に際して、塗布層は流れ崩れることなく良好な
形体賦形性を付与させることができた。
【0082】(UV重合性ペースト及びその硬化)ビヒ
クル(b−2)20重量部に、実施例1と同様にしてU
V重合性のガラス粉体のペースト状誘電体樹脂組成物
(d−2)を調製した。得られたそのペースト(d−
2)の粘度は、0.62(Pa・s)であった。次い
で、得られたUV硬化性のペースト(d−2)を実施例
1と同様にしてガラス基板上にバーコーターにて、膜厚
70μmに成るように塗布し、窒素雰囲気下で、実施例
1と同様の条件で、UV露光を行い塗布ペースト層を重
合硬化させた。得られた塗膜厚みは69μmと殆ど体積
減少もなく、表面のひび割れ等も見られず、しかも、そ
のUV重合硬化に際して、塗布層は流れ崩れることなく
良好な形体賦形性を付与させることができた。
【0083】(プレー焼成及び焼結)次いで、ガラス基
板上にペーストc−2及びd−2を塗布・熱及びUV重
合硬化させた上記試験体のc−2及びd−2を実施例1
と同様の条件でプレー焼成させて、各試験体の塗布層中
の有機ビヒクルを除去するための加熱処理(プレー焼
成)を行った。その結果、実施例1の試験体と同様に、
各試験体の塗布層中のビヒクルの有機樹脂分を完全に熱
分解・揮散除去させることができた。なお、同様の試験
体を別途作成し、同様にして窒素雰囲気下で加熱処理を
おこなったが、何れの試験体において、その塗布層中の
有機樹脂分を除去させることができた。
【0084】すなわち、実施例1の試験体と同様に、加
熱処理を通しての目視観察では、塗布層上には、残渣や
煤などが見られず、また、その表面及びサンドペーパを
掛けて削りとられた表面のそれぞれを、MEKを湿らせた
ガーゼで拭いたが、ガーゼ上には汚れ成分が付着しなか
った。また、上記したプレー焼成で有機樹脂分を除去し
た試験体のc−2及びd−2を実施例1の試験体と同様
に焼結させた。その結果、目視的に焼結層に剥離、亀裂
等の異常がなく、良好なガラス粉体の焼結層が得られ
た。
【0085】実施例3 200mlビーカーに、参考例3で得られたメタクリル
系重合体の低重合体(a−3)の70重量部と、エチレ
ングリコールジメタクリレート30重量部とを採り、十
分均一になるまで攪拌混合させて本発明に用いるアクリ
ル系のバインダー樹脂組成物(ビヒクル)の(b−3)
を得た。得られた、ビヒクル(b−2)の粘度は、23
℃で7.3(Pa・s)であった。
【0086】(熱重合性ペースト及びその硬化)このビ
ヒクル(b−3)20重量部に、実施例1において、ラ
ジカル開始剤を0.6重量部とした以外は、実施例1と
同様にしてガラス粉体のペースト状誘電体樹脂組成物
(c−3)を調製した。得られたそのペースト(c−
3)の粘度は、7.6(Pa・s)であった。
【0087】次いで、上記ペースト(c−3)をガラス
基盤上にバーコーターにて、膜厚70μmに成るように
塗布し、窒素雰囲気下で、120℃で5分間加熱重合を
行った。得られた塗膜厚みは68μmと殆ど体積減少も
なく、表面のひび割れ等も見られなく、しかも、その熱
重合硬化に際して、塗布層は流れ崩れることなく良好な
形体賦形性を付与させることができた。
【0088】(UV重合性ペースト及びその硬化)ビヒ
クル(b−3)20重量部に、実施例1と同様にしてU
V重合性のガラス粉体のペースト状誘電体樹脂組成物
(d−3)を調製した。得られたそのペースト(d−
3)の粘度は、7.6(Pa・s)であった。次いで、
得られたUV硬化性のペースト(d−3)を実施例1と
同様にしてガラス基板上にバーコーターにて、膜厚70
μmに成るように塗布し、窒素雰囲気下で、実施例1と
同様の条件で、UV露光を行い塗布ペースト層を重合硬
化させた。得られた塗膜厚みは69μmと殆ど体積減少
もなく、表面のひび割れ等も見られず、しかも、そのU
V重合硬化に際して、塗布層は流れ崩れることなく良好
な形体賦形性を付与させることができた。
【0089】(プレー焼成及び焼結)次いで、ガラス基
板上にペーストc−3及びd−3を塗布・熱及びUV重
合硬化させた上記試験体のc−3及びd−3を実施例1
と同様の条件でプレー焼成させて、各試験体の塗布層中
の有機ビヒクルを除去するための加熱処理(プレー焼
成)を行った。その結果、実施例1の試験体と同様に、
各試験体の塗布層中のビヒクルの有機樹脂分を完全に熱
分解・揮散除去させることができ、同様に、加熱処理を
通しての目視観察や、塗布素中のMEKを湿らせたガーゼ
での拭いで、残査、コーキング質が確認されなかった。
