JPH11269335A - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents

農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

Info

Publication number
JPH11269335A
JPH11269335A JP10093999A JP9399998A JPH11269335A JP H11269335 A JPH11269335 A JP H11269335A JP 10093999 A JP10093999 A JP 10093999A JP 9399998 A JP9399998 A JP 9399998A JP H11269335 A JPH11269335 A JP H11269335A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl chloride
film
hindered amine
compound
chloride resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10093999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4334033B2 (ja
Inventor
Tadahiro Takano
忠広 高野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Achilles Corp
Original Assignee
Achilles Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Achilles Corp filed Critical Achilles Corp
Priority to JP09399998A priority Critical patent/JP4334033B2/ja
Publication of JPH11269335A publication Critical patent/JPH11269335A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4334033B2 publication Critical patent/JP4334033B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Landscapes

  • Protection Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 農業用施設内で、硫黄化合物、ハロゲン化合
物を含む農薬を使用したときの当該施設に展張したフィ
ルムの耐候性悪化を防ぎ、フィルムの耐候性を向上させ
ることを目的としてヒンダードアミン系化合物を添加し
たフィルムにおける高周波ウエルダー適性の低下や防滴
持続性の低下を抑制する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂に、ピペリジン環中の
窒素原子に結合する基がアルコキシ基となっている構造
単位を一以上を有するヒンダードアミン系化合物を0.
05〜3.0重量部添加した組成物をフィルム化して農
業用塩化ビニル系樹脂フィルムを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業用塩化ビニル
系樹脂フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ハウスやトンネル等の農業用
施設の被覆材(以下「農業用被覆材」という)として、
塩化ビニル系樹脂フィルム、ポリエチレンフィルム、エ
チレン−酢酸ビニル共重合樹脂フィルム、ポリエステル
フィルム、或いはこれらの積層フィルム等が使用されて
いる。中でも、塩化ビニル系樹脂フィルムは、光線透過
率、保温性、機械的強度、耐久性、フィルム化するとき
の作業性、経済性等の諸特性のバランスが良いことが評
価され、上記の農業用被覆材として広く使用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年では、農
家の人手不足、省資源等の理由により、長期間に亘って
展張しておくことが可能な農業用被覆材が求められてい
る。そのため、上記の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
においても、耐候性を向上させ、長期間に亘って展張し
ておくことが可能となるように、光安定剤として化2に
示す構造単位を有するものを添加することが提案されて
いる。
【0004】
【化2】
【0005】上記のヒンダードアミン系化合物は、農業
用塩化ビニル系樹脂フィルムの耐候性を向上させるとい
う効果を発揮し、それを添加しない農業用塩化ビニル系
樹脂フィルムに比較すれば、より長期間に亘って展張可
能な農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを得ることが可能
となる。しかしながら、上記の構造単位を有するヒンダ
ードアミン系化合物は、塩基性が強いため、硫黄化合物
やハロゲン化合物によって活性を失い易い。すなわち、
上記の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを展張した農業
用施設内において、硫黄化合物やハロゲン化合物を含む
農薬を使用した場合には、ヒンダードアミン系化合物が
活性を失い、上記の効果が比較的短期間で消失してしま
うという問題があった。
【0006】また、上記のヒンダードアミン系化合物を
添加した農業用塩化ビニル系樹脂フィルムは、それを添
加しない農業用塩化ビニル系樹脂フィルムと比較して、
