JPH10226739A - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents

農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

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JPH10226739A
JPH10226739A JP9356100A JP35610097A JPH10226739A JP H10226739 A JPH10226739 A JP H10226739A JP 9356100 A JP9356100 A JP 9356100A JP 35610097 A JP35610097 A JP 35610097A JP H10226739 A JPH10226739 A JP H10226739A
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chloride resin
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JP9356100A
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Toshimi Machida
稔巳 町田
Naoshige Nakagawa
直重 中川
Nobuyuki Kikuiri
信幸 菊入
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Achilles Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの防滴持続
性並びに防霧持続性を向上させる。 【解決手段】 防滴剤としてのソルビタンの脂肪酸エス
テル、防霧剤としての含フッ素化合物及びLi、Al、
Siを含む平均粒径0.01〜10μmの板状無機粒子
を特定量添加した塩化ビニル系樹脂組成物をカレンダー
法等の手段にてフィルム化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業用被覆材とし
て使用される塩化ビニル系樹脂フィルムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、トンネルや農業用ハウス等の
農業用施設に使用する被覆材(農業用被覆材)として、
安価で透明性がよく、保温性や強度等にも優れる上、フ
ィルム化が容易等の理由から、塩化ビニル単独重合体で
あるポリ塩化ビニル等の塩化ビニル系樹脂からなるフィ
ルムが広く使用されている。このポリ塩化ビニル等から
なる農業用フィルム(農業用塩化ビニル系樹脂フィル
ム)は、一般に、ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル系樹脂
に、可塑剤、安定剤、防滴剤、防霧剤、紫外線吸収剤等
の添加剤を所定量配合してなる組成物を、カレンダー法
等の手段にてフィルム化したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年では、農
家の人手不足や省資源等の理由から、長期に亘って展張
することが可能な農業用被覆材が望まれており、農業用
塩化ビニル系樹脂フィルムに関しても、長期展張を指向
した提案が数多くなされてきた。特に、農業用塩化ビニ
ル系樹脂フィルムを長期に亘って展張可能とするために
は、防滴性、防霧性を長期間持続させることが必要不可
欠であり、防滴剤や防霧剤の種類を特定したり、他の添
加剤を組み合わせて使用することを特定した提案等が多
くなされている。
【0004】しかしながら、防滴性や防霧性が長期間持
続するようにした場合、一般に初期の防滴性や防霧性が
低下する傾向にある。本発明は、上記の課題を解決する
ためになされたものであり、初期の防滴性、防霧性を低
下させることなく、長期間に亘って防滴性、防霧性を持
続し得る農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供するこ
とを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
は、塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、ソルビタン
の脂肪酸エステル0.3〜5重量部、含フッ素化合物
0.01〜3重量部、少なくともLi、Al、Siを含
み、かつ平均粒子径0.01〜10μmの板状無機粒子
を0.1〜15重量部を添加した塩化ビニル系樹脂組成
物をフィルム化したものである。なお、上記の板状無機
粒子は、凝集して二次粒子を形成したものを含んでいて
もよい。
【0006】本発明における塩化ビニル系樹脂とは、従
来の農業用塩化ビニル系樹脂フィルムにおける塩化ビニ
ル系樹脂と同様、塩化ビニルの単独重合体であるポリ塩
化ビニルの他、塩化ビニルとエチレン、プロピレン、酢