また、上記したプレー焼成で有機樹脂分を除去した試験
体のc−3及びd−3を実施例1の試験体と同様に焼結
させた。その結果、目視的に焼結層に剥離、亀裂等の異
常がなく、良好なガラス粉体の焼結層が得られた。
【0090】比較例1 比較例1においては、実施例2において用いたMw10
80のメタクリル系重合体の低重合体(a−2)に代え
て、Mw500未満のものを用いてビヒクルを調製し
た。その結果、ビヒクルはしゃぶしゃぶ状で、塗布性が
著しく低下し、しかも、溶剤性、塗布後のキュアを最適
にさせるため、重合性多官能モノマーをビヒクル成分と
して組合わせることができず、その結果、ペーストの賦
形性を著しく低下させた。
【0091】比較例2 比較例2においては、実施例3において用いたMw73
00のメタクリル系重合体の低重合体(a−3)に代え
て、Mw10000を超えるMw10160のものを用
いてビヒクルを調製した。その結果、塗布後のペースト
層をキュアさせて、塗布ペースト層に形体賦形性を発揮
させる多官能モノマーを組合わせ配合量も増加させるこ
とになり、ビヒクルコストを経済的に不利にさせるだけ
でなく、塗布性、粉体の充填量を低下させることにな
り、そのために溶剤を添加さた溶剤型ビヒクルとなる。
【0092】実施例4 実施例1において、使用したガラス粉末の代わりにCe
13mol%、ZrO87mol%の組成比の部
分安定化ジルコニア100重量部に対して、アルミナ1
5重量部を混合させた平均粒子径3.5μmの粉体85
重量部に、ビヒクル(b−1)20重量部と、UVラジ
カル開始剤としてイルガノックスI−369 0.4重
量部と、禁止剤としてハイドロキノン0.01重量部と
を混練させて、部分安定化ジルコニア系粉体のペースト
状高強靱性粉体樹脂組成物(d−4)を調製した。得ら
れたそのペースト(d−4)の粘度は、0.78(Pa
・s)であった。
【0093】次いで、上記ペースト(d−4)をアルミ
ナ基板上にバーコーターにて、膜厚50μmに成るよう
に塗布し、窒素雰囲気下で、光源として高圧水銀灯を用
い、照射強度214mW/cm、積算光量1930m
J/cmに成るよう、塗膜表面から、UV露光を行っ
た。次いで、大気下又は窒素雰囲気下の常温から350
℃まで20分間で昇温させ、350℃で20分間、加熱
処理を行った。その結果、各試験体の塗布層中のビヒク
ルの有機樹脂分を完全に熱分解・揮散除去させることが
できた。
【0094】また、UVキュア後の有機ビヒクル除去の
プレー焼成の熱履歴下において、塗布層の撓み、崩れ等
がなく、塗布層の形体賦形性が良好であつた。また、こ
の有機ビヒクル除去された後の更なる昇温下(400〜
1000℃)で塗布層の形体賦形性を損ねることがなか
った。その結果、目視的に焼結層に剥離、亀裂等の異常
がなく焼結させることができた。
【0095】
【発明の効果】以上から、本発明によれば、誘電体等の
機能性焼結体の形成用に用いる機能性無機粉体を含有す
るペースト状樹脂組成物において、そのバインダー樹脂
組成物(ビヒクル)は、Mwが500〜10000程度
の低重合体の(メタ)アクリル系重合体と、熱硬化又は
UV硬化性の低分子量の重合性多官能モノマーとを含有
する無溶剤型の流動粘性体である。
【0096】これによって、本発明によるビヒクルは、
無溶剤であるが、溶剤性を兼ね備えた塗布性に優れ、ま
た、塗布後の塗布層が重合硬化されて、機能性無機粉体
に賦形性を賦与させる。しかも、低温度で容易に熱分解
除去されることから、良好な焼結性を発揮させるビヒク
ルを提供できる。その結果、塗布層には、気泡孔や、亀
裂や、撓みや、収縮等を防止させられ、更なる昇温下で
塗布された機能性無機粉体の燒結性を向上させる。
【0097】また、従来法の溶剤型のビヒクルに比較し
て、ペースト中の機能性無機粉体の充填量を高められる
ことで、塗布層のキュア及び焼結させる熱履歴下におけ
る熱収縮等を低下させることができ、寸法安定性の焼結
体を形成することができる。
【0098】更にはまた、ペースト調製、その塗布後の
熱履歴下における揮発、分解蒸発する有機成分を低下さ
せられることから、これらを扱う作業環境及び地球環境
保全の立場から、環境汚染等を低減できるビヒクルを提
供できる。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機能性焼結体又はその層を形成させるに用
    いる機能性無機粉体を含有するペースト状無機粉体樹脂
    組成物において、 (A)重量平均分子量Mwが500〜10000で、ガ