高周波ウエルダー適性が低下するという問題や、防滴持
続性についても低下するという問題があった。
【0007】本発明は、上記した課題を解決するために
なされたものであって、当該フィルムを展張した施設内
にて硫黄化合物やハロゲン化合物を含む農薬を使用して
も耐候性に優れ、また、高周波ウエルダー適性の低下や
防滴持続性の低下も殆ど見られない、長期間展張可能な
農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、化3に示す
構造単位を一以上有するヒンダードアミン系化合物を
0.05〜3.0重量部添加してなる塩化ビニル系樹脂
組成物をフィルム化してなることを特徴とするものであ
る。
【0009】
【化3】
【0010】本発明でいう塩化ビニル系樹脂とは、塩化
ビニルの単独重合体であるポリ塩化ビニルの他、塩化ビ
ニルと他のモノマー、例えば、エチレン、プロピレン、
酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸、マレイン
酸エステル、フマール酸、イタコン酸、塩化ビニリデ
ン、アクリロニトリル、高級ビニルエーテル等との共重
合樹脂、或いはこれら樹脂の混合物等である。
【0011】上記の塩化ビニル系樹脂には、可塑剤、安
定剤、防滴剤、防霧剤、滑剤又は粘着防止剤、紫外線吸
収剤、抗酸化剤、充填剤(保温剤)、有機リン酸化合
物、有機リン酸金属塩、着色剤、等の各種添加剤が必要
に応じて添加され、塩化ビニル系樹脂組成物とされる。
【0012】上記の可塑剤としては、ジ−2−エチルヘ
キシルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイ
ソノニルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベン
ジルフタレート、ジラウリルフタレート、ジデシルフタ
レート、ジウンデシルフタレート、ジトリデシルフタレ
ート等のフタル酸エステル系可塑剤;トリクレジルホス
フェート、トリキシリルホスフェート、トリス(イソプ
ロピルフェニル)ホスフェート、トリブチルホスフェー
ト、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェー
ト、トリエチルフェニルホスフェート等のリン酸エステ
ル系可塑剤;エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等
のエポキシ化油、ビスフェノールA・ジクリシジルエー
テル等のエポキシ系樹脂等のエポキシ系可塑剤;ジ−2
−エチルヘキシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシル
セバケート等の脂肪酸エステル系可塑剤;トリメリット
酸エステル系可塑剤;ポリエステル系可塑剤;等が挙げ
られる。上記の可塑剤は、一種又は二種以上を併用して
用いることができ、その添加量は、塩化ビニル系樹脂1
00重量部当たり30〜70重量部程度である。
【0013】安定剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、リシノー
ル酸バリウム、ラウリン酸カルシウム、オレイン酸カル
シウム、オクトイン酸亜鉛等の金属石鹸;ジフェニルデ
シルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス
(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファ
イト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ト
リステアリルホスファイト、オクチルジフェニルホスフ
ァイト、ジフェニルアシッドホスファイト、ジオクチル
アシッドホスファイト等の有機ホスファイト系安定剤;
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、有機
錫メルカプチド、有機錫スルホンアミド等の錫系安定
剤;等が挙げられる。上記の安定剤は、一種もしくは二
種以上を併用して添加することができ、その添加量は、
塩化ビニル系樹脂100重量部当たり1〜10重量部程
度である。
【0014】防滴剤としては、ソルビタン、ソルビトー
ル、グリセリン、ジグリセリン等の多価アルコールと脂
肪酸のエステル、多価アルコールと脂肪酸及び二塩基酸
とのエステル、或いはこれらにエチレンオキサイド、プ
ロプレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレ
ンオキサイドを付加した化合物、等が使用でき、具体的
には、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレー
ト、ソルビタンステアレート・エチレンオキサイド2モ
ル付加物、ソルビタンステアレート・プロピレンオキサ
イド3モル付加物、ソルビトールステアレート、ソルビ
トールステアレート・エチレンオキサイド3モル付加
物、ジグリセリンパルミテート、ジグリセリンステアレ
ート、グリセリンステアレート、グリセリンパルミテー
ト・エチレンオキサイド2モル付加物、ソルビタンステ
アレートアジペート・エチレンオキサイド3モル付加
物、ソルビトールステアレートアジペート・エチレンオ
キサイド2モル付加物、ジグリセリンパルミテートセバ
ケート・プロピレンオキサイド3モル付加物、ソルビト
ールパルミテートアジペート・エチレンオキサイド3モ
ル付加物、等が挙げられる。これらの防滴剤は、一種或
いは二種以上を併用して添加することができ、その添加
量は、塩化ビニル系樹脂100重量部当たり0.5〜
5.0重量部程度である。
【0015】防霧剤としては、分子中に含フッ素基とア
ルキレンオキサイド基を有する含フッ素化合物等が使用