酸ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレ
イン酸、フマール酸、アクリロニトリル、アルキルビニ
ルエーテル等との共重合体、これらの樹脂の混合物、こ
れらの樹脂と他の樹脂との混合物等である。
【0007】上記の塩化ビニル系樹脂には、必要に応じ
て、可塑剤、安定剤、滑剤又は粘着防止剤、紫外線吸収
剤、抗酸化剤、光安定剤等の各種添加剤が添加される。
【0008】可塑剤として具体的には、ジ−n−オクチ
ルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ
イソノニルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベ
ンジルフタレート、ジラウリルフタレート、ジデシルフ
タレート、ジウンデシルフタレート、ジトリデシルフタ
レート等のフタル酸エステル系可塑剤;トリクレジルホ
スフェート、トリキシリルホスフェート、トリス(イソ
プロピルフェニル)ホスフェート、トリブチルホスフェ
ート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェ
ート、トリエチルフェニルホスフェート等のリン酸エス
テル系可塑剤;ジオクチルアジペート、ジトリノニルア
ジペート、ジイソデシルアジペート等のアジピン酸エス
テル系可塑剤;ポリエステル系可塑剤;セバチン酸エス
テル系可塑剤;トリメリット酸エステル系可塑剤;エポ
キシ化大豆油等のエポキシ系可塑剤、などから選ばれる
一種以上が使用できる。また、可塑剤の添加量は、塩化
ビニル系樹脂100重量部当たり30〜70重量部程度
である。
【0009】安定剤としては、金属石鹸、有機ホスファ
イト系安定剤等の通常使用されている安定剤を使用する
ことができる。金属石鹸としては、ステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、リシ
ノール酸バリウム、ラウリン酸カルシウム、オレイン酸
カルシウム、オクトイン酸亜鉛などが挙げられる。有機
ホスファイト系安定剤としては、ジフェニルデシルホス
ファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニル
フェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、ト
リス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリステア
リルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト等
が挙げられる。上記の安定剤は、一種又は二種以上を組
み合わせて使用することができる。
【0010】滑剤又は粘着防止剤としては、ステアリン
酸、イソステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸系滑
剤;ステアリン酸アミド、メチレンビスステアロアミ
ド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸アミド系滑
剤;ブチルパルミテート、ブチルステアレート等のエス
テル系滑剤;バリウムイソデシルホスフェート、カルシ
ウムオクタデシルホスフェート等の有機リン酸金属塩系
滑剤;ポリエチレンワックス、流動パラフィン等が挙げ
られる。上記の滑剤又は粘着防止剤は、一種又は二種以
上を組み合わせて使用することができる。
【0011】紫外線吸収剤としては、一般に使用されて
いるベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチ
ル酸エステル系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収
剤が使用できる。上記の紫外線吸収剤は、一種又は二種
以上を組み合わせて使用することができる。
【0012】光安定剤としては、一般に使用されてい
る、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン単位を有
するヒンダードアミン系光安定剤を使用することができ
る。このヒンダードアミン系光安定剤としては、分子量
が800〜2000程度のものが好適である。また、上
記の光安定剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量
部に対し、0.01〜0.3重量部程度である。
【0013】なお、本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムを構成する塩化ビニル系樹脂組成物中には、上記
の通常使用される添加剤に加えて、得られるフィルムの
耐候性を更に向上させるために、化3に示す有機リン系
化合物を添加することもできる。
【化3】
【0014】本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