    ラス転移温度(Tg)が−80〜50℃の範囲にある
    (メタ)アクリル系重合体と、 (B)分子量が100〜5000で、重合性不飽和基が
    2〜6個を有する重合性多官能モノマーと、 (C)平均粒子径が0.1〜20μmの範囲にある機能
    性無機粒子の少なくとも1種以上である前記機能性無機
    粉体と、を含有する塗布性、賦形性及び焼結性に優れて
    いることを特徴とするペースト状無機粉体樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記ペースト状無機粉体樹脂組成物が、
    (A)100重量部当たり、(B)10〜900重量部
    で、(C)100〜9000重量部の範囲で含有し、且
    つ前記(A)と前記(B)とを含む樹脂組成物の粘度
    (23℃)が、0.01〜10Pa・sであることを特
    徴とする請求項1に記載のペースト状無機粉体樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】前記(A)の酸価が60〜180mg・K
    OH/g範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に
    記載のペースト状無機粉体樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記機能性無機粉体が、元素周期表の第II
    a及びb族元素、第IIIa及びb族元素、第IVa及びb
    族元素、第Va及びb族元素、第VIa族元素の群から選
    ばれた少なくとも1種の無機元素を含む無機粒子である
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のペース
    ト状無機粉体樹脂組成物。
  5. 【請求項5】前記機能性無機粉体が、酸化ビスマス、酸
    化ホウ素及び酸化珪素系、酸化ホウ素、酸化珪素、酸化
    アルミニウム及び酸化リチウム系、酸化鉛、酸化ホウ素
    及び酸化珪素系、又は酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素及
    び酸化珪素系の群から選ばれた少なくとも1種の誘電体
    ガラス粒子であることを特徴とする請求項1〜3の何れ
    かに記載のペースト状無機粉体樹脂組成物。
  6. 【請求項6】前記機能性無機粉体が、チタン酸バリウ
    ム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛、チタン酸カ
    ルシウム、チタン酸ネオジウム又はチタン酸ジルコン酸
    鉛の群から選ばれた少なくとも1種のペロブスカイト型
    の強誘電体複合酸化物粒子であることを特徴とする請求
    項1〜3の何れかに記載のペースト状無機粉体樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】前記機能性無機粉体が、請求項5に記載す
    る誘電体ガラス粒子の何れかと、請求項6に記載する強
    誘電体複合酸化物粒子の何れかとの組合わせであること
    を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のペースト状
    無機粉体樹脂組成物。
  8. 【請求項8】前記機能性無機粉体が、光半導体性の酸化
    チタンであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに
    記載のペースト状無機粉体樹脂組成物。
  9. 【請求項9】前記機能性無機粉体が、半導体性の酸化亜
    鉛であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載
    のペースト状無機粉体樹脂組成物。
  10. 【請求項10】前記機能性無機粉体が、部分安定化ジル
    コニアであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに
    記載のペースト状無機粉体樹脂組成物。
  11. 【請求項11】機能性無機粉体を含有するペースト状無
    機粉体樹脂組成物を用いてその無機粉体からなる機能性
    焼結体を形成させる方法において、 (A)重量平均分子量Mwが500〜10000で、ガ
    ラス転移温度(Tg)が−80〜50℃の範囲にある