できる。上記の含フッ素基としては、パーフルオロアル
キル基(Cn 2n+1基) 、パーフルオロアルコキシ基
(Cn 2n+1O基)、ポリフルオロアルキル基(Hm
n2n+1-m基)、パーフルオロアルケニル基(Cn
2n-1基)、ポリフルオロアルケニル基(Hm n
2n-1-m基)、パーフルオロアルキレン基(Cn 2n基)
等が挙げられ(式中mは1〜3の整数、nは3〜20の
整数)、アルキレンオキサイド基としては、(C2 4
O)n 、(C3 6 O)n 等が挙げられる(式中nは1
〜30の整数)。
【0016】上記の含フッ素化合物として具体的には、
化4に示す化合物が例示されるが、これらに限定される
ものではない。また、含フッ素化合物は、一種又は二種
以上を併用して添加することができ、その添加量は、塩
化ビニル系樹脂100重量部当たり0.01〜1.0重
量部程度である。
【0017】
【化4】
【0018】滑剤又は粘着防止剤としては、ステアリン
酸、イソステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸系滑
剤;ステアリン酸アミド、メチレンビスステアロアミ
ド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸アミド系滑
剤;ブチルパルミテート、ブチルステアレート等のエス
テル系滑剤;バリウムイソデシルホスフェート、カルシ
ウムオクタデシルホスフェート等の有機リン酸金属塩系
滑剤;ポリエチレンワックス、流動パラフィン等が使用
できる。これらの滑剤又は粘着防止剤は、一種又は二種
以上を併用して添加することができる。
【0019】紫外線吸収剤としては、一般に使用されて
いるベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチ
ル酸エステル系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収
剤が使用できる。これらの紫外線吸収剤は、一種或いは
二種以上を併用して添加することができる。
【0020】充填剤(保温剤)としては、炭酸カルシウ
ム、シリカ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、長石粉、タルク、雲母粉、ハイドロタルサイト類、
等が使用できる。
【0021】有機リン酸化合物としては、化5に示す一
般式で表される化合物等が使用できる。
【化5】
【0022】有機リン酸金属塩としては、化6(a)、
(b)に示す一般式で表される化合物等が使用できる。
【化6】
【0023】本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、塩化ビニル系樹脂に、化7に示す構造単位(すなわ
ち、ピペリジン環中の窒素原子に結合する基が、アルコ
キシ基である構造単位)を一以上有するヒンダードアミ
ン系化合物を添加する。このヒンダードアミン系化合物
の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部当たり0.
05〜3.0重量部、好ましくは、0.05〜0.5重
量部である。このヒンダードアミン系化合物の添加量が
少なすぎると耐候性の向上が見られず、逆に多すぎると
耐候性、高周波ウエルダー適性、防滴持続性が低下す
る。
【0024】
【化7】
【0025】上記のヒンダードアミン系化合物は、一種
或いは構造が異なる二種以上を併用して添加することが
できる。また、上記のヒンダードアミン系化合物と、上
記した従来より一般に使用されているヒンダードアミン
系化合物(化2に示す構造単位を一以上有するヒンダー
ドアミン系化合物)とを併用することも可能であるが、
従来より一般に使用されているヒンダードアミン系化合
物の添加量が多くなると、化7に示す構造単位を一以上
有するヒンダードアミン系化合物を上記範囲の添加量と
しても、高周波ウエルダー適性の低下を抑制するといっ
た効果や防滴持続性の低下を抑制するといった効果は発
現するものの、硫黄化合物やハロゲン化合物によるヒン
ダードアミン系化合物の活性消失を抑制するという効果
が充分に発現しない。また、全ヒンダードアミン系化合
物の添加量があまり多くなりすぎないように(具体的に
は、上記した添加量の範囲を超えないように)留意する
必要がある。
【0026】塩化ビニル系樹脂に、上記のヒンダードア
ミン系化合物、及び可塑剤、安定剤等の各種添加剤を必
要に応じて添加した塩化ビニル系樹脂組成物は、カレン
ダー法、押出法、インフレーション法等の手段によりフ
ィルム化され、本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィル
ムが得られる。
【0027】上記のようにして得られた本発明の農業用
塩化ビニル系樹脂フィルムは、従来より知られている農
業用塩化ビニル系樹脂フィルムのように、展張した際に
外側となる面に、溶剤系、水系或いは紫外線硬化型の塗
料を塗布して形成した防塵性塗膜を設けることもでき
る。上記の溶剤系塗料としては、例えば、アクリル樹脂
系、塩化ビニル樹脂系、セルロース樹脂系、フッ素樹脂
系、ポリアミド系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、
シリコーン樹脂系等の塗料が使用できる。水系塗料とし
ては、例えば、アクリル樹脂系、ポリエステル系、ウレ
タン樹脂系、エポキシ樹脂系等の塗料が使用できる。紫
外線硬化型塗料としては、例えば、アクリル樹脂系、ア
クリル変性ウレタン樹脂系、アクリル変性エポキシ樹脂
系、メルカプト誘導体系、エポキシ樹脂系等の塗料が使
用できる。
【0028】また、本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムは、展張した際に内側となる面に、防滴性を付与