を構成する塩化ビニル系樹脂組成物は、防滴剤としてソ
ルビタンの脂肪酸エステルを含むものである。なお、こ
のソルビタンの脂肪酸エステルは、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のア
ルキレンオキサイドが付加されたものであってもよい。
【0015】ソルビタンの脂肪酸エステルとして、具体
的には、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレ
ート、ソルビタンモノステアレート・エチレンオキサイ
ド1モル付加物、ソルビタンステアレート・エチレンオ
キサイド2モル付加物、ソルビタンステアレート・プロ
ピレンオキサイド3モル付加物、ソルビタンステアレー
トアジペート・エチレンオキサイド3モル付加物などが
使用できる。このソルビタンの脂肪酸エステルの添加量
は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、0.3〜5
重量部である。ソルビタンの脂肪酸エステルの添加量が
少なすぎると、得られるフィルムの防滴性が不充分であ
り、また、ソルビタンの脂肪酸エステルの添加量が多す
ぎると、コスト高となるばかりでなく、添加したソルビ
タンの脂肪酸エステルがブルームして得られたフィルム
の透明性を損なう懸念がある。
【0016】本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
においては、上記したソルビタンの脂肪酸エステルと、
従来より使用されている他の防滴剤とを併用しても差し
支えない。従来より使用されている他の防滴剤として
は、例えば、ジグリセリンステアレート、ソルビトール
ステアレート、ソルビトールステアレート・エチレンオ
キサイド3モル付加物、ジグリセリンパルミテート・エ
チレンオキサイド2モル付加物、ソルビトールステアレ
ートアジペート・エチレンオキサイド2モル付加物、ジ
グリセリンパルミテートセバケート・プロピレンオキサ
イド3モル付加物、ソルビトールパルミテートアジペー
ト・エチレンオキサイド3モル付加物等が挙げられる。
【0017】本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
を構成する塩化ビニル系樹脂組成物は、防霧剤として含
フッ素化合物を含む。この含フッ素化合物は、一分子中
に、含フッ素基と、水酸基またはアルキレンオキサイド
基の少なくとも一種を有する化合物である。含フッ素基
としては、パーフルオロアルキル基(Cn 2n+1基)、
パーフルオロアルコキシ基(Cn 2n+1O基)、ポリフ
ルオロアルキル基(Hm n 2n+1-m基)、パーフルオ
ロアルケニル基(Cn 2n-1基)、ポリフルオロアルケ
ニル基(Hm n 2n-1-m基)、パーフルオロアルキレ
ン基(Cn 2n基)等が挙げられ(但し、式中のmは1
〜3、nは3〜20の整数)、アルキレンオキサイド基
としては、(C24 O)n 、(C36 O)n 等が挙
げられる(但し、式中のnは1〜30の整数)。
【0018】含フッ素化合物として具体的には、化4の
(1)〜(13)に示すものが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
【化4】
【0019】上記の含フッ素化合物の添加量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対し、0.01〜1.0重量
部、特に好ましくは0.05〜0.5重量部である。含
フッ素化合物の添加量が少なすぎると、得られるフィル
ムの防霧性が不充分となり、含フッ素化合物の添加量が
多すぎるとコスト高となる。
【0020】上記のソルビタンの脂肪酸エステル、含フ
ッ素化合物と共に、本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムを構成する塩化ビニル系樹脂組成物に添加される
無機粒子は、少なくともLi、Al、Siを含み、かつ
平均粒子径0.01〜10μmの板状粒子であり、例え
ば、化5、化6に示す構造式で示される化合物などであ
る。
【化5】
【化6】
【0021】化5、化6に示す化合物は、Li、Al及
びSiを有する複合金属水酸化物塩である。また、式中
のMとして具体的には、Mg、Zn、Ba、Ca、C
d、Pb等から選ばれる一種以上が挙げられるが、特に
好ましくは、Mg及び/又はZnである。尚、化5に示
す化合物においては、Mは必ずしも含んでいなくてもよ
い。むしろ、この金属の比率が高いものを使用しても、
本発明の目的とする防滴性、防霧性の持続性の向上が充
分に発現しない。従って、化5に示す化合物として好ま
しくは、a+xの値が0.5以上、更に好ましくは0.
8以上となっているものである。
【0022】上記の無機粒子は、凝集して二次粒子を形
成したものであってもよい。また、上記の無機粒子とし
ては、平均(二次)粒子径が5μm以下、屈折率が1.