    (メタ)アクリル系重合体と、(B)分子量が100〜
    5000で、重合性不飽和基が2〜6個を有する光重合
    性多官能モノマーと、UV系重合開始剤とを含有する粘
    度(23℃)が、0.01〜10Pa・sである樹脂組
    成物を調製し、 前記樹脂組成物に、(C)平均粒子径が0.1〜20μ
    mの範囲にある機能性無機粒子の少なくとも1種以上で
    ある前記機能性無機粉体とを含有させてペースト状無機
    粉体樹脂組成物とし、 次いで、塗布後の前記ペースト状無機粉体樹脂組成物
    に、UV照射下にて、UV重合硬化させ、 次いで、温度250〜550℃の熱履歴下に前記樹脂組
    成物を揮発・熱分解させて飛散除去させ、更なる昇温下
    に焼結させることを特徴とする機能性焼結体の形成方
    法。
  12. 【請求項12】機能性無機粉体を含有するペースト状無
    機粉体樹脂組成物を用いてその無機粉体からなる機能性
    焼結体を形成させる方法において、 熱重合系の重合開始剤を添加した(A)重量平均分子量
    Mwが500〜10000で、ガラス転移温度(Tg)
    が−80〜50℃の範囲にある(メタ)アクリル系重合
    体に、 (B)分子量が100〜5000で、重合性不飽和基が
    2〜6個を有する重合性多官能モノマーと、(C)平均
    粒子径が0.1〜20μmの範囲にある機能性無機酸化
    物粒子の少なくとも1種以上である前記機能性無機粉体
    とを含有させてペースト状無機粉体樹脂組成物とし、 次いで、塗布後の前記ペースト状無機粉体樹脂組成物
    を、温度80〜180℃の加熱下に熱重合硬化させ、 次いで、温度250〜550℃の熱履歴下に前記樹脂組
    成物を揮発・熱分解させて飛散除去させ、更なる昇温下
    に焼結させることを特徴とする機能性焼結体の形成方
    法。
  13. 【請求項13】前記ペースト状無機粉体樹脂組成物が、
    (A)100重量部当たり、(B)10〜900重量部
    で、(C)100〜9000重量部であることを特徴と
    する請求項11又は12に記載の機能性焼結体の形成方
    法。
  14. 【請求項14】請求項11〜13の何れかに記載する機
    能性焼結体の形成方法を用いて、前記機能性焼結体が、
    誘電体ガラス粒子及び/又はペロブスカイト型の強誘電
    体複合酸化物粒子である機能性無機粉体からなることを
    特徴とする誘電性焼結体の形成方法。
  15. 【請求項15】請求項14に記載する誘電性焼結体の形
    成方法を用いて、プラズマディスプレイパネル板を製造
    するにおいて、 ガラスディスプレイ基板上に、機能性無機粉体が誘電性
    ガラス及び/又はペロブスカイト型の強誘電体複合酸化
    物粒子である前記ペースト状無機粉体樹脂組成物を用い
    て誘電体成形膜を形成させ次いで、前記誘電体成形膜上
    に前記ペースト状無機粉体樹脂組成物による誘電体隔壁
    パターンを形成させ、 次いで、前記誘電体成形膜と前記誘電体隔壁パターンを
    重合硬化させた後、温度250〜550℃の熱履歴下に
    前記樹脂組成物分を熱分解させて飛散除去させて、更な
    る昇温下に同時に焼結させることを特徴とするプラズマ
    ディスプレイパネル板の製造方法。
JP2000291343A 2000-09-26 2000-09-26 ペースト状無機粉体樹脂組成物及びその焼結体の形成方法 Expired - Fee Related JP3932327B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000291343A JP3932327B2 (ja) 2000-09-26 2000-09-26 ペースト状無機粉体樹脂組成物及びその焼結体の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000291343A JP3932327B2 (ja) 2000-09-26 2000-09-26 ペースト状無機粉体樹脂組成物及びその焼結体の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002097069A true JP2002097069A (ja) 2002-04-02
JP3932327B2 JP3932327B2 (ja) 2007-06-20