することを目的とした塗膜、例えば、上記の溶剤系、水
系或いは紫外線硬化型の塗料に、コロイダルシリカ等の
親水化物質を添加して得た塗料を塗布して形成した塗膜
を形成してもよい。
【0029】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げ、本発明をより
詳細に説明するが、本発明は、以下に示す実施例に限定
されるものではない。
【0030】〔実施例1〜6、比較例1〜5〕表1に示
す配合からなる塩化ビニル系樹脂組成物を、ロール温度
180℃のカレンダー装置を用いて、厚さ0.1mmの
フィルムに成形し、ポリ塩化ビニルフィルムを得た。得
られたポリ塩化ビニルフィルムの耐候性、高周波ウエル
ダー適性、防滴持続性について、下記の方法にて評価し
た。結果を表1に示す。
【0031】(1)耐候性 得られたポリ塩化ビニルフィルムを、幅1m、高さ80
cm、長さ10mのトンネルハウスに展張し、20ケ月
経過した後のフィルムの最大伸度(Y)と、製造直後の
ポリ塩化ビニルフィルムの最大伸度(X)から、下記式
にて伸び残率を求め、下記基準にて評価した。但し、ト
ンネルハウス中には、ハロゲン化合物を含む農薬を1回
/1ケ月、硫黄化合物含む農薬を1回/6ケ月の割合で
使用した。
【数1】 〔基準〕 5:伸び残率が80%以上 4:伸び残率が60%以上80%未満 3:伸び残率が40%以上60%未満 2:伸び残率が20%以上40%未満 1:伸び残率が20%未満 (2)高周波ウエルダー適性 得られた二枚のポリ塩化ビニルフィルムを、高周波ウエ
ルダーミシンを用いて融着接合した後、手で剥がしたと
きの、融着部の状態を目視により観察し、下記基準にて
評価した。 〔基準〕 5:融着部で全く剥離せず 4:一部は剥離したが、融着部中の2/3以上で剥離せ
ず 3:融着部中の1/3以上、2/3未満で剥離せず 2:剥離しない部分はあったが、融着部中の1/3未満 1:融着部全体が剥離 (3)防滴持続性 得られたポリ塩化ビニルフィルムを、幅1m、高さ80
cm、長さ10mのトンネルハウスに展張し、20ケ月
経過後のフィルム内表面を目視により観察し、下記基準
にて評価した。 〔基準〕 5:水滴が全く見られず、水が膜状となって流れている 4:極一部に細かい水滴が見られるが、略全面に亘って
水が膜状となって流れている 3:水滴が部分的に見られ、水が筋状となって流れてい
る箇所も見られる 2:水滴が多く見られ、水が筋状となって流れている 1:水滴が略全面に付着しており、全く流れていない
【0032】
【表1】
【0033】以上の結果より明らかなように、本発明で
特定するヒンダードアミン系化合物(ヒンダードアミン
1)を単独で使用した実施例1〜3のフィルムは、その
フィルムを展張したハウス内で硫黄化合物を含む農薬や
ハロゲン化合物を含む農薬を使用しても耐候性に優れて
おり、また、高周波ウエルダー適性の低下や防滴持続性
の低下も抑制されている。また、本発明の特定するヒン
ダードアミン系化合物と従来より一般に使用されている
ヒンダードアミン系化合物(ヒンダードアミン2、3)
を重量比で1:1の割合で併用した実施例4〜6のフィ
ルムは、高周波ウエルダー適性の低下や防滴持続性の低
下も抑制されているものの、本発明で特定するヒンダー
ドアミン系化合物を単独で使用したものに比較して、そ
のフィルムを展張したハウス内で硫黄化合物を含む農薬
やハロゲン化合物を含む農薬を使用したときの耐候性が
劣る(但し、従来より一般に使用されているヒンダード
アミン系化合物のみを使用したものと比較すると向上が
見られる)ものである。従って、ハウス内で硫黄化合物
を含む農薬やハロゲン化合物を含む農薬を使用したとき
の耐候性の低下を防ぐためには、本発明で特定するヒン
ダードアミン系化合物を単独で使用するか、従来より一
般に使用されているヒンダードアミン系化合物の添加量
を極力抑える必要があることがわかる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の農業用塩
化ビニル系樹脂フィルムは、特定の構造単位を有するヒ
ンダードアミン系化合物を添加してなるので、それを展
張した農業用施設内でハロゲン化合物や硫黄化合物を含
む農薬を使用しても、ヒンダードアミン系化合物の活性
が損なわれず、また、従来のヒンダードアミン系化合物
を使用したフィルムに見られる高周波ウエルダー適性の
低下や防滴持続性の低下も殆ど見られないものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、
    化1に示す構造単位を一以上有するヒンダードアミン系
    化合物を0.05〜3.0重量部添加してなる塩化ビニ
    ル系樹脂組成物をフィルム化してなる農業用塩化ビニル
    系樹脂フィルム。 【化1】
JP09399998A 1998-03-23 1998-03-23 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム Expired - Lifetime JP4334033B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09399998A JP4334033B2 (ja) 1998-03-23 1998-03-23 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09399998A JP4334033B2 (ja) 1998-03-23 1998-03-23 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11269335A true JPH11269335A (ja) 1999-10-05
JP4334033B2 JP4334033B2 (ja) 2009-09-16

Family

ID=14098113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09399998A Expired - Lifetime JP4334033B2 (ja) 1998-03-23 1998-03-23 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4334033B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008117575A1 (ja) * 2007-03-27 2008-10-02 Adeka Corporation 防水シート

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02166138A (ja) * 1988-10-19 1990-06-26 Ciba Geigy Ag N―置換立体障害性アミンで安定化されたポリマー基材
JPH0649273A (ja) * 1992-05-13 1994-02-22 Ciba Geigy Ag 安定化塩素含有ポリマー組成物
JPH07501530A (ja) * 1991-11-30 1995-02-16 ビーエーエスエフ アクチエンゲゼルシャフト ポリアルキルピペリジン基を有するβ−アミノアクリル酸エステル誘導体
JPH07505374A (ja) * 1992-04-07 1995-06-15 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト ポリアルキルピペリジンを含有する酢酸及び3−アミノアクリル酸誘導体
JPH08245849A (ja) * 1994-12-09 1996-09-24 Ciba Geigy Ag 安定化されたポリ塩化ビニル
JPH10114835A (ja) * 1996-07-05 1998-05-06 Ciba Specialty Chem Holding Inc フェノールを含まないポリオレフィン繊維の安定化
JPH11268205A (ja) * 1998-03-20 1999-10-05 Mitsubishi Chem Mkv Co 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02166138A (ja) * 1988-10-19 1990-06-26 Ciba Geigy Ag N―置換立体障害性アミンで安定化されたポリマー基材
JPH07501530A (ja) * 1991-11-30 1995-02-16 ビーエーエスエフ アクチエンゲゼルシャフト ポリアルキルピペリジン基を有するβ−アミノアクリル酸エステル誘導体
JPH07505374A (ja) * 1992-04-07 1995-06-15 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト ポリアルキルピペリジンを含有する酢酸及び3−アミノアクリル酸誘導体
JPH0649273A (ja) * 1992-05-13 1994-02-22 Ciba Geigy Ag 安定化塩素含有ポリマー組成物
JPH08245849A (ja) * 1994-12-09 1996-09-24 Ciba Geigy Ag 安定化されたポリ塩化ビニル
JPH10114835A (ja) * 1996-07-05 1998-05-06 Ciba Specialty Chem Holding Inc フェノールを含まないポリオレフィン繊維の安定化
JPH11268205A (ja) * 1998-03-20 1999-10-05 Mitsubishi Chem Mkv Co 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
(社)近畿化学協会ビニル部会編, ポリ塩化ビニルーその基礎と応用ー, vol. 初版1刷発行, JPN4006011665, 25 October 1988 (1988-10-25), JP, pages 322 - 323, ISSN: 0000751908 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008117575A1 (ja) * 2007-03-27 2008-10-02 Adeka Corporation 防水シート
JP2008239732A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Adeka Corp 防水シート
US8314166B2 (en) 2007-03-27 2012-11-20 Adeka Corporation Waterproof sheet
KR101439397B1 (ko) * 2007-03-27 2014-09-11 가부시키가이샤 아데카 방수 시트

Also Published As

Publication number Publication date
JP4334033B2 (ja) 2009-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11269335A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2000044751A (ja) 塩化ビニル系樹脂製フィルム
JP3148164B2 (ja) 農業用合成樹脂フィルム
JP2000052496A (ja) 農業用合成樹脂製フィルム
JP4018759B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP4580273B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP3630868B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPH11137097A (ja) 農業用合成樹脂製フィルム
JP5009458B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP4220068B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP3056763B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP4694731B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2001316490A (ja) 塩化ビニル系樹脂製フィルム
JP2779890B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP3736660B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2981413B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP3736661B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP4524046B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPH10226739A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPH08302132A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPH08302131A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPH1045986A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2001031776A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JP3587866B2 (ja) 農業用合成樹脂フィルム
JP2914887B2 (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060725

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060921

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061129

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070115

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20070223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090323

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090623

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130703

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term