45〜1.55程度のものが特に好適である。なお、上
記の無機粒子は、塩化ビニル系樹脂組成物中への分散性
を向上させるために、パラフィン、高級脂肪酸、高級脂
肪酸のアルカリ金属塩、高級アルコール、多価アルコー
ル、カップリング剤などの表面処理剤によって表面処理
したものであってもよい。
【0023】上記の無機粒子の添加量は、塩化ビニル系
樹脂100重量部に対し、0.1〜15重量部、特に好
ましくは、1〜10重量部である。無機粒子の添加量が
少なすぎると、防滴持続性及び防霧持続性が向上せず、
添加量が多すぎると、得られるフィルムの透明性や強度
が低下する。
【0024】本発明において使用する無機粒子は、少な
くともLi、Al、Siを含んでいることが肝要であ
る。同じ平均粒子径の板状無機粒子であっても、Li、
Al、Siのいずれか一つでも欠いたものを使用した場
合には、防滴持続性及び防霧持続性が向上しない。しか
し、少なくともLi、Al、Siを含み、かつ平均粒子
径0.01〜10μmの板状の無機粒子を使用した場合
には、理由は定かではないが、初期の防滴性及び防霧性
を損なうことなく防滴持続性及び防霧持続性が向上する
のである。また、防滴剤としてソルビタンの脂肪酸エス
テル以外の防滴剤のみを使用したのでは、上記の無機粒
子を添加しても、初期の防滴性、防霧性に劣るととも
に、防滴持続性、防霧持続性の向上は見られず、上記の
無機粒子とソルビタンの脂肪酸エステルを併用してはじ
めて防滴持続性、防霧持続性の向上が見られたのであ
る。
【0025】本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
においては、上記の無機粒子と、従来より農業用塩化ビ
ニル系樹脂フィルムに使用されている、炭酸マグネシウ
ム、マグネシウム珪酸塩、酸化珪素、酸化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト類等の他
の無機粒子とを併用しても差し支えない。これらの他の
無機粒子としては、粒径が20μm以下のものを使用す
るのが望ましい。
【0026】なお、上記の無機粒子を塩化ビニル系樹脂
組成物中に添加した場合、カレンダー加工等でフィルム
化するときに、該組成物が変色し易くなる。それを防止
するためには、上記に加えてβ−ジケトン化合物を添加
するのが望ましい。このβ−ジケトン化合物としては、
ジベンゾイルメタン、メトキシベンゾイル・ベンゾイル
メタン、クロロベンゾイル・ベンゾイルメタン、パルミ
チルベンゾイルメタン等が使用できる。β−ジケトン化
合物の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
し、0.001〜0.3重量部である。β−ジケトン化
合物の添加量が少なすぎると、上記の効果が充分に発現
せず、また、β−ジケトン化合物を上記添加量を超えて
添加しても、上記の効果は比例的に向上せず、コスト高
となるだけである。
【0027】また、上記の無機粒子を塩化ビニル系樹脂
組成物中に添加した場合、得られるフィルムの耐候性が
低下する傾向にある。これを防止するためには、紫外線
吸収剤の種類や添加量を選定、調整することによって3
30nmの波長の光線透過率は50%以下に抑制してお
くのが望ましい。但し、紫外線帯の光線透過率を必要以
上に抑制してしまうと、作物の色付き等に悪影響を及ぼ
すことが懸念されるため、使用する作物の特性なども考
慮した上で、紫外線帯の光線透過率を決定することが重
要である。勿論、上記のように330nmの波長の光線
透過率は50%以下にするとともに、耐候性を向上させ
るトリキシリルホスフェート等のリン酸エステル系可塑
剤、上記化2に示す有機リン系化合物、ヒンダードアミ
ン系光安定剤等を添加するなどして耐候性を向上させる
ことが、長期展張可能な農業用フィルムを得る上では必
要である。
【0028】上記の塩化ビニル系樹脂組成物は、カレン
ダー法、押出法、インフレーション法等の公知の手段に
てフィルム化され、本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムが得られる。なお、フィルム化するときの温度等
の加工条件は、従来の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
の場合と特に変える必要はない。
【0029】上記のようにして得られた本発明の農業用
塩化ビニル系樹脂フィルムは、従来の農業用塩化ビニル
系樹脂フィルムのように、展張した際に外側となる面
に、溶剤型、水系型あるいは紫外線硬化型の塗料を塗布
して形成した防塵性被膜を設けることもできる。上記の
溶剤型塗料としては、例えば、アクリル樹脂系、塩化ビ
ニル樹脂系、セルロース樹脂系、フッ素樹脂系、ポリア
ミド樹脂系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、シリコ
ーン樹脂系などの塗料が使用できる。水系型塗料として
は、例えば、アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ウ
レタン樹脂系、エポキシ樹脂系などの塗料が使用でき
る。紫外線硬化型塗料としては、例えば、アクリル樹脂
系、アクリル変性ウレタン樹脂系、アクリル変性エポキ
シ樹脂系、メルカプト誘導体系、エポキシ樹脂系などの
塗料が使用できる。
【0030】また、本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムは、展張した際に内側となる面に、防滴性を付与
することを目的とする被膜、例えば、上記の溶剤型、水
系型あるいは紫外線硬化型の塗料にコロイダルシリカな
どを添加して得た塗料による被膜などを形成してもよ
い。
【0031】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げ、本発明をより
詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定さ
れるものではない。
【0032】〔実施例1〜8、比較例1〜7〕表1、表
2に示す配合からなる塩化ビニル系樹脂組成物を、ロー
ル温度180℃のカレンダー装置を用いて、厚さ0.1
mmのフィルムに成形し、塩化ビニル系樹脂フィルムを
得た。得られた塩化ビニル系樹脂フィルムを、幅1m、
高さ80cm、長さ10mのトンネルハウスに展張し、
初期の防滴性、防滴持続性、初期の防霧性、防霧持続性
について下記方法にて評価した。結果を表1、表2に示
す。
【0033】<評価方法> (1)初期の防滴性 展張後してから3日後に、フィルムのハウス内表面側の
状態を目視により観察し、下記基準にて評価した。 〔基準〕 5:水滴が全く見られず、水が膜状となってきれいに流
れている。 4:極僅かに水滴が見られるが、水が膜状となってきれ
いに流れている。 3:水滴は少ないが、水が筋状となって流れている。 2:水滴が多く、水が筋状となって流れている。 1:多量の水滴が付着し、殆ど流れていない。 (2)防滴持続性 展張してから8ケ月後に、フィルムのハウス内表面側の
状態を目視により観察し、上記と同じ基準にて評価し
た。 (3)初期の防霧性 展張してから3日後に、ハウス内での霧の発生状態を目
視により観察し、下記基準にて評価した。 〔基準〕 5:霧の発生が全く見られない。 4:僅かに霞んで見える部分がある。 3:霧の発生が僅かに見られる。 2:霧の発生が多く見られる。 1:ハウス内が霧で充満している。 (4)防霧持続性 展張してから8ケ月後に、ハウス内での霧の発生状態を
目視により観察し、上記と同じ基準にて評価した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】上記の実施例からも明らかなように、無
機粒子として、Li、Al、Siのいずれかを欠いたも
のを使用した場合(比較例1、2、7)には、防滴持続
性並びに防霧持続性に劣り、また、少なくともLi、A
l、Siを含み、かつ平均粒子径0.01〜10μmの
板状粒子を添加しても、防滴剤としてソルビタンの脂肪
酸エステル以外のもののみを使用した場合(比較例3、
4)には、初期の防滴性、防霧性及び防滴持続性、防霧
持続性に劣るものである。また、含フッ素化合物を欠い
た場合(比較例5、6)には、防霧性及び防霧持続性に
劣るばかりか、防滴持続性の向上も見られない。
【0037】以上詳述したように、本発明の農業用塩化
ビニル系樹脂フィルムは、ソルビタンの脂肪酸エステ
ル、含フッ素化合物0.01〜3重量部、少なくともL
i、Al、Siを含み、かつ平均粒子径0.01〜10
μmの板状無機粒子を併用したことにより、初期の防滴
性、防霧性を損なうことなく、防滴持続性及び防霧持続
性が著しく向上したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 7:00 5:15 5:00 5:07)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、
    ソルビタンの脂肪酸エステル0.3〜5重量部、含フッ
    素化合物0.01〜3重量部、無機粒子0.1〜15重
    量部を含む塩化ビニル系樹脂組成物をフィルム化してな
    る塩化ビニル系樹脂フィルムであって、 無機粒子が、少なくともLi、Al、Siを含み、かつ
    平均粒子径0.01〜10μmの板状粒子である農業用
    塩化ビニル系樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 無機粒子が、化1の構造式で示される化
    合物又は化2の構造式で示される化合物である請求項1
    記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。 【化1】 【化2】
  3. 【請求項3】 塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、
    β−ジケトン化合物を0.001〜0.3重量部添加し
    てなる請求項1または2記載の農業用塩化ビニル系樹脂
    フィルム。
JP9356100A 1996-12-09 1997-12-09 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム Pending JPH10226739A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000061686A1 (fr) * 1999-04-07 2000-10-19 Asahi Glass Company, Limited Adjuvant pour resine synthetique
KR20030093013A (ko) * 2002-06-01 2003-12-06 (주)한교 저온 유적성을 갖는 농업용 합성수지 필름

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