Family

ID=18774426

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000291343A Expired - Fee Related JP3932327B2 (ja) 2000-09-26 2000-09-26 ペースト状無機粉体樹脂組成物及びその焼結体の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3932327B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10230712A1 (de) * 2002-07-08 2004-02-12 Siemens Ag Elektronikeinheit
WO2013124506A1 (es) 2012-02-23 2013-08-29 Torrecid, S.A. Composición de tinta para decoración de substratos no porosos
KR20170079947A (ko) * 2015-12-31 2017-07-10 주식회사 엘지화학 액정셀
WO2020183637A1 (ja) * 2019-03-13 2020-09-17 互応化学工業株式会社 焼成用スラリー組成物、グリーンシート、グリーンシートの製造方法、焼結体の製造方法、及び積層セラミックコンデンサの製造方法
US12006266B2 (en) 2019-03-13 2024-06-11 Goo Chemical Co., Ltd. Baking slurry composition, green sheet, method for manufacturing green sheet, method for manufacturing sintered product, and method for manufacturing monolithic ceramic capacitor

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11323147A (ja) * 1998-05-18 1999-11-26 Toray Ind Inc 誘電体ペーストおよびそれを用いたディスプレイ基板の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11323147A (ja) * 1998-05-18 1999-11-26 Toray Ind Inc 誘電体ペーストおよびそれを用いたディスプレイ基板の製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10230712A1 (de) * 2002-07-08 2004-02-12 Siemens Ag Elektronikeinheit
DE10230712B4 (de) * 2002-07-08 2006-03-23 Siemens Ag Elektronikeinheit mit einem niedrigschmelzenden metallischen Träger
WO2013124506A1 (es) 2012-02-23 2013-08-29 Torrecid, S.A. Composición de tinta para decoración de substratos no porosos
KR20170079947A (ko) * 2015-12-31 2017-07-10 주식회사 엘지화학 액정셀
KR101987370B1 (ko) * 2015-12-31 2019-06-10 주식회사 엘지화학 액정셀
WO2020183637A1 (ja) * 2019-03-13 2020-09-17 互応化学工業株式会社 焼成用スラリー組成物、グリーンシート、グリーンシートの製造方法、焼結体の製造方法、及び積層セラミックコンデンサの製造方法
JPWO2020183637A1 (ja) * 2019-03-13 2020-09-17
CN111936450A (zh) * 2019-03-13 2020-11-13 互应化学工业株式会社 焙烧浆料组合物、生片、制造生片的方法、制造烧结产品的方法及制造独石陶瓷电容器的方法
JP7185948B2 (ja) 2019-03-13 2022-12-08 互応化学工業株式会社 焼成用スラリー組成物、グリーンシート、グリーンシートの製造方法、焼結体の製造方法、及び積層セラミックコンデンサの製造方法
US12006266B2 (en) 2019-03-13 2024-06-11 Goo Chemical Co., Ltd. Baking slurry composition, green sheet, method for manufacturing green sheet, method for manufacturing sintered product, and method for manufacturing monolithic ceramic capacitor

Also Published As

Publication number Publication date
JP3932327B2 (ja) 2007-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8440103B2 (en) Binder resin composition and inorganic fine particle-dispersed paste composition
JP4834997B2 (ja) 感光性誘電体ペーストおよびそれを用いた電子回路部品の製造方法
WO2005123830A1 (ja) バインダー樹脂組成物、ペースト及びグリーンシート
JPH11316456A (ja) 無溶剤型感光性焼成ペ―スト組成物及び溶剤型感光性焼成ペ―スト組成物および構造体
JP5828851B2 (ja) 感光性ペースト
JP3429295B2 (ja) ポリカーボネートポリマーを含む感光性セラミック組成物
JP3785480B2 (ja) ペースト状導電性樹脂組成物及びその焼結体の形成方法
JPH10112216A (ja) 感光性導電ペースト、それを用いた電極およびその製造方法
JP5091390B2 (ja) 無機粉末含有熱分解性感圧接着シート
JP3932327B2 (ja) ペースト状無機粉体樹脂組成物及びその焼結体の形成方法
JPH0225847A (ja) 半水系現像可能な感光性セラミックコーテイング組成物
JP2004315719A (ja) 焼成用樹脂組成物
JP6846767B2 (ja) 水系焼成用バインダー樹脂組成物、水系焼成用ペースト、及び水系焼成用バインダー樹脂組成物の製造方法
JP6473447B2 (ja) 焼成ペースト組成物およびその用途
JP6337628B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ製造用のスラリー組成物およびセラミックグリーンシート
JP2005015273A (ja) 焼結用アクリル系樹脂バインダー、それを用いて得られる各種の機能性焼結体及びプラズマディスプレイパネルの製造方法
JP2021059669A (ja) スラリー組成物
JP2002270036A (ja) 無溶剤型光硬化性導体ペーストおよびセラミック電子部品製造方法
JP5108437B2 (ja) 非鉛系ガラス微粒子分散ペースト組成物
TW202033582A (zh) 剝離膜、陶瓷零件片材、剝離膜之製造方法、陶瓷零件片材之製造方法、及積層陶瓷電容器之製造方法
JP2000331535A (ja) 導体ペースト
JP2000030534A (ja) 感光性高誘電体ペーストおよびそれを用いるコンデンサーの製造方法
JP7180282B2 (ja) 焼成用金属酸化物ナノ粒子分散体、及び焼結膜の製造方法
JP2012246176A (ja) 絶縁ペーストおよびそれを用いた多層構造体の製造方法
JP2008124030A (ja) 導電性ペースト組成物、転写フィルムおよびプラズマディスプレイパネル

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060613

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100330

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110330

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120330

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120330

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130330

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130330

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140330

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees